JP2606729B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、書き換えが可能な光磁気記録媒体に関し、
特に大気中に含まれる水や酸素に対する保護効果に優れ
信頼性の向上した光磁気記録媒体に関するものである。
〔従来の技術〕
光磁気記録媒体は、従来の光記録媒体と同様にレーザ
光を用いて情報の記録、再生を行うため記録容量が大き
く、その上書き換えが可能である。よって、この光磁気
記録媒体は、現在盛んに研究されており、フロッピーデ
ィスクやハードディスクの代替えとして近い将来商品化
段階を迎えるに至っている。光磁気記録媒体に要求され
る不可欠な特性として次のものがあげられる。(1)レ
ーザ光による記録感度が良い。(2)再生C/Nが高い。
(3)メモリ安定性が良い。(1)の記録感度はキュリ
ー温度Tcに関係し、Tcが低いほど良い。(2)の再生C/
Nは記録膜の磁気光学特性に依存し、カー回転角θkが
大きいほど高くなる。(3)のメモリ安定性は記録膜の
保磁力Hcに関係し、Hcが大きいほど安定性が増す。この
ような必要性に鑑みて、光磁気記録媒体の記録膜とし
て、遷移金属(Fe,Co)と希土類金属(Gd,Dy,Tb,Nd等)
とを組合せたTbFeCo,GdTbFeCo,TbDyFeCo,NdDyFeCo等の
非晶質磁性合金膜(以下RE−TM膜という)が提案されて
いる。このRE−TM膜は非晶質であるため粒界による媒体
ノイズが無く、スパッタ法や蒸着法により容易に垂直磁
化膜が作製出来るという利点を有している。しかし、こ
のRE−TM膜の特に希土類(RE)成分は酸化腐食を受け易
く経時と共に膜の保磁力や垂直磁気異方性等の磁気特性
が劣化するという大きな欠点がある。この酸化腐食は、
記録層や保護層等の形成時の真空槽内に残存する酸素、
水:ガラス、プラスチック基板の表面に吸着された酸
素、水:ターゲット材(スパッタ法)等の材料中に含ま
れる酸素:大気中の酸素、水等によるものであるが、特
に大きな影響を及ぼすのは基板及び大気からの酸素、水
の侵入によるものである。そしてこの酸化腐食は記録再
生時のレーザ光による温度上昇によってさらに促進され
る。そこで、この酸化腐食を防止する目的としてRE−TM
膜の両面を中間層及び保護層によって被覆することが行
われている。ところが、このような構成としても大気中
から保護層を通して侵入してくる水や酸素に対する保護
効果は十分ではなく、このため保護層の上をさらに紫外
線硬化樹脂を用いたカバー層で被覆するという技術が提
案されている(特開昭61−133067号公報、同61−144744
号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、紫外線硬化樹脂といっても多くのもの
が存在し、各々が様々な物性を有し、該紫外線硬化樹脂
の被覆によって必ずしも水、酸素に対して十分な保護効
果が得られるものではない。またその被覆によって媒体
が変形しビットエラーレートの劣化をもたらす等の悪影
響を与える問題もある。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決し、大気
中の水、酸素に対する十分な保護効果を有し、紫外線硬
化樹脂カバー層の形成にもかかわらず機械的変形の少な
い、信頼性の向上した光磁気記録媒体を提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明によれば、透明プラ
スチック基板上に、ケイ素窒化物よりなる中間層、非晶
質の希土類−遷移金属合金薄膜よりなる磁性記録層、ケ
イ素窒化物よりなる保護層及びカバー層を順次積層して
なる光磁気記録媒体において、前記カバー層が紫外線硬
化樹脂よりなり、該紫外線硬化樹脂は、硬化収縮率が10
%以下、透湿度が120g/m2以下(60℃・90%RH・24時
間、膜厚100μm)、吸水率及び吸湿率が1.5wt%以下
(20〜80℃・0〜100%RH)に規定されていることを特
徴とする光磁気記録媒体が提供される。
本発明の光磁気記録媒体の構成の概略断面図を第1図
