JP3206063B2 - 印刷インキ用バインダー及び印刷インキ組成物 - Google Patents

印刷インキ用バインダー及び印刷インキ組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷インキ用バインダー
及び印刷インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、包装材料としてプラスチックフィ
ルムは、包装内容物の複雑化、包装技術の高度化に伴な
い各種のものが開発され、その結果内容物に適合しうる
プラスチックフィルムを適宜選択して使用されるように
なった。これに伴ないプラスチックフィルムの装飾ある
いは表面保護のために用いられる印刷インキにも高度な
性能が要求されるようになった。
【0003】従来より、こうした印刷インキ用バインダ
ーとしてはポリウレタン樹脂が広く用いられている。一
般に、ポリウレタン樹脂をバインダーとする印刷インキ
はポリエステル及びナイロンフィルムに対しては単独で
優れた接着力を有するが、汎用フィルムであるポリエチ
レンフィルム、ポリプロピレンフィルムに対しては十分
な接着力がない。
【0004】上記欠点に鑑み、ポリウレタン樹脂単独で
はなく、ポリイソシアネート化合物を配合した二液反応
型インキとして使用されていたが、二液反応型インキは
印刷直前に硬化剤を配合しなければならず取り扱いが不
便であり、更にはポットライフ(可使時間)の点でも実
用上種々の制限を受けるという不利があった。
【0005】そのため斯界ではポリイソシアネ−ト化合
物を配合する必要のない一液型インキとして使用でき、
しかも種々のプラスチックフィルムに対して接着性の良
好なポリウレタン樹脂が種々研究開発されつつある。
【0006】前記のごとく、接着性の良好な一液型イン
キが種々開発され、接着性の問題点はある程度解決され
るに至ったが、該一液型インキが食品包装の後にボイル
殺菌、レトルト殺菌工程を経由する包装基材として用い
られるプラスチックフィルムの印刷に適用される場合に
は、耐ボイル性、耐レトルト性が依然劣る。そのため、
該性能が要求される分野では、前記課題を有するにもか
かわらず依然としてポリイソシアネート化合物を配合し
た二液反応型インキが主流を占めているのが現状であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は被印刷物とし
てのポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等の各種プラスチックフィルムに対して優れた接
着性および耐ボイル性を有する印刷インキ用バインダー
及び一液型印刷インキ組成物を提供することを目的とし
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記技術的
背景に鑑みて、従来技術の課題を解決すべく鋭意検討を
重ねた結果、特定の鎖長停止剤を用いたポリウレタン樹
脂を印刷インキ用バインダーとして使用することにより
前記課題を解消しうることを見出し本発明を完成するに
至った。
【0009】すなわち本発明は、高分子ポリオール、ジ
イソシアネート化合物、鎖伸長剤および鎖長停止剤を反
応せしめて得られるポリウレタン樹脂を主成分とする印
刷インキ用バインダーにおいて、鎖長停止剤として、一
般式:
【0010】
【化1】
【0011】(式中、X、Y、及びZは水素原子、炭素
数1〜20のアルキル基、フェニル基、ベンジル基のい
ずれかを表し、X、Y、及びZは同一の基であってもよ
く、また異なる基であってもよい。)で表されるイミダ
ゾール系化合物を用いることを特徴とする印刷インキ用
バインダーに関する。また本発明は、該バインダーを使
用してなる印刷インキ組成物に関する。
【0012】上記のイミダゾール系化合物を鎖長停止剤
としたポリウレタン樹脂を印刷インキ用バインダーとす
ることにより、印刷後乾燥工程を経た後、イミダゾール
化合物が解離しイソシアネート基が生成し、そして架橋
反応を生じることにより、従来の印刷インキでは到底解
決できなかった一液型インキの耐ボイル性、耐レトルト
性の改良が達成されたものである。
【0013】本発明のバインダーであるポリウレタン樹
脂の構成成分は次の通りである。まず、高分子ポリオー
ル成分としては、酸化エチレン、酸化プロピレン、テト
ラヒドロフラン等の重合体もしくは共重合体等のポリエ
ーテルポリオール類; エチレングリコール、1,2−プ
ロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−
ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオ
ール、1,4−ブチンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール
等の飽和および不飽和の各種公知の低分子グリコール類
またはn−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキ
シルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテ
ル類、バーサティック酸グリシジルエステル等のモノカ
ルボン酸グリシジルエステル類、ダイマー酸を還元して
得られるダイマージオールと、アジピン酸、無水フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル
酸、コハク酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメ
リン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の二
塩基酸もしくはこれらに対応する酸無水物やダイマー酸
などを脱水縮合せしめてえられるポリエステルポリオー
