JP2008081014A - 案内軌条式走行台車 - Google Patents
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Abstract
【課題】案内軌条式走行台車が旋回走行、直線走行するときのガイドローラとガイドレールの隙間を小さくして安定走行させる。
【解決手段】旋回経路にて内側となる2つのガイドローラ(A、B)を旋回部のガイドレール(22)の内側に当接させたときに旋回中心(24)から内側の2つのガイドローラの回転中心(a、c)間を結ぶ直線までの距離にガイドレールの幅とガイドローラの直径を加えた距離地点より直線に平行に引いた外側直線(21)と、旋回中心から旋回部のガイドレール外側までの距離にガイドローラの半径を加えた距離地点を通る旋回中心を中心とする外側円弧(23)とが交わる2点に外側となる2つのガイドローラ(C、D)の回転中心(c、d)が位置するように各ガイドローラをローラ支持枠に取り付ける。
【選択図】図4
【解決手段】旋回経路にて内側となる2つのガイドローラ(A、B)を旋回部のガイドレール(22)の内側に当接させたときに旋回中心(24)から内側の2つのガイドローラの回転中心(a、c)間を結ぶ直線までの距離にガイドレールの幅とガイドローラの直径を加えた距離地点より直線に平行に引いた外側直線(21)と、旋回中心から旋回部のガイドレール外側までの距離にガイドローラの半径を加えた距離地点を通る旋回中心を中心とする外側円弧(23)とが交わる2点に外側となる2つのガイドローラ(C、D)の回転中心(c、d)が位置するように各ガイドローラをローラ支持枠に取り付ける。
【選択図】図4
Description
本発明は、ガイドレール(案内軌条)により所定の搬送経路に沿って案内されながら走行する案内軌条式走行台車に関し、特にはそのガイドレールを左右から挟接して転動するガイドローラの取り付け構造に関する。
従来、工場や倉庫内で物品を自動搬送する場合の搬送システムとして、搬送経路に沿って敷設したガイドレールによって無人搬送台車を案内走行させる案内軌条式走行台車システムが多く採用されている。
図15は、台車基台51に固定した4個のガイドローラ52によって敷設されたガイドレール53に沿った操向を行なう方式の案内軌条式走行台車50の従来例である。操向のためのガイドローラ52は、台車基台51の走行方向前後に各1対がガイドレール53を左右水平方向から挟接した状態で転動するように固定してある。4個のガイドローラ52は左右対称に取り付けてあり、それらの回転軸54は四角形の頂点に配置してある。このような走行台車50では、走行中における台車のガタ付きとそれに伴う駆動車輪にかかるスラスト方向の力を小さくするために、ガイドローラ52とガイドレール53の隙間はできる限り小さいことが望まれる。
しかし、このようにガイドローラ52の回転軸54を台車基台51に固定する構造の走行台車50では、直線走行時にガイドレール53との隙間がゼロになるようにガイドローラ52を取り付けたのでは旋回部での走行が不可能になる。そのため左右ガイドローラ間の間隔は、旋回部を走行できるようにガイドローラ52の幅Wより広くしておく必要がある。すると、直線走行時にはガイドローラ52とガイドレール53間に隙間ができて台車基台51がガタ付いたり駆動車輪へのスラスト力が発生したりして安定走行に問題が生じる。
こうした旋回走行と直線走行を行なう走行台車50におけるガイドローラ52とガイドレール53間の隙間に起因するガタ付きを少なくして安定走行させる従来技術としては、例えば特許文献1、2の開示技術がある。これらの文献には、旋回走行時に外側となる2つのガイドローラ52c、52dの間隔を内側となる2つのガイドローラ52a、52bの間隔より広くしておく技術が開示されている。
そして、特許文献1では走行方向前側の2つのガイドローラ52a、52cの回転軸54a、54cを結ぶ線、及び走行方向後側の2つのガイドローラ52b、52dの回転軸54b、54dを結ぶ線の二つの線が図16に示すように何れも旋回部の旋回中心56を通るように各ガイドローラ52を配置することを提案している。
しかし、そのように各ガイドローラ52を配置した走行台車50が直線走行できるためには、左右のガイドローラ52a、52c及び52b、52d間間隙の台車幅方向成分がガイドレール53の幅Wより広くなっている必要がある。そうするには図16における前側ガイドローラ52a、52cの間隙をガイドレール53の幅Wより広くしておかざるを得ず、旋回走行時にガイドローラ52とガイドレール53間に隙間ができて安定走行が妨げられることになる。
なお、特許文献2は、旋回外側の2つのガイドローラ52c、52d間の間隔を旋回内側の2つのガイドローラ52a、52bの間隔より広くしておくことを提案しているものの、直線走行と曲線走行の双方を行なえるようにするための4個のガイドローラ52の具体的配置ついては述べていない。
更に、搬送経路における旋回方向は一方向に限らず、右旋回、左旋回の双方向旋回が必要とされる場合が多い。この場合にもガイドローラ52とガイドレール53間の隙間を小さくしてガタ付きの少ない安定走行を確保することが望まれる。上記特許文献1、2の技術は、直線走行と片側旋回のみを行なう走行台車を想定した技術であり、双方向旋回を必要とする走行台車には適用できない。
双方向旋回走行と直線走行とを必要とする走行台車におけるガイドローラとガイドレール間の隙間をなくす従来技術としては、ガイドローラをリンク機構とスプリングとを用いてガイドレールに押しつけて走行させる構成が知られている(例えば、特許文献3参照)。しかし、このような構成は隙間をゼロにできるものの、そのための構造が極めて複雑になる問題がある。
特開2000−355275号公報
特開平06−171502号公報
実公平01−027492号公報
本発明は、従来技術のこうした問題点を解決するためになされたもので、その第1の課題はガイドレールに案内されて直線走行と一方向への旋回走行を行なう案内軌条式走行台車におけるガイドローラとガイドレール間の隙間を簡単な構成により小さくすることのできる台車構造を提供することにある。その第2の課題はガイドレールに案内されて直線走行と左右双方向への旋回走行を行なう案内軌条式走行台車におけるガイドローラとガイドレール間の隙間を簡単な構成により小さくすることのできる台車構造を提供することにある。
前記第1の課題を達成するための請求項1に記載の発明は、直線経路と一方向への旋回経路を備える走行経路に沿って敷設されたガイドレールに、ローラ支持枠の走行方向前後に各2個ずつ取り付けた同一径ガイドローラを挟接転動させて操向する案内軌条式走行台車であって、前記旋回経路にて内側となる2つのガイドローラを前記走行経路中の最小旋回半径の旋回部におけるガイドレールの内側面に当接させたときに、前記内側の2つのガイドローラの回転中心間を結ぶ直線から前記ガイドレールの幅と前記ガイドローラの直径を加えた距離地点より前記直線に平行に引いた外側直線と、前記旋回中心から前記旋回部のガイドレール外側面までの距離に前記ガイドローラの半径を加えた距離地点を通る前記旋回中心を中心とする外側円弧と、が交わる2点に前記内側とは反対側の2つのガイドローラの回転中心が位置するように前記内側とは反対側の2つのガイドローラを前記ローラ支持枠に取り付けたことを特徴とする案内軌条式走行台車である。
ローラ支持枠に取り付ける4個のガイドローラをこのような関係を持つようにして配置しておけば、直線走行時には各ガイドローラとガイドレール間の隙間がゼロとなる。また、旋回半径が一番小さい旋回部を走行する際にも各ガイドローラとガイドレール間の隙間がゼロとなる。従って、案内軌条式走行台車は直線経路と旋回経路の双方をガタ付きなしに安定走行することができる。
