JP2501856Y2 - 手動走査式プリンタ - Google Patents

手動走査式プリンタ

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JP2501856Y2
JP2501856Y2 JP1988065855U JP6585588U JP2501856Y2 JP 2501856 Y2 JP2501856 Y2 JP 2501856Y2 JP 1988065855 U JP1988065855 U JP 1988065855U JP 6585588 U JP6585588 U JP 6585588U JP 2501856 Y2 JP2501856 Y2 JP 2501856Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の技術分野] 本考案は、例えばキー入力により作成された文書情報
を装置本体を記録紙上で移動させることで副走査を得イ
ンクリボンを介し転写印字する手動走査式プリンタに関
する。
[従来技術とその問題点] 一般に、ワードプロセッサ等、OA機器のプリンタには
据置型のものが使用されるが、この種のプリンタは予め
定められたサイズ(A4,B5等)の記録紙に対してプリン
トするものであるため、例えば綴じたノートや規定サイ
ズ以外の記録紙に対して任意の位置に自在にプリントす
ることはできない。
そこで、最近では、装置本体を記録紙上で手動により
走査移動させることでプリントを行なう小型熱転写式の
プリンタが考えられている。この小型プリンタは、プリ
ントモードにおける走査移動の際に、記録紙に接して回
転するローラの回転動作に基づき、そのプリント動作が
制御されるもので、例えば記録紙に対し印字ヘッドと共
に圧接されるインクリボンは、上記ローラの回転により
検出される装置本体の移動量に応じて供給,巻取りが行
なわれる。この場合、インクリボンを印字ヘッドに安定
供給するのに、例えばインクリボンカセットに対しリボ
ン案内部が形成されるが、通常、リボン案内部は印字ヘ
ッドの前後近傍(リボン供給側,リボン巻取り側)に位
置させるため、インクリボンカセットの一部分が印字ヘ
ッドの両側に張出した状態で構成される。
しかしながら、上記のような小型プリンタにおいて、
更に小型化を図った場合、印字ヘッド両側の空間がかな
り狭められるため、上記インクリボンカセットのリボン
案内部を薄く形成する必要がある。この場合、インクリ
ボンカセットの一部分を印字ヘッド両側の狭い空間に挿
入させるため、プリンタに対するカセット着脱が難しく
なるばかりか、上記リボン案内部が破損する恐れがあ
る。
[考案の目的] 本考案は上記のような問題点に鑑みなされたもので、
プリンタ本体の更なる小型化を図った場合でも、インク
リボンカセットの一部分が印字ヘッドの前後方向に張出
すことなく、容易にカセット着脱を行なうことが可能で
あると共に、インクリボンを安定した状態でヘッドに供
給できる手動走査式プリンタを提供することを目的とす
る。
[考案の要点] すなわち本考案に係わる手動走査式プリンタは、装置
本体を印字媒体に当接させて移動させることで印字を行
なうもので、上記装置本体に設けられ、上記印字媒体に
印字するための印字ヘッドと、この印字ヘッドに対して
上記装置本体の移動方向の一方側に設けられ、上記装置
本体が移動する際に上記装置本体を支持して上記印字媒
体上を回転するローラと、上記印字ヘッドの上部に形成
されたインクリボンカセット装着部と、このインクリボ
ンカセット装着部に装着され、上記印字ヘッドに送給さ
れるインクリボンを内蔵するインクリボンカセットと、
上記印字ヘッドに対して上記装置本体の移動方向の他方
側に設けられ、上記インクリボンカセットから露出する
上記インクリボンを上記印字ヘッドへ案内する案内部材
と、この案内部材上の上記インクリボンの送給方向を横
断する両側に起立し、且つ下方に突出して設けられ、上
記装置本体が移動する際に上記印字媒体に当接する当接
部とを備えて構成したものである。
[考案の実施例] 以下図面を参照して本考案の一実施例を説明する。
第1図は本考案を実施したワードプロセッサの外観構
成を示すもので、このワードプロセッサ本体10は、例え
ば据置型として構成される。まず、ワードプロセッサ本
体10には、キー入力部11及び機能キー12、そして表示部
13が設けられ、キー入力部11には、文字・記号入力キ
