JP2563475Y2 - 変圧器鉄心の接地装置 - Google Patents

変圧器鉄心の接地装置

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JP2563475Y2
JP2563475Y2 JP1996003237U JP323796U JP2563475Y2 JP 2563475 Y2 JP2563475 Y2 JP 2563475Y2 JP 1996003237 U JP1996003237 U JP 1996003237U JP 323796 U JP323796 U JP 323796U JP 2563475 Y2 JP2563475 Y2 JP 2563475Y2
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徹 永田
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Aichi Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、非晶質磁性合金薄帯を
用いて形成した変圧器鉄心における接地装置の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、配電用変圧器等の静止誘導電気機
器に用いる巻鉄心に、鉄心材料として非晶質磁性合金薄
帯(以下、単に磁性薄帯という。)を用いることが徐々
に増えてきている。この磁性薄帯は磁性合金の融体を超
急冷して製造するもので、鉄損が非常に小さく優れた磁
気特性を備えている。そして、前記磁性薄帯からなる巻
鉄心を用いて例えば、配電用変圧器の巻鉄心を製造する
場合には、磁性薄帯を連続巻回してなる接合部を有しな
いノーカット方式の巻鉄心を形成し、この巻鉄心を外部
に鉄心締付バンドを締着して矩形状に成形し、かつ、磁
場焼鈍を行ったあと、その脚鉄部に巻線を直接巻回する
か、あるいは、磁性薄帯を1ターン毎に切断した単位鉄
心を複数枚(数10枚)にまとめて単位積層鉄心とな
し、この単位積層鉄心を更に複数層に積層して単位積層
ブロック(以下、単に積層ブロックという。)を形成す
る。
【0003】そして、巻鉄心の組立に当たっては、前記
積層ブロックを円形に巻いて単位積層鉄心の両端を順次
階段状にずらしながら突合せ又は重ね合わせて接合し、
この積層ブロックを、更に、所要層数前記同様に積層し
て所定の積層厚となした1ターンカット方式の巻鉄心を
形成したあと、前記突合せ等の接合部を継鉄部の一辺に
位置させて矩形状に成形して磁場焼鈍を行う。このあ
と、巻鉄心は各積層ブロック毎に前記継鉄部の接合部を
開き、各積層ブロックを巻線の鉄心挿入孔に順次組込
み、各積層ブロックの接合部を再接合してから、積層ブ
ロックの最外周に締付バンドを巻締めすることにより、
1ターンカット方式の巻鉄心の組立を行っていた。
【0004】そして、前記ノーカット方式、あるいは1
ターンカット方式で製造した巻鉄心を用いて変圧器を製
造する場合は、前記巻線を施した巻鉄心の上,下部の継
鉄部に、鉄心及び巻線からなる変圧器中身を固定するク
ランプを取付け、つづいて、変圧器中身をケースに収納
し、前記巻鉄心の上部継鉄部に取付けたクランプの両端
部に設けた中身固定金具を、ケースの内壁面に形成した
支持金具に固定ボルトを用いて固定・支持させたあと、
絶縁油をケースに充填して配電用の変圧器を製造してい
た。
【0005】又、前記変圧器中身は、ケース内に収納さ
れているものの、その表面と大地間に存在する静電容量
のため、通常変圧器が課電されているとき、その外表面
はかなりの高電位となっており、人体が触れたり、近づ
いたりしたとき感電事故を誘発するおそれがあったの
で、変圧器のケース外表面には、アース端子を設け、こ
のアース端子を接地させて前記の問題点を解決してい
た。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】然るに、前記変圧器に
おいて、変圧器中身を構成する巻鉄心をケース外表面に
設けたアース端子に接地させる場合、通常は巻鉄心の外
周に巻締めされる締付バンドがクランプ上で締着されて
いる関係上、巻鉄心の帯電を、締着バンド→クランプ→
中身固定金具→ケースを経てアース端子に導いていた。
これは、変圧器の課電時、高圧巻線に印加される高電圧
により巻鉄心は静電誘導が生じて帯電し、この結果、例
えば、巻鉄心とクランプ、あるいは低圧巻線との間で放
電現象が生じ、絶縁油や低圧巻線側の絶縁物が劣化、損
傷するのを防ぐためである。
