JP2509874Y2 - バンパ―取付構造 - Google Patents

バンパ―取付構造

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JP2509874Y2
JP2509874Y2 JP13006290U JP13006290U JP2509874Y2 JP 2509874 Y2 JP2509874 Y2 JP 2509874Y2 JP 13006290 U JP13006290 U JP 13006290U JP 13006290 U JP13006290 U JP 13006290U JP 2509874 Y2 JP2509874 Y2 JP 2509874Y2
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grommet
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路明 小林
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西川化成株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、バンパーをグロメットを介して車体に取付
けるようにしたバンパーの取付構造に係り、特に、組み
付けの容易化対策に関する。
(従来の技術) 従来より、車体に対するバンパーの取付構造として、
例えば実開昭62-202459号公報に開示される如く、車体
に設けられた取付け穴にグロメットの基部を嵌合させ、
このグロメットの頭部をバンパーの貫通穴に遊嵌合させ
るとともに、ネジ部材を直下方からバンパーの貫通穴を
介してこのグロメットのネジ穴に嵌合させることによ
り、バンパーを車体に取付けるようにしたものは公知の
技術である。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来のものでは、グロメットのネ
ジ穴が略垂直方向に設けられているために、ネジ部材を
直下方からバンパーを貫通させて、グロメットのネジ穴
に螺合させなければならなかった。その場合、バンパー
とグロメットとの取付部の下方には、バンパー自体が延
設されているので、ネジ部材をグ炉メットのネジ穴に螺
合させる際にこのバンパー自体がネジ部材やネジ部材の
取付用工具と干渉する等、組み付け性がよくないという
問題があった。
本考案は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その
第1の目的は、ネジ部材や取付用工具とバンパー自体と
の干渉を回避する手段を講ずることにより、車体に対す
るバンパーの組付け性の向上を図ることにある。
また、本考案のもう一つの目的は、グロメットを介し
てバンパーを車体に取付ける際、ネジ部材が螺合される
までの組付け作業中にバンパーが落下するのを阻止する
手段を講ずることにより、バンパーの組付け性をさらに
向上させることにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため請求項(1)の考案の講じた
手段は、車体に設けられた取付け穴にグロメットの基部
を嵌合させ、該グロメットの頭部にタッピングネジを螺
合させることにより、バンパーを上記車体に取付けるよ
うにしたバンパーの取付構造を対象とする。
そして、上記グロメットの頭部をバンパーの挿通穴を
貫通してバンパー裏面から突出させ、グロメットに上記
タッピングネジ用の下穴を車体のタイヤハウスの方向に
傾斜して設けるとともに、上記バンパーの挿通穴の縁を
押さえるカバー部材を設け、上記タッピングネジを該カ
バー部材を挿通して上記グロメットに螺合させる構造と
したものである。
請求項(2)の考案は、車体に設けられた取付け穴に
グロメットの基部を嵌合させ、該グロメットの頭部にタ
ッピングネジを螺合させることにより、バンパーを上記
車体に取付けるようにしたバンパーの取付構造を対象と
する。
そして、上記グロメットの頭部をバンパーの挿通穴を
貫通してバンパー裏面から突出させるとともに、上記バ
ンパーの挿通穴の縁を押さえるカバー部材を設け、上記
