JP2583445B2 - ハロゲン化銀乳剤およびその製造方法 - Google Patents

ハロゲン化銀乳剤およびその製造方法

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JP2583445B2 JP63223739A JP22373988A JP2583445B2 JP 2583445 B2 JP2583445 B2 JP 2583445B2 JP 63223739 A JP63223739 A JP 63223739A JP 22373988 A JP22373988 A JP 22373988A JP 2583445 B2 JP2583445 B2 JP 2583445B2
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【発明の詳細な説明】 1. 技術分野 本発明は写真の分野において有用であるハロゲン化銀
(以後、AgXと記す)乳剤に関し、特に双晶面を実質的
に有しなく、かつ、少くとも該粒子の粒子サイズ分布が
単分散であるAgX粒子と分散媒を有するハロゲン化銀乳
剤及びその製造方法に関する。
2. 先行技術とその問題点 感光材料用に用いられるAgX粒子に関してはより感
度、粒状性、相反則特性、解像力、階調、画質、経時安
定性の優れた写真性を与えるAgX粒子の改良がなされて
きている。その観点から見ると、AgX粒子の粒子形成技
術の発展段階は、主に次の3つの段階に区分できる。
(i) 無制御な粒子形成法 単にAgNO3液とハロゲン化アルカリ液をSingle−jet法
(順混合法、逆混合法)で混合したり、double−jet法
で混合し、単に両液の混合法をかえるだけの粒子形成法
であり、粒子形成中の反応溶液中の銀イオン濃度〔Ag
+〕等の精密な制御はなされていなかつた。
従つて、形状的にも、粒子サイズ分布的にも多分散の
AgX粒子しか得られなかつた。
(ii) C.D.J.(controlled doublejet)粒子形成法 その後、C.D.J.法(粒子形成中の溶液中の銀イオン濃
度をpAg7〜9領域で一定に保ちながら銀塩水溶液とハロ
ゲン化物塩水溶液をdouble−jet添加する方法)が開発
され、制御pAgが7から9になるにつれ、立方体、14面
体、八面体のいわゆる正常晶が形成されるようになつ
た。
しかし、AgNO3液の添加速度は粒子形状のはじめから
終りまでほぼ一定速度で添加する方式であり、結晶成長
中の過飽和度を意図的に調節するものではなかつた。
そして、得られた粒子の粒子サイズ分布は狭くはなか
つたし、完全無双晶粒子ではなかつた。
(iii) 高過飽和C.D.J.粒子形成法 C.D.J.粒子形成法において、〔i〕結晶成長期の銀塩
水溶液とハロゲン化物塩水溶液の添加を流速加速法で行
なう方法〔これについては、A.Hirata and S.Hohnishi,
Bull.Soc.Sci.Photo.Japan,16,1(1966),米国特許第
3,650,757,英国特許1,335,925号、同第1,430,4,65号、
同第1,469,480号の記載を参考にすることができる。〕 や〔ii〕濃度増加法もしくは(流速加速法+濃度増加
法)〔これについては米国特許第4,242,445号、特開昭5
5−158124号の記載を参考にすることができる。〕が開
発された。これらの方法は、結晶成長中の反応溶液のpA
gを一定に保ち、かつ、高過飽和条件下で結晶成長させ
る方法である。従来のC.D.J.粒子形成法が成長機構的に
iオストワルド熟成+ii反応律速成長+iii拡散律速成
長を種々の割合で含む複合成長方式であるのに対し、よ
り拡散律速成長機構の寄与の割合が大きな成長様式に
し、短時間で粒子サイズ分布の狭い正常晶が得られると
いうメリツトを有する。
また米国特許第4242445号では、大きいサイズの粒子
を作るには、結晶成長期の過飽和度を高くする以外に、
核形成時に核の数を制御することも必要であることを述
べている。
そして実施例では核形成期に生成する核の数は、溶質
の添加速度に比例することを利用して、核形成期の溶質
の添加速度を小さくしている。この溶質と添加速度と生
成する核の数との関係については、E.Klein and E.Mosa
r,Ber.Bunsenges.Phy.Chem,.67,349(1963),I.H.Leubn
er,R.Jagannathan and J.S.Wey,Phot.Sci.Eng.,24,268
(1980),I.H.Leubner,J.Imag.Sci.,29,219(1985)の
記載を参考にすることができる。
このようにして、AgX粒子形成中の制御因子(pAg制御
のC.D.J.,過飽和制御、核の数の制御)が1つ1つ増え
るに従つて、形状の揃つた、粒子サイズ分布の狭いAgX
乳剤粒子をより短時間に高精度に製造することができる
ようになつてきている。
しかし、このようにして得られる正常晶AgX粒子に関
してはまだ問題点が残つている。即ち、 一般的に核形成条件として完全無双晶核形成技術が
検討されていない為、完全無双晶AgX乳剤(ほぼ100%の
粒子が正常晶よりなるAgX乳剤)が得られていない。い
いかえれば、正常晶粒子以外に双晶面を有する双晶粒子
が混入するという問題である。
双晶面は一種の欠陥であり、粒子内部おける電子トラ
ツプ中心となり、潜像を分散させたり、再結合中心とな
り感度を低下させる要因となり、好ましくない。また、
この混入した双晶粒子はAgX乳剤粒子の保存中の形状安
定性や粒状性等を悪化させる為に好ましくない。また、
そのような双晶粒子が混入すると、粒子の形状サイズ分
布に関する単分散性も悪くなる。また、その化学増感特
性、色増感特性、現像特性が異なることがあり、その点
でも問題である。
このような双晶粒子の混入率は、特に中心部が高沃度
含率の正常晶や、粒径0.2μm以下の微粒子乳剤や八面
体粒子で高い傾向を有する。立方体AgBrでは低い傾向を
有するが立方体AgClでは高い傾向を有する。
高感度、高画質の写真性を得る為には上述の如く完
全無双晶で、かつ、粒子サイズ分布のC.V.が10%以下、
好ましくは7%以下であることが好ましいが、そのよう
なAgX乳剤は知られていない。
AgX中に沃度イオンを含ませると、青光吸収率の向
上、価電子帯が上がることによる電子と正孔の分離効果
や増感色素からAgX粒子への正孔注入効率の向上、現像
銀の広がりを小さくなることによる粒状性の向上、現像
時に放出されるI-のDIR効果、粒子の硬さに対する効
果、個々の粒子の現像を途中で止めフイラメント銀や色
素雲の広がりを小さく抑える場合に、その現像速度を調
節しやすい等の多くの効果が得られる。これらの場合、
中心部から高沃度含率にすることが好ましい。その効果
については特願昭61−238808号の記載を参考することが
できる。
高感度、高画質の写真性を得る為には中心部から高沃
度含率で、かつ、上記のの特性もしくは、+の特
性を有するAgX乳剤粒子が好ましいが、そのようなAgX乳
剤粒子は知られていない。
高感度、高画質の写真性を得る為には、上記の特性
の他に1つのAgX粒子上の化学増感核の数およびまたは
位置が限定されていることが好ましい。1つのAgX粒子
あたりに形成される潜像が分散していると、高感度とな
らない為である。しかし、そのようなAgX乳剤は知られ
ていない。
高感度・高画質の写真性を得る為には、上記の特性
の他に、AgX粒子内部に還元銀核を有していることが好
ましい。この場合の還元銀核とは光吸収により生じた正
孔と反応し、電子を放出する還元銀核である。しかし、
このようなAgX乳剤粒子は知られていない。
本発明はこれらの特性を有する高感度・高画質のAgX
乳剤およびその製造方法を提供するものである。
特開昭59−177535に実質的に双晶を有しない立方量Ag
X乳剤の実施例(双晶粒子の発生率が1%以下が記載さ
れている。(但し、種晶形成の詳細は記されていない
為、追試はできない)。しかし、実施例で最終的に得ら
れている該粒子の粒子サイズ分布のC.V.はいずれも11%
以上であり、単分散性が悪い。
また、成長はpAg8以下で、NH3濃度を0.3N以上にして
いる為、形状は立方晶である。また、その種晶の中心部
の沃度含率が1.5モル%の低沃度含率であり、中心部が
高沃度含率(7モル%〜固溶限界)まで可能にした本発
明のAgX乳剤粒子とは異なる。
また特開昭59−52238はAgX粒子の成長条件により、双
晶粒子の混入率の少ない、単分散AgX粒子の製造条件を
示している。しかし、双晶粒子の混入をなくするために
は、まず、完全に無双晶な核を形成する必要があるが、
その核形成条件についての記述がない。また実施例では
同一の種晶を用いて成長させたとき、従来の成長法に対
し、双晶粒子の混入率が少なくなり、より単分散になる
ことを示しているが、示されている粒子は、低ヨード含
量のAgBrI(2.5モル%)で、双晶粒子の混入率が個数で
3%、AgBrI(5モル%)で個数4%であり、不十分で
あり、本発明の粒子とは異なる。
また、上記乳剤粒子の平均粒子サイズはいずれも0.65
μm以上であり、平均粒子サイズが0.02〜0.2μmの微
粒子まで可能にした本発明のAgX乳剤粒子と異なる。ま
た、上記乳剤粒子の化学増感核の数と位置は制御されて
いなく、この点においても本発明のAgX乳剤粒子と異な
る。
3. 本発明の目的 本発明の目的は、乳剤の保存安定性がよく、感度、階
調、粒状性、画質を改良することが可能な実質的に無双
晶でかつ、粒子サイズ分布が単分散であるAgX乳剤およ
びその製造方法を提供することにある。
4. 発明の開示 まず本発明のAgX粒子の形態について詳述し、次に該
粒子の製法について詳述する。
4−1. 本発明のAgX粒子の形態 本発明の目的は下記(1)、(2)又は(3)により
達成された。
(1)少なくとも分散媒とハロゲン化銀粒子を有するハ
ロゲン化銀乳剤において、該ハロゲン化銀粒子の無双晶
粒子の投影面積比率が96%〜100%であり、かつ、該粒
子の核形成時のヨード含率が7モル%〜固溶限界である
事を特徴とするハロゲン化銀乳剤。
(2)少なくとも分散媒とAgCl含率が50〜100モル%の
ハロゲン化銀粒子を有するハロゲン化銀乳剤において、
該ハロゲン化銀粒子の無双晶粒子の投影面積比率が98〜
100%であり、かつ、該粒子の核形成中の反応溶液中の
(ハロゲンイオン過剰濃度/銀イオン過剰濃度)が10以
上であり、かつ、ハロゲンイオン濃度が10-4〜10−2.1
モル/リットルである事を特徴とするハロゲン化銀乳剤
の製造方法。
(3)少なくとも分散媒とハロゲン化銀粒子を有するハ
ロゲン化銀乳剤の製造方法において、該ハロゲン化銀粒
子が下表Aに示す如きハロゲン組成、粒子サイズ及び比
率を有する実質的に双晶面を有しないハロゲン化銀粒子
であり、かつ、該粒子が平均分子量1000〜6万のゼラチ
ンの存在下で形成された事を特徴とするハロゲン化銀乳
剤の製造方法。
ここで実質的に双晶面を有しない程度および単分散の
程度は該AgX粒子の中心部の平均ヨード含率および平均
粒子サイズにより規定が異なる。実質的に双晶面を有し
ない程度を(双晶面を全く有しないAgX粒子の占める投
影面積/全AgX粒子の投影面積)%で表わし、単分散の
程度を変動係数(C.V.)で表わすと、 平均粒子サイズが0.02〜5μm径で中心部の平均ヨー
ド含率が10モル%〜固溶限界の時、 0.02〜5μm径で中心部の平均ヨード含率が7モル%
〜10モル%の時、 0.02〜0.20μm径で中心部の平均ヨード含率が0〜7
モル%の時、 0.2μm〜5μmの径で中心部の平均ヨード含率が0
〜7モル%の時、 のそれぞれの好ましい範囲、より好ましい範囲および更
に好ましい範囲は表1で表わされる。
それは、従来のAgX乳剤に対して、特に中心部が高ヨ
ード含率のAgX乳剤、および微粒子AgX乳剤で本発明の効
果が大きい為、それらのAgX乳剤においては、該許容範
囲が広くなる為である。
双晶面を内部に有する粒子の粒子形状については、E.
