JP2513633Y2 - 衝撃吸収式ステアリングコラム装置 - Google Patents

衝撃吸収式ステアリングコラム装置

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JP2513633Y2
JP2513633Y2 JP1990114723U JP11472390U JP2513633Y2 JP 2513633 Y2 JP2513633 Y2 JP 2513633Y2 JP 1990114723 U JP1990114723 U JP 1990114723U JP 11472390 U JP11472390 U JP 11472390U JP 2513633 Y2 JP2513633 Y2 JP 2513633Y2
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D1/00Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle
    • B62D1/02Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle vehicle-mounted
    • B62D1/16Steering columns
    • B62D1/18Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable
    • B62D1/19Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable incorporating energy-absorbing arrangements, e.g. by being yieldable or collapsible
    • B62D1/195Yieldable supports for the steering column

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案に係る衝撃吸収式ステアリングコラム装置
は、ステアリングコラムを衝突時の衝撃を吸収出来る構
造とする事により、衝突時に於ける乗員の生命保護を図
るものである。
(従来の技術) 自動車の衝突時には、自動車が他の自動車等と衝突す
る、所謂一次衝突に続いて、運転者がステアリングホイ
ールに衝突する、所謂二次衝突が発生する。
この二次衝突の際に、運転者が受ける衝撃を少なく抑
え、運転者の生命保護を図る事を目的として、一端にス
テアリングホイールを固定するステアリングシャフト
を、強い衝撃が加わった場合に全長が縮まる、所謂コラ
プシブルステアリングシャフトとすると共に、このステ
アリングシャフトを挿通したステアリングコラムを、衝
撃吸収式のものとする事が、一般的に行なわれている。
この様な目的で使用される衝撃吸収式のステアリング
コラム装置として従来から、例えば実開昭63−76578号
公報に開示されたものが知られている。
この従来から知られた衝撃吸収式ステアリングコラム
装置は、第11〜14図に示す様に構成されている。
第11図に於いて1は、上端部にステアリングホイール
2を固定し、このステアリングホイール2の操作によっ
て捩り方向に回転させられるステアリングシャフトで、
このステアリングシャフト1は、図示しないコラプシブ
ル構造により、軸方向の衝撃が加わった場合には全長が
縮まる様にしている。
3は、前記ステアリングシャフト1を挿通した筒状の
ステアリングコラムで、中間部と下端部とを、上部支持
ブラケット6と下部支持ブラケット5とにより、ダッシ
ュボード下面等、車体4の一部に支承しており、やはり
軸方向の衝撃が加わった場合には、この衝撃を吸収しつ
つ全長が縮まる、所謂コラプシブル構造としている。
金属板を折り曲げ形成して成り、前記ステアリングコ
ラム3の中間部外周面に、溶接等により固定された上部
支持ブラケット6の両側には、この上部支持ブラケット
6を車体4に取り付ける為の取付板部7が形成されてお
り、各取付板部7にU字形の切り込み8を、各取付板部
7の一端縁(ステアリングホイール2側端縁)側に開口
する状態で形成している。
