JP2596799Y2 - 複合窓サッシの構造 - Google Patents
複合窓サッシの構造Info
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- JP2596799Y2 JP2596799Y2 JP1994014828U JP1482894U JP2596799Y2 JP 2596799 Y2 JP2596799 Y2 JP 2596799Y2 JP 1994014828 U JP1994014828 U JP 1994014828U JP 1482894 U JP1482894 U JP 1482894U JP 2596799 Y2 JP2596799 Y2 JP 2596799Y2
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Description
【考案の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この考案は、上下枠及び左右枠で
形成した引違い窓，はめ殺し窓，回転窓などの各種窓サ
ッシを半外付けサッシで構成するにあたり、それら半外
付けサッシの中から二組以上の窓サッシを選択し各窓サ
ッシを方立材で連結する複合窓サッシの構造に関する。 【０００２】 【従来の技術】近年、居住空間の拡大化要請に伴い、サ
ッシ枠の取付け構造も内付けサッシから外付けサッシへ
と移行し、更に取付け強度への考慮から半外付けサッシ
が主流になりつつあり、例えば、引違い窓、はめ殺し
窓、回転窓、辷り出し窓、上げ下げ窓、内倒し窓等各種
の窓に適用されている。 【０００３】この半外付けサッシは、例示図面に示すよ
うに、各種の窓によって必然的にその形状は異なるが、
取付け形態上、下記共通点を有する。 【０００４】すなわち、 （１）サッシ主体部分２の背面側において、見込み幅の
略中央の箇所に、建物躯体取付用の鉛直取付片を有して
いる。 【０００５】（２）サッシ屋外側が窓開口部から幾分か
突出する関係上、サッシ主体部分２の室内側端部を、建
物躯体取付片８４となして、建物躯体Ｐに対する固着を
確実化している。 【０００６】（３）サッシ主体部分２の背面側に、建物
躯体Ｐないし補助部材に当接する一対の係止片８２，８
３を形成してサッシ枠の固着を安定化させている。 【０００７】ところで、上記半外付けサッシを主流とす
る近時のサッシ窓において、窓を横に連接した連窓が多
用されて始めている。ところがこの場合、左右の窓は、
一方が回転窓で他方が引違い窓、一方が内倒し窓で他方
がはめ殺し窓、という具合に各種の窓の組合せが取られ
るので、それぞれ各種のパターンに対応させるべく異な
る構造の窓サッシを多数用意しなければならない。 【０００８】そこで本出願人等は、先に下記技術手段を
提案した。以下、当該技術手段を述べ、本考案が解決し
ようとする課題等に及ぶ。 【０００９】すなわち、第１０図〜第１４図は、本出願
人等が先に提案した半外付サッシを例示し、第１０図は
第１１図に示す連窓サッシの横断面図である。 【００１０】この連窓サッシは、上下枠３，４及び左右
縦枠２，２で形成した引違窓、はめ殺し窓、回転窓など
各種の窓サッシを半外付サッシで構成するとともに、そ
れら半外付け窓サッシの中から二組以上の窓サッシを選
択して、各窓サッシを方立材１で連結してなる複合窓サ
ッシであって、本例では、左方に竪辷り窓、右方にはめ
殺し窓を備えている。 【００１１】前記方立材１で連結される一組の縦枠２，
２は、第１２図に示すように、主体部分２０と、ともに
建物躯体に釘着される室内側鉛直取付片２１と、該室内
側鉛直取付片に対し直角に建物躯体に釘着される室外側
直取付片２２と、これら取付片の間に位置し且つ建物躯
体に当接する一対の係止片２３，２４であって少なくと
も一方の先端２３ａが室内側に向いて形成される係止片
２３と、主体部分２０の室外側にとっせつした水切り２
５とを備えてなり、そして、図例では、係止片２３と室
外側鉛直取付片２２はそれらの基部を共通にして形成さ
れている。 【００１２】方立材１は、板状の主体部分１１の室内側
