JP4671645B2 - 離脱防止管継手 - Google Patents

離脱防止管継手 Download PDF

Info

Publication number
JP4671645B2
JP4671645B2 JP2004255001A JP2004255001A JP4671645B2 JP 4671645 B2 JP4671645 B2 JP 4671645B2 JP 2004255001 A JP2004255001 A JP 2004255001A JP 2004255001 A JP2004255001 A JP 2004255001A JP 4671645 B2 JP4671645 B2 JP 4671645B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock ring
elastic member
receiving port
tube
receiving groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004255001A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006070994A (ja
Inventor
範行 荒川
孝浩 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2004255001A priority Critical patent/JP4671645B2/ja
Publication of JP2006070994A publication Critical patent/JP2006070994A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4671645B2 publication Critical patent/JP4671645B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Joints With Sleeves (AREA)

Description

本発明は離脱防止管継手に関する。
水道管路の配管方法として、シールド内配管を行ったり、推進工法を採用したりする手法が用いられている。
このようなシールド内配管や推進工法に用いることができる離脱防止管継手として、たとえば図21に示すようなものが知られている。ここで、11は、互いに接合される一方の管、12は他方の管である。一方の管11の端部には受口13が形成され、他方の管12の端部には、受口13の内部に挿入される挿口14が形成されている。
15は、挿口14の先端面である。先端面15から管軸心方向に距離をおいた位置における挿口14の外面には、外周突部16が形成されている。この外周突部16は、たとえば挿口14の外周に環状体を溶接することなどによって形成することができる。
受口13の内周には、図示のように挿口14が受口13内の所定位置まで挿入されたときに外周突部16よりも受口13の開口側となる位置において、横断面矩形状のロックリング収容溝17が形成されている。また、挿口14が受口13内の所定位置まで挿入されたときに外周突部16よりも奥側となる位置における受口13の内周には、外周突部16に掛かり合い可能な環状突部18が形成されている。さらに、環状突部18よりも奥側の受口13の内周には、受口13の奥側に向かって拡径するテーパ状のシール材圧接面19が形成されている。そしてシール材圧接面19よりも奥側の受口13の内周には、管軸心方向に沿った一定の範囲に、内周面20が形成されている。21は、受口13の奥端面である。
シール材圧接面19と挿口14の外周面との間には、環状のゴム製のシール材22が配置されている。また、シール材22よりも奥側における受口13の内周と挿口14の外周との間には、割輪23が配置されている。この割輪23よりも受口13の奥側には押輪24が配置され、この押輪24における受口13の奥側の端面から、押輪24の周方向に沿って複数配置された管軸心方向のボルト25をねじ出すことができるように構成されている。そして、ボルト25の先端部に接続された継ぎ棒26が、押輪24からのボルト25のねじ出しにともなって受口13の奥端面21を押圧することで、その反力により割輪23を介してシール材22を圧縮し、それによって所定のシール機能を発揮させるように構成されている。ボルト25をねじ出した後のこのボルト25および継ぎ棒26の周囲には、管内の通水抵抗を低減するためにモルタル材27が充填されかつ硬化されて管11の内面と面一になるように形成されている。
ロックリング収容溝17には、横断面矩形状の周方向ひとつ割りの環状のロックリング28が収容されている。29はセットボルトで、受口13の周方向に沿った複数の位置に設けられるとともに、受口13の外面からこの受口13の壁部にねじ合わされて、その先端が収容溝17の内部に突出することで、ロックリング28を縮径方向に押圧して挿口14の外面に抱き付かせることができるように構成されている。セットボルト29は、図示のような頭付きボルトに代えて、受口13の壁部内に入り込んだ状態で配置される頭無しボルトにて構成されることも多い。
このような構成であると、挿口14は、外周突部16が環状突部18とロックリング28とに当たるまでの範囲で、受口13に対して自在に抜き差しすることができる。また、挿口14に大きな抜け出し力が作用したときには、外周突部16がロックリング28に当たることで受口13からの離脱が確実に防止される。これによって、所要の耐震機能を発揮することができる。この図21に示した管継手と同様の機能を有する管継手は、たとえば特許文献1に記載されている。
