JP2023069093A - 押輪、管継手および管の接合方法 - Google Patents

押輪、管継手および管の接合方法 Download PDF

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Ryunosuke Tanaka
維斗 小丸
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Abstract

【課題】管同士を傾斜させて接合する際の傾斜角度を大きくすることができるとともに、押輪本体の変形を防止することができる押輪を提供する。【解決手段】環状の押輪本体35に、シール部材15を押圧する押圧面36と、締結具22が挿通される複数の締結具挿通孔37と、受口5の開口端面21に接触する接触部38とが形成され、押輪本体35の内周に第1テーパー面47が全周にわたり形成され、第1テーパー面47は押圧面36に近い側から反対の遠い側ほど拡径し、接触部38は、締結具挿通孔37を除いて、押輪本体35の径方向における押圧面36の外周縁から押輪本体35の外周縁39までの領域に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、受口と挿し口を有する管継手に用いられる押輪、および押輪を備えた管継手、ならびに押輪を用いた管の接合方法に関する。
従来、この種の管継手としては、例えば図18に示すように、一方の管111の挿し口112が他方の管113の受口114に挿入され、ゴム製のシール部材115が挿し口112の外周と受口114の内周との間に挿入され、押輪116が、挿し口112に外嵌されて受口114の開口端面117に外側から対向し、且つ、複数本のボルト118およびナット119によって受口114に連結されているものがある。
押輪116は、円環状の押輪本体116aと、シール部材115に当接してシール部材115を押圧する押圧面120と、受口114の開口端面117に当接する第1および第2当接部121,122と、ボルト118が挿通される複数のボルト挿通孔123とを有している。押圧面120と第1および第2当接部121,122とは、押輪本体116aの同じ側(受口114に対向する側)に設けられている。
このうち、第1当接部121は径方向124においてボルト挿通孔123よりも外側にあり、第2当接部122は径方向124においてボルト挿通孔123よりも内側にある。これら第1および第2当接部121,122が受口114の開口端面117に当接することにより、押圧面120から受口114の開口端面117までの間隔が所定間隔に保たれる。
ボルト118は押輪116のボルト挿通孔123に挿通され、ナット119を締め付けることにより、押輪116の押圧面120がシール部材115に当接してシール部材115を挿し口112の外周と受口114の内周との間に押し込む。
尚、上記のような押輪116および管継手110は例えば下記特許文献1に記載されている。
特開2021-67282
しかしながら上記の従来形式では、図19に示すように複数本の管111,113同士を接合して湾曲した管路130を形成する場合、図20に示すように一方の管111の管軸心111aを他方の管113の管軸心113aに対して傾斜させた状態で、これら管111,113同士を接合する。
この際、図20に示すように、一方の管111の外周が押輪116の内周116bと押圧面120の反対側の面126とのコーナー部128に当接すると、他方の管113の管軸心113aに対する一方の管111の管軸心111aの傾斜角度αをこれ以上大きくすることは難しかった。尚、押輪116の内周116bの径(内径)を大きくすると上記傾斜角度αを大きくすることが可能であるが、この場合、押輪116の内周116bと一方の管111の外周との隙間129(図18参照)も拡大するため、シール部材115が押輪116の押圧面120から隙間129に入り込み、シール部材115を十分に挿し口112の外周と受口114の内周との間に挿入できない虞がある。
また、ボルト118とナット119を締め込み過ぎると、押輪本体116aに過大な締め付け力が作用し、押輪本体116aがボルト挿通孔123の周囲で変形する虞がある。
