JP2894959B2 - 巻鉄心変圧器及びその製造方法 - Google Patents

巻鉄心変圧器及びその製造方法

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JP2894959B2
JP2894959B2 JP6259461A JP25946194A JP2894959B2 JP 2894959 B2 JP2894959 B2 JP 2894959B2 JP 6259461 A JP6259461 A JP 6259461A JP 25946194 A JP25946194 A JP 25946194A JP 2894959 B2 JP2894959 B2 JP 2894959B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非晶質磁性合金薄帯か
らなる1ターンカット方式の巻鉄心を用いた巻鉄心変圧
器及びその製造方法に関するもので、その目的とすると
ころは、鉄心の破片が例えば、巻線内に侵入して絶縁破
壊を招くことのない巻鉄心変圧器を提供することにあ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、配電用変圧器等に用いる変圧器鉄
心には、鉄心材料として非晶質磁性合金薄帯(以下、単
に磁性薄帯という)を使用したものが種々開発されてい
る。この磁性薄帯は磁性合金の融体を超急冷して製造す
るもので、鉄損が非常に小さく優れた磁気特性を備えて
いる。そして、前記磁性薄帯を用いて変圧器の鉄心を製
造する場合、一般に一対の継鉄部のうち、一方の継鉄部
に接合部を備えた巻鉄心、所謂、1ターンカット方式の
巻鉄心が今日では多くなっている。しかし、前記巻鉄心
の鉄心材料である磁性薄帯は、けい素鋼帯に比べて非常
に薄く、しかも、加工歪の除去及び鉄心特性向上のため
の磁場焼鈍を行うと、極めて脆弱となり例えば、巻鉄心
に衝撃や振動等の外力が加わると、鉄心の一部が欠落し
たり破損したりすることがあった。
【0003】このため、前記磁性薄帯を用いて巻鉄心を
製造する場合は、例えば、特公平6−56819号公報
に記載されている製造方法がある。この製造方法を図2
ないし図4及び図21で説明する。即ち、磁性薄帯を例
えば、所定回数連続的に巻回して形成した円形鉄心を、
その外周部の1ケ所で切断して帯状に展開し、このあ
と、帯状の鉄心の長さ方向の一方端を階段状にずらした
状態で、前記帯状の鉄心を再度円形に加工して1ターン
カット方式の巻鉄心素体を形成し、これを、更に、図示
しない成形治具により矩形成形して図2に示す巻鉄心1
を形成したり、あるいは、1枚又は複数枚の磁性薄帯
を、巻鉄心を1巻回する長さ寸法毎に順次切断し、この
帯状の鉄心を図示しない巻板機により円形に巻回して巻
鉄心素体を設け、この巻鉄心素体を前記のように、成形
治具を用いて矩形成形することにより、図2で示す巻鉄
心1を形成していた。
【0004】この巻鉄心1には円形な巻鉄心素体の状態
にあるとき、その外側にけい素鋼帯からなる外側補強枠
aを、内側には開口端を巻鉄心1の接合部b側に配置し
た内側補強枠cが、更に、先端の突合せ部dを前記接合
部bと相対する方向に位置させて内側補強枠c内に挿入
した最内補強枠eがそれぞれ配設されている。そして、
前記矩形成形した巻鉄心1は、別に設けた図示しない成
形保持枠に嵌合・保持させて磁場焼鈍を行うことによ
り、矩形状態の維持をはかる形付けを行い、かつ、焼鈍
後巻鉄心1から成形保持枠を取外しても前記各補強枠
a,c,eによって矩形状態を良好に保持することがで
きる。
【0005】次に磁場焼鈍を行った巻鉄心1から最内補
強枠e及び図示しない成形保持枠を取外し、つづいて、
前記巻鉄心1内の継鉄部f,f1 間に図2に示すように
成形金型2,3を挿入し、つづいて、成形金型2,3の
凹溝5,5間に、板状の型板4を圧入して巻鉄心1の矩
形状態を保持させる。このあと、巻鉄心1の一対の脚鉄
部g,gにおける積層端面に、例えば、常温硬化性の接
着剤を一定の間隔を保って塗布して接着部6を設け、こ
の接着部6を利用して薄葉な絶縁紙を脚鉄部g,gに巻
回貼着し、その外側に前記絶縁紙を固定する粘着テープ
7を巻回接着することにより、脚鉄部g,gに絶縁補強
部8を形成する。前記のように、脚鉄部g,gに絶縁補
強部8を設けた巻鉄心1は、その窓内から成形金型2,