また、前記第2の課題を達成するための請求項2に記載の発明は、直線経路と左右への旋回経路を備える走行経路に沿って敷設されたガイドレールに、ローラ支持枠の走行方向前後に各2個ずつ取り付けた同一径ガイドローラを挟接転動させて操向する案内軌条式走行台車であって、前記左右の旋回経路の中で最小の旋回半径の旋回部を走行するときの旋回方向を第1旋回方向、それと反対の旋回方向を第2旋回方向とし、旋回部における旋回中心から該旋回部のガイドレールの幅方向中心線までの距離を該旋回部の旋回半径とするとき、前記第1旋回方向に旋回するときに内側となる2つのガイドローラを前記最小旋回半径の旋回部におけるガイドレールの内側面に当接させたときに、該旋回部の旋回中心から該旋回部のガイドレール外側面までの距離に前記ガイドローラの半径を加えた距離地点を通る前記旋回中心を中心とする外側円弧と、前記第2旋回方向に旋回する旋回経路の中で最小の旋回半径を有する旋回部のガイドレールの外側面を前記第1旋回方向に旋回するときに内側となる2つのガイドローラに接するように配置したと仮定した場合における該旋回部の旋回中心を中心として、該旋回中心から前記第2旋回方向の最小旋回半径の値から前記ガイドレールの幅の1/2と前記ガイドローラの半径を差し引いた距離地点を通る内側円弧と、が交わる2点に前記内側とは反対側の2つのガイドローラの回転中心が位置するように前記内側とは反対側の2つのガイドローラを前記ローラ支持枠に取り付けたことを特徴とする案内軌条式走行台車である。
ローラ支持枠に取り付ける4個のガイドローラをこのような関係を持つようにして配置しておけば、左旋回半径が一番小さい旋回部及び右旋回半径が一番小さい旋回部を走行する際における各ガイドローラとガイドレール間の隙間が共にゼロとなるため、走行台車はガタ付きの少ない安定した走行を行なうことができる。また、直線経路を走行する際もガイドローラとガイドレール間の隙間が従来方式よりも小さくなるため、ガタ付きの少ない安定走行を行なうことができる。
また、請求項3に記載の発明は、直線経路と一方向への旋回経路を備える走行経路に沿って敷設されたガイドレールに、ローラ支持枠の走行方向前後に各2個ずつ取り付けたガイドローラを挟接転動させて操向する案内軌条式走行台車であって、前記旋回経路にて進行方向に向かって旋回内側の前側、後側、旋回外側の前側、後側となるガイドローラをガイドローラA、B、C、D、それらの回転中心をa、b、c、d、それらの径をra、rb、rc、rd、前記ガイドレールの幅をW、前記走行経路中の最小旋回半径の旋回部における旋回中心からその部分のガイドレールの幅中心までの距離を旋回半径Rとして、前記ガイドローラA、Bを前記走行経路中の最小旋回半径の旋回部におけるガイドレールの内側面に当接させたときに、前記ガイドローラCは、その回転中心cが、前記ガイドレールの旋回中心を中心とする半径が(R+W/2+rc)の前輪外側円弧と、前記当接状態のガイドローラA、Bに対し前記ガイドレールと同じ側に直線経路のガイドレールを共通に接するように配置したと仮定した場合における該直線ガイドレールの反対側側面から径rcの距離だけ離れた前輪外側直線との交点に位置し、前記ガイドローラDは、その回転中心dが、前記ガイドレールの旋回中心を中心とする半径が(R+W/2+rd)の後輪外側円弧と、前記直線ガイドレールの反対側側面から径rdの距離だけ離れた後輪外側直線との交点に位置するように前記内側とは反対側の2つのガイドローラを前記ローラ支持枠に取り付けたことを特徴とする案内軌条式走行台車である。
ローラ支持枠に取り付ける4個のガイドローラをこのような関係を持つようにして配置しておけば、4個のガイドローラの径が同一でなくても直線走行時には各ガイドローラとガイドレール間の隙間がゼロとなる。また、旋回半径が一番小さい旋回部を走行する際にも各ガイドローラとガイドレール間の隙間がゼロとなる。従って、案内軌条式走行台車は直線経路と旋回経路の双方をガタ付きなしに安定走行することができる。
また、請求項4に記載の発明は、直線経路と左右への旋回経路を備える走行経路に沿って敷設されたガイドレールに、ローラ支持枠の走行方向前後に各2個ずつ取り付けたガイドローラを挟接転動させて操向する案内軌条式走行台車であって、前記左右の旋回経路の中で最小の旋回半径の旋回部を走行するときの旋回方向を第1旋回方向、それと反対の旋回方向を第2旋回方向とし、前記第1旋回方向に旋回する際に進行方向に向かって旋回内側の前側、後側、旋回外側の前側、後側となるガイドローラをガイドローラA、B、C、D、それらの回転中心をa、b、c、d、それらの径をra、rb、rc、rd、前記ガイドレールの幅をW、前記第1旋回方向の最小旋回半径部における旋回中心からその部分のガイドレールの幅中心までの距離を旋回半径R1、前記第2旋回方向の最小旋回半径部における旋回中心からその部分のガイドレールの幅中心までの距離を旋回半径R2として、前記ガイドローラA、Bを前記第1旋回方向の最小旋回半径の旋回部におけるガイドレールの内側面に当接させたときに、前記ガイドローラCは、その回転中心cが、前記第1旋回方向の最小旋回半径部における旋回中心を中心とする半径が(R+W/2+rc)の前輪外側円弧と、前記当接状態のガイドローラA、Bに対し前記ガイドレールと同じ側に前記第2旋回方向の最小旋回半径部における旋回経路のガイドレールをその外側が接するように配置したと仮定した場合における該旋回ガイドレールの旋回中心を中心とする半径が(R−W/2−rc)の前輪内側円弧との交点に位置し、前記ガイドローラDは、その回転中心dがが、前記第1旋回方向の最小旋回半径部における旋回中心を中心とする半径が(R+W/2+rd)の後輪外側円弧と、前記仮定した第2旋回方向の旋回ガイドレールの旋回中心を中心とする半径が(R−W/2−rd)の後輪内側円弧との交点に位置するように前記内側とは反対側の2つのガイドローラを前記ローラ支持枠に取り付けたことを特徴とする案内軌条式走行台車である。
ローラ支持枠に取り付ける4個のガイドローラをこのような関係を持つようにして配置しておけば、4個のガイドローラの径が同一でなくても左旋回半径が一番小さい旋回部及び右旋回半径が一番小さい旋回部を走行する際における各ガイドローラとガイドレール間の隙間が共にゼロとなるため、走行台車はガタ付きの少ない安定した走行を行なうことができる。また、直線経路を走行する際もガイドローラとガイドレール間の隙間が従来方式よりも小さくなるため、ガタ付きの少ない安定走行を行なうことができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の配置に前記各ガイドローラを取り付けた前記ローラ支持枠を、積載荷重を受ける台車基台における走行方向と直角な幅方向の一側縁寄りであって、旋回経路中の最小旋回半径部を走行する時に内側となる側に取り付けると共に各ローラ支持枠には前記ガイドレールの上面を転動する駆動輪を取り付けたことを特徴とする案内軌条式走行台車である。
このような構成の走行台車は対応する請求項に記載の発明と同様の効果を奏する。また、ローラ支持枠を最小旋回半径部の走行時に内側となる側縁寄りに取り付けたことにより、最小旋回半径部の走行時には台車基台の中心は駆動輪の旋回軌跡よりも外側を移動する。即ち、駆動輪の描く軌跡よりも旋回半径の大きい軌跡を移動する。これにより台車基台に載せた荷物に働く遠心力が小さくなるため、荷物を安定して運ぶことができる効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1〜図3は本発明に係る案内軌条式走行台車1の概略構成を示す三面図で図1は平面図を、図2は正面図を、図3は右側面図を示す。