9は、合成樹脂等により長コ字形に造られた係止部材
で、前記切り込み8を覆う様にして、前記各取付板部7
の一端縁に外嵌されている。そして、この係止部材9に
形成した通孔15と前記切り込み8とを挿通したボルト10
を、車体4側に設けた螺子孔に螺合し緊締する事によ
り、前記係止部材9によって前記取付板部7を強く挟み
付け、この係止部材9を介して、前記上部支持ブラケッ
ト6を車体4に支持している。
更に、前記各取付板部7には、それぞれエネルギ吸収
部材11の一端部を、溶接により接合している。又、各エ
ネルギ吸収部材11の他端には通孔16を形成しており、こ
の通孔16に前記ボルト10を挿通している。塑性変形自在
な帯状の板材により造られた前記エネルギ吸収部材11
は、中間部にU字形の折り返し部12を形成しており、こ
の折り返し部12を、前記取付板部7と、次述するガイド
板13とで、上下から挟んでいる。
金属板をプレス成形して成るガイド板13は、前記上部
支持ブラケット6の両側面で前記取付板部7の下側部分
に、溶接により固定されており、各ガイド板13の上面と
前記取付板部7の下面との間に、前記エネルギ吸収部材
11の折り返し部12を案内する為の、ガイド空間14を形成
している。
上述の様に構成される従来の衝撃吸収式ステアリング
コラム装置は、衝突事故の際、次に述べる様に作用し
て、運転者の生命保護を図る。
衝突事故による二次衝突に伴なって、ステアリングホ
イール2に衝撃が加わった場合、この衝撃が直ちにステ
アリングコラム3に伝わり、このステアリングコラム3
が、その軸方向に強く押される。
この様にステアリングコラム3の軸方向に加わる衝撃
力が、前記取付板部7と係止部材9との間に働く摩擦力
よりも大きくなると、ボルト10が前記取付板部7に形成
した切り込み8から抜け出し、ステアリングコラム3が
変位自在となる。
この結果、ステアリングコラム3が、前記衝撃力に基
づいて、軸方向前方(第11図の左下方)に変位するが、
この変位に伴なって、第14図に示す様に、前記エネルギ
吸収部材11が伸長する傾向となる。この様にエネルギ吸
収部材11が、第11図に示した状態から第14図に示した状
態に迄伸長する際、このエネルギ吸収部材11の中間部に
形成された折り返し部12が、ボルト10に連結した他端側
(第14図の右側)から、取付板部7に連結した一端側
(同図左側)に向けて移動する。
この移動の際、エネルギ吸収部材11の各部が塑性変形
し、運転者の身体から、ステアリングホイール2を介し
てステアリングコラム3に加わった衝撃を吸収する。
(考案が解決しようとする課題) ところが、上述の様に構成され作用する、従来の衝撃
吸収式ステアリングコラム装置の場合、次に述べる様な
改良すべき点があった。
即ち、二次衝突の際、コラプシブル型のステアリング
コラム3の全長が縮まると同時に、取付板部7が係止部
材9から、両部材7、9同士が滑る事で抜け出すが、ス
テアリングコラム3の全長が縮まり始める際に要する
力、並びに取付板部7が係止部材9に対して滑り始める
際に要する力は、縮まり始めてからの力や滑り始めてか
らの力に比べて大きい。
この為、ステアリングコラム3の収縮開始と、取付板
部7と係止部材9との摺動開始とが同時に行なわれる従
来構造の場合、運転者の身体がステアリングホイール2
に衝突した瞬間に、運転者の身体の比較的大きな衝撃力
が加わる可能性がある。
二次衝突の際に運転者の身体に加わる衝撃力を少しで
も小さくする為には、二次衝突の際、ステアリングホイ
ール2の変位が開始される瞬間に必要とされる力を小さ
くする事が望まれており、例えば特開昭61−57462号公
報には、ステアリングコラムの中間部を車体に支持する
為の支持ブラケット自体を変形自在とした構造が記載さ
れている。
ところが、上記公報に記載された構造の場合、かなり
剛性の高い支持ブラケットを変形させなければならない
為、上記力の軽減を必ずしも十分に行なえない。単に支
持ブラケットの剛性を低くする事は、通常時に於けるス
テアリングコラム3の支持強度不足につながる為、採用
出来ない。
本考案の衝撃吸収式ステアリングコラム装置は、この
様な不都合を解消するものである。
(課題を解決する為の手段) 本考案の衝撃吸収式ステアリングコラム装置は、一端
