JP2589384B2 - 熱交換器用フィンの製造方法 - Google Patents

熱交換器用フィンの製造方法

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JP2589384B2 JP1267842A JP26784289A JP2589384B2 JP 2589384 B2 JP2589384 B2 JP 2589384B2 JP 1267842 A JP1267842 A JP 1267842A JP 26784289 A JP26784289 A JP 26784289A JP 2589384 B2 JP2589384 B2 JP 2589384B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱交換器用フィンの製造方法に関し、更に詳
細には自動車用クーラーやルームクーラー等の熱交換器
に用いられる熱交換器用フィンの製造方法に関する。
(従来の技術) 自動車用クーラー或いはルームクーラー等の熱交換器
の放熱部に使用されている冷却フィンは、方形のアルミ
ニウム薄板等の金属板状体に複数個の所定の高さのカラ
ー付透孔を点設して構成されている。
かかるフィンによって形成される熱交換器の放熱部
は、フィンの複数枚が各フィンのカラー付透孔の各々を
合致させて重合され、これらの透孔にわたって銅等の熱
伝導度の高い金属から成る導管が挿入されて一体化され
ている。
この様な熱交換器用フィンの製造方法としては、従来
第7図(B)に示す製造方法が採用されていた。
第7図(B)に示す製造方法は、次の様な工程から成
る。
先ず、金属板状体に形成するカラー付透孔の開孔径よ
りも大径の底面を有する円錐大又は円柱状の浅容器部10
6を形成し〔(イ)の工程〕、次いで前記浅容器部106の
径を縮径しつつ高さを徐々に高くするドローイング加工
を行う〔(ロ)(ハ)(ニ)の工程〕。
ドローイング加工を施して所定の高さになった容器部
109は、穿設加工及びバーリング加工を施し〔(ホ)の
工程〕、更にカラー104の先端部を折り曲げて鍔105を形
成する〔(ヘ)の工程〕。
かかる第7図(B)に示す製造方法(以下、ドローイ
ング加工法と称することがある)によれば、高いカラー
を有するカラー付透孔を形成することができるが、ドロ
ーイング加工の際に容器部の径を縮径するため、得られ
るカラー付透孔の周辺に同心円状の打痕が生じたり、金
属板状体の両端部にしわができフィン全体に反りや捩じ
りが発生する等の欠点がある。
更に、ドローイング加工の際に、上端面が平坦なポン
チを使用して浅容器部106、容器部109を成形するため、
成形された浅容器部106、容器部109においては、第8図
に示す如く、角部が主として延展されて薄くなる。従っ
て、金属板状体が硬質化するに従い割れが発生し易くな
り加工が困難になる傾向もある。
このため、かかるドローイング加工法の欠点を解消す
べく、特公昭54−31754号公報においては、第7図
(A)に示す製造方法が提案されている。
第7図(A)に示す製造方法は、下記に示す工程から
成る。先ず、金属板状体100に穿設加工及びバーリング
加工を行い、突出片102によって周縁が囲まれている穿
設孔101を形成し〔(a)の工程〕、次いで穿設孔101の
開孔径を拡大しつつ突出片102を“しごき”ながら延展
し、所定の高さのカラー104とするアイアニング加工を
行う〔(b)(c)の工程〕。かかるアイアニング加工
は、通常、ポンチの外壁面とダイスの内壁面とによって
突出片101又はカラー103を“しごく”ことによって行わ
れている。
第7図(A)においては、アイアニング加工を二段階
で行っており、各段階で使用されるポンチ及びダイスの
径は異なるものである。
この様にして得られる所定高さのカラー104は、その
先端部が折り曲げられて鍔105が形成される〔(d)の
工程〕。
(発明が解決しようとする課題) 第7図(A)に示す製造方法(以下、アイアニング加
工法と称することがある)によれば、アイアニング加工
を穿設孔の径を拡径しつつ行うため、得られるカラー付
透孔の周辺に同心円状の打痕が生じることがなく、且つ
ドローイング加工では加工が困難である様な硬質の金属
板状体でも所定の高さのカラー付透孔を得ることができ
る。
しかしながら、アイアニング加工法においては、加工
に供する金属板状体の板厚が薄くなる程、アイアニング
