JP2541766Y2 - 巻鉄心 - Google Patents

巻鉄心

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JP2541766Y2
JP2541766Y2 JP1991013842U JP1384291U JP2541766Y2 JP 2541766 Y2 JP2541766 Y2 JP 2541766Y2 JP 1991013842 U JP1991013842 U JP 1991013842U JP 1384291 U JP1384291 U JP 1384291U JP 2541766 Y2 JP2541766 Y2 JP 2541766Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】本考案は、非晶質磁性合金薄帯を使用した
1ターンカット方式の巻鉄心の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、配電用変圧器等の静止誘導電気機
器に用いる巻鉄心には、鉄心材料として非晶質磁性合金
薄帯(以下、単に磁性薄帯という。)を用いることが種
々検討されている。この磁性薄帯は磁性合金の融体を超
急冷して製造するもので、鉄損が非常に小さく優れた磁
気特性を備えている。そして、前記磁性薄帯からなる巻
鉄心を用いて配電用変圧器を製造する場合には、磁性薄
帯を連続巻回してなる接合部を全く有しないノーカット
方式の巻鉄心を採用していることが多い。ところが、前
記ノーカット方式の巻鉄心は、巻線を鉄心に直接巻付し
なければならないので、巻線作業に手間等がかかるとと
もに、巻線内側の絶縁シリンダ内に占める鉄心占有率を
良好に保つうえから、鉄心断面を円形に近い段付構造と
していたので、巻鉄心の製造工程が複雑化する。その
上、巻線自体も特殊な治具を用いて巻回していたので、
必然的に径寸法が大きくなり、変圧器全体が大形化し、
その重量が嵩むばかりか、製造コストを高くする問題が
あった。
【0003】一方、巻線に1ターン毎に切断した磁性薄
帯を順次挿入していく1ターンカット方式の巻鉄心を使
用する場合もある。この巻鉄心は、磁性薄帯を1ターン
毎に切断した単位鉄心を複数枚(数+枚)にまとめて単
位積層鉄心となし、この単位積層鉄心を更に複数層に積
層して単位積層ブロック(以下、単に積層ブロックと称
する。)を形成し、巻鉄心の組立に当たっては、前記積
層ブロックを巻いて単位積層鉄心の両端を順次階段状に
ずらしながら突合せ又は重ね合わせて接合し、この積層
ブロックを、更に、所要層数前記同様に積層して所定の
積層厚となした1ターンカット方式の巻鉄心を構成して
いた。前記のようにして積層した巻鉄心は、その突合せ
等の接合部を継鉄部の一辺に位置させて矩形状に成形し
たあと、磁場焼鈍を行う。前記焼鈍後、巻鉄心は各積層
ブロック毎に前記継鉄部の接合部を開き、各積層ブロッ
クを巻鉄心の内側となる部分から順次個別に巻線に挿入
して鉄心組立を行い、このあと、再度前記接合部を接合
して巻鉄心組立を完了していた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、磁性薄帯を用
いて前述の1ターンカット方式の巻鉄心を製造する場合
においては、次に示すような問題があった。 (1) 磁性薄帯は剛性に乏しく、しかも、焼鈍により
極めて脆くなっているため、この磁性薄帯からなる巻鉄
心の積層ブロックを、各ブロック毎に分解して巻線に組
立てる場合、矩形成形時の形状を維持させることが難し
く、自重により変形して磁気特性に悪影響を与えること
があるため、組立作業には細心の注意をはらう必要があ
