JP2574825B2 - 新規ポリカーボネート系重合体とその製法 - Google Patents

新規ポリカーボネート系重合体とその製法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なポリカーボネート系重合体とその製
法に関し、より詳しくは、溶融流動性に優れ、成形加工
しやすく成形後の残留歪みが小さいポリカーボネート系
重合体とその製法に関する。
〔従来の技術〕
ポリカーボネート系樹脂は、透明性、耐熱性、機械的
強度等に優れており、光学分野、電気分野、医療、化学
分野等の種々の分野に利用されている。
しかしながら、一般に用いられている2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパンを原料とするポリカー
ボネートは、射出成形等の成形加工時に溶融流動性が悪
いという欠点を有しており、特に超精密成形品等に用い
るには不適当である等の問題点があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、透明性、耐熱性、機械的強度等の基本特性
に優れ、しかも成形時の溶融流動性が著しく向上してお
り、成形時に発生する応力が著しく少ない新規ポリカー
ボネート系重合体を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定の構造の
繰り返し単位を有し、かつ、特定の重合体末端構造を有
するポリカーボネート系重合体が上記目的を満足するこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
すなわち、本発明は、次の一般式(I) で表されるポリカーボネート系重合体を提供するもので
ある。
〔但し、上記式中、X1は単結合、−O−、−S−、−SO
2−、−CO−、 (ここで、R1およびR2はそれぞれ水素原子、ハロゲン原
子、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を表
し、R1とR2は同じであっても異なっていてもよい。)、 CH2 (但し、uは2〜10の整数を表す。)、ある
いは (但し、rは4〜8の整数を表す。)を表し、nは10〜
100の数を表し、Zは次の一般式(II) −CO−R3 (II) (但し、R3は、炭素数8〜30のアルキル基を表す。)ま
たは次の一般式(III) (但し、R4は、炭素数8〜30のアルキル基を表し、Y
は、単結合、−O−または−COO−を表す。)を表
す。〕で表されるポリカーボネート系重合体を提供する
ものである。
本発明のポリカーボネート系重合体は、重合体の主鎖
が、前記一般式(I)で表され、重合体の両末端の各々
が、前記一般式(II)〜(III)のいずれかによって表
される構造を有する末端変性ポリカーボネート重合体で
ある。
この一般式(I)で表される構造を有しているため成
形加工時における溶融流動性がよくなるとともに光学弾
性係数も小さくなる。
前記重合体は、X1の異なるモノマーを用いたランダム
重合体、交互重合体、ブロック重合体であってもよく、
それらの混合物であってもよいが、通常その製造の容易
さなどの点からホモ重合体が好適に使用される。
前記重合体は、両末端が前記の如く、一般式(II)〜
(III)で表される基の中の少なくとも1種によって構
成される。
前記X1として用いられる前記 中のR1およびR2の各々の具体例としては、たとえば、水
素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、フェニル基等を挙げることができ、これら
R1およびR2から構成される の特に好適なものとして、たとえば 等を挙げることができる。
前記 の特に好適なものとしては、たとえば 等を挙げることができる。
前記X1の特に好適なものとしては、たとえば、 −SO2−、 等を挙げることができる。
前記nは、10〜100の数を表すが、通常15〜80程度が
好ましい。
前記重合体末端基中のR3およびR4の各々の具体例とし
ては、たとえば、直鎖状または分岐状のオクチル基、ノ
ニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オク
タデシル基等を挙げることができる。
本発明のポリカーボネート系重合体は、上記の如き特
定の重合体主鎖構造および特定の重合体末端構造を有す
るものであるが、このポリカーボネート系重合体は、そ
の塩化メチレンを溶媒とする0.5g/dl濃度の溶液の20℃
における還元粘度〔ηsp/c〕が0.2dl/g以上、好ましく
は0.25〜0.8dl/gのものが望ましい。
この還元粘度が、0.2dl/g未満のものは、十分な強度
が得られない。
本発明のポリカーボネート系重合体は、通常、直鎖状
のポリカーボネートから成るものが好適であるが、本発
明の目的に支障のない範囲で所望により、部分的に分岐
構造を有するものも使用可能であり、また、少量の末端
未変性の重合体分子をあるいは、前記一般式(II)〜
(III)以外の末端基を有する重合体を含有させてもよ
い。
また、使用目的に応じて、通常用いられる種々の添加
物を添加したり、他のポリカーボネート等のポリマーと
の組成物として用いてもよい。
本発明のポリカーボネート系重合体は通常、次の一般
式(IV) で表される二価フェノールに、炭酸エステル形成性化合
物を反応させてポリカーボネート系重合体を製造するに
あたり、末端停止剤として、R3−COOH、R3−COX2または のいずれかを用いることにより製造することができる。
〔但し、式中、X1、R3、R4、Yは、それぞれ前記同様の
意味を表し、X2はハロゲン原子を表す。〕 なお、上記末端停止剤は、重合体末端の変性剤として
作用するものであり、本発明の目的に支障のない範囲