加工でのしごき代が少なくなのため、得られるカラー付
透孔のカラーの高さが低下する傾向にある。
このため、金属板状体が薄板化する程、穿設孔の孔径
を小径にしてバーリング加工し、穿設孔周縁の突出片を
あらかじめ高くしておくことを要するが、バーリング加
工の際に割れが発生することがあるため、穿設孔の小径
化にも限界がある。
ところで、最近、クーラー等の省エネルギー及び軽量
化のために熱交換器用フィンの更に一層の薄板化が要求
され、従来のアイアニング加工法では加工が困難になる
傾向にある。
一方、ドローイング加工法においては、金属板状体の
板厚によって制限を受け難いが、薄板化と共に機械的強
度を保持すべく、金属板状体が硬質化されるために従来
よりも更に一層加工が困難になる傾向にある。
そこで、本発明の目的は、従来よりも薄板化され且つ
硬質化されている金属板状体を用いても容易に所定高さ
のカラーを有するカラー付透孔を形成することができる
熱交換器用フィンの製造方法を提供することにある。
(課題を解決する手段) 本発明者は、前記目的を達成すべく検討したところ、
ドローイング加工法の如く、円錐台状の浅容器部を形成
し、次いで前記浅容器部の上面の平坦部を穿設加工及び
バーリング加工してからアイアニング加工を施すこと
が、金属板状体が薄板化されても穿設孔周縁に高い突出
片を形成することができることを知った。
更に、前記浅容器部を形成する際に、その上面の平坦
部中央近傍の板厚を薄くすることが、穿設孔周縁の突出
片の厚さを可及的に厚くすることができ、アイアニング
加工に極めて有効であることを見出し、本発明に到達し
た。
すなわち、本発明は、所定高さのカラーで透孔の周縁
が囲まれているカラー付透孔を金属板状体に形成する際
に、該カラー付透孔を形成する金属板状体の部分に、前
記カラー付透孔の開孔径よりも大径な底面径でかつ頂点
近傍の板厚が金属板状体の他の部分よりも薄い円錐状部
を形成した後、前記円錐状部の頂点近傍の薄板部を主と
して延展して上面が平坦部の容器部を形成し、次いで、
前記容器部の平坦部の少なくとも周縁部が残存するよう
に、前記平坦部に穿設加工を施した後、平坦部の残存部
をバーリング加工により突き出して容器部の側面部と一
体化された突出片に形成し、その後、カラー付透孔の開
孔径と等しい外径のポンチと、前記カラー付透孔のカラ
ーの外径と等しい内径のダイスとを用い、前記突出片に
アイアニング加工を施すことを特徴とする熱交換器用フ
ィンの製造方法にある。
(作用) 従来のドローイング加工法によって上面が平坦である
容器部を形成する際に、容器部の角部に力が集中して延
展され易いため、容器部の角部が薄くかつ平坦部の中心
部近傍が厚くなり、金属板状体が硬質化するに従い割れ
が発生し易くなるのである。
この点、本発明においては、金属板状体に、予め円錐
状部を形成し頂点近傍の板厚を薄くしておくため、円錐
状部から円錐台又は円柱状の容器部を形成する際に、円
錐状部の薄板部に力が集中して薄板部が主として延展さ
れる。このため、平坦部の略中央部の板厚が側面部より
も薄い容器部を形成できる。
次いで、この平坦部の少なくとも周縁部が残存するよ
うに、平坦部に穿設加工を施した後、平坦部の残存周縁
部をバーリング加工により突き出して容器部の側面部と
一体化された突出片とする。この様に、本発明において
形成した突出片は、容器部の側面部と平坦部の残存周縁
部とが一体化されたものであるため、平坦な金属板状板
に穿設加工及びバーリング加工を施す従来のアイアニン
グ加工法で形成される突出片よりも高い突出片を形成で
き、しかも突出片を形成する際に、容器部の側面部及び
平坦部の残存周縁部に対しては実質的に延展が施されて
おらず、金属板状体の板厚と略等しい突出片を形成でき
る。
かかる突出片にアイアニング加工を施す本発明では、
従来のアイアニング加工法によって得られるカラーより
も高いカラーを形成できる結果、従来よりも薄板化・硬
質化された金属板状体を使用しても、所定の高さのカラ
ーを具備するカラー付透孔を容易に形成できるのであ
る。
(実施例) 本発明を図面を用いて更に詳細に説明する。
第1図は本発明を説明する説明図であり、次の工程か
ら成る。
先ず、金属板状体1に円錐状部2を形成する〔第1図
(I)の工程〕。この円錐状部2は底面の直径が形成す
るカラー付透孔の開孔径よりも大きく、且つ頂点近傍
