JPH04114001A - メタクリル樹脂板の製造方法 - Google Patents

メタクリル樹脂板の製造方法

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JPH04114001A
JPH04114001A JP2233998A JP23399890A JPH04114001A JP H04114001 A JPH04114001 A JP H04114001A JP 2233998 A JP2233998 A JP 2233998A JP 23399890 A JP23399890 A JP 23399890A JP H04114001 A JPH04114001 A JP H04114001A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、メタクリル樹脂板の製造方法に関するもので
あり、特定の重合開始剤を組み合わせて使用し、特定の
重合条件で重合することにより生産製の向上したメタク
リル樹脂板の製造方法を提供するものである。
[従来の技術] 注型によるポリメチルメタクリレートの製造においては
、従来より生産性を向上させるために多くの重合開始剤
が提案されてきており、例えば10時間半減期温度が8
0℃以下、好ましくは60℃以下のようなできるだけ低
温にて活性の高い重合開始剤が速く重合することから使
用されてきた。
しかし、半減期温度の低い重合開始剤を用いると、重合
後に未反応単量体が増加して、得られた注型板の品質を
低下させることになる。そこで、この未反応単量体を減
少させるために低温活性重合体と高温活性重合体を組み
合わせた複合系重合開始剤が提案されている(特開昭4
9−33993号公報、同55−725号公報、同56
−145907号公報、特公平2−16762号公報)
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記公報のうち特開昭49−33993
号公報や特開昭55−725号公報に記載された方法は
必ずしも充分に生産性を向上させる重合条件となってい
ない。
一方、特開昭56−145907号公報に記載の方法で
は絹み合わせ次第ではかなりの生産性向上の効果はある
ものの、10時間半減期温度か50℃以下の重合開始剤
をしようしたときには作業性に難点がある。また重合条
件については特に説明されていない。
[課題を解決するための手段] そこで本発明者らは、生産性を向上させなから、注型板
内の未反応単量体をできるだけ減少させ、注型板に欠陥
を発生させないメタクリル樹脂板の製造方法を提供する
べく鋭意検討した結果、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明はメタクリル酸メチル単独またはメタクリ
ル酸メチル60重貴%以上とアクリル酸エステル40重
量%との単量体混合物から得られたシロップを鋳型に注
入しメタクリル樹脂板を製造するに際し、10時間半減
期温度が50〜58℃であるパーオキサイドの少なくと
も1種と2,2′(アゾビス)イソブチロニトリルを添
加せしめた後、75〜90℃の雰囲気下にて5〜15分
間重合し、次に上記重合温度より3〜12℃低い雰囲気
下で重合率が80〜95%になるまで重合した後、さら
に95〜140℃の温度にて熱処理を行い重合を完結せ
しめることを特徴とするメタクリル樹脂板の製造方法で
ある。
以下、本発明の詳細な説明する。
まず、本発明のシロップの製造工程ではメタクリル酸メ
チル単独またはメタクリル酸メチル60重量%以上とア
クリル酸エステル40重量%との単量体混合物を通常の
重合開始剤の存在下で重合させることによりシロップを
製造する。この際必要に応じ、連鎖移動剤を添加しても
良い。メタクリル酸メチルと混合して使用されるアクリ
ル酸エステルとしてはアクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル等が挙げられる。
シロップの製造は上記単量体および重合開始剤等の混合
物を70〜120℃の温度で10〜40%の重合率にな
るまで行う。シロップ製造工程の反応器としては公知の
前型、種型等のものが使用でき、バッチ式もしくは連続
式で行うことがてき次に、本発明では得られた70ツブ
に10時間半減期温度が50〜58℃であるパーオキサ
イドの少なくとも1種と2.2’−(アゾビス)イソブ
