JP3239939B2 - 自動倉庫システム - Google Patents

自動倉庫システム

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JP3239939B2 JP19248498A JP19248498A JP3239939B2 JP 3239939 B2 JP3239939 B2 JP 3239939B2 JP 19248498 A JP19248498 A JP 19248498A JP 19248498 A JP19248498 A JP 19248498A JP 3239939 B2 JP3239939 B2 JP 3239939B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】この発明は自動倉庫システムに関
し、特に有軌道台車を接続して自動倉庫との間で物品の
搬送を行うようにした自動倉庫システムに関する。
【0002】
【従来技術】図13に、従来例での自動倉庫システムの
レイアウトを示す。50は2本のレールであり、そのル
ープの例えば一方に複数の自動倉庫ユニット30を配置
し、他方にはコンベア36,52等を配置して、その間
を有軌道台車51で物品を搬送する。このシステムのレ
イアウトは有軌道台車51の旋回半径で定まり、ほぼ旋
回半径分の長さだけレール50が、自動倉庫ユニット3
0を配設した領域から、図での左右にはみ出す。またレ
ール50のループでの、上側の部分と下側の部分との間
には、有軌道台車51の旋回半径で定まる無駄なスペー
スが必要となる。このように有軌道台車51の旋回半径
が大きければ大きいほど、無駄なスペースが必要とな
り、これは自動倉庫システムでの床面積の利用率を低下
させ、建屋の建築コスト等を増加させることになる。
【0003】
【発明の課題】請求項1,2の発明の課題は、有軌道台
車をほぼ直角にカーブさせ、かつモノレールの外側への
台車のはみ出しを防止すると共に、カーブでの有軌道台
車のふらつきを防止して、有軌道台車の走行に必要な床
面積を減少させ、自動倉庫ユニットをコンパクトにする
ことにある。
【0004】
【発明の構成】請求項1の発明は、一端部に入出庫ステ
ーションを設けた自動倉庫ユニットを複数併設して、有
軌道台車との間で物品を受け渡すようにしたシステムに
おいて、モノレールを前記入出庫ステーションに沿うよ
うにかつループ状に敷設すると共に、有軌道台車の底部
一側方の前後に、各々水平面内で旋回自在な駆動車輪と
他の車輪とを設けて前記モノレールでガイドし、かつ前
記底部の他側方に、前記ループのカーブでこじれが生じ
る位置の前後に、前記駆動車輪と前記他の車輪の間隔よ
りも短い間隔で、水平面内で旋回自在な一対の従動車輪
を設けて、モノレールを敷設した床面を走行させるよう
にしたことを特徴とする、自動倉庫システムにある。
【0005】請求項2の発明は、一端部に入出庫ステー
ションを設けた自動倉庫ユニットを複数併設して、有軌
道台車との間で物品を受け渡すようにしたシステムにお
いて、モノレールを前記入出庫ステーションに沿うよう
にかつループ状に敷設すると共に、有軌道台車の左右方
向一側部に前後一対のガイドローラを設けて、前記モノ
レールでガイドし、有軌道台車の左右方向の中心部と前
記一側部との間に駆動車輪を配設し、かつ前記左右方向
他側部で、前記ループのカーブでこじれが生じる位置の
前後に、水平面内で旋回自在な前後一対の従動車輪を、
前記前後一対のガイドローラよりも短い車輪間の間隔で
設けて、前記駆動車輪と前記一対の従動車輪とをモノレ
ールを敷設した床面を走行させるようにしたことを特徴
とする、自動倉庫システムにある。
【0006】
【発明の作用と効果】請求項1の発明では、有軌道台車
はほぼ直角にカーブできるので、有軌道台車の走行に割
り当てる面積を最小限にでき、自動倉庫システムをコン
パクトにできる。特に有軌道台車のモノレールのループ
の幅(入出庫ステーション側と反対側とのモノレールの
間隔)を、有軌道台車がすれ違い走行できる程度の幅ま
で小さくできる。しかもカーブでレールの外側への有軌
道台車のふらつきが少なく、また従動車輪はカーブでこ
じれずにしかも単純な軌跡に沿って走行するので、従動
車輪や床面の摩耗が少なく、副次的に発塵も少なくな
る。即ち、モノレールによって案内される駆動車輪と他
の車輪が車体の一側方にあるので、カーブで車体の一側
方がモノレールでガイドされ、車体はモノレールの外側
にほとんどはみ出さず、またレールの外側への有軌道台
車のふらつきも少ない。従動車輪は、カーブでこじれが
