JP5812811B2 - 無機質焼結体製造用バインダー - Google Patents

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Description

本発明は、特にセラミックグリーンシート用のバインダーとして使用した場合に、薄膜でも充分なシート強度を有するセラミックグリーンシートが得られるとともに、焼成時の熱分解性に優れる無機質焼結体製造用バインダーに関する。
各種無機質焼結体を製造する方法としては、アルミナ、シリカ、ジルコニア、ムライト、炭化珪素、窒化珪素、チタン酸バリウム等の無機質粉末に、種々の熱可塑性樹脂や有機化合物等のバインダーを混合してグリーン成形体とし、得られた成形体を焼成することによってバインダーを分解、飛散させながら無機質粉末を焼結させる方法が広く行われている。
例えば、セラミック回路基盤、積層セラミックコンデンサ、薄層クロマトグラフィー用分離板等を製造する場合においては、シート状に薄膜成形されたセラミックグリーンシートが用いられる。
セラミックグリーンシートは、セラミック原料粉末とバインダー樹脂、可塑剤、消泡剤、分散剤及び有機溶剤等をボールミル等の混合装置により均一に混合してスラリーを調整し、このスラリーを支持体に塗布した後、溶剤の乾燥除去を行うことによって製造される。
特に、積層セラミックコンデンサを製造する場合には、支持体には離型処理を施したPETフィルムが用いられ、セラミックグリーンシート上に内部電極となる導電ペーストをスクリーン印刷等によって塗布した後に支持体であるPETフィルムから剥離し、これを複数枚積層して加熱プレスすることで積層体を作製し、ついで、加熱焼成することによってバインダー樹脂を熱分解して除去することで製造される。
このようなセラミックグリーンシートに使用されるバインダーは、焼成時における熱分解性に優れ、かつ、セラミックグリーンシートとした際に充分なシート強度を発現することが求められる。特に、近年、積層セラミックコンデンサは小型化や大容量化が求められ、より薄い電極間距離の積層体を作製するため、上記特性において、より高い性能を有するバインダーが求められている。例えば、特許文献1には、重合度1200〜2400のポリビニルアセタール樹脂を用いることにより、厚さ5μm以下のセラミックグリーンシートを作製する方法が開示されている。
しかしながら、セラミックグリーンシートの薄膜化が更に進むと、従来のバインダーを用いて成形した場合、充分なシート強度が得られず、剥離時にセラミックグリーンシートが破損する等の問題があった。また、熱分解性に劣るため、バインダーの一部が分解焼失しないで焼結体内に残留炭化物として残存したり、焼結工程で急激に分解飛散することにより成形体にクラックや反りや膨れ等が起こったりする等の問題があり、満足し得るバインダーは得られていない。
例えば、ポリビニルブチラール樹脂をバインダーとして用いると、製造されたセラミックグリーンシートを焼成処理した場合の熱分解性に劣り、焼成後に残留カーボンが多いという問題点があった。
一方、アクリル樹脂は熱分解性に優れ、焼成後の残留カーボンは少なくなるが、このアクリル樹脂をバインダーとして製造されたセラミックグリーンシートは強度が弱いという欠点があり、これを改良するため、アクリル樹脂を多量に配合する必要があった。そのために、焼成処理において、得られる脱脂体の急激な体積収縮に伴う割れやクラックが発生し易く、また、焼成にも長時間を要するという問題点があった。
これらの問題に対し、焼成時の分解性とシート強度に優れたバインダーとして、例えば、特許文献2には、ポリビニルブチラール樹脂が存在する環境下でアルキル(メタ)アクリレートを重合したグラフト共重合体からなるバインダーが記載されている。しかしながら、このような製造方法で作製された共重合体は、グラフト化率が極めて低いために目的のシート強度が得られない場合があった。また、特許文献3では、ポリビニルブチラール樹脂にビニル基を導入したポリビニルブチラール樹脂を用いて(メタ)アクリル酸エステルをグラフトさせたグラフト共重合体を含むバインダーが記載されている。しかしながら、このような方法を用いてグラフト化率を上げるためには、多量のビニル基をポリビニルブチラール樹脂中に導入することが必要であり、このようなポリビニルブチラール樹脂が存在する中で(メタ)アクリル酸エステルの重合を行うと架橋反応が起こり、得られるバインダー樹脂溶液の粘度が著しく高くなったり、ゲル化が発生したりして、均一な薄膜シートを得ることが困難となったり、焼成工程での脱脂性が低下し、セラミックコンデンサの電気特性が低下したりする問題があった。
特許第3193022号公報 特許第4637985号公報 特開2004−331413号公報
本発明は、特にセラミックグリーンシート用のバインダーとして使用した場合に、薄膜でも充分なシート強度を有するセラミックグリーンシートが得られるとともに、焼成時の熱分解性に優れる無機質焼結体製造用バインダーを提供することを目的とする。
本発明は、ポリビニルブチラールからなるユニット及びポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを有するブロック共重合体を含有する無機質焼結体製造用バインダーである。
以下、本発明を詳述する。
本発明の無機質焼結体製造用バインダーは、ポリビニルブチラールからなるユニット及びポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを有するブロック共重合体を含有する。
