JP2567726B2 - メタクリル樹脂板の製造方法 - Google Patents
メタクリル樹脂板の製造方法Info
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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- C08F265/04—Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated monocarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F20/00 on to polymers of esters
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- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J2333/00—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Derivatives of such polymers
- C08J2333/04—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Derivatives of such polymers esters
- C08J2333/06—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Derivatives of such polymers esters of esters containing only carbon, hydrogen, and oxygen, the oxygen atom being present only as part of the carboxyl radical
- C08J2333/10—Homopolymers or copolymers of methacrylic acid esters
- C08J2333/12—Homopolymers or copolymers of methyl methacrylate
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、メタクリル樹脂板の製造方法に関するもの
であり、特定の重合開始剤を組み合わせて使用し、特定
の重合条件で重合することにより生産性の向上したメタ
クリル樹脂板の製造方法を提供するものである。
であり、特定の重合開始剤を組み合わせて使用し、特定
の重合条件で重合することにより生産性の向上したメタ
クリル樹脂板の製造方法を提供するものである。
[従来の技術] 注型によるポリメチルメタクリレートの製造において
は、従来より生産性を向上させるために多くの重合開始
剤が提案されてきており、例えば10時間半減期温度が80
℃以下、好ましくは60℃以下のようなできるだけ低温に
て活性の高い重合開始剤が速く重合することから使用さ
れてきた。
は、従来より生産性を向上させるために多くの重合開始
剤が提案されてきており、例えば10時間半減期温度が80
℃以下、好ましくは60℃以下のようなできるだけ低温に
て活性の高い重合開始剤が速く重合することから使用さ
れてきた。
しかし、半減期温度の低い重合開始剤を用いると、重
合後に未反応単量体が増加して、得られた注型板の品質
を低下させることになる。そこで、この未反応単量体を
減少させるために低温活性重合体と高温活性重合体を組
み合わせた複合系重合開始剤が提案されている(特開昭
49-33993号公報、同55-725号公報、同56-145907号公
報、特公平2-16762号公報)。
合後に未反応単量体が増加して、得られた注型板の品質
を低下させることになる。そこで、この未反応単量体を
減少させるために低温活性重合体と高温活性重合体を組
み合わせた複合系重合開始剤が提案されている(特開昭
49-33993号公報、同55-725号公報、同56-145907号公
報、特公平2-16762号公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記公報のうち特開昭49-33993号公報
や特開昭55-725号公報に記載された方法は必ずしも充分
に生産性を向上させる重合条件となっていない。
や特開昭55-725号公報に記載された方法は必ずしも充分