Klein,H.J.Metz,E.Moisar,Phot.Korr.,99,99〜102,(19
63),E.Klein,H.J.Metz,E.Moisar,Phot.Korr.,100,57〜
71(1964)に整理して記されている。従つて、本発明の
AgX粒子は該文献に記されている双晶粒子を実質的に含
まないことを特徴としているが、それは、該AgX乳剤粒
子のレプリカ像の透過型電子顕微鏡観察をすることによ
り、容易に見分けることができる。
該中心部とは、後述の核形成期に生成した安定核の部
分を指し、後述の結晶成長期に沈積した部分を除いた領
域を指す。
該AgX粒子の全体積に対する中心部の体積比率に特に
制限はない。当然のことであるが大粒子では小さく、微
粒子では大きくなり、通常は0.001〜98%である。
該AgX粒子の粒子サイズは、AgX粒子を顕微鏡または電
子顕微鏡で観察した時、粒子の投影 面積と等しい面積を有する円の直径を指すものとする。
本発明のAgX粒子の形状は、通常は立方体、14面体、
八面体であるが、その他、斜方12面体、三八面体、偏菱
形二十四面体、四六面体、六八面体の形状をもつてもよ
い。これらの粒子形の詳細については、J.E.Maskasky,
J.Imag.Sci.,30,247−254(1986年)、特開昭62−42148
号、特公昭55−42737号、公開技報86−9598、欧州特許
第171238号、特開昭62−123446、同62−123447、同62−
124550〜62−124552号の記載を参考にすることができ
る。
本発明のAgX粒子のより好ましい形状は表1のIVの領
域では、立方体以外の上記の正常晶である。それは該領
域において本発明の効果が特に大きい為である。
また、本発明のAgX粒子の形状は1つのAgX粒子表面上
に{111}面もしくは{100}面と{110}、{hll}h>
l、{hhl}h>l、{kkO}、{hkl}面の内の1種の
合計2種の面を有する形状をとつてもよい。ここで該2
種の面の面積比率は1/20〜20である。また、上記の14面
体粒子は{111}面と{100}面の面積比率が1/12〜12の
粒子を指す。
本発明のAgX粒子の粒子サイズは0.02〜5μmφであ
り、好ましくは0.03〜3μmφである。それは粒子サイ
ズが5μm以上では粒状が悪くなること、および膜厚が
厚くなる為にSharpnessが悪くなる為である。また、0.0
2μm以下では粒子が溶解変形しやすく、形状安定性が
悪い為である。従来のAgX粒子は特に0.02〜0.2μmφの
領域で双晶粒子の混入比率が高い為、その観点からは特
に0.02〜0.2μmφ領域で本発明の効果が大きい。
本発明のAgX粒子のハロゲン組成としては、AgCl、AgC
lBr、AgClBrI、AgBr、AgBrI(沃度含有率は0〜固溶限
界)であり、ハロゲン組成に特に制限はない。
本発明のAgX粒子の粒子内のハロゲン組成分布につい
ては、一様なものでも、内部と外部が異質なハロゲン組
成からなるものでもよく、層状構造をなしていてもよ
い。また、その層間のハロゲン組成変化は、漸増型、漸
減型、急峻型のいずれでもよく、使用目的に応じて、使
い分けることができる。
従来のAgX粒子は特に中心部の沃度含率が7モル%〜
固溶限界のAgX粒子において、双晶粒子の混入比率が高
い為、その観点からは特に中心部の沃度含率が7モル%
〜固溶限界、好ましくは10モル%〜固溶限界のAgX粒子
において本発明の効果が大きい。
本発明のAgX粒子の表面は異なるハロゲン組成のAgXか
ら構成されていてもよい。
また、本発明のAgX粒子は化学増感されかつ、1つのA
gX粒子あたりに生成される化学増感核の数や位置が限定
されていることが好ましい。
それは完全無双晶粒子中で効率よく生成した光電子
が、1つのAgX粒子中の多くの領域で潜像を形成する
と、潜像が分散し、高感度とならない為である。
この化学増感核の数や位置を直接に観測することはむ
つかしい。しかし、該位置に関しては、該AgX乳剤の塗
布物を露光(1秒露光、露光量は最大濃度を与えはじめ
る露光量〜10倍量の露光量)し、この化学増感核(感光
核)に潜像を形成し、抑制現像し、その抑制現像核を電
子顕微鏡観察で見えるようにしてから、その抑制現像核
の位置を数えるという方法で、化学増感核の位置の分布
を求めることができる。
この手段に関してはD.C.Birchら、Journal of Photog
raphic Science,23巻,P.249〜256(1975年)に記載され
ている。
(化学増感核が優先的に形成された場所の化学増感核
の数/cm2)/(化学増感核が優先的に形成されない場所
の化学増感核の数/cm2)≧2.5以上が好ましい。
一方化学増感核の数については、次の方法で間接的に
求めることができる。従来法で種々の粒子サイズのAgX
粒子を最適感度に化学増感した場合、該AgX粒子表面上
に形成された硫化銀量は高照度側で約2×104分子/μm
2である。化学増感核の数が少なく制御された場合、そ
の最適硫化銀量は減少する。従つて本発明の化学増感核
の数が制御されたAgX粒子の場合、AgX粒子表面上の硫化
銀量は上記該量の70〜20%である。但し、ここでいう化
学増感核はAgSのみに限定されるものではない。また、
上記の最適硫化銀量/μm2は露光照度でわかる。その詳
細についてはD.M.Sturmer and N.Blackburn S.P.S.E,19
79年、ハワイ年会、予稿集の記載を参考にすることがで
きる。
ここで化学増感核とはイオウ、セレン、テルル、金お
よび第8族金属化合物もしくはリン化合物の単独もしく
は組み合わせからなる化学増感核で、最も好ましくは金
−イオウ増感核であり、詳細は後述の文献を参考にする
ことができる。
この1つのAgX粒子上の化学増感核の生成数およびま
たは位置が制御された粒子の具体例としては次の〜
を挙げることができる。
吸着剤(増感色素、かぶり防止剤、安定剤等の吸着
剤)の吸着があり、もしくはなしの状態でAgX粒子の角
部や、エツジ部に、ハロゲンコンバージヨン法もしくは
AgNO3とハロゲン化アルカリ液の添加により、エピタキ
シヤル粒子を成長させ、吸着剤を吸着させて安定化した
後、化学増感し、潜増形成位置をエピタキシヤル部に限
定した粒子。
これについては、特開昭58−108526号、同57−133540
号、同62−32443号の記載を参考にすることができる。
1つのAgX粒子上に少なくとも{111}面と{100}
面上の結晶表面を有するAgX粒子を用い、それらの結晶
面に対する硫黄増感剤の反応性の違いを利用して、ある
一つの結晶面上のみに化学増感核を形成した粒子。
これについてはJ.Phot.Sci.23、249(1975)、日本写
真学会誌、47巻、P.255(1984)の図3を参考にするこ
とができる。また、この反応性の差を利用して、一方の
結晶面上にのみ金−イオウ増巻核を形成した粒子につい
ては特願昭62−219982号の記載を参考にすることができ
る。
AgX粒子に吸着剤を吸着させておいてから、化学増
感剤を加えて化学増感した粒子。この粒子では、化学増
感核は吸着剤の吸着していない場所にのみ形成される
為、化学増感核の数は制御されるが、位置は制御されな
い。この方法については、例えば特開昭58−113926号、
同58−113927号、同58−113928号、米国特許4,439,520
号、同4,435,501号、Research Disclosure,Item.17643.
Section III、特開昭62−6251、特開昭58−126526、特
開昭62−56949、特開昭62−43644に記載されている。
1つのAgX粒子表面上に二種以上の結晶面を有するA
gX粒子を用い、それらの結晶面に対する吸着に選択性を
もつ吸着剤(面選択性吸着剤)を加え、吸着剤が高密度
に吸着した結晶面と、吸着剤が疎に吸着した結晶面を形
成した後、化学増感剤を加えて化学増感し、吸着剤が疎
に吸着した結晶面上に化学増感核を形成した粒子。
この方法は化学増感核の位置を制御しようとする方法
である。
これについては、特開昭58−113928号、特願昭62−20
3635号、同62−219982号、同62−197741号、同62−2199
83号、同62−219984、同62−231373号、同62−251377号
の記載を参考にすることができる。
1つのAgX粒子表面上に少なくとも2種の結晶面を
有し、かつ該結晶表面の表面層のハロゲン組成が互いに
異なるAgX粒子を用い、それらの結晶面の違いとハロゲ
ン組成の違いに選択性をもつ吸着剤を加え、吸着剤が高
密度に吸着した結晶面と、吸着剤が疎に吸着した結晶面
を形成した後、化学増感剤を加えて化学増感し、吸着剤
が疎に吸着した結晶面上に優先的に化学増感核を形成し
た粒子。これについては特願昭62−251377号の記載を参
考にすることができる。
粒子表面が実質的に一種の結晶面からなるAgX粒子
において、該表面が互いに同一結晶系で、かつ、ハロゲ
ン組成が互いに異なるAgXからなるAgX粒子を用い、吸着
性が該ハロゲン組成の違いに選択性をもつ吸着剤を加
え、吸着剤が高密度に吸着した結晶面と、吸着剤が疎に
吸着した結晶面を形成した後、化学増感剤を加えて化学
増感し、吸着剤が疎に吸着した結晶面上に優先的に化学
増感核を形成した粒子。ここで実質的とは、全表面の90
%以上、好ましくは95%以上を指す。具体的には、米国
特許第972972号、特願昭62−251377号の記載を参考にす
ることができる。
化学増感核の形成を制御する為に吸着させる吸着剤
が、従来、分光増感等の役割とを兼ねていたものを、吸
着剤の吸着→化学増感→吸着剤の水洗脱着除去→再分散
→添加剤の添加、の方法を用いることにより、機能分離
化した化学増感法を用いて制御した粒子。吸着剤はその
写真性を無視して、化学増感核の形成位置と数を制御す
る為に最も適した吸着剤を選択できるというメリツトを
有する。
詳細は特願昭63−26979号の記載を参考にすることが
できる。
化学増感核の生成位置と数の両方を同時に制御する
為に上記のとの方法の組み合わせた方法もしくは
との方法の組み合わせた方法もしくはとを組み合
わせた方法で制御した粒子。
この場合、文字通りに化学増感核の生成位置と数が制
御される為に更に好ましい。
その他、本発明のAgX粒子が高感度であるという観点
からは次の条件を満たす粒子であることが好ましい。
本発明のAgX粒子を光照射による潜像形成型で用い
る場合には、AgX粒子内部に還元増感銀核が含まれてい
ることが好ましい。
ここでいう還元増感銀核とは光が照射された時に生じ
た正孔と反応し、例えばAg2+正孔→Ag++Ag→2Ag+
により電子を放電し、それが潜像形成に寄与する銀核と
いう。即ち、電子も正孔も潜像形成に寄与する高感度な
AgX粒子である。
この還元増感銀核を有しているか否かは、露光し、常
法により内部現像し、H−D曲線を書かせた時、存在す
る内部かぶりの反転像が観察されることから、容易に判
断することができる。例えば1秒間露光し、表面をblea
chした後、内部現像液としてD−19現像液(コダツクの
商品名)にKIを0.5g/加え、20℃で5分間現像した時
にそのような現像が観察される。
また、本発明のAgX乳剤粒子では光を吸収して生じ
た電子と正孔が、再結合防止の為、効率よく分離される
構造であることが更に好ましい。そのようなAgX粒子構
造として具体的に次の粒子を挙げることができる。
(i) blue露光をした場合にAgX粒子内で生じた電子
と正孔を効率よく分離するAgX粒子として粒子内部の価
電子帯レベルが粒子表面近傍の価電子帯レベルより上に
位置する二重構造粒子を挙げることができる。この場合
伝導帯は基本的にはAg+軌道から構成されている為、ほ
ぼ同一レベルに位置する。より具体的には中心部を含む
コアと1層以上のシエルからなる多層構造の完全無双晶
AgBrIもしくはAgBrICl粒子であつて、コアの平均AgI含
率が2.5モル%〜固溶限界、好ましくは5モル%〜固溶
限界であり、最外層シエルのAgI含率が0〜6モル%で
あり、かつ、コアの沃度含率がシエルの沃度含率より少
なくとも3モル%以上多いことを特徴とする粒子であ
る。
この場合、コア部のヨード分布は通常は均一である
が、分布をもつていてもよい。例えば、中心部から外部
に向うにつれ、高濃度となつていても、中間領域に極大
もしくは極小濃度を有していてもよい。
この場合、電子は粒子表面の化学増感核にトラツプさ
れ正孔は粒子内部に移行し、粒子内部の還元増感銀核と
反応し、電子を放出し、電子と正孔の再結晶は防止され
る。
これについては特開昭60−143331号、同60−143332
号、Journal of Image Science,29,193(1985)、特願
昭61−238808号の記載を参考にすることができる。
(ii) 分光増感したAgX粒子の場合、電子がトラツプ
される化学増感サイトと正孔が一時的に残存する色増感
サイトを分離させた表面機能分離型AgX粒子を挙げるこ
とができる。より具体的には流差表面が互いにハロゲン
組成の異なる結晶表面を有し、増感色素が一方のハロゲ
ン組成表面上に優先的に吸着し、かつ、化学増感核が他
方のハロゲン組成表面上に優先的に形成されたAgX粒子
である。
この場合の結晶表面の表面層とは表面から少なくとも
5格子分以上、好ましくは20格子分〜0.2μmの結晶層
を指す。また、表面のハロゲン組成は沃度含率で異なら
せる場合は互いに2〜40モル%、好ましくは3〜30モル
%異ならせることが好ましい。
この場合、化学増感核は該低沃度含率表面層を有する
結晶表面上に優先的に形成されていることが好ましい。
また化学増感核が優先的に形成される結晶表面の表面層
の沃度含率は5モル以下が好ましい。
またCl含有率を異ならせる場合には、互いに7〜100
モル%、好ましくは10〜80モル%異ならせることが好ま
しい。ClとI含有率が決まればBr含率は自動的に決ま
る。
