JP2003097775A - プラスチック管の離脱防止リング - Google Patents

プラスチック管の離脱防止リング

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Abstract

(57)【要約】 【課題】常に正常に締め付けが行え、しかもプラスチッ
ク管の離脱を防止するリングにおいて再分離が行える離
脱防止リングを提供する。 【解決手段】受口管2にパッキン6を介して挿入された
プラスチック管1の外周面に外嵌装着され、C型リング
状を成したリング本体15の両端面側に設けられたフラ
ンジ13b,13cどうしをボルト11及びナット14
で締結することにより、プラスチック管1の外周面に固
定される離脱防止リング17において、該離脱防止リン
グ17を本締めしたときに、両フランジ13b,13c
の内径側の端面どうしの間には隙間19が形成され、外
径側の端面どうしは接合して成り、プラスチック管1は
縮径しているようにする。プラスチック管1の縮径量
は、管外径の0.5〜2.0%の範囲が最適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に埋設される
プラスチック製の水道管等の管継手等に用いられる抜止
防止用の離脱防止リングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】硬質塩化ビニール管やインコア内装のポ
リエチレン管等のプラスチック管は、例えば、地中に埋
設される水道管によく用いられている。図9は、従来の
このプラスチック管1の管継手部分の一例を示す縦断面
図である。同図に示す如く、この管継手は、テーパー状
受口部3の内径がプラスチック管1の外径よりも大きく
設定され、軸線方向の中央部が太鼓状に膨れて内部に広
い空腔4の形成された受口管としての継手本体2を有し
ている。プラスチック管1は、この継手本体2の受口部
3に挿口部5が挿入されている。そして、継手本体2の
挿口部外周面と、継手本体2の受口部3との間にシール
用のゴムパッキン6を嵌挿し、背後から押輪7で継手本
体2に対して押し込むようにしている。この押し込み
は、継手本体2の端面外周に形成された突出部8のボル
ト孔10と、該ボルト孔10に対応する押輪7のボルト
孔9とに、緊締ボルト11を挿通して袋状のナット12
で緊締することにより行っている。
【0003】また袋状のナット12は筒状部12aと膨
出径大部12bとを有しており、この膨出径大部12b
がプラスチック管1の外周面に固定された離脱防止リン
グ13の抜止用フランジ13aと係合することで、プラ
スチック管1の抜け止めを行うことができるようになさ
れている。なお、離脱防止リング13は、図10に示す
ように、円周上の一部が開口し、該開口部の両端に締結
用のフランジ13b及び13cが形成されており、緊締
用ボルト11及び袋状のナット14で締結するようにし
ている。
【0004】これにより、ゴムパッキン6の外周くさび
面と内周くさび面とが、継手本体2のテーパー状受口部
3とプラスチック管1の外周面との間に押圧され、プラ
スチック管1と継手本体2とが同心的に保持され、また
接続部位からの流体の漏洩をシールする。この状態にあ
っては、プラスチック管1の管端は、継手本体2の空腔
4で継手本体2の内壁と干渉することなく、自由に動き
得ることが可能であり、継手本体2の軸線に対して屈折
することができ、可撓性を有している。また離脱防止リ
ング13のフランジ部13aが押輪7の端面とナット1
2の膨出径大部12bとの間を移動できる範囲内で、伸
縮することが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記プラス
チック管1の管継手の離脱防止金具においては、図10
に示す袋ナット14と、締付ボルト11とを締め付ける
時、トルクレンチ等のトルクを数値的に表示及び設定で
きる工具を用いて行っている。締付力が足りないと、離
脱防止リング13のプラスチック管1を縮径させる効果
が小さく、プラスチック管1内を流れる水道水の水圧に
よってプラスチック管1が滑り出し、継手本体2から逸
脱する虞れがあるためである。
【0006】一方、締付力が強すぎると、図11に示す
ように、離脱防止リング13のフランジ13b及び13
cが、リング本体15との付け根の部分16において異
常変形を起こし、内径側へ変形して折損してしまうこと
や、永久変形(塑性変形)を起こし、袋ナット14や締
付ボルト11を緩めてもプラスチック管1を外すことが
できない状態になったり、締付ボルト11が変形及び折
損する等の問題があった。またプラスチック管1が硬質