本発明は、管同士を傾斜させて接合する際の傾斜角度を大きくすることができるとともに、シール部材を十分に挿し口の外周と受口の内周との間に挿入することが可能であり、さらに、押輪本体の変形を防止することができる押輪、管継手および管の接合方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明は、挿し口が受口に挿入され、
シール部材が挿し口の外周と受口の内周との間に挿入される管継手に用いられ、
挿し口に外嵌されて受口の開口端面に外側から対向し且つ複数本の締結具により受口に連結されてシール部材を受口の奥側へ押し込む押輪であって、
環状の押輪本体に、シール部材を押圧する押圧面と、締結具が挿通される複数の締結具挿通孔と、受口の開口端面に接触する接触部とが形成され、
締結具挿通孔は、押輪本体の径方向において、押圧面と押輪本体の外周縁との間に位置し、
押輪本体の内周に第1テーパー面が全周にわたり形成され、
第1テーパー面は押圧面に近い側から反対の遠い側ほど拡径し、
接触部は少なくとも各締結具挿通孔の周囲を取り囲むように設けられているものである。
これによると、一方の管の挿し口の管軸心を他方の管の受口の管軸心に対して傾斜させた状態で挿し口を受口に挿入し、締結具を押輪の締結具挿通孔に挿通して締め込むことにより、押輪を受口に連結するとともにシール部材を挿し口の外周と受口の内周との間に挿入して、一方の管と他方の管とを接合することができる。
この際、押輪本体の内周にテーパー面が形成されているため、一方の管の外周が押輪の内周に当接する場合の当接箇所は、押輪の内周と押圧面の反対側の面とのコーナー部よりも、押圧面に近い箇所になる。これにより、一方の管の外周が押輪の内周に当接したときの他方の管の管軸心に対する一方の管の管軸心の傾斜角度を大きくすることが可能である。従って、複数本の管同士を傾斜させて接合し、湾曲した管路を形成する場合、管の本数を減らすことができる。
また、傾斜角度を大きくするために押輪の内径を大きくする必要は無いので、押輪の内周と一方の管の外周との隙間は拡大せず、シール部材が押輪の押圧面から隙間に入り込むのを抑制することができる。これにより、シール部材を十分に挿し口の外周と受口の内周との間に挿入することができる。
また、接触部が受口の開口端面に接触することにより、押圧面から受口の開口端面までの間隔が所定間隔に保たれる。この際、締結具を締め込み過ぎて押輪本体に過大な締め付け力が作用しても、接触部は少なくとも各締結具挿通孔の周囲を取り囲むように設けられているので、押輪本体が締結具挿通孔の周囲で変形するのを防止することができる。
本第2発明における押輪は、接触部は、押輪本体の周方向における締結具挿通孔とその隣の締結具挿通孔との間の領域に設けられているものである。
これによると、締結具を締め込み過ぎて押輪本体に過大な締め付け力が作用しても、押輪本体が締結具挿通孔とその隣の締結具挿通孔との間の領域で変形するのを防止することができる。
本第3発明における押輪は、接触部は、締結具挿通孔を除いて、押輪本体の径方向における押圧面の外周縁から押輪本体の外周縁までの領域に設けられているものである。
これによると、締結具を締め込み過ぎて押輪本体に過大な締め付け力が作用しても、押輪本体が押圧面の外周縁から押輪本体の外周縁までの領域で変形するのを防止することができる。
本第4発明における押輪は、押輪本体の内周に、一定の内径を有するストレート面が全周にわたり形成され、
ストレート面は第1テーパー面よりも押圧面に近い側に位置しているものである。
これによると、一方の管の挿し口の管軸心を他方の管の受口の管軸心に対して傾斜させた状態で挿し口を受口に挿入し、一方の管と他方の管とを接合した際、一方の管の外周は、押輪の押圧面の内周縁に当接せず、押輪の内周におけるストレート面とテーパー面との境界部分に当接する。これにより、押輪の押圧面の内周縁が損傷するのを防止でき、シール部材を、押輪の押圧面で、十分に挿し口の外周と受口の内周との間に挿入することができる。
本第5発明は、上記第1発明から第4発明のいずれか1項に記載の押輪を備えた管継手であって、
受口奥側ほど縮径する第2テーパー面が受口の内周に形成され、