り、巻鉄心の製作には手間と時間を要する問題があっ
た。 (2) 又、前記巻鉄心の各積層ブロックは焼鈍により
非常に脆くなっているので、巻鉄心の組立時に細心の注
意をはらっても、巻線と衝接したり、既に巻線に挿入し
た積層ブロックと当ったりすると、簡単に欠損して破片
を生じ、この破片が巻線の鉄心挿入孔内に残留していた
場合、変圧器の運転中、絶縁油の対流により浮遊し、巻
線の層間に侵入することによって、巻線の短絡事故を誘
発するという問題があった。 (3) 更に、磁性薄帯は極薄に製造されており、しか
も、焼鈍によって剛性が弱くなっているので、各積層ブ
ロックを順次巻線に組込んだ場合、自立性に極めて乏し
く、腰砕けの状態になってしまうことが多く、このた
め、巻線に挿入した前層の積層ブロックを、次層の積層
ブロックが挿入されるまでのあいだ、治具等を用いて自
立させておく必要があった。従って、巻鉄心の組立効率
が非常に悪く、この種巻鉄心の量産性を阻む大きな要因
となっていた。本考案は、前記の問題点を解決し、鉄心
組立時における磁性薄帯の剛性を強化しての自立性をも
たせるとともに、欠損等によって破片が生ずるのを確実
に防ぎ、鉄心特性及び生産性の向上をはかるようにした
巻鉄心を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、磁性薄帯を1
ターンカット方式で巻回形成して矩形状に成形加工した
巻鉄心の内,外周面に、鉄心幅と同幅で、かつ、磁性薄
帯と異なる種類の、例えば、けい素鋼帯からなる矩形状
の補強枠を、その周囲の1ヶ所を、巻鉄心の突合せ接合
部を有する継鉄部の位置で幅方向に切断して配置し、こ
の状態で、前記巻鉄心を焼鈍した後、この巻鉄心の内、
外周面に、更に、幅寸法を鉄心の幅よりやや長くした比
較的腰の強いプレスボード等からなる絶縁性の帯板を、
その幅方向の端部を巻鉄心の積層端面から側方に突出さ
せた状態で、巻鉄心にストレスを与えないように、しか
も、開放可能に巻回して一対の絶縁枠体を形成し、この
状態で、巻鉄心の下側の継鉄部から鉄心脚の上方にかけ
てU字状に加工した絶縁性の下側絶縁保護板を前記巻鉄
心の積層端面に配設する。つづいて、前記巻鉄心の接合
部を利用して前記接合部を有する継鉄部側を、脚鉄部と
同一線上の方向に前記巻鉄心を平面形状がU字状となる
ように開放し、前記開放した継鉄部側から脚鉄部を巻線
の鉄心挿入孔に挿入した後、前記開放した継鉄部側を再
度接合するとともに、外部に露出している前記再接合を
行った巻鉄心上部の継鉄部の積層端面に、前記と同様
に、U字状に加工した上側絶縁保護板を配設し、鉄心部
分が前記絶縁枠体及び絶縁保護板により外部に露出しな
いようにして巻鉄心を構成するようにしたことを特徴と
する。
【0006】
【作用】本考案の巻鉄心によれば、巻鉄心の内,外周面
には、磁性薄帯と異なる金属板にて形成した補強枠と、
幅寸法を鉄心幅よりやや長くした帯状の絶縁板を巻回し
てなる絶縁枠体とを配置し、巻鉄心の積層端面側には、
U字状に形成した上,下一対の絶縁保護板が、前記内、
外周面に配置した絶縁枠体に嵌合させた状態で配設され
ているので、巻鉄心自体の剛性が前記金属性の補強枠に
よって強化されていることと相まって、巻鉄心の自立性
を高めて自重変形や形崩れを確実に防ぐことができるよ
うにするとともに、巻鉄心の積層端面には、一対のU字
状の絶縁保護板が該積層端面を外部に露出させないよう
被覆させてあるので、焼鈍により脆くなっている磁性薄
帯が、巻鉄心の組立時や輸送時等に生ずる機械振動や変
圧器の運転中に発生する励磁振動等によって剥落するの
を確実に防ぐことが可能となる。しかも、万一、欠損等
