JP2527030B2 - 車両の加速スリップ制御装置 - Google Patents
車両の加速スリップ制御装置Info
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- JP2527030B2 JP2527030B2 JP1074296A JP7429689A JP2527030B2 JP 2527030 B2 JP2527030 B2 JP 2527030B2 JP 1074296 A JP1074296 A JP 1074296A JP 7429689 A JP7429689 A JP 7429689A JP 2527030 B2 JP2527030 B2 JP 2527030B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両加速時に生ずる駆動輪の加速スリップ
を、内燃機関の出力トルクを制御することによって抑制
する車両の加速スリップ制御装置に関する。
を、内燃機関の出力トルクを制御することによって抑制
する車両の加速スリップ制御装置に関する。
[従来の技術] 従来より車両の加速スリップ制御装置の一つとして、
駆動輪の回転速度と車体速度、あるいは駆動輪の回転速
度のみから駆動輪の加速スリップを検出し、加速スリッ
プ発生時には、加速スリップの大きさに応じて駆動輪の
回転速度を制御する装置が知られている。
駆動輪の回転速度と車体速度、あるいは駆動輪の回転速
度のみから駆動輪の加速スリップを検出し、加速スリッ
プ発生時には、加速スリップの大きさに応じて駆動輪の
回転速度を制御する装置が知られている。
この種の装置のなかには、発進時や低速からの加速の
際、加速性を向上させるために、スリップ状態を検出す
る基準となる駆動輪を、回転速度の速い方(すなわち、
当該駆動輪が相対的に摩擦係数μの小さい低μ路に接地
している)に決めて(以下、ハイセレクトという)、速
い方の駆動輪速度と車体速度とから駆動輪のスリップ状
態を表すスリップ量を算出すると共に、このスリップ量
に応じて駆動輪の回転速度を制御するものがある(例え
ば、特開昭58−16948号)。
際、加速性を向上させるために、スリップ状態を検出す
る基準となる駆動輪を、回転速度の速い方(すなわち、
当該駆動輪が相対的に摩擦係数μの小さい低μ路に接地
している)に決めて(以下、ハイセレクトという)、速
い方の駆動輪速度と車体速度とから駆動輪のスリップ状
態を表すスリップ量を算出すると共に、このスリップ量
に応じて駆動輪の回転速度を制御するものがある(例え
ば、特開昭58−16948号)。
[発明が解決しようとする課題] 上記装置は、例えば左右駆動輪のそれぞれが接地して
いる路面の摩擦係数が相異なる走行路を走行して(また
ぎ走行)片輪スリップの状態になると、加速スリップ量
の大きい方の駆動輪が最適な加速性を実現できるスリッ
プ量になるように当該駆動輪の回転速度を制御する。こ
のようなときには通常走行時に比して機関出力側から観
た車両駆動系のイナーシャが倍増する。そのため、例え
ば最適な加速性を実現できるようにスリップ量に応じて
内燃機関の出力トルクを制御する装置の場合、内燃機関
の出力トルクの変化に応じて駆動輪速度が目標駆動輪速
度に制御されるまでの応答時間が長くなる。つまり、通
常走行状態での加速スリップ制御に比較して、またぎ走
行や旋回走行のときには、車両駆動系の応答性が低くな
る。
いる路面の摩擦係数が相異なる走行路を走行して(また
ぎ走行)片輪スリップの状態になると、加速スリップ量
の大きい方の駆動輪が最適な加速性を実現できるスリッ
プ量になるように当該駆動輪の回転速度を制御する。こ
のようなときには通常走行時に比して機関出力側から観
た車両駆動系のイナーシャが倍増する。そのため、例え
ば最適な加速性を実現できるようにスリップ量に応じて
内燃機関の出力トルクを制御する装置の場合、内燃機関
の出力トルクの変化に応じて駆動輪速度が目標駆動輪速
度に制御されるまでの応答時間が長くなる。つまり、通
常走行状態での加速スリップ制御に比較して、またぎ走
行や旋回走行のときには、車両駆動系の応答性が低くな
る。
そのため、上記装置には、第4図(A)に示すよう
に、通常走行時に適合した制御ゲインで内燃機関の出力
トルクを制御すると、車両駆動系の応答性に対して制御
量が過大になって駆動輪速度の変動が振動的になるハン
チング現象を起こすという問題があった。
に、通常走行時に適合した制御ゲインで内燃機関の出力
トルクを制御すると、車両駆動系の応答性に対して制御
量が過大になって駆動輪速度の変動が振動的になるハン
チング現象を起こすという問題があった。
そこで、本発明はまたぎ走行時においても最適な制御
精度で加速スリップ制御を実行できる車両の加速スリッ
プ制御装置を提供することを目的としてなされた。
精度で加速スリップ制御を実行できる車両の加速スリッ
プ制御装置を提供することを目的としてなされた。
[課題を解決するための手段] 本発明の要旨とするところは、第1図に例示するよう
に、 駆動輪M1の回転速度を検出する駆動輪速度検出手段M2
と、 該検出された駆動輪速度を一つのパラメータとして駆
動輪M1のスリップ状態を表すスリップ量を算出するスリ
ップ量算出手段M3と、 駆動輪速度を一つのパラメータとして駆動輪M1の加速
スリップを検出する加速スリップ検出手段M4と、 該加速スリップ検出手段M4により駆動輪M1の加速スリ
ップが検出されると、上記スリップ量が目標スリップ量
となるように所定の制御ゲインで内燃機関M5の出力トル