にステアリングホイールを固定するステアリングシャフ
トを挿通自在なステアリングコラムと、それぞれの内面
が前記ステアリングコラムの軸方向に広がる一対の垂直
壁部を有し、車体に固定自在な支持ブラケットと、前記
1対の垂直壁部の後端縁同士の間に掛け渡した状態で、
前記支持ブラケットに固設された支持板部材と、コラム
軸方向に変形し易く、前記ステアリングコラムの外周面
に固定され、前記支持板部材の前側に位置する変位支持
板と、この変位支持板の端部と前記支持板部材とを結合
する結合手段とから構成されている。
(作用) 上述の様に構成される本考案の衝撃吸収式ステアリン
グコラム装置の場合、衝突事故に伴なう二次衝突によっ
て、ステアリングコラムを前方に押す衝撃力が加わった
場合には、先ず変位支持板が変形し、次いで支持ブラケ
ットが車体から脱落したり、或は支持ブラケットの支持
板部材が前方に変位する事で、ステアリングコラムがそ
の全長を縮めつつ、前方に変位する事を許容する。
前記変位支持板はコラム軸方向に変形し易い為、ステ
アリングコラムの収縮開始と、変位支持板の変形開始と
が同時に行なわれても、運転者の身体に加わる衝撃力は
比較的小さくなる。
更に、本考案の衝撃吸収式ステアリングコラム装置の
場合、支持ブラケットに設けた1対の垂直壁部により、
前記ステアリングコラムを左右両側から挟んでいる為、
このステアリングコラムの左右方向の動きを阻止する剛
性が高く、衝突時に於いてもステアリングコラムが左右
方向に動く事を確実に防止出来る。
従って、ステアリングホイール部分にエアバックを装
着した様な場合に、このエアバックにより運転者の身体
を確実に受け止める事が出来る。
(実施例) 次に、図示の実施例を説明しつつ、本考案を更に詳し
く説明する。
第1〜4図は本考案の第一実施例を示しており、第1
図は要部を示す縦断側面図、第2図は第1図のA−A断
面図、第3図は同B−B断面図、第4図は高さ調節機構
の構成部品を示す分解斜視図である。
3はステアリングコラムで、一端にステアリングホイ
ール2を固定するステアリングシャフト1(第11図)を
挿通自在とすると共に、中間部に設けたコラプシブル構
造部(図示省略)により、軸方向に亙る強い力が加わっ
た場合には、全長が縮まる様にしている。
17は前記ステアリングコラム3を車体に支持する為の
支持ブラケットで、十分な剛性を有する金属板をプレス
成形する事で造られており、上端部両側には取付板部18
を形成し、両取付板部18によりこの支持ブラケット17
を、ダッシュボードの下面等、車体4(第11図)の一部
に支持している。各取付板部18を車体4に支持する部分
の構造は、従来から知られている各種構造を採用出来る
が、何れにしても、前記ステアリングコラム3の軸方向
前方(第1図の左方)に向いた強い力が加わった場合に
は、前記各取付板部18と車体4との結合部が外れ、前記
支持ブラケット17が車体から脱落する様に構成する。
又、前記各取付板部18の下方には、各取付板部18の内
端縁から下方に向けて直角に折れ曲がった垂直壁部19、
19を折り曲げ形成している。前記各垂直壁部19、19の内
面は互いに平行で、それぞれ前記ステアリングコラム3
の軸方向に広がる平面を成している。更に、前記1対の
垂直壁部19、19の後端縁(車両の進行方向後方の端縁を
言い、第1図の右端縁)下半部には、前記ステアリング
コラム3を支持する為の支持板部材としての役目を有す
る、連結壁部20を形成している。そして、この連結壁部
20の中央部に、上下方向に長い長孔21を形成している。
一方、前記ステアリングコラム3の中間部外周面には
変位支持板22が、溶接により固定されている。この変位
支持板22は、比較的薄い金属板をプレス成形する事で造
られており、コラム軸方向には変形し易くされている。
但し、この変位支持板22は、コラム軸と直角な方向(第
2図の左右方向)には変形し難い形状としている。又、
この変位支持板22の下部中央位置には、組み立て時に於
いて前記長孔21と整合する、円孔23を形成している。
一方、前記支持ブラケット17の連結壁部20の後面に
は、薄い金属板製の補助板24を、この補助板24の前面と
前記連結壁部20の後面との間に間隔をあけた状態で固定
