JP2006239759A - 下向きバーリング金型及び下向きバーリング加工方法 - Google Patents

下向きバーリング金型及び下向きバーリング加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ワークの打ち抜きによる下穴加工と該下穴の下向き突出成形による下向きバーリング加工とを1工程で行う場合に、バリなどの障害物を発生させないようにすることにより、該ワークの製品としての価値を保持すると共に、加工時間を短縮し、且つ機械本体の損傷を防止することにある。
【解決手段】 パンチ金型Pは、打抜部47と成形部48を備えたパンチチップ42を有し、ダイ金型Dは、前記パンチチップ42側打抜部47が挿入する挿入孔55が形成された持ち上げ部材53を備えたダイ本体52を有し、前記挿入孔55の上端部2を、持ち上げ部材53の頂部3よりも下方に設け、該上端部2と頂部3との間に、所定形状の空間部1を形成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ワークの下穴加工と下向きバーリング加工とを1工程で行う下向きバーリング金型及びその下向きバーリング金型を使用する下向きバーリング加工方法に関する。
従来より、ワークの下穴加工と下向きバーリング加工を1工程で行う下向きバーリング金型があり、例えば実開昭56−117925号公報に開示されている。
この金型は、パンチ金型とダイ金型を有し、パンチ金型は、打抜部と成形部を備えたパンチチップを有し、ダイ金型は、インナーチップを内蔵したダイ本体を有する(同公報の第1図)。
この構成により、パンチチップを下降させれば、よく知られているように、該パンチチップと前記ダイ本体により、ダイ本体上面上のワークを打ち抜くことによる下穴加工と該下穴を下向き突出成形することによる下向きバーリング加工とを1工程で行う(同公報の第2図)。
そして、下向きバーリング部を加工後に、パンチチップが上昇した場合には、該加工された下向きバーリング部を、バネ付勢された前記インナーチップで持ち上げてダイ本体から自動的に抜け出させる。
これにより、前記下向きバーリング部を、ダイ本体突出部の上面と同じ高さ位置に位置決めし、前記加工された下向きバーリングを有するワークを、次の加工のために容易に移動できるようにし、ワーク移動時間を短縮している。
実開昭56−117925号公報
しかし、前記従来技術においては、ワーク打ち抜き直後に、パンチチップ先端の打抜部と、インナーチップに設けられているパンチチップ挿入用の挿入孔により、ダイ本体上のワークが挟まれてしまい、バリなどが発生する。
即ち、本願の図6(A)に示すように、従来より、ダイ金型D側のダイ本体73に内蔵されたインナーチップ74には、挿入孔75が設けられ、該挿入孔75には、パンチ金型P側のパンチチップ70の打抜部72が、ダイ本体73の突出部76上面上のワークW打ち抜き時に挿入するようになっている。
この構成により、図6(B)に示すように、前記パンチチップ70を下降させ、その打抜部72の下端部(パンチ刃先)と挿入孔75の上端部(ダイ刃先)でワークWを打ち抜くと、下穴Aが加工され、下降する打抜部72が、打ち抜いた後のカスKを挿入孔75に向かって押し出しながら、該挿入孔75に進入して行く。
しかし、従来は、前記挿入孔75の上端部77は(図6(A))、インナーチップ74の頂部78と同じ高さ位置に設けられており、ワークWを打ち抜く前には、パネ付勢されたインナーチップ74の頂部78が、ワークWを載せたダイ本73の突出部76の上面と同じ高さ位置にある。
従って、ワークWの下面が、インナーチップ74の頂部78、即ち前記挿入孔75の上端部77(ダイ刃先)と、ほぼ同じ高さ位置にある。
しかも、インナーチップ74側の挿入孔75とパンチチップ70側の打抜部72との間には、所定のクリアランスが形成されている。
そのため、ワークW打ち抜き時には(図6(B))、図示するように、下穴Aの周辺のワーク部分W1 が、下降したパンチチップ72側打抜部72の下端部と、インナーチップ74側挿入孔75の上端部に挟まれてしまう。
即ち、下降するパンチチップ70側の打抜部72は、ワークWを打ち抜くと同時に、インナーチップ74側の挿入孔75に挿入するので、前記下穴Aの周辺のワーク部分W1 が、下降する打抜部72の下端部と、挿入孔75の上端部に挟まれてしまうことになる。
