JP4240842B2 - 有軌道台車システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行車輪を有する有軌道台車と、分岐部を有する走行レールを備えた有軌道台車システムに関し、特に、分岐部での有軌道台車の走行安定性の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、分岐部を有する走行レール上に、走行車輪を設けた台車を走行させる有軌道台車システムが存在する。このような有軌道台車システムの一例として、天井台車としたものでは、次のようなものが知られている。
有軌道台車の走行する軌道は、その断面が逆U字状に形成されると共に、開口部が下方に位置するようにして天井に敷設される。そして、軌道の開口側の下端から内側に向けて延出する走行レールを構成し、該走行レール上に台車の走行車輪が走行するようにしている。左右で一対となる走行レール間には間隙が形成されており、軌道の敷設方向に沿って、スリットが形成されている。
一方、台車は上部の走行車体と下部の物品支持部とから構成され、走行車体が軌道内に位置し、物品支持部が軌道の下方に位置する。
走行車体には走行車輪が設けられ、物品支持部は物品を保持可能に構成されている。また、前記スリットは、台車を通過可能とするだけの幅が設けられており、台車が軌道に沿って走行可能としている。
【0003】
前記台車には、左右方向で複数の車輪が、例えば左右に2個ずつ設けられている。そして、外側の車輪が前記スリットより脱輪しても、内側の車輪が軌道の走行レール上に位置するようにしている。また、内側の車輪が脱輪する際には、外側の車輪は走行レール上に位置している。つまり、左右両側それぞれで、内外輪のいずれか一方は、必ず走行レール上に位置させて、脱輪による車体の傾きを抑えるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の軌道では、内外輪の双方が分岐部のみならず、非分岐部においても常時走行レール上を走行していると、台車の安定性が損なわれることがあった。つまり、走行レールの内側端部のわずかなたわみなどによって、内輪が上下して、有軌道台車全体が上下動したりするのである。
そこで本発明では、分岐部を有する軌道上でも、スムーズに走行することができる有軌道台車システムを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、左右の走行レールと、その途中に分岐部を有し、走行レール間は溝又はスリットとされた軌道を台車が走行するようにした有軌道台車システムであって、
有軌道台車は少なくとも前後左右に走行車輪を設け、該走行車輪の内側に補助輪を備え、
前記軌道の非分岐部では、前記走行レールの左右幅、及び溝又はスリットの左右幅を前記有軌道台車の走行車輪のみが走行可能となる幅とし、
前記軌道の分岐部では、前記有軌道台車が溝又はスリットを横断する際に、横断する側の走行車輪と補助輪のうち補助輪のみがまず脱輪し、前記脱輪した補助輪が溝又はスリットを横断後に走行レールに乗り上げ、続いて、前記脱輪した補助輪の外側の走行車輪のみが脱輪し、前記脱輪した走行車輪が溝又はスリットを横断後に走行レールに乗り上げるように、前記走行レールを前記非分岐部における走行レールよりも内側に突出させるとともに、前記溝又はスリットの左右幅を前記非分岐部における前記溝又はスリットよりも狭く形成し、
前記有軌道台車の左右両側において、前記走行車輪及び前記補助輪の少なくとも一方が前記走行レール上を走行するようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。非接触電力供給方法を用いた有軌道台車システムから説明する。図1は、有軌道台車システム1の模式図である。
【0009】
図1において、軌道12は、有軌道台車(以下台車)13の移動経路に敷設されており、その軌道12に沿って銅線などの導電線を絶縁材料で被覆した給電線5・5が配置される。軌道12側部には、複数のステーション10・10が配置され、台車13がステーション10・10間を移動して一方のステーション10から他方のステーション10へ物品を搬送できるようにしている。
【0010】
前記給電線5・5の一端には電力供給装置11が設けられ、該給電線5・5に所定の周波数(高周波)で電力が供給されるようにしている。そして、該台車13は、電力供給装置11から供給される高周波電流により、モータ16(後述)を駆動して走行するようにしている。
