JP2573025B2 - リニアモーター駆動の搬送装置 - Google Patents

リニアモーター駆動の搬送装置

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JP2573025B2
JP2573025B2 JP63097461A JP9746188A JP2573025B2 JP 2573025 B2 JP2573025 B2 JP 2573025B2 JP 63097461 A JP63097461 A JP 63097461A JP 9746188 A JP9746188 A JP 9746188A JP 2573025 B2 JP2573025 B2 JP 2573025B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、左右一対のガイドレールに支持案内される
搬送用電車側にリニアモーター本体を左右一対取り付
け、この左右一対のリニアモーター本体に対面するよう
に走行経路側に左右一対のリニアモーター用二次導体部
を配設したリニアモーター駆動の搬送装置に関するもの
である。
(従来の技術とその問題点) この種の搬送装置において、搬送用電車が水平カーブ
経路部を円滑に走行し得るように、内側になるリニアモ
ーターの推力を外側になるリニアモーターの推力よりも
小さくすることが考えられている。しかして、このリニ
アモーターの推力を変えるハード的な方法として、リニ
アモーター用二次導体部の巾を変えることも知られてい
る。
一方、搬送用電車を支持案内する左右一対のガイドレ
ールをリニアモーター用二次導体部に兼用させることに
より、ガイドレールとは別にリニアモーター用二次導体
を敷設する場合と比較して、搬送用電車の走行経路巾を
狭くすることができるとともに、リニアモーター用二次
導体専用の支持手段なども不要になり、装置全体のコス
トダウンにも役立つ。
しかしながら、上記のように左右一対のガイドレール
をリニアモーター用二次導体部に兼用させている場合
に、当該リニアモーター用二次導体部の巾を水平カーブ
経路部において変化させると、ガイドレール自体の巾も
変化することになって搬送用電車の操向に支障が生じる
結果になる。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記のような従来の問題点を解決することの
できるリニアモーター駆動の搬送装置を提供せんとする
ものであって、その構成を後述する実施例の参照符号を
付して示すと、搬送用電車1には、片側のガイドレール
2Aを左右両側から挟む位置決め用ガイドローラー7,8を
備え且つ当該片側のガイドレール2A上を転動する支持用
ホィール3a,4aを軸支する前後の一対の操向用トロリー5
a,6aと、ガイドレール2Aに追従する前記操向用トロリー
5a,6aの操向運動を他方のガイドレール2B上を転動する
支持用ホィール3b,4bに伝達する操向運動伝達手段(5b,
12a,12b,14)(6b,13a,13b,15)とが設けられ、 前記左右一対のリニアモーター用二次導体部32は前記
左右一対のガイドレール2A,2Bの上に敷設されて、前記
支持用ホィール3a〜4bの転動走行面29を兼用し、水平カ
ーブ経路部33では、内側のガイドレール2Aまたは2Bの上
に敷設されているリニアモーター用二次導体部32の巾Da
が、外側のガイドレール2Bまたは2Aの上に敷設されてい
るリニアモーター用二次導体部32の巾Dbより狭くされて
いる。
(実施例) 以下に本発明の一実施例を添付の例示図に基づいて説
明する。
第1図〜第4図において、1は搬送用電車であって、
走行経路に沿って敷設された左右一対のガイドレール2
A,2B上を転動する左右一対、前後2組の支持用ホィール
3a,3b及び4a,4bと、前後一対の操向用トロリー5a,6a
と、左右一対のリニアモーター本体9A,9Bと、操向運動
伝達手段とを備えている。
操向用トロリー5a,6aは、一方のガイドレール2A上を
転動する支持用ホィール3a,4aを夫々各別に軸支するも
ので、夫々ガイドレール2Aを前後2箇所で左右両側から
挟むように垂直軸で軸支された位置決め用ガイドローラ
