JP2539397B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JP2539397B2 JP61267515A JP26751586A JP2539397B2 JP 2539397 B2 JP2539397 B2 JP 2539397B2 JP 61267515 A JP61267515 A JP 61267515A JP 26751586 A JP26751586 A JP 26751586A JP 2539397 B2 JP2539397 B2 JP 2539397B2
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    • G11B11/10586Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form characterised by the selection of the material
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、レーザーを用いて記録,再生,消去を行な
う光磁気記録に係り、特にディスクの長寿命化に好適な
記録媒体に関する。
〔従来の技術〕
近年、高密度かつ大容量の情報の任意読み出し書換え
可能な光磁気記録が注目されている。現在この光磁気記
録媒体として希土類−鉄族系非晶質合金が研究の中心に
あり、中でもTbFeCo非晶質合金は最も実用化に近い段階
にある。しかしながらこれらの材料は、大気中の酸素や
水に対して活性で、水酸化物或いは酸化物を生成する。
この反応は、時間の経過とともに媒体の表面から膜内部
へ進行してゆく。その結果、記録媒体の磁気及び磁気光
学特性(例えばKerr回転角,保磁力,飽和磁化等)が低
下していた。そこで、従来の光磁化デイスクでは、光磁
気記録材料に防食効果を有する元素を添加して高耐食性
を持たせるという手法或いは光磁気記録膜表面に保護膜
を形成して大気中から記録膜を遮断する手法の2つの手
法が考えられてきた。このうち、前者の手法のみを用い
ると、保護膜形成を省略でき、プロセスの簡略化が達成
できる。その例として、特公昭60−21217号公報,特公
昭60−26725号公報等があげられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
光磁気デイスク用磁性膜の耐食性向上をめざして、見
い出された上気公知例には次のような問題があった。す
なわち、希土類−鉄族系合金に耐食性向上のための添加
元素を加えてゆくと、添加量の増加に伴ない耐食性は向
上するが、光磁気特性は逆に低下してしまう。そこで、
光磁気特性を低下させずに光磁気記録膜の耐食性を向上
させることができるような添加元素及びその添加量を見
出す必要があつた。
本発明の目的は、光磁気記録膜の光磁気特性を低下さ
せることなく、耐食性を向上させることにより長寿命か
つ高信頼性を有する光磁気デイスクを提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的は、希土類−鉄族系元素を主体とする光磁
気記録材料にTaを添加することにより達成される。Taが
他の元素より有利なのは、十分な耐食性が得られる2〜
8atm%Taを添加した範囲では、光磁気特性(Kerr回転
角,保磁力及びリユーリ温度)が大きく低下しないため
である。
〔作用〕
Taは通常表面に酸化物不動態被膜が存在しているため
に、腐食の進行を制御されている。この元素を環境に対
して活性な希土類−鉄族元素を主体とした光磁気記録膜
に添加すると、膜表面に相対的にTaが濃縮し不動態被膜
が形成されるため、空気中の水分や酸素に対して不活性
となる。この被膜により光磁気記録膜は外気から保護さ
れる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例1〜6により詳細に説明する。
[実施例1] 作成した光磁気デイスクの断面構造の模式図を第2に
示す。洗浄したガラスまたは耐熱性の樹脂製の基板1上
にスパッタ他により膜厚1000ÅのSiO膜2を形成した。
その時の条件は、ターゲット材にSiO焼結体を、放電ガ
