JPH08124229A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH08124229A
JPH08124229A JP25386894A JP25386894A JPH08124229A JP H08124229 A JPH08124229 A JP H08124229A JP 25386894 A JP25386894 A JP 25386894A JP 25386894 A JP25386894 A JP 25386894A JP H08124229 A JPH08124229 A JP H08124229A
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magneto
optical disk
recording medium
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JP25386894A
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Junichiro Nakayama
純一郎 中山
Michinobu Saegusa
理伸 三枝
Akira Takahashi
明 高橋
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 室温で面内磁化、所定温度以上で垂直磁化と
なる特性を備えた読み出し層3と、室温からキュリー点
まで垂直磁化となる特性を備えた記録層4との間に、数
原子層からなる中間層7が形成されている光磁気ディス
クである。さらに、中間層7は、希土類金属もしくは遷
移金属からなる。 【効果】 情報の記録時に、読み出し層3から記録層4
への磁気的影響力が減少して、記録磁界が低減される。
さらに、中間層7は、希土類金属もしくは遷移金属から
なるので、情報の記録時に磁界が低減されることに加
え、情報の再生時には記録層4から読み出し層3への磁
化の転写が円滑に行なわれて、再生特性が劣化すること
がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光磁気ディス
ク、光磁気テープ、光磁気カード等の光磁気記録媒体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光磁気記録媒体を含め、光メモリ
素子における記録密度を向上させる技術の開発が進めら
れている。
【0003】一般に、光磁気記録媒体の記録密度は、記
録、再生に使用される光ビームの径の記録媒体上におけ
る大きさに依存する。つまり、記録ビットの径および記
録ビットの間隔が、光ビームの径の大きさに比べて小さ
くなると、光ビームの径内に複数の記録ビットが入るた
め、各記録ビットを分離して再生することができなくな
る。記録密度を向上させるために光ビームの径の大きさ
を小さくするには、レーザ光の波長を短くすることが有
効であるが、現在市販されている半導体レーザは680
nmのものが最短であり、より短波長を有する半導体レ
ーザは、いまだ開発途上にある。そこで、現行の半導体
レーザを用いて、光ビームの径の大きさよりも小さい記
録ビットを再生する方法が研究されてきた。
【0004】例えば、特開平5−81717号において
は、基本的には、室温で面内磁化、所定温度以上で垂直
磁化となる特性を示す第1磁性層と、室温からキュリー
点まで垂直磁化となる特性を示す第2磁性層とから構成
されている光磁気記録媒体が記載されている。
【0005】上記の光磁気記録媒体では、再生時に、第
1磁性層に光ビームが照射されると、照射された部位の
温度分布はガウス分布になるので、光ビームの径より小
さい領域のみの温度が上昇する。この温度上昇に伴っ
て、温度上昇部位の磁化は、面内磁化から垂直磁化に移
行する。つまり、第1磁性層と第2磁性層の2層間の交
換結合力により、第2磁性層の磁化の向きが第1磁性層
に転写される。温度上昇部位が面内磁化から垂直磁化に
移行すると、温度上昇部位のみが磁気光学効果を示すよ
うになり、温度上昇部位からの反射光に基づいて第2磁
性層に記録された情報が再生される。
【0006】そして、光ビームが移動して次の記録ビッ
トを再生するときは、先の再生部位の温度は低下し、垂
直磁化から面内磁化に移行する。これに伴って、この温
度の低下した部位は磁気光学効果を示さなくなり、第2
磁性層に記録された磁化は第1磁性層の面内磁化にマス
クされて再生されなくなる。これにより、雑音の原因で
ある隣接ビットからの信号が混入することがなくなる。
【0007】以上のように、所定温度以上の温度を有す
る領域のみを再生に関与させるので、光ビームの径より
小さい記録ビットの再生が行え、記録密度は著しく向上
することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、光ビームの径より小さい記録ビットの再
生が行え、記録密度は著しく向上することになるもの