している。即ち、略コ字形に形成された補助板24の両端
部内面を、前記1対の垂直壁部19、19の外面に当接さ
せ、両面をスポット溶接等により結合する事で、前記補
助板24を前記連結壁部20の後側に固定している。この様
な補助板24の一部で、前記長孔21と整合する部分には、
やはり上下方向に長い第二の長孔25を形成している。
前記変位支持板22に形成した円孔23には前方から後方
に向けて、杆状部材であるボルト26を挿通し、このボル
ト26の頭部27を、前記変位支持板22の前面に溶接等によ
り固定している。この状態で前記ボルト26は、前記長孔
21及び第二の長孔25を挿通して、前記補助板24の後側に
突出した状態となる。
また、前記ボルト26の中間部で、補助板24と前記連結
壁部20との間位置には、環状のスペーサ28を、前記補助
板24の後側位置には、挟持部材である押圧板29を、それ
ぞれ外嵌している。又、押圧板29の後面2箇所位置に
は、円弧形の受凹部30、30を形成し、各受凹部30、30
に、それぞれ次述する押圧部材31の先端に形成した凸部
32、32を係合自在としている。
前記押圧板29を前方に押圧する為の押圧手段を構成す
る押圧部材31は、十分な剛性を有する金属板をプレス成
形する事により造られている。即ち、前端部を上方に開
口した断面コ字形に形成する事で、互いに平行で、間に
前記ボルト26を挿通出来るだけの間隔を有する1対の立
壁33、33を形成し、各立壁33、33の前縁部中央を前方に
向けて円弧形に突出させる事で、前記凸部32、32として
いる。又、前記各立壁33、33の後縁部中央には、円弧形
の凹部34、34を形成している。
また、押圧部材31の後端部は、一度上方に折り曲げて
から更に後方に折り曲げる事で、チルトレバー35を構成
している。そして、このチルトレバー35の基部で、上方
への折り曲げ部分には、前記ボルト26の後端部を遊合さ
せる、上下方向に長い長孔36を形成して、前記ボルト26
の存在に拘らず、所定量のチルトレバー35の回動を自在
としている。
更に、前記ボルト26の後端部には、座金37を外嵌する
と共に、ナット38を螺着固定している。前記座金37の前
面2箇所位置には、断面円弧形の凹部39、39を形成して
おり、各凹部39、39と、前記凹部34、34とを互いに対向
させている。そして、前記凹部39、39と前記凹部34、34
との間にリンク部材40を挟持して、このリンク部材40と
前記押圧部材31とにより、トグル機構を構成している。
このリンク部材40は、半円弧形の連結部41の両端に、
それぞれリンク片42、42を固設したもので、前記チルト
レバー35の操作に基づく前記立壁33、33の揺動に伴な
い、各立壁33、33と反対方向に揺動する。
上述の様に構成される本考案の衝撃吸収式ステアリン
グコラム装置は、次の様に作用する。
先ず、運転者の体格等に合わせてステアリングホイー
ルの高さ位置を調節する場合、チルトレバー35の後端部
に設けた摘み43を下方に押し下げ、前記チルトレバー35
と一体に設けられた押圧部材31を、第1図で時計方向に
揺動させる。これに伴ない、前記リンク部材40は同図で
反時計方向に揺動する為、それ迄直線上に位置していた
リンク部材40のリンク片42、42と押圧部材31の立壁33、
33とが折れ曲がり、押圧板29を前方に押していた力が解
除される。
この結果、変位支持板22を介してステアリングコラム
3に固定されているボルト26が、長孔21及び第二の長孔
25内で移動出来る範囲内で、上下方向に亙って移動自在
な状態となる。そこで、ステアリングホイール2を持っ
てステアリングコラム3を上下方向に移動させれば、前
記ステアリングホイール2の高さ位置を調節出来る。
尚、この状態でボルト26の昇降が円滑に行なわれる様に
する為、前記連結壁部20と補助板24との縦断面形状は、
ステアリングコラム3のチルト中心(ステアリングコラ
ム3の前端部に設けた枢軸)を中心とする円弧、若しく
はこの円弧に近い形状としておく事は勿論である。
ステアリングホイール2を所望の高さ位置に調節した
ならば、前記摘み43を上方に引き上げ、第1図に示す様
に、リンク部材40のリンク片42と押圧部材31の立壁33、
33とをほぼ直線上に位置させて、押圧板29を前方に押
