JP3538718B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents
光磁気記録媒体Info
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Description
可能な光磁気記録媒体、特に磁気超解像再生に用いられ
る光磁気記録媒体に関する。
媒体は、近年急速に発展するマルチメディアの中で増加
するデータを格納するメモリの中心的存在に位置づけら
れ、既に商品化されつつあるが、記録容量は128MB
又は230MB程度であってその大容量化が要望されて
いる。光磁気ディスクの高密度記録方法としては記録マ
ーク長を短くする方法が考えられるが、再生光のスポッ
ト領域の縮小に限界があるために、記録マークの大きさ
は再生光即ちレーザビームのスポット径によって決定さ
れていた。
磁気超解像媒体(Magnetically Induced Superresoluti
on媒体, 以下MSR媒体という)が考案されている。こ
のMSR媒体を用いた記録再生方式では、温度によって
磁気特性が異なる複数の磁性膜を積層したディスクを用
いて、レーザビームのスポット内の高温領域又は低温領
域のみから記録マークを再生することにより、レーザビ
ームのスポット径で決まる大きさよりも小さな記録マー
クを読出すことができる。このような記録再生方式の1
タイプであるFAD (Front Aperture Detection) 方式
について、以下に説明する。
式的断面図であり、図9は、このMSR媒体の膜構成と
記録トラックにおける記録マーク及びレーザビームのス
ポットの位置関係とを示す図である。図8に示すよう
に、MSR媒体の記録膜は基板1上に設けられており、
基板1側から、SiN膜である誘電体層2、Gd25Fe
58Co17膜である再生層3、Tb20Fe80膜である中間
層4、Tb20Fe65Co 15膜である記録層5及びSiN
膜である保護層6を積層して構成されている。中間層4
は記録層5と再生層3との間の交換結合力を制御するた
めに設けられている。これら磁性層には通常、希土類−
遷移金属アモルファス合金膜が用いられる。
再生層3のみに省略して示している。図9に示すよう
に、記録層5には磁化の向きでデータが記録され、照射
するレーザビームのスポット径より狭いピッチで記録ト
ラック7に記録マーク8,8,…が形成されている。記
録用のレーザビームのパワーを制御することにより、記
録層5のキュリー温度(Tc)以上になる領域をスポッ
ト径よりも小さくすることが可能であるため、この記録
マークは容易に形成することができる。
生する場合には、再生用のレーザビームを照射すると共
に再生層3に所定方向の再生磁界を印加する。このと
き、記録トラック7の室温領域(低温領域)では、中間
層4を介した交換結合力によって再生層3の磁化の向き
が記録層5と同方向になっている。ところが、再生用の
レーザビームの照射によって温度が上昇し、中間層4の
キュリー温度Tcを超えた部分(高温領域)では磁化が
消滅して記録層5からの交換結合力が切れる。このため
に、その部分の再生層3は外部から印加する再生磁界の
向きに揃い、その結果、この高温領域は記録マーク8を
隠すマスク部Mとなり、低温領域の開口部Rから記録層
5のデータを読出す。このようにして、再生用のレーザ
ビームのスポット径よりも小さな領域から記録マークを
読出すことができる。
のMSR媒体において、再生層3のマスク部Mと開口部
Rとの境界部分には磁化方向が明瞭には定まらない遷移
領域が存在する。図10は図9のマスク部M及び開口部
Rの領域の拡大図である。再生時の高温領域にて中間層
4の磁化が消滅する。このとき、図に示すように中間層
4の磁化消滅領域と磁化残存領域との境界では磁化が完
全に消滅せず、磁壁を含み磁化方向が明瞭には定まらな
い遷移領域91が形成される。この遷移領域91が中間
層4の交換結合力により再生層3に遷移領域92を形成