スにArを用い、放電ガス圧5mmTorr、投入RF電力1W/c
m2、スパッタ時間10分である。これにつづいて膜厚1000
ÅでTb26Fe62Co12なる組成を有する光磁気記録膜3をス
パツタ法により形成した。ターゲツト基板にFeCo合金を
用いその上にTb及びTaのチップを均一に並べたモザイク
状の複合ターゲツトを用いた。また、スパスタの条件
は、放電ガスにArを、放電ガス圧5×10-2(Torr)、投
入RF電力1W/cm2、そしてスパツタ時間は3分である。ま
たスパツタ前には3×10-7(Torr)以下まで排気した。
また、耐食性を向上させるために加えるTa量は、並べる
チツプの枚数により制御した。
このようにして作成した光磁気デイスクのTa添加量と
磁気及び磁気光学特性(Kerr回転角:θK,保磁力:HC,キ
ユーリ温度:TC)の関係を第3図に示す。まず、Taを含
まないTb26Fe59Co15のθは0.54゜、Hcは8.0koeで、TC
は200℃であった。この材料にTaを添加すると、曲線4
に示すようにθは徐々に減少してゆき、7atm%以上の
添加でθは急激に減少する。HCは曲線5に示すように
Taの添加量の増加に反比例して減少する。また、TCは曲
線6に示すようにTaの添加量の増加とともにゆるやかに
減少してゆく。このようにTaを添加量の増加とともにθ
K,HC,TCは減少してゆく。ここで、これら特性を実用レ
ベル(HC2koe,TC=200℃,θ0.3゜)以上にする
ことはCo量を増加させてθK,TCを上げ、希土類元素と鉄
族元素の比を変えてHCを増加させる。このことにより、
Ta添加により低下した分は補えるので、実用材料を説明
する上では特性低下は問題にならない。
このようにして作成した光磁気デイスクの耐食性試験
を次の3つの手法により行なつた。すなわち、高温高湿
度試験,孔食試験、そして高温酸化試験の3つである。
高温高湿度試験は、作成したデイスク温度80℃、相対湿
度95%の雰囲気中に500時間おいた時の飽和磁化(Ms)
の経時変化を測定した。また、高温酸化試験は、作成し
たデイスクを温度200℃の乾燥空気中に保存したきの飽
和磁化(Ms)の経時変化を測定した。そして、孔食試験
は、液温25℃にて1規定塩化ナトリウム水溶液(1N−Na
Clと以下略す)に試料を一定時間浸せきしたときの膜の
高透過率の経時変化を測定した。以上、3つの試験結果
を第1図にまとめて示す。まず曲線7は、高温高湿度試
験結果で、80℃−95%RH中に500時間保存後のMsの変化
のTa濃度依存を示している。このグラフよりわかるよう
に、Taを添加していないTbFeCo膜における飽和磁化の変
化率は、初期の43%の増加であつた。これにTaを添加し
てゆくと添加量の増加に伴ない飽和磁化の変化率は添激
に低下する。そしてさらにTaを添加して2.5atm%以上で
は、ほぼ5%の増加であつた。また孔食試験における膜
の光透過率の変化を曲線8に示す。この図より約2atm%
付近に膜の光透過率の変化量のピークが存在しているこ
とがわかる。そしてさらにこれにTaを加えると急激に光
透過率の変化量は減少する。このことから孔食の抑制に
は、Taを3%以上TbFeCoに添加が効果がある。そして、
高温酸化試験の結果を示したのが曲線9である。200℃
中に試料を100時間保存すると、Taを含まないTbFeCo系
薄膜の飽和酸化の変化率は200%と著しく大きかつた。
この系にTaを添加してゆくと添加量2atm%までは徐々に
Msの変化率は小さくなつてゆき、2atm%と3atm%の間で
急激に低下し、それ以降Msの変化率は約10%とほぼ一定
となつた。
以上の結果を統合するとTaを3〜8atm%添加すると、
磁気及び磁気光学特性を低下させることなく耐食性を向
上させることができ、デイスク寿命を大きく伸ばすこと
ができた。
これらの光磁気デイスク(Taを4atm%以上含むデイス
ク)のC/N(キヤリア対ノイズ比)は55dBで80℃−95%R
H中に500時間保存してもほとんど経時変化を示さない。
このことからTa添加は著しく耐食性向上に著しく有用で
あることがわかる。
[実施例2] 作成した光磁気デイスクの断面構造は、実施例1と同
様で第2図に示すとおりである。光磁気デイスクの作成
