JP2024505890A - がん、自己免疫及び炎症性障害の治療に有用な三環式化合物 - Google Patents

がん、自己免疫及び炎症性障害の治療に有用な三環式化合物 Download PDF

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モーガン ローレンツ,
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アンドリュー プラチェック,
ハイフェン タン,
リニー トルゾス,
マイケル トルゾス,
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    • C07D491/20Spiro-condensed systems

Abstract

本出願は、本明細書に定義される式(I)の化合物、及びその薬学的に許容される塩に関する。本出願はまた、式(I)の化合物、及びその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物、並びにがん、自己免疫障害、及び炎症性障害などの疾患を治療するための、化合物及び組成物を使用する方法を記載する。CBM複合体経路関連がんの治療を必要としている対象においてCBM複合体経路関連がんを治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法もまた提供される。

Description

本出願は、がん、並びに自己免疫及び炎症性障害などの増殖性障害を治療するのに有用である、三環式、及び他の多環式化合物に関する。
MALT1(粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1)は、リンパ球の活性化、生存、増殖、及び分化を制御するためのNF-κBの上流シグナル伝達を介してリンパ球の増殖に関与する細胞内タンパク質である。CARMA又はCARD足場タンパク質(例えば、CARD11(CARMA1としても既知である、カスパーゼ動員ドメインファミリーメンバー11)、CARD14(CARMA2としても既知である、カスパーゼ動員ドメインファミリーメンバー14)、CARD10(CARMA3としても既知である、カスパーゼ動員ドメインファミリーメンバー10)、又はCARD9(カスパーゼ動員ドメインファミリーメンバー9))、及びBCL10(B細胞CLL/リンパ腫10)とともに、MALT1は、細胞表面抗原受容体の活性化に応じて形成される、CBM複合体の3つのサブユニットのうちの1つである。Jaworski et al.,Cell Mol Life Science 2016,73,459-473、及びJuilland and Thome.Frontiers in Immunology 2018,9,1927を参照されたい。MALT1は、少なくとも2つの機構によってNF-κBシグナル伝達を媒介することが既知である。第一に、MALT1は、足場タンパク質として機能し、TRAF6、TAB(例えば、TAB1、TAB2、TAB3)、TAK1、及びNEMO-IKKα/βなどのNF-κBシグナル伝達タンパク質を動員し、第二に、システインプロテアーゼとして、RelB、A20、又はCYLDなどのNF-κBシグナル伝達の負のレギュレーターを切断して非活性化する。Rosebeck et al.,Science,2011,331,468-472を参照されたい。
MALT1のプロテアーゼ活性は、特に、NF-κB及び関連経路が重要な役割を果たすと考えられている場合に、潜在的な治療標的として浮上している。活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC-DLBCL)は、しばしば、NF-κBの過剰活性化を特徴とする高悪性度リンパ腫であり、MALT1プロテアーゼ阻害が成長を劇的に阻害し、非常に高悪性度のABC型DLBCLのアポトーシスを促進し得ることが示されている。Ferch U,et al.,J Exp Med 2009,206,2313-2320を参照されたい。また、Hailfinger S,et al.,Proc Natl Acad Sci USA 2009,106,19946-19951も参照されたい。MALT1又は融合タンパク質API2-MALT1の既知のペプチド基質には、A20、CYLD、BCL10、RelB、レグネース(regnase)-1、ロキン(roquin)-1、NIK、及びLIMA laが含まれる。Rebeaud et al.,Nat Immunol 2008,9,272-281を参照されたい。また、Coornaert et al.,Nat Immunol 20008,9,263-271、Staal et al.,EMBO J 2011,30,1742-1752、Hailfinger et al.,PNAS 2011,108,14596-14601、Jeltsch et al.,Nat Immunol 2014,15,1079-1089、Uehata et al.,Cell 2013,153,1036-1049、Nie et al.,Nat Commun 2015,6,5908、及びBaens et al.,PLoS ONE 2014,9,e103774も参照されたい。MALT1基質の1つの一般的なプロファイルは、Kasperkiewicz,et al.Scientific Reports 8.1(2018):1-10に記載されている。
追加的に、構成的に活性なMALT1の生成につながるいくつかの染色体転座が、ABC-DLBCLで特定されており、上流の刺激とは無関係にNF-κBの活性化につながるMALT1融合タンパク質API2-MALT1/IgH-MALT1の特定は、がん及び様々な疾患におけるこのタンパク質の重要性を更に強調する。Farinha et al.,J Clinical Oncology 2005,23,6370-6378を参照されたい。更に、MALT1は、いくつかの異なる種類のがん、例えば、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病(CLL)などの血液悪性腫瘍、並びに肺腺がん、乳がん、膵臓がん、及び膠芽腫などの固形腫瘍に関与することが示されている。Jiang et al.,Cancer Research 2011,71,2183-2192を参照されたい。また、Pan et al.,Mol Cancer Res 2016,14,93-102、Penas et al.,Blood 2010,115,2214-2219、及びJ Cell Mol Med.2020 Jul;24(13):7550-7562も参照されたい。免疫調節タンパク質としてのMALT1はまた、先天性及び適応免疫にも関与しており、いくつかの炎症性障害、例えば、乾癬、多発性硬化症、関節リウマチ、シェーグレン症候群、潰瘍性大腸炎、及び慢性炎症に起因する異なる種類のアレルギー性障害に効果があり得る。Afofina et al.,FEBS Journal 2015,DOI:10.1 111/febs.13325を参照されたい。また、Lowes et al.,Ann Review Immunology 2014,32,227-255、Jabara et al.,J Allergy Clin Immunology 2013,132,151-158、Streubel et al.,Clin Cancer Research 2004,10,476-480、及びLiu et al.,Oncotarget 2016,1-14も参照されたい。近年、所見はまた、調節性T細胞(Treg)機能及び恒常性の制御におけるMALT1の重要性も示唆している。研究が、固形腫瘍を有する患者を単独で、又は免疫チェックポイント機構と組み合わせて治療するためのMALT1阻害剤の可能性を確認するために進行中である。しかしながら、MALT1阻害剤は、現在、治療的用途のために承認されていない。
Jaworski et al.,Cell Mol Life Science 2016,73,459-473 Juilland and Thome.Frontiers in Immunology 2018,9,1927 Rosebeck et al.,Science,2011,331,468-472 Ferch U,et al.,J Exp Med 2009,206,2313-2320 Hailfinger S,et al.,Proc Natl Acad Sci USA 2009,106,19946-19951 Rebeaud et al.,Nat Immunol 2008,9,272-281 Coornaert et al.,Nat Immunol 20008,9,263-271 Staal et al.,EMBO J 2011,30,1742-1752 Hailfinger et al.,PNAS 2011,108,14596-14601 Jeltsch et al.,Nat Immunol 2014,15,1079-1089 Uehata et al.,Cell 2013,153,1036-1049 Nie et al.,Nat Commun 2015,6,5908 Baens et al.,PLoS ONE 2014,9,e103774 Kasperkiewicz,et al.Scientific Reports 8.1(2018):1-10 Farinha et al.,J Clinical Oncology 2005,23,6370-6378 Jiang et al.,Cancer Research 2011,71,2183-2192 Pan et al.,Mol Cancer Res 2016,14,93-102 Penas et al.,Blood 2010,115,2214-2219 J Cell Mol Med.2020 Jul;24(13):7550-7562 Afofina et al.,FEBS Journal 2015,DOI:10.1 111/febs.13325 Lowes et al.,Ann Review Immunology 2014,32,227-255 Jabara et al.,J Allergy Clin Immunology 2013,132,151-158 Streubel et al.,Clin Cancer Research 2004,10,476-480 Liu et al.,Oncotarget 2016,1-14
したがって、本明細書では、式(I)の化合物:
Figure 2024505890000001
又はその薬学的に許容される塩が提供され、式中、X、Y、Z、Q、n、R、R、R、R、m、及びRは、本明細書に定義されるとおりである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造:
Figure 2024505890000002
又はその薬学的に許容される塩を有し、式中、X、Y、Z、Q、n、R、R、R、m、及びRは、本明細書に定義されるとおりである。
本明細書では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物もまた提供される。
CBM複合体経路関連がんの治療を必要としている対象においてCBM複合体経路関連がんを治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
がんの治療を必要としている対象においてがんを治療するための方法であって、
(a)がんを、CBM複合体経路関連がんであると特定することと、
(b)有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することと、を含む、方法もまた提供される。
がんの治療を必要としている対象においてがんを治療するための方法であって、
有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を、CBM複合体経路関連がんを有すると特定された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
対象におけるMALT1関連がんを治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を、MALT1関連がんを有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
がんの治療を必要としている対象においてがんを治療ための方法であって、
(a)がんが、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連していることを決定することと、
(b)有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することと、を含む、方法もまた提供される。
転移を阻害する治療を必要としている、がんを有する対象において転移を阻害するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
自己免疫障害の治療を必要としている対象において自己免疫障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
CBM複合体経路関連疾患又は障害の治療を必要としている対象においてCBM複合体経路関連疾患又は障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
疾患又は障害の治療を必要としている対象において疾患又は障害を治療するための方法であって、
(a)疾患又は障害を、CBM複合体経路関連疾患又は障害であると特定することと、
(b)有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することと、を含む、方法もまた提供される。
疾患又は障害の治療を必要としている対象において疾患又は障害を治療するための方法であって、
対象に、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を、CBM複合体経路関連疾患又は障害を有すると特定された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
対象におけるMALT1関連自己免疫障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を、MALT1関連自己免疫障害を有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
対象におけるMALT1関連自己免疫障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を、MALT1関連自己免疫障害を有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
自己免疫障害の治療を必要としている対象において自己免疫障害を治療するための方法であって、
(a)自己免疫障害が、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連していることを決定することと、
(b)有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することと、を含む、方法もまた提供される。
対象におけるMALT1関連自己免疫障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を、MALT1関連自己免疫障害を有すると決定された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
炎症性障害の治療を必要としている対象において炎症性障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
対象におけるMALT1関連炎症性障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を、MALT1関連炎症性障害を有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
対象におけるMALT1関連炎症性障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を、MALT1関連炎症性障害を有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
炎症性障害の治療を必要としている対象において炎症性障害を治療するための方法であって、
(a)炎症性障害が、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連していることを決定することと、
(b)有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を対象に投与することと、を含む、方法もまた提供される。
対象におけるMALT1関連炎症性障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の薬学的組成物を、MALT1関連炎症性障害を有すると決定された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
哺乳動物細胞におけるCBM複合体経路活性を阻害するための方法であって、哺乳動物細胞を、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法もまた提供される。
哺乳動物細胞におけるMALT1プロテアーゼ活性を阻害するための方法であって、哺乳動物細胞を、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法もまた提供される。
CBM複合体経路関連疾患又は障害を治療するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用もまた提供される。
CBM複合体経路関連疾患又は障害の治療のための医薬の製造に使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩もまた提供される。
他の抗がん剤(例えば、第1のMALT1阻害剤又は別のMALT1阻害剤)の投与の前、最中、又は後に、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、MALT1関連がんを有する個体を治療する方法もまた提供される。
本明細書では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を調製するためのプロセスもまた提供される。
本明細書では、本明細書に定義される化合物を調製するプロセスによって得られる、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩もまた提供される。
別途定義されない限り、本明細書に使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。方法及び材料は、本開示で使用するために本明細書に記載されており、当該技術分野で既知の他の好適な方法及び材料も使用することができる。材料、方法、及び実施例は、例示にすぎず、限定することを意図するものではない。本明細書に言及されている全ての刊行物、特許出願、特許、配列、データベースエントリ、及び他の参考文献は、それらの全体が参照により組み込まれる。矛盾する場合には、本明細書が、定義を含めて優先される。
本開示の他の特徴及び利点は、以下の発明を実施するための形態、及び特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
「化合物」という用語は、本明細書で使用される場合、示されている構造のうちの全ての立体異性体、幾何異性体、互変異性体、及び同位体富化されたバリアントを含むことを意味する。本明細書において、1つの特定の互変異性形態として名前又は構造によって特定される化合物は、別途指定されない限り、他の互変異性形態を含むことが意図される。
「互変異性体」という用語は、本明細書で使用される場合、原子の配置において構造が著しく異なるが、容易かつ迅速な平衡で存在する化合物を指し、本明細書に提供される化合物は、異なる互変異性体として示されてもよく、化合物が互変異性形態を有する場合、全ての互変異性形態は、本開示の範囲内であることが意図され、化合物の命名は、任意の互変異性体を除外しないことを理解すべきである。以下は、含まれる互変異性形態の一例である。
Figure 2024505890000003
本明細書に提供されるある特定の化合物は、1つ以上の非対称性の中心を含有し得、したがって、ラセミ混合物などの異性体の混合物中で、又は鏡像異性体的に純粋な形態で調製及び単離され得ることが理解されるであろう。
「ハロ」という用語は、ハロゲン、周期表の17族のうちの1つを指す。具体的には、この用語は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を指す。好ましくは、この用語は、フッ素又は塩素を指す。
「C1-C6アルキル」という用語は、1、2、3、4、5、又は6つの炭素原子、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、及びn-ヘキシルを含有する、直鎖又は分岐鎖炭化水素鎖を指す。同様に、C1-C3アルキル基は、1、2、又は3つの炭素原子を含有する直鎖又は分岐鎖炭化水素鎖である。
「C1-C6ハロアルキル」という用語は、各出現において独立して選択される少なくとも1つのハロゲン原子、例えば、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素により置換された炭化水素鎖を指す。ハロゲン原子は、炭化水素鎖上の任意の位置に存在してもよい。同様に、C1-C3ハロアルキル基は、少なくとも1つのハロゲン原子により置換された1、2、又は3つの炭素原子を含有する直鎖又は分岐鎖炭化水素鎖である。例えば、C1-C3ハロアルキルは、クロロメチル、フルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロエチル、例えば、1-クロロエチル及び2-クロロエチル、トリクロロエチル、例えば、1,2,2-トリクロロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、フルオロエチル、例えば、1-フルオロメチル及び2-フルオロエチル、トリフルオロエチル、例えば、1,2,2-トリフルオロエチル及び2,2,2-トリフルオロエチル、クロロプロピル、トリクロロプロピル、フルオロプロピル、トリフルオロプロピルを指し得る。
「C1-C6アルコキシ」という用語は、酸素を介して分子に結合するC1-C6アルキル基を指す。これには、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペントキシ、及びn-ヘキソキシなどの、アルキル部分(part)が直鎖又は分岐鎖であり得る部分(moiety)が含まれる。
「C1-C6ハロアルコキシ」という用語は、酸素を介して分子に結合し、アルキル基のうちの少なくとも1つの水素原子がハロゲンにより置き換えられているC1-C6アルキル基を指す。これには、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、又はトリフルオロプロポキシなどの、アルキル部分が直鎖又は分岐鎖であり得る部分が含まれる。
Figure 2024505890000004
は、単結合又は二重結合を表し、価数が許容される。例えば、
Figure 2024505890000005
本明細書で使用される場合、「シアノ」という用語は、-CNラジカルを指す。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシル」という用語は、-OHラジカルを指す。
本明細書で使用される場合、「アミノ」という用語は、-NH基を指す。
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、系中の少なくとも1つの環が芳香族である6~10の全炭素単環式又は二環式基を指す。アリール基の非限定的な例には、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチルが含まれる。1つの環のみが芳香族である二環式環系において、非芳香族環は、本明細書に定義されるシクロアルキル基であり得る。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、系中の少なくとも1つの環が芳香族であり、系中の少なくとも1つの環内の1つ以上の炭素原子が、N、O、及びSから独立して選択されるヘテロ原子により置き換えられている、5~10員の単環式又は二環式基を指す。ヘテロアリール基は、ピリドン部分などの1つ以上の原子が酸化される環(例えば、炭素、窒素、及び硫黄)を含む。ヘテロアリール基の非限定的な例には、ピリジン、ピリミジン、ピロール、イミダゾール、及びインドールが含まれる。1つの環のみが芳香族である二環式環系において、非芳香族環は、本明細書に定義されるシクロアルキル又はヘテロシクリル基であり得る。
本明細書で使用される場合、「シクロアルコキシ」という用語は、オキシ(すなわち、-O-)を通して接続された飽和又は部分的に不飽和の3~10単環式又は二環式炭化水素基を指し、二環式系は、縮合、スピロ(必要に応じて、「スピロシクロアルキル」基と称される)、及び架橋環系を含む。シクロアルコキシ基の非限定的な例には、シクロプロポキシ、シクロヘキソキシ、スピロ[2.3]ヘキソキシ、及びビシクロ[1.1.1]ペントキシが含まれる。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、飽和又は部分的に不飽和の3~10単環式又は二環式炭化水素基を指し、二環式系は、縮合、スピロ(必要に応じて、「スピロシクロアルキル」基と称される)、及び架橋環系を含む。シクロアルキル基の非限定的な例には、シクロプロピル、シクロヘキシル、スピロ[2.3]ヘキシル、及びビシクロ[1.1.1]ペンチルが含まれる。
「ヘテロシクリル」という用語は、N、O、及びSから選択される環内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する、芳香族ではない、飽和又は部分的に不飽和の3~12員の炭化水素単環式又は二環式環系を指す。二環式ヘテロシクリル基は、縮合、スピロ(必要に応じて、「スピロヘテロシクリル」基と称される)、及び架橋環系を含む。ヘテロシクリル環系は、1つ以上のC、N、又はS環員におけるオキソ置換を含み得る。ヘテロシクリル基は、例えば、「5~10員ヘテロシクリル基」として示されてもよく、これは、少なくとも1つの原子がヘテロ原子である、5、6、7、8、9、又は10個の原子を含有する環系である。例えば、1、2、又は3つのヘテロ原子、必要に応じて、1つ又は2つが存在し得る。ヘテロシクリル基は、任意の炭素原子を通して、又は窒素などのヘテロ原子を通して分子の残りに結合され得る。例示的なヘテロシクリル基には、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリノ、テトラヒドロピラニル、アゼチジニル、オキセタニル、2-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、ピロリジン-2-オン、スルホラン、イソチアゾリンS、S-ジオキシド、及びデカヒドロナフタレニルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「ジェミナル」という用語は、分子内の同じ原子に結合した置換基原子又は基を指す。
本明細書で使用される場合、「近接」という用語は、分子内の隣接原子に結合した置換基原子又は基を指す。置換基原子又は基の間の立体化学的関係は、シス、トランス、未定義、又は未解決であり得る。
本明細書で使用される場合、「オキソ」という用語は、炭素原子に結合された「=O」基を指す。
本明細書で使用される場合、記号
Figure 2024505890000006
は、分子の残部における、示される原子又は基への原子又は部分の結合点を示す。
原子X、Y、及びZを含む式(I)の化合物中の環は、2つを超える隣接する窒素原子を含有しないことを理解すべきである。
式(I)の化合物は、その薬学的に許容される塩を含む。加えて、式(I)の化合物は、必ずしも薬学的に許容される塩ではなく、式(I)の化合物を調製及び/若しくは精製するための、並びに/又は式(I)の化合物の鏡像異性体を分離のための中間体として有用であり得る、そのような化合物の他の塩も含む。式(I)の化合物の薬学的に許容される塩の非限定的な例には、トリフルオロ酢酸及び塩酸塩が含まれる。
更に、式(I)の化合物又はそれらの塩は、溶媒和物の形態で単離されてもよく、したがって、任意のそのような溶媒和物は、本開示の範囲内に含まれることが理解されるであろう。例えば、式(I)の化合物及びその塩は、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒とともに、非溶媒和形態及び溶媒和形態で存在し得る。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、実施例1~203の化合物、並びにその立体異性体及び薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、実施例1~203の化合物及びその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、実施例1~203の化合物は、遊離塩基形態にある。いくつかの実施形態では、実施例1~203の化合物は、薬学的に許容される塩の形態にある。
「薬学的に許容される」という用語は、化合物、若しくはその塩、又は組成物が、製剤を含む他の成分及び/又はそれで治療される対象と化学的及び/又は毒物学的に適合性があることを示す。
保護基は、望ましくない化学変換から潜在的に反応性の官能基を保護する一時的な置換基であり得る。用いられる特定の保護基の選択は、当業者の技能の十分な範囲内である。いくつかの考慮事項は、保護される官能基、分子内に存在する他の官能性、合成配列の各ステップでの反応条件、分子内に存在する他の保護基、保護基を除去するために必要な条件に対する官能基耐性、及び本明細書に提供される化合物の熱分解のための反応条件を含むが、これらに限定されない、保護基の選択を決定することができる。保護基化学の分野は概説されている(Greene,T.W.and Wuts,P.G.M.Protective Groups in Organic Synthesis,2.sup.ed.Wiley:New York,1991)。
窒素保護基は、望ましくない化学変換からアミン部分を保護する任意の一時的な置換基であり得る。そのような保護基がアミンに結合されるときに形成される部分の例には、アリルアミン、ベンジルアミン(例えば、ベジルアミン、p-メトキシベンジルアミン、2,4-ジメトキシベンジルアミン、及びトリチルアミン)、アセチルアミド、トリクロロアセトアンミド、トリフルオロアセトアミド、ペント-4-エンアミド、フタルイミド、カルバメート(例えば、メチルカルバメート、t-ブチルカルバメート、ベンジルカルバメート、アリルカルバメート、2,2,2-トリクロロエチルカルバメート、及び9-フルオレニルメチルカルバメート)、イミン、及びスルホンアミド(例えば、ベンゼンスルホンアミド、p-トルエンスルホンアミド、及びp-ニトロベンゼンスルホンアミド)が含まれるが、これらに限定されない。
酸素保護基は、望ましくない化学変換からヒドロキシル部分を保護する任意の一時的な置換基であり得る。そのような保護基がヒドロキシルに結合されるときに形成される部分の例には、エステル(例えば、アセチル、t-ブチルカルボニル、及びベンゾイル)、ベンジル(例えば、ベンジル、p-メトキシベンジル、及び2,4-ジメトキシベンジル、並びにトリチル)、カーボネート(例えば、メチルカーボネート、アリルカーボネート、2,2,2-トリクロロエチルカーボネート、及びベンジルカーボネート)ケタール、及びアセタール、及びエーテルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に提供される化合物はまた、そのような化合物を構成する原子のうちの1つ以上において、非天然の割合の原子同位体を含有し得る。すなわち、原子は、具体的には式(I)による化合物に関して言及される場合、天然に存在するか、又は合成的に産生されるかのいずれかで、天然の存在量を有するか、又は同位体富化された形態のいずれかで、その原子のうちの全ての同位体及び同位体混合物を含む。例えば、別途明記されない限り、水素が言及される場合、原子はH、H、H、又はそれらの混合物を指すと理解され、炭素が言及される場合、原子は11C、12C、13C、14C、又はそれらの混合物を指すと理解され、窒素が言及される場合、原子は13N、14N、15N、又はそれらの混合物を指すと理解され、酸素が言及される場合、原子は14O、15O、16O、17O、18O、又はそれらの混合物を指すと理解され、フルオロが言及される場合、原子は18F、19F、又はそれらの混合物を指すと理解される。例えば、重水素化アルキル及び重水素化アルコキシ基では、1つ以上の水素原子が重水素(H)により特異的に置き換えられている。前述の同位体のいくつかは放射性であるため、したがって、本明細書に提供される化合物はまた、放射性化合物を含む、1つ以上の原子のうちの1つ以上の同位体を有する化合物、及びそれらの混合物を含み、1つ以上の非放射性原子は、その放射性富化された同位体のうちの1つによって置き換えられている。放射標識化合物は、治療薬剤、例えば、がん治療薬剤、研究試薬、例えば、アッセイ試薬、及び診断薬剤、例えば、インビボ撮像薬剤として有用である。本明細書に提供される化合物のうちの全ての同位体変形は、放射性であるか否かにかかわらず、本開示の範囲内に包含されることが意図される。
例示的な目的のために、化合物及び主要な中間体を調製するための一般的な方法が本明細書に提供される。個々の反応ステップのより詳細な説明については、以下の実施例セクションを参照されたい。当業者は、他の合成経路を使用して本発明の化合物を合成し得ることを理解するであろう。特定の出発材料及び試薬が、スキームに示され、以下で論じられるが、他の出発材料及び試薬は、様々な誘導体及び/又は反応条件を提供するために容易に置換され得る。加えて、以下に記載される方法によって調製される化合物の多くは、当業者に周知の従来の化学を使用して、本開示に照らして更に修飾することができる。
選択された化合物がMALT1阻害剤として作用する能力は、本明細書に記載される生物学的アッセイによって示され得る。IC50値を表A及びBに示す。
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、血液がん及び固形腫瘍を含むMALT1関連がん、MALT1関連自己免疫障害、並びにMALT1関連炎症性障害などの、MALT1阻害剤によって治療され得る疾患及び障害を治療するのに有用である。
本明細書で使用される場合、「治療する」又は「治療」という用語は、治療的又は緩和的措置を指す。有益な又は所望の臨床結果には、検出可能であるか検出不可能であるかにかかわらず、疾患又は障害又は状態と関連する症状の全部又は部分的な軽減、疾患の程度の低下、疾患の状態の安定化(すなわち、悪化しない)、疾患の進行の遅延又は緩徐、疾患状態(例えば、疾患のうちの1つ以上の症状)の改善又は緩和、及び寛解(部分的であるか完全であるかにかかわらず)が含まれるが、これらに限定されない。「治療」はまた、治療を受けていない場合に予想される生存と比較して、生存を延長することを意味し得る。
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、ヒトなどの哺乳動物を含む、任意の動物を指す。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、治療及び/又は予防される疾患又は障害のうちの少なくとも1つの症状を経験及び/又は示している。
「小児対象」という用語は、本明細書で使用される場合、診断又は治療の時点で21歳未満の対象を指す。「小児」という用語は、新生児(出生から生後1ヶ月まで)、乳児(1ヶ月から2歳まで)、子供(2歳から12歳まで)、及び青年(12歳から21歳まで(22歳の誕生日までを含むが、これは含まない))を含む様々な亜集団に更に分けることができる。Berhman RE,Kliegman R,Arvin AM,Nelson WE.Nelson Textbook of Pediatrics,15th Ed.Philadelphia:W.B.Saunders Company,1996、Rudolph AM,et al.Rudolph’s Pediatrics,21st Ed.New York:McGraw-Hill,2002、及びAvery MD,First LR.Pediatric Medicine,2nd Ed.Baltimore:Williams & Wilkins;1994。いくつかの実施形態では、小児対象は、出生から生後28日まで、生後29日から2歳未満、2歳から12歳未満、又は12歳から21歳まで(22歳の誕生日までを含むが、これは含まない)である。いくつかの実施形態では、小児対象は、出生から生後28日まで、生後29日から1歳未満まで、生後1ヶ月から生後4ヶ月未満まで、生後3ヶ月から生後7ヶ月未満まで、生後6ヶ月から1歳未満まで、1歳から2歳未満まで、2歳から3歳未満まで、2歳から7歳未満まで、3歳から5歳未満まで、5歳から10歳未満まで、6歳から13歳未満まで、10歳から15歳未満まで、又は15歳から22歳未満までである。
ある特定の実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、本明細書に定義される疾患及び障害(例えば、自己免疫障害、炎症性障害、及びがん)を予防するのに有用である。「予防する」という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書に記載の疾患若しくは状態、又はその症状のうちの全部又は部分的な発症、再発又は拡散の予防を意味する。
「規制機関」という用語は、国によって薬学的薬剤の医療用途を承認するための国の機関を指す。例えば、規制機関の非限定的な例は、米国食品医薬品局(FDA)である。
NF-κB経路を通したシグナル伝達は、多くのがんに関与している。例えば、Staudt,Cold Spring Harbor Perspectives in Biology 2.6(2010):a000109、Xia,et al.Cancer Immunol.Res.2.9(2014):823-830、Xia,et al.OncoTargets and Therapy 11(2018):2063を参照されたい。NF-κBは、様々なホモ及びヘテロ二量体としてkBエンハンサー要素に結合し、いくつかの遺伝子の転写を誘導し得る、p50、p52、p65(RelA)、RelB、及びc-Relを含む、転写因子のファミリーである。ある特定の細胞表面受容体(例えば、CD28、BCR、HER1(EGFR(上皮成長因子受容体)及びERBB1としても既知である)、又はHER2(HER2/neu若しくはERBB2としても既知である))の活性化に続いて、CBM複合体が、おそらく、タンパク質キナーゼC(例えば、タンパク質キナーゼCベータ又はタンパク質キナーゼCシータ)及びBCL10-MALT1複合体の動員による、CARD又はCARMAタンパク質のリン酸化を介して形成される。例えば、Xia,et al.OncoTargets and Therapy 11(2018):2063、Shi,and Sun.Mol.Immunol.68.2(2015):546-557、Xia,et al.Cancer Immunol.Res.2.9(2014):823-830、及びPan,Mol.Cancer Res.14.1(2016):93-102を参照されたい。
本明細書の上記に記述されるように、CBM複合体は、NF-κB経路の活性化において足場タンパク質として機能することができる。形成されると、CBM複合体は、おそらく、MALT1のユビキチン化(例えば、K63結合ユビキチン化)により、IKK複合体(例えば、IKKγ(NEMOとも呼ばれる)、IKKα、及びIKKβ)を活性化することができ、これは、IKKγの動員、ユビキチン化(例えば、K63結合ユビキチン化)、及び分解をもたらし、それによって、IKKα及びIKKβを放出してIκBをリン酸化し、IκBのユビキチン化(例えば、K48結合ユビキチン化)及び分解をもたらし、NF-κB転写因子(典型的には、NF-κB1サブタイプ:p50-RelA及びp50-cRel)を核に放出する。このカスケードは、おそらく、ユビキチンリガーゼTRAF6(腫瘍壊死因子受容体(TNFR)関連因子6)によって媒介される。CBM複合体はまた、TAB1/2-TAK及び直鎖ユビキチン鎖アセンブリ複合体(LUBAC)などの付加的なタンパク質複合体を通したNF-κBシグナル伝達にも影響を及ぼし得る。例えば、Israel,Cold Spring Harbor Perspectives in Biology 2.3(2010):a000158、Xia,et al.OncoTargets and Therapy 11(2018):2063、Juilland,Front.Immunol.9(2018):1927を参照されたい。MALT1はまた、JNK経路(JNK/AP-1経路とも呼ばれる)を活性化することもできるが、この分野を研究するために少ない研究が行われている。例えば、Juilland,Front.Immunol.9(2018):1927、及びWang,et al.,Oncogenesis 6.7(2017):e365-e365を参照されたい。
加えて、MALT1は、システインプロテアーゼ活性を有する。野生型MALT1の基質の非限定的な例には、BCL10、A20、CYLD、RelB、レグネース1、ロキン-1、及びHOIL1が含まれる。加えて、API2-MALT1(cIAP2とも呼ばれる、アポトーシス2の阻害剤のアミノ末端)融合タンパク質は、NIK及びLIMA1αを切断することも示されている。MALT1によるBCL10切断は、BCL10非依存的NF-κBの活性化をもたらすと考えられている。A20(TNFアルファ誘導タンパク質3)を切断することにより、A20が、MALT1のユビキチン化、したがって、IKK複合体の動員及び活性化を低減させることが示唆されている、脱ユビキチン化酵素であるため、MALT1は、NF-κB経路の負の調節を低減させ得る。CYLD(CYLDリシン63脱ユビキチン化酵素)は、脱ユビキチン化酵素であり、この酵素の切断により、MALT1は、NF-κB経路及び/又はJNK経路を通したシグナル伝達を増加させると考えられている。RelBの切断は、典型的には、RelBがRelA及びc-Relと転写的に不活性な複合体を形成するため、NF-κB経路の負の調節の緩和をもたらす。HOIL1(RBCK1としても既知である)を切断することにより、HOIL1が直鎖ユビキチン化を減少させると考えられるため、NF-κBの負の調節が緩和されると考えられている。MALT1はまた、自動処理することもでき、これは、完全には理解されていない機構を通して、NF-κB経路を通したシグナル伝達を促進する。NIK(NF-κB誘導キナーゼ)を切断することにより、API2-MALT1プロテアーゼは、プロテアソーム分解に耐性のあるNIKのC末端断片を生成し、それによって、非標準NF-κBシグナル伝達を増加させる。LIMA1α(LIMドメイン及びアクチン結合タンパク質1)を切断することにより、このタンパク質の腫瘍抑制特性が低下し、残りの断片は発がん性特性を有し、細胞増殖、コロニー形成、及び細胞接着を促進すると考えられている。レグネース1(MCPIP-1又はZc3h12aとしても既知である、調節性RNase1)、及びロキン-1(RC3H1としても既知である)の切断は、サイトカイン、ケモカイン、並びにICOS、OX40、及びTNFなどの共刺激タンパク質のmRNAを含む、mRNAの安定化をもたらすと考えられている。この活性は、NF-κB及びJNK経路内のMALT1活性とは無関係であり得る。例えば、Afonina,et al.FEBS J.282.17(2015):3286-3297 Klein et al.Nat.Comm.6.1(2015):1-17、Baens,et al.PloS one 9.8(2014):e103774、及びJuilland,Front.Immunol.9(2018):1927を参照されたい。MALT1はまた、MYD88、TLR9、及びBCR(以下、My-T-BCR超複合体と称される)によって形成される多タンパク質超複合体によって調整される、イブルチニブ応答性細胞株及び生検試料における発がん性BCRシグナル伝達にも関与している。My-T-BCR超複合体は、エンドリソソーム上のmTORと共局在し、生存促進性NF-κB及びmTORシグナル伝達を駆動する。Phelan et al.,Nature 2018 Aug;560(7718):387-391を参照されたい。
したがって、MALT1の阻害は、NF-κB経路又はJNK経路における異常なシグナル伝達と関連する多くの種類の障害に有益な効果を提供することができる。例えば、MALT1の阻害は、以下のうちの1つ以上から生じるNF-κB又はJNK経路を通したフラックスを減少させ得る。
(1)不活性化腫瘍抑制遺伝子。不活性化され得る腫瘍抑制遺伝子の非限定的な例には、BRCA1及びp53(例えば、p53 H61L又はI123T)が含まれる。例えば、Sau,et al.Cell Stem Cell 19.1(2016):52-65、Xia,et al.Cancer Immunol.Res.2.9(2014):823-830、Johansson,et al.Oncotarget 7.38(2016):62627を参照されたい。
(2)調節不全の細胞表面受容体。細胞表面受容体の非限定的な例には、HER1及びHER2が含まれる。例えば、Xia,et al.Cancer Immunol.Res.2.9(2014):823-830、及びPan,Mol.Cancer Res.14.1(2016):93-102を参照されたい。
(3)CBM複合体のうちの1つ以上の構成成分の調節不全。CBM複合体の構成成分の非限定的な例には、MALT1、CARD11、CARD14、CARD10、CARD9、及びBCL10が含まれる。
(4)MALT1プロテアーゼ(例えば、野生型MALT1プロテアーゼ又は調節不全のMALT1プロテアーゼ)のうちの1つ以上の基質の調節不全。MALT1プロテアーゼの基質の非限定的な例には、BCL10、A20、CYLD、RelB、レグネース1、ロキン-1、HOIL1、NIK、及びLIMA1αが含まれる。
(5)CBM複合体の下流のNF-κB経路のうちの1つ以上の構成成分の調節不全。CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分の非限定的な例には、TRAF6、IKKα、IKKβ、IKKγ(NEMOとも呼ばれる)、IkBα、p50、p52、p65(RelA)、RelB、及びc-Relが含まれる。
(6)CBM複合体の下流のJNK経路のうちの1つ以上の構成成分の調節不全。CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分の非限定的な例には、JNK1(マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ8)、JNK2(マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ9)、JNK3(マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ10)、又はAP-1転写因子(例えば、c-Fos、c-Jun、ATF、又はJDPファミリーのうちのいずれかのヘテロ二量体)が含まれる。
(7)MALT1遺伝子の染色体転座によって引き起こされる1つ以上の融合タンパク質の調節不全。非限定的な例には、cIAP-MALT1融合タンパク質が含まれる。
(8)My-T-BCR超複合体のうちの1つ以上の構成成分の調節不全。My-T-BCR超複合体の構成成分の非限定的な例には、MYD88、TLR9、及びmTORが含まれる。
本明細書に関連する「CBM複合体経路」という用語は、CBMを含むシグナル伝達経路内の遺伝子、転写物、及びタンパク質を含む。例えば、NF-κB経路の多くの態様は、CBM複合体経路の一部である。CBM複合体経路は、例えば、細胞表面受容体(例えば、CD28、BCR、HER1、及びHER2)、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサー(例えば、タンパク質キナーゼCベータ又はタンパク質キナーゼCシータ)、CBM複合体の構成成分(例えば、MALT1、CARD11、CARD14、CARD10、CARD9、又はBCL10)、MALT1プロテアーゼの基質(例えば、BCL10、A20、CYLD、RelB、レグネース1、ロキン-1、HOIL1、NIK、及びLIMA1α)、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分(例えば、TAK1、TRAF6、TAB1、TAB2、TAB3、MKK7、IKKα、IKKβ、IKKγ、IkBα、p50、p65(RelA)、又はc-Rel)、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分(例えば、JNK1、JNK2、JNK3、又はAP-1転写因子)、又はMy-T-BCR超複合体の構成成分(例えば、MYD88、TLR9、又はmTOR)を含み得る。
本明細書で使用される場合、「CBM複合体経路関連疾患又は障害」という用語は、CBM複合体経路内の遺伝子、CBM複合体経路内のタンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載のCBM複合体経路内の遺伝子、CBM複合体経路内のタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する、疾患又は障害を指す。CBM複合体経路関連疾患又は障害の非限定的な例には、例えば、CBM関連原発性免疫不全症、自己免疫障害、多発性硬化症、大腸炎、乾癬、及びがんが含まれる。例えば、McGuire,et al.J.Neuroinflamm.11.1(2014):1-12、Lu,et al.,Front.Immunol.9(2018):2078、Jaworski,et al.,EMBO J.33.23(2014):2765-2781を参照されたい。CBM複合体経路関連疾患又は障害の非限定的な例には、MALT1関連がん、MALT1関連自己免疫障害、及びMALT1関連炎症性障害などのMALT1関連疾患又は障害が含まれる。
「CBM複合体経路関連自己免疫障害」という用語は、本明細書で使用される場合、CBM複合体経路遺伝子、CBM複合体経路タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CBM複合体経路遺伝子、CBM複合体経路タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する自己免疫障害を指す。CBM複合体経路関連自己免疫障害の非限定的な例が、本明細書に記載されている。
「CBM複合体経路関連炎症性障害」という用語は、本明細書で使用される場合、CBM複合体経路遺伝子、CBM複合体経路タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CBM複合体経路遺伝子、CBM複合体経路タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する炎症性障害を指す。CBM複合体経路関連炎症性障害の非限定的な例が、本明細書に記載されている。
いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連疾患又は障害は、CBM複合体経路細胞表面受容体関連がん(例えば、CD28関連がん、BCR関連がん、HER1関連がん、又はHER2関連がん)、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連するがん(例えば、タンパク質キナーゼCベータ(PKCβ)関連がん又はタンパク質キナーゼCシータ(PCKθ)関連がん)、CBM複合体関連がんの構成成分(例えば、MALT1関連がん、CARD11関連がん、CARD14関連がん、CARD10関連がん、CARD9関連がん、又はBCL10関連がん)、MALT1プロテアーゼ基質関連がん(例えば、BCL10関連がん、A20関連がん、CYLD関連がん、RelB関連がん、レグネース1関連がん、ロキン-1関連がん、HOIL1関連がん、NIK関連がん、又はLIMA1α関連がん)、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連するがん(例えば、TAK1関連がん、TRAF6関連がん、TAB1関連がん、TAB2関連がん、TAB3関連がん、MKK7関連がん、IKKα関連がん、IKKβ関連がん、IKKγ関連がん、IkBα関連がん、p50関連がん、p65(RelA)関連がん、又はc-Rel関連がん)、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連するがん(例えば、JNK1関連がん、JNK2関連がん、JNK3関連がん、又はAP-1転写因子関連がん)、MYD88関連がん、又はそれらの組み合わせなどのCBM複合体経路関連がんである。
「CBM複合体経路関連がん」という用語は、本明細書で使用される場合、(例えば、診断時に、又は以前の療法に対する耐性を生じた後に、CBM複合体経路内の遺伝子、CBM複合体経路内のタンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載のCBM複合体経路内の遺伝子、CBM複合体経路内のタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。CBM複合体経路関連がんの非限定的な例が、本明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、CBM経路関連がんは、CBM複合体経路細胞表面受容体関連がん(例えば、CD28関連がん、BCR関連がん、HER1関連がん、又はHER2関連がん)、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連するがん(例えば、タンパク質キナーゼCベータ(PKCβ)関連がん又はタンパク質キナーゼCシータ(PCKθ)関連がん、CBM複合体関連がんの構成成分(例えば、MALT1関連がん、CARD11関連がん、CARD14関連がん、CARD10関連がん、CARD9関連がん、又はBCL10関連がん)、MALT1プロテアーゼ基質関連がん(例えば、BCL10関連がん、A20関連がん、CYLD関連がん、RelB関連がん、レグネース1関連がん、ロキン1関連がん、HOIL1関連がん、NIK関連がん、又はLIMA1α関連がん)、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連するがん(例えば、TAK1関連がん、TRAF6関連がん、TAB1関連がん、TAB2関連がん、TAB3関連がん、MKK7関連がん、IKKα関連がん、IKKβ関連がん、IKKγ関連がん、IkBα関連がん、p50関連がん、p65(RelA)関連がん、又はc-Rel関連がん)、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連するがん(例えば、JNK1関連がん、JNK2関連がん、JNK3関連がん、又はAP-1転写因子関連がん)、又はそれらの組み合わせであり得る。
いくつかの実施形態では、調節不全は、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの異常な活性化をもたらす調節不全であり得る。活性化は、遺伝子増幅、活性化変異、活性化転座、転写活性化、エピジェネティックな変化、及び/又はがん遺伝子のタンパク質産物の過剰発現を含むが、これらに限定されない、任意の適切な機構を通したものであり得る。いくつかの実施形態では、調節不全は、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの異常な不活性化をもたらす調節不全であり得る。不活性化は、遺伝子欠失、不活性化変異、不活性化転座、転写サイレンシング、エピジェネティックな変化、並びに遺伝子のmRNA及び/又はタンパク質産物の分解を含むが、これらに限定されない、任意の適切な機構を通したものであり得る。典型的には、本明細書で使用される場合、調節不全は、それが活性化であるか不活性化であるかにかかわらず、NF-κB又はJNKシグナル伝達経路を通したシグナル伝達の増加をもたらす調節不全である。
「野生型」という用語は、核酸又はタンパク質(例えば、MALT1遺伝子、MALT1 mRNA、又はMALT1タンパク質)と関連する疾患又は障害を有していない(並びに必要に応じて、核酸若しくはタンパク質と関連する疾患若しくは障害を発症するリスクの増加も有していない、及び/又は遺伝子若しくはタンパク質と関連する疾患若しくは障害を有する疑いがない)対象に見出されるか、あるいは遺伝子又はタンパク質と関連する疾患又は障害(例えば、MALT1関連がん、自己免疫障害、又は炎症性障害)を有していない(並びに必要に応じて、核酸若しくはタンパク質と関連する疾患若しくは障害を発症するリスクの増加も有していない、及び/又は核酸若しくはタンパク質と関連する疾患若しくは障害を有する疑いがない対象からの細胞又は組織に見出される、核酸(例えば、MALT1遺伝子又はMALT1 mRNA)又はタンパク質(例えば、MALT1タンパク質)を記載する。