【0011】
該台車13は、給電線5・5から電力を得るためのピックアップユニット9を有しており、台車13には、左右一対の前記ピックアップユニット9・9が少なくとも一対配置されている。本実施例では、台車13に一対のピックアップユニット9・9が車体の前後にそれぞれ二対配置されている。このピックアップユニット9は、車体に占める重量比が大きいため、車体の前後に配置することで、車体全体の重量バランスを保ち、例えば、曲線部をなめらかに走行することを可能にしている。なお、本実施例では、車体の前後に二対ピックアップユニット9を配置したが、ピックアップユニットを大きくし、それを中央の左右に一対配置するようにしてもよい。そして、台車13は、該ピックアップユニット9が取り出す電力を利用して軌道12上を移動する。
【0012】
前記軌道12は環状の軌道である主軌道12aと、該主軌道12aに形成したバイパス路12bとから構成している。ここで主軌道12aとバイパス路12bとの接続部を、分岐部14a・14bとする。
主軌道12a及びバイパス路12b上には給電線5・5が架設されており、一対の給電線5・5が往路と復路とをなすようにし、全体として給電路50が形成されている。そして、台車13が軌道12上の何処にいても給電可能とするため、軌道12の少なくとも左右一側には、一対の給電線5・5が配設される。
つまり、少なくとも一対の給電線5・5が軌道12の側部に架設されている。また、軌道12の一部では、両側にそれぞれ一対の給電線5・5が配設されて、合計二対の給電線5・5が配設されている。軌道12の両側に給電線5・5が配設される個所は、バイパス路12bの出入口側に位置する重複部50a・50bと、軌道12の外側部(または内)に敷設した給電線5・5が軌道12の内側部(または外)に移行する重複部50cである。
【0013】
給電線5・5は、接続端子15a・15b・15c等を介して連結されている。接続端子15dでは、給電線5・5の往路と復路の端部が短絡するように接続されており、給電路50の終端部が形成されている。なお、給電路50の始端部は電力供給装置11である。
【0014】
前記台車13は、有軌道の台車であれば天井台車であっても床上台車であってもよい。以下では、特に説明しない限りは、台車13を天井台車とした実施例について、図2から図10を用いて説明する。
図2は台車13の正面断面図であり、図3は台車13の側面断面図であり、図4は走行車輪23および補助輪の配置構成を示す台車13の平面断面図であり、図5は分岐ローラ26の配置構成を示す台車13の平面断面図であり、図6は分岐部14aでの軌道120を示す正面断面図であり、図7は分岐部14aでの軌道120の上部を示す平面図であり、図8は走行レール140a・140bを示す軌道120の平面図であり、図9は図8のA−A断面図であり、図10は車輪支持部32下部が分岐部14aでスリット60aを横断する様子を示す軌道120の平面図である。
【0015】
図2、図3において、軌道20が断面視逆U字状に構成されて、天井に固定されている。前記軌道12は、分岐部の軌道120と、非分岐部の軌道20とから構成される。軌道20は直線状もしくは曲線状に形成される。
該軌道20上を走行する台車13は、上部に走行車体21を設け、下部に物品支持部22を設けている。該走行車体21は中央のメインフレーム31と、該メインフレーム31の前後に位置する車輪支持部32・32とから構成される。図4に示すように、車輪支持部32・32とメインフレーム31とは、回動支点軸33・33を介して連結されており、車輪支持部32・32がメインフレーム31に対して回動自在となっている。
また、走行車体21の下方には、荷物を搭載できるように構成した物品支持部22が設けられている。走行車体21と物品支持部22とは連結体36により連結されており、物品支持部22が走行車体21に支持される。また、連結体36の左右には、前記ピックアップユニット9・9・・・が前後左右に固設されている。
【0016】
図2から図4に示すように、車輪支持部32の下部の左右両側には、左右方向の車軸を有する走行車輪23・23が配置されており、該車軸が車輪支持部32に固設されている。また、車輪支持部32・32がメインフレーム31の前後に位置することにより、走行車輪23・23が台車13の前後に配置されることとなっている。以上構成により、走行車輪23・23・・・が、台車13の少なくとも前後左右に配置されるようにしている。