塩化ビニール管である場合は、管自体が永久変形を起こ
し、破壊に至る虞れがあった。
【0007】またプラスチック管1と継手本体2との間
に、管軸線方向の高離脱力が作用した時に、図12に示
すように、離脱防止リング13のフランジ13b,13
cどうしの間が開いているため、その応力が両フランジ
13b,13cどうしを連結している締付ボルト11を
中心にしてフランジ13b,13cの受口本体側が狭く
なり、反対側が広くなる変形を起こすと同時に、締付ボ
ルト11も変形を起こすということがあった。そのた
め、離脱防止リング13の離脱力が作用する側とは反対
側の端縁側がプラスチック管1に食い込んで管自体をも
変形させ、袋ナット14及びボルト11を緩めてもプラ
スチック管1の分離ができなくなり、再使用ができない
という欠点があった。
【0008】しかも、高離脱力が作用し、離脱防止リン
グ13が図12の如く変形すると、離脱防止リング13
の抜止用フランジ13aと、継手本体2側へ連結固定さ
れた袋ナット12の鍔部12bとの係合関係が外れ易く
なり、実用に供することができないという問題があっ
た。これは、ポリエチレン管の場合に顕著であった。
【0009】更に、図10に示すように、正常な締付ト
ルクで締め付けた場合であっても、5年〜10年という
長い期間の経過により、リング本体15とフランジ13
b,13cとの付け根の部分16b,16cが元の曲率
へ戻ろうとする復元力が低下することがあった。そのた
め、次第にフランジ13bとフランジ13cとの特に外
径側部分の間隔が狭くなり、結果として袋ナット14と
締付ボルト11による締付力が緩み出すという現象が生
じ、プラスチック管1の離脱防止を図る性能が低下する
という問題があった。更にまた、プラスチック管1で
は、正常な締付トルクで締め付けた場合であっても、夏
のように30℃を越えると軟らかくなり、冬のように0
℃に近づくと硬くなる説質があるため、冬に締め付けた
ものは夏になると緩む傾向があり、離脱防止の性能が不
安定であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の前記課題
に鑑みてこれを改良除去したものであって、常に正常に
締め付けが行え、しかもプラスチック管の離脱を防止す
るリングにおいて再分離が行える離脱防止リングを提供
せんとするものである。
【0011】前記課題を解決するために本発明が採用し
た請求項1の手段は、受口管にパッキンを介して挿入さ
れたプラスチック管の外周面に外嵌装着され、C型リン
グ状を成したリング本体の両端面側に設けられたフラン
ジどうしをボルト及びナットで締結することにより、プ
ラスチック管の外周面に固定される離脱防止リングにお
いて、該離脱防止リングを本締めしたときに、外径側の
端面どうしは接合して成り、その時プラスチック管は縮
径していることを特徴とするプラスチック管の離脱防止
リングである。
【0012】この発明によれば、離脱防止リングを本締
めしたときに、両フランジの外径側の端面どうしが接合
するので、作業者は本締めが終了したことを目で確認す
ることができる。このとき、プラスチック管は、前記離
脱防止リングの締付力により縮径しており、離脱防止リ
ングから容易に逸脱することはない。そして、このとき
のプラスチック管の縮径量は、請求項5に記載された発
明で明らかなように、管外径の0.5〜2.0%の範囲
が最適である。
【0013】また本発明が採用した請求項2の発明は、
離脱防止リングの縮径量がリング内径の4%以内で外径
側の端面どうしが接合する請求項1に記載のプラスチッ
ク管の離脱防止リングである。これは離脱防止リング
が、ダクタイル鋳鉄でできているため、復元可能なよう
にするためである。
【0014】更に、本発明が採用した請求項3の発明
は、外径側の端面どうしの接合する部分の幅寸法は、離
脱防止リングの全幅又は全幅の80%以上に及んでいる
請求項1に記載のプラスチック管の離脱防止リングであ
る。これは高離脱力が作用した時に、フランジ同士を接
合させることにより、高離脱力による離脱防止リングの
変形を防止し、プラスチック管の離脱及び変形を防止す
るためである。
【0015】更にまた、本発明が採用した請求項6の発
明は、両フランジの内径側の端面どうしの間の隙間寸法
は、離脱防止リング内径の縮径量の4%以内で且つプラ
スチック管外径の縮径量の2%以内で端面どうしが接合
するように設定されている請求項2又は3に記載のプラ
スチック管の離脱防止リングである。これは、両フラン
ジの外径側の端面どうしが接合してからも、作業者が更
に増し締めした場合には、最後に内径側の端面が接合し
てそれ以上の締め付けを防止するようにしたものであ