これにより、図示するように、下穴Aの周辺のワーク部分W1 の挟まれた環状内側部Tが薄くなる。
従って、そのままパンチチップ70の下降を続行すれば、前記ワーク部分W1 は、薄くなった環状内側部Tが、打抜部72の下端部と挿入孔75の上端部で引き千切られた後、該ワーク部分W1 が、成形部71で下向き突出成形されることにより、下向きバーリング部が加工されることとなる。
その結果、図7に示すように、加工後の下向きバーリング部Gの下端には、バリBが形成され、また、前記カスK(図6)の他に環状の新たなカスR(図7)が発生することにより、下向きバーリング部Gが加工されたワークWの製品としての価値が無くなったり、金型P、Dが装着されているタレットパンチプレスなどの機械本体が損傷を受けるなど種々の弊害がある。
例えば、前記バリBを表にせざるを得ない場合には、このような下向きバーリング部Gが形成されているワークWは、製品としての価値が減少する。
この場合、製品としての価値を保持するためには、前記バリBを除去する工程が必要となり、その分、加工時間が長くなる。
また、加工後、図8に示すように、パンチ金型Pを上昇させ元の位置に復帰させると、よく知られているように、カス上がり現象により、前記環状のカスRが上昇し、挿入孔75と下向きバーリング部Gの内部を通過しワークWの上面に付着し、該ワークWに傷を付けることがあり、この場合にも、ワークWの製品としての価値が減少する。
更に、同様に、カス上がり現象により、前記環状のカスRが、金型P、Dが装着されている機械本体の部品に付着することがあり、例えばボールねじに付着した場合には、ナットとの間に環状のカスRが噛み込まれ、ボールねじとナットが共に破損することがある。
本発明の目的は、ワークの打ち抜きによる下穴加工と該下穴の下向き突出成形による下向きバーリング加工とを1工程で行う場合に、バリなどの障害物を発生させないようにすることにより、該ワークの製品としての価値を保持すると共に、加工時間を短縮し、且つ機械本体の損傷を防止することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、請求項1に記載したように、
ワークWの下穴加工と下向きバーリング加工とを1工程で行うパンチ金型Pとダイ金型Dにより構成され、該パンチ金型Pは、打抜部47と成形部48を備えたパンチチップ42を有し、該ダイ金型Dは、前記パンチチップ42側打抜部47が挿入する挿入孔55が形成された持ち上げ部材53を備えたダイ本体52を有し、前記挿入孔55の上端部2を、該挿入孔55が形成されている持ち上げ部材53の頂部3よりも下方に設け、該上端部2と頂部3との間に、所定形状の空間部1を形成したことを特徴とする下向きバーリング金型と、
請求項4に記載したように、上記請求項1記載の下向きバーリング金型を使用する下向きバーリング加工方法であって、
(1)打抜部47と成形部48を備えたパンチチップ42を下降させ、下降する打抜部47だけで、ダイ本体52上のワークWの加工領域Kを、前記空間部1を含む空中に配置した状態で打ち抜いて下穴Aを加工した後、
(2)該下穴Aの周辺のワーク部分W1 を、下降する打抜部47で前記空間部1側に押し下げながら、該打抜部47を、ダイ本体52側の持ち上げ部材53の挿入孔55に挿入させ、
(3)その後、前記押し下げられたワーク部分W1 を、下降するパンチチップ42側の成形部48とダイ本体52で下向き突出成形することにより、下向きバーリング部Gを加工することを特徴とする下向きバーリング加工方法という技術手段を講じている。
上記本発明の構成によれば、持ち上げ部材53(図1)に形成されたパンチチップ42側打抜部47の挿入孔55の上端部2を(図2、図3)、該持ち上げ部材53の頂部3よりも下方に設け、該挿入孔55の上端部2を、例えば上側に広がる傾斜部4を介して、持ち上げ部材53の頂部3に連結させることにより、前記上端部2と頂部3との間に、例えば逆円錐台形状の空間部1を形成すれば、ダイ金型D側のダイ本体52の突出部59上面に載せたワークWの加工領域Kを、前記空間部1を含む空中に配置することができ、この状態で、パンチ金型P側のパンチチップ42を下降させれば、その打抜部47だけでワークWを打ち抜いて下穴Aを加工した後(空中打ち)、該打抜部47を持ち上げ部材53側の挿入孔55に挿入させることができるので、ワークWが完全に打ち抜かれた後に、パンチチップ42側の打抜部47が、持ち上げ部材53の頂部3より下方の挿入孔55に挿入することになり、このため、下降する打抜部47(図5(A))により、前記下穴Aの周辺のワーク部分W1 