第2テーパー面と挿し口の外周との間にシール部材挿入空間が全周にわたり形成され、
シール部材がシール部材挿入空間に挿入され、
シール部材は、挿入方向における一端部に、管径方向において圧縮されてシール機能を発揮するバルブ部を有しており
シール部材のバルブ部を受口の開口端面からシール部材挿入空間に案内する案内部が受口の内周に形成され、
案内部は受口奥側ほど縮径する第3テーパー面を有し、
第3テーパー面は、管軸方向において、受口の開口端面と第2テーパー面との間に形成され、
管軸心に対する第3テーパー面の傾斜角度が管軸心に対する第2テーパー面の傾斜角度よりも大きいものである。
これによると、シール部材を押輪でシール部材挿入空間に押し込む際、シール部材のバルブ部が案内部の第3テーパー面によって受口の開口端面からシール部材挿入空間に案内される。
これにより、押輪を受口に締結する際に締結具を片締めして、シール部材が伸びて弛んだ場合でも、シール部材のバルブ部は案内部の第3テーパー面によって受口の開口端面からシール部材挿入空間に案内されるため、押輪でシール部材をシール部材挿入空間に確実に押し込むことができる。
本第6発明における管継手は、押輪の締結具挿通孔は押圧面よりも押輪本体の径方向における外側に位置しており、
押輪の接触部は、締結具挿通孔を除いて、押輪本体の径方向における押圧面の外周縁から押輪本体の外周縁までの領域に設けられており、
押圧面は接触部で囲まれた凹部内に形成され、
シール部材の他端部が押輪の凹部内に嵌め込まれているものである。
これによると、押輪がシール部材をシール部材挿入空間に押し込む際、シール部材の他端部は、押輪の凹部内に嵌入されているため、径方向において位置ずれせずに押輪に固定される。これにより、シール部材を確実にシール部材挿入空間に挿入することができる。
本第7発明における管継手は、押輪の接触部の内周面と受口の第3テーパー面とシール部材の外周面とで囲まれた隙間が形成されているものである。
これによると、シール部材を押輪でシール部材挿入空間に押し込む際、シール部材が径方向における外側へ変形しても、シール部材が隙間に逃げることにより、シール部材が押輪の接触部と受口の開口端面との間に挟まれてしまうのを防止することができる。
本第8発明における管継手は、受口の開口端面側における第3テーパー面の端部の直径が押輪の接触部の内径よりも小さいものである。
これによると、シール部材を押輪でシール部材挿入空間に押し込む際、シール部材と第3テーパー面との間に形成される間隙が小さくなるため、押輪を受口に締結する際に締結具を片締めした場合であっても、片締めによるシール部材のめくれあがりを防止し、シール部材が押輪の接触部と受口の開口端面との間に挟まれてしまうのを防止することができる。
本第9発明は、上記第1発明から第4発明のいずれか1項に記載の押輪を用いた管の接合方法であって、
挿し口と受口とのいずれか一方の管軸心を他方の管軸心に対して傾斜させた状態で、挿し口を受口に挿入し、
締結具を押輪の締結具挿通孔に挿通して締め込むことにより、押輪を受口に連結するとともにシール部材を挿し口の外周と受口の内周との間に挿入するものである。
これによると、シール部材を挿し口の外周と受口の内周との間に挿入する前に、挿し口と受口とのいずれか一方の管軸心を他方の管軸心に対して傾斜させた状態で挿し口を受口に挿入するため、挿し口を受口に対して傾斜させる際に要する力が低減される。
上記のような管の接合方法ではなく、例えば、先ず、挿し口と受口とのいずれか一方の管軸心を他方の管軸心に対して傾斜させずに一直線にした状態で挿し口を受口に挿入し、次に、シール部材を挿し口の外周と受口の内周との間に挿入し、その後、挿し口と受口とのいずれか一方の管軸心を他方の管軸心に対して傾斜させた場合、シール部材に抵抗して挿し口と受口とのいずれか一方を他方に対し傾斜させるため、挿し口と受口とのいずれか一方を他方に対し傾斜させる際に要する力が増大するといった問題がある。
以上のように本発明によると、管同士を傾斜させて接合する際の傾斜角度を大きくすることができるとともに、シール部材を十分に挿し口の外周と受口の内周との間に挿入することが可能である。さらに、押輪本体の変形を防止することができる。