が、第2図(a)に示す様に、金属板状体1の他の部分
よりも薄く形成されているものである。
次いで、この円錐状部2を頂点近傍の薄板部を主とし
て延展しつつ平坦部4を形成し円錐台又は円柱状の容器
3となす〔第1図(II)の工程〕。この様にして形成さ
れる容器部3は、第2図(b)に示す様に、平坦部4の
略中央部の板厚が薄く且つ側面5の板厚が金属板状体1
の主たる部分と略等しいものである。
更に、容器部3の平坦部4の少なくとも周縁部が残存
するように、平坦部4に穿設加工を施した後、平坦部4
の残存周縁部をバーリング加工により突き出して容器部
の側面部と一体化された突出片7を形成する〔第1図
(III)の工程〕。
その後、突出片7及びカラー8にアイアニング加工を
施して所定の高さのカラー付透孔を形成し〔第1図(I
V)(V)の工程〕、必要に応じてカラー9の先端を折
り曲げて鍔10を形成する〔第1図(VI)の工程〕。
この様な本実施例の加工方法と従来のアイアニング加
工法とを同一の金属板状体を使用して比較すると、本実
施例の加工方法によれば、形成するカラー付透孔の高さ
を従来のアイアニング加工法よりも約2割程高くするこ
とができる。
従って、加工に供する金属板状体を硬質化・薄板化し
ても、本実施例の加工方法によれば所定高さのカラー付
透孔を形成することができる。
次に、かかる本実施例の加工方法を具体的に実施する
ための装置について説明する。
第1図(I)の工程は、第3図に示す金型で行うこと
ができる。第3図(a)は、上型12と下型11とから成る
金型であり、下型13には先端の丸いポンチ13が付勢台19
の上面に載置される金属板状体1に対して直角になるよ
うに設けられている。
このポンチ13は、上面が斜面となっているスライド板
15と下面が摺接する摺接板16上に固定されており、ポン
チ13の高さは基板17上を、矢印の様に、左右にスライド
するスライド板15によって調節される。
尚、付勢台19は、付勢部材(図示せず)によって上方
に付勢されている。
本実施例においては、上型12と金属板状体1とを当接
せしめ、引き続き上型12によって金属板状体1を下方に
押圧すると、付勢台19が加工してポンチ13の先端が付勢
台19の上面から突出する。
ポンチ13の突出によって、第3図(b)に示す様に、
上型12のダイス14との間で金属板状体1に円錐状部2を
形成する。
かかる円錐状部2の底面の径は、最終的に形成するカ
ラー付透孔の開孔径よりも大きくする。
また、金属板状体1は先端の丸いポンチ13によって押
圧されて円錐状部2が形成されるため、円錐状部2の頂
点近傍の板厚は金属板状体1の他の部分よりも薄くな
る。
尚、円錐状部2の頂点の高さhは、金属板状体1とし
て使用する材料、或いは得ようとするカラー付透孔の径
等によって調整する。
この様に形成した円錐状部2を円錐台又は円柱状の容
器部3を形成する第1図(II)の工程は、第4図に示す
金型で行うことができる。
第4図の金型は、先端が平坦なポンチ18を有する下型
とダイス17を有する上型とから成る金型であり、第4図
(a)は円錐状部2をポンチ18とダイス17との間に駐止
せしめた状態を示す。
次いで、第4図(b)に示す様に、第4図(a)に示
す状態の円錐状部2の周縁部をダイス17の底面で押圧し
つつポンチ18によって円錐状部2の頂部近傍を平坦と
し、円錐台または円柱状の容器部3を形成する。
この様に、先端面が平坦なポンチ18によって円錐状部
2から容器部3を形成する際に、ポンチ18の角部によっ
て円錐状部2に加えられる応力は、円錐状部2におい
て、最も低強度で延展され易い部分である頂点近傍の薄
板部に集中する。このため、ポンチ18の角部と当接した
円錐状部2の当接箇所が実質的に延展されることなく、
円錐状部2の頂点近傍が主として延展されて容器部3が
形成される。その結果、ポンチ18の先端両角部に当接し
て形成された容器部3の角部の板厚が実質的に薄くなら
ず、容器部3の平坦部中央近傍の板厚が他の部分よりも
薄くなる。
尚、円錐状部2の頂点近傍が延展され、容器部3の平
坦部中央近傍に穴が開いてもよい。容器部3の平坦部中
央近傍は後述するように穿設されるためである。
かかる容器部3の平坦部に施す穿設加工及びバーリン
グ加工〔第1図(III)の工程〕、及びアイアニング加
工〔第1図(IV)(V)の工程〕は、各工程に専用のポ
ンチ及びダイスを設けた金型を使用して行ってもよい
