JP2522024Y2 - 浴室用の湯水混合栓 - Google Patents

浴室用の湯水混合栓

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JP2522024Y2
JP2522024Y2 JP1991017114U JP1711491U JP2522024Y2 JP 2522024 Y2 JP2522024 Y2 JP 2522024Y2 JP 1991017114 U JP1991017114 U JP 1991017114U JP 1711491 U JP1711491 U JP 1711491U JP 2522024 Y2 JP2522024 Y2 JP 2522024Y2
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明 西岡
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株式会社三栄水栓製作所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、浴室で用いられる湯水
混合栓の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】浴室で用いられる湯水の混合栓として、
実開平2−136883号公報に示されるように、シャ
ワーホースの接続口と吐水管の接続口が連設された湯水
の混合室と、当該湯水の混合室に各別に連通する湯およ
び水の導入室を、それぞれ栓本体に形成すると共に、前
記湯水の導入室と混合室との連通部に、湯水の混合比を
調節するための湯水混合弁を設け、かつ、混合湯水を前
記シャワーホース接続口と吐水管接続口とに切り換え供
給するところの、閉栓ならびに流量調節の機能を備えた
流路切り換え用の流量調節弁を設けたものがある。
【0003】かゝる混合栓によれば、湯水混合弁による
湯温調節下での流量調節弁の操作により、温度調節され
た混合湯水の取り出し方向がシャワーヘッドと吐水管と
に切り換えられる。
【0004】そして一般には、洗髪や身体の洗いシャワ
ーが用いられ、あるいは、新鮮な湯水を吐水管から桶に
受けて上がり湯をすることが面倒であることから、上が
り湯の代わりにもシャワーが用いられている。而して、
吐水管は、浴槽に湯を張るときだけに用いられるのが現
状であると言っても過言ではない。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記の流路
切り換え用の流量調節弁は、機能上、構造が極めて複雑
でコスト的に高く付き、更に、シャワーヘッドと吐水管
とからの湯水の取り出しが一つの弁の切り換え操作で行
われるために、切り換えの操作方向を誤ることが往々に
してあり、例えば浴槽に浸った状態で浴槽に継ぎ湯をす
るような場合に思わぬ方向にシャワー水を飛び散らせて
しまうことがあった。
【0006】また、シャワーヘッドから吐出させる湯水
の量は、1分間当たり10リットル程度のものであっ
て、この量に見合うように混合栓が設計されることか
ら、吐水管から吐出される湯水の量も殆ど変わりなく、
このため、吐水管を通しての浴槽に対する所定量の給湯
に長時間を要する点で改善の余地があった。
【0007】本考案は、上記の不都合を悉く解消するに
至った浴室用の湯水混合栓を提供することを目的として
いる。
【0008】即ち、本考案による浴室用の湯水混合栓
は、一つの栓本体に、シャワーホース接続口が連設され
たシャワー用混合室と、吐水管接続口が連設された吐水
用混合室と、これらの両混合室に各別に連通する湯およ
び水の分岐室を一体的に形成し、かつ、前記分岐室のそ
れぞれに湯および水の導入口を連設すると共に、両分岐
室のシャワー用混合室に対する連通部に、1個のシャワ
ー用ハンドルと、このシャワー用ハンドル操作で湯水の
混合比と流量調節が成される湯水混合弁とを設け、前記
両分岐室の吐水用混合室に対する湯および水の各連通部
には、それぞれ流量調節弁を設けるとともに、これら流
量調節弁を操作する吐水用ハンドルを設けた点に特徴が
ある。
【0009】
【作用】上記の特徴構成によれば、湯水混合弁に対する
専用の操作で、シャワーヘッドからの湯水の取り出し
と、その取り出し湯水の温度調節とが行われ、流量調節
弁に対する専用の操作で、吐水管からの湯水の取り出し
と、その取り出し湯水の温度調節とが行われる。更に、
シャワーの系専用の前記シャワー用ハンドルの操作と、
吐水管の系専用の前記吐水用ハンドルの操作を完全に別
けて行えるので、シャワーの系と吐水管の系それぞれ別
個に湯水の温度を調節できて所望の湯温を供給できる。
しかも複数部品を用いることなく、一つの栓本体に、シ
ャワー用混合室と、吐水用混合室と、湯および水の分岐
室とを一体的に形成してあるので、混合栓のコストを大
幅に低減できる点で有利である。
【0010】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図3は浴室の内部を示し、壁面1に浴室用の湯水
