JP6764668B2 - 管継手および管の接合方法 - Google Patents

管継手および管の接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、管を接合するのに使用される管継手および管の接合方法に関する。
従来、この種の管継手としては、図19に示すように、一方の管101の端部に形成された受口102の内部に、他方の管103の端部に形成された挿口104が挿入され、挿口104の外周面と受口102の内周面との隙間に環状のシール部材105が設けられ、シール部材105を受口102の奥側へ押す押輪106が挿口104に外嵌されて受口102の開口端部に外側から対向するように構成されているものがある。
挿口104は外周部に挿口突部107を有している。また、管軸方向において挿口突部107に係合して、挿口104が受口102から離脱するのを防止する環状のロッキング部材108が、押輪106の内周と挿口104の外周との間に設けられている。
押輪106と受口102とは複数のボルト、ナット109で連結されており、押輪106はロッキング部材108を介してシール部材105を受口102の奥側へ押す。
これによると、シール部材105はロッキング部材108を介して押輪106により受口102の奥側へ押されているため、管101,103内の流体圧等によってシール部材105が受口102の外部へ押し出されるのを防止できる。
尚、上記のような管継手は例えば下記特許文献1に記載されている。
特開2015−143524
しかしながら上記の従来形式では、ロッキング部材108を介して押輪106でシール部材105を受口102の奥側へ押している際、シール部材105の一端部105a(受口開口側の端部)が拡径方向へ過剰に変形(移動)してはみ出る虞があり、図20に示すように、シール部材105のはみ出た部分105aが受口102の開口端面とロッキング部材108との間に挟まれた場合、ロッキング部材108が十分な力でシール部材105を押すことができず、シール部材105のシール性能が低下するといった問題がある。
本発明は、スペーサを介して押輪でシール部材を受口の奥側へ押している際、シール部材の一端部が拡径方向へ変形してスペーサと受口の開口端部との間に挟まれるのを防止することが可能な管継手および管の接合方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明は、一方の管に形成された受口の内部に、他方の管に形成された挿口が挿入され、
挿口の外周面と受口の内周面との隙間に環状のシール部材が設けられ、
シール部材を受口の奥側へ押す押輪が挿口に外嵌されて受口の開口端部に外側から対向する管継手であって、
シール部材と押輪との間にスペーサが設けられ、
シール部材はスペーサを介して押輪により受口の奥側へ押され、
スペーサは、シール部材に当接する側に、凹部を有しており、
シール部材の一端部がスペーサの凹部に嵌め込まれ、
スペーサの凹部よりも径方向における外側の部分が管軸方向において対向する受口の開口端面と押輪の端面との間に挟まれた状態で、受口の開口端面から受口内へ入り込まないものである。
これによると、シール部材はスペーサを介して押輪により受口の奥側へ押されているため、管内の流体圧等によってシール部材が受口の外部へ押し出されるのを防止できる。
また、スペーサを介して押輪でシール部材を受口の奥側へ押している際、シール部材の一端部がスペーサの凹部に嵌め込まれているため、シール部材の一端部が拡径方向へ変形してスペーサと受口の開口端部との間に挟まれるのを防止することができる。これにより、スペーサが十分な力でシール部材を押すことができ、シール部材のシール性能が良好に保たれる。
本第2発明は、一方の管に形成された受口の内部に、他方の管に形成された挿口が挿入され、
挿口の外周面と受口の内周面との隙間に環状のシール部材が設けられ、
シール部材を受口の奥側へ押す押輪が挿口に外嵌されて受口の開口端部に外側から対向する管継手であって、
シール部材と押輪との間にスペーサが設けられ、