が、第5図の金型を用いることが好適である。
第5図に示す金型は、上型を構成する上型基台Xに筒
状のアイアニングブッシュ22が垂直下向きに固定されて
おり、このアイアニングブッシュ22内には、先端部より
も後端部の内径が大径である段付中空部が形成されてい
る。
アイアニングブッシュ22の先端部に形成されている中
空部の内径は、形成するカラー付透孔のカラーの外径と
等しい。
この様なアイアニングブッシュ22の先端部の中空部
に、外周面が前記中空部の内壁面に摺接しつつ上下方向
に移動可能でかつ上端にフランジ25を有する筒状のノッ
クアウトブッシュ23が挿入されている。
前記フランジ25は、アイアニングブッシュ22の大径の
内径を有する後端部の中空部壁面に沿って上下動する。
また、ノックアウトブッシュ23は、その内壁面が上型
基台Xに垂直下向きに固定されている棒状のピアスポン
チ21の先端部外周面と摺接して上下方向に移動可能であ
る。
かかるピアスポンチ21は、切歯部32を含む先端部の主
たる部分の外径が形成するカラー付透孔の開孔径よりも
小径である。
但し、切歯部32の外径は前記先端部の主たる部分の外
径よりも、カラー付透孔を形成するプレートの板厚の約
5〜10%程小径である。これはプレートに小孔を穿設す
る際に発生するバリを防止せんとするためである。
更に、ノックアウトブッシュ23のフランジ25の上面、
アイアニングブッシュ22の壁面、及びピアスポンチ21の
外周面によって囲まれている空間部は、導管9から圧縮
空気が供給されて一定の圧力に保たれている圧縮空気室
24である。この圧縮空気室24はノックアウトブッシュ23
を下方に常に付勢し、下死点でアイアニングブッシュ22
の先端よりも下方にノックアウトブッシュ23の先端を位
置するようにしている。
この様な上型において、上型基台Xはプレス装置(図
示せず)によって上下方向に移動可能に設けられてい
る。
かかる上型に対する型下には、固定下型基台Yに筒状
のアイアニングポンチ26が垂直上向きに固定されてい
る。
かかるアイアニングポンチ26の先端部の中空部28は、
その下方に位置する中空部31の内径よりも小径の内径を
有し、かつ上型基台Xが降下するとき、ピアスポンチ21
が外周面を中空部28の内壁面と摺接しつつ降下する。
更に、アイアニングポンチ26の先端の外周面には、テ
ーパ面33が設けられている。
この様なアイアニングポンチ26は、スプリング等の付
勢部材(図示せず)によって上方向に付勢されている付
勢台7に遊嵌され、アイアニングポンチ26のテーパ状先
端が付勢台27の上面に突出している。
これまで述べてきた本実施例に係る金型を用いてカラ
ー付透孔を成形する際の動作を第5図及び第6図を用い
て説明する。
先ず、第6図に示す様に、円錐台状の容器部3の平坦
部をアイアニングポンチ6に対して略直角になる様に置
き、上型基台Xをプレス装置等(図示せず)によって降
下させる。
この際に、ノックアウトブッシュ23は圧縮空気室24に
導管29を介して供給される圧縮空気によって下方向に付
勢されており、ノックアウトブッシュ23のフランジ25が
圧縮空気室24の最下位置にある。
かかる状態にあるノックアウトブッシュ23は、その先
端面が容器部3の平坦部を形成する金属板状体を介して
アイアニングポンチ26の先端面と当接し、小孔を穿設す
る部分の金属板状体を圧縮空気室24の圧力によって固定
する〔第6図(A)〕。
この様にアイアニングポンチ26の先端面と当接したノ
ックアウトブッシュ23は、上型基台Xと共に降下せず一
定の位置で停止状態となる。
一方、ノックアウトブッシュ23のフランジ25は圧縮空
気室24内の圧力に抗して上型基台Xの降下と共に圧縮空
気室24の上方に移動することができるため、上型基台X
はノックアウトブッシュ23の停止状態を保ちつつピアス
ポンチ21及びアイアニングブッシュ22と共に降下する。
このため、ピアスポンチ21は、アイアニングポンチ26
をダイスとして、容器部3の平坦部の周縁部が残存する
ように、平坦部に小孔を穿設することができる。
更に、アイアニングブッシュ22の先端面が降下し、金
属板状体1を付勢台7の上面に押し付ける。この際に、
アイアニングポンチ26のテーパ面33によって、容器部3
の上面を形成する平坦部の残存周縁部をバーリング加工
により突き出して容器部の側面部と一体化された突出片
が形成される。この時、ノックアウトブッシュ23の先端