図22は、従来のこの種の離脱防止管継手であって、他の構成を有するものを例示する。ここでは、図21のセットボルト28に代えて、ロックリング28の外周面と収容溝17の底面との間に、管の周方向にわたって樹脂チューブ31が配置されている。図示は省略するが、樹脂チューブ31の端部は、受口13の外面から収容溝17に向けて形成された管径方向の貫通孔32を通して管外に導かれている。それ以外の構成は、図21に示すものと同じである。
このような構成において、外周突部16がロックリング28よりも受口13の奥側となる位置まで、挿口14を受口13の内部に挿入したなら、管外における樹脂チューブ31の端部からこの樹脂チューブ31の内部にモルタル33を充填して硬化させる。すると、それによって樹脂チューブ31が膨らんでロックリング28を管径方向の内向きに押圧し、これによって同様にロックリング28を挿口14の外面に抱き付かせることができる。
このように樹脂チューブ31にモルタル33を充填する構成のものでは、セットボルト29のように周方向に沿った離散的な位置でロックリング28を押圧するのではなしに、全周にわたって一様にロックリング28を押圧するものであるため、ロックリング28の全周にわたって偏りなく均等に縮径力を付与させることができる。
特開2002−327594号公報
しかし、図21に示すようにセットボルト29によってロックリング28を押圧するための操作や、図22に示すように樹脂チューブ31にモルタル33を供給してロックリング28を押圧するための操作は、いずれも、挿口14を受口13に挿入した後における管外での作業を必要とする。
過去においては、シールドは配管径に対して十分大きな内径を有していたため、上記のように管外すなわちシールドと配管との間で、作業者が、セットボルト29の締め付け作業や樹脂チューブ31へのモルタル33の充填作業を支障なく行うことが可能であった。しかし、最近は、工事費の減縮などが大きく要請されることが多く、このためシールド径が極力小さくされる傾向にあり、その結果、管外で作業を行うことが著しく困難になってきている。
また、推進工法を行う場合は、土中への推進後に管外で作業を行うことはできないので、従来は、推進前に管どうしの継手の接合をあらかじめ完了させた状態で工事している。すなわち、セットボルト29の締め込みが完了した状態、あるいは樹脂チューブ31へのモルタル33の充填が完了した状態で、推進作業を行っている。このため、継手が曲がりにくく、カーブ推進が困難である。
そこで本発明は、このような問題点を解決して、受口に預けられたロックリングを挿口の外周に抱き付かせるようにした離脱防止管継手において、その管を所定の敷設位置に搬入したうえで、管内からの作業だけで、支障なく接合できるようにするとともに、推進工法にも適用できてその場合には容易にカーブ推進を行えるようにすることを目的とする。
この目的を達成するため本発明は、一方の管の端部に形成された受口の内部に、他方の管の端部に形成された挿口が挿入された管継手であって、受口の内周にロックリング収容溝が形成され、このロックリング収容溝に、挿口の外面に形成された突部に掛かり合い可能なロックリングが収容され、このロックリングの外周面と前記ロックリング収容溝の底面との間に、このロックリングを挿口の外面へ押圧させるための環状の弾性部材が配置され、この弾性部材は、ゴムなどの弾性体によって形成され、その幅が前記ロックリング収容溝の底面の幅と同等である板状体と、この板状体からロックリングの外周面に向けて突出する突出部とを有し、前記突出部は、板状部から管径方向内向きに突出する一対の脚部と、これら脚部の先端部どうしをつなぐ部分とにより形成され、前記板状体と前記突出部とにより閉じた空間の中空部が形成され、一対の脚部同士の間隔が前記板状部の幅よりも小さくなるように形成されることで、前記脚部の両側面とロックリング収容溝の両側壁との間に、前記弾性部材の突出部のための変形しろがそれぞれ設けられているものである。
したがって本発明によると、弾性部材によってロックリングを挿口の外面へ押圧させることで、このロックリングを挿口の外周に確実に抱き付かせることができるのみならず、挿口を受口に挿入する際には、弾性部材を弾性変形させてロックリングの拡径を許容することで、挿口の突部がロックリングの位置を問題なく通過することができ、しかも、挿口の外周へのロックリングの抱き付かせや挿口の拡径の許容を、弾性部材の弾性力や弾性変形によって、管外での作業を要することなしに行わせることができ、したがってシールドなどの内部の敷設位置に管を搬入したうえで、その敷設位置でその管を支障なくしかも短時間のうちに接合することができる。
またロックリング自身の弾性力と弾性部材の弾性力とによってロックリングを挿口に抱き付かせているため、配管後に地震が発生した場合などにおいて、それに追従して継手を容易に屈曲させることができる。しかも、上記のように敷設現場へ搬入した後に接合して配管する場合のみならず、あらかじめ接合したうえで土中に推進させる推進工法にも適用することができ、その場合は、継手部が屈曲しやすいことから、カーブ推進にも容易に利用することができる。
また、ロックリング収容溝の両側壁と弾性部材の脚部の両側面との間に、弾性部材の突出部のための変形しろがそれぞれ設けられているので、弾性部材の突出部が容易に弾性変形することができる。
以下、本発明の実施の形態の離脱防止管継手を、図1〜図20にもとづき、図21および図22に示したものと同一の部材には同一の参照番号を付して、詳細に説明する。