本発明の第1の実施の形態における管継手の断面図である。 同、管継手の一部拡大断面図である。 同、管継手の挿し口と受口とシール部材と押輪の一部拡大断面図であり、シール部材をシール部材挿入空間に挿入する直前の様子を示す。 同、管継手の受口の一部拡大断面図である。 同、管継手の押輪の正面図である。 同、管継手の押輪の背面図である。 図5におけるX-X矢視図である。 図5におけるY-Y矢視図である。 同、管継手の管同士を接合する接合方法を示す断面図であり、押輪でシール部材をシール部材挿入空間に押し込んでいる様子を示す。 同、管継手のシール部材が外側へ変形して隙間に逃げたときの断面図である。 同、管継手の管同士を接合する接合方法を示す断面図であり、押輪でシール部材をシール部材挿入空間に押し込んでいる様子を示す。 同、管継手の管同士を接合する接合方法を示す断面図であり、押輪でシール部材をシール部材挿入空間に押し込んでいる様子を示す。 本発明の第1の実施の形態に対する参考例を示す断面図であり、押輪でシール部材をシール部材挿入空間に押し込んでいる様子を示す。 同、参考例を示す断面図であり、押輪でシール部材をシール部材挿入空間に押し込んでいる様子を示す。 本発明の第2の実施の形態における管継手の断面図である。 同、管継手の押輪の一部拡大正面図である。 本発明の第3の実施の形態における管継手の押輪の一部拡大正面図である。 従来の管継手の断面図であり、管同士が一直線状に接合されている様子を示す。 同、複数の管を接合して形成された湾曲した管路の図である。 同、管継手の断面図であり、管同士が傾斜した状態で接合されている様子を示す。
以下、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、図1~図3に示すように、1は管継手であり、この管継手1は、一方の管2に形成された挿し口3が他方の管4に形成された受口5内に挿入されている。
受口5の内周には、受口5の奥側ほど縮径する第2テーパー面8と、受口突部10と、ロックリング収容溝11とが形成されている。第2テーパー面8と挿し口3の外周との間にシール部材挿入空間14が全周にわたり形成されている。受口5の内周と挿し口3の外周との間をシールする環状のシール部材15がシール部材挿入空間14に挿入されている。シール部材15は、ゴム製のリングであり、挿入方向18における一端部に設けられたバルブ部16と、バルブ部16に一体に設けられた基部17とを有している。
バルブ部16は断面が円形状であり、基部17は断面が台形状である。シール部材15がシール部材挿入空間14に挿入された状態で、バルブ部16が管径方向19において圧縮されてシール機能を発揮する。
受口5には、T頭ボルト22が挿通される複数のボルト孔25が形成されている。
ロックリング収容溝11はシール部材挿入空間14よりも受口5の奥側に形成されており、ロックリング収容溝11にはロックリング26が収容されている。ロックリング26は、一箇所が切断された一つ割り構造のリングであり、切断部分の幅を拡径器(図示省略)で拡大することによって拡径し、拡径器を切断部分から取り外すことによって縮径して元の径に戻るような弾性を有している。
挿し口3はシール部材15とロックリング26とバックアップリング29とを貫通しており、挿し口3の先端部外周には、挿し口突部27が全周にわたり形成されている。挿し口突部27は一方の管2の離脱方向28において受口5の奥側からロックリング26に係合可能であり、これにより、地震等の発生時に、挿し口3が受口5から離脱するのを防止している。
受口突部10は、受口5の内周から管径方向19における内側に突出しており、シール部材挿入空間14とロックリング収容溝11との間に全周にわたり形成されている。バックアップリング29は、挿し口3に外嵌され、受口突部10の内周と挿し口3の外周との間に配置されてロックリング26に隣接している。また、バックアップリング29は、一箇所が切断された一つ割り構造のリングであり、弾性を有する樹脂等の材質で製造されている。