チロニトリルを添加せしめる。
本発明で使用される10時間半減期温度か50〜58℃
であるパーオキサイドとしてはt−へ牛シルバーオキ/
ピバレート、t−プチルバーオキンピパレート、t−フ
゛チルパーオキ/ネオヘキサノエート等のパーオキシエ
ステル類、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド
、0−メチルベンゾイルバーオ牛サイド等のシアノル類
が挙げられるが、なかでもパーオキシエステル類が好ま
しい。
重合開始剤の添加量はシロップに対しパーオキサイドが
50 C1−5000ppm、好ましくは800〜30
00ppm、 2,2°−(アゾビス)イソブチロニト
リルが30〜300 ppm、好ましくは50〜200
pp++の範囲で併用させる。
次に該シロップを鋳型に注入し、注型重合させる。最初
に75〜90”Cの雰囲気下にて5〜15分間重合させ
た後、その雰囲気温度よりも3〜12℃1好ましくは5
〜10℃低い温度にて重合を行ない、最後に95〜14
0℃にて0.05〜2時間熱処理をすることにより重合
を完結させる。
パーオキサイド系重合開始剤として10時間半減期温度
が50℃未満のものを添加したシロップは、室温(20
〜30℃)で重合が徐々に進行し、シロップの粘度上昇
かケじる。これを防くためには調整されたシロップの貯
蔵並びに注型のための配管等を15℃以下、好ましくは
10℃以下に冷却する必要が生じ多大な設備費が必要に
なる。
方、10時間半減期温度が58℃を越えるパーオキサイ
ド系重合開始剤を使用すると、重合速度が遅く、生産性
の向上効果が得られない。また、重合開始剤の添加量が
500 ppm未満であれば目的の生産性の良い条件が
得られず、一方、5000ppmを越えると注型板に泡
入り(空隙)が発生しやすくなる。
また、パーオキシエステル類以外のパーオキサイド例え
ばジアリル類やジカーボネート類はパオ牛ジエステル並
みの生産性向上が図れるが、着色板製造時に例えばグリ
ーン系染料などの特定の着色剤の色調を大幅に退色させ
る場合があるので、使用上充分配慮しなければならない
2.2°−(アゾビス)イソブチロニトリルは高温活性
の重合開始剤なので、単独使用では重合が非常に遅く、
生産性の向上は望めないが、上記のパーオキサイドと併
用させると95〜140℃の熱処理時に残存単量体を減
少させるのに大きな効果を与える。添加量はシロップに
対して30〜300ppmであるが、30ppm以下で
はその効果がなく、一方300 ppmを越えると注型
板に泡入り(空隙)が発生しやすくなる。
なお、アゾビスジメチルバレロニトリルのヨウな他の重
合開始剤を多量に用いると、重合速度を速くすることが
できるが、注型板には多数の泡入り(空隙)が発生し、
商品の価値を著しく低下させる。
上述の複合系重合開始剤を使用することと同時に生産性
を向上させるためには重合時の温度条件も重要な因子で
ある。本発明では、まず上記の通り重合初期の5〜15
分間を75〜90℃の温度で行い、次いで上記重合温度
より3〜12℃低い温度で重合率が80〜95%になる
まで重合を行い、その後95〜140℃の温度にて熱処
理を行う。即ち、初期の重合温度を高くすることにより
重合速度が速くなり、生産性の向上が得られ、その後重
合温度を下げることにより重合発熱を制御して樹脂板中
に泡入り(空隙)等の欠陥の発生を防止するのである。
上記2段目の重合温度が1段目と比べ3℃未満の差であ
れば、生産性向上の効果が薄れ、12℃を超えた差であ
れば2段目の重合温度が低くなりすぎ、この場合も生産
性向上の効果が殆どなくなる。
注型重合において用いられる鋳型としては強化ガラス、
クロムメツキ板、ステンレス板等の板状体と軟質塩化ビ
ニル製ガスケットで構成した鋳型や同一方向へ同一速度
で走行する一対のエンドレスベルトの相対する面とその
両側辺部において両エンドレスベルトと同一速度で走行
するガスケットとで構成される鋳型が挙げられる。
本発明の重合方法によって得られる樹脂板の厚さは1〜
10mmの範囲である。また本発明の重合方法において
は必要に応して着色剤、可ヂ剤、滑剤、離型剤、安定剤
、充填剤等も添加して良い。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
なお、実施例中の評価は下記の方法に従った。
1、水浴での重合ピークに達する時間は、ガスケットを