前記軌道20の下部には、左右より内側に突出する部分が設けられており、一対の走行レール40・40としている。走行レール40の上面は水平面となるように形成されており、該走行レール40上に走行車輪23・23・・・が当接して、台車13が走行レール40・40上を走行するようにしている。
【0017】
走行レール40・40の間には、走行車体21を通過可能とする左右幅の間隙が設けられている。該間隙は軌道12に沿って設けられており、軌道20にスリット60a・60bが形成されている。なお、主軌道12a上に形成されるスリットを60a、バイパス路12b上に形成されるスリットを60bとしている。
【0018】
図2、図3、図5に示すように、車輪支持部32の上部の左右両側には、垂直方向の車軸を有するガイド輪24・24・・・が配置されており、該車軸が車輪支持部32に固設されている。ガイド輪24・24・・・は、車輪支持部32の左右それぞれで、前後に二つずつ設けられている。そして走行車輪23・23・・・と同じく、ガイド輪24・24・・・が、台車13の少なくとも前後左右に配置されるようにしている。
軌道20の左右両側部には、走行レール40・40の外側の端部より側方(上方)に向けて、側部41・41が形成されている。そして、該側部41を前記ガイド輪24・24・・・のガイド面として、台車13の左右方向の位置ズレを防止できるようにしている。
【0019】
軌道20において、側部41・41の上端間は上部42によって繋がれている。そして、走行レール40・40と側部41・41と上部42との以上構成により、軌道20が形成されている。
以上構成により、軌道20は一体成形で、例えば、アルミ材による引き抜き加工による製造が可能であり、部材点数の削減や、取りつけの容易化が実現されている。
【0020】
走行車体21の前後方向中央部にはモータ16が配置されている。モータ16は、該モータ16の上方で支持体34に固設されている。該支持体34は、一端が走行車体21のメインフレーム31に対して上下方向に揺動自在となるように支持されており、他端が押圧手段35に取り付けられている。押圧手段35は本実施例ではスプリングとしており、圧縮バネとして配置される。このため、支持体34は、常に上方に付勢されることとなり、支持体34に設けられている駆動車輪25が、後述する走行面43に押圧されるようになっている。
支持体34には、左右方向の駆動軸を有する駆動車輪25が回動自在に設けられており、駆動車輪25は前記モータ16により駆動されるようにしている。また、前記上部42の中央部には、下面が水平面に形成された走行面43が設けられている。駆動車輪25は、走行面43に当接可能となるように、走行車体21内の左右中央に設けられている。そして、前記押圧手段35による上方への付勢力により、駆動車輪25は常時走行面43に当接する。このため、後述する脱輪時、すなわち前記走行車輪23等が走行レール40上から一時的に脱輪した際においても、駆動車輪25が走行面43に接して、駆動車輪25の上下位置が変動しないようにしている。
なお、軌道20の上部42で、下向きの走行面43の左右両側には、分岐ローラ26・26の通過を許容する溝42b・42cが形成されている。
【0021】
以上のように、走行面43を上部42の中央部に形成し、該走行面43に当接可能となるように、駆動車輪25を走行車体21の左右中央に設けることで、駆動輪を一輪とすることができる。
また、軌道12の曲線部では、前記ガイド輪24・24によりカーブ走行し、分岐部14a・14bでは、前記分岐ローラ26により案内されてカーブ走行するので、走行車体21に、例えば、曲線部の曲率に合わせてコンピュータで旋回角度を制御するようなステアリング機構を不要とすることができ、台車13の構造が簡単なものでよい。
【0022】
また、駆動車輪25の駆動軸に回転センサを設けることで、台車13の位置制御を行うことが可能である。例えば、回転センサの検出結果に基づいて、台車13の位置を特定することができる。また、台車13の制御装置へ、現在位置から目的地までに必要な(駆動車輪25の)回転数を入力して、入力値と検出値とが等しくなるまで台車13を駆動させ、台車13を目的地へ到達させるように制御することも可能である。
回転センサは、駆動軸の回転数をパルス信号に変換して取出し、該回転センサに備えたエンコーダでパルス変換して、回転数を計測する。このため、駆動車輪25が走行面43より離れる場合には、駆動車輪25は空回りし、台車13が軌道12上を走行しないにも関わらず、回転数だけはカウントされてしまう。すると、台車13の位置制御が不正確なものとなる。