の、記録磁界が大きくなるという問題点を有している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の請求項1に記載の光磁気記録媒体は、少
なくとも、第1磁性層、第2磁性層が順次形成されてお
り、第1磁性層は、室温で面内磁化、所定温度以上で垂
直磁化となる特性を示し、第2磁性層は、室温からキュ
リー点まで垂直磁化となる特性を示す光磁気記録媒体に
おいて、上記第1磁性層と第2磁性層との間に、数原子
層からなる中間層が形成されていることを特徴としてい
る。
【0010】また、本発明の請求項2に記載の光磁気記
録媒体は、請求項1に記載の光磁気記録媒体において、
上記中間層は希土類金属もしくは遷移金属からなること
を特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1の構成によれば、第1磁性層と第2磁
性層との間に、数原子層からなる中間層が形成されてい
るので、情報の記録時には第1磁性層からの磁気的影響
を受けにくく、磁界が低減される。
【0012】請求項2の構成によれば、中間層は、希土
類金属もしくは遷移金属からなるので、情報の記録時に
磁界が低減されることに加え、情報の再生時には第2磁
性層から第1磁性層への磁化の転写が円滑に行なわれ
て、再生特性が劣化することがない。
【0013】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図
4、および図12に基づいて説明すれば、以下の通りで
ある。
【0014】本実施例に係る光磁気ディスク(光磁気記
録媒体)は、図1に示すように、透光性の基板1上に、
透光性の誘電体層2と、読み出し層(第1磁性層)3
と、中間層7と、記録層(第2磁性層)4と、保護層5
と、オーバーコート層6とを順次形成した構成になって
いる。
【0015】図2は、上記の読み出し層3の磁気状態を
示したものである。読み出し層3は、希土類遷移金属合
金からなり、希土類金属と遷移金属の磁気モーメントが
釣り合う補償温度(Tcomp)の近辺(図中、斜線で示さ
れる領域)では垂直磁化を示し、キュリー温度(Tc
以下のそれ以外の領域では面内磁化を示す。
【0016】また、希土類金属と遷移金属の磁気モーメ
ントの温度特性は異なり、高温では遷移金属の磁気モー
メントが希土類金属のそれに比べて大きくなる。このた
め補償温度が室温となるときの組成よりも希土類金属の
量を多くした組成(図中、Pで示される組成)の合金を
用いる。この組成の合金は、室温で面内磁化を示し、所
定温度以上になると、遷移金属の磁気モーメントが相対
的に大きくなり、希土類金属の磁気モーメントと釣り合
うようになって、垂直磁化を示すようになる。そして、
更に温度が上昇すると磁気モーメントのバランスが崩れ
再び面内磁化を示すようになる。すなわち、室温からT
1 までの温度では面内磁化を、T1 からT3 までの温度
では垂直磁化を、T3 からTc までの温度では面内磁化
を示す。
【0017】一方、記録層4は、室温からTc まで垂直
磁化を示す。
【0018】また、中間層7は、例えば希土類金属もし
くは遷移金属等を用いて、数原子層の厚さで形成された
ものである。
【0019】上記のような特性を示す読み出し層3と、
記録層4と、中間層7とを備えた光磁気ディスクにおい
ては、記録密度を高くすることができる。すなわち、光
ビームの径よりも小さい記録ビットの再生が可能となる
ためであり、これについて、以下に説明する。
【0020】再生動作時に、基板1の側から集光レンズ
を介して再生光ビームが読み出し層3に照射されると、
再生光ビームの中心部近傍に対応する読み出し層3の部
位の温度が上昇し、T1 に達する。これは、再生光ビー
ムが集光レンズにより回折限界まで絞り込まれて、その
光強度分布がガウス分布となり、読み出し層3上の温度
分布もほぼガウス分布となるためであり、T1 以上の温
度を有する領域は、再生光ビームよりも小さくなってい
る。
【0021】この時、例えば図1に示す磁化の向きに記
録層4が記録されているとすると、読み出し層3と記録
層4の2層間の交換結合力により、記録層4の磁化の向
きが読み出し層3に転写される。
【0022】再生光ビームの中心部近傍に対応する読み
出し層3の温度がT1 以上になった部位では、垂直磁化
となり、磁気光学カー効果を示し、一方、再生光ビーム
の中心部近傍に対応する以外の読み出し層3の部位で
は、温度上昇が生じず、面内磁化となり、磁気光学カー
効果をほとんど示さない。従って、T1 以上の温度を有
する領域のみを再生に関与させるので、再生光ビームの
径より小さい記録ビットの再生が行え、記録密度は著し
く向上することになる。
【0023】また、記録は磁界変調により行われる。
【0024】次に、上記光磁気ディスクの具体例を示
す。
【0025】透光性の基板1は、外径86mm、内径1
5mm、厚さ1.2mmの円盤状のガラスからなってい
る。基板1の片側の表面には、図示していないが、光ビ
ーム案内用の凸凹状のガイドトラックが反応性イオンエ
ッチング法により直接形成されている。トラックピッチ
は1.6μmで、グルーブ(凹部)の幅が0.8μm、