3及び型板4を除去する。
【0006】前記巻鉄心1から成形金型2,3と型板4
とを抜き取っても、巻鉄心1は内外補強枠a,cと脚鉄
部g,gに巻回形成した絶縁補強部8とによって、焼鈍
により脆弱化している積層端面が、形崩れを起したり外
力等によって剥落したりするのを良好に回避することが
できるとともに、脚鉄部g,gを含む巻鉄心1全体の剛
性強化をはかることができる。このあと、巻鉄心1の接
合部b側の継鉄部f1を前記接合部bの位置で開放す
る。即ち、図21で示すように、巻鉄心1を接合部bの
ところを利用してU字状に拡開する。一方、前記U字状
に拡開した巻鉄心1と対応する位置には巻線9を配置
し、この巻線9の鉄心挿入孔hには、あらかじめ、巻鉄
心1から事前に抜き取っておいた最内補強枠eを矩形状
に成形させて嵌め込んでおく。前記の状態で、U字状に
拡開した巻鉄心1の接合部b側の継鉄部f1 を巻線9の
鉄心挿入孔hと相対向させて該鉄心挿入孔hに1動作で
嵌め込む。
【0007】巻鉄心1の脚鉄部g,gを巻線9の鉄心挿
入孔hに挿入したら、接合部bを有する拡開された継鉄
部f1 を元の状態に閉じて接合部bを継鉄部f1 の開放
前の状態に再接合する。このあと、図22で示すよう
に、巻線9の軸方向端面と巻鉄心1の窓内の端面との間
の隙間に、スペーサあるいは楔等からなる絶縁材1aを
圧入して巻鉄心1と巻線9とを一体的に固定する。巻鉄
心1を巻線9に挿入してその組立を終えたら、巻線9の
外方に位置する巻鉄心1の継鉄部f,f1 側の積層端面
に即乾性の接着剤を塗布し、その塗布面に薄葉の絶縁物
からなる被覆紙10を貼着することにより、巻鉄心1の
組立を完了する。巻鉄心1の組立を終えたらこの巻鉄心
1を起立させ、その継鉄部f,f1 に図示しないクラン
プを当接し、これらクランプを、巻線9の軸方向端面と
の間に巻線押さえを介在させて巻鉄心1に締着すること
により、巻鉄心変圧器を製造していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】然るに、前記従来の技
術によって1ターンカット方式の巻鉄心を用いて巻鉄心
変圧器を製造する場合、次に示すような問題があった。 (1)、矩形状に成形した巻鉄心1を磁場焼鈍したあ
と、継鉄部f1 側の接合部bを開放して巻鉄心をU字状
に拡開して巻線9の鉄心挿入孔hに挿入する場合、巻鉄
心1は脚鉄部g,gが絶縁補強部8に被覆されているも
のの、継鉄部f,f 1 には何等の被覆手段が施されてい
ないため、巻鉄心1の拡開した継鉄部f1 側を鉄心挿入
孔hの一方から挿入して他方から引出すと、巻鉄心1は
磁場焼鈍によって非常に脆くなっているので、継鉄部f
1 の一部が巻線9の鉄心挿入孔hの壁面、あるいは、最
内補強枠eに摺接して無数の鉄心の破片が鉄心挿入孔h
内に落下したり、その周辺に散乱することとなる。
【0009】このため、前記破片を掃除機等により除去
してから巻線9に挿入した巻鉄心1の再組立を行ってい
たが、前記鉄心の破片が鉄心挿入孔hや巻線9の軸方向
の端面からその内部に侵入する場合があり、この場合こ
れを除去することは大変困難であった。従って、巻線9
内や鉄心挿入孔h内に入り込んだ鉄心の破片が、巻鉄心
変圧器の運転時絶縁油中に浮遊するおそれがあり、しか
も、前記破片が油中に存在すると巻鉄心変圧器の絶縁を
脅かしたり、巻線9の層間短絡事故を誘発する危険性が
あった。
【0010】(2)、又、前記鉄心の破片に対する問題
を解決する手段として、例えば、磁場焼鈍後の巻鉄心1
をU字状に拡開したあと、この巻鉄心1の表面全域を繊
維布で被覆したり、あるいは、絶縁紙等絶縁物からなる
箱体を、巻鉄心1に被せて巻線9への組立を行ってい
た。しかし、前者においては、巻鉄心1の組立に際して
繊維布を巻鉄心1全体に巻付ける必要があるとともに、
巻鉄心1を巻線9に挿入したあと、接合部bを有する継
鉄部f1 の再組立に当っては、その部位の繊維布を一旦
除去し、継鉄部f1 の再組立後改めて繊維布を巻付けた
り貼着していため、巻鉄心1の組立には多大な時間と労
力が必要となり、巻鉄心変圧器の生産性を阻害する大き
な要因となっていた。
【0011】後者においては、事前に別工程において巻
鉄心1に被せる箱体を準備しなければならないので、手
間がかかるとともに、巻鉄心1の組立に当っては、箱体
を巻鉄心1の脚鉄部g,gのみに嵌合して巻鉄心1を巻