前述したように、駆動車輪25を押圧手段35により常時走行面43に当接させることにより、駆動車輪25の空回りの発生は防止されている。したがって、本発明の有軌道台車システム1においては、台車13の正確な位置制御もできるようにしている。
【0023】
前後の車輪支持部32・32には、前記分岐部14a・14bにおいて、バイパス路12bまたは主軌道12aのいずれを走行するかを選択するための、分岐ローラ26・26が設けられている。即ち、図2、図5、図6に示すように、左右方向に横架した切換軸27上の左右両側に、支持軸26a・26aを90度位置をズラせて切換軸27に対して直角方向に突出し、該支持軸26a・26aに分岐ローラ26・26を回転自在に配置している。該切換軸27上にはベベルギア28が固設されて切換モータ29と連動連結されて、該切換モータ29を正転または逆転させることによって、切換軸27を回動して、分岐ローラ26・26の一方を上方に向けられるようにしている。
【0024】
一方、前記分岐部14a・14bにおいては、前記上部42、前記走行レール40・40の形状が軌道20と異なる軌道120が設けられている。軌道20は非分岐部において用いられる軌道である。以下で、軌道20と軌道120とで同一の部分は、同一の名称、符号を用いると共に、説明を省略する。また、図7から図10は、分岐部14aに関して図示しているが、分岐部14bにおいても同様の構成である。
図6、図7に示すように、軌道120の上部142には、分岐ローラ26・26が当接可能とされるガイド溝142b・142cが設けられている。また、上部142の中央には、前記走行面43より左右幅を広げた走行面143が形成されている。ガイド溝142b・142cは、走行面143の左右に位置しており、凹形状に形成されて下方に開口している。そして、ガイド溝142b・142cの開口部内の左右両壁により、分岐ローラ26が案内されるようにしている。一方のガイド溝142bは主軌道12aに、他方のガイド溝142cがバイパス路12bに沿って設けられている。
【0025】
このような構成において、台車13が分岐部14a(14b)に進入してきたときに、切換モータ29を駆動して、左右いずれかの分岐ローラ26を上方に向けることによって、上方へ突出した分岐ローラ26がガイド溝142bまたはガイド溝142cに入り、他方の分岐ローラ26は前方または後方に退避した状態となってガイド溝142b(またはガイド溝142c)から外れ、分岐ローラ26が入ったガイド溝に沿って走行し、主軌道12aまたはバイパス路12bのいずれかを選択して走行できるのである。
つまり、台車13は、一方の分岐ローラ26が一方のガイド溝142b(またはガイド溝142c)に対して当接位置となるように配置されると共に、他方の分岐ローラ26が他方のガイド溝142c(またはガイド溝142b)に対して非当接位置となるように配置した切り替え機構を搭載し、該切り替え機構を作動させることにより分岐ローラ26を当接位置と非当接位置との間で切り替えて、循環軌道とバイパス路12bとを選択して走行するようになっている。
【0026】
また、ガイド溝142b・142cは、台車13の上部に形成されているため、ガイド溝142b・143cの内部側壁で、分岐ローラ26・26をある程度支持することが可能である。後述するが、分岐部14a・14bでは、走行車輪23が脱輪するときがある。脱輪により台車13が傾いたりするのを防ぐために、本実施例では後述する補助輪を設けるなどの対策を施しているが、さらに、ガイド溝142b・142cが分岐ローラ26・26を介して、効果的に台車13を支えることができ、台車13の走行を安定させることができる。
【0027】
以上のように、左右一対の走行レール40・40(走行レール140a・140b等)と、走行レール40・40の間で走行車体21を通過可能に形成したスリット60a・60bと、走行レール40・40より上方に設けられた走行面43と、分岐部14a・14bの軌道120では、分岐ローラ26が当接するガイド溝142b・42cとを備え、走行面43・143に駆動車輪25を当接させるための押圧手段35を設ける前述の構成は、台車13だけでなく、床上台車に適用してもよい。
【0028】