混合栓2が取り付けられ、床面には、前記混合栓2の吐
水管3から吐出される湯水を溜める浴槽4が設置されて
いる。また、壁面1の上下の部位には、混合栓2に接続
されたシャワーホース5先端のシャワーヘッド6を保持
するためのホルダー7が取り付けられている。
【0011】図1および図2に浴室用の湯水混合栓2の
詳細を示す。これらの図において、図中の8は左右に長
い中空状の栓本体で、長手方向に沿う隔壁9によって区
画された手前側の吐水用混合室10と、壁面1側の空間
を隔壁11で区画した湯および水の分岐室12,13、
及び、この両分岐室12,13に連通する上部側のシャ
ワー用混合室14を備えている。
【0012】15は湯の分岐室12に連設された湯の導
入口、16は水の分岐室13に連設された水の導入口
で、それぞれ逆止弁17とストレーナー18を内蔵した
偏芯管19,20が接続されている。21は前記シャワ
ーホース5を接続するための接続口で、シャワー用混合
室14に連設されている。22は前記吐水管3を縦軸芯
まわりで回動自在に接続するための接続口で、吐水用混
合室10に連設されている。
【0013】23は前記両分岐室12,13のシャワー
用混合室14に対する連通部に設けられた湯水混合弁
で、この湯水混合弁23には1個のハンドル24が連設
されており、当該ハンドル24の左右方向への操作で湯
水の混合比が調節され、上下方向の操作で閉栓を含む流
量調節が行われるようになっている。
【0014】26は前記吐水用混合室10に対する湯の
分岐室12の連通部に設けられた湯の流量調節弁、25
は吐水用混合室10に対する水の分岐室13の連通部に
設けられた水の流量調節弁で、例えば90度の範囲での
ハンドル27の回動操作により、夫々閉栓を含む流量調
節ひいては湯水の混合比の調節が行われるようになって
いる。
【0015】上記の特徴構成によれば、湯水の温度なら
びに流量調節を含むシャワーヘッド6からの湯水の取り
出しが、前記湯水混合弁23に対する専用の操作で行わ
れ、同じく湯水の温度ならびに流量調節を含む吐水管3
からの湯水の取り出しが、2個の流量調節弁25,26
に対する専用の操作で行われる。勿論、シャワーヘッド
6からの湯水の取り出しと吐水管3からの湯水の取り出
を同時に行うこともできる。
【0016】而して、湯水の取り出し系とその操作系
を、シャワーヘッド6と吐水管3とに完全に分けたこと
で、例えば浴槽4に浸った状態で浴槽4に継ぎ湯をする
ような場合に、シャワー系を操作をするような操作上の
誤りがなくなり、しかも、各系毎で湯水の取り出し流量
を任意に設計することができるので、シャワーヘッド6
からの湯水の取り出し量に比べて、吐水管3からの湯水
の取り出し量を多くすることが可能となり、即ち、当該
吐水管3を通しての浴槽4に対する所定量の給湯を短時
間で達成させることが可能となる。
【0017】また、操作系を上記のように別系にして、
各系に構成的に簡単な1個の湯水混合弁23と2個の流
量調節弁25,26を設ける構成としたので、混合湯水
をシャワー系と吐水管系とに切り換え供給するところ
の、閉栓ならびに流量調節の機能を備えた従来の流路切
り換え用の流量調節弁を設ける場合に比べて、混合栓2
のコストが大幅に低減される。また、従来ではシャワー
ヘッドから湯水の取り出しを行った後、吐水管から例え
ば浴槽に湯を張る場合、所望の湯温をえるためには、湯
水混合弁による湯温調節を行う必要がある上に、吐水管
から湯水の取り出しを行うために流路切り換え用の流路
調節弁を切り換える必要があるのに比して、本願考案で
は、シャワーの系および吐水の系間の切り換え操作を必
要としないので、シャワーヘッドから湯水の取り出しを
行った後でも、2個の前記吐水用ハンドルを回動操作さ
せて流量調節と同時に湯温調節も行うことにより、吐水
管の系において所望の湯温を供給でき、例えば浴槽に所
望の湯温の湯を張ることができたり、また、浴槽に浸っ
た状態で浴槽に所望の湯温の継ぎ湯を行える。しかも複
数部品を用いることなく、一つの栓本体に、シャワー用
混合室と、吐水用混合室と、湯および水の分岐室とを一
体的に形成してあるので、混合栓のコストを大幅に低減
できる点で有利である。
【0018】尚、前記吐水用混合室10に対して吐水管
3を縦軸芯まわりで回動自在に構成しているので、その
吐水口を浴槽4の外部に位置させて新鮮な湯水を吐水管
3から桶に受け、これを上がり湯にすることができる。
しかし、吐水管3は、浴槽4に湯を張るときだけに用い
られるのが現状であることから、当該吐水管3を吐水用
混合室10の接続口22に固定的に設ける構成とするも
よい。
【0019】
【考案の効果】以上説明したように本考案による浴室用
の湯水混合栓は、一つの栓本体に、シャワーホース接続
口が連設されたシャワー用混合室と、吐水管接続口が連
設された吐水用混合室と、これらの両混合室に各別に連
通する湯および水の分岐室を一体的に形成し、かつ、前
記分岐室のそれぞれに湯および水の導入口を連設すると