クをフィードバック制御する機関出力制御手段M6と、 を備えた車両の加速スリップ制御装置において、 上記駆動輪速度検出手段M2により検出された左右の駆
動輪M1の回転速度から決定される左右駆動輪夫々の回転
状態を表すパラメータ同士の比較値に基づいて、左右駆
動輪M1が接地している各々の路面の摩擦係数が相異なる
走行路を当該車両が走行している否かを判断するまたぎ
走行判断手段M7と、 該またぎ走行判断手段M7により当該車両がまたぎ走行
していると判断されると、上記スリップ量が目標スリッ
プ量となるようにフィードバック制御する制御ゲインを
上記所定の制御ゲインより小さい値に変更する制御ゲイ
ン変更手段M8と、 を設けたことを特徴とする車両の加速スリップ制御装置
にある。
に、 駆動輪M1の回転速度を検出する駆動輪速度検出手段M2
と、 該検出された駆動輪速度を一つのパラメータとして駆
動輪M1のスリップ状態を表すスリップ量を算出するスリ
ップ量算出手段M3と、 駆動輪速度を一つのパラメータとして駆動輪M1の加速
スリップを検出する加速スリップ検出手段M4と、 該加速スリップ検出手段M4により駆動輪M1の加速スリ
ップが検出されると、上記スリップ量が目標スリップ量
となるように所定の制御ゲインで内燃機関M5の出力トル
クをフィードバック制御する機関出力制御手段M6と、 を備えた車両の加速スリップ制御装置において、 上記駆動輪速度検出手段M2により検出された左右の駆
動輪M1の回転速度から決定される左右駆動輪夫々の回転
状態を表すパラメータ同士の比較値に基づいて、左右駆
動輪M1が接地している各々の路面の摩擦係数が相異なる
走行路を当該車両が走行している否かを判断するまたぎ
走行判断手段M7と、 該またぎ走行判断手段M7により当該車両がまたぎ走行
していると判断されると、上記スリップ量が目標スリッ
プ量となるようにフィードバック制御する制御ゲインを
上記所定の制御ゲインより小さい値に変更する制御ゲイ
ン変更手段M8と、 を設けたことを特徴とする車両の加速スリップ制御装置
にある。
[作用] 以上のように構成された本発明の車両の加速スリップ
制御装置によれば、またぎ走行判断手段M7が、駆動輪速
度検出手段M2により検出された左右の駆動輪M1の回転速
度から決定される左右駆動輪夫々の回転状態を表すパラ
メータ同士の比較値に基づいて、またぎ走行と判断する
と、すなわち左右駆動輪M1が接地している各々の路面の
摩擦係数が相異なる走行路を車両が走行していると判断
すると、制御ゲイン設定手段M8がスリップ量を目標スリ
ップ量となるよにフィードバック制御する制御ゲインを
所定の制御ゲインより小さい値に変更する。そこで、加
速スリップ検出手段M4により駆動輪M1の加速スリップが
検出されると、機関出力制御手段M6が、スリップ量算出
手段M3により算出されるスリップ量が目標スリップ量と
なるように小さい値に変更された制御ゲインで内燃機関
M5の出力トルクをフィードバック制御する。
制御装置によれば、またぎ走行判断手段M7が、駆動輪速
度検出手段M2により検出された左右の駆動輪M1の回転速
度から決定される左右駆動輪夫々の回転状態を表すパラ
メータ同士の比較値に基づいて、またぎ走行と判断する
と、すなわち左右駆動輪M1が接地している各々の路面の
摩擦係数が相異なる走行路を車両が走行していると判断
すると、制御ゲイン設定手段M8がスリップ量を目標スリ
ップ量となるよにフィードバック制御する制御ゲインを
所定の制御ゲインより小さい値に変更する。そこで、加
速スリップ検出手段M4により駆動輪M1の加速スリップが
検出されると、機関出力制御手段M6が、スリップ量算出
手段M3により算出されるスリップ量が目標スリップ量と
なるように小さい値に変更された制御ゲインで内燃機関
M5の出力トルクをフィードバック制御する。
このため、またぎ走行時に車両駆動系の応答性が低下
しても、スリップ量が速やかに目標スリップ量となるよ
うに内燃機関M5の出力トルクを適切に制御することがで
きる。
しても、スリップ量が速やかに目標スリップ量となるよ
うに内燃機関M5の出力トルクを適切に制御することがで
きる。
[実施例] 以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず第2図は、4気筒内燃機関2を動力源とするフロ
ントエンジン・リヤドライブ(FR)方式の車両に本発明
を適用した実施例の加速スリップ制御装置全体の構成を
表わす概略構成図である。
ントエンジン・リヤドライブ(FR)方式の車両に本発明
を適用した実施例の加速スリップ制御装置全体の構成を
表わす概略構成図である。
本実施例の加速スリップ制御装置は、加速スリップ制
御回路4におて、加速スリップを検出すると共に、加速
スリップの大きさに応じて内燃機関2の出力トルクを抑
制するための制御量(詳しくは燃料カットを行なう気筒
数と点火時期の遅角量)を算出し、その算出結果に応じ
た制御データを内燃機関制御回路6に出力することで、
内燃機関制御回路6側で加速スリップ抑制のための燃料
カット制御及び点火時期の遅角制御を実行させ、これに
よって加速スリップ発生時の内燃機関2の出力トルクを
抑制するようにされている。
御回路4におて、加速スリップを検出すると共に、加速
スリップの大きさに応じて内燃機関2の出力トルクを抑
制するための制御量(詳しくは燃料カットを行なう気筒
数と点火時期の遅角量)を算出し、その算出結果に応じ
た制御データを内燃機関制御回路6に出力することで、
内燃機関制御回路6側で加速スリップ抑制のための燃料
カット制御及び点火時期の遅角制御を実行させ、これに
よって加速スリップ発生時の内燃機関2の出力トルクを
抑制するようにされている。