線9に挿入し、接合部bを有する継鉄部f1 の再組立を
終えた後、継鉄部f,f1 を脚鉄部g,gとは別の箱体
を用いて被覆していたので、この場合も、巻鉄心1の箱
体による被覆に手間がかかるため、巻鉄心変圧器の生産
性を向上させる上で問題があった。
【0012】更に、前記のように、巻鉄心1を繊維布で
被覆したり、あるいは、箱体を嵌合する場合、U字状に
拡開した巻鉄心1は接合部bを有する継鉄部f1 のみ
を、脚鉄部g,gとは個別に被覆することとなるため、
継鉄部f1 の被覆部と脚鉄部g,gの被覆部との間でギ
ャップが生じたりすると、この部位から鉄心の破片が漏
出することとなり、前記継鉄部f1 側の被覆部と脚鉄部
g,g側の被覆部との境目を特別にカバー(封止)する
必要があった。その上、巻鉄心1全体を被覆する関係
上、巻鉄心1は被覆部材によって大形化することは、も
とより、これを挿入する巻線9も必然的に大きくしなけ
ればならないので、巻鉄心変圧器が大形化することと相
まってその製造コストを必要以上に高くするという問題
があった。
【0013】本発明は、前記の種々の問題に鑑み、巻鉄
心を被覆するという作業の簡素化をはかり、鉄心の破片
が巻線内に侵入したり、絶縁油中に浮遊するといった点
を確実に解消した巻鉄心変圧器とその製造方法を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、非晶質磁性合
金薄帯からなる1ターンカット方式の巻鉄心を矩形状に
成形加工し、この巻鉄心を磁場焼鈍した後、該巻鉄心の
脚鉄部に薄葉な絶縁部材を巻装して絶縁補強部を形成す
る。巻鉄心は前記絶縁補強部を形成した時点で接合部を
有する継鉄部を開放してU字状に拡開する。一方、巻鉄
心の脚鉄部を嵌挿保持する巻線側には、その軸方向端面
の中心部に位置する鉄心挿入孔の出,入口に、それぞれ
該出,入口と対応する窓孔と、この窓孔の周縁に一定の
幅寸法で周設した鍔縁とを具備した巻鉄心の継鉄部を十
分に被うことができる一対の広幅で横長な耐熱及び耐油
性に優れた、例えば繊維部材や絶縁紙等からなる絶縁部
材が、前記鍔縁を鉄心挿入孔の出,入口の各口内縁に止
着することにより、巻線の軸方向の両端面に配置されて
いる。
【0015】そして、前記巻鉄心を巻線に組込んで巻鉄
心変圧器を製造する場合は、U字状に拡開した巻鉄心の
接合部を有する開放された継鉄部側に、該継鉄部が巻線
と接衝したり、形崩れを起して鉄心の破片が巻線の周辺
に飛散するのを防ぐための鉄心保護帽を被せる。一方、
巻線の軸方向の両端面側に配置した広幅な一対の絶縁部
材は、前記巻鉄心を巻線に嵌挿する場合じゃまになるた
め、あらかじめ巻線の外周面側にこれを包み込むような
状態で折り返す等して保持させる。この状態で、U字状
に拡開した巻鉄心を、その開放された継鉄部から巻線の
鉄心挿入孔にほぼ1動作で挿入し、つづいて、前記開放
された継鉄部を接合部にて再接合することにより巻鉄心
の再組立を完了する。このあと、前記巻線の外周面側に
折り返して保持されている絶縁部材を巻鉄心の各継鉄部
側に戻し、これら継鉄部をその積層端面から外周面側に
かけてあらゆる方向より包み込んで被覆することによ
り、巻鉄心変圧器を製造するものである。
【0016】
【作用】本発明は、前記のように巻線に組込んだ巻鉄心
の巻線から露出している部分を被覆する場合、あらかじ
め広幅な絶縁部材を巻線の軸方向両端面側に配置してお
く。この絶縁部材は巻線の鉄心挿入孔と対応する位置に
窓孔が開口されており、かつ、この窓孔には絶縁部材を
鉄心挿入孔に止着するための鍔縁が一体に形成されてい
るので、この鍔縁を糊代として接着剤を用いて止着する
ことにより、絶縁部材は前記鍔縁を利用して巻線に配置
することができる。又、巻鉄心を巻線の鉄心挿入孔に組
込む場合、絶縁部材は巻鉄心の組込みのじゃまになるた
め、巻線の外周面側に折り畳んでおけばよい。この場
合、絶縁部材は窓孔の鍔縁のみが止着されているだけで
あるため、巻線側への折り曲げは容易に行うことができ
る。そして、巻鉄心を巻線に嵌挿し、その再組立を行っ
たあと、絶縁部材の折り畳みを解除し、巻線の軸方向両
端面から外方に突出している巻鉄心の継鉄部を絶縁部材
により包み込むようにして被覆する。
【0017】前記のように、巻線に組込んだ巻鉄心の継
鉄部を、窓孔の鍔縁を巻線の鉄心挿入孔内に止着した絶