する。このように、再生層3のマスク部Mと開口部Rと
の境界に形成された遷移領域92の存在が、再生信号の
ノイズの増大及びC/N低下をもたらす要因であるとい
う問題があった。
ぜしめずに、再生層3のマスク部Mと開口部Rとの境界
の磁化を明瞭にするためには、中間層4の交換結合力を
利用して再生層3及び中間層4の磁化を一緒に反転させ
る方法が考えられる。図11は従来のMSR媒体の中間
層の磁化を反転させた場合のマスク部M及び開口部Rの
拡大図である。マスク部Mにおける記録トラックの温度
が中間層4のキュリー温度Tcより僅かに低い温度であ
るときに、中間層4と再生層3との間の交換結合力は弱
く、中間層4の磁化の向きは再生層3の磁化の向き、即
ち再生磁界の磁化の向きと同方向に揃う。これにより、
中間層4には磁化消滅領域が存在せず、上述したような
遷移領域は生じない。しかしながら、実際には中間層4
は記録層5とも交換結合しているので、記録層5に記録
されたマークが再生層3又は中間層4の磁化と同じ向き
に揃い、消去されてしまうという問題があった。
のであり、中間層を複数層構造にして夫々の中間層が有
するキュリー温度の大小関係を定めることにより、再生
層のマスク部と開口部との境界の磁化状態を明瞭にし、
再生信号のノイズを低減してC/N低下を抑制し、再生
信号の品質向上を実現できる光磁気記録媒体を提供する
ことを目的とする。
録媒体は、記録層と再生層と両層間に交換結合可能に介
在する中間層とを積層しており、再生光ビームの照射に
よってそのスポット内の所定温度以上になった部分で前
記中間層の磁化を消滅せしめ、再生磁界を印加して前記
記録層に記録された信号を再生する光磁気記録媒体にお
いて、前記中間層は複数層を有し、前記再生層に近い第
1の中間層は前記記録層に近い第2の中間層よりも高い
キュリー温度を有し、第1の中間層と第2の中間層との
キュリー温度の差は20℃以下であり、前記再生層は第
1の中間層よりも高いキュリー温度を有して、前記第2
の中間層が有するキュリー温度近傍において、前記第1
の中間層と前記再生層との交換結合により、前記第1の
中間層の磁化の向きは前記再生層の磁化の方向である前
記再生磁界の方向に揃い、前記第1の中間層の保磁力は
前記再生層の保持力に揃う構成としてあることを特徴と
する。記録トラックの温度が第1の中間層のキュリー温
度と第2の中間層のキュリー温度との間にある領域で
は、第2の中間層の磁化が消滅して記録層との交換結合
力が働かず、第1の中間層と再生層とがマスク部を形成
する。このとき、磁化方向が明瞭には定まらないためノ
イズの原因となる遷移領域が、信号を読出す開口部付近
においては第2の中間層にだけ形成される。第2の中間
層と再生層との間に第1の中間層が介在しているため
に、第2の中間層に形成された遷移領域は信号再生に影
響しない。また、前記第1の中間層と前記第2の中間層
とのキュリー温度の差が20℃以下であることから、第
2の中間層のキュリー温度付近で、第1の中間層が有す
る保磁力と再生層が有する保磁力とが同程度に揃うこと
になり、再生磁界の印加により第1の中間層と再生層と
は一緒に磁化反転を起こす。これにより高性能のマスク
部が形成され、再生信号の品質が向上する。
明において、前記再生層のキュリー温度は300℃以上
であることを特徴とする。これにより再生信号の品質を
向上したFAD方式のMSR媒体を提供できる。
は第2発明において、前記記録層、複数の前記中間層及
び前記再生層は希土類−遷移金属アモルファス合金であ
り、前記再生層は前記第2の中間層が有するキュリー温
度以上で遷移金属磁化優勢となる組成を有することを特
徴とする。この場合には再生層の補償温度が第2の中間
層のキュリー温度よりも低く、第2の中間層のキュリー
温度以上で再生層が有する保磁力と第1の中間層が有す
る保磁力とが同程度になり、再生磁界の印加により両層
が一緒に反転し易くなる。これにより高性能のマスク部
が形成され、再生信号の品質が向上する。
