JP4424809B2 - 合成樹脂管用管継手 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、塩化ビニル樹脂管などのような合成樹脂管の連結に用いる管継手に関し、例えば、バルブなどの各種流体機器の継手部や、連結用フランジ付短管などに合成樹脂管の管端を継ぐ場合などに使用される管継手に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来の合成樹脂管用管継手の一般的な構造は、継手部受口に、これと螺合する袋ナットを取付け、この袋ナットの内面にテーパ付き環状内溝を設けて、この溝内に、1箇所に切り割りを有するグリップリングを嵌めた構成である。そして、管の連結作業は、袋ナットを緩めた状態で、管端を受口内に挿し込み、次に、袋ナットを締め付け、テーパ面で押されたことによるグリップリングの縮径変形によって、グリップリングの内面に形成された歯面を管外面に喰い込ませて、結合固定を図る方式である。この結果、管に抜け出し方向の力が作用した場合には、グリップリングがより喰い込むようになるので、管を強固に連結保持できることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来の管継手では、最初のセット時、即ち、袋ナットを締め込んで、グリップリングの歯面を管に喰い込ませる時の、適正な締め込み程度が分からない。この為、喰い込ませ不足で、管が簡単に抜けたり、或いは、逆に、喰い込ませ過ぎて、管の破損を招いたりするなどの問題が発生する。
【0004】
本発明は、このような点に鑑み、連結セット時に、常に適正な初期荷重で、グリップリングを管に喰い込ませることのできる合成樹脂管用管継手を提供するにある。また、本発明は、管連結作業が簡単で、かつ、作業時に特別な工具を必要とせず、汎用的な工具でセット作業ができる合成樹脂管用管継手にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の管継手の技術的手段は、外面に係合突部を有する継手部受口と、内面が歯面で、1箇所に切り割りを有して縮径可能なグリップリングと、内外両面がテーパ面で、1箇所に、初期組付け荷重を考慮して設定された隙間の切り割りを有する、縮径可能なスリーブと、テーパ付き係合内鍔を有するリングカバーとからなり、リングカバー内にスリーブとグリップリングとが嵌め込まれ、リングカバーはスリーブのテーパ外面と接触し、またスリーブのテーパ内面にはグリップリングの外面が接触するように、リングカバーが受口端に嵌着され、かつ係合内鍔が係合突部と掛り合うようになり、更に、初期組付けセット作業時には、リングカバーを回動させて、スリーブの切り割りの隙間がなくなるまで、縮径変形させるだけの作業で、適正な初期荷重に設定できるようにしたことにある。
【0006】
また、受口の内面に環状溝を形成して、ここに水密ゴム輪を嵌め込むようにしてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の管継手の実施の形態を、図面の実施例に基づいて説明する。図1は、管継手を分解した状態であり、1は継手部の受口である。実施例は、フランジ付き短管に用いた例であるが、バルブなどの各種機器の継手部に実施することも、勿論可能である。受口1の外面には、2個の係合突部2が一体に形成されている。受口1の内面には環状溝3が形成されていて、ここには水密ゴム輪4が嵌め込まれる。このゴム輪4は、合成樹脂管20が連結された時に、管20と受口1の間からの水洩れを防止する役目を果たす。なお、実施例は、塩化ビニル樹脂管に使用することを前提としているが、他の合成樹脂管に用いることも可能である。
【0008】
5はグリップリングであり、その形態は、ステンレス鋼などの金属製で、リング状であり、かつ1箇所に切り割り6が形成されていて、ある程度の縮径変形が可能である。グリップリング5の外面形状は、断面がほぼ半円弧状である。また、リングの内面には歯面7が形成されている。図2に示されるように、実施例における歯面7の形状は、管の抜け止め作用を高める為、鋸歯状になっているが、歯面の形状については自由である。
【0009】
8はテーパ付のスリーブであり、その形態は、銅合金などの金属製で、かつリング状であり、1箇所に切り割り9が形成されていて、ある程度の縮径変形が可能である。このスリーブ8の内面10及び外面11は、共にテーパ面となっていて、面にはゆるやかな傾斜が付いている。そして、テーパ内面10には、グリップリング5が接触する。また、テーパ外面11には、リングカバー12が接触する。
【0010】
即ち、リングカバー12には図示のように、前面壁の中央に円形の開口が設けられていて、その開口縁13がテーパ外面11と接触するのである。またリングカバー12の外周縁には、後方に張り出すように2個の係合内鍔14が設けられており、かつ、この係合内鍔14にはテーパが付いている。このリングカバー12は受口1の端に嵌着させ、その係合内鍔14を受口の係合突部2の背面に引掛ける。前記のように係合内鍔14にはテーパが付いているので、リングカバー12を回動させると、リングカバー12は受口1に対して軸線方向奥側へと移動するようになる。
【0011】