本実施形態の案内軌条式走行台車1は、走行経路に沿って敷設された2本のレール上を3輪で走行する走行台車である。図1中の走行方向に向かって左側に位置するレール2は走行レールであり、鉄製で断面略I字状に形成してある。右側に位置するレール3は上面が走行レールとして、両側面が案内レールとして機能する兼用レールである。以下、このレールを単にガイドレール3と呼ぶ。ガイドレール3も断面略I字状でアルミ材の引き抜き加工で製作してある。軽量化を図るため内部には空洞が設けてある。ガイドレール3の下には図示しないスペーサを取り付けて走行台車1の上面が水平になるよう高さ調整がしてある。また、ガイドレール3の側面下部を利用して走行台車1に給電するためのトロリ線、誘導無線のための誘導無線ケーブル(何れも図示せず。)が敷設してある。
走行台車1は、台車基台4と2式の走行兼案内機構5と1式のキャスタ6を備えて構成してある。台車基台4は搬送荷物を受ける台で略矩形に形成してある。台車基台4の上面で直接に荷物を受ける代わりに上面に搬送コンベアを取り付け、その上に荷物を受けるようにしてもよい。
キャスタ6は台車基台4の左側縁中央部の下側に水平回転可能に取り付けてある。キャスタ6の車輪は走行レール2の上面を転動する。固定車輪の代わりにキャスタ6を採用しているのは旋回部において車輪にかかるスラスト方向の力を小さくし、駆動力の損失を軽減するためである。
走行兼案内機構5は、台車基台4の右側縁部、走行方向前後部の下側に所定の間隔を開けて2式が取り付けてある。各走行兼案内機構5はローラ支持枠7と、それに固定取り付けした駆動輪8、4個のガイドローラ9、減速機付きモータ10を備えて構成してある。
各ローラ支持枠7は、枢軸11により水平回転できるように台車基台4に取り付けてある。駆動輪8はローラ支持枠7に水平回転可能に取り付けてあり、減速機付きモータ10により正逆回転駆動されてガイドローラ9の上面を転動する。4個のガイドローラ9はローラ支持枠7の下端部分に、各2個ずつが走行方向前後部においてガイドレール3を挟むようにして水平回転可能に取り付けてある。
減速機付きモータ10が駆動輪8を駆動すると、駆動輪8がガイドレール3の上面を転動してローラ支持枠7を前後に移動させ、それにより台車基台4が前後に走行する。台車基台4の走行に伴いキャスタ6も台車基台4を支持しながら従動して走行レール2の上面を転動する。一方、2式の走行兼案内機構5に取り付けられた各4個のガイドローラ9は、ガイドレール3の両側に挟接して転動し、ローラ支持枠7の移動方向がガイドレール3の敷設方向に一致するように水平回転して案内する。それにより駆動輪8は常にガイドレール3の上面を転動するように操向され、走行台車1はガイドレール3に沿って走行する。
本走行台車1では、各走行兼案内機構5に備える各4個のガイドローラ9はローラ支持枠7に固定取り付けしてある。固定取り付けの場合、その配置がガイドレール3に対して対称で且つ直線走行時にガイドローラ9とガイドレール3との隙間がゼロになるように設定してあると、「背景技術」でも述べたように曲線部の走行が不可能になる。一方、曲線走行と直線走行の双方ができるように左右のガイドローラ9の間隔を開けすぎると、走行時のガタ付きが大きくなって安定走行ができなくなる。この問題を解決するため本発明の走行台車1では、旋回と直線の両経路をガタ付き少なく安定走行できるように各4個のガイドローラ9の取り付け位置に工夫を施している。以下、その配置について実施形態に分けて説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態は直線経路と一方向への旋回経路のみを備える走行経路、例えば、陸上競技のトラックのような走行経路を走行する走行台車に関するものである。但し、旋回部が複数存在する場合の各旋回半径は同一でなくてもよい。旋回部が複数存在する場合には、その中で旋回半径が一番小さい旋回部を基準にしてガイドローラ9の取り付け位置を次のように決定する。なお、本実施形態はガイドローラ9の径を全て同一とした場合を扱っている。
本実施形態は直線経路と一方向への旋回経路のみを備える走行経路、例えば、陸上競技のトラックのような走行経路を走行する走行台車に関するものである。但し、旋回部が複数存在する場合の各旋回半径は同一でなくてもよい。旋回部が複数存在する場合には、その中で旋回半径が一番小さい旋回部を基準にしてガイドローラ9の取り付け位置を次のように決定する。なお、本実施形態はガイドローラ9の径を全て同一とした場合を扱っている。
本実施形態の走行台車1におけるローラ支持枠7に取り付ける4個の同一径ガイドローラ9の取り付け位置は左右対称とせず、左側2個、右側2個の走行方向ローラ間隔を異なる値としている。その取り付け位置の決め方について図4を参照して説明する。
図4中のA〜Dはローラ支持枠7に取り付けた4個のガイドローラ9の平面視での位置を示している。走行方向を図の上方とする。ガイドローラA、Bはガイドレールの左側、C、Dは右側、またガイドローラA、Cは前進側、B、Dは後退側に位置するものを指す。ガイドローラA〜Dの回転中心をそれぞれa〜dとする。そしてガイドローラA、Bの中心間距離a−bは固定値とし、そのa−b間距離に対応して右側ガイドローラC、Dの取り付け位置を決めるものとする。固定値である中心間距離a−bの値は、台車基台4の大きさ、ローラ支持枠7の大きさ、ガイドローラの径等を考慮して決めておく。
図4中のガイドローラA〜Dは、全てのガイドローラA〜Dを直線経路におけるガイドレール20に接しさせた状態を示している。即ち、ガイドローラA、Cの回転中心間距離a−cとガイドローラB、Dの回転中心間距離b−dのガイドレール20の幅方向成分距離は、ガイドレール20の幅Wにガイドローラ9の直径2rを加えた値になっている。中心間距離a−bは上述のような固定値である。
図4に示すように、左側ガイドローラA、Cを直線経路のガイドレール20に接しさせた状態で直線経路を走行できるためのガイドローラC、Dの位置についての条件を考察する。その条件は右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dが前記のように配置した場合における図中のc、dを通る外側直線21より右側に位置することである。
次に、旋回半径が一番小さい旋回部を走行する場合を考える。その旋回部が左旋回であるとして説明する。図4中の左旋回ガイドレール22は、旋回半径が一番小さい旋回部におけるガイドレールの内側側面が左側ガイドローラA、Bに接している状態を表している。この図4の配置においてガイドローラA〜Dがその旋回部を走行できる条件を考えると、その条件は右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dが図中の左旋回外側円弧23より外側(右側)に位置することである。ここで左旋回外側円弧23は、左旋回中心24からの距離が左旋回半径RL(旋回中心24から左旋回ガイドレール22の幅中心までの距離)にガイドレール幅Wの1/2とガイドローラ9の半径rを加えた距離にある円弧である。
以上のことからガイドローラA〜Dにて直線経路と旋回半径が一番小さい旋回経路とを走行できるための条件は、左側ガイドローラA、Bを図4に示すような位置に置いた場合に、右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dが外側直線21の右側で且つ左旋回外側円弧23の右側(外側)に存在することである。図4には、ガイドローラCの回転中心cに許容される領域30cとガイドローラDの回転中心dに許容される領域30dとが斜線で示してある。