に生産性を向上させる重合条件となっていない。
一方、特開昭56-145907号公報に記載の方法では組み
合わせ次第ではかなりの生産性向上の効果はあるもの
の、10時間半減期温度が50℃以下の重合開始剤をしよう
としたときには作業性に難点がある。また重合条件につ
いては特に説明されていない。
合わせ次第ではかなりの生産性向上の効果はあるもの
の、10時間半減期温度が50℃以下の重合開始剤をしよう
としたときには作業性に難点がある。また重合条件につ
いては特に説明されていない。
[課題を解決するための手段] そこで本発明者らは、生産性を向上させながら、注型
板内の未反応単量体をできるだけ減少させ、注型板に欠
陥を発生させないメタクリル樹脂板の製造方法を提供す
るべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに到った。
板内の未反応単量体をできるだけ減少させ、注型板に欠
陥を発生させないメタクリル樹脂板の製造方法を提供す
るべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明はメタクリル酸メチル単独またはメタク
リル酸メチル60重量%以上とアクリル酸エステル40重量
%以下との単量体混合物から得られたシロップを鋳型に
注入しメタクリル樹脂板を製造するに際し、シロップに
対して10時間半減期温度が50〜58℃であるパーオキサイ
ドの少なくとも1種と2,2′−(アビゾス)イソブチロ
ニトリルを添加せしめた後、75〜90℃の雰囲気下にて5
〜15分間重合し、次に上記重合温度より3〜12℃低い雰
囲気下で重合率が80〜95%になるまで重合した後、さら
に95〜140℃の温度にて熱処理を行い重合を完結せしめ
ることを特徴とするメタクリル樹脂板の製造方法であ
る。
リル酸メチル60重量%以上とアクリル酸エステル40重量
%以下との単量体混合物から得られたシロップを鋳型に
注入しメタクリル樹脂板を製造するに際し、シロップに
対して10時間半減期温度が50〜58℃であるパーオキサイ
ドの少なくとも1種と2,2′−(アビゾス)イソブチロ
ニトリルを添加せしめた後、75〜90℃の雰囲気下にて5
〜15分間重合し、次に上記重合温度より3〜12℃低い雰
囲気下で重合率が80〜95%になるまで重合した後、さら
に95〜140℃の温度にて熱処理を行い重合を完結せしめ
ることを特徴とするメタクリル樹脂板の製造方法であ
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明のシロップの製造工程ではメタクリル酸
メチル単独またはメタクリル酸メチル60重量%以上とア
クリル酸エステル40重量%以下との単量体混合物を通常
の重合開始剤の存在下で重合させることによりシロップ
を製造する。この際必要に応じ、連鎖移動剤を添加して
も良い。メタクリル酸メチルと混合して使用されるアク
リル酸エステルとしてはアクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル等が挙げられる。
メチル単独またはメタクリル酸メチル60重量%以上とア
クリル酸エステル40重量%以下との単量体混合物を通常
の重合開始剤の存在下で重合させることによりシロップ
を製造する。この際必要に応じ、連鎖移動剤を添加して
も良い。メタクリル酸メチルと混合して使用されるアク
リル酸エステルとしてはアクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル等が挙げられる。
シロップの製造は上記単量体および重合開始剤等の混
合物を70〜120℃の温度で10〜40%の重合率になるまで
行う。シロップ製造工程の反応器としては公知の管型、
槽型等のものが使用でき、バッチ式もしくは連続式で行
うことができる。
合物を70〜120℃の温度で10〜40%の重合率になるまで
行う。シロップ製造工程の反応器としては公知の管型、
槽型等のものが使用でき、バッチ式もしくは連続式で行
うことができる。
次に、本発明では得られたシロップに10時間半減期温
度が50〜58℃であるパーオキサイドの少なくとも1種と
2,2′−(アゾビス)イソブチロニトリルを添加せしめ
る。
度が50〜58℃であるパーオキサイドの少なくとも1種と
2,2′−(アゾビス)イソブチロニトリルを添加せしめ
る。
本発明で使用される10時間半減期温度が50〜58℃であ
るパーオキサイドとしてはt−ヘキシルパーオキシピバ