ランド(凸部)の幅が0.8μmである。
【0026】この基板1のガイドトラックが形成されて
いる側の面上に、まず、誘電体層2として、到達真空度
2.0×10-4Pa以下、N2 ガス圧3.0×10-1
a、放電電力800Wの条件下で反応性スパッタリング
を行って、A1Nを膜厚80nmで形成した。
【0027】次に、この誘電体層2上に、読み出し層3
として、到達真空度2.0×10-4Pa以下、Arガス
圧6.5×10-1Pa、放電電力300Wの条件下で同
時スパッタリングを行って、希土類遷移金属合金薄膜で
あるGdFeCoを膜厚50nmで形成した。この読み
出し層3は、室温では希土類金属副格子磁化が遷移金属
副格子磁化よりも優勢となっており、キュリー温度30
0°C以上、室温で面内磁化、約140°Cで垂直磁化
となる特性を示している。
【0028】また、この読み出し層3上に、中間層7と
して、到達真空度2.0×10-4Pa以下、Arガス圧
6.5×10-1Pa、放電電力200Wの条件下でスパ
ッタリングを行って、Feを膜厚1nm程度で形成し
た。
【0029】さらに、この中間層7上に、記録層4とし
て、到達真空度2.0×10-4Pa以下、Arガス圧
6.5×10-1Pa、放電電力300Wの条件下で同時
スパッタリングを行って、希土類遷移金属合金薄膜であ
るDyFeCoを膜厚50nmで形成した。この記録層
4は、室温では遷移金属副格子磁化が希土類金属副格子
磁化よりも優勢となっており、キュリー温度200°
C、室温での保磁力(Hc2)=120kA/mである。
【0030】また、この記録層4上に、保護層5とし
て、到達真空度2.0×10-4Pa以下、N2 ガス圧
3.0×10-1Pa、放電電力800Wの条件下でスパ
ッタリングを行って、A1Nを膜厚80nmで形成し
た。
【0031】そして、この保護層5の上にアクリレート
系紫外線硬化樹脂をコーティングし、紫外線照射により
硬化させてオーバーコート層6を形成した。
【0032】上記のようにして作製された光磁気ディス
クに対して、記録磁界(HW )=40kA/m、記録レ
ーザパワー(Pw )=6mWにて、記録ビット長=0.
78μmの記録ビットを記録し、再生レーザパワー(P
r )と信号対雑音比(C/N)の関係を測定した。
【0033】測定結果は、図3に示すように、Pr =2
〜3.5mWの範囲でC/Nが最大となっており、この
レーザパワーで、読み出し層3の温度がT1 以上にな
り、垂直磁化で磁気光学カー効果を示している。一方、
r =2mW以下では、読み出し層3の温度がT1 以下
になり、面内磁化で磁気光学カー効果を示しにくいこと
がわかる。
【0034】次に、この光磁気ディスクと以下の比較例
の光磁気ディスクのそれぞれにおけるHw とC/Nの関
係を測定し、比較した。
【0035】比較例の光磁気ディスクは、図12に示す
ように、透光性の基板1、誘電体層2、読み出し層3、
記録層4、保護層5、オーバーコート層6が順次積層さ
れた構造になっていて、中間層7を有しないという点
で、本実施例の光磁気ディスクとは異なっている。
【0036】そして、上記の関係の測定条件として、本
実施例の光磁気ディスクと比較例の光磁気ディスクに対
して、Pw =6mWにて、記録ビット長=0.78μm
の記録ビットを記録し、Pr =2.5mWにて、この記
録ビットを再生した。
【0037】測定結果を図4に示すが、図中、実線にて
示されるように、本実施例の光磁気ディスクのC/Nが
飽和する大きさは32kA/mである。これに対し、図
中、破線にて示されるように、比較例の光磁気ディスク
のC/Nが飽和する大きさは48kA/mである。これ
により、本実施例の光磁気ディスクにおいては、記録磁
界が大きく減少していることがわかる。
【0038】〔実施例2〕次に、本発明の第2の実施例
について図1、図3、図5、および図12に基づいて説
明すれば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記
の実施例1の図面に示した部材と同一の機能を有する部
材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0039】本実施例に係る光磁気ディスク(光磁気記
録媒体)の構成は、図1に示すように、透光性の基板
1、誘電体層2、読み出し層3、中間層8、記録層4、
保護層5、オーバーコート層6が、順次積層された構造
になっている。
【0040】中間層8は、Coターゲットのスパッタリ
ングにより膜厚1nm程度のCoからなり、成膜時のス
パッタリング条件は、到達真空度2.0×10-4Pa以
下、Arガス圧6.5×10-1Pa、放電電力100W
である。
【0041】この光磁気ディスクに対して、記録磁界
(HW )=40kA/m、記録レーザパワー(Pw )=
6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録ビット
を記録し、再生レーザパワー(Pr )と信号対雑音比
(C/N)の関係を測定したところ、図3に示すよう
に、実施例1と同様、Pr =2〜3.5mWの範囲でC