いくつかの実施形態では、対象は、CBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を伴うがん(CBM複合体経路関連関連がん)(例えば、規制機関が承認した、例えば、FDAが承認したアッセイ又はキットを使用して決定されるような)を有すると特定されているか、又は診断されている。いくつかの実施形態では、対象は、1つ以上の以前の療法に耐性のあるがんを有して有する。いくつかの実施形態では、対象は、CBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全に対して陽性である腫瘍(例えば、規制機関が承認した、例えば、FDAが承認したアッセイ又はキットを使用して決定されるような)を有する。対象は、CBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全に対して陽性である腫瘍(例えば、規制機関が承認した、例えば、FDAが承認したアッセイ又はキットを使用して、陽性と特定された)を有する対象であり得る。対象は、腫瘍が、CBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を有する(例えば、腫瘍が、規制機関が承認した、例えば、FDAが承認したキット又はアッセイを使用して、そのようなものと特定される)対象であり得る。いくつかの実施形態では、対象は、1つ以上の以前の療法に耐性のある腫瘍を有する。いくつかの実施形態では、対象は、CBM複合体経路関連関連がんを有する疑いがある。いくつかの実施形態では、対象は、1つ以上の以前の療法に耐性があると疑われる腫瘍を有する。いくつかの実施形態では、対象は、対象がCBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を有する腫瘍を有することを示す、臨床記録を有する(及び必要に応じて、臨床記録は、対象が本明細書に提供される組成物のうちのいずれかによって治療されるべきであることを示す)。いくつかの実施形態では、対象は、小児対象である。いくつかの実施形態では、対象は、対象が1つ以上の以前の療法に耐性のある腫瘍を有することを示す、臨床記録を有する。いくつかの実施形態では、対象は、組織学的検査に基づいて、CBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連すると決定されるがん(CBM複合体経路関連関連がん)を有すると特定又は診断されている。
いくつかの実施形態では、対象は、CBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を伴う自己免疫障害(CBM複合体経路関連関連自己免疫障害)(例えば、規制機関が承認した、例えば、FDAが承認したアッセイ又はキットを使用して決定されるような)を有すると特定又は診断されている。いくつかの実施形態では、対象は、CBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全に対して陽性である腫瘍(例えば、規制機関が承認した、例えば、FDAが承認したアッセイ又はキットを使用して決定されるような)を有する。いくつかの実施形態では、対象は、CBM複合体経路関連関連自己免疫障害を有する疑いがある。いくつかの実施形態では、対象は、対象がCBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を有する腫瘍を有することを示す、臨床記録を有する(及び必要に応じて、臨床記録は、対象が本明細書に提供される組成物のうちのいずれかによって治療されるべきであることを示す)。いくつかの実施形態では、対象は、小児対象である。いくつかの実施形態では、対象は、組織学的検査に基づいて、CBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連すると決定される自己免疫障害(CBM複合体経路関連関連自己免疫障害)を有すると特定又は診断されている。
いくつかの実施形態では、対象は、CBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を伴う炎症性障害(CBM複合体経路関連関連炎症性障害)(例えば、規制機関が承認した、例えば、FDAが承認したアッセイ又はキットを使用して決定されるような)を有すると特定又は診断されている。いくつかの実施形態では、対象は、CBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全に対して陽性である腫瘍(例えば、規制機関が承認した、例えば、FDAが承認したアッセイ又はキットを使用して決定されるような)を有する。いくつかの実施形態では、対象は、CBM複合体経路関連関連炎症性障害を有する疑いがある。いくつかの実施形態では、対象は、対象がCBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を有する腫瘍を有することを示す、臨床記録を有する(及び必要に応じて、臨床記録は、対象が本明細書に提供される組成物のうちのいずれかによって治療されるべきであることを示す)。いくつかの実施形態では、対象は、小児対象である。いくつかの実施形態では、対象は、組織学的検査に基づいて、CBM複合体経路関連遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、CBM複合体経路関連タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連すると決定される炎症性障害(CBM複合体経路関連関連炎症性障害)を有すると特定又は診断されている。
「CBM複合体経路細胞表面受容体関連がん」という用語は、本明細書で使用される場合、CBM複合体経路細胞表面受容体と関連する、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路細胞表面受容体関連がんは、CD28関連がん、BCR関連がん、HER1関連がん、HER2関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
関連がん」という用語は、本明細書で使用される場合、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指し、「*」は、本明細書に記載される特定のCBM複合体経路遺伝子又はタンパク質を指す。いくつかの実施形態では、関連がんは、CD28関連がん、BCR関連がん、HER1関連がん、HER2関連がん、PKCβ関連がん、PKCθ関連がん、MALT1関連がん、CARD11関連がん、CARD14関連がん、A20関連がん、CYLD関連がん、RelB関連がん、HOIL1関連がん、NIK関連がん、レグネース1関連がん、LIMA1α関連がん、ロキン-1関連がん、TRAF6関連がん、TAK1関連がん、TAB1関連がん、TAB2関連がん、TAB3関連がん、MKK7関連がん、IKKα関連がん、IKKβ関連がん、IKKγ関連がん、IkBα関連がん、p50関連がん、p65関連がん、c-Rel関連がん、JNK1関連がん、JNK2関連がん、JNK3関連がん、MYD88転写因子関連がん、及びAP-1転写因子関連がんからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、関連がんは、CD28関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、BCR関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、HER1関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、HER2関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、PKCβ関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、PKCθ関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、MALT1関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、CARD11関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、CARD14関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、A20関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、CYLD関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、RelB関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、HOIL1関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、NIK関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、レグネース1関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、LIMA1α関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、ロキン-1関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、TRAF6関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、TAK1関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、TAB1関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、TAB2関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、TAB3関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、MKK7関連がん、及びIKKα関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、IKKβ関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、IKKγ関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、IkBα関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、p50関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、p65関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、c-Rel関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、JNK1関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、JNK2関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、JNK3関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、AP-1転写因子関連がんである。いくつかの実施形態では、関連がんは、MYD88転写因子関連がんである。
遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全」(は、本明細書に記載される特定のCBM複合体経路遺伝子又はタンパク質である)という語句は、遺伝子変異(例えば、ドメイン及び融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型タンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むタンパク質の発現をもたらす遺伝子における変異、野生型タンパク質と比較して1つ以上の点変異を伴うタンパク質の発現をもたらす遺伝子における変異、野生型タンパク質と比較して少なくとも1つの挿入されたアミノ酸を伴うタンパク質の発現をもたらす遺伝子における変異、細胞内のタンパク質のレベルの増加をもたらす遺伝子重複、又は細胞内のタンパク質のレベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーター及び/又はエンハンサー)における変異)、野生型タンパク質と比較してタンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するタンパク質をもたらすmRNAの代替スプライスバージョン、又は(例えば、対照の非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達及び/又は調節不全のオートクリン/パラクリンシグナル伝達による哺乳動物細胞内の野生型タンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。更なる例として、遺伝子のコピー数の増加は、タンパク質の過剰発現をもたらし得る。例えば、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、の第1の部分及びパートナータンパク質(すなわち、それはではない)の第2の部分を含有する融合タンパク質の発現をもたらす、遺伝子又は染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、ある遺伝子と別の非遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、CD28、BCR、HER1、HER2、PKCβ、PKCθ、MALT1、CARD11、CARD14、A20、CYLD、RelB、HOIL1、NIK、レグネース1、LIMA1α、ロキン-1、TRAF6、TAK1、TAB1、TAB2、TAB3、MKK7、IKKα、IKKβ、IKKγ、IkBα、p50、p65、c-Rel、JNK1、JNK2、JNK3、MYD88、及びAP-1転写因子からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、CD28である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、BCRである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、HER1である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、HER2である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、PKCβである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、PKCθである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、MALT1である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、CARD11である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、CARD14である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、A20である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、CYLDである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、RelBである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、HOIL1である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、NIKである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、レグネース1である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、LIMA1αである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、ロキン-1である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、TRAF6である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、TAK1である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、TAB1である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、TAB2である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、TAB3である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、MKK7である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、IKKαである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、IKKβである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、IKKγである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、IkBαである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、p50である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、p65である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、c-Relである。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、JNK1である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、JNK2である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、JNK3である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、MYD88転写因子である。いくつかの実施形態では、遺伝子又はタンパク質は、AP-1転写因子である。
いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、変異を含まない*遺伝子によってコードされたタンパク質と比較して、構成的に活性であるか、又は増加した活性を有するタンパク質をコードする、遺伝子における変異であり得る。いくつかの実施形態では、遺伝子のコピー数の増加は、タンパク質の過剰発現をもたらし得る。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、CD28である。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、BCRである。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、HER1である。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、HER2である。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、PKCβである。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、PKCθである。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、CARD14である。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、CARD9である。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、CARD10である。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、CARD11である。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、MALT1である。
別の例として、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、変異を含まない遺伝子によってコードされたタンパク質と比較して、構成的に不活性であるか、又は減少した活性を有する*タンパク質をコードする、遺伝子における変異であり得る。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、A20である。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、CYLDである。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、RelBである。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、HOIL1である。いくつかの実施形態では、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルは、NIKである。
本明細書に記載される特定の遺伝子又はタンパク質と「関連する」疾患又は障害は、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する、疾患又は障害を指す。そのような疾患又は障害の非限定的な例が、本明細書に記載されている。同様に、本明細書に記載される特定の遺伝子又はタンパク質と「関連する」がんは、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。そのようながんの非限定的な例が、本明細書に記載されている。
本明細書に記載されるタンパク質の例示的な配列を以下に示す。
ヒトCD28の例示的な配列を以下に示す。
配列番号1(UniParc受託番号UPI0000043F4D)
MLRLLLALNLFPSIQVTGNKILVKQSPMLVAYDNAVNLSCKYSYNLFSREFRASLHKGLDSAVEVCVVYGNYSQQLQVYSKTGFNCDGKLGNESVTFYLQNLYVNQTDIYFCKIEVMYPPPYLDNEKSNGTIIHVKGKHLCPSPLFPGPSKPFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRS
CD28遺伝子又はCD28タンパク質の調節不全の非限定的な例は、例えば、Rohr,et al.,Leukemia 30.5(2016):1062-1070、Yoo,et al.,Haematologica 101.6(2016):757-763、及びLee,et al.,Haematologica 100.12(2015):e505に見出すことができる。
ヒトBCRの例示的な配列を以下に示す。
配列番号2(UniParc受託番号UPI000016A088)
MVDPVGFAEAWKAQFPDSEPPRMELRSVGDIEQELERCKASIRRLEQEVQERFRMIYLQTLLAKEKKSYDRQRWGFRRAAQAPDGASEPRASASRPQPAPADGADPPPAEEPEARPDGEGSPGKARPGTARRPGAAASGERDDRGPPASVAALRSNFERIRKGHGQPGADAEKPFYVNVEFHHERGLVKVNDKEVSDRISSLGSQAMQMERKKSQHGAGSSVGDASRPPYRGRSSESSCGVDGDYEDAELNPRFLKDNLIDANGGSRPPWPPLEYQPYQSIYVGGMMEGEGKGPLLRSQSTSEQEKRLTWPRRSYSPRSFEDCGGGYTPDCSSNENLTSSEEDFSSGQSSRVSPSPTTYRMFRDKSRSPSQNSQQSFDSSSPPTPQCHKRHRHCPVVVSEATIVGVRKTGQIWPNDGEGAFHGDADGSFGTPPGYGCAADRAEEQRRHQDGLPYIDDSPSSSPHLSSKGRGSRDALVSGALESTKASELDLEKGLEMRKWVLSGILASEETYLSHLEALLLPMKPLKAAATTSQPVLTSQQIETIFFKVPELYEIHKEFYDGLFPRVQQWSHQQRVGDLFQKLASQLGVYRAFVDNYGVAMEMAEKCCQANAQFAEISENLRARSNKDAKDPTTKNSLETLLYKPVDRVTRSTLVLHDLLKHTPASHPDHPLLQDALRISQNFLSSINEEITPRRQSMTVKKGEHRQLLKDSFMVELVEGARKLRHVFLFTDLLLCTKLKKQSGGKTQQYDCKWYIPLTDLSFQMVDELEAVPNIPLVPDEELDALKIKISQIKNDIQREKRANKGSKATERLKKKLSEQESLLLLMSPSMAFRVHSRNGKSYTFLISSDYERAEWRENIREQQKKCFRSFSLTSVELQMLTNSCVKLQTVHSIPLTINKEDDESPGLYGFLNVIVHSATGFKQSSNLYCTLEVDSFGYFVNKAKTRVYRDTAEPNWNEEFEIELEGSQTLRILCYEKCYNKTKIPKEDGESTDRLMGKGQVQLDPQALQDRDWQRTVIAMNGIEVKLSVKFNSREFSLKRMPSRKQTGVFGVKIAVVTKRERSKVPYIVRQCVEEIERRGMEEVGIYRVSGVATDIQALKAAFDVNNKDVSVMMSEMDVNAIAGTLKLYFRELPEPLFTDEFYPNFAEGIALSDPVAKESCMLNLLLSLPEANLLTFLFLLDHLKRVAEKEAVNKMSLHNLATVFGPTLLRPSEKESKLPANPSQPITMTDSWSLEVMSQVQVLLYFLQLEAIPAPDSKRQSILFSTEV
BCR遺伝子又はBCRタンパク質(例えば、BCR-ABL融合)の調節不全の非限定的な例は、例えば、Yang and Fu,Crit.Rev.Oncol./Hematol.93.3(2015):277-292、Weisberg,et al.Nat.Rev.Cancer 7.5(2007):345-356、及びJabbour,et al.Cancer 117.9(2011):1800-1811に見出すことができる。
ヒトHER1の例示的な配列を以下に示す。
配列番号3(UniParc受託番号UPI000003E750)
MRPSGTAGAALLALLAALCPASRALEEKKVCQGTSNKLTQLGTFEDHFLSLQRMFNNCEVVLGNLEITYVQRNYDLSFLKTIQEVAGYVLIALNTVERIPLENLQIIRGNMYYENSYALAVLSNYDANKTGLKELPMRNLQEILHGAVRFSNNPALCNVESIQWRDIVSSDFLSNMSMDFQNHLGSCQKCDPSCPNGSCWGAGEENCQKLTKIICAQQCSGRCRGKSPSDCCHNQCAAGCTGPRESDCLVCRKFRDEATCKDTCPPLMLYNPTTYQMDVNPEGKYSFGATCVKKCPRNYVVTDHGSCVRACGADSYEMEEDGVRKCKKCEGPCRKVCNGIGIGEFKDSLSINATNIKHFKNCTSISGDLHILPVAFRGDSFTHTPPLDPQELDILKTVKEITGFLLIQAWPENRTDLHAFENLEIIRGRTKQHGQFSLAVVSLNITSLGLRSLKEISDGDVIISGNKNLCYANTINWKKLFGTSGQKTKIISNRGENSCKATGQVCHALCSPEGCWGPEPRDCVSCRNVSRGRECVDKCNLLEGEPREFVENSECIQCHPECLPQAMNITCTGRGPDNCIQCAHYIDGPHCVKTCPAGVMGENNTLVWKYADAGHVCHLCHPNCTYGCTGPGLEGCPTNGPKIPSIATGMVGALLLLLVVALGIGLFMRRRHIVRKRTLRRLLQERELVEPLTPSGEAPNQALLRILKETEFKKIKVLGSGAFGTVYKGLWIPEGEKVKIPVAIKELREATSPKANKEILDEAYVMASVDNPHVCRLLGICLTSTVQLITQLMPFGCLLDYVREHKDNIGSQYLLNWCVQIAKGMNYLEDRRLVHRDLAARNVLVKTPQHVKITDFGLAKLLGAEEKEYHAEGGKVPIKWMALESILHRIYTHQSDVWSYGVTVWELMTFGSKPYDGIPASEISSILEKGERLPQPPICTIDVYMIMVKCWMIDADSRPKFRELIIEFSKMARDPQRYLVIQGDERMHLPSPTDSNFYRALMDEEDMDDVVDADEYLIPQQGFFSSPSTSRTPLLSSLSATSNNSTVACIDRNGLQSCPIKEDSFLQRYSSDPTGALTEDSIDDTFLPVPEYINQSVPKRPAGSVQNPVYHNQPLNPAPSRDPHYQDPHSTAVGNPEYLNTVQPTCVNSTFDSPAHWAQKGSHQISLDNPDYQQDFFPKEAKPNGIFKGSTAENAEYLRVAPQSSEFIGA
HER1遺伝子又はHER1タンパク質の調節不全の非限定的な例は、例えば、Zhang,et al.,Oncotarget 7.48(2016):78985、Ellison,et al.,Journal of Clinical Pathology 66.2(2013):79-89、Midha,et al.,American Journal of Cancer Research 5.9(2015):2892、及びYamamoto,et al.,Lung Cancer 63.3(2009):315-321に見出すことができる。
ヒトHER2の例示的な配列を以下に示す。
配列番号4(UniParc受託番号UPI000003F55F)
MELAALCRWGLLLALLPPGAASTQVCTGTDMKLRLPASPETHLDMLRHLYQGCQVVQGNLELTYLPTNASLSFLQDIQEVQGYVLIAHNQVRQVPLQRLRIVRGTQLFEDNYALAVLDNGDPLNNTTPVTGASPGGLRELQLRSLTEILKGGVLIQRNPQLCYQDTILWKDIFHKNNQLALTLIDTNRSRACHPCSPMCKGSRCWGESSEDCQSLTRTVCAGGCARCKGPLPTDCCHEQCAAGCTGPKHSDCLACLHFNHSGICELHCPALVTYNTDTFESMPNPEGRYTFGASCVTACPYNYLSTDVGSCTLVCPLHNQEVTAEDGTQRCEKCSKPCARVCYGLGMEHLREVRAVTSANIQEFAGCKKIFGSLAFLPESFDGDPASNTAPLQPEQLQVFETLEEITGYLYISAWPDSLPDLSVFQNLQVIRGRILHNGAYSLTLQGLGISWLGLRSLRELGSGLALIHHNTHLCFVHTVPWDQLFRNPHQALLHTANRPEDECVGEGLACHQLCARGHCWGPGPTQCVNCSQFLRGQECVEECRVLQGLPREYVNARHCLPCHPECQPQNGSVTCFGPEADQCVACAHYKDPPFCVARCPSGVKPDLSYMPIWKFPDEEGACQPCPINCTHSCVDLDDKGCPAEQRASPLTSIISAVVGILLVVVLGVVFGILIKRRQQKIRKYTMRRLLQETELVEPLTPSGAMPNQAQMRILKETELRKVKVLGSGAFGTVYKGIWIPDGENVKIPVAIKVLRENTSPKANKEILDEAYVMAGVGSPYVSRLLGICLTSTVQLVTQLMPYGCLLDHVRENRGRLGSQDLLNWCMQIAKGMSYLEDVRLVHRDLAARNVLVKSPNHVKITDFGLARLLDIDETEYHADGGKVPIKWMALESILRRRFTHQSDVWSYGVTVWELMTFGAKPYDGIPAREIPDLLEKGERLPQPPICTIDVYMIMVKCWMIDSECRPRFRELVSEFSRMARDPQRFVVIQNEDLGPASPLDSTFYRSLLEDDDMGDLVDAEEYLVPQQGFFCPDPAPGAGGMVHHRHRSSSTRSGGGDLTLGLEPSEEEAPRSPLAPSEGAGSDVFDGDLGMGAAKGLQSLPTHDPSPLQRYSEDPTVPLPSETDGYVAPLTCSPQPEYVNQPDVRPQPPSPREGPLPAARPAGATLERPKTLSPGKNGVVKDVFAFGGAVENPEYLTPQGGAAPQPHPPPAFSPAFDNLYYWDQDPPERGAPPSTFKGTPTAENPEYLGLDVPV
HER2遺伝子又はHER2タンパク質の調節不全の非限定的な例は、例えば、Petrelli,Fausto,et al.,Breast Cancer Research and Treatment 166.2(2017):339-349、Yan,et al.,Cancer and Metastasis Reviews 34.1(2015):157-164、Koshkin,et al.,Bladder Cancer 5.1(2019):1-12、及びConnell,et al.,ESMO Open 2.5(2017)に見出すことができる。
「細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連するがん」という用語は、本明細書で使用される場合、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連する遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。いくつかの実施形態では、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連するがんは、PKCβ関連がん、PCKθ関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。この段落に記載される特定の遺伝子又はタンパク質と「関連する」がんは、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。そのようながんの非限定的な例が、本明細書に記載されている。
ヒトPKCβの例示的な配列を以下に示す。
配列番号5(UniParc受託番号UPI000012DF67)
MADPAAGPPPSEGEESTVRFARKGALRQKNVHEVKNHKFTARFFKQPTFCSHCTDFIWGFGKQGFQCQVCCFVVHKRCHEFVTFSCPGADKGPASDDPRSKHKFKIHTYSSPTFCDHCGSLLYGLIHQGMKCDTCMMNVHKRCVMNVPSLCGTDHTERRGRIYIQAHIDRDVLIVLVRDAKNLVPMDPNGLSDPYVKLKLIPDPKSESKQKTKTIKCSLNPEWNETFRFQLKESDKDRRLSVEIWDWDLTSRNDFMGSLSFGISELQKASVDGWFKLLSQEEGEYFNVPVPPEGSEANEELRQKFERAKISQGTKVPEEKTTNTVSKFDNNGNRDRMKLTDFNFLMVLGKGSFGKVMLSERKGTDELYAVKILKKDVVIQDDDVECTMVEKRVLALPGKPPFLTQLHSCFQTMDRLYFVMEYVNGGDLMYHIQQVGRFKEPHAVFYAAEIAIGLFFLQSKGIIYRDLKLDNVMLDSEGHIKIADFGMCKENIWDGVTTKTFCGTPDYIAPEIIAYQPYGKSVDWWAFGVLLYEMLAGQAPFEGEDEDELFQSIMEHNVAYPKSMSKEAVAICKGLMTKHPGKRLGCGPEGERDIKEHAFFRYIDWEKLERKEIQPPYKPKARDKRDTSNFDKEFTRQPVELTPTDKLFIMNLDQNEFAGFSYTNPEFVINV
ヒトPKCθの例示的な配列を以下に示す。
配列番号6(UniParc受託番号UPI000012DF74)
MSPFLRIGLSNFDCGSCQSCQGEAVNPYCAVLVKEYVESENGQMYIQKKPTMYPPWDSTFDAHINKGRVMQIIVKGKNVDLISETTVELYSLAERCRKNNGKTEIWLELKPQGRMLMNARYFLEMSDTKDMNEFETEGFFALHQRRGAIKQAKVHHVKCHEFTATFFPQPTFCSVCHEFVWGLNKQGYQCRQCNAAIHKKCIDKVIAKCTGSAINSRETMFHKERFKIDMPHRFKVYNYKSPTFCEHCGTLLWGLARQGLKCDACGMNVHHRCQTKVANLCGINQKLMAEALAMIESTQQARCLRDTEQIFREGPVEIGLPCSIKNEARPPCLPTPGKREPQGISWESPLDEVDKMCHLPEPELNKERPSLQIKLKIEDFILHKMLGKGSFGKVFLAEFKKTNQFFAIKALKKDVVLMDDDVECTMVEKRVLSLAWEHPFLTHMFCTFQTKENLFFVMEYLNGGDLMYHIQSCHKFDLSRATFYAAEIILGLQFLHSKGIVYRDLKLDNILLDKDGHIKIADFGMCKENMLGDAKTNTFCGTPDYIAPEILLGQKYNHSVDWWSFGVLLYEMLIGQSPFHGQDEEELFHSIRMDNPFYPRWLEKEAKDLLVKLFVREPEKRLGVRGDIRQHPLFREINWEELERKEIDPPFRPKVKSPFDCSNFDKEFLNEKPRLSFADRALINSMDQNMFRNFSFMNPGMERLIS
「CBM複合体関連がんの構成成分」という用語は、本明細書で使用される場合、CBM複合体の構成成分と関連する、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。いくつかの実施形態では、CBM複合体関連がんの構成成分は、MALT1関連がん、CARD11関連がん、CARD14関連がん、CARD10関連がん、CARD9関連がん、BCL10関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CBM複合体関連がんは、MALT1関連がん、CARD11関連がん、BCL10関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。この段落に記載される特定の遺伝子又はタンパク質と「関連する」がんは、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。そのようながんの非限定的な例が、本明細書に記載されている。
「MALT1関連自己免疫障害」という用語は、本明細書で使用される場合、MALT1遺伝子、MALT1タンパク質(本明細書ではMALT1プロテアーゼタンパク質又はMALT1プロテアーゼとも呼ばれる)、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、MALT1プロテアーゼドメイン、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する自己免疫障害を指す。MALT1関連自己免疫障害の非限定的な例が、本明細書に記載されている。
「MALT1関連炎症性障害」という用語は、本明細書で使用される場合、MALT1遺伝子、MALT1タンパク質(本明細書ではMALT1プロテアーゼタンパク質又はMALT1プロテアーゼとも呼ばれる)、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、MALT1プロテアーゼドメイン、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する炎症性障害を指す。MALT1関連炎症性障害の非限定的な例が、本明細書に記載されている。
「MALT1関連がん」という用語は、本明細書で使用される場合、MALT1遺伝子、MALT1タンパク質(本明細書ではMALT1プロテアーゼタンパク質又はMALT1プロテアーゼとも呼ばれる)、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、MALT1遺伝子、MALT1タンパク質、MALT1プロテアーゼドメイン、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。MALT1関連がんの非限定的な例が、本明細書に記載されている。
「MALT1遺伝子、MALT1タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子変異(例えば、MALT1プロテアーゼドメイン及び融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型MALT1タンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むMALT1タンパク質の発現をもたらすMALT1遺伝子における変異、野生型MALT1タンパク質と比較して1つ以上の点変異を伴うMALT1タンパク質の発現をもたらすMALT1遺伝子における変異、野生型MALT1タンパク質と比較して少なくとも1つの挿入されたアミノ酸を伴うMALT1タンパク質の発現をもたらすMALT1遺伝子における変異、細胞内のMALT1タンパク質のレベルの増加をもたらす遺伝子重複、又は細胞内のMALT1タンパク質のレベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーター及び/又はエンハンサー)における変異)、野生型MALT1タンパク質と比較してMALT1タンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するMALT1タンパク質をもたらすMALT1 mRNAの代替スプライスバージョン、又は(例えば、対照の非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達及び/又は調節不全のオートクリン/パラクリンシグナル伝達による哺乳動物細胞内の野生型MALT1タンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、MALT1遺伝子、MALT1タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、変異を含まないMALT1遺伝子によってコードされたタンパク質と比較して、構成的に活性であるか、又は増加した活性を有するMALT1タンパク質をコードする、MALT1遺伝子における変異であり得る。更なる例として、MALT1遺伝子のコピー数の増加は、MALT1プロテアーゼの過剰発現をもたらし得る。例えば、MALT1遺伝子、MALT1タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、機能的プロテアーゼドメインを含むMALT1の第1の部分及びパートナータンパク質(すなわち、それはMALT1ではない)の第2の部分を含有する融合タンパク質の発現をもたらす、遺伝子又は染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、MALT1遺伝子、MALT1タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、あるMALT1遺伝子と別の非MALT1遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
ヒトMALT1の例示的な配列を以下に示す。
配列番号7(UniParc受託番号UPI000004D05E)
MSLLGDPLQALPPSAAPTGPLLAPPAGATLNRLREPLLRRLSELLDQAPEGRGWRRLAELAGSRGRLRLSCLDLEQCSLKVLEPEGSPSLCLLKLMGEKGCTVTELSDFLQAMEHTEVLQLLSPPGIKITVNPESKAVLAGQFVKLCCRATGHPFVQYQWFKMNKEIPNGNTSELIFNAVHVKDAGFYVCRVNNNFTFEFSQWSQLDVCDIPESFQRSVDGVSESKLQICVEPTSQKLMPGSTLVLQCVAVGSPIPHYQWFKNELPLTHETKKLYMVPYVDLEHQGTYWCHVYNDRDSQDSKKVEIIIGRTDEAVECTEDELNNLGHPDNKEQTTDQPLAKDKVALLIGNMNYREHPKLKAPLVDVYELTNLLRQLDFKVVSLLDLTEYEMRNAVDEFLLLLDKGVYGLLYYAGHGYENFGNSFMVPVDAPNPYRSENCLCVQNILKLMQEKETGLNVFLLDMCRKRNDYDDTIPILDALKVTANIVFGYATCQGAEAFEIQHSGLANGIFMKFLKDRLLEDKKITVLLDEVAEDMGKCHLTKGKQALEIRSSLSEKRALTDPIQGTEYSAESLVRNLQWAKAHELPESMCLKFDCGVQIQLGFAAEFSNVMIIYTSIVYKPPEIIMCDAYVTDFPLDLDIDPKDANKGTPEETGSYLVSKDLPKHCLYTRLSSLQKLKEHLVFTVCLSYQYSGLEDTVEDKQEVNVGKPLIAKLDMHRGLGRKTCFQTCLMSNGPYQSSAATSGGAGHYHSLQDPFHGVYHSHPGNPSNVTPADSCHCSRTPDAFISSFAHHASCHFSRSNVPVETTDEIPFSFSDRLRISEK
MALT1遺伝子又はMALT1タンパク質の調節不全の非限定的な例を以下の表B1に示す。
Figure 2024505890000007
「CARD11関連自己免疫障害」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD11遺伝子、CARD11タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD11遺伝子、CARD11タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する自己免疫障害を指す。
「CARD11関連炎症性障害」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD11遺伝子、CARD11タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD11遺伝子、CARD11タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する炎症性障害を指す。
「CARD11関連がん」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD11遺伝子、CARD11タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD11遺伝子、CARD11タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。CARD11関連がんの非限定的な例が、本明細書に記載されている。
「CARD11遺伝子、CARD11タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子変異(例えば、CARD11ドメイン及び融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型CARD11タンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むCARD11タンパク質の発現をもたらすCARD11遺伝子における変異、野生型CARD11タンパク質と比較して1つ以上の点変異を伴うCARD11タンパク質の発現をもたらすCARD11遺伝子における変異、野生型CARD11タンパク質と比較して少なくとも1つの挿入されたアミノ酸を伴うCARD11タンパク質の発現をもたらすCARD11遺伝子における変異、細胞内のCARD11タンパク質のレベルの増加をもたらす遺伝子重複、又は細胞内のCARD11タンパク質のレベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーター及び/又はエンハンサー)における変異)、野生型CARD11タンパク質と比較してCARD11タンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するCARD11タンパク質をもたらすCARD11 mRNAの代替スプライスバージョン、又は(例えば、対照の非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達及び/又は調節不全のオートクリン/パラクリンシグナル伝達による哺乳動物細胞内の野生型CARD11タンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、CARD11遺伝子、CARD11タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、変異を含まないCARD11遺伝子によってコードされたタンパク質と比較して、構成的に活性であるか、又は増加した活性を有するCARD11タンパク質をコードする、CARD11遺伝子における変異であり得る。更なる例として、CARD11遺伝子のコピー数の増加は、CARD11タンパク質の過剰発現をもたらし得る。例えば、CARD11遺伝子、CARD11タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、CARD11の第1の部分及びパートナータンパク質(すなわち、それはCARD11ではない)の第2の部分を含有する融合タンパク質の発現をもたらす、遺伝子又は染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、CARD11遺伝子、CARD11タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、あるCARD11遺伝子と別の非CARD11遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
ヒトCARD11の例示的な配列を以下に示す。
配列番号8(UniParc受託番号UPI00003FED38)
MPGGGPEMDDYMETLKDEEDALWENVECNRHMLSRYINPAKLTPYLRQCKVIDEQDEDEVLNAPMLPSKINRAGRLLDILHTKGQRGYVVFLESLEFYYPELYKLVTGKEPTRRFSTIVVEEGHEGLTHFLMNEVIKLQQQMKAKDLQRCELLARLRQLEDEKKQMTLTRVELLTFQERYYKMKEERDSYNDELVKVKDDNYNLAMRYAQLSEEKNMAVMRSRDLQLEIDQLKHRLNKMEEECKLERNQSLKLKNDIENRPKKEQVLELERENEMLKTKNQELQSIIQAGKRSLPDSDKAILDILEHDRKEALEDRQELVNRIYNLQEEARQAEELRDKYLEEKEDLELKCSTLGKDCEMYKHRMNTVMLQLEEVERERDQAFHSRDEAQTQYSQCLIEKDKYRKQIRELEEKNDEMRIEMVRREACIVNLESKLRRLSKDSNNLDQSLPRNLPVTIISQDFGDASPRTNGQEADDSSTSEESPEDSKYFLPYHPPQRRMNLKGIQLQRAKSPISLKRTSDFQAKGHEEEGTDASPSSCGSLPITNSFTKMQPPRSRSSIMSITAEPPGNDSIVRRYKEDAPHRSTVEEDNDSGGFDALDLDDDSHERYSFGPSSIHSSSSSHQSEGLDAYDLEQVNLMFRKFSLERPFRPSVTSVGHVRGPGPSVQHTTLNGDSLTSQLTLLGGNARGSFVHSVKPGSLAEKAGLREGHQLLLLEGCIRGERQSVPLDTCTKEEAHWTIQRCSGPVTLHYKVNHEGYRKLVKDMEDGLITSGDSFYIRLNLNISSQLDACTMSLKCDDVVHVRDTMYQDRHEWLCARVDPFTDHDLDMGTIPSYSRAQQLLLVKLQRLMHRGSREEVDGTHHTLRALRNTLQPEEALSTSDPRVSPRLSRASFLFGQLLQFVSRSENKYKRMNSNERVRIISGSPLGSLARSSLDATKLLTEKQEELDPESELGKNLSLIPYSLVRAFYCERRRPVLFTPTVLAKTLVQRLLNSGGAMEFTICKSDIVTRDEFLRRQKTETIIYSREKNPNAFECIAPANIEAVAAKNKHCLLEAGIGCTRDLIKSNIYPIVLFIRVCEKNIKRFRKLLPRPETEEEFLRVCRLKEKELEALPCLYATVEPDMWGSVEELLRVVKDKIGEEQRKTIWVDEDQL
CARD11遺伝子又はCARD11タンパク質の調節不全の非限定的な例を以下の表B2に示す。
Figure 2024505890000008
「CARD14関連自己免疫障害」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD14遺伝子、CARD14タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD14遺伝子、CARD14タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する自己免疫障害を指す。
「CARD14関連炎症性障害」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD14遺伝子、CARD14タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD14遺伝子、CARD14タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する炎症性障害を指す。
「CARD14関連がん」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD14遺伝子、CARD14タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD14遺伝子、CARD14タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。
ヒトCARD14の例示的な配列を以下に示す。
配列番号9(UniParc受託番号UPI000013D81B)
MGELCRRDSALTALDEETLWEMMESHRHRIVRCICPSRLTPYLRQAKVLCQLDEEEVLHSPRLTNSAMRAGHLLDLLKTRGKNGAIAFLESLKFHNPDVYTLVTGLQPDVDFSNFSGLMETSKLTECLAGAIGSLQEELNQEKGQKEVLLRRCQQLQEHLGLAETRAEGLHQLEADHSRMKREVSAHFHEVLRLKDEMLSLSLHYSNALQEKELAASRCRSLQEELYLLKQELQRANMVSSCELELQEQSLRTASDQESGDEELNRLKEENEKLRSLTFSLAEKDILEQSLDEARGSRQELVERIHSLRERAVAAERQREQYWEEKEQTLLQFQKSKMACQLYREKVNALQAQVCELQKERDQAYSARDSAQREISQSLVEKDSLRRQVFELTDQVCELRTQLRQLQAEPPGVLKQEARTREPCPREKQRLVRMHAICPRDDSDCSLVSSTESQLLSDLSATSSRELVDSFRSSSPAPPSQQSLYKRVAEDFGEEPWSFSSCLEIPEGDPGALPGAKAGDPHLDYELLDTADLPQLESSLQPVSPGRLDVSESGVLMRRRPARRILSQVTMLAFQGDALLEQISVIGGNLTGIFIHRVTPGSAADQMALRPGTQIVMVDYEASEPLFKAVLEDTTLEEAVGLLRRVDGFCCLSVKVNTDGYKRLLQDLEAKVATSGDSFYIRVNLAMEGRAKGELQVHCNEVLHVTDTMFQGCGCWHAHRVNSYTMKDTAAHGTIPNYSRAQQQLIALIQDMTQQCTVTRKPSSGGPQKLVRIVSMDKAKASPLRLSFDRGQLDPSRMEGSSTCFWAESCLTLVPYTLVRPHRPARPRPVLLVPRAVGKILSEKLCLLQGFKKCLAEYLSQEEYEAWSQRGDIIQEGEVSGGRCWVTRHAVESLMEKNTHALLDVQLDSVCTLHRMDIFPIVIHVSVNEKMAKKLKKGLQRLGTSEEQLLEAARQEEGDLDRAPCLYSSLAPDGWSDLDGLLSCVRQAIADEQKKVVWTEQSPR
「CARD10関連自己免疫障害」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD10遺伝子、CARD10タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD10遺伝子、CARD10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する自己免疫障害を指す。
「CARD10関連炎症性障害」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD10遺伝子、CARD10タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD10遺伝子、CARD10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する炎症性障害を指す。
「CARD10関連がん」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD10遺伝子、CARD10タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD10遺伝子、CARD10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。
