JP2586534Y2 - 配線機能を有する机およびそれに用いるキャビネット構造 - Google Patents

配線機能を有する机およびそれに用いるキャビネット構造

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JP2586534Y2 JP1992023574U JP2357492U JP2586534Y2 JP 2586534 Y2 JP2586534 Y2 JP 2586534Y2 JP 1992023574 U JP1992023574 U JP 1992023574U JP 2357492 U JP2357492 U JP 2357492U JP 2586534 Y2 JP2586534 Y2 JP 2586534Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、OA(オフィスオート
メーション)机として用いる配線機能を有する机に関
し、並びに前記机に用いるキャビネット構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、オフィス等におけるコンピュー
タ、ワードプロセッサ等のOA機器によるオートメーシ
ョン化にともない、オフィスで使用される机もこれらO
A機器に対応しうる、所謂OA用机というものが主流に
なってきている。通常、この種のOA用机には、机天板
の下方に机の左右にわたって前記OA機器等の配線コー
ド類を通線可能で、かつ天板上のOA機器類へ配線可能
として天板上に開口した配線ダクトが設けられている。
このような配線ダクトを設けた机の構造としては、机の
左右両側板部分に上方へ開放した切溝が形成されて両側
板間に配線ダクトが設けられ、前記切溝より前方の左右
両側板間に天板を取り付けて、切り溝の後方の左右側板
間に上端が側板上面より上方へ突出状態で幕板を取り付
けることで左右両側板が連結固定されるとともに、該幕
板上面に前記天板と略同じ高さとなる幕板上カバーが取
り付けられて配線ダクトの上方に開放された状態に構成
され、更に前記天板と幕板上カバーとの間には配線ダク
トの天板上への開放部を被覆する配線ダクトカバーが適
宜取り付けられて、天板面全体をフラットにして広く利
用しうるようになしている。
【0003】前記のように机天板下面にキャビネットが
固着された片袖タイプ又は両袖タイプの机に配線ダクト
を設ける場合、前記机の配線ダクトに連通してキャビネ
ットの左右にわたって配線コード等を通線可能な配線空
間を設けられる。従来の机に用いるキャビネットにおい
ては、この配線空間として、キャビネット本体後部と天
板との間に配線用の隙間を設けたものがある。しかし、
この場合には、配線空間へのコード類の通線は机の後方
から行う必要があり、机を室内の壁面に向かって置いた
場合や、あるいは机を背合わせに置いた場合に前記配線
空間へのコード類の通線作業が面倒であった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】そこで、このように
のキャビネットにも配線空間を設ける場合には、該キャ
ビネットにも、天板上方に開口した配線空間を設け、該
配線空間の前方に前記天板を取り付け、配線空間の後方
には、上カバーを一体に取り付けるようにすればよい。
このように、配線空間の後方部分を天板と略同じ高さと
して天板面全体がフラットになるように上カバーを取り
付ける際には、上カバーの強度等を考慮してキャビネッ
本体上面に上カバー取付部材を設ける必要がある。と
ころが、この上カバー取付部材を予めキャビネット本体
に一体に設けたものでは、天板が取り付けられる配線空
間より前方のキャビネット本体上面より、配線空間後方
に設けられる前記上カバー取付部材が突出してしまい、
組み立て前のキャビネットを倉庫等に重積みして保管し
たり、あるいはまた、これを梱包、輸送等する際に、前
記上カバー取付部材の突出部分が邪魔になり、保管や輸
送の効率が悪くなる。
【0005】本考案は上記の点に鑑み、天板上方に開口
する配線ダクトを設けるとともに、天板下方にキャビネ
ットを固着した構造の配線機能を有する机であって、前
配線ダクトと連通する天板上方に開口した配線空間を
形成してなるキャビネットにおいて、天板面全体をフラ
ットにするためにキャビネット本体の上面後部に天板と
同じ高さに上カバーを取り付けるための取付部材が、
の組み立て前においてはキャビネット本体の上面に突出
することなく、キャビネットの保管、輸送効率等を改善
しうる構造を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案に係る配線機能を
有する机は上記の目的を達成するために、両側に配置し
たキャビネットと他のキャビネットまたは脚板との後部