/Nが最大となった。
【0042】次に、この光磁気ディスクと実施例1で用
いられた比較例の光磁気ディスクとのそれぞれに対し、
w =6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録
ビットを記録し、Pr =2.5mWにて、この記録ビッ
トを再生した。そして、その際の、HW とC/Nの関係
を測定し、比較した。
【0043】測定結果を図5に示すが、図中、実線にて
示されるように、本実施例の光磁気ディスクのC/Nが
飽和する大きさは32kA/mである。これに対し、図
中、破線にて示されるように、比較例の光磁気ディスク
のC/Nが飽和する大きさは48kA/mである。これ
により、本実施例の光磁気ディスクにおいては、記録磁
界が大きく減少していることがわかる。
【0044】〔実施例3〕また、本発明の第3の実施例
について図1、図3、図6、および図12に基づいて説
明すれば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記
の実施例1の図面に示した部材と同一の機能を有する部
材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0045】本実施例に係る光磁気ディスク(光磁気記
録媒体)の構成は、図1に示すように、透光性の基板
1、誘電体層2、読み出し層3、中間層9、記録層4、
保護層5、オーバーコート層6が、順次積層された構造
になっている。
【0046】中間層9は、Fe、Coターゲットの同時
スパッタリングにより膜厚1nm程度のFeCoからな
り、成膜時のスパッタリング条件は、到達真空度2.0
×10-4Pa以下、Arガス圧6.5×10-1Pa、放
電電力300Wである。
【0047】この光磁気ディスクに対して、記録磁界
(HW )=40kA/m、記録レーザパワー(Pw )=
6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録ビット
を記録し、再生レーザパワー(Pr )と信号対雑音比
(C/N)の関係を測定したところ、図3に示すよう
に、実施例1と同様、Pr =2〜3.5mWの範囲でC
/Nが最大となった。
【0048】次に、この光磁気ディスクと実施例1で用
いられた比較例の光磁気ディスクとのそれぞれに対し、
w =6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録
ビットを記録し、Pr =2.5mWにて、この記録ビッ
トを再生した。そして、その際の、HW とC/Nの関係
を測定し、比較した。
【0049】測定結果を図6に示すが、図中、実線にて
示されるように、本実施例の光磁気ディスクのC/Nが
飽和する大きさは32kA/mである。これに対し、図
中、破線にて示されるように、比較例の光磁気ディスク
のC/Nが飽和する大きさは48kA/mである。これ
により、本実施例の光磁気ディスクにおいては、記録磁
界が大きく減少していることがわかる。
【0050】〔実施例4〕本発明の第4の実施例につい
て図1、図3、図7、および図12に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の実施
例1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材に
は、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0051】本実施例に係る光磁気ディスク(光磁気記
録媒体)の構成は、透光性の基板1、誘電体層2、読み
出し層3、中間層10、記録層4、保護層5、オーバー
コート層6が、順次積層された構造になっている。
【0052】中間層10は、Gdターゲットのスパッタ
リングにより膜厚1nm程度のGdからなり、成膜時の
スパッタリング条件は、到達真空度2.0×10-4Pa
以下、Arガス圧6.5×10-1Pa、放電電力100
Wである。
【0053】この光磁気ディスクに対して、記録磁界
(HW )=40kA/m、記録レーザパワー(Pw )=
6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録ビット
を記録し、再生レーザパワー(Pr )と信号対雑音比
(C/N)の関係を測定したところ、図3に示すよう
に、実施例1と同様、Pr =2〜3.5mWの範囲でC
/Nが最大となった。
【0054】次に、この光磁気ディスクと実施例1で用
いられた比較例の光磁気ディスクとのそれぞれに対し、
w =6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録
ビットを記録し、Pr =2.5mWにて、この記録ビッ
トを再生した。そして、その際の、HW とC/Nの関係
を測定し、比較した。
【0055】測定結果を図7に示すが、図中、実線にて
示されるように、本実施例の光磁気ディスクのC/Nが
飽和する大きさは20kA/mである。これに対し、図
中、破線にて示されるように、比較例の光磁気ディスク