により磁性薄帯の破片が生じても、巻鉄心の外表面全体
が前記U字状の上,下一対の絶縁保護板と、巻鉄心の
内,外周面に配置した絶縁枠体とにより覆われて、前記
破片を巻鉄心内に封じ込めることにより、外部に飛散し
ないように構成されているので、破片によって生じる弊
害を一掃し、鉄心特性に優れた巻鉄心を得ることができ
る。その上、前記のように、巻鉄心は自立性に優れ、か
つ、磁性薄帯の剥落防止手段が講じられていることによ
り、巻鉄心組立が円滑・良好に行い得、この種巻鉄心の
生産性を著しく向上させることができる。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図1ないし図15に
おいて、1ターンカット方式の巻鉄心に実施した例につ
いて説明する。図2において、非晶質磁性合金薄帯1を
円形状の巻枠2に所定回数連続して巻取り、円形状の巻
層体3を形成する。次に図3で示すように、巻層体3か
ら巻枠2を取外し、この巻層体3の一部を締付板4,4
とボルト5とで締付・固定し、この状態で図示しない切
断装置により締付板4,4及び巻層体3を切断線6に沿
って切断する。つづいて、前記2分割した締付板4,4
の一方を巻層体3から取外し、図4のように、切断され
た巻層体3を直線状に展開し、その最上及び下層には、
巻層体3と同幅な金属板、例えば、けい素鋼帯を配置し
て展開積層体7を形成する。前記展開積層体7の締付板
4,4にて拘束される一方の切断面は、積層体7の長さ
方向に対して直角となっており、又、自由端となってい
る他方の切断面は、展開積層体7の長さ方向に対して傾
斜しており、これによって長さが順次大きくなる多数枚
の非晶質磁性合金薄帯(以下、単に磁性薄帯という。)
1を直線状に積層した状態となす。そして、前記図4の
状態から図5で示すように、磁性薄帯1を複数組に分割
し、かつ、それぞれ1枚毎に所定寸法の長さ方向に順次
ずらし、これにより多数の磁性薄帯1が積層され、か
つ、両端を階段状にずらした積層ブロック8を形成す
る。前記積層ブロック8は成形加工すべき巻鉄心を所定
厚み毎に径方向に複数に分割した単位積層ブロック8
a,8b,8cを構成するもので、図5のように、巻鉄
心の各層毎にその周長及び厚さに応じた寸法を有する複
数組の前記単位積層ブロック8a,8b,8cを形成す
る。
【0008】次に前記積層ブロック8を矩形成形する場
合は、図6で示すように、2分割した矩形状の成形金型
9の外周に沿って前記単位積層ブロック8a,8b,8
cを、巻鉄心の内側となる部分から順次重ね合わせ、四
方から押圧板10を押し当てプレスにより押圧すること
によって、単位積層ブロック8a,8b,8cを矩形状
に成形加工する。この際、前記積層ブロック8の最上,
下層に配置したけい素鋼帯は、図6及び図14で示すよ
うに、前記積層ブロック8と同様矩形状に成形され、積
層ブロック8の内周面には自由端を突合せた内側補強枠
8dが、外周面には自由端を重ね合わせた状態で外側補
強枠8eがそれぞれ形成される。そして、前記外側補強
枠8eはその重ね合わせ部分を図示しないテープ等を用
いて仮止めする。前記積層ブロック8は、その内,外周
面に一対の補強枠8d,8eを具備した状態で、図示し
ない励磁コイルを巻装して焼鈍炉に入れ、前記励磁コイ
ルに通電を行いつつ所定温度で歪取り焼鈍を行う。前記
焼鈍を行うと、積層ブロック8は矩形状に形付けられて
いるので、この状態で、内側補強枠8dの内周側には、
プレスボード等絶縁性の帯板を1ターンをわずかに形成
しない範囲で矩形状に成形して嵌挿固定し、又、外側補
強枠8eの外側には、同じく絶縁性の帯板を1ターンを