す。この状態で前記ボルト26は、前記変位支持板22の後
面と連結壁部20の前面との間、前記スペーサ28の前後両
面と連結壁部20の後面及び補助板24の前面との間、並び
に押圧板29の前面と補助板24の後面との間に働く摩擦力
により、上下方向に移動するのを防止される。この様に
4つの面に働く摩擦力により、ボルト26の移動防止が図
られる為、一度設定したステアリングホイール2の高さ
位置が不用意に動く事はない。
次に、衝突事故に伴なう二次衝突によって、ステアリ
ングコラム3を前方に押す衝撃力が加わった場合には、
先ず変位支持板22がコラム軸方向に変形する事で、ステ
アリングコラム3がその全長を縮めつつ、前方に変位す
る事を許容する。
即ち、ステアリングコラム3が前方に変位し始める
と、前記変位支持板22が、前記ボルト26の頭部27との結
合部を中心として変形し始める。
比較的薄い金属板により造られた変位支持板22はコラ
ム軸直角方向には変形し難いが、コラム軸方向には変形
し易い為、ステアリングコラム3の全長の収縮開始と、
変位支持板22の変形開始とが同時に行なわれても、運転
者の身体に加わる衝撃力は比較的小さくなる。
変位支持板22が或る程度変形し、コラム軸方向の荷重
が所定値に達すると、前記各取付板部18、18と車体4と
の結合部が外れ、前記支持ブラケット17が車体から脱落
する結果、ステアリングコラム3が更に前方に変位し、
衝突エネルギを十分に吸収する事が出来る。
即ち、本考案の衝撃吸収式ステアリングコラム装置の
場合、支持ブラケット17が車体4から脱落する以前に、
ステアリングコラム3の収縮が開始している為、衝突時
に運転者の身体に大きな衝撃力が加わる事はない。
更に、本考案の衝撃吸収式ステアリングコラム装置の
場合、前記支持ブラケット17に設けた左右1対の垂直壁
部19、19により、前記ステアリングコラム3を左右両側
から挟んでいる為、このステアリングコラム3の左右方
向の動きを阻止する剛性が高く、衝突時に於いてもステ
アリングコラム3が左右方向に動く事を確実に防止出来
る。
従って、ステアリングホイール2(第11図)部分にエ
アバックを装着した様な場合に、このエアバックにより
運転者の身体を確実に受け止める事が出来、運転者の保
護をより確実に図る事が出来る。
次に、第5〜8図に示した本考案の第二実施例に就い
て説明する。
本実施例の場合、支持ブラケット17を車体4(第11
図)に固定し、衝突時に於いてもこの支持ブラケット17
が車体4から脱落しない様にする代わりに、支持ブラケ
ット17と変位支持板22との間に、衝突に伴なう衝撃を吸
収しつつステアリングコラム3の軸方向に亙る変位を許
容する為の、衝撃吸収機構を設けている。
即ち、本実施例の場合支持ブラケット17から、前記第
一実施例に於ける連結壁部20(第1、3図)を除き、代
わりに、支持板部材として機能する1対のカーリングプ
レート44、44を、前記支持ブラケット17の垂直壁部19、
19の間に設けている。
可塑性を有する金属薄板によりコ字形に形成された、
各カーリングプレート44、44は、それぞれの前端部を前
記垂直壁部19、19の前部内面に、スポット溶接等により
固定すると共に、両カーリングプレート44、44の中間に
設けられた基部45、45同士の間には、隙間46を介在させ
ている。
前記各カーリングプレート44、44の基部45、45の中央
部には、それぞれ上下方向に長い長孔47、47を形成して
いる。又、ステアリングコラム3の下面に溶接固定され
た変位支持板22の下部に形成された円孔23に前方から挿
通されたボルト26は、前記両長孔47、47に挿通してい
る。そして、このボルト26の中間部で、前記1対の基部
45、45の間位置部分にスペーサ28を外嵌している。又、
このスペーサ28との間で後側の基部45を挟む、押圧板29
の上部は二股状に形成して、その上端を前記ステアリン
グコラム3の下面に当接させている。
本実施例に於けるその他の構成、並びに運転者の体格
等に合わせてステアリングホイールの高さ位置を調節す
る場合に於ける作用は、前述した第一実施例と同様であ
る為、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省