はインライン型マグネトロンスパツタ装置を用いて行な
つた。洗浄したガラスまたは耐熱性樹脂基板1上に、ス
パツタ法で膜厚1000ÅのAlN膜2を作成した。作成条件
は、AlN焼結体をターゲツトとし、放電ガスに40%N260
%Ar標準混合ガスを用い、放電ガス圧5mmTorr、投入RF
電力1W/cm2、スパッタ時間は10分である。つづいて、
(Gd0.6Tb0.40.22(Fe0.7Co0.30.78−XTaXなる組
成を有する光磁気記録膜3を1000Åの膜厚に形成した。
ターゲットとして152mmφのFe−Co合金円板上に5mm角の
GdTb合金チツプ及びTaチツプを均一になるよう配置した
もざいく状のターゲツトを用いた。この他の光磁気記録
膜の作成条件は実施例1と同様である。
このようにして作成した光磁気デイスクのTa添加量と
磁気及び磁気光学特性(θK,HC及びTC)の関係を第4図
に示す。まずTaを含まない(Gd0.6Tb0.40.22(Fe0.8C
o0.20.78のθは0.75゜、HCは7.8KOeでTCは190℃で
あつた。これにTaを添加するとθは、曲線10に示すよ
うに徐々に減少してゆき、8atm%以上の添加でθは急
激に減少する。HCは、曲線11に示すようにTaの添加量の
増加とともにその値は減少してゆき、10atm%の添加で
2.5KOeとなつた。TCは、曲線12の示すようにTaの添加量
を増加させてゆくと、ゆるやかに減少してゆき、10atm
%の添加で100℃に低下した。しかし、これら光磁気特
性の変動は、Gd−Tb−Fe−Co−Ta系を実用材料として用
いる際に要求される特性(HC2KOe,TC=200℃,θ
0.3゜)以上にするには、Co量を増加させてθK,TCを上
げ、希土類元素と鉄族元素の比を変えてHCを増加させ
る。これにより、Ta添加により低下した各特性値を引上
げることができるので実用材料を設計する上で特性の低
下は問題にならない。
このようにして作成した光磁気デイスクの耐食性試験
を実施例1と同様の手法で行なつた、結果を第5図に示
す。まず、80℃−95%RH中に500時間保存したときの飽
和磁化の変化率のTa濃度依存性は曲線13に示すように、
Taを含まない場合が47%増加する。そしてこれにTaを添
加してゆくと、添加量の増加に伴ない飽和磁化の変化率
は、急激に小さくなる。また、2.5atm%以上Taを添加す
ると、飽和磁化の変化率は徐々は減少する。そしてTaを
10atm%添加するとその変化率は2%と無添加の場合よ
りその変化は著しく小さいことがわかる。また、孔食試
験の結果は、曲線14に示すようにTa添加量の増加ととも
に膜の光透過率の変化量も増加してゆく。そして、2atm
%でピークに達し、さらにTaを添加してゆくと急激に光
透過率の変化量も小さくなり、5atm%以上の添加でほぼ
一定となった。Taを10atm%添加した時の膜の光透過率
の変化量は、0.1%とTaを含まない場合より著しく小さ
く、透過率の変化量を減少でき、孔食の発生を大きく抑
制することができる。さらに、高温酸化試験を行ない結
果を曲線15に示す。200℃の大気中に試料を100時間保存
すると、Taを含まないGdTbFeCo系薄膜の飽和磁化:Msの
変化率は200%と大きく、これにTaを添加してゆくと添
加量が2.5atm%までは徐々にMsの変化率は小さくなつて
ゆき、2.5atm%と3atm%の間で急激に低下し、それ以降
Msの変化率は、約10%とほぼ一定となつた。
以上の結果を総合するとTaを3〜8atm%添加すると、
磁気及び磁気光学特性を大きく低下させることなく耐食
性を向上させることができ、デイスク寿命を大きく伸す
ことができた。
これらの光磁気デイスク(Taを4atm%以上含むデイス
ク)のC/N(キヤリア対雑音比)は57dBで80℃−95%RH
中で500時間保存してもほとんど経時変化を示さなかつ
た。これより、Taはデイスクの長寿命化に有用であるこ
とがわかる。
[実施例3] 作成した光磁気デイスクの断面構造は、実施例1と同
様で第2図に示すとおりである。光磁気デイスクの作成
は、インライン型マグネトロンスパツタ装置を用いて行
なつた。洗浄したガラスまたは耐熱性樹脂基板1上に、
スパツタ法で膜厚1000ÅのSi3N4薄膜2を作成した。作