端部に一対の突片１２，１２を設け、該主体部分の適所
には一対の室外側向き開口の溝部１３，１３を形成して
なるもので、前記一対の突片１２，１２は、縦枠の前記
それぞれの室内側鉛直取付片２１，２１と重合する位置
関係を有し、又、前記一対の溝部１３，１３は、それぞ
れの縦枠２，２における一対の係止片２３，２４の中、
先端が室内側に向いて形成された係止片２３の該先端２
３ａにそれぞれ対応する位置関係を有する。なお、図で
は、主体部分１１の室外側端部に、縦枠２，２の水切り
２５先端の室内側向き折曲片２５ａと係合する室外側向
き開口の溝部１３を延出片１４に設けている。 【００１３】次に、左右の窓サッシを方立材１により連
結する点について説明すると、前記一組の縦枠２，２
と、方立材１とを結合するにあたり、縦枠の室外側鉛直
取付片２２を前記係止片２３，２４の先端部分に揃えて
剥取り、前記係止片の室内側向き先端２３ａを方立材の
前記溝部１３に係合し、縦枠の室内側鉛直取付片２１と
方立材の突片１２とを螺着するものである。これら一連
の連結において、方立材１に縦枠２，２を左右から当て
がうが、この場合、方立材１をスライドさせるだけで、
左右縦枠２，２の係止片２３，２３と方立材１の溝部１
３が係合し、これにより連結位置決めがなされるので、
連結作業は容易化されることになる。これらの図例にお
いて、各縦枠は同一の見込み幅を有し、また、室内側鉛
直取付片２１，２１、室外側鉛直取付片２２，２２、及
び係止片２３，２３のそれぞれ相互の位置関係を同一と
している。このように構成した場合は、方立材１を一種
類だけ製作すればよいので、部材点数を必要最小限に押
えることができる。 【００１４】 【考案が解決しようとする課題】上記技術は、現場にお
いて簡易に半外付け窓を取付け得るものであるが、窓サ
ッシが大型化する場合は、上記技術による主体部分が一
体物であり従ってこれに伴い押出金型も大型化し製造費
用が極めて高くなること及び、薄い板状部分を有する押
出型材で大型のものは成型が困難となるものである。 【００１５】そこで本考案は、上記技術の利点のうち連
窓を設ける場合に窓サッシ選択の自由度を大幅に確保し
得る点を承継しつつ、現実問題としてサッシ施工の大型
化に対処し得る複合窓サッシの構造を提案するものであ
る。 【００１６】 【課題を解決するための手段】本考案は、上記実状に鑑
み、方立材の組み込み方向を前部側と後部側の２箇所で
行うべく、方立材を２分割したものである。 【００１７】本考案は、任意の窓サッシを連結する半外
付け窓構造であって、方立材を２分割し、一方の分割方
立材を左右に対峙する窓サッシの対向する縦枠の前部
に、そして他方をこれら縦枠の後部に嵌め込み連結する
複合窓サッシにおいて、前記双方の分割方立材は各々が
左右対称形に形成され、前記方立材１のうち前部の分割
方立材１ａは、室内外に延びる板状の主体部及び、該主
体部の室外側に室外側向き開口の溝部１３を備えるとと
もに室内側には前記主体部の左右方向へ突出する突片１
ｅ，１ｅを備え、且つ、前記前部の分割方立材１ａの前
記突片１ｅ，１ｅの交差する角度は、左右の窓サッシの
交差する角度と等しく設けられ、前記縦枠２，２は、少
なくとも室外側に前記溝部１３と係合する室内側向きの
折曲片２５ａと、室内側には前記方立材１の側へ突出す
る係止片２３を備え、且つ、前記双方の係止片２３は各
々その先端が前記方立材１の主体部に当接し、更に、前
記それぞれの縦枠２，２と前記前部の分割方立材１ａ
は、当該前部の分割方立材１ａの室外側を屋外露出面と
して左右の縦枠２，２と略同一面に揃えて設けられると
ともに、縦枠の前記折曲片２５ａが分割方立材の前記溝
部１３と係合し、前記左右の突片１ｅからねじを挿通し
て前記各々の係止片２３と螺着して固定し、前記縦枠２
の室内側端部からねじ９ｄを挿通して後部の分割方立材
１ｂを螺着して固定し、該分割方立材１ｂで前記突片１
ｅ及び係止片２３の螺着部を室内側から遮蔽した複合窓
サッシの構造である。 【００１８】 【作用】上記構成によれば、嵌合、固着作業が前部と後
部とに分けて行うこととなり、左右縦枠と方立材との連
