JP2510896Y2 - 自動車のフロントサイドメンバ補強構造 - Google Patents

自動車のフロントサイドメンバ補強構造

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JP2510896Y2
JP2510896Y2 JP1988083177U JP8317788U JP2510896Y2 JP 2510896 Y2 JP2510896 Y2 JP 2510896Y2 JP 1988083177 U JP1988083177 U JP 1988083177U JP 8317788 U JP8317788 U JP 8317788U JP 2510896 Y2 JP2510896 Y2 JP 2510896Y2
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front side
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fender apron
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強 道端
宏 岡野
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は自動車のフロントサイドメンバを補強する構
造に関するものである。
(従来の技術) 自動車のフロントサイド部の構造は従来第7図及び第
8図に示すように構成されている。
すなわち、第8図において、aはダッシュパネル、b
はフロントフェンダエプロン、cはフロントフェンダエ
プロンbに平行に前後方向に直線状に延びるフロントサ
イドメンバであるが、このフロントサイドメンバcの後
部に第7図及び第8図に示す形状の補強板dを溶接し、
フロントサイドメンバcに板厚増大による剛性を与え
て、フロントサイドメンバcを局部的に補強している。
(考案が解決しようとする課題) ところで、FF車においては、エンジンが横置きにさ
れ、その横に変速機等が配置されることが多いため、エ
ンジンルームを拡幅したいという要望がある。しかし単
純にフロントサイドメンバを車幅方向外側に寄せると、
ホイールハウスはフロントサイドメンバが外側に寄った
分外側に寄るので、ステアリングを従来と同様に一杯ま
で切ったとき、旋回時内輪側のフロントタイヤ後端内側
部との干渉が生ずるという問題がある。
そこで本考案者等は、第6図に示すように、フロント
サイドメンバc′の後部を車幅方向内側に屈曲させ、こ
れに伴ってフロントフェンダエプロンb′も同様に屈曲
させることによって、エンジン、変速機等が配置されて
いる部分のエンジンルームの幅を拡大できると共に、フ
ロントタイヤの切れ角拡大を両立できるようにした。そ
して当初、第6図に示すように、フロントサイドメンバ
c′の屈曲部Qの前後にわたって、これに沿った形状の
補強板d′を溶接し、フロントサイドメンバc′に板厚
増大による剛性を与えて、フロントサイドメンバc′を
局部的に補強した。
しかし前記補強板d′は板厚増大による剛性をフロン
トサイドメンバc′に与えるのみであるので、第6図に
示すように衝突時などに前方から後方に向けて強い力F
が作用したとき、これに対抗できる強度、剛性をフロン
トサイドメンバc′に与えることに前記補強板d′はほ
とんど寄与しない。特に、前記力Fによって、フロント
サイドメンバc′は屈曲部Qで座屈してしまい、適正な
変形が行われないおそれがあり、安全上問題があった。
本考案は上記問題点を解消することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本考案は上記目的を達成するため、横断面 形状のフロントサイドメンバの後部、及びフロントフェ
ンダエプロンのフロントサイドメンバ後部との接合部を
車幅方向内側に屈曲させ、フロントサイドメンバの後端
フランジ部をダッシュパネルに結合し、フロントサイド
メンバの後部を補強する補強板を後方に延長部を有する
ように形成し、前記補強板の前部を横断面 形状に形成してフロントサイドメンバに内接するように
結合する一方、前記補強板の延長部後縁を平板状に形成
してダッシュパネルの側縁とフロントフェンダエプロン
との間に介在させこれら3者を結合し、前記補強板は前
記横断面 形状部から前記平板状部に至る中間部の横断面形状にお
いて、その上面壁の幅寸法が徐々に減少すると共に上面
壁の中心線がほぼ直線状に前後方向に延びるように構成
され、その側壁の下部がフロントサイドメンバの屈曲部
近傍においてフロントサイドメンバ側に膨出してこれに
接合し、その後側壁がフロントサイドメンバから離れる