わずかに形成する範囲で自由端側を重合させて巻装固定
することにより、内側及び外側の絶縁枠体8f,8gを
それぞれ設ける。前記絶縁枠体8f,8gは図15で示
すように、積層ブロック8の幅寸法(図15の上下方
向)よりやや長い寸法で、積層ブロック8の積層端面か
ら外方にわずかに突出させた状態で形成させてある。つ
づいて、前記矩形成形した積層ブロック8の積層端面に
は、図6において接合部11を有しない継鉄部12b側
から脚鉄部12cにかけ、図12にて示すように、U字
状に成形加工したマイラー紙や絶縁紙等からなる下側絶
縁保護板13を、前記絶縁枠体8f,8g間に嵌合させ
た状態で貼着、あるいは、テープ等で止着する等して剥
離しないように密着させて配置する。この場合、下側絶
縁保護板13はその上端縁を、図8で示すように、巻線
14の軸方向端面からその上方にある程度突出する長さ
でもって形成されており、貼着等に際しては、前記上端
部分を残して継鉄部12b、脚鉄部12cに貼着する。
【0009】前記のように、矩形状に成形した積層ブロ
ック8の内,外周面に一対の絶縁枠体8f,8gを配置
し、かつ、積層端面側には接合部11を有する継鉄部1
2a側を除いてU字状の下側絶縁保護板13を貼着等し
て配置した後、図7で示すように、積層ブロック8の接
合部11を有する継鉄部12a側を、各単位積層ブロッ
ク8a,8b,8c毎に前記接合部11において図7の
ように開放し積層ブロック8をU字状に形成する。この
場合、積層ブロック8の外周面側に形成されている補強
枠8e及び絶縁枠体8gの各重合部分は、積層ブロック
8を前記U字状に開放する時点で事前に解離しておくと
ともに、積層ブロック8自体はその内,外周面に配置し
た前記補強枠体8d,8eと絶縁枠体8f,8gの存在
によって剛性が十分に維持されているので、前記継鉄部
12aの開放時形崩れや自重変形等を起こすことなく円
滑に開放作業を行うことができる。前記U字状に開放し
た積層ブロック8は、開放された継鉄部12aを利用し
て図9のように、巻線14の鉄心挿入孔に嵌め込み、脚
鉄部12cを巻線14の鉄心挿入孔に挿入保持させる。
前記脚鉄部12cの挿入に際して積層ブロック8の内,
外周面及び下部継鉄部12b側から脚鉄部12c上部に
かけての積層端面には、それぞれ絶縁枠体8f,8g及
び下部絶縁保護板13を配置して、鉄心部分が外部に露
出しないように構成されている結果、積層ブロック8は
剛性が強化され自立性に優れた状態で巻線14の鉄心挿
入孔に一動作で挿入することが可能となり、しかも、脚
鉄部12cの鉄心部分が外部に露出していないことによ
り、挿入作業は例え外力が磁性薄帯1に加わるようなこ
とがあっても、前記絶縁枠体8f,8g等によって保護
でき、その上、鉄心部分は内,外の絶縁枠体8f,8g
の存在により浮上した状態にあるため、直接巻線14と
摺接するようなことも全くないので、積層ブロック8の
巻線14への挿入作業時において、磁性薄帯1が巻線1
4等と摺接や衝接して剥落したり、欠損したりするのを
確実に阻止することができる。
【0010】前記積層ブロック8を巻線14に挿入した
後、巻線14の軸方向端面と積層ブロック8との間の空
所に所定厚さの絶縁スペ−サ15を挿入し、つづいて図
9で示すように、開放された絶縁枠体8f、補強枠8
d、最内層に位置する単位積層ブロック8cの順序で開
放前の状態(内側)に順次折り曲げて接合部11を最接
合する。前記のようにして単位積層ブロック8a,8
b,8cを順次開放前の状態に折り曲げ、図10のよう
に、接合部11を再接合して積層ブロック8を再度矩形
状に形成した後、外側の補強枠8eの重合部分を、例え
ば、スポット溶接等により止着し、又、外側の絶縁枠体