次に前記管継手の組付けセット方法及び作動について説明する。先ず、水密ゴム輪4を受口の環状溝3に嵌め込むと共に、図2のように、リングカバー12の内側に、スリーブ8を入れ、更に、その内側グリップリング5を嵌め込む。そして、リングカバー12を受口1の端に嵌め、係合内鍔14を係合突部2に僅かに引掛ける。この状態は、図3及び図4の(a)状態であり、この時点では、スリーブ8には外力が働いていないので、スリーブ8は拡径状態にあり、切り割り9は開いている。従って、グリップリング5にも外力は作用しておらず、拡径状態にあって、切り割り6は開いている。そして、この状態で、管20を受口に挿し込む。この時点ではグリップリング5の内径は、管径より僅かに大きい(実施例では1mm)ので、管の挿し込みには抵抗がなく、従来のようにグリップリング5の歯によって管20の外面が傷付けられることはない。
【0012】
次に、リングカバー12を図4(a)の矢印の方向に回動させる。この回動作業は、リングカバー12の角を金槌で叩くなどの方法でよく、特別の工具を要しない。受口の係合突部2と接触している係合内鍔14にはテーパが付いているので、この回動に伴って、リングカバー12は受口の奥方向へと軸線に沿って移動させられる。また、リングカバー12の開口縁13は、スリーブ8のテーパ外面11と接触しており、スリーブ8はその後端が受口端面に衝突していて後退不能であるので、リングカバー12の移動に伴ってスリーブ8は徐々に縮径変形させられる。ただし、スリーブ8の縮径は、切り割り9の隙間がなくなり、切断端面同士が衝突することによって止まる。従って、リングカバー12の回動作業時には、その回動量を考慮することなく、回動しなくなるまで、目一杯、回動させればよく、作業に格別の注意を払う必要はない。
【0013】
スリーブ8が縮径させられると、そのテーパ内面10に接触しているグリップリング5も連動して、ある程度、縮径変形させられる。この状態が、図3及び図4の(b)に示されている。このグリップリング5の縮径によって、その歯面7が管20の外面に喰い込むようになる。なお、この際の喰い込み量が適正になるように、スリーブ8の切り割り9の隙間が予め設定されている。従って、セット時における、歯面7の喰い込み量は常に適正となり、喰い込み不足や喰い込み過ぎを起こすことはない。これで組付けセット作業は完了である。
【0014】
セット完了状態では、グリップリング5が適度に管に喰い込んでいるので、管20に引き抜き方向の力が作用すると、管20の移動に伴って、グリップリング5も一体に移動しようとする。しかし、グリップリング5の外面は、スリーブ8のテーパ内面10と接触しているので、移動に伴って縮径変形させられ、その歯面7が一層深く、管の外面に喰い込むようになり、この結果、管20には強い引抜き阻止力が働くことになる。なお、グリップリング5の喰い込みは、切り割り6の間隙分だけであり、間隙が無くなった時点で、縮径が止まるので、必要以上に縮径して、管を破損させたりすることはない。
【0015】
セット後に、管を引き抜く時は、リングカバー12を緩め方向に回動させ、スリーブ8及びグリップリング5を拡径させれば、管に対する阻止力が無くなるので、簡単に引抜くことができる。
【0016】
本発明は前記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で自由に変形実施可能である。特に、係合突部2や係合内鍔14の形状及び結合方式、グリップリング5の形状や歯面7の形、スリーブ8の形状などは自由である。
【0017】
【発明の効果】
本発明の管継手は、リングカバーの回動だけで、管連結時の組付けセットができ、特別な工具を要さず、汎用的な工具を用いた簡単な作業だけで済むので、管連結作業を能率よく行うことができる。また、内外両面がテーパ面となったスリーブを用いた、2段階縮径方式としたので、連結セット時にはグリップリングに対して規定量だけの縮径変形を正確に付与でき、管壁に対するグリップリング歯面の喰い込み量を常に適正な状態となすことができ、施工ミスのない安定した管連結を行うことができる。更に、グリップリングが拡径した状態で、管を挿入するので、グリップリングの歯によって管壁が傷付けられることもない。また、本発明の管継手は構造が簡単で、廉価に製造できるので、実用上、極めて有益である。
【0018】
請求項2のものでは、受口と管との間に水密ゴム輪が介在するので、継手連結部からの水洩れを効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管継手の分解状態の断面図。
【図2】リングカバーに、スリーブとグリップリングとを嵌めた状態の拡大断面図。
【図3】組付けを段階的に示した縦断面図。
【図4】組付けを段階的に示した横断面図。
【符号の説明】
1 継手部受口
2 係合突部
3 環状溝
4 水密ゴム輪
5 グリップリング
6 切り割り
7 歯面
8 スリーブ
9 切り割り
10 テーパ内面
11 テーパ外面
12 リングカバー
13 開口縁
14 係合内鍔
Claims (2)
- 外面に係合突部を有する継手部受口と、内面が歯面で、1箇所に切り割りを有して縮径可能なグリップリングと、内外両面がテーパ面で、1箇所に、初期組付け荷重を考慮して設定された隙間の切り割りを有する、縮径可能なスリーブと、テーパ付き係合内鍔を有するリングカバーとからなり、リングカバー内にスリーブとグリップリングとが嵌め込まれ、リングカバーはスリーブのテーパ外面と接触し、またスリーブのテーパ内面にはグリップリングの外面が接触するように、リングカバーが受口端に嵌着され、かつ係合内鍔が係合突部と掛り合うようになり、更に、初期組付けセット作業時には、リングカバーを回動させて、スリーブの切り割りの隙間がなくなるまで、縮径変形させるだけの作業で、適正な初期荷重に設定できる合成樹脂管用継手。
- 受口の内面に環状溝が形成されていて、ここに水密ゴム輪が嵌め込まれている請求項1記載の合成樹脂管用継手。
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