JP2525346Y2 - 通帳発行装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、通帳の為に挿入された通帳の中紙に未記帳
欄がなくなり且つ繰り越しデータが発生した場合に新規
の通帳を発行するとともに、該新規の通帳の表紙見返し
頁と裏表紙見返し頁に印字を行い得る通帳発行装置に関
する。

〈従来の技術〉 金融機関等には、通帳に取引内容を印字するととも
に、記帳の為に挿入された通帳の中紙に未記帳欄がなく
なり且つ繰り越しデータが発生した場合に新規の通帳を
自動的に発行する通帳発行装置が備えられる。

第３図は、この種の通帳発行装置の従来例を示す概略
構成図である。図で示す様にこの通帳発行装置は、挿入
排出部１と、搬送部２と、読取り部３と、印字部４と、
頁めくり部５と、通帳保留部６と、新規通帳収納部７
と、通帳反転部８とを備えている。

そして記帳の為に顧客によって開いた状態で挿入排出
部１へ挿入された通帳T₁は、搬送部２により読取り部３
へ搬送されて認識され、印字部４で中紙に取引内容等の
情報が印字される。その際、中紙の頁をめくる必要があ
れば、中紙の各頁に付された頁識別用の頁マークを読取
り部３で確認しつつ頁めくり部５で一頁ずつめくられ
る。更に最終頁の中紙に未記帳欄がなくなり且つ繰り越
しデータが発生した場合には、通帳T₁は、上記印字部４
で使用済みを示す印字が為された後、通帳保留部６へ導
かれて一時保留される。

次いで新規通帳収納部７より新規の通帳T₂が開いた状
態で繰り出される。そして新規の通帳T₂の表紙に顧客氏
名等の印字を行う場合には、新規の通帳T₂は通帳反転部
８へ搬送されて表紙を上方へ向けた状態に反転されてか
ら、上記印字部４で表紙に印字される。その後、新規の
通帳T₂は再び通帳反転部８で反転されてから、印字部４
で中紙に繰り越しデータ等の必要な情報を印字されて、
上記一時保留されている通帳T₁と共に挿入排出部１より
排出され、顧客へ渡される。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかし上記従来の通帳発行装置では、表紙見返し頁と
裏表紙見返し頁に頁識別用の頁マークが付されていない
通帳に対しては、頁めくり部５で見返し頁を開かせて
も、読取り部３は開かれた頁が表紙見返し頁であるか裏
表紙見返し頁であるかを判断できない。従って従来の通
帳発行装置では、見返し頁へ口座番号等のデータを印字
することは困難であった。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は上記問題点を解決すべく案出されたもので、
通帳発行時に頁めくり部と読取り部とを制御して、新規
の通帳の表紙見返し頁又は裏表紙見返し頁を開かせると
ともに表紙，裏表紙何れかの見返し頁であるかを判断す
る見返し頁印字制御部を設けたことを特徴とする通帳発
行装置である。

〈作用〉 通帳発行時に外部より表紙見返し頁への印字が指令さ
れている場合には、見返し頁印字制御部は頁めくり部を
制御して、中紙を連続して逆めくりさせる。そして中紙
めくりできずの状態となるまで逆めくりを行わせた後、
見返し頁印字制御部は読取り部を制御して頁マークを読
取らせる。この時、読取り部が頁マーク無しと判定した
場合には、見返し頁印字制御部は読取らせた頁が表紙見
返し頁であると判断する。

又、裏表紙見返し頁への印字が指令されている場合に
は、見返し頁印字制御部は頁めくり部を制御して、中紙
を連続して正めくりさせる。そして表紙見返し頁の場合
と同様にして裏表紙見返し頁であると判断する。

〈実施例〉 以下、図面に基づいて本考案の一実施例を説明する。

第１図は、本考案の通帳発行装置の概略構成図であ
る。尚第１図において、第３図に示した従来例と同一の
構成要素については同一の符号を付し、説明を省略す
る。

図に示す如く本考案の通帳発行装置では、読取り部３
と頁めくり部５とを制御して、新規に発行する通帳T
₂（以下、新通帳T₂と呼ぶ）の表紙見返し頁又は裏表紙
見返し頁を開かせるとともに表紙，裏表紙何れの見返し
頁であるかを判断する見返し頁印字制御部９が付加され
ている。