本発明において、「ポリビニルブチラールからなるユニット」及び「ポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニット」とは、通常使用される「ポリビニルブチラール」、「ポリ(メタ)アクリル酸類」がブロック化した状態で主鎖に存在することをいう。
即ち、ポリビニルブチラールからなるユニット及びポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを有するブロック共重合体は、共重合体中にポリビニルブチラールからなるユニットとポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットが主鎖の結合によって連結された構造を有するものである。
上記ポリビニルブチラールからなるユニット及びポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを有するブロック共重合体は、ブロック共重合体であることで、グラフト共重合体と比較して、セラミックグリーンシート用のバインダーとして使用した場合に、高いシート強度を有するグリーンシートを得ることができ、また、均一な薄膜シートを得ることができる。これは、ブロック共重合体とすることによってバインダー樹脂中に含まれるポリビニルブチラール構造を有する部分とポリ(メタ)アクリル酸類構造を有する部分がマクロ的に相分離せず、均質にバインダー中に存在することができるためである。また、ブロック共重合体であることで、グラフト共重合体と比較してポリマーの主鎖長が長くなる傾向があり、シートにして引っ張り等の応力を加えた際にバインダーの分子が応力方向に対して配向することによって高い強度が発現するものと考えられる。
上記ブロック共重合体としての構造は特に限定されず、ジブロック構造、トリブロック構造、マルチブロック構造等が挙げられる。
上記ブロック共重合体の分子量としては特に制限は無いが、数平均分子量(Mn)が10,000〜400,000で、重量平均分子量(Mw)が20,000〜800,000で、これらの比(Mw/Mn)が2.0〜40であることが好ましい。Mn、Mw、Mw/Mnがこのような範囲であると、上記ブロック共重合体をセラミックグリーンシートのバインダーとして使用した際に、シート強度が高くなる。また、スラリー粘度が高くなりすぎず、更に、無機粉末の分散性が良好となるので均一なセラミックグリーンシートを形成することができるため好ましい。
上記ポリビニルブチラールからなるユニット(以下、ポリビニルブチラールユニットともいう)は、ポリビニルブチラールに通常含まれる酢酸ビニル単位と、ビニルアルコール単位と、ビニルブチラール単位とを有する。
上記ポリビニルブチラールユニットにおけるビニルブチラール単位の含有量(ブチラール化度)は特に限定されないが、セラミックグリーンシートの原料として用いる場合のスラリー調整時の溶剤溶解性を考慮すると、40モル%以上であることが好ましい。
上記ポリビニルブチラールユニットにおける酢酸ビニル単位の含有量(アセチル基量)は特に限定されないが、セラミックグリーンシートの原料として用いる場合のシート強度を考慮すると、30モル%以下であることが好ましい。
上記ポリビニルブチラールユニットの重合度は、特に限定されるものではないが、一般に、200〜4000のものが好適に用いられる。上記ポリビニルブチラールユニットの重合度が200未満であると、得られるセラミックグリーンシートのシート強度が弱くなり、4000を超えると、スラリーとした際の粘度が高くなり、支持体へ塗布する際の塗布ムラの原因となることがある。
上記ブロック共重合体中に含まれるポリビニルブチラールユニットの含有量は、用途に応じて設計されるため、特に限定されないが、上記ブロック共重合体全体に対して、10〜80重量%が好ましい。
上記ポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニット(以下、ポリ(メタ)アクリル酸類ユニットともいう)は、単量体である(メタ)アクリル酸類を重合することによって得られる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸類」とは、(メタ)アクリル酸エステル及び(メタ)アクリル酸からなる群より選択される少なくとも1種をいう。
上記(メタ)アクリル酸類のうち、(メタ)アクリル酸エステルとしては特に限定されないが、特に限定されないが、単官能(メタ)アクリル酸アルキルエステル、単官能(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル及び単官能(メタ)アクリル酸アリールエステルからなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
これにより、セラミックグリーンシート用のバインダーとして用いた場合、焼成時における分解性が高くなり、残留炭化物が少ないバインダーを得ることができる。また、スラリーとした際に適度な粘度とすることができる。