レート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチル
パーオキシネオヘキサノエート等のパーオキシエステル
類、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、o−メ
チルベンゾイルパーオキサイド等のジアシル類が挙げら
れるが、なかでもパーオキシエステル類が好ましい。
るパーオキサイドとしてはt−ヘキシルパーオキシピバ
レート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチル
パーオキシネオヘキサノエート等のパーオキシエステル
類、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、o−メ
チルベンゾイルパーオキサイド等のジアシル類が挙げら
れるが、なかでもパーオキシエステル類が好ましい。
重合開始剤の添加量はシロップに対しパーオキサイド
が500〜5000ppm、好ましくは800〜3000ppm、2,2′−
(アゾビス)イソブチロニトリルが30〜300ppm、好まし
くは50〜200ppmの範囲で併用させる。
が500〜5000ppm、好ましくは800〜3000ppm、2,2′−
(アゾビス)イソブチロニトリルが30〜300ppm、好まし
くは50〜200ppmの範囲で併用させる。
次に該シロップを鋳型に注入し、注型重合させる。最
初に75〜90℃の雰囲気下にて5〜15分間重合させた後、
その雰囲気温度よりも3〜12℃、好ましくは5〜10℃低
い温度にて重合を行ない、最後に95〜140℃にて0.05〜
2時間熱処理をすることにより重合を完結させる。
初に75〜90℃の雰囲気下にて5〜15分間重合させた後、
その雰囲気温度よりも3〜12℃、好ましくは5〜10℃低
い温度にて重合を行ない、最後に95〜140℃にて0.05〜
2時間熱処理をすることにより重合を完結させる。
パーオキサイド系重合開始剤として10時間半減期温度
が50℃未満のものを添加したシロップは、室温(20〜30
℃)で重合が徐々に進行し、シロップの粘度上昇が生じ
る。これを防ぐためには調製されたシロップの貯蔵並び
に注型のための配管等を15℃以下、好ましくは10℃以下
に冷却する必要が生じ多大な設備費が必要になる。一
方、10時間半減期温度が58℃を越えるパーオキサイド系
重合開始剤を使用すると、重合速度が遅く、生産性の向
上効果が得られない。また、重合開始剤の添加量が500p
pm未満であれば目的の生産性の良い条件が得られず、一
方、5000ppmを越えると注型板に泡入り(空隙)が発生
しやすくなる。
が50℃未満のものを添加したシロップは、室温(20〜30
℃)で重合が徐々に進行し、シロップの粘度上昇が生じ
る。これを防ぐためには調製されたシロップの貯蔵並び
に注型のための配管等を15℃以下、好ましくは10℃以下
に冷却する必要が生じ多大な設備費が必要になる。一
方、10時間半減期温度が58℃を越えるパーオキサイド系
重合開始剤を使用すると、重合速度が遅く、生産性の向
上効果が得られない。また、重合開始剤の添加量が500p
pm未満であれば目的の生産性の良い条件が得られず、一
方、5000ppmを越えると注型板に泡入り(空隙)が発生
しやすくなる。
また、パーオキシエステル類以外のパーオキサイド例
えばジアリル類やジカーボネート類はパーオキシエステ
ル並みの生産性向上が図れるが、着色板製造時に例えば
グリーン系染料などの特定の着色剤の色調を大幅に退色
させる場合があるので、使用上充分配慮しなければなら
ない。
えばジアリル類やジカーボネート類はパーオキシエステ
ル並みの生産性向上が図れるが、着色板製造時に例えば
グリーン系染料などの特定の着色剤の色調を大幅に退色
させる場合があるので、使用上充分配慮しなければなら
ない。
2,2′−(アゾビス)イソブチロニトリルは高温活性
の重合開始剤なので、単独使用では重合が非常に遅く、
生産性の向上は望めないが、上記のパーオキサイドと併
用させると95〜140℃の熱処理時に残存単量体を減少さ
せるのに大きな効果を与える。添加量はシロップに対し
て30〜300ppmであるが、30ppm以下ではその効果がな
く、一方300ppmを越えると注型板に泡入り(空隙)が発
生しやすくなる。
の重合開始剤なので、単独使用では重合が非常に遅く、
生産性の向上は望めないが、上記のパーオキサイドと併
用させると95〜140℃の熱処理時に残存単量体を減少さ
せるのに大きな効果を与える。添加量はシロップに対し
