JPH06313004A - 低分子量水溶性重合体の製造方法 - Google Patents

低分子量水溶性重合体の製造方法

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JPH06313004A
JPH06313004A JP5135711A JP13571193A JPH06313004A JP H06313004 A JPH06313004 A JP H06313004A JP 5135711 A JP5135711 A JP 5135711A JP 13571193 A JP13571193 A JP 13571193A JP H06313004 A JPH06313004 A JP H06313004A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 カルボキシル基含有不飽和モノマーと他の共
重合性モノマー残部をアクリル酸メチルの溶媒への連鎖
移動定数(Cs)が3×10−4〜100×10−4
溶媒系で重合することを特徴とする低分子量水溶性重合
体の製造方法。 【効果】 本発明の製造方法により容易に着色および濁
りのない高濃度製品をうる低分子量水溶性重合体が得ら
れ、またセラミックス用分散剤に用いる際、セラミック
ス水性スラリーの分散安定性に優れ、かつ水性バインダ
ーとの相性が良好であるからセラミックス生シートの成
形性に優れ、表面が平滑なセラミックス成形体が得られ
る。また、この成形体である生シートの吸湿量が少ない
ので湿度による影響が少なく、溶剤系バインダーと同様
の柔軟性と強度とを、セラミックス成形体に与えること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水系で使用するセラミッ
クスの分散など多くの用途に有用な低分子量水溶性重合
体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より低分子量水溶性重合体が製造さ
れており、代表的な製法としては、低モノマー濃度
(10〜20重量%)で多量の重合開始剤を使用し重合
させる方法、90〜100℃の高温水中へ重合開始剤
と共にモノマーを滴下して重合させる方法、連鎖移動
剤としてオクチルメルカプタンやドデシルメルカプタン
を使用して重合させる方法などがあげられる。しかし、
これらの方法で製造すると、次のような問題がある。す
なわち、の方法では重合完結までに長時間を要し、高
濃度の製品が得られない。の方法では操作が煩雑であ
り、生成ポリマーの重合度に再現性が得られにくく、製
品が着色する。の方法では製品に濁りが生じ、透明な
ものが得られない、などの種々の問題がある。
【0003】一方、低分子水溶性重合体は主としてセラ
ミックスなどの分散剤として使用されている。従来セラ
ミックスグリーンシートの製造の際に、バインダーとし
て特定の重合度を有するポリビニルブチラール樹脂など
が用いられており、溶媒としてアルコール、ケトン、ハ
ロゲン含有化合物、芳香族化合物などの有機溶媒を多量
に用いる必要があった。そのため、引火による爆発や火
災のおそれや人体に対する有毒作用や乾燥時における蒸
発した有機溶剤ガスによる公害問題など、種々の問題が
あった。そこでこれらの問題を解決するために、バイン
ダーとしてポリビニルアルコール、水溶性ポリビニルア
セテート、水溶性ポリウレタン、水溶性アクリル樹脂な
どが提案されている。そして、通常、これらの水溶性バ
インダーをグリーンシートの製造に用いる際には、セラ
ミックス粉体の分散不良が生じるため、セラミックス粉
体の分散を十分行うために、分散剤を用いて初期分散と
いう工程を設けている。更に、分散剤とバインダーの組
合せはシート成形の際のスラリー特性及び生シート成形
性に重要な影響を与えるため、分子量の異なるアクリル
樹脂を組合せたもの(特開昭63−147853号公
報)、重合度の異なるポリビニルブチラール樹脂を組合
せたもの(特開平1−42357号公報)など溶剤系の
バインダーと分散剤の組合せが提案されているほか、水
系のものとして我々は既に分子量の異なる水溶性バイン
ダーと分散剤の組合せたもの(特開平5−70212号
公報)を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は容易に低分子
量体が得られ、着色および濁りのない高濃度製品をうる
