JP2580305B2 - ポリオレフィン系樹脂被覆キャリア - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂被覆キャリア

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JP2580305B2
JP2580305B2 JP1007254A JP725489A JP2580305B2 JP 2580305 B2 JP2580305 B2 JP 2580305B2 JP 1007254 A JP1007254 A JP 1007254A JP 725489 A JP725489 A JP 725489A JP 2580305 B2 JP2580305 B2 JP 2580305B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は二成分現像方式に使用されるキャリア、さら
に詳しくは、ポリオレフィン系樹脂で被覆されたキャリ
アに関する。
従来の技術 従来より、電子写真用静電潜像現像方式として、絶縁
性非磁性トナーとキャリア粒子とを混合することによ
り、トナーを摩擦帯電させると共に、現像剤を搬送さ
せ、静電潜像と接触させ現像する二成分系現像方式が知
られている。
このような二成分系現像方式に使用される粒状キャリ
アは、キャリア表面へのトナーのフィルミング防止、キ
ャリア均一表面の形成、表面酸化防止、感湿性低下の防
止、現像剤の寿命の延長、感光体のキャリアによるキズ
あるいは摩耗からの保護、帯電極性の制御または帯電量
の調節等の理由で、適当な材料でコーティングされるこ
とが通常である。
係るコーティング材料として、ポリオレフィン系樹脂
を適用したキャリアが知られている(例えば、特開昭52
−154639号公報、特開昭54−35735号公報等)。
特開昭52−154639号公報は、ポリプロピレン樹脂等を
適当な溶剤に加熱溶融し、その溶融樹脂をキャリア芯材
にスプレー塗布することにより、表面にポリプロピレン
樹脂を被覆したキャリアが得られることを開示する。
特開昭54−35735号公報は、キャリア粒子表面に被覆
材料粉末を付着させ、これを被覆材料の融点以上に加熱
して固定したコートキャリアが開示されている。
しかし、上記のようにポリオレフィン系樹脂をキャリ
ア表面に被覆したキャリアは、コート層とキャリアとの
接着性に乏しく、連続してコピーを続けると、コート材
がはがれてしまう等耐久性に劣る欠点がある。また、上
記製法によれば膜厚の制御が容易でない等の欠点があ
る。
発明が解決しようとする課題 本発明は、連続コピーを続けても画質に劣化がなく、
かつ耐久性に耐スペント性に優れたポリオレフィン系樹
脂被覆キャリアを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、チタン及び/又はジルコニウムを含有する
とともに炭化水素溶媒に可溶な触媒成分とキャリア芯材
とを予め接触処理して得られる生成物及び有機アルミニ
ウム化合物を用いて、前記キャリア芯材表面でオレフィ
ンモノマーを重合することにより形成されたポリオレフ
ィン樹脂被覆層を有することを特徴とするポリオレフィ
ン系樹脂被覆キャリアに関する。
本発明キャリアはポリオレフィン系樹脂で被覆されて
いるが、そのポリオレフィン系樹脂被覆層の形態に特徴
がある。わかりやすさのために、第1図にポリエチレン
系樹脂被覆層を有する本発明キャリアの粒子構造を示す
写真を示す。以下、本明細書においてはポリエチレンな
る用語をポリオレフィンの用語を代表するものとして使
用し、ポリエチレン系樹脂被覆層を有するキャリアにつ
いて説明する。第1図は後述するキャリアの製造例1で
得られたキャリアを反射型電子顕微鏡により1000倍に拡
大し撮影したものを表している。キャリア表面被覆ポリ
エチレン樹脂層は不規則的に凸部を有することがわか
る。従来、キャリアの表面上にこのような凸部を有し、
かつその凸部がポリエチレン樹脂よりなるキャリアは存
在しない。参考のために、スプレードライ法で熱硬化性
アクリル樹脂被覆層を設けたキャリアの粒子構造を示す
写真を第2図に示す。第2図は後述する比較例1で得ら
れたキャリアを反射型電子顕微鏡により1500倍に拡大し
撮影したものである。第2図の写真は第1図の倍率より
さらに大きな倍率で撮影しているにもかかわらず、表面
は滑らかで、第1図の表面と比べ明らかにその構造にお
いて差異があることがわかる。第2図には熱硬化性アク
リル樹脂被覆キャリアを示したが、ポリエチレン樹脂を
単にスプレードライ、融着法等で被覆したキャリアの表
面構造は第2図に示したものと同様の構造を有してお
り、そのようなキャリアを現像剤として繰り返し使用す