「CARD10遺伝子、CARD10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子変異(例えば、CARD10ドメイン及び融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型CARD10タンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むCARD10タンパク質の発現をもたらすCARD10遺伝子における変異、野生型CARD10タンパク質と比較して1つ以上の点変異を伴うCARD10タンパク質の発現をもたらすCARD10遺伝子における変異、野生型CARD10タンパク質と比較して少なくとも1つの挿入されたアミノ酸を伴うCARD10タンパク質の発現をもたらすCARD10遺伝子における変異、細胞内のCARD10タンパク質のレベルの増加をもたらす遺伝子重複、又は細胞内のCARD10タンパク質のレベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーター及び/又はエンハンサー)における変異)、野生型CARD10タンパク質と比較してCARD10タンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するCARD10タンパク質をもたらすCARD10 mRNAの代替スプライスバージョン、又は(例えば、対照の非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達及び/又は調節不全のオートクリン/パラクリンシグナル伝達による哺乳動物細胞内の野生型CARD10タンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、CARD10遺伝子、CARD10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、変異を含まないCARD10遺伝子によってコードされたタンパク質と比較して、構成的に活性であるか、又は増加した活性を有するCARD10タンパク質をコードする、CARD10遺伝子における変異であり得る。更なる例として、CARD10遺伝子のコピー数の増加は、CARD10タンパク質の過剰発現をもたらし得る。例えば、CARD10遺伝子、CARD10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、CARD10の第1の部分及びパートナータンパク質(すなわち、それはCARD10ではない)の第2の部分を含有する融合タンパク質の発現をもたらす、遺伝子又は染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、CARD10遺伝子、CARD10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、あるCARD10遺伝子と別の非CARD10遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
ヒトCARD10の例示的な配列を以下に示す。
配列番号10(UniParc受託番号UPI0000044645)
MPGRAEAGEAEEEAGAGSGSEAEEDALWERIEGVRHRLARALNPAKLTPYLRQCRVIDEQDEEEVLSTYRFPCRVNRTGRLMDILRCRGKRGYEAFLEALEFYYPEHFTLLTGQEPAQRCSMILDEEGPEGLTQFLMTEVRRLREARKSQLQREQQLQARGRVLEEERAGLEQRLRDQQQAQERCQRLREDWEAGSLELLRLKDENYMIAMRLAQLSEEKNSAVLRSRDLQLAVDQLKLKVSRLEEECALLRRARGPPPGAEEKEKEKEKEKEPDNVDLVSELRAENQRLTASLRELQEGLQQEASRPGAPGSERILLDILEHDWREAQDSRQELCQKLHAVQGELQWAEELRDQYLQEMEDLRLKHRTLQKDCDLYKHRMATVLAQLEEIEKERDQAIQSRDRIQLQYSQSLIEKDQYRKQVRGLEAERDELLTTLTSLEGTKALLEVQLQRAQGGTCLKACASSHSLCSNLSSTWSLSEFPSPLGGPEATGEAAVMGGPEPHNSEEATDSEKEINRLSILPFPPSAGSILRRQREEDPAPPKRSFSSMSDITGSVTLKPWSPGLSSSSSSDSVWPLGKPEGLLARGCGLDFLNRSLAIRVSGRSPPGGPEPQDKGPDGLSFYGDRWSGAVVRRVLSGPGSARMEPREQRVEAAGLEGACLEAEAQQRTLLWNQGSTLPSLMDSKACQSFHEALEAWAKGPGAEPFYIRANLTLPERADPHALCVKAQEILRLVDSAYKRRQEWFCTRVDPLTLRDLDRGTVPNYQRAQQLLEVQEKCLPSSRHRGPRSNLKKRALDQLRLVRPKPVGAPAGDSPDQLLLEPCAEPERSLRPYSLVRPLLVSALRPVVLLPECLAPRLIRNLLDLPSSRLDFQVCPAESLSGEELCPSSAPGAPKAQPATPGLGSRIRAIQESVGKKHCLLELGARGVRELVQNEIYPIVIHVEVTEKNVREVRGLLGRPGWRDSELLRQCRGSEQVLWGLPCSWVQVPAHEWGHAEELAKVVRGRILQEQARLVWVECGSSRGCPSSSEA
「CARD9関連自己免疫障害」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD9遺伝子、CARD9タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD9遺伝子、CARD9タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する自己免疫障害を指す。
「CARD9関連炎症性障害」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD9遺伝子、CARD9タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD9遺伝子、CARD9タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する炎症性障害を指す。
「CARD9関連がん」という用語は、本明細書で使用される場合、CARD9遺伝子、CARD9タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、CARD9遺伝子、CARD9タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。
「CARD9遺伝子、CARD9タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子変異(例えば、CARD9ドメイン及び融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型CARD9タンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むCARD9タンパク質の発現をもたらすCARD9遺伝子における変異、野生型CARD9タンパク質と比較して1つ以上の点変異を伴うCARD9タンパク質の発現をもたらすCARD9遺伝子における変異、野生型CARD9タンパク質と比較して少なくとも1つの挿入されたアミノ酸を伴うCARD9タンパク質の発現をもたらすCARD9遺伝子における変異、細胞内のCARD9タンパク質のレベルの増加をもたらす遺伝子重複、又は細胞内のCARD9タンパク質のレベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーター及び/又はエンハンサー)における変異)、野生型CARD9タンパク質と比較してCARD9タンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するCARD9タンパク質をもたらすCARD9 mRNAの代替スプライスバージョン、又は(例えば、対照の非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達及び/又は調節不全のオートクリン/パラクリンシグナル伝達による哺乳動物細胞内の野生型CARD9タンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。別の例として、CARD9遺伝子、CARD9タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、変異を含まないCARD9遺伝子によってコードされたタンパク質と比較して、構成的に活性であるか、又は増加した活性を有するCARD9タンパク質をコードする、CARD9遺伝子における変異であり得る。更なる例として、CARD9遺伝子のコピー数の増加は、CARD9タンパク質の過剰発現をもたらし得る。例えば、CARD9遺伝子、CARD9タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、CARD9の第1の部分及びパートナータンパク質(すなわち、それはCARD9ではない)の第2の部分を含有する融合タンパク質の発現をもたらす、遺伝子又は染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、CARD9遺伝子、CARD9タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、あるCARD9遺伝子と別の非CARD9遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
ヒトCARD9の例示的な配列を以下に示す。
配列番号11(UniParc受託番号UPI000013E4EB)
MSDYENDDECWSVLEGFRVTLTSVIDPSRITPYLRQCKVLNPDDEEQVLSDPNLVIRKRKVGVLLDILQRTGHKGYVAFLESLELYYPQLYKKVTGKEPARVFSMIIDASGESGLTQLLMTEVMKLQKKVQDLTALLSSKDDFIKELRVKDSLLRKHQERVQRLKEECEAGSRELKRCKEENYDLAMRLAHQSEEKGAALMRNRDLQLEIDQLKHSLMKAEDDCKVERKHTLKLRHAMEQRPSQELLWELQQEKALLQARVQELEASVQEGKLDRSSPYIQVLEEDWRQALRDHQEQANTIFSLRKDLRQGEARRLRCMEEKEMFELQCLALRKDSKMYKDRIEAILLQMEEVAIERDQAIATREELHAQHARGLQEKDALRKQVRELGEKADELQLQVFQCEAQLLAVEGRLRRQQLETLVLSSDLEDGSPRRSQELSLPQDLEDTQLSDKGCLAGGGSPKQPFAALHQEQVLRNPHDAGLSSGEPPEKERRRLKESFENYRRKRALRKMQKGWRQGEEDRENTTGSDNTDTEGS
「BCL10関連自己免疫障害」という用語は、本明細書で使用される場合、BCL10遺伝子、BCL10タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、BCL10遺伝子、BCL10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する自己免疫障害を指す。
「BCL10関連炎症性障害」という用語は、本明細書で使用される場合、BCL10遺伝子、BCL10タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、BCL10遺伝子、BCL10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有する炎症性障害を指す。
「BCL10関連がん」という用語は、本明細書で使用される場合、BCL10遺伝子、BCL10タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、BCL10遺伝子、BCL10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。
「BCL10遺伝子、BCL10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全」という語句は、遺伝子変異(例えば、BCL10ドメイン及び融合パートナーを含む融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型BCL10タンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むBCL10タンパク質の発現をもたらすBCL10遺伝子における変異、野生型BCL10タンパク質と比較して1つ以上の点変異を伴うBCL10タンパク質の発現をもたらすBCL10遺伝子における変異、野生型BCL10タンパク質と比較して少なくとも1つの挿入されたアミノ酸を伴うBCL10タンパク質の発現をもたらすBCL10遺伝子における変異、細胞内のBCL10タンパク質のレベルの増加をもたらす遺伝子重複、又は細胞内のBCL10タンパク質のレベルの増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーター及び/又はエンハンサー)における変異)、野生型BCL10タンパク質と比較してBCL10タンパク質に少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するBCL10タンパク質をもたらすBCL10 mRNAの代替スプライスバージョン、又は(例えば、対照の非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達及び/又は調節不全のオートクリン/パラクリンシグナル伝達による哺乳動物細胞内の野生型BCL10タンパク質の発現の増加(例えば、レベルの増加)を指す。例えば、BCL10遺伝子、BCL10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、BCL10の第1の部分及びパートナータンパク質(すなわち、それはBCL10ではない)の第2の部分を含有する融合タンパク質の発現をもたらす、遺伝子又は染色体転座の結果であり得る。いくつかの例では、BCL10遺伝子、BCL10タンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、あるBCL10遺伝子と別の非BCL10遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
ヒトBCL10の例示的な配列を以下に示す。
配列番号12(UniParc受託番号UPI000012682F)
MEPTAPSLTEEDLTEVKKDALENLRVYLCEKIIAERHFDHLRAKKILSREDTEEISCRTSSRKRAGKLLDYLQENPKGLDTLVESIRREKTQNFLIQKITDEVLKLRNIKLEHLKGLKCSSCEPFPDGATNNLSRSNSDESNFSEKLRASTVMYHPEGESSTTPFFSTNSSLNLPVLEVGRTENTIFSSTTLPRPGDPGAPPLPPDLQLEEEGTCANSSEMFLPLRSRTVSRQ
BCL10遺伝子又はBCL10タンパク質の調節不全の非限定的な例を以下の表B3に示す。
Figure 2024505890000009
「MALT1プロテアーゼ基質関連がん」という用語は、本明細書で使用される場合、MALT1プロテアーゼ基質と関連する、遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。いくつかの実施形態では、MALT1プロテアーゼ基質関連がんは、BCL10関連がん、A20関連がん、CYLD関連がん、RelB関連がん、レグネース1関連がん、ロキン-1関連がん、HOIL1関連がん、NIK関連がん、LIMA1α関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、MALT1プロテアーゼ基質関連がんは、BCL10関連がん、A20関連がん、CYLD関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。この段落に記載される特定の遺伝子又はタンパク質と「関連する」がんは、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。そのようながんの非限定的な例が、本明細書に記載されている。
ヒトA20の例示的な配列を以下に示す。
配列番号13(UniParc受託番号UPI000000D92D)
MAEQVLPQALYLSNMRKAVKIRERTPEDIFKPTNGIIHHFKTMHRYTLEMFRTCQFCPQFREIIHKALIDRNIQATLESQKKLNWCREVRKLVALKTNGDGNCLMHATSQYMWGVQDTDLVLRKALFSTLKETDTRNFKFRWQLESLKSQEFVETGLCYDTRNWNDEWDNLIKMASTDTPMARSGLQYNSLEEIHIFVLCNILRRPIIVISDKMLRSLESGSNFAPLKVGGIYLPLHWPAQECYRYPIVLGYDSHHFVPLVTLKDSGPEIRAVPLVNRDRGRFEDLKVHFLTDPENEMKEKLLKEYLMVIEIPVQGWDHGTTHLINAAKLDEANLPKEINLVDDYFELVQHEYKKWQENSEQGRREGHAQNPMEPSVPQLSLMDVKCETPNCPFFMSVNTQPLCHECSERRQKNQNKLPKLNSKPGPEGLPGMALGASRGEAYEPLAWNPEESTGGPHSAPPTAPSPFLFSETTAMKCRSPGCPFTLNVQHNGFCERCHNARQLHASHAPDHTRHLDPGKCQACLQDVTRTFNGICSTCFKRTTAEASSSLSTSLPPSCHQRSKSDPSRLVRSPSPHSCHRAGNDAPAGCLSQAARTPGDRTGTSKCRKAGCVYFGTPENKGFCTLCFIEYRENKHFAAASGKVSPTASRFQNTIPCLGRECGTLGSTMFEGYCQKCFIEAQNQRFHEAKRTEEQLRSSQRRDVPRTTQSTSRPKCARASCKNILACRSEELCMECQHPNQRMGPGAHRGEPAPEDPPKQRCRAPACDHFGNAKCNGYCNECFQFKQMYG
A20遺伝子又はA20タンパク質の調節不全の非限定的な例を以下の表B4に示す。
Figure 2024505890000010
ヒトCYLDの例示的な配列を以下に示す。
配列番号14(UniParc受託番号UPI0000073A15)
MSSGLWSQEKVTSPYWEERIFYLLLQECSVTDKQTQKLLKVPKGSIGQYIQDRSVGHSRIPSAKGKKNQIGLKILEQPHAVLFVDEKDVVEINEKFTELLLAITNCEERFSLFKNRNRLSKGLQIDVGCPVKVQLRSGEEKFPGVVRFRGPLLAERTVSGIFFGVELLEEGRGQGFTDGVYQGKQLFQCDEDCGVFVALDKLELIEDDDTALESDYAGPGDTMQVELPPLEINSRVSLKVGETIESGTVIFCDVLPGKESLGYFVGVDMDNPIGNWDGRFDGVQLCSFACVESTILLHINDIIPALSESVTQERRPPKLAFMSRGVGDKGSSSHNKPKATGSTSDPGNRNRSELFYTLNGSSVDSQPQSKSKNTWYIDEVAEDPAKSLTEISTDFDRSSPPLQPPPVNSLTTENRFHSLPFSLTKMPNTNGSIGHSPLSLSAQSVMEELNTAPVQESPPLAMPPGNSHGLEVGSLAEVKENPPFYGVIRWIGQPPGLNEVLAGLELEDECAGCTDGTFRGTRYFTCALKKALFVKLKSCRPDSRFASLQPVSNQIERCNSLAFGGYLSEVVEENTPPKMEKEGLEIMIGKKKGIQGHYNSCYLDSTLFCLFAFSSVLDTVLLRPKEKNDVEYYSETQELLRTEIVNPLRIYGYVCATKIMKLRKILEKVEAASGFTSEEKDPEEFLNILFHHILRVEPLLKIRSAGQKVQDCYFYQIFMEKNEKVGVPTIQQLLEWSFINSNLKFAEAPSCLIIQMPRFGKDFKLFKKIFPSLELNITDLLEDTPRQCRICGGLAMYECRECYDDPDISAGKIKQFCKTCNTQVHLHPKRLNHKYNPVSLPKDLPDWDWRHGCIPCQNMELFAVLCIETSHYVAFVKYGKDDSAWLFFDSMADRDGGQNGFNIPQVTPCPEVGEYLKMSLEDLHSLDSRRIQGCARRLLCDAYMCMYQSPTMSLYK
CYLD遺伝子又はCYLDタンパク質の調節不全の非限定的な例は、例えば、Massoumi,Future Oncology 7.2(2011):285-297、Alameda,J.P.,et al.,Oncogene 29.50(2010):6522-6532、Williams,et al.,Modern Pathology(2020):1-13、及びCourtois and Gilmore.Oncogene 25.51(2006):6831-6843に見出すことができる。
ヒトRelBの例示的な配列を以下に示す。
配列番号15(UniParc受託番号UPI00000012B7)
MLRSGPASGPSVPTGRAMPSRRVARPPAAPELGALGSPDLSSLSLAVSRSTDELEIIDEYIKENGFGLDGGQPGPGEGLPRLVSRGAASLSTVTLGPVAPPATPPPWGCPLGRLVSPAPGPGPQPHLVITEQPKQRGMRFRYECEGRSAGSILGESSTEASKTLPAIELRDCGGLREVEVTACLVWKDWPHRVHPHSLVGKDCTDGICRVRLRPHVSPRHSFNNLGIQCVRKKEIEAAIERKIQLGIDPYNAGSLKNHQEVDMNVVRICFQASYRDQQGQMRRMDPVLSEPVYDKKSTNTSELRICRINKESGPCTGGEELYLLCDKVQKEDISVVFSRASWEGRADFSQADVHRQIAIVFKTPPYEDLEIVEPVTVNVFLQRLTDGVCSEPLPFTYLPRDHDSYGVDKKRKRGMPDVLGELNSSDPHGIESKRRKKKPAILDHFLPNHGSGPFLPPSALLPDPDFFSGTVSLPGLEPPGGPDLLDDGFAYDPTAPTLFTMLDLLPPAPPHASAVVCSGGAGAVVGETPGPEPLTLDSYQAPGPGDGGTASLVGSNMFPNHYREAAFGGGLLSPGPEAT
ヒトレグネース1の例示的な配列を以下に示す。
配列番号16(UniParc受託番号UPI000004D30E)
MSGPCGEKPVLEASPTMSLWEFEDSHSRQGTPRPGQELAAEEASALELQMKVDFFRKLGYSSTEIHSVLQKLGVQADTNTVLGELVKHGTATERERQTSPDPCPQLPLVPRGGGTPKAPNLEPPLPEEEKEGSDLRPVVIDGSNVAMSHGNKEVFSCRGILLAVNWFLERGHTDITVFVPSWRKEQPRPDVPITDQHILRELEKKKILVFTPSRRVGGKRVVCYDDRFIVKLAYESDGIVVSNDTYRDLQGERQEWKRFIEERLLMYSFVNDKFMPPDDPLGRHGPSLDNFLRKKPLTLEHRKQPCPYGRKCTYGIKCRFFHPERPSCPQRSVADELRANALLSPPRAPSKDKNGRRPSPSSQSSSLLTESEQCSLDGKKLGAQASPGSRQEGLTQTYAPSGRSLAPSGGSGSSFGPTDWLPQTLDSLPYVSQDCLDSGIGSLESQMSELWGVRGGGPGEPGPPRAPYTGYSPYGSELPATAAFSAFGRAMGAGHFSVPADYPPAPPAFPPREYWSEPYPLPPPTSVLQEPPVQSPGAGRSPWGRAGSLAKEQASVYTKLCGVFPPHLVEAVMGRFPQLLDPQQLAAEILSYKSQHPSE
ヒトロキン-1の例示的な配列を以下に示す。
配列番号17(UniParc受託番号UPI00001D7DA8)
MPVQAPQWTDFLSCPICTQTFDETIRKPISLGCGHTVCKMCLNKLHRKACPFDQTTINTDIELLPVNSALLQLVGAQVPEQQPITLCSGVEDTKHYEEAKKCVEELALYLKPLSSARGVGLNSTTQSVLSRPMQRKLVTLVHCQLVEEEGRIRAMRAARSLGERTVTELILQHQNPQQLSSNLWAAVRARGCQFLGPAMQEEALKLVLLALEDGSALSRKVLVLFVVQRLEPRFPQASKTSIGHVVQLLYRASCFKVTKRDEDSSLMQLKEEFRTYEALRREHDSQIVQIAMEAGLRIAPDQWSSLLYGDQSHKSHMQSIIDKLQTPASFAQSVQELTIALQRTGDPANLNRLRPHLELLANIDPSPDAPPPTWEQLENGLVAVRTVVHGLVDYIQNHSKKGADQQQPPQHSKYKTYMCRDMKQRGGCPRGASCTFAHSQEELEKFRKMNKRLVPRRPLSASLGQLNEVGLPSAAILPDEGAVDLPSRKPPALPNGIVSTGNTVTQLIPRGTDPSYDSSLKPGKIDHLSSSAPGSPPDLLESVPKSISALPVNPHSIPPRGPADLPPMPVTKPLQMVPRGSQLYPAQQTDVYYQDPRGAAPPFEPAPYQQGMYYTPPPQCVSRFVRPPPSAPEPAPPYLDHYPPYLQERVVNSQYGTQPQQYPPIYPSHYDGRRVYPAPSYTREEIFRESPIPIEIPPAAVPSYVPESRERYQQIESYYPVAPHPTQIRPSYLREPPYSRLPPPPQPHPSLDELHRRRKEIMAQLEERKVISPPPFAPSPTLPPTFHPEEFLDEDLKVAGKYKGNDYSQYSPWSCDTIGSYIGTKDAKPKDVVAAGSVEMMNVESKGMRDQRLDLQRRAAETSDDDLIPFGDRPTVSRFGAISRTSKTIYQGAGPMQAMAPQGAPTKSINISDYSPYGTHGGWGASPYSPHQNIPSQGHFSERERISMSEVASHGKPLPSAEREQLRLELQQLNHQISQQTQLRGLEAVSNRLVLQREANTLAGQSQPPPPPPPKWPGMISSEQLSLELHQVEREIGKRTRELSMENQCSLDMKSKLNTSKQAENGQPEPQNKVPAEDLTLTFSDVPNGSALTQENISLLSNKTSSLNLSEDPEGGGDNNDSQRSGVTPSSAPヒトHOIL1の例示的な配列を以下に示す。
配列番号17(UniParc受託番号UPI000006F045)
MDEKTKKAEEMALSLTRAVAGGDEQVAMKCAIWLAEQRVPLSVQLKPEVSPTQDIRLWVSVEDAQMHTVTIWLTVRPDMTVASLKDMVFLDYGFPPVLQQWVIGQRLARDQETLHSHGVRQNGDSAYLYLLSARNTSLNPQELQRERQLRMLEDLGFKDLTLQPRGPLEPGPPKPGVPQEPGRGQPDAVPEPPPVGWQCPGCTFINKPTRPGCEMCCRARPEAYQVPASYQPDEEERARLAGEEEALRQYQQRKQQQQEGNYLQHVQLDQRSLVLNTEPAECPVCYSVLAPGEAVVLRECLHTFCRECLQGTIRNSQEAEVSCPFIDNTYSCSGKLLEREIKALLTPEDYQRFLDLGISIAENRSAFSYHCKTPDCKGWCFFEDDVNEFTCPVCFHVNCLLCKAIHEQMNCKEYQEDLALRAQNDVAARQTTEMLKVMLQQGEAMRCPQCQIVVQKKDGCDWIRCTVCHTEICWVTKGPRWGPGGPGDTSGGCRCRVNGIPCHPSCQNCH
ヒトNIKの例示的な配列を以下に示す。
配列番号18(UniParc受託番号UPI0000074220)
MAVMEMACPGAPGSAVGQQKELPKAKEKTPPLGKKQSSVYKLEAVEKSPVFCGKWEILNDVITKGTAKEGSEAGPAAISIIAQAECENSQEFSPTFSERIFIAGSKQYSQSESLDQIPNNVAHATEGKMARVCWKGKRRSKARKKRKKKSSKSLAHAGVALAKPLPRTPEQESCTIPVQEDESPLGAPYVRNTPQFTKPLKEPGLGQLCFKQLGEGLRPALPRSELHKLISPLQCLNHVWKLHHPQDGGPLPLPTHPFPYSRLPHPFPFHPLQPWKPHPLESFLGKLACVDSQKPLPDPHLSKLACVDSPKPLPGPHLEPSCLSRGAHEKFSVEEYLVHALQGSVSSGQAHSLTSLAKTWAARGSRSREPSPKTEDNEGVLLTEKLKPVDYEYREEVHWATHQLRLGRGSFGEVHRMEDKQTGFQCAVKKVRLEVFRAEELMACAGLTSPRIVPLYGAVREGPWVNIFMELLEGGSLGQLVKEQGCLPEDRALYYLGQALEGLEYLHSRRILHGDVKADNVLLSSDGSHAALCDFGHAVCLQPDGLGKSLLTGDYIPGTETHMAPEVVLGRSCDAKVDVWSSCCMMLHMLNGCHPWTQFFRGPLCLKIASEPPPVREIPPSCAPLTAQAIQEGLRKEPIHRVSAAELGGKVNRALQQVGGLKSPWRGEYKEPRHPPPNQANYHQTLHAQPRELSPRAPGPRPAEETTGRAPKLQPPLPPEPPEPNKSPPLTLSKEESGMWEPLPLSSLEPAPARNPSSPERKATVPEQELQQLEIELFLNSLSQPFSLEEQEQILSCLSIDSLSLSDDSEKNPSKASQSSRDTLSSGVHSWSSQAEARSSSWNMVLARGRPTDTPSYFNGVKVQIQSLNGEHLHIREFHRVKVGDIATGISSQIPAAAFSLVTKDGQPVRYDMEVPDSGIDLQCTLAPDGSFAWSWRVKHGQLENRP
ヒトLIMA1αの例示的な配列を以下に示す。
配列番号19(UniParc受託番号UPI000002A906)
MENCLGESRHEVEKSEISENTDASGKIEKYNVPLNRLKMMFEKGEPTQTKILRAQSRSASGRKISENSYSLDDLEIGPGQLSSSTFDSEKNESRRNLELPRLSETSIKDRMAKYQAAVSKQSSSTNYTNELKASGGEIKIHKMEQKENVPPGPEVCITHQEGEKISANENSLAVRSTPAEDDSRDSQVKSEVQQPVHPKPLSPDSRASSLSESSPPKAMKKFQAPARETCVECQKTVYPMERLLANQQVFHISCFRCSYCNNKLSLGTYASLHGRIYCKPHFNQLFKSKGNYDEGFGHRPHKDLWASKNENEEILERPAQLANARETPHSPGVEDAPIAKVGVLAASMEAKASSQQEKEDKPAETKKLRIAWPPPTELGSSGSALEEGIKMSKPKWPPEDEISKPEVPEDVDLDLKKLRRSSSLKERSRPFTVAASFQSTSVKSPKTVSPPIRKGWSMSEQSEESVGGRVAERKQVENAKASKKNGNVGKTTWQNKESKGETGKRSKEGHSLEMENENLVENGADSDEDDNSFLKQQSPQEPKSLNWSSFVDNTFAEEFTTQNQKSQDVELWEGEVVKELSVEEQIKRNRYYDEDEDEE
「CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連するがん」という用語は、本明細書で使用される場合、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連する遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。いくつかの実施形態では、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連するがんは、TAK1関連がん、TRAF6関連がん、TAB1関連がん、TAB2関連がん、TAB3関連がん、MKK7関連がん、IKKα関連がん、IKKβ関連がん、IKKγ関連がん、IkBα関連がん、p50関連がん、p65(RelA)関連がん、c-Rel関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連するがんは、IKKγ関連がんである。この段落に記載される特定の遺伝子又はタンパク質と「関連する」がんは、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。そのようながんの非限定的な例が、本明細書に記載されている。
ヒトTAK1の例示的な配列を以下に示す。
配列番号20(UniParc受託番号UPI000012EAD6)
MSTASAASSSSSSSAGEMIEAPSQVLNFEEIDYKEIEVEEVVGRGAFGVVCKAKWRAKDVAIKQIESESERKAFIVELRQLSRVNHPNIVKLYGACLNPVCLVMEYAEGGSLYNVLHGAEPLPYYTAAHAMSWCLQCSQGVAYLHSMQPKALIHRDLKPPNLLLVAGGTVLKICDFGTACDIQTHMTNNKGSAAWMAPEVFEGSNYSEKCDVFSWGIILWEVITRRKPFDEIGGPAFRIMWAVHNGTRPPLIKNLPKPIESLMTRCWSKDPSQRPSMEEIVKIMTHLMRYFPGADEPLQYPCQYSDEGQSNSATSTGSFMDIASTNTSNKSDTNMEQVPATNDTIKRLESKLLKNQAKQQSESGRLSLGASRGSSVESLPPTSEGKRMSADMSEIEARIAATTAYSKPKRGHRKTASFGNILDVPEIVISGNGQPRRRSIQDLTVTGTEPGQVSSRSSSPSVRMITTSGPTSEKPTRSHPWTPDDSTDTNGSDNSIPMAYLTLDHQLQPLAPCPNSKESMAVFEQHCKMAQEYMKVQTEIALLLQRKQELVAELDQDEKDQQNTSRLVQEHKKLLDENKSLSTYYQQCKKQLEVIRSQQQKRQGTS
ヒトTRAF6の例示的な配列を以下に示す。
配列番号21(UniParc受託番号UPI000000D924)
MSLLNCENSCGSSQSESDCCVAMASSCSAVTKDDSVGGTASTGNLSSSFMEEIQGYDVEFDPPLESKYECPICLMALREAVQTPCGHRFCKACIIKSIRDAGHKCPVDNEILLENQLFPDNFAKREILSLMVKCPNEGCLHKMELRHLEDHQAHCEFALMDCPQCQRPFQKFHINIHILKDCPRRQVSCDNCAASMAFEDKEIHDQNCPLANVICEYCNTILIREQMPNHYDLDCPTAPIPCTFSTFGCHEKMQRNHLARHLQENTQSHMRMLAQAVHSLSVIPDSGYISEVRNFQETIHQLEGRLVRQDHQIRELTAKMETQSMYVSELKRTIRTLEDKVAEIEAQQCNGIYIWKIGNFGMHLKCQEEEKPVVIHSPGFYTGKPGYKLCMRLHLQLPTAQRCANYISLFVHTMQGEYDSHLPWPFQGTIRLTILDQSEAPVRQNHEEIMDAKPELLAFQRPTIPRNPKGFGYVTFMHLEALRQRTFIKDDTLLVRCEVSTRFDMGSLRREGFQPRSTDAGV
ヒトTAB1の例示的な配列を以下に示す。
配列番号22(UniParc受託番号UPI0000136861)
MAAQRRSLLQSEQQPSWTDDLPLCHLSGVGSASNRSYSADGKGTESHPPEDSWLKFRSENNCFLYGVFNGYDGNRVTNFVAQRLSAELLLGQLNAEHAEADVRRVLLQAFDVVERSFLESIDDALAEKASLQSQLPEGVPQHQLPPQYQKILERLKTLEREISGGAMAVVAVLLNNKLYVANVGTNRALLCKSTVDGLQVTQLNVDHTTENEDELFRLSQLGLDAGKIKQVGIICGQESTRRIGDYKVKYGYTDIDLLSAAKSKPIIAEPEIHGAQPLDGVTGFLVLMSEGLYKALEAAHGPGQANQEIAAMIDTEFAKQTSLDAVAQAVVDRVKRIHSDTFASGGERARFCPRHEDMTLLVRNFGYPLGEMSQPTPSPAPAAGGRVYPVSVPYSSAQSTSKTSVTLSLVMPSQGQMVNGAHSASTLDEATPTLTNQSPTLTLQSTNTHTQSSSSSSDGGLFRSRPAHSLPPGEDGRVEPYVDFAEFYRLWSVDHGEQSVVTAP
ヒトTAB2の例示的な配列を以下に示す。
配列番号23(UniParc受託番号UPI0000073C75)
MAQGSHQIDFQVLHDLRQKFPEVPEVVVSRCMLQNNNNLDACCAVLSQESTRYLYGEGDLNFSDDSGISGLRNHMTSLNLDLQSQNIYHHGREGSRMNGSRTLTHSISDGQLQGGQSNSELFQQEPQTAPAQVPQGFNVFGMSSSSGASNSAPHLGFHLGSKGTSSLSQQTPRFNPIMVTLAPNIQTGRNTPTSLHIHGVPPPVLNSPQGNSIYIRPYITTPGGTTRQTQQHSGWVSQFNPMNPQQVYQPSQPGPWTTCPASNPLSHTSSQQPNQQGHQTSHVYMPISSPTTSQPPTIHSSGSSQSSAHSQYNIQNISTGPRKNQIEIKLEPPQRNNSSKLRSSGPRTSSTSSSVNSQTLNRNQPTVYIAASPPNTDELMSRSQPKVYISANAATGDEQVMRNQPTLFISTNSGASAASRNMSGQVSMGPAFIHHHPPKSRAIGNNSATSPRVVVTQPNTKYTFKITVSPNKPPAVSPGVVSPTFELTNLLNHPDHYVETENIQHLTDPTLAHVDRISETRKLSMGSDDAAYTQALLVHQKARMERLQRELEIQKKKLDKLKSEVNEMENNLTRRRLKRSNSISQIPSLEEMQQLRSCNRQLQIDIDCLTKEIDLFQARGPHFNPSAIHNFYDNIGFVGPVPPKPKDQRSIIKTPKTQDTEDDEGAQWNCTACTFLNHPALIRCEQCEMPRHF
ヒトTAB3の例示的な配列を以下に示す。
配列番号24(UniParc受託番号UPI0000071648)
MAQSSPQLDIQVLHDLRQRFPEIPEGVVSQCMLQNNNNLEACCRALSQESSKYLYMEYHSPDDNRMNRNRLLHINLGIHSPSSYHPGDGAQLNGGRTLVHSSSDGHIDPQHAAGKQLICLVQEPHSAPAVVAATPNYNPFFMNEQNRSAATPPSQPPQQPSSMQTGMNPSAMQGPSPPPPPPSYMHIPRYSTNPITVTVSQNLPSGQTVPRALQILPQIPSNLYGSPGSIYIRQTSQSSSGRQTPQSTPWQSSPQGPVPHYSQRPLPVYPHQQNYQPSQYSPKQQQIPQSAYHSPPPSQCPSPFSSPQHQVQPSQLGHIFMPPSPSTTPPHPYQQGPPSYQKQGSHSVAYLPYTASSLSKGSMKKIEITVEPSQRPGTAINRSPSPISNQPSPRNQHSLYTATTPPSSSPSRGISSQPKPPFSVNPVYITYTQPTGPSCTPSPSPRVIPNPTTVFKITVGRATTENLLNLVDQEERSAAPEPIQPISVIPGSGGEKGSHKYQRSSSSGSDDYAYTQALLLHQRARMERLAKQLKLEKEELERLKSEVNGMEHDLMQRRLRRVSCTTAIPTPEEMTRLRSMNRQLQINVDCTLKEVDLLQSRGNFDPKAMNNFYDNIEPGPVVPPKPSKKDSSDPCTIERKARRISVTSKVQADIHDTQAAAADEHRTGSTQSPRTQPRDEDYEGAPWNCDSCTFLNHPALNRCEQCEMPRYT
ヒトMKK7の例示的な配列を以下に示す。
配列番号25(UniParc受託番号UPI000012F494)
MAASSLEQKLSRLEAKLKQENREARRRIDLNLDISPQRPRPTLQLPLANDGGSRSPSSESSPQHPTPPARPRHMLGLPSTLFTPRSMESIEIDQKLQEIMKQTGYLTIGGQRYQAEINDLENLGEMGSGTCGQVWKMRFRKTGHVIAVKQMRRSGNKEENKRILMDLDVVLKSHDCPYIVQCFGTFITNTDVFIAMELMGTCAEKLKKRMQGPIPERILGKMTVAIVKALYYLKEKHGVIHRDVKPSNILLDERGQIKLCDFGISGRLVDSKAKTRSAGCAAYMAPERIDPPDPTKPDYDIRADVWSLGISLVELATGQFPYKNCKTDFEVLTKVLQEEPPLLPGHMGFSGDFQSFVKDCLTKDHRKRPKYNKLLEHSFIKRYETLEVDVASWFKDVMAKTESPRTSGVLSQPHLPFFR
ヒトIKKαの例示的な配列を以下に示す。
配列番号26(UniParc受託番号UPI000013D6C7)
MERPPGLRPGAGGPWEMRERLGTGGFGNVCLYQHRELDLKIAIKSCRLELSTKNRERWCHEIQIMKKLNHANVVKACDVPEELNILIHDVPLLAMEYCSGGDLRKLLNKPENCCGLKESQILSLLSDIGSGIRYLHENKIIHRDLKPENIVLQDVGGKIIHKIIDLGYAKDVDQGSLCTSFVGTLQYLAPELFENKPYTATVDYWSFGTMVFECIAGYRPFLHHLQPFTWHEKIKKKDPKCIFACEEMSGEVRFSSHLPQPNSLCSLVVEPMENWLQLMLNWDPQQRGGPVDLTLKQPRCFVLMDHILNLKIVHILNMTSAKIISFLLPPDESLHSLQSRIERETGINTGSQELLSETGISLDPRKPASQCVLDGVRGCDSYMVYLFDKSKTVYEGPFASRSLSDCVNYIVQDSKIQLPIIQLRKVWAEAVHYVSGLKEDYSRLFQGQRAAMLSLLRYNANLTKMKNTLISASQQLKAKLEFFHKSIQLDLERYSEQMTYGISSEKMLKAWKEMEEKAIHYAEVGVIGYLEDQIMSLHAEIMELQKSPYGRRQGDLMESLEQRAIDLYKQLKHRPSDHSYSDSTEMVKIIVHTVQSQDRVLKELFGHLSKLLGCKQKIIDLLPKVEVALSNIKEADNTVMFMQGKRQKEIWHLLKIACTQSSARSLVGSSLEGAVTPQTSAWLPPTSAEHDHSLSCVVTPQDGETSAQMIEENLNCLGHLSTIIHEANEEQGNSMMNLDWSWLTE
ヒトIKKβの例示的な配列を以下に示す。
配列番号27(UniParc受託番号UPI0000033729)
MSWSPSLTTQTCGAWEMKERLGTGGFGNVIRWHNQETGEQIAIKQCRQELSPRNRERWCLEIQIMRRLTHPNVVAARDVPEGMQNLAPNDLPLLAMEYCQGGDLRKYLNQFENCCGLREGAILTLLSDIASALRYLHENRIIHRDLKPENIVLQQGEQRLIHKIIDLGYAKELDQGSLCTSFVGTLQYLAPELLEQQKYTVTVDYWSFGTLAFECITGFRPFLPNWQPVQWHSKVRQKSEVDIVVSEDLNGTVKFSSSLPYPNNLNSVLAERLEKWLQLMLMWHPRQRGTDPTYGPNGCFKALDDILNLKLVHILNMVTGTIHTYPVTEDESLQSLKARIQQDTGIPEEDQELLQEAGLALIPDKPATQCISDGKLNEGHTLDMDLVFLFDNSKITYETQISPRPQPESVSCILQEPKRNLAFFQLRKVWGQVWHSIQTLKEDCNRLQQGQRAAMMNLLRNNSCLSKMKNSMASMSQQLKAKLDFFKTSIQIDLEKYSEQTEFGITSDKLLLAWREMEQAVELCGRENEVKLLVERMMALQTDIVDLQRSPMGRKQGGTLDDLEEQARELYRRLREKPRDQRTEGDSQEMVRLLLQAIQSFEKKVRVIYTQLSKTVVCKQKALELLPKVEEVVSLMNEDEKTVVRLQEKRQKELWNLLKIACSKVRGPVSGSPDSMNASRLSQPGQLMSQPSTASNSLPEPAKKSEELVAEAHNLCTLLENAIQDTVREQDQSFTALDWSWLQTEEEEHSCLEQAS
ヒトIKKγの例示的な配列を以下に示す。
配列番号28(UniParc受託番号UPI0000000CC4)
MNRHLWKSQLCEMVQPSGGPAADQDVLGEESPLGKPAMLHLPSEQGAPETLQRCLEENQELRDAIRQSNQILRERCEELLHFQASQREEKEFLMCKFQEARKLVERLGLEKLDLKRQKEQALREVEHLKRCQQQMAEDKASVKAQVTSLLGELQESQSRLEAATKECQALEGRARAASEQARQLESEREALQQQHSVQVDQLRMQGQSVEAALRMERQAASEEKRKLAQLQVAYHQLFQEYDNHIKSSVVGSERKRGMQLEDLKQQLQQAEEALVAKQEVIDKLKEEAEQHKIVMETVPVLKAQADIYKADFQAERQAREKLAEKKELLQEQLEQLQREYSKLKASCQESARIEDMRKRHVEVSQAPLPPAPAYLSSPLALPSQRRSPPEEPPDFCCPKCQYQAPDMDTLQIHVMECIE
IKKγ遺伝子又はIKKγタンパク質の調節不全の非限定的な例は、例えば、Courtois and Gilmore,Oncogene 25.51(2006):6831-6843に記載されている。
ヒトIkBαの例示的な配列を以下に示す。
配列番号29(UniParc受託番号UPI000004F0A9)
MFQAAERPQEWAMEGPRDGLKKERLLDDRHDSGLDSMKDEEYEQMVKELQEIRLEPQEVPRGSEPWKQQLTEDGDSFLHLAIIHEEKALTMEVIRQVKGDLAFLNFQNNLQQTPLHLAVITNQPEIAEALLGAGCDPELRDFRGNTPLHLACEQGCLASVGVLTQSCTTPHLHSILKATNYNGHTCLHLASIHGYLGIVELLVSLGADVNAQEPCNGRTALHLAVDLQNPDLVSLLLKCGADVNRVTYQGYSPYQLTWGRPSTRIQQQLGQLTLENLQMLPESEDEESYDTESEFTEFTEDELPYDDCVFGGQRLTL
p50に処理されるヒトp105の例示的な配列を以下に示す。
配列番号30(UniParc受託番号UPI000000D917)
MAEDDPYLGRPEQMFHLDPSLTHTIFNPEVFQPQMALPTDGPYLQILEQPKQRGFRFRYVCEGPSHGGLPGASSEKNKKSYPQVKICNYVGPAKVIVQLVTNGKNIHLHAHSLVGKHCEDGICTVTAGPKDMVVGFANLGILHVTKKKVFETLEARMTEACIRGYNPGLLVHPDLAYLQAEGGGDRQLGDREKELIRQAALQQTKEMDLSVVRLMFTAFLPDSTGSFTRRLEPVVSDAIYDSKAPNASNLKIVRMDRTAGCVTGGEEIYLLCDKVQKDDIQIRFYEEEENGGVWEGFGDFSPTDVHRQFAIVFKTPKYKDINITKPASVFVQLRRKSDLETSEPKPFLYYPEIKDKEEVQRKRQKLMPNFSDSFGGGSGAGAGGGGMFGSGGGGGGTGSTGPGYSFPHYGFPTYGGITFHPGTTKSNAGMKHGTMDTESKKDPEGCDKSDDKNTVNLFGKVIETTEQDQEPSEATVGNGEVTLTYATGTKEESAGVQDNLFLEKAMQLAKRHANALFDYAVTGDVKMLLAVQRHLTAVQDENGDSVLHLAIIHLHSQLVRDLLEVTSGLISDDIINMRNDLYQTPLHLAVITKQEDVVEDLLRAGADLSLLDRLGNSVLHLAAKEGHDKVLSILLKHKKAALLLDHPNGDGLNAIHLAMMSNSLPCLLLLVAAGADVNAQEQKSGRTALHLAVEHDNISLAGCLLLEGDAHVDSTTYDGTTPLHIAAGRGSTRLAALLKAAGADPLVENFEPLYDLDDSWENAGEDEGVVPGTTPLDMATSWQVFDILNGKPYEPEFTSDDLLAQGDMKQLAEDVKLQLYKLLEIPDPDKNWATLAQKLGLGILNNAFRLSPAPSKTLMDNYEVSGGTVRELVEALRQMGYTEAIEVIQAASSPVKTTSQAHSLPLSPASTRQQIDELRDSDSVCDSGVETSFRKLSFTESLTSGASLLTLNKMPHDYGQEGPLEGKI
ヒトp65の例示的な配列を以下に示す。
配列番号31(UniParc受託番号UPI000013ED68)
MDELFPLIFPAEPAQASGPYVEIIEQPKQRGMRFRYKCEGRSAGSIPGERSTDTTKTHPTIKINGYTGPGTVRISLVTKDPPHRPHPHELVGKDCRDGFYEAELCPDRCIHSFQNLGIQCVKKRDLEQAISQRIQTNNNPFQVPIEEQRGDYDLNAVRLCFQVTVRDPSGRPLRLPPVLSHPIFDNRAPNTAELKICRVNRNSGSCLGGDEIFLLCDKVQKEDIEVYFTGPGWEARGSFSQADVHRQVAIVFRTPPYADPSLQAPVRVSMQLRRPSDRELSEPMEFQYLPDTDDRHRIEEKRKRTYETFKSIMKKSPFSGPTDPRPPPRRIAVPSRSSASVPKPAPQPYPFTSSLSTINYDEFPTMVFPSGQISQASALAPAPPQVLPQAPAPAPAPAMVSALAQAPAPVPVLAPGPPQAVAPPAPKPTQAGEGTLSEALLQLQFDDEDLGALLGNSTDPAVFTDLASVDNSEFQQLLNQGIPVAPHTTEPMLMEYPEAITRLVTGAQRPPDPAPAPLGAPGLPNGLLSGDEDFSSIADMDFSALLSQISS
ヒトc-Relの例示的な配列を以下に示す。
配列番号32(UniParc受託番号UPI000013367B)
MASGAYNPYIEIIEQPRQRGMRFRYKCEGRSAGSIPGEHSTDNNRTYPSIQIMNYYGKGKVRITLVTKNDPYKPHPHDLVGKDCRDGYYEAEFGQERRPLFFQNLGIRCVKKKEVKEAIITRIKAGINPFNVPEKQLNDIEDCDLNVVRLCFQVFLPDEHGNLTTALPPVVSNPIYDNRAPNTAELRICRVNKNCGSVRGGDEIFLLCDKVQKDDIEVRFVLNDWEAKGIFSQADVHRQVAIVFKTPPYCKAITEPVTVKMQLRRPSDQEVSESMDFRYLPDEKDTYGNKAKKQKTTLLFQKLCQDHVETGFRHVDQDGLELLTSGDPPTLASQSAGITVNFPERPRPGLLGSIGEGRYFKKEPNLFSHDAVVREMPTGVSSQAESYYPSPGPISSGLSHHASMAPLPSSSWSSVAHPTPRSGNTNPLSSFSTRTLPSNSQGIPPFLRIPVGNDLNASNACIYNNADDIVGMEASSMPSADLYGISDPNMLSNCSVNMMTTSSDSMGETDNPRLLSMNLENPSCNSVLDPRDLRQLHQMSSSSMSAGANSNTTVFVSQSDAFEGSDFSCADNSMINESGPSNSTNPNSHGFVQDSQYSGIGSMQNEQLSDSFPYEFFQV
「CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連するがん」という用語は、本明細書で使用される場合、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連する遺伝子、タンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。いくつかの実施形態では、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連するがんは、JNK1関連がん、JNK2関連がん、JNK3関連がん、MYD88転写因子関連がん、AP-1転写因子関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。この段落に記載される特定の遺伝子又はタンパク質と「関連する」がんは、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載される、特定の遺伝子、特定のタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれか)と関連するか、又は調節不全を有するがんを指す。そのようながんの非限定的な例が、本明細書に記載されている。
ヒトJNK1の例示的な配列を以下に示す。
配列番号33(UniParc受託番号UPI000012F17A)
MSRSKRDNNFYSVEIGDSTFTVLKRYQNLKPIGSGAQGIVCAAYDAILERNVAIKKLSRPFQNQTHAKRAYRELVLMKCVNHKNIIGLLNVFTPQKSLEEFQDVYIVMELMDANLCQVIQMELDHERMSYLLYQMLCGIKHLHSAGIIHRDLKPSNIVVKSDCTLKILDFGLARTAGTSFMMTPYVVTRYYRAPEVILGMGYKENVDLWSVGCIMGEMVCHKILFPGRDYIDQWNKVIEQLGTPCPEFMKKLQPTVRTYVENRPKYAGYSFEKLFPDVLFPADSEHNKLKASQARDLLSKMLVIDASKRISVDEALQHPYINVWYDPSEAEAPPPKIPDKQLDEREHTIEEWKELIYKEVMDLEERTKNGVIRGQPSPLGAAVINGSQHPSSSSSVNDVSSMSTDPTLASDTDSSLEAAAGPLGCCR
ヒトJNK2の例示的な配列を以下に示す。
配列番号34(UniParc受託番号UPI000006E3AD)
MSDSKCDSQFYSVQVADSTFTVLKRYQQLKPIGSGAQGIVCAAFDTVLGINVAVKKLSRPFQNQTHAKRAYRELVLLKCVNHKNIISLLNVFTPQKTLEEFQDVYLVMELMDANLCQVIHMELDHERMSYLLYQMLCGIKHLHSAGIIHRDLKPSNIVVKSDCTLKILDFGLARTACTNFMMTPYVVTRYYRAPEVILGMGYKENVDIWSVGCIMGELVKGCVIFQGTDHIDQWNKVIEQLGTPSAEFMKKLQPTVRNYVENRPKYPGIKFEELFPDWIFPSESERDKIKTSQARDLLSKMLVIDPDKRISVDEALRHPYITVWYDPAEAEAPPPQIYDAQLEEREHAIEEWKELIYKEVMDWEERSKNGVVKDQPSDAAVSSNATPSQSSSINDISSMSTEQTLASDTDSSLDASTGPLEGCR
ヒトJNK3の例示的な配列を以下に示す。
配列番号35(UniParc受託番号UPI0000049042)
MSLHFLYYCSEPTLDVKIAFCQGFDKQVDVSYIAKHYNMSKSKVDNQFYSVEVGDSTFTVLKRYQNLKPIGSGAQGIVCAAYDAVLDRNVAIKKLSRPFQNQTHAKRAYRELVLMKCVNHKNIISLLNVFTPQKTLEEFQDVYLVMELMDANLCQVIQMELDHERMSYLLYQMLCGIKHLHSAGIIHRDLKPSNIVVKSDCTLKILDFGLARTAGTSFMMTPYVVTRYYRAPEVILGMGYKENVDIWSVGCIMGEMVRHKILFPGRDYIDQWNKVIEQLGTPCPEFMKKLQPTVRNYVENRPKYAGLTFPKLFPDSLFPADSEHNKLKASQARDLLSKMLVIDPAKRISVDDALQHPYINVWYDPAEVEAPPPQIYDKQLDEREHTIEEWKELIYKEVMNSEEKTKNGVVKGQPSPSGAAVNSSESLPPSSSVNDISSMSTDQTLASDTDSSLEASAGPLGCCR
式(I)の化合物
本明細書では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供され、
Figure 2024505890000011
式中、

Figure 2024505890000012
は、単結合又は二重結合であり、
Qは、-CH-、O、又はNHであり、
Xは、N又はCであり、
Yは、N又はCであり、
Zは、N又はCRであり、
X及びYの一方がNである場合、X及びYの他方は、Cであり、
nは、1、2、又は3であり、
は、水素又はハロゲンであり、
は、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、C1-C3ハロアルキル、-NR、又はヒドロキシル及びC1-C3アルコキシから選択される1~3つの置換基により必要に応じて置換されたC1-C3アルキルであり、
は、水素、ハロゲン、アミノ、又はC1-C3アルキルであり、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C3-C6シクロアルキル、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、若しくはC1-C3ハロアルキルであるか、又は2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、オキソ基、4~8員ヘテロシクリル、若しくはC3-C8シクロアルキルを形成し、
mは、0、1、2、又は3であり、
は、フェニル又は5~9員ヘテロアリールであり、各R基は、Rから独立して選択される1~3つの置換基により必要に応じて置換されており、
は、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、C1-C3ハロアルキル、-NR、又はC1-C3アルキルであり、
各Rは、ハロゲン;シアノ;アミノ;-N=(S=O)(C1-C3アルキル);-S(=O)(C1-C3アルキル);-(C=O)NR;C1-C3アルコキシ;ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3ハロアルキル;C1-C3ハロアルコキシ;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、アミノ、C1-C3ハロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、又はヒドロキシル若しくは-NRにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキルにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリール;ヒドロキシル、-NR、又はC1-C3アルコキシにより必要に応じて置換されたC1-C4アルキル;3~8員ヘテロシクリル;及びC3-C6シクロアルコキシから独立して選択され、