内燃機関制御回路6は周知のようにCPU6a,ROM6b,RAM6
c等を中心とした論理演算回路として構成されており、
内燃機関2の運転状態を検出する各種センサからの検出
信号や、加速スリップ制御回路4から出力された加速ス
リップ制御のための制御データを入力インタフェース6d
を介して入力すると共に、これら各入力データに基づき
内燃機関2の各気筒への燃料噴射量及び点火時期を算出
し、この算出結果に応じて出力インタフェース6eを介し
て各気筒の燃料噴射弁8及びイグナイタ10を駆動制御す
ることで、内燃機関2の燃料噴射量及び点火時期を制御
する。
c等を中心とした論理演算回路として構成されており、
内燃機関2の運転状態を検出する各種センサからの検出
信号や、加速スリップ制御回路4から出力された加速ス
リップ制御のための制御データを入力インタフェース6d
を介して入力すると共に、これら各入力データに基づき
内燃機関2の各気筒への燃料噴射量及び点火時期を算出
し、この算出結果に応じて出力インタフェース6eを介し
て各気筒の燃料噴射弁8及びイグナイタ10を駆動制御す
ることで、内燃機関2の燃料噴射量及び点火時期を制御
する。
また内燃機関2には、その運転状態を検出するための
センサとして、エアクリーナ12の近傍で吸気通路2a内に
流入する吸気の温度(吸気温)を検出する吸気温センサ
14、アクセルペダル16により開閉されるスロットルバル
プ18の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開
度センサ20、吸気の脈動を抑えるサージタンク22内の圧
力(吸気管圧力)を検出する吸気圧センサ24、排気通路
2bに設けられた排気浄化のための三元触媒26より上流側
で排気中の酸素濃度を検出する空燃比センサ28、冷却水
温を検出する水温センサ30、各気筒の点火プラグ32に高
電圧を分配するディストリビュータ34の回転に応じて内
燃機関2が30℃A回転する度にパルス信号を出力する回
転角センサ36、及びディストリビュータ34の1回転に1
回(即ち内燃機関2の2回転に1回)の割でパルス信号
を出力する気筒判別センサ38等が設けられ、これら各セ
ンサからの検出信号が入力インタフェース6dを介して内
燃機関制御回路6内に入力される。
センサとして、エアクリーナ12の近傍で吸気通路2a内に
流入する吸気の温度(吸気温)を検出する吸気温センサ
14、アクセルペダル16により開閉されるスロットルバル
プ18の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開
度センサ20、吸気の脈動を抑えるサージタンク22内の圧
力(吸気管圧力)を検出する吸気圧センサ24、排気通路
2bに設けられた排気浄化のための三元触媒26より上流側
で排気中の酸素濃度を検出する空燃比センサ28、冷却水
温を検出する水温センサ30、各気筒の点火プラグ32に高
電圧を分配するディストリビュータ34の回転に応じて内
燃機関2が30℃A回転する度にパルス信号を出力する回
転角センサ36、及びディストリビュータ34の1回転に1
回(即ち内燃機関2の2回転に1回)の割でパルス信号
を出力する気筒判別センサ38等が設けられ、これら各セ
ンサからの検出信号が入力インタフェース6dを介して内
燃機関制御回路6内に入力される。
次に加速スリップ制御回路4は、内燃機関制御回路6
と同様に、CPU4a,ROM4b,RAM4c等を中心とした論理演算
回路として構成されており、上記スロットル開度センサ
20、吸気圧センサ24、及び回転角センサ36からの検出信
号や、当該車両の左右前輪(従動輪)40FL,40FRの回転
速度を夫々検出する左右の従動輪速度センサ42FL,42F
R、同じく当該車両の左右後輪(駆動輪)40RL,40RRの回
転速度を夫々検出する前述の駆動輪速度検出手段M1とし
ての左右の駆動輪速度センサ42RL,42RR等からの検出信
号を入力インタフェース4dを介して入力し、その入力デ
ータに基づき加速スリップを検出して内燃機関2の出力
トルク制御のための制御量を算出し、その算出結果に応
じた制御データを出力インタフェース4eを介して内燃機
関制御回路6に出力するようにされている。
と同様に、CPU4a,ROM4b,RAM4c等を中心とした論理演算
回路として構成されており、上記スロットル開度センサ
20、吸気圧センサ24、及び回転角センサ36からの検出信
号や、当該車両の左右前輪(従動輪)40FL,40FRの回転
速度を夫々検出する左右の従動輪速度センサ42FL,42F
R、同じく当該車両の左右後輪(駆動輪)40RL,40RRの回
転速度を夫々検出する前述の駆動輪速度検出手段M1とし
ての左右の駆動輪速度センサ42RL,42RR等からの検出信
号を入力インタフェース4dを介して入力し、その入力デ
ータに基づき加速スリップを検出して内燃機関2の出力
トルク制御のための制御量を算出し、その算出結果に応
じた制御データを出力インタフェース4eを介して内燃機
関制御回路6に出力するようにされている。
また、内燃機関2のクランク軸2cの回転は、変速機46
及びディファレンシャルギヤ48を介して駆動輪40RL,40R
Rに伝達するようにされている。
及びディファレンシャルギヤ48を介して駆動輪40RL,40R
Rに伝達するようにされている。
次に、加速スリップ制御回路4で実行される加速スリ
ップ制御処理について、第3図に示すフローチャートに
沿って説明する。
ップ制御処理について、第3図に示すフローチャートに
沿って説明する。
この加速スリップ制御処理は、所定時間(数m sec.)