【0007】しかし、前記変圧器に使用する巻鉄心を磁
性薄帯により巻回形成したものを用いる場合、磁性薄帯
は製造上の理由から非常に薄く、しかも、剛性に乏しい
という欠点があり、更に、焼鈍を行うことによって非常
に脆弱化するため、この状態で、巻鉄心の組立後その外
周に締付バンドを巻締めした場合、前記巻鉄心はその巻
締力に耐えることが困難となり、焼鈍を行ったにもかか
わらず、局部的な機械的歪が生じたり、形崩れ等を起し
て巻鉄心の磁気特性を損うという大きな問題があった。
【0008】又、磁性薄帯は前記のように、焼鈍により
非常に脆くなっているので、巻線を巻鉄心に巻回する場
合、あるいは、巻鉄心をブロック毎に分解して巻線に組
込むようなとき、更には、巻鉄心の組立後その巻鉄心を
用いて変圧器の組立を行う場合、巻鉄心の積層端面等に
外力が加えられたりすると、簡単に巻鉄心の角部や積層
端面が欠損したり剥落して磁性薄帯の破片が生じる。こ
の破片は前記巻鉄心の組立後に巻線の鉄心挿入孔内に残
留していたりすると、変圧器の運転中、絶縁油の対流に
乗じて漂遊し、巻線の層間に侵入した場合、層間短絡事
故を誘発するという問題があった。
【0009】このように、磁性薄帯を巻回した巻鉄心を
使用して変圧器を製造する場合、前記鉄心特性の低下は
もとより、その製造には非常に手間と熟練を要し、磁性
薄帯の磁気特性を有効に活用した変圧器の生産性向上を
はかることが困難であった。このため、前記巻鉄心から
磁性薄帯の破片が剥落した場合、これが外部に散逸しな
いように、巻鉄心自体を絶縁物により完全に囲繞して、
前記破片が絶縁油中に散逸するのを阻止することも考え
られるが、巻鉄心を絶縁物で囲繞すると、変圧器の接地
が前記絶縁物に妨げられて良好に行え得ない問題があっ
た。
【0010】本考案は、前記の問題点に鑑み、巻鉄心を
薄葉の絶縁物で完全に囲繞した場合でも、接地端子と巻
鉄心との電気的接続が良好に行い得、締付バンドを用い
ることによって生ずる弊害を確実に排除するとともに、
巻鉄心の素材である磁性薄帯の剥落現象を解消し、鉄心
特性及び量産性に優れた変圧器の製造を可能とした変圧
器鉄心の接地装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本考案は、磁性薄帯を用
いて例えば、1ターンカット方式で巻回した円形の巻鉄
心の内周面に、1ターンを形成しない範囲でけい素鋼帯
からなる一対の最内及び内側の補強枠を、その開口端側
を互いに入れ違い状にして配設し、外周面には1ターン
を形成させた状態で外側補強枠を、それぞれ磁性薄帯よ
り板厚の厚いけい素鋼帯により形成して配設し、次に前
記巻鉄心を矩形成形し、かつ、磁場焼鈍を行ってから、
脚鉄部と接合部を有しない継鉄部の各直線部分に、前記
巻鉄心の最内周面に位置する最内補強枠のみを除去した
状態で薄葉の絶縁物を巻着して巻鉄心に剥落阻止部を設
ける。
【0012】つづいて、巻鉄心の接合部を有する継鉄部
側を、巻鉄心の形状がU字形となるように開放し、次に
前記開放された継鉄部を利用して、前記一旦除去した最
内補強枠を、そのコーナー部付近の外側に前記剥落阻止
部と同厚又はやや肉厚な導電性テープを貼着した状態で
内接した巻線の鉄心挿入孔に巻鉄心の脚鉄部を嵌挿し、
このあと、前記開放した継鉄部を再接合して巻鉄心の組
立を終える。
【0013】このあと、巻線の軸方向端面側に露出して
いる巻鉄心の継鉄部分を外側から薄葉の絶縁物で包み込
んで鉄心部分を完全に被う。そして、前記被覆された継
鉄部のうち、接合部を有する継鉄部の外周縁において巻
鉄心の外周を補強する補強枠の重合部の隙間に、例え
ば、銅製で板厚の薄い接地端子を絶縁物の外側からその
半分程圧入し、この端子の継鉄部から露出している部分
をU字状に折り曲げ、その折曲部分を、巻鉄心の継鉄部
に当てがったコイル押えに掛止したあと、前記巻鉄心に
取付けたクランプに、止めねじを利用して止着すること
により、薄葉の絶縁物で被覆した巻鉄心外周の補強枠に
接地端子を接続し、この接地端子を備えた変圧器中身を
ケースに収納し、クランプ部分に設けた中身固定金具を
ケースの内壁部に固定して巻鉄心変圧器を構成したの
で、その作用は次のとおりである。
【0014】
【作用】本考案は、巻鉄心の最内周面に位置する最内補
強枠には、そのコーナー部付近の外側に貼設した導電性
テープが、最内周面の次層に位置する内側補強枠のコー
ナー部内側面に当接して電気的に接続するように構成し
たので、巻鉄心の組立に当っては、巻鉄心の脚鉄部と継
鉄部とのコーナー部を除く直線部分に、事前に前記次層
の内側補強枠も含めて絶縁物の巻着によって巻鉄心に剥