上記単官能(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソテトラデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記単官能(メタ)アクリル酸環状アルキルエステルとしては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記単官能(メタ)アクリル酸アリールエステルとしては、例えば、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、本明細書において、上記(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及びメタクリル酸を総称するものであり、上記(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートを総称するものとする。
上記(メタ)アクリル酸エステルのなかでは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1つを含有することが好ましい。
なかでも、焼成時における分解性が特に高く、残留炭化物が非常に少ないバインダーが得られることから、メタクリル酸エステルが好適であり、さらに、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート及びn−ブチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種を構成単位として含むことが特に好適である。
なお、上記(メタ)アクリル酸エステルとして、(メタ)アクリル酸エステルのみからなる重合体のガラス転移温度を室温以下となるように、(メタ)アクリル酸エステルの種類及び配合量等を設定することで、可塑剤を添加しない場合においても適度なシート強度を得ることができる。
上記ポリ(メタ)アクリル酸類ユニットを構成する(メタ)アクリル酸類は、メタクリル酸類を80重量%以上含有することが好ましく、90重量%以上含有することがより好ましく、95重量%以上含有することがさらに好ましい。これにより、本ブロック共重合体をセラミックグリーンシート用のバインダーとして用いた場合に、焼成時における分解性が高く、残留炭化物が少ないセラミックグリーンシートを得ることができる。
上記(メタ)アクリル酸類は、分子内にカルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基及びエポキシ基、エーテル基からなる群から選択される少なくとも1つの極性基を有するものを含有することが好ましい。
具体的には例えば、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、グリシジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール鎖をエステル側鎖に有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
上記ブロック共重合体中に含まれるポリ(メタ)アクリル酸類ユニットの含有量は、用途に応じて設計されるため、特に限定されないが、上記ブロック共重合体全体に対して、20〜90重量%が好ましい。
上記ブロック共重合体中に含まれるポリビニルブチラールユニットとポリ(メタ)アクリル酸類ユニットとの比率は、用途に応じて設計されるため、特に限定されないが、ポリビニルブチラールユニット100重量部に対し、ポリ(メタ)アクリル酸類ユニット25〜900重量部が好ましい。上記範囲内とすることで、セラミックグリーンシート用のバインダーとして用いた場合に、焼成時のバインダーの熱分解性と、シート強度とを両立することができる。
上記ブロック共重合体は、更に、他のモノマーからなるユニットを有していてもよい。
上記ブロック共重合体が上記他のモノマーからなるユニットを有することにより、得られるブロック共重合体の分子間相互作用が増大し、該ブロック共重合体をバインダーに用いることによって、シート強度が高いセラミックグリーンシートを形成することができる。更に、上記他のモノマーが極性基を有する場合には、該極性基と無機粉末の表面とが水素結合等の相互作用を起こすことにより、得られるスラリーの無機粉末の分散性を向上させ、分散剤を配合しない場合においても均一なセラミックグリーンシートを形成することができる。
上記他のモノマーは特に限定されないが、分子内にカルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基及びエポキシ基、エーテル基からなる群から選択される少なくとも1つの極性基と1つのオレフィン性二重結合とを有するモノマーが好ましい。このようなモノマーとしては、例えば、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、アリルアルコール、ビニルエーテル、アリルアミン等が挙げられる。これらの他のモノマーのなかでも、得られるブロック共重合体を含有するバインダーを用いてセラミックグリーンシートを作製した場合、より高いシート強度が得られることから、分子内にカルボキシル基を有するモノマー、分子内に水酸基を有するモノマーがより好ましい。
上記ブロック共重合体中に含まれる他のモノマーからなるユニットの含有量は、用途に応じて設計されるため、特に限定されないが、上記ブロック共重合体全体に対して、20重量%以下が好ましく、10重量%以下がより好ましく、5重量%以下がさらに好ましい。
