JP2516053B2 - 湿し水不要感光性平版印刷版 - Google Patents

湿し水不要感光性平版印刷版

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JP2516053B2
JP2516053B2 JP63185130A JP18513088A JP2516053B2 JP 2516053 B2 JP2516053 B2 JP 2516053B2 JP 63185130 A JP63185130 A JP 63185130A JP 18513088 A JP18513088 A JP 18513088A JP 2516053 B2 JP2516053 B2 JP 2516053B2
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/075Silicon-containing compounds
    • G03F7/0752Silicon-containing compounds in non photosensitive layers or as additives, e.g. for dry lithography
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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    • B41N1/003Printing plates or foils; Materials therefor with ink abhesive means or abhesive forming means, such as abhesive siloxane or fluoro compounds, e.g. for dry lithographic printing

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、湿し水不要平版印刷版(以下、水なしプレ
ートと称す)の作成に供される、高感度、高現像性、高
耐刷性、高感脂性、現像後の検版性等の実用性能にすぐ
れ、なおかつプライマー層の硬膜速度が速く現像処理後
にいわゆるレチキュレーションが発生しない湿し水不要
感光性平版印刷版(以下、水なしPS版と称す)に関する
ものである。
〔従来の技術〕
支持体上に、順に感光層およびシリコーンゴム層を有
する水なしPS版についてはすでに種々のものが提案され
ている(例えば特公昭44-23042号、特公昭46-16044号、
特公昭54-26923号、特開昭56-80046号、特公昭55-22781
号)。
この種の水なしPS版を製版する方法には、2つのタイ
プがある。その1つは、画線部の感光層を現像液で溶解
することによって、その上部にあるシリコーンゴム層を
除去し、画線部を形成する方法(特公昭46-16044号)で
あり、もう1つは感光層の光接着性もしくは、光剥離層
を利用して画線部のシリコーンゴム層のみを選択的に除
去する方法(特公昭54-26923号および特開昭56-80046
号)である。
前者の方法は、感光層を溶解除去する方法であるた
め、シリコーンゴム層と感光層との接着強度を十分に高
くしてもこのことによって現像性が悪化しないというメ
リットをもっている。つまり、現像性を損なうことな
く、耐スクラッチ性や耐摩耗性のすぐれた印刷版をつく
ることができる。ところが、このような、感光層を溶解
除去するタイプの製版方法の場合、感光層は出来るだけ
薄くする必要がある。つまり、感光層およびシリコーン
ゴム層の両層が除去された凹部が画線部となるため、感
光層が厚いと、この凹部が深くなり印刷時にインキを十
分着肉させるためには、版面へのインキ供給量を多くし
なければならない。いわゆるインキを厚盛りにしなけれ
ばならないという問題が生じるためである。
本発明者らは支持体上にプライマー層、感光層、シリ
コーンゴム層をこの順に重ねた構成とすることにより、
感光層を薄くでき、インキの薄盛りが可能で、しかも耐
スクラッチ性や耐摩耗性のすぐれた水なしPS版が作成で
きることを見出し、すでに特許出願(特開昭60-229031
号、特開昭62-50760号)した。
ここでプライマー層は、製造時この上に感光層および
シリコーンゴム層を有機溶剤で塗布するときに、また、
製版時、画線部の感光層、シリコーンゴム層を有機溶剤
を含有する現像液で現像除去するときに、溶解したり、
膨潤により剥離したりしてはならない。つまり、プライ
マー層には強い耐溶剤性が要求される。
また、現像終了時には画線部のプライマー層が露出さ
れることから、このプライマー層を、現像時もしくは現
像後に染色することで、現像後の検版を容易に行なえな
ければならない。従って、プライマー層には、染色され
やすさも要求される。
以上のように、プライマー層には耐溶剤性と染色でき
ることの2つの機能が要求されるが、この2つを同時に
満足することは、むずかしい。例えば、硬化させたエポ
キシ樹脂等の通常の三次元架橋させたバインダーを用い
た場合、耐溶剤性を与えるためには、架橋度を上げる必
要があるが、このようにするとほとんど膨潤しなくな
り、ほとんど染色できなくなってしまう。
この問題を解決する方法として本発明者らは硬膜させ
たゼラチンを含有するプライマー層、感光層、及びシリ
コーンゴム層をこの順序に設けた水なしPS版により、上
記目的が達成されることを見出し、特許出願(特開昭63
-133153号、特開昭62-194255号、特開昭62-141114号)
した。
しかしながらこれら硬膜させたゼラチンを含有するプ
ライマー層を有する水なしPS版の製造工程において、ゼ
ラチンを含有する塗布液を塗布した後にゼラチンを充分
に硬膜させるためには特別な工夫を要する。例えば相対
湿度70%以上、温度30℃以上の雰囲気下に12時間から3
日間程度保存することを要する。
硬膜が充分に行われない場合には現像処理後に塗膜の
表面に微細なシワが生じる、いわゆるレチキュレーショ