シール部材はスペーサを介して押輪により受口の奥側へ押され、
スペーサは、円環状の部材であって、シール部材に当接する側に凹部を有しており、
凹部は径方向において相対向する外周面と内周面とを有し、
凹部の内周面の直径がスペーサの内径よりも大きく、
凹部の外周面の直径がスペーサの外径よりも小さく、
シール部材の一端部がスペーサの凹部に嵌め込まれているものである。
本第3発明は、一方の管に形成された受口の内部に、他方の管に形成された挿口が挿入され、
挿口の外周面と受口の内周面との隙間に環状のシール部材が設けられ、
シール部材を受口の奥側へ押す押輪が挿口に外嵌されて受口の開口端部に外側から対向する管継手であって、
挿口は外周部に挿口突部を有し、
シール部材と押輪との間にスペーサが設けられ、
シール部材は、挿口の外周面と受口の内周面とに挟まれて管径方向に圧縮される圧縮部を有するとともに、スペーサを介して押輪により受口の奥側へ押されて、挿口突部の外周に位置しており、
シール部材の圧縮部が挿口突部よりも受口の奥側に位置し、
スペーサはシール部材に当接する側に凹部を有しており、
シール部材の一端部がスペーサの凹部に嵌め込まれ、
管軸方向において挿口突部に係合して、挿口が受口から離脱するのを防止する離脱防止部材が、押輪の内周と挿口の外周との間に設けられているものである。
これによると、シール部材が挿口突部の外周に位置しているため、シール部材の位置と挿口突部の位置とが管径方向において重複し、挿口の先端部から挿口突部までの長さが短縮される。これにより、受口の開口端部から受口内の奥端までの長さを短縮することができ、管軸方向において管継手が小型化される。
また、挿口突部よりも受口の奥側において、シール部材の圧縮部が挿口の外周面と受口の内周面とに挟まれて管径方向に圧縮されることにより、挿口と受口との間がシールされ、管内の流体が挿口と受口との間から漏出するのを防止できる。
また、地震等によって挿口に離脱力が作用しても、挿口突部が離脱方向から離脱防止部材に係合することにより、挿口が受口から離脱するのを防止することができる。
本第4発明における管継手は、受口は開口端部にフランジを有し、
スペーサは押輪とフランジとの間に挟まれ、
押輪とフランジとがスペーサを介して離間しているものである。
これによると、スペーサは押輪と受口のフランジとの間に挟まれるため、スペーサを所定の取付位置に固定することができる。
本第5発明は、上記第1発明から第4発明のいずれか1項に記載の管継手を用いた管の接合方法であって、
押輪を挿口に外嵌し、
シール部材の一端部をスペーサの凹部に嵌め込んで、シール部材とスペーサとを挿口に外嵌し、
スペーサを介して押輪でシール部材を押しながら挿口を受口内に挿入するものである。
これによると、スペーサを介して押輪でシール部材を押している際、シール部材の一端部がスペーサの凹部に嵌め込まれているため、シール部材の一端部が拡径方向へ変形してスペーサと受口の開口端部との間に挟まれるのを防止することができる。
以上のように本発明によると、スペーサを介して押輪でシール部材を受口の奥側へ押している際、シール部材の一端部がスペーサの凹部に嵌め込まれているため、シール部材の一端部が拡径方向へ変形してスペーサと受口の開口端部との間に挟まれるのを防止することができる。これにより、スペーサが十分な力でシール部材を押すことができ、シール部材のシール性能が良好に保たれる。
本発明の第1の実施の形態における管継手の断面図である。 同、管継手の一部拡大断面図である。 同、管継手のシール部材の断面図であり、管継手に取り付けられていない自然状態での形状を示している。 同、管継手のロックリングの図である。 図4におけるX−X矢視図である。 同、管継手の押輪の図である。 図6におけるX−X矢視図である。 同、管継手のスペーサの図である。 図8におけるX−X矢視図である。 同、管継手のスペーサの一部拡大断面図である。 同、管継手を用いた管同士の接合方法を示す断面図である。 管継手を用いて管同士を接合する際の装着不良の一例を示す参考図である。 管継手を用いて管同士を接合する際の装着不良の別の例を示す参考図である。 本発明の第2の実施の形態における管継手のシール部材の断面図であり、管継手に取り付けられていない自然状態での形状を示している。 同、管継手のスペーサの断面図である。 同、管継手の断面図である。 同、管継手の一部拡大断面図である。 同、管継手を用いた管同士の接合方法を示す断面図である。 従来の管継手の断面図である。 同、従来の管継手の一部拡大断面図であり、シール部材のはみ出た部分が受口のフランジとロッキング部材との間に挟まれた状態を示す。