8gはその重合部分を接着等して積層ブロック8を原形
状態に復帰させることにより、図10で示すように、矩
形状態の巻鉄心15の巻線14への組立を行うものであ
る。前記単位積層ブロック8a〜8cの再接合作業は、
巻鉄心15自体に剛性強化がはかられているので、精度
よく迅速・容易に行うことができる。次に、前記のよう
にして組立てた巻鉄心15の上部継鉄部12aの積層端
面には、図12に示すように、下側絶縁保護板13より
長さ寸法を短く形成した積層端面保護用のU字状の上側
絶縁保護板16を配置して外部に直接露出している巻鉄
心15の積層端面を確実に被う。前記上側絶縁保護板1
6の配置に当たっては、例えば、前記保護板16の積層
端面と対応する面に接着剤を塗布し、この状態で、図1
1で示すように、下側の自由端側を既に貼着してある下
部絶縁保護板13の上端縁内側に挿入しながら、内,外
の絶縁枠体8f,8g間に嵌合させて前記継鉄部12a
の積層端面に貼着する。なお、前記下側絶縁保護板13
の上端縁は、上側絶縁保護板16の貼着後その下端縁の
上側に接着等を行って図11のように配置する。このよ
うに、U字状に開放した積層ブロック8を巻線14に挿
入し、接合部11を再接合して組み立てた巻鉄心15の
内,外周面に絶縁枠体8f,8gを配置し、かつ、積層
端面側に上,下一対のU字状の絶縁保護板13,16を
配置し、即ち、巻鉄心15の内,外周面及び前,後端面
を前記絶縁部材にて完全に被覆することによって巻鉄心
15の組立を完了するものである。
【0011】なお、上,下一対の絶縁保護板13,16
はこれらの自由端を差し込んで巻鉄心15の積層端面に
貼着する代わりに、自由端を互いに接合して貼着するよ
うにしてもよく、又、接着剤を用いて絶縁保護板13,
16を巻鉄心15に貼着する代わりに、粘着テープ等を
絶縁枠体8f,8gに巻付ける等して巻鉄心15に取付
けるようにしても本考案は成立するものである。
【0012】
【考案の効果】本考案は、以上説明したように構成され
ているので、次に示すような効果を有する。 (1)、本考案は、巻鉄心を巻線の鉄心挿入孔に挿入し
て組立る場合、前記巻鉄心の内,外周面には金属製の補
強枠体と絶縁性の絶縁枠体とによって2重の剛性強化が
はかられているので、自立性に優れた巻鉄心を得ること
ができ、巻鉄心の巻線への挿入作業を、磁性薄帯を形崩
れ等によって損傷させることもなく、一動作で円滑・良
好に行い得、この種巻鉄心の生産性を著しく向上させる
ことができる。 (2)、又、巻鉄心の積層端面側にも、U字状に形成し
た一対の絶縁保護板が配置してあるので、巻鉄心の組立
時、あるいは、この巻鉄心を使用して変圧器の組立を行
う場合、焼鈍によって脆くなっている前記巻鉄心の積層
端面に外力が加えられたときとか輸送時等に生ずる機
械的振動によって磁性薄帯が剥離するのを確実に防ぎ、
鉄心特性に優れた巻鉄心を得ることが可能となる。 (3)、更に、本考案は、巻鉄心の外表面を絶縁性の絶
縁枠体及び絶縁保護板により、箱体を形成するようにし
て被覆してあるので、衝撃力等によって万一磁性薄帯が
損傷しても、この損傷によって生じた破片は、外部に飛
散するようなことが全くないため、前記破片の発生によ
って生ずる弊害を確実に回避することができる。(4)、その上、前記巻鉄心の内,外周面に巻装・固定
した絶縁枠体は、その幅寸法が巻鉄心の積層端面側にわ
ずかに突出するように形成してあるので、前記内,外の
絶縁枠体間に一対の絶縁保護板を嵌合させて巻鉄心の積
層端面に移動不能に貼付することができることと相まっ
て、巻鉄心の外表面を箱状に容易に被うことができるこ
とはもとより、巻鉄心周面の角部が直接外部に露出して