通してシロップ中に1.5+nm径の熱電対を挿入し、
シロップ内の最高温度に達した時点を測定した。
2、注型板内の気泡は、肉眼にて有無を確認し、下記の
ように評価した。
○:気泡の発生なし △:1d当たり1〜2個 ×:1イ当たり3個以上 3、注型板中の残存単量体量は、ガスクロマトグラフィ
ーによって測定した。
4、板の[η〕は、試料をクロロホルム溶液に溶解して
0.1重量%溶液とし、この溶液を25℃に保ち、オス
トワルド型粘度計の標線間流下秒数tとクロロホルムの
流下秒数t0とを測定し、次式より算出した。
3  f(t/lO)””−1) [η] = 但し、Cは試料濃度(g / 1 )である。
5、調整シロップの粘度安定性は、次のように判定した
○:室温(25℃)に8時間放置しても増粘が認められ
ない ×:室温(25℃)に8時間放置したところ、20%以
上の粘度上昇が認められた。
実施例1〜4、比較例1〜9 (1)シロップの製造 (A)重合開始剤として2,2°−アゾビス(24−ジ
メチルバレロニトリル)を使用して、メタクリル酸メチ
ルモノマーを90〜103℃に加熱することにより部分
重合させて重合率24%、粘1i1800CP/20℃
のシロップを得た。
(8)重合開始剤として2,2°−アゾビス(24−ジ
メチルバレロニトリル)を、連鎖移動剤としてn−ドデ
シルメルカプタンを使用して、メタクリル酸メチルモノ
マーを90〜103℃に加熱することにより部分重合さ
せて重合率28%、粘度2000CP/20℃のシロッ
プを得た。
(2)注型板の製造 (1)で得られたシロップに表1に示す重合開始剤、離
型剤、紫外線吸収剤、重合防止剤を添加し、この混合シ
ロップを真空中で脱気した後、35 cm X 65 
cmのステンレス板、クリツプ、軟質塩化ビニル製ガス
ケットから作られた注型用セルに注入して重合を行い、
厚さ3rnmの注型板を製造した。
重合は、まず1段目重合として85〜88℃の水浴槽中
で所定時間重合させ、その後水浴槽に冷水を入れて80
℃に水温を下げて2段目の重合を行った。重合ピークに
達した後、水浴槽からセルを取り出し、セルを300″
C雰囲気の赤外ヒーター炉に入れてセルを加熱し、セル
内の温度が120℃に達すると同時にセルを赤外ヒータ
ー炉から遠ざけ、そのまま5分間放置した後、セルを強
制冷却させた。得られた注型板の評価結果を表1に示す
なお、本実施例で用いた重合開始剤は下記の通りである
。 (カッコ内は10時間半減期温度)HPP:t−へ
牛シルバーオキシピパレート(53℃) BPP:t−ブチルパーオキシピバレート(55℃) AIBN:2,2°−アゾビス(イソブチロニトリル)
  (65℃) BPND:t−プチルパーオ手シネオデカノエ−ト  
   (46℃) ADVN : 2,2°−アゾl=’ス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)  (51℃) LPO:ラウロイルパーオキサイド (62℃)表1か
ら本発明の方法は比較例と比べると重合ピーク時間に達
する時間が早いにもかかわらず、シート内の気泡の発生
がなく、残存単量体量がいずれも1%以下であることが
わかる。
一方、比較例1.3および7は生産性を向上させるため
に温水温度を85℃にしたが、いずれの場合も注型板内
に気泡が発生しやすく、また比較例5はアゾビス系重合
開始剤のため温水温度が82℃で注型板内に気泡が多発
した。
重合開始剤としてBPNDを用いた場合(比較例3.4
および8)は重合ピークに達する時間が早いが、残存単
量体量が1%を超えており、調整シロップの粘度安定性
が悪く、室温(25℃)で8時間放置でシロップの粘度
が30〜50%上昇した。また、LPOを用いた場合(
比較例9)は重合が遅く、生産性の向上が全くない。ま
た、HPP単独使用の場合(比較例6)は残存単量体量
が1.5%を超えており、残存単量体量のレベルが実施
例に比べて高い。
[発明の効果] 本発明の方法は、生産性、作業性の優れたメタクリル樹
脂板の製造方法であり、しかも得られた樹脂板は品質の
優れたものであるため、工業上優れた効果を奏する。
手続補正書 平成2年β月2と日 特願平2−233998号 2、発明の名称 メタクリル樹脂板の製造方法 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 東京都中央区京橋二丁目3番19号 2、特許請求の範囲を別紙の通り補正する。