これについては、特願昭62−251377号、特開昭55−12
4139号の記載を参考にすることができる。
4−2 本発明のAgX乳剤の製法 本発明のAgX乳剤の製法は基本的には核形成過程、結
晶成長過程および化学増感過程よりなる。
4−2−1 核形成過程 本発明の1つの特徴はこの核形成過程にあり、核形成
は銀塩水溶液とハロゲン化物塩水溶液のダブルジエツト
添加方式により行われる。それは次に説明する如く、核
形成中の過剰のAg+やハロゲンイオン(以後にX-と記
す)濃度が高いと、双晶粒子の生成確率が高くなる為、
それらの過剰濃度が高くなるシングルジエツト方式は好
ましくない為である。
核形成は、双晶面が形成されない条件で核形成を行
う。
核形成時に双晶面が形成される頻度は、本発明者の研
究によると− 核形成時の種々の過飽和因子〔反応溶液中のGelatio
濃度、過剰X-(I-、Br-、Cl-)濃度や過剰Ag+濃度、AgX
溶剤濃度、ダブルジエツトで添加する銀塩とハロゲン化
物塩の添加速度、温度、ダブルジエツトで添加するハロ
ゲン化物塩のI-含率、撹拌の程度、Gelatineの分子量や
種類、塩濃度(KNO3,NaNO3など)、pH〕に依存する。
その依存性の一部は本発明者による特願昭61−238808
号に示されている。従つて、これらの依存性を見なが
ら、双晶面が形成されない方向にこれらの因子を動かせ
ばよい。
より具体的には、結晶成長後に、得られたAgX粒子の
レプリカ像を透過型電子顕微鏡により観察しながら、核
形成時の前記過飽和因子の条件を双晶面が形成されにく
い方向に調節すればよい。より詳細に説明すると、 反応溶液中のゼラチン濃度は高くすればする程双晶
面生成確率が減る。しかし、あまり高すぎると反応溶液
の粘度が上り、撹拌混合効率が低下する。従つて、好ま
しいゼラチン濃度は1〜15重量%、より好ましくは3〜
15重量%である。
核形成中の反応溶液中の過剰のBr-、I-、Cl-濃度を
下げると、双晶面生成確率が下がる。このX-過剰下で核
形成を行う場合の双晶面形成への寄与の大きさは同一モ
ル濃度比較ではI->Br->Cl-の順である。従つて、特に
過剰のI-、Br-濃度を減少させることが大切である。
逆に、Ag+過剰下で核形成を行う場合は、過剰のAg+
度を下げると、双晶面生成確率が下がる。即ち、Ag+
しくはX-の過剰量が少ないほど、双晶面の生成確率は下
がる。
核形成時の好ましい過剰X-濃度、および過剰Ag+濃度
は、0〜10−2.1M/、好ましくは0〜10−2.5M/であ
る。
AgX溶剤濃度を高くする為、双晶面生成確率が減少
する。好ましいAgX溶剤濃度として0〜1.0×10-1M/を
用いることができる。
一定量の反応溶液に対して、ダブルジエツトで添加
する銀塩とハロゲン化物塩の添加速度(モル/秒・)
を小さくすればする程、双晶面生成確率は減少する。好
ましいAgNO3の添加速度は0.003〜6g/分・である。
反応溶液温度は高い程、双晶面粒子確率は減少す
る。好ましい反応溶液温度は20〜80℃、より好ましくは
25〜80℃である。温度を80℃以上にすると、特に高pH領
域(PH9以上)や低pH濃度(pH3以上)でgelatineの加水
分解反応が激しくなる。
X-過剰下で核形成する場合、ダブルジエツトで添加
するハロゲン化物水溶液中のI-含率は低ければ低い程、
双晶面生成確率は減少する。しかし、中心部から高沃度
含率のAgX粒子を作る場合、I-含率を低くすることはで
きない。用いることのできるI-含率は0〜AgXの固溶液
限界、好ましくは7〜固溶限界である。
核形成中の撹拌の程度をよくすればする程、双晶面
生成確率は減少する。従つて撹拌羽根の回転数を高くし
たり、邪魔板等を設置することが好ましい。通常用いら
れる撹拌羽根の回転数は500〜2500r.p.mである。
反応溶液に用いるゼラチンとして、ゼラチンの平均
分子量が1万〜10万の領域では、同一ゼラチン重量%濃
度で平均分子量が低くなるほど、双晶面の生成確率は減
少する。平均分子量が1万より小さくなると、今度は、
平均分子量が小さくなるにつれ、双晶粒子の生成数は増
加する。
平均分子量1000以下では増加が大きい。従つて、通常
の写真用ゼラチン以外、平均分子量1000〜6万のゼラチ
ンを用いることは好ましい。
KNO3、NaNO3、等の塩濃度は高くする程、双晶面生
成確率は減少する。
反応溶液中の好ましい無関係濃度は0〜1M/であ
る。
その他の核形成時の好ましい条件は次の通りである。
添加する銀塩とハロゲン化物塩水溶液の一方、もしく
は両方の水溶液がゼラチンを含むと双晶面の形成がより
防止される為に好ましい。
それは、銀塩水溶液とハロゲン化物塩水溶液の添加出
口近辺では、過飽和度が非常に高くなること、および、
ゼラチン濃度が希釈される(前述の如く、ゼラチン濃度
が低下すると、双晶粒子が生成しやすくなる)ことの相
乗効果で、双晶粒子が生成されやすくなる為、添加出口
近辺におけるゼラチン濃度希釈を防止する為である。そ
のゼラチン濃度としては通常、写真業界で用いられてい
る平均分子量が10万近傍のゼラチンでは、それらの水溶
液のゲル化防止の点から、1.6重量%以下から好まし
い。
一方、低分子量ゼラチン(平均分子量1000〜6万)を
用いる場合は、ゲル化しない為、10重量%以下で使用す
ることができる。
本発明では核形成は銀塩水溶液とハロゲン化物塩水溶
液のダブルジエツト添加方式により行うが、この核形成
過程の少くともはじめの30秒間は、銀電位制御方式の
C、D、J、添加方式は用いないで、計算量の金塩水溶
液とハロゲン化物塩水溶液の定量添加方式(予め定めら
れた流量パターンで添加する方式)で行うことが望まし
い。それは、反応溶液中にAgX乳剤粒子が全く存在しな
い状態や添加開始直前の銀電位は不安定であり、その不
可能な銀電位の出力によつて添加速度が制御されると、
反応溶液中の過飽和度が大きく変動し、双晶粒子の混入
をきたす為である。
特に本発明の核形成は過剰X-濃度もしくは過剰Ag+
度の低い所で行なわれる為、その領域でC、D、J、添
加すると、制御性がよくなく、電位変動が特に大きいこ
ともその理由である。
核形成時の核形成時間と過飽和の関係は、一般に第1
図(a)で説明されている。しかし、AgX粒子は難溶性
塩の為、第1図(b)の如く、はじめの過飽和の立ち上
がりが急峻で、非常に高くなり、溶液中の核の数とサイ
ズが増加するとともに過飽和が下がり、約3〜5分位で
臨界過飽和点にまで下がる。核形成初期の非常に高い過
飽和状態においては、双晶面が発生しやすいので、本発
明では、この核形成初期の過飽和度を高くしないことが
より好ましい。最も理想的な核形成は第1図(c)の如
く、核形成期の過飽和度が一定であることが好ましい。
その為には、核形成のはじめの30秒間の溶質の添加速度
を、終りの30秒間の溶質の添加速度の1/2〜1/50にする
ことが好ましい。そうすることにより、第1図(b)の
曲線のはじめの過飽和度が減少し、核形成終期の過飽和
度が増加し、理想的核形成の(c)に近づく。
本発明においては核形成期の溶質の添加速度は結晶成
長終期の(結晶成長期の最後の1分間)の添加速度の1/
5〜1/500となつている。この小さな添加速度を、流速を
小さくすることによつてではなく、溶質濃度を1/5〜1/5
00に薄くすることにより行うことが好ましい。それはこ
の核形成期の添加溶質濃度が薄くなつていることは、溶
質の添加口近辺における過飽和度を下げる役割をし、従
つて、双晶面の発生を抑えることを助ける為である。
本発明の核形成は銀塩水溶液とハロゲン化物塩水溶液
の液中添加法により行なわれることが好ましい。それは
添加口近辺における溶質濃度の不均一性を少なくし、過
飽和を下げ、双晶面の生成を防止する為に効果的であ
る。
好ましい撹拌装置については西独特許公開(OLS)第2
556885号、米国特許第3,415,650号、同3,782,954号、特
公昭58−58288号、同58−58289号、同55−10545号、特
開昭61−113,056号、同51−72994号、同62−106,451、
実公昭60−117834号の記載を参考にすることができる。
また、本発明の核形成は、銀塩水溶液とハロゲン化物
水溶液が、それぞれバルクの反応溶液に希釈された後に
混合されて行なわれることが好ましい。それは希釈され
ていない濃い銀塩水溶液と該ハロゲン化物塩水溶液が混
合されると、そこにおける過飽和度が非常に高くなり、
双晶面の発生確率が高くなるためである。好ましい具体
例の1例を第13図に示した。
従来、行なわれているゼラチン水溶液(NH3等のAgX溶
剤を含む)中に銀塩水溶液とハロゲン化物塩水溶液を
C、D、J、添加して製造する正常晶(立方体、14面
体、八面体)のAgBrやAgBrCl、AgCl乳剤では、通常、正
常晶以外に数%程度の非正常晶が混入している。
例えば、C.R.Berry and D.C. Skillman,Phot.Sci.En
g.,6巻、P.159〜165(1962年)や、J.Appl. Phys.33,19
00(1962)に掲載されている立法体AgBr乳剤粒子写真で
は、立方体晶の他に、双晶粒子が混入している。またJ.
Rodgers.Symposium Paper on Growth of Photosensitiv
e Crystals.Cambridge,England P.12−14(Sept.1978)
は、AgBr種晶を用い、種々のBr-濃度下でAg+とBr-のC.
D.J.添加をし、AgBr3 2-の相対濃度が50%に達した所(B
r-が0.08M/)から双晶粒子の混入が始まることを述べ
ている。
C.R.BerryはBr-の沈積では積層欠陥は生じなく、AgBr
3 2-が錯体のまま沈積する時に、その錯体構造のひずみ
を持ち込む為に積層欠陥が発生することを示唆してい
る。従つて、AgBr3 2-の相対濃度が50%より少なくなるB
r-濃度下で粒子形成すれば双晶粒子の混入は一応問題な
いかのように考えられてきた。しかし、本発明者の研究
によると核形成時のAgBr3 2-の相対濃度が50%より少な
くても双晶粒子は混入してくる。その違いの原因は、例
えばJ.Rodgersは双晶粒子混入の原因を種晶を成長させ
る時の結晶成長時の問題として把えており、本発明者は
核生成時の問題として把えていることである。
しかし、完全無双晶粒子を形成する為には、まず核
(もしくは種晶)が完全無双晶でなければならない。そ
して、完全結晶の種晶を形成した後、結晶成長させる時
に双晶粒子の混入を防ぐ為の条件として、AgBr3 2-の相
対濃度を50%以下にすることは、結晶成長時の過飽和条
件の一つとして、本発明者の見解と一致する。但し、こ
の場合でも、AgBr3 2-の相対濃度のみに依存するのでは
なく、過飽和度やゼラチン濃度等にも依存する。
本発明者は核形成時の双晶面形成に対する前記の過飽
和因子を1つ1つ調べ、双晶面形成は特定のAgBr3 2-
ような錯対種濃度のみが関与しているのではなく、前記
の〜に示した種々の過飽和因子がそれぞれ関与して
いることを明らかにした。これは特願昭61−238808号の
図の依存性以外に、次の実験からも明らかである。低温
(30℃)で種々の過飽和条件下で核形成をし、次に熟成
をせず続けて低温(30℃)で新核が発生しないように高
過飽和条件で結晶成長させ、該粒子のレプリカ像を透過
型電子顕微鏡で観察し、無双晶、一重双晶、二重双晶、
・・・の粒子の存在比率を数えると双晶粒子の存在比率
は各過飽和条件の過飽和度を上げるとともに増加する。
また、その存在比率はPoisson確率分布則にほぼ従う。
従つて、上記問題は、前記の〜の過飽和因子を双
晶面が形成され難い方向に動かすことにより解決される
ことを見い出した。そして過剰Ag+濃度もしくはX-に関
しては0〜10−2.1M/、好ましくは0〜10−2.5M/で
核形成を行うことが好ましい。
即ち立方体晶や14面体晶を作る時も、八面体晶を作る
時もほぼAg+とX-の等量点近傍で核形成することが好ま
しい。そして結晶成長はそれぞれの晶相領域のX-濃度下
で成長させるという核形成過程と結晶成長過程の完全分
離型が好ましい。
本発明の核形成時の好ましい条件としては、その他、
反応溶液の酸化還元電位は75〜250mV VS.Ag/AgCl電極
(50℃)が好ましく、反応溶液のpHはこの酸化還元電位
により規定され、その関係は実施例および後述の記載を
参考にすることができる。通常pH6〜10領域が用いられ
る。
次に個々の粒子の具体的な核形成条件について説明す
る。
(i) 中心部高沃度型AgX粒子 従来、特に、例えば核形成時から高沃度含率のAgBrI
粒子を形成すると、レギユラー粒子以外に、平均粒径よ
り大きな、統計分布からはずれた粒子が混入した。従
来、この原因がよくわからなかつた。本発明者の研究結
果によると、この原因は、I-混入により、核形成時の過
飽和度が高くなり、双晶面発生確率が高くなつた為であ
り、その過飽和度が高くなつた分を、前述の1つ以上の
他の過飽和因子を過飽和度を下げる方向に調節すること
により、そのような大きなゴロンとした粒子の混入を防
止できることがわかつた。この方法を用いて中心部から
高沃度含率の完全無双晶AgX粒子を製造することができ
る。この場合の中心部の沃度含率は7モル%〜固溶限界
好ましくは10〜固溶限界である。ハロゲン組成はAgBr
I、AgBrClI、AgClIであり、好ましくはAgBrIである。
(ii) 微粒子もしくは超微粒子AgX乳剤 従来、粒子サイズが0.02〜0.2μmの微粒子もしくは
超微粒子AgX乳剤を作る方法としては、通常、粒子サイ
ズを大きくする手法を逆方向に利用する方法が用いられ
ている。即ち反応溶液温度は低温度に、溶質の添加
速度ははやく、添加時間は短く、AgX溶剤濃度は低
く、もしくは0にするなどである。
しかし、このようにして作つた微粒子乳剤や超微粒子
乳剤は、保存中に平均粒径よりかなり大きい、統計分布
からはずれた粒子が生成し、その為に画質劣化を引き起
こしていた。