低分子量水溶性重合体の製造方法であって、またセラミ
ックス用分散剤に用いる際、セラミックス粉体の分散力
に優れ、水系バインダーと組合せることによって、その
スラリー特性が良好でセラミックスの成形性に優れ、表
面が平滑なセラミックス生シートが得られる低分子量水
溶性重合体の製造方法を提供する事を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定のモノマ
ーを1つの共重合成分とし、かつ特定量含有する共重合
体であって、アクリル酸メチルの溶媒への連鎖移動定数
(Cs)が3×10−4〜100×10−4の溶媒系で
得られたものを用いると上記課題を効率よく達成できる
との知見に基づいてなされたものである。
【0006】すなわち、本発明はカルボキシル基含有不
飽和モノマーと他の共重合組成モノマー残部を、アクリ
ル酸メチルの溶媒への連鎖移動定数(Cs)が3×10
−4〜100×10−4の溶媒系で重合することを特徴
とする低分子量水溶性重合体の製造方法を提供する。
【0007】本発明で用いるカルボキシル基含有不飽和
モノマー(A)としては、アクリル酸、メタクリル酸な
どの不飽和カルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマ
ル酸などの不飽和二塩基カルボン酸またはそのハーフエ
ステルがあげられる。これらのうち、特にアクリル酸、
メタクリル酸が好ましい。
【0008】上記カルボキシル基含有不飽和モノマーと
共重合可能なモノマーとしては、(B)アルキル基の炭
素数が1〜8である(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、(C)アルキレン基の炭素数が1〜4である(メ
タ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、(D)下
記の一般式で示されるモノマー
【化1】 (式中、R1は水素又はメチル基、R2は水素、炭素数
1〜4のアルキル基又はフェニル基、nは2以上であ
る。)が好ましい。これらは1種又は2種以上の混合物
として用いることができる。
【0009】ここで、モノマー(B)の炭素数1〜8の
アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリ
レート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなど
があげられ、モノマー(C)の炭素数1〜4個のアルキ
レン基を有する(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル
エステルとしては、例えば、メトキシメチル(メタ)ア
クリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、n
−ブトキシメチル(メタ)アクリレート、n−ブトキシ
エチル(メタ)アクリレート、エトキシメチル(メタ)
アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、
エトキシブチル(メタ)アクリレート等があげられる。
【0010】また、モノマー(D)としては、一般式
中、nは2〜40が好ましく、更に好ましくは4〜25
である。成分(E)のモノマーとして具体的にはフェノ
キシポリエチレングリコール(n=2又は6)モノ(メ
タ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール
(n=2、3、4、9又は23)(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコール(n=2、4、9又は2
3)モノ(メタ)アクリレート等があげられる。
【0011】さらに、他の共重合可能なモノマーとし
て、アクリロニトリル、アクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、エ
チレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリド
ン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シメチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有
モノマー等を用いることができる。
