JP2528498B2 - 塩素化ポリプロピレン変性物及びその用途 - Google Patents

塩素化ポリプロピレン変性物及びその用途

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JP2528498B2 JP8936288A JP8936288A JP2528498B2 JP 2528498 B2 JP2528498 B2 JP 2528498B2 JP 8936288 A JP8936288 A JP 8936288A JP 8936288 A JP8936288 A JP 8936288A JP 2528498 B2 JP2528498 B2 JP 2528498B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は塩素化ポリプロピレン変性物及びその用途に
関し、特に各種プラスチックのフィルム、シートまたは
その他の合成樹脂製品の被覆剤、例えば印刷インキ、コ
ーティング剤あるいは接着剤用のバインダー樹脂として
有用な塩素化ポリプロピレン変性物を提供しようとする
ものである。
[従来の技術] 近年、包装容器の多様化、合成皮革等の合成樹脂製品
の高機能化に伴ない、プラスチックフィルム、プラスチ
ックシート又は合成樹脂成形品の装飾、接着あるいは表
面保護のために用いられる印刷インキ、接着剤あるいは
各種コーティング剤等の被覆剤にも高度な性能、品質が
要求されるようになって来ている。
とりわけ、印刷インキに関しては、包装容器の美粧
化、高級化のために各種複合フィルムに対する幅広い接
着性、更には各種後加工適性例えば種々のラミネート加
工適性、ボイル適性、レトルト適性等への対応も必要に
なって来ている。
一般的に、プラスチックフィルム等の印刷にはグラビ
ア印刷、フレキソ印刷等の方式が用いられるが、包装材
料としてのフィルム印刷の場合には多くが巻取方式であ
るため、印刷インキに速乾性が要求される。又食品用の
包装として使用する場合は、特に残留溶剤の少ないこと
が要求される。
また包装材料の高性能化のため、印刷後にドライラミ
ネート加工、エクストルージョンラミネート加工を施こ
すことが屡々ある。特にポリエステルフィルム(PET)
やナイロン(NY)等のフィルムはその強度や気密性が他
のフィルムに優っていることを利用し、ポリエチレンフ
ィルム、ポリプロピレンフィルム等でラミネート加工す
るが、この場合ドライラミネート加工にはウレタン系等
の接着剤を使用し、エクストルージョンラミネート加工
の場合にはアンカーコート剤を使用する。さらに中間に
アルミニウム箔を介在させることもあり、ボイル、レト
ルト加工が可能な包装材料とすることもある。レトルト
加工までの強度は要求されないが、透明基材をベースと
した包装材分野においては延伸ポリプロピレン(OPP)
を基材フィルムとし、アンカーコート剤は用いずに、直
接、溶融ポリプロピレンで被覆するラミネート加工方法
(通常、PPダイレクトラミネートと呼ばれている)も行
なわれている。
以上説明したような後加工を行なうためにはその前段
階で用いる印刷インキに対し、種々の基材フィルムに対
する接着性、印刷適性はもとより、それぞれの後加工に
対する適性を具備していることが要求され、しかもこの
ような各種適性は印刷インキ等に使用するバインダー樹
脂によって主として決定されるものである。
従来、ポリエステルフィルムに用いる印刷インキとし
ては熱可塑性ポリエステル樹脂をバインダーとするもの
が用いられ、ナイロンフィルム及びポリエステルフィル
ムを対象としては水酸基を有するポリエステル樹脂等
と、イソシアネート化合物との2液タイプの反応型イン
キが用いられている。また最近では、ナイロン、ポリエ
ステルその他の基材フィルムに対して広い適性を有する
ものとしてポリウレタン樹脂をバインダーとした印刷イ
ンキも使用されて来ている。
一方、PPダイレクトラミネートが施こされるポリオレ
フィンに対しては塩素化ポリプロピレンなどの比較的低
塩素化度の塩素化ポリオレフィンをバインダーとした印
刷インキが使用されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、熱可塑性ポリエステル樹脂を用いたも
のは基材フィルムが限定されるばかりか、乾燥性が十分
でなく、ブロッキングの発生など作業性に問題があり、
二液型インキは反応型であるためポットライフが短か
く、作業上に種々の制約を受け、未使用インキの廃棄な
ど経済的損失がある。
また、ポリウレタン樹脂をバインダーとして用いた印
刷インキ等は、ナイロンフィルム、ポリエステルフィル
ム等に対しては十分な接着性を示すが、汎用フィルムで
あるポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムに
対しては未だ十分な接着性がなく、またラミネート加工
適性、特にPPダイレクトラミネート適性が不十分である
という問題がある。
一方、塩素化ポリオレフィンをバインダーとした印刷
インキ等は、ポリオレフィンフィルムに対しては良好な
接着性を示すが、ナイロンフィルム、ポリエステルフィ