で、他の末端停止剤、たとえば、一官能性フェノール
類、ナフタレン類等の公知の一官能性有機化合物等を併
用することも可能である。
前記一般式(IV)で表される化合物の具体例として
は、たとえば3,3′−ジフェニル−4,4′−ジヒドロキシ
ビフェニル、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フェニ
ル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(3
−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−
ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(3−フェニル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3
−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,4−
ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルブタン、2,2−ビス(3−フェニル
−4−ヒドロキシフェニル)オクタン、1,8−ビス(3
−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス
(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、
ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)スルフ
ィド、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)
ケトン、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロ
キシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(3−フェ
ニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等を挙
げることができ、これらの中で特に、2,2−ビス(3−
フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1−フ
ェニル−1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)スルホン、1,1−ビス(3−フェニル−4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が好ましい。
なお、これらの化合物は、一種単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。
前記一般式R3−COOH、R3−COX2で表される化合物とし
ては、たとえば、ノナノイルクロリド、ノナノイルブロ
ミド、デカノイルクロリド、デカノイルブロミド、ウン
デカノイルクロリド、ドデカノイルクロリド、ペンタデ
カノイルクロリド、ヘキサデカノイルクロリド、オクタ
デカノイルクロリド、イコサノイルクロリド、ノナン
酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、ペンタデカ
ン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸等を挙げること
ができる。
なお、これらの化合物は、1種単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。
前記一般式(V)で表される化合物としては、たとえ
ば、p−オクチルフェノール、m−オクチルフェノー
ル、o−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、
m−ノニルフェノール、p−デシルフェノール、p−
(2−メチルノニル)フェノール、p−ウンデシルフェ
ノール、p−ドデシルフェノール、p−(2−メチルド
デシル)フェノール、p−ペンタデシルフェノール、p
−ヘキサデシルフェノール、p−オクタデシルフェノー
ル、m−オクタデシルフェノール、p−オクチルオキシ
フェノール、m−オクチルオキシフェノール、p−ノニ
ルオキシフェノール、p−デシルオキシフェノール、p
−ドデシルオキシフェノール、p−ヘキサデシルオキシ
フェノール、p−オクタデシルオキシフェノール、p−
オクチルオキシカルボニルフェノール、m−オクチルオ
キシカルボニルフェノール、p−ノニルオキシカルボニ
ルフェノール、p−デシルオキシカルボニルフェノール
(p−ヒドロキシ安息香酸デシル)、p−ドデシルオキ
シカルボニルフェノール(p−ヒドロキシ安息香酸ドデ
シル)、p−ヘキサデキルオキシカルボニルフェノー
ル、p−オクタデシルオキシカルボニルフェノール等を
挙げることができる。
これらの中でも、p−体が好適であり、特に、p−ノ
ニルフェノール、p−デシルオキシフェノール、p−ド
デシルオキシカルボニルフェノール等が好適に使用でき
る。
なお、これらの化合物は、1種単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。
前記炭酸エステル形成性化合物としては、従来のビス
フェノールA等をモノマーとするポリカーボネートの製
造に用いるもの、たとえば、ハロゲン化カルボニル、炭
酸エステル、ハロホルメート類等が使用できる。
このハロゲン化カルボニルの具体例としては、たとえ
ば、二臭化カルボニル、二塩化カルボニル(ホスゲン)
あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