【0012】本発明では、成分(A)は10.0〜9
0.0重量%、好ましくは10.0〜45.0重量%で
ある。10.0重量%以下であるとセラミックス粉体の
分散力が劣り、60.0重量%を越えるとセラミックス
シートを製造する際に水性バインダーとの相溶性が悪
く、成形性不良になる。他の共重合性モノマー(モノマ
ー(B)、(C)、(D)など)は90.0〜10.0
%、好ましくは90.0〜55.0%である。これらの
うち、成分(A)10.0〜90.0%、成分(B)及
び/又は(C)10.0〜90.0%及び成分(D)0
〜50.0%を必須成分とするのが好ましい。
【0013】本発明の低分子量水溶性重合体の製造方法
において使用する重合溶媒は、アクリル酸メチルの溶媒
への連鎖移動定数(Cs)が3×10−4〜100×1
−4の溶媒またはこの溶媒と水との混合溶媒である。
溶媒と水の比率は100:0から30:70、好ましく
は80:20から40:60である。水の比率が70を
越えると重合度が増し、分散効果が低減する。連鎖移動
定数(Cs)が3×10−4〜100×10−4の溶媒
としては、具体的にはイソプロピルアルコール、エチル
アルコール、ニトロベンゼン、n−プロピルアルコール
などがあげられ、これらのうちイソプロピルアルコール
が好ましい。連鎖移動定数(Cs)が3×10−4以下
の溶媒を用いると重合度が増し、セラミックス粉体の分
散効果が低減してしまう。一方、100×10−4以上
の溶媒を用いるとオリゴマーが発生し、重合が完結でき
なくなる。なお、連鎖移動定数(Cs)の値は高分子学
会編集:高分子データ・ハンドブック−基礎編−昭和6
1年1月30日初版発行((株)培風館)437ペー
ジ、表2・1・6に記載されているものを用いた。
【0014】更に、本発明の低分子量水溶性重合体の製
造方法では、アゾ系、または過酸化物系重合開始剤など
を用いて重合する。重合方法としては溶液重合である。
アゾ系、過酸化物系重合開始剤は水溶性化合物と油溶性
化合物があげられる。水溶性アゾ化合物として具体的に
は、アゾビス(2メチルプロピオンアミジン)塩酸塩、
アゾビス(2イミダゾリン2イル)プロパン塩酸塩、ア
ゾビス(2メチルプロピオン酸アミド)2水塩等のアゾ
アミド化合物、アゾビス(4シアノ吉草酸)等のアゾシ
アノ化合物などがあげられる。油溶性アゾ化合物として
は、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソブチル
バレロニトリル、アゾビスシアノペンタン酸などがあげ
られる。水溶性過酸化物として具体的には過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウムなどがあげられ、油溶性過酸化
物としては過酸化ベンゾイルなどがあげられる。
【0015】上記重合開始剤は任意の量で使用すること
ができるが、モノマー100重量%あたり0.05〜5
重量%、好ましくは0.1〜2重量%添加するのがよ
い。0.05重量%より少ないと未反応モノマーが残る
可能性があり、5重量%を越えると工業的に好ましくな
い。
【0016】また、重合時のモノマー濃度は20〜60
%好ましくは30〜50%である。60%を越えると重
合度が増して分散効果が低減し、一方、20%より少な
いと工業的に好ましくない。
【0017】本発明の製造方法で得られる水溶性重合体
の分子量は、重量平均分子量(Mw)が1000〜50
000、好ましくは3000〜30000である。これ
らは、ゲルパーミェションクロマトグラフィー(GP
C)により、標準物質を用いて容易に測定可能である。
【0018】本発明の製造方法で得られる共重合体はそ
のままの状態でも使用できるが、カルボン酸基の一部ま
たは全部をアンモニアや有機アミンで中和して使用する
のが好ましい。このようにして製造された重合体は水溶
性である。中和は、共重合体の塩は共重合体中のカルボ
ン酸の一部又は全部をアンモニアあるいは有機アミンあ
るいはアルカリ金属水酸化物で中和し、pHを6〜10
に調整して製造するのが好ましい。有機アミンとして
は、たとえばモノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、N−メチルエタノールアミン、ジメチルアミノプロ
パノール等のOH基含有有機アミン、モルホリンなどが
あげられるが、これに限定されるものではない。アルカ