図1および図4に示すように、ロックリング収容溝17は、横断面矩形状に形成されている。41は、受口13の開口側におけるロックリング収容溝17の内周縁部である。
ロックリング42は、図5に示すように周方向一つ割り状に形成されている。43は、ロックリング42における周方向の分割部である。管11、12は水平方向に敷設されるが、ロックリング42は、分割部43が管底部に位置する姿勢で配置される。ロックリング42は、挿口14に良好に抱き付くことができるように、その内径が挿口の外径よりも若干小さくなるように形成されている。
図1、図4、図5に示すように、ロックリング42には、受口13の開口側に向かうにつれて次第に縮径する外周テーパ面44が形成されている。そのテーパ角は、たとえば60度となるように形成されている。図1および図4に示すように、ロックリング42は、挿口14の外周に抱き付いた状態で挿口14に受口13からの抜け出し力が作用したときに、外周テーパ面44が収容溝17の内周縁部41に当たるように構成されている。
図4および図5に詳細に示すように、ロックリング42における受口13の開口側の内周には、テーパ面40が形成されている。このテーパ面40は、具体的には、45度の角度での2mm程度の面取加工などによって形成することが適当である。
図5に示すように、ロックリング42には、周方向に沿った複数の位置において、薄肉部45が形成されている。各薄肉部45は、内周は他の部分と面一に形成されるが、外周側に切欠部46を有することによって、それぞれ周方向の一定範囲にわたって薄肉に形成されている。切欠部46は、図1および図4に示すように、ロックリング42が挿口14の外周に抱き付いた状態で挿口14に受口13からの抜け出し力が作用したときに、収容溝17の内周縁部41が全周にわたってロックリング42に当たるような深さで形成されている。すなわち、このときに、ロックリング42における切欠部46よりも内周側の部分が全周にわたって内周縁部41に当たることができるような深さで、つまり、切欠部46が内周縁部41に達しない程度の深さで形成されている。またロックリング42は、切欠部46が外周部に形成されていることで、その内周部は周方向に沿って断続することがないように形成されている。これによって、切欠部46を設けたにもかかわらず、挿口14が受口13から抜け出そうとするときに、ロックリング42における挿口14の外周突部16との接触面積が小さくなって離脱防止性能が低下することを、確実に防止することができる。
ロックリング42と収容溝17の底部との間には、ゴムなどの弾性体により形成された環状の弾性部材47が設けられている。図2〜図4に示すように、この弾性部材47は、周方向の分割部を有しない完全な環状の連続体によって構成されるとともに、収容溝17の底部に沿って配置される板状部48と、この板状部48からロックリング42の外周面に向けて突出する中空の突出部49とを一体に有する。50は、その中空部であって、閉じた空間を形成している。なお、弾性部材47は、中空部50の空気を外部に漏らさないように、気密性の高いゴムなどで形成することが好適である。板状部48は、その幅が溝17の幅と同等に形成されており、それによって溝17の底部への装着性を確保することができる。突出部49は、横断面U字状に形成されて、板状部48から管径方向内向きに突出する一対の脚部51a、51bと、これら脚部51a、51bの先端どうしをつなぐ湾曲部52とが一体に形成された構成である。そして弾性部材47は、一対の脚部51a、51bどうしの間隔の方が板状部48の幅よりも小さくなるように形成されることで、これら脚部51a、51bの外側にそれぞれ空間53a、53bが形成された構成となっている。なお、突出部49を中実体によって形成することもできる。
図1および図4に示すように、弾性部材47とロックリング42とが溝17に収容された状態で受口13に挿口14が挿入され、これによってロックリング42が挿口14に外ばめされたときには、それによって弾性部材47は径方向の外向きに押され、突出部49が弾性変形を受けるとともに中空部50の中の空気が圧縮されて、その反発力にもとづく適切な荷重でロックリング42を挿口14の外周に確実に抱き付かせることができる。このとき、脚部51a、51bの外側にそれぞれ空間53a、53bが形成されているので、突出部49は、この空間53a、53bに入り込むようにして容易に弾性変形することができる。すなわち、ロックリング収容溝17の側壁と弾性部材47の側面との間に、弾性部材のための変形しろが設けられた構成であり、このため弾性部材47の弾性変形を容易に行うことができる。また、収容溝17の底面および両側面によって弾性部材47の変形をある程度以内に拘束し、それによって弾性部材47の反発力を強化することができる。
上述のように、外面に切欠部46を設けることにより薄肉部45が形成されたロックリング42を弾性部材47によって全周で押圧するため、このロックリング42を全周にわたって偏りなく均等に押圧することができる。すなわち、図6(a)に示すようにロックリング28に切欠部とそれに伴う薄肉部とが形成されず、しかも図21に示すようなセットボルト29での押圧を施す場合には、ロックリング28の周方向に沿って部分的に挿口14への抱き付きが悪い部分が発生しやすいが、図6(b)に示すように薄肉部45が形成されたロックリング42を弾性部材47によって全周で押圧することで、このロックリング42の挿口14への抱き付き性を格段に向上させることができる。図6(b)において、54は、弾性部材47によってロックリング42に均等に作用する押圧力を示す。このためには、各薄肉部45すなわち切欠部46の、ロックリング42の周方向に沿った長さは、図5に示すようにロックリング42の周方向に沿った5箇所程度の位置に薄肉部45を形成する場合には、それぞれこのロックリング42の外周長の4%程度とすることが好適である。