ると耐久性不足(被覆層の剥離)、スペントトナー量の
増大、画質の低下等を引き起こす。
係る凸部を直接的に規定することは難しいが、下記式
[I] [式中、外周はキャリア粒子の投影像の外周、面積はキ
ャリア粒子の投影面積の平均値を表わす。]で表わされ
る形状係数Sにより表わすと、その値は130〜200、好ま
しくは140〜170である。S値は、粒子表面の凹凸の程度
を表わし、表面状態の凹凸の度合が大きいほど、100か
ら離れた値となる。その値が130より小さいと必然的に
被覆層が薄くなり電気抵抗が低下するのでキャリア現像
が生ずる。また200より大きいと流動性が損なわれ、ま
た被覆層が剥離しやすくなる。
形状係数Sは、本発明においては、イメージアナライ
ザー(ルーゼックス5000;日本レギュレータ社製)によ
り測定した平均値をいうが、一般に形状係数Sの測定に
おいては、機種によって大きな差は認められないので、
特に上記機種で測定されなければならないことを意味す
るものではない。
表面に凹凸を有するポリエチレン樹脂被覆キャリア
は、さらにキャリア芯材と被覆層の構造との関係により
得られる電気抵抗、被覆率、充填率、比重等において、
一定の範囲の値を有し、その範囲内で本発明の目的、効
果をより有効に達成することができる。
キャリア芯材としては、静電潜像担持体へのキャリア
付着(飛散)防止の点から小さくとも20μm(平均粒
径)の大きさのものを使用し、キャリアスジ等の発生防
止等画質の低下防止の点から大きくとも100μmのもの
を使用する。具体的材料としては、電子写真用二成分キ
ャリアとして公知のもの、例えばフェライト、マグネタ
イト、鉄、ニッケル、コバルト等の金属、これらの金属
と亜鉛、アンチモン、アルミニウム、鉛、スズ、ビスマ
ス、ベリリウム、マンガン、セレン、タングステン、ジ
ルコニウム、バナジウム等の金属との合金あるいは混合
物、酸化鉄、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸
化物、窒化クロム、窒化バナジウム等の窒化物、炭化ケ
イ素、炭化タングステン等の炭化物との混合物および強
磁性フェライト、ならびにこれらの混合物等を適用する
ことができる。
本発明のキャリア表面は、ポリエチレン樹脂で70%以
上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上被覆
することが好ましい。被覆率が70%より下回ると、地肌
を通してキャリア芯材自体の特性(耐環境性の不安定
さ、電気抵抗の低下、帯電の不安定さ)が強く現れ、樹
脂被覆の利点を生かせない。
キャリア芯材の充填率は約90wt%以上、好ましくは95
wt%以上に設定する。充填率は、キャリアの樹脂被覆層
厚を間接的に規定するものとして表現するものとし、キ
ャリア充填率が90wt%より小さくなると、被覆層が厚く
なりすぎ、実際に現像剤に適用しても、被覆層のはが
れ、帯電量の増大等、現像剤に要求される耐久性、荷電
の安定性を満足しない、また、画質的にも細線再現性に
劣る、画像濃度が低下する等の問題が生じる。
ポリエチレン樹脂被覆層厚を比重で、間接的に表わす
ことも可能である。本発明キャリアの比重は、キャリア
芯材の種類に大きく影響されるが、前記キャリア芯材を
適用する限りは、3.5〜7.5、好ましくは4.0〜6.0、より
好ましくは4.0〜5.5程度の範囲内の値を示す。その範囲
外の値であれば、前述したように適切な充填率で被覆さ
れていないキャリアと同様の弊害が生じる。
本発明の表面に凹凸を有するポリオレフィン樹脂被覆
キャリアの電気抵抗は、1×106〜1×1014Ω・cm、好
ましくは108〜1013Ω・cm、より好ましくは109〜1012Ω
・cm程度に設定する。電気抵抗が1×106Ω・cmを下回
るとキャリアの現像が生じ、画質が低下する。また、1
×1014Ω・cmより大きいと、トナーを過剰に帯電させる
ので適正な画像濃度が得られない。電気抵抗は前述のポ
リエチレン樹脂被覆率、キャリア充填率を間接的に表現
しているとみることもできる。
本発明のキャリアの製造方法は、特開昭60−106808号
公報に記載の方法が適している。該公報を本明細書の一
部として、ここに引用する。すなわち、ポリエチレン被
覆層はチタンおよび/またはジルコニウムを含有する
とともに、炭化水素溶媒に可溶な高活性触媒成分とキ
ャリア芯材とを予め接触処理して得られる生成物および
有機アルミニウム化合物を用い、該キャリア芯材の表
面にエチレンを重合させて形成することができる。
このポリエチレン形成方法は、キャリア芯材の表面上
に直接ポリエチレン被覆層を形成するので得られる膜は
強度、耐久性に優れたものとなる。特に、ポリエチレン
の重量平均分子量が5.0×103〜5.0×105、好ましくは1.