リ金属水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムなどがあげられる。これらのうち、アンモニアか有
機アミンで中和するのが好ましい。
【0019】また、本発明の製造方法で得られる重合体
を水系分散剤として使用する場合は、溶媒を含有した重
合体または溶媒を除去した重合体水溶液のどちらを使用
してもよい。
【0020】本発明の製造方法で得られる低分子量水溶
性重合体は、セラミックスの分散安定性に優れ、また重
合度の異なった水系バインダーと任意の割合で組合せる
ことができる。具体的には、次に示すグリーンシートの
製造法に好適な分散剤として使用する事ができる。
【0021】本発明により得られる低分子量水溶性重合
体を用いてセラミックス成形体を製造する場合は、セラ
ミックス粉体100重量%に対して固形分として0.0
5〜5.0重量%、好ましくは0.1〜2.0重量%用
いるのがよい、この際、水性スラリーの水分量を15〜
50%好ましくは20〜40%とするのがよい。その後
水系バインダーを固形分として0.3〜25.0重量
%、好ましくは0.5〜20.0重量%添加し、トータ
ルの水性スラリーの水分量を20〜70%、好ましくは
25〜50%とするのがよい。対象となるセラミックス
粉体として代表的なものはアルミナ、ジルコニア、マグ
ネシア、ベリリア、酸価チタン、チタン酸バリウム、チ
タン酸、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、P
LZT、フェライトーマンガン等の酸化物系あるいは、
複合酸化物系セラミックス粉体及び炭化ケイ素、サイア
ロン等の非酸化物系セラミックス粉体があげられる。
又、必要に応じて水溶性可塑剤(たとえば、ポリエチレ
ングリコール、グリセリン)、消泡剤等のバインダー及
び分散剤以外の成形助剤を併用してもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明の製造方法により容易に着色およ
び濁りのない高濃度製品をうる低分子量水溶性重合体が
得られ、またセラミックス用分散剤に用いる際、セラミ
ックス水性スラリーの分散安定性に優れ、かつ水性バイ
ンダーとの相性が良好であるからセラミックス生シート
の成形性に優れ、表面が平滑なセラミックス成形体が得
られる。また、この成形体である生シートの吸湿量が少
ないので湿度による影響が少なく、溶剤系バインダーと
同様の柔軟性と強度とを、セラミックス成形体に与える
ことができる。
【0023】また本発明の方法により製造される低分子
量水溶性重合体はコーティング剤、粘着剤、繊維加工用
樹脂、無機繊維(ガラス繊維、ロックウール、セラミッ
クファイバー、炭素繊維など)用分散剤として使用でき
る。
【0024】
【実施例】次に実施例により本発明を説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例に
示した「部」及び「%」はいずれも重量基準である。
【0025】実施例1 攪拌機、温度計、還流コンデンサ、適下ロート及びガス
導入管を備えた3リットルのフラスコにイソプロピルア
ルコール(Cs:13.3×10−4)700g、水8
4gを仕込み、窒素ガス気流下に85℃に昇温した。次
いで、アクリル酸200g、アクリル酸メチルとアクリ
ル酸ブチルの混合物(重量比で1:1)800gのモノ
マー混合液とアゾビス−2−アミジンプロパン(和光純
薬(製)V−50)3.5gと水216gの重合開始剤
水溶液を添加した後、1時間保温し、重合を完結させ
た。得られた共重合体をアンモニア水で中和し、イソプ
ロピルアルコール含有低分子量水溶性重合体を得た。ま
た、このイソプロピルアルコール含有低分子量水溶性重
合体から、イソプロピルアルコールを留去した後、水溶
液低分子量水溶性重合体(重合体−1)を調製した。得
られた水溶性重合体−1の固形分濃度は43%で、GP
Cによる分子量測定値は8000であった。
【0026】実施例2 攪拌機、温度計、還流コンデンサ、適下ロート及びガス
導入管を備えた3リットルのフラスコにエチルアルコー
ル(Cs:4.72×10−4)500g、水500g
を仕込み、窒素ガス気流下に85℃に昇温した。次い
で、アクリル酸200g、アクリル酸メチルとアクリル
酸ブチルの混合物(重量比で1:1)750gとメトキ
シポリエチレングリコール(n=9)メタクリレート5
0gのモノマー混合液にアゾビス−2−メチルブチロニ
