JP2596850B2 - 湿し水不要感光性平版印刷版 - Google Patents

湿し水不要感光性平版印刷版

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JP2596850B2
JP2596850B2 JP2181250A JP18125090A JP2596850B2 JP 2596850 B2 JP2596850 B2 JP 2596850B2 JP 2181250 A JP2181250 A JP 2181250A JP 18125090 A JP18125090 A JP 18125090A JP 2596850 B2 JP2596850 B2 JP 2596850B2
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達治 東
敏夫 大庭
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/075Silicon-containing compounds
    • G03F7/0752Silicon-containing compounds in non photosensitive layers or as additives, e.g. for dry lithography

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は湿し水を用いないで印刷が可能な湿し水不要
平版印刷版の製造に適した湿し水不要感光性平版印刷版
に関する。
<従来の技術> 湿し水を用いないで平版印刷を行うための湿し水不要
感光性平版印刷版については種々のものが提案されてい
る。それらの中でも基板上に感光性樹脂層とシリコーン
ゴム層とを順次塗設したものが極めてすぐれた性能を有
しており、例えば特公昭54−26923号や特公昭55−22781
号公報に記載されているものを挙げることが出来る。
これら湿し水不要感光性平版印刷版に用いられるシリ
コーンゴム層は通常ポリシロキサンを主たる骨格とする
高分子重合体を、架橋剤を用いて部分的に架橋したもの
が用いられている。そのシリコーンゴム層の効果方法と
しては、通常下記の2つの方法が用いられている。
(1) 縮合型:両末端水酸基のオルガノポリシロキサ
ンを、ケイ素原子に直接接合した加水分解性官能基を有
するシランもしくはシロキサンにより架橋してシリコー
ンゴムとする方法。
(2) 付加型: を有するポリシロキサンと−CH=CH−基を有するポリシ
ロキサンを付加反応させることによりシリコーンゴムと
する方法(特開昭61−73156号公報、特開平3−161753
号公報等に記載されている)。
(1)の縮合型シリコーンゴムは、硬化時雰囲気中の
水分量によりその硬化性や感光層との接着力が変化する
ため、湿し水不要感光性印刷版にした場合、感度が変動
しやすく安定した製造が難しいという欠点を有する。そ
の点で、このような欠点を有しない(2)の付加型シリ
コーンゴムの方が優れていると考えられる。
感光性樹脂層としては、ポジ型平版印刷版の場合、露
光によって硬化する光重合型感光性組成物が用いられて
きた。この層構成を有する感光性平版印刷版の画像形成
法としては、一般的には露光によって感光性樹脂層を硬
化させ、場合によってはその最上層のシリコーンゴム層
との界面で光接着させ、両層間を強固に結合させ、現像
液による浸透及びそれに伴う感光性樹脂層の溶出を防止
して、シリコーンゴム層よりなる非画像部を形成させ
る。一方、画像部はシリコーンゴム層を通して現像液を
浸透させ、未硬化状態の感光性樹脂層の一部あるいは全
部を溶解せしめた後に、物理的な力でその上のシリコー
ンゴム層を除去して形成される。この様にして画像形成
される訳であるが、従来の付加型シリコーンゴム層を用
いた版では、印刷時の地汚れ性(本体インキが付着して
はならない非画像部の紙面にインキが若干付着して汚れ
る状態)や、耐刷性及び調子再現性を両立させることが
できなかった。つまり付加型シリコーンゴム層の硬化度
を上げすぎると、耐刷性は向上するが地汚れ性、調子再
現性が劣化する。硬化度を下げすぎると地汚れ性、調子
再現性は良化するが耐刷性が低下し、両立させることが
できなかった。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、シリコーンゴム層の硬化度が適切に
制御された、地汚れ性、耐刷性及び調子再現性に優れた
湿し水不要感光性平版印刷版を提供することである。
<課題を解決するための手段> 本発明者は、基板上に光重合性感光層、シリコーンゴ
ム層を順次設けた湿し水不要感光性平版印刷版におい
て、特定の架橋剤を用いたシリコーンゴム層を用いるこ
とによって、地汚れ性、耐刷性及び調子再現性に優れた
湿し水不要感光性平版印刷版が得られることを見い出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、基板上に光重合性感光層、シリ
コーンゴム層を順次設けた湿し水不要感光性平版印刷版
において、該シリコーンゴム層が、 (a) 1分子中に、ケイ素原子に直接結合したアルケ
ニル基を少なくとも2個有するアルケニルポリシロキサ
ン、及び (b) 下記一般式(I)のハイドロジェンポリシロキ
サン (式中R1、R2は水素原子、又はメチル基であり、R3、R4
は、メチル基、ビニル基、又はフェニル基である。又、
m+n=5〜30、m:n=3:1〜1:3である。) を付加反応によって架橋させたものであることを特徴と
