JP2544361B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JP2544361B2 JP61301231A JP30123186A JP2544361B2 JP 2544361 B2 JP2544361 B2 JP 2544361B2 JP 61301231 A JP61301231 A JP 61301231A JP 30123186 A JP30123186 A JP 30123186A JP 2544361 B2 JP2544361 B2 JP 2544361B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、レーザーを用いて記録・再生・消去を行な
う光磁気記録媒体に係り、特にデイスクの長寿命化に好
適な記録媒体に関する。
〔従来の技術〕
近年、高密度かつ大容量の情報の任意読出し書換え可
能な光磁気記録が注目されている。現在、この光磁気記
録媒体として希土類−鉄族系非晶質合金が研究の中心に
あり、中でもTbFeCo非晶質合金は大きな力−回転角及び
保持力を有することから、最も実用化に近い階段にあ
る。しかしながら光磁気デイスクが実用化できないの
は、光磁気記録材料は、大気中の酸素や水に対して活性
で、膜表面に酸化物や水酸化物を容易に生成する。この
反応は、媒体の表面から時間の経過とともに膜内部へと
進行してゆく。その結果として、記録媒体の磁気及び磁
気光学特性(例えばKerr回転角、保磁力、飽和磁化力
等)が低下していた。そこで、従来の光磁気デイスクで
は、光磁気記録材料に耐食性向上に有効な元素を添加し
て高耐食性を持たせるという手法或いは光磁気記録膜表
面に保護膜を形成して大気中から記録膜を遮断する手法
の2つの手法が考えられてきた。このうち前者の手法を
用いると、保護膜形成を省略できプロセスの簡略化が達
成できる。その例として、特公昭60−21217号公報、特
公昭60−26825号公報等があげられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
これまで知られている光磁気記録膜の耐食性向上に関
しては次のような問題があつた。すなわち、希土類−鉄
族元素を基体とする合金に、耐食性向上のための元素を
添加してゆくと、添加量の増加に伴ない耐食性は向上す
るが、光磁気特性は逆に低下してしまつた。そこで、元
素の添加による耐食性向上をめざすには、光磁気特性を
低下させずに記録膜の耐食性のみを向上させるという条
件を満足しなければならない。
本発明の目的は、光磁気記録膜の光磁気特性を低下さ
せることなく、耐食性のみを向上させることにより、長
寿命かつ高信頼性を有する光磁気デイスクを提供するこ
とにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的は、希土類−鉄族系合金を主体とする光磁
気記録材料にNbを添加することにより達成される。Nbが
他の元素より有利なのは、十分に耐食性が得られる3〜
10atm%のNbを添加した範囲では光磁気特性(Kerr回転
角、保磁力及びキユリー温度)が低下しないためであ
る。
尚、上記希土類−鉄族系合金の代表的な例としては、
下記のものを例示すことが出来る。
RE−TM合金 (“RE"=Gd,Tb,Dy,Hoの群から選ばれた少なくとも一
者、“TM"=Fe,Coの少なくとも一者) (例えば三元系合金としてはTb−Fe−Nb,Tb−Co−Nb,四
元系合金としてはTb−Fe−Co−Nb,Gd−Tb−Fe−Nb,Gd−
Fe−Co−Nb,五元系合金としてはTb−Gd−Fe−Co−Nb,Gd
−Dy−Fe−Co−Nb,Gd−Ho−Fe−Co−Nb,Dy−Ho−Fe−Co
−Nb等をあげることが出来る。
〔作用〕
Nbは通常表面に酸化物の不動態被膜が存在しているた
めに、腐食の進行を抑制されている。この元素を環境に
対して活性な希土類−鉄族元素を主体とした光磁気記録
膜に添加すると、膜表面に相対的にNbが濃縮し不動態被
膜が形成されるため、空気中の水分や酸素に対して不活