研究の結果、これらの原因が、上記の粒子形成過程に
あることが判明した。
すなわち、上記の、微粒子AgXを作る為のアクシヨン
の方向がいずれも前述の過飽和因子においていずれも双
晶面形成確率を上げる方向であり、その相乗効果によ
り、双晶粒子を高い確率で発生させる核形成条件になつ
ていたのである。
それで、微粒子形成の場合、〜のアクシヨンはと
らざるを得ない為、〜のアクシヨンはとるが、その
為に大きくなりすぎた過飽和度を他の過飽和因子の1つ
以上の調節で下げることにより、上記の問題を解決でき
ることを見いだした。
より具体的には、ゼラチン濃度を高くし、撹拌レベル
を上げ、過剰量のハロゲンイオン濃度もしくはAg+濃度
を10−2.1M/〜0M/に下げ、KNO3やNaNO3の塩濃度を
高くすること、ゼラチンの種類として前述の低分子量ゼ
ラチンを用いること、ダブルジエツトで添加する銀塩水
溶液とハロゲン化物塩水溶液の二つの水溶液のうち、片
方、好ましくは両方の水溶液にゼラチンを含ませること
などが好ましい。
その他、前述の如く、核形成の最初の30秒間の溶質の
添加速度が終りの30秒間の溶質の添加速度の/2〜1/50に
することが、好ましい。
通常、銀塩とハロゲン化物塩の添加速度を一定にして
核形成すると、新たな安定核の形成は2〜5分間続く。
この核形成が終つた段階では、粒子サイズ分布は狭くな
い。微粒子でかつ、サイズ分布を狭くするためには、こ
の核形成期間を強制的に短くし、はやく、結晶成長期へ
移行させることが好ましい。具体的には、核形成期間を
0〜3分の間で停止し、それに続く銀塩とハロゲン化物
塩の添加速度を下げ臨界過飽和度以下の添加速度で、か
つ、高過飽和条件下で成長させることにより、微粒子で
よりサイズ分布の狭いAgX粒子を形成することができ
る。
微粒子乳剤の場合、特に0.1μm以下の粒子は溶解度
が高く、保存中や化学塾成中に粒子が大きくなつたりす
る。従つてAgX粒子形成後、すぐに増感色素等の吸着剤
を吸着させ、粒子を安定化させることが好ましい。この
場合、吸着剤としては、AgX粒子表面のAg+と吸着する吸
着剤(かぶり防止剤、安定剤)より、X-サイトに吸着す
る吸着剤の方がより好ましい。Ag+とComplexを形成する
吸着剤は一種のAgX粒子として作用し、AgX粒子の溶解を
促進することがある為である。従つて、増感色素単独、
もしくは増感色素とかぶり防止剤、安定剤の併用、もし
くは、特願昭62−219982号記載のペンダント色素とそれ
らとの併用が好ましい。
(iii) AgCl粒子 AgCl含率が50〜100モル%のAgX粒子で0.4μm以上の
大きい粒子を作る場合、NH3等のAgX溶剤を用いるとかぶ
りを生ずる為、Cl-濃度を高くし、銀イオンの溶解度を
高くして粒子形成することが多い。しかし、Cl-濃度を
高くした状態で核形成すると、前述の如く、双晶粒子の
混入比率が高くなるという問題があつた。本発明では核
形成時の過剰のCl-もしくはAg+濃度を0〜10−2.1M/
とし、AgNO3とNaClの添加速度を遅くし、過飽和度を下
げ、双晶面の発生を少なくすると同時に、核の数を少な
くしている。そして粒子成長はAg+またはCl-の過剰濃度
を0〜10-1M/、好ましくは0〜10−1.8M/にし、本
分中の4−2−2項のに記載の方法で粒子成長させる
ことにより、完全無双晶の大サイズAgCl粒子を得ること
ができる。
上記の如く完全無双晶乳剤粒子の核を形成した後、次
に核の数を制御する方法としては次の方法を用いること
ができる。
(i) 核形成時の溶質の添加速度による制御 核形成時の溶質の添加速度と生成する安定核の数とは
2−(iii)項のE.Klein and E.MoisarやI.H.Leubnerら
の文献に見られる如く、ほぼ比例関係にある。この関係
を利用して、核形成時の銀塩とハロゲン化物塩のダブル
ジエツト添加の添加速度を調節することにより、安定核
の数を制御することができる。前述の如く、核形成初期
の溶質の添加速度が核形成終期の添加より遅い場合は、
安定核の数は、核形成終期の溶質の添加速度によりほぼ
決まる。
その他、核形成時のAgXの溶解度が上がると、生成す
る安定核の数は減少する。
例えば反応溶液の温度を上げたり、後述のAgX溶剤を
共存させるとAgXの溶解度が上昇する。
(ii) 種晶法 核形成過程が終つた後、乳剤の一部を種晶として用い
る方法。
この場合、種晶の数は、種晶乳剤の用いる量で調節す
る。そして、種晶乳剤にゼラチン水溶液を添加して、次
の結晶成長過程に入る。
(iii) 核形成後のオストワルド熟成 核形成後、オストワルド熟成を行なうと、サイズの小
さい核の溶解度はサイズの大きな核の溶解度より大きい
為、小さい核は溶解し、大サイズ核上に沈積し、核の数
は減少する。このオストワルド熟成は、反応溶液の温度
を高くしたり、後述のAgX溶剤を共存させると促進され
る。その場合の好ましい温度は45〜80℃、好ましいAgX
溶剤濃度は0〜2×10-1M/である。
J.S.Wey and R.Jagannathan,Internatoinal Congress
of Photographic Science,Kln(1986)によると、一
定速度で溶質を添加し続けた場合、新核の発生が停止し
た後、次に系の過飽和が低下し続け、オストワルド熟成
が起こり、核の数が減少する。
ここでいうオストワルド熟成とは、そのような溶質の
低速度の添加下に生じるオストワルド熟成も含む。
本発明における核形成過程とは、結晶核形成開始から
該種晶のの数の制御が終了するまでの期間を指す。
4−2−2 結晶成長過程 前記の如く核形成過程を終え種晶を制御し、溶液のp
H、pAg、温度、AgX溶剤濃度等の結晶成長条件を調節し
た後、結晶成長過程に入る。この結晶成長過程では、添
加した銀塩とハロゲン化物塩は種晶上にのみ積層する。
即ち、新たに安定核を形成しないように添加する。
一般に、結晶成長時の過飽和度を上げれば上げる程、
より拡散律速成長の寄与が大きくなり、粒子成長ととも
に粒子サイズ分布は狭くなり、かつ、短時間で、所望の
粒子サイズのAgX乳剤粒子が得られる。
従つてこの観点からは、新核が発生しない範囲内で、
できるだけ高過飽和でAgX粒子を成長させることが好ま
しい。この場合、結晶成長とともにAg+とX-の添加速度
を増加させていくが、増加のさせ方としては主に次の二
つの方法を用いることができる。
Step−by−Step法。新核が実質的に生成しない範囲
内で溶質の添加速度を階段状に上げていく方法。
溶質を一定の添加速度で一定時間添加した後、次のSt
epの臨界添加速度を求め、その臨界添加速度以下の速度
で一定時間添加するということをくり返していく方法で
ある。
各Stepの臨界添加速度をTry−and−Error法的に求め
ることがやつかいなこと、および、結晶成長中の過飽和
度が一定でないという問題点を有する。即ち、各Stepの
はじめは高過飽和であるが、終りに近づくにつれ過飽和
度が下がる。
本発明でいう臨界添加速度(または臨界成長速度)と
は、それ以上に溶質の添加速度を上げると、新核の発生
が生じる上限の溶質添加速度をいう。
連続増加法。新核が実質的に生成しない範囲で結晶
成長中に溶質の添加速度を連続的に増加させていく方
法。均一組成のAgXを常に臨界成長速度の1/n(n=1〜
10の実数)の速度で成長させる為には次のようにすれば
よい。第2図は横軸が結晶成長期の添加時間で縦軸は溶
質の添加速度である。Rが常に臨界成長速度で成長させ
る時の臨界加速度曲線とする。
まず、t=0における、臨界成長速度を求める。これ
は核形成が終り、溶液条件の調節が終つたAgX乳剤へ、
一定速度で、種々の添加速度で溶質を添加し、新核が生
成しはじめる所の添加速度より求めることができる。こ
れについてはJ.S.Wey and R.W.Strong,Phot.Sci.Eng.,2
1 14(1977)の記載を参考にすることができる。
次に、A1、A2、A3のパターンでそれぞれ溶質を添加す
ると、各々、溶質の添加速度が臨界添加速度を越えた時
点で新核が生成しはじめる。添加時間に対して数分おき
に乳剤をサンプリングし、AgX粒子を電子顕微鏡で観察
することによつて、1分以内の精度で新核発生時点が求
まり、その時の溶質の添加速度、粒子サイズ、臨界成長
速度が求まる。生成した新核の粒子サイズより、逆算し
て、新核発生点をより正確に求めることもできる。
このようにして粒子サイズと臨界成長速度の関係が求
まる。具体例として、日本化学会1980年春季年会講演予
稿集、2A41の図1の如きグラフが求まる。このグラフは
一般にCompound Growth Model式でSimulateできる。即
ち、AgX正常晶乳剤粒子の成長は、粒子のまわりの拡散
層の厚さδが有限(撹拌、Brown運動、重力の結果、粒
子同志の拡散球の重なり等による効果の為)な拡散律速
成長と、反応律速成長が成長条件に依存して種々の割合
で寄与する複合成長機構で表わされる。速ち、定常状態
においては拡散層を拡散してきた溶質量/秒・cm2 と粒子表面で反応した溶質量/秒・cm2 J=K(Cr−Ce (2) を等しいとおき、n=1とし、(2)式よりCrを消去す
ることにより で表わされる。
(1)式において、粒子密度、撹拌等の効果を無視し
た純粋の拡散律速成長を考える場合はδ≫rとすること
により(3)式は で表わされる。但し、 D=minor solute(ハロゲン過剰下での成長ではAg+
の拡散係数(一定)、 ρ=積層するAgXの密度(一定)、 r=粒子の半径、 K=反応定数(一定)、 Cb=バルク溶液層の溶質の濃度(一定)、 Cr=粒子表面の溶質の濃度、 Ce=固相と平衡になつているminor溶質濃度、 n=反応次数、通常1が用いられる。
で表わされる。
また一般に、粒子サイズが小さくなるにつれ、粒子の
溶解度が大きくなる現象がある。このGibbs−Thomson効
まで含めると、(3)、(4)式においてCeの代わりに
(5)式を代入すればよい ここでCo=大結晶と平衡になつているminor溶質濃
度、M=AgXの分子量、γ=表面張力、T=絶対温度、
R=気体定数である。
多くの場合、前記のグラフは(3)式または(4)式
(a′、b′は定数)でSimulateできる。
より一般的には(3)式もしくは(4)式を と置き、これを変形して とし、この逆関数r=F(t)を求めることにより添加
時間に対する溶質の添加速度(y)は、 により求めることができる。ここでKは定数(K=4π
NでNは粒子の総数)である。t=0におけるrと初期
添加速度(yo)を求めておけばKは求まる。
より簡単には(7)式をグラフ化し、任意のr1、r2
r3…を決め、それに対応するt1、t2、t3……の値をグラ
フから読みとる。一方、それに対応するy1、y2、y3、…
を求め(rが決まればdr/dtをグラフから読みとる。K
は既知)、y vs.tの表を作り、その表に基づいてy vs.t
のグラフを書き、そのグラフを関数化することによりy
=G(t)が求まる。
G(t)が であれば、例えば簡便法的には とおき、グラフの代表的な3つのpoint(y0,t0)、
(y1,t1)、(y2,t2)を選びだし、(9)式に代入する
ことによりA,B,Cの各定数を求めることができる。しか
し、通常このようにして求めた臨界添加速度曲線に従つ
て溶質を添加すると、少しの撹拌のゆらぎ等により新核
が発生する確率が高い。従つて通常は臨界成長速度のn
倍(n=0.95〜0.3)の成長速度でAgX粒子を成長させ
る。
この場合、(6)式のf(r)にnをかけて解けばよ
い。このようにして(8)式もしくはそれに相当する。
y vs.tのグラフを求めることができる。y vs.tのグラフ
は一般的に2〜3本の直線の合成で近似できることが多
い。従つて、簡便的には、傾きの異なる2〜3本の直線
に従つて直線増加法で結晶成長させることができる。
成長速度が(4)式で近似できる場合は、(7)式
は、 で与えられ、(8)式は で与えられる。(3)式で近似できる場合は で与えられる。
また、AgX粒子を常に一定の成長速度で成長させる場
合は、dr/dt=C1よりC1t=r−r0。従つて(8)式より y=KC1r2=KC1(C1t+r0 (13) となる。t=0におけるr0とyを決めれば、関数はきま
る。
特にCl-、Br-、I-の混晶を形成する場合で、そのハロ
ゲン組成の局所的均質性を同一に保つ場合には、このよ
うな等成長速度方式が好ましい。
この関数処理の具体例としては、本発明者による日本
化学会1980年春季年会講演予稿集,2A41の記載を参考に
することができる。
本発明の結晶成長期には溶質の添加速度を増加させて
いくことが好ましいが、その増加させていく方法として
は、特公昭48−36890号、同52−16364号に記載のよう
に、一定濃度の銀塩水溶液およびハロゲン化物塩水溶液
の添加速度(流速)を上昇させてもよく、また銀塩水溶
液およびハロゲン化物塩水溶液の濃度を増加させてもよ
い。また、あらかじめ0.10μm以下のサイズの超微粒子
乳剤(AgI、AgBr、AgCl、およびそれらの混晶)を調整
しておいてこの超微粒子乳剤の添加速度を上昇させても
よい。また、これらの重ね合せでもよい。
その詳細および撹拌方法等については米国特許第4,24
2,445号、同3,650,757号、英国特許1,335,925号、特開
昭55−142329、同58−113926号、特願昭61−299155号の
記載を参考にすることができる。
本発明の完全無双晶粒子は、上記の如く精密に関数処
理化された粒子成長を行う為に、従来より単分散性のよ
い粒子を得ることができる。
本発明のAgX粒子の形態としては、通常立方体、14面
体、八面体であり、より好ましくは14面体および八面体
である。
これらの粒子は結晶成長時のC.D.J.の制御pAgを選択
することにより作り分けることができる。但し、そのpA
g領域は、反応溶液中のAgX溶剤濃度、pH、成長時の過飽
和度、成長するAgXのハロゲン組成等に依存する。