成条件は、Si3N4焼結体をターゲツトとし、放電ガスに4
0%N2−60%Ar標準混合ガスを用い、放電ガス圧5mmTor
r、投入RF電力1W/cm2、スパツタ時間は10分である。つ
づいて、(Gd0.8Dy0.20.22(Fe0.7Co0.30.78−XTa
Xなる組成を有する光磁気記録膜3を1000Åの膜厚に形
成した。ターゲットとして152mmφのFe−Co合金円板上
に5mm角、厚さ1mmのGdDy合金チツプ及びTaチツプを均一
になるよう配置したもざいく状のターゲットを用いた。
この他の記録膜の作成条件は、実施例1と同様である。
このようにして作成した光磁気デイスクのTa添加量と
磁気・磁気光学特性(θK,HC及びTC)の関係を第6図に
示す。まずTaを含まない(Gd0.8Cy0.20.22(Fe0.7Co
0.3)のθは0.78゜、HCは7.8KOeでTCは185℃であつ
た。この系にTaを添加するとθは、曲線16に示すよう
に徐々に減少してゆき、8atm%以上の添加でθは急激
に減少する。HCは、曲線17に示すようにTaの添加量の増
加とともにその値は減少してゆき、10atm%の添加で2.5
KOeとなつた。また、TCは、曲線18に示すようにTa添加
量を増加させてゆくと、ゆるやかに減少してゆき、10at
m%の添加で100℃に低下した。しかし、これら光磁気特
性の変動は、Gd−Dy−Fe−Co−Ta系を実用材料として用
いる際に要求される特性(HC2.0KOe,TC=200℃,θ
0.3゜)を満足するには、Co量を増加させてθK,TC
要求の値に戻すことが可能であることが実施例1より明
らかであり、実用上問題はない。
このようにして作成した光磁気デイスクの耐食性試験
を実施例1と同様の手法で行なつた。結果を第7図に示
す。まず、80℃−95%RH中に500時間保存したときの飽
和磁化の変化率のTaの濃度依存性は、曲線19に示すよう
に、Taを含まない場合が48%の増加がみられる。そし
て、これにTaを添加してゆくと、添加量の増加に伴ない
飽和磁化の変化率は、急激に小さくなり4atm%以上でほ
ぼ一定となる。そして、10atm%の添加で2%の増加と
無添加の場合によりその変化は著しく小さいことがわか
る。また、孔食試験の結果は、曲線20に示すようにTaを
含まない場合の膜の光透過率の変化率が1.5%であつ
た。これにTaを添加してゆくと、光透過率は増加してゆ
き、2atm%の添加で極大に達する。そしてさらにTaを添
加してゆくと急激に光透過率の変化量も小さくなり、4a
tm%以上の添加でほぼ一定となつた。そしてTaを10atm
%添加した時の膜の光透過率の変化量は、0.15%とTaを
含まない場合より著しく透過率の変化量を減少でき、孔
食の発生を大きく抑制できる。さらに、高温酸化試験を
行ないその結果を示したのが曲線21である。200℃の大
気中に試料を100時間保存すると、Taを含まないGdDyFeC
o系薄膜の飽和磁化:Msの変化率は295%と大きく、これ
にTaを添加すると3atm%まで徐々にその変化率は減少し
てゆき、3〜4atm%付近で急激に変化率は小さくなり7a
tm%以上で約10%とほぼ一定となつた。
以上の結果を総合すると、Taを3〜8atm%添加する
と、磁気及び磁気光学特性を大きく低下することなく耐
食性を向上させることができ、デイスク寿命を大きく伸
することができた。
これらの光磁気デイスク(Taを4atm%以上含むデイス
ク)のC/N(キヤリア対ノイズ比)は80℃−95%RH中で5
00時間保存しても53dBでほとんど経時変化を示さなかつ
た。このことからTa添加は著しく低食性向上に有用であ
ることがわかる。
[実施例4] 作成した光磁気デイスクの断面構造は、実施例1と同
様で、その模式図を第2図に示す。洗浄したガラスまた
は耐熱性樹脂製基板1上に、スパツタ法により約1000Å
のSiO膜2を作成した。その時の条件は、実施例1と同
様である。ひきつづき、光磁気記録膜としてTb25Co70Ta
5,Gd18Tb7Co70Ta5をスパツタ法で、実施例1と同様の条
件により形成した。また、Nd23Fe60Co10Ta7を電子ビー
ム蒸着法(EB法)により作成した。その時の条件は、4
×10-7(Torr)まで排気した後、シヤツタを閉じたまま