する湿し水不要感光性平版印刷版である。
以下、本発明について詳述する。
本発明の湿し水不要平版印刷版は通常の印刷機にセッ
ト出来る程度のたわみ性と印刷時にかかる荷重とに耐え
るものでなければならない。従って、代表的な基板とし
ては、コート紙、アルミニウムのような金属板、ポリエ
チレンテレフタレートのようなプラスチックフィルム、
ゴムあるいはそれ等を複合させたものを挙げることが出
来る。これらの基板の表面にはハレーション防止及びそ
の他の目的で更にプライマー層などをコーティングする
ことも可能である。
プライマー層としては、基板と感光性樹脂層間の接着
性向上、ハレーション防止、画像の染色や印刷特性向上
のために種々のものが利用される。例えば、特開昭60−
22903号公報に開示されているような種々の感光性ポリ
マーを感光性樹脂層を積層する前に露光して硬化せしめ
たもの、特開昭62−50760号公報に開示されているエポ
キシ樹脂を熱硬化せしめたもの、特開昭63−133151号公
報に開示されているゼラチンを硬膜せしめたもの、更に
特願平1−282270号や特願平2−21072号明細書に開示
されているウレタン樹脂を用いたもの等を挙げることが
できる。この他、カゼインを硬膜させたものも有効であ
る。更に、プライマー層を柔軟化させる目的で、前記の
プライマー層中に、ガラス転移温度が室温以下であるポ
リウレタン、ポリアミド、スチレン/ブタジエンゴム、
カルボキシ変性スチレン/ブタジエンゴム、アクリロニ
トリル/ブタジエンゴム、カルボン酸変性アクリロニト
リル/ブタジエンゴム、ポリイソプレン、アクリレート
ゴム、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリ
プロピレン等のポリマーを添加してもよい。その添加割
合は任意であり、フィルム層を形成出来る範囲内であれ
ば、添加剤だけでプライマー層を形成してもよい。ま
た、これらのプライマー層には前記の目的に沿って、染
料、pH指示薬、焼き出し剤、光重合開始剤、接着剤(例
えば、重合性モノマー、ジアゾ樹脂、シランカップリン
グ剤、チタネートカップリング剤やアルミニウムカップ
リング剤)、白色顔料やシリカ粉末等の添加剤を含有さ
せることも出来る。一般に、プライマー層の塗布量は乾
燥重量で0.1〜20g/m2の範囲が適当であり、好ましくは
1〜10g/m2である。
本発明に用いる光重合性感光層は、(イ)少なくとも
1個の光重合可能なオレフィン性の不飽和二重結合を有
するモノマー又はオリゴマー、(ロ)室温で固定であ
り、かつフィルム形成能を有する有機溶媒可溶性高分子
化合物及び、(ハ)光重合開始剤を含む。
成分(イ):少なくとも1個の光重合可能なオレフィン
性の不飽和二重結合を有するモノマー又はオリゴマー 本発明で用いることのできる上記モノマー又はオリゴ
マーとしては、例えばポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−(メタ)アクリロキシエチル水素フタレー
ト、2−(メタ)アクリロキシエチル水素サクシネート
等の単官能のアクリレートやメタクリレート;ポリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
エタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイ
ルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキ
シエチル)イソシアヌレート、(メタ)アクリル酸カル
シウム、(メタ)アクリル酸ナトリウム、グリセリンや
トリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレン
オキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メ
タ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特
公昭50−6034号、特開昭51−37193号各公報に記載され
ているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−6418
3号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に
記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ
樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリ
レート類等の多官能のアクリレートやメタクリレート、
米国特許第4540649号公報に記載のN−メチロールアク
リルアミド誘導体を挙げることができる。また、日本接
着協会誌Vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光
硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているも
のも使用することができる。更に、アリルイソシアネー
トや と、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物、例え
ばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、ペンタペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート、 CH2=C(R)COOCH2CH(OH)CH2O−CH2CH(OH)CH2
O−CH2CH(OH)CH2OOCC(R)=CH2、CH2=C(R)CO
O−CH2CH(OH)CH2−O−C2H4O−CH2CH(OH)CH2OOCC
(R)=CH2、CH2=C(R)COO−CH2CH(OH)CH2O−CH
2CH(CH3)−OCH2CH(OH)CH2OOCC(R)=CH2CH2CH(OH)CH2OOCC(R)=CH2、 CH2=C(R)COOCH2CH(OH)CH2O−COCH2 6C(C
H3)HCH2 (式中、Rは水素又はメチル基を表わす)との反応物、
アリルグリシジルエーテルと、カルボン酸基を有する
(メタ)アクリレート化合物、例えば、(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリロキシエチル水素フタレート、
(メタ)アクリロキシエチル水素サクシネート、(メ
タ)アクリロキシエチル水素マレエート、(メタ)アク
リロキシエチル水素テトラヒドロフタレート、(メタ)
アクリロキシエチル水素ヘキサヒドロフタレートとの反
応物、アリルアルコールや2−アリロキシエチルアルコ
ールとカルボン酸基又はその酸クロライド基を有する上
記の(メタ)アクリレート化合物との反応物、キシリレ
ンジアミン、エチレンジアミン、イソホロンジアミンや
モノエタノールアミン等のアミン化合物にグリシジル
(メタ)アクリレートやアリルグリシジルエーテルを反
応させた物等を挙げることが出来る。これらのモノマー
又はオリゴマーは単独で用いてもよく、組み合せて用い
てもよい。そして、その使用量は光重合性感光層の総固
形分重量に基づいて約5重量%〜約75重量%、好ましく
は10〜60重量%の範囲である。
成分(ロ):室温で固体でありかつフィルム形成能を有
する有機溶媒可溶性高分子化合物 本発明で使用出来る上記高分子化合物としてはポリウ
レタン樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。ポリウレ
タン樹脂としては、基本的にはジイソシアネートとジオ
ールとをほぼ等モル量で反応せしめたものか、あるいは
少過剰のジイソシアネートとジオールとを反応せしめた
後、ジアミン、ジオール、水等で鎖延長をさせたものが
挙げられる。例えばジイソシアネートとしては、トルエ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニ
ルエーテルジイソシアネート、水添キシリレンジイソシ
アネート、シクロヘキサンジイソシアネート、水添ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシレン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等を、ジオ
ールとしてはポリプロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレン
オキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、テトラヒ
ドロフラン−エチレンオキサイド共重合体、テトラヒド
ロフラン−プロピレンオキサイド共重合体、ポリエステ
ルジオール(例えば、ポリエステルアジペート、ポリジ
エチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリ
ヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペー
ト、ポリヘキサメチレンネオペンチルアジペート、ポリ
エチレンジエチレンアジペート、ポリエチレンヘキサメ
チレンアジペート、ポリ−ε−カプロラクトンジオー
ル、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリテ
トラメチレンアジペート等)を代表例として挙げること
が出来る。また、分枝したポリウレタン樹脂も使用出
来、例えばジイソシアネートの一部又は全部を3官能以
上のイソシアネート化合物(例えば、トリメチロールプ
ロパン1モルに2,4−トルエンジイソシアネート3モル
を付加させたもの、ウンデカントリイソシアネート、ジ
シクロヘプタントリイソシアネート、1,8−ジイソシア
ネート−4−イソシアネートメチルオクタン等)に置き
換え、同時にジオール成分の一部を単官能のモノアルコ
ール(例えば、アリルアルコール、アリロキシエチルア
ルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピルモノ(メタ)アクリレート、ベンジルアルコ
ール、エチルアルコール等)に置き換え官能基を導入し
たものを挙げることが出来る。この他のジオール成分に
特殊な官能基を有するもの、例えばアルキルジアルカノ
ールアミン、(メタ)アクリレート基含有ジオール、カ
ルボン酸基含有ジオール酸を用いたポリウレタン樹脂も
有用である。特に、特開昭63−287942号や特開昭63−28
7943号公報に記載されているようにカルボン酸基を有す
るジオールを用いることによってアルカリ水可溶性のポ
リウレタン樹脂を得ることも出来る。
ポリアミド樹脂としては、アルコールなどの有機溶媒
可溶性の公知の共重合ポリアミドもしくはN−置換ポリ
アミドを挙げることができる。すなわち、ポリカプラミ
ド成分(ナイロン6成分)とポリヘキサメチレンアジポ