分岐部14a(14b)では、図6、図8に示すように、軌道120に走行レール140a・140b・140cが設けられている。分岐部14a(14b)の反バイパス路12b側の入口(図8中下方)では、軌道120の左右に、走行レール140a・140bが配置されている。該左右は、台車13の走行方向に対する左右である。また、分岐部14a(14b)の出口は、主軌道12a側とバイパス路12b側との二つがあるが、バイパス路12b側では、軌道120の左右に走行レール140a・140cが配置されており、主軌道12a側では、軌道120の左右に走行レール140c・140bが配置されている。
【0029】
台車13は、図8、図10に示すように、分岐部14a(14b)を通過する前後で、主軌道12a、バイパス路12bのいずれを選択した場合でも、前記走行車輪23および後述の補助輪53が、スリット60aまたはスリット60bのいずれか一方を横断する。例えば、台車13が分岐路14aでバイパス路12bを選択した際には、まず、走行車輪23が走行レール140bより脱輪し、次いでスリット60aを横断し、さらに走行レール140cに乗り上げることになる。これは、補助輪53についても同様である。
一方、図9に示すように、分岐部14a(14b)においては、走行レール140a・140b・140cは、スリット60a・60b側の角を、滑らかに形成している。つまり、端面を曲面状に構成している。このようにして、走行車輪23および補助輪53がスリット60a・60bを横断して、走行レール140c(又は走行レール140a・140b)に乗り上げる際に発生する衝撃を抑えるようにしている。このため、台車13が走行レールに乗り上げた際に、乗り上げの衝撃による位置ズレの発生を防止して、スムースに搬送を行うことができるようにしている。また、乗り上げる際の衝撃音を小さくすることができる。
なお、走行レールのスリット側の角は、必ずしも全部において滑らかに形成する必要はない。少なくとも、走行車輪23および補助輪53がスリット60a・60bを横断する近傍で走行レールの角を滑らかに形成すれば、前述の効果が得られるものである。
【0030】
また、台車13は、床上台車(物品支持部が走行車体の上方にある台車)としても利用することができる。台車13および軌道20を、図2、図3、図6に示す状態から天地逆とし、前記物品支持部22が上側に位置するようにする。そして、軌道20は床面に固設するか、支持部材を介して天井より吊り下げるように構成する。
前記車輪支持部32の上部外側には、左右方向の車軸を有する走行車輪44が設けられている。該走行車輪44は、図5に示すように、前記ガイド輪24・24間に配設されている。
軌道20の上部42には、左右両端部に走行レール50・50が形成されている。そして、台車13を天地逆として床上台車とした場合は、走行車輪44・44・・・が走行レール50・50に当接して、台車13が走行車輪44・44・・・により支持されると共に、走行可能となる。軌道120の上部にも、走行レール50・50と同様に、走行レール150・150が形成されている。
【0031】
前記ガイド溝142b・142cは軌道120の上部142に形成されており、軌道20の上部20においても、走行面43の両側部に溝42b・42cが形成されている。溝42b・42cは、ガイド溝142b・142cより開口部が幅広に形成されている。具体的には、溝42b・42cを、走行レール50・50の幅が走行車輪44・44よりも少し広くなり、かつ、走行面43の幅が駆動車輪25の幅より少し広くなる程度に形成し、ガイド溝142b・142cを分岐ローラ26の幅より多少広くなる程度に形成する。
そして、床上台車とした台車13が分岐部に差し掛かると、台車13が選択した分岐路と反対側に位置する走行車輪44が、ガイド溝に形成した溝へ脱輪する。例えば右側の分岐路を台車13が選択すれば、左側の走行車輪44が脱輪する。これは、前述したように、スリットで走行車輪23が脱輪する場合と、同様の構造である。
走行車輪44が脱輪した際に発生する衝撃を避けるため、台車13を床上台車とした場合には、溝であるガイド溝142b・142cの角、溝42b・42cの角を、滑らかに形成する。そして、乗り上げの衝撃による位置ズレの発生を防止するようにしている。
【0032】
なお、台車13を床上台車とした場合の補助輪54・54は、分岐ローラ26・26の回転軸27に取り付けられる。この補助輪54・54により、分岐部14a(14b)のガイド溝142b・142cへは、走行車輪44か補助輪54かのどちらか一方のみ脱輪するようになっている。このため、台車13が脱輪により上下に傾くことがない。
