JPH04343922A - 地下外壁の防水工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、地下外壁の防水工法に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、地下構築物の外壁の防水処理とし
ては、例えば、図３に示す工法がある。即ち、この防水
工法は、地下に構築した躯体外壁１の内側に防水モルタ
ル３を施し、中空層７をおいてコンクリートブロック壁
２を設けて二重壁を構成する。前記中空層７の下部に溝
４を設け、躯体外壁１から浸水した水をこの溝４に流し
、溝４に設けた排水路５を介して連通する集水ピット６
に排出し、この集水ピット６から外方に放出するように
なっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の防水工法では、躯体外壁１の内側に二重壁を構成
するためにコンクリートブロック壁２を設ける工法とな
っているが、このコンクリートブロック壁２の施工には
、ブロック単体を多数積層する必要があるため多大な手
間と時間を要し、また、この作業の複雑化と相俟って、
工期の長期化が来されてしまう。更に、前記コンクリー
トブロック壁２では作業者の熟練度合いが大きく影響し
てしまう。

【０００４】また、この種の防水工法を適用した例とし
ては、例えば、特開昭６０−５９２３４号公報（Ｉｎｔ
．Ｃｌ．Ｅ０２Ｄ　３１／０２　）とか特開昭６２−２
３３３４４号公報（Ｉｎｔ．Ｃｌ．Ｅ０２Ｄ　３１／０
２　）に開示したものがある。尚、これらは内側壁面を
コンクリート壁としてあるが、このコンクリート壁を構
築するに、従来ではベニヤとか鋼板等の型枠を建て込ん
でその中にコンクリートを打設するようになっている。

【０００５】ところが、前記ベニヤ等の型枠を用いた場
合は、この型枠を補強するに多くの端太材および支保工
を使用し、また、打設したコンクリートの硬化後には型
枠を撤去する必要がある。このため、前記内側壁を完成
するためには型枠の建て込み以外に、この型枠の撤去お
よび端太材，支保工の取り付け，取り外しによって多大
な労働力を必要とする。このため、前記図３に示した防
水工法と同様に、工期の著しい長期化が来されるという
課題があった。

【０００６】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、地下建造物の地下外壁を構築するに透水性の中空押
出し成型パネルを打込み型枠として用いると共に、この
中空押出し成型パネルを内側壁とすることにより、大幅
な省力化を図りつつ止水性を向上することができる地下
外壁の防水工法を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明は、透水性の中空押出し成型パネルを打込み
型枠として設け、この中空押出し成型パネルを、構築し
ようとする地下外壁の内側に建て込み、この中空押出し
成型パネルの外側にコンクリートを打設することにより
地下外壁を構築すると共に、この中空押出し成型パネル
の下部に集水ピットに通ずる排水路を形成する。

【０００８】

【作用】以上の構成により本発明の地下外壁の防水工法
にあっては、透水性の中空押出し成型パネルを打込み型
枠として用い、この中空押出し成型パネルの外側に打設
したコンクリートにより地下外壁を構築することができ
る。中空押出し成型パネルは、表面水密性、内部透水性
という複合機能を有して構成される。そして、地下外壁
に対して中空押出し成型パネルを内側壁とすることによ
り、これら地下外壁および中空押出し成型パネルにより
二重壁を構成する。従って、地下外壁を通して浸入した
水を前記中空押出し成型パネルの表面側で遮断すると共
に、この遮断された水は透水性を有するこの中空押出し
成型パネル内部を通して下方に案内され、そして、排水
路を介して集水ピットに排出されることになる。

【０００９】ところで、前記中空押出し成型パネルを内
側壁として用いるため、この内側壁の構築完了後に中空
押出し成型パネルを撤去する必要が無い。また、この中
空押出し成型パネルが高い剛性を有していることにより
、中空押出し成型パネルを建て込む際には端太材を不要
とする。従って、型枠の撤去および端太材の取り付け，
取り外しの必要が無いことから、大幅な省力化を達成す
ることができる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。図１，図２は本発明にかかる地下外壁の防水
工法の一実施例を示し、図１は要部断面図、図２は図１
中Ａ−Ａ線からの要部拡大断面図である。

【００１１】即ち、本実施例の地下外壁の防水工法では
、地下構築物を建造するために掘削した地中部分１０に
、集水ピット１２を形成した躯体基部１４を構築し、こ
の躯体基部１４の上面周縁部に、中空押出し成型パネル
としてのハニカムパネル１６を建て込む。このとき、こ
のハニカムパネル１６は、これと前記地中部分１０の内
側との間に所定の空間部を設けて建て込む。このとき、
前記ハニカムパネル１６は、支保工を用いて垂直状態に
固定する。尚、前記支保工は後述する地下外壁２２の構
築完了後に撤去する。

【００１２】前記ハニカムパネル１６は図２に示したよ
うに、正六角形の枠単体１６ａを多数配置してハニカム
本体１６ｂを構成してあり、それぞれの枠単体１６ａは
各辺を、隣接する枠単体１６ａの一辺として共有する構
成となっている。また、前記ハニカム本体１６ｂの両側
には端板１６ｃ，１６ｄを固着してある。このような構
成とすることにより、前記ハニカムパネル１６はその圧
縮方向は勿論のこと、曲げ方向における強度および剛性
を高く設定することができる。従って、このハニカムパ
ネル１６を打込み型枠として用いることに何等支障は生
じない。