ル類;環状エステル化合物を開環重合してえられるポリ
エステルポリオール類;その他ポリカーボネートポリオ
ール類、ポリブタジエングリコール類、ビスフェノール
Aに酸化エチレンもしくは酸化プロピレンを付加してえ
られるグリコール類等の一般にポリウレタンの製造に用
いられる各種公知の高分子ポリオールが例示される。
尚、上記の内、グリコール類と二塩基酸からえられる高
分子ポリオールの場合には、該グリコール成分の5モル
%までは以下の各種ポリオールに置換しうる。すなわ
ち、たとえばグリセリン、トリメチロールプロパン、ト
リメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリト
ール、ソルビトール等を例示しうる。
【0014】以上各種の高分子ポリオールの分子量は、
得られるポリウレタン樹脂の溶解性、乾燥性、耐ブロッ
キング性等を考慮して適宜決定され、通常は500〜6
000の範囲内とするのがよい。該分子量が500未満
であれば溶解性の低下に伴ない印刷適性が劣る傾向があ
り、他方6000を越えると乾燥性及び耐ブロッキング
性が低下する傾向がある。
【0015】本発明のポリウレタン樹脂の他の構成成分
であるジイソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪
族及び脂環族のジイソシアネート類である。例えば、
1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニル
ジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジ
ルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソ
シアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシ
アネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,
4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ
ート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ダイ
マージイソシアネート等がその代表例としてあげること
ができる。
【0016】鎖伸長剤としては一般にエチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホ
ロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジ
アミン、ダイマージアミン等のポリアミン類、2−ヒド
ロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチル
プロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジア
ミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−
2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の分子内に
水酸基を有するジアミン類、更には前記したポリエステ
ルジオールの項で説明した低分子グリコール類等使用
できる。
【0017】鎖長停止剤として用いられる、前記一般式
で表されるイミダゾール系化合物はイミダゾール、2
−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−
イソプロピルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタ
デシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−
フェニル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。ま
た鎖長停止剤として一般に用いられる、ジアルキルアミ
ン、例えばジ−n−ブチルアミン等や、ジヒドロキシア
ルキルアミン、例えばジエタノールアミン等及びアルコ
ール類、例えばエタノール、イソプロピルアルコール等
も使用できる。
【0018】本発明のポリウレタン樹脂を製造する方法
としては、まず高分子ポリオール成分とジイソシアネー
ト化合物とを、イソシアネート基過剰の条件で反応さ
せ、高分子ポリオールの両末端にイソシアネート基を有
するプレポリマーを調製し、次いでこれを適当な溶媒中
で鎖伸長剤および鎖長停止剤と反応させる二段法ならび
に高分子ポリオール成分、ジイソシアネート化合物、鎖
伸長剤および鎖長停止剤を、適当な溶媒中で一度に反応
させる一段法のいずれの方法をも採用しうるが、均一な
ポリマー溶液をうる目的には前者方法が好ましい。これ
ら製造法において、使用される溶剤としては通常、印刷
インキ用の溶剤としてよく知られているベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル系溶剤;メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン等のケトン系溶剤を単独または2種以上の混合物があ
げられる。
【0019】本発明に用いられるポリウレタン樹脂を二
段法で製造する場合、高分子ポリオール成分とジイソシ
アネート化合物とを反応させる際の条件はイソシアネー
ト過剰になるようにするほか限定はされないが、水酸基
/イソシアネート基が当量比で1/1.2〜1/3の範
囲になるように反応させるのが好ましい。また、得られ
たプレポリマーと鎖伸長剤および鎖長停止剤とを反応さ
せる際の条件は、プレポリマーの末端に有する遊離のイ
ソシアネート基を1当量とした場合に、鎖伸長剤中のイ
ソシアネート基と反応しうる活性水素の合計当量が0.
