JP5812811B2 - 無機質焼結体製造用バインダー - Google Patents
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Description
セラミックグリーンシートは、セラミック原料粉末とバインダー樹脂、可塑剤、消泡剤、分散剤及び有機溶剤等をボールミル等の混合装置により均一に混合してスラリーを調整し、このスラリーを支持体に塗布した後、溶剤の乾燥除去を行うことによって製造される。
一方、アクリル樹脂は熱分解性に優れ、焼成後の残留カーボンは少なくなるが、このアクリル樹脂をバインダーとして製造されたセラミックグリーンシートは強度が弱いという欠点があり、これを改良するため、アクリル樹脂を多量に配合する必要があった。そのために、焼成処理において、得られる脱脂体の急激な体積収縮に伴う割れやクラックが発生し易く、また、焼成にも長時間を要するという問題点があった。
以下、本発明を詳述する。
本発明において、「ポリビニルブチラールからなるユニット」及び「ポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニット」とは、通常使用される「ポリビニルブチラール」、「ポリ(メタ)アクリル酸類」がブロック化した状態で主鎖に存在することをいう。
即ち、ポリビニルブチラールからなるユニット及びポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを有するブロック共重合体は、共重合体中にポリビニルブチラールからなるユニットとポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットが主鎖の結合によって連結された構造を有するものである。
上記ブロック共重合体としての構造は特に限定されず、ジブロック構造、トリブロック構造、マルチブロック構造等が挙げられる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸類」とは、(メタ)アクリル酸エステル及び(メタ)アクリル酸からなる群より選択される少なくとも1種をいう。
これにより、セラミックグリーンシート用のバインダーとして用いた場合、焼成時における分解性が高くなり、残留炭化物が少ないバインダーを得ることができる。また、スラリーとした際に適度な粘度とすることができる。
上記単官能(メタ)アクリル酸環状アルキルエステルとしては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記単官能(メタ)アクリル酸アリールエステルとしては、例えば、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、本明細書において、上記(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及びメタクリル酸を総称するものであり、上記(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートを総称するものとする。
なかでも、焼成時における分解性が特に高く、残留炭化物が非常に少ないバインダーが得られることから、メタクリル酸エステルが好適であり、さらに、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート及びn−ブチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種を構成単位として含むことが特に好適である。
なお、上記(メタ)アクリル酸エステルとして、(メタ)アクリル酸エステルのみからなる重合体のガラス転移温度を室温以下となるように、(メタ)アクリル酸エステルの種類及び配合量等を設定することで、可塑剤を添加しない場合においても適度なシート強度を得ることができる。
具体的には例えば、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、グリシジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール鎖をエステル側鎖に有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
上記ブロック共重合体が上記他のモノマーからなるユニットを有することにより、得られるブロック共重合体の分子間相互作用が増大し、該ブロック共重合体をバインダーに用いることによって、シート強度が高いセラミックグリーンシートを形成することができる。更に、上記他のモノマーが極性基を有する場合には、該極性基と無機粉末の表面とが水素結合等の相互作用を起こすことにより、得られるスラリーの無機粉末の分散性を向上させ、分散剤を配合しない場合においても均一なセラミックグリーンシートを形成することができる。
これらのなかでも、末端に反応性基を有するポリビニルブチラールを用いて(メタ)アクリル酸類を重合する方法が、得られるブロック共重合体のポリビニルブチラールユニットのブチラール化度やアセチル基量を制御しやすく、また、分子間での組成のばらつきが少なくなるために好適に用いることができる。
上記末端にメルカプト基を有するポリビニルブチラールと(メタ)アクリル酸類単量体との重合方法は特に限定されず、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の従来公知の重合方法が挙げられる。上記溶液重合に用いる溶媒は特に限定されず、例えば、酢酸エチル、トルエン、メタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、アセトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
これらのラジカル開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記チオール酸の存在下での酢酸ビニルの重合は、ラジカル重合開始剤の存在下、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などいずれの方法でも行うことができるが、メタノールを用いた溶液重合法が好適に用いられる。また、ラジカル重合開始剤としては、例えばt−ヘキシルパーオキシピバレート、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、などの重合開始剤が使用できるが、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系開始剤が好適に用いられる。
上記セリウムイオンを用いたポリビニルブチラールと(メタ)アクリル酸類単量体との重合方法は特に限定されず、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の従来公知の重合方法が挙げられる。
上記溶液重合に用いる溶媒は特に限定されず、例えば、メタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、水及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
上記セラミックグリーンシートを作製する方法としては、特に限定されず、公知の成形方法によって成形される。例えば、本発明の無機質焼結体製造用バインダーに、必要に応じて可塑剤、分散剤、消泡剤等の添加物を配合し、有機溶媒とセラミック粉末と共にボールミル等の混合装置で均一に混合してスラリーを調製し、該スラリーをPETフィルム等の支持体上にドクターブレード法等の公知の方法により湿式塗布し、有機溶剤を乾燥除去する方法が挙げられる。その他に、上記スラリーをスプレードライヤー法等により顆粒状に造粒した後、該顆粒を乾式プレス法により成形する方法等も挙げられる。