毎に繰り返し実行されるもので、処理が開始されるとま
ずステップ110を実行し、左右の駆動輪速度センサ42RL,
42RR及び左右の従動輪速度センサ42FL,42FRからの検出
信号に基づき、駆動輪速度VR及び車体速度VFを夫々算出
する。なお駆動輪速度VRは、左右の駆動輪速度センサ42
RL,42RRからの検出信号に基づき左右駆動輪40RL,40RRの
回転速度VRL及びVRRを夫々求め、そのいずれか大きい
方を選択することにより設定され、また車体速度VFは、
左右の従動輪速度センサ42FL,42FRからの検出信号に基
づき左右従動輪40FL,40FRの回転速度VFL,VFRを求め、
そのいずれか大きい方を選択することにより設定され
る。
毎に繰り返し実行されるもので、処理が開始されるとま
ずステップ110を実行し、左右の駆動輪速度センサ42RL,
42RR及び左右の従動輪速度センサ42FL,42FRからの検出
信号に基づき、駆動輪速度VR及び車体速度VFを夫々算出
する。なお駆動輪速度VRは、左右の駆動輪速度センサ42
RL,42RRからの検出信号に基づき左右駆動輪40RL,40RRの
回転速度VRL及びVRRを夫々求め、そのいずれか大きい
方を選択することにより設定され、また車体速度VFは、
左右の従動輪速度センサ42FL,42FRからの検出信号に基
づき左右従動輪40FL,40FRの回転速度VFL,VFRを求め、
そのいずれか大きい方を選択することにより設定され
る。
次にステップ120では、ステップ110で求めた車体速度
VFに予め設定された目標スリップ率Ks(例えば0.1)を
乗ずることで、駆動輪40RL,40RRの目標スリップ量V0を
算出する。また続くステップ130では、車体速度VFと駆
動輪速度VRとの差をとることにより駆動輪40RL,40RRの
実スリップ量Vjを算出し、続くステップ140に移行し
て、この実ステップ量Vjとステップ120で求めた目標ス
リップ量V0との偏差△Vを算出する。
VFに予め設定された目標スリップ率Ks(例えば0.1)を
乗ずることで、駆動輪40RL,40RRの目標スリップ量V0を
算出する。また続くステップ130では、車体速度VFと駆
動輪速度VRとの差をとることにより駆動輪40RL,40RRの
実スリップ量Vjを算出し、続くステップ140に移行し
て、この実ステップ量Vjとステップ120で求めた目標ス
リップ量V0との偏差△Vを算出する。
次に、ステップ150では、加速スリップ制御実行時に
セットされる制御実行フラグFがリセット状態であるか
否かを判断し、制御実行フラグFがリセット状態であれ
ば,即ち現在加速スリップ制御が実行されていなけれ
ば、続くステップ160に移行して、目標スリップ量V0と
実スリップ量Vjとの偏差△Vが正の値となっているか否
かによって、駆動輪40RL,40RRに加速スリップが発生し
たか否かを判断する。
セットされる制御実行フラグFがリセット状態であるか
否かを判断し、制御実行フラグFがリセット状態であれ
ば,即ち現在加速スリップ制御が実行されていなけれ
ば、続くステップ160に移行して、目標スリップ量V0と
実スリップ量Vjとの偏差△Vが正の値となっているか否
かによって、駆動輪40RL,40RRに加速スリップが発生し
たか否かを判断する。
そして△V>0であれば駆動輪40RL,40RRに加速スリ
ップが発生したと判断し、続くステップ170に移行し
て、制御実行フラグFをセットし、ステップ180に進
む。また逆に△V≦0であれば、駆動輪40RL,40RRには
加速スリップが発生していないと判断して後述のステッ
プ410に移行する。
ップが発生したと判断し、続くステップ170に移行し
て、制御実行フラグFをセットし、ステップ180に進
む。また逆に△V≦0であれば、駆動輪40RL,40RRには
加速スリップが発生していないと判断して後述のステッ
プ410に移行する。
なお、本実施例においてはステップ110〜ステップ130
の一連の処理が前述のスリップ量算出手段M3に相当し、
ステップ140及びステップ160の処理が前述の加速スリッ
プ検出手段M4に相当する。
の一連の処理が前述のスリップ量算出手段M3に相当し、
ステップ140及びステップ160の処理が前述の加速スリッ
プ検出手段M4に相当する。
次に、ステップ150で制御実行フラグFが既にセット
されていると判断された場合にはステップ180に移行し
て、あるいはステップ170からステップ180に進んで、左
右駆動輪速度センサ42RL,42RRからの検出信号に基づき
左右駆動輪40RL,40RRの平均回転速度(駆動輪平均速
度)VROを算出すると共に、回転角センサ36及び吸気圧
センサ24からの検出信号に基づき内燃機関2の回転速度
NE及び吸気管圧力PMを算出する。続くステップ190で
は、ステップ180で算出した回転速度NEと駆動輪平均速
度VROとに基づき、内燃機関2から駆動輪40RL,40RRまで
の動力伝達系における減速比ω(=NE/VRO)を算出す
る。
されていると判断された場合にはステップ180に移行し
て、あるいはステップ170からステップ180に進んで、左
右駆動輪速度センサ42RL,42RRからの検出信号に基づき
左右駆動輪40RL,40RRの平均回転速度(駆動輪平均速
度)VROを算出すると共に、回転角センサ36及び吸気圧
センサ24からの検出信号に基づき内燃機関2の回転速度
NE及び吸気管圧力PMを算出する。続くステップ190で
は、ステップ180で算出した回転速度NEと駆動輪平均速
度VROとに基づき、内燃機関2から駆動輪40RL,40RRまで
の動力伝達系における減速比ω(=NE/VRO)を算出す
る。
そして続くステップ200〜ステップ210で、左右駆動輪