結は二分割した方立材の前部の分割方立材でなされ、後
部の分割方立材はその連結部位を室内側から遮蔽する役
割を担う。前部の分割方立材と左右縦枠の連結は、室外
側の係合と、室内側の螺着により堅固になされる。そし
て、前部の分割方立材は、室内外に延びる板状の主体部
を備えているとともに、縦枠の係止片はその先端が方立
材の主体部に当接するので、左右縦枠の間隔を可及的に
小さくすることができる。また、前部の分割方立材の前
記突片の交差する角度は、左右の窓サッシの交差する角
度と等しく設けられているので、係止片と突片との重ね
合わせが面接触でぴったりとなされて、螺着がスムーズ
に行える。更に、縦枠の室内側端部からねじを挿通し
て、後部の分割方立材を螺着して固定しているので、後
部においては、当該の螺着部と、前記係止片及び突片の
螺着部の、複数箇所が固定され、これにより縦枠と方立
材との結合の強化が図られる。また、後部の分割方立材
で前記係止片及び突片の螺着部を室内側から遮蔽してい
るので、室内側からの縦枠と方立材の連結部の見栄えを
損なうこともない。加えて、前部の分割方立材の室外側
を屋外露出面として左右の縦枠と略同一面に揃えて設け
られるので、方立材と左右縦枠との連結部位にコーキン
グを施したり或いは左右縦枠間の段差を目板等で塞ぐこ
とを不要にでき、これにより部品点数及び作業工数の省
力化をもたらすことができる。とりわけ、双方の分割方
立材は各々が左右対称形に形成されているので、施工に
あたって天地（上下）を選ぶことがなく、この点からも
作業性を向上することが可能になる。 【００１９】 【実施例】以下、第１〜９図に示す実施例に基いて本考
案を詳述する。なお第１〜９図において第１０図以下に
使用した符号と同一の符号は同一物又は該当物を示す。 【００２０】まず方立材１の役割及び用い方について説
明すると、方立材１は一対の縦枠２，２を連結する部材
であって、この方立材１を２分割して前部の分割方立材
１ａと後部の分割方立材１ｂを形成する。前部の分割方
立材１ａを左右に対峙する窓サッシの対向する縦枠の前
部に設けて、基本的にはこの前部の分割方立材１ａによ
って左右の縦枠２，２が連結され、そして、後部の分割
方立材１ｂはこの連結部を室内側から遮蔽するものであ
る。 【００２１】前記方立材１のうち前部の分割方立材１ａ
は、その室外側に室外側向き開口の溝部１３を備えると
ともに、室内側には左右方向へ突出する突片１ｅ，１ｅ
を備える。第１図に示す分割方立材１ａは二股状に、ま
た第２図に示す分割方立材１ａは途中から二股状に、形
成されている。なお、１ｃ，１ｄはねじ孔である。 【００２２】前記縦枠２，２は、前掲第１０図以降に示
したものと基本的には同じものであるが、少なくとも室
外側に前記溝部１３と係合する室内側向きの折曲片２５
ａと、室内側には前記方立材１の側へ突出する係止片２
３を備える。 【００２３】なお、例示図面における縦枠２，２は、製
作型材の凡用性を考慮して、第３，４図に示す如き型材
ＱのＶ溝ｑ部分を切断したものを使用しているが、この
型材Ｑについては、特に限定はない。 【００２４】前記それぞれの縦枠２，２と前記分割方立
材１ａは、縦枠の前記折曲片２５ａが分割方立材の前記
溝部１３と係合し、前記突片１ｅからねじ９ｃを挿通し
て前記係止片２３と螺着する。 【００２５】後部の分割方立材１ｂは、前記突片１ｅ及
び係止片２３の螺着部を室内側から遮蔽する。実施例で
は、ねじ孔１ｄにねじ９ｄを挿通して螺着している。 【００２６】 【考案の効果】本考案は、以上説明したように構成さ
れ、左右縦枠は二分割のものであっても一種類の方立材
により連結されるので、連窓を設ける場合に窓サッシ選
択の自由度を大幅に確保し得る利点がある。しかも、サ
ッシが大型化した場合でも製造が二分割でなされるた
め、その製造を型材の小型化によって比較的低廉に押さ
えることができる。そして、前部の分割方立材は、室内
外に延びる板状の主体部を備えているとともに、縦枠の
係止片はその先端が方立材の主体部に当接するので、左
右縦枠の間隔を可及的に小さくすることができる。ま
た、前部の分割方立材の前記突片の交差する角度は、左
