JP2518976Y2 - 自動車のドア構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は自動車のドア構造に関するものである。

＜従来の技術＞ 従来の自動車のドア構造において、ウインドフレーム
１は第４図乃至第７図で示すように、ドアベルトライン
より上方ではドアアウタパネル２とフレームリィンフォ
ース３並びにドアガラスランが装着されるチャンネル４
とによって第５図で示すように箱形の断面形状である
が、ドアベルトライン付近に至るに従ってフレームリィ
ンフォース３を第６図で示すように、チャンネル４に接
近するよう「形3aに絞り込んで段部を形成し、このフレ
ームリィンフォース３の下端部3bは第７図で示すよう
に、前記「形3aの段部に対接する「形断面形状に形成し
たドアインナパネル５の側端面にアウタリィンフォース
６及びインナリィンフォース７と共に溶接し、チャンネ
ル４の下端部を前記フレームリィンフォース３の下端部
3bの「形段部に固着した構造である。

＜考案が解決しようとする問題点＞ 上記従来のドア構造の場合、ドアベルトライン部にお
けるウインドフレーム１の閉断面形状が極度に小さくな
っているため、この部分の剛性が必しも十分ではない。
この部分の剛性が低いと高速走行時にウインドガラス面
に発生する負圧によってウインドフレーム１が吸い出さ
れ、その結果、風切り音が発生する問題があった。

＜問題点を解決するための手段＞ 本考案は、上記従来の問題点を改善した自動車のドア
構造を提供するものであり、その特徴とする構成は、ド
アアウタパネルとフレームリィンフォースと、このドア
アウタパネルとフレームリィンフォースとの間に固着し
たドアガラスランが装着されるチャンネルとによって箱
形断面形状を形成したウインドフレームをドアベルトラ
イン部の下方位置まで同一断面形状で延在し、前記チャ
ンネルの下端部と離間して対面する」形断面形状の側端
面に形成したドアインナパネルにアウタリィンフォース
と前記フレームリィンフォースとが固着され、前記チャ
ンネルの下端部位置の前記アウタリィンフォースとフレ
ームリィンフォースとの対面間に前記ドアインナパネル
の側端面と平行にブラケットを固設して箱形断面形状を
形成し、前記ブラケットに前記チャンネルの下端部を固
着したものである。

＜作用＞ 上記構成により、ドアベルトライン部上方のウインド
フレーム並びにドアベルトライン部下方のウインドフレ
ームの何れにおいても、大きな箱形閉断面形状により剛
性を十分確保するものである。

＜実施例＞ 以下本考案の実施例を第１図乃至第３図に基づいて説
明する。第１図において、１はウインドフレームであ
り、ドアアウタパネル２、フレームリィンフォース３並
びにチャンネル４とによって第２図で示すように箱形の
閉断面形状で、この形状がドアベルトライン部付近まで
変化なく続いている。そして、ドアベルトライン部付近
より下方に延在するフレームリィンフォース３の下端部
3cは第３図で示すように、前記チャンネル４の下端部と
離間して対面する」形断面形状の側端面5aに形成したド
アインナパネル５に直接並びにインナリィンフォース７
と共にドアインナパネル５に溶接して固着される。

また、チャンネル４の下端部は、従来の様にフレーム
リィンフォース３の下端部3bに接することができないの
で、第３図で示すように、チャンネル４の下端部位置の
前記アウタリィンフォース６とフレームリィンフォース
３の下端部3cとの対面間に前記ドアインナパネル５の側
端面5aと平行にブラケット８を溶接して固設し、このブ
ラケット８にチャンネル４の下端部を固着した構造であ
る。

本考案は上記の通りの構造であるから、ドアベルトラ
イン部上方のウインドフレーム１は、ドアアウタパネル
２とフレームリィンフォース３とチャンネル４とによっ
てドアベルトライン部付近まで大きな箱形閉断面となり
ドアフレーム１自体の剛性が確保される。

また、ドアベルトライン部付近より下方においては、
アウタリィンフォース６とフレームリィンフォース３の
下端部3cとの対面間に、チャンネル４の下端部と離間し
て対面する」形断面形状のドアインナパネル５の側端面
5aと平行して固設したブラケット８によって大きな箱形
閉断面が形成され，剛性がアップされるとともに、ブラ
ケット８はドアアウタパネル２とドアインナパネル５と
の間の空間部の補強作用をする。

＜考案の効果＞ 以上のように本考案によると、ドアアウタパネルとフ
レームリィンフォースとの間に固着したドアガラスラン
が装着されるチャンネルとによって箱形断面形状を形成
したウインドフレームをドアベルトライン部の下方位置
まで同一断面形状で延在し、ドアベルトライン部より下
方では、チャンネルの下端部と離間して対面する」形断
面形状の側端面に形成したドアインナパネルにアウタリ
ィンフォースと前記フレームリィンフォースとが固着さ
れ、前記チャンネルの下端部位置の前記アウタリィンフ
ォースとフレームリィンフォースとの対面間に前記ドア
インナパネルの側端面と平行にブラケットを固設して箱
形断面形状を形成し、前記ブラケットに前記チャンネル
の下端部を固着した構造であるから、ドアベルトライン
部より下方の部位は絞り込み段部がない大きな箱形閉断
面が得られ、ドアベルトライン部上方のウインドフレー
ム並びにドアベルトライン部下方のウインドフレームの
何れにおいても剛性が高まり、高速走行時におけるウイ
ンドフレームの吸い出しが抑制され、合わせて風切り音
の発生を防止する利点がある。

さらに、ウインドフレームの閉断面形状及びドアイン
ナパネルの側端面には従来のように絞り込みによる段部
がなくなるので、フレームリィンフォース及びドアイン
ナパネルのプレス成形も容易に得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の要部斜視図、第２図は第１図II−II線
断面図、第３図は第１図III−III線断面図、第４図は従
来構造の要部斜視図、第５図は第４図Ｖ−Ｖ線断面図、
第６図は第４図VI−VI線断面図、第７図は第４図VII−V
II線断面図である。 １……ウインドフレーム、２……ドアアウタパネル、３
……フレームリィンフォース、４……チャンネル、５…
…ドアインナパネル、８……ブラケット。

フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−126218（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−73420（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−92613（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭50−5142（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ドアアウタパネルとフレームリィンフォー
   スと、このドアアウタパネルとフレームリィンフォース
   との間に固着したドアガラスランが装着されるチャンネ
   ルとによって箱形断面形状を形成したウインドフレーム
   をドアベルトライン部の下方位置まで同一断面形状で延
   在し、前記チャンネルの下端部と離間して対面する」形
   断面形状の側端面に形成したドアインナパネルにアウタ
   リィンフォースと前記フレームリィンフォースとが固着
   され、前記チャンネルの下端部位置の前記アウタリィン
   フォースとフレームリィンフォースとの対面間に前記ド
   アインナパネルの側端面と平行にブラケットを固設して
   箱形断面形状を形成し、前記ブラケットに前記チャンネ
   ルの下端部を固着したことを特徴とする自動車のドア構
   造。