て30〜300ppmであるが、30ppm以下ではその効果がな
く、一方300ppmを越えると注型板に泡入り(空隙)が発
生しやすくなる。
なお、アゾビスジメチルバレロニトリルのような他の
重合開始剤を多量に用いると、重合速度を速くすること
ができるが、注型板には多数の泡入り(空隙)が発生
し、商品の価値を著しく低下させる。
重合開始剤を多量に用いると、重合速度を速くすること
ができるが、注型板には多数の泡入り(空隙)が発生
し、商品の価値を著しく低下させる。
上述の複合系重合開始剤を使用することと同時に生産
性を向上させるためには重合時の温度条件も重要な因子
である。本発明では、まず上記の通り重合初期の5〜15
分間を75〜90℃の温度で行い、次いで上記重合温度より
3〜12℃低い温度で重合率が80〜95%になるまで重合を
行い、その後95〜140℃の温度にて熱処理を行う。即
ち、初期の重合温度を高くすることにより重合速度が速
くなり、生産性の向上が得られ、その後重合温度を下げ
ることにより重合発熱を制御して樹脂板中に泡入り(空
隙)等の欠陥の発生を防止するのである。
性を向上させるためには重合時の温度条件も重要な因子
である。本発明では、まず上記の通り重合初期の5〜15
分間を75〜90℃の温度で行い、次いで上記重合温度より
3〜12℃低い温度で重合率が80〜95%になるまで重合を
行い、その後95〜140℃の温度にて熱処理を行う。即
ち、初期の重合温度を高くすることにより重合速度が速
くなり、生産性の向上が得られ、その後重合温度を下げ
ることにより重合発熱を制御して樹脂板中に泡入り(空
隙)等の欠陥の発生を防止するのである。
その際、上記2段目の重合温度が1段目と比べ3℃未
満の差であれば、初期(1段目)の重合温度を高くして
いるため、2段目の重合温度も相対的に高くなり、よっ
て重合発熱をあまり除去できなくなり、注型板に泡入り
(空隙)が発生しやすくなる。
満の差であれば、初期(1段目)の重合温度を高くして
いるため、2段目の重合温度も相対的に高くなり、よっ
て重合発熱をあまり除去できなくなり、注型板に泡入り
(空隙)が発生しやすくなる。
また、上記2段目の重合温度が1段目と比べ12℃を超
えた差であれば、2段目の重合温度がかなり低くなり、
注型板の重合が終了するまでの時間が長くなり、初期の
重合(1段目)で時間短縮を図ってもトータルの重合時
間は余り短くならないため、生産性向上の結果が殆どな
くなる。
えた差であれば、2段目の重合温度がかなり低くなり、
注型板の重合が終了するまでの時間が長くなり、初期の
重合(1段目)で時間短縮を図ってもトータルの重合時
間は余り短くならないため、生産性向上の結果が殆どな
くなる。
注型重合において用いられる鋳型としては強化ガラ
ス、クロムメッキ板、ステンレス板等の板状体と軟質塩
化ビニル製ガスケットで構成した鋳型や同一方向へ同一
速度で走行する一対のエンドレスベルトの相対する面と
その両側辺部において両エンドレスベルトと同一速度で
走行するガスケットとで構成される鋳型が挙げられる。
ス、クロムメッキ板、ステンレス板等の板状体と軟質塩
化ビニル製ガスケットで構成した鋳型や同一方向へ同一
速度で走行する一対のエンドレスベルトの相対する面と
その両側辺部において両エンドレスベルトと同一速度で
走行するガスケットとで構成される鋳型が挙げられる。
本発明の重合方法によって得られる樹脂板の厚さは1
〜10mmの範囲である。また本発明の重合方法においては
必要に応して着色剤、可塑剤、滑剤、離型剤、安定剤、
充填剤等も添加して良い。
〜10mmの範囲である。また本発明の重合方法においては
必要に応して着色剤、可塑剤、滑剤、離型剤、安定剤、
充填剤等も添加して良い。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
なお、実施例中の評価は下記の方法に従った。
1.水浴での重合ピークに達する時間は、ガスケットを通
してシロップ中に1.5mm径の熱電対を挿入し、シロップ
内の最高温度に達した時点を測定した。
してシロップ中に1.5mm径の熱電対を挿入し、シロップ
内の最高温度に達した時点を測定した。
2.注型板内の気泡は、肉眼にて有無を確認し、下記のよ
うに評価した。
うに評価した。
○:気泡の発生なし △:1m2当たり1〜2個 ×:1m2当たり3個以上 3.注型板中の残存単量体量は、ガラスクロマトグラフィ
ーによって測定した。
ーによって測定した。
4.板の[η]は、試料をクロロホルム溶液に溶解して0.