ルムに対しては十分な接着性がないため基材フィルムが
制限され、またPPダイレクトラミネート適性は有するも
ののボイル、レトルト適性がなく、用途が制限されてい
る。
上記の如く、従来の印刷インキにおいては、基材フィ
ルムが限定され、あるいは基材フィルムに対して汎用性
を有していても接着性が不十分であり、また種々のラミ
ネート加工、もしくはボイル、レトルト加工に対して十
分な適性を有するものではなかった。
それ故現実的には、各種基材フィルム、各種ラミネー
ト加工またはレトルト加工等の用途に合せて、それぞれ
に適したバインダーを含む印刷インキをその都度製造し
ていたもので、インキの製造工程、印刷工程あるいはこ
れらのための材料やインキ等の在庫管理上に大きな問題
を有するものであった。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は上記の問題点を解決するため、鋭意研究
を重ねた結果、下記の塩素化ポリプロピレン変性物が各
種基材フィルム、各種ラミネート加工、更にはボイル、
レトルト加工に対し、広範囲な適性を有する印刷インキ
または被覆剤のバインダーとして有用であることを見出
し、本発明を完成した。
前記の塩素化ポリプロピレン変性物の詳細は、次の通
りである。
分子量5,000〜500,000、塩素化度20〜60の塩素化ポリ
プロピレンの主鎖にラジカル重合性二重結合を有する二
塩基酸無水物を反応させてなる、分子内に少なくとも1
個の酸無水物基を有する塩素化ポリプロピレンのグラフ
ト化物5〜75重量%と、分子量600〜200,000で、分子内
に水酸基または1級アミノ基からなる群から選ばれた官
能基を少なくとも1個有するポリウレタン25〜95重量%
により、エステル結合またはアミド結合を形成せしめて
得られ、かつ、以下の一般式1または2のどちらかで表
される分子構造の少なくとも1種を有する塩素化ポリプ
ロピレン変性物; ここで、 n:ポリプロピレン構成単位一つ当たりに含まれる塩素の
平均数であり、塩素化度より、(Clnの式量)/(C3H
6-nClnの式量)×100=20〜60を満足する範囲の数値; o、p:プロピレン構成単位の繰り返し数で、塩素化ポリ
プロピレンの分子量より、 5,000≦(C3H6-nClnの式量)×(o+p)+(C3H6の式
量)≦500,000を満足する自然数; R1:炭素数1または2の二価の炭化水素基; R2:Hまたは炭素数1〜8の一価の炭化水素基; Z:−O−または−NH−; PU:ポリウレタンから酸無水物基と反応した水酸基また
は1級アミノ基を除いた部分; を表す。
本発明で使用するポリウレタン樹脂としては分子量60
0〜200,000のものが使用でき、1000ないし150,000のも
のが好ましい。分子量が600未満ではブロッキングが生
じ易くなり、またラミネート適性が不十分となる傾向が
ある。逆に200,000を越えると顔料分散性が低下する傾
向がある。
上記のポリウレタン樹脂を得るにはポリエーテル型及
び/又はポリエステル型ジオール化合物(分子量400〜
4,000)、有機ジイソシアネート化合物、必要に応じ、
鎖伸長剤、反応停止剤等、従来より公知の各種添加剤を
用いて製造すればよい。
ポリエーテル型ジオールの代表的なものとしてはポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
オキシテトラメチレングリコール等のポリオキシアルキ
レングリコール類またはビスフェノールAのエチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド、エチレンプロピレン
オキサイド等のアルキレンオキサイド付加物などが例示
出来る。
ポリエステル型ジオールの代表的なものとしては、ア
ジピン酸、無水フタール酸、イソフタール酸、マレイン
酸、フマール酸、コハク酸等の二塩基酸とエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6
ヘキサンジオール等のグリコール類との縮合反応によっ
て得られるものが挙げられる。また、ポリカプロラクト
ンジオール、ポリカーボネートジオール、ポリブタジエ
ンジオール等もジオール成分として挙げることが出来
る。
有機ジイソシアネート成分の代表的なものとしては、
トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジイ
ソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、2,2,4−又は2,4,4−トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、1,4
−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート等が挙げられる。
なお溶解性に秀れた樹脂が得られるという見地からイ
ソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート等の脂環族系ジイソシアネートが
好適である。
鎖延長剤等としてのジアミン類の代表的なものとして
はエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシル
メタンジアミン等が挙げられ、ジオール類の代表的なも
のとしてはエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキシルグリコー
ル等が挙げられる。
また反応停止剤の代表的なものとしてはn−ブチルア
ミン、モノエタノールアミン等のモノアミン、メタノー
ル、エタノール、プロピルアルコール等のモノアルコー
ルが使用できる。
上記のジオール成分と、ジイソシアネート成分とを反
応せしむるに際し、各成分の割合を考慮することによっ
て、分子中に水酸基または一級アミノ基からなる群から
選ばれた官能基を少なくとも1個有するポリウレタン樹
脂を得ることができる。例えば、ジオール成分に対して
ジイソシアネート成分を過剰に用い、遊離のイソシアネ
ート基に対して更に反応停止剤としてモノエタノールア
ミン等を適量反応させてもよい。また、アミノ基を導入
する方法としては、遊離のイソシアネート基を有するポ
リウレタンを合成し、これに反応停止剤として一部ジア
ミンを反応させて得る事がきる。
上記の反応に際して使用される溶剤としては、通常、
印刷インキ等の溶剤として他用されるベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸プロ
ピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアル
コール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等のケトン系溶剤の単独あるいは混合
溶剤が挙げられるが、作業環境の見地からエステル系溶
剤、アルコール系溶剤の単独もしくは混合溶剤が最適で
ある。
本発明の塩素化ポリプロピレン変性物の製造原料であ
る酸無水物基を有する塩素化ポリプロピレンを得るに
は、市販の塩素化ポリプロピレンに対して、マレイン
酸、イタコン酸等の無水物となし得るα,β−不飽和二
塩基酸無水物を従来公知の方法を用いて反応させること
によって可能である。本発明で使用する塩素化ポリプロ
ピレンの分子量としては、5,000〜500,000のものが使用
でき7,000〜300,000のものが好ましい。分子量が5,000
未満ではブロッキングが生じ易くなり、またラミネート
適性が不十分となる傾向がある。また、分子量が500,00
0を越えると溶解性が問題となってくる。
但し、塩素化ポリプロピレンの塩素化度が20以下であ
ると有機溶剤に対する溶解度が低下し、逆に60以上では
変性物となってから、ポリオレフィンフィルムや他の合
成樹脂製品に対する密着性が低下するから、塩素化ポリ
プロピレンとして、塩素化度が20ないし60のものが用い
られ、25ないし45の範囲のものがさらに好ましい。
そして本発明の塩素化ポリプロピレン変性物を得るに
は、酸無水物基含有塩素化ポリプロピレンと官能基含有
ポリウレタンを5/95〜75/25の範囲、より好ましくは15/
85〜50/50の重量比の範囲内で混合して反応させること
が必要である。塩素化ポリプロピレンの含有量が5%未
満であると、ポリオレフィンへの密着性が低下し、75%
を越えると、ポリエステル、ナイロン等に対する密着性
またはボイル、レトルト適性が低下するからである。
上記の反応径路を模式化すると下記の式によって示す
ことができる。
上記の如く、本発明の塩素化ポリプロピレン変性物に
おいては主骨格である塩素化ポリプロピレンのペンダン
トである酸無水物基にポリウレタンの−NH2または−OH
が作用し、目的の機能性を有する分子構造となってい
る。
以上のようにして得られた塩素化ポリプロピレン変性
物を使用して印刷インキあるいはコーティング剤等を製
造する場合には、該塩素化ポリプロピレン変性物に各種
の顔料及び前記溶剤を加えて練肉、分散し、必要に応じ
てブロッキング防止剤、可塑剤等の添加剤、あるいは相
溶性を有する硝化綿、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリ
プロピレン、塩素化エチレン/プロピレン等の塩素化ポ
リオレフィンまたはクロルスルホン化ポリオレフィン、
エチレン/酢酸ビニル共重合体またはその塩素化もしく
はクロルスルホン化物、マレイン酸樹脂または塩ビ/酢
ビ共重合体等の樹脂を併用することができる。
[実 施 例] 以下、実施例を用い、具体的に説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。
ポリウレタン樹脂合成例1 撹拌機、温度計、ジムロート、窒素ガス導入管を付し
た四つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート44.4
部及びアジピン酸と1,4ブタンジオールから合成された
分子量2000のポリエステルジオール200部を仕込み、窒
素ガスを導入しながら数時間反応させる。更に、1,4ブ
タンジオール4.5部を仕込み、数時間反応させ、冷却
後、トルエン153部、メチルエチルケトン102部を加えた
後、n−ブチルアミン2.92部、モノエタノールアミン3.