性となる。この被膜により光磁気記録膜は外気から保護
されることになる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例1〜6により詳細に説明する。
[実施例1] 作成した光磁気デイスクの断面構造の模式図を第2図
に示す。洗浄したガラスまたは耐熱性樹脂製円形基板
(1)上にスパツタ法により膜厚1000ÅのSiO膜(2)
を作成した。その時の条件は、ターゲツト材にSiO焼結
体を、放電ガスにArを用い、放電ガス圧5mm Torr、投入
RF電力1w/cm2、スパツタ時間10分である。これにつづい
て、膜厚1000ÅでTb26Fe62-xCo12Nbxなる組成の光磁気
記録膜(3)をスパツタ法により形成した。ターゲツト
は、FeCo合金円板(8インチ)上にTbとNbのチツプ(10
mm角)を均一に並べたモザイク状のものを用いた。ま
た、スパツタの条件は、放電ガスにArを、放電ガス圧5
×10-3(Torr)、投入RF電力2w/cm2そしてスパツタ時間
は5分である。また、スパツタに先だち、スパツタ室内
を3×10-7(Torr)以下まで排気した。また、光磁気記
録膜の組成の制御は、並べるチツプの枚数により評価し
た。
このようにして作成した光磁気デイスクのNb添加量と
磁気及び磁気光学特性(Kerr回転角:θ、保持力:H
c、キユーリー温度:Tc)の関係を第3図に示す。まず、
Nbを含まないTb28Fe62C12膜のθ=0.60゜,Hc=8.0KO
e,Tc=200℃であつた。この材料にNbを添加するとθ
は曲線4に示すように、Nb濃度の増加に伴ない減少して
ゆき、7atm%以上でθは急激に減少する。また、Tcの
変化は、曲線6に示すようにNbの添加量の増加とともに
ゆるやかに減少してゆく。このように、Nb添加量の増加
とともにθk,Hc,Tcのいずれも減少してゆく。ここで、
これら光磁気特性を実用レベル(Hc3KOe,Tc=200℃,
θ0.3)以上にするには、CO量を増加させて、θ
及びTcを上げ希土類元素と鉄族元素の比を変えてHcを増
加させる。このことにより、Nb添加により低下した光磁
気特性は補うことができるので、実用材料設計上特性低
下は大きな問題にならない。
このようにして作成した光磁気デイスクの耐食性試験
を次の3つの手法により行なつた。つまり、高温高湿度
試験,孔食試験,高温酸化試験の3つである。まず、高
温高湿度試験は、作成したデイスクを温度80℃、相対湿
度95%の環境中に800時間においた時の飽和磁化(MS
の経時変化を測定した。耐食性試験の結果を第1図に示
す。曲線7は、高温高湿度試験結果で、80℃−95%RH中
に800時間保存後のMSの変化のNb濃度依存性を示してい
る。このグラフよりわかるように、Nbを含まないTbFeCo
膜のMSの変化率((MS(T)−MS(O)/MS(O))
は、初期の43%の増加であつた。そして、これにNbを添
加してゆくと、MSの変化率は徐々に減少してゆき、2.5a
tm%付近で急激に変化し、3atm%以上の添加で5%の増
加とほぼ一定となつた。
以上の結果を総合するとNbを2〜8atm%添加すると磁
気及び磁気光学特性を余り低下させることなく耐食性を
向上させることができ、デイスク寿命を大きく伸すこと
ができた。そして、Nbの添加するとTcが低下するので、
その分COを増量し光磁気特性の低下分を補うことができ
る。その結果、Nbの2%添加でも、先のNbを3%添加し
た場合より高い耐食性を有していた。
またNbを添加した記録膜を用いた磁気デイスクのC/N
(キヤリア対ノイズ比)は55dBで80℃−95%PH中に800
時間保存してもC/Nの低下はほとんどみられなかつた。
このことから、Nb添加により著しく耐食性が向上するこ
とができた。
[実施例2] 作成した光磁気デイスクの断面構造は、実施例1と同
様で、第2図にその模式図を示す。光磁気デイスクの作
成は、インライン型マグネトロンスパツタ装置を用いて
行なつた。まず、洗浄したガラスまたは耐熱性樹脂基板
(1)上に、光学的機能膜としてスパツタ法により膜厚