が空間部1側に押し下げられ、該押し下げられたワーク部分W1 の下方に、打抜部47の下端部が、更にその下方に、挿入孔55の上端部2があるので、下穴Aの周辺のワーク部分W1 が、打抜部47の下端部と挿入孔55の上端部2に挟まれることがなく、従って、従来のように(図7)、バリBや環状のカスRが発生することが無くなり、バリBが無い下向きバーリング部Gを(図5(B))表にした場合でも、製品としての価値は保持されると共に、バリBを除去する工程が不要となって、加工時間が短縮され、また、加工後に(図5(C))、前記パンチ金型Pを上昇させ元の位置に復帰させても、前記環状のカスRが(図8に相当)発生していないので、例えばそれがワークWの上面に付着し、該ワークWに傷を付けることが無くなるなど、この場合にも、ワークWの製品としての価値は保持され、更に、例えば前記環状のカスRが、金型P、Dが装着されている機械本体の部品に付着することも無くなるなど、機械本体の損傷が防止される。
従って、本発明によれば、ワークの打ち抜きによる下穴加工と該下穴の下向き突出成形による下向きバーリング加工とを1工程で行う場合に、前記した空中打ちにより、ワークを完全に打ち抜いた後に、パンチチップ側の打抜部を、持ち上げ部材側の上面より下方の挿入孔に挿入させることが可能となり、そのため、バリなどの障害物が発生しなくなるので、該ワークの製品としての価値を保持すると共に、加工時間を短縮し、且つ機械本体の損傷を防止するという効果がある。
以下、本発明を実施例により添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の全体図であり、本発明に係る下向きバーリング金型は、パンチ金型Pとダイ金型Dを有し、例えばタレットパンチプレスに適用される。
タレットパンチプレスは、よく知られているように、上部タレット(図示省略)と下部タレット(図示省略)を有し、それぞれパンチ金型とダイ金型が配置され、該上部タレットと下部タレットを同期回転することにより、パンチセンタCにおいて、例えば本発明に係る下向きバーリング金型を選択することができる。
パンチセンタCにおけるパンチ金型Pの上方には、ラム(図示省略)が設けられ、該ラムによりパンチ金型Pのパンチヘッド32を打圧すれば、ダイ金型Dと協働して、例えばワークWの打ち抜きによる下穴A加工と(図5(A))、該下穴Aの下向き突出成形による下向きバーリング加工とを(図5(B))1工程で行うことができる。
上記パンチ金型Pは(図1)、パンチガイド40を有し、該パンチガイド40の下端には、ワーク板押さえ45が設けられ、加工中には(図5(A)〜図5(B)))、後述するダイ金型D側のダイ本体52の突出部59と協働し、ワークWを押さえるようになっている。
パンチガイド40(図1)には、パンチボディ41が内蔵され、該パンチボディ41の下端に形成された窪み49には、パンチチップ42が挿入されている。
このパンチチップ42は、先端に設けられた小径の打抜部47と、該打抜部47に連続して上方に延びる大径の成形部48を有する。
この構成により、加工時には(図5)、下降するパンチチップ42の前記打抜部47だけが(図5(A))ワークWを打ち抜くという既述した空中打ちを行うことにより、下穴Aを加工し、更に空中打ちを行った後の下降する打抜部47が、下穴Aの周辺のワーク部分W1 を空間部1側に押し下げながら、持ち上げ部材53の頂部3より下方に設けられた挿入孔55に挿入する。
その後、前記押し下げられたワーク部分W1 が、打抜部47の上方の下降する前記成形部48の下方傾斜部48a(図5(B))とダイ本体52側の成形孔52aとの協働により、下向き突出成形され、下向きバーリング部Gが加工される。
即ち、本発明では、既述したように(図2)、ダイ本体52に内蔵された持ち上げ部材53側の挿入孔55の上端部2を、該持ち上げ部材53の頂部3の下方に設け、該挿入孔55の上端部2を例えば上側に広がる傾斜部4を介して持ち上げ部材53の頂部3に連結することにより、持ち上げ部材53の先端部には、例えば逆円錐台形状の空間部1が形成されている。
