JP2503824B2 - 印刷インキ用バインダ―及び印刷インキ組成物 - Google Patents

印刷インキ用バインダ―及び印刷インキ組成物

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JP2503824B2
JP2503824B2 JP35170091A JP35170091A JP2503824B2 JP 2503824 B2 JP2503824 B2 JP 2503824B2 JP 35170091 A JP35170091 A JP 35170091A JP 35170091 A JP35170091 A JP 35170091A JP 2503824 B2 JP2503824 B2 JP 2503824B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷インキ用バインダー
及び印刷インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、包装材料としてプラスチックフィ
ルムは、包装内容物の複雑化、包装技術の高度化に伴な
い各種のものが開発され、その結果内容物に適合しうる
プラスチックフィルムを適宜選択して使用されるように
なった。これに伴ないプラスチックフィルムの装飾ある
いは表面保護のために用いられる印刷インキにも高度な
性能が要求されるようになった。
【0003】従来より、こうした印刷インキ用バインダ
ーとしてはポリウレタン樹脂が広く用いられている。一
般に、ポリウレタン樹脂をバインダーとする印刷インキ
はポリエステル及びナイロンフィルムに対しては単独で
優れた接着力を有するが、汎用フィルムであるポリエチ
レンフィルム、ポリプロピレンフィルムに対しては十分
な接着力がない。
【0004】上記欠点に鑑み、ポリウレタン樹脂単独で
はなく、ポリイソシアネート化合物を配合した二液反応
型インキとして使用されていたが、二液反応型インキは
印刷直前に硬化剤を配合しなければならず取り扱いが不
便であり、更にはポットライフ(可使時間)の点でも実
用上種々の制限を受けるという不利があった。
【0005】そのため斯界ではポリイソシアネ−ト化合
物を配合する必要のない一液型インキとして使用でき、
しかも種々のプラスチックフィルムに対して接着性の良
好なポリウレタン樹脂が種々研究開発されつつある。
【0006】前記のごとく、接着性の良好な一液型イン
キが種々開発され、接着性の問題点はある程度解決され
るに至ったが、該一液型インキが食品包装の後にボイル
殺菌、レトルト殺菌工程を経由する包装基材として用い
られるプラスチックフィルムの印刷に適用される場合に
は、耐ボイル性、耐レトルト性が依然劣る。そのため、
該性能が要求される分野では、前記課題を有するにもか
かわらず依然としてポリイソシアネート化合物を配合し
た二液反応型インキが主流を占めているのが現状であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は被印刷物とし
てのポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等の各種プラスチックフィルムに対して優れた接
着性および耐ボイル性を有する印刷インキ用バインダー
及び一液型印刷インキ組成物を提供することを目的とし
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記技術的
背景に鑑みて、従来技術の課題を解決すべく鋭意検討を
重ねた結果、鎖伸長剤としてイソホロンジアミンを反応
せしめて得られる特定の非水性のポリウレタン樹脂に対
して特定の官能基を有する化合物を特定割合で配合し、
これを印刷インキ用バインダーとして用いることにより
前記課題を解消しうることを見出し本発明を完成するに
至った。
【0009】すなわち本発明は、高分子ポリオール、ジ
イソシアネート化合物および鎖伸長剤としてイソホロン
ジアミンを反応せしめて得られる非水性のポリウレタン
樹脂を主成分とする印刷インキ用バインダーにおいて、
該ポリウレタン樹脂固形分100重量部に対し、一般式
(1):
【0010】
【化1】
【0011】(式中、Aは水素原子またはメチル基を表
す。)で表される基を分子内に1個以上有する化合物を
0.01〜50重量部配合することを特徴とする印刷イ
ンキ用バインダーに関する。更に、本発明は該バインダ
ーを使用してなる印刷インキ組成物に関する。
【0012】鎖伸長剤としてイソホロンジアミンを反応
せしめて得られる特定の非水性のポリウレタン樹脂に加
えて、上記特定の化合物を配合してなる組成物をバイン
ダーとすることにより、従来の印刷インキでは到底解決
できなかった前記課題を解消しうるものである。
【0013】本発明の主成分であるポリウレタン樹脂の
構成成分は次の通りである。まず、高分子ポリオール成
分としては、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒ
ドロフラン等の重合体もしくは共重合体等のポリエーテ
ルポリオール類; エチレングリコール、1,2−プロパ
ンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオー
ル、1,4−ブチンジオール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の
飽和および不飽和の各種公知の低分子グリコール類また
はn−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシル
グリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル
類、バーサティック酸グリシジルエステル等のモノカル