また、シール部材15のバルブ部16を受口5の開口端面21からシール部材挿入空間14に案内する案内部31が受口5の内周に形成されている。案内部31は受口5の奥側ほど縮径する第3テーパー面32を有している。第3テーパー面32は、管軸方向50において、受口5の開口端面21と第2テーパー面8との間に全周にわたり形成されている。図4に示すように、他方の管4の管軸心4aに対する第3テーパー面32の傾斜角度Bが管軸心4aに対する第2テーパー面8の傾斜角度Cよりも大きい。
シール部材15を受口5の開口端面21からシール部材挿入空間14に押し込む押輪20が挿し口3に外嵌されて受口5の開口端面21に外側から対向している。押輪20は、複数のT頭ボルト22(締結具の一例)およびナット23(締結具の一例)を介して受口5に締結されており、図5~図8に示すように、円環状の押輪本体35と、シール部材15を押圧する押圧面36と、T頭ボルト22が挿通される複数のボルト挿通孔37(締結具挿通孔)と、受口5の開口端面21に接触する接触部38とを有している。
押輪本体35は、外周部に、径方向外側へ突出する複数の突出部40を有している。押圧面36は押輪本体35の内周41に沿って円環状に形成されている。
また、各ボルト挿通孔37は、押輪本体35の径方向46において、押圧面36と押輪本体35の外周縁39との間に位置している。尚、押輪本体35の突出部40はボルト挿通孔37に対応するように配置されている。
接触部38は、ボルト挿通孔37を除いて、押輪本体35の径方向46における押圧面36の外周縁42から押輪本体35の外周縁39までの全領域に設けられている。押圧面36は、接触部38で取り囲まれた凹部43内に形成され、押輪本体35の厚さ方向55(図7,図8では管軸方向50と同方向)において接触部38の表面よりも一段凹んでいる。接触部38の内周面44は挿入方向18(図3参照)ほど拡径するテーパー面である。
接触部38と凹部43とは、受口5の開口端面21に対向する押輪20の接合面側に形成されている。
シール部材15の基部17(他端部)が押輪20の凹部43内に嵌め込まれている。押輪20の接触部38の内周面44と受口5の第3テーパー面32とシール部材15の基部17の外周面とで囲まれた隙間45が全周にわたり形成されている。
図3に示すように、受口5の開口端面21側における第3テーパー面32の端部の直径D2は接触部38の内径D1よりも小さい。
図6~図8に示すように、押輪本体35の内周41には、第1テーパー面47とストレート面48とがそれぞれ全周にわたり形成されている。第1テーパー面47は、押圧面36に近い側から反対の遠い側ほど拡径し、押圧面36とは反対側の面49に達している。
ストレート面48は、一定の内径dを有し、他方の管4の管軸心4aに対して平行であり且つ管軸方向50に所定の幅Wで形成されており、第1テーパー面47よりも押圧面36に近い側に位置しているとともに、押圧面36に達している。
以下に、押輪20を用いた管2,4の接合方法を説明する。
先ず、押輪20とシール部材15とバックアップリング29とを一方の管2の挿し口3に外嵌し、他方の管4の受口5のロックリング収容溝11にロックリング26を装着し、拡径器(図示省略)を用いてロックリング26を拡径しておく。
その後、挿し口3の管軸心2aを受口5の管軸心4aに対して傾斜させた状態で、挿し口3を受口5に挿入する。この際、ロックリング26が拡径されているため、挿し口突部27がロックリング26の内周を受口5の開口端面21の側から奥側へ通過する。
その後、拡径器(図示省略)を取り外すことにより、ロックリング26が縮径して挿し口3の外周に抱き付く。
次に、図9に示すように、バックアップリング29を、管軸方向50へ移動して受口5の内部に挿入し、ロックリング26に隣接させる。さらに、シール部材15を管軸方向50へ移動して受口5の開口端面21の手前に位置させる。
その後、T頭ボルト22を受口5のボルト孔25と押輪20のボルト挿通孔37に挿通し、ナット23をT頭ボルト22に螺合して、押輪20の接触部38が受口5の開口端面21に当接するまでナット23を締め込む。
これにより、図1,図2に示すように、押輪20が受口5に連結されるとともに、押輪20の押圧面36がシール部材15を押圧してシール部材挿入空間14に挿入し、挿し口3の管軸心2aが受口5の管軸心4aに対して傾斜した状態で、一方の管2と他方の管4とが接合される。
以下、上記構成および接合方法における作用を以下に説明する。