これにより、前記空間部1を含む空中に、ダイ金型D側のダイ本体52突出部59の上面上のワークWの加工領域Kを配置した状態で、パンチチップ42側の打抜部47(パンチ刃先)だけでワークWを打ち抜いて下穴Aを加工するという空中打ちが行われる。
換言すれば、前記挿入孔55の上端部2は、従来(既述した実開昭56−117925号公報に開示)と異なり、打ち抜き用の刃先の機能はなく、パンチチップ42側打抜部47を挿入するための挿入開口の機能だけを有する。
従って、既述したように、空中打ち時には(図5(A))、ワーク板押さえ45とダイ本体52側の突出部59によりワークWを押さえた後、パンチチップ42を下降させれば、その打抜部47だけでワークWが打ち抜かれて空中打ちが行われ、下穴Aが加工され、該下穴Aの周辺のワーク部分W1 を、下降する打抜部47で空間部1側に押し下げる。
そして、前記押し下げられたワーク部分W1 の下方に、前記打抜部47の下端部が、更に下方に、挿入孔55の上端部2が位置している。
このため、本発明によれは、下穴Aの周辺のワーク部分W1 が、パンチチップ42側打抜部47の下端部と、持ち上げ部材53側の挿入孔55の上端部2により、挟まれることがなく、従って、バリなどの障害物が発生することはない。
このとき、前記空間部1側に(図5(A))押し下げられたワーク部分W1 は、持ち上げ部材53の頂部3を押圧するので、該持ち上げ部材53は、下降して当初の(図2)位置から若干下がる。
また、パンチチップ42は、図1に示すように、パンチプレート43とボルト44を介してパンチボディ41の下端に固定されている。
一方、前記パンチ金型P(図1)に対向する位置には、ダイ金型Dが設けられている。
上記ダイ金型Dは、よく知られているように、ダイプレート50にボルト51で固定されたダイ本体52を有し、該ダイ本体52の先端には、突出部59が設けられ、該突出部59の上面には、ワークWを載せるようになっている。
上記ダイ本体52の突出部59のほぼ中央部には、図2に示すように、成形孔52aが設けられ、該成形孔52aは、既述したように、前記下降するパンチチップ42側の成形部48の下方傾斜部48aと協働し、空中打ち後の下穴Aの周辺のワーク部分W1 (図5(A))を下向きに突出成形し、下向きバーリング部Gを加工する(図5(B))。
そして、この成形孔52a(図2)に連続してテーパ孔52bが、更に、このテーパ孔52bに連続して垂直孔52cが設けられ、これらの孔により構成される中空部には、持ち上げ部材53である例えばインナーエジェクタが内蔵され、該インナーエジェクタ53は、前記ダイプレート50(図1)に着座したスプリング54を介して、上方に付勢されている。
このインナーエジェクタ53は、下降するパンチチップ42側(図5(B))の成形部48の前記下方傾斜部48aにより加工中の下向きバーリング部Gにより押圧され、スプリング54(図1)の付勢力に抗して下降し、該パンチチップ42(図5(C))が上昇して元の位置に復帰する場合には、その拘束力から開放されて前記スプリング54(図1)の付勢力により上昇する。
これにより、インナーエジェクタ53は(図5(C))、その頂部3に下向きバーリング部Gの下端を載せたままそれを持ち上げることにより、該下向きバーリング部Gの下端を、ダイ本体52の突出部59の上面位置に位置決めすることにより、よく知られているように、ワークWを次の加工のために移動し易くしている。
このインナーエジェクタ53には、既述したように、パンチチップ42側の打抜部47が挿入する挿入孔55が形成され、その詳細は、図2に示されている。
図2において、インナーエジェクタ53には、前記したように(図5(C))、加工された下向きバーリング部Gの下端を載せる頂部3が設けられ、該頂部3より下方に、前記挿入孔55の上端部2が設けられている。
そして、挿入孔55の上端部2は(図2、図3)、図示するように、例えば上側に広がる傾斜部4を介して、インナーエジェクタ53の頂部3に連結されている。
これにより、前記挿入孔55の上端部2と、インナーエジェクタ53の頂部3との間には、前記挿入孔55の上端部2の内側と、インナーエジェクタ53の頂部3の内側、及び前記上側に広がる傾斜部4により包囲された逆円錐台形状の空間部1が形成されている。