アミド成分(ナイロン66成分)とからなる2元共重合体
(ナイロン60/66共重合体)、さらにこれにポリヘキサ
メチレンセバカミド成分(ナイロン610成分)を共重合
せしめたナイロン6/66/610共重合体、同様に第3成分と
してポリラウロアミド成分(ナイロン12成分)、ポリー
ジ(P−アミノシクロヘキシル)メタンアジポアミド成
分(ナイロンPACA−6成分)及び、ポリージ(P−アミ
ノシクロヘキシル)メタンスペラミド成分(ナイロンPA
CM−8成分)などを共重合せしめたナイロン6/66/12共
重合体、ナイロン6/66/PACM−6共重合体、及びナイロ
ン6/66/PACM−8共重合体などの共重合アミド並びに各
種のポリアミドのN−メチロール、N−アルコキシメチ
ルあるいはN−アリロキシメチル化誘導体を挙げること
ができる。この他特開昭51−74704号公報に開示されて
いる様な1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンと
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸を前記アミド成分
と共重合させたものも有用である。水可溶性又は水分散
性ポリアミド樹脂としては、特開昭48−72250号公報に
開示されているような3,5−ジカルボキシベンゼンスル
ホン酸ナトリウムなどを共重合することによって得られ
るスルホン酸基又はスルホネート基を含有するポリアミ
ド、特開昭49−43565号公報に開示されているような分
子中にエーテル結合をもつジカルボン酸、ジアミン、あ
るいは環状アミドのうちいずれか1種類を共重合して得
られるエーテル結合を有するポリアミド、特開昭50−76
05号公報に開示されているようなN,N′−ジ(γ−アミ
ノプロピル)ピペラジンなどを共重合して得られる塩基
性窒素を含有するポリアミド及びこれらのポリアミドを
アクリル酸等で4級化したポリアミド、特開昭55−7453
7号公報に開示されている様な分子量150〜1500のポリエ
ーテルセグメントを含有する共重合ポリアミド、及びα
−(N,N′−ジアルキルアミノ)−ε−カプロラクタム
の開環重合又はα−(N,N′−ジアルキルアミノ)−ε
−カプロラクタムとε−カプロラクタムの開環共重合で
得られるところのポリアミドを挙げることが出来る。こ
の他有用なポリアミド樹脂としては、特開昭58−140737
号公報に開示されている両末端が実質的に第1級及び/
又は第2級アミド基であり、かつアミド結合を1つ以上
有するアミド化合物と、有機ジイソシアネート化合物と
の付加重合物を挙げることが出来る。
また、本発明で使用出来る高分子化合物として、更に
メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、クロトン
酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレ
イン酸共重合体、酸性セルロース誘導体、ポリビニルピ
ロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリエステル、不
飽和ポリエステル、ポリスチレン、エポキシ樹脂、フェ
ノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマ
ール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、部分ア
セタール化ポリビニルアルコール、ゼラチン、水溶性セ
ルロース誘導体等を挙げることが出来る。
更に、本発明で使用出来る高分子化合物として、側鎖
に光重合可能又は光架橋可能でかつオレフィン性の不飽
和二重結合を有する高分子化合物を挙げることができ、
例えば、特開昭59−53836号公報に記載されているよう
なアリル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/
必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー共重合
体、及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩;特公昭59−
45979号公報に記載されているヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/アルキル(メ
タ)アクリレート共重合体及びそのアルカリ金属塩又は
アミン塩に(メタ)アクリル酸クロライドを反応させた
もの;特開昭59−71048号公報に記載されているような
無水マレイン酸共重合体にペンタエリスリトールトリア
クリレートを半エステル化で付加させたもの及びそのア
ルカリ金属塩又はアミン塩;スチレン/無水マレイン酸
共重合体にモノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート
やポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート
を半エステル化で付加させたもの及びそのアルカリ金属
塩やアミン塩;(メタ)アクリル酸共重合体やクロトン
酸共重合体のカルボン酸の一部にグリシジル(メタ)ア
クリレートを反応させたもの及びそのアルカリ金属塩や
アミン塩;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート共