またロックリング42は、上述のように周方向の分割部43を管底部に配した状態で設置されるため、以下のような利点がある。すなわち、図7(a)に示すように分割部43を管頂部に配した場合は、弾性部材47における管底部に対応する部分56に、ロックリング42を押圧したときのこのロックリングからの反発力と、ロックリング42の自重による荷重との合力57が加わる。このため、長期的な観点から弾性部材47への負担が大きい。これに対し、図7(b)に示すようにロックリング42の分割部43を管底部に配すると、ロックリング42は管頂部において挿口14に乗る状態となるため、その自重は弾性部材47における管底部に対応する部分56にはほとんど加わらなくなる。このため、弾性部材47の長期耐久性を向上させることができる。
図21に示した従来のセットボルト29の締結によってロックリング28を挿口14に対して剛状態に抱き付かせるものでは、配管施工後に地震などにより継手に屈曲力が作用すると、大きな曲げモーメントが発生しやすい。これに対して上記のように弾性部材47によってロックリング42を挿口14に抱き付かせる構成であると、継手を剛状態に拘束しないために、大きな曲げモーメントが発生しにくいという利点がある。
図8は、継手の具体的な曲げ特性のグラフを示したもので、横軸は継手の曲げ角度を表し、縦軸はその曲げ角度のときに継手に作用する曲げモーメントを表す。また実線は図1の本発明にもとづく離脱防止管継手の特性を表し、破線は図21の従来のセットボルトタイプの離脱防止管継手の特性を表す。管の口径は1500mmで、その許容曲げ角度は1.5度、限界曲げ角度は3.3度である。図示のように、本発明にもとづく離脱防止管継手の場合は、許容曲げ角度である1.5度まで無理なく屈曲させることができる。また、継手を限界曲げ角度である3.3度まで屈曲させるときに必要な曲げモーメントは、本発明にもとづく離脱防止管継手の場合は、従来のセットボルトタイプの離脱防止管継手の場合に比べて1/5程度でよく、継手の曲げ性能を格段に向上させることができる。
なお、図21に示した従来のセットボルト29の締結によってロックリング28を挿口14に抱き付かせるものではないことを考慮して、ロックリング42の外周には上述のテーパ面44が形成されており、これにより、継手に離脱力が作用した場合には、収容溝17の内周縁部41からの反力にもとづきロックリング42を挿口14の外面にしっかりと抱き付かせて、確実な離脱防止機能を発揮させることができる。また、従来のセットボルトタイプではなく、ロックリング42自身の弾性力と弾性部材47の弾性力とによってロックリング42を挿口に抱き付かせているだけであるため、配管後に地震が発生した場合などにおいて、それに追従して継手を容易に屈曲させることができる。
次に、管11の受口13と管12の挿口14との接合方法について説明する。
まず、図9に示すように、管11の受口13の収容溝17の内部に弾性部材47をはめ込む。
次に、図10に示すように、収容溝17における弾性部材47よりも内周側の部分にロックリング42を収める。このとき、上述のようにロックリング42の分割部43が管底部に位置するようにするとともに、テーパ面44が内周縁部41の方を向くようにする。ロックリング42には切欠部46にもとづく薄肉部45が形成されているので、軽い力でこれを縮径して受口13の内部に容易に挿入することができ、かつ、その弾性により自然な状態に拡径させて溝17に収容することができる。したがって従来のロックリングのような、受口の溝に収容するときに特別な縮径器具などを用いなくても、簡単に施工することが可能である。
次に、図11に示すように、シャコ万力58を受口13の開口部の壁部に掛け合わせて、ロックリング42を拡径させる。このとき、図11および図12に示すように、ロックリング42の内周面が受口13の内周面と面一になる程度まで、このロックリング42の拡径を行う。また、図13に示すようにシャコ万力58は、ロックリング42の周方向に沿った複数位置においてセットする。この場合に、上述のように弾性部材47における突出部49の側方に空間53a、53bが形成されているため、ロックリング42の拡径にともなって弾性部材47を弾性変形させるときに、シャコ万力58によって必要最小限の力を付与するだけで、ロックリング42を容易に所定の寸法まで拡径させることができる。また、このように弾性部材47を良好に弾性変形させるためには、突出部49の幅寸法すなわち脚部51a、51bどうしの隔たりの寸法は、収容溝17すなわち板状部48の幅寸法の70%程度とするのが好適である。
このようにシャコ万力58によりロックリング42を拡径させると、それにともなって分割部43も周方向に拡大するため、図14および図15に示すようにその拡大した分割部43に縮径防止用のストッパ61をはめ込む。このストッパ61は、図14〜図16に示すような板状体により形成され、分割部43にはめ込まれる広幅のはめ込み部62と、長尺の延長部63と、延長部63の先端に形成された操作部64とを一体に有する。延長部63は受口13の底部に沿って収容溝17の位置から奥端面21の近傍の位置までほぼ水平に配置され、はめ込み部62は、この水平の延長部63から下向きすなわち管径方向の外向きに折り曲げ形成されることで、収容溝17に入り込んで分割部43にはめ込まれる。操作部64は、受口13の奥端面21の近傍で、水平方向の延長部63から上向きすなわち管径方向の内向きに折り曲げ形成されている。