落阻止部を設けても、前記巻鉄心の最内周面に位置する
最内補強枠には、剥落阻止部の絶縁物の肉厚寸法と同一
又はやや肉厚となる導電性テープが、コーナー部付近に
貼設されているので、この導電性テープが次層に位置す
る内側補強枠とは、巻鉄心の前記剥落阻止部の存在しな
いコーナー部付近で電気的に接触することとなる結果、
巻鉄心に巻回した剥落阻止部が存在していた場合でも、
巻鉄心の最内周面に位置する最内補強枠と巻鉄心とを電
気的に良好に接続することができる。
【0015】又、巻線から露出している巻鉄心の継鉄部
分が薄葉の絶縁物で被覆されていても、接地端子は前記
被覆絶縁物の外側から巻鉄心の外周に備えた外側補強枠
の重合部付近に必然的に生じている狭隘な間隙を利用し
て圧入するとともに、継鉄部から露出している部分をク
ランプにねじ止め等により止着するように構成されてい
るので、前記巻鉄心の最内周面に位置する最内補強枠を
良好に接地させることと相まって、たとえ、巻鉄心が絶
縁物で完全に被われている場合でも、接地端子の存在に
よって、巻鉄心の帯電を、従前の鉄心締付用の締付バン
ドを用いることなく、巻鉄心→前記接地端子→クランプ
→中身固定金具→ケースを経てアース端子に容易に導く
ことが可能になる。その上、巻鉄心自体を締付ける締付
バンドを使用していないので、前記締付バンドを用いる
ことによる弊害を確実に排除することができる。
【0016】
【実施例】以下、本考案を1ターンカット方式の巻鉄心
に実施した例を図1ないし図20により説明する。図1
において、11は図示しない巻取機に駆動連結した巻軸
で、この巻軸11に円形の巻取枠12を着脱自在に取付
け、前記巻取枠12を回転させて、非晶質磁性合金薄帯
(以下、磁性薄帯という)Tを巻取枠12に1回分巻取
る毎に切断装置13により、磁性薄帯Tを切断しながら
円形に所定回数巻回して1ターンカット形巻鉄心の原形
となる巻鉄心素体14を形成する。なお、前記巻鉄心素
体14の巻回に当っては、巻取枠12への巻回時におい
て切断される磁性薄帯Tの単板が、前記巻取枠12から
脱落しないように、巻鉄心素体14の周面にはガイドロ
ーラ15を介して図示しないゴムベルトが巻掛けられて
いる。
【0017】前記のようにして巻回した円形の巻鉄心素
体14は、その最外周に例えば、図示しない接着テープ
等を貼着して巻軸11から巻取枠12とともに図示しな
い巻取機から取外す。巻取機から取外した巻鉄心素体1
4は、図2で示すように、その外周面に磁性薄帯Tより
板厚の厚い、例えば、けい素鋼帯を1ターンを少し越え
て巻回し、その重合部を接着テープ等により仮止めして
外側の補強枠16を設ける。一方、内周面には巻取枠1
2を除去した後、同じく図2で示すように、けい素鋼帯
を用いて平面がほぼC形をなした内側補強枠17(開口
部分aを巻鉄心素体14の接合部bの位置と対向させ
る。又、前記補強枠17は成形加工によりU字状とな
る。)と、1ターンを形成しない範囲でリング状となし
た最内補強枠(先端の突合部分cを、内側補強枠17の
開口部分aの反対側に位置させる)18とをそれぞれ挿
入配置して巻鉄心素体14の円形状態を維持させる。
【0018】次に、前記円形の巻鉄心素体14を図3で
示すように、成形板19,20を介して油圧プレス等に
より、前・後及び左・右方向から同時に押圧して長円形
に変形する。そして、前記巻鉄心素体14を図3のよう
に、長円形に押圧保持させた状態で、巻鉄心の継鉄部に
相当する位置において、一対の成形金型21,22を、
該金型21,22に凹設した凹溝23を互いに向い合せ
て挿入配置し、この状態で、凹溝23,23間に下端を
上端に対して長さ寸法をやや短くしたテーパー状の型板
24,24(図4参照)をプレスにて凹溝23,23間
に圧入しながら、同時に長円加工した巻鉄心素体14を
成形板19,20により、更に押圧を続行し図4で示す
ように、矩形状に成形する。前記巻鉄心素体14を矩形
状に成形した後、成形板19,20を互いに図示しない
締付ボルトを用いて固定し、図4のように矩形状に枠組
して成形保持枠25を形成させることにより、巻鉄心素
体14は矩形状に良好に保持することができる。
【0019】つづいて、図4に示すように、耐熱性の電
線を巻鉄心素体14の一方の脚鉄部dから前記成形保持
枠25にまたがって巻付けることにより、磁場焼鈍用の
励磁コイル26を設け、このあと、巻鉄心素体14を不
活性ガスが充満する焼鈍炉に入れ、前記励磁コイル26
に一定の電流を通電させると同時に、所定の加熱温度で
磁場焼鈍を行う。磁場焼鈍後は図5のように、巻鉄心素