66部を加えて反応を停止せしめポリウレタン樹脂溶液
(1)を得た。
ポリウレタン樹脂合成例2 合成例1と同様の装置を使用し、分子量2,000のポリ
ブチレンアジペートジオール200部、イソホロンジイソ
シアネート44.4部、1,4−ブタンジオール4.5部、n−ブ
チルアミン2.92部、エチレンジアミン3.6部、トルエン1
54部、メチルエチルケトン103部を仕込み、合成例1と
同様に反応せしめてポリウレタン樹脂溶液(2)を得
た。
ポリウレタン樹脂合成例3 合成例1と同様の装置を使用し、分子量2,000のポリ
ブチレンアジペートジオール200部、イソホロンジイソ
シアネート44.4部、1,4−ブタンジオール4.5部、n−ブ
チルアミン7.3部、トルエン154部、メチルエチルケトン
103部を仕込み、合成例1と同様に反応せしめ、ポリウ
レタン樹脂溶液(3)を得た。
実施例 1 撹拌機、温度計、ジムロート、窒素ガス導入管を付し
た四つ口フラスコ中で、上記のようにして得たポリウレ
タン樹脂溶液(1)500部と、マレイン化塩素化ポリプ
ロピレン樹脂(塩素化度27.7、無水マレイン酸1.2個/
分子)の30%トルエン溶液210部とを混合し、90℃で6
時間反応させ、冷却後、トルエン68部、メチルエチルケ
トン265部を加えて、目的とする塩素化ポリプロピレン
変性物の樹脂溶液Aを得た。この樹脂中のポリウレタン
(PU)と塩素化ポリプロピレン(Cl−PP)との重量比率
はPU/Cl−PP≒80/20であった。
実施例 2〜7 実施例1と同様の反応条件を用いて下記の配合組成に
よりそれぞれ樹脂溶液B〜Gを得た。
なお、塩素化ポリプロピレンとしては、すべて30%樹
脂トルエン溶液を使用した。
樹脂溶液B(実施例2) ポリウレタン樹脂溶液(1) 500部 マレイン化塩素化ポリプロピレン(Cl化度27.7、無水マ
レイン酸1.2個/分子) 833部 トルエン 84部 メチルエチルケトン 250部 PU/Cl−PP=50/50 樹脂溶液C(実施例3) ポリウレタン樹脂溶液(1) 500部 マレイン化塩素化ポリプロピレン(Cl化度34、無水マレ
イン酸11.2個/分子) 210部 トルエン 68部 メチルエチルケトン 265部 PU/Cl−PP=80/20 樹脂溶液D(実施例4) ポリウレタン樹脂溶液(2) 500部 マレイン化塩素化ポリプロピレン(Cl化度27.7、無水マ
レイン酸1.2個/分子) 357部 トルエン 16部 メチルエチルケトン 317部 PU/Cl−PP=70/30 樹脂溶液E(実施例5) ポリウレタン樹脂溶液(2) 500部 マレイン化塩素化ポリプロピレン(Cl化度34、無水マレ
イン酸1.2個/分子) 357部 トルエン 16部 メチルエチルケトン 317部 PU/Cl−PP=70/30 樹脂溶液F(実施例6) ポリウレタン樹脂溶液(2) 500部 マレイン化塩素化ポリプロピレン(塩素化度45、無水マ
レイン酸1.2個/分子) 357部 トルエン 16部 メチルエチルケトン 317部 PU/Cl−PP=70/30 樹脂溶液G(実施例7) ポリウレタン樹脂溶液(1) 400部 マレイン化塩素化ポリプロピレン(塩素化度60、無水マ
レイン酸1.2個/分子) 545部 トルエン 8部 メチルエチルケトン 545部 PU/Cl−PP=55/45 比較例 1 下記の配合割合の原料を用い、実施例1と同様の反応
条件によりそれぞれ樹脂溶液Hを得た。なお、比較例1
は塩素化ポリプロピレンの重量比の高い場合を示す。
樹脂溶液H(比較例1) ポリウレタン樹脂溶液(1) 100部 マレイン化塩素化ポリプロピレン(塩素化度27.7、無水
マレイン酸1.2個/分子) 666部 トルエン 67部 メチルエチルケトン 317部 PU/Cl−PP=20/80 評価試験 1 実施例1〜7、比較例1で得た樹脂溶液A〜Hのそれ
ぞれ30部とイソプロピルアルコール25部に対し、白色イ