右の窓サッシの交差する角度と等しく設けられているの
で、係止片と突片との重ね合わせが面接触でぴったりと
なされて、螺着がスムーズに行える。更に、縦枠の室内
側端部からねじを挿通して、後部の分割方立材を螺着し
て固定しているので、後部においては、当該の螺着部
と、前記係止片及び突片の螺着部の、複数箇所が固定さ
れ、これにより縦枠と方立材との結合の強化が図られ
る。また、後部の分割方立材で前記係止片及び突片の螺
着部を室内側から遮蔽しているので、室内側からの縦枠
と方立材の連結部の見栄えを損なうこともない。加え
て、前部の分割方立材の室外側を屋外露出面として左右
の縦枠と略同一面に揃えて設けられるので、方立材と左
右縦枠との連結部位にコーキングを施したり或いは左右
縦枠間の段差を目板等で塞ぐことを不要にでき、これに
より部品点数及び作業工数の省力化をもたらすことがで
きる。とりわけ、双方の分割方立材は各々が左右対称形
に形成されているので、施工にあたって天地（上下）を
選ぶことがなく、この点からも作業性を向上することが
可能になる。 【００２７】このように、本考案によれば、従来のもの
が、押出金型が大型化し製造費用が極めて高くなること
及び、薄い板状部分を有する押出型材で大型のものは成
型が困難となるといった不都合を、解決することができ
るものである。
形成した引違い窓，はめ殺し窓，回転窓などの各種窓サ
ッシを半外付けサッシで構成するにあたり、それら半外
付けサッシの中から二組以上の窓サッシを選択し各窓サ
ッシを方立材で連結する複合窓サッシの構造に関する。 【０００２】 【従来の技術】近年、居住空間の拡大化要請に伴い、サ
ッシ枠の取付け構造も内付けサッシから外付けサッシへ
と移行し、更に取付け強度への考慮から半外付けサッシ
が主流になりつつあり、例えば、引違い窓、はめ殺し
窓、回転窓、辷り出し窓、上げ下げ窓、内倒し窓等各種
の窓に適用されている。 【０００３】この半外付けサッシは、例示図面に示すよ
うに、各種の窓によって必然的にその形状は異なるが、
取付け形態上、下記共通点を有する。 【０００４】すなわち、 （１）サッシ主体部分２の背面側において、見込み幅の
略中央の箇所に、建物躯体取付用の鉛直取付片を有して
いる。 【０００５】（２）サッシ屋外側が窓開口部から幾分か
突出する関係上、サッシ主体部分２の室内側端部を、建
物躯体取付片８４となして、建物躯体Ｐに対する固着を
確実化している。 【０００６】（３）サッシ主体部分２の背面側に、建物
躯体Ｐないし補助部材に当接する一対の係止片８２，８
３を形成してサッシ枠の固着を安定化させている。 【０００７】ところで、上記半外付けサッシを主流とす
る近時のサッシ窓において、窓を横に連接した連窓が多
用されて始めている。ところがこの場合、左右の窓は、
一方が回転窓で他方が引違い窓、一方が内倒し窓で他方
がはめ殺し窓、という具合に各種の窓の組合せが取られ
るので、それぞれ各種のパターンに対応させるべく異な
る構造の窓サッシを多数用意しなければならない。 【０００８】そこで本出願人等は、先に下記技術手段を
提案した。以下、当該技術手段を述べ、本考案が解決し
ようとする課題等に及ぶ。 【０００９】すなわち、第１０図〜第１４図は、本出願
人等が先に提案した半外付サッシを例示し、第１０図は
第１１図に示す連窓サッシの横断面図である。 【００１０】この連窓サッシは、上下枠３，４及び左右
縦枠２，２で形成した引違窓、はめ殺し窓、回転窓など
各種の窓サッシを半外付サッシで構成するとともに、そ
れら半外付け窓サッシの中から二組以上の窓サッシを選
択して、各窓サッシを方立材１で連結してなる複合窓サ
ッシであって、本例では、左方に竪辷り窓、右方にはめ
殺し窓を備えている。 【００１１】前記方立材１で連結される一組の縦枠２，
２は、第１２図に示すように、主体部分２０と、ともに
建物躯体に釘着される室内側鉛直取付片２１と、該室内
側鉛直取付片に対し直角に建物躯体に釘着される室外側
直取付片２２と、これら取付片の間に位置し且つ建物躯
体に当接する一対の係止片２３，２４であって少なくと
も一方の先端２３ａが室内側に向いて形成される係止片