る。
【0016】それに加えて、本発明が採用した請求項7
の発明では、上述の離脱防止リングにおいて、該離脱防
止リングを本締めしたときに、両フランジの内径側の端
面どうしが先に接合するか又はほとんど同時に外径側の
端面どうしも接合し、内径側が先に接合する場合は外径
側の端面どうしの間にはプラスチック管外径の1%以内
の隙間があり、その後に接合して成り、最終的にはプラ
スチック管は縮径しているようにしている。これは両フ
ランジの内径側の端面と外径側の端面とがほとんど同時
に接合するか、又は内径側が先に接合するときであって
も、その直後に外径側の端面どうしが接合する場合は、
プラスチック管に目的とする縮径量を得ることができ、
しかも離脱防止リングも変形することなく、再分離して
繰り返し使用が可能であるからである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の構成を図面に示
す実施の形態に基づいて説明すると次の通りである。な
お、従来の場合と同一符号は同一部材である。図1乃至
図4は本発明の第1の実施の形態に係るものであり、図
1の図(A)は離脱防止リング17をプラスチック管1
へ外嵌装着した締付前の状態を示す正面図、図(B)は
そのときのフランジ13b,13cの平面図である。ま
た図2の図(A)は離脱防止リング17の内周面がプラ
スチック管1の外周面へ接した状態の正面図であり、図
(B)はそのときのフランジ13b,13cの平面図、
図3の図(A)は締付が完了し、プラスチック管1が
0.5〜1.5%縮径した状態の正面図であり、図
(B)はそのときのフランジ13b,13cの平面図で
ある。更に、図4は高離脱力が作用したときの離脱防止
リング17を示す平面図である。
【0018】図1〜図4に示すように、この第1の実施
の形態にあっては、C型リング状をなす離脱防止リング
17のフランジ13b,13cの外径側の端面どうしに
それぞれ対向する凸部18a〜18dを突出形成してい
る。そして、本締めに際し、袋ナット14及び締付ボル
ト11を緊締したときに、これらの凸部18a〜18d
が当接接合した時点で本締めが完了するようにしてい
る。このとき、フランジ13b,13cの内径側の端面
どうしの間には隙間19が形成されるようにしている。
【0019】更に、この本締め完了時点において、離脱
防止リング17によってプラスチック管1はその外径寸
法が0.5〜2.0%の範囲で縮径するようにこれらの
寸法関係が設定されている。縮径量が前記範囲に限定し
た理由は、0.5%に満たない場合は、離脱防止リング
17のプラスチック管1に対する締付力不足となり、プ
ラスチック管1が高水圧時に逸脱する虞れがあるからで
ある。また2.0%を超えた場合には、プラスチック管
1が永久変形を起こし、従来の場合と同一の問題がある
からである。更にまた、この本締め完了時点において、
離脱防止リング17の内径は開放状態の内径よりも4%
以内の縮径量としている。4%以内としたのは、離脱防
止リング17がダクタイル鋳鉄でできているため、それ
以上縮径した場合は、締め付けを緩めたときに、離脱防
止リングの内径がプラスチック管1の外径以上に復元し
なくなり、プラスチック管1を分離できなくなるためで
ある。
【0020】このように構成されたプラスチック管1の
離脱防止リング17は、先ず、図1の図(A)に示すよ
うに、プラスチック管1の外周面上に外嵌装着される。
このとき、フランジ13b,13cはプラスチック管1
の上方に位置するように配設される。これは、袋ナット
14及び締付ボルト11の締結作業を、プラスチック管
1の上方の何も無い空間領域で容易に行えるようにする
ためである。また離脱防止リング17をプラスチック管
1の外周面上へ外嵌装着した状態では、離脱防止リング
17の内周面の直径の方が、プラスチック管1の外周面
の直径よりも大きく両者間には空間20が形成されてい
る。
【0021】次に、袋ナット14及び締付ボルト11を
締結していくと、図2の図(A)に示すように、離脱防
止リング17の内周面がプラスチック管1の外周面に接
合するようになる。そして、更に袋ナット14及び締付
ボルト11の締め付けを増して所定の本締めとなるトル
クまで締め付けていくと、やがて図3の図(A)及び図
(B)に示すように、フランジ13b,13cの外径側
に対向して突出形成した凸部18a及び18bと、凸部
18c及び18dとが相互に当接接合するようになる。
締結作業者は、これらの凸部18a及び18bと、凸部
18c及び18dとが当接したことを目視により直接確
認して本締めが完了したことを知ることができる。この
とき、プラスチック管1はその外径寸法が0.5〜2.