ンキでは酸化チタン30部、酢酸エチル20部を、また青色
インキでは、シアニンブルー顔料10部、酢酸エチル35部
を加えて練肉し、それぞれの印刷インキを製造した。
次に上記の印刷インキにつき、各種フィルムに対する
接着性、顔料分散性、ラミネート適性、ボイル適性、レ
トルト適性を評価し、その結果を表−2に示した。
なお、各評価方法は次の通りである。
1)接着性 各試験インキを用い、グラビア校正機で所定のフィル
ムに印刷したものを1日放置後、印刷面にセロテープを
はりつけ、これを急速にはがしたとき、印刷皮膜の全く
はがれなかったものを◎、80%以上フィルムに残ったも
のを○、50〜80%残ったものを△、20%以下にとゞまっ
たものを×として表示した。
2)顔料分散性 印刷物の発色性、透明性及び濃度につき、最も優れた
ものを◎、印刷に支障のない程度のものを○、十分でな
いものを△、適性のないものを×として評価した。
3)押し出しラミネート強度 各印刷物に延伸ポリプロピレン(OPP)についてはイ
ミン系、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロ
ン(NY)にはイソシアネート系のAC剤を使用し、押し出
しラミネート機によって溶融ポリエチレンを積層し、3
日後、試料を15mm幅に切断し、安田精機社製剥離試験機
にてT型剥離強度を測定した。
4)ドライラミネート強度 各印刷物にウレタン系接着剤を使用し、ドライラミネ
ート機によってCPP(無延伸ポリプロピレン)フィルム
を積層し、3日後押し出しラミネート強度の測定と同様
の方法で剥離強度を測定した。
5)ボイル適性及びレトルト適性 ラミネート加工後、印刷物を製袋し、内部に水/油の
混合物を入れ、密封後、ボイル適性については90℃/30
分間、レトルト適性については120℃/30分間加熱した
後、ラミ浮きの有無を外観から判断した。全くラミ浮き
のないものを○、ピンホール状にラミ浮きの認められる
ものを△、全面デラミネーションが生じたものを×とし
て評価した。
6)PPダイレクトラミネート適性 OPP印刷物について押し出しラミネート機によって、
直接溶融ポリプロピレンを積層し、2日後、押し出しラ
ミネート強度の測定と同様の方法で剥離強度を測定し
た。
評価試験 2 下記混合物からなる樹脂溶液I〜Mを調製し、実施例
8〜9、比較例2〜4として、各樹脂溶液の安定性を評
価した。調製後5日経過しても分離あるいはゲル化等を
生ぜず、安定なものを○、そうでないものを×として表
1に示した。なおI,J,M及びポリウレタン樹脂溶液
(3)(比較例5)についての評価試験1の結果を表−
2に併記した。
樹脂溶液I(実施例8) ポリウレタン樹脂溶液(3) 500部 樹脂溶液B 833部 トルエン 84部 メチルエチルケトン 250部 PU/Cl−PP=75/25 樹脂溶液J(実施例9) ポリウレタン樹脂溶液(3) 500部 樹脂溶液B 624部 塩素化ポリプロピレン(塩素化度30、30%トルエン溶
液) 208部 PU/Cl−PP=70/30 樹脂溶液K(比較例2) ポリウレタン樹脂溶液(3)(末端アルキル) 500部 塩素化ポリプロピレン(塩素化度30、30%トルエン溶
液) 833部 トルエン 84部 メチルエチルケトン 250部 PU/Cl−PP=50/50 樹脂溶液L(比較例3) ポリウレタン樹脂溶液(3) 500部 マレイン化塩素化ポリプロピレン(塩素化度27.7、無水
マレイン酸1.2個/塩素化プロピレン) 357部 トルエン 183部 メチルエチルケトン 150部 PU/Cl−PP=70/30 樹脂溶液M(比較例4) 塩素化ポリプロピレン(塩素化度29.5) 7.5部 塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル9モ
ル%、塩素化度27) 22.5部 トルエン 56 部 メチルエチルケトン 17 部 [発明の効果] 以上、実施例で示したとおり、本発明で得られた塩素