縁部材で完全に被覆することができるため、巻鉄心の組
込み時の衝撃等によって生じる鉄心の破片が、例え巻線
の鉄心挿入孔内に残存していたとしても、この破片が鉄
心挿入孔から巻線の外に漏出することは全くなく、鉄心
の破片はそのまま鉄心挿入孔内に残留しているか、絶縁
部材内を移動するのみで、外部に漏れ出るのを確実に防
ぐことができる。又、巻鉄心の組込み時巻線の軸方向の
両端面は絶縁部材により完全に覆われているので、鉄心
の破片が巻線の端面からその内部に侵入するのを確実に
防ぐことができる。このように、本発明においては、巻
線に組込んだ巻鉄心の露出部分を、あらかじめ巻線側に
配置した絶縁部材で覆って鉄心の破片が外部に漏れ出る
のを完全に断つように構成したので、巻鉄心変圧器の運
転中に鉄心の破片が絶縁油中に浮遊することによって生
ずる弊害を確実に解消することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図16に
よって説明する。なお、図2ないし図4において、非晶
質磁性合金薄帯を用いて1ターンカット方式の巻鉄心1
を形成し、この巻鉄心1を矩形成形し、かつ、磁場焼鈍
を行ったあと、巻鉄心1の脚鉄部g,gに薄葉な絶縁部
材を巻装して絶縁補強部8を形成するまでの巻鉄心1を
製造する工程は、従来と同様であるのでその説明は省略
する。又、図5ないし図16で示す部品と、前記図2な
いし図4及び図21で示す部品と同一の場合は、同一符
号を用いて説明する。
【0019】本実施例で示す巻鉄心変圧器11は、図1
で示すように、本発明の製造方法を用いて完成した状態
を示すもので、その要旨は巻線9の軸方向の両端面に、
あらかじめ配設した広幅な1枚の耐熱・耐油性に優れた
繊維部材(織布,不織布)あるいは絶縁紙等によって形
成した絶縁部材(図5参照)12,13を用いて、巻線
9に組込んだ巻鉄心1の継鉄部f,f1 を完全に被覆す
ることにより、鉄心の破片が外部に漏出しないように構
成したものである。
【0020】次に、図5,6において、巻線9の軸方向
両端面には、事前に図6で示すように、巻線9の軸方向
端面の面積より十分に幅広で横長な絶縁部材12,13
が配設されている。前記絶縁部材12,13には、図5
で示すように、巻線9の鉄心挿入孔hと対応する位置に
該鉄心挿入孔hと同形状の窓孔14を開口するととも
に、この窓孔14の周縁には絶縁部材12,13を止着
するための鍔縁15が一定の幅寸法(糊代)を有して形
成されている。前記絶縁部材12,13を巻線9に取付
ける場合は、絶縁部材12,13が広幅に形成されてい
るので、前記窓孔14を鉄心挿入孔hの出,入口に対応
させて鍔縁15を、鉄心挿入孔hの口内縁に接着剤等の
接合手段を用いて止着すると、前記絶縁部材12,13
は図6で示すように、巻線9の軸方向両端面を余裕をも
って被覆できる広さを備えて巻線9の軸方向両端面に保
持させる。即ち、絶縁部材12,13は、図11で示す
ように、巻線9の軸方向両端面及びその外周面を包み込
むように折り曲げて、その周面をテープ等により仮止め
て巻線9に保持させる。なお、前記絶縁部材12,13
の広さは巻鉄心1の継鉄部f,fを完全に被覆できる
広さでもって形成されていることは言うまでもない。
【0021】一方、巻鉄心1はその脚鉄部g,gに図4
で示すように、絶縁補強部8を形成したあと、接合部b
を有する継鉄部f1 側を、前記接合部bを有する位置で
開放し、巻鉄心1をその平面形状が図4で示す矩形状態
から、図7で示すように、継鉄部f1 ,f1 を脚鉄部
g,gと同一線上の位置に達するまで、即ち、平面形状
がU字状となるように拡開する。U字状に拡開した巻鉄
心1の継鉄部f1 ,f1には、図7に2点鎖線で示すよ
うに、例えば黄銅等比較的やわらかくて、しかも、伸縮
性に富む袋状の鉄心保護帽16を事前に被せておく。
【0022】前記のように、巻鉄心1をU字状に拡開し
た場合、巻鉄心1を形成する非晶質磁性合金薄帯は外側
補強枠aを構成する、例えば、けい素鋼帯に比べその板
厚が約1/10以下であるため、巻鉄心1自体に内部歪
みをほとんど生じさせることなく、容易に外側補強枠a
の開放位置まで拡げることが可能となる。又、前記継鉄
部f1 の開放作業は、巻鉄心1の脚鉄部g,gに形成し
た絶縁補強部8と、巻鉄心1の外周面に配置した外側補
強枠a及び内周面に配置したU字状の内側補強枠cとに