２３と、主体部分２０の室外側にとっせつした水切り２
５とを備えてなり、そして、図例では、係止片２３と室
外側鉛直取付片２２はそれらの基部を共通にして形成さ
れている。 【００１２】方立材１は、板状の主体部分１１の室内側
端部に一対の突片１２，１２を設け、該主体部分の適所
には一対の室外側向き開口の溝部１３，１３を形成して
なるもので、前記一対の突片１２，１２は、縦枠の前記
それぞれの室内側鉛直取付片２１，２１と重合する位置
関係を有し、又、前記一対の溝部１３，１３は、それぞ
れの縦枠２，２における一対の係止片２３，２４の中、
先端が室内側に向いて形成された係止片２３の該先端２
３ａにそれぞれ対応する位置関係を有する。なお、図で
は、主体部分１１の室外側端部に、縦枠２，２の水切り
２５先端の室内側向き折曲片２５ａと係合する室外側向
き開口の溝部１３を延出片１４に設けている。 【００１３】次に、左右の窓サッシを方立材１により連
結する点について説明すると、前記一組の縦枠２，２
と、方立材１とを結合するにあたり、縦枠の室外側鉛直
取付片２２を前記係止片２３，２４の先端部分に揃えて
剥取り、前記係止片の室内側向き先端２３ａを方立材の
前記溝部１３に係合し、縦枠の室内側鉛直取付片２１と
方立材の突片１２とを螺着するものである。これら一連
の連結において、方立材１に縦枠２，２を左右から当て
がうが、この場合、方立材１をスライドさせるだけで、
左右縦枠２，２の係止片２３，２３と方立材１の溝部１
３が係合し、これにより連結位置決めがなされるので、
連結作業は容易化されることになる。これらの図例にお
いて、各縦枠は同一の見込み幅を有し、また、室内側鉛
直取付片２１，２１、室外側鉛直取付片２２，２２、及
び係止片２３，２３のそれぞれ相互の位置関係を同一と
している。このように構成した場合は、方立材１を一種
類だけ製作すればよいので、部材点数を必要最小限に押
えることができる。 【００１４】 【考案が解決しようとする課題】上記技術は、現場にお
いて簡易に半外付け窓を取付け得るものであるが、窓サ
ッシが大型化する場合は、上記技術による主体部分が一
体物であり従ってこれに伴い押出金型も大型化し製造費
用が極めて高くなること及び、薄い板状部分を有する押
出型材で大型のものは成型が困難となるものである。 【００１５】そこで本考案は、上記技術の利点のうち連
窓を設ける場合に窓サッシ選択の自由度を大幅に確保し
得る点を承継しつつ、現実問題としてサッシ施工の大型
化に対処し得る複合窓サッシの構造を提案するものであ
る。 【００１６】 【課題を解決するための手段】本考案は、上記実状に鑑
み、方立材の組み込み方向を前部側と後部側の２箇所で
行うべく、方立材を２分割したものである。 【００１７】本考案は、任意の窓サッシを連結する半外
付け窓構造であって、方立材を２分割し、一方の分割方
立材を左右に対峙する窓サッシの対向する縦枠の前部
に、そして他方をこれら縦枠の後部に嵌め込み連結する
複合窓サッシにおいて、前記双方の分割方立材は各々が
左右対称形に形成され、前記方立材１のうち前部の分割
方立材１ａは、室内外に延びる板状の主体部及び、該主
体部の室外側に室外側向き開口の溝部１３を備えるとと
もに室内側には前記主体部の左右方向へ突出する突片１
ｅ，１ｅを備え、且つ、前記前部の分割方立材１ａの前
記突片１ｅ，１ｅの交差する角度は、左右の窓サッシの
交差する角度と等しく設けられ、前記縦枠２，２は、少
なくとも室外側に前記溝部１３と係合する室内側向きの
折曲片２５ａと、室内側には前記方立材１の側へ突出す
る係止片２３を備え、且つ、前記双方の係止片２３は各
々その先端が前記方立材１の主体部に当接し、更に、前
記それぞれの縦枠２，２と前記前部の分割方立材１ａ
は、当該前部の分割方立材１ａの室外側を屋外露出面と
して左右の縦枠２，２と略同一面に揃えて設けられると
ともに、縦枠の前記折曲片２５ａが分割方立材の前記溝
部１３と係合し、前記左右の突片１ｅからねじを挿通し
て前記各々の係止片２３と螺着して固定し、前記縦枠２
の室内側端部からねじ９ｄを挿通して後部の分割方立材
１ｂを螺着して固定し、該分割方立材１ｂで前記突片１
