JP2629062B2 - 光磁気メモリ用媒体 - Google Patents

光磁気メモリ用媒体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐久性が改善された光磁気メモリ用媒体に
関する。
〔従来の技術〕 希土類−鉄族非晶質合金薄膜を用いた光磁気メモリ
は、その読み出し特性が充分ではなく、その改善方法に
ついてさまざまな提案がなされている。その一つに記録
特性が良い膜と読み出し特性が良い膜からなる交換結合
二層膜がある(例えば特開昭57−78652号)。従来の交
換結合二層膜では、記録層にはTb−Fe,Dy−Fe、読み出
し層にはGd−Fe、Gd−Fe−Coなどが用いられていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
光磁気メモリでは、レーザー光の熱作用を利用して情
報を記録するので、その磁性膜のキュリー温度が低いほ
ど記録感度が高くなる。交換結合二層磁性膜において記
録感度を決めるものは記録層のキュリー温度であるの
で、記録層のキュリー温度を下げれば記録感度が高くな
る。しかし、記録情報の安定性や光磁気メモリ用ドライ
ブ装置の機内温度(>50℃)などから考えると、記録層
のキュリー温度は約100℃以上必要である。この点から
考えると、従来記録層として用いられていたTb−Feはキ
ャリー温度が約130℃とやや高く、Dy−Feは約70℃とや
や低く、実用的には最適なキュリー温度であるとはいえ
ない。
さらに、光磁気メモリの実用化に対しては、その磁性
膜の耐食性がかなり重要な問題となっている。希土類−
遷移金属非晶質合金薄膜では、遷移金属元素としてCoを
多量に含むほど耐食性が改善させることがわかってい
る。交換結合二層磁性膜では、その読み出し層にはGd−
Fe−Coを用いることができ、Coの濃度を高くして、読み
出し特性の改善とともに耐食性の改善を行なうことがで
きる。しかし、その記録層にはTb−FeやDy−Feが用いら
れていて、これにCoを添加すると少量でもキュリー温度
がかなり上昇し、記録感度が悪くなる欠点があった。
本発明は、上記従来の欠点を改良するためになされた
ものであり、その目的は記録特性が良い層と読み出し特
性が良い層とからなる交換結合二層膜からなる光磁気メ
モリ用媒体において、記録特性が良い層の記録感度を落
さず、また読み出し特性が良い層の読出特性を落さずに
耐久性を向上させた光磁気メモリ用媒体を提供すること
にある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的達成可能な本発明は、室温において高い保磁
力と低いキュリー温度を有する記録層と、前記記録層に
比べて低い保磁力と高いキュリー温度を有する読み出し
層とからなる交換結合した二層構造の磁性膜を有してな
る光磁気メモリ用媒体であって、前記記録層がR−FeCo
−Cr(RはTb及びDyから選ばれる1種または2種の元素
である)であり、前記読み出し層がGd−FeCo−Crであ
り、記録層におけるCoの組成比が読み出し層におけるCo
の組成比よりも小さいことを特徴とする光磁気メモリ用
媒体である。
すなわち、本発明は、読み出し層にCoとCrを添加し、
Coの組成比を大きくして読み出し感度、耐久性を改善さ
せている。また、記録層にCoとCrを添加し、Coの組成比
を読み出し層におけるCoの組成比より小さくしてキュリ
ー温度の上昇を抑え、記録感度を下げずに更に耐久性を
改善させるものである。
以下に、従来例と本発明の光磁気メモリ用媒体の違い
について詳しく説明する。
まず、両媒体の記録層のキュリー点の差異について述
べる。従来の媒体の記録層としては、Tb−Fe、Dy−Feな
どが使用されていたが、前述したようにTb−Feはキュリ
ー温度が約130℃とやや高く、Dy−Feは約70℃とやや低
い。そこで、((Tb1-xDyx)−(Fe1-yCoy))1-z[0
≦x≦1、0≦y≦0.3、0≦z≦0.1]で示される磁性
膜を種々作製したところ、そのキュリー温度TcとDyの原
子数比x、Coの原子数比y、Crの原子数比zとの間には
ほぼ Tc=130(1−x)+70x+600y−500z(℃) という関係が得られた。したがって、x=0.5、y=0.