図面に基づき具体的に説明する。 実施例1.図1は、本発明の実施例1のMSR媒体の膜
構成を示す模式的断面図である。MSR媒体の記録膜は
案内溝付きのポリカーボネート製基板1上に設けられて
おり、基板1側から、SiN膜である誘電体層2、Gd
25Fe60Co15膜である再生層3、Tb20Fe78.5Co
1.5 膜である第1の中間層41、Tb20Fe80膜である
第2の中間層42、Tb20Fe65Co15膜である記録層
5及びSiN膜である保護層6を積層して構成されてい
る。再生層3は膜厚30nm, キュリー温度TCRが 300℃よ
り高く、第1の中間層41は膜厚7nm, キュリー温度T
C1が略 145℃であり、第2の中間層42は膜厚7nm,キュ
リー温度TC2が略 130℃であり、記録層5は膜厚40nm,
キュリー温度TCWが略 250℃である。誘電体層2及び保
護層6は夫々膜厚90nmである。
る。基板1をスパッタチャンバー内に装入し、膜形成以
前のチャンバー内の到達真空度を5×10-5Pa以下に設
定した。膜形成Arガス圧を 0.5Pa、膜形成電力を
0.5kWに設定してDCマグネトロンスパッタにより各
層を形成した。なお、誘電体層2及び保護層6について
は、Siターゲットを用いてAr及びN2 の反応性スパ
ッタにより膜形成した。なお、これら各層の形成は、本
実施例ではDCマグネトロンスパッタを用いているが、
例えばRFスパッタ、マグネトロンスパッタ、対向スパ
ッタ等のような他のスパッタを用いても良いし、真空蒸
着又はイオンプレーティング等の成膜法を用いても良
い。また、基板1はポリカーボネート製の他に、ポリオ
レフィン樹脂製、ガラス製又はフォトポリマーガラス製
のものを用いても良い。
タの記録,再生方法について以下に説明する。図2は、
図1に示すMSR媒体の膜構成と記録トラックにおける
記録マーク及びレーザビームのスポットの位置関係とを
示す図である。図2では記録膜を記録層5、中間層4及
び再生層3のみに省略して示している。図に示すよう
に、記録層5には磁化の向きでデータが記録され、照射
するレーザビームのスポット径より狭いピッチで記録ト
ラック7に記録マーク8,8,…が形成されている。記
録用のレーザビームのパワーを制御することにより、記
録層5のキュリー温度TCW以上になる領域をスポット径
よりも小さくすることが可能であるため、このような狭
いピッチの記録マークを容易に形成することができる。
場合には、再生用のレーザビームを照射すると共に再生
層3に所定方向の外部磁界(以下再生磁界という)を印
加する。このとき、記録トラック7の低温領域、即ち開
口部Rでは第1及び第2の中間層41,42を介した交
換結合力によって再生層3の磁化の向きが記録層5と同
方向になっている。
って温度が上昇し、第2中間層42のキュリー温度TC2
と第1中間層41のキュリー温度TC1との間の温度を有
する部分、即ち第1マスク部M1 では、TC1>TC2のた
めに第2中間層42の磁化が消滅して第1中間層41の
磁化が残る。再生層3は再生磁界と同方向に磁化され
る。このとき、第1中間層41は、再生層3との交換結
合力を有しているために再生層3と同方向に磁化され、
第2中間層42は磁化が消滅して記録層5との交換結合
力が切れる。そして、遷移領域93が第2中間層42の
開口部Rと第1マスク部M1 との境界に形成される。
1中間層41のキュリー温度TC1を超えた部分、即ち第
2マスク部M2 では、第1中間層41及び第2中間層4
2の磁化が消滅して、再生層3と第1中間層41との交
換結合力交換結合力が切れる。そして、遷移領域94が
第1中間層41の第1マスク部M1 と第2マスク部M 2
との境界に形成される。第1マスク部M1 及び第2マス
ク部M2 の領域では記録マーク8がマスクされ、低温領
域の開口部Rから記録層5のデータが読出される。
は、図3に示すグラフからも説明される。図3は、実施
例1のMSR媒体が備える各磁性層が有する保磁力の温