に示す。この光磁気記録媒体はプラスチック基板1上に
中間層2、記録層3、保護層4、カバー層5が順次形成
された構成になっている。
プラスチック基板1の材料としては記録再生に用いる
レーザ光に対して透明度が高くかつ複屈折の小さい光学
特性の良好なポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタ
クリレート(PMMA)、エポキシ、ポリオレフィン等が使
用される。
中間層2は基板1側からの水、酸素の侵入により記録
層3の磁気特性が劣化するのを防止するとともに、磁気
光学効果(カー回転角θk)をエンハンスメントする役
割を行う。このため中間層2は屈折率nの大きいケイ素
窒化物を用い、スパッタ法、蒸着法、イオンプレーティ
ング法等により、500〜1000Åの膜厚に形成される。
記録層3としては、Tb,Gd,Dy,Nd等の希土類金属を少
なくとも1種以上と、遷移金属(TM)であるFe,Coの少
なくとも1種以上とを組合せたRE−TM膜が使用される。
具体的にはTbFeCo,GdTbFeCo,TbDyFeCo,NdDyFcCo等が使
用される。そして成膜法としてはスパッタ法、蒸着法等
が使用され、500〜1000Åの膜厚に形成される。
保護層4は大気中の水、酸素等の侵入による記録層3
の磁気特性の劣化防止を目的として設けられるもので、
中間層2の材料と同じケイ素窒化物を使用し同様の方法
により500〜1000Åの膜厚に形成される。
カバー層5は本発明の特徴となるもので、下記の物性
を有する紫外線硬化樹脂を用いてスピンコート法、ロー
ルコート法等により1〜30μmの厚さに塗布した後、紫
外線照射により硬化させて形成する。
硬化収縮率が10%以下であること。
透湿度が120g/m2以下(60℃・90%RH・24時間、膜厚1
00μm)であること。
吸水率及び吸湿率が1.5wt%以下(20〜80℃・0〜100
%RH)であること。
本発明のカバー層として用いることのできる紫外線硬
化樹脂としては、後述の実施例で使用しているもののほ
か、ポリエステル、ポリエーテル、メラミン、アルキ
ド、塩化ビニル、ポリビニルアルコール、フェノキシ、
ポリアミド、ポリイミド、フェノール、アクリル樹脂、
エポキシなどの単独或いは混合物で、硬化収縮率10%以
下、透湿度120g/m2(60℃・90%RH・24時間、膜厚100μ
m)以下吸水及び吸湿率1.5wt%(以下120℃〜80℃・0
〜100%RH)の樹脂であれば使用することができる。
上記紫外線硬化樹脂コート層の膜厚が1μmより小さ
いと水、酸素に対する十分な保護効果が得られず、30μ
mより大きいと基板の変形が生じたりする。
〔作用〕
本発明では、カバー層を構成する紫外線硬化樹脂の透
湿度、吸水率及び吸湿度が上記のように規定されている
ことから、保護層の保護効果とあいまって、大気中の
水、酸素から記録層が十分に保護される。また、該紫外
線硬化樹脂の硬化収縮率が10%以下に規定されているこ
とから、カバー層の形成にもかかわらず媒体の変形を防
止できる。したがって長寿命化された信頼性の高い光磁
気記録媒体の提供が可能となり、前記課題が解決され
る。
〔実 施 例〕
以下に本発明の実施例をあげるが、本発明はこれら実
施例に限定されるものではない。
実施例1 プレグルーブ付ポリカーボネート基板(直径130mm、
厚さ1.2mm)を基板として用い、該基板をクリーンオー
ブンにて90℃で2時間熱処理した後、スパッタ装置内に
セッティングした。そしてスパッタ装置のチャンバー内
の真空度が3×10-7Torr以下になった時な高純度Arガス
を導入して10-4〜10-5Torrの雰囲気とし、基板側に−10
00V程度の電圧をかけ、基板のボンバードメント行っ
た。その後、Ar+N2の混合ガスを10mTorr導入し、誘電
体ターゲットとしてSi3N4(96mol%)+Y2O3(4mol%)
の焼結体ターゲット(直径6インチ(約15.2cm)を用
い、中間層として膜厚約800ÅのSiN膜を形成した、その
後、チャンバー内を3×10-7Torr以下まで排気し、Arを