体14から励磁コイル26を除去し、かつ、成形保持枠
25を解体し、更に、成型金型21,22の凹溝23,
23から型板24を抜取り、該成型金型21,22とと
もに巻鉄心素体14から除去することによって前記巻鉄
心素体14の矩形保持状態を解き、巻鉄心27を形成す
る。前記のように、磁場焼鈍を行うと巻鉄心27は、図
5のように矩形状態を維持するだけの形付が完了し、か
つ、内,外の補強枠16〜18の存在によって良好に矩
形状態を保持することが可能となる。
【0020】次に、前記矩形成形された巻鉄心27か
ら、1ターンを形成しない範囲で矩形成形された最内補
強枠18のみを一旦取外し、この状態で、図6で示すよ
うに、矩形成形された巻鉄心27の窓内に、第2の成形
金型28,29を継鉄部e,f側に配置し、この第2の
成形金型28,29間に板状の型板30を凹溝30aを
利用して圧入し、巻鉄心27が外力によって型崩れする
のを防止する。第2の成形金型28,29及び型板30
によって巻鉄心27に形崩れしない処置を施したあと、
図6で示すように、巻鉄心27脚鉄部dの直線部におけ
る積層端面の両側に、例えば、常温硬化性の接着剤を脚
鉄部dの長さ方向に所定の間隔を保って複数個所塗布し
て接着部31を形成する。この接着部31を形成したあ
と、図7のように接着剤が硬化する前に、脚鉄部dの直
線の長さ寸法にほぼ相当する長さを備えて幅方向側にコ
字状に折曲した比較的薄葉な絶縁紙の内側部分に前記同
様の接着剤を塗布し、この絶縁紙を脚鉄部dの積層端面
の上下方向から前記脚鉄部dのほぼ全域を内外の補強枠
16,17も含めて一体的に包み込むように巻回して貼
着する。
【0021】前記絶縁紙は、絶縁紙自体に塗布した接着
剤と、既に脚鉄部dの積層端面側に塗布した接着剤とが
良好に馴染み、脚鉄部dに移動不能に貼着することがで
きる。このようにして、巻鉄心27の脚鉄部dに、脚鉄
部dの積層端面が、外部からの衝撃、あるいは、治具等
が衝接して焼鈍により脆くなっている磁性薄帯が欠損し
たり、剥落するのを防ぐための剥落阻止部32を形成す
る。なお、脚鉄部dに接着部31を形成するのは、剥落
阻止部32が移動するのを防ぐためのものであり、従っ
て、脚鉄部d全体に接着部31を設ける必要はない。
【0022】そして、前記脚鉄部dに剥落阻止部32を
形成したあと、第2の成形金型28,29及び型板30
を巻鉄心27から除去する。又、巻鉄心27の継鉄部
e,fのうち、接合部bを有しない継鉄部f側にも、そ
の直線部の長さ寸法にほぼ相当する長さを備えた薄葉の
絶縁紙を図8で示すように、前記継鉄部fに巻回しこれ
をテープ等で仮止して継鉄部fにおける剥落阻止部32
aの原形を形成する。
【0023】前記のように、巻鉄心27の脚鉄部d及び
継鉄部fに剥落阻止部32,32aを形成すると、巻鉄
心27の脚鉄部dと継鉄部fの直線部分は、その積層端
面が剥落するのを防ぐことができるとともに、内,外の
補強枠16,17が存在していることと相まって、脚鉄
部d及び脚鉄部fの剛性をも強化することができる。こ
のような状態で、外側補強枠16の重合部(巻鉄心27
の上部継鉄部eの上端面)の仮止を一旦解く。この場
合、前記補強枠16は自体の焼鈍温度より約半分の磁性
薄帯Tの焼鈍温度で焼鈍されている関係上、材料自体の
弾性力が残存していることにより、容易に開放でき巻鉄
心27の脚鉄部dとほぼ同一線上の位置まで拡げること
ができる。
【0024】一方、磁性薄帯Tを巻回した巻鉄心27
は、その接合部bが位置する継鉄部eを、図7の矩形状
態から図8で示すように、継鉄部eを脚鉄部dとほぼ同
一線上の位置まで、平面形状がU字状となるように開放
する。前記の継鉄部eの開放作業は、巻鉄心27の脚鉄
部d及び継鉄部fに形成した剥落阻止部32、32aと
巻鉄心27の外周面に配置した外側補強枠16及び内周
面に配置したU字状の内側補強枠17によって、巻鉄心
27は剛性が十分に保持されているので、自重変形や形
崩れ等を起こすことなく、円滑・良好に巻鉄心27をU
字状に開放することができる。
【0025】一方、巻鉄心27に組込まれる巻線34に
は、図8で示すように、巻鉄心27の脚鉄部dに剥落阻
止部32を形成するときに除去した最内補強枠18を、
鉄心挿入孔35の最内側に、図8で示すように、矩形状
に成形した状態で嵌め込んでおく。そして、前記最内補
強枠18には、例えば図13で示すように、四隅のコー
ナー部に近接して複数個の突起Pが外周面側に突出形成
されている。前記突起Pは最内補強枠18を巻鉄心27
の脚鉄部dに剥落阻止部32を形成する際に除去したあ