ように構成されていることを特徴とする。
(作用) 本考案によれば、補強板1の平板状部に形成された延
長部後縁2がダッシュパネル3の側縁4とフロントフェ
ンダエプロン5との間に介在し、且つこれら3者が結合
されるので、補強板1そのものがダッシュパネル3及び
フロントフェンダエプロン5によって強固に支持される
ことになる。又補強板1の前部1aはフロントサイドメン
バ6に内接するように横断面 形状に形成され、補強板1の中間部1bは、その断面形状
において、その上面壁の幅寸法が徐々に減少すると共に
上面壁1uの中心線がほぼ直線状に前後方向に延びるよう
に構成され、その側壁1xの下部がフロントサイドメンバ
6の屈曲部Q近傍においてフロントサイドメンバ6側に
膨出してこれに接合し、その後側壁1xがフロントサイド
メンバ6から離れるように構成されている結果、補強板
1、フロントサイドメンバ6及びダッシュパネル3の3
者間には第2図に示すようなボックス状閉断面Pが形成
されるため、これらの部分の剛性、強度も向上する。こ
のため、前記補強板1はフロントサイドメンバ6に板厚
増大による剛性を付与するのみならず、衝突時などに生
ずる前記力Fに対抗できる剛性、強度をフロントサイド
メンバ6に付与することができる。
従って、フロントサイドメンバ6の後部、及びフロン
トフェンダエプロン5のフロントサイドメンバ6後部と
の接合部を車幅方向内側に屈曲させて、フロントサイド
メンバ6の後端フランジ部12をダッシュパネル3に結合
する構成を採ることにより、エンジンルームの拡幅とフ
ロントタイヤの切れ角拡大とを両立できながら、フロン
トサイドメンバ6を有効に補強でき、特に屈曲点Qでの
座屈を防止して、衝突時の適正な変形を確保できる。
しかも、補強板1の側壁1xの下部がフロントサイドメ
ンバ6の屈曲部Q近傍においてフロントサイドメンバ6
側に膨出してこれに接合するように構成しているので、
フロントサイドメンバ6の屈曲点Qでの座屈防止に特に
有効である。
(実施例) 本考案の実施例を第1図ないし第5図に基づき説明す
る。第1図及び第2図において、3は車室7とエンジン
ルーム8とを区画するダッシュパネル、5はフロントフ
ェンダエプロン、6はフロントサイドメンバで、いずれ
も鋼板を所定形状に折曲形成して構成されている。
フロントサイドメンバ6は側面視すると略形に形成
され、その水平部6aは第3図に示すように横断面ハット
型、すなわち横断面 形状に形成されている。又垂直部6bは第4図及び第5図
に示すような横断面形状に形成され、且つ第1図に示す
ように、円筒部9などを有している。フロントサイドメ
ンバ6は第2図に示すように、その後部を車幅方向内側
に屈曲させている(屈曲点をQで示す)。フロントサイ
ドメンバ6の上縁に沿って形成された上フランジ10及び
フロントサイドメンバ6の水平部6a下縁に沿って形成さ
れた下フランジ11はフロントフェンダエプロン5の内側
面にスポット溶接によって接合される。フロントフェン
ダエプロン5は、フロントサイドメンバ6の屈曲点Qに
対応する屈曲点Q′を有している。又フロントサイドメ
ンバ6の後端縁に形成された端部フランジ12はダッシュ
パネル3の前面にスポット溶接によって接合される。
ダッシュパネル3の側縁4はフランジとなっていて、
フロントフェンダエプロン5の内側面にスポット溶接に
よって接合される。
フロントサイドメンバ6の後部、すなわち前記水平部
6aの後部から垂直部6bにかけての部分を補強する補強板
1は、鋼板をプレス成形によって折曲形成してなるもの
であり、その前部1aは第3図に示すような横断面ハット
型、すなわち横断面 形状に形成され、フロントサイドメンバ6の水平部6aに
内嵌している。補強板1は、第2図に示すように、その
上面壁1uの中心線がほぼ直線状に前後方向に延びるよう
に構成されている。また前記中間部1bは、その横断面形
状において、その上面壁1uの幅寸法が前記横断面 形状部から後記平板状部に向けて徐々に減少し、その側
壁1xの下部が、第4図に示すように、フロントサイドメ
ンバ6の屈曲部近傍においてフロントサイドメンバ6側
に膨出してこれに接合し、その後側壁1xがフロントサイ
ドメンバ6から離れるように構成されている。補強板1
の後部(延長部)1cは、従来の補強板d(第8図参照)
の後部を後方に延長した延長部に該当する部分であっ
て、第5図に示すような横断面形状をし、且つフロント
サイドメンバ6より離れている。
補強板1の上縁はフロントサイドメンバ6の上フラン
ジ10に重なり合う上縁フランジ13となっており、前記上
フランジ10とフロントフェンダエプロン5の内側面との
間に介在され、スポット溶接によって3者は結合されて