0×104〜4.5×105、より好ましくは5.0×104〜4.0×105
であるとき、樹脂の強度、キャリアとの密着性に優れた
ポリエチレン樹脂層とすることができる。
ポリエチレン樹脂層とキャリア芯材との接着性をより
高めるために、重合初期は分子量が低くなるような条件
で重合を行なうことは有効である。
本発明は、キャリア表面上に形成される被覆膜が上述
したようにキャリア表面にポリエチレン樹脂被覆層と同
様な凹凸構造、被覆率、充填率、電気抵抗等の条件を満
たす限りあれば、他のオレフィン系樹脂、例えばポリプ
ロピレンも適用可能である。
本発明によるキャリアは、既に公知のトナーと混合し
て二成分系現像剤として使用される。
キャリアの製造例1 (1)チタン含有触媒成分の調製 アルゴン置換した内容積500mlのフラスコに、室温に
て脱水n−ヘプタン200mlおよび予め120℃で減圧(2mmH
g)脱水したステアリン酸マグネシウム15g(25ミリモ
ル)を入れてスラリー化する。撹拌下に四塩化チタン0.
44g(2.3ミリモル)を滴下後昇温を開始し、還流下にて
1時間反応させ、粘性を有する透明なチタン含有触媒成
分の溶液を得た。
(2)チタン含有触媒成分の活性評価 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに脱水
ヘキサン400ml、トリエチルアルミニウム0.8ミリモル、
ジエチルアルミニウムクロリド0.8ミリモルおよび上記
(1)で得られたチタン含有触媒成分をチタン原子とし
て0.004ミリモルを採取して投入し、90℃に昇温した。
このとき、系内圧は1.5kg/cm2Gであった。次いで、水素
を供給し、5.5kg/cm2Gに昇圧したのち、全圧が9.5kg/cm
2Gに保たれるようにエチレンを連続的に供給し、1時間
重合を行ない70gのポリマーを得た。重合活性は、365kg
/g・Ti・Hrであり、得られたポリマーのMFR(190℃、荷
重2.16kgにおける溶融流れ性;JIS K7210)は40であっ
た。
(3)チタン含有触媒成分と充填剤の反応およびエチレ
ンの重合 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに室温
にて脱水ヘキサン500mlおよび200℃で3時間減圧(2mmH
g)乾燥した焼結フェライト粉F−300H(日本鉄粉
(株)社製、平均粒径60μm)450gを入れ、撹拌を開始
した。次いで40℃まで昇温し、上記(1)のチタン含有
重合触媒成分をチタン原子として0.02ミリモル添加、約
1時間反応を行なった。その後、トリエチルアルミニウ
ム2.0ミリモル、ジエチルアルミニウムクロリド2.0ミリ
モルを添加し、90℃に昇温した。このときの系の内圧は
1.5kg/cm2Gであった。次いで水素を供給し、2kg/cm2Gに
昇圧したのち、全圧を6kg/cm2Gに保つようにエチレンを
連続的に供給しながら40分間重合を行ない全量473gのフ
ェライト含有ポリエチレン組成物を得た。乾燥した粉末
は、均一に灰白色を呈し、電子顕微鏡にて観察したとこ
ろフェライト表面は薄くポリエチレンに覆われ、しかも
ポリエチレンにフェライト粒子同士の凝集は全く見られ
なかった。
なお、この組成物をTGA(熱天秤)により測定したと
ころ、フェライト含量は95.2wt%であった。
キャリアの製造例2 エチレン重合条件を表1及びトリエチルアルミニウ
ム、ジエチルアルミニウムクロライド使用量をそれぞれ
1ミリモルとした以外は、キャリアの製造例1と同様に
キャリアを製造した。
キャリアの製造例3 エチレン重合条件を表1に示した条件とした以外は、
キャリア製造例1と同様にキャリアを製造した。
キャリア製造例1〜3の条件および結果を下記表1に
まとめて示した。
キャリア製造例1〜3で得られたキャリアのS値、フ
ェライト充填率(wt%)、比重、ポリエチレン樹脂層の
重量平均分子量(Mw)、電気抵抗(Ω・cm)および被覆
率(%)を下記表2に示した。