ストッパ61がセットされたなら、それによってロックリング42の縮径が防止されるため、その時点でシャコ万力58をすべて取り外す。すると、ロックリング42は、図12および図14に示すようにその内周面が受口13の内周面と面一になった状態に保持される。
そこで、図17に示すように、この状態の受口13の内部に挿口14を挿入する。このとき、上述のようにロックリング42が拡径状態に保持されているため、またロックリング42における受口13の開口側の内周にテーパ面40が形成されているため、挿口14の挿入時の抵抗が小さくなって、容易に挿入することができる。なお、このとき、挿口14を受口13の内部に完全に挿入した場合においても、挿口14の先端面15と受口14の奥端面21との間に所要の胴付間隔が保持されるように、受口13の奥側に所定幅のディスタンスピース65を置いて、粘着テープなどにより固定しておく。
少なくとも外周突部16がロックリング42の位置を越えて、先端面15がディスタンスピース65に当たる程度まで挿口14が受口13の内部に挿入されたなら、ストッパ61の操作部64をハンマで打撃するなどによって、はめ込み部62を分割部43から取り出して、ストッパ61を取り外す。これにより、ロックリング42は、自身の弾性力と弾性部材47の押圧力とによって挿口14の外周に抱き付く。
その後、ディスタンスピース65を取り除いたうえで、図1に示すように、シール材22、割輪23、押輪24をセットし、ボルト25と継ぎ棒26とを用いてシール材22を圧縮すれば、継手の接合作業が完了する。
このようにすると、管内作業だけで継手の接合を行うことができるため、新管11、12をシールドなどの内部に搬入したうえで敷設現場で接合することができ、しかも、管外での作業を必要とする場合に比べて接合に要する時間を大幅に短縮することができる。また、継手の曲げ性能が向上するため、曲げ接合が可能となり、敷設現場で管路線形を調整することが可能となる。また、挿口14を受口13に挿し込むだけで、ロックリングを縮径するためのセットボルトの操作を行うことなしに継手を接合することができるため、施工性を向上させることができる。また、従来の工法に比べて、より安全に施工することができる。
なお、上記のように新管11、12を敷設現場へ搬入した後に接合して配管する場合のみならず、これらをあらかじめ接合したうえで土中に推進させる推進工法にも適用することができる。その場合は、継手が屈曲しやすいことから、カーブ推進も容易に実施することができる。
図18および図19は、ロックリング42の分割部43にはめ込むストッパの他の例を示す。この図18および図19のストッパ66は、はめ込み部67と、このはめ込み部67を分割部43にはめ込んだときに収容溝17よりも受口13の奥側に位置する張り出し部68と、この張り出し部68から管径方向の内向きに突出するように形成された操作部69とを一体に有している。張り出し部68は、図14〜図16に示されたストッパ61の延長部63に比べて短尺に形成されている。
したがってこの場合は、図18に示すように挿口14の先端がロックリング42の内部に入り込んだ時点で、ストッパ66を分割部43から取り外す。すると、それによってロックリング42が挿口14の外面に抱き付くが、その状態で挿口14を受口13の内部に押し込むことで、挿口14の外周突部16がロックリング42を押し広げながら、このロックリング42の内部を受口13の奥側へ向けて通過する。これによって、同様に挿口14を受口13の内部の所定位置まで挿入することができる。
図20は、受口13と挿口14との間のシール構造の他の例を示す。ここで、ロックリング収容溝17よりも受口13の開口側すなわち受口13の開口端の内周に、テーパ状のシール材圧接面71が形成されている。そして、このシール材圧接面71と挿口14の外面との間に配置されるシール材72を、ボルト・ナット73によって受口13に向けて締結される押輪74および割輪75によって圧縮することで、所要のシール性能を得るようにしている。収容溝17、ロックリング42、弾性部材47の構成は、図1〜図19に示したものと同様である。
本発明の実施の形態の離脱防止管継手の要部の断面図である。 図1に示された弾性部材の要部を切り欠いて示す斜視図である。 図2の弾性部材の全体図である。 図1における要部の拡大詳細図である。 図1に示されたロックリングの全体図である。 図5のロックリングの作用を説明する図である。 図5のロックリングの別の作用を説明する図である。 本発明にもとづく離脱防止管継手の具体的な曲げ特性を示すグラフである。 本発明の離脱防止管継手の接合方法を示す図である。 図9の次の工程を示す図である。 図10の次の工程を示す要部の断面図である。 図11における要部を拡大して示す図である。 図11に示される部分の全体側面図である。 図11〜図13の次の工程を示す図である。 図14における要部を拡大して示す側面図である。 図14および図15に示されたストッパの斜視図である。 図14の次の工程を示す図である。 ストッパの他の例を示す図である。 図18に示されたストッパの斜視図である。 本発明の他の実施の形態の離脱防止管継手の要部の断面図である。 従来の離脱防止管継手の要部の断面図である。 従来の他の離脱防止管継手の要部の断面図である。
符号の説明
11 一方の管
12 他方の管
13 受口
14 挿口
16 先端面
17 ロックリング収容溝
42 ロックリング
47 弾性部材
48 板状部
49 突出部