1、z=0.12とすればキュリー温度は約100℃となり、Tb
−Feよりもキュリー温度が低く、Dy−Feよりも温度安定
性に優れた磁性膜が得られる。この結果に基づき、R
(TbおよびDyから選ばれる1種または2種の元素)、F
e、Co及びCrを含む磁性膜を本発明の光磁気メモリ用媒
体の記録層として用いたのである。キュリー温度の最適
値は使用するレーザーのパワー、光学系の構成、媒体の
構成、ディスクの回転数、ディスクの直径などによって
例えば90℃、110℃のように100℃から多少ずれることも
あるが、その場合にも、そのキュリー点となるように
x、y、zの値を適宜選べばよい。また、本発明の光磁
気メモリ用媒体の記録層のキュリー点を、従来の媒体の
記録層が示すキュリー点と同じような値にすることもで
きる。しかし、一般的には媒体の記録感度が高ければ、
使用するレーザーのパワーが小さくてすみ、光学系でも
簡単となるので安価となり、また、外乱による記録パワ
ーの変動に対しても安定に記録されるので信頼性が高く
なる。したがって、記録感度はなるべく高くなるように
キュリー点は低くするのが望ましいが、温度に対する安
定性から考えるとキュリー温度は高いほうが良いので設
定すべきキュリー点は90〜120℃が好ましい。
次に従来例と本発明の光磁気メモリ用媒体の記録層の
耐食性の差異について述べる。希土類−鉄族非晶質合金
薄膜から成る磁性膜の腐食過程には、膜中に存在する遊
離酸素が主に希土類元素と結合し酸化されたり、磁性膜
と保護膜を界面を通して酸素や水分が膜中に拡散し酸化
されることなどが考えられる。このうちの前者に関して
は、スパッタリングにおけるターゲットや蒸着における
蒸発源の中の酸素濃度を減らしたり、真空装置の残留ガ
ス圧、Arガス中の不純物を減らすことによりかなり改善
される。一方、後者については、緻密で酸素を含まない
保護膜によってかなり抑えられるものの、磁性膜そのも
のの耐食性の改善が望まれる。特に、基板にプラスチッ
クを用いる場合には、基板にある程度の吸水性があり、
保護膜だけでなく磁性膜の耐食性の改善が特に望まれ
る。交換結合二層磁性膜では、その読み出し層はキュリ
ー点が高くてよいのでGd−Fe−Coを用いることができ、
Coの濃度を高くして耐食性の改善を行なうことができ
る。本発明では、読み出し層にGd−Fe−Co−Crを用いた
のは、Gd−Fe−Coは腐食されにくいがさらにCrを添加す
るとさらに腐食が起きにくくなるためである。読み出し
層のGd−Fe−Co−CrのCrの原子数比は0.05から0.2程度
の少量で効果がある。Crの少量の添加では磁性は変わら
ない。なお、記録層R−FeCo−Crは読み出し層Gd−Fe−
Co−CrほどにCoやCrを入れられないので比較すると読み
出し層のほうが腐食されにくい。
また、交換結合二層磁性膜では、磁性膜間の交換結合
の大きさが媒体の特性を大きく左右する、交換結合の大
きさは作製時の到達真空圧の違いによってかなり変動す
る。これは、磁性膜を作製してから次の磁性膜を作製す
るまでの間に界面に吸着した残留ガスの影響であり、こ
の影響は耐食性を改善することによってかなり改善され
る。したがって、耐食性の改善された記録層を用いた本
発明の光磁気メモリ用媒体は、単に媒体の経時変化の改
善のみならず、交換結合の向上にも効果がある。
本発明の光磁気メモリ用媒体は磁性膜を上記のように
構成したことに特徴を有するもので、磁性膜以外に、光
を有効に利用するための反射層、磁性膜を保護してさら
に保護機能を高めるための保護層など、各種の補助層が
所望に応じて任意に配設されてよい。
〔実施例〕
実施例1 通常のマグネトロンスパッタリング法を用いて、従来
例と本発明の130mmφのディスク状光磁気記録媒体を作
製し、記録感度、読み出し特性と耐久性の実験を行っ
た。Arガス圧は約0.15Paとした。保護膜としてはSiNを7
00Å記録媒体の両側に設けた。従来例における読み出し
層はGd.22(Fe.70Co.30.78、膜圧400Å、記録層はTb
.22(Fe.92Co.08.78、膜厚400Åとし、本発明におけ
る読み出し層は(Gd.22(Fe.70Co.30.78.97Cr.03