グロメットの頭部に、上記バンパーの車体への組付け作
業時に該バンパーの挿通穴に係合するとともに上記カバ
ー部材を上記グロメットの頭部に取付けたときに該カバ
ー部材の係合部に係合する係合片を設ける構造としたも
のである。
(作用) 以上の構成により、請求項(1)の考案では、グロメ
ットの基部が車体と嵌合し、さらに、カバー部材により
バンパーの挿通穴の縁を押さえた状態で、タッピングネ
ジがカバー部材を挿通してグロメットと螺合するので、
バンパーが車体と強固に取付けられる。
その場合、グロメットのタッピングネジ用下穴が車体
のタイヤハウスの方向に傾斜するように設けられている
ので、タッピングネジで下穴を螺刻する際、斜め下方か
ら作業することができる。したがって、垂直下方から作
業する場合のようにバンパー下部との緩衝を生じること
がなく、組み付け作業が容易となる。
請求項(2)の考案では、グロメットの頭部に、バン
パーの車体への組付け作業時に該バンパーの挿通穴に係
合するとともにカバー部材をグロメットの頭部に取付け
たときに該カバー部材の係合部に係合する係合片が設け
られているので、バンパーの挿通穴にグロメットの頭部
を貫通させてバンパーを車体に取付けたときにはバンパ
ーの落下が阻止され、かつカバー部材でバンパーの挿通
穴を挿通させたときには、バンパー及びカバー部材が落
下することなくグロメットに仮止めされた状態となる。
したがって、タッピングネジをグロメットに螺合させる
ときにも、カバー部材を押さえることなく作業が円滑に
行われ、組み付け作業がさらに容易になる。
(実施例) 以下、本考案の実施例について、図面に基づき説明す
る。
第3図は本考案の実施例に係る自動車1の前部を示
し、車体を構成するフェンダー2のタイヤハウス4前方
下端部にはバンパー3が取付けられている。第2図は上
記第3図のII-II線断面図であって、該バンパー3とフ
ェンダー2とは、フェンダー2に下方から嵌合されたグ
ロメット5と、該グロメット5を抱持するカバー部材6
と、該カバー部材6を貫通してグロメット5と螺合する
タッピングネジ7とを介して取付けられている。
ここで、第4図〜第6図は上記グロメット5の構造を
示し、該グロメット5は、第1図に示すように、上記フ
ェンダー2に設けられた取付け穴である角穴2bと嵌合す
る略直方体の基部5aと、該基部5aの根本で略水平方向に
延びる平板状の鍔部5bと、該鍔部5bの上記基部5aとは反
対側(つまり、下側)に設けられた略直方体の頭部5cと
からなる。上記基部5aの中央には縦方向の割り溝5a1
設けられているとともに、この割り溝5a1に平行な両側
面は上下方向中央部で最大厚みとなる山形をしていて、
上記割り溝5a1によるバネ作用と相俟って、フェンダー
2の角穴2aと嵌合するようになされている。さらに、上
記頭部5cの下端面5gには、一部の平坦部5g1を残して、
上記タイヤハウス4側に向かって厚みを減少させるよう
斜めに切欠かれた切欠斜面部5g2が形成されており、さ
らに、頭部5cは上記鍔部5bに直交する方向に平行なアン
ダーカットにより頭部本体5dとその両側の一対のバネ部
5e,5eとに分割されている。そして、該パネル部5e,5eの
上記平坦部5g1側の側端部には、上下方向略中央から先
端に向かって厚みを減小させるよう傾斜する槍状の突起
5f,5f(係合片)が設けられている。また、上記頭部本
体5dには、下端面5gの切欠斜面部5g2に直交する方向
に、つまりタイヤハウス4側に傾くよう延びて切欠斜面
部5g2に開口する長穴5hが穿設されており、該長穴5hは
上記タッピングネジ7の下穴となっている。
一方、第7図〜第9図は上記カバー部材6の構造を示
し、該カバー部材6は、矩形枠状の平板部6aと、該平板
部6aの下方に設けられ、上記グロメット5の頭部5cを抱
持する冠部6bとからなる。該冠部6bは、上記平板部6aの
内周部から延びてグロメット5の頭部5cの外形に沿った
形状をしており、該冠部6bの上記グロメット5の各突起
5f,5fと対応する部位には、各突起5f,5fと係合可能な係
合部としての角穴6c,6cが設けられ、上記グロメット5
の切欠斜面部5g2と対応する斜面部6dには、グロメット