度特性を示すグラフである。横軸は温度T(℃)を示
し、縦軸は各磁性層の保磁力Hc(kOe)を示してい
る。グラフ中、‘○−○’は記録層5、‘△−△’は第
1中間層41、‘□−□’は第2中間層、‘×−×’は
再生層3のHc+ (再生層の保磁力Hc+再生層のルー
プシフトHs)、‘××−××’は再生層3のHc
- (Hc−Hs)夫々の保磁力を表している。グラフか
ら判るように、第2中間層42のキュリー温度TC2であ
る 130℃を超えた辺りでは、再生層3及び第1中間層4
1の保磁力は何れも250Oe程度を有し、これは再生
磁界(300Oe)よりも小さい。これにより、第2中
間層42のキュリー温度TC2を超えた辺りで、第1中間
層41は再生層3と一緒にその磁化を再生磁界方向に揃
わせることが判る。また、第1中間層41のキュリー温
度TC1である 145℃を超えた辺りでは、第1中間層41
の保磁力が消滅していることが判る。
2に示すように、開口部Rと第1マスク部M1 との境界
に形成される遷移領域93が第2中間層42に形成され
ているので、遷移領域93が再生信号に影響することは
ない。また、第1中間層41に形成された遷移領域94
は、開口部Rと第1マスク部M1 との境界に形成された
ものではないので、同様に再生信号に影響することはな
い。
R媒体の信号品質の再生パワー特性の測定結果を示した
グラフであり、従来例と共に示している。図4では縦軸
はC/Nを示し、横軸は再生パワーを示している。図5
では、縦軸はキャリア及びノイズ夫々のレベルを示し、
横軸は再生パワーを示している。記録パワーが10m
W,記録磁界が300Oeの記録条件で 0.4μmのマー
ク長にて信号を記録し、再生時には再生磁界を消去方向
に300Oeだけ印加し、1〜4mWの範囲の再生パワ
ーでレーザビームを照射してキャリアC,ノイズNを測
定した。記録時及び再生時のMSR媒体の周速は10m/
s である。グラフ中、‘○−○’は実施例1を示し、
‘△−△’は従来例を示している。なお、ここで従来例
とは再生層と記録層との間に第2の中間層Tb20Fe80
のみを介在させ、他は実施例1と同様の膜構成を有する
MSR媒体である。
成される再生パワーPrmは略2.0 mWであり、実施例1
も従来例も同じであるが、実施例1の方が従来例よりも
再生ノイズが小さい。C/N最大値は実施例1では48
dBであり、従来例のC/N最大値45dBよりも大き
いことが判る。このように、実施例1のMSR媒体は、
再生層3の開口部Rと第1マスク部M1 との境界の磁化
状態が明瞭であるので、ノイズを低減せしめて、再生用
のレーザビームのスポット径よりも小さな領域から記録
マークを読出せることが判る。
MSR媒体について説明する。実施例2のMSR媒体は
第1中間層にキュリー温度が異なる3種類のTbFeC
o膜を用い、夫々の記録膜をDCマグネトロンスパッタ
により形成する。3種類のTbFeCo膜は、キュリー
温度TC1が第2の中間層のキュリー温度TC2と比較して
TC1>T C2となるような組成のものを用いる。その他の
膜構成及び膜形成工程は実施例1(図1参照)と同様で
あり、その説明を省略する。第1中間層であるTbFe
Co膜の組成、膜厚及びキュリー温度を表1に示す。
R媒体について信号品質とマスク部が形成される再生パ
ワーPrmとを測定した。いずれのMSR媒体も記録パワ
ーが10mW,記録磁界が300Oeの記録条件で 0.4
μmのマーク長にて信号を記録し、再生時には再生磁界
を消去方向に300Oeだけ印加してC,Nを測定し
た。記録時及び再生時のMSR媒体の周速は10m/s
である。結果を表2に示す。
と第2中間層とのキュリー温度の差が20℃の場合は、
即ち第1中間層にTb20Fe77.5Co2.5 膜を用いた場
合は、キュリー温度の差が10℃,30℃の場合と比較
してC/Nが大きい。また、第1中間層と第2中間層と
のキュリー温度の差が30℃の場合は、即ち第1中間層