ン故障を発生させ、印刷汚れの原因となる。
この様にプライマー層に硬膜させたゼラチンを使用す
ることにより耐溶剤性と現像後の染色性を向上させるこ
とはできるが、水なしPS版の製造時にゼラチンの硬膜を
進行させるために特別な設備と時間を要する。
〔発明が解決しようとする課題〕
したがって本発明の目的は、耐溶剤性、現像後の染色
性、検版性にすぐれ、しかも現像処理後にレチキュレー
ションを発生しない水なしPS版を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
前述の様な問題を解決するため、本発明者らは種々研
究を重ねた結果、支持体上にプライマー層、感光層及び
シリコーンゴム層をこの順序に設けた水なしPS版におい
て、該プライマー層にカゼイン、大豆タンパク質、アル
ブミンから選ばれた少くとも一種を含有させることによ
り、上記目的が達成されることを見出した。
即ちカゼイン、大豆タンパク質、アルブミンの少くと
も一種をプライマー層に含有させることにより硬膜スピ
ードがゼラチンより速く、又耐水性においてもすぐれる
ため、PS版の製造後に硬膜進行のために特別な調湿を行
わなくともレチキュレーションは発生しない。
又、プライマー層が、硬膜したカゼイン、大豆タンパ
ク質、アルブミンの少くとも一種を含んでいるため、感
光層およびシリコーンゴム層塗布溶剤に対しては十分な
耐溶剤性を示し、現像過程での現像液によるプライマー
層の膨潤をともなった画像再現性不良、画像密着不良と
いった現象もなく、しかも画像部である露出プライマー
層が選択的に鮮明に染色される。
以下、本発明の水なしPS版およびその製造方法につい
て詳しく説明する。
(支持体) 支持体としては、通常の平版印刷機等にセットできる
たわみ性と印刷時に加わる荷重に耐えうるものでなけれ
ばならない。代表的なものとしてはアルミニウム、銅、
鋼等の金属板、ポリエチレンテレフタレートのようなプ
ラスチックフィルムもしくはシートあるいはコート紙、
ゴム等があげられる。
また複合された支持体、ゴム弾性を有する支持体、ゴ
ム弾性層を有する支持体、シリンダー状の支持体を用い
ることもできる。
(プライマー層) 本発明に使用されるプライマー層は、カゼイン、大豆
タンパク質、アルブミンから選ばれた少くとも一種を含
有するものであり、好ましくはカゼインを含有するもの
である。プライマー層中の含有量は10〜98重量%、好ま
しくは30〜95重量%が適当である。カゼインは牛乳タン
パク質の主成分をなすものであるが、単一なタンパク質
ではなく類似した少くとも3種のタンパク質の混合物で
ある。市販のカゼインにはその工業的製法により、乳酸
カゼイン、硫酸カゼイン、塩酸カゼイン、レンネットカ
ゼイン等があり、生成したカゼインは製法によって品
質、組成が異るが多種のアミノ酸が縮合した天然高分子
であるカゼインであればいずれも使用できる。
その他カゼインと類似した化学的性質を有する大豆タ
ンパク質(大豆カゼイン)、アルブミンなどの天然物タ
ンパク高分子化合物もカゼインと混合又は単独でプライ
マー層用バインダーとして使用できる。
カゼインを溶解する方法は、(1)アンモニア水や、
アルカリ性ソーダ塩の加熱溶液に加えて溶解する方法、
(2)アミド化合物を加えて冷水で溶解する方法、など
があるが、アンモニアを用いる方法ではプライマー層を
塗布乾燥後アンモニアが蒸散するため耐水性にすぐれた
塗膜が得られる。アルカリ性ソーダ塩を用いる方法で
は、塗膜の耐水性はアンモニアを用いる場合に比べ劣る
が、塗設時にアンモニア臭の発生がない点で有利であ
る。これらは要求性能に合わせ種々の組み合せが可能で
ある。
本発明のプライマー層塗設のためのタンパク質を含有
する溶液中には製造上問題のない範囲で、写真工業にお
いて通常用いられるゼラチン用硬膜剤を含ませてもよ
い。
本発明のプライマー層には、シランカップリング剤を
含有させてもよい。シランカップリング剤は、支持体と
の接着力を向上させると共に、プライマー層に耐水性を
付与する作用を有する。シランカップリング剤として
は,一般的に知られているもの、例えば『表面』第21
巻、第157〜167頁(1983年)およびE.P.プリューデマン
著『シラン・カップリング・エージェンツ』プレナム・
プレス刊(1982)〔Plueddemann“Silane Coupling Age
nts"、Plenum Press(1982)〕に記載されている種々の
ものが使用できる。
本発明に適するシランカップリング剤には、下記一般
式で示されるものが含まれる。
ここで、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基
を示し、Xはアルキル基、ビニル基、又は有機マトリッ
クスポリマーと結合しうるか親和性のある官能基を有す
る有機基を示し、Yは加水分解して水酸基を生成する有
機基、又は水酸基を示し、nは2又は3を示す。
上記Xのアルキル基としては、メチル基が好ましい。
また、Xが有機マトリックスポリマーと結合しうるか親
和性のある官能基を有する有機基の場合、当該官能基と
してはビニル基、アクリロイル基、アミノ基、4級アン
モニウム基、エポキシ基、メルカプト基、クロロ基など
が含まれ、官能基を除く有機基としては脂肪族炭化水素
基が好ましく、その中に芳香族炭化水素基が含まれてい
てもよい。このような官能基を有する有機基の好ましい
具体例には、N-(β−アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピル基、γ−メタクリロイルオキシプロピル基、N-〔β
‐(N−ビニルベンジルアミノ)エチル〕−γ−アミノ
プロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メルカ
プトプロピル基、γ−クロロプロピル基、γ−アニリノ
プロピル基、 などが含まれる。
また、Yで表される加水分解して水酸基を生成する基
としては、炭素数1〜5のアルコキシ基(例えば、メト
キシ基が好ましい)、炭素数3〜5のアルコキシアルコ