pは、1又は2であり、
、R、R、R、R、及びRは、独立して、水素、C1-C3アルキル、C3-C6シクロアルキルであるか、又はR及びR、若しくはR及びR、若しくはR及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、1~2つのハロゲンにより必要に応じて置換された4~6員ヘテロシクリルを形成する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、構造:
Figure 2024505890000013
を有し、式中、

Figure 2024505890000014
は、単結合又は二重結合であり、
Qは、-CH-、O、又はNHであり、
Xは、N又はCであり、
Yは、N又はCであり、
Zは、N又はCRであり、
X及びYの一方がNである場合、X及びYの他方は、Cであり、
nは、1、2、又は3であり、
は、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、C1-C3ハロアルキル、-NR、又はヒドロキシル及びC1-C3アルコキシから選択される1~3つの置換基により必要に応じて置換されたC1-C3アルキルであり、
は、水素、ハロゲン、アミノ、又はC1-C3アルキルであり、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C3-C6シクロアルキル、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、若しくはC1-C3ハロアルキルであるか、又は2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、オキソ基、4~8員ヘテロシクリル、若しくはC3-C8シクロアルキルを形成し、
mは、0、1、2、又は3であり、
は、フェニル又は5~9員ヘテロアリールであり、各R基は、Rから独立して選択される1~3つの置換基により必要に応じて置換されており、
は、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、C1-C3ハロアルキル、-NR、又はC1-C3アルキルであり、
各Rは、ハロゲン;シアノ;アミノ;-N=(S=O)(C1-C3アルキル);-S(=O)(C1-C3アルキル);-(C=O)NR;C1-C3アルコキシ;ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3ハロアルキル;C1-C3ハロアルコキシ;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、アミノ、C1-C3ハロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、又はヒドロキシル若しくは-NRにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキルにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリール;ヒドロキシル、-NR、又はC1-C3アルコキシにより必要に応じて置換されたC1-C4アルキル;3~8員ヘテロシクリル;及びC3-C6シクロアルコキシから独立して選択され、
pは、1又は2であり、
、R、R、R、R、及びRは、独立して、水素、C1-C3アルキル、C3-C6シクロアルキルであるか、又はR及びR、若しくはR及びR、若しくはR及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、1~2つのハロゲンにより必要に応じて置換された4~6員ヘテロシクリルを形成する。
いくつかの実施形態では、Qは、-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは、Oである。いくつかの実施形態では、Qは、NHである。
いくつかの実施形態では、X及びYによって部分的に形成される5員窒素含有環は、複素芳香族環である。
いくつかの実施形態では、Xは、Cであり、Yは、Cである。
いくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Yは、Cである。
いくつかの実施形態では、Xは、Cであり、Yは、Nである。
いくつかの実施形態では、Zは、Nである。いくつかの実施形態では、Zは、CRである。
いくつかの実施形態では、Xは、Cであり、Yは、Cであり、Zは、CRである。いくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Yは、Cであり、Zは、CRである。いくつかの実施形態では、Xは、Cであり、Yは、Nであり、Zは、CRである。いくつかの実施形態では、Xは、Cであり、Yは、Cであり、Zは、Nである。いくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Yは、Cであり、Zは、Nである。いくつかの実施形態では、Xは、Cであり、Yは、Nであり、Zは、Nである。
いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、-NR、又はヒドロキシル及びC1-C3アルコキシから選択される1~3つの置換基により必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲン又はシアノである。いくつかの実施形態では、Rは、クロロ又はシアノである。いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態では、Rは、クロロである。いくつかの実施形態では、Rは、シアノである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシルである。
いくつかの実施形態では、Rは、C1-C3アルコキシである。いくつかの実施形態では、Rは、メトキシ又はエトキシである。
いくつかの実施形態では、Rは、C1-C3ハロアルコキシである。いくつかの実施形態では、Rは、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、又はフルオロメトキシである。
いくつかの実施形態では、Rは、C1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、又は2,2,2-トリフルオロエチルである。
いくつかの実施形態では、Rは、-NRである。いくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素又はC1-C3アルキルである。ある特定の実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、メチルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、エチルである。ある特定の実施形態では、R及びRは、両方とも水素である。ある特定の実施形態では、R及びRは、両方ともC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、両方ともメチルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、メチルであり、R及びRの他方は、エチルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、両方ともエチルである。
いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成する。ある特定の実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、4員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、5員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、6員ヘテロシクリルを形成する。
いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシル及びC1-C3アルコキシから選択される1~3つの置換基により必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。ある特定の実施形態では、Rは、ヒドロキシル及びC1-C3アルコキシから選択される1つの置換基により必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。これらの実施形態のうちのいくつかでは、Rは、ヒドロキシル及びC1-C3アルコキシから選択される1つの置換基により必要に応じて置換されたメチルである。ある特定の実施形態では、Rは、ヒドロキシル及びC1-C3アルコキシから選択される1つの置換基により必要に応じて置換されたエチルである。ある特定の実施形態では、Rは、ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。ある特定の実施形態では、Rは、C1-C3アルコキシ(例えば、メトキシ)により必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシメチル又はメトキシエチルである。
いくつかの実施形態では、Rは、非置換C1-C3アルキル(例えば、メチル又はエチル)である。
いくつかの実施形態において、Rは、水素である。いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態では、Rは、クロロである。いくつかの実施形態では、Rは、アミノである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルなどのC1-C3アルキルである。
いくつかの実施形態では、nは、1、2、又は3である。いくつかの実施形態では、nは1又は2である。いくつかの実施形態では、nは2又は3である。いくつかの実施形態では、nは1又は3である。いくつかの実施形態では、nは、1である。いくつかの実施形態では、nは、2である。いくつかの実施形態では、nは、3である。
いくつかの実施形態では、mは、0、1、2、又は3である。いくつかの実施形態では、mは、0、1、又は2である。いくつかの実施形態では、mは、1、2、又は3である。いくつかの実施形態では、mは、0、2、又は3である。いくつかの実施形態では、mは、0、1、又は3である。いくつかの実施形態では、mは、0又は1である。いくつかの実施形態では、mは、0又は2である。いくつかの実施形態では、mは、0又は3である。いくつかの実施形態では、mは、1又は2である。いくつかの実施形態では、mは、1又は3である。いくつかの実施形態では、mは、2又は3である。いくつかの実施形態では、mは、0である。いくつかの実施形態では、mは、1である。いくつかの実施形態では、mは、2である。いくつかの実施形態では、mは、3である。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C3-C6シクロアルキル、C1-C3アルキル、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アルコキシ、又はC1-C3ハロアルコキシである。
いくつかの実施形態では、各Rは、重水素である。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態では、Rは、クロロである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、ヒドロキシルである。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、C3-C6シクロアルキル、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、又はC1-C3ハロアルキルである。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、C1-C3アルキルである。例えば、Rは、メチル又はエチルである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、C1-C3アルコキシである。例えば、Rは、メトキシ又はエトキシである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、C1-C3ハロアルコキシである。例えば、Rは、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、又はフルオロメトキシである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、C1-C3ハロアルキルである。例えば、各Rは、トリフルオロメチル又は2,2,2-トリフルオロエチルである。
いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、1であり、各Rは、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、各Rは、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、Rは、C1-C3アルキルであり、R基は、ジェミナルC1-C3アルキル基である。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、各Rは、独立して、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、R基は、ジェミナルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、各Rは、C1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、R基は、ジェミナルC1-C3ハロアルキル基である いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、一方のRは、C1-C3アルキルであり、他方のRは、C1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、一方のRは、C1-C3アルコキシであり、他方のRは、C1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、R基は、ジェミナルC1-C3アルキル及びC1-C3ハロアルキル基である いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、一方のRは、C1-C3アルキルであり、他方のRは、C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、mは、2であり、一方のRは、トリフルオロメチルであり、他方のRは、エトキシである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、R基は、ジェミナルC1-C3アルキル及びC3-C6シクロアルキル基である。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、一方のRは、C1-C3ハロアルキルであり、他方のRは、C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、R基は、ジェミナルC1-C3ハロアルキル及びC3-C6シクロアルキル基である。
いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、1であり、各Rは、メチルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、各Rは、メチルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、各Rは、メチルであり、2つのR基は、ジェミナルメチル基である。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、各Rは、独立して、メチルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、R基は、ジェミナルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、各Rは、トリフルオロメチルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、R基は、ジェミナルトリフルオロメチル基である。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、一方のRは、メチルであり、他方のRは、トリフルオロメチルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、R基は、ジェミナルメチル及びトリフルオロメチル基である。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、一方のRは、メチルであり、他方のRは、シクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、R基は、ジェミナルメチル及びシクロプロピル基である。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、一方のRは、トリフルオロメチルであり、他方のRは、シクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、R基は、ジェミナルトリフルオロメチル及びシクロプロピル基である。
いくつかの実施形態では、Qは、-CH-であり、mは、2であり、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、オキソ基を形成する。いくつかの実施形態では、mは、2であり、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、C3-C8シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、又はシクロオクチル)を形成する。いくつかの実施形態では、mは、2であり、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに、シクロプロピル又はシクロブチルを形成する。
いくつかの実施形態では、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、4~8員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、mは、2であり、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、4~8員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、オキセタニル又はアゼチジニルなどの4員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、5員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、6員ヘテロシクリルのそのようなテトラヒドロピラニルを形成する。いくつかの実施形態では、mは、2であり、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに、オキセタニル又はテトラヒドロピラニルを形成する。
いくつかの実施形態では、mは、3であり、2つのR基は、メチルであり、1つのRは、メチル及びヒドロキシルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、1であり、各Rは、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、各Rは、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、Rは、C1-C3アルキルであり、R基は、ジェミナルC1-C3アルキル基である。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、各Rは、独立して、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、R基は、ジェミナルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、各Rは、C1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、R基は、ジェミナルC1-C3ハロアルキル基である。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、一方のRは、C1-C3アルキルであり、他方のRは、C1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、R基は、ジェミナルC1-C3アルキル及びC1-C3ハロアルキル基である。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、一方のRは、C1-C3アルキルであり、他方のRは、C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、R基は、ジェミナルC1-C3アルキル及びC3-C6シクロアルキル基である。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、一方のRは、C1-C3ハロアルキルであり、他方のRは、C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、R基は、ジェミナルC1-C3ハロアルキル及びC3-C6シクロアルキル基である。
いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、1であり、各Rは、メチルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、各Rは、メチルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、各Rは、メチルであり、2つのR基は、ジェミナルメチル基である。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、各Rは、独立して、メチルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、R基は、ジェミナルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、各Rは、トリフルオロメチルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、R基は、ジェミナルトリフルオロメチル基である。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、一方のRは、メチルであり、他方のRは、トリフルオロメチルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、R基は、ジェミナルメチル及びトリフルオロメチル基である。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、一方のRは、メチルであり、他方のRは、シクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、R基は、ジェミナルメチル及びシクロプロピル基である。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、一方のRは、トリフルオロメチルであり、他方のRは、シクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、R基は、ジェミナルトリフルオロメチル及びシクロプロピル基である。
いくつかの実施形態では、Qは、Oであり、mは、2であり、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、それらが結合する炭素原子により一緒になって、オキソ基を形成する。いくつかの実施形態では、mは、2であり、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、C3-C8シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、又はシクロオクチル)を形成する。
いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、1であり、各Rは、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、各Rは、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、Rは、C1-C3アルキルであり、R基は、ジェミナルC1-C3アルキル基である。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、各Rは、独立して、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、R基は、ジェミナルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、各Rは、C1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、R基は、ジェミナルC1-C3ハロアルキル基である。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、一方のRは、C1-C3アルキルであり、他方のRは、C1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、R基は、ジェミナルC1-C3アルキル及びC1-C3ハロアルキル基である。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、一方のRは、C1-C3アルキルであり、他方のRは、C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、R基は、ジェミナルC1-C3アルキル及びC3-C6シクロアルキル基である。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、一方のRは、C1-C3ハロアルキルであり、他方のRは、C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、R基は、ジェミナルC1-C3ハロアルキル及びC3-C6シクロアルキル基である。
いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、1であり、各Rは、メチルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、各Rは、メチルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、各Rは、メチルであり、2つのR基は、ジェミナルメチル基である。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、各Rは、独立して、メチルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、R基は、ジェミナルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、各Rは、トリフルオロメチルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、R基は、ジェミナルトリフルオロメチル基である。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、一方のRは、メチルであり、他方のRは、トリフルオロメチルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、R基は、ジェミナルメチル及びトリフルオロメチル基である。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、一方のRは、メチルであり、他方のRは、シクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、R基は、ジェミナルメチル及びシクロプロピル基である。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、一方のRは、トリフルオロメチルであり、他方のRは、シクロプロピルである。いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、R基は、ジェミナルトリフルオロメチル及びシクロプロピル基である。
いくつかの実施形態では、Qは、NHであり、mは、2であり、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、それらが結合する炭素原子により一緒になって、オキソ基を形成する。いくつかの実施形態では、mは、2であり、2つのRは、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、C3-C8シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、又はシクロオクチル)を形成する。
いくつかの実施形態では、Rは、フェニル又は5~6員ヘテロアリールであり、各R基は、1~2つの独立して選択されたRにより必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、フェニル又は5~6員ヘテロアリールであり、各R基は、2~3つの独立して選択されたRにより必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、フェニル又は5~6員ヘテロアリールであり、各R基は、1又は3つの独立して選択されたRにより必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、フェニル又は5~6員ヘテロアリールであり、各R基は、1つの独立して選択されたRにより必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、フェニル又は5~6員ヘテロアリールであり、各R基は、2つの独立して選択されたRにより必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、フェニル又は5~6員ヘテロアリールであり、各R基は、3つの独立して選択されたRにより必要に応じて置換されている。
いくつかの実施形態では、Rは、フェニル又は5員ヘテロアリールであり、各R基は、Rから独立して選択される1~3つの置換基により必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、フェニル又は6員ヘテロアリールであり、各R基は、Rから独立して選択される1~3つの置換基により必要に応じて置換されている。
いくつかの実施形態では、Rは、1~3つの独立して選択されたRにより必要に応じて置換されたフェニルである。ある特定の実施形態では、Rは、1つのRにより必要に応じて置換されたフェニルである。ある特定の実施形態では、Rは、2つの独立して選択されたRにより必要に応じて置換されたフェニルである。ある特定の実施形態では、Rは、3つの独立して選択されたRにより必要に応じて置換されたフェニルである。
いくつかの実施形態では、Rは、非置換フェニルである。
いくつかの実施形態では、Rは、Rから独立して選択される1~3つの置換基により置換されたフェニルである。ある特定の実施形態では、Rは、Rにより置換されたフェニルである。ある特定の実施形態では、Rは、2つの独立して選択されたRにより置換されたフェニルである。いくつかの実施形態では、Rは、3つの独立して選択されたRにより置換されたフェニルである。
いくつかの実施形態では、Rは、Rから独立して選択される1~3つ(例えば、2つ)の置換基により必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、Rから独立して選択される1~3つ(例えば、2つ)の置換基により必要に応じて置換された6員ヘテロアリールである。
いくつかの実施形態では、Rは、非置換5~6員ヘテロアリールである。
いくつかの実施形態では、Rは、Rから独立して選択される1~3つの置換基により置換された5~6員ヘテロアリールである。
いくつかの実施形態では、Rは、1~3つ(例えば、1又は2つ)の独立して選択されたRにより必要に応じて置換された5~9員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、Rから独立して選択される1~3つ(例えば、2つ)の置換基により置換された5~9員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、Rから独立して選択される1~3つ(例えば、2つ)の置換基により必要に応じて置換された9員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、Rから選択される1つの置換基により置換された9員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、ピリジルを含有する9員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000015
であり、環Bは、Rから選択される1~2つ(例えば、1つ)の置換基により必要に応じて置換された4~5員ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000016
である。
いくつかの実施形態では、Rは、非置換5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、フルオロである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、クロロである。いくつかの実施形態では、Rのうち1つは、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、Rのうち1つは、フルオロである。いくつかの実施形態では、Rのうち1つは、クロロである。いくつかの実施形態では、Rのうち2つは、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、Rのうち2つは、フルオロである。いくつかの実施形態では、Rのうち2つは、クロロである。いくつかの実施形態では、Rのうち3つは、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、Rのうち3つは、フルオロである。いくつかの実施形態では、Rのうち3つは、クロロである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、シアノである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、アミノである。
いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、-(C=O)NRである。いくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素又はC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、C1-C3アルキルであり、R及びRの他方は、C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、メチルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、エチルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、シクロプロピルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、メチルであり、R及びRの他方は、シクロプロピルである。ある特定の実施形態では、R及びRは、両方とも水素である。ある特定の実施形態では、R及びRは、両方ともC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、両方ともメチルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、メチルであり、R及びRの他方は、エチルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、両方ともエチルである。
いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、1~2つのハロゲンにより必要に応じて置換された4~6員ヘテロシクリルを形成する。ある特定の実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、4員ヘテロシクリルを形成する。ある特定の実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、アゼチジン-1-イル又は3,3-ジフルオロ-アゼチジン-1-イルを形成する。いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、5員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、6員ヘテロシクリルを形成する。
いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、-N=(S=O)(C1-C3アルキル)である。いくつかの実施形態では、各(C1-C3アルキル)は、同じである。いくつかの実施形態では、各(C1-C3アルキル)は、異なる。いくつかの実施形態では、各(C1-C3アルキル)は、メチルである。
いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、-S(=O)(C1-C3アルキル)である。いくつかの実施形態では、各(C1-C3アルキル)は、同じである。いくつかの実施形態では、各(C1-C3アルキル)は、異なる。いくつかの実施形態では、各(C1-C3アルキル)は、メチルである。
いくつかの実施形態では、pは、1である。いくつかの実施形態では、pは、2である。
いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、C1-C3アルコキシである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、メトキシ又はエトキシである。
いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、非置換C1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシルにより置換されたC1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、トリフルオロメチル、2,2-ジフルオロエチル、又は2,2,2-トリフルオロエチルである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、1-ヒドロキシ-2,2-ジフルオロエチルである。
いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、C1-C3ハロアルコキシである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、トリフルオロメトキシである。
いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、アミノ、C1-C3ハロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、又はヒドロキシル若しくは-NRにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキルにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、ヒドロキシル若しくは-NRにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキル、アミノ、又はC1-C3ハロアルキルにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシル又は-NRにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキルにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ハロゲン、C1-C3ハロアルキル、又はヒドロキシル若しくは-NRにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキルにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシル又は-NRにより置換されたC1-C3アルキルにより置換された5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ヒドロキシエチル、アミノエチル、プロパン-2-オール、又はプロパン-2-アミンにより置換された5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、4~6員ヘテロシクリルにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリールである。
ある特定の実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、C1-C3アルキル、アミノ、又はC1-C3ハロアルキルにより必要に応じて置換された5員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、アミノ、C1-C3ハロアルキル、又はヒドロキシル若しくは-NRにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキルにより必要に応じて置換された6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ヒドロキシエチル、アミノエチル、プロパン-2-オール、又はプロパン-2-アミンにより置換された5員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ヒドロキシエチル、アミノエチル、プロパン-2-オール、又はプロパン-2-アミンにより置換された6員ヘテロアリールである。
いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシル、-NR、又はC1-C3アルコキシにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシル、-NR、又はC1-C3アルコキシにより必要に応じて置換されたC1-C4アルキルである。ある特定の実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシル、-NR、又はC1-C3アルコキシにより必要に応じて置換されたメチルである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシメチル、2-アミノエチル、又はメトキシエチルである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、ヒドロキシル、-NR、又はC1-C3アルコキシにより必要に応じて置換されたエチルである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、1-ヒドロキシエチル又は2-ヒドロキシプロパン-2-イルである。
いくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素又はC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、C1-C3アルキルであり、R及びRの他方は、C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、メチルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、エチルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、シクロプロピルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、メチルであり、R及びRの他方は、シクロプロピルである。ある特定の実施形態では、R及びRは、両方とも水素である。ある特定の実施形態では、R及びRは、両方ともC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、両方ともメチルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、メチルであり、R及びRの他方は、エチルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、両方ともエチルである。
いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成する。ある特定の実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、4員ヘテロシクリルを形成する。ある特定の実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、アゼチジニル又は2-オキソアゼチジン-1-イルを形成する。いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、5員ヘテロシクリルを形成する。ある特定の実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、2-オキソピロリジン-1-イルを形成する。いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、6員ヘテロシクリルを形成する。
いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、3~8員ヘテロシクリルである。ある特定の実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、3員ヘテロシクリルである。ある特定の実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、4員ヘテロシクリルである。ある特定の実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、5員ヘテロシクリルである。ある特定の実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、6員ヘテロシクリルである。ある特定の実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、7員ヘテロシクリルである。ある特定の実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、8員ヘテロシクリルである。
いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、C3-C6シクロアルコキシである。いくつかの実施形態では、Rのうちの少なくとも1つは、シクロプロポキシ又はシクロブトキシである。
いくつかの実施形態では、Rは、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリル、又はイミダゾリルであり、これらの各々が2つのRにより置換されており、一方のRは、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、又はピロリジニルであり、他方のRは、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、クロロ、又はシアノである。いくつかの実施形態では、Rは、ピリジル、ピリミジニル、又はピラジニルであり、これらの各々が2つのRにより置換されており、一方のRは、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、又はピロリジニルであり、他方のRは、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、クロロ、又はシアノである。いくつかの実施形態では、Rは、2つのRにより置換されたピリジルであり、一方のRは、トリアゾリル、イミダゾリル、又はオキサゾリルであり、他方のRは、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、クロロ、又はシアノである。
いくつかの実施形態では、各Rは、ハロゲン、シアノ、アミノ、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3ハロアルコキシ、C1-C3アルキル、及びC3-C6シクロアルコキシから独立して選択される。
いくつかの実施形態では、Rは、1~3つの独立して選択されたRにより置換された3-ピリジル又は4-ピリジルである。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000017
であり、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000018
であり、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000019
であり、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000020
であり、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000021
であり、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000022
であり、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rが、
Figure 2024505890000023
である場合、Rは、シアノ、ハロゲン、C1-C3ハロアルキル、及びC1-C3アルコキシからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Rが、
Figure 2024505890000024
である場合、Rは、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3ハロアルキル、C1-C3ハロアルコキシ、及びC1-C3アルコキシからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Rが、
Figure 2024505890000025
である場合、Rは、シアノ、クロロ、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ、及びメトキシからなる群から選択される。例えば、Rが、
Figure 2024505890000026
である場合、Rは、クロロ又はトリフルオロメチル(例えば、クロロ)である。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000027
であり、R6A及びR6Bは、Rから独立して選択され、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000028
であり、R6A及びR6Bは、Rから独立して選択され、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000029
であり、R6A及びR6Bは、Rから独立して選択され、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000030
であり、R6A及びR6Bは、Rから独立して選択され、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rが、
Figure 2024505890000031
である場合。
6Aは、シアノ、ハロゲン、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、及びC1-C3ハロアルキルからなる群から選択され、
6Bは、シアノ、ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキル、4~6員ヘテロシクリル、又はアミノにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリール;-N=(S=O)(C1-C3アルキル);-(C=O)NR;C1-C3アルコキシ;ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3ハロアルキル;C1-C3ハロアルコキシ;シアノ;C3-C6シクロアルコキシ;及びヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Rが、
Figure 2024505890000032
である場合、
6Aは、シアノ、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、トリフルオロメチルからなる群から選択され、
6Bは、1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-1-イル、4-アミノ-1,2,3-トリアゾール-2-イル、5-シアノ-1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、3-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-1-イル、1-メチル-5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-4-オン-2-イル、テトラゾール-5-イル、2-メチル-テトラゾール-5-イル、1-メチル-テトラゾール-5-イル、イミダゾール-1-イル、1-メチル-イミダゾール-3-イル、1-メチル-5-アミノ-イミダゾール-3-イル、3-メチルイミダゾール-2-オン-1-イル、1-メチル-ピラゾール-3-イル、1-メチル-ピラゾール-4-イル、1-メチル-ピラゾール-5-イル、ピロール-1-イル、チアゾール-2-イル、イソチアゾリジン-2-イル-1,1-ジオキシド、ピロリジン-2-オン-1-イル、オキサゾール-2-イル、オキサジアゾール-2-イル、2-アミノ-ピリミジン-4-イル、-(C=O)4-メチルピペラジン-1-イル、2-オキソアゼチジン-1-イル、アゼチジン-1-イル、-(C=O)N(CH、-(C=O)NHCH、-(C=O)NHCHCH、-(C=O)NHシクロプロピル、-(C=O)(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-y)、2-ヒドロキシプロパン-2-イル、1-ヒドロキシエチル、ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシ、メチル、シアノからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Rが、
Figure 2024505890000033
である場合、
6Aが、シアノ、クロロ、メチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択され、
6Bは、1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-1-イル、4-アミノ-1,2,3-トリアゾール-2-イル、5-シアノ-1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、3-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-1-イル、1-メチル-5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-3-イル、及び1,2,4-トリアゾール-4-オン-2-イルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Rが、
Figure 2024505890000034
である場合、
6Aは、クロロであり、
6Bは、1,2,3-トリアゾール-2-イル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、及び1,2,4-トリアゾール-4-オン-2-イルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000035
であり、R6A、R6B、及びR6Cは、Rから独立して選択され、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2024505890000036
であり、R6A、R6B、及びR6Cは、Rから独立して選択され、波線は、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している。
いくつかの実施形態では、Rが、
Figure 2024505890000037
である場合、
6Aは、シアノ、ハロゲン、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、及びC1-C3ハロアルキルからなる群から選択され、