面とアイアニングポンチ26の先端面とが直接当接する
〔第6図(B)〕。
引き続き、上型基台Xは、アイアニングブッシュ22の
金属板状体1及び付勢台27を押し下げつつ降下し、アイ
アニングブッシュ22の内壁面とアイアニングポンチ26の
先端部外周面とで、前記バーリング加工によって形成さ
れた突出片にアイアニング加工を施してカラーを形成す
る。
この際に、ピアスポンチ21が上型基台Xと共に降下
し、ピアスポンチ21の先端部はその外周面がアイアニン
グポンチ26の先端部内壁面と摺接しつつ降下する〔第6
図(c)〕。
かかるピアスポンチ21の先端部は、アイアニングポン
チ26の先端部を内側から支承し、アイアニング加工時に
アイアニングポンチ26に加えられる外力に因るアイアニ
ングポンチ26の外径の縮径を防止しているのである。
次いで、所定の高さのカラーが得られたとき、上型基
台Xの降下が停止し、上型基台Xは上昇するようにな
る。
上型基台Xの上昇の開始と共にピアスポンチ21及びア
イアニングプッシュ22は上昇する。
一方、ノックアウトブッシュ23はフランジ25が圧縮空
気室24の最下位置に達するまでアイアニングポンチ26の
先端面に当接した状態を保ち、アイアニングブッシュ22
の下端面に付着して上昇する金属板状体1を分離する
〔第6図(D)〕。
かかるノックアウトブッシュ23は、上型基台Xが上昇
してフランジ25が圧縮空気室24の最下位置に達した後、
上型基台Xと共に所定の位置まで上昇する。
この様にして得られるカラー付透孔に、カラーの高さ
を更に高くすべく、更にアイアニング加工を施してもよ
く、所定の高さのカラーが得られた後、必要に応じてカ
ラーの先端を折り曲げて鍔10を形成する〔第1図(VI)
の工程〕。
かかる第5〜6図の金型においては、ノックアウトブ
ッシュ23が圧縮空気の圧力によって付勢されているが、
スプリング等の付勢部材であってよもい。
また、ピアスポンチ21の中央部に空気孔を設け、この
空気孔から空気を吹き出して加工中に発生する金属粉や
熱を除去しつつ加工を行ってもよい。
(発明の効果) 本発明の製造方法によれば、従来のアイアニング加工
法或いはドローイング加工法では加工が困難である薄板
化・硬質化された金属板状体に対しても、所定高さのカ
ラーを有するカラー付透孔を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の製造方法を説明するための工程図、第
2図は第1図(I)又は(II)の工程で得られる円錐状
部2又は円錐台状の容器3の断面図、第3図は第1図
(I)の工程において採用する金型の一例を示す断面
図、第4図は第1図(II)の工程において採用する金型
の一例を示す断面図、第5図は第1図(III)〜(V)
の工程において採用する金型の一例を示す断面図、第6
図は第5図に示す金型の動作を説明する説明図、第7図
は従来の熱交換器用フィンの製造方法を説明する説明
図、及び第8図は第7図(B)の(ニ)の工程で得られ
る容器部の断面図を各々示す。 図において 1……金属板状体、2……円錐状部、3……円錐台状の
容器部、 4……平坦部、5……容器部3の側面部、6……穿設
孔、 7……突出片、9……カラー。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定高さのカラーで透孔の周縁が囲まれて
    いるカラー付透孔を金属板状体に形成する際に、 該カラー付透孔を形成する金属板状体の部分に、前記カ
    ラー付透孔の開孔径よりも大径な底面径でかつ頂点近傍
    の板厚が金属板状体の他の部分よりも薄い円錐状部を形
    成した後、 前記円錐状部の頂点近傍の薄板部を主として延展して上
    面が平坦部の容器部を形成し、 次いで、前記容器部の平坦部の少なくとも周縁部が残存
    するように、前記平坦部に穿設加工を施した後、平坦部
    の残存部をバーリング加工により突き出して容器部の側
    面部と一体化された突出片に形成し、 その後、カラー付透孔の開孔径と等しい外径のポンチ
    と、前記カラー付透孔のカラーの外径と等しい内径のダ
    イスとを用い、前記突出片にアイアニング加工を施すこ
    とを特徴とする熱交換器用フィンの製造方法。
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