重合体、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール
に無水マレイン酸や無水イタコン酸を反応させたもの及
びそのアルカリ金属塩やアミン塩;ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体に
2,4−トリレンジイソシアネート/ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート=1/1付加物を反応させたもの及
びそのアルカリ金属塩やアミン塩;特開昭59−53836号
公報に記載されている(メタ)アクリル酸共重合体の一
部をアリルグリシジルエーテルで反応させたもの及びそ
のアルカリ金属塩又はアミン塩;(メタ)アクリル酸ビ
ニル/(メタ)アクリル酸共重合体及びアルカリ金属塩
又はアミン塩;(メタ)アリルアクリレート/スチレン
ホスホン酸ナトリウム共重合体;(メタ)アクリル酸ビ
ニル/スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、(メ
タ)アリルアクリレート/アクリルアミド−1,1−ジメ
チルエチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、(メタ)
アクリル酸ビニル/アクリルアミド−1,1−ジメチルエ
チレンスルホン酸ナトリウム共重合体、2−アリロキシ
エチルメタアクリレート/メタクリル酸共重合体、2−
アリロキシエチルメタアクリレート/2−メタクリロキシ
エチル水素サクシネート共重合体等を挙げることが出来
る。これらの高分子化合物は単独で用いてもよく、組み
合せて用いてもよい。
成分(ロ)の高分子化合物と成分(イ)のモノマー又
はオリゴマーとの組成比は重量比で99:1〜30:70の範囲
が好ましく、更に好ましい範囲は97:3〜35:65である。
成分(ハ):光重合開始剤 本発明で用いられる光重合開始剤としては、米国特許
第2,367,660号明細書に開示されているビシナールポリ
ケタルドニル化合物、米国特許第2,367,661号及び第2,3
67,670号明細書に開示されているα−カルボニル化合
物、米国特許第2,448,828号明細書に開示されているア
シロインエーテル、米国特許第2,722,512号明細書に開
示されているα−位が炭化水素で置換された芳香族アシ
ロイン化合物、米国特許第3,046,127号及び第2,951,758
号明細書に開示されている多核キノン化合物、米国特許
第3,549,367号明細書に開示されているトリアリールイ
ミダゾールダイマー/p−アミノフェニルケトンの組合
せ、米国特許第3,870,524号明細書に開示されているベ
ンゾチアゾール系化合物、米国特許第4,239,850号明細
書に開示されているベンゾチアゾール系化合物/トリハ
ロメチル−s−トリアジン系化合物及び米国特許第3,75
1,259号明細書に開示されているアクリジン及びフェナ
ジン化合物、米国特許第4,212,970号明細書に開示され
ているオキサジアゾール化合物、米国特許第3,954,475
号、特開昭53−133428号、米国特許第4,189,323号、特
開昭60−105667号、特開昭62−58241号、特開昭61−227
489号公報に開示されている発色団基を有するトリハロ
メチル−s−トリアジン系化合物、特開昭59−197401
号、特開昭60−76503号公報に開示されているベンゾフ
ェノン基含有ペルオキシエステル化合物等を挙げること
ができる。これらは単独で用いてもよく、組み合わせて
用いてもよい。
これらの光重合開始剤の添加量は全光重合性感光層に
対して0.1〜20重量%、より好ましくは1〜15重量%で
ある。
光重合性感光層のその他の成分 以上の他に、光重合性感光層には熱重合防止剤を加え
ておくことが好ましく、例えばハイドロキノン、p−メ
トキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、
ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、
4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾー
ル等が有用であり、また場合によっては光重合性感光層
の着色を目的として染料もしくは顔料や焼き出し剤とし
てpH支持薬やロイコ染料を添加してもよい。更に、光重
合性感光層中に少量のポリジメチルシロキサン、メチル
スチレン変性ポリジメチルシロキサン、オレフィン変性
ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチ
ルシロキサン、シランカップリング剤、シリコーンジア
クリレート、シリコーンジメタクリレート等のシリコー
ン化合物を添加してもよい。塗布適性を向上させるため
にシリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤やフッ
素表面配向剤を添加してもよい。更に光重合性感光層と
プライマー層との接着性を改善させるためにジアゾ樹脂
を添加してもよい。これらの添加剤の添加量は通常全光
重合性感光層の重量に対して10重量%以下である。更に
光重合性感光層自体の感度を高めるために他のラジカル
発生剤、例えば特開昭61−123603号、特開昭57−21401
号、米国特許第4565769号公報等に開示されているヘキ
サアリールビイミダゾールを感光層の全量に対して0.5
〜10重量%添加してもよい。その他後述するシリコーン