生じる位置の前後に、駆動車輪と他の車輪との間隔より
も短い間隔で配置され、このためカーブで従動車輪はこ
じれず、しかも簡単な軌跡でカーブを走行でき、従動車
輪や床面の摩耗を少なくできる。これらの摩耗が減少す
れば、発塵も減少する。
【0007】請求項2の発明では、モノレールでガイド
される前後一対のガイドローラと、床面上を走行する駆
動車輪と、同じく床面上を走行する前後一対の従動車輪
とを設け、車体の左右方向(横方向)の一側部にガイド
ローラを、そのやや内側に駆動車輪を、他方の側部に従
動車輪を設ける。前後一対の従動車輪の間隔は、前後一
対のガイドローラの間隔よりも短くし、かつ前後一対の
従動車輪をカーブでこじれが生じる位置の前後に配置す
る。請求項2の発明でも、モノレールが台車の一側部に
あり、駆動車輪も一側部寄りにあることから、ほぼ直角
にカーブでき、かつレールの外側への台車のはみ出しが
小さく、またカーブでの台車のレールの外側へのふらつ
きが少ない。そして特に有軌道台車のモノレールのルー
プの幅(入出庫ステーション側と反対側とのモノレール
の間隔)を、有軌道台車がすれ違い走行できる程度の幅
まで小さくできる。請求項1の発明と同様に、従動車輪
はカーブでこじれずにかつ単純な軌跡を走行でき、これ
に伴って従動車輪や床面の摩耗が少なく、副次的に発塵
が少なくなる。
【0008】
【実施例】図1〜図9により、実施例を説明する。図1
に、有軌道台車2の要部を示すと、車体4の前進方向に
沿った中心線の一側方で、車体4の底面下部に駆動輪ユ
ニット6と従動輪ユニット8を設け、これらを結ぶ線を
車体4の側面部外周に平行にする。また車体4の底面部
の他側方には、一対のキャスター車輪10,11を配置
する。なおキャスター車輪10,11は車軸が水平面内
で旋回自在であり、駆動輪ユニット6や従動輪ユニット
8の車軸は水平面内で旋回自在である。12はレール
で、14はレール12に付設した給電線で、16はレー
ル12を設置した床面である。
【0009】図2,図3に駆動輪ユニット6を示すと、
20は駆動車輪で、22は駆動車輪20を回転させるた
めの走行モータであり、21は例えば4個のガイドロー
ラで、レール12を左右から挟み込んで駆動車輪20を
ガイドする。これらのものはブラケット24に取り付
け、駆動輪ユニット6全体を、取付部26で車体4に対
して水平面内で旋回自在に取り付ける。
【0010】図4に、従動輪ユニット8の構成を示す。
従動輪ユニット8は走行モータ6を設けず、代わって給
電線14への接触用の図示しない端子を設けた他は、駆
動輪ユニット6と同様に構成され、従動輪27でレール
12上を走行させ、例えば4個のガイドローラ21でレ
ール12により従動輪27を案内する。そして取付部2
6を用いて、従動輪ユニット8を水平面内で旋回自在に
取り付ける。
【0011】図5に実施例の有軌道台車2のカーブでの
走行軌跡を示す。比較のため図6に、レール12を有軌
道台車3の中央部に配設し、ユニット6,8を用いてレ
ール12上を走行させ、その左右両側に一対のキャスタ
ー車輪10,11を設けた比較例での軌跡を示す。図5
の実施例では、レール12により2つのユニット6,8
をガイドし、有軌道台車2の他側方をキャスター車輪1
0,11で支持する。この結果モノレールにも拘わら
ず、有軌道台車2は4点支持となり、安定して物品を搬
送することができる。またモノレールで、駆動車輪ユニ
ット6や従動車輪ユニット8が水平面内で旋回自在であ
り、他側方をキャスター車輪10,11で支持するの
で、有軌道台車の向きを急激に変えることができ、旋回
半径を小さくできる。ここまでは、実施例,比較例とも
共通である。
【0012】実施例では、ユニット6,8は有軌道台車
2の一側方にあるので、車体4のユニット6,8側の側
面部外周はユニット6,8を結ぶ線と絶えず平行に保た
れ、この結果カーブで車体外周はユニット6,8の中点
でのレール12への接線と平行になる。このため図5に
示すように、カーブでレール12から車体が外へはみ出
す領域が小さい。次に図5と図6を比較すると明らかな
ように、レール12の曲率が同じ場合、実施例の方が有
軌道台車2の回転半径が小さくなる。このため自動倉庫
システムをコンパクトにできる。ここでキャスター車輪
10,11を設けた側の有軌道台車2の側面部外周の動
きを見ると、カーブでこの位置が殆ど動かない点が生じ
る。この点を図5にFとして示した。このことの意味
は、図7で説明する。
【0013】図7に、キャスター車輪10,11の位置
とカーブでの軌跡との関係を示す。図7のAを通る軌跡