のC/Nが飽和する大きさは48kA/mである。これ
により、本実施例の光磁気ディスクにおいては、記録磁
界が大きく減少していることがわかる。
【0056】〔実施例5〕本発明の第5の実施例につい
て図1、図3、図8、および図12に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の実施
例1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材に
は、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0057】本実施例に係る光磁気ディスク(光磁気記
録媒体)の構成は、透光性の基板1、誘電体層2、読み
出し層3、中間層11、記録層4、保護層5、オーバー
コート層6が、順次積層された構造になっている。
【0058】中間層10は、Dyターゲットのスパッタ
リングにより膜厚1nm程度のDyからなり、成膜時の
スパッタリング条件は、到達真空度2.0×10-4Pa
以下、Arガス圧6.5×10-1Pa、放電電力100
Wである。
【0059】この光磁気ディスクに対して、記録磁界
(HW )=40kA/m、記録レーザパワー(Pw )=
6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録ビット
を記録し、再生レーザパワー(Pr )と信号対雑音比
(C/N)の関係を測定したところ、図3に示すよう
に、実施例1と同様、Pr =2〜3.5mWの範囲でC
/Nが最大となった。
【0060】次に、この光磁気ディスクと実施例1で用
いられた比較例の光磁気ディスクとのそれぞれに対し、
w =6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録
ビットを記録し、Pr =2.5mWにて、この記録ビッ
トを再生した。そして、その際の、HW とC/Nの関係
を測定し、比較した。
【0061】測定結果を図8に示すが、図中、実線にて
示されるように、本実施例の光磁気ディスクのC/Nが
飽和する大きさは20kA/mである。これに対し、図
中、破線にて示されるように、比較例の光磁気ディスク
のC/Nが飽和する大きさは48kA/mである。これ
により、本実施例の光磁気ディスクにおいては、記録磁
界が大きく減少していることがわかる。
【0062】〔実施例6〕本発明の第6の実施例につい
て図1、図3、図9、および図12に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の実施
例1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材に
は、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0063】本実施例に係る光磁気ディスク(光磁気記
録媒体)の構成は、透光性の基板1、誘電体層2、読み
出し層3、中間層12、記録層4、保護層5、オーバー
コート層6が、順次積層された構造になっている。
【0064】中間層12は、Dyターゲットのスパッタ
リングにより膜厚0.5nm程度のDyと、Gdターゲ
ットのスパッタリングにより膜厚0.5nm程度のGd
からなり、成膜時のスパッタリング条件は到達真空度
2.0×10-4Pa以下、Arガス圧6.5×10-1
a、放電電力100Wである。
【0065】この光磁気ディスクに対して、記録磁界
(HW )=40kA/m、記録レーザパワー(Pw )=
6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録ビット
を記録し、再生レーザパワー(Pr )と信号対雑音比
(C/N)の関係を測定したところ、図3に示すよう
に、実施例1と同様、Pr =2〜3.5mWの範囲でC
/Nが最大となった。
【0066】次に、この光磁気ディスクと実施例1で用
いられた比較例の光磁気ディスクとのそれぞれに対し、
w =6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録
ビットを記録し、Pr =2.5mWにて、この記録ビッ
トを再生した。そして、その際の、HW とC/Nの関係
を測定し、比較した。
【0067】測定結果を図9に示すが、図中、実線にて
示されるように、本実施例の光磁気ディスクのC/Nが
飽和する大きさは12kA/mである。これに対し、図
中、破線にて示されるように、比較例の光磁気ディスク
のC/Nが飽和する大きさは48kA/mである。これ
により、本実施例の光磁気ディスクにおいては、記録磁
界が大きく減少していることがわかる。
【0068】〔実施例7〕本発明の第7の実施例につい
て図1、図3、図10、および図12に基づいて説明す
れば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の実
施例1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材に