6Bは、シアノ、C1-C3アルキル、又はアミノにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリール、-(C=O)NR、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3ハロアルコキシ、シアノ、及びC1-C3アルキルからなる群から選択され、
6Cは、シアノ、ハロゲン、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、及びC1-C3ハロアルキルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Rが、
Figure 2024505890000038
である場合、
6Aは、シアノ、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、トリフルオロメチルからなる群から選択され、
6Bは、1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-1-イル、4-アミノ-1,2,3-トリアゾール-2-イル、5-シアノ-1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、3-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-1-イル、1-メチル-5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-4-オン-2-イル、テトラゾール-5-イル、2-メチル-テトラゾール-5-イル、1-メチル-テトラゾール-5-イル、イミダゾール-1-イル、1-メチル-イミダゾール-3-イル、1-メチル-5-アミノ-イミダゾール-3-イル、3-メチルイミダゾール-2-オン-1-イル、1-メチル-ピラゾール-3-イル、1-メチル-ピラゾール-5-イル、ピロール-1-イル、チアゾール-2-イル、イソチアゾリジン-2-イル-1,1-ジオキシド、ピロリジン-2-オン-1-イル、オキサゾール-2-イル、オキサジアゾール-2-イル、2-アミノ-ピリミジン-4-イル、-(C=O)4-メチルピペラジン-1-イル、-(C=O)N(CH、-(C=O)NHCH、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシ、メチル、シアノからなる群から選択され、
6Cは、シアノ、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、メチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Rが、
Figure 2024505890000039
である場合、
6Aは、シアノ、クロロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択され、
6Bは、1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-1-イル、4-アミノ-1,2,3-トリアゾール-2-イル、5-シアノ-1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、3-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-1-イル、1-メチル-5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-3-イル、及び1,2,4-トリアゾール-4-オン-2-イルからなる群から選択され、
6Cは、シアノ、クロロ、メチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Rが、
Figure 2024505890000040
である場合、
6Aは、クロロであり、
6Bは、1,2,3-トリアゾール-2-イル、及び1,2,4-トリアゾール-4-オン-2-イルからなる群から選択され、
6Cは、シアノ、クロロ、メチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、Rは、水素である。
いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲンである。例えば、Rは、フルオロである。例えば、Rは、クロロである。いくつかの実施形態では、Rは、シアノである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシルである。
いくつかの実施形態では、Rは、C1-C3アルコキシである。いくつかの実施形態では、Rは、メトキシ又はエトキシである。
いくつかの実施形態では、Rは、C1-C3ハロアルコキシである。いくつかの実施形態では、Rは、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、又はフルオロメトキシである。
いくつかの実施形態では、Rは、C1-C3ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、トリフルオロメチル、又は2,2,2-トリフルオロエチルである。
いくつかの実施形態では、Rは、-NRである。いくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、水素又はC1-C3アルキルである。ある特定の実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、メチルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、エチルである。ある特定の実施形態では、R及びRは、両方とも水素である。ある特定の実施形態では、R及びRは、両方ともC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、両方ともメチルである。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、メチルであり、R及びRの他方は、エチルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、両方ともエチルである。
いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成する。ある特定の実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、4員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、5員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、6員ヘテロシクリルを形成する。
いくつかの実施形態では、Rは、C1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチル又はエチルである。
いくつかの実施形態では、Rは、水素である。いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態では、Rは、クロロである。
いくつかの実施形態では、化合物は、表1から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩である。
Figure 2024505890000041
Figure 2024505890000042
Figure 2024505890000043
Figure 2024505890000044
Figure 2024505890000045
Figure 2024505890000046
Figure 2024505890000047
Figure 2024505890000048
Figure 2024505890000049
Figure 2024505890000050
Figure 2024505890000051
Figure 2024505890000052
Figure 2024505890000053
Figure 2024505890000054
Figure 2024505890000055
Figure 2024505890000056
Figure 2024505890000057
Figure 2024505890000058
Figure 2024505890000059
Figure 2024505890000060
Figure 2024505890000061
Figure 2024505890000062
Figure 2024505890000063
Figure 2024505890000064
Figure 2024505890000065
Figure 2024505890000066
Figure 2024505890000067
Figure 2024505890000068
Figure 2024505890000069
Figure 2024505890000070
Figure 2024505890000071
調製プロセス
本明細書では、式(I)の化合物(例えば、本明細書に記載される任意の化合物)を調製するプロセスであって、
式(I-A)の化合物を
Figure 2024505890000072
-NHと反応させて、
式(I)の化合物を形成することを含む、プロセスが提供される。
いくつかの実施形態では、式(I-A)の化合物をR-NH(例えば、5-クロロ-6-(トリアゾリル)ピリジン-3-アミン)と反応させることは、POCl及びピリジンの存在下で実施される。
いくつかの実施形態では、式(I-A)の化合物をR-NHと反応させることは、N,N,N’,N’-テトラメチルクロロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(TCFH)の存在下で実施される。
いくつかの実施形態では、式(I-A)の化合物をR-NHと反応させることは、N-メチルイミダゾール(NMI)の存在下で実施される。
いくつかの実施形態では、式(I-A)の化合物は、式(I-A-N)の化合物:
Figure 2024505890000073
から調製される。
いくつかの実施形態では(式(I-A)の化合物が式(I-A-N)の化合物から調製される場合)、プロセスは、式(I-A-N-i)の化合物を
Figure 2024505890000074
式(I-A-N-ii)の化合物と反応させて、
Figure 2024505890000075
式(I-A-N)の化合物を形成することを含む。
ある特定の実施形態では、式(I-A-N-i)の化合物を式(I-A-N-ii)の化合物と反応させることは、酸の存在下で実施される。
これらの実施形態のうちのいくつかでは、酸は、塩酸及び酢酸からなる群から選択される。
本明細書では、式(I)の化合物(例えば、本明細書に記載される任意の化合物)を調製するプロセスであって、
式(I-B)の化合物を
Figure 2024505890000076
-Halと反応させて、ここで、Halが、Cl、Br、I、及びOSOCFからなる群から選択され、
式(I)の化合物を形成することを含む、プロセスが提供される。
いくつかの実施形態では、式(I-B)の化合物をR-Halと反応させることは、触媒及びリガンドの存在下で実施される。
いくつかの実施形態では(式(I-B)の化合物をR-Halと反応させることが、触媒及びリガンドの存在下で実施される場合)、触媒は、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)である。
いくつかの実施形態では(式(I-B)の化合物をR-Halと反応させることが、触媒及びリガンドの存在下で実施される場合)、リガンドは、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテンである。
いくつかの実施形態では、式(I-B)の化合物は、式(I-A-N)の化合物:
Figure 2024505890000077
から調製される。
いくつかの実施形態では、プロセスは、式(I-A-N-i)の化合物を
Figure 2024505890000078
式(I-A-N-ii)の化合物と反応させて、
Figure 2024505890000079
式(I-A-N)の化合物を形成することを含む。
いくつかの実施形態では、式(I-A-N-i)の化合物を式(I-A-N-ii)の化合物と反応させることは、酸の存在下で実施される。
いくつかの実施形態では(式(I-A-N-i)の化合物を式(I-A-N-ii)の化合物と反応させることが、酸の存在下で実施される場合)、酸は、塩酸及び酢酸からなる群から選択される。
治療方法
いくつかの実施形態は、自己免疫障害(例えば、MALT1関連自己免疫障害)の治療を必要としている対象において自己免疫障害を治療する方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又はその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、自己免疫障害は、関節リウマチ、多発性硬化症、又は全身性エリテマトーデス(SLE)である。
いくつかの実施形態は、炎症性障害(例えば、MALT1関連炎症性障害)の治療を必要としている対象において炎症性障害を治療する方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又はその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、炎症性障害は、慢性移植片対宿主病(cGVHD)である。
いくつかの実施形態は、がん(例えば、MALT1関連がん)の治療を必要としている対象においてがんを治療する方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又はその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を提供する。例えば、本明細書では、MALT1関連がんの治療を必要としている対象においてMALT1関連がんを治療するための方法であって、a)対象からの試料中のMALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を検出することと、b)有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することと、を含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、1つ以上の融合タンパク質を含む。
本明細書に記載される方法又は使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、MALT1関連がん)は、血液がんである。本明細書に記載される方法又は使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、MALT1関連がん)は、固形腫瘍である。本明細書に記載される方法又は使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、MALT1関連がん)は、肺がん(例えば、小細胞肺がん又は非小細胞肺がん)、甲状腺がん(例えば、乳頭状甲状腺がん、髄様甲状腺がん(例えば、散発性髄様甲状腺がん又は遺伝性髄様甲状腺がん)、分化型甲状腺がん、再発性甲状腺がん、又は難治性分化型甲状腺がん)、甲状腺腺腫、内分泌腺新生物、肺腺がん、細気管支肺細胞がん、多発性内分泌腺腫2A型又は2B型(それぞれ、MEN2A又はMEN2B)、褐色細胞腫、副甲状腺過形成、乳がん(breast cancer)、乳がん(mammary cancer)、乳がん(mammary carcinoma)、乳腺腫瘍、結腸直腸がん(例えば、転移性結腸直腸がん)、乳頭状腎細胞がん、胃腸粘膜の神経節神経腫症、炎症性筋線維芽細胞腫瘍、又は頸部がんである。本明細書に記載される方法又は使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、MALT1関連がん)は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、青年期におけるがん、副腎皮質がん、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、非定型奇形腫/ラブドイド腫瘍、基底細胞がん、胆管がん、膀胱がん、骨がん、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、がん様腫瘍、原発不明がん、心臓腫瘍、頸部がん、小児がん、脊索腫、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性新生物、部位別新生物、新生物、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、皮膚血管肉腫、胆管がん、非浸潤性乳管がん、胚性腫瘍、子宮内膜がん、上衣腫、食道がん、鼻腔神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚芽細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、眼がん、卵管がん、骨の線維性組織球腫、胆嚢がん、胃がん、胃腸カルチノイド腫瘍、胃腸間質腫瘍(GIST)、生殖細胞腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、神経膠腫、毛状細胞腫瘍、毛状細胞白血病、頭頸部がん、胸部新生物、頭頸部新生物、CNS腫瘍、原発性CNS腫瘍、心臓がん、肝細胞がん、組織球症、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼内黒色腫、膵島細胞腫瘍、膵臓神経内分泌腫瘍、カポジ肉腫、腎臓がん、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭がん、白血病、口唇及び口腔がん、肝臓がん、肺がん、リンパ腫、マクログロブリン血症、骨の悪性線維性組織球腫、骨がん、黒色腫、メルケル細胞がん、中皮腫、転移性扁平上皮頸部がん、正中線管がん、口がん(mouth cancer)、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性新生物、部位別新生物、新生物、骨髄性白血病(myelogenous leukemia)、骨髄性白血病(myeloid leukemia)、多発性骨髄腫、骨髄増殖性新生物、鼻腔及び副鼻腔がん、鼻咽頭がん、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、肺新生物、肺がん、肺新生物、呼吸管新生物、気管支原性がん、気管支新生物、口がん(oral cancer)、口腔がん、口唇がん、口腔咽頭がん、骨肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔及び鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、下垂体がん、形質細胞新生物、胸膜肺芽細胞腫、妊娠関連乳がん、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性腹膜がん、前立腺がん、直腸がん、結腸がん、結腸新生物、腎細胞がん、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、皮膚がん、スピッツ腫瘍、小細胞肺がん、小腸がん、軟組織肉腫、扁平上皮がん、扁平上皮頸部がん、胃がん、T細胞リンパ腫、精巣がん、咽喉がん、胸腺腫及び胸腺がん、甲状腺がん、腎盂の移行細胞がん、原発不明がん、尿道がん、子宮がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、及びウィルムス腫瘍の群から選択される。
いくつかの実施形態では、がんは、白血病又はリンパ腫などの血液がんである。いくつかの実施形態では、血液がん(例えば、MALT1関連がんである血液がん)は、白血病、リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、ホジキン病(ホジキンリンパ腫とも呼ばれる)、及び骨髄腫、例えば、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄球性白血病(APL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、慢性好中球性白血病(CNL)、急性未分化白血病(AUL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、前リンパ球性白血病(PML)、若年性骨髄単球性白血病(JMML)、成人T細胞ALL、三系統性骨髄異形成を伴うAML(AML/TMDS)、混合系統白血病(MLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性障害(MPD)、及び多発性骨髄腫(MM)からなる群から選択される。血液がんの追加の例には、真性多血症(PV)、必須血小板減少症(ET)、及び特発性原発性骨髄線維症(IMF/IPF/PMF)などの骨髄増殖性障害(MPD)が含まれる。いくつかの実施形態では、血液がん(例えば、MALT1関連がんである血液がん)は、AML又はCMMLである。
いくつかの実施形態では、がんは、膠芽腫、慢性骨髄性白血病、骨髄性白血病、又は非ホジキンリンパ腫である。
いくつかの実施形態では、がん(例えば、MALT1関連がん)は、固形腫瘍である。固形腫瘍(例えば、MALT1関連がんである固形腫瘍)の例には、例えば、肺がん(例えば、肺腺がん、小細胞肺がん)、膵臓がん、膵管がん、乳がん、結腸がん、結腸直腸がん、前立腺がん、腎細胞がん、神経芽細胞腫、及び黒色腫が含まれる。例えば、Jiang et al.,Cancer Research 2011,71,2183-2192を参照されたい。また、Pan et al.,Mol Cancer Res 2016,14,93-102、及びPenas et al.,Blood 2010,115,2214-2219も参照されたい。
いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩はまた、MALT1関連がんを治療するのに有用である。式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩はまた、MALT1関連自己免疫障害を治療するのに有用である。式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩はまた、MALT1関連炎症性疾患を治療するのに有用である。
したがって、本明細書では、MALT1関連がん、例えば、本明細書に開示される例示的なMALT1関連がんのうちのいずれかを有すると診断又は特定された対象を治療するための方法であって、有効量の、本明細書に定義される式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又はその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
本明細書に提供される方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、実施例1~168から選択される。
MALT1プロテアーゼ、MALT1遺伝子、又はそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、腫瘍形成に寄与し得る。例えば、融合タンパク質は、野生型MALT1タンパク質と比較して増加したプロテアーゼ活性を有し得、哺乳動物細胞内の野生型MALT1プロテアーゼの増加した発現(例えば、増加したレベル)は、(例えば、対照の非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達及び/又は調節不全のオートクリン/パラクリンシグナル伝達により生じ得、MALT1 mRNAスプライスバリアントもまた、MALT1の調節不全をもたらし得る。
いくつかの態様において、本明細書では、がんの治療を必要としている対象においてがんを治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む、方法が提供される。本明細書では、CBM複合体経路関連がん(本明細書に開示されるもののうちのいずれかなど)の治療を必要としている対象においてCBM複合体経路関連がんを治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む、方法もまた提供される。がんの治療を必要としている対象においてがんを治療するための方法であって、(a)がんを、CBM複合体経路関連がんであると特定することと、(b)有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与することと、を含む、方法もまた提供される。
対象におけるがんをCBM複合体経路関連がんと特定することは、任意の適切な方法によって実施され得る。いくつかの実施形態では、対象におけるがんをCBM複合体経路関連がんと特定するステップは、対象からの試料中のCBM複合体経路関連遺伝子、CBM複合体経路関連プロテアーゼタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルにおける調節不全を検出するためのアッセイを実施することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、対象から試料(例えば、生検試料)を得ることを更に含む。アッセイは、任意の適切なアッセイであり得る。いくつかの実施形態では、アッセイは、シーケンシング(例えば、パイロシーケンシング又は次世代シーケンシング)、免疫組織化学、酵素結合免疫吸着アッセイ、及び蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH)からなる群から選択される。
本明細書では、がんの治療を必要としている対象においてがんを治療するための方法であって、対象に、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、CBM複合体経路関連がんを有すると特定された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。
本明細書では、対象におけるMALT1関連がんを治療する方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、MALT1関連がんを有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。本明細書では、がんの治療を必要としている対象においてがんを治療するための方法であって、(a)がんが、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連していることを決定することと、(b)有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与することと、を含む、方法もまた提供される。
がんが、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連していることを決定することは、任意の適切な方法を使用して実施され得る。いくつかの実施形態では、対象におけるがんがMALT1関連がんであることを決定するステップは、対象からの試料中のMALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルにおける調節不全を検出するためのアッセイを実施することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、対象から試料(例えば、生検試料)を得ることを更に含む。アッセイは、任意の適切なアッセイであり得る。いくつかの実施形態では、アッセイは、シーケンシング(例えば、パイロシーケンシング又は次世代シーケンシング)、免疫組織化学、酵素結合免疫吸着アッセイ、及び蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH)からなる群から選択される。
本明細書に記載されるように、CBM複合体経路関連がんは、任意の適切なCBM複合体経路関連がん(本明細書に記載されるもののうちのいずれかなど)であり得る。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連がんは、CBM複合体経路細胞表面受容体関連がん、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連するがん、CBM複合体関連がんの構成成分、MALT1プロテアーゼ基質関連がん、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連するがん、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連するがん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路細胞表面受容体関連がんは、CD28関連がん、BCR関連がん、HER1関連がん、HER2関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連するがんは、タンパク質キナーゼCベータ(PKCβ)関連がん、タンパク質キナーゼCシータ(PCKθ)関連がん、又はそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、CBM複合体関連がんの構成成分は、MALT1関連がん、CARD11関連がん、CARD14関連がん、CARD10関連がん、CARD9関連がん、BCL10関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CBM複合体関連がんの構成成分は、MALT1関連がん、CARD11関連がん、BCL10関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。例えば、MALT1、CARD11、及びBCL10における例示的な調節不全については、表B1、B2、及びB3を参照されたい。いくつかの実施形態では、MALT1プロテアーゼ基質関連がんは、BCL10関連がん、A20関連がん、CYLD関連がん、RelB関連がん、レグネース1関連がん、ロキン-1関連がん、HOIL1関連がん、NIK関連がん、LIMA1α関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、MALT1プロテアーゼ基質関連がんは、BCL10関連がん、A20関連がん、CYLD関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。例えば、BCL10及びA20における例示的な調節不全については、表B3及びB4を参照されたい。いくつかの実施形態では、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連するがんは、TAK1関連がん、TRAF6関連がん、TAB1関連がん、TAB2関連がん、TAB3関連がん、MKK7関連がん、IKKα関連がん、IKKβ関連がん、IKKγ関連がん、IkBα関連がん、p50関連がん、p65(RelA)関連がん、c-Rel関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連するがんは、IKKγ関連がんである。いくつかの実施形態では、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連するがんは、JNK1関連がん、JNK2関連がん、JNK3関連がん、MYD88転写因子関連がん、AP-1転写因子関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連がんは、MALT1関連がんである。MALT1関連がんは、本明細書に記載されるもののうちのいずれかなどの、任意の適切な調節不全を有し得る。いくつかの実施形態では、MALT1関連がんは、IAP2-MALT1融合を含む。いくつかの実施形態では、MALT1関連がんは、IGH-MALT1融合を含む。
本明細書では、CBM複合体経路関連疾患又は障害、自己免疫障害、及び炎症性障害を治療する方法もまた提供される。したがって、本明細書では、自己免疫障害の治療を必要としている対象において自己免疫障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む、方法が提供される。本明細書では、対象におけるMALT1関連自己免疫障害を治療する方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、MALT1関連自己免疫障害を有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。いくつかの場合において、本明細書では、自己免疫障害の治療を必要としている対象において自己免疫障害を治療するための方法であって、(a)自己免疫障害が、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連していることを決定することと、(b)有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与することと、を含む、方法が提供される。本明細書では、対象におけるMALT1関連自己免疫障害を治療する方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、MALT1関連自己免疫障害を有すると決定された対象に投与することを含む、方法もまた提供される。加えて、本明細書では、炎症性障害の治療を必要としている対象において炎症性障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む、方法が提供される。いくつかの場合において、本明細書では、対象におけるMALT1関連炎症性障害を治療する方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、MALT1関連炎症性障害を有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法が提供される。本明細書では、炎症性障害の治療を必要としている対象において炎症性障害を治療するための方法であって、(a)炎症性障害が、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連していることを決定することと、(b)有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与することと、を含む、方法もまた提供される。本明細書では、対象におけるMALT1関連炎症性障害を治療する方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、MALT1関連炎症性障害を有すると決定された対象に投与することを含む、方法もまた提供される
追加的に、本明細書では、CBM複合体経路関連疾患又は障害の治療を必要としている対象においてCBM複合体経路関連疾患又は障害を治療するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む、方法が提供される。疾患又は障害の治療を必要としている対象において疾患又は障害を治療するための方法であって、(a)がんを、CBM複合体経路関連疾患又は障害であると特定することと、(b)有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に投与することと、を含む、方法もまた提供される。加えて、本明細書では、疾患又は障害の治療を必要としている対象において疾患又は障害を治療するための方法であって、対象に、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、CBM複合体経路関連疾患又は障害を有すると特定された対象に投与することを含む、方法が提供される。
CBM複合体経路関連疾患又は障害は、本明細書に記載されるもののうちのいずれかなどの、任意の適切なCBM複合体経路関連疾患又は障害であり得る。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連疾患又は障害は、自己免疫疾患である。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連疾患又は障害は、炎症性疾患である。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連がんは、CBM複合体経路細胞表面受容体関連がん、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連する疾患又は障害、CBM複合体関連がんの構成成分、MALT1プロテアーゼ基質関連がん、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連する疾患又は障害、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連する疾患又は障害、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連疾患又は障害は、MALT1関連疾患又は障害である。
いくつかの場合において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、細胞の増殖を阻害することなどの、細胞のプロセスを阻害するのに有用であり得る。したがって、本明細書では、哺乳動物細胞の増殖を阻害するための方法であって、哺乳動物細胞を式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法が提供される。本明細書では、哺乳動物細胞におけるCBM複合体経路活性を阻害するための方法であって、哺乳動物細胞を式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法もまた提供される。本明細書では、哺乳動物細胞におけるMALT1プロテアーゼ活性を阻害するための方法であって、哺乳動物細胞を式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法もまた提供される。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビボで生じる。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビトロで生じる。哺乳動物細胞は、任意の適切な細胞であり得る。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、哺乳動物免疫細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、哺乳動物がん細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物がん細胞は、哺乳動物CBM複合体経路関連がん細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物がん細胞は、哺乳動物MALT1関連がん細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を有する。いくつかの実施形態では、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、IAP2-MALT1融合、IGH-MALT1融合、又はそれらの組み合わせである。
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、医薬の製造においても有用であり得る。したがって、本明細書では、CBM複合体経路関連疾患又は障害の治療のための、医薬の製造における式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。CBM複合体経路関連疾患又は障害は、本明細書に記載されるものなどの、任意の適切なCBM複合体経路関連疾患又は障害であり得る。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連疾患又は障害は、CBM複合体経路細胞表面受容体関連がん、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連する疾患又は障害、CBM複合体関連がんの構成成分、MALT1プロテアーゼ基質関連がん、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連する疾患又は障害、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連する疾患又は障害、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連疾患又は障害は、CBM複合体経路関連自己免疫障害である。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連疾患又は障害は、CBM複合体経路関連炎症性障害である。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連疾患又は障害は、CBM複合体経路関連がんである。いくつかの実施形態では、CBM複合体経路関連疾患又は障害は、MALT1関連疾患又は障害である。いくつかの実施形態では、MALT1関連疾患又は障害は、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を含む。いくつかの実施形態では、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、IAP2-MALT1融合、IGH-MALT1融合、又はそれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、脳及び/又は中枢神経系(CNS)浸透度を示す。そのような化合物は、血液脳関門を横断し、脳及び/又は他のCNS構造内のMALT1プロテアーゼを阻害することが可能である。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、有効量で血液脳関門を横断することが可能である。例えば、がん(例えば、MALT1関連脳又はCNSがんなどのMALT1関連がん)を有する対象の治療は、対象への化合物の投与(例えば、経口投与)を含むことができる。いくつかのそのような実施形態では、本明細書に提供される化合物は、原発性脳腫瘍又は転移性脳腫瘍を治療するのに有用である。例えば、化合物は、膠芽腫(多形性膠芽腫としても既知である)、星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫、及び混合膠腫、髄膜腫、髄芽腫、神経節膠腫、シュワン細胞腫(神経鞘腫)、並びに頭蓋咽頭腫などのうちの1つ以上の膠腫(例えば、Louis,D.N.et al.Acta Neuropathol 131(6),803-820(2016年6月)に列挙されている腫瘍を参照されたい)の治療に使用され得る。いくつかの実施形態では、脳腫瘍は、原発性脳腫瘍である。いくつかの実施形態では、対象は、別の抗がん剤、例えば、別のプロテアーゼ阻害剤(例えば、式(I)の化合物ではない化合物)によって以前に治療されている。いくつかの実施形態では、脳腫瘍は、転移性脳腫瘍である。いくつかの実施形態では、対象は、別の抗がん剤、例えば、別のプロテアーゼ阻害剤(例えば、式(I)の化合物ではない化合物)によって以前に治療されている。
本明細書に記載される方法又は使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、対象からの試料を使用して、対象が遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、又はタンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を有するかどうかを決定するために使用されるアッセイは、例えば、次世代シーケンシング、免疫組織化学、蛍光顕微鏡検査、ブレークアパートFISH分析、サザンブロッティング、ウエスタンブロッティング、FACS分析、ノーザンブロッティング、及びPCRベースの増幅(例えば、RT-PCR及び定量的リアルタイムRT-PCR)を含むことができる。当該技術分野で周知であるように、アッセイは、典型的には、例えば、少なくとも1つの標識核酸プローブ又はその少なくとも1つの標識抗体若しくは抗原結合断片を用いて実施される。アッセイは、遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を検出するために、当該技術分野で既知の他の検出方法を利用することができる。いくつかの実施形態では、試料は、対象からの生物学的試料又は生検試料(例えば、パラフィン包埋生検試料)である。いくつかの実施形態では、対象は、MALT1関連がんを有する疑いがある対象、MALT1関連がんのうちの1つ以上の症状を有する対象、及び/又はMALT1関連がんを発症するリスクが高い対象である)。
いくつかの実施形態では、遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、MALT1タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全は、液体生検(流体生検又は流体相生検と様々に称される)を使用して特定され得る。液体生検方法は、総腫瘍量及び/あるいは遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、MALT1タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を検出するために使用され得る。液体生検は、(例えば、単純な採血を介して)対象から比較的容易に得られた生物学的試料に実施され得、一般に、腫瘍量及び/あるいは遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を検出するために使用される従来の方法よりも侵襲性が低い。いくつかの実施形態では、液体生検は、従来の方法よりも早い段階で、遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の存在を検出するために使用され得る。いくつかの実施形態では、液体生検において使用される生物学的試料は、血液、血漿、尿、脳脊髄液、唾液、痰、気管支肺胞洗浄液、胆汁、リンパ液、嚢胞液、便、腹水、及びそれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、液体生検は、循環腫瘍細胞(CTC)を検出するために使用され得る。いくつかの実施形態では、液体生検は、無細胞DNAを検出するために使用され得る。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して検出された無細胞DNAは、腫瘍細胞に由来する循環腫瘍DNA(ctDNA)である。(例えば、限定するものではないが、次世代シーケンシング(NGS)、従来のPCR、デジタルPCR、又はマイクロアレイ分析などの高感度検出技術を使用する)ctDNAの分析は、遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を特定するために使用され得る。
いくつかの実施形態では、単一の遺伝子に由来するctDNAは、液体生検を使用して検出され得る。いくつかの実施形態では、複数の遺伝子(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100以上、又はこれらの数の間の任意の数の遺伝子)に由来するctDNAは、液体生検を使用して検出され得る。いくつかの実施形態では、複数の遺伝子に由来するctDNAは、様々な市販の試験パネル(例えば、遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を検出するように設計された市販の試験パネル)のうちのいずれかを使用して検出され得る。液体生検は、限定するものではないが、点変異若しくは単一ヌクレオチドバリアント(SNV)、コピー数バリアント(CNV)、遺伝子融合(例えば、転座又は再配列)、挿入、欠失、又はそれらの任意の組み合わせを含む、遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を検出するために使用され得る。いくつかの実施形態では、液体生検は、生殖細胞変異を検出するために使用され得る。いくつかの実施形態では、液体生検は、体細胞変異を検出するために使用され得る。いくつかの実施形態では、液体生検は、一次遺伝子変異(例えば、疾患、例えば、がんの初期発症と関連する一次変異又は一次融合)を検出するために使用され得る。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して特定された遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全はまた、対象に(例えば、腫瘍に)存在するがん細胞に存在する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される、遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の種類のうちのいずれかは、液体生検を使用して検出され得る。いくつかの実施形態では、液体生検を介して特定された遺伝子変異は、対象を特定の治療のための候補として特定するために使用され得る。例えば、対象における遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)、タンパク質(例えば、MALT1タンパク質)、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全の検出は、対象が式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の投与を含む治療に応答するであろうことを示すことができる。
液体生検は、限定するものではないが、疾患の進行及び/又は治療の有効性を含む、1つ以上の臨床的に関連するパラメータを決定するために、診断の過程、監視の過程、及び/又は治療の過程の間に複数回実施され得る。例えば、第1の液体生検は、第1の時点で実施され得、第2の液体生検は、診断の過程、監視の過程、及び/又は治療の過程の間に第2の時点で実施され得る。いくつかの実施形態では、第1の時点は、対象を疾患と診断する前の時点(例えば、対象が健康であるとき)であり得、第2の時点は、対象が疾患を発症した後の時点であり得る(例えば、第2の時点は、対象を疾患と診断するために使用され得る)。いくつかの実施形態では、第1の時点は、対象を疾患と診断する前の時点(例えば、対象が健康であるとき)であり得、その後、対象は監視され、第2の時点は、対象を監視した後の時点であり得る。いくつかの実施形態では、第1の時点は、対象を疾患と診断した後の時点であり得、その後、治療が対象に投与され、第2の時点は、治療が投与された後の時点であり得る。そのような場合において、第2の時点は、(例えば、第1の時点で検出された遺伝子変異が存在量を低減されるか、又は検出不可能である場合)治療の有効性を評価するために使用され得る。いくつかの実施形態では、対象に投与される治療は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含むことができる。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効性は、異なる時点で対象から得られたcfDNA、例えば、第1の時点で対象から得られたcfDNA及び第2の時点で対象から得られたcfDNA内の遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)の調節不全の対立遺伝子頻度を評価することによって決定され得、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩のうちの少なくとも1回の用量は、第1の時点と第2の時点との間で対象に投与される。これらの方法のうちのいくつかの実施形態は、第1の時点と第2の時点との間で、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩のうちの少なくとも1回の用量を対象に投与することを更に含むことができる。例えば、第1の時点で対象から得られたcfDNA内の遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)の調節不全の対立遺伝子頻度(AF)と比較した、第2の時点で対象から得られたcfDNA内の遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)の調節不全の対立遺伝子頻度(AF)の低減(例えば、1%~約99%低減、1%~約95%低減、1%~約90%低減、1%~約85%低減、1%~約80%低減、1%~約75%低減、1%低減~約70%低減、1%低減~約65%低減、1%低減~約60%低減、1%低減~約55%低減、1%低減~約50%低減、1%低減~約45%低減、1%低減~約40%低減、1%低減~約35%低減、1%低減~約30%低減、1%低減~約25%低減、1%低減~約20%低減、1%低減~約15%低減、1%低減~約10%低減、1%~約5%低減、約5%~約99%低減、約10%~約99%低減、約15%~約99%低減、約20%~約99%低減、約25%~約99%低減、約30%~約99%低減、約35%~約99%低減、約40%~約99%低減、約45%~約99%低減、約50%~約99%低減、約55%~約99%低減、約60%~約99%低減、約65%~約99%低減、約70%~約99%低減、約75%~約95%低減、約80%~約99%低減、約90%低減~約99%低減、約95%~約99%低減、約5%~約10%低減、約5%~約25%低減、約10%~約30%低減、約20%~約40%低減、約25%~約50%低減、約35%~約55%低減、約40%~約60%低減、約50%低減~約75%低減、約60%低減~約80%低減、又は約65%~約85%低減)は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が対象において有効であったことを示す。いくつかの実施形態では、AFは、レベルが機器の検出限界を下回るように低減される。代替的に、第1の時点で対象から得られたcfDNA内の遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)の調節不全の対立遺伝子頻度(AF)と比較した、第2の時点で対象から得られたcfDNA内の遺伝子(例えば、MALT1遺伝子)の調節不全の対立遺伝子頻度(AF)の増加は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が対象において有効ではなかったことを示す。これらの方法のうちのいくつかの実施形態は、追加の用量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が有効であると決定された対象に投与することを更に含むことができる。これらの方法のうちのいくつかの実施形態は、異なる治療(例えば、単剤療法としての式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の投与を含まない治療)を、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が有効ではないと決定された対象に投与することを更に含むことができる。
これらの方法のうちのいくつかの例では、第1の時点と第2の時点との間の時間差は、約1日~約1年、約1日~約11ヶ月、約1日~約10ヶ月、約1日~約9ヶ月、約1日~約8ヶ月、約1日~約7ヶ月、約1日~約6ヶ月、約1日~約5ヶ月、約1日~約4ヶ月、約1日~約3ヶ月、約1日~約10週間、約1日~約2ヶ月、約1日~約6週間、約1日~約1ヶ月、約1日~約25日、約1日~約20日、約1日~約15日、約1日~約10日、約1日~約5日、約2日~約1年、約5日~約1年、約10日~約1年、約15日~約1年、約20日~約1年、約25日~約1年、約1ヶ月~約1年、約6週間~約1年、約2ヶ月~約1年、約3ヶ月~約1年、約4ヶ月~約1年、約5ヶ月~約1年、約6ヶ月~約1年、約7ヶ月~約1年、約8ヶ月~約1年、約9ヶ月~約1年、約10ヶ月~約1年、約11ヶ月~約1年、約1日~約7日、約1日~約14日、約5日~約10日、約5日~約20日、約10日~約20日、約15日~約1ヶ月、約15日~約2ヶ月、約1週間~約1ヶ月、約2週間~約1ヶ月、約1ヶ月~約3ヶ月、約3ヶ月~約6ヶ月、約4ヶ月~約6ヶ月、約5ヶ月~約8ヶ月、又は約7ヶ月~約9ヶ月であり得る。これらの方法のうちのいくつかの実施形態では、対象は、調節不全の遺伝子(例えば、本明細書に記載される調節不全の遺伝子の例のうちのいずれか)(例えば、MALT1遺伝子)を有するがんを有すると以前に特定され得る。これらの方法のうちのいくつかの実施形態では、対象は、本明細書に記載されるがんの種類のうちのいずれかを有すると以前に診断されていてもよい。これらの方法のうちのいくつかの実施形態では、対象は、1つ以上の転移(例えば、1つ以上の脳転移)を有し得る。
上記の実施形態のうちのいくつかでは、cfDNAは、MALT1関連ctDNAなどのctDNAを含む。例えば、cfDNAは、MALT1関連ctDNAなどのctDNAである。いくつかの実施形態では、cfDNAの少なくともいくつかの部分は、MALT1関連ctDNAであると決定され、例えば、全cfDNAのシーケンシング及び/又は定量化された量は、MALT1融合及び/又はMALT1の過剰発現を有すると決定される。
医療腫瘍学の分野では、異なる形態の治療の組み合わせを使用し、がんを有する各対象を治療することが通常の実践である。医療腫瘍学では、本明細書に提供される組成物に加えて、そのような併用治療(conjoint treatment)又は療法の他の構成要素は、例えば、手術、放射線療法、及び他のプロテアーゼ阻害剤、キナーゼ阻害剤、シグナル伝達阻害剤、及び/又はモノクローナル抗体などの化学療法剤であり得る。