いる。又補強板1の前部1aにおいて、その下縁はフロン
トサイドメンバ6の下フランジ11に重なり合う下縁フラ
ンジ14となっており、前記下フランジ11とフロントフェ
ンダエプロン5の内側面との間に介在され、スポット溶
接によって3者は結合されている。更に補強板1の後部
1cの後縁(延長部後縁)2はフランジとなっており、こ
の後縁2はダッシュパネル3の側縁4とフロントフェン
ダエプロン5との接合部に達し、両者間に介在された状
態で、3者はスポット溶接によって結合されている。
補強板1とフロントサイドメンバ6とは夫々のフラン
ジ接合箇所で結合されるが、この外、他の接触部分でも
スポット溶接によって結合される。本実施例では補強板
1の前部1aがその全体にわたってフロントサイドメンバ
6に結合されて、これを補強すると共に、補強板1の中
間部1bの一部がフロントサイドメンバ6に結合されて、
これを補強している。又補強板1の延長部(後部)1cの
後縁2がダッシュパネル3の側縁4とフロントフェンダ
エプロン5との間に介在した状態で、3者の結合が行わ
れているので、補強板1はダッシュパネル3及びフロン
トフェンダエプロン5によって強固に支持された状態
で、フロントサイドメンバ6を支持することができ、前
記力Fに対抗できる剛性、強度をフロントサイドメンバ
6に与えることができる。又補強板1、フロントサイド
メンバ6及びダッシュパネル3の3者間には、第2図に
示すようなボックス状閉断面Pが形成されるため、これ
らの部分の剛性、強度も向上する。
(考案の効果) 本考案によれば、エンジンルームの拡幅とフロントタ
イヤの切れ角拡大とを両立したフロントサイド部の構造
でありながら、フロントサイドメンバの剛性、強度を格
段に向上させることができると共に、衝突時のフロント
サイドメンバの変形を適正に行なわすことができる、と
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例の一部切欠斜視図、第2図はそ
の一部切欠平面図、第3図、第4図及び第5図は夫々第
2図のIII−III線切断端面図、IV−IV線切断端面図及び
V−V線切断端面図、第6図は本考案者等が開発したフ
ロントサイド部の構造を示す縦断平面図、第7図は従来
例の側面図、第8図はその縦断平面図である。 1……補強板 2……延長部後縁 3……ダッシュパネル 4……側縁 5……フロントフェンダエプロン 6……フロントサイドメンバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−124464(JP,A) 特開 昭62−105781(JP,A) 実開 昭61−201978(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】横断面 形状のフロントサイドメンバの後部、及びフロントフェ
    ンダエプロンのフロントサイドメンバ後部との接合部を
    車幅方向内側に屈曲させ、フロントサイドメンバの後端
    フランジ部をダッシュパネルに結合し、フロントサイド
    メンバの後部を補強する補強板を後方に延長部を有する
    ように形成し、前記補強板の前部を横断面 形状に形成してフロントサイドメンバに内接するように
    結合する一方、前記補強板の延長部後縁を平板状に形成
    してダッシュパネルの側縁とフロントフェンダエプロン
    との間に介在させこれら3者を結合し、前記補強板は前
    記横断面 形状部から前記平板状部に至る中間部の横断面形状にお
    いて、その上面壁の幅寸法が徐々に減少すると共に上面
    壁の中心線がほぼ直線状に前後方向に延びるように構成
    され、その側壁の下部がフロントサイドメンバの屈曲部
    近傍においてフロントサイドメンバ側に膨出してこれに
    接合し、その後側壁がフロントサイドメンバから離れる
    ように構成されていることを特徴とする自動車のフロン
    トサイドメンバ補強構造。
JP1988083177U 1988-06-23 1988-06-23 自動車のフロントサイドメンバ補強構造 Expired - Lifetime JP2510896Y2 (ja)

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JP5238750B2 (ja) * 2010-05-10 2013-07-17 本田技研工業株式会社 車体前部構造
JP5145377B2 (ja) * 2010-05-10 2013-02-13 本田技研工業株式会社 車体前部構造
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