また、走行レール50・50は、走行車輪44の幅よりも少し広い程度に成形されているため、直線部である軌道20では、台車13は走行車輪44・44によってのみ支持されることとなり、走行を安定させることができる。
【0033】
再び、天井台車である台車13の説明に戻る。分岐部14a(14b)で、走行車輪23(補助輪53)が脱輪したり、乗り上げたりする際には、走行レール140a・140b・140cのスリット60a・60b側の端部に台車13の重量が加わることになる。このとき、走行レール140a・140b・140cにたわみが発生する可能性がある。
本実施例では、分岐部14a(14b)の走行レール140a・140b・140cの強度を、非分岐部の走行レール40・40よりも大きくしている。以上構成により、台車13が分岐部14a(14b)を通過する際に、走行レール140a・140b・140cでたわみが発生するのを防止している。そして、スリット60a・60bを挟んだ左右の走行レール140a・140b等の位置が変化するのを防いで、台車13が分岐部14a(14b)をスムースに走行できるようにしている。
【0034】
前記車輪支持部32に設けた走行車輪23・23の内側には、左右方向の車軸を有する補助輪53・53が、車輪支持部32に回動自在に設けられている。
一方、分岐部14a(14b)においては、軌道120の走行レール140a・140b・140cは、図6、図8に示すように、軌道20の走行レール40・40よりも内側に突出している。したがって、前記スリット60a・60bの左右幅は、分岐部14a(14b)では、非分岐部よりも狭く形成されている。以上のようにスリット60a・60bの左右幅を形成することにより、図10に示すように、車輪支持部32がスリット60a(又はスリット60b)を横断する際に、走行車輪23と補助輪53の少なくとも一方が、走行レール140b・140c(又は走行レール140a・140c)上を走行可能となるようにしている。
ここで、台車13が反バイパス路12b側より分岐部14a(14b)に入ってくる場合について、図10にしたがって説明する。まず、左右両側で走行車輪23および補助輪53が走行レール140b上を走行している。次いで、台車13がバイパス路12b側を選択したとすると、主軌道12a側の補助輪53が脱輪する。さらに、台車13が走行すると、補助輪53が走行レール140cに乗り上げるとともに、主軌道12a側の走行車輪23が脱輪する。最終的には、主軌道12a側でも、走行車輪23および補助輪53の双方が、走行レール140c上を走行するようになる。つまり、台車13の分岐部14a(14b)の走行中において、左右両側で、走行車輪23および補助輪53の少なくとも一方は、必ず走行レール上を走行しているのである。
また、非分岐部においては、図10に示すように、軌道20における走行レール40・40の左右の幅およびスリット60a・60bの左右幅は、走行車輪23・23のみが走行レール40・40上を走行し、補助輪53・53は脱輪状態となるような幅である。そして、外側の走行車輪23・23・・・のみによって、走行車体21が支持されるようにしている。
なお、分岐部14a(14b)では、走行車輪23と補助輪53の少なくとも一方が走行レール140a・140b・140cを走行可能となるようにスリットを形成し、非分岐部では、走行車輪23のみが走行レール40を走行可能となるようにスリットを形成するという前述の構成は、台車13だけでなく、床上台車に適用してもよい。
【0035】
前記ピックアップユニット9の両側方位置であって、軌道20の両側下面には、ピックアップユニット9に対向して給電線ホルダ30・30が配置されている。
前記ピックアップユニット9には、断面が略E字型をしたフェライト製のコア3が固定されており、該コア3の中央の突出部にピックアップコイル4が巻かれている。該コア3は、両側(図2、図3中の上下)の突出部とその間の中央の突出部との間に形成した2つの凹部に構成した空間内に、給電線ホルダ30・30に保持された給電線5・5が、それぞれ一本ずつ位置するようにしている。この給電線5・5に高周波電流を流すことによって発生する磁界を、ピックアップコイル4で受けるようにしている。そして、電磁誘導現象を利用し、ピックアップコイル4に発生する誘導電流から電力を取り出す。このようにして、給電線5・5からピックアップユニット9に非接触で電力を供給し、前記モーター16・29を駆動したり、制御機器に電力を供給したりする。