850ÅのSi3N4膜(2)を形成した。その時の条件は、Si
3N4焼結体ターゲツトを用い、放電ガスに20%N2−80%A
r標準混合ガスを用い、ガス圧:5×10-3(Torr)、投入R
F電力:2w/cm2、スパツタ時間:10分である。つづいて、
(Gd0.8Tb0.40.22(Fe0.8Co0.20.78−XNbXなる組
成を有する厚さ1000Åの光磁気記録膜(3)を形成し
た。ターゲツトには、152mmφのFe−Co合金円板上に5mm
角のGdTb合金チツプ及びNbチツプを均一になるよう配置
したもざいく状の複合体を用いた。この他の薄膜形成条
件は、実施例1の場合と同様である。
このようにして、作成した光磁気デイスクのNb添加量
と磁気及び磁気光学特性(θk,Hc,及びTc)の関係を第
4図に示す。まずNbを含まないGdTbFeCoのθは0.80
゜、Hcは8KOe、Tcは190℃であつた。これにNbを添加す
るとθは曲線10に示すように、Nb濃度の増加とともに
徐々に減少してゆき、8atm%以上の添加で急激にθ
減少する。Hcは、曲線11に示すようにNb濃度の増加にと
もなつて減少してゆき10atm%の添加で2.5KOeとなつ
た。また、Tcは曲線12に示すように、Nb添加量を増やし
てゆくとその値は減少し、10atmの添加でTc=100℃とな
つた。しかし、これら光磁気特性の低下に対して、GdTb
FeCoNb系を実用の記録材料として用いる際に必要とする
光磁気特性(Tc=200℃,θ0.32℃,Hc2KOe)以上
とするためCo量を増加させてθk,Tcを上げ、希土類元素
と鉄族元素の比を変えてHcを増加させることにより、自
分が望む特性を有する磁気記録材料を得ることができ
た。このように、Nbの添加は、磁気特性の制御の範囲を
広くすることができ、材料設計の自由度を大きくできる
というメリツトもある。
このようにして作成した光磁気デイスクの耐食性試験
を実施例1と同様の手法により行なつた。その結果を第
5図に示す,まず、80℃−95%RH中に800時間保存した
ときのMSの変化率のNb濃度依存性を曲線に示す。これよ
り、Nbを含まない場合のMSの変化率は47%の増加であ
り、これにNbを添加してゆくと、添加量の増加にともな
い急激に小さくなる。そして、2.5atm%以上のNb添加で
は、MSの変化率の減少は著しく小さかつた。
以上得られた結果を総合するとNbを2〜8atm%添加す
ると、磁気及び磁気光学特性を大きく低下させることな
く、耐食性を向上させることができ、デイスク寿命を大
きく伸すことができた。そして、環境試験結果より寿命
を推定するとMSの変化が15%となるまでの時間を求める
と50年以上となつた。
作成した光磁気デイスク(記録膜がNbを4atm%以上含
む)のC/N比は、57bBで80℃−95%RH中に500時間以上保
存してほとんどC/N比の経時変化を示さなかつた。この
ことから、Nbはデイスクの長寿命化に有用な添加元素で
あることがわかる。
[実施例3] 作成した光磁気デイスクの断面構造は、実施例1と同
様で、第2図に示すとおりである。光磁気デイスクの作
成は、インライン型マグネトロンスパツタ装置を用い、
次の手順で行なつた。まず、洗浄したガラスまたは耐熱
性樹脂基板(1)上に、スパツタ法により膜厚850ÅのS
i3N4薄膜(光学機能膜(2))を作成した。この膜の作
成条件は、実施例2と同様である。つづいて、(Gd0.8D
y0.20.22(Fe0.8Co0.20.74Nb4なる組成を有する光
磁気記録膜(3)を1000Åの膜厚に形成した。ターゲツ
トは、152mmφのFeCo合金円板(純度99.99%以上)上
に、5mm角、厚さ1mmtのGdDy合金チツプ及びNbチツプを
均一に配置したもざいく状の複合体ターゲツトを用い
た。記録膜のスパツタ条件は、実施例1と同様である。
このようにして作成した光磁気デイスクの特性は、θ
=0.78゜,Hc=4KOe,Tc=200℃,C/N=55dBであつた。
この値は、比較のために作成したNbを含まないGdDyFeCo