と、簡易プレスやポンチ等を用いて形成するか、あるい
は、最内補強枠18を矩形成形する前の平板状のときに
形成しておくとよい。又、突起Pを設ける位置は、図8
で示すように、巻鉄心27に剥落阻止部32,32aを
設けた場合、該剥落阻止部32,32a間に存在する絶
縁物で被われていない巻鉄心27の内側コーナー部付近
と相対応する位置に形成する。そして、前記突起Pの突
出長は剥落阻止部32,32aの肉厚よりやや長い寸法
で形成されている。
【0026】又、前記最内補強枠18には、その各コー
ナー部付近に内側補強枠17と電気的に接続する突起P
を突設した例について説明したが、この突起Pに代え
て、図20に示すように、前記突起Pと同様の電気的接
続手段として、剥落阻止部32,32aと同厚あるいは
やや肉厚な導電性テープRを最内補強枠18外側のコー
ナー部の両側にまたがって貼着する。この導電性テープ
Rによって前記突起Pと同様に最内補強枠18と次層に
位置する内側補強枠17とを、そのコーナー部付近にお
いて電気的に接続するようにしてもよいことは勿論であ
る。
【0027】前記のように、巻線34の鉄心挿入孔35
に、突起Pあるいは導電性テープをコーナー部付近に有
する最内補強枠18を内接した状態で、前記U字状に開
放した巻鉄心27を、開放した継鉄部eの接合部bを図
8のように、巻線34の鉄心挿入孔35と相対向させて
巻線34の鉄心挿入孔35に巻鉄心27の接合部bを備
えた継鉄部e側から挿入すると、巻鉄心27は剥落阻止
部32が前記最内補強枠18と摺接して継鉄部eから脚
鉄部dにかけてほぼ1動作で巻線34に組込むことがで
きる。
【0028】前記U字状に開放した巻鉄心27を図9で
示すように、巻線34に嵌め込んだあと、最内補強枠1
8の巻鉄心27の開放端側に位置する外側面に、巻鉄心
27の継鉄部eの直線部分を囲繞する絶縁紙18aを貼
着するとともに、巻線34の軸方向の端部と、最内補強
枠18の間の空所には図10で示すように、絶縁物から
なるスペーサ36,37を挿入し、つづいて、開放され
た巻鉄心27の継鉄部eをその最内層部分より、順次開
放前の状態(内側)に折り曲げ、その開放部片gを図1
0で示すように、互いに接合して、接合部bを再度形成
する。
【0029】そして、巻鉄心27の外周に配置した外側
補強枠16の自由端を、接合部bが位置する継鉄部e外
周面において重合し、この部位の端部をスポット溶接等
により止着したあと、前記継鉄部eの積層端面側に接着
剤を適宜塗布して絶縁紙18aを図11のように継鉄部
eの積層端面からその外周側に向けて貼着することによ
り、剥落阻止部32bを形成する。なお、巻鉄心27の
他方の継鉄部f側に仮止めした薄葉の絶縁紙も、前記同
様に継鉄部fの積層端面に接着剤を塗布して貼着し、剥
落阻止部32aを形成することにより、図11,12で
示すように、巻鉄心27の巻線34への組立作業を終え
る。前記外側補強部16の重合部を止着し、かつ、剥落
阻止部32a,32bを形成したあと、スペ−サ36と
最内補強枠18との間の隙間に、楔38を圧入して巻線
34を巻鉄心27の窓内において固定する。
【0030】前記のようにして巻鉄心の組立を行うと、
巻鉄心27の継鉄部e側の補強の役目を果たす巻鉄心2
7の最内層に位置する最内補強枠18と、その外側に位
置する次層の内側補強枠17との関係は、巻鉄心27の
脚鉄部dと継鉄部e,fに絶縁物を巻回して設けた剥落
阻止部32,32a,32bと次層の内側補強枠17と
の存在により、最内補強枠18は、図11に示すよう
に、その四隅のコーナー部と、該コーナー部と対応する
巻鉄心27及び次層の内側補強枠17のコーナー部との
間において、前記剥落阻止部32,32a,32bや内
側補強枠17の肉厚によって微少な隙間s1 が生じる。
一方、最内補強枠18の巻鉄心27の脚鉄部dや継鉄部
e,fの直線部と対応する部位は、巻鉄心27とに対し
て絶縁物からなる剥落阻止部32,32a,32bを介
して直接接触することになるため、巻鉄心27とは直接
的に接触することができない。
【0031】この結果、最内補強枠18のみが巻鉄心2
7と直接的に接触させることができなくなるが、本考案
においては、図13に示すように、最内補強枠18のコ
ーナー部分に前記隙間s1 に向って突出する突起P、あ
るいは、導電性テープRが複数個形成されており、これ
ら突起Pあるいは導電性テープRが、巻鉄心27の組立
を終えた時点では、図14(突起Pの実施例)の拡大断
面図で示すように、剥落阻止部32,32a,32bが
存在していない個所(巻鉄心27の内側コーナー部付
近)において、次層の内側補強枠17と電気的に直接接