は、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0069】本実施例に係る光磁気ディスク(光磁気記
録媒体)の構成は、透光性の基板1、誘電体層2、読み
出し層3、中間層13、記録層4、保護層5、オーバー
コート層6が、順次積層された構造になっている。
【0070】中間層13は、Alターゲットのスパッタ
リングにより膜厚1.0nm程度のAlからなり、成膜
時のスパッタリング条件は到達真空度2.0×10-4
a以下、Arガス圧6.5×10-1Pa、放電電力30
0Wである。
【0071】この光磁気ディスクに対して、記録磁界
(HW )=40kA/m、記録レーザパワー(Pw )=
6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録ビット
を記録し、再生レーザパワー(Pr )と信号対雑音比
(C/N)の関係を測定したところ、図3に示すよう
に、実施例1と同様、Pr =2〜3.5mWの範囲でC
/Nが最大となった。
【0072】次に、この光磁気ディスクと実施例1で用
いられた比較例の光磁気ディスクとのそれぞれに対し、
w =6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録
ビットを記録し、Pr =2.5mWにて、この記録ビッ
トを再生した。そして、その際の、HW とC/Nの関係
を測定し、比較した。
【0073】測定結果を図10に示すが、図中、実線に
て示されるように、本実施例の光磁気ディスクのC/N
が飽和する大きさは24kA/mである。これに対し、
図中、破線にて示されるように、比較例の光磁気ディス
クのC/Nが飽和する大きさは48kA/mである。こ
れにより、本実施例の光磁気ディスクにおいては、C/
N値が比較例に比べて1〜2db減少するものの、記録
磁界が大きく減少していることがわかる。
【0074】〔実施例8〕本発明の第8の実施例につい
て図1、図3、図11、および図12に基づいて説明す
れば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の実
施例1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材に
は、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0075】本実施例に係る光磁気ディスク(光磁気記
録媒体)の構成は、透光性の基板1、誘電体層2、読み
出し層3、中間層14、記録層4、保護層5、オーバー
コート層6が、順次積層された構造になっている。
【0076】中間層14は、Siターゲットのスパッタ
リングにより膜厚1.0nm程度のSiからなり、成膜
時のスパッタリング条件は到達真空度2.0×10-4
a以下、Arガス圧6.5×10-1Pa、放電電力30
0Wである。
【0077】この光磁気ディスクに対して、記録磁界
(HW )=40kA/m、記録レーザパワー(Pw )=
6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録ビット
を記録し、再生レーザパワー(Pr )と信号対雑音比
(C/N)の関係を測定したところ、図3に示すよう
に、実施例1と同様、Pr =2〜3.5mWの範囲でC
/Nが最大となった。
【0078】次に、この光磁気ディスクと実施例1で用
いられた比較例の光磁気ディスクとのそれぞれに対し、
w =6mWにて、記録ビット長=0.78μmの記録
ビットを記録し、Pr =2.5mWにて、この記録ビッ
トを再生した。そして、その際の、HW とC/Nの関係
を測定し、比較した。
【0079】測定結果を図11に示すが、図中、実線に
て示されるように、本実施例の光磁気ディスクのC/N
が飽和する大きさは24kA/mである。これに対し、
図中、破線にて示されるように、比較例の光磁気ディス
クのC/Nが飽和する大きさは48kA/mである。こ
れにより、本実施例の光磁気ディスクにおいては、C/
N値が比較例に比べて1〜2db減少するものの、記録
磁界が大きく減少していることがわかる。
【0080】なお、本実施例1〜8では、読み出し層3
として、Gd0.27(Fe0.70Co0. 300.73を使用し、
記録層4として、Dy0.22(Fe0.80Co0.200.78
使用しているが、これに限るものではない。
【0081】さらに、基板1、誘電体層2、保護層5、
オーバーコート層6も上記実施例に限られるものではな
い。
【0082】また、読み出し層3が軽希土類金属やP
t、Pd等を含む合金である場合は、短波長での磁気光
学カー効果が高く、短波長再生光レーザを用いることに
より、さらに記録密度を向上させることが可能になる。
【0083】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に記載
の光磁気記録媒体は、少なくとも、第1磁性層、第2磁
性層が順次形成されており、第1磁性層は、室温で面内
磁化、所定温度以上で垂直磁化となる特性を示し、第2