1重量%溶液とし、この溶液を25℃に保ち、オストワル
ド型粘度計の標線間流下秒数tとクロロホルムの流下秒
数t0とを測定し、次式より算出した。
1重量%溶液とし、この溶液を25℃に保ち、オストワル
ド型粘度計の標線間流下秒数tとクロロホルムの流下秒
数t0とを測定し、次式より算出した。
但し、Cは試料濃度(g/l)である。
5.調整シロップの粘度安定性は、次のように判定した。
○:室温(25℃)に8時間放置しても増粘が認められな
い ×:室温(25℃)に8時間放置したところ、20%以上の
粘度上昇が認められた。
い ×:室温(25℃)に8時間放置したところ、20%以上の
粘度上昇が認められた。
実施例1〜4、比較例1〜9 (1)シロップの製造 (A)重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)を使用して、メタクリル酸メチルモ
ノマーを90〜103℃に加熱することにより部分重合させ
て重合率24%、粘度1800CP/20℃のシロップを得た。
ルバレロニトリル)を使用して、メタクリル酸メチルモ
ノマーを90〜103℃に加熱することにより部分重合させ
て重合率24%、粘度1800CP/20℃のシロップを得た。
(B)重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)を、連鎖移動剤としてn−ドデシル
メルカプタンを使用して、メタクリル酸メチルモノマー
を90〜103℃に加熱することにより部分重合させて重合
率28%、粘度2000CP/20℃のシロップを得た。
ルバレロニトリル)を、連鎖移動剤としてn−ドデシル
メルカプタンを使用して、メタクリル酸メチルモノマー
を90〜103℃に加熱することにより部分重合させて重合
率28%、粘度2000CP/20℃のシロップを得た。
(2)注型板の製造 (1)で得られたシロップに表1に示す重合開始剤、
離型剤、紫外線吸収剤、重合防止剤を添加し、この混合
シロップを真空中で脱気した後、35cm×65cmのステンレ
ス板、クリップ、軟質塩化ビニル製ガスケットから作ら
れた注型用セルに注入して重合を行い、厚さ3mmの注型
板を製造した。
離型剤、紫外線吸収剤、重合防止剤を添加し、この混合
シロップを真空中で脱気した後、35cm×65cmのステンレ
ス板、クリップ、軟質塩化ビニル製ガスケットから作ら
れた注型用セルに注入して重合を行い、厚さ3mmの注型
板を製造した。
重合は、まず1段目重合として85〜88℃の水浴槽中で
所定時間重合させ、その後水浴槽に冷水を入れて80℃に
水温を下げて2段目の重合を行った。重合ピークに達し
た後、水浴槽からセルを取り出し、セルを300℃雰囲気
の赤外ヒーター炉に入れてセルを加熱し、セル内の温度
が120℃に達すると同時にセルを赤外ヒーター炉から遠
ざけ、そのまま5分間放置した後、セルを強制冷却させ
た。得られた注型板の評価結果を表1に示す。
所定時間重合させ、その後水浴槽に冷水を入れて80℃に
水温を下げて2段目の重合を行った。重合ピークに達し
た後、水浴槽からセルを取り出し、セルを300℃雰囲気
の赤外ヒーター炉に入れてセルを加熱し、セル内の温度
が120℃に達すると同時にセルを赤外ヒーター炉から遠
ざけ、そのまま5分間放置した後、セルを強制冷却させ
た。得られた注型板の評価結果を表1に示す。
なお、本実施例で用いた重合開始剤は下記の通りであ
る。(カッコ内は10時間半減期温度) HPP:t−ヘキシルパーオキシピバレート (53℃) BPP:t−ブチルパーオキサシピバレート (55℃) AIBN:2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル) (65
℃) BPND:t−ブチルパーオキシネオデカノエート (46℃) ADVN:2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル) (51℃) LPO:ラウロイルパーオキサイド (62℃) 表1から本発明の方法は比較例と比べると重合ピーク
時間に達する時間が早いにもかかわらず、シート内の気
泡の発生がなく、残存単量体量がいずれも1%以下であ
ることがわかる。