ボン酸グリシジルエステル類、ダイマー酸を還元して得
られるダイマージオールと、アジピン酸、無水フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル
酸、コハク酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメ
リン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の二
塩基酸もしくはこれらに対応する酸無水物やダイマー酸
などを脱水縮合せしめてえられるポリエステルポリオー
ル類;環状エステル化合物を開環重合してえられるポリ
エステルポリオール類;その他ポリカーボネートポリオ
ール類、ポリブタジエングリコール類、ビスフェノール
Aに酸化エチレンもしくは酸化プロピレンを付加してえ
られるグリコール類等の一般にポリウレタンの製造に用
いられる各種公知の高分子ポリオールが例示される。
尚、上記の内、グリコール類と二塩基酸からえられる高
分子ポリオールの場合には、該グリコール成分の5モル
%までは以下の各種ポリオールに置換しうる。すなわ
ち、たとえばグリセリン、トリメチロールプロパン、ト
リメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリト
ール、ソルビトール等を例示しうる。
【0014】以上各種の高分子ポリオールの分子量は、
得られるポリウレタン樹脂の溶解性、乾燥性、耐ブロッ
キング性等を考慮して適宜決定され、通常は500〜6
000の範囲内とするのがよい。該分子量が500未満
であれば溶解性の低下に伴ない印刷適性が劣る傾向があ
り、他方6000を越えると乾燥性及び耐ブロッキング
性が低下する傾向がある。
【0015】ポリウレタン樹脂の他の構成成分であるジ
イソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族及び脂
環族のジイソシアネート類である。例えば、1,5−ナ
フチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメ
タンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルイソシア
ネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネー
ト、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネー
ト、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フ
ェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ
ート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ダイ
マージイソシアネート等がその代表例としてあげること
ができる。
【0016】また鎖伸長剤としては、イソホロンジアミ
ンを必須成分として用いる。また必要に応じて、エチレ
ンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、ダ
イマージアミンや、2−ヒドロキシエチルエチレンジア
ミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−
2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒド
ロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロ
ピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエ
チレンジアミン等の分子内に水酸基を有するジアミン類
および前記したポリエステルジオールの項で説明した低
分子グリコール類等を使用することもできる。更には必
要に応じて、重合停止剤としてジアルキルアミン、例え
ばジ−n−ブチルアミン等やアルコール類、例えばエタ
ノール、イソプロピルアルコール等を使用することもで
きる。
【0017】本発明のポリウレタン樹脂を製造する方法
としては、まず高分子ポリオール成分とジイソシアネー
ト化合物とを、イソシアネート基過剰の条件で反応さ
せ、高分子ポリオールの両末端にイソシアネート基を有
するプレポリマーを調製し、次いでこれを適当な溶媒中
で鎖伸長剤及び必要に応じて重合停止剤と反応させる二
段法ならびに高分子ポリオール成分、ジイソシアネート
化合物、鎖伸長剤及び必要に応じて重合停止剤を、適当
な溶媒中で一度に反応させる一段法のいずれの方法をも
採用しうるが、均一なポリマー溶液をうる目的には前者
方法が好ましい。これら製造法において、使用される溶
剤としては通常、印刷インキ用の溶剤としてよく知られ
ているベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤;
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等
のアルコール系溶剤; アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤を単独または
2種以上の混合物があげられる。
【0018】本発明に用いられるポリウレタン樹脂を二
段法で製造する場合、高分子ポリオール成分とジイソシ
アネート化合物とを反応させる際の条件はイソシアネー
ト過剰になるようにするほか限定はされないが、水酸基
/イソシアネート基が当量比で1/1.2〜1/3の範
囲になるように反応させるのが好ましい。また、得られ
たプレポリマーと鎖伸長剤及び必要に応じて用いる重合