共に、両分岐室のシャワー用混合室に対する連通部に、
1個のシャワー用ハンドルと、このシャワー用ハンドル
操作で湯水の混合比と流量調節が成される湯水混合弁と
を設け、前記両分岐室の吐水用混合室に対する湯および
水の各連通部には、それぞれ流量調節弁を設けるととも
に、これら流量調節弁を操作する吐水用ハンドルを設け
て成るものであって、以下に示す効果を奏する。
【0020】すなわち、湯水の温度ならびに流量調節を
含む湯水の取り出しをシャワーの系と吐水管の系とに完
全に別けて行えるようにし、これによって、操作上の誤
りを少なくすることができるとともに、従来のように、
シャワーヘッドからの湯水の取り出し量に見合うように
混合栓を設計せざるを得ないといった制限を無くすこと
ができて湯水の取り出し量をシャワーヘッドからのもの
に比して吐水管からの方を多くでき、吐水管を通しての
浴槽に対する給湯を短時間で達成できる。また、流量の
制御を、1個の湯水混合弁と、2個の流量調節弁を設け
るだけの簡単な構成で行えるので、閉栓ならびに流量調
節の機能を備えた従来の流路切り換え用の流路調節弁を
設ける場合に比して、混合栓のコストを大幅に低減でき
る利点を有する。そして、複数部品を用いることなく、
一つの栓本体に、シャワー用混合室と、吐水用混合室
と、湯および水の分岐室とを一体的に形成してあるの
で、混合栓のコストを大幅に低減できる点で有利であ
る。更に、シャワーの系に前記1個の湯水混合弁に対す
る専用の操作を行う1個のシャワー用ハンドルを設け、
吐水管の系に前記2個の流量調節弁に対する専用の操作
を行う吐水用ハンドルを設けるので、シャワーの系、吐
水管の系のいずれにおいても上述した操作上の誤りを少
なくすることができる上に、前記シャワー用ハンドル
に、例えば、シングルレバーを使用することによって、
左右方向への操作で湯水の混合比が調節され、上下方向
の操作で閉栓を含む流量調節を同時に行うことができ、
シャワー中に煩雑な操作を行う必要が無く、単純なハン
ドル操作で、しかも直ぐに所望の湯温を供給できる利点
を備えている。勿論、シャワーヘッドからの湯水の取り
出しと吐水管からの湯水の取り出しを同時に行うことが
できる。また、2個の流量調節弁に対する操作に関して
も、例えば、所定角度の範囲での前記吐水用ハンドルの
回動操作により、前記各流量調節弁それぞれの閉栓を含
む流量調節および湯水の混合比の調節を同時に行えるの
で、操作性が良い。しかもシャワーの系専用の前記シャ
ワー用ハンドルの操作と、吐水管の系専用の前記吐水用
ハンドルの操作を完全に別けて行えるので、シャワーの
系と吐水管の系それぞれ別個に湯水の温度を調節できて
所望の湯温を供給できる。そのため、従来ではシャワー
ヘッドから湯水の取り出しを行った後、吐水管から例え
ば浴槽に湯を張る場合、所望の湯温をえるためには、湯
水混合弁による湯温調節を行う必要がある上に、吐水管
から湯水の取り出しを行うために流路切り換え用の流路
調節弁を切り換える必要があるのに比して、本願考案で
は、シャワーの系および吐水の系間の切り換え操作を必
要としないので、シャワーヘッドから湯水の取り出しを
行った後でも、2個の前記吐水用ハンドルを回動操作さ
せて流量調節と同時に湯温調節も行うことにより、吐水
管の系において所望の湯温を供給でき、例えば浴槽に所
望の湯温の湯を張ることができたり、また、浴槽に浸っ
た状態で浴槽に所望の湯温の継ぎ湯を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】要部を破断した浴室用の湯水混合栓の平面図で
ある。
【図2】浴室用の湯水混合栓の縦断側面図である。
【図3】浴室内部の斜視図である。
【符号の説明】
3…吐水管、5…シャワーホース、8…栓本体、10…
吐水用混合室、12,13…分岐室、14…シャワー用
混合室、15,16…導入口、21…シャワーホース接
続口、22…吐水管接続口、23…湯水混合弁、24…
ハンドル、25,26…流量調節弁、27,27…吐水
用ハンドル。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの栓本体に、シャワーホース接続口
    が連設されたシャワー用混合室と、吐水管接続口が連設
    された吐水用混合室と、これらの両混合室に各別に連通
    する湯および水の分岐室を一体的に形成し、かつ、前記
    分岐室のそれぞれに湯および水の導入口を連設すると共
    に、両分岐室のシャワー用混合室に対する連通部に、1
    個のシャワー用ハンドルと、このシャワー用ハンドル操
    作で湯水の混合比と流量調節が成される湯水混合弁とを
    設け、前記両分岐室の吐水用混合室に対する湯および水
    の各連通部には、それぞれ流量調節弁を設けるととも
    に、これら流量調節弁を操作する吐水用ハンドルを設け
    て成ることを特徴とする浴室用の湯水混合栓。
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