以下、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、図1に示すように、1は一方の管2(異形管又は直管)と他方の管3(異形管又は直管)とを接続する管継手であり、一方の管2の端部に形成された受口4に、他方の管3の端部に形成された挿口5が挿入されている。
挿口5の外周面と受口4の内周面との隙間に環状のシール部材7が設けられ、シール部材7を受口4の奥側へ押す押輪8が、挿口5に外嵌されて、受口4の開口端部に外側から対向している。
受口4は開口端部にフランジ6を有している。
挿口5は、外周部に、挿口突部9を全周にわたり有している。また、管軸方向において挿口突部9に係合して、挿口5が受口4から離脱するのを防止するロックリング10(離脱防止部材の一例)が、押輪8の内周と挿口5の外周との間に設けられている。また、シール部材7と押輪8との間にはスペーサ11が設けられている。
シール部材7は、ゴム(弾性材)製の円環状の部材であり、挿口突部9の外周側に位置している。図3に示すように、シール部材7は、受口4へ押し込まれる際に先端となる箇所において断面円形に形成された圧縮部16と、圧縮部16から押輪8に近付く方向に形成された基部17とを有している。尚、基部17は圧縮部16よりも硬質のゴムで形成されている。
圧縮部16は、挿口突部9よりも受口4の奥側に位置して、受口4の内周面と挿口5の外周面とに挟まれて管径方向に圧縮されている。
基部17の外周は挿口5の離脱方向Aほど拡径するテーパー状に形成されている。基部17の内周には、挿口突部9が挿口5の挿入方向Bから入り込む第1凹部18が形成されている。第1凹部18は、管軸方向において、圧縮部16よりも挿口5の離脱方向A側に存在しており、基部17の内径dよりも大きな内径d1を有している。
図4,図5に示すように、ロックリング10は、一箇所が切断された一つ割り構造の円環状の金属製の部材であり、押輪8の内周と挿口5の外周との間に嵌まり込んだリング本体部21(離脱防止本体部の一例)と、挿口突部9に係合可能な係合部22とを有している。係合部22は、リング本体部21から挿口5の挿入方向Bに突出して、シール部材7の第1凹部18の内周面と挿口5の外周面との間に入り込んでいる。
また、係合部22の管径方向における肉厚T1はリング本体部21の管径方向における肉厚T2よりも薄い。尚、ロックリング10は一つ割り構造であるため、図4の仮想線で示すように、専用の拡径具を用いて、ロックリング10の切断部23を拡大させるような外力Fを作用させることにより、ロックリング10の内径を拡大(拡径)することが可能であり、上記のような外力Fを除去することにより、ロックリング10の内径が元の径に復元される。
ロックリング10には溝36が形成されており、ロックリング10を拡径する場合、拡径具を溝36に係合する。また、ロックリング10には、拡径方向への変形を容易にするための複数の切欠部24(減肉部の一例)が形成されている。
尚、図1,図2に示すように、挿口突部9は、管軸方向において、シール部材7の圧縮部16とロックリング10の係合部22との間に位置する。
図6,図7に示すように、押輪8は、円環状の部材であり、内周部に、ロックリング10のリング本体部21が嵌まり込む嵌込部25と傾斜面26とを有している。嵌込部25の内径d3は押輪8の内径d4よりも大きく、傾斜面26は、押輪8の内周面8aと嵌込部25の内周面25aとの間に形成され、挿口5の挿入方向Bほど拡径するように傾斜しており、図1,図2に示すように、ロックリング10のリング本体部21の端面と外周面とのコーナー部に当接する。