5の長穴5hの開口に対応する位置に上記タッピングネジ
7が挿通する挿通穴6eが設けられている。
第1図は、車体2とバンパー3との取付状態を示す上
記第2図のI−I線断面図(縦断面図)であって、フェ
ンダー2のタイヤハウス4終焉部から車体前方に向かっ
て延びる底壁2aとバンパー3の上壁3aとを対向させるよ
う配置している。上記バンパー3の上壁3aはその端部が
やや上方に突出するように形成されていて、この端部で
フェンダー2の底壁2aに当接するとともに、中間部には
所定の隙間が形成されていて、この隙間に上記グロメッ
ト5の鍔部5bが挟持されている。また、グロメット5の
基部5aはフェンダー2の底壁2aに設けられた角穴2bと嵌
合して上方に突出しており、一方、グロメット5の基部
5cはバンパー3の上壁3aに設けられた矩形状の挿通穴3b
を遊嵌して、バンパー3の上壁3aの裏面に突出するよう
になされている。そして、バンパー3の上壁3aの裏面
に、上記カバー部材6がグロメット5の突出部を抱持す
るように取付けられていて、上記タッピングネジ7は、
カバー部材6の斜面部6aの挿通孔6eを挿通した後、グロ
メット5の長穴5hをその壁面を螺刻しながら貫通し、さ
らに、基部5aの割り溝5a1の内壁を螺刻して取付けられ
ている。これにより、カバー部材とグロメット5とを固
定するとともに、上記基部5aのバネ作用に抗してグロメ
ット5とフェンダー2との嵌合を強化して、各部材を強
固に連結するようになされている。
一方、第1図には示されていないが、上記取付構造に
おいて、グロメット5の両突起5f,5fとカバー部材6の
各角穴6c,6cとは係合している。すなわち、第10図及び
第11図はそれぞれフェンダー2に対するバンパー3の取
付手順を示し、先ず、第10図に示すように、グロメット
5の基部5aをフェンダー2の角穴2bに嵌合させた状態
で、バンパー3の挿通穴3bにグロメット5の頭部5cを挿
通させる。ここで、上記挿通穴3bの幅はグロメット5の
幅よりも僅かに大きい幅に形成されているが、この挿通
穴3bにグロメット5の頭部5cを貫通させた後グロメット
5の各バネ部5e,5eの作用により挿通穴3bが突起5f,5fに
係合して、バンパー3の下方への落下を阻止するように
なされている。
次に、第11図に示すように、グロメット5の下方から
カバー部材6でグロメット5の頭部5aを抱持しながらカ
バー部材5をバンパー3と共に持ち上げ(このときグロ
メット5はその鍔部5bがフェンダー2の底壁2aに当接し
ているので、グロメット5は上方へ移動しない)、上記
グロメット5の突起5f,5fとカバー部材6の角穴6cとを
係合させて各部材を仮止めする。その後、グロメット5
の長穴5hにタッピングネジ7を螺合させることにより、
上記第1図及び第2図の取付状態とするようになされて
いる。
したがって、上記実施例では、グロメット5の基部5a
が車体側のフェンダー2と嵌合し、さらに、カバー部材
6により、バンパー3裏面に突出したグロメット5の頭
部5cを抱持しながらバンパー3の挿通穴3bの縁を押さえ
た状態で、タッピングネジ7がカバー部材6を挿通して
グロメット5と螺合するので、バンパー3がフェンダー
2と強固に取付けられる。
その場合、グロメット5のタッピングネジ7の下穴と
なる長穴5hがフェンダー2のタイヤハウス4の方向に傾
斜するように設けられているので、タッピングネジ7で
長穴5h及びグロメット5の基部5aの割り溝5a1を螺刻す
る際、斜め下方から作業することができる。したがっ
て、垂直下方から作業する場合のようにバンパー3下部
との干渉を生じることがなく、組み付け作業が容易にな
されることになる。
また、グロメット5の頭部5cに、バンパー3の組付け
作業時にバンパー3の挿通穴3bと係合するとともにカバ
ー部材6を取付けた状態で該カバー部材6の角穴6c,6c
に係合する突起5f,5fが設けられているので、バンパー
3の挿通穴3bにグロメット5の頭部3cを貫通させてバン
パー3をフェンダー2に取付けたときにはバンパー3の
落下が阻止され、かつカバー部材6でグロメット5の頭
部を抱持しながらバンパー3の挿通穴3bの縁を押さえた
ときにはグロメット5にバンパー3及びカバー部材6が