3)明細書第2頁第17行から第18行に記載の「生産
製」を「生産性」に補正する。
4)同第4頁第14行に記載の「40重量%」を「40
重量%以下」に補正する。
5)同第5頁第8行に記載の「40重量%」を「40重
量%以下」に補正する。
6)同第7頁第9行および第15頁第12行に記載の「
調整」を「調製」に補正する。
7)同第11頁第5行の下に記載の式を下記の通り補正
する。
5゜ 自発 補正の対象 願書、および明細書の「特許請求の範囲」および「発明
の詳細な説明」の欄 し 8)同第11頁下から13行に記載のr g/ l J
をrg/9Jに補正する。
9)同第14頁に記載の表1を下記の通り補正する。
特許請求の範囲 [1)メタクリル酸メチル単独またはメタクリル酸メチ
ル60重量%以上とアクリル酸エステル40重量%以下
との単量体混合物から得られたシロップを鋳型に注入し
メタクリル樹脂板を製造するに際し、10時間半減期温
度が50〜58℃であるパーオキサイドの少なくとも1
種と2.2−−(アゾビス)イソブチロニトリルを添加
せしめた後、75〜90℃の雰囲気にて5〜15分間重
合し、次に上記重合温度より3〜12℃低い雰囲気で重
合率が80〜95%になるまで重合した後、さらに95
〜140℃の温度にて熱処理を行い重合を完結せしめる
ことを特徴とするメタクリル樹脂板の製造方法。
2)パーオキサイドがパーオキシエステル類であること
を特徴とする請求項第1項記載のメタクリル樹脂板の製
造方法。
3)パーオキサイドの添加量が500〜5000 pp
mである請求項第1項記載のメタクリル樹脂板の製造方
法。
4)2.2−− (アゾビス)イソブチロニトリルの添
加量が30〜300 ppmである請求項第1項記載の
メタクリル樹脂板の製造方法。
5)鋳型が、相対して同一方向へ同一速度で走行スる一
対のエンドレスベルトの相対する面とその両側辺部にお
いて両エンドレスベルトと同一速度で走行する連続した
ガスケットとで1成されたものであることを特徴とする
請求項第1項記載のメタクリル樹脂板の製造方法。」手
続補正書 平成3年7月4日 特願平2−233998号 発明の名称 メタクリル樹脂板の製造方法 補正をする者 事件との関係  特許出願人 東京都中央区京橋二丁目3番19号 拒絶理由通知の日付 1)明細書第9頁第11行〜第15行に記載の「上記2
段目の・・・殆どなくなる。」を下記の通り補正する。
[その際、上記2段目の重合温度が1段目と比べ3℃未
満の差であれば、初期(1段目)の重合温度を高くして
いるため、2段目の重合温度も相対的に高くなり、よっ
て重合発熱をあまり除去できなくなり、注型板に泡入り
(空隙)が発生しやすくなる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)メタクリル酸メチル単独またはメタクリル酸メチル
    60重量%以上とアクリル酸エステル40重量%との単
    量体混合物から得られたシロップを鋳型に注入しメタク
    リル樹脂板を製造するに際し、10時間半減期温度が5
    0〜58℃であるパーオキサイドの少なくとも1種と2
    ,2′−(アゾビス)イソブチロニトリルを添加せしめ
    た後、75〜90℃の雰囲気下にて5〜15分間重合し
    、次に上記重合温度より3〜12℃低い雰囲気下で重合
    率が80〜95%になるまで重合した後、さらに95〜
    140℃の温度にて熱処理を行い重合を完結せしめるこ
    とを特徴とするメタクリル樹脂板の製造方法。 2)パーオキサイドがパーオキシエステル類であること
    を特徴とする請求項第1項記載のメタクリル樹脂板の製
    造方法。 3)パーオキサイドの添加量が50〜5000ppmで
    ある請求項第1項記載のメタクリル樹脂板の製造方法。 4)2,2′−(アゾビス)イソブチロニトリルの添加
    量が30〜300ppmである請求項第1項記載のメタ
    クリル樹脂板の製造方法。 5)鋳型が、相対して同一方向へ同一速度で走行する一
    対のエンドレスベルトの相対する面とその両側辺部にお
    いて両エンドレスベルトと同一速度で走行する連続した
    ガスケットとで構成されたものであることを特徴とする
    請求項第1項記載のメタクリル樹脂板の製造方法。
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