【００１３】ところで、かかる構成となるハニカムパネ
ル１６は、ハニカム本体１６ｂの大部分が空間部をもっ
て構成され、これら空間部を互いに連通する構造として
透水性を備える。また、外側となる図中左方の前記端板
１６ｃを多孔板として形成することにより、後述する地
下外壁２２の浸水を、透水機能を備えた前記ハニカム本
体１６ｂに導入することができる。他方、表面側の端板
１６ｄは水密な不透水構造として構成される。

【００１４】そして、前記ハニカムパネル１６を建て込
んだ後、このハニカムパネル１６の外側、つまり、この
ハニカムパネル１６と前記地中部分１０との間の空間部
に躯体コンクリートを打設し、これが硬化することによ
りこのコンクリートを地下外壁２２として構築する。

【００１５】また、前記躯体基部１４の上端周縁部には
、一端が前記ハニカムパネル１６の下端部に開口し、他
端が集水ピット１２内に開口する複数の排水路２４を形
成してある。尚、前記ハニカムパネル１６の建て込み後
に、床面となる軽量コンクリート２６を施工する。

【００１６】以上の構成により本実施例の地下外壁の防
水工法にあっては、ハニカムパネル１６の外側に躯体コ
ンクリートを打設することにより、この打設したコンク
リートで地下外壁２２を簡単に構築することができる。 また、この地下外壁２２に対して前記ハニカムパネル１
６を内側壁とし、これら地下外壁２２とハニカムパネル
１６とをもって二重壁を構成する。

【００１７】従って、前記地下外壁２２から水が浸入し
た場合、この水を前記ハニカムパネル１６で遮断するこ
とができる。そして、このハニカムパネル１６で遮断さ
れた水は端板１６ｃからハニカム本体１６ｂに導入され
、このハニカム本体１６ｂ内に導入された水は徐々に下
方に案内される。一方、前記ハニカムパネル１６の下端
部には集水ピット１２に通ずる排水路２４を形成してあ
るため、前記ハニカム本体１６ｂを伝って流下した水を
この排水路２４を介して集水ピット１２に排出すること
ができ、地下外壁２２の止水性を著しく向上することが
できる。

【００１８】ところで、前記ハニカムパネル１６は前記
地下外壁２２の打込み型枠として用いると共に、このハ
ニカムパネル１６を内側壁として用いたため、この内側
壁の構築完了後にハニカムパネル１６を撤去する必要が
無い。また、このハニカムパネル１６は、ハニカム本体
１６ｂのハニカム構造をもって高い剛性を有しており、
このハニカムパネル１６を建て込む際にも、従来用いら
れていた端太材を不要とする。

【００１９】従って、地下外壁２２の内側壁としてハニ
カムパネル１６を用いたことにより、従来行っていた型
枠の撤去および端太材の取り付け，取り外しを全く必要
とせず、現場での大幅な省力化を達成することができる
。また、前記ハニカムパネル１６は工場等で一括生産さ
れることにより、その製品の均一性を確保できると共に
、表面仕上げを行った状態で現場に搬入することができ
るため、内側壁を構築するにあたって現場での建築従事
者の熟練度をそれ程必要としないと共に、内側壁の表面
仕上げを省略できることから、労働者不足の現状に十分
対処することができる。

【００２０】中空押出し成型パネルとしては、アルミハ
ニカムや中空プラスチック成形品等でも良い。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように本発明の地下外壁の
防水工法にあっては、地下外壁を構築するに中空押出し
成型パネルを打込み型枠として構築したので、この地下
外壁の構築完了後に型枠の撤去の必要が無いこと、およ
び、前記中空押出し成型パネルを内側壁として用いたこ
とにより、内側壁の表面仕上げを必要とせず、大幅な省
力化を達成すると共に、工期の大幅な短縮化を図ること
ができる。

【００２２】また、前記中空押出し成型パネルは製品の
均一性を確保できることにより、内側壁を構築するにあ
たって現場での建築従事者の熟練度をそれ程必要とせず
、労働者不足の現状に十分対処することができる。

【００２３】更に、内側壁として用いる中空押出し成型
パネルは、表面が水密性に優れ、かつ、内部に透水性を
備えた複合化システムにより、地下外壁の止水性を著し
く向上することができるという各種優れた効果を奏する
。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる防水工法を用いて構築した地下
外壁の一実施例を示す要部断面図である。

【図２】図１中、Ａ−Ａ線からの要部拡大断面図である
。

【図３】従来の防水工法を示す地下外壁の要部断面図で
ある。

【符号の説明】

１２　　集水ピット １６　　ハニカムパネル １６ａ　　ハニカム本体 ２２　　地下外壁 ２４　　排水路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　透水性の中空押出し成型パネルを打込
   み型枠として設け、この中空押出し成型パネルを、構築
   しようとする地下外壁の内側に建て込み、この中空押出
   し成型パネルの外側にコンクリートを打設することによ
   り地下外壁を構築すると共に、この中空押出し成型パネ
   ルの下部に集水ピットに通ずる排水路を形成することを
   特徴とする地下外壁の防水工法。