5〜2.0当量の範囲内であるのが好ましい(特に、活
性水素がアミノ基の場合には、0.5〜1.3当量の範
囲内であるのがよい)。前記活性水素が0.5当量未満
の場合、乾燥性、耐ブロッキング性、皮膜強度が十分で
なく、前記活性水素が2.0当量より過剰になった場合
には鎖伸長剤が未反応のまま残存し、印刷後臭気が残り
やすくなる。また前記式1で表されるイミダゾール系化
合物の合計量は、ポリウレタン樹脂固形分1g当たり、
1×10−5〜1×10−3モルの範囲内であるのがよ
い。合計量が1×10−5モルより少ないときは一液で
の耐ボイル性が不十分であり、逆に1×10−3モルよ
り多いときは経時粘度安定性が低下する傾向にあり好ま
しくない。
【0020】前記の様にしてえられるポリウレタン樹脂
の数平均分子量は、5000〜100000の範囲内と
するのが好適である。分子量が5000に満たない場合
には、これをバインダーとして用いた印刷インキの乾燥
性、耐ブロッキング性、皮膜強度、耐油性等が劣り、一
方、100000を越える場合にはポリウレタン樹脂溶
液の粘度が上昇したり、印刷インキの光沢が低下する傾
向がある。
【0021】以上のようにして得られたポリウレタン樹
脂溶液の樹脂固形分濃度は特に制限はされず、印刷時の
作業性等を考慮して適宜決定され、通常は15〜60重
量%とされ、また粘度は50〜10000cP/25℃
とするのが実用上好適である。
【0022】本発明のポリウレタン樹脂を用いて本発明
の印刷インキ組成物を製造するには、ポリウレタン樹脂
に着色剤、溶剤、必要に応じてインキ流動性改良及び表
面皮膜の改良のための界面活性剤、ワックスを適宜配合
し、ボールミル、アトライター、サンドミル等の通常の
インキ製造装置を用いて混練りすれば良い。また、ニト
ロセルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
アミド、アクリル樹脂、塩素化ポリプロピレン等も本発
明の性能を逸脱しない範囲内で配合しても良い。
【0023】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて本
発明を詳細に説明するが、本発明はこれら各例に限定さ
れるものではない。尚、各例中、部及び%は特記しない
限りすべて重量基準である。
【0024】製造例1 撹拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラス
コに、分子量2000のポリ(1,2−プロピレンアジ
ペート)グリコール1000部とイソホロンジイソシア
ネート222部を仕込み、窒素気流下に100℃で6時
間反応させ遊離イソシアネート価3.36%のプレポリ
マーとなし、これにメチルエチルケトン815部を加え
てウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イ
ソホロンジアミン80.9部、2−メチルイミダゾール
2.1部、メチルエチルケトン1215部及びイソプロ
ピルアルコール1015部からなる混合物の存在下に上
記ウレタンプレポリマー溶液2037部を添加し、次い
で50℃で3時間反応させた。こうしてえられたポリウ
レタン樹脂溶液Aは、樹脂固形分濃度が30%、粘度が
650cP/25℃であった。また、ポリウレタン樹脂
固形分1g当たりの2−メチルイミダゾールの量は2×
10-5モルであった。
【0025】製造例2 製造例1と同様の反応装置に、分子量2000のポリ
(ブチレンアジペート)グリコール1000部、イソホ
ロンジイソシアネート222部を仕込み、窒素気流下に
100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価3.4
0%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン
815部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とし
た。次いで、イソホロンジアミン78.5部、イミダゾ
ール4.4部、メチルエチルケトン1215部及びイソ
プロピルアルコール1015部からなる混合物の存在下
に上記ウレタンプレポリマー溶液2037部を添加し、
次いで50℃で3時間反応させた。こうしてえられたポ
リウレタン樹脂溶液Bは、樹脂固形分濃度が30%、粘
度が3800cP/25℃であった。また、ポリウレタ
ン樹脂固形分1g当たりのイミダゾールの量は5×10
-5モルであった。
【0026】製造例3 製造例1と同様の反応装置に、分子量1000のポリオ
キシテトラメチレングリコール1000部、イソホロン
ジイソシアネート333部を仕込み、窒素気流下に10
0℃で10時間反応させ遊離イソシアネート価3.10
%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン8
89部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とし
た。次いで、イソホロンジアミン71.5部、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール22.5部、メチルエチ
ルケトン1331部及びイソプロピルアルコール111
0部からなる混合物の存在下に上記ウレタンプレポリマ
ー溶液2222部を添加し、次いで50℃で3時間反応
させた。こうしてえられたポリウレタン樹脂溶液Cは、
樹脂固形分濃度が30%、粘度が740cP/25℃で
あった。また、ポリウレタン樹脂固形分1g当たりの2
−フェニル−4−メチルイミダゾールの量は1×10-4
モルであった。
【0027】製造例4 製造例1と同様の反応装置に、分子量2000のポリヘ
キサメチレンカーボネートグリコール1000部、ネオ
ペンチルグリコール52部、及び1,3−ビス(イソシ
アネートメチル)シクロヘキサン291部を仕込み、窒
素気流下に100℃で10時間反応させ遊離イソシアネ
ート価3.10%のプレポリマーとなし、これにメチル
