JP2530704B2

JP2530704B2 - 屋根ユニット

Info

Publication number: JP2530704B2
Application number: JP63335151A
Authority: JP
Inventors: 直己改発; 賢近藤; 完二森; 一道松田; 謙一前田
Original assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Current assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date: 1988-12-28
Filing date: 1988-12-28
Publication date: 1996-09-04
Anticipated expiration: 2011-09-04
Also published as: JPH02178451A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、ユニット建物に用いられる屋根ユニットに
関する。

（従来の技術）近年、建物の工業生産化率を高める一方式として、ユ
ニット建物が広く普及している。このユニット建物は、
一棟の建物を予めいくつかのユニットに分けて工場生産
し、これらを建築現場において施工，組立する方式の建
物である。ユニット建物を構成するユニットとしては、
建物の居間，食堂，寝室等の各部屋部分を構成する部屋
ユニットと、建物の部屋部分を構成する屋根ユニットと
がある。これらのユニットは、予め工場生産され、建築
現場において施工，組立される。組立は、まず、部屋ユ
ニットを相互に連結した状態で基礎に据え付け、次に、
据え付けられた各部屋ユニットの上部に、屋根ユニット
を相互に連結した状態で据え付けて行われる。

ところで、屋根ユニットは、例えば、特開昭53−1918
号公報に記載されているように、屋根板と、該屋根板を
支持する支持枠とで構成されている。

（発明が解決しようとする課題）従って、屋根の軒部分の施工は、屋根ユニットを部屋
ユニットの上部に据え付けて相互に連結した後に行わな
ければならない。即ち、軒天や軒先化粧板等の部材を地
上から軒下まで運ぶ作業が必要であるし、足場の悪い所
で部材の取付作業を行わなければならず、作業性が悪い
という問題があった。

本発明は、上記問題を解決し、軒部分の施工を容易に
して作業性の向上を図ることを目的としている。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するために、本発明の屋根ユニット
は、屋根板と、該屋根板を支持する支持枠と、該支持枠
の外側へ張り出した屋根板先端部の下方に、後端部が吊
部材を介して前記支持枠に保持されて取り付けられた略
水平な軒天とで構成されているものである。

（作用）本発明の屋根ユニットを部屋ユニットの上部軒先側に
据え付けて相互に連結すると、支持枠の外側へ張り出し
た屋根板先端部で軒が構成され、この軒下に軒天が構成
される。

また、軒天を屋根板先端部の下面に取り付ける作業
を、地上で行うことができる。

更に、上記軒天は、後端部が吊部材を介して前記支持
枠に保持されて取り付けられた略水平な軒天とされてい
るので、軒天の固定強度が高く、また屋根ユニットを設
置するだけで、屋根ユニットと居室部との接合部を隠蔽
することができる。

（実施例）以下、本発明の実施例を第１図〜第６図に基づいて詳
述する。

第１図は、本実施例の軒先側屋根ユニットB₂を示して
いる。

まず、この棟側屋根ユニットB₂の構成について説明す
る。

この軒先側屋根ユニットB₂は、屋根板１と、該屋根板
１を支持する支持枠２と、前記屋根板１の先端部下面に
取り付けられている軒天３とで主に構成されている。

屋根板１は、支持枠２の上部に垂木４を介して設けら
れている。また、屋根板１の先端部は、支持枠２の外側
へ張り出した状態となっている。

また支持枠２は、屋根板１の両妻側端を支持する一対
の妻トラス梁21,21と、両妻トラス21,21間に架設された
軒梁22及び断梁23とで構成されている。

また、前記妻トラス梁21は、下枠部材211と、縦枠部
材212と、上枠部材213とを略三角形に枠組みして枠部材
が構成されており、この枠内には鉛直材214が補強材と
して設けられている。

軒天３は、前記支持枠２の外側へ張り出した屋根板１
の先端部下面に取り付けられている。

第２図に示すように、前記軒天３は、前端部が軒先板
５を介して垂木４の先端に固定され、後端部が吊部材で
ある縦向き吊金具６及び横向き吊金具を介して軒梁22に
固定されている。