ｅ及び係止片２３の螺着部を室内側から遮蔽した複合窓
サッシの構造である。 【００１８】 【作用】上記構成によれば、嵌合、固着作業が前部と後
部とに分けて行うこととなり、左右縦枠と方立材との連
結は二分割した方立材の前部の分割方立材でなされ、後
部の分割方立材はその連結部位を室内側から遮蔽する役
割を担う。前部の分割方立材と左右縦枠の連結は、室外
側の係合と、室内側の螺着により堅固になされる。そし
て、前部の分割方立材は、室内外に延びる板状の主体部
を備えているとともに、縦枠の係止片はその先端が方立
材の主体部に当接するので、左右縦枠の間隔を可及的に
小さくすることができる。また、前部の分割方立材の前
記突片の交差する角度は、左右の窓サッシの交差する角
度と等しく設けられているので、係止片と突片との重ね
合わせが面接触でぴったりとなされて、螺着がスムーズ
に行える。更に、縦枠の室内側端部からねじを挿通し
て、後部の分割方立材を螺着して固定しているので、後
部においては、当該の螺着部と、前記係止片及び突片の
螺着部の、複数箇所が固定され、これにより縦枠と方立
材との結合の強化が図られる。また、後部の分割方立材
で前記係止片及び突片の螺着部を室内側から遮蔽してい
るので、室内側からの縦枠と方立材の連結部の見栄えを
損なうこともない。加えて、前部の分割方立材の室外側
を屋外露出面として左右の縦枠と略同一面に揃えて設け
られるので、方立材と左右縦枠との連結部位にコーキン
グを施したり或いは左右縦枠間の段差を目板等で塞ぐこ
とを不要にでき、これにより部品点数及び作業工数の省
力化をもたらすことができる。とりわけ、双方の分割方
立材は各々が左右対称形に形成されているので、施工に
あたって天地（上下）を選ぶことがなく、この点からも
作業性を向上することが可能になる。 【００１９】 【実施例】以下、第１〜９図に示す実施例に基いて本考
案を詳述する。なお第１〜９図において第１０図以下に
使用した符号と同一の符号は同一物又は該当物を示す。 【００２０】まず方立材１の役割及び用い方について説
明すると、方立材１は一対の縦枠２，２を連結する部材
であって、この方立材１を２分割して前部の分割方立材
１ａと後部の分割方立材１ｂを形成する。前部の分割方
立材１ａを左右に対峙する窓サッシの対向する縦枠の前
部に設けて、基本的にはこの前部の分割方立材１ａによ
って左右の縦枠２，２が連結され、そして、後部の分割
方立材１ｂはこの連結部を室内側から遮蔽するものであ
る。 【００２１】前記方立材１のうち前部の分割方立材１ａ
は、その室外側に室外側向き開口の溝部１３を備えると
ともに、室内側には左右方向へ突出する突片１ｅ，１ｅ
を備える。第１図に示す分割方立材１ａは二股状に、ま
た第２図に示す分割方立材１ａは途中から二股状に、形
成されている。なお、１ｃ，１ｄはねじ孔である。 【００２２】前記縦枠２，２は、前掲第１０図以降に示
したものと基本的には同じものであるが、少なくとも室
外側に前記溝部１３と係合する室内側向きの折曲片２５
ａと、室内側には前記方立材１の側へ突出する係止片２
３を備える。 【００２３】なお、例示図面における縦枠２，２は、製
作型材の凡用性を考慮して、第３，４図に示す如き型材
ＱのＶ溝ｑ部分を切断したものを使用しているが、この
型材Ｑについては、特に限定はない。 【００２４】前記それぞれの縦枠２，２と前記分割方立
材１ａは、縦枠の前記折曲片２５ａが分割方立材の前記
溝部１３と係合し、前記突片１ｅからねじ９ｃを挿通し
て前記係止片２３と螺着する。 【００２５】後部の分割方立材１ｂは、前記突片１ｅ及
び係止片２３の螺着部を室内側から遮蔽する。実施例で
は、ねじ孔１ｄにねじ９ｄを挿通して螺着している。 【００２６】 【考案の効果】本考案は、以上説明したように構成さ
れ、左右縦枠は二分割のものであっても一種類の方立材
により連結されるので、連窓を設ける場合に窓サッシ選
択の自由度を大幅に確保し得る利点がある。しかも、サ
ッシが大型化した場合でも製造が二分割でなされるた
め、その製造を型材の小型化によって比較的低廉に押さ
えることができる。そして、前部の分割方立材は、室内