いないので、巻鉄心組立時等に外力によって周面の角部
が損傷するのを確実に防ぐとともに、巻鉄心を移動させ
る際、尖鋭な角部に直接手を触れるようなことが全くな
いので、巻鉄心の取扱作業を安全に行うことができる。 (5)、更に、前記一対のU字状をなす上,下側の絶縁
保護板は、下側の絶縁保 護板を上側に比べて長く形成
し、下側の絶縁保護板を巻鉄心の焼鈍後に貼付して巻鉄
心組立時における脚鉄部端面等の剥離を防ぎ、一方、上
側の絶縁保護板は巻鉄心の接合部を有する継鉄部を開放
する関係上、あらかじめ、短くしておき開放した継鉄部
を再閉合したとき、この部分のみを簡易に被うことがで
きるように形成されているので、前記上,下一対の絶縁
保護板を巻鉄心の積層端面に貼付することによって磁性
薄帯の剥離を確実に防ぐことができることは勿論、その
取付作業も、上,下寸法を異にすることにより、迅速・
確実に行うことができ利便である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案巻鉄心の組立途中を示す斜視図である。
【図2】非晶質磁性合金薄帯の巻回状態を示す説明図で
ある。
【図3】巻層体の切断状態を示す説明図である。
【図4】巻層体を直線状に展開した状態を示す展開積層
体の説明図である。
【図5】展開積層体を単位積層ブロック毎に分割した状
態を示す説明図である。
【図6】展開積層体の矩形成形状態を示す説明図であ
る。
【図7】積層ブロックをU字状に開放した状態を示す説
明図である。
【図8】積層ブロックを巻線に挿入した状態を示す説明
図である。
【図9】巻鉄心の再組立途中を説明する説明図である。
【図10】巻鉄心の積層端面を保護する状態を説明する
ための説明図である。
【図11】巻鉄心の要部を拡大して示す縦断面である。
【図12】絶縁保護板の平面図である。
【図13】巻鉄心を巻線に組立てた状態を示す正面図で
ある。
【図14】図6のA−A線における断面図である。
【図15】図8のB−B線における断面図である。
【符号の説明】
1 非晶質磁性合金薄帯 8d 内側補強枠 8e 外側補強枠 8f 内側絶縁枠体 8g 外側絶縁枠体 13 下側絶縁保護板 14 巻線 15 巻鉄心 16 上側絶縁保護板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−266504(JP,A) 特開 昭64−68912(JP,A) 特開 昭63−205904(JP,A) 実開 昭59−65509(JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質磁性合金薄帯を1ターンカット方
    式で巻回して形成した巻鉄心において、前記巻鉄心の内
    周面及び外周面には、金属板からなる一対の補強枠と、
    前記巻鉄心の幅寸法よりやや長い寸法で巻鉄心の積層端
    面より突出させて形成した絶縁部材からなる一対の絶縁
    枠体とを配置し、前記巻鉄心の積層端面側には、前記積
    層端面の形状に合わせて形成した絶縁性の保護板を前記
    一対の絶縁枠体間において鉄心部分が外部に露出しない
    ように配置して構成したことを特徴とする巻鉄心。
  2. 【請求項2】 前記巻鉄心の積層端面に配置する絶縁保
    護板は、絶縁部材によりU字状に一対形成するととも
    に、下側となる絶縁保護板の長さを、上側の絶縁保護板
    に比べて相当長くして形成したことを特徴とする請求項
    1記載の巻鉄心。
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