触することとなるので、前記最内補強枠18のみが接地
できなくなるという問題は確実に解消する。
【0032】又、前記外側補強枠16はその自由端同士
を、巻鉄心27の接合部bを有する継鉄部eとの外周面
において、互いに重ね合せて止着すると、図11で示す
ように、重合部r端縁と継鉄部e上端面との間に狭隘な
間隙sを形成することができる。
【0033】前記のように、巻鉄心27を図12で示す
ように巻線34に挿入して組立てたあと、巻鉄心27の
継鉄部e,f全域を薄葉の絶縁物39を用いて、図15
で示す如く包み込んで覆う。そして、前記薄葉の絶縁物
39は、弧状部分を備えた巻鉄心27の継鉄部e,fと
良好になじませて包み込むことができるように、耐熱性
及び可撓性に優れ、しかも、絶縁油とは良好に適応する
多孔性に富む合成繊維からなる不織布を使用している。
【0034】そして、前記薄葉の絶縁物39の包み込み
に際しては、それぞれの継鉄部e,fにおいて積層端面
と外周縁とが一体的に包み込むことができる面積で前記
絶縁物39をあらかじめ矩形状に裁断し、次に前記裁断
された絶縁物39を例えば、継鉄部eの外周面に当てが
いながらコ字状に折り曲げ、その折り曲げ片を継鉄部e
側に当接させるとともに、継鉄部e外周縁側に食み出す
部分は、図15で示すように、継鉄部eの積層端面側か
らその外周縁側に向けて折曲し、その折曲部を巻鉄心2
7の外周縁において粘着テープを貼着する等して、継鉄
部eを前記薄葉の絶縁物39にて完全に被覆する。
【0035】前記継鉄部eの絶縁物39による被覆が完
了したら、もう一方の継鉄部fも前記同様に絶縁物39
を用いて被覆する。そして、絶縁物39を前記継鉄部
e,fに被覆する場合、事前に継鉄部e,fの積層端面
等に接着剤等を適宜塗布してから包み込み作業を始める
ことにより、絶縁物39の継鉄部e,fに対する被覆作
業を円滑・良好に行うことができる。又、絶縁物39の
包み込み後、絶縁物39の上から絶縁ワニス等を塗布し
て継鉄部e,fに被覆した絶縁物39が抜脱するのを防
ぐようにしてもよい。
【0036】巻鉄心27の継鉄部e,fを薄葉の絶縁物
39で被覆したあと、更に、図15で示すように、巻鉄
心27の外周面に、接着剤を半硬化状態で塗布した接着
絶縁紙40を巻線34の鉄心挿入孔35を通して巻着
し、薄葉絶縁物39の折曲部分が外方に剥れたりするの
を防ぐ。このあと、巻鉄心27の脚鉄部d外側と巻線3
4との間に存在する図示しない小間隙に、接着絶縁紙4
0の外側において、プレスボード等肉厚なガイド板(図
示せず)を巻鉄心27の幅方向の中心位置に圧入する。
この結果、巻線34は前記図示しないガイド板,スペー
サ36,37,楔38によって巻鉄心27に揺動するこ
となく固定することができる。
【0037】このように、巻鉄心27はその内、外周面
に配設した補強枠16,17,18と、脚鉄部d及び継
鉄部e,fの直線部に巻回形成した剥落阻止部32,3
2a,32bと、更に、継鉄部e,fにこれを囲繞する
ように被着した薄葉の絶縁物39とによって、剛性強化
と剥落防止がはかられているので、外力による衝撃や振
動等によって巻鉄心27が自重変形したり、磁性薄帯T
の破片が外部に散出するのを確実に阻止することができ
る。
【0038】次に、前記巻鉄心27の上部継鉄部e側の
外周面に配置した外側補強枠16の重合部r端縁と継鉄
部e上端面との間に形成されている間隙sに、図16で
示すように、接地端子41を絶縁物39を破って約1/
3の長さ分だけ圧入する。接地端子41の圧入後は絶縁
物39の破損部分に接着剤等を塗布して破損部分から磁
性薄帯Tの破片が外部に散出するのを防ぐ。このあと、
前記外側補強枠16の間隙sに圧入した接地端子41
は、図17で示すように、巻鉄心27の継鉄部e表面に
突出している部分を、薄葉の絶縁物39上において一定
長さの水平な突出部分oを残した状態で、継鉄部e側と
平行させてU字状に曲成し、後述するクランプとの係合
部tを形成する。
【0039】接地端子41の圧入後、図18で示すよう
に、巻線34に組込んだ巻鉄心27を引起し、この状態
で、巻鉄心27の積層端面に絶縁物からなる板状の巻線
押え42を巻線34の軸方向の上,下端面に当接させて
当てがう。この場合、前記巻線押え42は図18のよう
に、その高さ寸法が巻鉄心27の継鉄部e,fの外周面
から少し突出する高さ寸法で形成されており、又、接地
端子41は前記巻線押え42の接地端子41が突出する
位置に切欠いた切欠孔43に、突出部分oを係合させて
U字状の係合部tが巻線押え42の外側に位置するよう