キシ基(例えば、β−メトキシエトキシ基が好まし
い)、炭素数2〜5のアシルオキシ基(例えば、アセチ
ルオキシ基が好ましい)、ジアルキルアミノ基(例え
ば、ジメチルアミノ基が好ましい)、クロロ基、トリメ
チルシリルアミノ基などが含まれる。
本発明に有用な代表的なシランカップリング剤を以下
に示す。
(1)不飽和基含有シランカップリング剤: ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビ
ニルトリクロルシラン、γ−(メタクリロキシプロピ
ル)トリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン
など。
(2)アミノ基含有シランカップリング剤: N-(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N-(β−アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピル
トリメトキシシランなど。
(3)エポキシ基含有シランカップリング剤: γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β‐
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シランなど。
(4)メルカプト基含有シランカップリング剤: γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルメチルジメトキシシランなど。
(5)クロロ基含有シランカップリング剤: γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロ
プロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシ
ラン、ジメチルジクロロシランなど。
シランカップリング剤はプライマー層中に含有させて
もよいし、また支持体とプライマー層の間に接着層とし
てシランカップリング剤層を設けてもよい。しかし、よ
り強い耐水性を得るためには、プライマー層中に含有さ
せる方法が好ましく、この場合水もしくはアルコールな
どへの溶解性の高いシランカップリング剤が好ましい。
また、タンパク質のもつ種々の官能基と化学反応によ
り結合し得るシランカップリング剤、もしくは硬膜剤と
の化学反応により結合し得るシランカップリング剤が望
ましい。
このような、特に好ましいシランカップリング剤とし
ては、N-(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N-(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシランが挙
げられる。
シランカップリング剤の添加量としては、用いるタン
パク質に対し1〜50重量%が好ましく、更に3〜20重量
%が特に好ましい。シランカップリング剤の添加量が1
%よりも少なくなると、耐水性が低下し、また50%より
も多くなると現像性や染色性が低下していく。
なお、シランカップリング剤の一部または全部をシラ
ンカップリング剤と同様の機能をもつ、チタンカップリ
ング剤に置きかえて使用することもできる。
このプライマー層には、必要に応じて酸化チタンなど
の充填剤、あるいはハレーション防止剤、その他、要求
される膜物性を達成するため、変性、未変性のスチレン
ブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム、等の合成ゴ
ムテックス分散物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系
樹脂の乳化分散液、酢酸ビニル系樹脂の乳化分散液、天
然ゴムラテックスなどを添加することができる。
また焼き出し性付与のための染料や酸発生剤を適宜混
合して使用することもできる。
プライマー層の厚みは好ましくは0.1〜50μ、より好
ましくは1.0〜20μである。0.1μ未満の厚みでは、耐ス
クラッチ性に対して効果が少ないためである。一方、通
常の圧延工程を経て仕上げられた金属板を支持体として
使用する場合、支持体表面の形態欠陥および化学的悪影
響の遮断効果を挙げるためには、膜厚は厚い方が有利で
ある。しかしながら、膜厚が50μより厚いと、製造時の
乾燥負荷が増大し、経済的に不利となりやすい。
上記の組成物からなるプライマー層用塗布組成物の濃
度は好ましくは3〜20重量%、より好ましくは5〜15重
量%である。20%より濃厚な場合には、タンパク質の溶
解が困難になり、塗布液の粘度が高くなるため製造時の
送液、液の濾過、塗布性などが不利となりやすいからで
ある。
一方、3%よりうすい場合には、6μ以上の膜厚を得
るために単位m2あたり、約200g以上の塗布液を塗布する
必要が生じ、乾燥負荷時に不利となりやすいからであ
る。
このようなタンパク質を含有するプライマー塗布液に
は以下でのべる硬膜剤を加えて硬膜させる。硬膜剤を塗
布液中に添加する代りに特願昭62-331114号に示す様に
プライマー層を支持体上に塗設した後、硬膜剤をプライ
マー層に浸透させて、そのプライマー層を硬膜させても
よい。
タンパク質硬膜化(すなわち、架橋)を行なうための
硬膜剤としては、次の様なものが使用される。
(A)無機硬膜剤 クロム明ばん、アルミ明ばん等 (B)有機硬膜剤 (B-1)アルデヒド型硬膜剤 ホルムアルデヒド、グリオキサール、サクシンアルデヒ
ド、グルタルアルデヒド等 (B-2)N-メチロールおよびアセタール硬膜剤 (B-11)メタンスルホン酸エステル硬膜剤 CH3SO2O-(CH2)3-OSO2CH3 使用される硬膜剤の種類により、それぞれ、硬膜反応
に使用可能なタンパク質中のアミノ酸が異なる。また、
使用するタンパク質によってアミノ酸の組成が異なる。
このことより硬膜剤の最適の添加量は使用するタンパ
ク質の種類、硬膜剤の種類により異なるが、タンパク質
100重量部に対して硬膜剤0.1〜30重量部、好ましくは0.