がTb20Fe76Co4 膜である場合は、キュリー温度の
差が10℃,20℃の場合と比較してマスク部が形成さ
れる再生パワーPrmが大きく、C/Nが低い。このこと
を、図6に示すTb20Fe76Co4 膜の保磁力の温度特
性に基づいて説明する。第2中間層のキュリー温度TC2
(130 ℃) 付近で第1の中間層の保磁力が1kOe以上
を有するために、交換結合力により再生層の保磁力が大
きくなり、300Oe程度の再生磁界では再生層の磁化
が反転しない。その結果マスク部を形成するためには、
他のTbFeCo膜より高温度が必要となり、C/Nが
低くなる。グラフ中、縦軸は保磁力を示し、横軸は温度
を示している。‘○−○’は記録層、‘△−△’は第1
の中間層、‘□−□’は第2の中間層、‘×−×’は再
生層Hc+ 夫々の保磁力を示している。
は、第1中間層及び第2中間層がT C1>TC2の組成であ
ることから、実施例1と同様に、再生層に遷移領域を形
成しないことから遷移領域に起因するノイズの増大を生
ぜしめることなく、再生用のレーザビームのスポット径
よりも小さな領域から記録マークを読出せる。また、第
1中間層と第2中間層とのキュリー温度の差が少しでも
有意差を有する温度以上であり、20℃以下である場合
にさらに高い信号品質で記録信号を再生することができ
る。
MSR媒体について説明する。実施例3のMSR媒体は
再生層に補償温度が異なる3種類のGdFeCo膜を用
い、夫々の記録膜をDCマグネトロンスパッタにより形
成する。その他の膜構成及び膜形成工程は実施例1(図
1参照)と同様であり、その説明を省略する。再生層で
あるGdFeCo膜の組成、膜厚及び補償温度を表3に
示す。なお、3種類の再生層のキュリー温度は何れも 4
00℃程度である。
体について信号品質とマスク部が形成される再生パワー
Prmとを測定した。いずれのMSR媒体も記録パワーが
10mW,記録磁界が300Oeの記録条件で 0.4μm
のマーク長にて信号を記録し、再生時には再生磁界を消
去方向に300Oeだけ印加してC,Nを測定した。記
録時及び再生時のMSR媒体の周速は10m/sであ
る。結果を表4に示す。
d29Fe56Co15膜を用いたMSR媒体はGd25Fe60
Co15又はGd27Fe58Co15を用いた場合と比較して
C/Nが低い。Gd29Fe56Co15膜の再生層は、補償
温度が第2の中間層のキュリー温度TC2よりも高いため
に、キュリー温度TC2以上の温度で希土類金属磁化優勢
(以下REリッチという)である。対して第1の中間層
は遷移金属磁化優勢(以下TMリッチという)である。
これにより第1の中間層は、再生磁界が印加された際に
再生層の磁化方向と同方向に揃えることが困難になり、
これが原因でC/Nが低くなることが考えられる。
の保磁力の温度特性からもうかがえる。グラフから、第
1と第2との中間層のキュリー温度の間で、再生層のH
c+(Hc+Hs)と第1の中間層とは保磁力の値を大
きく異ならせており、再生層と第1の中間層とが再生磁
界印加時に同様のふるまいを示し難いことが判る。グラ
フ中、縦軸は保磁力を示し、横軸は温度を示している。
‘○−○’は記録層、‘△−△’は第1の中間層、‘□
−□’は第2の中間層、‘×−×’は再生層Hc+ 、
‘××−××’は再生層Hc- 夫々の保磁力を示してい
る。
は、第1中間層及び第2中間層がT C1>TC2の組成であ
ることから、実施例1と同様に、再生層に遷移領域を形
成しないことから遷移領域に起因するノイズの増大を生
ぜしめることなく、再生用のレーザビームのスポット径
よりも小さな領域から記録マークを読出せる。また、第
2の中間層のキュリー温度以上で、再生層が第1の中間
層と同じTMリッチである方が、再生磁界印加時に両層
一緒の磁化反転が行い易くなり、さらに高い信号品質で
記録信号を再生することができる。
構成した場合を説明しているが、これに限るものではな
く、3層以上の複数層であっても良い。このとき、前記
第1中間層は前記第2中間層よりも記録層に近く、前記