ゴム層との接着性を強化するために、シリカ粉末や、表
面を(メタ)アクリロイル基やアリール基含有シランカ
ップリング剤で処理して疎水性シリカ粉末を全光重合性
感光層に対して50重量%以下の量で添加してもよい。
上述の如き光重合性感光層の組成物は、例えばプロピ
レングリコールメチルエチルエーテルアセテート、2−
メトキシエタノール、2−メトキシエチルアセテート、
乳酸メチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、メタノール、エタノール、メチレンエチ
ルケトン、水などの適当な溶剤の単独又はこれらの適当
に組合せた混合溶媒に溶解して、基板上に設けられる。
その被覆量は乾燥後の重量で約0.1〜10g/m2の範囲が適
当であり、好ましくは0.5〜5g/m2である。
本発明において用いられる付加反応によって架橋させ
たシリコーンゴム層は硬化時比較的湿度の影響を受けに
くく、その上高速で架橋させることが出来、一定の物性
を容易に得ることが出来るという利点がある。縮合型の
シリコーンゴム層の場合、光重合性感光層中にカルボン
酸が存在すれば、用いる架橋剤によっては硬化不良が起
るのに対して、付加型ではカルボン酸が存在しても十分
に硬化する。この様に付加型では、光重合性感光層にカ
ルボン酸を存在させることが出来るので、水又はアルカ
リ水を主体とする現像液で現像出来、感光性印刷版を容
易に設計することが可能である。ここで用いるシリコー
ンゴム層は、以下の成分: (a) 1分子中に、ケイ素原子に直接結合したアルケ
ニル基を少なくとも2個有するアルケニルポリシロキサ
ン、及び (b) 下記一般式(I)のハイドロジェンポリシロキ
サン (式中R1、R2は水素原子、又はメチル基であり、R3、R4
は、メチル基、ビニル基、又はフェニル基である。又、
m+n=5〜30、m:n=3:1〜1:3である。) を付加反応によって架橋させたものである。
本発明に使用されるアルケニルポリシロキサンは、1
分子中に、ケイ素原子に直接結合した少なくとも2個の
アルケ基を有するものであって、アルケニル基としては
ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基、デセ
ニル基などが例示される。ケイ素原子に直結するアルケ
ニル基以外の他の有機基については、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などのアルキル
基、フェニル基のようなアリール基、β−フェニルエチ
ル基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基、ク
ロロメチル、3,3,3−トリフルオロプロピル基などのハ
ロゲン置換炭化水素が例示される。これらのうち、合成
しやすくしかも硬化被膜が印刷インキ反発性にすぐれる
点からメチル基が望ましい。
このアルケニルポリシロキサンの粘度(20℃)につい
ては特に制限はないが硬化性の面で60cs以上が望ましく
また5万cs以上の場合は数μm程度に薄膜塗工する為に
は有機溶剤に溶解して使用することが望ましい。
本発明に使用されるハイドロジェンポリシロキサンは
下記一般式(I)で示される。
式中R1、R2は水素原子、又はメチル基であり、R3、R4
はメチル基、ビニル基、又はフェニル基である。
ここで、m+nの値が4以下では硬化性が低下しシリ
コーンゴム層の形成が困難になり、31以上では硬化性は
良好なものの調子再現性、地汚れ性が低下する為、m+
nの値は5〜30が望ましい。また、mとnの比率が1:3
より小さいと硬化性が低下し、シリコーンゴム層の形成
を短時間で行うことが困難になり、3:1より大きいと硬
化後のシリコーンゴム層の硬化度が高くなり、地汚れ
性、調子再現性が低下する為、mとnの比率は1:3〜3:1
とすることが望ましい。なお、一般式(I)で示される
ハイドロジェンポリシロキサンは、ある程度の分子量分
布と共重合分布を有するものであり、従って上記のm+
nおよびm:nは平均値を意味する。
上記アルケニルポリシロキサンとハイドロジェンポリ
シロキサンの配合比はアルケニルポリシロキサンの炭素
−炭素不飽和基を基準にハイドロジェンポリシロキサン
のSiH基を1当量以上、好ましくは3〜15当量とするこ
とが望ましい。
このシリコーンゴム組成物の付加反応用触媒は、公知
のものから任意に選ばれるが、特に白金系の化合物が望
ましく、オレフィン配位白金などが例示される。これら
の組成物の硬化速度を制御する目的で、テトラシクロ
(メチルビニル)シロキサン、炭素−炭素三重結合含有
のアルコールなどの付加反応制御剤を添加することも可
能である。これらの組成物の他にアルケニルトリアルコ
キシシランなどの公知の接着付与剤を添加することや、
縮合型シリコーンゴムの組成物である水酸基含有オルガ
ノポリシロキサン、加水分解性官能基含有シラン(もし
くはシロキサン)を添加することも任意であり、またゴ
ム強度を向上させる目的で、シリカなどの公知の充てん
剤を添加することも任意である。
本発明におけるシリコーンゴム層は印刷インキ反発層
となるものであり、厚さが小さいとインキ反発性の低
下、傷が入りやすいなどの問題があり、厚さが大きい場
合、現像性が悪くなるという点から、厚みとしては0.5
〜5g/m2が好適であり、好ましくは1〜3g/m2である。
ここに説明した湿し水不要感光性平版印刷版におい
て、シリコーンゴム層の上に更に種々のシリコーンゴム
層を塗工してもよい。また、光重合性感光層とシリコー