5〜10重量部添加するのがよい。
(感光層) 本発明に使用する水なしPS版の感光層は、以下に示す
ような組成を有することができる。
(1)イ)沸点100℃以上で室温で不揮発性の少なくと
も1個以上の光重合可能なエチレン性不飽和二重結合を
有するモノマーあるいはそれらのオリゴマー…………1.
0〜99.9重量部 ロ)光重合開始剤 …………0.1〜20.0重量部 ハ)必要に応じて熱重合禁止剤 …………0.01〜1.0重量
部 ニ)必要に応じて光重合性接着層の形態保持性を与える
ための充填材としてのポリマーあるいは無機粉末………
0.01〜95.0重量部 以下、各成分について説明する。
イ)光重合性モノマー又はオリゴマー 光重合性モノマーあるいはオリゴマーの代表的な例と
しては、炭素数30以下の1価のアルコールあるいは1価
のアミンから誘導された、沸点100℃以上の(メタ)ア
クリル酸エステル、あるいは(メタ)アクリルアミド、
炭素数80以下の多価アルコールあるいは多価アミンから
誘導された沸点100℃以上の(メタ)アクリル酸エステ
ル、あるいは(メタ)アクリルアミドをあげることがで
きる。
次に本発明において有用な代表的モノマーを列挙す
る。これらのうちのいくつかのものは、本発明で有用な
オリゴマーの原料として用いることもできる。
(イ−i)次に示すアルコール類の(メタ)アクリル酸
エステル メタノール、エタノール、プロパノール、ペンタノー
ル、シクロヘキサノール、オクタノール、ウンデカノー
ル、ノルボルニルアルコール、ポリメチレングリコー
ル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリ
セロール、トリメチロールメタン、ペンタエリスリトー
ル (イ−ii)(メタ)アクリル酸グリシジルエステルと、
ハロゲン化水素、アミン、カルボン酸などの付加物、グ
リシジル基の開環重合体など、たとえば、 (イ−iii)次に示すような(メタ)アクリルアミド誘
導体 (メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)ア
クリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ヘキサメ
チレンビス(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリ
ルアミド、ヒドロキシメチルジアセトンアクリルアミ
ド。
本発明において光重合性感光層に使用できる最も有用
なモノマーとしては次のような例をあげることができ
る。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート ロ)光重合開始剤 本発明において使用できる光重合開始剤の代表的な例
としては次のようなものをあげることができる。
(ロ−i)ベンゾフェノン誘導体、たとえばベンゾフェ
ノン、ミヒラー氏ケトン、キサントン、アンスロンなど (ロ−ii)ベンゾイン誘導体、たとえばベンゾイン、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルな
ど (ロ−iii)キノン類、たとえば、p−ベンゾキノン、
β−ナフトキノン、β−メチルアントラキノンなど (ロ−iv)イオウ化合物、たとえば、ジベンジルジサル
ファイド、ジ−n−ブチルジサルファイドなど (ロ−v)アゾあるいはジアゾ化合物、たとえば2−ア
ゾ−ビス−イソブチロニトリル、1−アゾ−ビス−1−
シクロヘキサンカルボニトリル、p−ジアゾベンジルエ
チルアニリン、コンゴーレッドなど (ロ−vi)ハロゲン化合物、たとえば四臭化炭素、臭化
銀、α−クロロメチルナフタリン、トリハロメチル−S
−トリアジン系化合物など (ロ−vii)過酸化物、たとえば過酸化ベンゾイルなど (ロ−viii)ウラニル塩、たとえば硝酸ウラニルなど ハ)熱重合禁止剤 熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン誘導体、フェ
ノール誘導体、ニトロ置換ベンゼン、第3級アミン、フ
ェノチアジン誘導体などが用いられる。
ニ)その他 充填剤あるいは添加物としては、コロイダルシリカ、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄などの無機
物の微細な粉末、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリ
ル酸エステル、分子量数千のポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニ
ルポリマー、硬化前のレゾールフェノール系、尿素系、
メラミン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系樹脂な
どがあげられる。
以上の他に更に感光層の着色を目的として染料もしく
は顔料を添加することができる。更にまた、焼出し剤と
してpH指示薬等を添加することもできる。
(2)重合体の主鎖又は側鎖に下記の式で表される少な
くとも1種の基を含むポリエステル類、ポリアクリル酸
エステル類、ポリビニルアルコール誘導体、またはエポ
キシ樹脂誘導体などと、必要ならば光増感剤とからなる
光架橋型樹脂組成物 尚、上記式中、R及びR1は炭素数1〜10のアルキル
基、R2は水素、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル基又
はシアノ基である。又R3及びR4はそれぞれアルキル基を
示し、R3とR4が一緒になって5員環又は6員環を形成し
ていてもよい。
その分子量は溶媒可溶性である限り制限されないが一