0%の範囲で縮径しており、プラスチック管1に対して
離脱防止リング17が強固に締結されたことになる。そ
の時、離脱防止リング17は、内径寸法が開放時より4
%以内の縮径となっている。このように本締めの完了を
目視により直接確認できるため、トルクレンチ等の締付
トルクを表示し、設定できる特殊な工具を用いずとも、
通常の締付工具で作業を行うことが可能である。また温
度変化に関係なく、確実にプラスチック管1を締め付け
ることが可能である。
【0022】ところで、このような離脱防止リング17
にあっては、仮に、この本締めが完了した時点から更に
袋ナット14及び締め付けボルト11の締付力を増やし
た場合であっても、従来のようにプラスチック管1が異
常変形を起こすようなことはない。すなわち、本締め完
了後に、更に締付力を増加させた場合、図3の図(A)
に示すように、既にフランジ外径側の凸部18a及び1
8bと、凸部18c及び18dとが当接しているため、
リング本体15の向き合う端面側には矢符で示す外向き
の応力が作用する。そのため、プラスチック管1は、離
脱防止リング17の一部が内径側に永久変形、つまりは
異常変形するようなことはなく、また締付ボルト11が
曲がったり、折損するようなことがない。このように離
脱防止リング17は、締め付けを強くすればする程に、
外側に変形するため、フランジ13b,13cの内側端
面どうしの隙間は、リング内径の縮径量の4%以内でプ
ラスチック管1の管外径の2%以内の縮径量で両端面ど
うしが接合するようにし、変形を防止している。それ
故、袋ナット14及び締付ボルト11を外して管継手全
体を分解し、更に再組立を行うことが可能であって、繰
り返し使用が可能である。
【0023】またこのような離脱防止リング17にあっ
ては、図4に示すように、プラスチック管1に高離脱力
が作用した場合、締付ボルト11を挟んだその両側にお
いてフランジ外径側の凸部18a及び18bと、凸部1
8c及び18dとが当接しているため、管軸線方向に引
っ張られて変形するということがなく、前述の場合と同
じように分解、再組立が可能であって、繰り返し使用が
可能である。ところで、前記凸部18a,18b及び1
8c,18dは、離脱防止リング17の全幅寸法に対し
て少なくとも80%以上あればよい。また凸部18a,
18bの間及び18c,18dの間は、それぞれ空間が
開いてしてもよく、また空間がなく連続したものであっ
てもよい。
【0024】更に、5年〜10年という長い年月が経過
し、リング本体15のフランジ13b及び13cとの付
け根の部分において、元の曲率に戻ろうとする復元力が
低下した場合であっても、フランジ13b,13cの外
径側の凸部18a及び18bと凸部18c及び18dと
が当接しているためフランジ13b及び13c間の間隔
が狭まるということがない。そのため、長期間の使用経
過後であっても、袋ナット14及び締付ボルト11によ
る締結力が低下するというようなこともなく、高水準の
離脱防止力を発揮することが可能である。
【0025】図5及び図6は本発明をインコア内装のポ
リエチレン管へ適用した場合の第2の実施形態に係るも
のであり、図5は継手部分の縦断面図、図6は正面図で
ある。同図に示す如く、ポリエチレン管21はステンレ
ス製等のインコア22を継手部分に内装されている。こ
の実施の形態の離脱防止リング23は、ボルト挿通孔2
4が楕円状に形成されており、その小径側の寸法は袋ナ
ット14の端面の外径よりも小さく設定されている。
【0026】而して、この離脱防止リング23では、先
に袋ナット12と締付ボルト11で押輪7を介してパッ
キン6を押圧して縮径させ、ポリエチレン管21の外周
面へ緊密に接合させてシール性を確保している。その後
に、離脱防止リング23の袋ナット14と締付ボルト1
1で離脱防止リング23の締結を行えばよい。これによ
り、そのフランジ13b,13cの外径側に設けた凸部
18a及び18bと凸部18c及び18dとにより、締
付完了が目視により確認できること及び適正な締付トル
クが維持でき、ポリエチレン管21を異常変形させない
こと等の基本的な作用効果については、前記第1の実施
の形態の場合と同じである。
【0027】なお、インコア内装のポリエチレン管21
では、その先端部が空腔4内で挙動できる範囲内で可撓
自在であり、ポリエチレン管21の両端側の継手部どう
しの間(インコア22が存在しない中間部分)におい
て、管自体が伸び縮みを行い、伸縮性を有している。