上記ブロック共重合体を製造する方法としては特に限定されず、例えば、酢酸ビニルと(メタ)アクリル酸類をリビング重合法により重合し、ポリ酢酸ビニルとポリ(メタ)アクリル酸類のブロック共重合体を得た後、ポリ酢酸ビニル部位を鹸化してポリビニルアルコールユニットに変換し、さらにブチルアルデヒドを用いてポリビニルアルコールユニットをブチラール化して製造する方法、末端に反応性基を有するポリビニルアルコールをあらかじめ作製し、反応性末端基から(メタ)アクリル酸類を重合した後にポリビニルアルコールユニットをブチラール化して製造する方法、末端に反応性基を有するポリビニルブチラールを作製し、反応性末端基から(メタ)アクリル酸類を重合しブロック共重合体を得る方法等が挙げられる。
これらのなかでも、末端に反応性基を有するポリビニルブチラールを用いて(メタ)アクリル酸類を重合する方法が、得られるブロック共重合体のポリビニルブチラールユニットのブチラール化度やアセチル基量を制御しやすく、また、分子間での組成のばらつきが少なくなるために好適に用いることができる。
上記末端に反応性基を有するポリビニルブチラールと(メタ)アクリル酸類の反応としては、例えば、末端にメルカプト基を有するポリビニルブチラールとラジカル開始剤を(メタ)アクリル酸類単量体が存在する環境において反応させることで行うことができる。本反応では、ラジカル開始剤等により発生したラジカルによりメルカプト基の水素原子が引き抜かれてポリマー末端にラジカルが発生し、そこから(メタ)アクリル酸類の重合が進行することで上記ブロック共重合体を得ることができる。
上記末端にメルカプト基を有するポリビニルブチラールと(メタ)アクリル酸類単量体との重合方法は特に限定されず、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の従来公知の重合方法が挙げられる。上記溶液重合に用いる溶媒は特に限定されず、例えば、酢酸エチル、トルエン、メタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、アセトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
上記ラジカル開始剤は特に限定されず、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、ラウロイルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。
これらのラジカル開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、末端にメルカプト基を有するポリビニルブチラールは、チオール酢酸等のチオール酸存在下で酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをアルカリを用いて常法により鹸化し、さらに、得られたポリビニルアルコールをブチルアルデヒドを用いて酸触媒存在下でブチラール化することで得ることができる。
上記チオール酸の存在下での酢酸ビニルの重合は、ラジカル重合開始剤の存在下、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などいずれの方法でも行うことができるが、メタノールを用いた溶液重合法が好適に用いられる。また、ラジカル重合開始剤としては、例えばt−ヘキシルパーオキシピバレート、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、などの重合開始剤が使用できるが、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系開始剤が好適に用いられる。
また、ブロック共重合体を得る別の方法としては、例えば、ポリビニルブチラールと4価のセリウムイオンを(メタ)アクリル酸類単量体が存在する環境において反応させることで行うことができる。本反応では、セリウムイオンによってポリビニルブチラール中に含まれる1,2−グリコール部位に相当する主鎖が切断され、主鎖末端にラジカルを持ったポリビニルブチラールが発生し、そこから(メタ)アクリル酸類の重合が進行することでブロック共重合体を得ることができる。
上記セリウムイオンを用いたポリビニルブチラールと(メタ)アクリル酸類単量体との重合方法は特に限定されず、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の従来公知の重合方法が挙げられる。
上記溶液重合に用いる溶媒は特に限定されず、例えば、メタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、水及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
本発明の無機質焼結体製造用バインダーをセラミックグリーンシート成型用のバインダーとして用いることで、セラミックグリーンシートを作製することができる。
上記セラミックグリーンシートを作製する方法としては、特に限定されず、公知の成形方法によって成形される。例えば、本発明の無機質焼結体製造用バインダーに、必要に応じて可塑剤、分散剤、消泡剤等の添加物を配合し、有機溶媒とセラミック粉末と共にボールミル等の混合装置で均一に混合してスラリーを調製し、該スラリーをPETフィルム等の支持体上にドクターブレード法等の公知の方法により湿式塗布し、有機溶剤を乾燥除去する方法が挙げられる。その他に、上記スラリーをスプレードライヤー法等により顆粒状に造粒した後、該顆粒を乾式プレス法により成形する方法等も挙げられる。
