JP2516354B2 - ア−チコンクリ−ト施工用移動外型枠装置 - Google Patents

ア−チコンクリ−ト施工用移動外型枠装置

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JP2516354B2 JP2601587A JP2601587A JP2516354B2 JP 2516354 B2 JP2516354 B2 JP 2516354B2 JP 2601587 A JP2601587 A JP 2601587A JP 2601587 A JP2601587 A JP 2601587A JP 2516354 B2 JP2516354 B2 JP 2516354B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アーチ橋やアーチカルバート等、アーチコ
ンクリートの施工に用いる移動式の外型枠装置に関する
ものである。
〔従来の技術〕
近年、移動式型枠工法の普及にともない、アーチ橋や
アーチカルバートのようなアーチコンクリートの施工に
おいても同工法が検討されるようになってきた。本発明
者はその機運にともない、さきに、特開昭60−23554号
工法に示すような外型枠装置の提案を行い、実用化がな
されている。
この外型枠装置は、アーチ状に形成された型枠体の両
下端部の外側に、それぞれ、車輪を上下及び横方向に移
動調節自在に装着した構造のもので、型枠全体がシンプ
ルで軽量、安価にできると共に、型枠の整型、脱型、調
整等が容易にできるという利点から好評を得てきた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、前記発明の装置は、型枠がアーチ形に連続し
て形成されているものであるため、型枠の耐力部材であ
るアーチ形バタ材が、両端を支点として突張り合い、レ
ール及び車輪に過大な力が作用することになり、したが
って、車輪を有する脚車に大きな強度が要求されるばか
りでなく、レール及びこれを支持するブラケット等の規
模も大きなものとなり、それらに多分な経費を要すると
いう欠点がある。
本発明は、前記従来の欠点を解決し、型枠の支持部分
に働く力を少なくして装置や支持部材の簡易、軽量化を
図って、施工費を節減すると共に、施工が容易に行うこ
とのできる、アーチコンクリート施工用の移動外型枠装
置を提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
次に、本発明装置の構成について、実施例に対応する
図面を参照して説明すると、本発明は、施工するアーチ
コンクリートの半周より少し短い長さの弧状に形成した
型枠体の下端部に、車輪を、型枠横断方向の外方に向け
て、移動調節自在に設けた下部脚車を装着すると共に、
該型枠体の上端部に型枠体より外方に突出する支持杆を
設けて、この支持杆の上端部に、下端に車輪を昇降調節
自在に設けた上部脚車の上端部を枢着して構成した走行
外型枠の一対よりなることを特徴とするものである。
〔実施例〕
以下、本発明型枠装置の実施例について、図面を参照
して説明する。
図においてA、Aは本発明装置を構成する一対の走行
外型枠で、両者は同様に形成されている。1は型枠体
で、間隔をおいて配列した縦バタ材2、2を図示を略し
た横バタ材で結合し、その内面にせき板3を架設して、
施工するアーチコンクリートBの外面形状に沿うような
弧状に形成され、また、その上下にわたる長さはアーチ
コンクリートBの周方向の長さの半分より短く形成され
ている。
前記型枠体1の下端部には、型枠体1の支持、移動と
整型、脱型操作を行う下部脚車4が装着されている。こ
の走行脚車4は、型枠体1の横断方向の外方に向けてそ
の外端が高くなるように傾斜して突出されたボックス5
に、その長手方向に沿ってネジ杆6が回動自在に設けら
れ、このネジ杆6が回動自在に設けられ、このネジ杆6
に螺装されたコマ7に突設のピン8が、ボックス5に設
けられた横長孔9から突出され、これに車輪10を取付け
たブラケット11が係着されている。したがって、ネジ杆
6を回動させれば、それによりネジ杆6の長手方向に沿
って移動するピン8にともなって、車輪10は第4図の矢
印aのように横斜め方向に移動されることになる。
また、型枠体1の上端部には、外方に直立して、型枠
1の上部を支持し、移動と整型、脱型操作を行う支持杆
12が設けられており、この支持杆12の曲り出た先端部に
は、上部脚車13がその上端部をピン14により枢着して設
けられている。この上部脚車13は、上下に長く形成した
本体15に、油圧等の昇降調節機構16により車輪17を有す
る脚杆18が昇降調節自在に設けられたものとなってい
る。
そして、前述のように構成された走行外型枠Aは、ア
ーチコンクリートBを施工するに先だって構築された基
礎構造物Cの外側面に、上面が外方を高くするよう傾斜