トリル(和光純薬(製)V−59)8.0gを溶解さ
せ、その溶液を添加した後、1時間保温し、重合を完結
させた。得られた共重合体をアンモニア水で中和し、エ
チルアルコール含有低分子量水溶性重合体を得た。ま
た、このエチルアルコール含有低分子量水溶性重合体か
ら、エチルアルコールを留去した後、水溶液低分子量水
溶性重合体(重合体−2)を調製した。得られた水溶性
重合体−2の固形分濃度は45%で、GPCによる分子
量測定値は16000であった。
【0027】実施例3 攪拌機、温度計、還流コンデンサ、適下ロート及びガス
導入管を備えた3リットルのフラスコにイソプロピルア
ルコール700g、水84gを仕込み、窒素ガス気流下
に85℃に昇温した。次いで、アクリル酸700g、ア
クリル酸メチルとアクリル酸ブチルの混合物(重量比で
1:1)300gのモノマー混合液と過硫酸アンモニウ
ム3.5gと水216gの重合開始剤水溶液を添加した
後、1時間保温し、重合を完結させた。得られた共重合
体をアンモニア水で中和し、イソプロピルアルコール含
有低分子量水溶性重合体を得た。また、このイソプロピ
ルアルコール含有低分子量水溶性重合体から、イソプロ
ピルアルコールを留去した後、水溶液低分子量水溶性重
合体(重合体−3)を調製した。得られた水溶性重合体
−3の固形分濃度は48%で、GPCによる分子量測定
値は9000であった。
【0028】比較例1 重合溶媒をメタノール(Cs:0.46×10−4)に
変えた以外は、実施例1と同様に重合を行った。得られ
た水溶性重合体(重合体−4)のGPCによる分子量測
定値は25万であった。
【0029】比較例2 攪拌機、温度計、還流コンデンサ、適下ロート及びガス
導入管を備えた3リットルのフラスコにアセトン(C
s:0.62×10−4)500g、水284gを仕込
み、窒素ガス気流下に85℃に昇温した。次いで、アク
リル酸200g、アクリル酸メチルとアクリル酸ブチル
の混合物(重量比で1:1)800gのモノマー混合液
とアゾビス−2−アミジンプロパン(和光純薬(製)V
−50)1.0gと水216gの重合開始剤水溶液を添
加し重合を行った。得られた水溶性重合体(重合体−
5)のGPCによる分子量測定値は35万であった。
【0030】応用例 実施例1〜3、比較例1、2で得られた水溶性重合体1
〜5を用いて生シートを作成した。平均粒径1.5μm
のアルミナ(AL−45−1:昭和電工製)200gに
表1記載の低分子量水溶性重合体、消泡剤(ライオン製
PL−71L)及び水を添加し、ボールミルにより約1
4時間分散混合した後、バインダー(アクリル酸/アク
リル酸メチル/アクリル酸ブチル=10/70/20
(wt%)共重合体:分子量10万)を添加して1時間
分散混合した。得られたアルミナスラリーを減圧脱泡に
より内部気泡を除去すると同時に脱水し、スラリー粘度
が1〜5万cPとなる様に調製した。その後マイラーシ
ート上にドクターブレード法により厚さ1.2mmの設
定でシート成形を行った。これを熱風乾燥機により45
℃で2時間、110℃で1時間乾燥し、生シートを得
た。その際のバインダー添加前のスラリー水分量、バイ
ンダー混合時のスラリー水分量、と生シートの成形性、
表面状態を評価した。なお、各種性能は次のようにして
評価した。評価結果を表1に示した。
【0031】[成形性] ○:マイラーシートから容易に剥離し、ひび割れのない
シートが得られた。 △:若干ひび割れのあるシートが得られた。 ×:ひび割れてシート状にならなかった。
【0032】[表面状態] ○:生シートの表面がスベスベで凝集物がない。 △:生シートの表面の所に凝集物がある。 ×:生シート表面がザラザラな凝集物の成形体である。
【0033】
【0034】以上のように、本発明の分散剤を使用する
ことにより、高濃度のアルミナ分散液が得られた。ま
た、共重合体−3はアルミナ分散力は優れているが、バ
インダーと組合せてシート化した際の成形性、表面状態
が劣っていた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基含有不飽和モノマーと他
    の共重合性モノマー残部をアクリル酸メチルの溶媒への
    連鎖移動定数(Cs)が3×10−4〜100×10
    −4の溶媒系で重合することを特徴とする低分子量水溶
    性重合体の製造方法。
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