ー7,8を有する。
前記操向運動伝達手段は、ガイドレール2B上を転動す
る支持用ホィール3b,4bを夫々各別に軸支するホィール
軸支部材5b,6bと、連動アーム12a〜13bと、連動リンク1
4,15とから構成されている。即ち、前記操向用トロリー
5a,6aとホィール軸支部材5b,6bとは、夫々各ホィール3a
〜4bの真上位置で垂直支軸10a〜11bにより揺動可能に支
承され、それぞれ左右対をなす操向用トロリー5aとホィ
ール軸支部材5b及び操向用トロリー6aとホィール軸支部
材6bは、これら操向用トロリー及びホィール軸支部材か
ら連設された連動アーム12a,12b及び13a,13bと連動リン
ク14,15を介して各々同一方向に連動するように連動連
結されている。
前記リニアモーター本体9A,9Bには、その前後両端か
らブラケット16a,17a及び16b,17bが突設され、左右同一
側に位置する前後の操向用トロリー5a,6a及びホィール
軸支部材5b,6bから夫々連設された支持アーム18a,19a及
び18b,19bの内端部に、前記ブラケット16a,17a及び16b,
117bを介して各リニアモーター本体9A,9Bの前後両端が
垂直支軸20a,21a及び20b,21bにより揺動可能に支持され
ている。
なお、ブラケット17a,17bにはリニアモーター本体9A,
9Bの長さ方向に長い長孔22a,22bが設けられ、この長孔
に前記垂直支軸21a,21bが貫通している。また、リニア
モーター本体両端のブラケット16a,17a及び16b,17bに
は、これらリニアモーター本体9A,9Bとガイドレール2A,
2Bとの間の空隙が一定値以下となったときにガイドレー
ル2A,2Bに当接する、夫々左右一対のリニアモーター保
護用ローラー23,24が軸支されている。
25は給電レールユニットであって、両ガイドレール2
A,2B間に敷設された支持レール26の一側面に支持され、
搬送用電車1における前記操向用トロリー5a,6aに支持
されている集電ユニット27が摺接することにより、リニ
アモーター本体9A,9Bなどに対する給電及び地上側のメ
インコントローラと搬送用電車1側のサブコントローラ
ーとの間の制御信号の授受が行われる。
なお、前記支持レール26には、左右一対のガイドレー
ル2A,2B及び給電レールユニット25を覆う断面門形のカ
バープレート28が取り付けられ、搬送用電車1における
各支持用ホィール3a〜4bなどはこのカバープレート28の
内側を通過するように構成されている。従って第2図に
示すように、前記操向用トロリー5a,6a及びホィール軸
支部材5b,6bはカバープレート28の両側辺下側を通って
外側上方に延出され、カバープレート28の外側上方で搬
送用電車1に垂直支軸10a〜11bにより枢着される。
前記両ガイドレール2A,2Bは、リニアモーター用二次
導体レールを兼用するように、第5図に示す如く支持用
ホィール3a〜4bが転動走行するホィール転動走行面29を
形成するアルミニウムなどの非磁性板30と、この非磁性
板30の内側に積層された鉄板31とから成る二次導体部32
を備えている。即ち、矩形断面の筒状部材から成るガイ
ドレール2A,2Bの上に前記リニアモーター用二次導体部3
2が左右両側に張り出すように敷設されている。
また、第4図、第6図及び第7図に示すように、搬送
用電車1の走行経路中の水平カーブ経路部33では、内側
になるガイドレール、図示例ではガイドレール2A、の二
次導体部32の巾Da(二次導体面を兼用するホィール転動
走行面29の巾)を、外側になるガイドレール、図示例で
はガイドレール2B、の二次導体部32の巾Db(二次導体面
を兼用するホィール転動走行面29の巾)よりも狭く構成
している。勿論、図示のように、当該リニアモーター用
二次導体部32を支持しているガイドレール2A,2Bそのも
のは変えないで一定巾のものが使用されている。
外側になるガイドレール2Bの二次導体部32の巾Dbに対
する外側のガイドレール2Bの二次導体部32のDaの縮小率
は、例えば水平カーブ経路部33の半径が小さいほど前記
縮小率を大きくするように、水平カーブ経路部33の半径