このように得られたセラミックグリーンシートは、必要に応じて打ち抜き加工等の各種加工が施され、各種セラミック製品の製造に用いられる。例えば、積層セラミックコンデンサを製造する場合には、支持体には離型処理を施したPETフィルムが用いられ、グリーンシート上に内部電極となる導電ペーストをスクリーン印刷等によって塗布した後に支持体であるPETフィルムから剥離し、これを複数枚積層して加熱プレスすることで積層体を作製し、次いで、過熱焼成することによってバインダー樹脂を熱分解して除去することで製造される。
本発明の無機質焼結体製造用バインダーによれば、特にセラミックグリーンシート用のバインダーとして使用した場合に、薄膜でも充分なシート強度を有するセラミックグリーンシートが得られるとともに、焼成時の熱分解性に優れるものとなる。
以下に実施例を掲げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)ブロック共重合体の調製
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器内に、末端にメルカプト基を有するポリビニルブチラール(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、アセチル基量1.2モル%)25重量部と、メチルメタクリレート25重量部と、酢酸エチル100重量部とを加え、撹拌しながらポリビニルブチラールを溶解させた。次に、窒素ガスを30分間吹き込んで反応容器内を窒素置換した後、反応容器内を撹拌しながら75℃に加熱した。30分間後、0.5重量部の重合開始剤としてのAIBNを16重量部の酢酸エチルで希釈し、得られた重合開始剤溶液を上記反応器内に5時間かけて滴下添加した。その後、さらに75℃にて3時間反応させた。
次いで、反応液を冷却することにより、ブロック共重合体を含有する固形分30重量%のブロック共重合体溶液Aを得た。なお、得られたブロック共重合体の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、20万であった。
(2)セラミックグリーンシートの作製
得られたブロック共重合体溶液Aを希釈溶剤(エタノールとトルエンの混合溶剤、エタノールとトルエンの重量比率は1:1)により希釈し、固形分10重量%の溶液とした。次に、本溶液20重量部にセラミック粉末としてチタン酸バリウム粉末(BT−03、平均粒子径0.3μm、堺化学工業社製)20重量部、及び、可塑剤としてジオクチルフタレートを0.4重量部添加し、ボールミルを用いて48時間混練してセラミックグリーンシート用スラリーを得た。
次に、得られたセラミックグリーンシート用スラリーを、コーターを用いて乾燥後の厚みが3μmとなるように離型処理したPETフィルム上に塗布し、常温で1時間風乾した後、熱風乾燥機で80℃で1時間、ついで、120℃で1時間乾燥してセラミックグリーンシートを得た。
(実施例2)
実施例1の「(1)ブロック共重合体の調製」において、メチルメタクリレート25重量部に代えて、メチルメタクリレート50重量部及びn−ブチルメタクリレート50重量部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、ブロック共重合体を含有する固形分50重量%のブロック共重合体溶液Bを得た。なお、得られたブロック共重合体の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、35万であった。
次いで、ブロック共重合体溶液Bを用い、可塑剤としてジブチルフタレートを用いた以外は実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」と同様にして、セラミックグリーンシートを得た。
(実施例3)
実施例1の「(1)ブロック共重合体の調製」において、メチルメタクリレート25重量部に代えて、イソブチルメタクリレート10重量部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、ブロック共重合体を含有する固形分23重量%のブロック共重合体溶液Cを得た。なお、得られたブロック共重合体の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、17万であった。
次いで、ブロック共重合体溶液Cを用いた以外は実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」と同様にして、セラミックグリーンシートを得た。
(実施例4)
実施例1の「(1)ブロック共重合体の調製」において、メチルメタクリレート25重量部に代えて、メチルメタクリレート24重量部及びメタクリル酸1重量部を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、ブロック共重合体を含有する固形分30重量%のブロック共重合体溶液Dを得た。なお、得られたブロック共重合体の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、20万であった。
次いで、ブロック共重合体溶液Dを用いた以外は実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」と同様にして、セラミックグリーンシートを得た。
(実施例5)
(1)ブロック共重合体の調製