Claims (1)

  1. 一方の管の端部に形成された受口の内部に、他方の管の端部に形成された挿口が挿入された管継手であって、受口の内周にロックリング収容溝が形成され、このロックリング収容溝に、挿口の外面に形成された突部に掛かり合い可能なロックリングが収容され、このロックリングの外周面と前記ロックリング収容溝の底面との間に、このロックリングを挿口の外面へ押圧させるための環状の弾性部材が配置され、この弾性部材は、ゴムなどの弾性体によって形成され、その幅が前記ロックリング収容溝の底面の幅と同等である板状体と、この板状体からロックリングの外周面に向けて突出する突出部とを有し、前記突出部は、板状部から管径方向内向きに突出する一対の脚部と、これら脚部の先端部どうしをつなぐ部分とにより形成され、前記板状体と前記突出部とにより閉じた空間の中空部が形成され、一対の脚部同士の間隔が前記板状部の幅よりも小さくなるように形成されることで、前記脚部の両側面とロックリング収容溝の両側壁との間に、前記弾性部材の突出部のための変形しろがそれぞれ設けられていることを特徴とする離脱防止管継手。
JP2004255001A 2004-09-02 2004-09-02 離脱防止管継手 Active JP4671645B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004255001A JP4671645B2 (ja) 2004-09-02 2004-09-02 離脱防止管継手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004255001A JP4671645B2 (ja) 2004-09-02 2004-09-02 離脱防止管継手