略する。
次に、衝突事故に伴なう二次衝突によって、ステアリ
ングコラム3を前方に押す衝撃力が加わった場合には、
やはり前述した第一実施例の場合と同様に、先ず変位支
持板22がコラム軸方向に変形する事で、ステアリングコ
ラム3がその全長を縮めつつ、前方に変位する事を許容
し、運転者の身体に加わる衝撃力を比較的小さく抑え
る。
変位支持板22が或る程度変形し、コラム軸方向の荷重
が所定値に達すると、変位支持板22と支持ブラケット17
の垂直壁部19、19とを連結しているカーリングプレート
44、44が、第8図に示す様に変形し始め、衝突に伴なう
衝撃エネルギを吸収しつつ、前記変位支持板22を固定し
たステアリングコラム3が更に前方に変位するのを許容
する。尚、図示の実施例に於いては、各カーリングプレ
ート44、44の一部で、通常時(衝突以前)に於いて前記
基部45、45の両端部に位置する部分にそれぞれ透孔48、
48を設けて、前記各カーリングプレート44、44が変形を
開始する際に要する荷重の低減を図っている。
この結果、支持ブラケット17が車体から脱落しなくて
も、衝突時に運転者の身体に大きな衝撃力が加わる事が
なくなる。
次に、第9図に示した本考案の第三実施例に就いて説
明する。
本実施例の場合、変位支持板22と支持ブラケット17と
を緩衝的に連結する為のカーリングプレート44を1枚の
みとしている。そして、この1枚のカーリングプレート
44の基部45の後面中央部に添え板49を溶接固定し、この
添え板49の前面と前記基部45の後面との間に、上下方向
(第9図の表裏方向)に亙る隙間50を設けている。この
隙間50には、スペーサ28をがたつきなく挿入すると共
に、このスペーサ28に形成した円孔51に、前記変位支持
板22に固定したボルト52を挿通している。このボルト52
の先端部で、前記添え板49の後面から突出した部分に
は、座金53を外嵌し、更に、この座金53から突出した部
分にはナット54を螺着している。このナット54にはチル
トレバー55の基端部を固定し、このチルトレバー55を操
作する事で、前記ナット54を弛めたり、或は緊締したり
出来る様にしている。
本実施例に於いては、運転者の体格等に合わせてステ
アリングホイールの高さ位置を調節する場合、チルトレ
バー55を操作する事で、前記ナット54を弛め、カーリン
グプレート44及び添え板49に形成した長孔47、56の内側
でボルト52が移動出来る範囲内で前記ボルト52が、上下
方向に亙って移動自在な状態とする。そこで、ステアリ
ングホイール2を持ってステアリングコラム3を上下方
向に移動させれば、前記ステアリングホイール2の高さ
位置を調節出来る。
ステアリングホイール2を所望の高さ位置に調節した
ならば、前記チルトレバー55を反対方向に操作する事
で、ナット54を緊締し、座金53の前面と添え板49の前面
との間、スペーサ28の両面と添え板49の前面及びカーリ
ングプレート44の基部45の後面との間、この基部45の前
面と変位支持板22の後面との間にそれぞれ働く摩擦力に
より、前記ボルト52が上下方向に移動するのを防止す
る。
その他の構成及び作用は、前述した第二実施例の場合
と同様である為、同等部分には同一符号を付して、重複
する説明を省略する。
次に、第10図に示した本考案の第四実施例に就いて説
明する。
本実施例の場合、ステアリングコラム3の下面に1対
の変位支持板22、22を、互いに間隔をあけて設け、両変
位支持板22、22により、支持ブラケット17に固定の連結
壁部20を挟持している。
その他の構成及び作用は、前述した第一実施例の場合
と同様である為、同等部分には同一符号を付して、重複
する説明を省略する。
尚、図示の各実施例の場合、何れもステアリングホイ
ールの高さ調節機構を有するが、高さ調節機構が不要で
あれば、変位支持板22の下端部と、支持ブラケット17の
下端部に設けた連結壁部20(第1、3、10図)、或はカ
ーリングプレート44(第5〜9図)とを単に溶接して結
合手段とするのみで、本考案の衝撃吸収式ステアリング
コラム装置を構成出来る。
(考案の効果) 本考案の衝撃吸収式ステアリングコラム装置は、以上
に述べた通り構成され作用する為、通常運転時のコラム