約10分のプリ蒸着を行なつた後、光学効果膜付きのデイ
スク基板上に記録膜を蒸着した。
このようにして作成した光磁気デイスクの磁気・磁気
光学特性及び耐食性について測定した結果を第1表にま
とめる。この表よりTbCo,GdTbCo,NdFeCoいずれも鉄族元
素に比べて希土類元素の方が腐食速度が早い。そのた
め、飽和磁化で評価すると湿食及び乾食ともに飽和磁化
の大きな減少がみられた。しかし、これら合金にTaを添
加することにより、湿食及び乾食による飽和磁化の経時
変化を著しく小さくすることができた。また、 孔食は、1N−NaClaq中に一定時間(100分)浸漬した前
後の光透過率の変化により評価すると、Taを含まない記
録膜では5〜6%と著しく大きく増加した。こを光学顕
微鏡にて観察すると、10〜100μmの範囲の径の異なる
孔が多数みられ、希土類−鉄族元素のみでは光磁気デイ
スク用の記録膜として用いることはできない。そこで、
この記録膜にTaを添加すると、孔食の発生を著しく抑制
することができる。顕微鏡観察の結果、観測される孔の
数も少なく、径も数μmと密度及びサイズともに大きく
減少させることができた。また、Taを含む記録幕を用い
たデイスクのC/N(キヤリア対ノイズ比)は作成直後48d
Bであつたものが、80℃−95%RH中に500時間保算しても
47dBと大きな変化をみせず本発明は、デイスク寿命を大
きく伸すことができることがわかる。Taを含まない記録
膜を用いると記録膜は透明化し、C/N測定ができなかつ
た。このように、Taは、いずれの希土類−鉄族の合金に
おいても等しく、デイスクの耐食性向上に有用であるこ
とがわかる。
[実施例5] 作成した光磁気デイスクの断面構造の模式図は第8図
に示すとおりである。洗浄したガラスまたは樹脂基板22
上に、二元同時スパツタ法によりTb28Fe62-XCo10TaX膜2
3を作成した。その際、Ta濃度が基板面から記録膜表面
に向うに従い、高くなるように作成した。ターゲツトに
Ta板(152mmφ×1mmt)及びTb28Fe60Co12(面積比)な
る組成の焼結体ターゲット(152mmφ×1.5mmt)を用い
た。スパツタに先だち、チヤンバ内を4×10-7(Torr)
以上の高真空に排気した。スパツタ条件は、Arを放電ガ
スに用い、プリスパツタ後のRF出力をTaターゲツトにつ
いては、初期0.3W/cm2でスタートし、2分後に1W/cm2
し、これで4分間保持し、スパツタを終了した。一方、
焼結体ターゲットは、1W/cm2でスタートし、2分後より
RF出力を徐々に低下してゆき、4分後では0W/cm2となる
ように出力をコントロールした。こうして、組成を変調
した1200Åの磁性膜を形成した。
このデイスクの特性は、Kerr回転角:θ=0.35゜,H
C=6KOe,C/N=50dBであつた。次にデイスクの寿命試験
を、実施例1と同様の手法にて行なつた。その結果、孔
食,湿食、及び乾食ともなう、光透過率及び飽和磁化及
びC/Nの変化もまつたく起らず、このようにTaの添加は
腐食抑制に対しと著しく有用であることがわかる。
[実施例6] 作成した光磁気デイスクの断面構造は、実施例5と同
様で第8図に示すとおりである。洗浄したガラスまたは
耐熱性樹脂基板22上に、マグネトロンスパツタ法によ
り、Tb28Fe62-XCo10TaX膜23を作成した。その際ターゲ
ツトは、次のような形状を有する。つまり152mmφのFe
板上に外径152mmφ,内径132mmφ,厚さ1mmのリング状
のTa板をおき、30mmφ,厚さ1mmの円板状のTa板を中心
付近にそれぞれ配置し、この中間にTa,TbとCoを均一に
なるように置いた複合ターゲツトである。スパツタに先
立ち、チヤンバ内を4×10-7(Torr)以上の高真空に排
気した。スパツタ条件は、放電ガスにArを用い、投入RF
出力1W/cm2、放電ガス圧5(mmTorr)にて30分間プリス
パツタ後、メインスパツタを4分間行つた。このように
して、1200Åの光磁気記録膜を形成した。
このデイスクの特性は、Kerr回転角:θ=0.35゜,H
C=6KOe,C/N=50dBであつた。次にデイスクの寿命試験
を行なつたところ、デイスクのトラツク部分の耐食性に