その詳細については、次の文献および特願昭62−2199
82号の記載を参考にすることができる。
E.Moisar and E.Klein,Ber.Bunsenges.Phy.Chem.,67,
949(1963)、同63,356〜359.R.W.Beriman,J.Photogr.S
ci.,12,121(1964),K.Murofushi et al.,Internationa
l Congress of Photographic Science,Tokyo(1967)。
その他、斜方12面体、三八面体、偏菱形二十四面体、
四六面体、六八面体は、それぞれに特有の吸着剤を添加
して結晶成長させることにより得ることができ、その詳
細については前述の4項のJ.E.Maskaskyらの文献および
特公昭55−42737号、特開昭62−42148号、同62−123446
号、同62−123447号、同62−124550〜62−124553号を参
考にすることができる。また、特有の該吸着剤の添加時
期を遅くし、該斜方12面体、三八面体、偏菱形二十四面
体、四六面体、六八面体が完成するまえに結晶成長を停
止すると、1つのAgX粒子表面上に少なくとも2種の結
晶面を有するAgX粒子となる。通常は1つのAgX粒子表面
上に{111}面もしくは{100}面と{110},{hll}h
>l,{hhl}h>l,{kko},{hKl}面の内1種の合計
2種の面を有するAgX粒子となる。この粒子に、4−2
項のに記載の化学増感法を適用すると、化学増感核の
生成位置が限定され、特に好ましい。
本発明の粒子を光照射による潜像形成型で用いる場合
には、粒子内部に還元増感銀核を有していることが好ま
しい。これは結晶成長中の反応溶液の酸化還元電位を制
御することにより行なうことができる。好ましい酸化還
元電位の範囲は参照電極にKNO3塩橋のダブルジヤンクシ
ヨン型飽和塩化銀電極を用い、指示電極として白金電極
を用い、よく撹拌しながら平衡に達した時に平衡電位で
表わされ、30℃で75〜250mV、好ましくは90〜200mVであ
る。
この値はT.Tani,Phot.Sci.Eng.,27,75(1983)に記載
の還元増感によるかぶり核濃度が変化している領域の電
位領域である。AgX粒子自身の還元反応が生じる領域で
ある。
他の温度におけるこの酸化還元電位はNernst−Butle
式で与えられ、2電子反応系として で与えらえる。ここでC=定数、R=気体定数、F=フ
アラデー定数、T=絶対温度。Eo AgCl,tはAg/AgCl標準
電極電位であり、温度に依存し、0〜95℃領域で で与えられる。t=摂氏温度。
詳細は、T.H.James,“The Theory of the Photograph
ic Process"4th ed.,Chap.1,Macmillam,New York,1977
に記されている。
この還元銀核形成反応速度は一般に−dc/dt=KC=CAe
xp(−Ea/RT)で与えられ、低温においては反応速度が
小さくなる為、その分をより還元剤の濃度を増す必要が
ある。
ここでK=反応速度定数、C=還元剤の濃度、A=頻
度因子、Ea=活性化エネルギー、R=気体定数である。
その他、この還元銀核形成速度論に関してはT.H.James,
The Theory of Photographic Process,Fourth Edition,
Macmillam,New York,1977年Chap.11〜14の記載を参考に
することができる。
この反応溶液の酸化還元電位を制御する具体的方法を
次に示す。
(i) 反応溶液のpHを制御する方法 水溶液中においてpHを上げるとOH-濃度が高くなる
為、白金電極に電子を与え なる反応をおこし、平衡になつた所で平衡電位を考え
る。従つて系は還元性雰囲気となる。一方、pHを下げる
とH+濃度が上昇し白金電極から電子を奪い、 なる反応を起こし、平衡になつた所で平衡電位を与え
る。
従つて系はより酸化性雰囲気となる。このpHと系の酸
化還元電位の関係もNernst−Butlerの関係式で与えら
れ、2電子反応系として E=Eo−0.0591 pH (14) で与えられる。ここでEo=標準電極電位。
即ち、OH-が還元剤として働らき、H3O+が酸化剤とし
て働らく。
ゼラチン水溶液ではゼラチンはpH buffer剤として働
らき、pHをより精度よく制御することを助ける。従つて
反応溶液のpHを制御することによつて系の酸化還元電位
を制御することができる。
(ii) 種々の酸化還元剤を用いて制御する方法 反応水溶液の酸化還元電位は基本的には(i)のpHに
依存する。この溶液に還元性の不純物が入ると、そのpH
依存性は変化し、特に酸性側で電位が下がり、pH依存性
が小さくなる。具体例は実施例に記されている。
また、金属不純物(M)が混入した場合、酸化側では
Mn++neMの反応が起こり、酸化還元電位はその反応
で支配され、やはりpH依存性は小さくなる。アルカリ性
側では、M(OH)nが反応に関与し、pH依存性を示す。
これらの反応水溶液中の酸化還元電位については、藤
嶋、相沢、井上著、電気化学測定法(上)、技報堂版
(1984)、電気化学協会編、電気化学便覧第4版、丸善
(1985)、米山 宏著、電気化学、第3章、大日本図
書、1986年の記載を参考にすることができる。
従つて、種々の酸化還元剤を用いた場合、(i)の場
合と異なるpH vs酸化還元電位の関係を用いることがで
きるようになる。但し、還元剤が一種の不純物中心や吸
着物となる場合には、(i)の方式を用いることがより
好ましい。
この粒子内部を還元増感する場合、粒子表面まで還元
増感を過度に施すと、次に粒子表面に金−イオウ増感を
施した場合にかぶりを生じる。従つて粒子表面近傍の酸
化還元レベルを粒子内部の還元レベルより、より酸化性
にすることができる。ここで粒子表面近傍とは、表面よ
り0.01〜0.1μm領域を指す。
これは該粒子表面近傍の成長を粒子内部成長時の酸
化還元電位より、+10mV以上、好ましくは10〜200mVだ
け酸化性雰囲気で成長させる方法、粒子形成後、粒子
形成時の酸化還元電位より+10mV以上好ましくは10〜20
0mVだけ酸化性にする方法などを用いて行うことができ
る。
結晶成長期にその核の上に積層させるAgXのハロゲン
組成に特に制限はない。
AgCl、AgBr、AgBrClI、AgBrIで沃度含率は0〜固溶限
界、Cl含率は0〜100モル%である。
また、結晶成長とともに積層させるAgXのハロゲン組
成を変化させる場合は結晶成長とともに添加するハロゲ
ン化物塩の組成を変化させればよい。
粒子内沃度分布を漸増または漸減型にする場合は、結
晶成長とともに加える沃化物のハロゲン組成比を漸増ま
たは漸減すればよく、急峻型にする場合は結晶成長とと
もに加える沃化物の添加速度もしくはハロゲン組成比を
急増または急減すればよい。
前述の粒子内部高沃度型の二重構造粒子もそのように
して製造することができる。
この結晶成長期における沃度イオンの供給方法とし
て、特開昭62−99751の実施例に記載の予め調製した微
粒子AgI(粒径0.1μm以下、好ましくは0.06μm以下)
乳剤を添加する方法を用いてもよいし、ハロゲン化物塩
水溶液で供給する方法と併用してもよい。
この場合、微粒子AgIが溶けてI-が供給される為に、
均一にI-が供給される為に、均一にI-が供給され、特に
好ましい。
その他、本発明のAgX粒子の結晶成長時の好ましい条
件としては、ゼラチン濃度は1.0〜15重量%、温度は30
〜80℃、過剰X-濃度もしくは過剰Ag+濃度は0〜10−1.8
M/、AgNO3の添加速度は1の反応溶液あたり0.003〜
6g/分、反応溶液中のAgX溶剤濃度としては、0〜1×10
-1モル/が好ましい。
粒子形成中に銅、タリウム、鉛、カドミウム、鉄、
金、亜鉛等の金属塩、イリジウム、ロジウム等の第8属
金属化合物および中間カルコゲン(即ち、硫黄、セレ
ン、テルル)化合物を添加することもできる。
これらのドーパント剤の詳細については後述の文献の
記載を参考にすることができる。
本発明のAgX粒子は上記のAgX粒子それ自体で乳剤とし
て使用できるが本発明のAgX粒子をサブストレート粒子
として、表面にサブストレートと異なるハロゲン組成の
AgXを積層させてもよい。
また該粒子をホスト粒子とし、エピタキシヤル粒子を
形成して用いてもよい。
これについては特開昭58−108526号、同59−133540、
同62−32443、同55−124139、同62−7040、同59−16254
0号、ヨーロツパ特許第0019917号を参考にすることがで
きる。
また、該粒子をサブストレート粒子とし、ラツフルド
粒子を形成して用いてもよい。
これについては米国特許第4,643,966号を参考にする
ことができる。
また、該粒子をコアとして、内部に転位線を有する粒
子を形成してもよい。
これについては特願昭62−54640号の記載を参考にす
ることができる。
4−2−3 化学増感過程 このようにして本発明の完全無双晶AgX粒子が形成さ
れるが、通常は次に該AgX粒子上に化学増感核を形成す
る。該化学増感核の位置と数が制御されていることが好
ましい。その制御法として4−1項の〜に記載され
ている方法を用いることができる。
4−1項の〜の化学増感法で用いられる吸着剤の
AgX粒子表面のハロゲン組成や結晶面の違いによる吸着
特性についてはT.H.James,The Theory of the Photogra
phic Process,Fourth Edition,Macmillan,New York,197
7,Chap.1,Chap.9,Chap.13, A.Herz and J.Helling,J.Colloid Interface Sci.,2
2,391(1966),S.L.Scrutton,J.Phot.Sci.,22,69(197
4), J.Nys,Dye Sensitization,Bressanone Symposium,Foc
al Press,London,1970,P.26〜43,57〜65, T.Tani,Journal of Imaging Science,29,165(198
5),特願昭62−197741、同62−219983、同62−21998
4、同62−231373、同62−251377号、同63−26979号の記
載を参考にすることができる。
吸着剤の具体例としては、ハロゲン組成依存性を有す
る色素(選択吸着性がI->Br->Cl-)は、1,1′−dieth
yl−2,2′−cyanine chloride,1,1′,3,3′−tetrameth
tyl−2,2′−cyanine,アニオン性9−メチルチアカルボ
シアニン等のAgX粒子表面のハロゲンイオンサイトに吸
着するシアニン色素類であり、晶癖依性を有する色素と
しては、 3,3′−dimethyl−thiazolino−dicarbocyanine brom
ide(選択吸着性が{111}>{100}), 3,3′−bis(4−sulfobutyl)−9−methl−thiacar
bocyanine(選択吸着性が{100}>{111}), 等を挙げることができる。
本発明の粒子は該粒子をコアとして、浅内潜型乳剤を
形成して用いてもよい。これらについては、特開昭59−
133542号、米国特許第3,206,313号、同3,317,322号を参
考にすることができる。
該粒子をコアとしてコア/シエル型直接反転乳剤を形
成し、それを用いてもよい。これについては特願昭61−
299155の実施例13、および米国特許第3,761,276号、同
第4,269,927号、同3,367,778号を参考にすることができ
る。
また該コア/シエル型直接反転乳剤を特開昭60−9553
3号の実施例の構成乳剤として好ましく用いることがで
きる。
また、金増感熟成が終了するまでにH2O2、ペルオキシ
酸等の酸化剤を添加し、その後、還元性物質を添加する
方法や、金増感熟成後、感材中のフリーな金イオンを少
なくする方法を用いることができる。これについては特
開昭61−3134号、同61−3136号、特願昭60−96237号、
特開昭61−219948号、同61−219949号、特願昭61−1848
90号、同61−183949号を参考にすることができる。該平
板粒子をアンテナ色素で分光増感してもよい。これにつ
いては特願昭61−51396号、同61−284271号、同61−284
272号の記載を参考にすることができる。
本発明で用いられる低分子量ゼラチンの製法に関して
は特願昭62−221288号の記載を参考にすることができ
る。
本発明の核形成過程において、双晶面形成頻度を決め
る過飽和条件を調節する為にハロゲン化銀溶剤を用いて
もよい。
また、本発明の熟成過程においては、熟成を促進する
ために、また、結晶成長期間において、結晶成長を促進
するために、また混晶のハロゲン組成の均質性を高める
ために、ハロゲン化銀溶剤を用いてもよい。
しばしば用いられるハロゲン化銀溶剤としては、チオ
シアン酸塩、アンモニア、チオエーテル、チオ尿素類な
どを挙げることが出来る。
例えばチオシアン塩酸(米国特許第2,222,264号、同
第2,448,534号、同第3,320,069号など)、アンモニア、
チオエーテル化合物(例えば米国特許第3,271,157号、
同第3,574,628号、同第3,704,130号、同第4,297,439
号、同第4,276,347号など)、チオン化合物(例えば特
開昭53−144319号、同53−82408号、同55−77737号な
ど)、アミン化合物(例えば特開昭54−100717号など)
などを用いることができる。
本発明に用いられる増感色素、かぶり防止剤、安定剤
は写真乳剤の製造工程のいかなる工程に存在させて用い
ることもできるし、製造後塗布直前までのいかなる段階
に存在させることもできる。前者の例としては、ハロゲ
ン化銀粒子形成工程、物理熟成工程、化学増感工程など
である。
本発明のハロゲン化銀乳剤は必要により他の乳剤や保