【0028】図7及び図8は本発明をインコア内装のポ
リエチレン管へ適用した場合の第3の実施形態に係るも
のであり、図7は継手部分の縦断面図、図8は正面図で
ある。同図に示す如く、この実施の形態では、押輪7を
省略し、離脱防止リング25に設けた環状の凸部26に
よってワッシャ27を介してパッキン6を押圧付勢する
ようにしている。その他の構成並びに作用効果について
は、前記第2の実施の形態の場合と同じである。
【0029】更に、上述した実施の形態にあっては、い
ずれもフランジ13b,13cの外径側の端面どうしが
先に接合する場合を説明したが、外径側の端面どうしと
内径側の端面どうしが殆ど同時に接合するか又は内径側
の端面どうしが先に接合し、その後に外径側の端面どう
しが接合するような場合であっても、上述した外径側が
先に接合する各実施の形態の場合と同一の作用効果を得
ることが可能である。なお、内径側の端面どうしが先に
接合し、その後に外径側の端面どうしが接合する場合
は、内径側の端面どうしが先に接合した時点において、
外径側の端面どうしの間にプラスチック管1の外径の1
%以内の隙間があり、その後すぐに外径側の端面どうし
も接合して最終的にはプラスチック管1の縮径量が管外
径の0.5〜2.0%の範囲内にあることが必要であ
る。この数値の限定理由については、前述した通りであ
る。また前記外径側の端面どうしの隙間が1%を越える
場合は、離脱防止リング17自体が両フランジ13b,
13cの管と接する部分にて管側へ異常変形するからで
ある。また外径側端面どうしが接するまで、相当大きな
締付力で増し締めする必要あり、作業性が悪くなるから
である。その他の作用効果については、前述した各実施
の形態の場合と同じである。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明にあっては、
受口管にパッキンを介して挿入されたプラスチック管の
外周面に外嵌装着され、C型リング状を成したリング本
体の両端面側に設けられたフランジどうしをボルト及び
ナットで締結することにより、プラスチック管の外周面
に固定される離脱防止リングにおいて、該離脱防止リン
グを本締めしたときに、外径側の端面どうしは接合して
成り、プラスチック管は縮径していることを特徴とす
る。この発明によれば、離脱防止リングを本締めしたと
きに、両フランジの外径側の端面どうしが接合するの
で、作業者は本締めが終了したことを目で確認すること
ができる。このとき、プラスチック管は、前記離脱防止
リングの締付力により縮径しており、離脱防止リングか
ら容易に逸脱することはない。そして、このときのプラ
スチック管の縮径量は、管外径の0.5〜2.0%の範
囲が最適である。また離脱防止リングの開放時からの内
径の縮径量は、4%以内が最適である。なお、フランジ
の外径側の端面どうしと内径側の端面どうしが殆ど同時
に接合するか、又は内径側の端面どうしが先に接合し、
その後すぐに外径側の端面どうしが接合した場合であっ
ても、同様の効果を奏することができる。
【0031】つまり、予め設計しておいた締付トルクで
締付作業を行ったか否かを、目視により確認することが
でき、トルクレンチ等の特殊な工具を用いずとも、適正
な締付を行うことが可能であり、プラスチック管の異常
変形等を起こすことがない。また離脱防止リングの一部
が内径側へ異常変形を起こすこともない。従って、管継
手部を分解して再組立を行い、繰り返し使用が可能であ
る。更に、経年変化で離脱防止リングの靱性が劣化し、
復元力を失ったような場合であっても袋ナット及び締付
ボルトが緩むようなことがなく、管の離脱防止を継続し
て維持することが可能である。更にまた、温度変化に関
係なく、確実にプラスチック管の離脱防止を図ることが
可能である。それに加えて、高離脱力が管軸線方向に対
して傾斜した状態で作用した場合であっても、離脱防止
リング及びこれらの付属金具は管軸方向の変形をするこ
とがなく、分解して更に再組立が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るものであり、
図(A)は離脱防止リングをプラスチック管へ外嵌装着
した締付前の状態を示す正面図、図(B)はそのときの
フランジの平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るものであり、
図(A)は離脱防止リングの内周面がプラスチック管の
外周面へ接した状態の正面図であり、図(B)はそのと