例えば、手術は、開放手術又は低侵襲手術であり得る。したがって、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩はまた、がん治療に対するアジュバントとしても有用であり得、すなわち、それらは、1つ以上の追加の療法又は治療薬剤、例えば、同じ又は異なる作用機構によって機能する化学療法剤と組み合わせて使用され得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、追加の治療薬剤又は追加の療法の投与の前に使用され得る。例えば、それを必要としている対象は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩のうちの1回以上の用量を一定期間投与され、次いで、腫瘍の少なくとも部分的切除を受けることができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩のうちの1回以上の用量による治療は、腫瘍の少なくとも部分的切除の前に腫瘍のサイズ(例えば、腫瘍量)を低減させる。いくつかの実施形態では、それを必要としている対象は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩のうちの1回以上の用量を、一定期間、1回以上のラウンドの放射線療法の下で投与され得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩のうちの1回以上の用量による治療は、1回以上のラウンドの放射線療法の前に腫瘍のサイズ(例えば、腫瘍量)を低減させる。
いくつかの実施形態では、対象は、第1のMALT1阻害剤、キナーゼ阻害剤、免疫療法、細胞若しくは遺伝子療法、又は放射線(例えば、放射性ヨウ素)などの標準的療法(例えば、化学療法剤の投与)に対して難治性又は不耐性であるがん(例えば、局所進行性又は転移性腫瘍)を有する。いくつかの実施形態では、対象は、以前の療法(例えば、第1のMALT1阻害剤又は別のプロテアーゼ阻害剤などの化学療法剤の投与、免疫療法、細胞若しくは遺伝子療法、又は放射線(例えば、放射性ヨウ素)に対して難治性又は不耐性であるがん(例えば、局所進行性又は転移性腫瘍)を有する。いくつかの実施形態では、対象は、標準的療法を有していないがん(例えば、局所進行性又は転移性腫瘍)を有する。いくつかの実施形態では、対象は、MALT1-プロテアーゼ阻害剤ナイーブである。例えば、対象は、選択的MALT1-プロテアーゼ阻害剤による治療にナイーブである。いくつかの実施形態では、対象は、MALT1-プロテアーゼ阻害剤ナイーブではない。
本明細書に記載される方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、1つ以上の追加の療法又は治療薬剤(例えば、化学療法剤又は免疫調節剤)から選択される有効量の少なくとも1つの追加の治療薬剤と組み合わせて投与される。追加の療法又は治療薬剤は、本明細書に記載されるもののうちのいずれかなどの、任意の適切な追加の療法又は治療薬剤であり得る。
追加の治療薬剤の非限定的な例には、他のMALT1標的治療薬剤(すなわち、第1又は第2のMALT1プロテアーゼ阻害剤、例えば、JNJ-67856633又はCTX-177)、他のプロテアーゼ阻害剤、キナーゼ阻害剤(例えば、BTK又はEGFR阻害剤などの、受容体チロシンキナーゼ標的治療薬剤)、シグナル伝達経路阻害剤、チェックポイント阻害剤、アポトーシス経路のモジュレーター(例えば、ベネトクラクス又はオバタクラクス)、細胞毒性化学療法、血管新生標的療法、免疫標的剤(抗体及び細胞ベースの免疫療法、並びに抗体-薬物コンジュゲートを含む)、及び放射線療法が含まれる。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、及び追加の治療薬剤は、別個の投薬として同時に投与される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、及び追加の治療薬剤は、任意の順序で逐次的に別個の投薬として投与される。
いくつかの実施形態では、他のMALT1標的治療薬は、MALT1阻害活性を示す別のプロテアーゼ阻害剤である。いくつかの実施形態では、他のMALT1標的治療阻害剤は、MALT1プロテアーゼに対して選択的である。例示的なMALT1プロテアーゼ阻害剤は、本明細書に記載のアッセイで測定された場合の約1000nM未満、約500nM未満、約200nM未満、約100nM未満、約50nM未満、約25nM未満、約10nM未満、又は約1nM未満のMALT1プロテアーゼに対する阻害活性(IC50)を示すことができる。いくつかの実施形態では、MALT1プロテアーゼ阻害剤は、本明細書に提供されるアッセイで測定された場合の約25nM未満、約10nM未満、約5nM未満、又は約1nM未満のMALT1プロテアーゼに対する阻害活性(IC50)を示すことができる。
プロテアーゼ標的治療薬剤(例えば、第1のMALT1阻害剤又は第2のMALT1阻害剤)の非限定的な例には、JNJ-67856633及びCTX-177が含まれる。
マルチキナーゼ阻害剤の非限定的な例には、アレクチニブ(9-エチル-6,6-ジメチル-8-[4-(モルホリン-4-イル)ピペリジン-1-イル]-11-オキソ-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾ[b]カルバゾール-3-カルボニトリル)、アムバチニブ(MP470、HPK56)(N-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イルメチル)-4-([1]ベンゾフロ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボチオアミド)、アパチニブ(YN968D1)(N-[4-(1-シアノシクロペンチル)フェニル-2-(4-ピコリル)アミノ-3-ニコチンアミドメタンスルホナート)、カボザンチニブ(Cometriq XL-184)(N-(4-((6,7-ジメトキシキノリン-4-イル)オキシ)フェニル)-N’-(4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミド)、ドビチニブ(TKI258、GFKI-258、CHIR-258)((3Z)-4-アミノ-5-フルオロ-3-[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1,3-ジヒドロベンズイミダゾール-2-イリデン]キノリン-2-オン)、ファミチニブ(5-[2-(ジエチルアミノ)エチル]-2-[(Z)-(5-フルオロ-2-オキソ-1H-インドール-3-イリデン)メチル]-3-メチル-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-オン)、フェドラチニブ(SAR302503、TG101348)(N-(2-メチル-2-プロパニル)-3-{[5-メチル-2-({4-[2-(1-ピロリジニル)エトキシ]フェニル}アミノ)-4-ピリミジニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド)、フォレチニブ(XL880、EXEL-2880、GSK1363089、GSK089)(N1’-[3-フルオロ-4-[[6-メトキシ-7-(3-モルホリノプロポキシ)-4-キノリル]オキシ]フェニル]-N1-(4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミド)、フォスタマンチニブ(R788)(2H-ピリド[3,2-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オン、6-[[5-フルオロ-2-[(3,4,5-トリメトキシフェニル)アミノ]-4-ピリミジニル]アミノ]-2,2-ジメチル-4-[(ホスホノオキシ)メチル]-、ナトリウム塩(1:2))、イロラセルチブ(ABT-348)(1-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)チエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)フェニル)-3-(3-フルオロフェニル)尿素)、レンバチニブ(E7080、Lenvima)(4-[3-クロロ-4-(シクロプロピルアミノカルボニル)アミノフェノキシ]-7-メトキシ-6-キノリンカルボキサミド)、モテサニブ(AMG 706)(N-(3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-6-イル)-2-[(ピリジン-4-イルメチル)アミノ]ピリジン-3-カルボキサミド)、ニンテダニブ(3-Z-[1-(4-(N-((4-メチル-ピペラジン-1-イル)-メチルカルボニル)-N-メチル-アミノ)-アニリノ)-1-フェニル-メチレン]-6-メチオキシカルボニル-2-インドリノン)、ポナチニブ(AP24534)(3-(2-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イルエチニル)-4-メチル-N-[4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]-3-(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド)、PP242(トルキニブ)(2-[4-アミノ-1-(1-メチルエチル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル]-1H-インドール-5-オール)、キザルチニブ(1-(5-(tert-ブチル)イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-(7-(2-モルホリノエトキシ)ベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)フェニル)尿素)、レゴラフェニブ(BAY 73-4506、スチバルガ)(4-[4-({[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)-3-フルオロフェノキシ]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド水和物)、RXDX-105(CEP-32496、アゲラフェニブ)(1-(3-((6,7-ジメトキシキナゾリン-4-イル)オキシ)フェニル)-3-(5-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)尿素)、セマキサニブ(SU5416)((3Z)-3-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-1,3-ジヒドロ-2H-インドール-2-オン)、シトラバチニブ(MGCD516、MG516)(N-(3-フルオロ-4-{[2-(5-{[(2-メトキシエチル)アミノ]メチル}-2-ピリジニル)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル]オキシ}フェニル)-N’-(4-フルオロフェニル)-1,1-シクロプロパンジカルボキサミド)、ソラフェニブ(BAY 43-9006)(4-[4-[[[[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ]カルボニル]アミノ]フェノキシ]-N-メチル-2-ピリジンカルボキサミド)、バンデタニブ(N-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-6-メトキシ-7-[(1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ]キナゾリン-4-アミン)、バタラニブ(PTK787、PTK/ZK、ZK222584)(N-(4-クロロフェニル)-4-(ピリジン-4-イルメチル)フタラジン-1-アミン)、AD-57(N-[4-[4-アミノ-1-(1-メチルエチル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル]フェニル]-N’-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-尿素)、AD-80(1-[4-(4-アミノ-1-プロパン-2-イルピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル)フェニル]-3-[2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]尿素)、AD-81(1-(4-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素)、ALW-II-41-27(N-(5-((4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)カルバモイル)-2-メチルフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)ニコチンアミド)、BPR1K871(1-(3-クロロフェニル)-3-(5-(2-((7-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)チアゾール-2-イル)尿素)、CLM3(1-フェネチル-N-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン)、EBI-907(N-(2-クロロ-3-(1-シクロプロピル-8-メトキシ-3H-ピラゾロ[3,4-c]イソキノリン-7-イル)-4-フルオロフェニル)-3-フルオロプロパン-1-スルホンアミド)、NVP-AST-487(N-[4-[(4-エチル-1-ピペラジニル)メチル]-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N’-[4-[[6-(メチルアミノ)-4-ピリミジニル]オキシ]フェニル]-尿素)、NVP-BBT594(BBT594)(5-((6-アセトアミドピリミジン-4-イル)オキシ)-N-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)インドリン-1-カルボキサミド)、PD173955(6-(2,6-ジクロロフェニル)-8-メチル-2-(3-メチルスルファニルアニリノ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン)、PP2(4-アミノ-5-(4-クロロフェニル)-7-(ジメチルエチル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン)、PZ-1(N-(5-(tert-ブチル)イソオキサゾール-3-イル)-2-(4-(5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-1Hベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)アセトアミド)、RPI-1(1,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシ-3-[(4-ヒドロキシフェニル)メチレン]-H-インドール-2-オン、(3E)-3-[(4-ヒドロキシフェニル)メチリデン]-5,6-ジメトキシ-1H-インドール-2-オン)、SGI-7079(3-[2-[[3-フルオロ-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)フェニル]アミノ]-5-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]-ベンゼンアセトニトリル)、SPP86(1-イソプロピル-3-(フェニルエチニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン)、SU4984(4-[4-[(E)-(2-オキソ-1H-インドール-3-イリデン)メチル]フェニル]ピペラジン-1-カルバルデヒド)、スニチニブ(SU11248)(N-(2-ジエチルアミノエチル)-5-[(Z)-(5-フルオロ-2-オキソ-1H-インドール-3-イリデン)メチル]-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)、TG101209(N-tert-ブチル-3-(5-メチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-4-イルアミノ)ベンゼンスルホンアミド)、Withaferin A((4β,5β,6β,22R)-4,27-ジヒドロキシ-5,6:22,26-ジエポキシエルゴスタ-2,24-ジエン-1,26-ジオン)、XL-999((Z)-5-((1-エチルピペリジン-4-イル)アミノ)-3-((3-フルオロフェニル)(5-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)メチレン)インドリン-2-オン)、BPR1J373(5-フェニルチアゾール-2-イルアミン-ピリミニド誘導体)、CG-806(CG’806)、DCC-2157、GTX-186、HG-6-63-01((E)-3-(2-(4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ビニル)-N-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-4-メチルベンズアミド)、SW-01(シクロベンザプリン塩酸塩)、XMD15-44(N-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-4-メチル-3-(ピリジン-3-イルエチニル)ベンズアミド(構造から生成される))、ITRI-305(D0N5TB、DIB003599)、BLU-667((1S,4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、NMS-E668、TAS0286/HM05、TPX0046、及びN-(3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-2-(4-(4-エトキシ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アセトアミドが含まれる。
受容体チロシンキナーゼ(例えば、Trk)標的治療薬剤の非限定的な例には、アファチニブ、カボザンチニブ、セツキシマブ、クリゾチニブ、ダブラフェニブ、エントレクチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、レスタウルチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、パニツムマブ、ペルツズマブ、スニチニブ、トラスツズマブ、1-((3S,4R)-4-(3-フルオロフェニル)-1-(2-メトキシエチル)ピロリジン-3-イル)-3-(4-メチル-3-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)尿素、AG 879、AR-772、AR-786、AR-256、AR-618、AZ-23、AZ623、DS-6051、Go 6976、GNF-5837、GTx-186、GW 441756、LOXO-101、MGCD516、PLX7486、RXDX101、VM-902A、TPX-0005、TSR-011、GNF-4256、N-[3-[[2,3-ジヒドロ-2-オキソ-3-(1H-ピロール-2-イルメチレン)-1H-インドール-6-イル]アミノ]-4-メチルフェニル]-N’-[2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-尿素、AZ623、AZ64、(S)-5-クロロ-N2-(1-(5-フルオロピリジン-2-イル)エチル)-N4-(5-イソプロポキシ-1H-ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2,4-ジアミン、AZD7451、CEP-751、CT327、スニチニブ、GNF-8625、及び(R)-1-(6-(6-(2-(3-フルオロフェニル)ピロリジン-1-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-yl)-[2,4’-ビピリジン]-2’-イル)ピペリジン-4-オールが含まれる。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、BRAF阻害剤である。BRAF阻害剤の非限定的な例には、ダブラフェニブ、ベムラフェニブ(RG7204又はPLX4032とも呼ばれる)、ソラフェニブトシラート、PLX-4720、GDC-0879、BMS-908662(Bristol-Meyers Squibb)、LGX818(Novartis)、PLX3603(Hofmann-LaRoche)、RAF265(Novartis)、RO5185426(Hofmann-LaRoche)、及びGSK2118436(GlaxoSmithKline)が含まれる。BRAF阻害剤の追加の例は、当該技術分野で既知である。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、上皮成長因子受容体チプロシンキナーゼ阻害剤(EGFR)である。例えば、EGFR阻害剤は、オシメルチニブ(メレレクチニブ、Tagrisso)、エルロチニブ(Tarceva)、ゲフィチニブ(Iressa)、セツキシマブ(Erbitux)、ネシツムマブ(Portrazza)、ネラチニブ(Nerlynx)、ラパチニブ(Tykerb)、パニツムマブ(Vectibix)、及びバンデタニブ(Caprelsa)を含むことができる。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、Ras-Raf-MEK-ERK経路阻害剤(例えば、ビニメチニブ、セルメチニブ、エンコラフェニブ、ソラフェニブ、トラメチニブ、及びベムラフェニブ)、PI3K-Akt-mTOR-S6K経路阻害剤(例えば、エベロリムス、ラパマイシン、ペリフォシン、テムシロリムス)、並びにバリシチニブ、ブリガチニブ、カプマチニブ、ダヌセルチブ、イブルチニブ、ミルシクリブ、ケルセチン、レゴラフェニブ、ルキソリチニブ、セマキサニブ、AP32788、BLU285、BLU554、INCB39110、INCB40093、INCB50465、INCB52793、INCB54828、MGCD265、NMS-088、NMS-1286937、PF 477736((R)-アミノ-N-[5,6-ジヒドロ-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-6-オキソ-1Hピロロ[4,3,2-ef][2,3]ベンゾジアゼピン-8-イル]-シクロヘキサンアセトアミド)、PLX3397、PLX7486、PLX8394、PLX9486、PRN1008、PRN1371、RXDX103、RXDX106、RXDX108、及びTG101209(N-tert-ブチル-3-(5-メチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-4-イルアミノ)ベンゼンスルホンアミド)などの他のキナーゼ阻害剤である。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、BTK阻害剤である。BTK阻害剤の非限定的な例には、イブルチニブ、アカラブルチニブ、及びザヌブルチニブが含まれる。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、Bcl-2阻害剤である。Bcl-2阻害剤の非限定的な例には、ベネトクラクス、ナビトクラクス、オブリメルセン、オバトクラクス、及びAT-101が含まれる。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、PI3K阻害剤である。PI3K阻害剤の非限定的な例には、イデラリシブ、コパンリシブ、デュベリシブ、アルペリシブ、タセリシブ、ブパルリシブ、ウンブラリシブ、及びコパンリシブが含まれる。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、mTOR阻害剤である。mTOR阻害剤の非限定的な例には、エベロリムス、テムシロリムス、及びリダフォロリムスが含まれる。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、HDAC阻害剤である。HDAC阻害剤の非限定的な例には、ボリノスタット、ロミデプシン、ベリノスタット、チダミド、パノビノスタット、CXD101、及びアベキシノスタットが含まれる。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、チェックポイント阻害剤である。チェックポイント阻害剤の非限定的な例には、イピリムマブ、トレメリムマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、MPDL3208A、MEDI4736、MSB0010718C、BMS-936559、BMS-956559、BMS-935559(MDX-1105)、AMP-224、及びペムブロリズマブが含まれる。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、細胞毒性化学療法剤である。細胞毒性化学療法剤の非限定的な例には、三酸化ヒ素、ブレオマイシン、ベンダムスチン、カバジタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、イリノテカン、ロムスチン、メトトレキサート、マイトマイシンC、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テモゾロミド、及びビンクリスチンが含まれる。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、血管新生標的治療薬である。血管新生標的治療薬の非限定的な例には、レナリドマイド、エンザスタウリン、アフリベルセプト、及びベバシズマブが含まれる。
いくつかの実施形態では、追加の療法又は治療薬剤は、ヒスチジルtRNA合成酵素(HRS)ポリペプチド又はHRSポリペプチドをコードする発現可能なヌクレオチドを含むことができる。
「免疫療法」という用語は、免疫系を調節する薬剤を指す。いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫系のレギュレーターの発現及び/又は活性を増加させることができる。いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫系のレギュレーターの発現及び/又は活性を減少させることができる。いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫細胞の活性を動員及び/又は増強させることができる。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、細胞免疫療法(例えば、養子T細胞療法、樹状細胞療法、ナチュラルキラー細胞療法)である。いくつかの実施形態では、細胞免疫療法は、シプリューセル-T(APC8015、Provenge(商標)、Plosker(2011)Drugs 71(1):101-108)である。いくつかの実施形態では、細胞免疫療法は、キメラ抗原受容体(CAR)を発現する細胞を含む。いくつかの実施形態では、細胞免疫療法は、CAR-T細胞療法である。いくつかの実施形態では、CAR-T細胞療法は、チサゲンレクルユーセル(tisagenlecleucel)(Kymria)である。いくつかの実施形態では、CAR-T細胞療法は、アキシカブタゲンシロルユーセル(axicabtagene ciloleucel)(Yescarta)である。いくつかの実施形態では、CAR-T細胞療法は、ブレクスカブタゲンオートルユーセル(brexucabtagene autoleucel)(Tecartus)である。いくつかの実施形態では、CAR-T細胞療法は、レルマカブタゲンオートルユーセル(relmacabtagene autoleucel)である。いくつかの実施形態では、CAR-T細胞療法は、ALLO-501である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、抗体療法(例えば、モノクローナル抗体、コンジュゲート抗体、又は二重特異性抗体)である。いくつかの実施形態では、抗体療法は、ベバシズマブ(Mvasti(商標)、Avastin(登録商標))、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、アベルマブ(Bavencio(登録商標))、リツキシマブ(MabThera(商標)、Rituxan(登録商標))、ヒトヒアルロニダーゼを伴うリツキシマブ(Rituxan Hycela(商標))、エドレコロマブ(Panorex)、ダラツムアブ(Darzalex(登録商標))、オララツマブ(Lartruvo(商標))、オファツムマブ(Arzerra(登録商標))、アレムツズマブ(Campath(登録商標))、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、オレゴボマブ、ペムブロリズマブ(Keytruda(登録商標))、ジヌチキシマブ(Unituxin(登録商標))、オビヌツズマブ(Gazyva(登録商標))、トレメリムマブ(CP-675,206)、ラムシルマブ(Cyramza(登録商標))、ウブリツキシマブ(TG-1101)、パニツムマブ(Vectibix(登録商標))、エロツズマブ(Empliciti(商標))、アベルマブ(Bavencio(登録商標))、ネシツムマブ(Portrazza(商標))、シルムツズマブ(UC-961)、イブリツモマブ(Zevalin(登録商標))、イサツキシマブ(SAR650984)、ニモツズマブ、フレソリムマブ(GC1008)、リリルマブ(INN)、モガムリズマブ(Poteligeo(登録商標))、フィクラツズマブ(AV-299)、デノスマブ(Xgeva(登録商標))、レンジルマブ、アベルマブ、スパルタリズマブ、ペムブロリズマブ、ウトミルマブ、ウブリツキシマブ、ブリナツモマブ、ガニツマブ、ウレルマブ、ピジリズマブ、アマツキシマブ、モスネツズマブ(BTCT4465A)、CD20-TCB、RO7082859、XmAb13676、グロフィタマブ、CD20-TDB、オドロネクスタマブ(REGN1979)、IGM-2323、BTCT4465A、AMG-562、又はTTI-621である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、抗体-薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、抗体-薬物コンジュゲートは、ゲムツズマブオゾガマイシン(Mylotarg(商標))、イノツズマブオゾガマイシン(Besponsa(登録商標))、ブレンツキシマブベドチン(Adcetris(登録商標))、アド-トラスツズマブエムタンシン(TDM-1、Kadcyla(登録商標))、ミルベツキシマブソラブタンシン(IMGN853)、アネツマブラブタンシン、ポラツズマブベドチン、ロンカスツキシマブテシリン(ADCT-402)、カミダンルマブテシリン(ADCT-301)、又はナラツキシマブエムタンシン(Debio 1562)である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、ブリナツモマブ(AMG103、Blincyto(登録商標))又はミドスタウリン(Rydapt)を含む。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、毒素を含む。いくつかの実施形態では、免疫療法は、デニロイキンジフチトックス(Ontak(登録商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、サイトカイン療法である。いくつかの実施形態では、サイトカイン療法は、インターロイキン2(IL-2)療法、インターフェロンアルファ(IFNα)療法、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)療法、インターロイキン12(IL-12)療法、インターロイキン15(IL-15)療法、インターロイキン7(IL-7)療法、又はエリスロポエチンアルファ(EPO)療法である。いくつかの実施形態では、IL-2療法は、アルデスロイキン(Proleukin(登録商標))である。いくつかの実施形態では、IFNα療法は、IntronA(登録商標)(Roferon-A(登録商標))である。いくつかの実施形態では、G-CSF療法は、フィルグラスチム(Neupogen(登録商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫チェックポイント阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫療法は、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA-4阻害剤、PD-1阻害剤、又はPD-L1阻害剤である。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブ(Yervoy(登録商標))又はトレメリムマブ(CP-675,206)である。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ペムブロリズマブ(Keytruda(登録商標))又はニボルマブ(Opdivo(登録商標))である。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、アテゾリズマブ(Tecentriq(登録商標))、アベルマブ(Bavencio(登録商標))、又はデュルバルマブ(Imfinzi(商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、mRNAベースの免疫療法である。いくつかの実施形態では、mRNAベースの免疫療法は、CV9104である(例えば、Rausch et al.(2014)Human Vaccin Immunother 10(11):3146-52、及びKubler et al.(2015)J.Immunother Cancer 3:26を参照されたい)。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、カルメット・ゲラン桿菌(bacillus Calmette-Guerin、BCG)療法である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、腫瘍溶解性ウイルス療法である。いくつかの実施形態では、腫瘍溶解性ウイルス療法は、タリモゲンアルヘルパレプベク(talimogene alherparepvec)(T-VEC、Imlygic(登録商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、がんワクチンである。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンである。いくつかの実施形態では、HPVワクチンは、Gardasil(登録商標)、Gardasil9(登録商標)、又はCervarix(登録商標)である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、B型肝炎ウイルス(HBV)ワクチンである。いくつかの実施形態では、HBVワクチンは、Engerix-B(登録商標)、Recombivax HB(登録商標)、又はGI-13020(Tarmogen(登録商標))である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、Twinrix(登録商標)又はPediarix(登録商標)である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、BiovaxID(登録商標)、Oncophage(登録商標)、GVAX、ADXS11-001、ALVAC-CEA、PROSTVAC(登録商標)、Rindopepimut(登録商標)、CimaVax-EGF、ラプリューセル-T(lapuleucel-T)(APC8024、Neuvenge(商標))、GRNVAC1、GRNVAC2、GRN-1201、ヘプコルテスペンリシムト-L(hepcortespenlisimut-L)(Hepko-V5)、DCVAX(登録商標)、SCIB1、BMT CTN 1401、PrCa VBIR、PANVAC、ProstAtak(登録商標)、DPX-Survivac、又はビアゲンプマツセル-L(viagenpumatucel-L)(HS-110)である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、ペプチドワクチンである。いくつかの実施形態では、ペプチドワクチンは、ネリペピムト-S(E75)(NeuVax(商標))、IMA901、又はSurVaxM(SVN53-67)である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、免疫原性の個人用新抗原ワクチンである(例えば、Ott et al.(2017)Nature 547:217-221、Sahin et al.(2017)Nature 547:222-226を参照されたい)。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、RGSH4K又はNEO-PV-01である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、DNAベースのワクチンである。いくつかの実施形態では、DNAベースのワクチンは、マンマグロビン-A DNAワクチンである(例えば、Kim et al.(2016)OncoImmunology 5(2):e1069940を参照されたい)。
いくつかの実施形態では、免疫標的剤は、アルデスロイキン、インターフェロンアルファ-2b、イピリムマブ、ランブロリズマブ、ニボルマブ、プレドニゾン、及びシプリューセル-Tから選択される。
いくつかの実施形態では、追加の療法は、放射線療法である。放射線療法の非限定的な例には、放射性ヨウ化物療法、外部ビーム放射線、及びラジウム223療法が含まれる。
いくつかの実施形態では、追加の治療薬剤は、GSK-3368715、PF-06821497、セララセルチブ、AZD6738、BI-894999、MAK-683、AZD-6738、タミナデナント、TAK-981、MIK-665、又はダンバティルセンである。
追加のキナーゼ阻害剤は、例えば、米国特許第7,514,446号、同第7,863,289号、同第8,026,247号、同第8,501,756号、同第8,552,002号、同第8,815,901号、同第8,912,204号、同第9,260,437号、同第9,273,051号、米国公開第2015/0018336号、国際公開第2007/002325号、WO2007/002433、WO2008/080001、WO2008/079906、WO2008/079903、WO2008/079909、WO2008/080015、WO2009/007748、WO2009/012283、WO2009/143018、WO2009/143024、WO2009/014637、2009/152083、WO2010/111527、WO2012/109075、WO2014/194127、WO2015/112806、WO2007/110344、WO2009/071480、WO2009/118411、WO2010/031816、WO2010/145998、WO2011/092120、WO2012/101032、WO2012/139930、WO2012/143248、WO2012/152763、WO2013/014039、WO2013/102059、WO2013/050448、WO2013/050446、WO2014/019908、WO2014/072220、WO2014/184069、WO2016/075224、WO2016/081450、WO2016/022569、WO2016/011141、WO2016/011144、WO2016/011147、WO2015/191667、WO2012/101029、WO2012/113774、WO2015/191666、WO2015/161277、WO2015/161274、WO2015/108992、WO2015/061572、WO2015/058129、WO2015/057873、WO2015/017528、WO/2015/017533、WO2014/160521、及びWO2014/011900に記載されているものを含み、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、対象は、リンパ腫に対する1つ以上の標準的なケア療法を以前に投与された。いくつかの実施形態では、以前に投与された標準的なケア療法は、ポラツズマブベドチン、セリネクサー、アキシカブタゲンシロルユーセル(Yescarta)、チサゲンレクルユーセル(Kymriah)、リツキシマブ及びポラツズマブベドチンと組み合わせたベンダムスチン、レナリドミドと組み合わせたタファシタマブ、又はヒトヒアルロニダーゼを伴うリツキシマブ(Rituxan Hycela)である。
いくつかの実施形態では、対象は、リンパ腫に対する標準的なケア療法を同時に受けている。いくつかの実施形態では、標準的なケア療法は、ポラツズマブベドチン、セリネクサー、アキシカブタゲンシロルユーセル(Yescarta)、チサゲンレクルユーセル(Kymriah)、リツキシマブ及びポラツズマブベドチンと組み合わせたベンダムスチン、レナリドミドと組み合わせたタファシタマブ、又はヒトヒアルロニダーゼを伴うリツキシマブ(Rituxan Hycela)である。
腫瘍形成の遺伝的基礎は、異なるがんの種類の間で変動し得るが、転移のために要求される細胞及び分子機構は、全ての固形腫瘍の種類について類似するように思われる。転移カスケード中、がん細胞は、成長阻害応答を失い、接着性の変化を受け、細胞外マトリックス構成成分を分解し得る酵素を産生する。これは、元の腫瘍からの腫瘍細胞の剥離、新たに形成された血管系を通した循環への浸潤、それらがコロニーを形成し得る好ましい遠隔部位での腫瘍細胞の移動及び溢出につながる。
したがって、本明細書では、がんの転移を阻害し、予防し、予防を支援し、又は症状を減少させることを必要としている対象においてそれを行うための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又はその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法もまた提供される。そのような方法は、本明細書に記載されるがんのうちの1つ以上の治療に使用され得る。例えば、米国公開第2013/0029925号、国際公開第2014/083567号、及び米国特許第8,568,998号を参照されたい。例えば、Hezam K et al.,Rev Neurosci 2018 Jan 26;29:93-98、Gao L,et al.,Pancreas 2015 Jan;44:134-143、Ding K et al.,J Biol Chem 2014 Jun 6;289:16057-71、及びAmit M et al.,Oncogene 2017 Jun 8;36:3232-3239を参照されたい。いくつかの実施形態では、がんは、MALT1関連がんである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、本明細書に記載の、追加の療法又は別の治療薬剤と組み合わせて使用される。例えば、第1又は第2のMALT1プロテアーゼ阻害剤。
「転移」という用語は、当該技術分野で既知の用語であり、対象における原発腫瘍から遠隔の部位での追加の腫瘍(例えば、固形腫瘍)の形成を意味し、追加の腫瘍は、原発腫瘍と同じ又は類似のがん細胞を含む。
MALT1関連がんを有する対象において転移又は追加の転移を発症するリスクを減少させる方法であって、対象を、MALT1関連がんを有すると選択、特定、又は診断することと、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、MALT1関連がんを有すると選択、特定、又は診断された対象に投与することと、を含む、方法もまた提供される。MALT1関連がんを有する対象において転移又は追加の転移を発症するリスクを減少させる方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、MALT1関連がんを有する対象に投与することを含む、方法もまた提供される。MALT1関連がんを有する対象において転移又は追加の転移を発症するリスクの減少は、治療前の対象における転移若しくは追加の転移を発症するリスクと比較されるか、又は治療を受けていない、若しくは異なる治療を受けた、類似若しくは同じMALT1関連がんを有する対象若しくは対象の集団と比較され得る。
「転移を発症するリスク」という語句は、原発腫瘍を有する対象が、一定の期間にわたって、対象における原発腫瘍から遠隔の部位での追加の腫瘍(例えば、固形腫瘍)を発症するリスクを意味し、追加の腫瘍は、原発腫瘍と同じ又は類似のがん細胞を含む。がんを有する対象における転移を発症するリスクを低減させるための方法が、本明細書に記載されている。
「追加の転移を発症するリスク」という語句は、原発腫瘍及び原発腫瘍から遠隔の部位での1つ以上の追加の腫瘍を有する対象(1つ以上の追加の腫瘍が、原発腫瘍と同じ又は類似のがん細胞を含む場合)が、原発腫瘍から遠隔の1つ以上の更なる腫瘍を発症するリスクを意味し、更なる腫瘍は、原発腫瘍と同じ又は類似のがん細胞を含む。追加の転移を発症するリスクを低減させるための方法が、本明細書に記載されている。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、関節リウマチ、多発性硬化症、及びSLEなどの自己免疫障害(例えば、MALT1関連自己免疫障害)を治療する方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法を提供する。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、慢性移植片対宿主病などの炎症性障害(例えば、MALT1関連自己免疫障害)を治療する方法であって、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法を提供する。
哺乳動物細胞におけるMALT1プロテアーゼ活性を阻害するための方法であって、哺乳動物細胞を式(I)の化合物と接触させることを含む、方法もまた提供される。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビトロである。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビボである。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビボであり、本方法は、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、MALT1プロテアーゼ活性を有する哺乳動物細胞を有する対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、哺乳動物免疫細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、哺乳動物がん細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物がん細胞は、本明細書に記載の任意のがんである。いくつかの実施形態では、哺乳動物がん細胞は、MALT1関連哺乳動物がん細胞である。
哺乳動物哺乳動物細胞におけるMALT1プロテアーゼ活性を阻害するための方法であって、哺乳動物細胞を式(I)の化合物と接触させることを含む、方法もまた提供される。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビトロである。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビボである。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビボであり、本方法は、有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、MALT1プロテアーゼ活性を有する哺乳動物細胞を有する哺乳動物に投与することを含む。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、哺乳動物免疫細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、哺乳動物がん細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物がん細胞は、本明細書に記載の任意のがんである。いくつかの実施形態では、哺乳動物がん細胞は、MALT1関連哺乳動物がん細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、胃腸の哺乳動物細胞である。
本明細書で使用される場合、「接触させること」という用語は、インビトロ系又はインビボ系における示される部分を一緒にすることを指す。例えば、MALT1プロテアーゼを本明細書に提供される化合物と「接触させる」ことは、MALT1プロテアーゼを有するヒトなどの対象への本明細書に提供される化合物の投与、及び例えば、MALT1プロテアーゼを含有する哺乳動物細胞又は精製調製物を含有する試料中に本明細書に提供される化合物を導入することを含む。
本明細書では、インビトロ又はインビボで哺乳動物細胞の増殖を阻害する方法であって、哺乳動物細胞を、有効量の、本明細書に定義される式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又はその薬学的組成物と接触させることを含む、方法もまた提供される。
本明細書に定義される「MALT1プロテアーゼ阻害剤」は、MALT1阻害活性を示す任意の化合物を含む。いくつかの実施形態では、MALT1プロテアーゼ阻害剤は、MALT1プロテアーゼに対して選択的である。例示的なMALT1プロテアーゼ阻害剤は、本明細書に記載のアッセイで測定された場合の約1000nM未満、約500nM未満、約200nM未満、約100nM未満、約50nM未満、約25nM未満、約10nM未満、又は約1nM未満のMALT1プロテアーゼに対する阻害活性(IC50)を示すことができる。いくつかの実施形態では、MALT1プロテアーゼ阻害剤は、本明細書に提供されるアッセイで測定された場合の約25nM未満、約10nM未満、約5nM未満、又は約1nM未満のMALT1プロテアーゼに対する阻害活性(IC50)を示すことができる。
本明細書で使用される場合、「第1のMALT1プロテアーゼ阻害剤」又は「第1のMALT1阻害剤」は、本明細書に定義されるMALT1プロテアーゼ阻害剤であるが、本明細書に定義される式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含まない。本明細書で使用される場合、「第2のMALT1プロテアーゼ阻害剤」又は「第2のMALT1阻害剤」は、本明細書に定義されるMALT1プロテアーゼ阻害剤であるが、本明細書に定義される式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含まない。第1及び第2のMALT1阻害剤の両方が本明細書に提供される方法に存在する場合、第1及び第2のMALT1プロテアーゼ阻害剤は、異なる。
例示的な第1及び第2のMALT1プロテアーゼ阻害剤が、本明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、第1又は第2のMALT1プロテアーゼ阻害剤は、例えば、JNJ-67856633又はCTX-177であり得る。
「有効量」という語句は、そのような治療を必要としている対象に投与されたときに、(i)MALT1関連疾患若しくは障害(MALT1関連がんなど)を治療するか、(ii)特定の疾患、状態、若しくは障害のうちの1つ以上の症状を減衰、改善、若しくは排除するか、又は(iii)本明細書に記載される特定の疾患、状態、若しくは障害のうちの1つ以上の症状の発症を遅延させるために十分である。式(I)の化合物の量、又はそのような量に対応するであろうその薬学的に許容される塩は、特定の化合物、疾患状態及びその重症度、治療を必要としている対象の個性(例えば、体重)などの要因に応じて変動するであろうが、それにもかかわらず、当業者によって日常的に決定され得る。
薬学的組成物
薬品として用いられる場合、その薬学的に許容される塩を含む、式(I)の化合物は、薬学的組成物の形態で投与され得る。これらの組成物は、薬学的分野で周知の方法で調製され得、局所又は全身治療が所望されるかどうか、及び治療される領域に応じて、様々な経路によって投与され得る。投与は、局所(経皮、表皮、眼、並びに鼻腔内、膣、及び直腸送達を含む粘膜を含む)、肺(例えば、噴霧器によるものを含む粉末又はエアロゾルの吸入又は吹送による、気管内又は鼻腔内)、経口又は非経口であり得る。経口投与は、1日1回又は1日2回(BID)投与用に製剤化された剤形を含むことができる。非経口投与は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内の筋肉内、又は注射若しくは注入、又は頭蓋内、例えば、髄腔内若しくは脳室内投与を含む。非経口投与は、単回ボーラス用量の形態であり得るか、又は例えば、連続灌流ポンプによるものであり得る。局所投与用の薬学的組成物及び製剤は、経皮パッチ、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、液滴、坐剤、スプレー、液体、及び粉末を含むことができる。従来の薬学的担体、水性、粉末、又は油性の基剤、増粘剤などが、必要又は望ましくあり得る。
本発明では、活性成分として、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する、薬学的組成物もまた提供される。例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を使用して調製された薬学的組成物。いくつかの実施形態では、組成物は、局所投与に好適である。本明細書に提供される組成物を作製する際に、活性成分は、典型的には、賦形剤と混合されるか、賦形剤によって希釈されるか、又は例えば、カプセル、サッシェ、紙、若しくは他の容器の形態でそのような担体内に封入される。賦形剤が希釈剤として機能する場合、それは、活性成分のためのビヒクル、担体、又は媒体として作用する固体、半固体、又は液体物質であり得る。したがって、組成物は、例えば、最大10重量%の活性化合物、軟質及び硬質ゼラチンカプセル、坐剤、滅菌注射溶液、並びに滅菌包装粉末を含有する、錠剤、丸薬、粉末、舐剤、サッシェ、カシェ剤、エリキシル、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ、エアロゾル(固体として、又は液体媒体内)、軟膏の形態であり得る。いくつかの実施形態では、組成物は、経口投与用に製剤化される。いくつかの実施形態では、組成物は、固形経口製剤である。いくつかの実施形態では、組成物は、錠剤又はカプセルとして製剤化される。
本明細書では、薬学的に許容される担体とともに、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する、薬学的組成物が更に提供される。式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を活性成分として含有する薬学的組成物は、従来の薬学的配合技法に従って、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を薬学的担体と密接に混合することによって調製され得る。担体は、所望の投与経路(例えば、経口、非経口)に応じて、多種多様な形態をとることができる。いくつかの実施形態では、組成物は、固形経口組成物である。
好適な薬学的に許容される担体は、当該技術分野で周知である。これらの薬学的に許容される担体のうちのいくつかの説明は、米国製薬協会及び英国薬剤師会によって発行されたThe Handbook of Pharmaceutical Excipientsに見出すことができる。
薬学的組成物を製剤化する方法は、Lieberman et alによって編集された、Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Second Edition,Revised and Expanded,Volumes 1-3、Avis et alによって編集された、Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications,Volumes 1-2、及びLieberman et alによって編集され、Marcel Dekker,Incによって発行された、Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems,Volumes 1-2などの多数の刊行物に記載されている。
経口剤形で組成物を調製する際に、通常の薬学的媒体のうちのいずれかが用いられ得る。したがって、懸濁液、エリキシル、及び溶液などの液体経口調製物については、好適な担体及び添加剤は、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、防腐剤、安定剤、着色剤などを含み、粉末、カプセル、及び錠剤などの固形経口調製物については、好適な担体及び添加剤は、デンプン、糖、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などを含む。好適な結合剤は、限定するものではないが、デンプン、ゼラチン、グルコース又はベータラクトースなどの天然糖、トウモロコシ甘味料、アカシア、トラガカント、又はオレイン酸ナトリウムなどの天然及び合成ガム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどを含む。崩壊薬は、限定するものではないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどを含む。固形経口調製物はまた、主要な吸収部位を調節させるように、糖などの物質でコーティングされるか、又は腸溶コーティングされ得る。非経口投与については、担体は、通常、滅菌水で構成され、他の成分が、溶解性又は保存性を増加させるために添加され得る。注射懸濁液又は溶液もまた、適切な添加剤とともに水性担体を利用して調製され得る。本明細書の薬学的組成物は、投薬単位、例えば、錠剤、カプセル、粉末、注射、小さじ一杯など当たり、本明細書に記載の有効用量を送達するために必要な活性成分の量を含有するであろう。