護層、中間層、フイルター層と共に支持体上に一層もし
くはそれ以上(例えば2層、3層)設けることができ
る。また、支持体の片側に限らず両面に設けることもで
きる。また、異なる感色性の乳剤として重層することも
できる。
本発明の完全無双晶単分散粒子の場合、上層から順に
大粒子、中粒子、小粒子乳剤の三層、もしくは更に粒子
サイズが細分化された乳剤を3層以上で塗布した場合、
単分散性がよい為、より好ましい重層効果を得ることが
できる。
本発明のAgX乳剤の粒子形成から塗布時までに添加す
ることのできる添加剤に特に制限はない。添加すること
のできる添加剤はAgX溶剤(熟成促進剤ともいう)、AgX
粒子へのドープ剤〔第8族貴金属化合物、その他の金属
化合物(金、鉄、鉛、カドミウム等)、カルコゲン化合
物、SCN化合物〕、分散媒、かぶり防止剤、安定剤、増
感色素(青、緑、赤、赤外、パンクロ、オルソ用等)、
強色増感剤、化学増感剤(イオウ、セレン、テルル、金
および第8族貴金属化合物、リン化合物の単独およびそ
の組み合わせ添加による化学増感剤で最も好ましくは
金、イオウ、セレン化合物の組み合わせからなる化学増
感剤、塩化第1スズ、二酸化チオウレア、ポリアミンお
よびアミンボラン系化合物等の還元増感剤)、かぶらせ
剤(ヒドラジン系化合物等の有機かぶらせ剤、無機かぶ
らせ剤)、界面活性剤(消泡剤等)、乳剤沈降剤、可溶
性銀塩(AgSCN、リン酸銀、酢酸銀等)、乳剤沈降剤、
潜像安定剤、圧力減感防止剤、増粘剤、硬膜剤、現像剤
(ハイドロキノン系化合物等)、現像変性剤等であり、
具体的な化合物例および使用方法等については、下記文
献の記載を参考にすることができる。また、通常は化学
増感後から塗布工程終了までに添加される添加剤として
塗布助剤等の界面活性剤、硬膜剤、binder、感光材料特
性改良剤(可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光散乱
または吸収材料、マツト剤、滑剤、蛍光増白剤、寸度安
定剤、接着防止剤等)、写真特性改良剤(ポリエチレン
オキサイド等の現増促進剤、グルタルアルデヒド化合物
等の硬調化剤等)、ハロゲン受容体染料等があり、目的
に応じて添加することができる。これらの具体的化合物
例やその使用方法についてや、その他、支持体、マイク
ロセル化支持体、下塗り層、ハレーシヨン防止層、表面
保護層、中間層、入射光側から順に高感度から低感度の
乳剤層を2層以上配した層構成、支持体の裏面特性改良
の為の裏面上のovercoat層、同時多層塗布方法、乾燥方
法、水素増感の利用、AgX乳剤製造用の反応装置、撹拌
装置、露光時の雰囲気(温度・圧力・湿度・ガスの種類
等)、露光方法(前露光、高照度露光、低照度露光
等)、光源の種類(自然光、レーザー光等)、写真処理
剤および処理方法、自己抑制型現像剤、部分的粒子現
像、無水洗処理法等についても、下記文献の記載を参考
にすることができる。
本発明のAgX乳剤をカラー写真感光材料として使用す
ることができる。その場合のカラー現像形成方法、層構
成、色フイルターの使用、用いることのできる色像形成
材、発色現像時に現像抑制剤や現像増幅剤等の写真的に
有用なフラグメントを放出する色像形成剤もしくは非色
像形成剤(例えばDIRカプラー、スーパーDIRカプラー、
DARカプラー、DTR化合物等)、更に酸化的に割裂するDI
R化合物、ポリマーカプラー、弱拡散性色素生成カプラ
ー、カラー像用色マスク用の着色せる色素形成性カプラ
ー及び/または競争カプラー、スカベンジヤー、現像銀
の漂白および漂白の省略、像色素安定剤、黄色フイルタ
ー層の省略等の詳細、具体的化合物例、使用法等につい
ては下記文献の記載を参考にすることができる。
この他、下記文献に記載された既知技術とのあらゆる
組み合わせ構成を用いることができる。例えば 安定剤、かぶり防止剤、圧力減感防止剤、潜像安定
剤、硬膜剤、増感色素その他の添加剤を塗布直前に乳剤
に添加したり、保護層もしくは隣接層に混入させ、添加
剤と乳剤間の望ましくない相互作用を軽減して用いる方
法、 低pAgおよび/または高pH処理による還元増感、電解
還元法による還元増感法、 比較的感光性に乏しいAgX乳剤を保護層もしくは隣接
して別の層として塗布し、特性曲線の形状を調節した
り、現像時に現像抑制剤フラグメントの移行を抑えた
り、現像過程を調節すること、 特性の異なるAgX乳剤をblendし、特性曲線の形状を調
節すること、 該AgX乳剤層およびまたは別の層中に光吸収性および
光散乱性物質を存在させること(例えば青感層の下に青
光反射層を配置する)、 処理の間に追加の硬膜剤の必要がない程度に、強硬膜
化すること、もしくは処理液中に硬膜剤を配合し、銀フ
ライメントの高密度化をはかり、高光学濃度化、高銀被
覆力化すること 該AgX溶剤としてアンモニア性化合物を用い、該目的
使用後、酸で中和し、AgX溶剤性を失活させること、お
よびAgX溶剤としてカルコゲナイドエーテル系(S,Se,T
e)化合物を用い、該目的使用後、H2O2、ペルオキシ酸
等の酸化剤を添加し、AgX溶剤性を失活させること、 SCN塩やS含有化合物、改質剤(かぶり防止剤、安定
剤、分光増感色素等の吸着性化合物)、熟成促進剤(Ag
X溶剤)、化学増感過程でホスト粒子上に沈積しえる0.1
μmφ以下のAgX微粒子(AgCl、AgBr、AgIおよびそれら
の混晶)の単独または共存下における化学増感、 乳剤の水洗方法、限外過法の使用 粒子間ハロゲン分布および/または粒子内ハロゲン分
布の規定 等である。
Research Disclosure vol.176(item 17643)(Decem
ber,1978)、vol.184(item 18431)(August,1979)、
vol.216(item 21728)(May,1982)、日化協月報1984
年、12月号、P.18〜27、特開昭58−113926〜113928、同
59−90842、同62−99751、同63−151618、同61−3134、
同61−3135、同62−6251、同62−160449、同62−11503
5、同62−141112、同62−269958、同61−112142、同56
−501776、特願昭62−219982、63−84664、62−31974
0、61−109773、62−54640、62−263319、62−203635、
62−208241、61−634132、61−034131、60−275509、63
−129226、U.S.4,705,744、同4,707,436、T.H.James,Th
e Theory of The Photographic Process,Fourth Editio
n,Macmillan,New York,1977年、V.L.Zelikman et al.
著,Making and Coating Photographic Emulsion(The F
ocal Press刊,1964年)、P.Glafkides,Chimie et Physi
que Photographiques,Fifth Edition,Edition de l′Us
ine Nouvelle,Paris,1987年、同Second Edition,Paul M
ontel,Paris,1957年。
本発明のハロゲン化銀乳剤は、黒白ハロゲン化銀写真
感光材料〔例えば、Xレイ感材、印刷用感材、印画紙、
ネガフイルム、マイクロフイルム、直接ポジ感材、超微
粒子乾板感材(LSIフオトマスク用、シヤドー用、液晶
用マスク用)〕、カラー写真感光材料(例えばネガフイ
ルム、印画紙、反転フイルム、直接ポジカラー感材、銀
色素漂白法写真など)に用いることができる。更に拡散
転写用感光材料(例えば、カラー拡散転写要素、銀塩拡
散転写要素)、熱現像感光材料(黒白、カラー)、高密
度digital記録感材、ホログラフイー用感材などにも用
いることができる。
また本発明の乳剤は特願昭62−203635号の実施例9お
よび特開昭62−269958の実施例1の構成乳剤として、ま
た特願昭61−109773号、同62−208241号および同62−54
640号の実施例の構成乳剤として、また特願昭62−26331
9号および特開昭62−141112号、同63−151618号の実施
例13、14の実施例の構成乳剤として好ましく用いること
ができる。
(本発明の効果) このようにして得られる本発明の完全無双晶AgX乳剤
は 1.粒子中に双晶面を有しない為、双晶面による電子トラ
ツプがなく、潜像分散が防止される。
2.双晶粒子を実質的に含まない為、乳剤の保存安定性が
よい。
3.粒子サイズ分布が狭く、単分散である為、高感度、高
画質である。
4.中心部より高沃度層を有する為、I-の効果がより有効
に作用し、高感度、高画質である。
5.0.25〜0.2μmφの微粒子であつても、完全無双晶、
単分散の高感度、高画質乳剤を得ることができる。
6.個々のAgX粒子上の化学増感核の数およびまたは位置
が限定されている為、潜像分散が防止され、効率よく潜
像が形成される。
7.その他、本発明のAgX粒子は粒子内部に、光吸収によ
り生じた正孔と反応し、電子を放出する還元銀核を有す
る為高感度である。
8.光吸収により生じた電子と正孔は再結合防止の為、効
率よく分離される為、高感度である。
9.簡便に、迅速に低コストで高画質で、かつ高感度のAg
X粒子を作ることができる。
本発明のAgX粒子は上記のような多くの特徴をもち、
従つて感度、階調、粒状性、シヤープネス、解像力、カ
バリングパワー、画質、保存性、潜像安定性および圧力
性において優れた特性をもつネガ型AgX乳剤および直接
反転用AgX乳剤を提供することができる。
〔実施例〕−以下、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明の態様はこれに限定されるものではな
い。
本発明の好ましい実施態様は次の通りである。
1.AgX粒子が表1の記載で規定される如く、実質的に双
晶面を有しなく、かつ、サイズ分布が単分散であること
を特徴とする特許請求範囲第1項記載のAgX乳剤。
2.AgX粒子の形状は立方体、14面体、八面体、斜法12面
体、三八面体、偏菱形二十四面体、四六面体、六八面体
であることを特徴とする実施態様第1項記載のAgX乳
剤。
3.AgX粒子が1つのAgX粒子表面上に少なくとも{111}
面もしくは{100}面と{110},{hll}h>l,{hhl}
h>l,{kkO},{hkl}面の内の1種の合計2種の面を
有することを特徴とする実施態様1、2項記載のAgX乳
剤。
4.AgX粒子の形状が立方晶以外の正常晶であることを特
徴とする実施態様第1〜3記載のAgX乳剤粒子。
5.AgX粒子の中心部の沃度含率が7モル%〜固溶限界、
好ましくは10〜固溶限界であることを特徴とする実施態
様1〜4項記載のAgX乳剤。
6.AgX粒子の平均粒径が0.02〜0.2μmφの微粒子である
ことを特徴とする実施態様1〜5項記載のAgX乳剤。
7.AgX粒子の化学増感核の数および位置が本文の4−1
項記載の化学増感法で限定されていることを特徴とする
実施態様第1〜6項記載のAgX乳剤。
8.AgX粒子の粒子形成中の反応溶液のRedox電位が白金支
持電極vs.Ag/AgCl電極で30℃で75〜250mV好ましくは90
〜200mVであることを特徴とする実施態様第1〜7項記
載のAgX乳剤。
9.AgX粒子がコアと1層以上のシエルからなる多層構造
のAgBrIもしくはAgBrICl粒子であつて、コアの沃度含率
が2.5モル%〜固溶限界、好ましくは5〜固溶限界であ
り、最外層シエルのAgI含率が0〜6モル%であり、か
つ、コアの沃度含率がシエルの沃度含率より少なくとも
3モル%以上多いことを特徴とする実施態様第1〜7項
記載のAgX乳剤。
10.核形成、結晶成長を経ることによつて完全無双晶AgX
乳剤粒子を製造する方法において、核形成が過剰ハロゲ
ンイオン濃度もしくは過剰銀イオン濃度が0〜10−2.1M
/、好ましくは0〜10−2.5M/、ゼラチン濃度が1.0
〜15重量%のもとで銀塩とハロゲン化物塩のダブルジエ
ツト添加(AgNO3の添加速度は0.003〜6g/分・)によ
り行なわれることを特徴とする実施態様第1〜10項記載
のAgX乳剤の製造方法。
11.核形成がゼラチンを含む銀塩水溶液およびもしくは
ハロゲン化物塩水溶液のダブルジエツトの直接液中添加
により行なわれることを特徴とする実施態様第1〜9項
記載のAgX乳剤の製造方法。
12.核形成のはじめの30秒間の溶質の添加速度を終りの3
0秒間の溶質の添加速度の1/2〜1/50にすることを特徴と
する実施態様第1〜10項記載のAgX乳剤の製造方法。
13.結晶成長が本文中の4−2−2項のに記載の式
(8)の方式で行なわれることを特徴とする実施態様第
1〜11項記載のAgX乳剤製造方法。
14.結晶成長がn=0.3〜0.95で行なわれることを特徴と
する実施態様第12項記載のAgX乳剤製造方法。
5. 本発明の具体的実施例 次に本発明の実施例により更に詳細に説明するが本発
明の実施態様はこれのみに限定されるものではない。
実施例1 反応容器にgelatine水溶液(水980ml、Gelatine40g、
KBr0.35g、pH9.0)を入れ、75℃に昇温し、撹拌しなが
らAgNO3水溶液とKBr水溶液を精密定流量ポンプで4ml/分
(AgNO30.56g/分に相当)で10分間、同時添加し、続い
て28ml/分で7分間、同時添加した。この添加中のpBrは
一定であつた。この時点における種晶の粒子径(円相当
直径)は0.235μmであつた。粒子を球と近似して、こ
の時の総添加銀量(1.94×10-2モル)より粒子数を求め
ると、N=8.3×1013個であつた。従つて反応溶液中で
1個の粒子が占有することのできる平均体積は(2.6μ
m)3/粒子である。
次に銀電位を+35mVにし、AgNO3水溶液とKBr水溶液を
用いて、種々の一定流速で20分間、銀電位+35mVのC.D.