速度センサ42RL,42RRからの検出信号に基づき左右駆動
輪40RL,40RRの夫々について回転速度の変動量を算出す
る。すなわち、ステップ200では、左駆動輪速度VRLJと
前回の処理で求めた左駆動輪速度VRLOとの差分値を変
動量△VRLとして算出する(△VRL←VRLJ−VRLO)。
そしてステップ210では、右駆動輪速度VRRJと前回の処
理で求めた右駆動輪速度VRROとの差分値を回転速度の
変動量△VRRとして算出する(△VRR←VRRJ−VRR
O)。
速度センサ42RL,42RRからの検出信号に基づき左右駆動
輪40RL,40RRの夫々について回転速度の変動量を算出す
る。すなわち、ステップ200では、左駆動輪速度VRLJと
前回の処理で求めた左駆動輪速度VRLOとの差分値を変
動量△VRLとして算出する(△VRL←VRLJ−VRLO)。
そしてステップ210では、右駆動輪速度VRRJと前回の処
理で求めた右駆動輪速度VRROとの差分値を回転速度の
変動量△VRRとして算出する(△VRR←VRRJ−VRR
O)。
続いてステップ220では、算出した左駆動輪40RLの変
動量△VRLと前回の加速スリップ処理で算出した速度変
動の平均σLOとから次式(1)に基づいて、左駆動輪40
RLの回転状態を表すパラメータである左駆動輪40RLの速
度変動の平均σLを算出する。
動量△VRLと前回の加速スリップ処理で算出した速度変
動の平均σLOとから次式(1)に基づいて、左駆動輪40
RLの回転状態を表すパラメータである左駆動輪40RLの速
度変動の平均σLを算出する。
そしてステップ230に進んで、算出した右駆動輪40RR
の変動量VRRと前回の処理で算出した速度変動の平均σ
ROとから次式(2)に基づいて、右駆動輪40RRの回転状
態を表すパラメータである右駆動輪40RRの速度変動の平
均σRを求める。
の変動量VRRと前回の処理で算出した速度変動の平均σ
ROとから次式(2)に基づいて、右駆動輪40RRの回転状
態を表すパラメータである右駆動輪40RRの速度変動の平
均σRを求める。
次に、ステップ240に進んで、左右駆動輪各々の回転
状態を表すパラメータ同士の比較値である左右駆動輪40
RL,40RRの速度変動の平均σL,σRの比(速度変動比)
γを算出して(γ←σR/σL)、ステップ250に進む。
ステップ250では、この算出した速度変動比γが所定の
範囲内、例えばKS1〈γ〈KS2(ただし、KS1〈1,KS2〉
1)の範囲内にあるか否かを判定する。そして、速度変
動比γが所定範囲内にあるときは、左右駆動輪40RL,40R
Rの接地している各路面の摩擦係数μがほぼ同じである
と判断して、ステップ260に進み、制御ゲイン(例え
ば、積分定数GI及び比例定数GP)に所定の制御ゲインGI
O,GPOを設定して、ステップ280に進む。
状態を表すパラメータ同士の比較値である左右駆動輪40
RL,40RRの速度変動の平均σL,σRの比(速度変動比)
γを算出して(γ←σR/σL)、ステップ250に進む。
ステップ250では、この算出した速度変動比γが所定の
範囲内、例えばKS1〈γ〈KS2(ただし、KS1〈1,KS2〉
1)の範囲内にあるか否かを判定する。そして、速度変
動比γが所定範囲内にあるときは、左右駆動輪40RL,40R
Rの接地している各路面の摩擦係数μがほぼ同じである
と判断して、ステップ260に進み、制御ゲイン(例え
ば、積分定数GI及び比例定数GP)に所定の制御ゲインGI
O,GPOを設定して、ステップ280に進む。
一方、速度変動比γが所定範囲内にないときは、左右
駆動輪40RL,40RRの接地している各路面の摩擦係数μが
相異なり車両がまたぎ走行状態にあると判断して、ステ
ップ270に移行し、制御ゲインGI,GPを上記所定ゲインGI
O,GPOより小さい値の制御ゲイン(例えば、GIO/2,GPO/
2)に変更して、ステップ280に進む。
駆動輪40RL,40RRの接地している各路面の摩擦係数μが
相異なり車両がまたぎ走行状態にあると判断して、ステ
ップ270に移行し、制御ゲインGI,GPを上記所定ゲインGI
O,GPOより小さい値の制御ゲイン(例えば、GIO/2,GPO/
2)に変更して、ステップ280に進む。
なお、本実施例においてはステップ200〜ステップ250
の一連の処理が、前述のまたぎ走行判断手段M7に相当
し、ステップ250〜ステップ270の処理が前述の制御ゲイ
ン変更手段M8に相当する。
の一連の処理が、前述のまたぎ走行判断手段M7に相当
し、ステップ250〜ステップ270の処理が前述の制御ゲイ
ン変更手段M8に相当する。
次にステップ280では、ステップ260あるいはステップ
270で設定された積分定数GIと、ステップ140で求めた目
標スリップ量V0と実スリップ量Vjとの偏差△Vと、現在
の目標駆動輪トルク積分項TSIとから、次式(3)を用
いて目標駆動輪トルク積分項TSIを更新する。
270で設定された積分定数GIと、ステップ140で求めた目
標スリップ量V0と実スリップ量Vjとの偏差△Vと、現在
の目標駆動輪トルク積分項TSIとから、次式(3)を用
いて目標駆動輪トルク積分項TSIを更新する。
TSI=TSI−GI・△V …(3) また次にステップ290では、ステップ260あるいはステ
ップ270で設定された比例定数GPと、ステップ140で求め
た目標スリップ量V0と実スリップ量Vjとの偏差△Vとか
ら、次式(2)を用いて目標駆動輪トルク比例項TSPを
算出する。
ップ270で設定された比例定数GPと、ステップ140で求め
た目標スリップ量V0と実スリップ量Vjとの偏差△Vとか
ら、次式(2)を用いて目標駆動輪トルク比例項TSPを