ンゴム層との間の接着力を上げる目的、もしくはシリコ
ーンゴム組成物中の触媒の被毒を防止する目的で、光重
合性感光層とシリコーンゴム層との間に接着層を設けて
もよい。
更に、シリコーンゴム層の表面保護のために、シリコ
ーンゴム層上に、透明なフィルム、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレ
ート、セロファン等をラミネートしたり、ポリマーのコ
ーティングを施したりして、カバーコート層を設けても
よい。また、カバーコート層上に、真空焼枠での原画フ
ィルムとの真空密着性を良くするためマット層を設けて
もよい。
なお、カバーコート層とマット層との接着力を強化す
る為にカバーコートの表面にコロナ放電処理を行った
後、シリカ粉末を含有するポリエステル樹脂やポリ塩化
ビニリデン樹脂を部分的に塗布したマット層をカバーコ
ート層上に設けてもよい。
更に、画像露光後、現像前にカバーコート層を剥離し
たときに、剥離したカバーコート層が手や体等にまつわ
り付くのを防止するため、カバーコート層に帯電防止処
理を施してもよい。
本発明による湿し水不要感光性平版印刷版は透明原画
を通して露光した後、画像部(未露光部)の光重合性感
光層の一部あるいは全部を溶解あるいは膨潤しうる現像
液、あるいはシリコーンゴム層を膨潤しうる現像液で現
像される。この場合、画像部の光重合性感光層及びその
上のシリコーンゴム層が除去される場合と、画像部のシ
リコーンゴム層のみが除去される場合とがあり、これは
現像液の強さによって制御することができる。
本発明において用いられる現像液としては、湿し水不
要感光性平版印刷版の現像液として公知のものが使用で
きる。例えば、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、ヘプタ
ン、“アイソパーE,H,G"(エッソ化学(株)製脂肪族炭
化水素類の商標名)あるいはガソリン、灯油など)、芳
香族炭化水素類(トルエン、キシレンなど)、あるいは
ハロゲン化炭化水素(トリクレンなど)に下記の極性溶
媒を添加したものや極性溶媒そのものが好適である。
・アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ベンジルアルコール、エチレングコールモノフェニ
ルエーテル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエ
タノール、カルビトールモノエチルエーテル、カルビト
ールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ポリエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ル、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコ
ール) ・ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン) ・エステル類(酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、
乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、カルビトールアセテート、ジメチルフタレ
ート、ジエチルフタレート) ・その他(トリエチルフォスフェート、トリクレジルフ
ォスフェート) また、上記有機溶剤系現像液に水を添加したり、上記
有機溶剤を界面活性剤等を用いて水に可溶化したもの
や、更にアルカリ剤、例えば炭酸ナトリウム、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、ホウ酸ナトリウム等を添加し
たものや、場合によっては単に水道水やアルカリ水を現
像液として使用することが出来る。
なお、クリスタリバイオレット、アストラゾンレッド
などの染料を現像液に加えて現像と同時に画像部の染色
化を行なうことが出来る。
特に好ましい現像液は、特公昭63−21890号に記載さ
れているような平均分子量が100〜1,000のプロピレンオ
キサイド誘導体を0.1〜100重量%含有するもの、及び特
願平1−139558号および同2−27859号に記載されてい
るようなエチレングリコールモノアルキルエーテル又は
ジエチレングリコールモノアルキルエーテル(ここでア
ルキル基としては炭素数5〜8のもの)を含有する水性
現像液である。
現像は、例えば上記のような現像液を含む現像用パッ
ドで版面をこすったり、現像液を版面に注いだ後に水中
にて現像ブラシでこするなど、公知の方法で行なうこと
が出来る。これにより画像部のシリコーンゴム層と感光
層が除かれ、基板又はプライマー層の表面が露出し、そ
の部分がインキ受容部となるか、あるいは画像部のシリ
コーンゴム層のみが除かれて、感光性樹脂層が露出しそ
の部分がインキ受容部となる。
<発明の効果> 本発明の湿し水不要感光性平版印刷版は印刷時の地汚
れ性、耐刷性及び調子再現性に優れている。
<実施例> 以下、実施例により更に本発明について詳述するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1〜15、比較例1〜9 通常の方法で脱脂した0.3mm厚スムース1S材アルミニ
ウム板上に乾燥重量で10g/m2となるように、下記のプラ
イマー層組成液を塗布し、120℃、3分間加熱し、乾燥
硬膜させた。