J.添加をした所、初期臨界成長速度(dr/dt)は2.21Å
/秒で、その時のAgNO3の添加速度は1.12g/分であつ
た。
次に上記の0.235μm径の種晶を核形成時の20倍濃度
のAgNO3水溶液とKBr水溶液を用いて、第2図の如く、直
線加速添加をし、新核が発生した時の添加速度と粒子サ
イズを求め、臨界成長速度を求め、プロツトすると、第
3図のG100のようになつた。
このカーブのはじめと、真中と終りの点の値を用いて
このカーブを数式化すると、 となつた。この式を積分すると 10-4t=4.08(r−0.1175)−2.99ln) (1.21r+0.857) (16) となり、このtとrの関係をグラフ化すると、第4図の
r100のようになつた。
t=0のときのAgNO3の臨界添加速度1.12g/分と第3
図、第4図を用いて(8)式の添加速度を求め、グラフ
にプロツトすると、第4図のA100のようになつた。
ここでr100は常に臨界成長速度で結晶成長させた時の
円相当粒子半径rとtの関係であり、A100はその時のAg
NO3の添加速度とtの関係を示す。
次に、常に臨界成長速度の70%速度で結晶成長させた
時の添加速度曲線は、(15)式に0.7をかけて、上記と
同様の計算で求めることができ、結果を第4図のr70
示した。ここでr70は常に臨界成長速度の70%の速度で
結晶成長させた時の円相当粒子半径r、とtの関係であ
り、A70はその時のAgNO3の添加速度とtの関係を示す。
A70の添加速度曲線は、600秒まではy(g/分)=0.05t
(分)+0.8の一次式で、600秒〜4000秒はy(g/分)=
0.03t(分)+1.0の一次式で近似できることが解つた。
それで、前記条件で作つた種晶乳剤(円相当直径0.23
5μm)を引き続いて75℃、pH9.1(Redox電位135mV vs.
Ag/AgCl参照電極)、銀電位+35mVで上記一次式に従つ
てAgNO3水溶液とKBr水溶液を添加した所、4000秒間(66
分40秒間)で0.8μmの八面体AgBr粒子が形成された。
粒子サイズ分布の変動係数は3.5%で、完全無双晶粒
子の比率は100%であつた。
即ち、完全無双晶で、かつ、粒子サイズの非常によく
揃つた八面体AgX乳剤粒子が得られた。
この乳剤をpH6.4、pAg8.6、温度55℃に調節し、Dye 1
を飽和吸着量の80%で吸着させ、20分間経時し、J凝集
体を成長させた後、次にNa2S2O3・5H2O水溶液を7×10
-6mol/mol AgBrだけ添加し、5分後、金増感剤(金−チ
オシアン酸錯体)を2×10-6mol/mol AgBrだけ添加し、
50分間熟成した。次に温度を35℃に下げ、pHを3.6に下
げ、増感色素を脱着させ、pH3.6で乳剤を水洗し、更に
もう一回この脱着、水洗工程を行なつた。更にもう一回
pH4.5で乳剤を水洗した後乳剤を再分散させ、40℃に
し、次にかぶり防止剤TAI(4−hydroxy−6−methyl−
1,3,3a,7−tetraazaindene)と塗布助剤を加えて塗布
(塗布銀量は1.5g/m2、ベースはトリアセチルセルロー
スフイルム)した。
但し、本発明の実施例の銀電位はいずれも室温の飽和
カンコウ参照電極に対する電位である。
実施例2 実施例1で粒子形成が終つた後、乳剤を沈降水洗し、
再分散させ、pH6.4、pAg8.6、温度55℃にし、Na2S2O3
5H2O水溶液を1.6×10-5mol/mol AgBrだけ添加し、5分
後に金増感剤を0.6×10-5mol/mol AgBrだけ添加し、50
分間熟成した。
温度を40℃にし、かぶり防止剤TAIと塗布助剤を加え
て塗布した。
比較例1 実施例1において、粒子成長時にNH3を、0.3N濃度で
添加し、成長電位を+90mVとする以外は実施例1と同じ
にして、実施例1のAgBrと等体積の立方体AgBr乳剤粒子
を形成した。得られた乳剤粒子の粒子サイズ分布の変動
係数は11%であり、完全無双晶粒子の比率は100%であ
つた。粒子形成が終つた後、乳剤を沈降水洗し、再分散
させ、pH6.4、pAg8.6、温度55℃にし、実施例2と同じ
ように熟成し、塗布した。
比較例2 反応容器にgelatine水溶液(水980ml、gelatine 20
g、KBr 1.5g、pH9)を75℃に昇温し、撹拌しながらAgNO
3水溶液とKBr水溶液を4ml/分(AgNO30.5g/分に相当)で
pAg8.5のC.D.J.添加を10分間行ない、続いて28ml/分で
7分間、同じくC.D.J.添加した。
次に、その内の150mlを種晶とし、AgX溶剤を用いない
でAgNO3とKBrをpAg8.5のC.D.J.の加速添加で成長させ、
0.8μmの八面体AgBr粒子を形成した。この乳剤粒子の
完全無双晶粒子の比率は92%で、粒子サイズ分布のC.V.
は8%であつた。
この乳剤に、実施例2と同じ化学増感を行ない、同様
に塗布した。
実施例1、2、比較例1、2の乳剤塗布フイルムを1/
1000秒間のウエツジ露光をし、MAA−1現像液で20℃で1
0分間現像した。得られた特性曲線より求めた感度、粒
上性は表2の通りであつた。
本発明のAgX乳剤は感度、粒上性に優れていることを
示している。
Dye1 *感度は、カブリ上0.2の濃度におけるルツクス・秒
で表示せる露光量の逆数で表わすことにする。
RMS粒状度は試料をカブリ上0.2の濃度を与える光量で
一様に露光し、前述の現像処理を行つた後、マクミラン
社刊“ザ・セオリー・オブ・ザ・フオトグラフイツク・
プロセス"619ページ(第4版、1977年)に記載されてい
る方法でGフイルターを用いて測定した。各々比較用乳
剤(2)を用いた試料を100として相対的に表わした。
実施例3 反応容器にgelatine水溶液〔H2O 980ml、gelatine 40
g、KBr 0.1g、pH9.1〔Redox電位+210mV vs.Ag/AgCl電
極〕〕を加え、75℃に昇温し、撹拌しながら、AgNO3
溶液とハロゲン化物水溶液(KBr+KIで含量は20モル
%)を精密定流量ポンプではじめの30秒間はAgNO3 0.00
7g/分で、続いてAgNO3 0.028g/分で10分間同時添加し、
続いてAgNO3 0.168g/分で7分間同時添加した。この
間、溶液のpBrは一定であつた。NaOHを用いてpH9.1に微
調節した後、続いて14.3倍濃度(AgNO3 0.1g/ml)のAgN
O3とハロゲン化物水溶液(ハロゲン組成は上記と同じ)
を用いて初期流速3.0ml/分、増加率0.3ml/分の直線流速
増加法で50分間銀電位+90mVのC.D.J.添加した。得られ
た乳剤を水洗し、再分散させた。得られた八面体粒子の
レプリカ像を透過型電子顕微鏡(TEM像倍率1000倍)で
観察した。その電子顕微鏡写真を第11図に示した。その
特性値は次の通りであつた。
また、この粒子のX線回折はピーク位置が39.35゜、
半値幅0.16゜(アニール袋も0.16゜)であり、アニール
前後での回折パターンの動きの少ない、極めて均一なハ
ロゲン組成のAgBrI(20モル%)であることを示してい
る。但し、上記の水洗前の該乳剤にKBrを加え、銀電位
+35mVにし、AgNO3水溶液(20重量%液)とKBr水溶液を
用いて8ml/分で20分間、C.D.J.添加した。この間、KI水
溶液の添加速度ははじめはAgNO3の添加速度の18モル%
の添加速度で、終りは0モル%の15分間の直線減速添加
方法で、別の添加tubeを用いて添加した。得られた乳剤
を水洗し、再分散させた。得られた八面体二重構造粒子
のレプリカのTEM像を観察した。
その特性値は次の通りであつた。
該乳剤を実施例1と同じ化学増感をし、かぶり防止剤
TAIと塗布助剤を加えて塗布した。1秒間のウエツジ露
光をし、MAA−1現像液で20℃で10分間現像した所、感
度粒状性に優れた特性を示した。
実施例4 反応容器に実施例2と同じgelatine水溶液を加え、75
℃に昇温し、撹拌しながらAgNO3水溶液とハロゲン化物
水溶液(KBr+KIで、KI含率は300モル%)の等モル量を
精密定流量ポンプで、はじめの30秒間はAgNO30.007g/分
で、続いてAgNO3 0.028g/分で10分間同時添加し、続い
てAgNO3 0.105g/分で7分間、同時添加した。この間溶
液のpBrは一定であつた。続いて14.3倍濃度のAgNO3(Ag
NO3 0.1g/ml)とハロゲン化物水溶液(ハロゲン組成は
上記と同じ)を用いて、初期流速2.3ml/分、増加率0.3m
l/分の直線流速増加法で58分間、銀電位+90mVのC.D.J.
添加をした。
得られた乳剤を水洗し、再分散させた。得られた八面
体粒子のレプリカ像のTEM像を観察した。その特性値は
次の通りであつた。
また、この粒子のX線回折はピーク位置が39.13゜、
半値幅0.18゜(アニール後で0.17゜)であり、アニール
前後での回折パターンの動きの少ない、極めて均一なハ
ロゲン組成のAgBrI(30モル%)であることを示してい
る。
該乳剤にKBrを加え、銀電位を+35mVにし、AgNO3水溶
液(20重量%液)とKBr水溶液を用いて、8ml/分で25分
間、C.D.J.添加した。この間、KI水溶液の添加速度はは
じめはAgNO3の添加速度の27mol%の添加速度で、終りは
0モル%の20分間の直線減速添加方法で、別の添加tube
を用いて添加した。得られた乳剤を水洗し、再分散させ
た。得られた八面体二重構造粒子のレプリカのTEM像を
観察した。その特性値は次の通りであつた。
該乳剤を実施例1と同じ化学増感をし、かぶり防止剤
TAIと塗布助剤を加えて塗布した。1秒間のウエツジ露
光をし、MAA−1現像液で20℃で10分間現像した所、感
度粒状性に優れた特性を示した。
実施例5 反応容器にgelatine水溶液(水980ml、gelatine 10
g、IN KOHでpH8.8、KBrもしくはAgNO3Xg)を45℃で溶解
させた後、30℃にし、AgNO3水溶液(100ml中にAgNO3を3
2g含む)とKBr水溶液を計算量で等pBrに保つように、定
流量で1分間、ダブルジエツト添加した。AgNO3の添加
速度は4.7×10-2M/分であつた。この乳剤の内、45〜100
mlを種晶とし、H2O 955ml、gelatine 25gを加え、pH8.
5、pBr1.7にし、30℃でひき続き、AgNO3水溶液(20重量
%液)とKBr液を用い、pBr1.7に保ちながら、90分間の
直線流速加速添加法でダブルジエツト添加した。得られ
たAgX粒子のTEM像を観察し、全粒子の形態を観察した。
完全無双晶粒子(八面体粒子)数と双晶粒子数を数え、
完全無双晶粒子率を求め、核形成時のxgに対してプロツ
トすると、第5図の点線の如くになつた。なお、この処
方では、結晶成長は、臨界過飽和度より低過飽和度で行
なつている為、結晶成長時の新核発生は全くなかつた。
実施例6 実施例5と同じ処方であるが、核形成時に添加するKB
r液を(KBr+KI)液とし、10mol%のAgBrI核が形成され
るように調液した以外は、実施例5と同じ処方でAgX乳
剤を調製した。
得られたAgX粒子のTEM像より、完全無双晶粒子(八面
体粒子)比率を同様に求め、核形成時のxgに対してプロ
ツトすると、第5図の実線の如くになつた。
このように、低温で核を形成した後、熟成せずに、た
だちに高過飽和で、かつ、新核発生を伴なわないように
結晶成長させることにより、核形成時に生じた核種の全
populationを観察した。その結果、第5図に示す如く、
核形成時の過剰Ag+もしくはBr-濃度が低い領域で完全無
双晶粒子比率が高いことを示している。実施例5、6は
低ゼラチン濃度(1.0重量%)で、かつ、溶質の高速添
加(AgNO3の8g/分添加)で、極めて双晶粒子が形成され
やすい条件であるにもかかわらず、過剰Ag+もしくはX-
濃度の低い所で核形成すれば、AgBrでもAgBr0.90.1
も完全結晶比率100%の核が形成されることを示してい
る。特にAgBrI(高沃度含量)の核形成はX-の過剰量が
多くなると急激に双晶粒子比率が増加することを示して
いる。
実施例7 実施例5で核形成時のgelatineを40gとし、KBrを0.2g
とし、核形成し、続いて30℃、pBr1.9でAgNO3とKBrをC.