膜圧400Åとした。記録層はTb(.22(Fe.85C
o.15.78.93Cr.07、膜圧400Åとした。基板にはポリ
カーボネイトを用いた。記録層のキュリー温度は、従来
例も本発明もどちらも約170℃であった。
回転数1500rpm半径35mmにおいて、バイアス磁界200e
の下で、従来例の媒体の記録にはレーザーパワー4.6mW
が必要であり、本発明のものはレーザーパワー4.7mWで
記録が可能であり記録特性は変わらなかった。また、3
.08MHzの読み出しCN比も、従来例の媒体では49dBであ
り、本発明のものも49dBであり読み出し特性も変わなか
った。
また、1規定のNaCl水溶液を用いた耐久性の試験で
は、従来例では15分間浸した後には、目視でかなりのピ
ンホールが見られたが、本発明のものは、30分間浸した
後にも目視でピンホールの発生は見られなかった。
実施例2 従来例における記録層としてDy.21(Fe.82C
o.18.79、膜圧400Åとし、本発明における記録層とし
て(Dy.21(Fe.82Co.18.79.93Cr.07、膜厚400Åと
した以外は上記実施例1と同じ条件で実験を行った。記
録層のキュリー温度は、従来例も本発明もどちらも約17
0℃であった。
回転数1500rpm、半径35mmにおいて、バイアス磁界200
eの下で、従来例の媒体の記録にはレーザーパワー4.8mW
が必要であり、本発明のものはレーザーパワー4.7mWで
記録が可能であり記録特性は変わらなかった。また、3
.08MHzの読み出しCN比も、従来例の媒体では48dBであ
り、本発明のものも48dBであり読み出し特性も変わらな
かった。
また、1規定のNaCl水溶液を用いた耐久性に試験で
は、従来例では15分間浸した後には、目視でかなりのピ
ンホールが見られたが、本発明のものは、30分間浸した
後にも目視でピンホールの発生は見られなかった。
実施例3 従来例における記録層として(Tb.50Dy.50.22(Fe
.87Co.13.78、膜厚400Åとし、本発明における記録層
として((Tb.50Dy.50.22(Fe.80Co.20.78.93Cr
.07、膜厚400Åとした以外は上記実施例1と同じ条件で
実験を行った。記録層のキュリー温度は、従来例も本発
明もどちらも約170℃であった。
回転数1500rpm、半径35mmにおいて、バイアス磁界200
Oeの下で、従来例の媒体の記録にはレーザーパワー4.5m
Wが必要であり、本発明のものはレーザーパワー4.4mWで
記録が可能であり記録特性は変わらなかった。また、3
.08MHzの読み出しCN比も、従来例の媒体では48dBであ
り、本発明のものも48dBであり読み出し特性も変わらな
かった。
また、1規定のNaCl水溶液を用いた耐久性に試験で
は、従来例では15分間浸した後には、目視でかなりのピ
ンホールが見られたが、本発明のものは、30分間浸した
後にも目視でピンホールの発生は見られなかった。
〔発明の効果〕
以上説明したように、記録層、読み出し層が両層とも
希土類−遷移金属からなる非晶質合金薄膜であるととも
に、各層ともCoとCrを含有し、前記記録層におけるCoの
組成比が読み出し層におけるCoの組成比よりも小さいこ
とにより、本発明の光磁気メモリ用媒体はその耐久性が
改善されたものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室温において高い保磁力と低いキュリー温
    度を有する記録層と、前記記録層に比べて低い保磁力と
    高いキュリー温度を有する読み出し層とからなる交換結
    合した二層構造の磁性膜を有してなる光磁気メモリ用媒
    体であって、前記記録層がR−FeCo−Cr(RはTb及びDy
    から選ばれる1種または2種の元素である)であり、前
    記読み出し層がGd−FeCo−Crであり、記録層におけるCo
    の組成比が読み出し層におけるCoの組成比よりも小さい
    ことを特徴とする光磁気メモリ用媒体。
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