上記新通帳T₂の中紙の各頁には頁識別用の頁マークが
付されているが、新通帳T₂の表紙見返し頁と裏表紙見返
し頁には頁マークは付されていない。

次に第２図のフローチャートに基づいて、通帳発行時
の通帳繰越処理における、上記見返し頁印字制御部９に
よる見返し頁への印字動作を説明する。

記帳の為に挿入された通帳T₁（以下、旧通帳T₁と呼
ぶ）の中紙に未記帳欄がなくなり、且つ繰り越しデータ
が発生すると、通帳繰越処理が開始される。

先ず旧通帳T₁は、使用済みを示す印字を施す等、繰り
越しに必要な処理、所謂ペイド処理が為された後、通帳
保留部６に一時保留される。

次いで新通帳T₂が新規通帳収納部７より繰り出され
る。ここで外部からの指令により、表紙への印字を先に
行うか、或は中紙への印字を先に行うかが選択される。

以下、表紙への印字を先に行う場合について説明す
る。

先ず新通帳T₂は走行リバースされて通帳反転部８で反
転された後、印字部４で表紙へ印字される。そして再び
走行リバースされて反転され、中紙を上面とした状態に
戻される。

ここで外部より表紙見返し頁への印字が指令されてい
る場合には、見返し頁印字制御部９は頁めくり部５を制
御して、中紙を連続して逆めくりさせる。この頁めくり
部５は、厚手の紙から成る表紙と裏表紙はめくれない様
な機構とされている。

これにより中紙めくりできずの状態となるまで逆めくり
を行わせて表紙見返し頁を開かせた後、見返し頁印字制
御部９は読取り部３を制御して頁マークを読取らせる。
この時、読取り部３が頁マーク無しと判定した場合に
は、見返し頁印字制御部９は読取らせた頁が表紙見返し
頁であると判断し、その表紙見返し頁に印字部４で必要
なデータを印字させる。尚、表紙見返し頁への印字が指
令されていない場合には、後延の中紙への印字動作へ移
行する。

表紙見返し頁への印字が終了した後、外部より裏表紙
見返し頁への印字が指令されている場合には、見返し頁
印字制御部９は頁めくり部５を制御して、中紙を連続し
て正めくりさせる。そして中紙めくりできずの状態とな
るまで正めくりを行わせて裏表紙見返し頁を開かせた
後、見返し頁印字制御部９は読取り部３を制御して頁マ
ークを読取らせる。この時、読取り部３が頁マーク無し
と判定した場合には、見返し頁印字制御部９は読取らせ
た頁が裏表紙見返し頁であると判断し、その裏表紙見返
し頁に印字部４で必要なデータを印字させる。尚、裏表
紙見返し頁への印字が指令されていない場合には、後延
の中紙への印字動作へ移行する。

次いで、読取り部３で頁確認を行いつつ頁めくり部５
で中紙を一頁ずつめくって中紙の第１頁を開き、取引内
容等のデータを中紙へ順次印字する。そして新通帳T₂の
磁気ストライプへ口座番号，暗証番号等の必要なデータ
を記録する処理、所謂ストライプ情報処理を施した後、
新通帳T₂，旧通帳T₁を共に挿入排出口１より排出する。

尚、新規通帳収納部７より繰り出され新通帳T₂に対し
て、中紙への印字を先に行う場合の動作は、上述した表
紙への印字を先に行う場合の動作と順序が異なるだけで
あるので説明を省略する。

〈考案の効果〉 以上述べた様に本考案の通帳発行装置によれば、表紙
見返し頁と裏表紙見返し頁に頁識別用の頁マークが付さ
れていない通帳に対しても、表紙見返し頁であるか裏表
紙見返し頁であるかを判断して、何れの見返し頁へも必
要に応じて印字を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の通帳発行装置の概略構成図、 第２図は、通帳繰越処理における見返し頁への印字動作
を説明するフローチャート、 第３図は、従来の通帳発行装置の概略構成図である。 ３……読取り部,4……印字部,5……頁めくり部,7……新
規通帳収納部,9……見返し頁印字制御部，T₁，T₂……通
帳。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】通帳中紙に付された頁識別用の頁マークを
   読取る読取り部と、 印字を行う印字部と、 新規に発行する通帳を開頁状態で収納する新規通帳収納
   部とを備え、 挿入された通帳の中紙に未記帳欄がなくなり、且つ繰り
   越しデータが発生した場合に、前記新規通帳収納部より
   繰り出した新規の通帳を自動的に発行する通帳発行装置
   において、 前記通帳の中紙のみをめくる頁めくり部と、 通帳発行時に前記頁めくり部と読取り部とを制御して、
   前記新規の通帳の中紙側より順に中紙めくり不能になる
   まで中紙をめくり、表紙見返し頁又は裏表紙見返し頁を
   開かせるとともに表紙，裏表紙何れの見返し頁であるか
   を判断する見返し頁印字制御部と、 表紙あるいは中紙側を印字後、通帳の表裏を反転させる
   通帳反転部とを設けたことを特徴とする通帳発行装置。