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む組成物は、単位剤形で製剤化され得、各投薬は、約5~約1,000mg(1g)、より通常は、約100mg~約500mgの活性成分を含有する。「単位剤形」という用語は、ヒト対象及び他の対象のための単位投薬として好適な物理的に別々の単位を指し、各単位は、好適な薬学的賦形剤と関連して、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性物質(すなわち、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含有する。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される組成物は、約5mg~約50mgの活性成分を含有する。当業者は、これが、約5mg~約10mg、約10mg~約15mg、約15mg~約20mg、約20mg~約25mg、約25mg~約30mg、約30mg~約35mg、約35mg~約40mg、約40mg~約45mg、又は約45mg~約50mgの活性成分を含有する、化合物又は組成物を具現化することを理解するであろう。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される組成物は、約50mg~約500mgの活性成分を含有する。当業者は、これが、約50mg~約100mg、約100mg~約150mg、約150mg~約200mg、約200mg~約250mg、約250mg~約300mg、約350mg~約400mg、又は約450mg~約500mgの活性成分を含有する、化合物又は組成物を具現化することを理解するであろう。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される組成物は、約10mg、約20mg、約80mg、又は約160mgの活性成分を含有する。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される組成物は、約500mg~約1,000mgの活性成分を含有する。当業者は、これが、約500mg~約550mg、約550mg~約600mg、約600mg~約650mg、約650mg~約700mg、約700mg~約750mg、約750mg~約800mg、約800mg~約850mg、約850mg~約900mg、約900mg~約950mg、又は約950mg~約1,000mgの活性成分を含有する、化合物又は組成物を具現化することを理解するであろう。
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の1日の投薬は、1日当たり成人当たり1.0~10,000mg、又はそれ以上、若しくはその中の任意の範囲の広い範囲にわたって変動し得る。経口投与については、組成物は、好ましくは、治療される対象への投薬の症候性調整のために、0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、50.0、100、150、160、200、250、及び500ミリグラムの活性成分を含有する錠剤の形態で提供される。有効量の薬物は、通常、1日当たり、体重の約0.1mg/kg~約1000mg/kgの投薬レベル、又はその中の任意の範囲で供給される。好ましくは、範囲は、1日当たり、体重の約0.5~約500mg/kg、又はその中の任意の範囲である。より好ましくは、1日当たり、体重の約1.0~約250mg/kg、又はその中の任意の範囲。より好ましくは、1日当たり、体重の約0.1~約100mg/kg、又はその中の任意の範囲。一例では、範囲は、1日当たり、体重の約0.1~約50.0mg/kg、又はその中の任意の量若しくは範囲であり得る。別の例では、範囲は、1日当たり、体重の約0.1~約15.0mg/kg、又はその中の任意の範囲であり得る。なお別の例では、範囲は、1日当たり、体重の約0.5~約7.5mg/kg、又はその中の任意の量若しくは範囲であり得る。式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する薬学的組成物は、1日当たり1~4回のレジメンで、又は1日1回の用量で投与され得る。
活性化合物は、広い投薬範囲にわたって有効であり得、一般に、薬学的に有効な量で投与される。投与される最適な投薬は、当業者によって容易に決定され得る。したがって、実際に投与される化合物の量は、通常、医師によって決定され、投与方法、投与される実際の化合物、調製物の強度、治療される状態、及び疾患状態の進行を含む、関連する状況に従って変動するであろうことを理解されるであろう。加えて、対象の応答、年齢、体重、食事、投与時間、及び対象の症状の重症度を含む、治療されている特定の対象と関連する要因が、投薬を調整する必要性をもたらすであろう。
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、約1mg/kg~約100mg/kgの範囲の量で投与され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物は、約1mg/kg~約20mg/kg、約5mg/kg~約50mg/kg、約10mg/kg~約40mg/kg、約15mg/kg~約45mg/kg、約20mg/kg~約60mg/kg、又は約40mg/kg~約70mg/kgの量で投与され得る。例えば、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg、又は約100mg/kg。
当業者は、好適な、既知で、かつ一般に受け入れられている細胞及び/又は動物モデルを使用するインビボ及びインビトロ試験の両方が、所与の障害を治療又は予防する試験化合物の能力を予測することを認識するであろう。
当業者は更に、健康な対象及び/又は所与の障害に罹患している対象におけるヒト初の用量範囲及び有効性試験を含むヒト臨床試験が、臨床及び医療分野で周知の方法に従って完了され得ることを認識するであろう。
本明細書では、例えば、有効量の本明細書に提供される化合物を含む薬学的組成物を含有する、1つ以上の容器を含む、がんなどのMALT1関連疾患又は障害の治療に有用な薬学的キットが提供される。そのようなキットは、所望される場合、例えば、当業者に容易に明白となるように、1つ以上の薬学的に許容される担体を伴う容器、追加の容器などの様々な従来の薬学的キット構成要素のうちの1つ以上を更に含むことができる。投与される構成成分の量、投与のためのガイドライン、及び/又は構成成分を混合するためのガイドラインを示す、挿入物又はラベルのいずれかとしての説明書もまた、キットに含まれてもよい。
材料及び方法
その塩を含む、本明細書に提供される化合物は、既知の有機合成技術を使用して調製され得、多数の可能な合成経路のうちのいずれかに従って合成され得る。
本明細書に提供される化合物を調製するための反応は、有機合成の当業者によって容易に選択され得る好適な溶媒中で行われ得る。好適な溶媒は、反応が行われる温度、例えば、溶媒の凍結温度から溶媒の沸騰温度までの範囲であり得る温度で、出発材料(反応物質)、中間体、又は生成物と実質的に非反応性であり得る。所与の反応は、1つの溶媒又は1つを超える溶媒の混合物中で行われ得る。特定の反応ステップに応じて、特定の反応ステップに好適な溶媒は、当業者によって選択され得る。
本明細書に提供される化合物の調製は、様々な化学基の保護及び脱保護を伴い得る。保護及び脱保護に対する必要性、並びに適切な保護基の選択は、当業者によって容易に決定され得る。保護基の化学は、例えば、Protecting Group Chemistry,1st Ed.,Oxford University Press,2000、March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,5th Ed.,Wiley-Interscience Publication,2001、及びPeturssion,S.et al.,“Protecting Groups in Carbohydrate Chemistry,”J.Chem.Educ.,74(11),1297(1997)に見出すことができる。
湿気又は空気に敏感な反応は、無水溶媒及び試薬を使用して、窒素又はアルゴン下で実施された。反応の進行、通常は、Sanpontで事前コーティングされたTLCプレート、シリカゲルGF-254、層厚0.25mmを用いて実施される分析薄層クロマトグラフィー(TLC)、又は液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)のいずれかによって決定された。
典型的には、使用された分析LC-MSシステムは、20ADXRポンプ、SIL-20ACXRオートサンプラー、CTO-20ACカラムオーブン、M20A PDA検出器、及びLCMS 2020 MS検出器を用いる、陽イオン検出モードにおけるエレクトロスプレーイオン化を伴うShimadzu LCMS-2020から構成された。カラムは、通常、HALO a C18 305.0mm、2.7μmであった。移動相Aは、0.05%TFAを含有する水であり、移動相Bは、0.05%TFAを含有するアセトニトリルである。勾配は、2.0分で5%移動相B~100%であり、0.7分保持し、次いで、0.05分にわたって5%移動相Bに戻り、0.25分間維持される。カラムオーブン(CTO-20AC)は、40.0℃の温度で動作された。流速は、1.5mL/分であり、注入量は、1μlであった。PDA(SPD-M20A)の検出は、190~400nmの範囲内であった。イオン化可能源としてエレクトロスプレーイオン化を伴って構成されたMS検出器、取得モード:スキャン、噴霧ガスの流れ:1.5L/分、乾燥ガスの流れ:15L/分、検出器電圧:チューニング電圧±0.2kv、DL温度:250℃、加熱ブロック温度:250℃、スキャン範囲:90.00~900.00m/z。ELSD(Alltech 3300)検出器パラメータ:ドリフトチューブ温度:60±5℃、N流速:1.8±0.2L/分。移動相勾配は、個々の化合物のために最適化された。
GC-MSシステムは、通常、FID及びMS検出器とともにShimadzu GCMS-QP2010 Ultraを用いて実施された。取得モードのMS検出器:開始時間:2.00分、終了時間:9.00分、ACQモード:スキャン、事象時間:0.30秒、スキャン速度:2000、開始m/z:50.00、終了m/z:550.00、イオン源温度:200.00℃、界面温度:250.00℃、溶媒カット時間:2.00分。
分取HPLC精製は、通常、2489 UV検出器を伴うWaters Auto精製システム(2545-2767)を用いて実施された。カラムは、Waters C18、19×150mm、5μmであった。移動相は、0.1%FAを含有する水中のアセトニトリル(5~95%)の混合物から構成された。流速は、25mL/分に維持され、注入量は、1200μLであり、UV検出器は、254nm及び220nmの2つのチャネルを使用した。移動相勾配は、個々の化合物のために最適化された。
キラル分析クロマトグラフィーは、異なるカラムサイズ(50×4.6mm、100×4.6mm、150×4.6mm、250×4.6mm、50×3.0mm、100×3.0mm)において、アイソクラティック溶媒システムとして、ヘキサン中のエタノール(%Et/Hex)又はヘキサン中のイソプロパノール(%IPA/Hex)のいずれかの記述されたパーセンテージを用いて、Chiralpak AS、AD、Chiralcel OD、OJ Chiralpak IA、IB、IC、ID、IE、IF、IG、IHカラム(Daicel Chemical Industries,Ltd.)、(R,R)-Whelk-O1,(S,S)-Whelk-O1カラム(Regis technologies,Inc.)、CHIRALセルロース-SB、SC、SAカラム(YMC Co.,Ltd.)のうちの1つで実施された。
マイクロ波照射を使用して実施された反応は、通常、Biotageによって製造されたInitiatorを使用して行われた。溶液の濃縮は、減圧下でロータリーエバポレーター上で行われた。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、通常、記述されたサイズの事前充填されたカートリッジ内のシリカゲル(40~60μM、60Å孔径)上でBiotageフラッシュクロマトグラフィー装置(Dyax Corp.)を使用して実施された。別途記述されない限り、H NMRスペクトルは、DMSO-d溶液中の400MHz分光計において取得された。化学シフトは、百万分率(ppm)で報告された。テトラメチルシラン(TMS)が、DMSO-d溶液中の内部参照として使用され、残留CHOHピーク又はTMSが、CDOD溶液中の内部参照として使用された。カップリング定数(J)は、ヘルツ(Hz)で報告された。キラル分析クロマトグラフィーは、アイソクラティック溶媒システムとして、ヘキサン中のエタノール(%Et/Hex)又はヘプタン中のイソプロパノール(%IPA/Hep)のいずれかの記述されたパーセンテージを用いて、Chiralpak AS、Chiralpak AD、Chiralcel OD、Chiralcel IA、又はChiralcel OJカラム(250×4.6mm)(Daicel Chemical Industries,Ltd.)のうちの1つで実施された。キラル分取クロマトグラフィーは、異なるカラムサイズ(250×20mm、250×30mm、250×50mm)において、キラル分析クロマトグラフィー上で特定された所望のアイソクラティック溶媒システムを用いて、Chiralpak AS、AD、Chiralcel OD、OJ、Chiralpak IA、IB、IC、ID、IE、IF、IG、IHカラム(Daicel Chemical Industries,Ltd.)、(R,R)-Whelk-O1,(S,S)-Whelk-O1カラム(Regis technologies,Inc.)、キラルセルロース-SB、SC、SAカラム(YMC Co.,Ltd.)のうちの1つで実行された。
本明細書に使用される略語は、-C(O)CH(Ac)、酢酸(AcOH)、-OC(O)CH(OAc)、水溶液(aq)、Cbz(ベンジルオキシカルボニル)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、N、N-ジメチルホルムアミド(DMF)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)、EtOAc(EtOAc)、ジエチルエーテル(エーテル又はEtO)、PE(PE)、グラム(g)、時間(h又はhr)、2-プロパノール(IPA)、質量スペクトル(ms又はMS)、マイクロリットル(μL)、ミリグラム(mg)、ミリリットル(mL)、ミリモル(mmol)、分(min)、メチルt-ブチルエーテル(MTBE)、(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、滞留時間(R)、室温(rt又はRT)、飽和塩化ナトリウム水溶液(ブライン)、トリフルオロ酢酸(TFA)、テトラヒドロフラン(THF)、フラッシュクロマトグラフィー(FC)、液体クロマトグラフィー(LC)、液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS又はLC-MS)、超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)、t-ブチルオキシカルボニル(Boc又はBOC)、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)、DCM(DCM)、ジメチルアセトアミド(DMA又はDMAC)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(DPPP)、酢酸(HOAc)、3-クロロペルオキシ安息香酸(m-CPBA)、メチル(Me)、メタノール(MeOH)、N,N,N’,N’-テトラメチルクロロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(TCFH)、N-メチルイミダゾール(NMI)、N-ブロモスクシンアミド(NBS)、薄層クロマトグラフィー(TLC)を含む。
以下は、以下の実施例で使用される化合物、又は市販されていない場合がある以下の実施例で使用される化合物に代用され得る化合物の調製のための代表的な手順である。
Figure 2024505890000080
実施例1及び2:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6Hシクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6Hシクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:3-クロロ-5-ニトロ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン
Figure 2024505890000081
500mLのフラスコに、2,3-ジクロロ-5-ニトロピリジン(22.8g、118.2mmol、1.0当量)、CHCN(250mL)、2H-1,2,3-トリアゾール(9.0g、130.0mmol、1.1当量)、及びKCO(21.2g、153.6mmol、1.3当量)を入れた。得られた混合物を40℃で15時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。混合物をEtOAc(300mL)に注いだ。有機層を水(2×300mL)、ブライン(1×300mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣にDCM(50mL)を添加した。得られた混合物を濾過した。濾過ケーキをCHCl(2×10mL)で洗浄し、乾燥させて、3-クロロ-5-ニトロ-2-(1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン(6.8g、収率26%)をオフホワイト固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:8.39(d,J=2.4Hz,1H),8.14(d,J=2.4Hz,1H),8.33(s,2H).LC-MS:m/z 226[M+H]
ステップ2:5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000082
1.0Lのフラスコに、3-クロロ-5-ニトロ-2-(1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン(6.6g、29.3mmol、1.0当量)及びEtOH(200mL)を入れた。HCl(50mL)を0℃で添加し、続いて、SnCl.2HO(33.0g、146.3mmol、5.0当量)を添加し、これらは0℃で少量ずつ添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(300mL)中に溶解させ、水中の3N NaOH溶液を使用してpHを9に調整した。得られた混合物をEtOAc(2×400mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-クロロ-6-(1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、5.4g、収率94%)をオフホワイト固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:8.05(s,2H),7.83(d,J=2.5Hz,1H),7.21(d,J=2.5Hz,1H),6.19(s,2H).LC-MS:m/z 196[M+H]
ステップ3:5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000083
DMF-DMA(20mL)中の2,2-ジメチルシクロペンタノン(2g、17.8mmol)の溶液を、100℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(方法A1のステップ3、2g、粗製)が黄色の油として得られ、これを次のステップで直接、かつ更に精製することなく使用した。LCMS(ES,m/z):168[M+H]
ステップ4:2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2024505890000084
トルエン(20mL)中の5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(1.5g、8.9mmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-1H-ピラゾール-3-アミン(1.5g、12.7mmol)及びAcOH(2mL)を室温で添加した。得られた混合物を95℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを6~7に調整した。得られた混合物を酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)で溶出して、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1.4g、収率63.3%)を得た。HNMR(300MHz,DMSO-d)δ:8.56(s,1H),6.86(s,1H),2.88-3.03(m,2H),2.01-2.12(m,1H),1.27(s,3H).LC-MS(ES,m/z):222[M+H]
ステップ5:2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000085
トルエン(30mL)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1.4g、6.3mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(274mg、0.8mmol)、アセトキシ銅(154mg、1.2mmol)、N-フルオロベンゼンスルホニミド(3g、9.4mmol)、及びTMSCN(3.1g、31.5mmol)を添加した。反応物を窒素下で室温で16時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルカラムに適用し、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)で溶出して、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(方法A1のステップ5、690mg、収率17.7%)を得た。HNMR(300MHz,DMSO-d)δ:8.74(s,1H),7.00(s,1H),4.71-4.76(m,1H),2.54-2.67(m,H),2.32-2.45(m,1H),1.63(s,3H),1.51(s,3H).LC-MS(ES,m/z):247[M+H]
ステップ6:2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000086
30mLのバイアルに、AcOH(6mL)及びHCl(6mL)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(690mg、2.8mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。溶媒を真空下で濃縮し、残渣を水(100mL)で希釈し、NaHCOを用いてpHを5~6に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、300mg、収率32.3%)を得た。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ:12.75(s,1H),8.63(s,1H),6.92(s,1H),4.26-4.29(m,1H),2.40-2.45(m,1H),2.28-2.33(m,1H),1.56(s,3H),1.52(s,3H).LC-MS(ES,m/z):266[M+H]
ステップ7:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000087
ACN(20mL)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(390mg、1.4mmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-6-(トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(430.69mg、2.2mmol)、TCFH(1.65g、5.8mmol)、及びNMI(482.06mg、5.87mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLCに送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg、収率60%)のラセミ混合物を白色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):443[M+H]。
ステップ8:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000088
200mgのラセミ2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(CHIRALPAK IE、2×25cm、5um、移動相A:Hex(8mmol/L NH.MeOH)、移動相B:EtOH、流速:17mL/分、アイソクラティック:50B、220/254nm、RT1:8.332、RT2:12.438、注入量:1ml、実行回数:5)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例1(74.3mg、収率11.4%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例2(69.6mg、収率10.6%)を白色固体として得た。
実施例1:H NMR(300MHz,メタノール-d)δ:8.71(d,J=2.4Hz,1H),8.66(d,J=2.4Hz,1H),8.55(s,1H),8.04(s,2H),6.72(s,1H),4.42-4.47(m,1H),2.62-2.70(m,1H),2.45-2.48(m,1H),1.76(s,3H),1.65(s,3H).LCMS(ES,m/z):443[M+H]
実施例2:H NMR(300MHz,メタノール-d)δ:8.71(d,J=2.4Hz,1H),8.66(d,J=2.4Hz,1H),8.55(s,1H),8.04(s,2H),6.73(s,1H),4.42-4.47(m,1H),2.62-2.66(m,1H),2.45-2.48(m,1H),1.76(s,3H),1.65(s,3H).LC-MS(ES,m/z):443[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000089
実施例3及び4:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-カルボニトリル
Figure 2024505890000090
AcOH(1mL)及びトルエン(10mL)中の3-アミノ-1H-ピラゾール-5-カルボニトリル(258mg、2.4mmol)及び(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(方法A1のステップ3、400mg、2.4mmol)の溶液を、窒素下で90℃で3時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、PE中の0~50%EtOAcで溶出して、8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-カルボニトリル(220mg、収率43%)を褐色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.71(s,1H),7.53(s,1H),3.09-2.98(m,2H),2.09-2.14(m,2H),1.52(s,6H).LC-MS:m/z 213[M+H]
ステップ2:8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2,6-ジカルボニトリル
Figure 2024505890000091
トルエン(10mL)中の8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-カルボニトリル(220mg、1mmol)、N-(ベンゼンスルホニル)-N-フルオロ-ベンゼンスルホンアミド(490mg、1.6mmol)、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(45.1mg、124.4μmol)、及びアセトキシ銅(25mg、207.3μmol)の撹拌溶液に、トリメチルシリルシア二ド(514mg、5.2mmol)を室温で何回かに分けて添加し、得られた混合物を一晩撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、水(100mL)で希釈し、次いで、DCM(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、PE中の0~30%EtOAcで溶出して、8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2,6-ジカルボニトリル(130mg、収率53%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 238[M+H]
ステップ3:2-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000092
HCl(1mL)及びAcOH(3mL)中の8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2,6-ジカルボニトリル(130mg、547.9μmol)の溶液を、室温で6時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣を水(2mL)で希釈し、NaHCOを用いてpHを8~9に調整した。得られた混合物を真空下で濃縮し、HPLCによって精製して、2-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(60mg、収率43%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.67(s,1H),7.70(s,1H),7.55(s,1H),7.21(s,1H),4.20-4.03(m,1H),2.41(dd,J=13.2,9.1Hz,1H),2.22(dd,J=13.2,6.3Hz,1H),1.59(s,3H),1.49(s,3H).LC-MS:m/z 256[M+H]
ステップ4:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000093
トルエン(1mL)中の5-ブロモ-3-クロロ-2-(トリアゾール-2-イル)ピリジン(60mg、235.0μmol)、及び2-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(60mg、235.0μmol)の撹拌混合物に、(5-ジフェニルホスファニル-9,9-ジメチル-キサンテン-4-イル)-ジフェニル-ホスファン(13mg、23.5μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム-クロロホルム付加物(13mg、23.5μmol)、及び炭酸セシウム(114mg、352.6μmol)を添加した。アルミニウムトリフルオロメタンスルホネート(11mg、23.5μmol)を、窒素下で室温で何回かに分けて添加した。得られた混合物を窒素下で110℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、水(50mL)で希釈し、次いで、DCM(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物(70mg)を分取HPLC(カラム:XBridge Prep OBD C18カラム、19×250mm、5um、移動相A:水(0.05%TFA)、移動相B:ACN、流速:25mL/分、勾配:7分で46B~66B、220nm、RT1:6.12、注入量:1.5ml、実行回数:2)によって精製して、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(22mg、収率22%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 434[M+H]
ステップ5:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000094
N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(22mg、50.4μmol)を、キラルHPLC精製(カラム:Chiralpak ID-2、225cm、5um、移動相A:MTBE(2mM NH3-MEOH)、移動相B:EtOH、流速:17mL/分、アイソクラティック:30B、254/220nm、RT1:6.593、RT2:8.779、注入量:1ml、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例3を白色固体として得た(7.3mg、収率33%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例4を白色固体として得た(6.2mg、収率28%)。
実施例3:H NMR(400MHz,メタノール-d)δ 8.69(s,1H),8.63(d,J=2.4Hz,1H),8.02(s,2H),7.29(s,1H),4.48(dd,J=9.2,6.8Hz,1H),2.71(dd,J=13.2,9.2Hz,1H),2.48(dd,J=13.2,6.8Hz,1H),1.75(s,3H),1.65(s,3H).LC-MS:m/z 434[M+H]
実施例4:H NMR(400MHz,メタノール-d)δ 8.69(s,1H),8.63(d,J=2.4Hz,1H),8.02(s,2H),7.28(s,1H),4.48(dd,J=9.2,6.8Hz,1H),2.71(dd,J=13.2,9.2Hz,1H),2.47(dd,J=13.2,6.8Hz,1H),1.75(s,3H),1.65(s,3H).LC-MS:m/z 434[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000095
実施例5及び6:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:2-ブロモ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2024505890000096
トルエン(150mL)中の5-(ジメチルアミノメチレン)-2,2-ジメチル-シクロペンタン-1-オン(方法A1のステップ3、10g、59.8mmol)の撹拌溶液に、5-ブロモ-1H-ピラゾール-3-アミン(11.6g、71.8mmol)及びAcOH(15mL)を室温で添加した。得られた混合物を90℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(200mL)で希釈した。重炭酸ナトリウム(飽和、水溶液)を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液をEtOAc(3×200mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2-ブロモ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(4g、収率20%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:8.54(s,1H),6.93(s,1H),2.94-3.05(m,2H),2.07-2.12(m,2H),1.52(s,6H).LC-MS:m/z 266[M+H]
ステップ22-ブロモ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000097
トルエン(10mL)中の2-ブロモ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(440mg、1.65mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(72mg、198.4μmol)、アセトキシ銅(40mg、330.7μmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(782mg、2.5mmol)、及びTMSCN(820mg、8.3mmol)を添加した。反応混合物を窒素下で室温で16時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2-ブロモ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(390mg、収率41%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:8.72(s,1H),7.06(s,1H),4.71-4.76(m,1H),2.54-2.64(m,H),2.35-2.47(m,1H),1.64(s,3H),1.51(s,3H).LC-MS:m/z 291[M+H]
ステップ3:2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000098
ジオキサン(4mL)中の2-ブロモ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(370mg、1.3mmol)の混合物に、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン(638mg、2.5mmol)、Pd(dppf)Cl(93mg、127.1μmol)、KCO(351mg、2.5mmol、153.4μL)、及びHO(1mL)を添加した。混合物を窒素下で100℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣を水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(105mg、収率36%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:8.58(s,1H),6.63(s,1H),4.66-4.73(m,1H),2.55-2.62(m,1H),2.33-2.43(m,1H),1.65(s,3H),1.53(s,3H).LC-MS:m/z 227[M+H]
ステップ4:2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000099
AcOH(2mL)及びHCl(2mL)中の2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(97mg、428.7μmol)の溶液を、100℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。混合物を真空下で濃縮し、残渣を水(50mL)で希釈し、NaHCOを用いてpHを5~6に調整した。得られた溶液をEtOAc(3×50mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、DCM/MeOH(10:1)で溶出して、2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(56mg、182.6μmol、収率43%)を得た。LC-MS:m/z 246[M+H]
ステップ5.N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000100
ACN(3mL)中の2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(56mg、228.3μmol)の溶液に、5-クロロ-6-(トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(67mg、342.5μmol)、TCFH(320mg、1.1mmol)、NMI(94mg、1.1mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EA/PE(1:1)で溶出して、粗生成物を得た。粗生成物をHPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(30mg、31%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 423[M+H]
ステップ6:(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000101
30mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:Chiralpak ID-2、225cm、5um、移動相A:MTBE(2mM NH3-MEOH)、移動相B:EtOH、流速:14mL/分、アイソクラティック 50B、254/220nm、RT1:11.394、RT2:17.177、注入量:2ml、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例5(6mg、収率6.2%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例6(8.6mg、収率8.9%)を白色固体として得た。
実施例5:H NMR(300MHz,メタノール-d):8.71(d,J=2.4Hz,1H),8.66(d,J=2.4Hz,1H),8.42(s,1H),8.04(s,2H),6.53(s,1H),4.41-4.87(m,1H),2.60-2.67(m,1H),2.54(s,3H),2.40-2.47(m,1H),1.80(s,3H),1.66(s,3H).LC-MS:m/z 423[M+H]
実施例6:H NMR(300MHz,メタノール-d):8.71(d,J=2.4Hz,1H),8.66(d,J=2.4Hz,1H),8.42(s,1H),8.04(s,2H),6.53(s,1H),4.41-4.87(m,1H),2.60-2.67(m,1H),2.54(s,3H),2.40-2.47(m,1H),1.80(s,3H),1.66(s,3H).LC-MS:m/z 423[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
実施例7:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]キナゾリン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000102
2,2-ジメチルシクロヘキサノンから開始して、方法A1を使用して実施例1と同様に表題化合物を調製した。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.98(s,1H),8.71(d,J=2.4Hz,1H),8.56(d,J=2.4Hz,1H),8.45(s,1H),8.16(s,2H),6.88(s,1H),4.11-4.16(m,1H),2.05-2.27(m,2H),1.87-1.99(m,1H),1.75-1.85(m,1H),1.64(s,3H),1.59(s,3H).LC-MS:m/z 457[M+H]
実施例8及び9:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]キナゾリン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]キナゾリン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
Figure 2024505890000103
100mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]キナゾリン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(CHIRALPAK IE、2×25cm、5um、移動相A:Hex(8mmol/L NH.MeOH)、移動相B:EtOH、流速:17mL/分、アイソクラティック:50B、220/254nm、RT1:8.332、RT2:12.438、注入量:1ml、実行回数:5)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例8を白色固体として得た(34.6mg、収率35%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例9を白色固体として得た(31.1mg、収率31%)。
実施例8:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 11.00(s,1H),8.71(d,J=2.1Hz,1H),8.57(d,J=2.1Hz,1H),8.46(s,1H),8.17(s,2H),6.89(s,1H),4.10-4.18(m,1H),2.04-2.32(m,2H),1.74-2.03(m,2H),1.65(s,3H),1.59(s,3H).LC-MS:m/z 457[M+H]
実施例9:HNMR(300MHz,DMSO-d)δ 11.00(s,1H),8.71(d,J=2.1Hz,1H),8.57(d,J=2.1Hz,1H),8.45(s,1H),8.17(s,2H),6.89(s,1H),4.10-4.18(m,1H),2.04-2.32(m,2H),1.74-2.03(m,2H),1.65(s,3H),1.59(s,3H).LC-MS:m/z 457[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000104
実施例10及び11:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:5-クロロ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000105
ジオキサン(16mL)及びHO(4mL)中の5,6-ジクロロピリジン-3-アミン(1g、6.1mmol)の溶液に、1-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(1.2g、6.1mmol)、Pd(dppf)Cl(513mg、610μmol)、NaCO(2.6g、4mmol)をN下で添加した。得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(150mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×150mL)で抽出し、無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、5-クロロ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-アミン(1.2g、粗製)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 209[M+H]
ステップ2:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000106
ACN(6mL)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、100mg、376.3μmol)の溶液に、5-クロロ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-アミン(117mg、564.5μmol)、TCFH(422mg、1.5mmol)、及びNMI(123mg、1.5mmol)を添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出し、無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、DCM/MeOH(10:1)で溶出した。得られた生成物を分取HPLCによって更に精製して、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(28.6mg、収率17%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 456[M+H]
ステップ3:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000107
28.6mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:Chiralpak ID-2、225cm、5um、移動相A:MTBE(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:15mL/分、アイソクラティック:50B、254/220nm、RT1:12.336、RT2:26.017、注入量:1.5ml、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例10を白色固体として得た(7.8mg、収率27%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例11を白色固体として得た(7.2mg、収率27%)。
実施例10:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.79(s,1H),8.72(d,J=2.0Hz,1H),8.63(s,1H),8.34(d,J=2.0Hz,1H),7.77(d,J=2.0Hz,1H),6.94(s,1H),6.72(d,J=2.0Hz,1H),4.39-4.44(m,1H),3.92(s,3H),2.50-2.52(m,1H),2.27-2.33(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 456[M+H]
実施例11:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.79(s,1H),8.72(d,J=2.0Hz,1H),8.64(s,1H),8.34(d,J=2.0Hz,1H),7.77(d,J=2.0Hz,1H),6.94(s,1H),6.72(d,J=2.0Hz,1H),4.39-4.45(m,1H),3.92(s,3H),2.50-2.51(m,1H),2.28-2.35(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 456[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000108
実施例12及び13:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:3-クロロ-5-ニトロ-2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン
Figure 2024505890000109
MeCN(100mL)中の2,3-ジクロロ-5-ニトロ-ピリジン(5g、25.9mmol)の撹拌溶液に、1H-ピラゾール(7g、28.5mmol)及びKCO(2g、51.8mmol)を添加した。得られた混合物を40℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。反応混合物を濾過し、収集した固体をEtOAc(3×50mL)で洗浄した。得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:10)で溶出して、3-クロロ-5-ニトロ-2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン(4g、収率68%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:9.30(d,J=2.4Hz,1H),9.00(d,J=2.4Hz,1H),8.50-8.51(m,1H),7.67-7.68(m,1H),6.67-6.68(m,1H).LC-MS:m/z 225[M+H]
ステップ2:5-クロロ-6-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000110
THF(33mL)及びHO(33mL)中の3-クロロ-5-ニトロ-2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン(2g、8.9mmol)の撹拌溶液に、塩化アンモニウム(3.8g、71.2mmol)を添加した。次いで、Fe(4.0g、71.2mmol)を、混合物に80℃で1時間添加した。混合物を室温まで冷却させ、珪藻土のパッドを通して濾過し、パッドをEtOAc(3×10mL)で洗浄した。得られた溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、5-クロロ-6-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-アミン(0.38g、収率22%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:7.87-7.90(m,2H),7.78(d,J=1.8Hz,1H),7.15(d,J=2.6Hz,1H),6.45-6.47(m,1H)4.50(s,2H).LC-MS:m/z 195[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000111
ACN(5mL)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、50mg、188.2μmol)の撹拌溶液に、3-クロロ-5-ニトロ-2-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン(55mg、282.3μmol)、TCFH(211mg、752.7μmol)、及びNMI(62mg、752.7μmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(60mg、収率84%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 442[M+H]
ステップ4:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000112
60mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:Chiralpak IA、225cm、5um、移動相A:Hex(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:18mL/分、アイソクラティック:50B、220/254nm、RT1:7.267、RT2:12.331、注入量:2ml、実行回数:4)に送った。第1の溶出異性体を含有する画分を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例12を白色固体として得た(25.8mg、収率31%)。第2の溶出異性体を含有する画分を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例13を白色固体として得た(32.1mg、収率38%)。
実施例12:H NMR(400MHz,メタノール-d)δ:8.65(d,J=2.4Hz,1H),8.56(d,J=2.0Hz,1H),8.51(s,1H),8.13(d,J=2.4Hz,1H),7.78(d,J=1.2Hz,1H),6.70(s,1H),6.55-6.56(m,1H),4.38-4.41(m,1H),2.60-2.65(m,1H),2.40-2.43(m,1H),1.73(s,3H),1.62(s,3H).LC-MS:m/z 442[M+H]
実施例13:H NMR(400MHz,メタノール-d)δ:8.65(d,J=2.4Hz,1H),8.56(d,J=2.0Hz,1H),8.51(s,1H),8.13(d,J=2.4Hz,1H),7.78(d,J=1.2Hz,1H),6.70(s,1H),6.55-6.56(m,1H),4.38-4.41(m,1H),2.60-2.65(m,1H),2.40-2.43(m,1H),1.73(s,3H),1.62(s,3H).LC-MS:m/z 442[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000113
実施例14及び15:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:1-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
Figure 2024505890000114
DMF(40mL)中の2,3-ジクロロ-5-ニトロ-ピリジン(3g、15.6mmol)、1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(1.59g、17.1mmol)、及び炭酸カリウム(6.45g、46.6mmol)の混合物を、25℃で4時間撹拌した。得られた混合物を氷/水(100mL)に注いだ。沈殿した固体を濾過によって収集し、水(5×20mL)で洗浄した。得られた固体を赤外線下で乾燥させた。これにより、1-(3-クロロ-5-ニトロ-2-ピリジル)ピラゾール-4-カルボニトリル(3.4g、収率88%)が黄色固体として得られた。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:9.34(d,J=2.4Hz,1H),9.30(s,1H),9.10(d,J=2.4Hz,1H),8.51(s,1H).