停止剤とを反応させる際の条件も限定されないがプレポ
リマーの末端に有する遊離のイソシアネート基を1当量
とした場合に、鎖伸長剤中のイソシアネート基と反応し
うる活性水素の合計当量が0.5〜2.0当量の範囲内
であるのが好ましい(特に活性水素がアミノ基の場合に
は0.5〜1.3当量の範囲内であるのがよい)。前記
活性水素が0.5当量未満の場合、乾燥性、耐ブロッキ
ング性、皮膜強度が十分でなく、前記活性水素が2.0
当量より過剰になった場合には、鎖伸長剤が未反応のま
ま残存し、印刷物に臭気が残りやすくなる。
【0019】前記の様にしてえられるポリウレタン樹脂
の数平均分子量は、5000〜100000の範囲内と
するのが好適である。分子量が5000に満たない場合
には、これをバインダーとして用いた印刷インキの乾燥
性、耐ブロッキング性、皮膜強度、耐油性等が劣り、一
方、100000を越える場合にはポリウレタン樹脂溶
液の粘度が上昇したり、印刷インキの光沢が低下する傾
向がある。
【0020】以上のようにして得られたポリウレタン樹
脂溶液の樹脂固形分濃度は特に制限はされず、印刷時の
作業性等を考慮して適宜決定され、通常は15〜60重
量%とされ、また粘度は50〜10000cP/25℃
とするのが実用上好適である。
【0021】前記一般式(1)で表される基を分子内に
1個以上有する化合物としては、エチレンイミン、プロ
ピレンイミン、N−(γ−アミノプロピル)エチレンイ
ミン、1−フェニル−2−アジリジニルエタノール、ト
リ−1−アジリジニルホスフィンオキサイド、2−(1
−アジリジニル)エチルメタクリレート、N−(2−ヒ
ドロキシエチル)アジリジン、N,N’−ヘキサメチレ
ン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキサミド)、
N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−ア
ジリジンカルボキサミド)、トリメチロールプロパン−
トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロ
ールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、
N,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカ
ルボキサミド)、トリエチレンメラミン、ビスイソフタ
ロイル−1−(2−メチルアジリジン)、トリス−1−
(2−メチルアジリジン)ホスフィン、トリメチロール
プロパン−トリ−β−(2−メチルアジリジン)プロピ
オネート、チオテパ及び一般式(2):
【0022】
【化2】
【0023】あるいは一般式(3):
【0024】
【化3】
【0025】で表される化合物等が挙げられる。
【0026】前記のポリウレタン樹脂及び前記一般式
(1)で表される基を分子内に1個以上有する化合物を
用いて本発明の印刷インキ用バインダーを製造するに
は、ポリウレタン樹脂固形分100重量部に対し、該化
合物を通常0.01〜50重量部、好ましくは0.5〜
20重量部の割合で添加混合すれば良い。また本発明の
印刷インキ組成物を製造するには、該バインダーに対し
て更に着色剤、溶剤、必要に応じてインキ流動性改良及
び表面皮膜の改良のための界面活性剤、ワックスを適宜
配合し、ボールミル、アトライター、サンドミル等の通
常のインキ製造装置を用いて混練りすれば良い。また、
ニトロセルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
ポリアミド、アクリル樹脂、塩素化ポリプロピレン等も
本発明の性能を逸脱しない範囲内で配合しても良い。前
記一般式(1)で表される基を分子内に1個以上有する
化合物の配合比率がポリウレタン樹脂固形分100重量
部に対し、0.01重量部に満たない場合には耐ボイル
性にほとんど改良効果が認められず、また、50重量部
を越えて用いた場合でも過剰に使用する効果は認められ
ず、乾燥性等の点で問題を生じるため好ましくない。
【0027】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて本
発明を詳細に説明するが、本発明はこれら各例に限定さ
れるものではない。尚、各例中、部及び%は特記しない
限りすべて重量基準である。
【0028】製造例1 撹拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラス
コに、分子量2000のポリ(1,2−プロピレンアジ
ペート)グリコール1000部とイソホロンジイソシア
ネート222部を仕込み、窒素気流下に100℃で6時
間反応させ遊離イソシアネート価3.36%のプレポリ
マーとなし、これにメチルエチルケトン815部を加え
てウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イ
ソホロンジアミン77.6部、ジ−n−ブチルアミン
2.1部、メチルエチルケトン1214部及びイソプロ
ピルアルコール1018部からなる混合物の存在下に上
記ウレタンプレポリマー溶液2037部を添加し、次い
で50℃で3時間反応させた。こうしてえられたポリウ
レタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が30%、粘度が6
50cP/25℃であった。
【0029】製造例2 製造例1と同様の反応装置に、分子量2000のポリ
(ブチレンアジペート)グリコール1000部、イソホ
ロンジイソシアネート222部を仕込み、窒素気流下に
100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価3.4