外に延びる板状の主体部を備えているとともに、縦枠の
係止片はその先端が方立材の主体部に当接するので、左
右縦枠の間隔を可及的に小さくすることができる。ま
た、前部の分割方立材の前記突片の交差する角度は、左
右の窓サッシの交差する角度と等しく設けられているの
で、係止片と突片との重ね合わせが面接触でぴったりと
なされて、螺着がスムーズに行える。更に、縦枠の室内
側端部からねじを挿通して、後部の分割方立材を螺着し
て固定しているので、後部においては、当該の螺着部
と、前記係止片及び突片の螺着部の、複数箇所が固定さ
れ、これにより縦枠と方立材との結合の強化が図られ
る。また、後部の分割方立材で前記係止片及び突片の螺
着部を室内側から遮蔽しているので、室内側からの縦枠
と方立材の連結部の見栄えを損なうこともない。加え
て、前部の分割方立材の室外側を屋外露出面として左右
の縦枠と略同一面に揃えて設けられるので、方立材と左
右縦枠との連結部位にコーキングを施したり或いは左右
縦枠間の段差を目板等で塞ぐことを不要にでき、これに
より部品点数及び作業工数の省力化をもたらすことがで
きる。とりわけ、双方の分割方立材は各々が左右対称形
に形成されているので、施工にあたって天地（上下）を
選ぶことがなく、この点からも作業性を向上することが
可能になる。 【００２７】このように、本考案によれば、従来のもの
が、押出金型が大型化し製造費用が極めて高くなること
及び、薄い板状部分を有する押出型材で大型のものは成
型が困難となるといった不都合を、解決することができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案の一実施例を示す方立材と縦枠の連結部
位の横断面図。 【図２】本考案の他の実施例を示す方立材と縦枠の連結
部位の横断面図。 【図３】縦枠の斜視図。 【図４】図３におけるＡ部拡大図。 【図５】本考案の他の実施例に係り、本考案の趣旨を無
目に適用した場合の縦断面図。 【図６】本考案の他の実施例に係り、方立材と縦枠の連
結部位の横断面図。 【図７】本考案の他の実施例に係り、方立材と縦枠の連
結部位の分解図。 【図８】本考案の他の実施例に係り、方立材と縦枠単体
との連結部位の横断面図。 【図９】本考案の他の実施例に係り、方立材と縦枠の連
結部位の横断面図。 【図１０】従来例に係り、横断面図。 【図１１】従来例に係り、正面図。 【図１２】従来例に係り、方立材の側面図。 【図１３】従来例に係り、半外付けサッシを用いた窓サ
ッシの縦断面図。 【図１４】従来例に係り、半外付けサッシを用いた窓サ
ッシの横断面図。 【符号の説明】 １ 方立材 １ａ，１ｂ 分割方立材 ２ 縦枠 １３ 溝部 ２５ａ 折曲片
位の横断面図。 【図２】本考案の他の実施例を示す方立材と縦枠の連結
部位の横断面図。 【図３】縦枠の斜視図。 【図４】図３におけるＡ部拡大図。 【図５】本考案の他の実施例に係り、本考案の趣旨を無
目に適用した場合の縦断面図。 【図６】本考案の他の実施例に係り、方立材と縦枠の連
結部位の横断面図。 【図７】本考案の他の実施例に係り、方立材と縦枠の連
結部位の分解図。 【図８】本考案の他の実施例に係り、方立材と縦枠単体
との連結部位の横断面図。 【図９】本考案の他の実施例に係り、方立材と縦枠の連
結部位の横断面図。 【図１０】従来例に係り、横断面図。 【図１１】従来例に係り、正面図。 【図１２】従来例に係り、方立材の側面図。 【図１３】従来例に係り、半外付けサッシを用いた窓サ
ッシの縦断面図。 【図１４】従来例に係り、半外付けサッシを用いた窓サ
ッシの横断面図。 【符号の説明】 １ 方立材 １ａ，１ｂ 分割方立材 ２ 縦枠 １３ 溝部 ２５ａ 折曲片
Claims (1)
- (57)【実用新案登録請求の範囲】 １．任意の窓サッシを連結する半外付け窓構造であっ
て、方立材を２分割し、一方の分割方立材を左右に対峙
する窓サッシの対向する縦枠の前部に、そして他方をこ
れら縦枠の後部に嵌め込み連結する複合窓サッシにおい
て、前記双方の分割方立材は各々が左右対称形に形成され、 前記方立材１のうち前部の分割方立材１ａは、室内外に
延びる板状の主体部及び、該主体部の室外側に室外側向