算出する。
TSP=−GP・△V …(4) そして続くステップ300では、上記求めた目標駆動輪
トルク積分項TSIと目標駆動輪トルク比例項TSPとを加算
することで、制御目標となる目標駆動輪トルクTSを決定
し、続くステップ310に移行する。
トルク積分項TSIと目標駆動輪トルク比例項TSPとを加算
することで、制御目標となる目標駆動輪トルクTSを決定
し、続くステップ310に移行する。
ステップ310では上記求めた目標駆動輪トルクTSをス
テップ190で算出した減速比ωで除算することにより、
駆動輪40RL,40RRを目標駆動輪トルクTSで駆動するのに
必要な内燃機関2の出力トルク(目標エンジントルク)
TEを算出する。そして続くステップ320では、ステップ1
80で求めた内燃機関2の回転速度NEと吸気管圧力PMとに
基づき、予め設定されたマップを用いて、内燃機関2の
全気筒に燃料噴射を行った場合の内燃機関2の出力トル
クを最大エンジントルクTMAXとして算出し、続くステッ
プ330に移行して、この最大エンジントルクTMAXと目標
エンジントルクTEとから、次式(5)を用いて、内燃機
関2の出力トルクを目標エンジントルクTEに制御するた
めに燃料カットを行うべき気筒数(気筒カット数)NCを
算出する。
テップ190で算出した減速比ωで除算することにより、
駆動輪40RL,40RRを目標駆動輪トルクTSで駆動するのに
必要な内燃機関2の出力トルク(目標エンジントルク)
TEを算出する。そして続くステップ320では、ステップ1
80で求めた内燃機関2の回転速度NEと吸気管圧力PMとに
基づき、予め設定されたマップを用いて、内燃機関2の
全気筒に燃料噴射を行った場合の内燃機関2の出力トル
クを最大エンジントルクTMAXとして算出し、続くステッ
プ330に移行して、この最大エンジントルクTMAXと目標
エンジントルクTEとから、次式(5)を用いて、内燃機
関2の出力トルクを目標エンジントルクTEに制御するた
めに燃料カットを行うべき気筒数(気筒カット数)NCを
算出する。
NC=INT{KC(1−TE/TMAX)} …(5) なお、上式(5)においてKCは内燃機関2の全気筒数
(本実施例では4)を表し、INTは{}内の計算値の小
数点以下を切り捨てた整数を表している。
(本実施例では4)を表し、INTは{}内の計算値の小
数点以下を切り捨てた整数を表している。
次にステップ340では、ステップ180で求めた内燃機関
2の回転速度NEと吸気管圧力PMとに基づき、予め設定さ
れたマップを用いて、内燃機関2の点火時期を1℃A遅
角することによる内燃機関2の出力トルクの低減率(ト
ルク低減率)TCAを算出する。そして続くステップ350で
は、このトルク低減率TCAと、ステップ310〜ステップ33
0で夫々求めた目標エンジントルクTE,最大エンジントル
クTMAX,及び気筒カット数NCとに基づき、次式(6)を
用いて、気筒カット数NCに応じて内燃機関2の燃料カッ
ト制御を行った場合に、内燃機関2の出力トルクを目標
エンジントルクTEに制御するのに必要な点火時期の遅角
量(点火遅角量)△θを算出する。
2の回転速度NEと吸気管圧力PMとに基づき、予め設定さ
れたマップを用いて、内燃機関2の点火時期を1℃A遅
角することによる内燃機関2の出力トルクの低減率(ト
ルク低減率)TCAを算出する。そして続くステップ350で
は、このトルク低減率TCAと、ステップ310〜ステップ33
0で夫々求めた目標エンジントルクTE,最大エンジントル
クTMAX,及び気筒カット数NCとに基づき、次式(6)を
用いて、気筒カット数NCに応じて内燃機関2の燃料カッ
ト制御を行った場合に、内燃機関2の出力トルクを目標
エンジントルクTEに制御するのに必要な点火時期の遅角
量(点火遅角量)△θを算出する。
このようにステップ330及びステップ350で加速スリッ
プ制御のための気筒カット数NC及び点火遅角量△θが算
出されると、今度はステップ360に移行し、この算出さ
れた制御データを内燃機関制御回路6に出力する。する
と内燃機関制御回路6では、この制御データに応じて燃
料カット制御及び点火時期の遅角制御を行ない、内燃機
関2の出力トルクを抑制する。
プ制御のための気筒カット数NC及び点火遅角量△θが算
出されると、今度はステップ360に移行し、この算出さ
れた制御データを内燃機関制御回路6に出力する。する
と内燃機関制御回路6では、この制御データに応じて燃
料カット制御及び点火時期の遅角制御を行ない、内燃機
関2の出力トルクを抑制する。
なお、このような燃料カット制御や点火時期の遅角制
御については、機関制御を行なうに当たって通常実行さ
れる周知の技術であるので、詳しい説明は省略する。ま
た本実施例においては、上記のように加速スリップ制御
回路4側で内燃機関2の出力トルクを抑制するために実
行されるステップ28〜ステップ360の一連の制御量算出
処理と、この制御データを受けて内燃機関2の出力トル
クを実際に制御する内燃機関制御回路6とが、前述の機
関出力制御手段M6に相当する。
御については、機関制御を行なうに当たって通常実行さ
れる周知の技術であるので、詳しい説明は省略する。ま
た本実施例においては、上記のように加速スリップ制御
回路4側で内燃機関2の出力トルクを抑制するために実
行されるステップ28〜ステップ360の一連の制御量算出
処理と、この制御データを受けて内燃機関2の出力トル
クを実際に制御する内燃機関制御回路6とが、前述の機
関出力制御手段M6に相当する。
次に、ステップ360で内燃機関制御回路6に加速スリ
ップ制御のための制御データを出力した後、続くステッ
プ370に進んで、ステップ140で求めた目標スリップ量Vo
