JP2834846B2 - 光磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

光磁気記録媒体の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高感度でピークシフトの小さい光磁気記録
媒体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
光記録媒体については、高密度・大容量の情報記録媒
体として種々の研究開発が行われている。
特に、情報の消去可能な光磁気記録媒体は、応用分野
が広く種々の材料、システムが発表されており注目され
ている。
その構成は、透明基板上に光磁気記録層として膜面に
対し垂直な方向に磁化容易軸を有する、希土類−遷移金
属系合金の非晶質膜を設けたものであるが、該非晶質膜
では、単独では、カー回転角が小さいため、再生時に満
足なC/Nが得られないなどの問題点を有する。そのた
め、それらの特性を改善すべくさまざまな提案がなされ
ている。
例えば、基板/窒化物透明誘導体/光磁気記録層/窒
化物透明誘電体/金属反射層の順に積層した4層構成
は、カー効果とファラデー効果の併用と、誘電体による
エンハンス効果で高C/N値が得られ、さらに誘電体とし
て窒化物を用いることにより耐久面でも優れるといわれ
ている。
これらの光磁気記録媒体は、ガラス、ポリカーボネー
ト(PC)、ポリメチルメタクリレート、エポキシ樹脂な
どで作られた円盤状透明基板上に直接、あるいはSi
3N4、AlN、SiO、AlSiNなどの誘電体層を介して光磁気記
録層をスパッタリング法で製膜され、光磁気記録層の上
に直接あるいは前記誘電体層を介して金属反射層を形成
されるのが一般的である。このようにして作られる光磁
気記録媒体は、一般に製膜したままで特別な処理を施さ
ずに用いられる。
このような希土類−遷移金属系合金の非晶質膜を用い
た光磁気記録媒体の記録方式では、光を基板を通して光
磁気記録層に照射し、その光照射による加熱作用によっ
て磁性体により構成された光磁気記録層をキューリー温
度以上に加熱し、その加熱された部分の磁極の向きをそ
の近傍に発生させた磁界によって反転させることにより
データの書き込みを行い、また光磁気記録層の磁極の向
きの差による入射光の反射面の回転角の差を利用してデ
ータを読み出すようにしている。
この種の希土類−遷移金属系合金の非晶質膜を用いた
光磁気記録媒体では、1μmφ程度に絞られたレーザ光
および外部磁界を用いた熱磁気書き込み方式によって10
8ビット/cm2という極めて高密度の記録が可能で、しか
も原理的には無限回に近い消去および再書き込みができ
るという非常に優れた特徴を有する。
しかしながら、前記光磁気記録媒体の製造方法では、
スパッタリング法などによって簡単に光磁気記録層を形
成できるものの、記録感度や再生信号のずれ、すなわち
ピークシフトの点で問題があった。つまり、前記光磁気
記録媒体の構成において、透明誘電体層や金属反射層の
材料の膜厚を選択することにより、記録感度や再生信号
のずれを変化させることは可能であるが、両方同時に改
善することは困難であった。例えば、前記4層構成で、
金属反射層の熱伝導を低くすると、記録感度は改善され
るが、記録層からの熱の逃げが悪くなるため、記録時に
隣接ビット同士が熱的に影響しあいビットの書き込もう
とする位置からのずれが大きくなるという現象を有する
ことがわかった。
なお、この位置のずれは、再生信号のピークシフトと
して検出することができる。ビットのずれが大きいと、
ピークシフトが増大し、再生時のエラーが増大するとい
う問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、かかる現状に鑑みなされたもので、高C/N
で、記録感度がよく、しかも再生信号のピークシフトが
小さい光磁気記録媒体を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、基板上に直接または間接的に、希土類−遷
移金属系合金の非晶質膜からなる光磁気記録層を形成す
る光磁気記録媒体の製造方法において、各層形成後に高
湿度下で光磁気記録媒体を熱処理することを特徴とする
光磁気記録媒体の製造方法である。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明において高湿度下とは、水蒸気を含む雰囲気を
いい、好ましくは相対湿度で60%RH以上をいう。処理湿
度が60%RH未満では、その効果が小さく長い処理時間を
必要とする。
また、熱処理温度は、用いる基板材料などで異なる
が、通常40〜150℃の範囲で選択される。