に形成されている。
【0040】そして、前述したクランプを巻鉄心27に
取付ける場合は、巻鉄心27の幅寸法より幅広でコ字形
に成形加工した上部クランプ44及び下部クランプ45
を、それぞれ巻鉄心27の継鉄部e,fの上下方向から
図19で示す如く遊合する。この場合、接地端子41は
U字状の係合部tを備えているので、上部クランプ44
の遊合時、その一方の折曲片を接地端子41の係合部t
に良好に係合させて取付けることができる。又、前記
上,下部のクランプ44,45は、巻線押え42が巻鉄
心27の外周面から、突出する長さで形成されているの
で、巻鉄心27の外周面に対して一定の間隔を保って浮
上した状態で遊合保持させることが可能となる。
【0041】前記上,下部のクランプ44,45を巻鉄
心27に遊合したあと、図19のように、下部クランプ
45の下側からクランプ締付バンド46を、下部クラン
プ45に穿孔した透孔47に挿通し、巻鉄心27の脚鉄
部dに巻線34との間において圧入した図示しないガイ
ド板によって形成される空隙を垂直に貫通し、そのま
ま、上部クランプ44の透孔47から巻鉄心27の上方
に突出させて、上部クランプ44上で締着させることに
より、前記上,下部クランプ44,45を巻線34に巻
線押え42を介して締付バンド46にて強固に固定・支
持する。この結果、巻鉄心27は巻線押え42の介在に
よって上,下部クランプ44,45の取付けによる機械
的応力を全く受けることなく巻線34に揺動不能に保持
することができる。
【0042】前記上,下部のクランプ44,45を取付
けたあと、接地端子41の係合部tの自由端を上部クラ
ンプ44の折曲部に止ねじ50を用いて止着することに
より、変圧器中身51の組立を完了する。この結果、前
記接地端子41は、巻鉄心27の巻線34から突出して
いる継鉄部e,fの全域が薄葉の絶縁物39で被覆され
ていても、又、最内補強枠18が次層の補強枠17との
間において部分的に絶縁物が介在していたりしても、巻
鉄心27全体と上部クランプ44とを的確に接地できる
ように接続することができる。
【0043】前記のようにして構成された変圧器中身5
1は図19で示すように、上部クランプ44の長さ方向
の両端部に取付けた中身固定金具52を、図示しないケ
ースの内壁部に形成される取付座に締付ボルトを用いて
締着することにより、ケース内に収納した変圧器中身5
1をケースと確実に固定することができる。従って、変
圧器の運転中に生ずる巻鉄心27の帯電は、該巻鉄心2
7に圧着した接地端子41→上部クランプ44→中身固
定金具52→ケース→ケースに設けたアース端子に良好
に導かれて大地に流すことができる。
【0044】本考案は、以上説明したように、巻鉄心2
7の最内補強枠18と、巻鉄心27と直接接触する内側
補強枠17とは、互いに対応するコーナー部において、
絶縁物からなる剥落阻止部32の肉厚寸法に対応して形
成した突起P、あるいは、導電性テープRを貼設するこ
とにより、両補強枠17,18を電気的に接続するよう
に構成したので、特に、前記導電性テープRを貼設する
場合は、突起Pを突設する場合に比べ、その作業性は非
常に簡易に行うことが可能となる他、最内補強枠18の
コーナー部との間において、前記剥落防止部32の肉厚
によって微少な隙間s1 が生じるものの、この隙間s1
は前記のように導電性テープRを貼設することにより、
完全に近い状態で埋めることができるため、変圧器の運
転中に、前記隙間s1 が存在することによって変圧器が
振動し、騒音を発生するという問題の解決がはかれるの
で、至便である。
【0045】
【考案の効果】本考案は、1ターンカット方式の巻鉄心
を巻線に組込む場合、巻鉄心の材料がけい素鋼帯に比べ
て1/10程度の薄さの非晶質磁性合金薄帯を使用して
いる関係上、巻鉄心の接合部を利用して巻鉄心自体をU
字状に開放して巻線に挿入する方式を採用しているの
で、巻鉄心はその内,外周面に剛性を維持するためのU
字状内側及び外側の各補強枠が、脚鉄部及び継鉄部の直
線部において、絶縁部材の巻回によって一体的に具備し
てある。一方、巻線側においては、前記開放された巻鉄
心の継鉄部材を再接合した際、その部位を補強するため
の最内補強枠が事前に配置されているので、巻鉄心を巻
線に組込むと、巻線側に配置した最内補強枠と巻鉄心側
に位置している内側補強枠とは、その間に絶縁部材が部
分的に介在していることによって電気的な接続が困難と
なり、最内補強枠と内側補強枠との間の空所において、
変圧器の運転中に部分放電が生じ、これにより、異常音
が発生したり、巻線の絶縁物を劣化損傷させるという問