3mTorr導入し、(Tb0.5Dy0.524Fe68Co8の組成を有す
る合金ターゲット(直径6インチ(約15.2cm)を用い、
記録層として膜厚約900ÅのTbDyFeCo膜を形成した。次
に、中間層の形成と同様にして保護層として膜厚約800
ÅのSiN膜を形成した。その後、ディスクをスピンコー
タにセットし、紫外線硬化樹脂として大日本インキ化学
工業社製ダイキュア SD−301を約4ccディスク上に滴下
後、2000〜4000rpmで5〜20秒間高速回転を行い、高圧
水銀灯(80mW/cm2)で5〜10秒間紫外線の照射を行い紫
外線硬化樹脂を硬化させ厚さ約10μmのカバー層を形成
し、光磁気ディスクを作製した。上記紫外線硬化樹脂の
硬化収縮率は7.6%、透湿度は106g/m2(60℃・90%RH・
24時間,膜厚100μm),吸水・吸湿率は0.8〜1.4wt%
(20〜80℃)であった。
実施例2 実施例1において、紫外線硬化樹脂として大日精化工
業社製セイカビームVDAL−391(K)〔硬化収縮率10
%、透湿度105g/m2、吸水・吸湿率0.7〜1.3wt%〕を用
いて厚さ約10μmのカバー層を形成した以外は同様にし
て光磁気ディスクを得た。
比較例1 実施例1において、紫外線硬化樹脂として大日本イン
キ化学工業社製ダイキュアSD−17〔硬化収縮率11.4%,
透湿度290g/cm2,吸水・吸湿度0.7〜1.4wt%〕を用いて
厚さ約10μmのカバー層を形成した以外は同様にして光
磁気ディスクを得た。
比較例2 実施例1において、紫外線硬化樹脂として大日本イン
キ化学工業社製ダイキュアEX−1〔硬化収縮率10.0%,
透湿度125g/m2,吸水・吸湿率0.6〜1.3wt%〕を用いて厚
さ約10μmのカバー層を形成した以外は同様にして光磁
気ディスクを得た。
上記のようにして作製した4種類の光磁気ディスクを
60℃、90%RHの環境の下で保存し、ビットエラーレート
(BER)の経時変化を調べた。その結果を第2図に示
す。第2図からわかるように、本実施例1、2の光磁気
ディスクは1500時間経過後もビットエラーレートに変化
はないが、比較例1、2の光磁気ディスクはそれ以前に
ビットエラーレートが増加してしまい、磁性層の特性が
著しく劣化してしまった。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明によれば、カバー
層に硬化収縮率、透湿度、吸水率及び吸湿率が上記のよ
うに規定された紫外線硬化樹脂を用いたので、磁性層の
酸化による特性劣化が十分防止できるようになり、また
カバー層形成にする媒体変形もなく、信頼性の高い光磁
気記録媒体の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る光磁気記録媒体の一構成例の断面
図、第2図は本発明の実施例及び比較例における特性の
経時変化を示すグラフである。 1……プラスチック基板 2……中間層 3……記録層 4……保護層 5……カバー層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明プラスチック基板上に、ケイ素窒化物
    よりなる中間層、非晶質の希土類−遷移金属合金薄膜よ
    りなる磁性記録層、ケイ素窒化物よりなる保護層及びカ
    バー層を順次積層してなる光磁気記録媒体において、 前記カバー層が紫外線硬化樹脂よりなり、該紫外線硬化
    樹脂は、硬化収縮率が10%以下、透湿度が120g/m2以下
    (60℃・90%RH・24時間、膜厚100μm)、吸水率及び
    吸湿率が1.5wt%以下(20〜80℃・0〜100%RH)に規定
    されていることを特徴とする光磁気記録媒体。
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JP3365484B2 (ja) 1998-04-27 2003-01-14 ソニーケミカル株式会社 光学的記録媒体用の樹脂組成物
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