図1に示すように、押輪8と受口4のフランジ6とは複数のT型のボルト28とナット29とにより連結され、スペーサ11が押輪8と受口4のフランジ6との間に挟まれており、これにより、押輪8と受口4のフランジ6との間には所定の間隙31が形成され、押輪8と受口4のフランジ6とがスペーサ11を介して離間している。
シール部材7はスペーサ11を介して押輪8により受口4の奥側へ押されている。図8〜図10に示すように、スペーサ11は、樹脂製の円環状の部材であり、シール部材7に当接する側に、第2凹部32を有している。尚、第2凹部32の外周面33は挿口5の挿入方向Bほど拡径するように傾斜している。シール部材7の基部17の端部がスペーサ11の第2凹部32に嵌め込まれている。
また、図1,図2に示すように、ロックリング10の係合部22は、スペーサ11の内周面と挿口5の外周面との間を通って、シール部材7の第1凹部18の内周面と挿口5の外周面との間に入り込んでいる。
以下、上記構成における作用を説明する。
図1に示すように、管継手1を介して両管2,3同士を接合した状態では、挿口突部9よりも受口4の奥側において、シール部材7の圧縮部16が受口4の内周面と挿口5の外周面とに挟まれて管径方向に圧縮されることにより、受口4と挿口5との間がシールされ、管2,3内の水(流体の一例)が受口4と挿口5との間から漏出するのを防止できる。
さらに、シール部材7はスペーサ11を介して押輪8により受口4の奥側へ押されているため、管2,3内の水圧(流体圧の一例)等によってシール部材7が受口4の外部へ押し出されるのを防止できる。
また、地震等によって挿口5に離脱力が作用しても、挿口突部9が離脱方向Aからロックリング10の係合部22に係合することにより、挿口5が受口4から離脱するのを防止することができる。
また、シール部材7が挿口突部9の外周に位置しているため、シール部材7の位置と挿口突部9の位置とが管径方向において重複し、挿口5の先端部から挿口突部9までの長さL1が短縮される。これにより、受口4の開口端部から受口4内の奥端35までの長さL2を短縮することができ、管軸方向において管継手1が小型化される。
また、図1,図2に示すように、ロックリング10の係合部22は挿口5の挿入方向Bからシール部材7の第1凹部18の内周面と挿口5の外周面との間に入り込んでいるため、シール部材7の一端部(すなわちスペーサ11に当接する側の端部)が管径方向の内側へ変形し難くなり、シール部材7の基部17の形状が安定するので、シール性(水密性)の低下を防止することができる。
また、図6,図7に示すように、押輪8は分割構造を有していない円環状の部材であるため、強度を高くし、コストを低減することができる。
次に、管継手1を用いた管2,3の接合方法を説明する。
図11に示すように、先ず、押輪8を挿口5に外嵌して挿口突部9よりも挿口5の離脱方向A側へ移動させる。次に、専用の拡径具を用いて、図4の仮想線で示すように、ロックリング10に外力Fを作用し、ロックリング10を、内径を拡大した状態で、挿口5に外嵌して挿口突部9よりも挿口5の離脱方向A側へ移動させ、その後、拡径具をロックリング10から外して、拡径していたロックリング10の径を縮小(縮径)し、ロックリング10を挿口5の外周に抱き付かせ、ロックリング10のリング本体部21を、押輪8の嵌込部25に嵌め込んで、押輪8の内周と挿口5の外周との間に配置する。
ロックリング10は係合部22の肉厚T1がリング本体部21の肉厚T2よりも薄く、さらには、ロックリング10に切欠部24を設けたため、ロックリング10の強度が高くなり過ぎず、これにより、管接合時、ロックリング10を拡径するのに要する力Fが低減され、ロックリング10の拡径作業の手間が軽減される。
尚、ロックリング10の取付姿勢を安定させるためには、管軸方向におけるロックリング10の幅Wを大きくすることが好ましく、この場合であっても、上記のようにロックリング10の拡径作業の手間が軽減される。