般的には1000〜数万の範囲から選択するのが有利であ
る。このポリマーとして特に好ましいものは例えば米国
特許第3,030,208号、及び同第3,707,373号の各明細書に
記載されているようなポリマー主鎖に感光基を含む感光
性ポリマー、例えばp−フェニレンジアクリル酸とジオ
ールから成る感光性ポリエステル、米国特許第2,956,87
8号及び同第3,173,787号の各明細書に記載されているよ
うな感光性ポリマー、例えばシンナミリデンマロン酸等
の2−プロペリデンマロン酸化合物と2官能性グリコー
ル類とから誘導される感光性ポリエステル、米国特許第
2,690,966号、同第2,752,372号、同第2,732,301号の各
明細書に記載されているような感光性ポリマー、例えば
ポリビニルアルコール、澱粉、セルロース及びその類似
物のような水酸基含有ポリマーのケイ皮酸エステル(例
えば米国特許第2,690,966号、同第2,752,372号、同第2,
732,301号等の各明細書に記載されているような感光性
重合体)、更に特開昭58-25302号、同59-17550号公報に
記載されている重合体等が包含される。
上記感光性樹脂層中に含有せしめうる光増感剤として
は、例えば米国特許第2,610,120号、2,670,285号、2,67
0,286号、2,670,287号,2,690,966号、2,732,301号、2,8
35,656号、2,956,878号、3,023,100号、3,066,117号、
3,141,770号、3,173,787号、3,357,831号、3,409,593
号、3,418,295号、3,453,110号、3,475,617号、3,661,9
69号、3,575,929号、3,582,327号、3,647,470号、3,72
1,566号、3,737,319号等に記載されているものが含ま
れ、特に有用な増感剤の具体例としては、2−ベンゾイ
ルメチレン−1−メチル−β−ナフトチアゾリン、5−
ニトロアセナフテン、β−クロロアンスラキノン、1,2
−ベンザールアンスラキノン、p,p′−テトラエチルジ
アミノジフェニルケトン、p,p′−ジメチルアミノベン
ゾフェノン、4−ニトロ−2−クロルアニリン等を挙げ
ることができる。増感剤の使用比率はポリマーに対して
0.5〜15重量%の範囲が好ましいが、特に好ましい範囲
は2〜8重量%である。
(3)好ましい感光層 更に好ましくは、本発明に使用する水なしPS版の感光
層は、 a)少なくとも下記一般式〔I〕: 〔式中、R5は水素原子又はメチル基を表わし、R6、R7
R8、R9及びR10は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、カ
ルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アミド
基、アミノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールア
ミノ基、アルキルスルホニル基及びアリールスルホニル
基から選ばれた基であり、Zは酸素原子、硫黄原子、−
NH−又は−NR′‐(R′はアルキル基を表わす)〕で表
わされるモノマーと、親水性基を有するエチレン性不飽
和モノマーとを共重合成分とする、常温において水溶性
又は水膨潤性の共重合体、 b)少なくとも1個の光重合可能なエチレン性不飽和二
重結合を有するモノマーまたはオリゴマー、及び c)光開始剤、 を含む水溶性感光性組成物からなる。
以下、各成分について説明する。
a)共重合体 式〔I〕で示されるモノマーとして好ましいものは、
アリルアクリレート、 などである。
一方、親水性基を有するエチレン性不飽和モノマーと
しては、カルボキシル基、スルホニル基、ホスホニル基
等のアルカリ金属塩、およびアンモニウム塩等を含むエ
チレン性不飽和モノマー、あるいは、アクリルアミド、
ビニルピロリドン、ビニルアルコール等のエチレン性不
飽和モノマーをあげることができる。
得られた共重合体の1例として特開昭59-46643号公報
中に記載されている側鎖に不飽和二重結合を有する基と
カルボキシル基を有する重合体をアルカリ金属の水酸化
物や有機アミンで中和したものをあげることができる。
これらの中でも特にアリルメタアクリレートとメタクリ
ル酸の共重合体をアルカリで中和したものがもっとも好
ましい。アルカリで中和する前の共重合体の酸価は水溶
性を得るためには20以上あることが望ましい。
中和するアルカリとしてはアルカリ金属の水酸化物や
有機アミンを使用することができ、具体的には水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミンやトリエタノールア
ミンが好ましい。
本発明で感光層に使用される好ましい共重合体は、少
なくとも式〔I〕で示される不飽和基を有するモノマー
と、親水性基を有するエチレン性不飽和モノマーとを共
重合させることによって得られるが、更に第3成分とし
てその他のモノマー、たとえば(メタ)アクリル酸アル
キル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル
酸−2−ヒドロキシエチル、アクリロニトリル等を共重
合させてもよい。
本発明で使用される共重合体中の式〔I〕で表わされ
る構造単位量及び親水性基を有するエチレン性不飽和モ
ノマーの構造単位量は、それぞれ共重合モル比で、10-9
0モル%、5-60モル%、より好ましい範囲は40-85モル
%、10〜30モル%である。また共重合体の分子量は1万
から50万が適当であり、更に2万から20万の範囲が望ま
しい。