このため、前記したように、ダイ本体52(図2)の突出部59上面に載せたワークWの加工領域Kを前記空間部1を含む空中に配置することができ、従って、この状態でパンチチップ42を下降させれば、その打抜部47だけで、ワークWを打ち抜いて下穴Aを加工するという前記空中打ちが可能となる。
前記挿入孔55の内径は、パンチチップ42側の打抜部47の外径よりも僅かに大きく、該打抜部47だけによるワークWの空中打ちの後に(図5(A))、該打抜部47は、後述するように、下穴A加工後のカスKを挿入孔55に押し込めた後、該挿入孔55に挿入するようになっている。
図4は、本発明の他の実施例を示す図であり、挿入孔55の上端部2が、該上端部2と同じ高さ位置にある水平部6と該水平部6に垂直な垂直部7を介して、持ち上げ部材53の頂部3に連結されている点が、図1〜図3と異なる。
これにより、挿入孔55(図4)の上端部2と持ち上げ部材53の頂部3との間には、図示するように、挿入孔55の上端部2の内側と、持ち上げ部材53の頂部3の内側、及び水平部6と垂直部7により包囲された円筒形状の空間部1が形成されている。
この構成により、同様に、ダイ本体52の突出部59上面に載せたワークWの加工領域Kを前記空間部1を含む空中に配置することができ、従って、この状態でパンチチップ42を下降させれば、その打抜部47だけで、ワークWを打ち抜いて下穴Aを加工するという前記空中打ちが可能となり、この空中打ちを行った後に(図5(A)に相当)、前記打抜部47を挿入孔55に挿入させることができるので、打抜部47がワークWを完全に打ち抜いた後に、挿入孔55に挿入することになり、前記空中打ち後の下穴Aの周辺のワーク部分W1 が、打抜部47の下端部と挿入孔55の上端部2に挟まれることはない。
以下、前記構成を有する本発明の動作を、図5に基づいて説明する。
この場合、ダイ金型D側(図5(A))のダイ本体52の突出部59上面上にワークWを載せ、下穴Aと下向きバーリング部Gを加工すべきワークW上の加工領域Kを、予めパンチセンタCに位置決めし、該加工領域Kをその下方の空間部1を含む空中に配置しておく(図2)。
この状態で、パンチ金型P(図5(A))を下降させ、ワーク板押さえ45とダイ本体52側の突出部59によりワークWを押さえた後、パンチチップ42を下降させれば、その打抜部47だけでワークWが打ち抜かれて空中打ちが行われ、下穴Aが加工される。
上記空中打ちを行った後、下降する打抜部47は、下穴Aの周辺のワーク部分W1 を前記空間部1側に押し下げながら、挿入孔55に挿入する。
この場合、上記押し下げられたワーク部分W1 の下方に、打抜部47の下端部が、更にその下方に、挿入孔55の上端部2があり、そのため、該ワーク部分W1 が、打抜部47の下端部と挿入孔55の上端部2に挟まれることはなく、従って、本発明によれば、バリB(図7)などワークWの製品としての価値を低下させる障害物が発生することはない。
また、前記したように、下降する打抜部47が(図5(A))下穴Aの周辺のワーク部分W1 を空間部1側に押し下げるが、この押し下げられたワーク部分W1 は、持ち上げ部材53の頂部3を押圧するので、該持ち上げ部材53は下降し、当初の位置から(図2)若干下がっている。
更に、従来どおり、下穴A加工時に発生したカスKが(図5(A))、打抜部47の下端部に付着し、下降する打抜部47は、このカスKを挿入孔55に押し込めた後、該挿入孔55に挿入する。
このカスKは、通常は、挿入孔55内で積層されてから、下降するパンチチップ42の打抜部47に押圧され、最下層のカスKから順に挿入孔55の下の円錐孔56(図2)とその下のカス排出孔57を通過し、更にスプリング54(図1)を貫通した後、ダイプレート50に形成された開口部58から外部に排出される。。
前記空中打ちの後も(図5(A))、パンチチップ42は下降を続行し、前記打抜部47の上の大径の成形部48の下方傾斜部48aが、下穴Aの周辺のワーク部分W1 の上側を押圧することにより、該ワーク部分W1 を下向きに突出成形し、内径が該成形部48(図5(B))の外径にほぼ等しく、外径がダイ本体52側の成形孔52aの内径にほぼ等しい下向きバーリング部Gが加工される。