る。(カッコ内は10時間半減期温度) HPP:t−ヘキシルパーオキシピバレート (53℃) BPP:t−ブチルパーオキサシピバレート (55℃) AIBN:2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル) (65
℃) BPND:t−ブチルパーオキシネオデカノエート (46℃) ADVN:2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル) (51℃) LPO:ラウロイルパーオキサイド (62℃) 表1から本発明の方法は比較例と比べると重合ピーク
時間に達する時間が早いにもかかわらず、シート内の気
泡の発生がなく、残存単量体量がいずれも1%以下であ
ることがわかる。
一方、比較例1、3および7は生産性を向上させるた
めに温水温度を85℃にしたが、いずれの場合も注型板内
に気泡が発生しやすく、また比較例5はアゾビス系重合
開始剤のため温水温度が82℃で注型板内に気泡が多発し
た。
めに温水温度を85℃にしたが、いずれの場合も注型板内
に気泡が発生しやすく、また比較例5はアゾビス系重合
開始剤のため温水温度が82℃で注型板内に気泡が多発し
た。
重合開始剤としてBPNDを用いた場合(比較例3、4お
よび8)は重合ピークに達する時間が早いが、残存単量
体量は1%を超えており、調製シロップの粘度安定性が
悪く、室温(25℃)で8時間放置でシロップの粘度が30
〜50%上昇した。また、LPOを用いた場合(比較例9)
は重合が遅く、生産性の向上が全くない。また、HPP単
独使用の場合(比較例6)は残存単量体量が1.5%を超
えており、残存単量体量のレベルが実施例に比べて高
い。
よび8)は重合ピークに達する時間が早いが、残存単量
体量は1%を超えており、調製シロップの粘度安定性が
悪く、室温(25℃)で8時間放置でシロップの粘度が30
〜50%上昇した。また、LPOを用いた場合(比較例9)
は重合が遅く、生産性の向上が全くない。また、HPP単
独使用の場合(比較例6)は残存単量体量が1.5%を超
えており、残存単量体量のレベルが実施例に比べて高
い。
[発明の効果] 本発明の方法は、生産性、作業性の優れたメタクリル
樹脂板の製造方法であり、しかも得られた樹脂板は品質
の優れたものであるため、工業上優れた効果を奏する。
樹脂板の製造方法であり、しかも得られた樹脂板は品質
の優れたものであるため、工業上優れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猿田 雅弘 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイ ヨン株式会社大竹事業所内 審査官 杉原 進
Claims (5)
- 【請求項1】メタクリル酸メチル単独またはメタクリル
酸メチル60重量%以上とアクリル酸エステル40重量%以
下との単量体混合物から得られたシロップを鋳型に注入
しメタクリル樹脂板を製造するに際し、シロップに対し
て10時間半減期温度が50〜58℃であるパーオキサイドの
少なくとも1種と2、2′−(アゾビス)イソブチロニ
トリルを添加せしめた後、75〜90℃の雰囲気にて5〜15
分間重合し、次に上記重合温度より3〜12℃低い雰囲気
で重合率が80〜95%になるまで重合した後、さらに95〜
140℃の温度にて熱処理を行い重合を完結せしめること
を特徴とするメタクリル樹脂板の製造方法。 - 【請求項2】パーオキサイドがパーオキシエステル類で
あることを特徴とする請求項第1項記載のメタクリル樹
脂板の製造方法。 - 【請求項3】パーオキサイドの添加量がシロップに対し
て500〜5000ppmである請求項第1項記載のメタクリル樹
脂板の製造方法。 - 【請求項4】2、2′−(アゾビス)イソブチロニトリ
ルの添加量がシロップに対して30〜300ppmである請求項
第1項記載のメタクリル樹脂板の製造方法。 - 【請求項5】鋳型が、相対して同一方向へ同一速度で走
行する一対のエンドレスベルトの相対する面とその両側
辺部において両エンドレスベルトと同一速度で走行する
連続したガスケットとで構成されたものであることを特
徴とする請求項第1項記載のメタクリル樹脂板の製造方
法。
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