(1)ブロック共重合体の調製
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器内に、末端にメルカプト基を有するポリビニルブチラール(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、アセチル基量1.2モル%)25重量部と、メチルメタクリレート25重量部と、酢酸エチル100重量部とを加え、撹拌しながらポリビニルブチラールを溶解させた。次に、窒素ガスを30分間吹き込んで反応容器内を窒素置換した後、反応容器内を撹拌しながら75℃に加熱した。30分間後、0.5重量部の重合開始剤としてのAIBNを16重量部の酢酸エチルで希釈し、得られた重合開始剤溶液を上記反応器内に5時間かけて滴下添加した。その後、さらに75℃にて3時間反応させた。
次いで、反応液を冷却することにより、ブロック共重合体を含有する固形分30重量%のブロック共重合体溶液Aを得た。なお、得られたブロック共重合体の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、20万であった。
得られたブロック共重合体溶液Aを希釈溶剤(エタノールとトルエンの混合溶剤、エタノールとトルエンの重量比率は1:1)により希釈し、固形分10重量%の溶液とした。次に、本溶液20重量部にセラミック粉末としてチタン酸バリウム粉末(BT−03、平均粒子径0.3μm、堺化学工業社製)20重量部、及び、可塑剤としてジオクチルフタレートを0.4重量部添加し、ボールミルを用いて48時間混練してセラミックグリーンシート用スラリーを得た。
次に、得られたセラミックグリーンシート用スラリーを、コーターを用いて乾燥後の厚みが3μmとなるように離型処理したPETフィルム上に塗布し、常温で1時間風乾した後、熱風乾燥機で80℃で1時間、ついで、120℃で1時間乾燥してセラミックグリーンシートを得た。
実施例1の「(1)ブロック共重合体の調製」において、メチルメタクリレート25重量部に代えて、メチルメタクリレート50重量部及びn−ブチルメタクリレート50重量部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、ブロック共重合体を含有する固形分50重量%のブロック共重合体溶液Bを得た。なお、得られたブロック共重合体の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、35万であった。
次いで、ブロック共重合体溶液Bを用い、可塑剤としてジブチルフタレートを用いた以外は実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」と同様にして、セラミックグリーンシートを得た。
実施例1の「(1)ブロック共重合体の調製」において、メチルメタクリレート25重量部に代えて、イソブチルメタクリレート10重量部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、ブロック共重合体を含有する固形分23重量%のブロック共重合体溶液Cを得た。なお、得られたブロック共重合体の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、17万であった。
次いで、ブロック共重合体溶液Cを用いた以外は実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」と同様にして、セラミックグリーンシートを得た。
実施例1の「(1)ブロック共重合体の調製」において、メチルメタクリレート25重量部に代えて、メチルメタクリレート24重量部及びメタクリル酸1重量部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、ブロック共重合体を含有する固形分30重量%のブロック共重合体溶液Dを得た。なお、得られたブロック共重合体の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、20万であった。
次いで、ブロック共重合体溶液Dを用いた以外は実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」と同様にして、セラミックグリーンシートを得た。
(1)ブロック共重合体の調製
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器内に、ポリビニルブチラール(重合度1700、ブチラール化度65.0モル%)20重量部と、メチルメタクリレート40重量部と、ジメチルスルホキシド40重量部とを加え、撹拌しながらポリビニルブチラールを溶解させた。次に、窒素ガスを30分間吹き込んで反応容器内を窒素置換した後、反応容器内を撹拌しながら50℃に加熱した。30分間後、0.8重量部の重合開始剤としての硝酸第2セリウムアンモニウムを添加し、反応容器内を撹拌しながら50℃で5時間反応させた。
その後、反応液を冷却することにより、ブロック共重合体を含有する固形分60重量%のブロック共重合体溶液Eを得た。なお、得られたブロック共重合体の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、12万であった。
得られたブロック共重合体溶液Eを、水への沈殿及びTHFへの再溶解を3回行ってから充分乾燥した後、エタノールとトルエンの混合溶剤(エタノール:トルエン=1:1)に固形分が30重量%となるように再溶解した。
セラミック粉末としてチタン酸バリウム粉末(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)20重量部に、得られたブロック共重合体のエタノール/トルエン溶液を6.7重量部、さらに、溶剤としてエタノールとトルエンの混合溶剤(エタノール:トルエン=1:1)を15重量部、及び可塑剤としてジブチルフタレートを0.4重量部添加し、ボールミルを用いて48時間混練してセラミックグリーンシート用スラリーを得た。
次に、得られたセラミックグリーンシート用スラリーを、コーターを用いて乾燥後の厚みが3μmとなるように離型処理したPETフィルム上に塗布し、常温で1時間風乾した後、熱風乾燥機で80℃で1時間、次いで、120℃で1時間乾燥してセラミックグリーンシートを得た。
ポリビニルブチラール樹脂(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、アセチル基量1.2モル%)をエタノールとトルエンの混合溶剤(エタノール:トルエン=1:1)に固形分10重量%で溶解したポリビニルブチラール樹脂溶液を作製した。なお、本ポリビニルブチラール樹脂をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、15万であった。
次いで、実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」において、ブロック共重合体溶液Aに代えて、得られたポリビニルブチラール樹脂溶液を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、セラミックグリーンシートを得た。
ポリメチルメタクリレート(重量平均分子量8万)をエタノールとトルエンの混合溶剤(エタノール:トルエン=1:1)に固形分10重量%で溶解したポリメチルメタクリレート溶液を作製した。