前記炭酸エステルとしては、たとえば、ジフェニルカ
ーボネート、ジ(クロロフェニル)カーボネート、ジト
リルカーボネート、ジナフチルカーボネート等あるいは
これらの混合物を挙げることができる。
前記ハロホルメート類としては、前記一般式(IV)で
表される化合物のクロロホルメートが使用できる。
前記モノマーと炭酸エステル形成性化合物との反応
(重合反応)および前記末端停止剤による重合体末端基
変性反応(停止反応)は、公知の重合方法、末端基変性
反応方法に準じて行うことができ、たとえば、次に示す
如き反応方法が好適に採用できる。
すなわち、前記一般式(IV)で表される化合物に、ホ
スゲンを導入し、末端未変性オリゴマーもしくはポリマ
ーを形成せしめ、次いで、前記末端停止剤を適量添加し
て、上記重合反応を継続しつつ上記停止反応を行わしめ
る方法が特に好適に採用できる。
上記重合反応および重合体末端基変性反応を行うに際
しては、酸受容体、および触媒を適宜使用することがで
きる。
この酸受容体としては、たとえば、トリエチルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン、トリプロピルアミン、ト
リブチルアミン、ピリジン等の第三級アミン等の有機系
酸受容体、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水
酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩などの無機系酸
受容体が使用できる。これらの中でも通常、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等の強アルカリ化合物が好適に
使用できる。なお、これらの水酸化アルカリは、前記一
般式(IV)で表されるモノマーとの塩として用いること
も可能である。
また、前記重合反応、末端基変性反応は、所望により
溶媒の存在下で行うことができる。
この溶媒としては、ビスフェノールA等をモノマーと
する公知のポリカーボネートの製造に用いられるもの、
すなわち水系溶媒、非水系極性溶媒などが使用可能であ
る。
前記触媒としては、公知のものが使用可能であり、具
体的にはたとえばトリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン等の第3級アミン、テトラ
エチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウ
ムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニ
ウム化合物、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド
等の第4級ホスホニウム化合物等を挙げることができ
る。これらの中でも、特にトリエチルアミン等の第3級
アミン等が好適に使用できる。
また、上記重合反応を行うに際して、所望により、但
し、本発明の目的に支障のない範囲で公知の三官能性化
合物などの多官能性化合物を適量添加し、部分的に分枝
状構造を有するポリカーボネート系樹脂としたり、公知
の他のモノマーを添加して、重合体の主鎖に他の繰り返
し単位を導入することも可能である。
このようにして得られたポリカーボネートは、公知の
分離方法等による分離操作、公知の洗浄方法などの精製
操作等の後処理を施して、所望の純度のものとすること
ができる。
上記のようにして得られたポリカーボネート系重合体
は、そのまま、あるいは所望により、使用目的に応じて
添加物や他のポリカーボネート等のポリマー等を配合し
て組成物とし、各種の用途に使用することができる。
このようにして得ることができるポリカーボネート系
樹脂からなる本発明の光学機器用素材は、射出成形等の
成形加工時における溶融流動性に著しく優れ、成形加工
が容易であり、しかもポリマーボネートが有する透明
性、耐熱性、機械的強度等の基本特性に優れることはも
とより、特に複屈折等の光学異方性が著しく低減した成
形品を得ることができる優れた光学機器用素材であり、
たとえば、レンズ、光ディスク、光ファイバー等の種々
の光学機器用成形品、特に超精密光学機器用成形品とし
て好適に利用できる。
さらに、電気アイロンの水タンク、電子レンジ用品、
液晶表示用基板、プリント基板、高周波用回路基板、透
明導電性シート・フイルム等の電気分野、注射器、ピペ
ット、アニマルゲージ等の医療、化学分野、カメラボデ
ィ、各種計器類ハウジング、フイルム、シート、ヘルメ
ット等各種の分野で好適に利用できる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 内容量1のフラスコに2,2−ビス(3−フェニル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン95g(025mol)を3
規定濃度の水酸化カリウム水溶液600mlに溶解させた溶
液と塩化メチレン250mlを加え、外部冷却により液温を1
0℃付近に保ちながらホスゲンを340ml/分の割合で30分
吹き込んだ。その後、p−ノニルフェノール1gと0.5Mト
リエチルアミン水溶液2mlとを加え1時間かく拌し、重
合させた。
重合終了後、有機層に塩化メチレン500mlを加えて希
釈し、水、希塩酸、水の順に洗浄した後、メタノール中
に投入してポリカーボネートを得た。
この重合体は塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dl
の溶液の20℃における還元粘度〔ηsp/c〕が0.56dl/gで
あった。
この重合体の1H−NMRスペクトル分析から、フェニル
基(6.7〜7.6ppm)、分子末端のノニル基のメチレン鎖
(1.3ppm)の吸収が認められ、下記の繰り返し単位およ