題が生じるおそれがある。しかし、本考案は最内補強枠
の絶縁部材が介在していないコーナー部付近において、
前記の空所を埋める導電性テープが貼設され、かつ、こ
の導電性テープが前記最内補強枠と内側補強枠とを電気
的に接続するように構成されているので、前記最内補強
枠を巻鉄心に確実に接地させることができる。従って、
前記のように、巻鉄心の内部で部分放電が生じることは
全くなく、又、部分放電による弊害も全く生ぜず、鉄心
特性に優れた変圧器鉄心の提供が可能となる。
【0046】しかも、本考案は、導電性テープを、最内
あるいは内側の補強枠のうち、いづれか一方の補強枠に
貼設して両部材を電気的に接続することができるので、
前記導電性テープによる電気的接続手段を迅速・確実に
設けることができる。
【0047】その上、本考案は、薄葉の絶縁物で被覆し
た継鉄部に、前記絶縁物を貫通させて接地端子自体を直
接巻鉄心と接触させるようにした構造を採用しているの
で、前記のように、巻鉄心の最内補強枠を巻鉄心と良好
に接地させるようにした点と相まって、外表面が絶縁物
で被覆された巻鉄心の接地を円滑・良好に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非晶質磁性合金薄帯の巻取状態を示す概略図で
ある。
【図2】円形状に巻回された巻鉄心素体の平面図であ
る。
【図3】巻鉄心素体の成形途中を示す説明図である。
【図4】巻鉄心素体を矩形成形して焼鈍処理を行う状態
を示す説明図である。
【図5】焼鈍処理を施して矩形状に形付けした巻鉄心の
平面図である。
【図6】巻鉄心の脚鉄部に形成する絶縁補強部の形成途
中を示す説明図である。
【図7】脚鉄部に絶縁補強部を形成した巻鉄心の平面図
である。
【図8】U字状に開放した巻鉄心に巻線を組込む場合を
示す説明図である。
【図9】U字状に開放した巻鉄心に巻線を挿入した状態
を示す説明図である。
【図10】巻鉄心の組立途中を示す説明図である。
【図11】巻線を巻鉄心に組込んだ状態を示す説明図で
ある。
【図12】同じく巻鉄心の組立完了状態を示す斜視図で
ある。
【図13】最内補強枠の斜視図である。
【図14】巻鉄心の要部拡大断面図である。
【図15】巻線に組込んだ巻鉄心の継鉄部全域を被覆し
た状態を示す説明図である。
【図16】巻鉄心に本考案の接地端子を取付ける状態を
分解して示す斜視図である。
【図17】本考案における接地端子の取付状態を示す巻
鉄心の斜視図である。
【図18】巻鉄心変圧器の組立途中を示す斜視図であ
る。
【図19】本考案における接地端子の取付状態を示す巻
鉄心変圧器の斜視図である。
【図20】最内補強枠の第2の実施例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
16 外側補強枠 17 内側補強枠 18 最内補強枠 18a 絶縁紙 27 巻鉄心 32 剥落阻止部 32a 剥落阻止部 32b 剥落阻止部 34 巻線 39 絶縁物 41 接地端子 44 上部クランプ 45 下部クランプ 46 締付バンド 50 止ねじ b 接合部 d 脚鉄部 e 継鉄部 f 継鉄部 P 突起 s 間隙 s1 隙間 R 導電性テープ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質磁性合金薄帯を所定回数巻回して
    形成した巻鉄心に巻線を嵌装してなる変圧器において、
    前記巻鉄心の最内層には、1ターンを形成しない範囲で
    けい素鋼帯からなる一対の最内補強枠と内側補強枠と
    を、互いに開口部を入れ違い状にして配設し、前記内側
    補強枠と巻鉄心のコーナー部を除く脚鉄部の直線部とに
    絶縁物を巻回して剥落阻止部を形成し、前記剥落阻止部
    が存在しない内側補強枠と最内補強枠との相対応するコ
    ーナー部付近においては、最内補強枠と内側補強枠のい
    づれか一方、あるいは、両方に導電性テープを貼着し、
    前記導電性テープにより、前記最内補強枠と内側補強枠
    とを電気的に接続して前記最内補強枠と巻鉄心とを接地
    可能に接続するとともに、前記巻鉄心の巻線部分から露
    出している部位を薄葉の絶縁物で被覆し、この絶縁物で
    被覆した巻鉄心に接地端子の一方端を圧入し、この接地
    端子の他方端となる自由端を巻鉄心の継鉄部に取付けた
    クランプに止着したことを特徴とする変圧器鉄心の接地
    装置。
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