なお、フェライト充填率(wt%)はTGAにより求めた
フェライトの重量比から換算した。
比重測定は、 ・電子天秤:感度0.1mgのもの。
・ピクノメータ:JIS R 3501(分析化学用ガラス器具)
に規定されたゲーリュサック温度計付き比重びん、内容
積50ml。
・恒温水槽:水温を23±0.5℃に保持できるもの。
を備えた測定装置を用い、次の操作手順により測定し
た。
予め乾燥したピクノメータの質量を0.1mgの桁まで正
確に秤量する。
ピクノメータに十分脱気したn−ヘプタンを満たし、
23±0.5℃の恒温水槽に1時間保持したのち、液表面を
正確に標線に合わせる。恒温水槽から取り出し、外部の
水を完全に拭ってから、その質量を0.1mgの桁まで正確
に秤量する。
次に、そのピクノメータを空にしてから試料10〜15g
採取し、再び0.1mgの桁まで正確に秤量し、の結果を
差し引いて試料の質量を求める。
試料の入っているピクノメータに脱気したn−ヘプタ
ンを20〜30ml静かに加えて、試料を完全に覆ったのち、
真空デシケータ中で液中の空気を静かに除く。
次に、そのピクノメータに標線付近まで脱気したn−
ヘプタンを満たし、23±0.5℃の恒温水槽に1時間保持
する。液表面を正確に標線に合わせたのち取り出し、外
部の水を完全に拭ってから、その質量を0.1mgの桁まで
正確に秤量する。
比重は次の式によって算出する。
S=a・d/(b−c+a) ここで、S:比重 a:試料の質量(g) b:ピクノメータの標線まで浸漬液を入れたときの質量
(g) c:試料の入ったピクノメータの標線まで浸漬液を満たし
たときの質量(g) d:23℃における浸漬液の比重 ポリエチレン樹脂被覆層の重量平均分子量はゲル・パ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により下
記条件で求めた。
測定装置:ウォーターズ社 ALC−GPC150C カラム:トーソーTSK HM+GMH×2 溶 媒:トリクロルベンゼン 温 度:135℃ 濃 度:5mg/10ml 注入量:400μ 流 量:1μ/分 電気抵抗は、金属性の円形電極上に厚さ1mm、直径50m
mとなるように試料を置き、質量895.4g、直径20mmの電
極、内径38mm、外径42mmのガード電極を載せ、500Vの直
流電圧印加時の1分後の電流値を読み取り、試料の体積
固有抵抗ρ換算した。測定環境は温度25±1℃、相対湿
度55±5%であり、測定は5回繰り返し、その平均を取
った。
キャリア被覆率は本発明においては、イメージアナラ
イザー(ルーゼックス5000;日本レギュレータ社製)に
より測定した平均値をいうが、一般に被覆率の測定にお
いては、測定に用いた機種によって大きな差は認められ
ないので、特に上記機種で測定されなければならないこ
とを意味するものではない。すなわち反射型電子顕微鏡
によるキャリア像をイメージアナライザーに取込み、こ
れを用いて芯材のコート層で覆われている部分の面積を
計測し、その量が粒子の投影像の全面積に占める割合を
被覆率とした。
あるいは反射型電子顕微鏡を用いて得られたキャリア
写真上で、注目するキャリア粒子およびその粒子上に観
察される芯材のコート層で覆われている部分をトレーシ
ングペーパー等に写し取り、各々の部分を切り取って、
秤量し、それらの重量比から被覆率を算出する方法もあ
る。
トナーの製造例1[(−)帯電性トナー(トナーA)]成 分 重量部 ・ポリエステル樹脂 100 (軟化点、130℃;ガラス転移点、60℃、AV25、OHV38) ・カーボンブラック 5 (三菱化成(株)社製、MA#8) ・染料 3 (保土ケ谷化学工業(株)社製、スピロンブラックTR
H) 上記材料をボールミルで充分混合した後、140℃に加
熱した3本ロール上で混練した。混練物を放置冷却後、
フェザーミルを用い粗粉砕し、さらにジェットミルで微
粉砕した。次に、風力分級し、平均粒径13μmの微粉末
を得た(トナーA)。