図2に示すように、押輪20の接触部38が受口5の開口端面21に接触することにより、押輪20の押圧面36から受口5の開口端面21までの間隔が所定間隔に保たれる。
この際、T頭ボルト22とナット23とを締め込み過ぎて押輪本体35に過大な締め付け力が作用しても、押輪本体35が押圧面36の外周縁42から押輪本体35の外周縁39までの全領域で変形するのを防止することができる。
押輪20でシール部材15をシール部材挿入空間14に押し込む際、シール部材15の他端部は、押輪20の凹部43に嵌まり込んでいるため、径方向46において位置ずれせずに押輪20に固定される。これにより、シール部材15を確実にシール部材挿入空間14に挿入することができる。
また、図9に示すように、押輪20でシール部材15をシール部材挿入空間14に押し込む際、シール部材15のバルブ部16が案内部31の第3テーパー面32によって受口5の開口端面21からシール部材挿入空間14に案内される。
このとき、押輪20を受口5に締結する際にT頭ボルト22およびナット23を上位にあるものから順次下位にあるものへと片締めした場合、シール部材15が伸びて弛んでも、バルブ部16は案内部31の第3テーパー面32によって受口5の開口端面21からシール部材挿入空間14に案内され、押輪20でシール部材15をシール部材挿入空間14に確実に押し込むことができる。
これにより、全てのT頭ボルト22およびナット23の締付けトルクが均一になるように締め込む必要はなく、T頭ボルト22およびナット23の締付けトルクの管理が不要になり、T頭ボルト22およびナット23の締め込み作業に要する時間を短縮することができる。
また、押輪20でシール部材15をシール部材挿入空間14に押し込む際、図10に示すように、シール部材15が管径方向19における外側へ変形しても、シール部材15が隙間45に逃げることにより、シール部材15が押輪20の接触部38と受口5の開口端面21との間に挟まれてしまうのを防止することができる。
また、図1~図3,図7,図8に示すように、押輪本体35の内周41に第1テーパー面47とストレート面48とが形成されているため、一方の管2の外周が押輪20の内周41に当接する場合、一方の管2の外周は第1テーパー面47とストレート面48との境界部分51に当接する。この境界部分51は、押輪20の内周41と押圧面36の反対側の面49とのコーナー部52よりも、押圧面36に近い箇所である。このため、一方の管2の外周が押輪20の内周41に当接したときの他方の管4の管軸心4aに対する一方の管2の管軸心2aの傾斜角度α(図1参照)を大きくすることが可能である。これにより、複数本の管同士を傾斜させて接合し、湾曲した管路(図19参照)を形成する場合、管の本数を減らすことができる。
さらに、上記のように傾斜角度α(図1参照)を大きくすることができるため、地震等で管路が屈曲した際にも、一方の管2と他方の管4とは大きな傾斜角度αで屈曲可能であり、これにより、押輪20にかかる荷重を小さくすることができる。
また、一方の管2の外周は、押輪20の押圧面36の内周縁53(図7,図8参照)に当接せず、上記境界部分51に当接するので、押圧面36の内周縁53が損傷するのを防止できる。これにより、シール部材15を、押輪20の押圧面36で、十分にシール部材挿入空間14に挿入することができる。
また、傾斜角度αを大きくするために押輪20の内径d(すなわちストレート面48の内径d)を大きくする必要は無いので、押輪20の内周41のストレート面48と一方の管2の外周との隙間54(図1参照)は拡大せず、シール部材15が押輪20の押圧面36から隙間54に入り込むのを抑制することができる。これにより、シール部材15を十分にシール部材挿入空間14に挿入することができる。
また、上記のような管の接合方法によると、図9に示すように、シール部材15をシール部材挿入空間14に挿入する前に、一方の管2の管軸心2aを他方の管4の管軸心4aに対して傾斜させた状態で、挿し口3を受口5に挿入するため、挿し口3を受口5に対して傾斜させる際に要する力が低減される。