【0036】
また、本実施例の形態では、台車13の走行車輪23・44と、補助輪53・54とを天地両方に設けているが、地上側の走行車輪および補助輪のみとしてもよい。つまり、台車13を天井台車とした場合には、走行車輪23・補助輪53のみで良く、床上台車とした場合には、走行車輪44、補助輪54のみで良い。
また、本実施例の形態では、台車13および軌道12を天地両用としたため、台車13を床上台車とした場合でも、分岐部14a・14bにおける軌道120の走行レール140の幅が走行レール40よりも広くなるが、走行車輪23のみが走行レール140に当接するように、走行レール40と同じ幅にしても良い。また、走行車輪23および補助輪53を設けなければ、軌道20および軌道120から、走行レール40および走行レール140をなくしても良い。
【0037】
【発明の効果】
請求項1記載の如く、軌道の非分岐部では、走行レールの左右幅、及び溝又はスリットの左右幅を有軌道台車の走行車輪のみが走行可能となる幅としたため、外側にある走行車輪のみが走行レールを走行して有軌道台車を支持することができ、走行が安定する。
また、軌道の分岐部では、前記有軌道台車が溝又はスリットを横断する際に、横断する側の走行車輪と補助輪のうち補助輪のみがまず脱輪し、前記脱輪した補助輪が溝又はスリットを横断後に走行レールに乗り上げ、続いて、前記脱輪した補助輪の外側の走行車輪のみが脱輪し、前記脱輪した走行車輪が溝又はスリットを横断後に走行レールに乗り上げるように、前記走行レールを前記非分岐部における走行レールよりも内側に突出させるとともに、前記溝又はスリットの左右幅を前記非分岐部における前記溝又はスリットよりも狭く形成し、
前記有軌道台車の左右両側において、前記走行車輪及び前記補助輪の少なくとも一方が前記走行レール上を走行するようにしたため、分岐部においては、走行車輪または補助輪のいずれか一方が常に走行レールに接し、車体が傾くことを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有軌道台車システム1の模式図である。
【図2】台車13の正面断面図である。
【図3】台車13の側面断面図である。
【図4】走行車輪23および補助輪の配置構成を示す台車13の平面断面図である。
【図5】分岐ローラ26の配置構成を示す台車13の平面断面図である。
【図6】分岐部14aでの軌道120を示す正面断面図である。
【図7】分岐部14aでの軌道120の上部を示す平面図である。
【図8】走行レール140a・140bを示す軌道120の平面図である。
【図9】図8のA−A断面図である。
【図10】車輪支持部32下部が分岐部14aでスリット60aを横断する様子を示す軌道120の平面図である。
【符号の説明】
1 有軌道台車システム
12・20・120 軌道
13 台車
14a・14b 分岐部
21 走行車体
22 物品支持部
23・44 走行車輪
25 駆動車輪
40・140a・140b・140c 走行レール
42・142 上部
43・143 走行面
42b・42c 溝
53 補助輪
60a・60b スリット
142b・142c ガイド溝

Claims (1)

  1. 左右の走行レールと、その途中に分岐部を有し、走行レール間は溝又はスリットとされた軌道を台車が走行するようにした有軌道台車システムであって、
    有軌道台車は少なくとも前後左右に走行車輪を設け、該走行車輪の内側に補助輪を備え、
    前記軌道の非分岐部では、前記走行レールの左右幅、及び溝又はスリットの左右幅を前記有軌道台車の走行車輪のみが走行可能となる幅とし、
    前記軌道の分岐部では、前記有軌道台車が溝又はスリットを横断する際に、横断する側の走行車輪と補助輪のうち補助輪のみがまず脱輪し、前記脱輪した補助輪が溝又はスリットを横断後に走行レールに乗り上げ、続いて、前記脱輪した補助輪の外側の走行車輪のみが脱輪し、前記脱輪した走行車輪が溝又はスリットを横断後に走行レールに乗り上げるように、前記走行レールを前記非分岐部における走行レールよりも内側に突出させるとともに、前記溝又はスリットの左右幅を前記非分岐部における前記溝又はスリットよりも狭く形成し、
    前記有軌道台車の左右両側において、前記走行車輪及び前記補助輪の少なくとも一方が前記走行レール上を走行するようにしたことを特徴とする有軌道台車システム。
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