トナーの製造例2[(+)帯電性トナー(トナーB)] 次の組成によりトナーの製造例1と同様の方法を用い
てトナーBを製造した。成 分 重量部 ・スチレン−n−ブチルメタクリレート樹脂 100 (軟化点、132℃;ガラス転移点、60℃) ・カーボンブラック 5 (三菱化成(株)社製、MA#8) ・ニグロシン染料 3 (オリエント化学(株)社製、ボントロンN−01) 実施例1 キャリアの製造例1で得られたキャリアとトナーAと
を用いトナー混合比7wt%の現像剤を得た。このときの
トナー帯電量は−12.7μC/g。
次に、この現像剤を用いて耐刷試験を行なった。複写
機としてEP−570Z(ミノルタカメラ(株)社製)を使用
した。50万枚の耐刷中トナー帯電量、画像濃度ともに大
きな変動はなく、これらは安定していた。耐刷中10万
枚、30万枚、50万枚の各時点でスペントトナー量を測定
し、また細線の再現性を評価した。スペントトナー量は
現像剤をサンプリングしブローオフ法によって現像剤を
トナーとキャリアに分離し、単離したキャリア約1.00g
をエタノール20mlに2時間浸漬した後、濾過して濾液の
500nmにおける吸光度を分光光度計で測定する。これと
は別にトナー中の染料成分について検量線を得ておき先
の500nmでの吸光度から溶出したトナー中の染料の量を
算出する。この値とトナーに含まれる染料の割合とから
キャリアに固着したトナーの量としてスペントトナー量
(mg/キャリア1g)を求める。
しかし、このようにして求めたスペントトナー量はほ
とんど0.0mg/キャリア1gもしくは検量線の範囲から外れ
たために負の値を示した。結局、このキャリアについて
スペントトナーは生じなかったことを示している。な
お、表3に求めたスペントトナーの有無をまとめて示し
た。
細線の再現性は線幅50μm、反射濃度1.5の黒線によ
り評価し、複写画像上で、この原稿画像が 良;ほぼ再現されているもの 劣(小);線幅が細くなり、一部欠落しているもの 劣(大);線の細り、欠落が甚だしいか、ほとんど再現
されていないもの としたランク付けした。
一方、この現像剤を35℃、85%RHの高温高湿下に24時
間保存したのち、トナー帯電量を測定したところ、−1
2.6μC/gという値を示した。このことは、このキャリア
の環境性が優れていることを示している。
実施例2〜3 表3中に示したキャリアとトナーを用いた以外、実施
例1と同様に現像剤を調製し、評価した。
ただし、トナーBを使用した場合、耐刷試験に用いた
複写機はEP−490Z(ミノルタカメラ(株)社製)をし
た。
結果を表3に示した。
比較例1 キャリアとして熱硬化性樹脂コートキャリア(アクリ
ル樹脂コートキャリア;F141−3040、日本鉄粉(株)社
製、平均粒径53.2μm、S値115、キャリア芯材充填率9
9.3wt%)を使用した。このキャリアとトナーAとを用
い、トナー混合比7wt%の現像剤を得た。このときのト
ナー帯電量は−11.7μC/gであった。また、高温高湿下
でのトナー帯電量の減衰が大きかった。
次に、この現像剤を用いて実施例1と同様に耐刷試験
を行なった。50万枚の耐刷中、コピー枚数とともにトナ
ー帯電量は低下していった。10万枚、30万枚、50万枚の
各時点でスペントトナー量を調べた結果、表3に示した
ように、コピー枚数に伴いスペントトナー量が次第に増
加していったことが判明した。このことは耐刷中のトナ
ー帯電量低下の原因を裏付けるとともに、このキャリア
が耐スペント性について劣ることを示す。これらの結果
は環境試験の結果とともに、表3にまとめて示した。
比較例2 低密度ポリエチレン(ハイワックス220P、三井石油化
学(株)社製)をトルエンに加熱溶解(2%溶液)し、
芯材として鉄粉キャリア(AT−50、関東電化工業(株)
社製、平均粒径50μm)を用いて、スピラコータ(岡田
精工(株)社製)により芯材に対し1.0wt%の被覆がで
きるように被覆した。
このようにして得られたキャリアのS値120、キャリ