熱処理温度が40℃未満では、その効果が小さく、長い
処理時間を必要とする。一方、処理時間の面からは熱処
理温度は高い方が好ましいが、150℃を超えると、アモ
ルファス膜の結晶化が起こりやすくなる。また、基板と
してポリカーボネートなどの有機高分子を使用した場合
には、変形し媒体の機械特性が低下するなどの面から、
100℃以下が好ましく、さらに好ましくは90℃以下であ
る。
好ましい処理条件は、処理温度60〜100℃、処理湿度6
0〜100%RH、処理時間20時間以上である。
処理方法としては、前記の条件を安定的につくりだす
ことができるものであればいかなる方法でもよいが、恒
温恒湿装置などが優れている。
前記処理は、光磁気記録媒体の各層形成後に行われ
る。従って、光磁気記録層や金属反射層の酸化防止のた
めに、これらの層上に誘電体または金属の保護層が設け
られる構成の光磁気記録媒体にあっては、これらの層の
全部を形成後に高湿下の熱処理が行われる。
本発明が適用できる光磁気記録媒体は、基板の材料と
しては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキ
シ樹脂、4−メチル−ペンテン樹脂など、またそれらの
共重合体などの高分子樹脂、もしくはガラスなどが使用
できる。なかでも、機械強度、耐候性、耐熱性、透湿性
の点でポリカーボネート樹脂が好ましい。
また、記録層としては、光熱磁気効果により記録・再
生できるもの、具体的には膜面には垂直な方向に磁化容
易方向を有し、任意の反転磁区を作ることにより光磁気
効果に基づいて情報の記録・再生が可能な磁性金属薄膜
であれば使用でき、例えばTbFe、TbFeCo、GdTbFe、CdFe
Co、NdDyFeCo、NdDyTbFeCo、NdFe、PrFe、CeFeなどの希
土類元素と遷移金属元素との非晶質合金膜、Co/Pt、Co/
Pdなどの人工格子多層膜などが使用できる。
記録層の膜厚は、100〜1,000Å、好ましくは150〜300
Åである。
また、光磁気記録媒体の積層構成としては、基板と記
録層の間にカー効果のエンハンスメントを目的とした透
明誘電体層を有する構成、さらには記録層の上に直接ま
たは透明誘電体層を介して金属反射層を設けた構成が好
ましい。かかる透明誘電体層としては、公知の金属酸化
物、金属窒化物などの透明誘電体がそのまま適用でき
る。なかでも、窒化ケイ素、窒化アルミニウムあるいは
これら複合物のケイ素とアルミニウムの窒化物などの金
属窒化物からなるものが、耐久性面より好ましく適用で
きる。そして、その膜厚は、光磁気記録媒体層と金属反
射層との間の誘電体層の膜厚とも関係するので、一義的
に決めることはできないが、通常は、基板と光磁気記録
層との間の透明誘電体膜厚が300〜1,600Å程度、光磁気
記録層と金属反射層との間の誘電体層の膜厚が30〜600
Åが好適に用いられる。しかしもちろん、これらの膜厚
範囲に限定されるものではない。
透明誘電体層の製造方法としては、公知の真空蒸着
法、スパッタリング法などのPVD法、あるいはCVD法など
種々の薄膜形成法が適用できる。
なかでも、ArガスもしくはArとN2の混合ガスでの反応
性スパッタリング法が、異常放電などが少なく安全運転
面、生産性面で好ましい。
また、金属反射層を構成する金属としては、カー効果
を最大限得るために、反射率をできるだけ低下させずに
金属膜自身の耐久性を改善するという観点より、Au、C
u、Ti、Taの少なくとも1元素を含有するAg合金が好ま
しい。
前記Ag合金は、Au、Cu、Ti、Taの少なくとも1元素を
1〜30原子%含有することが好ましい。さらに、耐久性
面からは、Au、Cu、の1つとTi、Taの1つとを含む3元
合金が好ましい。
金属反射層の膜厚は、とくに限定しないが、製造の能
率、コストの面から50〜5,000Åが好ましい。
以上の金属反射層は、公知の真空蒸着法、スパッタリ
ング法などのPVD法などで作製できる。
なお、通常は、この金属反射層上に、前記の透明誘電
体などからなる無機保護層を介してまたは直接に機械的
保護、さらなる耐久性の向上などの目的で有機の光およ
び熱硬化型樹脂あるいは熱可塑性樹脂からなる有機保護
層を設けるのが一般的である。
以上、本発明の製造方法により得られる光磁気記録媒
体は、光磁気記録層のアモルファス状態が安定化し、C/
Nが良く、再生信号のピークシフトの小さい再生時のエ
ラーの少ないものである。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明す
る。
実施例中、ピークシフトについては下記のようにして
測定した。
ピークシフト 第1図に示す信号を記録、再生した時に、記録しよう
とした信号のパルス間の時間T2と、実際に再生された信