は、キャスター車輪10を駆動輪ユニット6と平行に配
置した場合で、カーブでキャスター車輪10は、複雑な
軌跡を示すことになる。図7のBを通る軌跡は、他側方
の車体長方向の中央部に1個のみのキャスター車輪を配
置した参考例の場合である。この場合のキャスター車輪
の軌跡は、レール12と同芯円の簡単なものとなるが、
カーブの中心部で車体4が旋回しても、キャスター車輪
が殆ど移動せず、車体の向きの変化に連れて水平面内で
の車軸方向の回動のみが必要とされる点Gが生じる。こ
の位置でキャスター車輪Bは殆ど回転せず、床面に対す
るこじれ運動が生じやすい。
【0014】図7から明らかなように、キャスター車輪
10,11の間隔を小さくするほどカーブでの軌跡を簡
単にし、小回りを利かせることができる。一方キャスタ
ー車輪を1個とし、車体の前後方向の中心部に設ける
と、カーブの中央でこじれが発生しやすい。そこで一対
のキャスター車輪10,11を車体4の他側方に設け、
その間の車輪間距離を駆動輪ユニット6と従動輪ユニッ
ト8の車輪間距離よりも短くすると、カーブでの軌跡を
滑らかにし、かつキャスター車輪10,11や床面の摩
耗を小さし、副次的に発塵等も少なくできる。なお車輪
間距離は、車輪の接地点間の距離とする。
【0015】図8に、一対のキャスター車輪10,11
を用いると共に、車体の一側方の中央部に1個の駆動輪
ユニット6のみを設けた参考例での軌跡を示す。この場
合、車体4は3点支持となり、安定走行が可能である
が、カーブで車体がふらつき、レール12の外側に車体
4が大きくはみ出すことになる。車体がレール12から
大きくはみ出す位置を、図8に点Hとして示した。車体
がレール12からはみ出すのは、図5の実施例では車体
4の側面部外周はレール12と平行になるのに対して、
図8の変形例では、車体4の側面部外周がレール12と
平行にならない位置が生じ、この点で車体4がレール1
2から外へ大きくはみ出すためである。
【0016】図5〜図8から明らかなように、実施例で
はモノレールでも安定走行が可能であり、カーブでの旋
回半径が小さく、ほぼ直角に旋回することができ、キャ
スター車輪10,11のこじれも生じない。さらにカー
ブでレール12から車体4が外にはみ出す面積も小さ
く、有軌道台車2の干渉範囲が狭い。これらのためレー
ル12の旋回半径を小さくし、コンパクトなレイアウト
とすることができる。
【0017】実施例での自動倉庫システムのレイアウト
の例を図9に示す。図9において、30は自動倉庫ユニ
ットで、31,32はラック、33,34は入出庫ステ
ーションで、35はスタッカークレーン等を走行させる
ための軌道である。またレール12を例えばほぼ長方形
状のループに配置し、ループの一方には複数の自動倉庫
ユニット30を配置し、他方にはコンベア36,37等
を配置して、トラックヤードとの接続や入出庫物品の仕
分け等を行う。38はコンベア37に設けたターンテー
ブルで、コンベア37を物品の仕分けに用い、一部の物
品を自動倉庫ユニット30へと戻し、残る物品をトラッ
クヤード等へ搬出するものとする。
【0018】実施例では有軌道台車2の旋回半径を小さ
くできるので、図9のようにレール12を小さな旋回半
径でほぼ直角に方向転換させ、狭いループを作ることが
できる。図9に示したように、レール12の上下のルー
プの間隔は、有軌道台車2,2が衝突しない程度にで
き、この間の間隔が狭いので、無駄スペースが少ない。
またレール12を入出庫ステーション33やコンベア3
6等の外側で、ほぼ直角に曲げることができるので、レ
ール12が自動倉庫ユニット30等からはみ出すスペー
スを小さくできる。これらのため、設置コストが小さく
コンパクトな自動倉庫システムを実現できる。
【0019】
【変形例】図10〜図12に、ガイドレール12で一対
のガイドローラユニット40,40をガイドし、駆動車
輪20は床面16上を走行させるようにした変形例を示
す。これらの図において、44は新たな有軌道台車で、
46は車体であり、駆動車輪20は走行モータ22で床
面16上を走行させ、取付部26で車体46に対し、回
動自在にする。また一対のガイドローラユニット40,
40を設けたことに伴い、従動輪ユニット8は廃止す
る。そして有軌道台車44の一側方端部(車体側面付
近)に、ガイドローラユニット40,40を設け、その
やや内方に駆動車輪20を配置する。他側方には、一対
のキャスター車輪10,11を、車輪間隔をガイドロー
ラユニット40,40の間隔よりも狭くして設ける。な
お41は、ガイドローラユニット40の回動軸、42は
レール12を挟むように配置した例えば4個のガイドロ