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006070994A JP2006070994A (ja) 2006-03-16
JP4671645B2 true JP4671645B2 (ja) 2011-04-20

Family

ID=36151840

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004255001A Active JP4671645B2 (ja) 2004-09-02 2004-09-02 離脱防止管継手

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4671645B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5174484B2 (ja) * 2008-02-14 2013-04-03 株式会社クボタ 離脱防止管継手および同管継手に用いられるロックリング押さえばね
JP5197146B2 (ja) * 2008-05-15 2013-05-15 株式会社クボタ 離脱防止管継手
JP6057155B2 (ja) * 2012-10-05 2017-01-11 株式会社栗本鐵工所 ロックリング
JP5870158B2 (ja) 2014-06-13 2016-02-24 株式会社クボタ 管路構造および管路構造用プログラム
JP7049870B2 (ja) * 2018-03-20 2022-04-07 株式会社クボタ 管継手
EP3770475B1 (en) 2018-03-20 2024-01-31 Kubota Corporation Pipe joint and method for joining pipes
JP7393911B2 (ja) 2019-10-18 2023-12-07 株式会社クボタ 管継手

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4927726U (ja) * 1972-06-08 1974-03-09
JPS5153509U (ja) * 1974-10-21 1976-04-23
JP2002340257A (ja) * 2001-05-15 2002-11-27 Nippon Chutetsukan Kk 管継手における挿口挿入用治具

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4927726U (ja) * 1972-06-08 1974-03-09
JPS5153509U (ja) * 1974-10-21 1976-04-23
JP2002340257A (ja) * 2001-05-15 2002-11-27 Nippon Chutetsukan Kk 管継手における挿口挿入用治具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006070994A (ja) 2006-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011256931A (ja) 管継手及び管継手の組付方法
JP4671645B2 (ja) 離脱防止管継手
KR20130052967A (ko) 파이프 연결구
JP3522240B2 (ja) スペーサレス型管継手とこれに用いるパッキン輪
JP2010096305A (ja) 管継手構造
JP4747048B2 (ja) 継手
JP4827171B2 (ja) 管用栓を用いた管端閉塞工法
CA2733285A1 (en) Pipe joint
JP6405232B2 (ja) さや管推進工法用スペーサー及びさや管推進工法
JP4871142B2 (ja) 管継手部の離脱防止構造と挿口管部の係止部大径改造方法及び挿口管部用係止部大径改造具
JP6917610B2 (ja) 流体管の離脱防止装置
JPH11325347A (ja) 管継手
JP2003097775A (ja) プラスチック管の離脱防止リング
JP6051471B2 (ja) コンクリート管に設けた離脱防止管継手構造、離脱防止管継手方法及び離脱防止管継手構造を用いたコンクリート管
JP6039124B1 (ja) 耐震性マンホール継手
JP5779672B2 (ja) 栓部材
JP5641450B2 (ja) 管継手用ロックリング
JP3939100B2 (ja) 耐震継手ならびに耐震管路
JPH07167361A (ja) 伸縮可撓管継手の抜止装置
JP4203350B2 (ja) 管継手の解体装置
JP5461911B2 (ja) 連結バンド及び管用栓ユニット
JPH07167360A (ja) 伸縮可撓管継手の仮締構造
JP4341954B2 (ja) 管継手及びパッキン輪ユニット
JP4485401B2 (ja) セグメント用継手およびこの継手を備えたセグメント
JP3650904B2 (ja) 耐震異形管継手

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070327

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080430

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100824

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4671645

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3