号のピーク間の時間T2′の差の絶対値をピークシフトと
した。従って ピークシフト=|T2−T2′| である。
記録再生には、光磁気記録再生装置(パルステック工
業製、DDU−1000型)を用いた。
なお、記録再生条件は、下記のとおりである。
再生信号のピーク間の時間T2′は、ヒューレットバッ
カード製、FREQUENCY AND INTERVAL ANALYZERを用いて
測定した。
なお、第1図において、T1は90ns、T2は270ns、T3は9
00nsで行った。
〔記録条件〕
デイスク回転速度:1800rpm、記録トラック位置:半径
30mm位置、記録レーザーパワー:再生信号の二次高周波
が最小となる記録レーザーパワー(本実施例では約6mw
程度である)、記録時の印加磁界:300エルステッド 〔再生条件〕 デイスク回転速度:1800rpm、読出レーザーパワー:1.5
mw 実施例1〜2 基板上に透明誘電体層、光磁気記録層、裏面誘電体
層、金属反射層を順次積層し、さらに有機保護層を積層
した構成の光磁気記録媒体を以下のように作製し、評価
した。その結果を第1表に示す。
すなわち、直径130mm、厚さ1.2mmの円盤で1.6μmピ
ッチのグループを有するポリカーボネート樹脂(PC)製
のデイスク基板を、3ターゲット設置可能な高周波マグ
ネトロンスパッタ装置(アネルバ(株)製SPF−430H
型)の真空槽内に配置し、4×10-7Torrになるまで排気
した。
次に、Ar、N2の混合ガス(Ar:N2=70:30vol%)を真
空槽内に導入し、圧力10mTorrになるようにAr/N2混合ガ
ス流量を調整した。ターゲットとしては直径100mm、厚
さ5mmのAl30Si70(以下、添数字は組成「原子%」を示
す)の焼結体からなる円盤を用い、放電電力500w、放電
周波数13.56MHzで高周波スパッタリングを行い、PC基板
を回転(自転)させながら、透明誘電体としてAlSiN膜
を1,200Å堆積した。
続いて、光磁気記録槽として、 Tb21Fe71Co8合金ターゲットを用い、Arガス2mTorr、放
電電力150wの条件で高周波スパッタリングを行い、約22
5ÅのTbFeCo合金膜を堆積した。
引き続いて、裏面誘電体槽としてターゲットを前記の
AlSiターゲットに戻し、スパッタリングガスをAr、N2
前記混合ガス(N230vol%)に変え、前記と同じ放電条
件で350ÅのAlSiN膜を堆積した。
さらに引き続いて、Agターゲット上に3mm口のAuおよ
びTiチップを配置し、Arガス圧2mTorr、放電電力100wの
条件で高周波スパッタリングを行い、金属反射層として Ag94Au4Ti2合金膜を400Å堆積させた。
さらに、金属反射層上にスピンコーターで紫外線硬化
型のフェノールノボラックエポキシアクリレート樹脂を
塗布し、その後紫外線照射により硬化させ、約10μmの
有機保護層を設けた。
得られた光磁気記録媒体、およびこの光磁気記録媒体
を、80℃、85%RHで300時間処理した後の光磁気記録媒
体について評価した。
結果を第1表に示す。
実施例2 金属反射層として、実施例1の Ag94Au4Ti2のかわりにAl96Ti4を600Å堆積させるほか
は、実施例1と同様にして光磁気記録媒体を得、実施例
1と同じ条件で処理して光磁気記録媒体を製造した。処
理前、処理後の光磁気記録媒体について評価し、その結
果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明によれば、高C/Nで記録感度が良く、しかも再
生信号のピークシフトが小さい光磁気記録媒体を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はピークシフトを説明する図である。 T1:パルス幅 T2:パルス間隔 T3:パルス周期 T2′:再生波形のピーク間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 11/10 541

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に直接または間接的に、希土類−遷
    移金属系合金の非晶質膜からなる光磁気記録層を形成す
    る光磁気記録媒体の製造方法において、各層形成後に高
    湿度下で光磁気記録媒体を熱処理することを特徴とする
    光磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】60%RH以上の高湿度下で熱処理する請求項
    1記載の光磁気記録媒体の製造方法。
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