JP2565777Y2

JP2565777Y2 - メカニカル継手

Info

Publication number: JP2565777Y2
Application number: JP7530192U
Authority: JP
Inventors: 司千葉
Original assignee: Riken Corp
Current assignee: Riken Corp
Priority date: 1992-10-29
Filing date: 1992-10-29
Publication date: 1998-03-18
Anticipated expiration: 2007-10-29
Also published as: JPH0640565U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は管継手、特に十分なシ
ール性能を発揮するメカニカル継手、更にナットの締付
け量が目視確認できるメカニカル継手に関連する。

【０００２】

【従来の技術】従来のメカニカル管継手は、図３に示す
ように、端部の外周にねじが形成された継手本体（１）
と、継手本体の内側に配置されたパッキン（２）と、管
（６）が挿通されかつパッキンの端部に当接するワッシ
ャ（３）と、ワッシャ（３）の端部とナット（５）の開
口部（５a）に当接するロックリング（４）と、ロック
リングを管（６）に対して押圧するナット（５）とを備
えている。ナット（５）の締付けによりナット（５）の
開口部（５a）の傾斜面がロックリングを押圧する。ロ
ックリング（４）は管（６）にくいつきながらワッシャ
（３）を介してくさび形パッキン（２）を圧縮して、シ
ールする。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】固定された一対の管
（６、６'）を従来のメカニカル管継手により接続する
場合に、ナット（５）の締付力がロックリングの管への
くいつきのみに働き、パッキン（２）への十分な圧縮を
する前にロックリング（４）が管（６、６'）に固着す
る現象が発生した。ナット（５）を締付ける途中で、ロ
ックリング（４）が管（６、６'）に固着すると、ロッ
クリング（４）によりパッキン（２）が十分に圧縮せ
ず、このため、施工後に流体が漏れる欠点があった。ま
た、従来のメカニカル管継手ではナット（５）の締付け
量を確認できない欠点があった。作業者がナット（５）
を締付けるときは、ロックリング（４）をハンマで叩き
ながらナット（５）を所定の位置まで締込んでいた。こ
のように、従来のメカニカル管継手では、ナット（５）
を所定の位置まで締込むために慎重な作業を必要とし
た。

【０００４】そこで、この考案は十分にシール性能を発
揮できかつナットの締付け量を目視確認できるメカニカ
ル継手を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この考案によるメカニカ
ル継手は、端部の外周にねじが形成された継手本体と、
継手本体の内側に配置されたパッキンと、管が挿通され
かつパッキンの端部に当接するワッシャと、ワッシャの
端部に当接するロックリングと、管が配置される開口部
を有しかつ継手本体のねじに嵌合されてパッキンを圧縮
するナットとを備えている。継手本体は端部の内面に二
段に設けられた内側傾斜面と外側傾斜面とを備えてい
る。パッキンは継手本体の内側傾斜面、ワッシャ及び管
に接触する。ロックリングは継手本体の外側傾斜面及び
ナットの内面に当接し、挿通される管の外径より大きい
内径の開口部を有する。継手本体はねじの切終い部に設
けられたストッパを有する。

【０００６】

【作用】ナットの締付けによりナット端面がロックリン
グを継手本体に対して押圧する。ロックリングは外側傾
斜面に沿って縮径しながら円滑に移動しかつワッシャを
介してパッキンを圧縮する。このため、管に対するロッ
クリングの固着が阻止され、ナットを円滑に締付けるこ
とができ、パッキンが十分に圧縮した後には十分なシー
ル性能が維持される。更にナットの端部をストッパに接
する位置まで締込むとき、ロックリングが管に固着され
管の抜け出しを阻止する。それと同時にナットの端部が
ストッパに当接するので、ナットの締付け完了を目視確
認できる。

【０００７】

【実施例】以下、この考案によるメカニカル継手の実施
例を図１及び図２について説明する。図１及び図２で
は、図３に示す箇所と同一の部分には同一の符号を付
し、説明を省略する。

【０００８】図１から明らかなように、この考案による
メカニカル継手の継手本体（１）には内側傾斜面（１
a）、外側傾斜面（１b）及び内側傾斜面（１a）と外側
傾斜面（１b）との間に形成された段差部（１c）が形成
されている。図示の実施例では、内側傾斜面（１a）と
外側傾斜面（１b）の傾斜角度は相違するが、同一の角
度で形成してもよい。ゴム製のパッキン（２）は継手本
体（１）の内側傾斜面（１a）、ワッシャ（３）及び管
（６）に接触している。ロックリング（４）は継手本体
（１）の端部の内面に形成された外側傾斜面（１b）及
びナット（５）の内面（５b）に当接し、ロックリング
（４）が管（６）上を円滑に滑動する程度に挿通される
管（６）の外径より大きい内径を有する開口部（４a）
を有する。継手本体（１）はねじの切終い部に設けられ
たストッパ（８）を有する。ねじの切終い部とストッパ
（８）間にはにげ（７a）を設ける。

【０００９】上記の構成において、ナット（５）の回転
時の締付けによりナット（５）の内面（５b）はロック
リング（４）の端部（４b）を押圧する。ロックリング
（４）は挿通された管（６）の外径より大きい内径の開
口部（４a）を有するので、ロックリング（４）は管
（６）上を円滑に滑動し、継手本体（１）の外側傾斜面
（１b）に沿って縮径される。ロックリング（４）はワ
ッシャ（３）を押し、パッキン（２）を圧縮する。ナッ
ト（５）を十分に締付けることにより、パッキン（２）
が管（６）の外面に押圧され、十分なシール性能を発揮
する。また、縮径されるロックリング（４）は外側傾斜
面（１b）の所定の位置で管（６）に固着され管（６）
の抜け出しを阻止する。ワッシャ（３）は継手本体
（１）の段差部（１c）に当接して、パッキン（２）の
損傷を阻止する。また、図２に示すように、ストッパ
（８）にナット（５）の端部（５c）が当接するので、
ナット（５）の締付け完了を目視確認できる。

【００１０】

【考案の効果】前記のように、この考案では、固定され
た管に対してもパッキンが十分に圧縮された後ロックリ
ングが管に対して固着し、しかもナットの締め付け完了
を目視確認できる利点がある。このため、管に対するメ
カニカル継手の取付が容易かつ確実となり、パッキンに
よるメカニカル継手の十分なシール性能が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案によるメカニカル継手の手締状態の断
面図

【図２】この考案によるメカニカル継手の本締完了状態
の断面図

【図３】従来のメカニカル管継手の断面図

【符号の説明】

１・・継手本体、１a・・内側傾斜面、１b・・外側傾斜
面、２・・パッキン、３・・ワッシャ、４・・ロックリ
ング、４a・・開口部、５・・ナット、５b・・内面、
６、６'・・管、７・・ねじ、７a・・にげ、８・・スト
ッパ

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】端部の外周にねじが形成された継手本体
と、継手本体の内側に配置されたパッキンと、管が挿通
されかつパッキンの端部に当接するワッシャと、ワッシ
ャの端部に当接するロックリングと、管が配置される開
口部を有しかつ継手本体のねじに嵌合されてパッキンを
圧縮するナットとを備えたメカニカル継手において、継手本体は端部の内面に二段に設けられた内側傾斜面と
外側傾斜面とを備え、パッキンは継手本体の内側傾斜面、ワッシャ及び管に接
触し、ロックリングは継手本体の外側傾斜面及びナットの内面
に当接可能で、挿通される管の外径より大きい内径の開
口部を有し、継手本体はねじの切終い部に設けられかつ締付けられる
ナットに当接可能なストッパを有することを特徴とする
メカニカル継手。