を幕板で連結するとともに、キャビネット本体上面に机
天板を取り付けてなるキャビネットを有する机におい
て、キャビネット本体の上面をフラットに形成し且つ該
上面後部に、上方および左右両側板に開口した配線用凹
溝を形成し、該配線用凹溝より前方の本体上面には他の
キャビネットまたは脚板との間に机天板を一体に取り付
けるとともに、配線用凹溝より後方の本体上面には上カ
バー取付部材を着脱自在に取り付け、該上カバー取付部
材と幕板上端部とにわたって幕板上カバーを一体に取り
付けて構成してなる。
【0007】 また、配線機能を有する机に用いるキャビ
ネット構造であって、キャビネット本体の上面をフラッ
トに形成し且つ該上面後部に、上方および左右両側板に
開口した配線用凹溝を形成し、該配線用凹溝の後方側内
面に側方に開口した第1係合孔を形成するとともに、該
配線用凹溝より後方の本体上面に上方に開口した第2
合孔を形成し、前記上カバー取付部材の下面には前記第
2係合孔に係合するフックを形成するとともに、下面の
前側端縁には先端が内側に折曲されて前記第1係合孔に
係合し且つ抜け止め用の突起を有するフックを形成し、
各フックをそれぞれ対応する係合孔に抜け止め係合して
なるキャビネット構造を構成した。
【0008】
【作用】上記のように本考案の請求項1に係る配線機能
を有する机は、キャビネット本体後部に上カバーを取り
付けるための上カバー取付部材をキャビネット本体に着
脱自在としてなり、組み立て前においては、該上カバー
取付部材はキャビネット本体から分離した状態で保管、
輸送を行い、組み立てに際して、キャビネット本体上面
上カバー取付部材を取り付け、キャビネット本体の配
線用凹溝より前方には机天板を一体に取り付けるととも
に、配線用凹溝より後方においては、前記上カバー取付
部材と幕板の上端部にわたって幕板上カバーを一体に取
り付ける。つまり、組み立て前の状態では、キャビネッ
ト本体上面はフラットであるので、キャビネット本体を
重積みすることが可能である。
【0009】 そして、請求項2に係るキャビネット構造
では、配線用凹溝の後方側内面に形成した側方に開口し
た第1係合孔に、上カバー取付部材の下面の前側端縁に
形成した先端が内側に折曲され、抜け止め用の突起を有
するフックを係合するとともに、前記配線用凹溝より後
方の本体上面に形成した上方に開口した第2係合孔に、
前記上カバー取付部材の下面に形成したフックを係合す
るだけで、配線用凹溝より後方のキャビネット本体の上
面に上カバー取付部材を上方突出状態で取り付けること
が可能である。また、この上カバー取付部材に上カバー
を取り付けることは前述のとおりである。
【0010】
【実施例】以下、添付図面に示した実施例に基づき本考
案を更に詳細に説明する。図1は本考案に係るキャビネ
ット1が天板2の下面に固着されたOA用机Aの1実施
例を示し、図2はその分解斜視図であって、図中、符号
3は机Aの上面後部に前記天板2との間に間隔をおいて
机Aの一側に位置する脚板5から他側に位置するキャビ
ネット1にわたって取り付けられた幕板上カバー、また
符号4は前記幕板上カバー3と前方の天板2との間に取
り付けられた配線ダクトカバー4であり、該配線ダクト
カバー4の両側に位置するキャビネット1および脚板5
には机Aの側方を開閉するキャップ6、6が取り付けら
れている。
【0011】 前記机Aの構成は以下のとおりである。即
ち、両側に配置したキャビネット1と脚板5との後部が
幕板7にて連結され、該幕板7前面には配線ダクト8が
形成されている。前記キャビネット1の本体10上面に
は上方および該キャビネット本体10の左右両側に開口
して前記配線ダクト8からキャビネット1の外方へ連通
する配線用凹溝11が形成されており、一方、机Aの他
側に位置する脚板5には配線ダクト8から外方へ開口す
る切溝51が形成されている。そして、前記キャビネッ
ト1と脚板5には、キャビネット1の配線用凹溝11お
よび脚板5の切溝51より前方上面に天板2が取り付け
られ、またこの天板2に対して配線用凹溝11と切溝5
1を挾んで後方に幕板上カバー3が取り付けられる。そ
して、キャビネット1の配線用凹溝11の外方への開口
部と脚板5の切溝51部分にはそれぞれの開口部分を被
覆するキャップ6が嵌着されるとともに、天板2と幕板
上カバー3との間には配線ダクト8およびキャビネット
1の配線用凹溝11の上方開口部を被覆する配線ダクト
カバー4が嵌着されて、机Aが構成されている。
【0012】 前記幕板上カバー3の取付構造は以下のと
おりである。即ち、幕板7の上端部71はその幅方向全
長にわたって杆状に形成されるとともに、該上端部71
は脚板5およびキャビネット本体10の上面より上方に
突出した状態に取り付けられている。一方、キャビネッ
1にあっては、図3および図6等に示すようにキャビ
ネット本体10の両側板12,12の後部に上方に開口