に対応させて決定することができる。勿論、直線経路部
では両ガイドレール2A,2Bの二次導体部32の巾は前記巾D
bに等しい。
以上のように構成されたリニアモーター駆動の搬送装
置においては、左右一対のガイドレール2A,2Bにおける
ホィール転動走行面(リニアモーター用二次導体面)29
に微小空隙を隔てて対向する左右一対のリニアモーター
本体9A,9Bに通電して励磁させることにより、これらリ
ニアモーター本体9A,9Bとガイドレール2A,2Bの二次導体
部32との間の磁気作用で周知の如く搬送用電車1に所定
の方向の推力を生じさせ、搬送用電車1をして両ガイド
レール2A,2Bに沿って自走させることができる。
しかして、第4図に示すように搬送用電車1が水平カ
ーブ経路部33を走行する場合、片側のガイドレール2A上
を転動する支持用ホィール3a,4aは、位置決め用ガイド
ローラー7,8によって操向用トロリー5a,6aがガイドレー
ル2Aの曲がりに従って垂直支軸10a,11aの周りで揺動す
るので、自動的にガイドレール2Aの曲がり方向に操向さ
れる。そしてこの操向用トロリー5a,6aの操向運動が連
動アーム12a〜13bと連動リンク14,15を介して反対側の
ホィール軸支部材5b,6bに伝達され、当該ホィール軸支
部材5b,6bも垂直支軸10b,11bの周りで同一方向に揺動す
るので、当該ホィール軸支部材5b,6bに軸支されている
支持用ホィール3b,4bもガイドレール2Bの曲がり方向に
自動的に操向される。従って搬送用電車1は、円滑に水
平カーブ経路部を走行することができる。
一方、前記のように搬送用電車1が水平カーブ経路部
33を走行するとき、第4図に示すように、ガイドレール
2A,2Bの曲がり方向に自動的に操向運動を行う操向用ト
ロリー5a,6a及びホィール軸支部材5b,6bの運動が支持ア
ーム18a〜19bと垂直支軸20a〜21bを介して各リニアモー
ター本体9A,9Bに伝達され、両リニアモーター本体9A,9B
が円弧状に湾曲するガイドレール2A,2Bの外方(円弧の
中心から遠ざかる方向)へ自動的に横動せしめられ、ガ
イドレール2A,2Bの表面、即ち二次導体面を兼用ホィー
ル転動走行面29の真上位置から各リニアモーター本体9
A,9Bが内方(円弧の中心に近づく方向)に外れるのを防
止する。
また、前記のように搬送用電車1が水平カーブ経路部
33を走行するとき、内側になるリニアモーター本体、図
示例ではリニアモーター本体9A、が対応するガイドレー
ル2Aのリニアモーター用二次導体部32の巾Daが狭くなっ
ているので、両リニアモーター本体9A,9Bに対する電圧
や周波数などの励磁条件が同一でも、内側になるリニア
モーター(リニアモーター本体9Aとガイドレール2Aのリ
ニアモーター用二次導体部32)によって得られる有効推
力が、外側になるリニアモーター(リニアモーター本体
9Bとガイドレール2Bのリニアモーター用二次導体部32)
によって得られる有効推力よりも小さくなる。従って搬
送用電車1は、両リニアモーターの有効推力の差によっ
て水平カーブ経路部33の曲がり方向へ操向される傾向と
なる。
なお、上記実施例に示した両リニアモーター本体9A,9
Bの水平カーブ経路部での横動手段は本発明に必須のも
のではなく、場合によっては省くことができる。
(発明の作用及び効果) 以上のように本発明のリニアモーター駆動の搬送装置
によれば、左右一対のリニアモーターで搬送電車を推進
させるものでありながら、搬送用電車が水平カーブ経路
部を走行するとき、内側になるリニアモーター本体が対
応するリニアモーター用二次導体部の巾が狭くなってい
るので、左右一対のリニアモーター本体に対する電圧や
周波数などの励磁条件を変えなくとも、内側になるリニ
アモーターによって得られる有効推力が、外側になるリ
ニアモーターによって得られる有効推力よりも自動的に
小さくなる。従って搬送用電車は、両リニアモーターの
有効推力の差によって水平カーブ経路部の曲がり方向へ
操向される傾向となり、直進しようとする搬送用電車を
ガイドレールと当該搬送用電車側の操向用トロリーにお
ける位置決め用ガイドローラーとで無理に操向させる場
合と比較して、前記ガイドレールと位置決め用ガイドロ