の曲げ剛性を確保しつつ、衝突事故に伴なう二次衝突の
際、運転者の身体に大きな衝撃力が加わる事を防止し
て、運転者が受ける障害を最小限に抑える事が可能とな
る。
又、左右1対の垂直壁部によりステアリングコラムを
両側から挟んでいる為、衝突時にステアリングコラムに
強い衝撃が加わった場合にも、このステアリングコラム
が左右方向に変位する事がなく、ステアリングホイール
部分にエアバックを装着した様な場合に、このエアバッ
クにより運転者の身体を確実に受け止めて、運転者の保
護をより確実に図る事が出来る。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は本考案の第一実施例を示しており、第1図
は要部を示す縦断側面図、第2図は第1図のA−A断面
図、第3図は同B−B断面図、第4図は高さ調節機構の
構成部品を示す分解斜視図、第5〜8図は本考案の第二
実施例を示しており、第5図は要部を示す縦断側面図、
第6図は第5図のC−C断面図、第7図は同D−D断面
図、第8図は衝突時に於ける変形状態を示す第7図同様
の断面図、第9図は本考案の第三実施例を示す要部横断
面図、第10図は本考案の第四実施例を示す要部縦断面
図、第11図は従来の衝撃吸収式ステアリングコラム装置
の側面図、第12図は第11図のE−E断面図、第13図は第
11図のF−F矢視図、第14図は衝突時に衝撃を吸収した
後に於ける状態を示す、第11図の中央部に相当する側面
図である。 1:ステアリングシャフト、2:ステアリングホイール、3:
ステアリングコラム、4:車体、5:下部支持ブラケット、
6:上部支持ブラケット、7:取付板部、8:切り込み、9:係
止部材、10:ボルト、11:エネルギ吸収部材、12:折り返
し部、13:ガイド板、14:ガイド空間、15、16:通孔、17:
支持ブラケット、18:取付板部、19:垂直壁部、20:連結
壁部、21:長孔、22:変位支持板、23:円孔、24:補助板、
25、第二の長孔、26:ボルト、27:頭部、28:スペーサ、2
9:押圧板、30:受凹部、31:押圧部材、32:凸部、33:立
壁、34:凹部、35:チルトレバー、36:長孔、37:座金、3
8:ナット、39:凹部、40:リンク部材、41:連結部、42:リ
ンク片、43:摘み、44:カーリングプレート、45:基部、4
6:隙間、47:長孔、48:透孔、49:添え板、50:隙間、51:
円孔、52:ボルト、53:座金、54:ナット、55:チルトレバ
ー、56:長孔。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端にステアリングホイールを固定するス
    テアリングシャフトを挿通自在なステアリングコラム
    と、それぞれの内面が前記ステアリングコラムの軸方向
    に広がる1対の垂直壁部を有し、車体に固定自在な支持
    ブラケットと、前記1対の垂直壁部の後端縁同士の間に
    掛け渡した状態で、前記支持ブラケットに固設された支
    持板部材と、コラム軸方向に変形し易く、前記ステアリ
    ングコラムの外周面に固定され、前記支持板部材の前側
    に位置する変位支持板と、この変位支持板の端部と前記
    支持板部材とを結合する結合手段とから成る衝撃吸収式
    ステアリングコラム装置。
  2. 【請求項2】請求項1に於いて、結合手段が、支持ブラ
    ケットに対するステアリングホイールの高さ位置を調節
    自在な高さ調節機構を構成しており、この高さ調節機構
    が、前記支持ブラケットの支持板部材と変位支持板との
    一方の部材に形成された上下方向に長い長孔と、支持ブ
    ラケットの支持板部材と変位支持板との他方の部材に固
    定された状態で、上記長孔を挿通した杆状部材と、この
    杆状部材に係合した状態で、前記他方の部材との間で前
    記一方の部材を挟持する挟持部材と、この挟持部材を前
    記一方の部材に向けて押圧する押圧手段とから構成され
    る衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
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