0%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン
815部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とし
た。次いで、イソホロンジアミン78.6部、ジ−n−
ブチルアミン2.0部、メチルエチルケトン1216部
及びイソプロピルアルコール1018部からなる混合物
の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液2037部を
添加し、次いで50℃で3時間反応させた。こうしてえ
られたポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が30
%、粘度が3800cP/25℃であった。
【0030】製造例3 製造例1と同様の反応装置に、分子量1000のポリオ
キシテトラメチレングリコール1000部、イソホロン
ジイソシアネート333部を仕込み、窒素気流下に10
0℃で10時間反応させ遊離イソシアネート価3.10
%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン8
89部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とし
た。次いで、イソホロンジアミン71.5部、ジ−n−
ブチルアミン18.4部、メチルエチルケトン1324
部及びイソプロピルアルコール1107部からなる混合
物の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液2222部
を添加し、次いで50℃で3時間反応させた。こうして
えられたポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が3
0%、粘度が740cP/25℃であった。
【0031】製造例4 製造例1と同様の反応装置に、分子量2000のポリカ
プロラクトングリコール1000部、ネオペンチルグリ
コール52部、及び1,3−ビス(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン291部を仕込み、窒素気流下に1
00℃で10時間反応させ遊離イソシアネート価3.1
0%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン
895部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とし
た。次いで、イソホロンジアミン73.3部、ジ−n−
ブチルアミン10.2部、メチルエチルケトン1329
部及びイソプロピルアルコール1115部からなる混合
物の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液2238部
を添加し、次いで50℃で3時間反応させた。こうして
えられたポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が3
0% 、粘度が800cP/25℃であった。
【0032】実施例1 チタン白(ルチル型) 30部 製造例1で得られた ポリウレタン樹脂溶液 50部 トルエン 10部 イソプロピルアルコール 10部 テトラメチロールメタン−トリ− β−アジリジニルプロピオネート 2部 上記組成の混合物をそれぞれペイントシェイカーで練肉
し、白色印刷インキを調製した。得られた白色印刷イン
キに対して、さらにトルエン35部およびイソプロピル
アルコール15部を加えて粘度を調整した。この白色印
刷インキを版深30μmのグラビアプレートを備えた簡
易グラビア印刷機により厚さ15μmのコロナ放電処理
ナイロンフィルム(NY)の放電処理面、及び厚さ11
μmのポリエチレンテレフタレート(PET)の片面に
印刷し、40〜50℃で乾燥し、印刷フィルムを得た。
そして、得られた印刷フィルムの印刷面上に固形分25
%のポリウレタン系接着剤を3g/m2 の塗布量で塗布
乾燥したのち、ラミネーターにより60μmのポリエチ
レンフィルムをドライラミネートし、ラミネートフィル
ムを得た。こうして得られたラミネートフィルムのラミ
ネート強度(接着力)及び100℃でのボイル適性を評
価した。評価結果を表1に示す。
【0033】ボイル適性 (1)フィルムの外観変化による評価 ラミネートフィルムを100℃で30分間煮沸した後の
外観変化を観察した。 〇 ------ フィルムに異常なし。 × ------ フィルムの一部がデラミネ−トしている
か、あるいはブリスターが発生している。 (2)ラミネート強度(接着力)による変化 ラミネートフィルムを100℃で30分間煮沸したあ
と、15mm巾に切断し剥離試験機にて速度300mm
/分でT型剥離強度を測定しボイル前の強度と比較し
た。(単位g/15mm)
【0034】白色印刷インキの安定性を以下の方法で評
価した。評価結果を表1に示す。 貯蔵安定性 トルエン35部およびイソプロピルアルコール15部を
加えて粘度を調整した希釈インキを25℃で1カ月間放
置し、初期粘度と1カ月後の粘度を比較し評価した。 〇 ------ 1カ月後の粘度が初期粘度の1.5倍以
内。 × ------ 1カ月後の粘度が初期粘度の2倍以上。 残肉安定性 トルエン35部およびイソプロピルアルコール15部を
加えて粘度を調整した希釈インキに更に水1部を加え4
0℃で1週間放置し、初期粘度と1週間後の粘度を比較
し評価した。 〇 ------ 1週間後の粘度が初期の粘度の1.5倍以
内。 × ------ 1週間後の粘度が初期の粘度の2倍以上。
【0035】実施例2〜5 実施例1におけるテトラメチロールメタン−トリ−β−
アジリジニルプロピオネートの量を、実施例2では0.