した切溝13が形成されており、該切溝13,13には
キャビネット本体10の左右にわたって通線可能な上面
開放状の樋部材14が固着されて配線用凹溝11が構成
されており、該配線用凹溝11より後方のキャビネット
本体10上面に上カバー取付部材9が着脱自在に取り付
けられている。この上カバー取付部材9のキャビネット
本体10への取付構造は、前記配線用凹溝11、即ち
部材14の後方側内面に側方に開口した第1係合孔15
が形成されているとともに、該配線用凹溝11より後方
のキャビネット本体10の上面に上方に開口した第2係
合孔16が形成されており、一方、上カバー取付部材9
の下面には前記キャビネット本体上面の第2係合孔16
に係合するフック91が設けられ、また下面の前側端縁
には先端が内側に折曲されて樋部材14の第1係合孔1
5に係合するフック92が設けられており、更に前記フ
ック92内面には突起93が形成されている。そして、
この上カバー取付部材9をキャビネット本体10の上方
からその下面一側端縁に設けたフック92の側面を樋部
材14の表面に当接した状態で先端折曲部分92aを樋
部材14内面に形成された側方に開口した第1係合孔1
5に挿入するとともに、他方のフック91をキャビネッ
ト本体10上面に形成された上方に開口した係合孔16
に挿入し、しかる後この上カバー取付部材9を側方へ摺
動させて前記フック91およびフック92をそれぞれ
係合孔16および第1係合孔15の開口縁に係合させ
るとともに、フック92の内面に設けた突起93を樋部
材14の第1係合孔15の開口他縁に係止させることで
抜け止め状態に取り付けられる。この場合に前記上カバ
ー取付部材9は、下面一側端縁に設けられたフック92
の側面が樋部材14の表面に当接した状態で該フック9
2の先端折曲部分92aが該樋部材14に形成された側
方へ開口した第1係合孔15に係合し、かつキャビネッ
ト本体10の上面に形成された上方へ開口た第2係合孔
16へ他方のフック92が係合することで上下方向およ
び前後方向への移動を規制され、しかも前記フック92
の突起93が樋部材14の第1係合孔15の開口縁に係
合することで側方への抜けも防止された状態で、キャビ
ネット本体10にガタツキなく確実に取り付けられる。
しかして、脚板5およびキャビネット本体10上面から
突出した幕板7の杆状上端部71とキャビネット本体1
0上面に取り付けられた上カバー取付部材9とを利用す
ることにより、机A上面後部に、その幅方向の全長にわ
たって幕板上カバー3が取り付けられる。
【0013】 更に、図例の机Aにおいては、キャビネッ
本体10および脚板5の後上端部にそれぞれ図16乃
至図18に示すようなパネル支柱20を取り付けるため
の取付金具21,22を設けるとともに、幕板上カバー
3の両端に取り付けられる端部キャップ31,31に支
柱挿入孔32,32が設けられており、必要に応じて机
AにパネルPを取り付けることができる。尚、キャビネ
ット本体10上面の符号17,18は天板取付板であ
る。
【0014】 上記のような本考案に係る机Aおよびそれ
に用いるキャビネット1によれば、このキャビネット
体10の上面後部に幕板上カバー3を取り付けるための
上カバー取付部材9をキャビネット本体10に着脱自在
としたことにより、キャビネット1の製造、保管、輸送
時には上カバー取付部材9はキャビネット本体10と分
離しておくことができ、キャビネット1の保管、輸送を
効率的に行うことができる。そして、机Aの組み立て、
すなわちキャビネット1の組み立てに際しては、上カバ
ー取付部材9に設けたフック91,92をキャビネット
本体10に設けた第1係合孔15および第2係合孔16
に係合するだけで簡単、かつ確実に取り付けることがで
組み立ても容易である。
【0015】 尚、上記の実施例では天板2の一側のみに
キャビネット1を固着した片袖タイプの机Aを示した
が、天板2の両側にそれぞれキャビネット1を固着した
両袖タイプの机として構成することもできる。
【0016】
【考案の効果】以上の内容からなる本考案は以下のよう
な効果を奏するものである。
【0017】 また、請求項1に係る配線機能を有する机
は、組み立て前においては、この上カバー取付部材をキ
ャビネット本体から分離した状態で保管、輸送を行うと
ともに、組み立てに際してキャビネット本体上面にこの
上カバー取付部材を取り付け、該上カバー取付部材に上
カバーを取り付けるようにしたことにより、製造、保
管、輸送等に際しては上カバー取付部材がキャビネット
本体と分離されてキャビネットの上面がフラットである
ので、上カバー取付部材をキャビネット本体と一体に設
ける場合のように突出部分を保護するスペーサー等の特
別な部材を必要と することがなく、また、容積効率も良
いことから、キャビネット本体、ひいては机の保管、輸