D.J.添加した。AgNO3の添加速度は7g/分で5分間の等速
添加した後、初期添加速度7g/分、終期添加速度14g/分
の10分間の直線流速加速添加をした。得られた八面体Ag
Br粒子のTEM像より求めた特性値は次の通りであつた。
また、収量はAgBrが約1モルの高銀量の微粒子乳剤が得
られた。
このAgBr乳剤を水洗し、pH6.4、pH8.6で35℃で再分散
させ、Dye1を飽和吸着の70%で吸着させ、次に45℃に昇
温し、10分後Na2S2O3・5H2O水溶液を7×10-5mol/mol A
gBrだけ添加し、5分後、金増感剤(金−チオシアン酸
錯体)を2×10-5mol/mol AgBrだけ添加し、5分間熟成
した。次に温度を35℃に下げ、pHを3.6に下げ、増感色
素を脱着水洗除去した。乳剤を再分散させ40℃にし、Dy
e2を飽和吸着量の38%で吸着させ、次にかぶり防止剤TA
Iと塗布助剤を加えてTACベース上に塗布した。
1秒間のウエツジ露光をし、MAA−1現像液で20℃で1
0分間現像した所、感度、粒状性に優れた特性を示し
た。
実施例8 核形成時の条件を次のように変化させる以外は実施例
5と同じにして最終的に得られた粒子の無双晶粒子、一
重双晶粒子、二重双晶粒子、三重以上の双晶粒子の比率
を数えた。また、それよりλ(平均積層欠陥面数/粒
子)も求めた。このようにして得られた結果を横軸がλ
(平均積層欠陥面数/粒子)、縦軸がPopulition
(%)、の Poisson確率分布曲線上にプロツトした所、第6図の結
果が得られた。●は無双晶粒子、○は一重双晶粒子、■
は二重双晶粒子、□は三重以上の双晶粒子のPopulation
の実測値を示す。λはλ=npであり、n層の原子層の積
層が起こつたときに、確率Pで積層欠陥が生じた時の平
均積層欠陥数を示す。積層欠陥がrandomに発生すると仮
定すると、積層欠陥をx枚有する粒子の存在比率は二項
分布 f(X)=〔n(n−1)…(n−X+1)Px (1−P)n-x〕/X! で表わされ、n>50、p>0.1、np<10の条件が満たさ
れる時はこれはPoisson確率分布f(X)=e−λ・λx
/X!で表わされる。第6図の実線は無双晶粒子の存在比
率f(0)を、点線は一重双晶粒子の存在比率f(1)
を、一点鎖線は2重双晶粒子の存在比率f(2)を、二
点鎖線は3種以上の双晶粒子の存在比率を表わす。実験
結果は積層欠陥面のrandom発生機構の理論曲線で近似で
きることを示している。また、核形成時の撹拌が悪くな
る程(750→600→400r.p.m.)、gelatine濃度がうすく
なる程(7→3g/)、過剰のBr-濃度が高くなる程(0.
5→2.0→3.2→4.5→8g/)双晶面形成確率が増加する
ことを示している。
実施例9 反応容器にgelatine水溶液(水990ml、gelatine 40
g、NaCl 0.3g)を入れ、75℃に昇温し、撹拌しながらAg
NO3水溶液とNaCl水溶液を精密定流量ポンプではじめの1
5秒間はAgNO3で0.007g/分で、次の10分間はAgNO3 0.02
8g/分で同時添加し続いてAgNO3 0.112g/分(16ml/分相
当)で7分間、同時添加した。この添加中のpAgは一定
であつた。次に更にpAgを一定に保ちながら核形成時の1
4.28倍の濃度のAgNO3水溶液とNaCl水溶液を用いて、初
期流量2.8ml/分、直線流速加速0.3ml/分で50分間、同時
添加をした。得られた立方体AgCl粒子のTEM像を観察し
た。その特性値は次の通りであつた。
この乳剤を水洗し、再分散しpH6.0、PCl1.8にし、50
℃でイオウ増感剤(ハイポ)を添加し、20分間熟成した
後、40℃にし、金チオシアン酸錯体を添加し、15分間熟
成した。次にTAIと塗布助剤を加えてTACベース上に塗布
した。1秒間のウエツジ露光をし、MAA−1 Cl現像液(M
AA−1現像液中のKBrのNaCl 0.58g/におきかえた現像
液)で20℃で4分間現像した所、感度、粒状性に優れた
特性を示した。
実施例10 表4に示した水溶液をそれぞれ500ml(各々、KNO3
2.5g含む)調製し、ポリプロピレン製容器に入れた。次
に30℃に保ち、よく撹拌しながら指示電極として白金電
極を用い、参照電極としてKNO3塩橋のダブルジヤンクシ
ヨン型、飽和塩化銀電極を用いて、各溶液の酸化還元電
位を測定した。
但し、標準液としてキンヒドロンORP標準液を用い
た。
Gel.1は脱イオン化処理した最も純粋なgelatineであ
る。表のgelatineの還元性レベルは、AgNO3をgelatine
水溶液に加えて調べる方法で調べた値である。酸化還元
電位の測定結果を第7図に示した。低pH側ではgelatine
の還元レベルに対応して、酸化還元電位が大きく異なつ
ている。また、脱イオン化したGel.1はgelatineを含ま
ない水溶液の酸化還元電位に最も近い値を示した。gela
tineを含まない水溶液の酸化還元電位は、ほぼ理論予測
に近い変化(即ち△pH=1に対して△E=59mVで第7図
中の の線)を示した。Gel.3は写真用ゼラチンにある種の還
元性物質を添加したもので、最も小さいpH依存性を示し
た。蒸溜水に比べ、Gel.1、Gel.2の水溶液の酸化還元電
位は、より還元側である。gelatine中にはaldehyde、糖
類、不純物金属、amino−sugar、methionine、uronid
e、亜硫酸塩、亜硝酸塩、核酸塩基等の還元性物質が、
微量含まれており、それらの影響を示している。本発明
ではこの内75mV〜250mVの領域、より好ましくは90〜220
mV領域が好ましい。測定pH値はRedox電位測定後、再確
認した。
実施例11 反応容器にgelatine水溶液(水990ml、gelatine 40
g、KBr 0.2g、pH6.0)を入れ、75℃に昇温し、撹拌しな
がらAgNO3水溶液と(KBr+KI)水溶液(KI含率は0.03モ
ル%)を精密定流量ポンプで同時に定量添加した。4ml/
分(AgNO3 0.028g/分に相当)で10分間、同時添加し、
続いて24ml/分で7分間、同時添加した。続いてpBr 1.
7、pHXに調整した後、AgNO3水溶液(0.1g/濃度)と
(KBr+KI)水溶液(KI含量は0.03モル%)を用いて、
初期流速5.6ml/分、直線流量加速0.4ml/分で45分間、pB
r 1.7のC.D.J.添加をした。次に水洗し、再分散(pH6.
6、pAg 8.6)し、TACベース上に400μg/cm2の銀量で塗
布した。粒子成長中のpHXとしてはX=3,5.2,6,7,9,10
の6個の条件を用いた。得られた八面体AgBrI(0.03モ
ル%)乳剤粒子は、いずれも同一平均粒径(0.74μm
φ)で、同一結晶濃度で、サイズ分布が狭かつた(C.V.
でいずれも4%)。
また、完全結晶の投影面積割合は100%であつた。
この乳剤塗布フイルムのluminescenceを日立蛍光分光
光度計MPE−4型を用いて、励起波長370nmで測定した。
測定用のジユアービンに液体窒素を入れ、乳剤塗布フイ
ルムをその中に入れ、励起開始時のred emission(605n
mピーク)強度とgreen emission(530nmピーク)強度を
測定した。それはいずれのluminescenceも、測定中に発
光強度が減少していく為である。
また、同様に乳剤塗布フイルムをジユアービン中の液
体窒素中にいれ、閃光時間が20n秒のflash光で励起し
て、マイクロ波光電動装置で光電子寿命を測定した。そ
れぞれの結果を第8図に示した。
一方、沃度を入れないで、同様に同一粒子サイズの八
面体AgBr乳剤粒子を調製し、同様にred luminescenceを
測定(初期発光強度(○)と2分間の疲労後の発光強度
(●))し、第9図に結果を示した。
これは粒子成長時の溶液のpHが上昇すると、より還元
性が増し、還元増感的銀核が形成され、red luminescen
ce強度が増加するが、よりpHを上昇させ、銀核形成を促
進すると、電子トラツプ性が増し、red luminescence強
度もgreen luminescence強度も減少し、光電子寿命も減
少することを示している。従つて本発明の適度な酸化還
元電位領域が存在するのである。また、第8図と第9図
はred luminescenceの発光中心が小さい銀核であること
を示している。本発明の粒子内部に還元増感銀核を有す
るハロゲン化銀粒子は、粒子サイズ等の固有の条件が設
定されれば、上記の測定により、その存在を検出でき
る。
また、上記のAgBrI乳剤を1秒露光し、内部現像(F.
J.Evans and P.B.Gilman,Phot.Sci.Eng.,19巻、333(19
75)に記載の方法)した時の結果を第10図に示した。粒
子成長時のpHの上昇とともに内部かぶりが上昇し、適度
な酸化還元電位領域では反転像を与えることを示してい
る。これは光吸収で生じた正孔が銀核と反応し、銀核を
破壊することを示している。
即ち、本発明でいう光正孔と反応して光電子を放出す
る銀核である。本発明の粒子内部に還元増感銀核を有す
るハロゲン化銀粒子の還元核の存在は、このようにして
でも検出することができる。
また、上記のAgBr乳剤にTAIを飽和吸着層(上記乳剤
の場合10-3モル/モルAgBrI)だけ吸着させ、TACベース
上に塗布し、300nmのflash光を照射し、そのDember光導
電Signalの減衰速度より該粒子のイオン伝導度を測定し
た。この状態では各粒子の表面が関与するイオン伝導度
は下がり切り、bulkの状態のイオン伝導度を測定でき
る。
結果を第12図に示した。各粒子のbulkの状態のイオン
伝導度は粒子成長時のpHとともに増加した。粒子成長pH
2の粒子のイオン伝導度は、単結晶AgBrのイオン伝導度
(1×10-8Ω-1Cm -1)に最も近かつた。従つて、本発明
のAgX粒子内部の還元状態はこのような手法によつて検
知することができる。
Dember効果光電導測定に関しては、本発明者による日
本写真学会誌、38巻、452(1975年)、J.Phot.Sci.,24
巻,205(1976年)の記載を参考にすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図:核形成時間と溶液中の過飽和度との関係を示す
図。(a)は一定流速で溶質を添加した場合の従来の関
係図、(b)は一定流速で溶質を添加した場合の難溶性
塩、特にAgXの関係図、(c)は本発明の添加法によるA
gXの場合の該関係図。 第2図:種々の粒径のAgXの臨界成長速度の本発明の求
め方を示した図。横軸が結晶成長時間で、縦軸は溶質の
添加速度。A1、A2、A3は種々の粒径のAgXの臨界成長速
度を求める場合の溶質の添加パターンを示す。Rは臨界
成長で常に成長させるときの添加パターンを示す。 第3図:AgX粒子の臨界成長速度の粒子サイズ依存性の実
測曲線を示す。縦軸は臨界成長速度(Å/秒)、横軸は
粒子半径(μm)を示す。G100は臨界成長速度の、G70
は臨界成長速度の70%の曲線を示す。 第4図:常に臨界成長速度で粒子を成長させた場合の、
成長時間(103秒)と粒子半径r100(μm)およびAgNO3
の添加速度A100の関係。同様に、常に臨界成長速度の70
%で成長させた場合の成長時間と粒子半径r70およびAgN
O3の添加速度A70の関係。 第5図:核形成時の過剰AgNO3もしくはKBr量(g/)
と、生成された粒子の無双晶粒子比率(%)を示す。△
はAgBrのそれを、○はAgBrI(10mモル%)のそれを示
す。 第6図:表2の条件(1〜9)で核形成した場合に生成
した無双晶核(●)、一重双晶核(○)、2重双晶核
(■)、3重以上の双晶核(□)の存在比率(Populati
on%)と横軸λ(平均積層欠陥数/粒子)の関係を示
す。図中の実線はそれぞれ無双晶粒子の、点線は一重双
晶粒子の、一点鎖線は2重双晶粒子の、二点鎖線は3重
以上の双晶粒子がPoisson確率分布則に従つて生成する
と仮定した時の理論曲線。 第7図:実施例10の表4の溶液のpHを変化させたとき
の、溶液の酸化還元電位(mV vs.飽和AgCl参照電極,30
℃) 第8図:粒子成長中の溶液のpH(横軸)とAgBrI(0.03
モル%)の初期green luminescence強度(△)、初期re
d luminescence強度(○)、first flashのマイクロ波
光電子寿命(縦軸)の関係を示す。 第9図:粒子成長中の溶液のpH(横軸)とAgBrの初期re
d luminescence強度(○)、2分間の疲労後のred lumi
nescence強度 の関係 第10図:第8図の乳剤を内部現像した時の現像濃度vs.l
og(1秒露光量)の関係。 第11図:実施例3で得たAgBrI(沃度含量20モル%)乳
剤のハロゲン化銀粒子の結晶構造を示す電子顕微鏡写
真。倍率5,850倍 第12図:粒子成長中の溶液のpH(横軸)とTAIの飽和吸
着量を吸着させたAgBr粒子のイオン伝導の関係。 第13図:本発明のAgX乳剤の核形成に好ましい反応装置
1例。(a)は側面図、(b)は上面図を示す。1aは溶
質の添加tube、2aは混合box、3aは反応容器、1bはプレ
スにより形成した邪魔板、2bは撹拌羽根を示す。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも分散媒とハロゲン化銀粒子を有
    するハロゲン化銀乳剤において、該ハロゲン化銀粒子の
    無双晶粒子の投影面積比率が96%〜100%であり、か
    つ、該粒子の核形成時のヨード含率が7モル%〜固溶限
    界である事を特徴とするハロゲン化銀乳剤。
  2. 【請求項2】少なくとも分散媒とAgCl含率が50〜100モ
    ル%のハロゲン化銀粒子を有するハロゲン化銀乳剤にお
    いて、該ハロゲン化銀粒子の無双晶粒子の投影面積比率
    が98〜100%であり、かつ、該粒子の核形成中の反応溶
    液中の(ハロゲンイオン過剰濃度/銀イオン過剰濃度)
    が10以上であり、かつ、ハロゲンイオン濃度が10-4〜10
    −2.1モル/リットルである事を特徴とするハロゲン化
    銀乳剤の製造方法。
  3. 【請求項3】少なくとも分散媒とハロゲン化銀粒子を有
    するハロゲン化銀乳剤の製造方法において、該ハロゲン
    化銀粒子が下表Aに示す如きハロゲン組成、粒子サイズ
    及び比率を有する実質的に双晶面を有しないハロゲン化
    銀粒子であり、かつ、該粒子が平均分子量1000〜6万の
    ゼラチンの存在下で形成された事を特徴とするハロゲン
    化銀乳剤の製造方法。
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