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器内に、ポリビニルブチラール(重合度1700、ブチラール化度65.0モル%)20重量部と、メチルメタクリレート40重量部と、ジメチルスルホキシド40重量部とを加え、撹拌しながらポリビニルブチラールを溶解させた。次に、窒素ガスを30分間吹き込んで反応容器内を窒素置換した後、反応容器内を撹拌しながら50℃に加熱した。30分間後、0.8重量部の重合開始剤としての硝酸第2セリウムアンモニウムを添加し、反応容器内を撹拌しながら50℃で5時間反応させた。
その後、反応液を冷却することにより、ブロック共重合体を含有する固形分60重量%のブロック共重合体溶液Eを得た。なお、得られたブロック共重合体の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、12万であった。
(2)セラミックグリーンシートの作製
得られたブロック共重合体溶液Eを、水への沈殿及びTHFへの再溶解を3回行ってから充分乾燥した後、エタノールとトルエンの混合溶剤(エタノール:トルエン=1:1)に固形分が30重量%となるように再溶解した。
セラミック粉末としてチタン酸バリウム粉末(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)20重量部に、得られたブロック共重合体のエタノール/トルエン溶液を6.7重量部、さらに、溶剤としてエタノールとトルエンの混合溶剤(エタノール:トルエン=1:1)を15重量部、及び可塑剤としてジブチルフタレートを0.4重量部添加し、ボールミルを用いて48時間混練してセラミックグリーンシート用スラリーを得た。
次に、得られたセラミックグリーンシート用スラリーを、コーターを用いて乾燥後の厚みが3μmとなるように離型処理したPETフィルム上に塗布し、常温で1時間風乾した後、熱風乾燥機で80℃で1時間、次いで、120℃で1時間乾燥してセラミックグリーンシートを得た。
(比較例1)
ポリビニルブチラール樹脂(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、アセチル基量1.2モル%)をエタノールとトルエンの混合溶剤(エタノール:トルエン=1:1)に固形分10重量%で溶解したポリビニルブチラール樹脂溶液を作製した。なお、本ポリビニルブチラール樹脂をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、15万であった。
次いで、実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」において、ブロック共重合体溶液Aに代えて、得られたポリビニルブチラール樹脂溶液を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、セラミックグリーンシートを得た。
(比較例2)
ポリメチルメタクリレート(重量平均分子量8万)をエタノールとトルエンの混合溶剤(エタノール:トルエン=1:1)に固形分10重量%で溶解したポリメチルメタクリレート溶液を作製した。
次いで、実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」において、ブロック共重合体溶液Aに代えて、得られたポリメチルメタクリレート溶液を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、セラミックグリーンシートを得た。
(比較例3)
ポリビニルブチラール樹脂(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、アセチル基量1.2モル%)と、ポリメチルメタクリレート(重量平均分子量8万)との混合物(重量比で1:1)をエタノールとトルエンの混合溶剤(エタノール:トルエン=1:1)に固形分10重量%で溶解した混合樹脂溶液を作製した。
次いで、実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」において、ブロック共重合体溶液Aに代えて、得られた混合樹脂溶液を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、セラミックグリーンシートを得た。
(比較例4)
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器内に、ポリビニルブチラール(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、アセチル基量1.2モル%)25重量部と、メチルメタクリレート25重量部と、酢酸エチル100重量部とを加え、撹拌しながらポリビニルブチラールを溶解させた。次に、窒素ガスを30分間吹き込んで反応容器内を窒素置換した後、反応容器内を撹拌しながら75℃に加熱した。30分間後、重合開始剤としてのAIBN0.5重量部を酢酸エチル16重量部で希釈し、得られた重合開始剤溶液を上記反応器内に5時間かけて滴下添加した。その後、さらに75℃にて3時間反応させた。
その後、反応液を冷却することにより、グラフト重合体を一部含有する固形分30重量%のバインダー樹脂溶液Aを得た。なお、得られたバインダー樹脂の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、9万であった。
次いで、実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」において、ブロック共重合体溶液Aに代えて、得られたバインダー樹脂溶液Aを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、セラミックグリーンシートを得た。