ガイドローラC、Dの回転中心c、dをそれぞれ領域30c、30d内に位置させれば、直線経路と旋回経路の双方を無事に走行させることができる。そこで、本実施形態の走行台車1では、領域30c、30d内で走行時のガタ付きが一番小さくなる位置にガイドローラC、Dを配置している。その位置は、外側直線21と左旋回外側円弧23との交点c1、d1である。即ち、左側ガイドローラA、B間の距離を設定値にした上で、ガイドローラC、Dの回転中心c、dがそれぞれ前述した交点c1、d1に一致する位置にガイドローラC、Dを取り付けている。
4個のガイドローラA〜Dをそのような関係を持つように配置しておけば、直線走行時における4個のガイドローラA〜Dとガイドレール20間の隙間はゼロとなる。また、旋回半径が一番小さい旋回部を走行する際にも4個のガイドローラA〜Dとガイドレール22間の隙間はゼロとなる。従って、走行台車1を直線経路と旋回経路とをガタ付きなしに安定走行させることができる。
次に、旋回半径がもう少し大きい左旋回部を走行する場合を説明する。その場合におけるガイドローラC、Dの回転中心c、dの最適な位置c1、d1は外側直線21上にあって、図4における先に説明した旋回半径が一番小さい場合の点c1、d1よりも内側(c1、d1間距離が小さくなる側)となる。従って、回転中心c、dを旋回半径が一番小さい場合の点c1、d1に一致するように設定しておけば、それよりも旋回半径が大きい左旋回部も走行できる。但し、その場合には旋回時にガイドローラ9とガイドレール22間に僅かな隙間ができるためガタ付きが少し発生することになる。
以上、説明したように回転中心c、dを外側直線21と左旋回外側円弧23との交点c1、d1に一致するように決めた本実施形態の走行台車1では、直線経路と旋回経路とをガタ付き少なく安定に走行させることができる効果を奏する。
(第2の実施形態)
第1の実施形態は直線経路と一方向への旋回経路のみを備える走行経路を走行するものであったのに対し、本実施形態は直線走行と左右の双方向旋回を必要とする走行経路を走行する走行台車1に関するものである。旋回半径が一番小さい旋回部は左旋回(請求項に記載の第1旋回方向に相当)であるとして説明する。なお、本実施形態もガイドローラ9の径を全て同一とした場合を扱っている。
第1の実施形態は直線経路と一方向への旋回経路のみを備える走行経路を走行するものであったのに対し、本実施形態は直線走行と左右の双方向旋回を必要とする走行経路を走行する走行台車1に関するものである。旋回半径が一番小さい旋回部は左旋回(請求項に記載の第1旋回方向に相当)であるとして説明する。なお、本実施形態もガイドローラ9の径を全て同一とした場合を扱っている。
走行台車1が全ての左旋回部を旋回でき且つ直線走行もできる条件は、第1の実施形態にて説明したように右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dがそれぞれ図4中の斜線領域30c、30dに存在することである。
次に、右旋回する場合についての右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dに許容される位置について図5を参照して説明する。右旋回を必要とする経路中で旋回半径が一番小さい旋回部の旋回半径(その右旋回中心26から右旋回ガイドレール29の幅中心までの距離)をRRとする。ここにRR>RL(RLは左旋回の最小旋回半径)である。また、左側ガイドローラA、Bの中心間距離a−bは図4の場合と同じの予め定めた固定値とする。
図5の配置においてローラ支持枠7に固定したガイドローラA〜Dが直線経路を走行できる条件は、第1の実施形態の場合と同様に全てのガイドローラA〜Dを直線経路のガイドレール20に接する状態に配置した場合における右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dを通る外側直線21より右側に位置することである。
次に、右最小旋回半径RRの旋回部を旋回できるための右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dの範囲を考察する。図5中の右旋回ガイドレール29は、右旋回半径RRである旋回部分のガイドレールの外側側面を左側ガイドローラA、Bに接する状態に置いたと想定した状態を示している。
この図5の配置においてガイドローラA〜Dがその右旋回部を走行できる条件は、右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dが図中の右旋回内側円弧(請求項2に記載の内側円弧に相当)27より内側(右側)に位置することである。ここで右旋回内側円弧27は、右旋回中心26からの距離が右旋回半径RRからガイドレール幅Wの1/2とガイドローラ9の半径rを引いた値の位置にある円弧である。
これよりガイドローラA〜Dにて直線経路と右旋回経路とを走行できるための条件は、左側ガイドローラA、Bを図5に示すような位置に置いた場合に右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dが外側直線21の右側で且つ右旋回内側円弧27の右側(内側)に存在することである。図5には、ガイドローラCの回転中心cに許容される領域32cとガイドローラDの回転中心dに許容される領域32dとが斜線で示してある。
図4、図5についての説明から、ガイドローラA〜Dにて直線走行と左右の双方向旋回を可能とするためにガイドローラC、Dの回転中心c、dに許容される位置は、回転中心cについては図4中の領域30cと図5中の領域32cとの重なり領域34cであり、回転中心dについては図4中の領域30dと図5中の領域32dとの重なり領域34dであることが判明する。図6にその重なり領域34c、34dを示す。更に図6におけるガイドローラC付近の拡大図を図7に示す。
ガイドローラCの回転中心cは、図7中の斜線領域34cの範囲であればどこでも構わないが、本実施形態の走行台車1では回転中心cを右旋回内側円弧27と左旋回外側円弧(請求項2に記載の外側円弧に相当)23との交点Yに決めている。同様にガイドローラDの回転中心dは右旋回内側円弧27と左旋回外側円弧23との他の交点Z(図6参照)に決めている。
交点YとZは共に右旋回内側円弧27と左旋回外側円弧23上にあるので、この位置にガイドローラC、Dの回転中心c、dを位置させておけば、ガイドローラA〜Dは左旋回半径RLの左旋回部、右旋回半径RRの右旋回部の何れもガイドレールとの間に隙間を生ずることなく走行することができる。
また、交点Y、Zは何れも外側直線21よりも右側に存在するので直線走行することもできる。直線走行する際のガイドレール20との隙間(ガイドローラA、Cとガイドレール20との隙間の和)は、図7における交点Y、Zと外側直線21との間の距離Y−yに等しい。
ガイドローラC、Dの回転中心c、dをこのような位置に配置せず従来のように回転中心a、bとc、dを左右対称に配置して左右旋回できるようにするには、ガイドローラCの回転中心cは中心aと中心c3(中心c3はa、bとc、dとを対称に配置した場合の中心cの位置)を結ぶ図7に示す線28と、左旋回外側円弧23との交点である点Xに配置する必要がある。点Xは右旋回内側円弧27の内側(右側)にあるので、回転中心cが点Xにあれば右旋回も可能である。回転中心cを点Xに配置した場合における直線走行時のガイドレール20との隙間は、交点Xと外側直線21との間の距離X−xに等しい。