と実スリップ量Vjとの偏差△Vが0以下であるか否か、
すなわち加速スリップが抑制されているか否かを判断す
る。そして△V>0であれば、加速スリップが続いてい
るのでそのまま処理を一旦終了し、△V≦0であれば、
続くステップ380に移行して、△V≦0の状態を計時す
るためのカウンタCをインクリメントし、続くステップ
390に移行する。
ップ制御のための制御データを出力した後、続くステッ
プ370に進んで、ステップ140で求めた目標スリップ量Vo
と実スリップ量Vjとの偏差△Vが0以下であるか否か、
すなわち加速スリップが抑制されているか否かを判断す
る。そして△V>0であれば、加速スリップが続いてい
るのでそのまま処理を一旦終了し、△V≦0であれば、
続くステップ380に移行して、△V≦0の状態を計時す
るためのカウンタCをインクリメントし、続くステップ
390に移行する。
ステップ390では、上記カウンタCの値が所定値C0を
越えたか否か,即ち△V≦0の状態が所定時間以上経過
したか否かを判断する。ステップ390で否定判断される
と、そのまま処理を一旦終了し、そうでなければ、もは
や駆動輪40RL,40RRに加速スリップが発生することはな
いと判断して、ステップ400に移行し、内燃機関制御回
路6への制御データの出力を停止する。そして続くステ
ップ410〜ステップ430では、次回の加速スリップ制御の
ために、カウンタC,制御実行フラグF,及び目標駆動輪ト
ルク積分項TSIを初期設定する初期化の処理を夫々実行
し、処理を一旦終了する。
越えたか否か,即ち△V≦0の状態が所定時間以上経過
したか否かを判断する。ステップ390で否定判断される
と、そのまま処理を一旦終了し、そうでなければ、もは
や駆動輪40RL,40RRに加速スリップが発生することはな
いと判断して、ステップ400に移行し、内燃機関制御回
路6への制御データの出力を停止する。そして続くステ
ップ410〜ステップ430では、次回の加速スリップ制御の
ために、カウンタC,制御実行フラグF,及び目標駆動輪ト
ルク積分項TSIを初期設定する初期化の処理を夫々実行
し、処理を一旦終了する。
なお、この初期化の処理は、ステップ410でカウンタ
Cの値に0をセットし、ステップ420で制御実行フラグ
Fをリセットし、ステップ430で目標駆動輪トルク積分
項TSIに初期値TSI0をセットする、といった手順で実行
される。またこの初期化の処理は、ステップ160におい
て、偏差△Vが0以下で、駆動輪40RL,40RRに加速スリ
ップは発生していないと判断された場合にも実行され
る。
Cの値に0をセットし、ステップ420で制御実行フラグ
Fをリセットし、ステップ430で目標駆動輪トルク積分
項TSIに初期値TSI0をセットする、といった手順で実行
される。またこの初期化の処理は、ステップ160におい
て、偏差△Vが0以下で、駆動輪40RL,40RRに加速スリ
ップは発生していないと判断された場合にも実行され
る。
このように本実施例の加速スリップ制御装置では、車
両がまたぎ走行に入り車両駆動系の応答性が低くなった
とき、制御ゲインGI,GPを通常走行時より(GIO,GPO)小
さい値(GIO/2,GPO/2)に変更して内燃機関の出力トル
クの制御量を決定する、そのため、第4図(A)に示す
ように、従来ではまたぎ走行時に駆動輪速度が振動的に
なるハンチングが起きたが、第4図(B)に示すよう
に、本実施例では最適な加速性を実現する目標駆動輪速
度に低μ路側の駆動輪速度を速やかに制御することがで
きる。
両がまたぎ走行に入り車両駆動系の応答性が低くなった
とき、制御ゲインGI,GPを通常走行時より(GIO,GPO)小
さい値(GIO/2,GPO/2)に変更して内燃機関の出力トル
クの制御量を決定する、そのため、第4図(A)に示す
ように、従来ではまたぎ走行時に駆動輪速度が振動的に
なるハンチングが起きたが、第4図(B)に示すよう
に、本実施例では最適な加速性を実現する目標駆動輪速
度に低μ路側の駆動輪速度を速やかに制御することがで
きる。
ここで上記実施例では、駆動輪の実スリップ量と目標
スリップ量との偏差に制御ゲインGI,GPを乗ずることで
駆動輪の目標トルクを算出し、この目標駆動輪トルクに
基づき内燃機関の制御量を決定するように構成したが、
従来より周知のように、駆動輪の実スリップ量と目標ス
リップ量との偏差に制御ゲインGI,GPを乗ずることで内
燃機関の制御量を直接算出するように構成してもよい。
スリップ量との偏差に制御ゲインGI,GPを乗ずることで
駆動輪の目標トルクを算出し、この目標駆動輪トルクに
基づき内燃機関の制御量を決定するように構成したが、
従来より周知のように、駆動輪の実スリップ量と目標ス
リップ量との偏差に制御ゲインGI,GPを乗ずることで内
燃機関の制御量を直接算出するように構成してもよい。
また、本実施例ではまたぎ走行のとき積分定数GIO及
び比例定数GPOをより小さい値GIO/2及びGPO/2に変更し
たが、それぞれ低減の度合を異にしてより小さい値に変
更してよいことは、もちろんである。
び比例定数GPOをより小さい値GIO/2及びGPO/2に変更し
たが、それぞれ低減の度合を異にしてより小さい値に変
更してよいことは、もちろんである。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によればまたぎ走行時に
制御ゲインを通常走行時より小さい値に変更して内燃機
関の出力トルクをフィードバック制御するので、またぎ
走行時に駆動輪速度を最適な加速性を実現できる目標駆
動輪速度に速やかに制御することができる。
制御ゲインを通常走行時より小さい値に変更して内燃機
関の出力トルクをフィードバック制御するので、またぎ