エチルケトン895部を加えてウレタンプレポリマーの
均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン35.8
部、2−メチルイミダゾール46.8部、メチルエチル
ケトン1323部及びイソプロピルアルコール1109
部からなる混合物の存在下に上記ウレタンプレポリマー
溶液2238部を添加し、次いで70℃で6時間反応さ
せた。こうしてえられたポリウレタン樹脂溶液Dは、樹
脂固形分濃度が30% 、粘度が200cP/25℃であ
った。また、ポリウレタン樹脂固形分1g当たりの2−
メチルイミダゾールの量は4×10-4モルであった。
【0028】製造例5 製造例1と同様の反応装置に、分子量2000のポリ
(1,2−プロピレンアジペート)グリコール1000
部とイソホロンジイソシアネート222部を仕込み、窒
素気流下に100℃で6時間反応させ遊離イソシアネー
ト価3.36%のプレポリマーとなし、これにメチルエ
チルケトン815部を加えてウレタンプレポリマーの均
一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン77.6
部、ジ−n−ブチルアミン2.1部、メチルエチルケト
ン1214部及びイソプロピルアルコール1018部か
らなる混合物の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液
2037部を添加し、次いで50℃で3時間反応させ
た。こうしてえられたポリウレタン樹脂溶液Eは、樹脂
固形分濃度が30%、粘度が650cP/25℃であっ
た。
【0029】実施例1〜4、比較例1〜2 チタン白(ルチル型) 30部 製造例1〜5で得られた ポリウレタン樹脂溶液A〜E 50部 トルエン 10部 イソプロピルアルコール 10部 上記組成の混合物をそれぞれペイントシェイカーで練肉
し、白色印刷インキを調製した。得られた白色印刷イン
キに対して、さらにトルエン35部およびイソプロピル
アルコール15部を加えて粘度を調整し、表1に示す6
点の白色インキを作製した。尚、比較例2の白色インキ
は、比較例1で得られた白色インキに更にイソホロンジ
ソシアネートを2部添加して、二液型インキとしたもの
である。この6点の白色印刷インキを版深30μmのグ
ラビアプレートを備えた簡易グラビア印刷機により厚さ
15μmのコロナ放電処理ナイロンフィルム(NY)の
放電処理面、及び厚さ11μmのポリエチレンテレフタ
レート(PET)の片面に印刷し、40〜50℃で乾燥
し、印刷フィルムを得た。そして、得られた印刷フィル
ムの印刷面上に固形分25%のポリウレタン系接着剤を
3g/m2 の塗布量で塗布乾燥したのち、ラミネーター
により60μmのポリエチレンフィルムをドライラミネ
ートし、ラミネートフィルムを得た。こうして得られた
ラミネートフィルムのラミネート強度(接着力)及び1
00℃でのボイル適性を評価した。評価結果を表1に示
す。
【0030】ボイル適性 (1)フィルムの外観変化による評価 ラミネートフィルムを100℃で30分間煮沸した後の
外観変化を観察した。 〇 ------ フィルムに異常なし。 × ------ フィルムの一部がデラミネ−トしている
か、あるいはブリスターが発生している。 (2)ラミネート強度(接着力)による変化 ラミネートフィルムを100℃で30分間煮沸したあ
と、15mm巾に切断し剥離試験機にて速度300mm
/分でT型剥離強度を測定しボイル前の強度と比較し
た。(単位g/15mm)
【0031】白色印刷インキの安定性を以下の方法で評
価した。評価結果を表1に示す。 貯蔵安定性 トルエン35部およびイソプロピルアルコール15部を
加えて粘度を調整した希釈インキを25℃で1カ月間放
置し、初期粘度と1カ月後の粘度を比較し評価した。 〇 ------ 1カ月後の粘度が初期粘度の1.5倍以
内。 × ------ 1カ月後の粘度が初期粘度の2倍以上。 残肉安定性 トルエン35部およびイソプロピルアルコール15部を
加えて粘度を調整した希釈インキに更に水1部を加え4
0℃で1週間放置し、初期粘度と1週間後の粘度を比較
し評価した。 〇 ------ 1週間後の粘度が初期の粘度の1.5倍以
内。 × ------ 1週間後の粘度が初期の粘度の2倍以上。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば被印刷物としてポリエス
テル、ナイロンフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等の各種プラスチックフィルムに対して優れた接着性
を有し、かつ耐ボイル性及び貯蔵安定性に優れた印刷イ
ンキ用バインダー及び一液型印刷インキ組成物が得られ
るという多大の効果を奏する。
【0033】
【表1】
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−255937(JP,A) 特開 平1−256511(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20 C08K 5/3445 C08L 75/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子ポリオール、ジイソシアネート化
    合物、鎖伸長剤および鎖長停止剤を反応せしめて得られ
    るポリウレタン樹脂を主成分とする印刷インキ用バイン
    ダーにおいて、鎖長停止剤として、一般式: 【化1】 (式中、X、Y、及びZは水素原子、炭素数1〜20の
    アルキル基、フェニル基、ベンジル基のいずれかを表
    し、X、Y、及びZは同一の基であってもよく、また異
    なる基であってもよい。)で表されるイミダゾール系化
    合物を用いることを特徴とする印刷インキ用バインダ
    ー。
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