び末端構造を有するものと認められた。
得られた重合体の物性を第1表に示す。
実施例2 実施例1においてp−ノニルフェノールの代わりにp
−ヒドロキシ安息香酸n−ドデシル1.39gを用いた以外
は同様にして重合体を得た。
ここで得られた重合体は、1H−NMR分析より、下記の
繰り返し単位および末端構造を有するものと認められ
た。
得られた重合体の物性を第1表に示す。
実施例3 実施例1において2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンの代わりに1−フェニル−
1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)
エタン110g(0.25mol)を用いた以外は同様にして、重
合体を得た。
ここで得られた重合体は、1H−NMR分析より、下記の
繰り返し単位および末端構造を有するものと認められ
た。
得られた重合体の物性を第1表に示す。
実施例4 実施例1において2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンの代わりにビス(3−フェ
ニル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン100g(0.25mo
l)を用い、さらにp−ノニルフェノールの代わりにp
−ヒドロキシ安息香酸n−ドデシル1.39gを用いた以外
は同様にして、重合体を得た。
ここで得られた重合体は、1H−NMR分析より、下記の
繰り返し単位および末端構造を有するものと認められ
た。
得られた重合体の物性を第1表に示す。
実施例5 実施例1において2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンの代わりに1,1−ビス(3
−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン
105g(0.25mol)を用い、p−ノニルフェノールの代わ
りにp−ドデシロキシフェノール1.26g(0.25mol)を用
いた以外は同様にして重合体を得た。
ここで得られた重合体は、1H−NMR分析より、下記の
繰り返し単位および末端構造を有するものと認められ
た。
得られた重合体の物性を第1表に示す。
比較例1 実施例1において2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンの代わりに2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、p−ノニルフェノー
ルの代わりにp−tert−ブチルフェノールを用いた以外
は同様にして重合体を得た。
得られた重合体の物性を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明のポリカーボネート系重合体は透明性、耐熱
性、機械的強度等の一般のポリカーボネート樹脂が有す
る基本的特性に優れていることはもとより、従来のもの
に比較して、射出成形等の成形加工時における溶融流動
性に著しく優れ、成形加工が容易で、特に超精密成形品
を容易に得ることができる実用上著しく有利な効果を有
している。
さらに、光学異方性が小さく、光学用の材料として好
適である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I) で表されるポリカーボネート系重合体。 [但し、上記式中、X1は単結合、−O−、−S−、−SO
    2−、−CO−、 (ここで、R1およびR2はそれぞれ水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を表
    し、R1とR2は同じであっても異なっていてもよい。)、 CH2 (但し、uは2〜10の整数を表す。)、ある
    いは (但し、rは4〜8の整数を表す。)を表し、nは10〜
    100の数を表し、Zは次の一般式(II) −CO−R3 (II) (但し、R3は、炭素数8〜30のアルキル基を表す。)ま
    たは次の一般式(III) (但し、R4は、炭素数8〜30のアルキル基を表し、Y
    は、単結合、−O−または−COO−を表す。)を表
    す。]
  2. 【請求項2】式(IV) で表される二価フェノールに、炭酸エステル形成性化合
    物を反応させてポリカーボネート系重合体を製造するに
    あたり、末端停止剤として、R3−COOH、R3−COX2、また
    のいずれかを用いることを特徴とする次の一般式(I) で表されるポリカーボネート系重合体の製法。 [但し、上記式中、X1は単結合、−O−、−S−、−SO
    2−、−CO−、 (ここで、R1およびR2はそれぞれ水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を表
    し、R1とR2は同じであっても異なっていてもよい。)、 CH2 (但し、uは2〜10の整数を表す。)、ある
    いは (但し、rは4〜8の整数を表す。)を表し、nは10〜
    100の数を表し、Zは次の一般式(II) −CO−R3 (II) (但し、R3は、炭素数8〜30のアルキル基を表す。)ま
    たは次の一般式(III) (但し、R4は、炭素数8〜30のアルキル基を表し、Y
    は、単結合、−O−または−COO−を表す。)を表し、X
    2はハロゲン原子を表す。]
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JPH01156323A (ja) 1989-06-19

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