系とほぼ同じ特性である。このデイスクを用いて耐食性
試験を実施例1と同様の手法、同様の条件にて行なつ
た。その結果、高温高湿度試験を行うと、MSの変化量
は、Nbを含まない場合が55%の増加であつたのに対し、
Nbを4atm%添加すると5%の増加と著しくMSの変化量が
抑制されており、耐食性が大きく向上することがわか
る。また、環境試験の結果(高温高湿度試験)より、C/
Nの経時変化はほとんどみられず、Nbの添加は、光磁気
記録膜の耐食性向上のきわめて有効であることがわかつ
た。
[実施例4] 作成した光磁気デイスクの断面構造は、実施例1と同
様で、その模式図は第2図に示すとおりである。デイス
クの作成は、インライン型のマグネトロンスパツタ装置
を用い、以下に述べる手順で行なつた。まず、洗浄した
ガラスまたは耐熱樹脂のデイスク基板(1)上にスパツ
タ法により850ÅのSiO膜(光学的機能膜:(2))を形
成した。その時のスパツタ条件は、実意例1と同じであ
る。ひきつづき、光磁気記録膜(Tb25Co70Nb5,Gd18Tb7C
o70Nb7)をスパツタ法により、実施例1と同様の記録膜
作成条件にて作成した。
このようにして作成した光磁気デイスクの磁気・磁気
光学特性及び耐食性を先の実施例と同様の手法で評価し
た結果を表1にまとめて示す。また、比較のために、Nb
を含まない系の結果を合わせて示した。この表より、い
ずれの系ともNbを含まない膜では、耐食性試験の結果大
きな光磁気特性の劣化が観測されたのに対し、記録膜に
Nbを添加すると特性の変化が著しく抑制できることがわ
かる。特に、TbCo系及びGdTb−Co系では、希土類元素と
Coの酸化還元電位が大きく 離れており、先のFeを含む系より著しく希土類元素が酸
化されるため、この材料を記録材料に用いる場合、この
選択酸化の抑制が大きな課題であつた。しかしこの問題
は、記録膜にNbを添加することにより解決できた。ま
た、このデイスクを高温高湿度環境中に保存したときの
C/N比の経時変化は、ほとんど観測されず(初期50dBが8
0℃−95%RH200時間保存後49dB)、Nbの添加は耐食性向
上に著しく有効であることがわかる。
「実施例5」 作成した光磁気デイスクの断面構造の模式図は第6図
に示すとおりである。デイスクの作成は、多源マグネト
ロンスパツタ装置を用い、以下に述べる手順にて行なつ
た。まず、洗浄したガラスまたは耐熱性樹脂の基板(1
6)上に三源同時スパツタ法により光磁気記録膜(17)
のTb28Fe62-XCo10NbXを形成した。ターゲツトには、そ
れぞれ75mmφのTb,FeCo合金、Nbを用いた。スパツタに
先立ち、スパツタ室内を3×10-7(Torr)以上の高真空
に排気を行ない、その後にArを放電ガスとし、圧力5×
10-3(Torr)、基板回転数60rpmにて10分間のRFスパツ
タを行なつた。投入RF出力は、Tbターゲツトが1w/cm2,F
eCoターゲツトが2.5w/cm2でスタートし、5分後より徐
々に出力を減少してゆき8分以降は放電をとめた。これ
に対しNbターゲツトは、最初の5分は、0.3w/cm2にてス
パツタを行ない、その後スパツタスタートより8分後に
3w/cm2となるまで徐々に上げてゆき8〜10分までは3w/c
m2一定とした。このように、組成変調して作成した膜の
厚さは1200Åである。
この磁気デイスクの特性は、θ=0.35゜,Hc=5KOe,
Tc=210℃,C/N=53dBであつた。そして、デイスクの寿
命試験を実施例1と同様の手法にて行なつたところ、孔
食に対しても高い耐食性を示し、MSや光透価率ともまつ
たく変化を示さなかつた。このように光磁気記録膜の耐
食性向上にNb添加は著しく有用であることがわかる。
[実意例6] 作成した光磁気デイスクの断面構造は、実施例5と同
様で、第6図に示すとおりである。デイスクの作成は、
マグネトロンスパツタ装置を用いて以下に述べる手法に
より行なつた。まず、洗浄したガラスまたは耐熱性樹脂
基板5インチ基板(16)上に、スパツタ法でTb28Fe60-X
Co12NbX膜(17)を作成した。用いたターゲツトには、T