尚、前記縦向き吊金具６は、軒梁22に固定されたジョ
イントプレート61に対して、上端部が固定されており、
前記横向き吊金具７は、横向き吊金具６の下端部に対し
て固定されている。

第３図は、軒天３の前端部に取付構造を示している。

まず、軒先板５は、垂木４の先端に固定された断面Ｌ
字形のジョイントプレート51に対してボルト52とナッツ
53の締め行けにより固定されている。そして、軒天３の
前端部は、この軒先板５の下端部に対してルベット31に
より固定されている。また、軒先板５と軒天３の角部に
は、両部材5,3の接続部を覆って見切縁８が取り付けら
れている。尚、この見切縁８は、軒先板５に対しては、
リベット81により固定されており、軒天３に対しては、
軒天３の先端に固定された係止片32へ係合により取り付
けられている。

第４図は、軒天３の後端部の取付構造を示している。

第４図に示すように、軒天３の後端部は、横向き吊金
具７に対してリベット32で固定されている。尚、前記横
向き吊金具７は、縦向き吊金具６に対してボルト62とナ
ット63の締め付けにより固定されている。

次に、第５図に基いて棟側屋根ユニットB₂の組立手順
について説明する。

予め、軒梁22と断梁23を並設させた上に、該軒梁22及
び断梁23に直交させて複数の垂木４を並設し、該垂木４
の上面に屋根板１を固定して屋根パネルｂを構成してお
く。

そして、妻トラス梁21,21を所定の間隔で並設させた
上に前記屋根パネルｂを設置する。そして、前記屋根パ
ネルｂの軒梁22の両端部と妻トラス梁21,21を相互に結
合すると共に、断梁23の両端部と妻トラス梁21,21を相
互に結合して組み立てが完成する。

第６図は、前記軒先側屋根ユニットB₂を他の棟側屋根
ユニットB₁と組み合せて構成した切妻屋根を有する二階
建ユニット住宅を示している。尚、Ａは建物の居間，食
堂，寝室等の各部屋部分を構成する部屋ユニットとであ
り、各屋根ユニットB₁・B₂は、この部屋ユニットＡの上
に据え置かれ、相互に連結される。

このように、前記軒先側屋根ユニットB₂を用いること
により、支持枠２の外側へ張り出した屋根板１の先端部
で軒が構成され、この軒下に軒天３が構成される。

以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発
明に含まれる。

例えば実施例では、本実施例の屋根ユニットで切妻屋
根を構成した例を示したが、他の屋根ユニットと組み合
せることにより寄棟屋根を構成する際に用いることもで
きる。

また、軒天の前端部及び後端部の取付構造も実施例に
限られない。

（発明の効果）以上説明してきたように、本発明では、予め軒天が取
り付けられている屋根ユニットとしたため、屋根ユニッ
トの据え付け及び連結と同時に軒下に軒天が構成され
る。

また、軒天を屋根板先端部の下面に取り付ける作業
は、地上で行うことができるので、組み上げられた家屋
の軒下まで軒天を持ち運ぶ作業をなくすことができると
共に、足場が安定している分取付時の作業性が良好であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は軒先側屋根ユニットの組立斜視図、第２図は第
１図のII−II断面図、第３図は第２図の要部IIIを示す
拡大図、第４図は第２図の要部IVを示す拡大図、第５図
は前記屋根ユニットの分解斜視図、第６図は前記屋根ユ
ニットを用いたユニット住宅の斜視図である。Ａ……部屋ユニット B₁……棟側屋根ユニット B₂……軒先側屋根ユニット１……屋根板２……支持枠３……軒天６、７……吊金具（吊部材）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭57−190853（ＪＰ，Ａ) 特開昭60−242238（ＪＰ，Ａ) 実開昭59−62116（ＪＰ，Ｕ) 実開昭62−75136（ＪＰ，Ｕ) 米国特許4179857（ＵＳ，Ａ)

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】屋根板と、該屋根板を支持する支持枠と、
該支持枠と外側へ張り出した屋根板先端部の下方に、後
端部が吊部材を介して前記支持枠に保持されて取り付け
られた略水平な軒天とで構成されていることを特徴とす
る屋根ユニット。