07部、実施例3では0.15部、実施例4では1.0
部、実施例5では3.0部として、それぞれ白色印刷イ
ンキを調製し評価を行った。結果を表1に示す。
【0036】実施例6 実施例1において、製造例1で得たポリウレタン樹脂溶
液の代わりに製造例2で得たポリウレタン樹脂溶液を使
用し、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニ
ルプロピオネートの代わりにビスイソフタロイル−1−
(2−メチルアジリジン)を使用した以外は同様にして
白色印刷インキを調製し評価を行った。結果を表1に示
す。
【0037】実施例7 実施例1において、製造例1で得たポリウレタン樹脂溶
液の代わりに製造例3で得たポリウレタン樹脂溶液を使
用し、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニ
ルプロピオネートの代わりにトリス−1−(2−メチル
アジリジン)ホスフィンを使用した以外は同様にして白
色印刷インキを調製し評価を行った。結果を表1に示
す。
【0038】実施例8 実施例1において、製造例1で得たポリウレタン樹脂溶
液の代わりに製造例4で得たポリウレタン樹脂溶液を使
用し、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニ
ルプロピオネートの代わりに1−フェニル−2−アジリ
ジニルエタノールを使用した以外は同様にして白色印刷
インキを調製し評価を行った。結果を表1に示す。
【0039】実施例9 実施例8において、1−フェニル−2−アジリジニルエ
タノールの代わりにN,N’−ジフェニルメタン−4,
4’−ビス(1−アジリジンカルボキサミド)を使用し
た以外は同様にして白色印刷インキを調製し評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0040】比較例1 実施例1において、テトラメチロールメタン−トリ−β
−アジリジニルプロピオネートを添加せずに白色印刷イ
ンキを調製し評価を行った。結果を表1に示す。
【0041】比較例2 比較例1で作製した白色印刷インキの印刷時に、イソホ
ロンジイソシアネートを2部添加して二液型印刷インキ
とし評価を行った。結果を表1に示す。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば被印刷物としてポリエス
テル、ナイロンフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等の各種プラスチックフィルムに対して優れた接着性
を有し、かつ耐ボイル性及び貯蔵安定性に優れた1液型
印刷インキ組成物が得られるという多大の効果を奏す
る。
【0043】
【表1】

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子ポリオール、ジイソシアネート化
    合物および鎖伸長剤としてイソホロンジアミンを反応せ
    しめて得られる非水性のポリウレタン樹脂を主成分とす
    る印刷インキ用バインダーにおいて、該ポリウレタン樹
    脂固形分100重量部に対し、一般式(1): 【化1】 (式中、Aは水素原子またはメチル基を表す。)で表さ
    れる基を分子内に1個以上有する化合物を0.01〜5
    0重量部配合することを特徴とする印刷インキ用バイン
    ダー。
  2. 【請求項2】 前記化合物の配合割合がポリウレタン樹
    脂固形分100重量部に対し、0.5〜20重量部であ
    る請求項1記載の印刷インキ用バインダー。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の印刷インキ用バイン
    ダーを用いてなる印刷インキ組成物。
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