き開口の溝部１３を備えるとともに室内側には前記主体
部の左右方向へ突出する突片１ｅ，１ｅを備え、且つ、
前記前部の分割方立材１ａの前記突片１ｅ，１ｅの交差
する角度は、左右の窓サッシの交差する角度と等しく設
けられ、 前記縦枠２，２は、少なくとも室外側に前記溝部１３と
係合する室内側向きの折曲片２５ａと、室内側には前記
方立材１の側へ突出する係止片２３を備え、且つ、前記
双方の係止片２３は各々その先端が前記方立材１の主体
部に当接し、 更に、前記それぞれの縦枠２，２と前記前部の分割方立
材１ａは、当該前部の分割方立材１ａの室外側を屋外露
出面として左右の縦枠２，２と略同一面に揃えて設けら
れるとともに、縦枠の前記折曲片２５ａが分割方立材の
前記溝部１３と係合し、前記左右の突片１ｅからねじを
挿通して前記各々の係止片２３と螺着して固定し、 前記縦枠２の室内側端部からねじ９ｄを挿通して後部の
分割方立材１ｂを螺着して固定し、該分割方立材１ｂで
前記突片１ｅ及び係止片２３の螺着部を室内側から遮蔽
したことを特徴とする複合窓サッシの構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1994014828U JP2596799Y2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 複合窓サッシの構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1994014828U JP2596799Y2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 複合窓サッシの構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0744548U JPH0744548U (ja) | 1995-11-21 |
| JP2596799Y2 true JP2596799Y2 (ja) | 1999-06-21 |
Family
ID=11871909
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1994014828U Expired - Lifetime JP2596799Y2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 複合窓サッシの構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2596799Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7064453B2 (ja) * | 2018-06-11 | 2022-05-10 | 三協立山株式会社 | 防火建具 |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS546996U (ja) * | 1977-06-16 | 1979-01-17 | ||
| JPS5789783U (ja) * | 1980-11-25 | 1982-06-02 | ||
| JPS6146148U (ja) * | 1984-08-25 | 1986-03-27 | 守益 南城 | 包丁研ぎ補助具 |
| JPS61162691A (ja) * | 1984-12-31 | 1986-07-23 | 立山アルミニウム工業株式会社 | 複合窓サツシ |
| JPH037498Y2 (ja) * | 1985-02-15 | 1991-02-25 |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP1994014828U patent/JP2596799Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0744548U (ja) | 1995-11-21 |
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