その後、シール部材7の基部17の一端部をスペーサ11の第2凹部32に嵌め込み、この状態で、シール部材7とスペーサ11とを挿口5に外嵌し、スペーサ11を、挿口突部9よりも挿口5の離脱方向A側へ移動させて、ロックリング10の係合部22に外嵌するとともに、シール部材7を挿口突部9の外周側に位置させる。この際、挿口突部9をシール部材7の第1凹部18に挿入することにより、シール部材7を容易に挿口突部9の外周側に位置させることができる。
尚、この時、シール部材7の圧縮部16が挿口5の先端から挿口突部9までの範囲内に入るようにセットしておく。
その後、ボルト28とナット29を締め込んで、スペーサ11を介して押輪8でシール部材7を押しながら挿口5を受口4内に挿入する。
このようにしてシール部材7を受口4内に押し込む際、シール部材7の一端部がスペーサ11の第2凹部32に嵌め込まれているため、シール部材7の一端部が拡径方向へ過剰に変形(移動)するのを防止することができる。これにより、管2,3同士を接合する際、シール部材7の一端部が拡径方向へ変形して受口4のフランジ6の端面とスペーサ11との間に挟まれることはなく、図1に示すように、スペーサ11が十分な力でシール部材7を押すことができ、このため、シール部材7を受口4の内周面と挿口5の外周面との間に確実に挿入して、シール部材7のシール性能を良好に保つことができる。
また、挿口5を受口4内に挿入する際、図11に示すように、シール部材7の圧縮部16が挿口5の先端から挿口突部9までの範囲内に入るようにセットされているため、圧縮部16が挿口5の先端と受口4内の奥端35との間に挟まれてしまうといった装着不良(図12参照)や、シール部材7を十分に受口4内に挿入することができないといった装着不良(図13参照)の発生を防止することができる。
上記のようにして管2,3同士を接合した場合、図1,図2に示すように、スペーサ11は押輪8と受口4のフランジ6との間に挟まれるため、スペーサ11を所定の取付位置に固定することができる。
(第2の実施の形態)
以下に、第2の実施の形態について説明する。尚、第1の実施の形態と同じ部材については同一の符号を付記して、その詳細な説明を省略する。
図14に示すように、シール部材7の第1凹部18は、第1凹部18の内周面から基部17の端面に面する段付部19を全周にわたり有している。段付部19の内径d2は第1凹部18の内径d1よりも大きく形成されている。
図15に示すように、スペーサ11の第2凹部32は、径方向において相対向する外周面33と内周面34とを有している。第2凹部32の内径d5はスペーサ11の内径d6よりも大きく、第2凹部32の外径D1はスペーサ11の外径Dよりも小さい。
図16,図17に示すように、シール部材7の基部17の端部がスペーサ11の第2凹部32に嵌め込まれており、この際、スペーサ11の内周縁部11aがシール部材7の基部17の段付部19に嵌まり込む。
これによると、図18に示すように、シール部材7を受口4内に押し込む際、シール部材7の一端部がスペーサ11の第2凹部32に嵌め込まれているため、シール部材7の一端部が管径方向(拡径方向および縮径方向)へ過剰に変形(移動)するのを防止することができる。これにより、管2,3同士を接合する際、シール部材7の一端部が受口4の端面とスペーサ11との間に挟まれることはなく、スペーサ11が十分な力でシール部材7を押すことができ、図16,図17に示すように、シール部材7を受口4の内周面と挿口5の外周面との間に確実に挿入して、シール部材7のシール性能を良好に保つことができる。
尚、上記各実施の形態では、図4に示すように、ロックリング10には、複数の切込部24(減肉部)が形成されているが、これに限られるものではなく、切込部24を設けなくてもよい。
また、上記各実施の形態では、図1に示すように、スペーサ11が押輪8と受口4との間に挟まれ、押輪8と受口4のフランジ6との間には所定の間隙31が形成され、押輪8と受口4のフランジ6とがスペーサ11を介して離間しているが、これに限られるものではなく、押輪8と受口4のフランジ6とが当接していてもよい。或いは、押輪8と受口4のフランジ6とのいずれか一方に突起部を設け、該突起部が押輪8と受口4のフランジ6とのいずれか他方に接触する様な形態であってもよい。
以上説明した実施形態は本発明の一具体例に過ぎず、該記載により本発明の範囲が限定されるものではなく、本発明の作用効果が奏される範囲で適宜変更設計可能である。
1 管継手
2 一方の管
3 他方の管
4 受口
5 挿口
6 フランジ
7 シール部材
8 押輪
9 挿口突部
10 ロックリング(離脱防止部材)
11 スペーサ
16 圧縮部
32 第2凹部(凹部)

Claims (5)

  1. 一方の管に形成された受口の内部に、他方の管に形成された挿口が挿入され、
    挿口の外周面と受口の内周面との隙間に環状のシール部材が設けられ、
    シール部材を受口の奥側へ押す押輪が挿口に外嵌されて受口の開口端部に外側から対向する管継手であって、
    シール部材と押輪との間にスペーサが設けられ、
    シール部材はスペーサを介して押輪により受口の奥側へ押され、
    スペーサは、シール部材に当接する側に、凹部を有しており、
    シール部材の一端部がスペーサの凹部に嵌め込まれ、
    スペーサの凹部よりも径方向における外側の部分が管軸方向において対向する受口の開口端面と押輪の端面との間に挟まれた状態で、受口の開口端面から受口内へ入り込まないことを特徴とする管継手。
  2. 一方の管に形成された受口の内部に、他方の管に形成された挿口が挿入され、
    挿口の外周面と受口の内周面との隙間に環状のシール部材が設けられ、
    シール部材を受口の奥側へ押す押輪が挿口に外嵌されて受口の開口端部に外側から対向する管継手であって、
    シール部材と押輪との間にスペーサが設けられ、
    シール部材はスペーサを介して押輪により受口の奥側へ押され、
    スペーサは、円環状の部材であって、シール部材に当接する側に凹部を有しており、
    凹部は径方向において相対向する外周面と内周面とを有し、
    凹部の内周面の直径がスペーサの内径よりも大きく、
    凹部の外周面の直径がスペーサの外径よりも小さく、
    シール部材の一端部がスペーサの凹部に嵌め込まれていることを特徴とする管継手。
  3. 一方の管に形成された受口の内部に、他方の管に形成された挿口が挿入され、
    挿口の外周面と受口の内周面との隙間に環状のシール部材が設けられ、
    シール部材を受口の奥側へ押す押輪が挿口に外嵌されて受口の開口端部に外側から対向する管継手であって、
    挿口は外周部に挿口突部を有し、
    シール部材と押輪との間にスペーサが設けられ、
    シール部材は、挿口の外周面と受口の内周面とに挟まれて管径方向に圧縮される圧縮部を有するとともに、スペーサを介して押輪により受口の奥側へ押されて、挿口突部の外周に位置しており、
    シール部材の圧縮部が挿口突部よりも受口の奥側に位置し、
    スペーサはシール部材に当接する側に凹部を有しており、
    シール部材の一端部がスペーサの凹部に嵌め込まれ、
    管軸方向において挿口突部に係合して、挿口が受口から離脱するのを防止する離脱防止部材が、押輪の内周と挿口の外周との間に設けられていることを特徴とする管継手。
  4. 受口は開口端部にフランジを有し、
    スペーサは押輪とフランジとの間に挟まれ、
    押輪とフランジとがスペーサを介して離間していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の管継手。
  5. 上記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の管継手を用いた管の接合方法であって、
    押輪を挿口に外嵌し、
    シール部材の一端部をスペーサの凹部に嵌め込んで、シール部材とスペーサとを挿口に外嵌し、
    スペーサを介して押輪でシール部材を押しながら挿口を受口内に挿入することを特徴とする管の接合方法。
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