ーラである。また変形例では、駆動車輪20を車体46
の一側方の前後方向中心部に配置したが、一側方の前部
あるいは後部等に配置して、中心部からずらせて配置し
ても良い。
【0020】レール12は、変形例では有軌道台車44
の一側方の端部付近に設けたが、図10に鎖線で示すよ
うに、有軌道台車44の外側に配置しても良い。また給
電線14との接続のため、例えば一対のガイドローラユ
ニット40の一方に、ブラシユニット等を設ける。これ
以外の点は、図1,図2の実施例と同様で、変形例では
ガイドローラユニット40に駆動車輪20や走行モータ
22分の高さが必要でないため、車高を小さくできる。
【0021】図12は、変形例の有軌道台車44を用い
た自動倉庫システムを示し、レール12をループ状に配
置し、ループの外側に自動倉庫ユニット30の入出庫ス
テーション33,34やコンベア36,37を配置し、
ループの内側を有軌道台車44を走行させる。この例で
も、有軌道台車44はほぼ直角にターンでき、建屋の床
面積を有効利用できる。また駆動車輪20を有軌道台車
44の一側方に寄せたので、カーブで駆動車輪20の進
行方向を急激に変える必要が無く、無理が加わらず、こ
じれることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の自動倉庫システムでの有軌道台車
の要部平面図
【図2】 実施例での有軌道台車の要部側面図
【図3】 実施例での有軌道台車駆動車輪部の要部平
面図
【図4】 実施例での有軌道台車のレール側従動車輪
部の要部平面図
【図5】 実施例でのカーブでの有軌道台車の干渉範
囲を示す平面図
【図6】 従来例でのカーブでの有軌道台車の干渉範
囲を示す平面図
【図7】 実施例でのキャスター車輪位置と軌跡との
関係を示す平面図
【図8】 実施例でレール側従動車輪を廃止した際の
車体のふらつきを示す平面図
【図9】 実施例の自動倉庫システムのレイアウトを
示す平面図
【図10】 変形例での有軌道台車の平面図
【図11】 変形例での有軌道台車の側面図
【図12】 変形例の自動倉庫システムのレイアウトを
示す平面図
【図13】 従来例のレイアウトを示す平面図
【符号の説明】
2,3,44 有軌道台車 4,46 車体 6 駆動輪ユニット 8 従動輪ユニット 10,11 キャスター車輪 12 レール 14 給電線 16 床面 20 駆動車輪 21 ガイドローラ 22 走行モータ 24 ブラケット 26 取付部 27 従動輪 30 自動倉庫ユニット 31,32 ラック 33,34 入出庫ステーション 35 軌道 36,37 コンベア 38 ターンテーブル 40 ガイドローラユニット 41 回動軸 42 ガイドローラ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に入出庫ステーションを設けた自
    動倉庫ユニットを複数併設して、有軌道台車との間で物
    品を受け渡すようにしたシステムにおいて、 モノレールを前記入出庫ステーションに沿うようにかつ
    ループ状に敷設すると共に、 有軌道台車の底部一側方の前後に、水平面内で各々旋回
    自在な駆動車輪と他の車輪とを設けて前記モノレールで
    ガイドし、 かつ前記底部の他側方に、前記ループのカーブでこじれ
    が生じる位置の前後に、前記駆動車輪と前記他の車輪の
    間隔よりも短い間隔で、水平面内で旋回自在な一対の従
    動車輪を設けて、モノレールを敷設した床面を走行させ
    るようにしたことを特徴とする、自動倉庫システム。
  2. 【請求項2】 一端部に入出庫ステーションを設けた自
    動倉庫ユニットを複数併設して、有軌道台車との間で物
    品を受け渡すようにしたシステムにおいて、 モノレールを前記入出庫ステーションに沿うようにかつ
    ループ状に敷設すると共に、 有軌道台車の左右方向一側部に前後一対のガイドローラ
    を設けて、前記モノレールでガイドし、 有軌道台車の左右方向の中心部と前記一側部との間に駆
    動車輪を配設し、かつ前記左右方向他側部で、前記ルー
    プのカーブでこじれが生じる位置の前後に、水平面内で
    旋回自在な前後一対の従動車輪を、前記前後一対のガイ
    ドローラよりも短い車輪間の間隔で設けて、前記駆動車
    輪と前記一対の従動車輪とをモノレールを敷設した床面
    を走行させるようにしたことを特徴とする、自動倉庫シ
    ステム。
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