ー、カーソルキー、かな/漢字変換キー、次候補キー、
漢字選択キー等が配置される。
上記キー入力部11の文字・記号入力キーは、作成文書
のかな入力、あるいは機能キー12との兼合いで英数字・
記号等を入力するのに使用されるもので、機能キー12に
は、例えば、ワープロモードWPとプリントモードPRとを
切換えるモード切換キーや文書入力の開始・終了あるい
はカーソルによる文書上の移動指定範囲を区切る実行キ
ーを始めとして、挿入、削除、シフトキー等、上記文字
・記号入力キーによる文書作成・プリントに必要な様々
な機能を指定するキーが配置される。そして、このキー
入力部11及び機能キー12による入力文字及び記号は、順
次、上記表示部13にて表示される。
また、ワードプロセッサ本体10には、手動走査式のプ
リンタ14がプリント制御ライン15を介して接続され、こ
の手動プリンタ14の下面には、例えば1ライン48ドット
のライン型のサーマルヘッドが、そのライン方向を手動
プリンタ14の幅方向に向けて備えた印字ヘッド部HAが設
けられる。
つまり、モード切換キーによりワープロモードWPを指
定し、上記文字・記号のキー入力操作、及びかな/漢字
変換操作、漢字選択操作を繰返すことで、所望の文書が
作成される。そして、キー入力作成された文書をプリン
トする場合には、モード切換キーによりプリントモード
PRを指定した後、上記手動プリンタ14のヘッド部HAを記
録紙A面に接触させ、プリントスイッチ14sを押しなが
ら手動プリンタ14本体を矢印Xで示す方向に移動させ
る。これにより、作成文書のプリントが行なわれる。こ
の場合、ユーザは、手動プリンタ14のプリント移動方向
X後側の側面下部に切り欠き形成したプリント確認窓14
xを通しヘッド部HAを視認することで、記録紙Aに対す
るプリント出力位置を正確に定めることができる。
第2図は上記手動プリンタ14内に構成されるプリント
部20を示すもので、同図において、21はインク・リボン
・カセットであり、このカセット21はプリント部20に対
し精度よく着脱可能なコンパクト形状に構成される。イ
ンク・リボン・カセット21には、2本のリボンスプール
22a,22bが設けられ、それぞれが熱転写インク・リボン2
3の繰出しスプール,巻取りスプールとなる。熱転写イ
ンク・リボン23、はそのリボン・カセット21の下端部に
おいて一部範囲露出してセットされる。上記プリント部
20の印字ヘッド部HAには、その略中央にヘッド面を手動
プリンタ14本体の下面からやや突出させてサーマルヘッ
ド24が配置される。このサーマルヘッド24は、その下端
平面部にライン形の発熱体を備え、ヘッド取付け部材25
に対し微少上下動可能にして設けられる。そして、サー
マルヘッド24は、ヘッド取付け部材25との間に介装され
る弾性部材(図示せず)の作用により常時下方向への印
字圧力が保持される。また、上記ヘッド取付け部材25に
対しては、サーマルヘッド24の印字移動方向Xの後側近
傍で平行に位置されるインク・リボン・ガイド26、及び
このガイド26の両端に離間して下方に延び印字操作の際
に記録紙Aに当接する当接部27a,27bが一体的に設けら
れる。ここで、上記インク・リボン・カセット21とイン
ク・リボン・ガイド26とは、独立して構成されるので、
プリンタ部20におけるインク・リボン・カセット21の装
着範囲は、サーマルヘッド24の近傍にまで及ぶことな
く、カセット21の着脱を容易にし、手動プリンタ14本体
の小型化が図られる。
上記ヘッド取付け部材25には、フレキシブル・プリン
ト基板28が沿って配設され、サーマルヘッド24に対する
印字制御信号が与えられる。さらに、上記サーマルヘッ
ド24の配置された手動プリンタ14本体の下面側には、該
サーマルヘッド24の印字移動方向Xに対する前方側にゴ
ムローラ29がL字フレーム30に取付けられて配置され
る。このゴムローラ29は、プリント操作の際に手動プリ
ンタ14本体を矢印Xで示す方向に移動させると、前記記
録紙Aに接して回転するもので、このゴムローラ29に
は、その側部に同軸的に歯車31が固着される。この歯車
31は、ゴムローラ29より小径に形成され、歯車32,33,34
a,34b,35を介してエンコーダ・ディスク36が連結され
る。ここで、ゴムローラ29の回転は、先ずエンコーダ・
ディスク36に伝わる構成となる。このエンコーダ・ディ
スク36には、複数のスリット36a,36b,…が一定間隔を保