第2中間層は前記第1中間層よりも再生層に近くなるよ
うに形成される。
層と再生層との交換結合を制御する中間層を複数層に形
成し、再生層に近い第1中間層のキュリー温度を、記録
層に近い第2の中間層のキュリー温度よりも高くするこ
とによって、FAD方式の磁気超解像再生における開口
部とマスク部との境界の磁化状態がより明瞭になり、こ
れによりノイズが低減され、再生信号の品質を向上する
ことができる。また、信号再生領域との境界となる高温
部分の温度、即ち第2の中間層のキュリー温度におい
て、再生層と第1の中間層との交換結合力をより強める
ことにより、本発明の効果をさらに顕著にする等、本発
明は優れた効果を奏するものである。
面図である。
における記録マーク及びレーザビームのスポットの位置
関係とを示す図である。
を示すグラフである。
を示すグラフである。
を示すグラフである。
磁力の温度特性を示すグラフである。
の温度特性を示すグラフである。
である。
ける記録マーク及びレーザビームのスポットの位置関係
とを示す図である。
部の拡大図である。
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 記録層と再生層と両層間に交換結合可能
に介在する中間層とを積層しており、再生光ビームの照
射によってそのスポット内の所定温度以上になった部分
で前記中間層の磁化を消滅せしめ、再生磁界を印加して
前記記録層に記録された信号を再生する光磁気記録媒体
において、 前記中間層は複数層を有し、前記再生層に近い第1の中
間層は前記記録層に近い第2の中間層よりも高いキュリ
ー温度を有し、第1の中間層と第2の中間層とのキュリ
ー温度の差は20℃以下であり、前記再生層は第1の中
間層よりも高いキュリー温度を有して、前記第2の中間
層が有するキュリー温度近傍において、前記第1の中間
層と前記再生層との交換結合により、前記第1の中間層
の磁化の向きは前記再生層の磁化の方向である前記再生
磁界の方向に揃い、前記第1の中間層の保磁力は前記再
生層の保持力に揃う構成としてあることを特徴とする光
磁気記録媒体。 - 【請求項2】 前記再生層のキュリー温度は300℃以
上である請求項1記載の光磁気記録媒体。 - 【請求項3】 前記記録層、複数の前記中間層及び前記
再生層は希土類−遷移金属アモルファス合金であり、前
記再生層は前記第2の中間層が有するキュリー温度以上
で遷移金属磁化優勢となる組成を有する請求項1又は2
記載の光磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
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JP22682895A JP3538718B2 (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 光磁気記録媒体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH0973674A JPH0973674A (ja) | 1997-03-18 |
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JP22682895A Expired - Fee Related JP3538718B2 (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 光磁気記録媒体 |
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1995
- 1995-09-04 JP JP22682895A patent/JP3538718B2/ja not_active Expired - Fee Related
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