(比較例5)
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器内に、ポリビニルブチラール(重合度800、ブチラール化度68.0モル%、アセチル基量1.2モル%)20重量部と、酢酸エチル80重量部とを加え、撹拌しながらポリビニルブチラールを溶解させた。次に2−イソシアナトエチルメタクリレート0.6重量部とトリメチルアミン1重量部を加え、反応容器内を撹拌しながら75℃で10時間反応させた。
次に、この反応液にメチルメタクリレート40重量部を加えた。次いで、重合開始剤としてのAIBN0.5重量部を酢酸エチル16重量部で希釈し、得られた重合開始剤溶液を上記反応器内に5時間かけて滴下添加した。その後、さらに75℃にて3時間反応させた。
その後、反応液を冷却することにより、グラフト重合体を一部含有する固形分38重量%のバインダー樹脂溶液Bを得た。なお、得られたバインダー樹脂の重量平均分子量をカラムとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いて、GPC法によってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定したところ、11万であった。
次いで、実施例1の「(2)セラミックグリーンシートの作製」において、ブロック共重合体溶液Aに代えて、得られたバインダー樹脂溶液Bを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、セラミックグリーンシートを得た。
(評価方法)
上記で得られたセラミックグリーンシートの性能を以下の方法で評価した。結果を表1に示した。
(強度評価)
得られたセラミックグリーンシートをポリエステルフィルムから剥離し、セラミックグリーンシートの状態を目視にて観察し、以下の基準で強度を評価した。
◎:セラミックグリーンシートに、切れや破れは全く観察されなかった。
○:セラミックグリーンシートのごく一部に、小さな切れが観察された。
×:セラミックグリーンシートがポリエステルフィルムから剥離できない、もしくは、剥離したシートの大部分に切れや破れが観察された。
(熱分解性評価)
得られた各種樹脂溶液を、コーターを用いて乾燥後の厚みが100μmとなるように離型処理したPETフィルム上に塗布し、常温で1時間風乾した後、熱風乾燥機で80℃で1時間、ついで、120℃で1時間乾燥してフィルムを作製した。これを600℃まで加熱し、完全に分解するか否かを観察して、以下の基準で熱分解性を評価した。
◎:残さがなく、完全に分解した。
○:残さは殆どなく、概ね完全に分解した。
×:明らかな残さがあった。
(シート均一性)
得られたセラミックグリーンシートの状態を目視にて観察し、以下の基準でシート均一性を評価した。
◎:セラミックグリーンシートにムラが無く、均一なシートが得られた。
○:セラミックグリーンシートにムラは殆ど無く、概ね均一なシートが得られた。
×:セラミックグリーンシートに明らかなムラがあった。
Figure 0005812811
本発明によれば、特にセラミックグリーンシート用のバインダーとして使用した場合に、薄膜でも充分なシート強度を有するセラミックグリーンシートが得られるとともに、焼成時の熱分解性に優れる無機質焼結体製造用バインダーを提供することができる。

Claims (5)

  1. ポリビニルブチラールからなるユニット及びポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを有するブロック共重合体を含有することを特徴とする無機質焼結体製造用バインダー。
  2. ポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを構成する(メタ)アクリル酸類は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1記載の無機質焼結体製造用バインダー。
  3. ポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを構成する(メタ)アクリル酸類は、メタクリル酸類を80重量%以上含有することを特徴とする請求項1又は2記載の無機質焼結体製造用バインダー。
  4. ポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを構成する(メタ)アクリル酸類は、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート及びn−ブチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の無機質焼結体製造用バインダー。
  5. ポリ(メタ)アクリル酸類からなるユニットを構成する(メタ)アクリル酸類は、分子内にカルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基及びエポキシ基、エーテル基からなる群から選択される少なくとも1つの極性基を有するものを更に含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の無機質焼結体製造用バインダー。
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