って放射状に形成され、このエンコーダ・ディスク36の
スリット形成部を間に介して相対向する位置に、それぞ
れ隣接してLED37及びフォトセンサ38が配置される。こ
の場合、LED37からの投射光は、エンコーダ・ディスク3
6のスリット36a,36b,…を通ってフォトセンサ38に入射
するもので、手動プリンタ14本体のX方向への移動によ
りエンコーダ・ディスク36が回転すると、LED37からフ
ォトセンサ38に入射する光がその移動速度に応じて断続
される。つまり、エンコーダ・ディスク36、LED37、フ
ォトセンサ38等によりエンコーダ39が構成される。
一方、上記エンコーダ・ディスク36の歯車35は、さら
に歯車40を介して巻取り歯車41に連結される。ここで、
上記ゴムローラ29の回転は、上記エンコーダ・ディスク
36に伝わった後、さらに巻取り歯車41に伝わる構成とな
る。この巻取り歯車41には、同軸上にリボン巻取り軸42
が立設され、この巻取り軸42の基部には、上記巻取り歯
車41に圧接するストッパアーム43が取付けられる。この
ストッパアーム43は、巻取り歯車41との圧接力により、
歯車41の回転する方向に回動するもので、このアーム43
の先端には、巻取り歯車41に噛合するストッパギア44が
設けられる。ここで、巻取り歯車41がリボン巻取り方向
(正転)に回転した場合には、ストッパアーム43は同一
方向に所定角度回動して止まり、また、逆方向に回転し
た場合には、上記アーム43はその先端のストッパギア44
が歯車40に噛合するまで回動して止まる。つまり、上記
歯車40,41、ストッパアーム43、ストッパギア44によ
り、逆転阻止機構が構成されることになる。ここで、上
記エンコーダ・ディスク36とリボン巻取り軸42とは、前
記ローラ29に対し同一の歯車系を介し回転駆動されるの
で、このプリント部20における同機構の占有スペースは
最少限に抑えられ、手動プリンタ14本体の小型化が図ら
れる。
そして、このプリント部20に対しては、リボン巻取り
軸42を支持軸としてインク・リボン・カセット21が装着
される。この場合、リボン・カセット21の下端部で一部
範囲露出する熱転写インク・リボン23は、手動プリンタ
14本体のヘッド部HAに配置されたインク・リボン・ガイ
ド26にガイドされ、サーマルヘッド24のヘッド面に当接
してセットされる。ここで、上記インク・リボン23をサ
ーマルヘッド24のヘッド面に対し精度良く導くためのイ
ンク・リボン・ガイド26は、サーマルヘッド24の近傍に
ヘッド取付け部材25に一体にして設けられるので、リボ
ン・カセット21が同様のガイド部を備える必要はなく、
リボン・カセット21の小型化により手動プリンタ14本体
の小型化が図られる。
第3図は上記手動プリンタ14による記録紙A上でのプ
リント状態を示すもので、手動プリンタ14本体の印字移
動方向Xの後側となるサーマルヘッド24及びインク・リ
ボン・ガイド26側の本体側面には、その下端部から一定
の範囲でプリント確認窓14xが切り欠き形成され、イン
ク・リボン23を介したプリント出力位置を視認すること
でその位置決めが図られる。
第4図は前記ワードプロセッサ本体10及び手動プリン
タ14内に形成される電子回路の構成を示すもので、同図
において51は制御部であり、この制御部51には、キー入
力部11及び機能キー12からの各種キー入力操作信号、及
び手動プリンタ14におけるプリントスイッチ14sからの
プリント信号、そしてエンコーダ39からの手動プリンタ
14本体の移動量に応じたパルス信号、つまり、移動量検
出信号が入力される。そして、制御部51は、上記キー入
力部11、及び機能キー12、そしてプリントスイッチ14s
からの各種キー,スイッチ操作信号に応じて、記憶部5
2、表示用キャラクタジェネレータ53、印字用キャラク
タジェネレータ54、印字制御部55を制御する。また、制
御部51は、キー入力される「かな」及び「記号」等の文
字記号データを順次記憶する変換データ記憶部、キー入
力された文字記号データの中の「かな」文字に対応する
漢字検索を行なうかな/漢字変換部、検索された漢字を
記憶する候補漢字記憶部等を有し、キー入力データに基
づく文書作成機能が備えられる。そして、記憶部52は、
キー入力操作により作成された文書情報を、かな/漢字
変換された漢字、無変換のかな、カタカナ、記号及び外
字よりなる文書キャラクタデータとして記憶する。
そして、上記記憶部52に記憶された文書データの個々