化ポリプロピレン変性物は印刷インキ用のバインダー樹
脂として有用なものであり、特に1)ポリオレフィンフ
ィルムをはじめ、ポリエステルフィルム、ナイロンフィ
ルム等広範なプラスチックフィルムに対する接着性、
2)顔料分散性、3)貯蔵安定性、4)ラミネート加工
適性、特にポリプロピレンダイレクトラミネート加工適
性、5)ボイル、レトルト等の後加工に対する適性など
すぐれた特性を有するものである。
また本発明の塩素化ポリプロピレン変性物が各種プラ
スチックに対して優れた接着性を有することから、種々
のプラスチック製品、例えば合成皮革、自動車用バンパ
ーなど種々の合成樹脂成形品の装飾、保護用のコーティ
ング剤または接着剤としても適用できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加野 仁紀 大阪府大阪市北区東天満2丁目6番2号 南森町中央ビル内 サカタインクス株 式会社内 (72)発明者 井上 隆彦 大阪府大阪市北区東天満2丁目6番2号 南森町中央ビル内 サカタインクス株 式会社内

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量5,000〜500,000、塩素化度20〜60の
    塩素化ポリプロピレンの主鎖にラジカル重合性二重結合
    を有する二塩基酸無水物を反応させてなる、分子内に少
    なくとも1個の酸無水物基を有する塩素化ポリプロピレ
    ンのグラフト化物5〜75重量%と、分子量600〜200,000
    で、分子内に水酸基または1級アミノ基からなる群から
    選ばれた官能基を少なくとも1個有するポリウレタン25
    〜95重量%により、エステル結合またはアミド結合を形
    成せしめて得られ、かつ、以下の一般式1または2のど
    ちらかで表される分子構造の少なくとも1種を有する塩
    素化ポリプロピレン変性物; ここで、 n:ポリプロピレン構成単位一つ当たりに含まれる塩素の
    平均数であり、塩素化度より、(Clnの式量)/(C3H
    6-nClnの式量)×100=20〜60を満足する範囲の数値; o、p:プロピレン構成単位の繰り返し数で、塩素化ポリ
    プロピレンの分子量より、 5,000≦(C3H6-nClnの式量)×(o+p)+(C3H6の式
    量)≦500,000を満足する自然数; R1:炭素数1または2の二価の炭化水素基; R2:Hまたは炭素数1〜8の一価の炭化水素基; Z:−O−または−NH−; PU:ポリウレタンから酸無水物基と反応した水酸基また
    は1級アミノ基を除いた部分; を表す。
  2. 【請求項2】酸無水物が無水マレイン酸である、請求項
    1記載の塩素化ポリプロピレン変性物。
  3. 【請求項3】塩素化ポリプロピレンの分子量が、7,000
    〜300,000の範囲内にある、請求項1記載の塩素化ポリ
    プロピレン変性物。
  4. 【請求項4】請求項1記載の塩素化ポリプロピレン変性
    物を、主たるバインダー樹脂として含有することを特徴
    とする、プラスチックフィルム、プラスチックシートま
    たは合成樹脂成形品用の印刷用インキ組成物。
  5. 【請求項5】請求項1記載の塩素化ポリプロピレン変性
    物を、主たるバインダー樹脂として含有することを特徴
    とする、プラスチックフィルム、プラスチックシートま
    たは合成樹脂成形品用の接着剤組成物。
  6. 【請求項6】請求項1記載の塩素化ポリプロピレン変性
    物を、主たるバインダー樹脂として含有することを特徴
    とする、プラスチックフィルム、プラスチックシートま
    たは合成樹脂成形品用の塗料組成物。
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