ここで、ガイドローラCの回転中心cをY点に配置した場合における直線走行時のガイドレール20との隙間Y−yと、従来方式における直線走行時のガイドレール20との隙間X−xとの大きさを比較すると、左旋回半径RLの方が右旋回半径RRより小さいために(隙間Y−y)<(隙間X−x)となる。即ち、ガイドローラC、Dの回転中心c、dを右旋回内側円弧27と左旋回外側円弧23の交点Y、Zに位置するように配置する本実施形態の走行台車1では、従来よりも直線経路を走行するときのガタ付きが少ない安定した走行が可能となる効果を奏する。
なお、上記説明では左右それぞれの最小旋回半径を考慮して交点Y、Zを求めた。左旋回経路の左旋回半径をその最小旋回半径RLより大きくしていくと、右旋回内側円弧27と左旋回外側円弧23の交点Yは右旋回内側円弧27上を図7中の点c3に向けて移動する。即ち、最小旋回半径RLの場合の左旋回外側円弧23の内側に移動していく。従って、ガイドローラCの回転中心cが交点Yに配置してあれば、左最小旋回半径RLより大きい旋回半径の左旋回部を走行することは可能である。但し、その場合には旋回時にガイドレール22との間に僅かな隙間ができることになる。
同様に、右旋回経路の旋回半径を右最小旋回半径RRより大きくしていくと、右旋回内側円弧27と左旋回外側円弧23の交点Yは左旋回外側円弧23上を図7中の点c1に向けて移動する。即ち、最小旋回半径RRの場合の右旋回内側円弧27の外側に移動していく。従って、ガイドローラCの回転中心cが交点Yに配置してあれば、右最小旋回半径RRより大きい旋回半径の右旋回部を走行することは可能である。但し、その場合には旋回時にガイドレール29との間に僅かな隙間ができることになる。
こうしたことからガイドローラC、Dの回転中心c、dを右旋回内側円弧27と左旋回外側円弧23の交点Y、Zに配置する本実施形態の走行台車1では、左最小旋回半径RLより旋回半径の大きい左旋回部、右最小旋回半径RRより旋回半径の大きい右旋回部の走行にも問題は生じない。そして、それらの旋回部を走行する時のガイドレールとの隙間は従来のようにガイドローラA、Bの回転中心a、bとガイドローラC、Dの回転中心c、dとが対称となるように配置する方式に比べて小さくなる効果を奏する。
(第3の実施形態)
第1の実施形態ではガイドローラ9の径を全て同一とした走行台車について、直線経路と一方向への旋回経路のみを備える走行経路をガタ付き少なく安定走行できるローラ配置について説明した。これに対して本実施形態では、ガイドローラ9の径を必ずしも全て同一とはしない走行台車について、直線経路と一方向への旋回経路のみを備える走行経路をガタ付き少なく安定走行できるローラ配置の実施形態を説明する。
第1の実施形態ではガイドローラ9の径を全て同一とした走行台車について、直線経路と一方向への旋回経路のみを備える走行経路をガタ付き少なく安定走行できるローラ配置について説明した。これに対して本実施形態では、ガイドローラ9の径を必ずしも全て同一とはしない走行台車について、直線経路と一方向への旋回経路のみを備える走行経路をガタ付き少なく安定走行できるローラ配置の実施形態を説明する。
本実施形態でも走行経路中に旋回部が複数存在する場合には、その中で旋回半径が一番小さい旋回部を基準にしてガイドローラ9の取り付け位置を決定する。ローラ支持枠7に取り付ける4個のガイドローラ9は図4の場合と同様にA〜Dとし、その回転中心はそれぞれa〜dとし、その径はそれぞれra、rb、rc、rdに決められているとする。ガイドローラA〜Dの配置は図4の場合と同様に平面視でA、Bはガイドレール左側、C、Dは右側、またA、Cは前進側、B、Dは後退側に位置するものを指す。また、ガイドローラA、Bの回転中心間距離a−bは台車基台4の大きさ、ローラ支持枠7の大きさ、ガイドローラの径等を考慮して所定の固定値に決められているものとする。そのような条件の下で右側ガイドローラC、Dの最適な取り付け位置を決める。
図8は、ガイドローラA、Bを直線経路におけるガイドレール20に接するように配置した状態を示している。回転中心間距離a−bは上述のように予め決めた固定値にしてある。このようにガイドローラA、Bをガイドレール20に接しさせた状態で直線経路を走行できるためのガイドローラC、Dの位置についての条件を考察する。ガイドローラCについてのその条件は、その回転中心cが直線経路のガイドレール20の右側面から径rcの距離だけ離れた前輪外側直線21cより右側に位置することである。同様にガイドローラDについてのその条件は、その回転中心dが直線経路のガイドレール20の右側面から径rdの距離だけ離れた後輪外側直線21dより右側に位置することである。
次に、旋回半径が一番小さい旋回部を走行する場合を考える。その旋回部が左旋回であるとして説明する。図8中の左旋回ガイドレール22は、旋回半径が一番小さい旋回部のガイドレールの内側側面が左側ガイドローラA、Bに接する状態に置いたと想定した状態を示している。左旋回ガイドレール22の内側側面をガイドローラA、Bに接するように位置させた場合のその左旋回中心24は次のようにして求まる。
即ち、図4の場合と同様に最小の左旋回半径(旋回中心24から左旋回ガイドレール22の幅中心までの距離)をRL(請求項2に記載の旋回半径Rに相当)、ガイドレールの幅をWとすると、左旋回中心24は回転中心aを中心とする半径(RL−W/2−ra)の円弧と、回転中心bを中心とする半径(RL−W/2−rb)の円弧との交点として求まる。そのようにして求めた左旋回中心24を旋回中心として左旋回半径RLの左旋回ガイドレール22を配置すると、その内側側面はガイドローラA、Bに接する状態となる。即ち、ガイドローラA、Bと左旋回ガイドレール22との隙間はゼロとなる。
このようにガイドローラA、Bを左旋回ガイドレール22に接しさせた状態で、その左旋回経路を走行できるためのガイドローラC、Dの取り付け位置の条件を考察する。ガイドローラCについてのその条件は、その回転中心cが左旋回ガイドレール22の外側側面より径rcの距離だけ離れた前輪左旋回外側円弧(左旋回中心24から半径(RL+W/2+rc)の円弧であり請求項3に記載の前輪外側円弧に相当)23cより右側(外側)に位置することである。同様にガイドローラDについてのその条件は、その回転中心dが左旋回ガイドレール22の外側側面より径rdの距離だけ離れた後輪左旋回外側円弧(左旋回中心24から半径(RL+W/2+rd)の円弧であり請求項3に記載の後輪外側円弧に相当))23dより右側(外側)に位置することである。
以上のことからガイドローラA〜Dにて直線経路と最小旋回半径の旋回経路とを走行できるための条件は、次のようになる。即ち、左側ガイドローラA、Bを図8に示すような位置に置いた場合に、右側ガイドローラCについては、その回転中心cが前輪外側直線21cより右側で且つ前輪左旋回外側円弧23cより右側(外側)に位置することである。同様に右側ガイドローラDについては、その回転中心dが後輪外側直線21dより右側(外側)で且つ後輪左旋回外側円弧23dより右側(外側)に位置することである。図8には、ガイドローラCの回転中心cに許容される領域30cとガイドローラDの回転中心dに許容される領域30dとが斜線で示してある。
ガイドローラC、Dの回転中心c、dをそれぞれ領域30c、30d内に位置させれば、直線経路と旋回経路の双方を無事に走行させることができる。そこで、本実施形態の走行台車1では、それぞれの領域30c、30d内で走行時のガタ付きが一番小さくなる位置にガイドローラC、Dを配置している。その位置は、ガイドローラCについては前輪外側直線21cと前輪左旋回外側円弧23cの交点c1であり、ガイドローラDについては後輪外側直線21dと後輪左旋回外側円弧23dの交点d1である。即ち、左側ガイドローラA、B間の距離を設定値にした上で、ガイドローラC、Dの回転中心c、dがそれぞれ前述した交点c1、d1に一致する位置にガイドローラC、Dを取り付けている。