b28Fe57Co12Nb3なる組成を有する焼結体の合金ターゲツ
ト(152mmφ)上に、外径152mm,内径132mm,厚さ1mmのリ
ング状のNb板を置いたものを用いた。また、スパツタに
先だち、スパツタ室内を4×10-7Torr以上の高真空に排
気した。スパツタは、Arを放電ガスに用い、投入RF出力
1w/cm2、放電ガス圧5×10-3(Torr)にて30分間のプリ
スパツタを行なつた後に、メインスパツタを5分行ない
膜厚1200Åの光磁気記録膜を作成した。
このデイスクの特性は、θ=0.35゜,Hc=6KOe,C/N
=52dBであつた。このデイスクの耐食性試験を行なつた
ところ、デイスクのトラツク部分の耐食性は実施例1と
同様であるが、デイスクの外周部分(中心から45mmより
外側部分)での耐食性が大きく改善できる。デイスクの
外周部分は、手に触れることも多く、また膜の希薄部分
も存在していることから、この部分から徐々に内側へと
腐食が進行してゆき、デイスク寿命が短くなるという問
題があつた。しかし、この構造のデイスクを形成するこ
とにより、外周部分からの腐食を防ぐことができた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、希土類−鉄族元素よりなる合金薄膜
にNbを2〜8atm%添加すると、記録膜表面に不動態被膜
が形成され、これにより記録膜の酸化を著しく抑制でき
た。その記録膜の耐食性向上により、光磁気デイスクの
寿命を大きく伸す効果がある。ここでNbの添加により、
磁気及び磁気光学特性の低下はほとんどみられず、耐食
性のみを向上させることができた。さらにNb濃度を記録
膜表面に濃縮することにより、さらに記録膜の保護効果
を増大させることができる。一方、デイスク面と平行方
向にNb濃度の勾配を設ける(外周へ向う程Nb濃度を高く
する)ことにより、外周部分からの腐食を抑制すること
ができる。これらの効果は、Nbの不動態被膜によるもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第5図は耐食性試験結果を示す図、第2図
及び第6図はデイスク構造の断面図、第3図および第4
図は光磁気記録膜の磁気及び磁気光学特性を示す図であ
る。 1……基板、2……光学機能膜、3……光磁気記録膜、
4……θのNb濃度依存性、5……HcのNb濃度依存性、
6……TcのNb濃度依存性、7……80℃−95%RH中に800h
r保存後のMS変化率のNb濃度依存性、10……θのNb濃
度依存性、11……HcのNb濃度依存性、12……TcのNb濃度
依存性、13……80℃−95%RH−800hr保存後のMS変化率
のNb濃度依存性、16……基板、17……光磁気記録膜。
フロントページの続き (72)発明者 太田 憲雄 国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式 会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−196445(JP,A) 特開 昭61−87307(JP,A) 特開 昭61−84803(JP,A) 特開 昭61−22608(JP,A) 特開 昭63−131353(JP,A) 特開 昭62−232736(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に対して垂直方向に磁化容易軸を有す
    る希土類−鉄族系元素を主体とする光磁気記録媒体にお
    いて、Nb濃度が膜厚方向および/または基板面と水平方
    向に組成勾配を有するように当該光磁気記録媒体にNbを
    2原子パーセント以上、8原子パーセント以下添加した
    ことを特徴とする光磁気記録媒体。
JP61301231A 1986-12-19 1986-12-19 光磁気記録媒体 Expired - Lifetime JP2544361B2 (ja)

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