磁性層は、室温からキュリー点まで垂直磁化となる特性
を示す光磁気記録媒体において、上記第1磁性層と第2
磁性層との間に、数原子層からなる中間層が形成されて
いる構成である。
【0084】これにより、記録磁界が低減されるという
効果を奏する。
【0085】また、請求項2に記載の光磁気記録媒体
は、上記中間層が希土類金属もしくは遷移金属からなる
構成である。
【0086】これにより、記録磁界が低減されると共
に、再生特性が劣化しないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1ないし第8実施例に共通する光磁
気記録媒体、及びこの光磁気記録媒体に対して、再生動
作を行っていることを示す説明図である。
【図2】本発明の第1実施例の光磁気記録媒体の読み出
し層3の磁気状態を示す特性図である。
【図3】本発明の第1ないし第8実施例に共通する光磁
気記録媒体のC/Nと記録レーザパワーの関係を示すグ
ラフである。
【図4】本発明の第1実施例の光磁気記録媒体のC/N
と記録磁界の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施例の光磁気記録媒体のC/N
と記録磁界の関係を示すグラフである。
【図6】本発明の第3実施例の光磁気記録媒体のC/N
と記録磁界の関係を示すグラフである。
【図7】本発明の第4実施例の光磁気記録媒体のC/N
と記録磁界の関係を示すグラフである。
【図8】本発明の第5実施例の光磁気記録媒体のC/N
と記録磁界の関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第6実施例の光磁気記録媒体のC/N
と記録磁界の関係を示すグラフである。
【図10】本発明の第7実施例の光磁気記録媒体のC/
Nと記録磁界の関係を示すグラフである。
【図11】本発明の第8実施例の光磁気記録媒体のC/
Nと記録磁界の関係を示すグラフである。
【図12】本発明の第1ないし第8実施例に対する比較
例の光磁気記録媒体、及びこの光磁気記録媒体に対し
て、再生動作を行っていることを示す説明図である。
【符号の説明】
1 基板 3 読み出し層(第1磁性層) 4 記録層(第2磁性層) 7 中間層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、第1磁性層、第2磁性層が順
    次形成されており、第1磁性層は、室温で面内磁化、所
    定温度以上で垂直磁化となる特性を示し、第2磁性層
    は、室温からキュリー点まで垂直磁化となる特性を示す
    光磁気記録媒体において、 上記第1磁性層と第2磁性層との間に、数原子層からな
    る中間層が形成されていることを特徴とする光磁気記録
    媒体。
  2. 【請求項2】上記中間層は希土類金属もしくは遷移金属
    からなることを特徴とする請求項1に記載の光磁気記録
    媒体。
JP25386894A 1994-10-19 1994-10-19 光磁気記録媒体 Pending JPH08124229A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25386894A JPH08124229A (ja) 1994-10-19 1994-10-19 光磁気記録媒体
DE1995136796 DE19536796B4 (de) 1994-10-19 1995-10-02 Magnetooptisches Aufzeichnungsmedium

Applications Claiming Priority (1)

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JP25386894A JPH08124229A (ja) 1994-10-19 1994-10-19 光磁気記録媒体

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6272077B1 (en) 1997-03-06 2001-08-07 Sharp Kabushiki Kaisha Magneto-optical recording medium having intermediate layer of in plane magnetization

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6272077B1 (en) 1997-03-06 2001-08-07 Sharp Kabushiki Kaisha Magneto-optical recording medium having intermediate layer of in plane magnetization

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Effective date: 20040601

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02