4個のガイドローラA〜Dをそのような関係を持つ位置に配置しておけば、直線走行時における4個のガイドローラA〜Dとガイドレール22間の隙間はゼロとなる。また、旋回半径が一番小さい旋回部を走行する際にも、4個のガイドローラA〜Dとガイドレール29間の隙間はゼロとなる。従って、走行台車1を直線経路と旋回経路の双方をガタ付きなしに安定走行させることができる。
次に、旋回半径がもう少し大きい左旋回部を走行する場合を説明する。その場合におけるガイドローラCの回転中心cの最適な位置c1は、前輪外側直線21c上にあって、図8における先に説明した旋回半径が一番小さい場合の点c1よりも内側(ガイドローラD側寄り)となる。同様にガイドローラDの回転中心dの最適な位置d1は、後輪外側直線21d上にあって、先に説明した旋回半径が一番小さい場合の点d1よりも内側(ガイドローラC側寄り)となる。従って、回転中心c、dを旋回半径が一番小さい場合についての前述した最適点c1、d1に一致するように配置しておけば、それよりも旋回半径が大きい左旋回部も走行できる。但し、その場合には旋回時にガイドローラとガイドレール29間に僅かな隙間ができるためガタ付きが少し発生することになる。
以上、説明したように回転中心cを前輪外側直線21cと前輪左旋回外側円弧23cとの交点c1に、回転中心dを後輪外側直線21dと後輪左旋回外側円弧23dとの交点d1に一致するように決めた本実施形態の走行台車1では、ガイドローラの径が同一でなくても直線経路と旋回経路とをガタ付き少なく安定に走行させることができる効果を奏する。
(第4の実施形態)
第2の実施形態ではガイドローラ9の径を全て同一とした走行台車について、直線走行と左右の双方向旋回を必要とする走行経路をガタ付き少なく安定走行できるローラ配置について説明した。これに対して本実施形態では、ガイドローラ9の径を必ずしも全て同一とはしない走行台車について、直線経路と左右の双方向旋回を必要とする経路走行をガタ付き少なく安定走行できるローラ配置の実施形態を説明する。なお、旋回半径が一番小さい旋回部は左旋回(請求項4に記載の第1旋回方向に相当)であるとして説明する。
第2の実施形態ではガイドローラ9の径を全て同一とした走行台車について、直線走行と左右の双方向旋回を必要とする走行経路をガタ付き少なく安定走行できるローラ配置について説明した。これに対して本実施形態では、ガイドローラ9の径を必ずしも全て同一とはしない走行台車について、直線経路と左右の双方向旋回を必要とする経路走行をガタ付き少なく安定走行できるローラ配置の実施形態を説明する。なお、旋回半径が一番小さい旋回部は左旋回(請求項4に記載の第1旋回方向に相当)であるとして説明する。
走行台車1が全ての左旋回部を旋回でき且つ直線走行もできる条件は、第3の実施形態にて説明したように右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dがそれぞれ図8中の斜線領域30c、30dに存在することである。
次に、右旋回する場合についての右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dに許容される位置について図9を参照して説明する。右旋回経路中の旋回半径が一番小さい旋回部の旋回半径(その右旋回中心26から右旋回ガイドレール29の幅中心までの距離)をRR(請求項4に記載の旋回半径R2に相当)とする。ここにRR>RL(RLは左旋回の最小旋回半径で、請求項4に記載の旋回半径R1に相当)である。また、左側ガイドローラA、Bの中心間距離a−bは図8の場合と同一の予め定めた固定値である。
図9はガイドローラA、Bを直線経路のカイドレール20に接しさせた状態を示しており、この状態でガイドローラA〜Dが直線経路を走行できる条件は第3の実施形態の場合と同様である。即ち、ガイドローラCについてのその条件は、ガイドローラA、Bを直線経路のガイドレール20に接する状態に配置した場合においてその回転中心cが直線経路のガイドレール20の右側面から径rcの距離だけ離れた前輪外側直線21cより右側に位置することである。同様にガイドローラDについてのその条件は、その回転中心dが直線経路のガイドレール20の右側面から径rdの距離だけ離れた後輪外側直線21dより右側に位置することである。
次に、右最小旋回半径RRの旋回部を旋回できるための右側ガイドローラC、Dの回転中心c、dの範囲を考察する。図9中の右旋回ガイドレール29は、右旋回半径RRである旋回部分のガイドレール外側側面を左側ガイドローラA、Bに接して置いたと仮定した状態を示している。右旋回ガイドレール29の外側側面をガイドローラA、Bに接するように位置させた場合のその右旋回中心26は、ガイドローラAの回転中心aを中心とする半径(RR+W/2+ra)の円弧と、ガイドローラBの回転中心bを中心とする半径(RR+W/2+rb)の円弧の交点として求まる。
ガイドローラCがこの右最小旋回半径RRの部分を旋回できるためには、その回転中心cは、右旋回中心26から半径(RR−W/2−rc)の前輪右旋回内側円弧(請求項4に記載の前輪内側円弧に相当)27cの内側になければならない。同様にガイドローラDがこの右最小旋回半径RRの部分を旋回できるためには、その回転中心dは、右旋回中心26から半径(RR−W/2−rd)の後輪右旋回内側円弧27dの内側になければならない。
これよりガイドローラA〜Dにて直線経路と右旋回経路とを走行できるための条件は、次のようになる。即ち、右側ガイドローラCについては、左側ガイドローラA、Bを図9に示すような位置に置いた場合に、その回転中心cが前輪外側直線21cの右側で且つ前輪右旋回内側円弧27cの右側(内側)に存在することである。同様に右側ガイドローラDについては、その回転中心dが後輪外側直線21dの右側で且つ後輪右旋回内側円弧27dの右側(内側)に存在することである。図9には、ガイドローラCの回転中心cに許容される領域32cとガイドローラDの回転中心dに許容される領域32dとが斜線で示してある。
図8、図9についての説明から、ガイドローラA〜Dにて直線走行と左右の双方向旋回を可能とするためにガイドローラC、Dの回転中心c、dに許容される位置は、回転中心cについては図8中の領域30cと図9中の領域32cとの重なり領域34cであり、回転中心dについては図8中の領域30dと図9中の領域32dとの重なり領域34dであることが判明する。図10にその重なり領域34c、34dを示す。図9におけるガイドローラC付近の拡大図を図11に、ガイドローラD付近の拡大図を図12に示す。
ガイドローラCの回転中心cは図11中の斜線領域34cの範囲であればどこでも構わないが、本実施形態の走行台車1では、回転中心cを前輪左旋回外側円弧(請求項4に記載の前輪外側円弧に相当)23cと前輪右旋回内側円弧27cとの交点Yに決めている。同様にガイドローラDの回転中心dは図12中の斜線領域34dの範囲であればどこでも構わないが、本実施形態の走行台車1では、回転中心dを後輪左旋回外側円弧(請求項4に記載の後輪外側円弧に相当)23dと後輪右旋回内側円弧(請求項4に記載の後輪内側円弧に相当)27dとの交点Zに決めている。このような交点Y、Zに一致するようにガイドローラC、Dのそれぞれの回転中心c、dを配置させておけば、ガイドローラA〜Dは、左旋回半径RLの左旋回部、右旋回半径RRの右旋回部の何れもガイドレールとの間に隙間を生ずることなく走行することができる。