ア芯材充填率99.0wt%、電気抵抗値は1.4×107Ω・cmで
あり、比重は5.0であった。このキャリアとトナーAと
を用いて、トナー混合比7wt%の現像剤を得た。このと
きのトナー帯電量は−18.2μC/gであった。
次に、この現像剤を用いて実施例1と同様に耐刷試験
を行なった。50万枚の耐刷中、コピー枚数とともに画像
上特に細線部分(たとえばラインチャートにおける100
μm(濃度1.2)の部分あるいは5ポイント活字(濃度
0.9)部分など)の再現性が劣っていった。このことは
未コートキャリアの特徴であるから、被覆層の剥離を示
唆する。さらにペントトナー量が0.0g/キャリア1gであ
ったことはスペントトナーが全く発生しなかったか被覆
層の剥離が生じたかのいずれかを意味する。これらの結
果は表3にまとめて示した。
比較例3 比較例2において同様の材料を用い、芯材に対し5.0w
t%の被覆ができるように条件を設定しキャリアを得
た。
このようにして得られたキャリアのS値124、芯材充
填率95.0wt%、電気抵抗値は5.2×105Ω・cmであり、比
重は4.6であった。このキャリアとトナーBとを用い
て、トナー混合比7wt%の現像剤を得た。このときのト
ナー帯電量は+26.8μC/gであった。しかし、比較例1
と同様に耐刷中細線の再現性が劣っていた。これらの結
果についても表3にまとめた。
発明の効果 本発明のキャリアは、静電特性、耐スペント性、荷電
安定性、耐環境性に優れ、良質の画像形成に有効であ
り、それらの効果はキャリアを連続的に長期間使用した
後も維持される。
【図面の簡単な説明】 第1図は、表面に凹凸構造を有するポリエチレン樹脂被
覆層で被覆された本発明のキャリア粒子の構造を示す写
真である。 第2図は、スプレードライ法でポリアクリル樹脂被覆層
で被覆されたキャリア粒子構造を示す写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町田 純二 大阪府大阪市東区安土町2丁目30番地 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会社 内 (72)発明者 太田 和夫 大阪府大阪市東区安土町2丁目30番地 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会社 内 (72)発明者 朝日 敏 千葉県君津郡袖ケ浦町上泉1280番地 出 光興産株式会社内 (72)発明者 林 宏 東京都千代田区丸の内3丁目1番1号 出光興産株式会社内 (72)発明者 真野 晃一 千葉県君津郡袖ケ浦町上泉1280番地 出 光興産株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−14167(JP,A) 特開 昭60−106808(JP,A) 特開 昭61−140952(JP,A) 特開 平2−69772(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタン及び/又はジルコニウムを含有する
    とともに炭化水素溶媒に可溶な触媒成分とキャリア芯材
    とを予め接触処理して得られる生成物及び有機アルミニ
    ウム化合物を用いて、前記キャリア芯材表面でオレフィ
    ンモノマーを重合することにより形成されたポリオレフ
    ィン樹脂被覆層を有することを特徴とするポリオレフィ
    ン系樹脂被覆キャリア。
  2. 【請求項2】表面が下記式; [式中、外周はキャリア粒子の投影像の外周、面積はキ
    ャリア粒子の投影面積の平均値を表わす]で表わされる
    形状係数として140〜170の値を示す凹凸構造をしてお
    り、キャリア芯材含有率が90重量%以上であるポリオレ
    フィン系樹脂被覆キャリア。
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