尚、上記のような管の接合方法ではなく、例えば、先ず、一方の管2の管軸心2aを他方の管4の管軸心4aに対して傾斜させずに一直線にした状態で挿し口3を受口5に挿入し、次に、シール部材15をシール部材挿入空間14に挿入し、その後、一方の管2の管軸心2aを他方の管4の管軸心4aに対して傾斜させた場合、シール部材15に抵抗して挿し口3(一方の管2)を受口5(他方の管4)に対し傾斜させるので、挿し口3を受口5に対し傾斜させる際に要する力が増大するといった問題がある。
また、図3に示すように受口5の開口端面21側における第3テーパー面32の端部の直径D2が接触部38の内径D1よりも小さいので、図11に示すように、シール部材15を押輪20でシール部材挿入空間14に押し込む際、シール部材15と第3テーパー面32との間に形成される間隙56が小さくなる。
このため、押輪20を受口5に締結する際にT頭ボルト22およびナット23を片締めした場合、図12に示すように、押し込まれたシール部材15が間隙56に逃げても、片締めによるシール部材15のめくれあがりを抑制することができる。これにより、シール部材15が押輪20の接触部38と受口5の開口端面21との間に挟まれてしまうのを防止することができる。
尚、参考例として、図13に示すように、仮に、接触部38の内径D1と第3テーパー面32の端部の直径D2との大小関係が逆の場合、すなわち、上記直径D2が上記内径D1よりも大きい場合は、シール部材15を押輪20でシール部材挿入空間14に押し込む際、シール部材15と第3テーパー面32との間に形成される間隙56が大きくなる。
このため、押輪20を受口5に締結する際にT頭ボルト22およびナット23を片締めした場合、図14に示すように、押し込まれたシール部材15が間隙56に逃げていき、シール部材15がめくれあがってシール部材15の内周面が挿し口3の外周面から管径方向19に離間してしまう虞がある。このように、シール部材15がめくれあがってしまうと、シール部材15が押輪20の接触部38と受口5の開口端面21との間に挟まれてしまうといった問題が発生し易くなる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、図15,図16に示すように、押輪20の接触部38は、各ボルト挿通孔37の周囲を取り囲むように円環状に、押輪本体35に複数形成されている。
これによると、接触部38が受口5の開口端面21に接触することにより、押圧面36から受口5の開口端面21までの間隔が所定間隔に保たれる。この際、T頭ボルト22とナット23とを締め込み過ぎて押輪本体35に過大な締め付け力が作用しても、押輪本体35がボルト挿通孔37の周囲で変形するのを防止することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では、図17に示すように、接触部38は、各ボルト挿通孔37の周囲を取り囲むように円環状に形成されているとともに、押輪本体35の周方向57におけるボルト挿通孔37とその隣のボルト挿通孔37との間の領域にも形成されている。
これによると、T頭ボルト22とナット23とを締め込み過ぎて押輪本体35に過大な締め付け力が作用しても、押輪本体35がボルト挿通孔37とその隣のボルト挿通孔37との間の領域で変形するのを防止することができる。
上記各実施の形態では、図1に示すように、挿し口3が受口5に対して傾斜した状態で接合されている管継手1を示したが、受口5が挿し口3に対して傾斜した状態で接合されている管継手1であってもよい。また、挿し口3と受口5とが傾斜せずに一直線状に接合されている管継手に、上記各実施の形態で示した押輪20を使用してもよい。
1 管継手
2a 管軸心
3 挿し口
4a 管軸心
5 受口
8 第2テーパー面
14 シール部材挿入空間
15 シール部材
16 バルブ部
18 挿入方向
19 管径方向
20 押輪
21 開口端面
22 T頭ボルト(締結具)
23 ナット(締結具)
31 案内部
32 第3テーパー面
35 押輪本体
36 押圧面
37 ボルト挿通孔(締結具挿通孔)
38 接触部
39 押輪本体の外周縁
42 押圧面の外周縁
43 凹部
44 接触部の内周面
45 隙間
46 径方向
47 第1テーパー面
48 ストレート面
50 管軸方向
57 押輪本体の周方向
B 第3テーパー面の傾斜角度