より、巻鉄心1は剛性が十分に保持されているので、前
記継鉄部f1 の拡開に際して自重変形したり、形崩れ等
を起こすことなく、円滑・良好に巻鉄心1をU字状に開
放・保持することができる。
【0023】前記のようにしてU字状に拡開した巻鉄心
1は、図示しないクレーン又はチェーンブロック等の吊
上搬送手段を用いて、次に説明する鉄心挿入装置17上
に、金属板等にて平面形状をコ字型に形成した挿入補助
板18を介して乗載する。
【0024】そして、前記U字状に拡開した巻鉄心1を
乗載する鉄心挿入装置17は図9で示すように、ローラ
コンベア19と、U字状に拡開した巻鉄心1をローラコ
ンベア19上において移動可能に乗載する前記挿入補助
板18と、ローラコンベア19の途中に設けた巻線9の
支持装置20とによって概略構成されており、巻鉄心1
を乗載する挿入補助板18は、拡開された継鉄部f1
はじめ脚鉄部g,g及び該脚鉄部g,gを橋絡する他方
の継鉄部fが乗載できるように巻鉄心1と同形状をなし
て形成されている。
【0025】又、前記ローラコンベア19の途中に設置
している巻線9の支持装置20は、図9に示すように、
巻線9の鉄心挿入孔hと、ローラコンベア19のローラ
部分とが同じ高さ位置となるよう高さ調整手段(図示せ
ず)を介してローラコンベア19の途中に収容設置した
巻線支持台21と、この支持台21の幅方向(ローラコ
ンベア19の長さ方向と直交する方向)の両側に、その
幅方向に沿って移動可能に取付けた一対の巻線支持板2
2とによって形成されている。そして、前記巻線9は巻
鉄心1の組立に先立って事前に巻線支持台21上に載置
しておく。
【0026】即ち、巻線9はその鉄心挿入孔hをローラ
コンベア19の進行方向側に向けて巻線支持台21上に
一対並置し、この状態で、巻線支持台21の両端部に取
付けた一対の巻線支持板22を巻線9の外周面の一側に
当接させ、この巻線支持板22を巻線支持台21に締付
ボルト22a等を用いて締着することにより、巻線9は
前記巻線支持板22に強固に挟持されて巻線支持台21
上に支持される。なお、巻線9をローラコンベア19上
の巻線支持台21に支持・固定する場合、巻線9の軸方
向両端面に配設した幅広な絶縁部材12,13は、図
8,9で示すように、窓孔14の鍔縁15が鉄心挿入孔
hの口内縁に貼着してあるため、巻線9の軸方向端面を
完全に包み込むようにして巻線9の外周面側に、2つ折
りする等して折り曲げた状態でその周面に沿わせてテー
プ等により仮止めして一時的に保持させておく(絶縁部
材12,13は図9において1点及び2点鎖線により示
す)。
【0027】又、前記巻線9には、巻鉄心1の脚鉄部
g,gに絶縁補強部8をそれぞれ形成する際に除去した
1ターンを形成しない最内補強枠eを、図5,8で示す
ように、鉄心挿入孔hの最内側に矩形成形した状態で、
前記巻線9に絶縁部材12,13を配設する前に事前に
嵌め込んでおく。前記のようにして、巻線9の固定を終
えたら、巻鉄心1自体を適宜に移動させて拡開した前記
継鉄部f1 ,f1 を、これと対応する巻線9の鉄心挿入
孔hに対して挿入できるように位置合せを行う。このあ
と、前記開放した一対の継鉄部f1 ,f1 の外側に、例
えば、けい素鋼帯からなる板状の保護板23を図9で示
すように、脚鉄部g,g側に向けて当接する。この状態
で、挿入補助板18を介してU字状に拡開した巻鉄心1
を、ローラコンベア19上を滑動させながら巻線9側に
移動し、巻鉄心1の一対の脚鉄部g,gを挿入補助板1
8とともに、継鉄部f1 ,f1 を介して巻線1の鉄心挿
入孔hにほぼ1動作で嵌め込むことができる。
【0028】巻鉄心1を巻線9の鉄心挿入孔hに図10
で示す如く嵌め込んだあと、巻線9の鉄心挿入孔hから
突出する継鉄部f1 ,f1 に被せた板状の保護板23と
鉄心保護帽16を抜き取るとともに、巻鉄心1を乗載し
ていた挿入補助板18を巻線9の鉄心挿入孔hから巻鉄
心1の巻線9に対する挿入方向とは逆方向に引抜く。こ
の結果、巻鉄心1は図11〜13で示すように、継鉄部
1 ,f1 と脚鉄部g,gとを同一線上の位置に合致さ
せた状態で、脚鉄部g,gを巻線9の鉄心挿入孔hに嵌
挿保持させる。
【0029】このあと、巻線支持板22を緩めて巻線9
を鉄心挿入装置17の巻線支持装置20からローラコン
ベア19上に載せ、次の巻鉄心1再組立の工程まで例え
ば、ローラコンベア19上を移動させて搬送する。巻鉄
心1の再組立に当っては、巻線9の下側に折り畳んであ
る絶縁部材12,13の下面側を、その仮止めを解いて
図13で示すように、開放された継鉄部f1 ,f1 の下
側に拡げる。この状態で、図14に示すように、前記開
放された一対の継鉄部f1 ,f1 の最内層部分から、順
次拡開前の閉鎖状態(内側方向)に折り曲げ、その接合
部bを互いに再接合することによって、巻鉄心1の開放
された継鉄部f1 ,f1 側の再組立を終える。
【0030】つづいて、前記拡開した巻鉄心1の継鉄部
1 ,f1 を再接合し、かつ、外側補強枠aの自由端を
重合し溶接等により接合して、図15で示すように、巻
鉄心1としての体裁を整える。次に、巻線9の外周面の
上側に折り畳んで乗載してある絶縁部材12,13の上
面側の仮止めを解いて、それぞれ下面側と同様に巻鉄心
1の継鉄部f,f1 側に戻して該継鉄部f,f1 の上面
に被せる。そして、前記絶縁部材12,13の上面側と
下面側とをそれぞれ継鉄部f,f1 にこれを包み込むよ
うに折り重ね、その折り重ね部分の重合端縁を図1で示
すように、継鉄部f,f1 の外周面においてテープ等に
より止着することにより、巻鉄心1の継鉄部f,f1
絶縁部材12,13によって完全に被覆することができ
る。即ち、巻鉄心1を巻線9に組込んでその再組立を行
ったあと、あらかじめ巻線9の軸方向端面側に配設して
おいた絶縁部材12,13を、継鉄部f,f1 の軸方向
の両端面側からその外周面側にかけて被覆し、図1のよ
うに、前記継鉄部f,f1の外側に継鉄部f,f1 の被
覆部25を形成することにより、非晶質磁性合金薄帯か
らなる巻鉄心変圧器11を製造するものである。
【0031】前記のようにして構成した本発明の巻鉄心
変圧器11においては、巻線9の軸方向の両端面側から
突出する継鉄部f,f1 に、あらかじめ、巻線9側に配
設しておいた幅広な絶縁部材12,13によって被覆し
た被覆部25が形成されているため、焼鈍によって脆弱
となっている巻鉄心1を巻線9に組込む際に生じる鉄心
の破片は、前記被覆部25によって完全に該被覆部25
内に封じこめておくことができるので、鉄心の破片が巻
鉄心変圧器11の外部に漏出することによって生ずる弊
害を確実に解消することができる。
【0032】又、巻鉄心1の継鉄部f,f1 を覆う幅広
な絶縁部材12,13は、巻線9の軸方向の両端面に取
付けてあるため、巻鉄心1を巻線9の鉄心挿入孔hに嵌
挿する場合、巻線9の軸方向の両端面はあらかじめ絶縁
部材12,13により完全に被うことができるので、巻
鉄心1の巻線9への挿入及び拡開された巻鉄心1の継鉄
部f1 ,f1 を再接合する際に生ずる鉄心の破片は、前
記絶縁部材12,13に阻まれて巻線9内に侵入するこ
とが全くないので、巻線9自体の絶縁を良好に維持する
ことができる。その上、前記絶縁部材12,13は、巻
線9の軸方向の両端面を被うに十分な広さを備えて巻線
9の鉄心挿入孔hと対応する位置に開口した窓孔14を
前記鉄心挿入孔hと対応させ、かつ窓孔14の周縁に絶
縁部材12,13と一体に形成した鍔縁15を、前記鉄
心挿入孔hの出,入口の口内縁に止着することにより、
簡単に巻線9に取付けることができるので至便である。
【0033】次に、図17ないし図20により巻鉄心1
の継鉄部f,f1 を被覆する絶縁部材12a,13aの
第2実施例について説明する。図17において、第2実
施例で示す絶縁部材12a,13aは、ともに継鉄部
f,f1 の軸方向端面(積層端面)を被う縦長で大判な
第1覆部Xと、前記継鉄部f,f1 の外周面を覆う横長
な第2覆部Y,Y1 を第1覆部Xの側端両側から水平方
向に突出させることにより、全体形状を耐油・耐熱性に
優れた繊維部材や絶縁紙等からなる絶縁部材をほぼ十文
字状に打抜く等して設けられており、前記第2覆部Y,
1 のそれぞれの基部には、巻線9の鉄心挿入孔hと対
応する窓孔14と、この窓孔14の周縁に一定の幅寸法
により周設して形成した鍔縁15とがそれぞれ具備され
ており、この絶縁部材12a,13aの巻線9への取付
けは、第1実施例の絶縁部材12,13を取付ける場合
で説明したように、図18で示す如く、窓孔14の鍔縁
15を巻線9の鉄心挿入孔hの口内縁に止着することに
より、前記第2実施例の絶縁部材12a,13aは、第
2覆部Y,Y1 を横方向に突出した状態で、巻線9の軸