のキャラクタの文字及び記号データは、表示用キャラク
タジェネレータ53を介して表示部13に出力され表示され
ると共に、印字用キャラクタジェネレータ54により実際
のキャラクタパターンとして呼出され印字制御部55に出
力される。印字制御部55には、手動プリンタ14からプリ
ントスイッチ14sのオン操作によるプリント信号が出力
された際にエンコーダ39からのエンコーダパルスが入力
され、このエンコーダパルスに同期して印字用キャラク
タジェネレータ54により呼出されたキャラクタデータを
1ライン毎に手動プリンタ14のサーマルヘッド24に転送
する。
次に、上記構成のワードプロセッサの動作について説
明する。
まず、所望の文書を作成するには、機能キー12におけ
るモード切換キーを操作してワープロモードWPを指定す
る。すると、制御部51はワープロモードWPにセットされ
る。ここで、ユーザは、ワードプロセッサ本体10のキー
入力部11及び機能キー12を操作し所望の文字,記号等を
順次入力する。
始めに、文字・記号入力キー及び機能キー12を操作し
て作成したい文書情報をキー入力すると、その入力文書
データは制御部51内でアドレス指定される変換データ記
憶部に順次記憶される。同時に、上記入力文書データ
は、表示用キャラクタジェネレータ53を介して表示部13
上に表示されていく。そして、上記所望文書のかな入力
後、かな/漢字変換キーを操作すると、制御部51内のか
な/漢字変換部にて、入力文字の先頭から定形句→熟語
→単漢字の順でかな/漢字変換処理が行なわれる。この
場合、変換後の漢字データは、記憶部52に転送され記憶
される。この後、再び上記と同様にしてかな/漢字変換
処理、そして候補漢字選択処理等を繰返し文書作成処理
を行なう。
ここで、上記かな/漢字変換処理により選択指定され
た漢字は、順次、上記制御部51内の候補漢字記憶部から
記憶部52に転送されるが、かな/漢字変換の必要が無い
かな文字,記号等は、機能キー12の無変(無変換)キー
を操作することで、そのまま記憶部52に転送される。以
上の文字記号入力処理、かな/漢字変換処理、漢字選択
処理を繰返すことで、所望の文書が作成され記憶部52に
記憶される。
次に、上記のようにしてキー入力作成した文書データ
をプリント・アウトする場合の動作について説明する。
文書データをプリントする場合は、機能キー12のモード
切換スイッチによりプリントモードPRを指定する。これ
により、制御部51はプリントモードPRにセットされ、記
憶部52は作成された文書データの読出し状態に、また、
印字制御部55は、手動プリンタ14におけるエンコーダ39
からのエンコーダパルスの入力待ち状態となる。この状
態で、ユーザは第1図及び第3図で示すように、印字ヘ
ッド部HAを記録紙Aに接触させ、プリントスイッチ14s
を押しながら手動プリンタ14本体を矢印Xの方向に移動
させる。この場合、手動プリンタ14本体の印字移動方向
Xの後側側面に形成したプリント確認窓14xを通し、サ
ーマルヘッド24及びインク・リボン23によるプリント位
置を視認することで、例えば記録紙A上の罫線等に正確
に対応させたプリント領域を定めることができる。
上記手動プリンタ14本体の移動に伴い当接部27a,27b
が記録紙Aに接すると共に、ゴムローラ29が回転し、そ
の回転が第2図における歯車31,32,33,34a,34b,35に伝
達される。そして、この歯車35の回転に伴ってエンコー
ダ・ディスク36が回転し、このエンコーダ・ディスク36
の回転によりLED37からスリット36a,36b,…を介して対
応するフォトセンサ38に送られる光が断続制御される。
この場合、手動プリンタ14本体のX方向への移動に伴
い、エンコーダ・ディスク36は正転状態にあるので、フ
ォトセンサ38から出力されるパルス信号がエンコーダ39
の出力となり、手動プリンタ14本体に対する移動量検出
信号として制御部51、及び印字制御部55に送られる。ま
た、上記エンコーダ・ディスク36を回転させる歯車35の
回転は、さらに歯車40を介して巻取り歯車41及びリボン
巻取り軸42に伝達され、インク・リボン・カセット21内
の巻取りスプール22bに伝えられる。これにより、リボ
ン巻取りスプール22bが回転し、リボン繰出しスプール2
2aからヘッド部HAにおけるサーマルヘッド24のヘッド面
及びインク・リボン・ガイド26を通り案内されてきた熱
