JP2579419Y2 - 地下壁用打込式コンクリート型枠 - Google Patents

地下壁用打込式コンクリート型枠

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JP2579419Y2
JP2579419Y2 JP1992072319U JP7231992U JP2579419Y2 JP 2579419 Y2 JP2579419 Y2 JP 2579419Y2 JP 1992072319 U JP1992072319 U JP 1992072319U JP 7231992 U JP7231992 U JP 7231992U JP 2579419 Y2 JP2579419 Y2 JP 2579419Y2
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秀明 岩竹
涼一 竹迫
裕雅 川村
純輔 京免
真幸 坂口
陸生 渡辺
和孝 高田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は地下壁用打込式コンク
リート型枠に関し、特にたとえば打設したコンクリート
壁と一体化されるかつコンクリート壁からの余剰水,湧
水あるいは漏水などを排出できる、地下壁用打込式コン
クリート型枠に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の地下壁用コンクリート型
枠(以下、単に「型枠」という)の一例が特開平3−2
81863号や特開平4−70467号に開示されてい
る。これらの型枠は、導水路および透水層を基板に張り
付けてこれらを予め一体に形成したものである。これら
の型枠を用いてコンクリート壁を打設すると、コンクリ
ートの硬化時には、コンクリートの余剰水が透水層を通
して導水路内に流入し、導水路内を流下して型枠の底部
から排出され、コンクリートの硬化が促進される。そし
て、コンクリートの硬化後には、コンクリートに生じた
クラックからの漏水が透水層を通して導水路内に流入
し、導水路内を流下して型枠の底部から排出され、室内
への漏水浸入が防止される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上述の従来技術では、
いずれも断熱性や不燃性が考慮されていないので、結露
や型枠の燃焼による火災の恐れがあった。また、導水路
および透水層を基板に張り付けた構造であるため、型枠
としての強度が基板にのみ依存し、したがって、十分な
強度を得ようとすると型枠全体の厚みが増大し、重量が
増大してしまうという問題点があった。
【0004】それゆえに、この考案の主たる目的は、結
露や火災を防止でき、しかも軽量にして施工上十分な強
度を有する、地下壁用打込式コンクリート型枠を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この考案は、打設したコ
ンクリート壁と一体化される地下壁用打込式コンクリー
ト型枠において、コンクリート壁側からこの順に互いに
平行に配置される第1および第2パネル、第1パネルの
一方主面と第2パネルの一方主面との間に形成されるか
つ第1および第2パネルを連結する複数のリブ、第1パ
ネルの他方主面に縦方向に延びて形成される複数の支持
部、第2パネルの他方主面に形成される不燃材料からな
る不燃層、および支持部に固着されるかつ複数の支持部
間に形成された空間を封鎖する不織布を備えることを特
徴とする、地下壁用打込式コンクリート型枠である。
【0006】
【作用】コンクリート打設時には、第1パネル,第2パ
ネル,リブおよび支持部等が型枠の構造を支え、不織布
がコンクリート内の余剰水を吸収する。不織布に吸収さ
れた余剰水は、不織布あるいは支持部間の空間を流下
し、型枠の底部から排出される。コンクリート硬化後に
は、不織布とコンクリートとが強固に一体化して壁構造
を形成し、コンクリートに生じたクラックからの漏水
が、上記余剰水と同様にして排出される。また、断熱層
がコンクリート壁からの熱を遮断し、不燃層が炎を遮断
する。
【0007】
【考案の効果】この考案によれば、コンクリート壁から
の熱や室内からの炎を遮断できるので、型枠表面への結
露や型枠の燃焼による火災を防止できる。しかも、現行
型枠よりも軽量かつ高強度に形成できる。この考案の上
述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参
照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかと
なろう。
【0008】
【実施例】図1〜図3を参照して、この実施例の型枠1
0は、地下室12(図2)のコンクリート壁14を打設
するためのものであり、互いに平行に配置される第1パ
ネル16および第2パネル18を含む。第1パネル16
と第2パネル18とは、縦方向に延びる複数のリブ20
によって連結され、第1パネル16,第2パネル18お
よびリブ20によって形成された空気層が横方向に連続
して、断熱層24となる。また、第1パネル16のコン
クリート壁14側主面には、縦方向に延びる断面略T字
状の複数の支持26が一定間隔毎に形成され、支持
26の端部には、不織布等の透水層28が固着される。
支持26,第1パネル16および透水層28によって
囲まれた空間が導水路30となる。第2パネル18の室
内側主面には、石膏ボード等の不燃層32が形成され
る。そして、断熱層24の一方端および他方端には、他
の型枠10と連結し得るように、第1係止片34および
第2係止片36が形成される。スリット幅a,厚みb,
リブピッチPおよび肉厚tは、それぞれたとえば12.
5mm,32mm,25mmおよび1mmに設定される。
【0009】なお、第1パネル16,第2パネル18,
リブ20および支持26等は、たとえばポリ塩化ビニ
ル等の熱伝導性の低い合成樹脂の押出成形によって一体
成形され、その押出時に不燃層32が張り付けられる。
図2を参照して、コンクリート壁14の打設時には、ま
、湧水槽38が形成されたスラブ40の上面に溝42
が形成され、この溝42内に通水路44が設置される。
そして、底面が通水路44のストッパ46に当接するよ
うにして、通水路44上に型枠10が組み立てられる。
このとき、図1および図3からよくわかるように、一の
型枠10の第1係止片34と他の型枠10の第2係止片
36とがブチルテープ等の防水両面テープ46によって
接合される。そして、型枠10と土留め用コンクリート
壁48との間にコンクリート壁14が打設される。コン
クリート壁14を打設すると、コンクリートのセメント
ペーストが透水層28に含浸され、それによってコンク
リート硬化後には特別な接合部材を用いることなくコン
クリート壁14と型枠10とが強固に接合される。
【0010】コンクリート壁14の硬化前には、コンク
リートの余剰水が透水層28を通して導水路30内へ流
入し、導水路30を流下し、通水路44およびスラブ4
0に設けられた通水管50を通して湧水槽38へ排出さ
れる。一方、コンクリート壁14の硬化後には、コンク
リート壁14および48に生じたクラック52(図3)
を通してコンクリート壁14の表面に漏出した水が、先
の余剰水と同様にして湧水槽38へ排出される。また、
コンクリート壁14からの熱は、断熱層24によって遮
断され、室12内で生じた炎は、不燃層32によって遮
断される。
【0011】この実施例によれば、断熱層24および不
燃層32によって、熱および炎を遮断できるので、型枠
10表面への結露や型枠10の燃焼による火災を防止で
きる。また、第1パネル16,第2パネル18,リブ2
0および支持26等を押出成形によって一体成形する
ようにしているので、その構造上、透水層および導水路
を基板に張り付けていた従来技術よりも軽量かつ高強度
に形成できる。
【0012】図4に示す他の実施例の型枠54では、
持部26が中空ブロックとして形成される。図4中の
リット幅a,厚みb,リブピッチPおよび肉厚tは、そ
れぞれたとえば12.5mm,32mm,25mmおよび1mm
に設定される。この実施例においても、第1パネル1
6,第2パネル18,リブ20および支持部26は、た
とえばポリ塩化ビニル等の合成樹脂の押出成形によって
一体成形されるが、その構造上、先の実施例よりも安定
した成形が可能である
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す図解図である。
【図2】図1の実施例の使用状態を示す図解図である。
【図3】図1の実施例の使用状態を示す斜視図である。
【図4】この考案の他の実施例を示す図解図である
【符号の説明】
10,5…型枠 16 …第1パネル 18 …第2パネル 20 …リブ 24 …断熱層 26 …支持 28 …透水層 30 …導水路 32 …不燃層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 竹迫 涼一 大阪市天王寺区四天王寺1丁目5番43号 村本建設株式会社 大阪本社内 (72)考案者 川村 裕雅 大阪市天王寺区四天王寺1丁目5番43号 村本建設株式会社 大阪本社内 (72)考案者 京免 純輔 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ ビニルパイプ工場内 (72)考案者 坂口 真幸 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ ビニルパイプ工場内 (72)考案者 渡辺 陸生 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ ビニルパイプ工場内 (72)考案者 高田 和孝 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ ビニルパイプ工場内 (56)参考文献 特開 平3−250123(JP,A) 特開 平4−70467(JP,A) 特開 平3−281863(JP,A) 特開 平4−343922(JP,A) 特開 平5−33386(JP,A) 特開 平6−108488(JP,A) 特開 平6−10368(JP,A) 特開 平6−65933(JP,A) 実開 平2−91842(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 29/00

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】打設したコンクリート壁と一体化される地
    下壁用打込式コンクリート型枠において、 前記コンクリート壁側からこの順に互いに平行に配置さ
    れる第1および第2パネル、 前記第1パネルの一方主面と前記第2パネルの一方主面
    との間に形成されるかつ前記第1および第2パネルを連
    結する複数のリブ、 前記第1パネルの他方主面に縦方向に延びて形成される
    複数の支持部、 前記第2パネルの他方主面に形成される不燃材料からな
    る不燃層、および 前記支持部に固着されるかつ前記複数
    の支持部間に形成された空間を封鎖する不織布を備える
    ことを特徴とする、 地下壁用打込式コンクリート型枠。
  2. 【請求項2】前記支持部は中空ブロックを含む、請求項
    1記載の地下壁用打込式コンクリート型枠。
JP1992072319U 1992-10-16 1992-10-16 地下壁用打込式コンクリート型枠 Expired - Lifetime JP2579419Y2 (ja)

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