落下せずに仮止めされた状態となる。したがって、タッ
ピングネジ7をグロメット5に螺合させるときにも、カ
バー部材6を押さえることなく作業が円滑に行われ、組
み付け作業がさらに容易になる。
(考案の効果) 以上説明したように、請求項(1)の考案によれば、
バンパーをグロメットを介して車体に接続させた状態で
タッピングネジをグロメットに螺合させることによりバ
ンパーを車体に取付けるようにしたバンパー取付構造と
して、グロメットの頭部をバンパーの挿通穴からバンパ
ー裏面に突出させ、グロメットに車体のタイヤハウスの
方向に傾斜するタッピングネジ用下穴を穿設して、バン
パーの挿通穴を押さえるカバー部材の上からタッピング
ネジをグロメットに螺合させるようにしたので、タッピ
ングネジによる螺刻作業を斜め下方から行うことにより
バンパー下部等との干渉を回避することができ、よっ
て、組み付け作業の容易化を図ることができる。
請求項(2)の考案によれば、バンパー取付構造とし
て、グロメットの頭部にバンパーの車体への取付け作業
時に該バンパーの挿通穴に係合するとともにカバー部材
をグロメットの頭部に取付けたときに該カバー部材の係
合部に係合する係合片を設けたので、バンパーを車体に
取付けたときにはバンパーの落下を防止することができ
るとともに、カバー部材の取り付け時にはバンパー及び
及びカバー部材を落下させることなく仮止めすることが
でき、よって、組み付け作業をさらに容易とすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示し、第1図はバンパー取付部
の縦断側面構造を示す第2図のI−I線断面図、第2図
はバンパー取付部の背面構造を示す第3図のII-II線断
面図、第3図は自動車の前部の形状を示す斜視図、第4
図〜第6図はグロメットの構造を示し、第4図はその斜
視図、第5図はその背面図、第6図はその正面図、第7
図〜第9図はカバー部材の構造を示し、第7図はその斜
視図、第8図はその背面図、第9図はその側面図、第10
図及び第11図はバンパーの取付け手順を示し、第10図は
バンパーをグロメットに係止させた状態、第11図はグロ
メットにカバー部材を係止させた状態を示す図である。 1……自動車 2……フェンダー(車体) 2a……角穴(取付け穴) 3……バンパー 3b……挿通穴 4……タイヤハウス 5……グロメット 5a……基部 5c……頭部 5h……長穴(下穴) 6……カバー部材 7……タッピングネジ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体に設けられた取付け穴にグロメットの
    基部を嵌合させ、該グロメットの頭部にタッピングネジ
    を螺合させることにより、バンパーを上記車体に取付け
    るようにしたバンパーの取付構造であって、 上記グロメットの頭部はバンパーの挿通穴を貫通してバ
    ンパー裏面から突出しており、グロメットには上記タッ
    ピングネジ用の下穴が車体のタイヤハウスの方向に傾斜
    して設けられているとともに、上記バンパーの挿通穴の
    縁を押さえるカバー部材が設けられていて、上記タッピ
    ングネジは該カバー部材を挿通して上記グロメットに螺
    合していることを特徴とするバンパー取付構造。
  2. 【請求項2】車体に設けられた取付け穴にグロメットの
    基部を嵌合させ、該グロメットの頭部にタッピングネジ
    を螺合させることにより、バンパーを上記車体に取付け
    るようにしたバンパーの取付構造であって、 上記グロメットの頭部はバンパーの挿通穴を貫通してバ
    ンパー裏面から突出するとともに、上記バンパーの挿通
    穴の縁を押さえるカバー部材が設けられていて、上記グ
    ロメットの頭部には、上記バンパーの車体への組付け作
    業時に該バンパーの挿通穴に係合するとともに上記カバ
    ー部材を上記グロメットの頭部に取付けたときに該カバ
    ー部材の係合部に係合する係合片が設けられていること
    を特徴とするバンパー取付構造。
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