この場合、下向きバーリング部Gが加工中には、該下向きバーリング部Gの下端が、持ち上げ部材53の頂部3を押圧することから、該持ち上げ部材53は、スプリング54(図1)の付勢力に抗し、空中打ち後の(図5(A))の位置から更に下降する。
その後、パンチ金型Pが上昇することにより(図5(C))、ワーク板押さえ45で押されえられていたワークWが解放されると、該ワークWの下向きバーリング部Gを介して押圧されていた持ち上げ部材53も解放される。
これにより、持ち上げ部材53がスプリング54の(図1)付勢力により上昇し、その頂部3に(図5(C))前記加工された下向きバーリング部Gの下端を載せたままでそれを持ち上げることにより、該下端をダイ本体52側の突出部59上面の位置に位置決めする。
上記のとおり、本発明は、ワークの打ち抜きによる下穴加工と該下穴の下向き突出成形による下向きバーリング加工とを1工程で行う場合に、バリなどの障害物を発生させないようにすることにより、該ワークの製品としての価値を保持すると共に、加工時間を短縮し、且つ機械本体の損傷を防止する場合に有用であり、パンチ金型側のパンチチップの打抜部を挿入する挿入孔が形成されたダイ金型側のダイ本体に内蔵された持ち上げ部材を有し、該挿入孔の上端部を、持ち上げ部材の頂部よりも下方に設け、該上端部と頂部との間に、所定形状の空間部を形成し、該空間部を含む空中に、ダイ本体上のワークの加工領域を配置可能な1工程用下向きバーリング金型に利用される。
本発明の全体図である。 本発明を構成する持ち上げ部材53の詳細図である。 図2の斜視図である。 本発明の他の実施例を示す図である。 本発明の動作説明図である。 従来技術の構成説明図である。 従来技術において発生するバリBなどの障害物の説明図である。 従来技術の課題説明図である。
符号の説明
1 空間部
2 挿入孔55の上端部
3 持ち上げ部材53の頂部
4 上側に広がる傾斜部
5 挿入孔55の下端部
6 水平部
7 垂直部
40 パンチガイド
41 パンチボディ
42 パンチチップ
43 パンチプレート
44 ボルト
45 ワーク板押さえ
47 打抜部
48 成形部
49 窪み
50 ダイプレート
51 ボルト
52 ダイ本体
53 持ち上げ部材
54 スプリング
55 挿入孔
56 円錐孔
57 カス排出孔
58 開口部
59 突出部
A 下穴
G 下向きバーリング部
D ダイ金型
P パンチ金型
W ワーク
1 下穴Aの周辺のワーク部分

Claims (4)

  1. ワークの下穴加工と下向きバーリング加工とを1工程で行うパンチ金型とダイ金型により構成され、該パンチ金型は、打抜部と成形部を備えたパンチチップを有し、該ダイ金型は、前記パンチチップ側打抜部が挿入する挿入孔が形成された持ち上げ部材を備えたダイ本体を有し、前記挿入孔の上端部を、該挿入孔が形成されている持ち上げ部材の頂部よりも下方に設け、該上端部と頂部との間に、所定形状の空間部を形成したことを特徴とする下向きバーリング金型。
  2. 上記空間部は、挿入孔の上端部を、上側に広がる傾斜部を介して、持ち上げ部材の頂部に連結し、該上端部の内側と頂部の内側及び傾斜部により包囲された逆円錐台形状である請求項1記載の下向きバーリング金型。
  3. 上記空間部は、挿入孔の上端部と同じ高さ位置にある水平部と、該水平部に垂直な垂直部を介して、持ち上げ部材の頂部に連結し、該上端部の内側と頂部の内側及び水平部と垂直部により包囲された円筒形状である請求項1記載の下向きバーリング金型。
  4. 上記請求項1記載の下向きバーリング金型を使用する下向きバーリング加工方法であって、
    (1)打抜部と成形部を備えたパンチチップを下降させ、下降する打抜部だけで、ダイ本体上のワークの加工領域を、前記空間部を含む空中に配置した状態で打ち抜いて下穴を加工した後、
    (2)該下穴の周辺のワーク部分を、下降する打抜部で前記空間部側に押し下げながら、該打抜部を、ダイ本体側の持ち上げ部材の挿入孔に挿入させ、
    (3)その後、前記押し下げられたワーク部分を、下降するパンチチップ側の成形部とダイ本体で下向き突出成形することにより、下向きバーリング部を加工することを特徴とする下向きバーリング加工方法。
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