走行時に駆動輪速度を最適な加速性を実現できる目標駆
動輪速度に速やかに制御することができる。
第1図は本発明を例示する基本的構成図、第2図は実施
例の加速スリップ制御装置全体の構成を表わす概略構成
図、第3図は加速スリップ制御回路で実行される加速ス
リップ制御処理を表わすフローチャート、第4図(A)
は従来の加速スリップ制御装置の制御動作を説明する説
明図、第4図(B)は本実施例の加速スリップ制御処理
の動作を説明する説明図である。 M1,40RL,40RR……駆動輪 M2……駆動輪速度検出手段 (42RL,42RR……駆動輪速度センサ) M3……スリップ量算出手段 M4……加速スリップ検出手段 M5,2……内燃機関 M6……機関出力抑制手段 M7……またぎ走行判断手段 M8……制御ゲイン変更手段 4……加速スリップ制御回路 6……内燃機関制御回路
例の加速スリップ制御装置全体の構成を表わす概略構成
図、第3図は加速スリップ制御回路で実行される加速ス
リップ制御処理を表わすフローチャート、第4図(A)
は従来の加速スリップ制御装置の制御動作を説明する説
明図、第4図(B)は本実施例の加速スリップ制御処理
の動作を説明する説明図である。 M1,40RL,40RR……駆動輪 M2……駆動輪速度検出手段 (42RL,42RR……駆動輪速度センサ) M3……スリップ量算出手段 M4……加速スリップ検出手段 M5,2……内燃機関 M6……機関出力抑制手段 M7……またぎ走行判断手段 M8……制御ゲイン変更手段 4……加速スリップ制御回路 6……内燃機関制御回路
Claims (1)
- 【請求項1】車両の左右の駆動輪の回転速度を夫々検出
する駆動輪速度検出手段と、 該検出された左右の駆動輪の回転速度の何れか大きい方
を一つのパラメータとして駆動輪のスリップ状態を表す
スリップ量を算出するスリップ量算出手段と、 該算出されたスリップ量に基づき駆動輪の加速スリップ
を検出する加速スリップ検出手段と、 該加速スリップ検出手段により駆動輪の加速スリップが
検出されると、上記スリップ量が目標スリップ量となる
ように所定の制御ゲインで内燃機関の出力トルクをフィ
ードバック制御する機関出力制御手段と、 を備えた車両の加速スリップ制御装置において、 上記駆動輪速度検出手段により検出された左右の駆動輪
の回転速度から決定される左右駆動輪夫々の回転状態を
表すパラメータ同士の比較値に基づいて、左右の駆動輪
が接地している各々の路面の摩擦係数が相異なる走行路
を当該車両が走行しているか否かを判断するまたぎ走行
判断手段と、 該またぎ走行判断手段により当該車両がまたぎ走行して
いると判断されると、上記スリップ量が目標スリップ量
となるようにフィードバック制御する制御ゲインを上記
所定の制御ゲインより小さい値に変更する制御ゲイン変
更手段と、 を設けたことを特徴とする車両の加速スリップ制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1074296A JP2527030B2 (ja) | 1989-03-27 | 1989-03-27 | 車両の加速スリップ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1074296A JP2527030B2 (ja) | 1989-03-27 | 1989-03-27 | 車両の加速スリップ制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02252930A JPH02252930A (ja) | 1990-10-11 |
JP2527030B2 true JP2527030B2 (ja) | 1996-08-21 |
Family
ID=13543035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1074296A Expired - Fee Related JP2527030B2 (ja) | 1989-03-27 | 1989-03-27 | 車両の加速スリップ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2527030B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07186926A (ja) * | 1993-12-28 | 1995-07-25 | Mazda Motor Corp | 車両のトラクション制御装置 |
JPH07324641A (ja) | 1994-04-07 | 1995-12-12 | Mitsubishi Motors Corp | 車両の駆動力制御装置 |
US8515632B2 (en) | 2006-07-31 | 2013-08-20 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Driving force controller for vehicle |
JP4973106B2 (ja) * | 2006-10-03 | 2012-07-11 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の駆動力制御装置 |
-
1989
- 1989-03-27 JP JP1074296A patent/JP2527030B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02252930A (ja) | 1990-10-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |