JP2003133141A - 巻鉄心変圧器及びその製造方法 - Google Patents

巻鉄心変圧器及びその製造方法

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JP2003133141A
JP2003133141A JP2001323105A JP2001323105A JP2003133141A JP 2003133141 A JP2003133141 A JP 2003133141A JP 2001323105 A JP2001323105 A JP 2001323105A JP 2001323105 A JP2001323105 A JP 2001323105A JP 2003133141 A JP2003133141 A JP 2003133141A
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core
iron
yoke
wound
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Yoshikazu Suda
芳和 須田
Satoshi Yamada
聡 山田
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Aichi Electric Co Ltd
Original Assignee
Aichi Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄心組立時における磁性薄帯の欠落を防ぐと
ともに、巻鉄心の巻線への組込み作業を迅速・容易に行
うことにより、巻鉄心変圧器の生産性を向上させること
を可能とする。 【解決手段】 脚鉄部c,c及び接合部を有しない側の
継鉄部eに絶縁補強部13,14を設けた単位巻鉄心
を、非晶質磁性合金薄帯の幅方向に複数個並置し、か
つ、一体化することにより巻鉄心21を形成し、前記巻
鉄心21を、該巻鉄心21の幅方向に複数個並置した状
態で巻線30に嵌挿し、更に、接合部を有する側の継鉄
部fを、前記巻鉄心21の脚鉄部c,cに設けられてい
る絶縁補強部13の一方端側に止着した、絶縁性の幅広
なシート状の被覆カバー22によって、各巻鉄心21毎
に被覆するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非晶質磁性合金薄
帯からなる1ターンカット方式の巻鉄心を備えた巻鉄心
変圧器及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、配電用変圧器においては、その鉄
心材料として非晶質磁性合金薄帯(以下、単に磁性薄帯
という)を使用した変圧器鉄心が種々開発され、実用化
されてきている。前記変圧器鉄心に用いる磁性薄帯は、
磁性合金の溶融体を超急冷して製造するもので、鉄損が
非常に小さく優れた磁気特性を備えている。
【0003】そして、前記磁性薄帯を用いて変圧器鉄心
を製造する場合は、一般に一対の継鉄部のうち、一方の
継鉄部にバットジョイントやラップジョイント等の接合
部を備えた所謂、1ターンカット方式の巻鉄心が今日で
は多く製造されている。
【0004】前記1ターンカット方式の巻鉄心を形成す
る場合は、複数枚重ね合わせて積層した磁性薄帯を所定
の長さ寸法で切断して鉄心素板を形成し、この鉄心素板
を階段状に複数層積層して鉄心素板群を設け、この鉄心
素板群を順次巻板機により円形状に所要層数巻回して環
状鉄心を形成し、この環状鉄心を更に成形治具を用いて
矩形成形した後、磁場焼鈍を行うことにより、所定積層
厚の1ターンカット方式の巻鉄心を形成していた。
【0005】つづいて、前記のように形成した巻鉄心を
巻線に組込む場合は、例えば、図20で示すように、巻
鉄心1を、各鉄心素板群1a,1b毎に、その一方の継
鉄部に設けた接合部1cを拡開して分割し、前記分割し
た各鉄心素板群1a,1bを巻線2の鉄心挿入孔2aに
順次組込んで、その接合部1cを再接合することによ
り、前記巻鉄心1の再組立を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然るに、前記のように
して1ターンカット方式の巻鉄心1を巻線2に組込む場
合、前記巻鉄心1を構成する磁性薄帯は、剛性に乏し
く、しかも、磁場焼鈍を行うことにより非常に脆弱化し
ているので、各鉄心素板群1a,1bを巻線2に挿入す
る際や、巻鉄心1の再組立後に衝撃や振動等の外力が加
わると、前記巻鉄心1の角部や積層端面が欠落して破片
が生じ、この破片が巻線2の軸方向端面からその内部に
侵入したり、巻線2の鉄心挿入孔2a内に残存したりす
ることが考えられる。従って、変圧器の運転中に、前記
巻線2内や鉄心挿入孔2a内に入り込んだ破片が絶縁油
の対流に乗じて漂遊し、巻線2の導電部分に接触する
と、層間短絡事故等を誘発するという問題があった。
【0007】また、1ターンカット方式の巻鉄心を複数
個使用して三相巻鉄心を形成し、前記三相巻鉄心を巻線
に組込むような場合、前記複数個の巻鉄心を、それぞれ
各鉄心素板群毎に接合部を拡開して分割し、順次巻線に
組込んだ後、再組立を行わなければならないため、前記
三相巻鉄心の組立作業には手間と時間がかかり、生産効
率の向上を妨げる大きな要因となっていた。
【0008】本発明は、前記種々の問題点に鑑み、鉄心
組立時等における磁性薄帯の欠落等を防ぐとともに、巻
鉄心の巻線への組込み作業を迅速・容易に行うことによ
り、巻鉄心変圧器の生産性を向上させることを可能とし
た巻鉄心変圧器とその製造方法を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、一対の継鉄部の一方に突合せ等の接合部
を備えて矩形状に成形加工した非晶質磁性合金薄帯から
なる巻鉄心を、前記接合部を利用してU字状に拡開した
状態でその脚鉄部を巻線に嵌挿し、前記接合部を再接合
することにより構成した巻鉄心変圧器において、前記巻
鉄心は、該巻鉄心の幅方向に複数個並置した状態で巻線
に嵌挿されており、前記複数個の巻鉄心の各脚鉄部及び
接合部を有しない側の継鉄部には、それぞれ絶縁補強部
を設けるとともに、前記複数個の巻鉄心の接合部を有す
る側の継鉄部は、各巻鉄心の各脚鉄部に設けられている
絶縁補強部の一方端側に止着した絶縁性の広幅なシート
状の被覆カバーによって、各巻鉄心毎に被覆するように
したことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の巻
鉄心変圧器において、前記巻鉄心は、複数個の単位巻鉄
心を非晶質磁性合金薄帯の幅方向に並置し、かつ、一体
化することにより形成し、前記巻鉄心の一体化された脚
鉄部に設けられている絶縁補強部の一方端側に止着した
絶縁性の広幅なシート状の被覆カバーによって、前記巻
鉄心の一体化された接合部を有する側の継鉄部を、各巻
鉄心毎に一括して被覆するようにしたことを特徴とす
る。
【0011】請求項3記載の発明は、一対の継鉄部の一
方に突合せ等の接合部を備えて矩形状に成形加工した非
晶質磁性合金薄帯からなる巻鉄心を、前記接合部を利用
してU字状に拡開した状態でその脚鉄部を巻線に嵌挿
し、前記接合部を再接合することにより構成した巻鉄心
変圧器において、前記巻鉄心は、該巻鉄心の幅方向に複
数個並置した状態で巻線に嵌挿されており、前記複数個
の巻鉄心の各脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部に
は、それぞれ絶縁補強部を設けるとともに、前記絶縁補
強部を設けた脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部、
並びに、接合部を有する側の継鉄部を、筒状の第1被覆
部及び広幅なシート状の第2被覆部からなる絶縁性の被
覆カバーによって、各巻鉄心毎に被覆するようにしたこ
とを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の巻
鉄心変圧器において、前記巻鉄心は、複数個の単位巻鉄
心を非晶質磁性合金薄帯の幅方向に並置し、かつ、一体
化することにより形成し、前記巻鉄心の絶縁補強部を設
けた脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部、並びに、
接合部を有する側の継鉄部を、筒状の第1被覆部及び広
幅なシート状の第2被覆部からなる絶縁性の被覆カバー
によって、各巻鉄心毎に一括して被覆するようにしたこ
とを特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
記載の巻鉄心変圧器において、前記絶縁補強部は、巻鉄
心の各脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部の積層端
面を接着剤にてコーティングすることにより形成したこ
とを特徴とする。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項1ないし4
記載の巻鉄心変圧器において、前記絶縁補強部は、巻鉄
心の各脚鉄部を絶縁紙にて囲繞するとともに、接合部を
有しない側の継鉄部の積層端面を接着剤にてコーティン
グすることにより形成したことを特徴とする。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項1ないし4
記載の巻鉄心変圧器において、前記絶縁補強部は、巻鉄
心の各脚鉄部を絶縁紙にて囲繞するとともに、接合部を
有しない側の継鉄部の積層端面を絶縁性の保護シートを
貼着することにより被覆して形成したことを特徴とす
る。
【0016】請求項8記載の発明は、一対の継鉄部の一
方に突合せ等の接合部を備えて矩形状に成形加工した非
晶質磁性合金薄帯からなる巻鉄心の脚鉄部及び接合部を
有しない側の継鉄部に絶縁補強部を設ける工程と、前記
脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部に絶縁補強部を
設けた巻鉄心の接合部を有する側の継鉄部を、前記接合
部の位置で開放してU字状に拡開する工程と、前記U字
状に拡開した巻鉄心の各脚鉄部に設けられている絶縁補
強部の一方端側に、絶縁性の広幅なシート状の被覆カバ
ーを止着する工程と、前記被覆カバーにより拡開された
状態の継鉄部を仮被覆する工程と、前記拡開された状態
の継鉄部を被覆カバーにより仮被覆した巻鉄心を、該巻
鉄心の幅方向に複数個並置し、かつ、一括して起立させ
る工程と、前記起立させた複数個の巻鉄心の脚鉄部を巻
線に嵌挿する工程と、前記巻線に嵌挿した各巻鉄心の拡
開された継鉄部を仮被覆している被覆カバーを、前記巻
線の軸方向端面上に広げる工程と、前記被覆カバーを巻
線の軸方向端面上に広げた状態で、各巻鉄心の拡開され
た継鉄部を再接合する工程と、前記各巻鉄心の再接合さ
れた継鉄部を被覆カバーによって、各巻鉄心毎に被覆す
る工程からなることを特徴とする。
【0017】請求項9記載の発明は、一対の継鉄部の一
方に突合せ等の接合部を備えて矩形状に成形加工した非
晶質磁性合金薄帯からなる巻鉄心の脚鉄部及び接合部を
有しない側の継鉄部に絶縁補強部を設ける工程と、前記
脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部に絶縁補強部を
設けた巻鉄心の接合部を有する側の継鉄部を、前記接合
部の位置で開放してU字状に拡開する工程と、筒状の第
1被覆部及び広幅なシート状の第2被覆部からなる絶縁
性の被覆カバーの前記第1被覆部により、U字状に拡開
した巻鉄心の各脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部
を被覆する工程と、前記被覆カバーの第2被覆部により
接合部において拡開された状態の継鉄部を仮被覆する工
程と、前記第1,第2被覆部からなる被覆カバーにより
被覆した巻鉄心を、該巻鉄心の幅方向に複数個並置し、
かつ、一括して起立させる工程と、前記起立させた複数
個の巻鉄心の脚鉄部を巻線に嵌挿する工程と、前記巻線
に嵌挿した各巻鉄心の拡開された継鉄部を仮被覆してい
る被覆カバーの第2被覆部を、前記巻線の軸方向端面上
に広げる工程と、前記被覆カバーの第2被覆部を巻線の
軸方向端面上に広げた状態で、各巻鉄心の拡開された継
鉄部を再接合する工程と、前記各巻鉄心の再接合された
継鉄部を被覆カバーの第2被覆部によって、各巻鉄心毎
に被覆する工程からなることを特徴とする。
【0018】請求項10記載の発明は、一対の継鉄部の
一方に突合せ等の接合部を備えて矩形状に成形加工した
非晶質磁性合金薄帯からなる単位巻鉄心の脚鉄部及び接
合部を有しない継鉄部に絶縁補強部を設ける工程と、前
記脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部に絶縁補強部
を設けた巻鉄心の接合部を有する側の継鉄部を、前記接
合部の位置で開放してU字状に拡開する工程と、前記U
字状に拡開した単位巻鉄心を非晶質磁性合金薄帯の幅方
向に複数個並置し、かつ、一体化することにより巻鉄心
を形成する工程と、前記巻鉄心の一体化された脚鉄部に
設けられている絶縁補強部の一方端側に、絶縁性の幅広
なシート状の被覆カバーを止着する工程と、前記被覆カ
バーにより巻鉄心の拡開された状態の継鉄部を仮被覆す
る工程と、前記拡開された状態の継鉄部を被覆カバーに
より仮被覆した巻鉄心を、該巻鉄心の幅方向に複数個並
置し、かつ、一括して起立させる工程と、前記起立させ
た複数個の巻鉄心の脚鉄部を巻線に嵌挿する工程と、前
記巻線に嵌挿した各巻鉄心の拡開された継鉄部を仮被覆
している被覆カバーを、前記巻線の軸方向端面上に広げ
る工程と、前記被覆カバーを巻線の軸方向端面上に広げ
た状態で、各巻鉄心の拡開された継鉄部を再接合する工
程と、前記各巻鉄心の再接合された継鉄部を被覆カバー
によって各巻鉄心毎に一括して被覆する工程からなるこ
とを特徴とする。
【0019】請求項11記載の発明は、一対の継鉄部の
一方に突合せ等の接合部を備えて矩形状に成形加工した
非晶質磁性合金薄帯からなる単位巻鉄心の脚鉄部及び接
合部を有しない継鉄部に絶縁補強部を設ける工程と、前
記脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部に絶縁補強部
を設けた巻鉄心の接合部を有する側の継鉄部を、前記接
合部の位置で開放してU字状に拡開する工程と、前記U
字状に拡開した単位巻鉄心を非晶質磁性合金薄帯の幅方
向に複数個並置し、かつ、一体化することにより巻鉄心
を形成する工程と、筒状の第1被覆部及び広幅なシート
状の第2被覆部からなる絶縁性の被覆カバーの前記第1
被覆部により、前記巻鉄心の一体化された脚鉄部及び接
合部を有しない側の継鉄部を被覆する工程と、前記被覆
カバーの第2被覆部により巻鉄心の拡開された状態の継
鉄部を仮被覆する工程と、前記第1,第2被覆部からな
る被覆カバーにより被覆した巻鉄心を、該巻鉄心の幅方
向に複数個並置し、かつ、一括して起立させる工程と、
前記起立させた複数個の巻鉄心の脚鉄部を巻線に嵌挿す
る工程と、前記巻線に嵌挿した各巻鉄心の拡開された継
鉄部を仮被覆している被覆カバーの第2被覆部を、前記
巻線の軸方向端面上に広げる工程と、前記被覆カバーの
第2被覆部を巻線の軸方向端面上に広げた状態で、各巻
鉄心の拡開された継鉄部を再接合する工程と、前記各巻
鉄心の再接合された継鉄部を被覆カバーの第2被覆部に
よって各巻鉄心毎に一括して被覆する工程からなること
を特徴とする。
【0020】請求項12記載の発明は、請求項8ないし
11記載の巻鉄心変圧器の製造方法において、前記脚鉄
部及び接合部を有しない継鉄部に絶縁補強部を設ける工
程は、脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部の積層端
面を接着剤にてコーティングする工程からなることを特
徴とする。
【0021】請求項13記載の発明は、請求項8ないし
11記載の巻鉄心変圧器の製造方法において、前記脚鉄
部及び接合部を有しない継鉄部に絶縁補強部を設ける工
程は、脚鉄部を絶縁紙にて囲繞する工程と、接合部を有
しない側の継鉄部の積層端面を接着剤にてコーティング
する工程からなることを特徴とする。
【0022】請求項14記載の発明は、請求項8ないし
11記載の巻鉄心変圧器の製造方法において、前記脚鉄
部及び接合部を有しない継鉄部に絶縁補強部を設ける工
程は、脚鉄部を絶縁紙にて囲繞する工程と、接合部を有
しない側の継鉄部の積層端面を絶縁性の保護シートを貼
着することにより被覆する工程からなることを特徴とす
る。
【0023】本発明は、巻鉄心の脚鉄部及び接合部を有
しない側の継鉄部に絶縁補強部を形成するとともに、接
合部において拡開した継鉄部を絶縁性の広幅な被覆カバ
ーによって仮被覆した状態で、前記巻鉄心を、該巻鉄心
の幅方向に複数個並置し、かつ、巻線に嵌挿するように
したので、前記各巻鉄心の巻線への挿入作業を、非晶質
磁性合金薄帯の破片の発生を抑制しつつ、迅速・容易に
行うことができる。
【0024】また、各巻鉄心を巻線へ嵌挿した後は、前
記巻線の軸方向端面上部に、拡開した継鉄部を仮被覆し
ている被覆カバーを広げ、この状態で、前記継鉄部の再
接合を行い、前記再接合後の継鉄部を被覆カバーにて各
巻鉄心毎に(個別に)被覆するようにしたので、継鉄部
の再接合時に発生する非晶質磁性合金薄帯の破片が、巻
線の軸方向端面からその内部に侵入するのを防ぐことが
できるとともに、前記破片は再接合後の継鉄部とともに
被覆カバー内に内包することができるため、前記破片が
外部に漏出するのを確実に阻止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
ないし図19を参照しながら説明する。なお、本発明に
おいては、図1で示す非晶質磁性合金薄帯(以下、単に
磁性薄帯という)からなる1ターンカット方式の単位巻
鉄心11を、例えば、磁性薄帯の幅方向(以下、材料幅
方向という)に2個、単位巻鉄心11の幅方向(以下、
鉄心幅方向という)に4個並置する、即ち、合計8個の
単位巻鉄心11を使用することにより、図17で示す三
相五脚構造を備えた巻鉄心変圧器Tを製造する場合につ
いて説明する。
【0026】はじめに、図1で示す単位巻鉄心11を形
成する場合は、複数枚重ね合わせて積層した磁性薄帯を
所定の長さ寸法で切断して鉄心素板を形成し、この鉄心
素板を階段状に複数層積層して鉄心素板群を設け、更
に、この鉄心素板群を順次巻板機(図示せず)により円
形状に所要層数巻回して環状鉄心を形成する。つづい
て、前記環状鉄心を成形治具を用いて矩形成形し、磁場
焼鈍を行うことにより、図1で示す単位巻鉄心11を形
成する。
【0027】なお、前記単位巻鉄心11の最内周及び最
外周には、それぞれ板厚の薄い鋼板(例えば、けい素鋼
帯等)からなる内側及び外側補強枠a,bが配設されて
いる。また、鉄心幅方向に並置される4個の単位巻鉄心
11のうち、左右両端に位置する単位巻鉄心11は、そ
の内側に配置される単位巻鉄心11よりも、やや鉄心幅
方向の寸法を小さくして形成する。
【0028】次に、前記矩形状に成形した単位巻鉄心1
1の一対の脚鉄部c,c及び接合部dを有しない側の継
鉄部eの積層端面に、例えば、図2で示すように、常温
硬化性のエポキシ樹脂等からなる接着剤12を塗布し、
この後、図3で示すように、単位巻鉄心11の一対の脚
鉄部c,cにシート状の絶縁紙を巻回することにより、
絶縁補強部13,13を形成する。この結果、単位巻鉄
心11に外力が加わった場合でも、磁場焼鈍によって脆
弱化している前記単位巻鉄心11の角部や積層端面が欠
落するのを良好に防ぐことができるとともに、単位巻鉄
心11全体の剛性強化を図ることが可能となる。
【0029】また、単位巻鉄心11の各脚鉄部c,cに
絶縁補強部13,13を形成するのと同時に、前記単位
巻鉄心11の接合部dを有しない側の継鉄部eには、図
3で示すように、その積層端面の上下方向から絶縁紙等
からなる保護シート14a,14aを貼着して前記積層
端面を被覆することにより絶縁補強部14を形成し(図
4参照)、前記継鉄部eの一部が欠落する等して破片が
外部に飛散するのを防ぐようにしている。
【0030】なお、前記接着剤12は、図2で示すよう
に、一対の脚鉄部c,c及び接合部を有しない継鉄部e
の積層端面の全面にわたって塗布する代わりに、所定の
間隔を設けた状態で塗布するようにしてもよい。また、
前記絶縁補強部13は、シート状の絶縁紙を脚鉄部c,
cに巻回して形成する代わりに、脚鉄部c,cの積層端
面の上下両側からコ字状に形成した一対の絶縁部材を貼
着することによって形成するようにしてもよい(この
際、接着剤12は脚鉄部c,cの積層端面に塗布してお
いてもよいし、一対の絶縁部材側に塗布しておいてもよ
い)。更に、前記絶縁補強部13は、単純に脚鉄部c,
cの積層端面に塗布した接着剤12を硬化させることに
よって形成するようにしてもよい。また、接合部dを有
しない側の継鉄部eの積層端面に保護シート14aを貼
着する際、接着剤12は前記継鉄部eの積層端面に塗布
する代わりに、保護シート14a側に塗布するようにし
てもよい。更に、前記絶縁補強部14は、単純に接合部
dを有しない側の継鉄部eの積層端面に塗布した接着剤
12を硬化させることによって形成するようにしてもよ
い。
【0031】つづいて、前記のように単位巻鉄心11の
各脚鉄部c,c及び接続部dを有しない側の継鉄部eに
絶縁補強部13,14を形成したら、図4で示すよう
に、単位巻鉄心11の接合部dを有する側の継鉄部f側
を、前記接合部dの位置で開放する。即ち、単位巻鉄心
11を図3で示す矩形状態から、図4で示すように、平
面形状がU字状となるように拡開する。なお、前記単位
巻鉄心11は、その脚鉄部c,c及び接続部dを有しな
い側の継鉄部eに絶縁補強部13,14を形成すること
により、剛性が十分に維持されているので、単位巻鉄心
11の拡開作業に際して自重変形したり、型崩れ等を起
こしたりすることなく、円滑・良好にU字状に開放・保
持することができる。
【0032】この後、接合部dを利用して拡開した単位
巻鉄心11の継鉄部f,fには、図5に2点鎖線で示す
ように、先端を先細状となした黄銅等からなる保護キャ
ップ15,15を被せる。この結果、単位巻鉄心11の
拡開された継鉄部f,fの先端が、巻線30への挿入時
に、前記巻線30の鉄心挿入孔30a(図12参照)の
入口等と衝接して欠損したり、内,外方向に傾倒して巻
線30への挿入作業を困難にしたりするという問題の解
決を図っている。
【0033】なお、本発明においては、前記単位巻鉄心
11を8個使用して三相五脚構造の巻鉄心変圧器Tを構
成する関係上、1台の巻鉄心変圧器Tを製造するに際し
ては、前記作業を合計8回繰り返すこととなる。そし
て、各単位巻鉄心11について、その脚鉄部c,c及び
接合部dを有しない側の継鉄部eに絶縁補強部13,1
4を形成するとともに、接合部dを利用して拡開した継
鉄部f,fに保護キャップ15,15を被せる作業が終
了したら、つづいて、2個の単位巻鉄心11,11を材
料幅方向に並置して一体化することにより、巻線30に
組込むための巻鉄心21(図7参照)を形成する。
【0034】即ち、図6で示すように、図示しない作業
台等の上に枕木g,gを介して横倒しの状態で載置され
た一方の単位巻鉄心11の脚鉄部c,c、及び接合部d
を有しない側の継鉄部eの上端面に、プレスボード等の
絶縁部材16を配置し、この状態で、他方の単位巻鉄心
11を図示しないクレーン等を用いて吊上げ、前記他方
の単位巻鉄心11を一方の単位巻鉄心11上に、該一方
の単位巻鉄心11との間に前記絶縁部材16を介在させ
た状態で載置する。そして、前記絶縁部材16を介在さ
せた状態で材料幅方向に並置した2個の単位巻鉄心1
1,11の脚鉄部c,c及び接合部dを有しない側の継
鉄部eを、それぞれ粘着テープ17を用いて固定するこ
とにより、図7で示す巻鉄心21を形成する。
【0035】前記のように、8個の単位巻鉄心11,1
1,・・・を、それぞれ2個1組として材料幅方向に並置
して一体化することにより、合計4個の巻鉄心21を形
成したら、つづいて、各巻鉄心21の脚鉄部c,cに設
けた絶縁補強部13,13の一方端側(図7の右側)
に、被覆カバー22a,22bを取付ける。前記被覆カ
バー22a,22bは、図7で示すように、拡開した一
対の継鉄部f,fを個々に被覆することができる大きさ
を備え、耐熱性及び耐油性に優れた繊維部材や絶縁紙等
の絶縁部材によって形成されている。また、前記被覆カ
バー22a,22bには、それぞれ拡開した継鉄部f,
fが貫通する窓孔22cが穿孔され、この窓孔22cの
周縁には、所定の高さ寸法で前記窓孔22c,22cを
囲繞する角形の糊代部22dが一体的に設けられてい
る。
【0036】そして、前記被覆カバー22a,22bを
各巻鉄心21の脚鉄部c,cに設けた絶縁補強部13,
13に取付ける場合は、拡開した継鉄部f,fの先端側
から、前記被覆カバー22a,22bを窓孔22cを利
用して、図7,8で示すように、個々に広げた状態で継
鉄部f,fに嵌め込み、脚鉄部c,cの絶縁補強部1
3,13の一方端側に糊代部22dを合致させ、この糊
代部22dを粘着テープ等を用いて絶縁補強部13,1
3に止着する。この後、前記巻鉄心21の絶縁補強部1
3,13に広げた状態で止着した被覆カバー22a,2
2bは、図9で示すように、拡開した継鉄部f,fに被
せた保護キャップ15,15の外側から、これを包み込
むように折りたたみ、前記折りたたみ部分をゴムバンド
等によって仮止めする(即ち、拡開した継鉄部f,fを
被覆カバー22a,22bにて仮被覆する)。
【0037】次に、図9で示すように、横倒しの状態の
各巻鉄心21に被覆カバー22a,22bを取付け、か
つ、拡開した継鉄部f,fを前記被覆カバー22a,2
2bにより仮被覆したら、前記各巻鉄心21を横倒しの
状態から、図12で示すように起立させる。なお、本発
明においては、例えば、図10,11で示す載置部材2
3,支持部材24及び図示しない起立装置を使用するこ
とにより、4個の巻鉄心21を一括して起立させる。前
記載置部材23は、図10で示すように、その長さ方向
(図10の左右方向)に沿って所定の間隔を設けた状態
で、巻鉄心21の脚鉄部c,cを載置するための複数の
載置ブロック23aを備えており、また、支持部材24
には、図10,11で示すように、前記載置部材23に
設けた載置ブロック23a間に嵌合し、かつ、巻鉄心2
1の接合部dを有しない側の継鉄部eを、その積層端面
の両側(上下方向)から支持するための複数の支持ブロ
ック24aが具備されている。
【0038】そして、各巻鉄心21を横倒しの状態から
一括して起立させる場合は、前記巻鉄心21を図示しな
いクレーン等を使用して吊上げ、載置部材23に設けた
載置ブロック23a上に、隣接する載置ブロック23
a,23a間に跨らせた状態で順次乗載し、前記載置部
材23の長さ方向に沿って、4個の巻鉄心21を並置す
る(図10参照)。つづいて、支持部材24に設けた支
持ブロック24aを、図11で示すように、各巻鉄心2
1の接合部dを有しない側の継鉄部e側から、載置部材
23の載置ブロック23a間に嵌合し、前記支持ブロッ
ク24aにより、載置ブロック23a上に乗載された各
巻鉄心21の接合部dを有しない側の継鉄部eを、その
積層端面の両側(上下方向)から支持する(図11参
照)。
【0039】この後、載置部材23に載置ブロック23
aを介して乗載した各巻鉄心21を、図示しないローラ
ーコンベア等の搬送手段により、図示しない起立装置の
位置まで搬送するとともに、前記起立装置を使用して、
載置部材23に乗載した各巻鉄心21を横倒しの状態か
ら、図12で示すように、拡開した継鉄部f,f側が上
向きとなるように一括して起立させる。前記のように、
各巻鉄心21をその拡開した継鉄部f,f側を上向きと
した状態で起立させたら、支持部材24の支持ブロック
24aと載置部材23の載置ブロック23aとの嵌合状
態を解除することにより、前記載置部材23を除去す
る。
【0040】このように、本発明においては、鉄心幅方
向に並置した4個の巻鉄心21,21,・・・を、載置部
材23,支持部材24及び図示しない起立装置を使用す
ることにより、迅速・容易に一括して起立させることが
可能となり、利便である。なお、前記各巻鉄心21は、
それぞれ脚鉄部c,c及び接合部dを有しない側の継鉄
部eに絶縁補強部13,14を形成することにより、剛
性が強化されているので、前記各巻鉄心21を起立させ
た後に載置部材23を除去しても、各巻鉄心21を型崩
れすることなく直立させることができる。
【0041】前記のように各巻鉄心21を一括して起立
させたら、つづいて、巻線30の鉄心挿入孔30aに挿
入される拡開された継鉄部f,fに、図12に2点鎖線
で示すように、薄板状の挿入案内板25を被せる。この
後、前記巻線30を図示しないクレーン等にて吊上げ、
起立状態の各巻鉄心21の上方から、前記巻鉄心21の
拡開した継鉄部f,fと、鉄心挿入孔30aとを位置合
わせした状態で下降させることにより、図13で示すよ
うに、前記鉄心挿入孔30aに巻鉄心21の拡開された
継鉄部f,f及び脚鉄部c,cを挿入する。このとき、
前記巻鉄心21の拡開された継鉄部f,fは、該継鉄部
f,fに被せた挿入案内板25の存在により、巻線30
の鉄心挿入孔30aへ円滑に挿入することができる。
【0042】前記のように巻線30に巻鉄心21を組込
んだら、挿入案内板25を拡開した継鉄部f,fから除
去するとともに、前記継鉄部f,fにゴムバンド等を用
いて仮止めされている被覆カバー22a,22bの仮止
めを解き、前記被覆カバー22a,22bを、図14で
示すように、巻線30の軸方向端面上部に広げる。つづ
いて、各巻鉄心21のそれぞれの脚鉄部c,cに取付け
た一対の被覆カバー22a,22bを、各巻鉄心21の
脚鉄部c,c間において粘着テープ等を用いて貼着する
ことにより、巻鉄心21の再接合した継鉄部fを個別に
被覆することができる大きさの被覆カバー22を形成す
る。
【0043】なお、隣接する巻鉄心21,21におい
て、一方の巻鉄心21の一方の脚鉄部cに取付けた被覆
カバー22aと、他方の巻鉄心21の他方の脚鉄部cに
取付けた被覆カバー22bの端部同士は、拡開した継鉄
部f,fの再接合時に作業の妨げとならないように、図
示しないクリップ等を用いて仮止めしておくとよい。
【0044】前記の状態で、各巻鉄心21の脚鉄部c,
c間に所定板厚の絶縁部材26を配設し(図15参
照)、この後、図14における前列側(手前側)に位置
する各単位巻鉄心11の拡開された継鉄部f,fに被せ
てある保護キャップ15,15を順次取外して、前記各
単位巻鉄心11の再組立を行う。このとき、巻鉄心21
を構成する各単位巻鉄心11,11の間には、プレスボ
ード等の絶縁部材16が介在させてあるため(図6参
照)、脚鉄部c,cの一方端側(拡開された継鉄部f,
f側)には、前記絶縁部材16の板厚寸法に相当する間
隙が形成されており、この結果、前記拡開された継鉄部
f,fから円滑・良好に保護キャップ15,15を取外
すことができる。
【0045】各単位巻鉄心11の再組立を行う場合は、
はじめに、前記継鉄部f,fの再接合を行う前に、単位
巻鉄心11の最内層に配設した内側補強枠aの開放端を
拡開前の状態(互いに相対する方向)に折り曲げて重合
し、その重合部をスポット溶接等により接合する。つづ
いて、前記継鉄部f,fをその最内層部分から順次拡開
前の状態(互いに相対する方向)に折り曲げ、接合部d
を互いに再接合する。更に、単位巻鉄心11の最外層に
配設した外側補強枠bの開放端を拡開前の状態(互いに
相対する方向)に折り曲げて重合し、その重合部をスポ
ット溶接等によって接合することにより、前列側に位置
する各単位巻鉄心11を、図14に示すU字状に拡開さ
れた状態から、図15で示すように矩形状に再組立す
る。
【0046】図15における前列側(手前側)に位置す
る全ての単位巻鉄心11の再組立が終了したら、つづい
て、後列側(奥側)に位置する各単位巻鉄心11の拡開
した継鉄部f,fに被せてある保護キャップ15,15
を順次取外し、この状態で、前記後列側の各単位巻鉄心
11を、前列側の各単位巻鉄心11の再組立時と同様
に、図15に示すU字状に拡開された状態から、図16
で示すように矩形状に再組立する。
【0047】図16で示すように、前列側及び後列側全
ての単位巻鉄心11の再組立が終了したら、前記前列側
及び後列側の各単位巻鉄心11,11の接合部dを有す
る側の継鉄部f,f間にプレスボード等の絶縁部材(図
示せず)を挿入するとともに、各単位巻鉄心11,11
の脚鉄部c,c間に配設した絶縁部材26を除去する。
この後、巻線30の軸方向端面上部に広げてある被覆カ
バー22を、巻鉄心21の再接合した継鉄部fを包み込
むように折り重ね、その折り重ね部分の重合端縁を図1
7で示すように、継鉄部fの外周面において粘着テープ
等によって止着することにより、巻鉄心21の接合部d
を有する側の継鉄部fを、被覆カバー22によって個別
に被覆する。そして、全ての巻鉄心21について、前記
のように、接合部dを有する側の継鉄部fを被覆カバー
22により個別に被覆することにより、本発明の三相五
脚構造を備えた巻鉄心変圧器Tを製造するものである。
【0048】このように、本発明においては、2個の単
位巻鉄心11,11を材料幅方向に並置し、かつ、一体
化して形成した巻鉄心21の脚鉄部c,cの一方端側
に、それぞれ被覆カバー22a,22bを取付け、か
つ、これを保護キャップ15,15に仮止めした状態
で、前記脚鉄部c,cを巻線30の鉄心挿入孔30aに
挿入し、この後、前記被覆カバー22a,22bの仮止
めを解いて、巻線30の軸方向端面上部に広げ、かつ、
これら被覆カバー22a,22bによって再接合後の継
鉄部fを個別に被覆することが可能な大きさの被覆カバ
ー22を形成した状態で、巻鉄心21の拡開した継鉄部
f,fを再接合するようにしたので、前記拡開した継鉄
部f,fの再接合時に生じる磁性薄帯の破片は、前記被
覆カバー22によってその内部に封じ込めておくことが
可能となり、この結果、巻鉄心21を構成する各単位巻
鉄心11の再組立時、あるいは、再組立後において、磁
性薄帯の破片が巻鉄心変圧器Tの外部に漏出することに
よって生ずる弊害を確実に回避することができる。
【0049】なお、本発明の実施例においては、巻鉄心
21の各脚鉄部c,cに設けられている絶縁補強部13
の一方端側に止着した被覆カバー22a,22b(被覆
カバー22)により、接合部dを有する側の継鉄部fの
みを被覆するようにした例について説明したが、これに
限定することなく、例えば、一対の筒状の第1被覆部4
2a,42aと、広幅なシート状の第2被覆部42b,
42bとによって被覆カバー42を形成し(図18参
照)、U字状に拡開した状態の巻鉄心21の脚鉄部c,
c及び接合部dを有しない側の継鉄部eを、前記被覆カ
バー42の筒状の第1被覆部42a,42aに挿通して
被覆するとともに、前記被覆カバー42の広幅なシート
状の第2被覆部42b,42bにて接合部dを有する側
の継鉄部fを被覆するようにしてもよい。
【0050】この場合、巻鉄心21の脚鉄部c,c及び
接合部dを有しない側の継鉄部eが、被覆カバー42の
第1被覆部42a,42a内に挿通されるため、前記巻
鉄心21の巻線30への挿入時や再組立時等に、衝撃等
が加わることにより磁性薄帯の破片が生じたとしても、
前記破片は被覆カバー42の第1被覆部42a,42a
内に内包される結果、前記破片が外部に漏出するのをよ
り確実に防ぐことができる。
【0051】また、本発明の実施例においては、2個の
単位巻鉄心11,11を1組として材料幅方向に並置す
ることによって形成した巻鉄心21を鉄心幅方向に4個
並置し、これを巻線30に組込むことにより三相五脚構
造の巻鉄心変圧器Tを構成するようにした例について説
明したが、これに限定されるものではなく、例えば、単
純に単位巻鉄心11を鉄心幅方向に4個並置し、これを
巻線30に組込むことにより三相五脚構造の巻鉄心変圧
器Tを構成するようにしてもよいし(図19参照)、2
個以上の単位巻鉄心11,11,・・・を1組として材料
幅方向に並置することによって形成した巻鉄心を鉄心幅
方向に4個並置し、これを巻線30に組込むことにより
三相五脚構造の巻鉄心変圧器を構成するようにしてもよ
い。
【0052】更に、本発明の実施例においては、三相五
脚構造の巻鉄心変圧器を製造する場合を例にして説明し
たが、これに限定されるものではなく、例えば、三相三
脚構造の巻鉄心変圧器や、単相変圧器(内鉄形,外鉄
形)を製造する場合にも応用することができることはい
うまでもない。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、矩形状に成形した巻鉄心の脚鉄部及び接合部を有し
ない側の継鉄部に絶縁補強部を形成し、つづいて、前記
巻鉄心を、その接合部を有する側の継鉄部を拡開してU
字状となし、更に、前記巻鉄心の脚鉄部の一方端側に、
前記拡開した継鉄部を被覆することができる大きさ(面
積)を備えた被覆カバーを取付け、かつ、前記拡開した
継鉄部を仮被覆した状態で、U字状に拡開した巻鉄心を
巻線に嵌挿するように構成したので、巻鉄心の巻線への
組込み時に、前記巻鉄心が巻線に衝突すること等によっ
て、前記巻鉄心の一部が欠落等して磁性薄帯の破片が生
じ、前記破片が巻線の鉄心挿入孔内に残留したり、巻線
の軸方向端部からその内部に侵入することにより発生す
る弊害を良好に抑制することができる。しかも、巻鉄心
を鉄心素板群毎に分割することなく、巻線に組込むよう
にしたので、磁性薄帯の破片が発生するのを抑制するこ
とが可能となるばかりでなく、作業効率を良好に向上さ
せることができ、利便である。
【0054】また、巻鉄心の再組立時には、拡開した継
鉄部を仮被覆している被覆カバーを巻線の軸方向端面上
部に広げた状態で作業を行うようにしたので、前記巻鉄
心の再組立作業時に生じる磁性薄帯の破片は、巻鉄心の
拡開された継鉄部を再接合した後、前記継鉄部を被覆カ
バーにて被覆することにより、前記被覆カバー内に内包
された状態となるため、前記破片が外部に漏出し、巻線
の導電部分に侵入したり、変圧器の運転時に絶縁油中に
漂遊したりして、巻線の絶縁を劣化させるという問題を
確実に回避することができる。
【0055】更に、巻鉄心の再接合された継鉄部は、被
覆カバーにより各巻鉄心毎に個別に被覆するようにした
ので、前記被覆カバーを継鉄部になじませた状態で被覆
することが可能となり、この結果、前記再接合された継
鉄部の被覆作業時に、前記被覆カバーが破損し、破損部
分から磁性薄帯の破片が外部に漏出するという問題の発
生を確実に防ぐことができる。
【0056】また、前記絶縁補強部は、脚鉄部及び接合
部を有しない側の継鉄部の積層端面を接着剤を塗布する
ことによってコーティングしたり、前記接着剤を塗布し
た状態の脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部に、絶
縁性の保護シート等を巻回・貼着したりすることによっ
て形成されるので、巻鉄心の剛性を良好に強化すること
が可能となり、この結果、磁性薄帯の欠落等を防ぐこと
ができることはもとより、巻線への挿入時に前記巻鉄心
が自重変形する等の弊害を確実に抑制することができ
る。しかも、接着剤を塗布した状態の脚鉄部及び接合部
を有しない側の継鉄部に、絶縁性の保護シート等を巻回
・貼着することにより、硬化前の接着剤が他の部材に付
着するのを阻止することが可能となり、利便である。
【0057】更に、複数個の単位巻鉄心を1組として材
料幅方向に並置し、かつ、一体化することにより巻鉄心
を形成した場合においても、前記巻鉄心の一体化された
脚鉄部に被覆カバーを止着し、前記被覆カバーにて拡開
された継鉄部を仮被覆した状態で、巻鉄心を巻線に嵌挿
するとともに、前記被覆カバーを巻線の軸方向端面上部
に広げた状態で拡開した継鉄部を再接合した後、前記継
鉄部を被覆カバーにより各巻鉄心毎に一括して被覆する
ようにしたので、巻鉄心の巻線への嵌挿時や再組立時に
おける磁性薄帯の欠落による破片の発生、並びに、前記
破片の外部への漏出を良好に防ぐことができる。しか
も、再接合した後の継鉄部は、被覆カバーにより各巻鉄
心毎に一括して被覆するようにしたので、前記巻鉄心を
形成する各単位巻鉄心毎に再接合された継鉄部を被覆カ
バーにより被覆するような場合に比べ、その作業を迅速
・容易に行うことができ、作業効率の向上を図ることが
できる。
【0058】また、巻鉄心の脚鉄部及び接合部を有しな
い側の継鉄部に絶縁補強部を形成するだけでなく、前記
脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部を、被覆カバー
を構成する広幅なシート状の第2被覆部に付設した筒状
の第1被覆部によって被覆するようにすれば、前記巻鉄
心の巻線への挿入時や再組立時等に衝撃等が加わること
により、磁性薄帯の破片が生じた場合でも、前記破片が
外部に漏出するのを確実に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単位巻鉄心を示す平面図である。
【図2】単位巻鉄心の脚鉄部及び接合部を有しない継鉄
部の積層端面に接着剤を塗布した状態を示す平面図であ
る。
【図3】単位巻鉄心の脚鉄部に絶縁補強部を形成すると
ともに、接合部を有しない継鉄部に保護シートを貼着す
る状態を示す斜視図である。
【図4】単位巻鉄心をU字状に拡開した状態を示す平面
図である。
【図5】拡開した継鉄部に保護キャップを被せた状態を
示す平面図である。
【図6】拡開した継鉄部に保護キャップを被せた2個の
単位巻鉄心を、材料幅方向に並置・固定して巻鉄心を形
成する状態を示す斜視図である。
【図7】巻鉄心と被覆カバーとを分解して示す斜視図で
ある。
【図8】巻鉄心の脚鉄部に形成した絶縁補強部の一方端
側に被覆カバーを止着した状態を示す斜視図である。
【図9】被覆カバーを保護キャップの外周に仮止めした
状態を示す斜視図である。
【図10】鉄心幅方向に並置した4個の巻鉄心と載置部
材,支持部材とを分解して示す斜視図である。
【図11】巻鉄心を載置部材の載置ブロック上に乗載
し、かつ、支持部材の支持ブロックによって支持した状
態を示す縦断側面図である。
【図12】鉄心幅方向に4個並置して起立させた状態の
巻鉄心と巻線とを分解して示す斜視図である。
【図13】巻鉄心を巻線に挿入した状態を示す斜視図で
ある。
【図14】被覆カバーの仮止めを解除した状態を示す斜
視図である。
【図15】巻鉄心を構成する単位巻鉄心のうち、前列側
に位置する単位巻鉄心の継鉄部を再接合した状態を示す
斜視図である。
【図16】巻鉄心を構成する全ての単位巻鉄心の継鉄部
を再接合した状態を示す斜視図である。
【図17】各巻鉄心の再接合した継鉄部を被覆カバーに
よって個別に被覆した状態を示す斜視図である。
【図18】本発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図19】本発明の更に他の実施例における巻鉄心変圧
器を示す斜視図である。
【図20】従来技術において巻鉄心を巻線に挿入する状
態を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 単位巻鉄心 13,14 絶縁補強部 21 巻鉄心 22,42 被覆カバー 30 巻線 c 脚鉄部 d 接合部 e,f 継鉄部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の継鉄部の一方に突合せ等の接合部
    を備えて矩形状に成形加工した非晶質磁性合金薄帯から
    なる巻鉄心を、前記接合部を利用してU字状に拡開した
    状態でその脚鉄部を巻線に嵌挿し、前記接合部を再接合
    することにより構成した巻鉄心変圧器において、前記巻
    鉄心は、該巻鉄心の幅方向に複数個並置した状態で巻線
    に嵌挿されており、前記複数個の巻鉄心の各脚鉄部及び
    接合部を有しない側の継鉄部には、それぞれ絶縁補強部
    を設けるとともに、前記複数個の巻鉄心の接合部を有す
    る側の継鉄部は、各巻鉄心の各脚鉄部に設けられている
    絶縁補強部の一方端側に止着した絶縁性の広幅なシート
    状の被覆カバーによって、各巻鉄心毎に被覆するように
    したことを特徴とする巻鉄心変圧器。
  2. 【請求項2】 前記巻鉄心は、複数個の単位巻鉄心を非
    晶質磁性合金薄帯の幅方向に並置し、かつ、一体化する
    ことにより形成し、前記巻鉄心の一体化された脚鉄部に
    設けられている絶縁補強部の一方端側に止着した絶縁性
    の広幅なシート状の被覆カバーによって、前記巻鉄心の
    一体化された接合部を有する側の継鉄部を、各巻鉄心毎
    に一括して被覆するようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の巻鉄心変圧器。
  3. 【請求項3】 一対の継鉄部の一方に突合せ等の接合部
    を備えて矩形状に成形加工した非晶質磁性合金薄帯から
    なる巻鉄心を、前記接合部を利用してU字状に拡開した
    状態でその脚鉄部を巻線に嵌挿し、前記接合部を再接合
    することにより構成した巻鉄心変圧器において、前記巻
    鉄心は、該巻鉄心の幅方向に複数個並置した状態で巻線
    に嵌挿されており、前記複数個の巻鉄心の各脚鉄部及び
    接合部を有しない側の継鉄部には、それぞれ絶縁補強部
    を設けるとともに、前記絶縁補強部を設けた脚鉄部及び
    接合部を有しない側の継鉄部、並びに、接合部を有する
    側の継鉄部を、筒状の第1被覆部及び広幅なシート状の
    第2被覆部からなる絶縁性の被覆カバーによって、各巻
    鉄心毎に被覆するようにしたことを特徴とする巻鉄心変
    圧器。
  4. 【請求項4】 前記巻鉄心は、複数個の単位巻鉄心を非
    晶質磁性合金薄帯の幅方向に並置し、かつ、一体化する
    ことにより形成し、前記巻鉄心の絶縁補強部を設けた脚
    鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部、並びに、接合部
    を有する側の継鉄部を、筒状の第1被覆部及び広幅なシ
    ート状の第2被覆部からなる絶縁性の被覆カバーによっ
    て、各巻鉄心毎に一括して被覆するようにしたことを特
    徴とする請求項3記載の巻鉄心変圧器。
  5. 【請求項5】 前記絶縁補強部は、巻鉄心の各脚鉄部及
    び接合部を有しない側の継鉄部の積層端面を接着剤にて
    コーティングすることにより形成したことを特徴とする
    請求項1ないし4記載の巻鉄心変圧器。
  6. 【請求項6】 前記絶縁補強部は、巻鉄心の各脚鉄部を
    絶縁紙にて囲繞するとともに、接合部を有しない側の継
    鉄部の積層端面を接着剤にてコーティングすることによ
    り形成したことを特徴とする請求項1ないし4記載の巻
    鉄心変圧器。
  7. 【請求項7】 前記絶縁補強部は、巻鉄心の各脚鉄部を
    絶縁紙にて囲繞するとともに、接合部を有しない側の継
    鉄部の積層端面を絶縁性の保護シートを貼着することに
    より被覆して形成したことを特徴とする請求項1ないし
    4記載の巻鉄心変圧器。
  8. 【請求項8】 一対の継鉄部の一方に突合せ等の接合部
    を備えて矩形状に成形加工した非晶質磁性合金薄帯から
    なる巻鉄心の脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部に
    絶縁補強部を設ける工程と、前記脚鉄部及び接合部を有
    しない側の継鉄部に絶縁補強部を設けた巻鉄心の接合部
    を有する側の継鉄部を、前記接合部の位置で開放してU
    字状に拡開する工程と、前記U字状に拡開した巻鉄心の
    各脚鉄部に設けられている絶縁補強部の一方端側に、絶
    縁性の広幅なシート状の被覆カバーを止着する工程と、
    前記被覆カバーにより拡開された状態の継鉄部を仮被覆
    する工程と、前記拡開された状態の継鉄部を被覆カバー
    により仮被覆した巻鉄心を、該巻鉄心の幅方向に複数個
    並置し、かつ、一括して起立させる工程と、前記起立さ
    せた複数個の巻鉄心の脚鉄部を巻線に嵌挿する工程と、
    前記巻線に嵌挿した各巻鉄心の拡開された継鉄部を仮被
    覆している被覆カバーを、前記巻線の軸方向端面上に広
    げる工程と、前記被覆カバーを巻線の軸方向端面上に広
    げた状態で、各巻鉄心の拡開された継鉄部を再接合する
    工程と、前記各巻鉄心の再接合された継鉄部を被覆カバ
    ーによって、各巻鉄心毎に被覆する工程からなることを
    特徴とする巻鉄心変圧器の製造方法。
  9. 【請求項9】 一対の継鉄部の一方に突合せ等の接合部
    を備えて矩形状に成形加工した非晶質磁性合金薄帯から
    なる巻鉄心の脚鉄部及び接合部を有しない側の継鉄部に
    絶縁補強部を設ける工程と、前記脚鉄部及び接合部を有
    しない側の継鉄部に絶縁補強部を設けた巻鉄心の接合部
    を有する側の継鉄部を、前記接合部の位置で開放してU
    字状に拡開する工程と、筒状の第1被覆部及び広幅なシ
    ート状の第2被覆部からなる絶縁性の被覆カバーの前記
    第1被覆部により、U字状に拡開した巻鉄心の各脚鉄部
    及び接合部を有しない側の継鉄部を被覆する工程と、前
    記被覆カバーの第2被覆部により接合部において拡開さ
    れた状態の継鉄部を仮被覆する工程と、前記第1,第2
    被覆部からなる被覆カバーにより被覆した巻鉄心を、該
    巻鉄心の幅方向に複数個並置し、かつ、一括して起立さ
    せる工程と、前記起立させた複数個の巻鉄心の脚鉄部を
    巻線に嵌挿する工程と、前記巻線に嵌挿した各巻鉄心の
    拡開された継鉄部を仮被覆している被覆カバーの第2被
    覆部を、前記巻線の軸方向端面上に広げる工程と、前記
    被覆カバーの第2被覆部を巻線の軸方向端面上に広げた
    状態で、各巻鉄心の拡開された継鉄部を再接合する工程
    と、前記各巻鉄心の再接合された継鉄部を被覆カバーの
    第2被覆部によって、各巻鉄心毎に被覆する工程からな
    ることを特徴とする巻鉄心変圧器の製造方法。
  10. 【請求項10】 一対の継鉄部の一方に突合せ等の接合
    部を備えて矩形状に成形加工した非晶質磁性合金薄帯か
    らなる単位巻鉄心の脚鉄部及び接合部を有しない継鉄部
    に絶縁補強部を設ける工程と、前記脚鉄部及び接合部を
    有しない側の継鉄部に絶縁補強部を設けた巻鉄心の接合
    部を有する側の継鉄部を、前記接合部の位置で開放して
    U字状に拡開する工程と、前記U字状に拡開した単位巻
    鉄心を非晶質磁性合金薄帯の幅方向に複数個並置し、か
    つ、一体化することにより巻鉄心を形成する工程と、前
    記巻鉄心の一体化された脚鉄部に設けられている絶縁補
    強部の一方端側に、絶縁性の幅広なシート状の被覆カバ
    ーを止着する工程と、前記被覆カバーにより巻鉄心の拡
    開された状態の継鉄部を仮被覆する工程と、前記拡開さ
    れた状態の継鉄部を被覆カバーにより仮被覆した巻鉄心
    を、該巻鉄心の幅方向に複数個並置し、かつ、一括して
    起立させる工程と、前記起立させた複数個の巻鉄心の脚
    鉄部を巻線に嵌挿する工程と、前記巻線に嵌挿した各巻
    鉄心の拡開された継鉄部を仮被覆している被覆カバー
    を、前記巻線の軸方向端面上に広げる工程と、前記被覆
    カバーを巻線の軸方向端面上に広げた状態で、各巻鉄心
    の拡開された継鉄部を再接合する工程と、前記各巻鉄心
    の再接合された継鉄部を被覆カバーによって各巻鉄心毎
    に一括して被覆する工程からなることを特徴とする巻鉄
    心変圧器の製造方法。
  11. 【請求項11】 一対の継鉄部の一方に突合せ等の接合
    部を備えて矩形状に成形加工した非晶質磁性合金薄帯か
    らなる単位巻鉄心の脚鉄部及び接合部を有しない継鉄部
    に絶縁補強部を設ける工程と、前記脚鉄部及び接合部を
    有しない側の継鉄部に絶縁補強部を設けた巻鉄心の接合
    部を有する側の継鉄部を、前記接合部の位置で開放して
    U字状に拡開する工程と、前記U字状に拡開した単位巻
    鉄心を非晶質磁性合金薄帯の幅方向に複数個並置し、か
    つ、一体化することにより巻鉄心を形成する工程と、筒
    状の第1被覆部及び広幅なシート状の第2被覆部からな
    る絶縁性の被覆カバーの前記第1被覆部により、前記巻
    鉄心の一体化された脚鉄部及び接合部を有しない側の継
    鉄部を被覆する工程と、前記被覆カバーの第2被覆部に
    より巻鉄心の拡開された状態の継鉄部を仮被覆する工程
    と、前記第1,第2被覆部からなる被覆カバーにより被
    覆した巻鉄心を、該巻鉄心の幅方向に複数個並置し、か
    つ、一括して起立させる工程と、前記起立させた複数個
    の巻鉄心の脚鉄部を巻線に嵌挿する工程と、前記巻線に
    嵌挿した各巻鉄心の拡開された継鉄部を仮被覆している
    被覆カバーの第2被覆部を、前記巻線の軸方向端面上に
    広げる工程と、前記被覆カバーの第2被覆部を巻線の軸
    方向端面上に広げた状態で、各巻鉄心の拡開された継鉄
    部を再接合する工程と、前記各巻鉄心の再接合された継
    鉄部を被覆カバーの第2被覆部によって各巻鉄心毎に一
    括して被覆する工程からなることを特徴とする巻鉄心変
    圧器の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記脚鉄部及び接合部を有しない継鉄
    部に絶縁補強部を設ける工程は、脚鉄部及び接合部を有
    しない側の継鉄部の積層端面を接着剤にてコーティング
    する工程からなることを特徴とする請求項8ないし11
    記載の巻鉄心変圧器の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記脚鉄部及び接合部を有しない継鉄
    部に絶縁補強部を設ける工程は、脚鉄部を絶縁紙にて囲
    繞する工程と、接合部を有しない側の継鉄部の積層端面
    を接着剤にてコーティングする工程からなることを特徴
    とする請求項8ないし11記載の巻鉄心変圧器の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 前記脚鉄部及び接合部を有しない継鉄
    部に絶縁補強部を設ける工程は、脚鉄部を絶縁紙にて囲
    繞する工程と、接合部を有しない側の継鉄部の積層端面
    を絶縁性の保護シートを貼着することにより被覆する工
    程からなることを特徴とする請求項8ないし11記載の
    巻鉄心変圧器の製造方法。
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