送等の効率を改善することができるだけでなく、前記上
カバー取付部材により上カバーが補強される。更に、前
記上カバー取付部材を利用して幕板からキャビネットに
わたって幕板上カバーを一体に取り付けることで机の強
度を増大しうるとともに、部材数も削減しうるものであ
る。
【0018】 そして、請求項2に係るキャビネット構造
は、キャビネット本体に対して上カバー取付部材を、フ
ックと係合孔との嵌合作業のみで着脱することができる
ので、組み立て作業がきわめて簡単且つ短時間で行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係るキャビネットを採用したOA用
机の1実施例を示す斜視図。
【図2】 前記OA用机の分解斜視図。
【図3】 キャビネットの要部を示す分解斜視図。
【図4】 キャビネット本体後部の平面図。
【図5】 図4のI−I断面図。
【図6】 キャビネット本体上面に天板、配線ダクトカ
バーおよび幕板上カバーを取り付けた状態を示す図4の
II−II断面図。
【図7】 図4のIII−III断面図。
【図8】 前記OA用机における要部の中央縦断側面
図。
【図9】 上カバー取付部材の背面図。
【図10】 同じく底面図。
【図11】 同じく側面図。
【図12】 幕板上カバーの平面図。
【図13】 同じく正面図。
【図14】 同じく側面図。
【図15】 同じく縦断面図。
【図16】 キャビネット端部の支柱取付金具の斜視
図。
【図17】 脚板へのパネル支柱取付状態を示す簡略側
面図。
【図18】 キャビネットへのパネル支柱取付状態を示
す簡略側面図。
【符号の説明】
A 机 P パネル1 キャビネット 2 天板 3 幕板上カバー 4 配線ダクトカバー 5 脚板 6 キャップ 7 幕板 8 配線ダクト 9 上カバー取付部材 10 キャビネット本体 11 配線用凹溝 12 側板 13 切溝 14 樋部材 15 第1係合孔 16 第2係合孔 17 天板取付板 18 天板取付板 20 パネル支柱 21 パネル支柱取付金具 22 パネル支柱取付金具 31 端部キャップ 32 支柱挿入孔 51 切溝 71 幕板上端部 91 フック 92 フック 92a 先端折曲部分 93 突起
フロントページの続き (72)考案者 田多 圭太 大阪市中央区淡路町1丁目6番11号 株 式会社イトーキ内 (56)参考文献 特開 平5−220016(JP,A) 特開 平4−8306(JP,A) 特開 平2−220607(JP,A) 特開 平4−28304(JP,A) 実開 平3−98634(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47B 13/00 A47B 37/00

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両側に配置したキャビネットと他のキャ
    ビネットまたは脚板との後部を幕板で連結するととも
    に、キャビネット本体上面に机天板を取り付けてなるキ
    ャビネットを有する机において、キャビネット本体の上
    面をフラットに形成し且つ該上面後部に、上方および左
    右両側板に開口した配線用凹溝を形成し、該配線用凹溝
    より前方の本体上面には他のキャビネットまたは脚板と
    の間に机天板を一体に取り付けるとともに、配線用凹溝
    より後方の本体上面には上カバー取付部材を着脱自在に
    取り付け、該上カバー取付部材と幕板上端部とにわたっ
    て幕板上カバーを一体に取り付けてなる配線機能を有す
    る机。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の配線機能を有する机
    に用いるキャビネット構造であって、キャビネット本体
    の上面をフラットに形成し且つ該上面後部に、上方およ
    び左右両側板に開口した配線用凹溝を形成し、該配線用
    凹溝の後方側内面に側方に開口した第1係合孔を形成す
    るとともに、該配線用凹溝より後方の本体上面に上方に
    開口した第2係合孔を形成し、前記上カバー取付部材の
    下面には前記第2係合孔に係合するフックを形成すると
    ともに、下面の前側端縁には先端が内側に折曲されて前
    記第1係合孔に係合し且つ抜け止め用の突起を有するフ
    ックを形成し、各フックをそれぞれ対応する係合孔に抜
    け止め係合してなるキャビネット構造。
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JP2513343B2 (ja) * 1990-04-26 1996-07-03 コクヨ株式会社
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