次いで、実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」において、ブロック共重合体溶液Aに代えて、得られたポリメチルメタクリレート溶液を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、セラミックグリーンシートを得た。
ポリビニルブチラール樹脂(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、アセチル基量1.2モル%)と、ポリメチルメタクリレート(重量平均分子量8万)との混合物(重量比で1:1)をエタノールとトルエンの混合溶剤(エタノール:トルエン=1:1)に固形分10重量%で溶解した混合樹脂溶液を作製した。
次いで、実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」において、ブロック共重合体溶液Aに代えて、得られた混合樹脂溶液を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、セラミックグリーンシートを得た。
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器内に、ポリビニルブチラール(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、アセチル基量1.2モル%)25重量部と、メチルメタクリレート25重量部と、酢酸エチル100重量部とを加え、撹拌しながらポリビニルブチラールを溶解させた。次に、窒素ガスを30分間吹き込んで反応容器内を窒素置換した後、反応容器内を撹拌しながら75℃に加熱した。30分間後、重合開始剤としてのAIBN0.5重量部を酢酸エチル16重量部で希釈し、得られた重合開始剤溶液を上記反応器内に5時間かけて滴下添加した。その後、さらに75℃にて3時間反応させた。
その後、反応液を冷却することにより、グラフト重合体を一部含有する固形分30重量%のバインダー樹脂溶液Aを得た。なお、得られたバインダー樹脂の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、9万であった。
次いで、実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」において、ブロック共重合体溶液Aに代えて、得られたバインダー樹脂溶液Aを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、セラミックグリーンシートを得た。
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器内に、ポリビニルブチラール(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、アセチル基量1.2モル%)20重量部と、酢酸エチル80重量部とを加え、撹拌しながらポリビニルブチラールを溶解させた。次に2−イソシアナトエチルメタクリレート0.6重量部とトリメチルアミン1重量部を加え、反応容器内を撹拌しながら75℃で10時間反応させた。
次に、この反応液にメチルメタクリレート40重量部を加えた。次いで、重合開始剤としてのAIBN0.5重量部を酢酸エチル16重量部で希釈し、得られた重合開始剤溶液を上記反応器内に5時間かけて滴下添加した。その後、さらに75℃にて3時間反応させた。
その後、反応液を冷却することにより、グラフト重合体を一部含有する固形分38重量%のバインダー樹脂溶液Bを得た。なお、得られたバインダー樹脂の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、11万であった。
次いで、実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」において、ブロック共重合体溶液Aに代えて、得られたバインダー樹脂溶液Bを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、セラミックグリーンシートを得た。
上記で得られたセラミックグリーンシートの性能を以下の方法で評価した。結果を表1に示した。
得られたセラミックグリーンシートをポリエステルフィルムから剥離し、セラミックグリーンシートの状態を目視にて観察し、以下の基準で強度を評価した。
◎:セラミックグリーンシートに、切れや破れは全く観察されなかった。
○:セラミックグリーンシートのごく一部に、小さな切れが観察された。
×:セラミックグリーンシートがポリエステルフィルムから剥離できない、もしくは、剥離したシートの大部分に切れや破れが観察された。
得られた各種樹脂溶液を、コーターを用いて乾燥後の厚みが100μmとなるように離型処理したPETフィルム上に塗布し、常温で1時間風乾した後、熱風乾燥機で80℃で1時間、ついで、120℃で1時間乾燥してフィルムを作製した。これを600℃まで加熱し、完全に分解するか否かを観察して、以下の基準で熱分解性を評価した。
◎:残さがなく、完全に分解した。
○:残さは殆どなく、概ね完全に分解した。
×:明らかな残さがあった。
得られたセラミックグリーンシートの状態を目視にて観察し、以下の基準でシート均一性を評価した。
◎:セラミックグリーンシートにムラが無く、均一なシートが得られた。
○:セラミックグリーンシートにムラは殆ど無く、概ね均一なシートが得られた。
×:セラミックグリーンシートに明らかなムラがあった。
Claims (5)
- ポリビニルブチラールからなるユニット及びポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを有するブロック共重合体を含有することを特徴とする無機質焼結体製造用バインダー。
- ポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを構成する(メタ)アクリル酸類は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1記載の無機質焼結体製造用バインダー。
- ポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを構成する(メタ)アクリル酸類は、メタクリル酸類を80重量%以上含有することを特徴とする請求項1又は2記載の無機質焼結体製造用バインダー。
- ポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを構成する(メタ)アクリル酸類は、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート及びn−ブチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の無機質焼結体製造用バインダー。
- ポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを構成する(メタ)アクリル酸類は、分子内にカルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基及びエポキシ基、エーテル基からなる群から選択される少なくとも1つの極性基を有するものを更に含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の無機質焼結体製造用バインダー。
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