きのフランジの平面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るものであり、
図(A)は締付が完了し、プラスチック管が0.5〜
2.0%縮径した状態の正面図であり、図(B)はその
ときのフランジの平面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るものであり、
高離脱力が作用したときの離脱防止リングを示す平面図
である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るものであり、
継手部分の縦断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るものであり、
継手部分の正面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るものであり、
継手部分の縦断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るものであり、
継手部分の正面図である。
【図9】従来のプラスチック管の管継手部分を示す縦断
面図である。
【図10】従来のプラスチック管の管継手部分を示す正
面図である。
【図11】従来のプラスチック管の異常変形を示す正面
図である。
【図12】従来のプラスチック管の管継手部分に高離脱
力が作用した場合の要部を示す平面図である。
【符号の説明】
1…プラスチック管、2…継手本体、4…空腔、6…ゴ
ムパッキン、7…押輪、11…締付ボルト、12…押輪
の袋ナット、13b,13c…離脱防止リングのフラン
ジ、14…離脱防止リングの袋ナット、15…リング本
体、17…離脱防止リング、18a〜18d…フランジ
外径側の凸部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受口管にパッキンを介して挿入されたプラ
    スチック管の外周面に外嵌装着され、C型リング状を成
    したリング本体の両端面側に設けられたフランジどうし
    をボルト及びナットで締結することにより、プラスチッ
    ク管の外周面に固定される離脱防止リングにおいて、該
    離脱防止リングを本締めしたときに、外径側の端面どう
    しは接合して成り、その時プラスチック管は縮径してい
    ることを特徴とするプラスチック管の離脱防止リング。
  2. 【請求項2】離脱防止リングの縮径量がリング内径の4
    %以内で外径側の端面どうしが接合する請求項1に記載
    のプラスチック管の離脱防止リング。
  3. 【請求項3】外径側の端面どうしの接合する部分の幅寸
    法は、離脱防止リングの全幅又は全幅の80%以上に及
    んでいる請求項1に記載のプラスチック管の離脱防止リ
    ング。
  4. 【請求項4】両フランジの内径側の端面どうしの間には
    隙間が形成されている請求項1に記載のプラスチック管
    の離脱防止リング。
  5. 【請求項5】プラスチック管の縮径量が管外径の0.5
    〜2.0%の範囲である請求項1乃至4のいずれかに記
    載のプラスチック管の離脱防止リング。
  6. 【請求項6】両フランジの内径側の端面どうしの間の隙
    間寸法は、離脱防止リング内径の縮径量の4%以内で且
    つプラスチック管外径の縮径量の2%以内で端面どうし
    が接合するように設定されている請求項4に記載のプラ
    スチック管の離脱防止リング。
  7. 【請求項7】受口管にパッキンを介して挿入されたプラ
    スチック管の外周面に外嵌装着され、C型リング状を成
    したリング本体の両端面側に設けられたフランジどうし
    をボルト及びナットで締結することにより、プラスチッ
    ク管の外周面に固定される離脱防止リングにおいて、該
    離脱防止リングを本締めしたときに、両フランジの内径
    側の端面どうしが先に接合するか又はほとんど同時に外
    径側の端面どうしも接合し、内径側が先に接合する場合
    は外径側の端面どうしの間にはプラスチック管外径の1
    %以内の隙間があり、その後に接合して成り、最終的に
    はプラスチック管は縮径していることを特徴とするプラ
    スチック管の離脱防止リング。
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