また、交点Y、Zは、それぞれ前輪外側直線21c、後輪外側直線21dよりも右側に存在するので直線走行することもできる。直線走行する際の前輪ガイドローラA、Cとガイドレール20との隙間の和は、図11における交点Yと前輪外側直線21cとの間の距離に等しい。同様に直線走行する際の後輪ガイドローラB、Dとガイドレール20との隙間の和は、図12における交点Zと後輪外側直線21dとの間の距離に等しい。
これらの隙間は、従来のようにガイドローラCの回転中心cをガイドローラAの回転中心aから直線経路のガイドレール20に垂直に引いた線の延長上に配置した場合の隙間、ガイドローラDの回転中心dをガイドローラBの回転中心bから直線経路のガイドレール20に垂直に引いた線の延長上に配置した場合の隙間よりもそれぞれ小さい値となる。従って、ガイドローラC、Dの回転中心c、dが上述したような交点Y、Zに位置するように配置する本実施形態の走行台車1では、従来よりもガタ付きが少ない安定した走行が可能となる効果を奏する。
なお、上記説明では左右それぞれの最小旋回半径を考慮して交点Y、Zを求めた。左旋回経路の左旋回半径をその最小旋回半径RLより大きくしていくと、前輪右旋回内側円弧27cと前輪左旋回外側円弧23cの交点Yは前輪右旋回内側円弧27c上を図11中の点c2に向けて移動する。即ち、最小旋回半径RLの場合の前輪左旋回外側円弧23cの内側に移動していく。従って、ガイドローラCの回転中心cが交点Yに配置してあれば、左最小旋回半径RLより大きい旋回半径の左旋回部を走行することは可能である。
また、左旋回経路の旋回半径をその最小旋回半径RLより大きくしていくと、後輪右旋回内側円弧27dと後輪左旋回外側円弧23dの交点Zは後輪右旋回内側円弧27d上を図12中の点d2に向けて移動する。即ち、最小旋回半径RLの場合の後輪左旋回外側円弧23dの内側に移動していく。従って、ガイドローラDの回転中心dが交点Zに配置してあれば、左最小旋回半径RLより大きい旋回半径の左旋回部を走行することは可能である。但し、それらの場合には旋回時にガイドレールとの間に僅かな隙間ができることになる。
同様に、右旋回経路の旋回半径をその最小旋回半径RRより大きくしていくと、前輪右旋回内側円弧27cと前輪左旋回外側円弧23cの交点Yは前輪左旋回外側円弧23c上を図11中の点c1に向けて移動する。即ち、最小旋回半径RRの場合の前輪右旋回内側円弧27cの外側に移動していく。従って、ガイドローラCの回転中心cが交点Yに配置してあれば、右最小旋回半径RRより大きい旋回半径の右旋回部を走行することは可能である。
また、右旋回経路の旋回半径をその最小旋回半径RRより大きくしていくと、後輪右旋回内側円弧27dと後輪左旋回外側円弧23dの交点Zは後輪右旋回内側円弧27d上を図12中の点d1に向けて移動する。即ち、最小旋回半径RRの場合の後輪左旋回外側円弧23dの外側に移動していく。従って、ガイドローラDの回転中心dが交点Zに配置してあれば、右最小旋回半径RRより大きい旋回半径の右旋回部を走行することは可能である。但し、それらの場合には旋回時にガイドレールとの間に僅かな隙間ができることになる。
こうしたことからガイドローラC、Dの回転中心c、dを、前輪右旋回内側円弧27cと前輪左旋回外側円弧23cの交点Y、後輪右旋回内側円弧27dと後輪左旋回外側円弧23dの交点Zにそれぞれ配置する本実施形態の走行台車1では、左最小旋回半径RLより旋回半径の大きい左旋回部、右最小旋回半径RRより旋回半径の大きい右旋回部の走行にも問題は生じない。そして、そのように配置して直線部を走行する時のガイドレールとの隙間は、従来のようにガイドローラC、Dの回転中心c、dをそれぞれガイドローラA、Bの回転中心a、bから直線経路のガイドレール20に垂直に引いた線の延長上に配置した場合のそれぞれの隙間よりも小さい値となる。従って、ガイドローラC、Dの回転中心c、dが上述したような交点Y、Zに位置するように配置する本実施形態の走行台車1では、直線経路と左右の旋回経路とを従来よりもガタ付き少なく安定に走行させることのできる効果を奏する。
(その他の実施形態)
図1に示した走行台車1では、従動するキャスタ6を1式しか取り付けてないが、走行方向に所定間隔をあけて2式取り付けるようにしてもよい。そのようにすれば台車基台4に偏荷重がかかった場合の安定性が向上する効果が得られる。
図1に示した走行台車1では、従動するキャスタ6を1式しか取り付けてないが、走行方向に所定間隔をあけて2式取り付けるようにしてもよい。そのようにすれば台車基台4に偏荷重がかかった場合の安定性が向上する効果が得られる。
また、図1に示した走行台車1は、台車基台4の右側縁に沿って2式の走行兼案内機構5を走行方向に所定間隔を隔てて各々水平旋回可能に取り付けてあるが、走行兼案内機構5を1式とした構成にしてもよい。図13はそのような構成の走行台車における走行兼案内機構5とキャスタ6の配置例の平面図である。走行兼案内機構5を1式とする場合は、ローラ支持枠7は台車基台4に水平旋回可能に取り付けるのでなく固定取り付けする。そして、そのローラ支持枠7は台車基台4における走行方向と直角な幅方向の一側縁寄りであって、旋回経路中の最小旋回半径部を走行するときに内側となる側に取り付ける。
例えば、最小旋回半径部が右旋回である場合には、台車基台4の右側縁寄りに取り付ける。そのように取り付けておくと最小旋回半径部を右旋回する場合には、台車基台4の中心40は図14の(1)に示すようにガイドレール3よりも旋回外側を移動する。即ち、ガイドレール3の旋回曲率半径よりも大きい曲率半径の軌跡41上を移動する。積載荷重の重心が台車基台4の中心40に一致している場合には、その重心はガイドレール3の旋回曲率半径よりも大きい半径の軌跡41上を移動する。従って、積載荷重に働く遠心力はその重心がガイドレール3上にある場合に比べて小さくなり、積載荷重を安定して運ぶことができる。
反対に、最小旋回半径より大きい旋回半径である左旋回部を走行する際には、台車基台4の中心40は図14の(2)に示すようにガイドレール3よりも旋回内側の軌跡42上を移動することになる。この場合は、中心40がガイドレール3上を移動する場合に比べて積載荷重に働く遠心力は大きくなる。しかし、旋回半径が大きいことからその影響は小さい。従って、最小旋回半径部の右旋回をする場合におけるプラス効果の方がそのマイナス効果を上回り、全体として積載荷重を安定して運ぶことができる効果を奏する。
図面中、1は案内軌条式走行台車、2は走行レール、3はガイドレール(走行兼ガイドレール)、4は台車基台、5は走行兼案内機構、6はキャスタ、7はローラ支持枠、8は駆動輪、9はガイドローラ、10は減速機付きモータ、11は枢軸、20は直線部のガイドレール、21は外側直線、21cは前輪外側直線、21dは後輪外側直線、22は左旋回部のガイドレール、23は左旋回外側円弧、23cは前輪左旋回外側円弧、23dは後輪左旋回外側円弧、24、26は旋回中心、27は右旋回内側円弧、27cは前輪右旋回内側円弧、27dは後輪右旋回内側円弧、29は右旋回部のガイドレール、A、B、C、Dはガイドローラ、a、b、c、dはガイドローラの回転中心、rはガイドローラの半径、RLは左旋回半径、RRは右旋回半径、Wはガイドレールの幅を示す。
Claims (5)
- 直線経路と一方向への旋回経路を備える走行経路に沿って敷設されたガイドレールに、ローラ支持枠の走行方向前後に各2個ずつ取り付けた同一径ガイドローラを挟接転動させて操向する案内軌条式走行台車であって、