して取付けられたブラケット19上に架設された下部レー
ル20に下部脚車4の車輪10を介して載置されると共に、
既設のアーチコンクリートB′或は既設の支持構造物
(図示を略す)の上面部に架設された上部レール21に上
部脚車13の車輪17を介して載置され、それら両レール2
0、21上を車輪10、17により走行移動されることにな
る。次に前述した本発明装置を用いての施工例について
説明する。
アチコンクリートBの施工に先だっては、さきにも述
べたように、アーチコンクリートBの両下端と接続する
所要高さの基礎構造物C、Cが構築され、それらの外側
面にはブラケットを介して下部レール20が架設される。
また、アーチコンクリートBの頂部を挟んだ両側には、
所要の間隔を存して一対の上部レール21、21が架設され
るが、そのレール21の基端側が、第3図に示したよう
に、既設のアーチコンクリートB′または適宜な他の構
造物に埋込みのアンカー22、22により固定され、先端側
はこれから施工するアーチコンクリートB上に突出した
状態となっている。
一対の走行外型枠A、Aは、それぞれ下部レール20、
20と上部レール21、21上に載置され、それらのレール2
0、21上を押進、走行して、第1図、第3図のような施
工位置に定置される。そして、下部脚車4のネジ杆6及
び上部脚車13の昇降調節機構16の操作、調節によって、
型枠体1を所定の位置に設定する。また、図示を略して
いるが、アーチコンクリートBの内側にも適宜内型枠を
設置する。そして、一対の外型枠A、Aの上端部相互の
間隙dよりコンクリートを打設する。
コンクリートの硬化後は、下部脚車4のネジ杆6を操
作して、型枠体1を車輪10に対し外方に移動させる。そ
れによって、型枠体1は、その支持杆12の上端部に取付
けた上部脚車13との枢着ピン14を中心にして、第4図の
矢印b方向に回動され、コンクリートBより剥離される
ことになる。ついで、上部脚車13の昇降調節機構16を操
作して上部脚車13を矢印Cのように伸長させ、型枠体1
の上部もコンクリート面より十分離反させる。それによ
って、第2図のように走行外型枠A、Aは施工したアー
チコンクリートBより離れることになる。その状態での
次の施工位置に走行移動し、以下、同様にして施工を繰
り返し進めていくのである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の型枠装置は、施工する
アーチコンクリートの半周より少し短い長さの弧状に形
成した型枠体の下端部に、車輪を、型枠横断方向の外方
に向けて、移動調節自在に設けた下部脚車を装着すると
共に、該型枠体の上端部に型枠体より外方に突出する支
持杆を設けて、この支持杆の上端部に、下端に車輪を昇
降調節自在に設けた上部脚車の上端部を枢着して構成し
た走行外型枠の一対よりなるものであるから、走行外型
枠は2ツに分離、独立され、それぞれの上部及び下部に
おいて支持されているため、従来のような両端下部だけ
を支持点としている外型枠のように、型枠自体が突張り
合って、両端下部のレールや車輪等に過大な力が作用す
ることなく、型枠支持部材の強度を軽減し、それに要す
る費用を安価にすることができるばかりでなく、一対の
走行外型枠の上端相互間に間隙を有するので、コンクリ
ートの打設作業が容易であると共に、互いに干渉される
ことがない。また、型枠は従来のように一体型ではない
ので、施工するアーチコンクリートの大きさの変化に対
してかなりの許容度があり、装置の転用と稼動性が良好
となる等、多くの優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による装置による施工状態を
示す正面図、第2図は同型枠剥離、移動時の状態を示す
正面図、第3図は同側面図、第4図は同走行外型枠の拡
大正面図である。 A……走行外型枠 B、B′……アーチコンクリート C……基礎構造物、1……型枠体 4……脚車、10……車輪 12……支持杆、13……脚車 14……ピン、17……車輪 19……ブラケット、20、21……レール

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】施工するアーチコンクリートの半周より短
    い長さの弧状に形成した型枠体の下端部に、車輪を、型
    枠横断方向の外方に向けて、移動調節自在に設けた下部
    脚車を装着すると共に、該型枠体の上端部に型枠体より
    外方に突出する支持杆を設けて、この支持杆の上端部
    に、下端に車輪を昇降調節自在に設けた上部脚車の上端
    部を枢着して構成した走行外型枠の一対よりなることを
    特徴とする、アーチコンクリート施工用移動外型枠装
    置。
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