C 第2テーパー面の傾斜角度
D1 接触部の内径
D2 第3テーパー面の直径
d 内径

Claims (9)

  1. 挿し口が受口に挿入され、
    シール部材が挿し口の外周と受口の内周との間に挿入される管継手に用いられ、
    挿し口に外嵌されて受口の開口端面に外側から対向し且つ複数本の締結具により受口に連結されてシール部材を受口の奥側へ押し込む押輪であって、
    環状の押輪本体に、シール部材を押圧する押圧面と、締結具が挿通される複数の締結具挿通孔と、受口の開口端面に接触する接触部とが形成され、
    締結具挿通孔は、押輪本体の径方向において、押圧面と押輪本体の外周縁との間に位置し、
    押輪本体の内周に第1テーパー面が全周にわたり形成され、
    第1テーパー面は押圧面に近い側から反対の遠い側ほど拡径し、
    接触部は少なくとも各締結具挿通孔の周囲を取り囲むように設けられていることを特徴とする押輪。
  2. 接触部は、押輪本体の周方向における締結具挿通孔とその隣の締結具挿通孔との間の領域に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の押輪。
  3. 接触部は、締結具挿通孔を除いて、押輪本体の径方向における押圧面の外周縁から押輪本体の外周縁までの領域に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の押輪。
  4. 押輪本体の内周に、一定の内径を有するストレート面が全周にわたり形成され、
    ストレート面は第1テーパー面よりも押圧面に近い側に位置していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の押輪。
  5. 上記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の押輪を備えた管継手であって、
    受口奥側ほど縮径する第2テーパー面が受口の内周に形成され、
    第2テーパー面と挿し口の外周との間にシール部材挿入空間が全周にわたり形成され、
    シール部材がシール部材挿入空間に挿入され、
    シール部材は、挿入方向における一端部に、管径方向において圧縮されてシール機能を発揮するバルブ部を有しており
    シール部材のバルブ部を受口の開口端面からシール部材挿入空間に案内する案内部が受口の内周に形成され、
    案内部は受口奥側ほど縮径する第3テーパー面を有し、
    第3テーパー面は、管軸方向において、受口の開口端面と第2テーパー面との間に形成され、
    管軸心に対する第3テーパー面の傾斜角度が管軸心に対する第2テーパー面の傾斜角度よりも大きいことを特徴とする管継手。
  6. 押輪の締結具挿通孔は押圧面よりも押輪本体の径方向における外側に位置しており、
    押輪の接触部は、締結具挿通孔を除いて、押輪本体の径方向における押圧面の外周縁から押輪本体の外周縁までの領域に設けられており、
    押圧面は接触部で囲まれた凹部内に形成され、
    シール部材の他端部が押輪の凹部内に嵌め込まれていることを特徴とする請求項5に記載の管継手。
  7. 押輪の接触部の内周面と受口の第3テーパー面とシール部材の外周面とで囲まれた隙間が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の管継手。
  8. 受口の開口端面側における第3テーパー面の端部の直径が押輪の接触部の内径よりも小さいことを特徴とする請求項7に記載の管継手。
  9. 上記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の押輪を用いた管の接合方法であって、
    挿し口と受口とのいずれか一方の管軸心を他方の管軸心に対して傾斜させた状態で、挿し口を受口に挿入し、
    締結具を押輪の締結具挿通孔に挿通して締め込むことにより、押輪を受口に連結するとともにシール部材を挿し口の外周と受口の内周との間に挿入することを特徴とする管の接合方法。
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