方向両端面に取付けることができる。
【0034】次に、第2実施例の絶縁部材12a,13
aを巻線9に取付けたあと、U字状に拡開した巻鉄心1
を前記のように、鉄心挿入装置17を用いて図19の如
く巻線9に組込み、このあと、開放された継鉄部f1
1 側を再閉合することにより巻鉄心1の組立を終え
る。そして、巻鉄心1の組立後、図19において、絶縁
部材12a,13aの各第1覆部Xを巻鉄心1の継鉄部
f,f1 の軸方向の端面側に折り曲げてその積層面を被
覆させると同時に、横方向に突出する第2覆部Y,Y1
を、そのまま継鉄部f,f1 の外周面に沿わせて、前記
既に折り曲げた第1覆部Xの周縁を包み込むようにして
継鉄部f,f1 の外周面に図20で示すように貼着する
ことにより、巻鉄心変圧器11を製造するものである。
この結果、巻鉄心1の継鉄部f,f1 は、縦長な第1覆
部Xと、横長な2条の第2覆部Y,Y1 とによって迅速
・確実に被覆することができる。
【0035】この際、第1,第2の覆部X,Y,Y
1 は、それぞれ巻鉄心1の大きさ(容量)に合せて一枚
の繊維部材を打抜くか、あるいは、切截すればよいの
で、簡易に製作することができる。又、巻鉄心1の継鉄
部f,f1 は絶縁部材12a,13aの存在により鉄心
の破片が漏出するのを確実に防ぐことができるととも
に、継鉄部f,f1 の被覆に当っては、最初に第1覆部
Xを折り曲げて積層端面側を覆い、次に、第2覆部Y,
1 によって継鉄部f,f1 の外周面側を覆えばよいの
で、第1実施例で説明したように、絶縁部材12,13
を巻鉄心1の継鉄部f,f1 に包み込むようにして重合
・被覆する必要は全くないので、継鉄部f,f1の被覆
作業を簡易に行うことができる利点もある。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、巻線の軸方向の両端面から突出する巻鉄心の一対の
継鉄部を、あらかじめ、巻線側に配設した広幅で、か
つ、横長な絶縁部材で完全で包み込むようにしたので、
巻鉄心変圧器の製造後において、鉄心の破片が外部に漏
出するのを確実に阻止することができる。従って、巻鉄
心変圧器の運転中に前記鉄心の破片が絶縁油中を浮遊し
て巻線に悪影響を与えるという問題を確実に解決するこ
とができる。
【0037】又、前記の絶縁部材は巻線の鉄心挿入孔
と対向して開口した窓孔に鍔縁を形成し、この鍔縁を前
記鉄心挿入孔の絶縁部分に止着することにより、巻線に
簡単に取付けることができるので、絶縁部材の取付けに
あたり、特別の取付部材は全く必要なく、絶縁部材に開
口した窓孔を巻鉄心が貫通する大きさに開口して巻線の
鉄心挿入孔に止着すればよいので、絶縁部材の取付作業
を簡易に、しかも、迅速・確実に行うことができる。
【0038】更に、本発明は巻鉄心を巻線の鉄心挿入孔
に嵌挿する場合、巻線の軸方向の端面はあらかじめ絶縁
部材に覆われているため、巻鉄心の嵌挿時鉄心の破片が
巻線内に侵入するのを未然に阻止することができるとと
もに、絶縁部材自体は窓孔に形成した鍔縁を利用して巻
線に取付けられているだけであるため、絶縁部材は簡単
に巻線の外周側に折り畳むことにより仮止めすること
できるので、巻鉄心の巻線への組込みの妨げとなること
がないため至便であり、かつ、巻線の軸方向両端とその
外周面側を被覆するように取付けられているので、巻鉄
心の組立時、鉄心の破片が巻線に付着したり、巻線内に
侵入するのを確実に防ぐことができる。
【0039】又、絶縁部材はこれを十文字状に形成し、
縦長部分は巻鉄心の継鉄部の軸方向端面側を包み、横長
部分は継鉄部の外周面側を被覆することができるため、
即ち、絶縁部材を継鉄部側においてこれを包み込むので
はなく、絶縁部材の縦長部分と横長部分とによって継鉄
部を覆うことができるので、巻鉄心の継鉄部の被覆作業
を迅速・容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法にて製造した巻鉄心変圧器を
示す斜視図である。
【図2】焼鈍処理を行って矩形状に形付けた巻鉄心を示
す平面図である。
【図3】巻鉄心の脚鉄部に絶縁補強部を形成する状態を
示す説明図である。
【図4】脚鉄部に絶縁補強部を形成した巻鉄心を示す平
面図である。
【図5】本発明の実施例において巻線と鉄心を被う絶縁
部材とを分解して示す斜視図である。