転写インク・リボン23を巻取る。この場合、上記リボン
巻取り軸42は、手動プリンタ14本体の移動に伴い、記録
紙Aとインク・リボン23との間に滑りを生じさせないよ
う手動プリンタ14本体の移動量に合わせて回転し、ま
た、インク・リボン23は、ヘッド取付け部材25との間に
介装した弾性部材(図示せず)の作用による常時下方向
への印字圧力を有するサーマルヘッド24により記録紙A
に軽く押し当てられる。この場合、サーマルヘッド24の
記録紙Aに対する安定接触状態は、その一方側に設けら
れたローラ29、及び他方側に離間して設けられた当接部
27a,27bそれぞれの接紙状態により保持される。ここ
で、手動プリンタ14のX方向への印字移動時には、巻取
り歯車41は正転状態にあり、ストッパアーム43は所定の
角度に回動保持される。
一方、上記フォトセンサ48からエンコーダパルスとし
て出力される移動量検出信号は、上記したようにエンコ
ーダ39の出力信号として制御部51及び印字制御部55に送
られる。すると、制御部51は、エンコーダ39からの移動
量検出信号に応じて記憶部52のメモリアドレスを順次指
定し、そこに記憶されている文書データを読出し、この
文書データを印字用キャラクタジェネレータ54により個
々のキャラクタデータとして呼出し印字制御部55へ出力
する。この印字制御部55は、上記エンコーダ39からの移
動量検出信号に同期して、つまり制御部51による文書デ
ータの読出しタイミングに同期して、手動プリンタ14の
サーマルヘッド24を駆動する。このサーマルヘッド24の
駆動により、文書データがインク・リボン23を介して記
録紙A上に熱転写される。この場合、手動プリンタ14本
体の移動に伴い、インク・リボン・カセット21の繰出し
スプール22aからインク・リボン23の未使用部分が送出
され、上記サーマルヘッド24により熱転写された後の使
用済み部分がインク・リボン・ガイド26を通り同カセッ
ト21内の巻取りスプール22bに順次巻取られる。上記の
ようにして手動プリンタ14本体をX方向に移動操作する
ことにより、記憶部52に記憶されている作成文書データ
が記録紙Aに順次プリントされる。この場合、小型な手
動プリンタ14自身を移動させて記録紙A上にプリントを
行なうため、用紙サイズに関係なく、あらゆる記録紙A
に対しプリント処理を行なうことができる。
次に、上記したように、手動操作によりプリント処理
が行なえるプリンタにおいて、使用者の操作ミスによ
り、手動プリンタ14本体を、例えばX方向とは逆に移動
させようとした場合の印字ミス防止動作について説明す
る。
例えば記録紙A上で手動プリンタ14を逆移動させる
と、ゴムローラ29の逆転動作が歯車31,32,33,34a,34b,3
5,40を介して巻取り歯車41にも伝わる。この巻取り歯車
41が逆転すると、この逆転動作に伴いストッパアーム43
はその先端に設けられたストッパギア44が上記歯車40に
噛合するまで回動して止まる。この時、歯車40と巻取り
歯車41とは、互いにストッパギア44を引込む状態でその
回転動作が阻止される。これにより、上記ゴムローラ29
を始め、リボン巻取り軸42及びエンコーダ・ディスク36
の逆転動作も阻止され、手動プリンタ14の逆方向への移
動操作は勿論、インク・リボン23の送り動作、エンコー
ダパルスの出力動作が停止されることになり、手動プリ
ンタ14の逆方向操作による印字ミスは確実に防止され
る。
したがって、上記構成のワードプロセッサによれば、
手動操作による小型の手動プリンタ14を備えたので、例
えば綴じたノート等、あらゆるサイズの記録紙Aに対し
容易にプリントすることができるばかりか、上記手動プ
リンタ14のインク・リボンガイド26は、インク・リボン
・カセット21とは独立してヘッド取付け部材25に一体化
させたので、インク・リボン・カセット21の装着範囲は
サーマルヘッド24の近傍には及ばず、プリンタ14本体の
小型化、及び容易なカセット21の着脱が実現できる。
[考案の効果] 以上のように本考案によれば、装置本体を印字媒体に
当接させて移動させることで印字を行なうもので、上記
装置本体に設けられ、上記印字媒体に印字するための印
字ヘッドと、この印字ヘッドに対して上記装置本体の移
動方向の一方側に設けられ、上記装置本体が移動する際
に上記装置本体を支持して上記印字媒体上を回転するロ
ーラと、上記印字ヘッドの上部に形成されたインクリボ
ンカセット装着部と、このインクリボンカセット装着部