上記プライマー層を塗設したアルミニウム板上に、下
記組成の感光層用組成液を、乾燥重量で3g/m2となるよ
うに塗布し、100℃、1分間乾燥させた。
次に上記感光層上に、下記のシリコーンゴム層用組成
液を乾燥重量で2.0g/m2になるよう塗布し、140℃、2分
間乾燥させシリコーンゴム硬化層を得た。
上記のようにして得られたシリコーンゴム層の表面に
厚さ12μmの片面マット化二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルム(酸素透過率:4000cc/m2/24hr/atm、20℃)をマッ
ト化されていない面がシリコーンゴム層と接するように
ラミネートし、湿し水不要感光性平版印刷版を得た。
この印刷版に200線/インチの網点チャートを重ね、
ヌアーク社製FT261V UDNS ULTRAPLUS FLIPTOP PLATE MA
KER真空露光機を用いて、30カウント露光した後、ラミ
ネートフィルムを剥離し、トリプロピレングリコールの
40℃の液にプレートを1分間浸漬した後、水中で現像パ
ッドによりこすって、未露光部のシリコーンゴム層を除
去し、湿し水不要平版印刷版を得た。
この時の調子再現性(再現可能なハイライトの網点面
積乃至シャドーの網点面積で表示)(単位%)を評価し
た。
次いでこれらの版を用いて湿し水供給装置をはずした
ハイデルベルグGTO用印刷機にて東洋インキ製TOYO KING
ULTRA TUKアクワレスG墨インキにより印刷し、非画像
部の地汚れ性、及び非画像部のシリコーンゴム層が破壊
され、印刷物が汚れてくるまでの印刷枚数(耐刷力)を
評価した。
評価結果を表2に示す。
表2より、本発明の架橋剤を用いることにより、調子
再現性、地汚れ性、かつ耐刷力に優れた湿し水不要感光
性平版印刷版を得ることができることがわかった。
実施例16〜18 通常の方法で脱脂した0.3mm厚のJIS A 1050材アルミ
板をアミンシランカップリング剤であるKBM603(信越化
学(株)製)1%水溶液に浸漬させた後、室温で乾燥さ
せた。このアルミ板上に乾燥重量で5g/m2となるよう
に、下記のプライマー液を塗布し、140℃、2分間加熱
し乾燥硬膜させた。
サンプレンIB1700D(末端水酸基含有熱可塑性ポリウレ
タン樹脂、メチルエチルケトン30%溶液、三洋化成
(株)製) 10重量部 タケネートD110N(多官能イソシアネート化合物、酢酸
エチル75%溶液、武田薬品工業(株)製) 0.2重量部 TiO2 0.2重量部 MCF323(フッ素系ノニオン界面活性剤、メチルイソブチ
ルケトン30%溶液、大日本インキ化学工業(株)製)0.
2重量部 プロピレングリコールメチルエーテルアセテート50重量
部 乳酸メチル 20重量部 上記プライマー層を塗設したアルミ板上に、下記組成
の光重合性感光液を、乾燥重量で4g/m2となるように塗
布し、100℃、1分間乾燥させた。
イソホロンジイソシアネート1モル/分子量2000のアジ
ピン酸・エチレングリコール・ブタンジオールからなる
ポリエステルジオール0.2モル/ブタンジオール0.4モル
/イソホロンジアミン0.4モルからなるジアミンで鎖延
長させたポリウレタン樹脂(分子量5万) 1.5重量部 キシリレンジアミン1モル/グリシジルメタアクリレー
ト4モル付加物 0.8重量物 CH2=CHCOOCH2CH2O14COCH=CH2 (新中村化学社製、NKエステルA600) 0.7重量部 エチルミヒラーズケトン 0.2重量部 2,4−ジエチルチオキサントン 0.1重量部 ビクトリアピュアブルーBOHのナフタレンスルホン酸塩
0.015重量部 MCF323(フッ素系ノニオン界面活性剤、メチルイソブチ
ルケトン30%溶液、大日本インキ化学工業(株)製)0.
03重量部 メチルエチルケトン 10重量部 プロピレングリコールメチルエーテル 20重量部 次に、上記光重合性感光層上に、実施例3、4、8の
シリコーンゴム層用の組成物を乾燥重量で2.0g/m2にな
るよう塗布し、140℃、2分間乾燥させシリコーンゴム
層を得た。
実施例1と同様に、調子再現性、地汚れ性、耐刷力を
評価した。結果を表3に示す。
表3より、本発明による湿し水不要感光性平版印刷版
は、調子再現性が良好で、しかも地汚れ性及び耐刷力が
良好であることが判る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−79852(JP,A) 特開 平1−237663(JP,A) 特開 昭61−153655(JP,A) 特開 昭62−161154(JP,A) 実開 昭61−73156(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に光重合性感光層、シリコーンゴム
    層を順次設けた湿し水不要感光性平版印刷版において、
    該シリコーンゴム層が、 (a) 1分子中に、ケイ素原子に直接結合したアルケ
    ニル基を少なくとも2個有するアルケニルポリシロキサ
    ン、及び (b) 下記一般式(I)のハイドロジェンポリシロキ
    サン (式中R1、R2は水素原子、又はメチル基であり、R3、R4
    は、メチル基、ビニル基、又はフェニル基である。又、
    m+n=5〜30、m:n=3:1〜1:3である。) を付加反応によって架橋させたものであることを特徴と
    する湿し水不要感光性平版印刷版。
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