前記旋回経路にて内側となる2つのガイドローラを前記走行経路中の最小旋回半径の旋回部におけるガイドレールの内側面に当接させたときに、前記内側の2つのガイドローラの回転中心間を結ぶ直線から前記ガイドレールの幅と前記ガイドローラの直径を加えた距離地点より前記直線に平行に引いた外側直線と、前記旋回中心から前記旋回部のガイドレール外側面までの距離に前記ガイドローラの半径を加えた距離地点を通る前記旋回中心を中心とする外側円弧と、が交わる2点に前記内側とは反対側の2つのガイドローラの回転中心が位置するように前記内側とは反対側の2つのガイドローラを前記ローラ支持枠に取り付けたことを特徴とする案内軌条式走行台車。 - 直線経路と左右への旋回経路を備える走行経路に沿って敷設されたガイドレールに、ローラ支持枠の走行方向前後に各2個ずつ取り付けた同一径ガイドローラを挟接転動させて操向する案内軌条式走行台車であって、
前記左右の旋回経路の中で最小の旋回半径の旋回部を走行するときの旋回方向を第1旋回方向、それと反対の旋回方向を第2旋回方向とし、旋回部における旋回中心から該旋回部のガイドレールの幅方向中心線までの距離を該旋回部の旋回半径とするとき、
前記第1旋回方向に旋回するときに内側となる2つのガイドローラを前記最小旋回半径の旋回部におけるガイドレールの内側面に当接させたときに、該旋回部の旋回中心から該旋回部のガイドレール外側面までの距離に前記ガイドローラの半径を加えた距離地点を通る前記旋回中心を中心とする外側円弧と、
前記第2旋回方向に旋回する旋回経路の中で最小の旋回半径を有する旋回部のガイドレールの外側面を前記第1旋回方向に旋回するときに内側となる2つのガイドローラに接するように配置したと仮定した場合における該旋回部の旋回中心を中心として、該旋回中心から前記第2旋回方向の最小旋回半径の値から前記ガイドレールの幅の1/2と前記ガイドローラの半径を差し引いた距離地点を通る内側円弧と、が交わる2点に前記内側とは反対側の2つのガイドローラの回転中心が位置するように前記内側とは反対側の2つのガイドローラを前記ローラ支持枠に取り付けたことを特徴とする案内軌条式走行台車。 - 直線経路と一方向への旋回経路を備える走行経路に沿って敷設されたガイドレールに、ローラ支持枠の走行方向前後に各2個ずつ取り付けたガイドローラを挟接転動させて操向する案内軌条式走行台車であって、
前記旋回経路にて進行方向に向かって旋回内側の前側、後側、旋回外側の前側、後側となるガイドローラをガイドローラA、B、C、D、それらの回転中心をa、b、c、d、それらの径をra、rb、rc、rd、前記ガイドレールの幅をW、前記走行経路中の最小旋回半径の旋回部における旋回中心からその部分のガイドレールの幅中心までの距離を旋回半径Rとして、
前記ガイドローラA、Bを前記走行経路中の最小旋回半径の旋回部におけるガイドレールの内側面に当接させたときに、
前記ガイドローラCは、その回転中心cが、前記ガイドレールの旋回中心を中心とする半径が(R+W/2+rc)の前輪外側円弧と、前記当接状態のガイドローラA、Bに対し前記ガイドレールと同じ側に直線経路のガイドレールを共通に接するように配置したと仮定した場合における該直線ガイドレールの反対側側面から径rcの距離だけ離れた前輪外側直線との交点に位置し、
前記ガイドローラDは、その回転中心dが、前記ガイドレールの旋回中心を中心とする半径が(R+W/2+rd)の後輪外側円弧と、前記直線ガイドレールの反対側側面から径rdの距離だけ離れた後輪外側直線との交点に位置するように前記内側とは反対側の2つのガイドローラを前記ローラ支持枠に取り付けたことを特徴とする案内軌条式走行台車。 - 直線経路と左右への旋回経路を備える走行経路に沿って敷設されたガイドレールに、ローラ支持枠の走行方向前後に各2個ずつ取り付けたガイドローラを挟接転動させて操向する案内軌条式走行台車であって、
前記左右の旋回経路の中で最小の旋回半径の旋回部を走行するときの旋回方向を第1旋回方向、それと反対の旋回方向を第2旋回方向とし、前記第1旋回方向に旋回する際に進行方向に向かって旋回内側の前側、後側、旋回外側の前側、後側となるガイドローラをガイドローラA、B、C、D、それらの回転中心をa、b、c、d、それらの径をra、rb、rc、rd、前記ガイドレールの幅をW、前記第1旋回方向の最小旋回半径部における旋回中心からその部分のガイドレールの幅中心までの距離を旋回半径R1、前記第2旋回方向の最小旋回半径部における旋回中心からその部分のガイドレールの幅中心までの距離を旋回半径R2として、
前記ガイドローラA、Bを前記第1旋回方向の最小旋回半径の旋回部におけるガイドレールの内側面に当接させたときに、
前記ガイドローラCは、その回転中心cが、前記第1旋回方向の最小旋回半径部における旋回中心を中心とする半径が(R+W/2+rc)の前輪外側円弧と、前記当接状態のガイドローラA、Bに対し前記ガイドレールと同じ側に前記第2旋回方向の最小旋回半径部における旋回経路のガイドレールをその外側が接するように配置したと仮定した場合における該旋回ガイドレールの旋回中心を中心とする半径が(R−W/2−rc)の前輪内側円弧との交点に位置し、
前記ガイドローラDは、その回転中心dが、前記第1旋回方向の最小旋回半径部における旋回中心を中心とする半径が(R+W/2+rd)の後輪外側円弧と、前記仮定した第2旋回方向の旋回ガイドレールの旋回中心を中心とする半径が(R−W/2−rd)の後輪内側円弧との交点に位置するように前記内側とは反対側の2つのガイドローラを前記ローラ支持枠に取り付けたことを特徴とする案内軌条式走行台車。 - 請求項1乃至4の何れかに記載の配置に前記各ガイドローラを取り付けた前記ローラ支持枠を、積載荷重を受ける台車基台における走行方向と直角な幅方向の一側縁寄りであって、旋回経路中の最小旋回半径部を走行する時に内側となる側に取り付けると共に各ローラ支持枠には前記ガイドレールの上面を転動する駆動輪を取り付けたことを特徴とする案内軌条式走行台車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006265092A JP2008081014A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 案内軌条式走行台車 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006265092A JP2008081014A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 案内軌条式走行台車 |
Publications (1)
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JP2008081014A true JP2008081014A (ja) | 2008-04-10 |
Family
ID=39352290
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012106681A (ja) * | 2010-11-18 | 2012-06-07 | Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd | トラバーサ |
JP2012106680A (ja) * | 2010-11-18 | 2012-06-07 | Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd | 分岐装置 |
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2006
- 2006-09-28 JP JP2006265092A patent/JP2008081014A/ja active Pending
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