【図6】巻線に絶縁部材を取付けた状態を示す斜視図で
ある。
【図7】U字状に開いた巻鉄心の拡開された継鉄部に鉄
心保護帽を被せた状態を示す巻鉄心の平面図である。
【図8】巻鉄心を巻線に組込む状態を示す説明図であ
る。
【図9】巻鉄心を巻線に挿入するために使用する鉄心挿
入装置の斜視図である。
【図10】巻鉄心を巻線に挿入した状態を示す斜視図で
ある。
【図11】絶縁部材と巻線に挿入した巻鉄心との関係を
示す説明図である。
【図12】巻鉄心の継鉄部に絶縁部材を被せる状態を示
す説明図である。
【図13】巻線に挿入した巻鉄心を再組立する状態を示
す平面図である。
【図14】巻鉄心の再組立の途中を示す平面図である。
【図15】再組立を行った巻鉄心を示す斜視図である。
【図16】巻鉄心に絶縁部材を被せた状態を示す説明図
である。
【図17】鉄心を覆う絶縁部材の第2実施例を示すもの
で、絶縁部材と巻線とを分解して示す斜視図である。
【図18】第2実施例の鉄心を覆う絶縁部材を巻線に取
付けた状態を示す巻線の斜視図である。
【図19】同じく、第2実施例の鉄心を被う絶縁部材を
取付けた巻線に巻鉄心を挿入した状態を示す斜視図であ
る。
【図20】第2実施例の鉄心を被う絶縁部材を用いて製
造した巻鉄心変圧器の斜視図である。
【図21】従来の製造方法により巻鉄心を巻線に挿入す
る状態を示す説明図である。
【図22】従来の製造方法によって製造した巻鉄心を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 巻鉄心 8 絶縁補強部 9 巻線 11 巻鉄心変圧器 12,13 絶縁部材 14 窓孔 15 鍔縁 25 被覆部 f,f1 継鉄部 g 脚鉄部 h 鉄心挿入孔

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質磁性合金薄帯からなり、一対の継
    鉄部の一方に接合部を形成して矩形状に成形加工した巻
    鉄心と、この巻鉄心の一対の脚鉄部に嵌装した巻線とを
    具備して構成した巻鉄心変圧器において、前記巻線の軸
    方向の両端面に、巻線の鉄心挿入孔と対応する位置に窓
    孔を開口し、この窓孔に巻線の鉄心挿入孔に当接する鍔
    縁を所定の幅寸法でもって形成し、この鍔縁を巻線の鉄
    心挿入孔の口内縁に止着した耐熱及び耐油性に富む繊維
    部材あるいは絶縁紙等により広幅で、かつ、横長に形成
    した絶縁部材を配設し、この絶縁部材を前記巻線が嵌挿
    される脚鉄部を除いた一対の継鉄部に、該継鉄部を外部
    に露出させることなく被覆させて被覆部を前記継鉄部と
    一体的に形成したことを特徴とする巻鉄心変圧器。
  2. 【請求項2】 前記絶縁部材は、巻鉄心の継鉄部の軸方
    向端面を被う縦長な第1の覆部と、この第1の覆部の横
    方向の両側から突出して継鉄部の外周面を覆う横長な第
    2の覆部とを備えて形成したことを特徴とする請求項1
    記載の巻鉄心変圧器。
  3. 【請求項3】 非晶質磁性合金薄帯からなり、一対の継
    鉄部の一方に接合部を形成して矩形状に成形加工した巻
    鉄心と、前記巻鉄心の一対の脚鉄部に嵌装した巻線とを
    具備させて巻鉄心変圧器を製造する巻鉄心変圧器の製造
    方法において、前記巻線の軸方向の両端面に、巻線の鉄
    心挿入孔と対応する位置に窓孔を開口して前記巻線の軸
    方向の端面を十分に覆う広さの絶縁部材を、前記窓孔に
    周設した鍔縁を巻線の鉄心挿入孔の口内縁に止着して配
    設する工程と、前記絶縁部材を巻線の外周面側に折り曲
    げて巻線の軸方向の端面と外周面とをそれぞれ仮に
    う工程と、巻鉄心の一方の継鉄部に設けた接合部を開放
    して巻鉄心の脚鉄部を巻線の鉄心挿入孔に嵌挿する工程
    と、前記開放された継鉄部を再接合する工程と、前記巻
    線の外周面を仮に被覆していた絶縁部材を巻線の鉄心挿
    入孔から突出する巻鉄心の一対の継鉄部側にそれぞれ被
    せる工程と、更に、一対の継鉄部に被せた絶縁部材によ
    り該継鉄部を包み込前記巻鉄心の継鉄部に被覆部を形
    成する工程とを備えたことを特徴とする巻鉄心変圧器の
    製造方法。
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