ーラーとの間の接触圧力が小さくなる。換言すれば、水
平カーブ経路部を走行する際に前記位置決め用ガイドロ
ーラーに作用する横向きの荷重が小さくなり、搬送用電
車の走行抵抗が小さくなるので、水平カーブ経路部にお
いても搬送用電車を効率良く推進させ得るとともに、前
記操向用トロリーの位置決め用ガイドローラーの耐用寿
命も長からしめることができる。
しかも本発明によれば、搬送用電車を支持案内する左
右一対のガイドレールの上にリニアモーター用二次導体
部を敷設して、当該リニアモーター用二次導体部の表面
を搬送用電車の支持用ホィールの転動走行面に兼用させ
たので、左右一対のガイドレールと左右一対のリニアモ
ーター用二次導体部とを各別に並設する場合と比較し
て、搬送用電車の走行経路巾を狭めることができるとと
もに、走行経路全体の構造も簡単になってコストダウン
を図ることができるのであるが、左右一対のガイドレー
ルと左右一対のリニアモーター用二次導体部とを兼用さ
せる具体構造として、ガイドレールの上にリニアモータ
ー用二次導体部を敷設して、このリニアモーター用二次
導体部の巾のみを水平カーブ経路部において変えるよう
に構成したので、片側のガイドレールを左右両側から挟
む位置決め用ガイドローラーを備えた操向用トロリーを
利用して搬送用電車を操向させる構成を採用して、搬送
用電車の水平カーブ経路部での走行を確実且つ円滑に行
わせることができるに至ったのである。
【図面の簡単な説明】 第1図は縦断側面図、第2図は縦断正面図、第3図は横
断平面図、第4図は水平カーブ経路部での走行状態を示
す横断平面図、第5図はガイドレールの縦断斜視図、第
6図は水平カーブ経路部でのガイドレールを示す平面
図、第7図は水平カーブ経路部でのガイドレールとリニ
アモーター本体とを示す縦断正面図である。 1……搬送用電車、2A,2B……ガイドレール、3a〜4b…
…支持用ホィール、5a,6a……操向用トロリー、5b,6b…
…ホィール軸支持部、7,8……操向用トロリーの位置決
め用ガイドローラー、9A,9B……リニアモーター本体、1
0a〜11b……垂直支軸、12a〜13b……連動アーム、14,15
……連動リンク、25……給電レールユニット、27……集
電ユニット、28……カバープレート、29……ホィール転
動走行面(二次導体面)、32……リニアモーター用二次
導体部、33……水平カーブ経路部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−44913(JP,A) 特開 昭54−72804(JP,A) 特開 昭61−1204(JP,A) 特開 昭52−95406(JP,A) 実公 昭44−17220(JP,Y1) 実公 昭48−2564(JP,Y1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右一対のガイドレールに支持案内される
    搬送用電車側にリニアモーター本体を左右一対取り付
    け、この左右一対のリニアモーター本体に対面するよう
    に走行経路側に左右一対のリニアモーター用二次導体部
    を配設した搬送装置であって、前記搬送用電車には、片
    側のガイドレールを左右両側から挟む位置決め用ガイド
    ローラーを備え且つ当該片側のガイドレール上を転動す
    る支持用ホィールを軸支する前後一対の操向用トロリー
    と、ガイドレールに追従する前記繰向用トロリーの操向
    運動を他方のガイドレール上を転動する支持用ホィール
    に伝達する操向運動伝達手段とが設けられ、 前記左右一対のリニアモーター用二次導体部は前記左右
    一対のガイドレールの上に敷設されて、前記支持用ホィ
    ールの転動走行面を兼用し、水平カーブ経路部では、内
    側のガイドレールの上に敷設されているリニアモーター
    用二次導体部の巾が、外側のガイドレール上に敷設され
    ているリニアモーター用二次導体部の巾よりも狭くされ
    ている リニアモーター駆動の搬送装置。
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