に装着され、上記印字ヘッドに送給されるインクリボン
を内蔵するインクリボンカセットと、上記印字ヘッドに
対して上記装置本体の移動方向の他方側に設けられ、上
記インクリボンカセットから露出する上記インクリボン
を上記印字ヘッドへ案内する案内部材と、この案内部材
上の上記インクリボンの送給方向を横断する両側に起立
し、且つ下方に突出して設けられ、上記装置本体が移動
する際に上記印字媒体に当接する当接部とを備えて構成
したので、プリンタ本体の更なる小型化を図った場合で
も、印字ヘッドの前後に対応させてインクリボンカセッ
トにリボン案内部を設けた従来装置の場合のように、イ
ンクリボンカセットの一部分が印字ヘッドの前後空間に
張出すことなく、容易にカセット着脱を行なうことが可
能であると共に、インクリボンを安定した状態でヘッド
に供給することができるようになる。
また、インクリボンを印字ヘッドに案内する案内部材
上には、インクリボンの送給方向を横断する両側に当接
部が起立し、且つ下方に突出して設けられているので、
この当接部によって印字ヘッドに送給されるインクリボ
ンは案内部材から外れることがなく、常に安定した状態
で印字ヘッドに供給される。
さらに、当接部は、下方に突出して装置本体の移動時
に印字媒体に当接するように構成されているので、装置
本体の移動時には印字ヘッドの前後両側に位置するロー
ラと当接部により装置本体が印字媒体上で支持されて装
置本体の安定走行及び印字ヘッドの印字媒体への安定接
触が可能になり、ローラを印字ヘッドの前後両側に設け
る必要がなく何れか1つで済むために、部品点数が減少
して装置の構成を簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の手動走査式プリンタの一実施例に係わ
るワードプロセッサを示す外観構成図、第2図は上記ワ
ードプロセッサのプリント部を示す構成図、第3図は上
記ワードプロセッサのプリンタによるプリント出力状態
を示す図、第4図は上記ワードプロセッサの電子回路を
示すブロック構成図である。 10……ワードプロセッサ本体、11……キー入力部、12…
…機能キー、13……表示部、14……手動プリンタ、14s
……プリントスイッチ、14x……プリント確認窓、15…
…プリント制御ライン、20……プリント部、21……イン
ク・リボン・カセット、22a……繰出しスプール、22b…
…巻取りスプール、23……熱転写インク・リボン、24…
…サーマルヘッド、25……ヘッド取付け部材、26……イ
ンク・リボン・ガイド、27a,27b……当接部、28……フ
レキシブル・プリント基板、29……ゴムローラ、30……
L字フレーム、31,32,33,34a,34b,35,40……歯車、36…
…エンコーダ・ディスク、37……LED、38……フォトセ
ンサ、39……エンコーダ、41……巻取り歯車、42……リ
ボン巻取り軸、43……ストッパアーム、44……ストッパ
ギア、51……制御部、52……記憶部、53……表示用キャ
ラクタジェネレータ、54……印字用キャラクタジェネレ
ータ、55……印字制御部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】装置本体を印字媒体に当接させて移動させ
    ることで印字を行なう手動走査式プリンタにおいて、 上記装置本体に設けられ、上記印字媒体に印字するため
    の印字ヘッドと、 この印字ヘッドに対して上記装置本体の移動方向の一方
    側に設けられ、上記装置本体が移動する際に上記装置本
    体を支持して上記印字媒体上を回転するローラと、 上記印字ヘッドの上部に形成されたインクリボンカセッ
    ト装着部と、 このインクリボンカセット装着部に装着され、上記印字
    ヘッドに送給されるインクリボンを内蔵するインクリボ
    ンカセットと、 上記印字ヘッドに対して上記装置本体の移動方向の他方
    側に設けられ、上記インクリボンカセットから露出する
    上記インクリボンを上記印字ヘッドへ案内する案内部材
    と、 この案内部材上の上記インクリボンの送給方向を横断す
    る両側に起立し、且つ下方に突出して設けられ、上記装
    置本体が移動する際に上記印字媒体に当接する当接部と を具備したことを特徴とする手動走査式プリンタ。
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