b)光重合可能なモノマー又はオリゴマー 本発明で水溶性感光性組成物に用いられる少なくとも
1個の光重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する
モノマー又はオリゴマーとしては、ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート等の単官能のアクリレートやメタクリ
レート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ
(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、(メ
タ)アクリル酸カルシウム、(メタ)アクリル酸バリウ
ム、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アル
コールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを
付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭
48-41708号公報、特公昭50-6034号、特開昭51-37193号
各公報に開示されているようなウレタンアクリレート
類、特開昭48-64183号、特公昭49-43191号、特公昭52-3
0490号各公報に開示されているポリエステルアクリレー
ト類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させた
エポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメ
タクリレート、米国特許第4540649号公報に開示のN−
メチロールアクリルアミド誘導体をあげることができ
る。さらに日本接着協会誌VoL.20、No.7、300〜308頁に
光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されている
ものも使用することができる。
これらのモノマーまたはオリゴマーと前記のa)で示
される重合体の重量比は0:10〜7:3の範囲が好ましく、
更に好ましい範囲は1.5:8.5〜5:5である。
c)光開始剤 本発明で水溶性感光性組成物に用いられる光開始剤と
しては、前記記載の光開始剤を使用できるが、特に下記
に示すような水溶性の光開始剤が有用である。具体的な
水溶性光開始剤として1-(4′−ドデシルフェニル)‐
2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン、 をあげることが出来る。
これらの光開始剤の添加量は全感光性組成物に対して
0.1〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%である。
以上の他に更に熱重合防止剤を加えておくことが好ま
しく、例えばハイドロキノン、p−メトキシフェノー
ル、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、
t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビ
ス(3−メチル−6-t−ブチルフェノール)、2,2′−メ
チレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用であ
り、また場合によっては感光層の着色を目的として染料
もしくは顔料や焼出剤としてpH指示薬等を添加すること
もできる。その他必要に応じて、他の水溶性重合体、例
えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リエチレングリコール、部分アセタール化ポリビニルア
ルコール、水溶性ナイロン、水溶性ウレタン、アラビア
ガム、水溶性セルロース誘導体、ゼラチン等を添加する
ことも出来る。
以上説明したような感光層の厚さは、任意であるが、
画像部がシリコーンゴム層または、シリコーンゴム層お
よび感光層が除かれた凹部となるために、可能な限り薄
いことが好ましい。一般的な目安としては、10μ以下、
特に0.1μ〜5μの範囲から選ばれることが望ましい。
(シリコーンゴム層) 本発明に用いるシリコーンゴム層は、次のようなくり
返し単位を有する分子量数千〜数十万の線状有機ポリシ
ロキサンを主成分とする。
ここでRは炭素数1〜10のアルキル基あるいはフェニ
ル基であるが、Rの60%以上がメチル基であるものが好
ましい。このような線状有機ポリシロキサンは、反応性
の架橋剤を添加して架橋シリコーンゴムとするのが一般
的であるが、その架橋反応の種類によって、縮合型シリ
コーンゴム組成物と付加型シリコーンゴム組成物に大別
される。
いわゆる縮合型シリコーンゴム組成物は1分子中に少
くとも2個の縮合性反応基を有する高分子有機ポリシロ
キサンに室温(低温)硬化型シリコーンゴムに使われる
架橋剤を組み合わせたものである。架橋剤としては具体
的には珪素原子に結合した一価の有機基を有するかまた
は有しないアセトキシシラン、ケトオキシムシラン、ア
ミノキシシラン、アミドシラン、アルコキシシラン、ヒ
ドロキシシラン等のシランや、これ等の低重合度縮合物
であるシロキサン類、オルガノーハイドロジエンポリシ
ロキサン等がある。また感光層/シリコーンゴム層の接
着力を向上させ、長期間経時後も層間接着力の低下を防
ぐべくアリルイソシアヌレート基を有する反応性シラン
化合物、アミノアルキル基を有する反応性シラン化合
物、等をシリコーンゴム組成物中に添加してもよい。
シリコーンゴム層中に含まれる上記反応性架橋剤およ
び/または反応性シラン化合物の添加量は好ましくは0.
05〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。
またこれら接着成分同志を混合して用いることも出来
る。
またシリコーンゴム層には、更に触媒として少量の有
機スズ化合物等を添加するのが一般的である。
他方、付加型シリコーンゴム組成物は、SiH基と−C
H=CH−との付加反応によって架橋シリコーンゴムを与
えるものであり、一般に多価ハイドロジェンオルガノポ
リシロキンサと1分子中に2個以上の−CH=CH−結合を
有するポリシロキサン化合物との反応によって架橋シリ
コーンゴムを与えるものである。たとえば、 (1)1分子中にケイ素原子に直接結合したアルケニル
基(より望ましくはビニル基)を少なくとも2個有する
オルガノポリシロキサン 100重量部 (2)1分子中に少なくともSiH結合を2個有するオ
ルガノハイドロジェンポリシロキサン 0.1〜1000重量部 (3)付加触媒 0.00001〜10重量部 からなる組成物がある。成分(1)のアルケニル基は分
子鎖末端、中間のいずれにあってもよく、アルケニル基
以外の有機基としては、置換もしくは非置換のアルキル
基、アリール基があげられる。成分(1)には水酸基が
微量含まれていてもよい。成分(2)は成分(1)と反
応してシリコーンゴムを形成するが、感光層に対する接
着性の付与の役割も果たす。成分(2)の水素基は分子
鎖末端、中間いずれにあってもよく、水素以外の有機基
としては成分(1)と同様のものがあげられる。成分
(1)と成分(2)の有機基はインキ反発性の向上の点
で総じて基数の60%以上がメチル基であることが好まし
い。成分(1)と成分(2)の分子構造は直鎖状、環
状、分枝状いずれでもよく、どちらか少なくとも一方の
分子量が1,000を超えることがゴム物性の面で好まし
く、さらに成分(1)の分子量が1,000を超えることが
好ましい。
成分(1)としては、α,ω−ジビニルポリジメチル
シロキサン、両末端メチル基の(メチルビニルシロキサ
ン)(ジメチルシロキサン)共重合体などが例示され、
成分(2)としては、両末端水素基のポリジメチルシロ
キサン、α,ω−ジメチルポリメチルハイドロジェンシ
ロキサン、両末端メチル基の(メチルハイドロジェンシ
ロキサン)(ジメチルシロキサン)共重合体、環状ポリ
メチルハイドロジェンシロキサンなどが例示される。
成分(3)の付加触媒は、公知のもののなかから任意
に選ばれるが、特に白金系の化合物が望ましく、白金単
体、塩化白金、塩化白金酸、オレフィン配位白金などが
例示される。これらの組成物の硬化速度を制御する目的
で、テトラシクロ(メチルビニル)シロキサンなどのビ
ニル基含有オルガノポリシロキサン、炭素−炭素三重結
合含有アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メ
タノール、エタノール、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルなどの架橋抑制剤を添加することも可能であ
る。
これらの組成物は、3成分を混合した時点において付
加反応が起き、硬化が始まるが、硬化速度は反応温度が
高くなるに従い急激に大きくなる特徴を有する。ゆえに
組成物のゴム化までのポットライフを長くし、かつ感光
層上での硬化時間を短くする目的で、組成物の硬化条件
は、基板、感光層の特性が変らない範囲の温度条件で、
かつ完全に硬化するまで高温に保持しておくことが、感
光層との接着力の安定性の面で好ましい。
本発明におけるシリコーンゴム層は印刷インキ反発層
となるものであり、厚さが小さいとインキ反発性の低
下、傷が入りやすいなどの問題があり、厚みが大きい場
合、現像性が悪くなるという点から、厚みとしては0.5
ミクロンから5ミクロンが好適である。
(保護層) 更に本発明に用いる水なしPS版のシリコーンゴム層の
上には必要に応じてプラスチックのフィルム等を保護層
として設けてもよい。適当なプラスチックフィルムには
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレン
テレフタレート、セロファンなどが含まれる。
(製版方法) 本発明による水なしPS版は透明原画を通して露光され
たのち、画像部の感光層を溶解しうる現像液で現像され
て、画像部の感光層及びその上のシリコーンゴム層が除
去され、水なしプレートとされる。
画像露光の光源としては、例えば超高圧水銀灯、カー
ボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンラン
プ、ケミカル灯、けい光灯、太陽光などが用いられる。
本発明において用いられる現像液としては水なしPS版
の現像液として公知のものが使用できる。たとえば脂肪
族炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、“アイソパーE、
H、G"(エッソ化学(株)製:脂肪族炭化水素類の商標
名)あるいはガソリン、灯油など)、芳香族炭化水素類
(トルエン、キシレンなど)、あるいはハロゲン化炭化
水素(トリクレンなど)に下記の極性溶媒を添加したも
のが好適である。
・アルコール類(メタノール、エタノール、ベンジルア
ルコールなど) ・エーテル類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビ
トール、ブチルカルビトール、ジオキサンなど) ・ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど) ・エステル類(酢酸エチル、メチルセロソルブアセテー
ト、セロソルブアセテート、カルビトールアセテートな
ど) また上記有機溶剤系現像液に水を添加したり、上記有
機溶剤を活性剤等を用いて水に可溶化したものや、特願
昭63-86177号に示されるような更にその上にアルカリ
剤、たとえば炭酸ナトリウム、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ケイ酸ナ
トリウム、ケイ酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、ホウ酸ナトリウム等を添加したものや、場合
によっては単に水道水やアルカリ水を現像液として使用
することができる。
また、クリスタルバイオレット、アストラゾンレッド
などの染料を現像液に加えて現像と同時に画像部の染色
化を行なうことが出来る。
現像は、例えば上記のような現像液を含む現像用パッ
ドでこすったり、現像液を版画に注いだ後に現像ブラシ
でこするなど、公知の方法で行なうことが出来る。これ
により画像部のシリコーンゴム層と感光層が除かれ、プ
ライマー層の表面が露出し、その部分がインク受容部と
なる。
〔発明の効果〕 本発明によれば、耐溶剤性にすぐれ、かつ検版性にも
すぐれ現像処理後にレチキュレーションが発生しない水
なしPS版を提供することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明する。
実施例1 通常の方法で脱脂したスムースアルミニウム板上に乾
燥重量で8.0g/m2となるように下記のプライマー層用組
成物を塗布し、120℃で3分間加熱し、乾燥硬膜させ
た。
プライマー組成物 このプライマー層上に下記の感光性組成物を乾燥重量
で1.0g/m2となるように塗布し、乾燥した。
次に上記感光層上に下記のシリコーンゴム組成物を乾
燥重量で1.7g/m2となるよう塗布し、乾燥し、シリコー
ンゴム硬化層を得た。
上記のようにして得られたシリコーンゴム層の表面に
厚さ6.5μの片面マット化PETフィルムをラミネートし水
なしPS版を得た。
このようにして得られた印刷原版にポジフィルムを重
ね、真空密着させ、通常の露光装置を用いて画像露光し
たのち、ラミネートフィルムを剥離し、下記の水系現像
液に1分間浸漬し、現像パッドで1〜2分こすったとこ
ろ、未露光部の感光層およびその上のシリコーンゴム層
が除去された。
このようにして、印刷版全面にわたってポジフィルム
の画像を忠実に再現した水なしプレートが得られた。
また、この水なしPS版を同じ現像液を非常に強く現像
した場合(力強く5分間こすった場合)でも画像がくず
れることなく、ポジフィルムの画像を忠実に再現でき、
水系現像剤に対して十分に広い現像ラチチュードをもっ
ていることが確認できた。得られた水なしプレートを下
記の染色液でこすったところ、画線部であるプライマー
層の露出された部分のみが明瞭な青色に染色された。
また、この染色液で強くこすっても、画線がくずれる
ようなことはなく細部まで染色することができた。処理
後のプレートにはレチキュレーションの発生はなかっ
た。
この版を用いて湿し水供給装置をはずしたハイデルベ
ルグGTO印刷機にて東洋インキ製TOYO KING ULTRA TUKア
クワレスG墨インキにより印刷したところ、印刷汚れの
ない忠実な画像再現性を示す印刷物が得られた。
実施例2 実施例1と同様に脱脂したスムースアルミニウム板上
に乾燥重量で8.0g/m2となるように下記のプライマー層
用組成物を塗布し、120℃で3分間加熱し乾燥硬膜させ
た。
プライマー組成物 このプライマー層上に実施例と同じ感光層、及びシリ
コーンゴム層を設け、実施例1と同様に像露光し、現像
処理したところ、画像を忠実に再現した良好な画質の水
なしプレートが得られた。又このプレートを実施例1と
同じ染色液で染色したところ細部迄均一に染色できた。
製版したプレートには全くレチキュレーションの発生は
なかった。
この版を用いて湿し水供給装置をはずしたハイデルベ
ルグGTO印刷機に東洋インキ製TOYO KING ULTRA TUKアク
ワレスG墨インキにより印刷したところ、印刷汚れのな
い忠実な画像再現性を示す印刷物が得られた。
実施例3 実施例1と同様に脱脂したスムースアルミニウム板上
に下記のプライマー組成物を8.0g/m2となる様塗布乾燥
した。
このプライマー層上に実施例1と同じ感光層、及びシ
リコーンゴム層を設け、実施例1と同様に像露光し、現
像処理したところ、画像を忠実に再現した良好な画質の
水なしプレートが得られた。又このプレートを実施例1
と同じ染色液で染色したところ細部迄均一に染色でき
た。製版したプレートには全くレチキュレーションの発
生はなかった。
この版を用いて湿し水供給装置をはずしたハイデルベ
ルグGTO印刷機にて東洋インキ製TOYO KING ULTRA TUKア
クワレスG墨インキにより印刷したところ、印刷汚れの
ない忠実な画像再現性を示す印刷物が得られた。
実施例4 実施例1と同様に脱脂したスムースアルミニウム板上
に乾燥重量で8.0g/m2となるように下記のプライマー層
用組成物を塗布し、120℃で3分間加熱し、乾燥硬膜さ
せた。
このプライマー層上に実施例1と同じ感光層、及びシ
リコーンゴム層を設け、実施例1と同様に像露光し、現
像処理したところ、画像を忠実に再現した良好な画質の
水なしプレートが得られた。又このプレートを実施例1
と同じ染色液で染色したところ細部迄均一に染色でき
た。製版したプレートには全くレチキュレーションの発
生はなかった。
この版を用いて実施例1と同じ印刷機とインキを用
い、印刷したところ、印刷汚れのない忠実な画像再現性
を示す印刷物が得られた。
実施例5 実施例1と同様に脱脂したスムースアルミニウム板上
に下記のプライマー組成物を8.0g/m2となるように塗布
乾燥した。
このプライマー層上に実施例1と同じ感光層、及びシ
リコーンゴム層を設け、実施例1と同様に像露光し、現
像処理したところ、画像を忠実に再現した良好な画質の
水なしプレートが得られた。又このプレートを実施例1
と同じ染色液で染色したところ細部迄均一に染色でき
た。製版したプレートには全くレチキュレーションの発
生はなかった。
この版を用いて実施例1と同じ印刷機とインキを用
い、印刷したところ、印刷汚れのない忠実な画像再現性
を示す印刷物が得られた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上にプライマー層、感光層、および
    シリコーンゴム層をこの順序で設けた湿し水不要感光性
    平版印刷版において、該プライマー層が、硬膜剤により
    硬膜させた、カゼイン、大豆タンパク質、アルブミンか
    ら選ばれた少なくとも一種を含有することを特徴とする
    湿し水不要感光性平版印刷版。
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