ついては実施例1と同様であるが、デイスクの内周部分
と外周部分から情報記録部分への腐食が時として問題と
なることがあつたが、外周部分及び内周部分におけるTa
濃度を著しく高くすることでこの部分から腐食を防ぐこ
とができることがわかる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、希土類−鉄族よりなる合金薄膜にTa
を3〜8原子パーセント添加することにより表面に不働
態被膜が形成され、記録膜の酸化を著しく抑えることが
できるので、光磁気デイスクの寿命を大きく伸す効果が
ある。その際磁気・磁気光学特性はほとんど低下せず、
耐食性のみを伸すことができた。さらに、Taを記録膜表
面に濃縮することにより、この効果を増大することがで
きる。また、デイスク面に垂直な方向にTa濃度の勾配を
もたせることで耐食性向上効果を大きく増大でき、これ
は、不働態の形成をさらに促進した結果である。一方、
デイスク面と平行方向にもTa濃度の勾配をつけることに
より、外周部或いは内周部用からの腐食を著しく抑制で
きる。この場合の効果もTaが先と同じ効果を有するから
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1における耐食性試験結果を示す図、第
2図は実施例1〜4のデイスクの断面構造の模式図であ
る。第3図〜第7図は実施例2〜6における耐食性試験
結果を示す図、第8図は実施例5及び6におけるデイス
クの断面構造の模式図である。 1……基板、2……光学的効果、3……光磁気記録膜、
4……Kerr回転角のTa濃度依存性、5……保磁力のTa濃
度依存性、6……キユリー温度のTa濃度依存性、7……
80℃−95%RH−500hr後のMsの変化のTa濃度依存性、8
……1N−NaClaq中に100分保存後の光透過率のTa濃度依
存性、9……200℃大気中に100hr保存後のMsの変化のTa
濃度依存性、10……θのTa濃度依存性、11……HCのTa
濃度依存性、12……TCのTa濃度依存性、13……80℃−95
%RH−500hr後のMsの変化のTa濃度依存性、14……1N−N
aClaq中に100分保存後の光透過率のTa濃度依存性、15…
…200℃大気中に100hr保存後のMsのTa濃度依存性、16…
…θのTa濃度依存性、17……HCのTa濃度依存性、18…
…TCのTaの濃度依存性、19……80℃−95%RH−500hr後
のMsの変化のTa濃度依存性、20……1N−NaClaq中に100
分浸せき後の光透過率のTa濃度依存性、21……200℃大
気中に100hr保存後のMsの変化のTa濃度依存性、22……
基板、23……光磁気記録膜。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 良夫 国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式 会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 太田 憲雄 国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式 会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−84358(JP,A) 特開 昭61−53703(JP,A) 特開 昭61−84803(JP,A) 特開 昭61−87307(JP,A) 特開 昭62−232736(JP,A) 特開 昭62−252550(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に対して垂直方向に磁化容易軸を有す
    る希土類−鉄族系元素を主体とする光磁気記録媒体にお
    いて、該希土類−鉄族系元素以外の元素は、Taであり、
    Ta濃度が膜厚方向および/または基板面と水平方向に組
    成勾配を有するように当該光磁気記録媒体にTaを3原子
    パーセント以上、8原子パーセント以下添加したことを
    特徴とする光磁気記録媒体。
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