ステップ2:1-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
Figure 2024505890000115
EtOH(15mL)及びHO(15mL)中の1-(3-クロロ-5-ニトロ-2-ピリジル)ピラゾール-4-カルボニトリル(1g、4.0mmol)の撹拌混合物に、鉄(940mg、16.8mmol)及び塩化アンモニウム(900mg、16.8mmol)を添加した。得られた混合物を95℃で1時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、濾過し、減圧下で濃縮して、EtOHを除去した。水層をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、DCM/MeOH(92:8)で溶出して、1-(5-アミノ-3-クロロ-2-ピリジル)ピラゾール-4-カルボニトリル(630mg、収率72%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.89(s,1H),8.26(s,1H),7.79(d,J=2.4Hz,1H),7.18(d,J=2.4Hz,1H),6.14(s,2H).LC-MS:m/z 220[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000116
ACN(10mL)中の1-(5-アミノ-3-クロロ-2-ピリジル)ピラゾール-4-カルボニトリル(100mg、0.46mmol)、及び2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、121mg、0.46mmol)の撹拌混合物に、TCFH(383mg、1.37mmol)及びNMI(187mg、2.28mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、EtOAc/PE(7:3)で溶出し、粗生成物を得、これをHPLC精製に送った。収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(34.3mg、収率16%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 467[M+H]
ステップ4:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000117
30mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:Chiralpak ID-2、2×25cm、5um、移動相A:Hex(0.5% 2M NH-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:18mL/分、アイソクラティック:50B、254/220nm、RT1:15.609、RT2:19.773、注入量:0.7ml、実行回数:4)に送った。第1の溶出異性体を含有する画分を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例14を白色固体として得た(5.7mg、収率19%)。第2の溶出異性体を含有する画分を濃縮し、白色固体としての実施例15へと凍結乾燥させた(5.6mg、収率19%)。
実施例14:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.04(s,1H),9.10(s,1H),8.70(d,J=2.4Hz,1H),8.65(s,1H),8.54(d,J=2.4Hz,1H),8.40(s,1H),6.95(s,1H),4.42-4.48(m,1H),2.53-2.60(m,1H),2.29-2.37(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 467[M+H]
実施例15:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.04(s,1H),9.10(s,1H),8.70(d,J=2.4Hz,1H),8.65(s,1H),8.54(d,J=2.4Hz,1H),8.40(s,1H),6.95(s,1H),4.42-4.48(m,1H),2.53-2.60(m,1H),2.29-2.37(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 467[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000118
実施例16及び17:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:3-クロロ-5-ニトロ-2-(ピロリジン-1-イル)ピリジン
Figure 2024505890000119
DMF(20mL)中の2,3-ジクロロ-5-ニトロ-ピリジン(2.00g、10.4mmol)の撹拌溶液に、ピロリジン(884mg、12.4mmol)及びKCO(1.43g、10.4mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を水(50mL)に注ぎ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×100mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、3-クロロ-5-ニトロ-2-(ピロリジン-1-イル)ピリジン(2.00g、収率85%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.90(d,J=2.4Hz,1H),8.23(d,J=2.4Hz,1H),3.85-3.91(m,4H),1.95-2.05(m,4H).LC-MS:m/z 228[M+H]
ステップ2:5-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000120
O(5mL)及びEtOH(15mL)中の5-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-アミン(500mg、2.2mmol)の撹拌溶液に、NHCl(352mg、6.6mmol)及び鉄(613mg、11.0mmol)を添加した。混合物を80℃で3時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、EtOHを除去した。得られた混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、5-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-アミン(300mg、収率69%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.66(d,J=2.4Hz,1H),7.03(d,J=2.4Hz,1H),3.46-3.56(m,4H),3.31(br s,2H),1.84-1.95(m,4H).LC-MS:m/z 198[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000121
ACN(10mL)中の5-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-アミン(100mg、505.9μmol)、及び2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、134mg、505.9μmol)の撹拌溶液に、TCFH(426mg、1.5mmol)及びNMI(208mg、2.53mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(63.6mg、収率28%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 445[M+H]
ステップ4:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000122
63.6mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:Chiralpak ID-2、2×25cm、5um、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック:10B、254/220nm、RT1:11.691、RT2:21.128、注入量:2ml、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例16を白色固体として得た(11.3mg、収率17%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例17を白色固体として得た(14.3mg、収率22%)。
実施例16:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.33(s,1H),8.59(s,1H),8.23(d,J=2.4Hz,1H),8.00(d,J=2.4Hz,1H),6.93(s,1H),4.28-4.56(m,1H),3.49-3.57(m,4H),2.45-2.48(m,1H),2.25-2.52(m,1H),1.80-1.91(m,4H),1.63(s,3H),1.54(s,3H).LC-MS:m/z 445[M+H]
実施例17:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.33(s,1H),8.59(s,1H),8.23(d,J=2.4Hz,1H),8.00(d,J=2.4Hz,1H),6.93(s,1H),4.28-4.56(m,1H),3.49-3.57(m,4H),2.45-2.48(m,1H),2.25-2.52(m,1H),1.80-1.91(m,4H),1.63(s,3H),1.54(s,3H).LC-MS:m/z 445[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000123
実施例18:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-メチル-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド
ステップ1:(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[2.4]ヘプタン-4-オン
Figure 2024505890000124
DMF-DMA(20mL)の混合物に、スピロ[2.4]ヘプタン-4-オン(2g、90.9mmol)を室温で添加し、反応混合物を100℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。混合物を減圧下で濃縮して、(Z)-5((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[2.4]ヘプタン-4-オン(10g、粗製)を黄色の油として得、これを次のステップで直接使用した。LC-MS:m/z 166[M+H]
ステップ2:2-ブロモ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]
Figure 2024505890000125
トルエン(50mL)中の(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[2.4]ヘプタン-4-オン(5g、30.3mmol)の撹拌溶液に、5-ブロモ-1H-ピラゾール-3-アミン(4.9g、30.3mmol)及びAcOH(5mL)を室温で添加した。得られた混合物を120℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣を水(300mL)で希釈した。重炭酸ナトリウム(飽和、水溶液)を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液をEtOAc(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、2-ブロモ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン](2.0g、2つのステップの収率25%)を褐色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:8.41(s,1H),6.80(s,1H),2.96-3.16(m,2H),2.14-3.23(m,2H),1.89-2.08(m,2H),1.05-1.07(m,2H).LC-MS:m/z 264[M+H]
ステップ3:2-ブロモ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000126
トルエン(30mL)中の2-ブロモ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン](2g、7.6mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(297mg、912μmol)、アセトキシ銅(154mg、1.3mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(3.6g、11.4mmol)、及びTMSCN(3.8g、38mmol)を添加した。反応物を窒素下で室温で16時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2-ブロモ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル(150mg、収率7%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 289[M+H]
ステップ4:2-メチル-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000127
ジオキサン(4mL)中の2-ブロモ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル(150mg、259.4μmol)の混合物に、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン(130mg、518.8μmol)、Pd(dppf)Cl(19mg、25.9μmol)、KCO(71mg、518.8μmol)、及びHO(1mL)を添加した。混合物を窒素下で100℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣を水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2-メチル-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル(25mg、収率42%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 225[M+H]
ステップ5:2-メチル-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000128
2-メチル-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル(25mg、111.6μmol)を、HCl(1mL)及びAcOH(3mL)の溶液に添加した。反応溶液を室温で6時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣を水(2mL)で希釈した。NaHCO(水溶液、飽和)を用いてpHを8~9に調整した。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣を分取HPLCに送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-メチル-6,7-ジヒドロスピロ[シクロプセンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(10mg、収率24%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 243[M+H]
ステップ6:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-メチル-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000129
トルエン(1mL)中の5-ブロモ-3-クロロ-2-(トリアゾール-2-イル)ピリジン(11mg、41.3μmol)、及び2-メチル-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(10mg、41.3μmol)の撹拌混合物に、(5-ジフェニルホスファニル-9,9-ジメチル-キサンテン-4-イル)-ジフェニル-ホスファン(キサントホス)(3mg、4.1μmol)、Pd(dba)(3mg、4.1μmol)、炭酸セシウム(20mg、61.9μmol)、及びアルミニウムトリフルオロメタンスルホネート(2mg、4.1μmol)を窒素下で室温で添加した。得られた混合物を、窒素下で110℃で一晩撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。得られた溶液を水(50mL)で希釈し、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(1mg、収率5%)を白色固体として得た。
実施例18:H NMR(400MHz,Methanol-d)δ:8.69(d,J=2.0Hz,1H),8.64(d,J=2.0Hz,1H),8.35(s,1H),8.02(s,2H),6.42(s,1H),4.51(dd,J=9.6,5.6Hz,1H),2.75(dd,J=13.2,9.6Hz,1H),2.64(dd,J=13.2,5.6Hz,1H),2.46-2.49(m,3H),2.39-2.45(m,1H),2.28-2.32(m,1H),1.10-1.25(m,2H).LC-MS:m/z 421[M+H]
Figure 2024505890000130
実施例19:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000131
MeOH(150mL)中の2,2-ジメチルシクロペンタン-1,3-ジオン(7g、55.5mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(525mg、13.9mmol)を0℃で少量ずつ添加した。反応物を0℃で2時間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)でクエンチした。真空中でメタノールを除去した後、残渣をEtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)で溶出して、3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(6g、収率75%)を黄色の油として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:4.92-4.97(m,1H),3.83(t,J=5.6Hz,1H),1.96-2.30(m,3H),1.68-1.79(m,1H),0.90(s,3H),0.84(s,3H).LC-MS:m/z 129[M+H]
ステップ2:3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000132
DCM(300mL)中の3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(12g、93.6mmol)の溶液に、イミダゾール(12.7g、187.2mmol)、N,N-ジメチルピリジン-4-アミン(1.1g、9.4mmol)、及びtert-ブチル-クロロ-ジフェニル-シラン(51.5g、187.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。得られた溶液を水(300mL)に添加し、DCM(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(20g、収率23%)を黄色の油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ:7.41-7.64(m,10H),4.06(t,J=6.0Hz,1H),2.01-2.10(m,2H),1.77-1.91(m,2H),1.10(s,6H),0.96(s,9H).LC-MS:m/z 367[M+H]
ステップ3:3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000133
DMF-DMA(200mL)中の3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(20g、54.5mmol)の溶液を、窒素の雰囲気下で100℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した。得られた混合物を真空下で濃縮し、3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(20g、粗製)を黄色の油として得た。粗生成物を次のステップで直接使用した。LC-MS:m/z 422[M+H]
ステップ4:7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2024505890000134
トルエン(100mL)中の3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(7g、16.6mmol)の溶液に、3-クロロ-1H-ピラゾール-5-アミン(1.9g、16.6mmol)及びAcOH(10mL)を添加した。反応物を90℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣を水(200mL)で希釈した。重炭酸ナトリウム(飽和、水溶液)を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液をEtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:5)で溶出して、7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(5g、収率37%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:8.41(s,1H),7.58-7.74(m,5H),7.35-7.57(m,5H),6.84(s,1H),4.34-4.40(m,1H),2.87-3.18(m,2H),1.46(s,3H),1.42(s,3H),0.89(s,9H).LC-MS:m/z 476[M+H]
ステップ5:7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000135
トルエン(50mL)中の7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(2g、4.2mmol)の溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(183mg、504umol)、アセトキシ銅(103mg、840.2umol)、N-(ベンゼンスルホニル)-N-フルオロ-ベンゼンスルホンアミド(2g、6.3mmol)、及びTMSCN(2.1g、21mmol)を添加した。反応混合物を窒素下で室温で16時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(300mg、収率5%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 501[M+H]
ステップ6:7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000136
AcOH(5mL)中の4-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ-11-クロロ-3,3-ジメチル-1,8,12-トリアザトリシクロ[7.3.0.02,6]ドデカ-2(6),7,9,11-テトラエン-5-カルボニトリル(500mg、997.8umol)の溶液に、濃縮塩酸(5mL)を室温で添加した。得られた混合物を16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(20mL)で希釈した。重炭酸ナトリウム(飽和、水溶液)を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(120mg、収率22%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:8.38(s,1H),7.78(s,1H),7.60-7.78(m,5H),7.56-7.65(m,5H),6.89(s,1H),4.71(d,J=5.6Hz,1H),4.10(d,J=5.6Hz,1H),3.17(s,1H),1.38(s,3H),1.19(s,3H),1.07(s,9H).LC-MS:m/z 519[M+H]
ステップ7:7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000137
トルエン(1mL)中の7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(20mg、38.5μmol)の溶液に、5-ブロモ-3-クロロ-2-(トリアゾール-2-イル)ピリジン(20mg、77.1μmol)を室温で添加した。得られた混合物を窒素下で110℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc/PE(1:1)で分取TLCによって精製して、7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(10mg、収率29%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 697[M+H]
ステップ8:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(実施例19)
Figure 2024505890000138
THF(1mL)中の7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(10mg、14.3μmol)の溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1M、143.3μL)を室温で添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(10mL)で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NHCl水溶液(3×10mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(1:10)で分取TLCによって精製して、粗生成物(5mg)を得た。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(2mg、収率29%)を白色固体として得た。
実施例19:H NMR(両方のラセミジアステレオマーの約1:1の混合物、400MHz、メタノール-d)δ:8.71-8.75(m,1H),8.66-8.67(m,1H),8.53-8.55(m,1H),8.03(s,2H),6.69(s,1H),4.59-4.60(m,1H),4.11-4.13(m,1H),1.64(s,3H),1.58(s,3H).LC-MS:m/z 459[M+H]
Figure 2024505890000139
実施例20及び21:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000140

ジオキサン(20mL)中の2-ブロモ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(方法C1のステップ2、800mg、2.8mmol)の溶液に、ジエチル亜鉛(509mg、4.1mmol)及びPd(dppf)Cl2(178mg、0.3mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で3時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、真空下で濃縮した。残渣を100mlの水で希釈した。NaHCO(水溶液、飽和)を用いてpHを5~6に調整した。得られた溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(350mg、収率43%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:8.56(s,1H),6.64(s,1H),4.66(m,J=8.9,5.9Hz,1H),2.81(m,J=7.6Hz,2H),2.56(m,J=13.2,8.8Hz,1H),2.34(m,J=13.1,5.9Hz,1H),1.63(s,3H),1.51(s,3H),1.28(m,J=7.6Hz,3H).LC-MS:m/z 241[M+H]
ステップ2:2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000141
20mLのバイアルに、2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(350mg、1.4mmol)、AcOH(6mL)、及びHCl(6mL)を添加した。得られた混合物を100℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、真空下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈し、NaHCO(水溶液、飽和)を用いてpHを5~6に調整した。得られた溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、DCM/MeOH(10:1)で溶出して、2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(150mg、収率39%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 260[M+H]
ステップ3:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000142
ACN(10mL)中の2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(150mg、578.4μmol)の溶液に、5-クロロ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、113mg、578.4μmol)、TCFH(649mg、2.3mmol)、及びNMI(189mg、2.3mmol)を添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、DCM/MeOH(10:1)で溶出して、90mg(純度85%)の生成物を得た。生成物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(20mg、収率11%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 437[M+H]
ステップ4:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000143
20mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-エチル-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:Chiralpak ID-2、225cm、5um、移動相A:MTBE(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:15mL/分、アイソクラティック:50B、254/220nm、RT1:12.604、RT2:17.755、注入量:1.5ml、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例20を白色固体として得た(5.3mg、収率12%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例21を白色固体として得た(4.5mg、収率11%)。
実施例20:H NMR(300MHz,メタノール-d)δ:8.68(d,J=2.1Hz,1H),8.64(d,J=2.1Hz,1H),8.40(s,1H),8.02(s,2H),6.53(s,1H),4.36-4.42(m,1H),2.85-2.93(m,2H),2.57-2.64(m,1H),2.38-2.44(m,1H),1.76(s,3H),1.64(s,3H),1.28-1.42(m,3H).LC-MS:m/z 437[M+H]
実施例21:H NMR(300MHz,メタノール-d)δ:8.68(d,J=2.1Hz,1H),8.64(d,J=2.1Hz,1H),8.40(s,1H),8.02(s,2H),6.53(s,1H),4.36-4.42(m,1H),2.85-2.93(m,2H),2.57-2.64(m,1H),2.38-2.44(m,1H),1.76(s,3H),1.64(s,3H),1.28-1.42(m,3H).LC-MS:m/z 437[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000144
実施例22及び23:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000145
無水THF(5mL)中のメチル2-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(方法N1のステップ3、50.0mg、95.7μmol)の溶液に、MeMgBr(4M、47.8μL)を窒素の雰囲気下で0℃で5分間にわたって添加した。反応混合物を2時間撹拌し、NHCl(5ml)の飽和水溶液でクエンチした。得られた混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(7.7mg、収率16%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 501[M+H]
ステップ2:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000146
50mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:Chiralpak ID-2、225cm、5um、移動相A:Hex(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック:50B、254/220nm、RT1:7.8、RT2:13.072、注入量:3ml、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例22(19.6mg、収率79%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例23(19.1mg、収率77%)を白色固体として得た。
実施例22:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.63(s,1H),8.49(br,2H),7.88(s,2H),6.70(s,1H),4.27(t,J=7.9Hz,1H),2.58(dd,J=13.2,8.8Hz,1H),2.44(dd,J=13.1,6.8Hz,1H),1.78(s,3H),1.71(s,6H),1.62(s,3H).LC-MS:m/z 501[M+H]
実施例23:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ 9.10(s,1H),8.53(d,J=2.3Hz,1H),8.41(d,J=2.3Hz,1H),8.35(s,1H),7.83(s,1H),6.65(s,1H),4.26(t,J=7.8Hz,1H),3.52(s,1H),2.53-2.29(m,2H),1.73(s,3H),1.71-1.65(m,6H),1.54(s,3H).LC-MS:m/z 501[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。

Figure 2024505890000147
実施例24及び25:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:(6-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル)ボロン酸
Figure 2024505890000148
ジオキサン(32mL)中の2-ブロモ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(方法C1のステップ2、800mg、2.7mmol)、及び4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(837mg、3.3mmol)の撹拌溶液に、KOAc(809mg、8.2mmol)及びPd(dppf)Cl(448mg、549μmol)を添加した。混合物を100℃で4時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。得られた混合物をMeOH(80mL)で希釈した。得られた混合物を濾過し、濾過ケーキをMeOH(3×20mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、(6-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル)ボロン酸(600mg、収率85%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.62(s,1H),7.10(s,1H),4.66-4.75(m,1H),2.54-2.66(m,1H),2.30-2.42(m,1H),1.70(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS:m/z 257[M+H]
ステップ2:2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000149
ClFCH(50mL、ジオキサン中2M)中の(6-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-2-イル)ボロン酸(600mg、2.3mmol)、キサントホス(406mg、702μmol)、ヒドロキノン(516mg、4.7mmol)、Pd(dba)(134mg、234μmol)、及びKCO(1.3g、9.4mmol)の混合物を、窒素の雰囲気下で110℃で15時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応物を水(50mL)を添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(500mg、収率75%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ 8.67(s,1H),6.84-7.15(m,2H),4.53-4.63(m,1H),2.59-2.78(m,1H),2.38-2.53(m,1H),1.74(s,3H),1.62(s,3H).LC-MS:m/z 263[M+H]
ステップ3:2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000150
30mLのバイアルに、AcOH(2mL)及び濃縮HCl(2mL)中の2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(280mg、1.0mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。溶媒を真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(140mg、収率46%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ 8.66(s,1H),6.86-7.17(m,2H),4.41-4.51(m,1H),2.49-2.68(m,1H),2.28-2.43(m,1H),1.74(s,3H),1.62(s,3H).LC-MS:m/z 282[M+H]
ステップ4:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000151
ACN(3mL)中の2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(30mg、106μmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、20mg、106μmol)、TCFH(89mg、319μmol)、及びNMI(43mg、533μmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)によってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(25mg、収率51%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 459[M+H]
ステップ5:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000152
25mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:Chiralpak ID-2、2×25cm、5um、移動相A:MTBE(0.5% 2M NH-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:14mL/分、アイソクラティック:50B、220/254nm、RT1:6.349、RT2:9.554、注入量:3ml、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例24(6.4mg、収率25%)を得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例25(6.5mg、収率26%)を得た。
実施例24:H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ:11.10(s,1H),8.70-8.76(m,2H),8.59(d,J=2.4Hz,1H),8.18(s,2H),7.31(t,J=54.3Hz,1H),7.09(s,1H),4.40-4.57(m,1H),2.53-2.66(m,1H),2.28-2.42(m,1H),1.67(s,3H),1.59(s,3H).LC-MS:m/z 459[M+H]
実施例25:H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ:11.10(s,1H),8.70-8.76(m,2H),8.59(d,J=2.4Hz,1H),8.18(s,2H),7.31(t,J=54.3Hz,1H),7.09(s,1H),4.40-4.57(m,1H),2.53-2.66(m,1H),2.28-2.42(m,1H),1.67(s,3H),1.59(s,3H).LC-MS:m/z 459[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000153
実施例26、27、28及び29:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-((S)-テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-((R)-テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-((S)-テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-((R)-テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:5-クロロ-6-(テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000154
無水THF(60mL)中の6-ブロモ-5-クロロピリジン-3-アミン(400mg、1.9mmol)の溶液に、5,5’-ジメチル-2,2’-ビピリジン(71mg、385.6μmol)、ビス(4-メトキシフェニル)メタノン(93mg、385.6μmol)、炭酸ナトリウム(204mg、1.9mmol)、及びビス(2,4-ペンタンジオノ)ニッケル(99mg、385.6μmol)を窒素下で添加した。反応混合物を、青色LED(365nm)を伴う統合型光反応器を使用して、窒素下で24時間照射した。反応混合物を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(2:1)で溶出して、5-クロロ-6-(テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-アミン(15mg、収率4%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:7.99(d,J=2.4Hz,1H),6.96(d,J=2.4Hz,1H),5.27-5.29(m,1H),4.09-4.17(m,1H),3.87-3.96(m,1H),3.77(br,2H),1.98-2.28(m,4H).LC-MS:m/z 199[M+H]
ステップ2:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000155
ACN(3mL)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(20mg、75.1μmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-6-(テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-アミン(15mg、75.1μmol)、TCFH(85mg、302.0μmol)、及びNMI(25mg、302.0μmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(4.7mg、収率14%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.46-8.49(m,2H),8.37(s,1H),7.59(s,1H),6.71(s,1H),5.35-5.40(m,1H)4.17-4.26(m,2H),3.95-4.00(m,1H),2.52-2.65(m,1H),2.35-2.48(m,2H),1.96-2.20(m,3H),1.77(s,3H),1.63(s,3H).LC-MS:m/z 446[M+H].
ステップ3:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-((S)-テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-((R)-テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-((S)-テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-((R)-テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000156
50mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(テトラヒドロフラン-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:Chiralpak ID-2、225cm、5um、移動相A:Hex(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:35mL/分、アイソクラティック:50B、220/254nm、RT1:7.3、RT2:16.2、注入量:1ml、実行回数:5)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させ、次いで、分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例29を白色固体として得た(2.3mg、収率18%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させ、次いで、分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例28を白色固体として得た(2.8mg、収率22%)。2つの他の異性体の混合物を含有する画分を濃縮し、キラルHPLC精製(CHIRALPAK IC、225cm、5um、移動相A:Hex(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック:30B、220/254nm、RT1:9.805、RT2:12.846、注入量:3ml、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例27を白色固体として得た(2.5mg、収率20%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例26を白色固体として得た(2.4mg、収率19%)。
実施例26:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.63(br,1H),8.48(s,1H),8.44(s,1H),8.41(s,1H),6.66(s,1H),5.33-5.37(m,1H),4.17-4.29(m,2H),3.95-4.01(m,1H),2.35-2.51(m,3H),1.99-2.19(m,3H),1.75(s,3H),1.58(s,3H).LC-MS:m/z 446[M+H]
実施例27:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.46(s,2H),8.36(s,1H),8.34(s,1H),6.67(s,1H),5.34-5.38(m,1H),4.17-4.26(m,2H),3.95-4.00(m,1H),2.49-2.55(m,1H),2.33-2.43(m,2H),2.01-2.15(m,3H),1.75(s,3H),1.59(s,3H).LC-MS:m/z 446[M+H]
実施例28:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:10.66(s,1H),9.26(s,1H),9.18(s,1H),8.49(s,1H),6.67(s,1H),5.34(dd,J=6.6,7.8Hz,1H),4.30-4.43(m,2H),3.96-4.04(m,1H),2.54-2.65(m,2H),2.41(dd,J=6.6,13.2Hz,1H),1.89-2.11(m,3H),1.75(s,3H),1.61(s,3H).LC-MS:m/z 446[M+H]
実施例29:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:10.38(s,1H),9.12(s,1H),8.97(s,1H),8.51(s,1H),6.68(s,1H),5.35(dd,J=6.9,8.1Hz,1H),4.25-4.40(m,2H),3.96-4.04(m,1H),2.51-2.61(m,2H),2.43(dd,J=6.9,13.2Hz,1H),1.92-2.10(m,3H),1.76(s,3H),1.60(s,3H).LC-MS:m/z 446[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000157
実施例30及び31:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(ヒドロキシメチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(ヒドロキシメチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:メチル2-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート
Figure 2024505890000158
MeCN(60mL)中の2,3-ジクロロ-5-ニトロピリジン(5g、25.9mmol)、メチル1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボキシレート(3g、23.6mmol)の撹拌溶液に、KCO(9.8g、70.7mmol)を添加した。反応混合物を60℃で16時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗生成物のメチル2-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(4.8g、収率66%)を白色固体として得、これを次のステップで直接使用した。LC-MS:m/z 284[M+H]
ステップ2:メチル2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート
Figure 2024505890000159
THF(20mL)中のメチル2-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(1g、3.5mmol)及び鉄粉末(984mg、17.6mmol)の撹拌溶液に、NHCl(943mg、17.6mmol)及び水(10mL)を添加した。反応混合物を60℃で2時間撹拌した。混合物を珪藻土のパッドを通して濾過し、パッドをEtOAc(2×5mL)で洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、PE/EtOAc(1:1)で溶出して、メチル2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(330mg、収率35%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.30(s,1H),7.92(d,J=2.5Hz,1H),7.17(d,J=2.5Hz,1H),3.99(s,3H).LC-MS:m/z 254[M+H]
ステップ3:メチル2-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート
Figure 2024505890000160
メチル2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(301mg、1.1mmol)、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、200mg、752.7umol)、N,N,N’,N’-テトラメチルクロロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(TCFH)(844.81mg、3.0mmol)、及びN-メチルイミダゾール(NMI)(247mg、3.0mmol)の溶液を、ACN(2mL)中で25℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、PE/EtOAc(1:1)で溶出して、メチル2-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(300mg、収率76%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.74(s,1H),8.55-8.59(m,2H),8.36(s,1H),6.75(s,1H),4.36-4.40(m,1H),2.85(s,3H),2.46-2.63(m,2H),1.79(s,3H),1.64(s,3H).LC-MS:m/z 501[M+H]
ステップ4:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(ヒドロキシメチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000161
0℃でのTHF(5mL)中のメチル2-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(50mg、95.8μmol)の撹拌溶液に、LiAlH(4mg、114.9μmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。得られた混合物をNHCl(5mL)の飽和水溶液でクエンチし、EtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(ヒドロキシメチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド[7.3.0.02,6]ドデカ-2(6),7,9,11-テトラエン-5-カルボキサミド(40mg、収率86%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ 8.65(d,J=2.0Hz,1H),8.48(s,1H),8.45(d,J=2.3Hz,1H),7.92(s,1H),7.87(s,1H),6.70(s,1H),4.93(s,2H),4.18-4.32(m,1H),2.59(dd,J=13.1,8.9Hz,1H),2.45(dd,J=13.1,6.9Hz,1H),1.78(s,3H),1.62(s,3H).LC-MS:m/z 473[M+H]
ステップ5:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(ヒドロキシメチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(ヒドロキシメチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000162
40mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(ヒドロキシメチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(CHIRALPAK ID、225cm(5um)、移動相A:MTBE(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:15mL/分、アイソクラティック:50B、220/254nm、RT1:10.067、RT2:13.408、注入量:1.5ml、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例30(6.5mg、収率32%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例31(6.3mg、収率32%)を白色固体として得た。
実施例30:H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ:8.68(d,J=2.3Hz,1H),8.62(d,J=2.3Hz,1H),8.52(s,1H),7.97(s,1H),6.70(s,1H),4.79(s,2H),4.42(dd,J=9.1,6.6Hz,1H),2.63(dd,J=13.2,9.1Hz,1H),2.42(dd,J=13.2,6.7Hz,1H),1.73(s,3H),1.63(s,3H).LC-MS:m/z 473[M+H]
実施例31:H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ:8.68(d,J=2.3Hz,1H),8.62(d,J=2.2Hz,1H),8.52(s,1H),7.98(s,1H),6.70(s,1H),4.79(s,2H),4.42(dd,J=9.1,6.7Hz,1H),2.63(dd,J=13.2,9.1Hz,1H),2.42(dd,J=13.2,6.7Hz,1H),1.73(s,3H),1.63(s,3H).LC-MS:m/z 473[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000163
実施例32及び33:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2024505890000164
トルエン(150mL)中の5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(方法A1のステップ3、7.45g、44.5mmol)の撹拌溶液に、3-フルオロ-1H-ピラゾール-5-アミン(3.75g、37.1mmol)及びAcOH(15mL)を室温で添加した。得られた混合物を窒素下で90℃で5時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈した。重炭酸ナトリウム(飽和、水溶液)を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液をEtOAc(2×100mL)で抽出し、無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:5)で溶出して、2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3g、収率39%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.37(s,1H),6.18(d,J=4.8Hz,1H),3.00(t,J=7.6Hz,2H),2.13(t,J=7.6Hz,2H),1.58(s,6H).LC-MS:m/z 206[M+H]+.
ステップ2:2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000165
トルエン(60mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3g、14.6mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(636mg、1.8mmol)、アセトキシ銅(359mg、2.9mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(6.91g、21.9mmol)、及びTMSCN(7.25g、73.1mmol)を添加した。反応を窒素下で室温で16時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:5)で溶出して、2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(方法O1のステップ2、5.5g、収率33%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 231[M+H]
ステップ3:2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000166
30mLのバイアルに、AcOH(52mL)及びHCl(52mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(5.2g、22.6mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で1.5時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、真空下で濃縮した。残渣を水(300ml)で希釈し、NaHCO3(飽和、水溶液)を用いてpHを5~6に調整した。得られた溶液をEtOAc(3×200mL)で抽出し、無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、DCM/MeOH(10:1)で溶出して、2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、450mg、純度56%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 250[M+H]
ステップ4:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000167
ACN(5mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(400mg、1.6mmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-6-(トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(250mg、1.3mmol)、TCFH(1.80g、6.4mmol)、NMI(525mg、6.4mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×20mL)で抽出し、無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(83.4mg、収率12%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 427[M+H]
ステップ5:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000168
83.4mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(CHIRALPAK ID、225cm(5um)、移動相A:MTBE(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:13mL/分、アイソクラティック:50B、220/254nm、RT1:6.691、RT2:9.683、注入量:3ml、実行回数:4)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例32を白色固体として得た(33.6mg、収率41%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例33を白色固体として得た(37.8mg、収率47%)。
実施例32:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.67(d,J=2.4Hz,1H),8.56(s,1H),8.50(d,J=2.4Hz,1H),8.03(s,1H),7.94(s,2H),6.30(d,J=4.8Hz,1H),4.29(dd,J=8.8,7.2Hz,1H),2.58(dd,J=13.2,8.8Hz,1H),2.47(dd,J=13.2,6.8Hz,1H),1.77(s,3H),1.61(s,3H).LC-MS:m/z 427[M+H]
実施例33:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.67(s,1H),8.58(s,1H),8.51(s,1H),8.09(s,1H),7.94(s,2H),6.31(d,J=5.2Hz,1H),4.30(dd,J=6.8,8.8Hz,1H),2.58(dd,J=13.2,8.8Hz,1H),2.48(dd,J=13.2,6.8Hz,1H),1.77(s,3H),1.61(s,3H).LC-MS:m/z 427[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000169
実施例34及び35:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:5-クロロ-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000170
DMF(5mL)中の6-ブロモ-5-クロロ-ピリジン-3-アミン(200mg、964.1μmol)の撹拌溶液に、1-メチル-4-(トリブチルスタンニル)-1H-イミダゾール(429mg、1.16mmol)及びPd(PPh(111mg、96.3μmol)を窒素下で添加した。反応物を120℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を貯蔵相カラムで精製し、5-クロロ-6-(1-メチルイミダゾール-4-イル)ピリジン-3-アミン(120mg、収率51%)を淡黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.15(d,J=1.4Hz,1H),8.20(d,J=1.4Hz,1H),8.06(d,J=2.4Hz,1H),7.17(d,J=2.4Hz,1H),3.91(s,3H).LC-MS:m/z 209[M+H]
ステップ2.2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000171
ACN(5mL)中の5-クロロ-6-(1-メチルイミダゾール-4-イル)ピリジン-3-アミン(111mg、451.7μmol)、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(80mg、301.1μmol)、TCFH(338mg、1.2mmol)、及びNMI(97mg、1.2mmol)の混合物を、25℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。水(5mL)を添加し、混合物をEtOAc(3×3mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(30.4mg、収率21%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.74(s,1H),8.61-8.72(m,2H),8.29(d,J=2.2Hz,1H),7.72(s,1H),7.68(s,1H),6.95(s,1H),4.41(dd,J=9.0,6.3Hz,1H),3.73(s,3H),2.51-2.62(m,1H),2.27-2.34(m,1H),1.65(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 456[M+H]
ステップ3:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000172
30mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IE、225cm、5um、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:17mL/分、アイソクラティック:50B、254/220nm、RT1:13.034、RT2:19.681、注入量:1.8ml、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例34(5.3mg、収率18%)を得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例35(5.8mg、収率20%)を白色固体として得た。
実施例34:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.74(s,1H),8.61-8.72(m,2H),8.29(d,J=2.2Hz,1H),7.69-7.73(m,2H),6.95(s,1H),4.41(dd,J=9.0,6.4Hz,1H),3.73(s,3H),2.51-2.62(m,1H),2.35-2.40(m,1H),1.65(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 456[M+H]
実施例35:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.75(s,1H),8.61-8.72(m,2H),8.29(d,J=2.2Hz,1H),7.68-7.73(m,2H),6.95(s,1H),4.42(dd,J=9.0,6.3Hz,1H),3.73(s,3H),2.51-2.62(m,1H),2.28-2.34(m,1H),1.65(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 456[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000173
実施例39、36、37及び38:(6S,8R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6R,8S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6S,8S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(6R,8R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:トリメチル((2-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)オキシ)シラン
Figure 2024505890000174
2-メチルシクロペンタン-1-オン(10g、101.9mmol)、TBAB(82.2g、254.7mmol)、及びトリメチルシリル(E)-N-(トリメチルシリル)アセトイミデート(24.9g、122.3mmol)の混合物を、105℃で4時間撹拌した。混合物をいずれの処理もせずに減圧下で直接蒸留して、トリメチル((2-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)オキシ)シラン(15g、粗製)を黄色の油として得、これを次のステップに直接使用した。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 2.18-2.29(m,4H),1.75-1.81(m,2H),1.51(s,3H),0.17(s,9H).
ステップ2.2-メチル-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000175
無水THF(185mL)中のトリメチル((2-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)オキシ)シラン(5g、29.4mmol)の溶液に、n-BuLi(18.8mL、47.0mmol、ヘキサン中2.5M)を窒素下で0℃で添加した。ジイソプロピルアミン(4.8g、47.0mmol)を溶液に添加し、反応混合物を同じ温度で更に20分間撹拌した。トリフルオロヨードメタン(28.8g、146.8mmol)をカニューレとともに反応混合物に添加し、続いて、トリエチルボラン(1M、29.4mmol)を-78℃で添加した。得られた混合物を-78℃で2時間撹拌した。反応混合物を酢酸(18mL、THF中5M)によってクエンチした。混合物を水(100mL)で希釈し、EtO(3×200mL)で抽出し、NaSO上で乾燥させた。得られた混合物を真空下で濃縮して、2-メチル-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オン(5g、粗製)を褐色の油として得、これを次のステップに直接使用した。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 2.19-2.43(m,2H),1.99-2.17(m,2H),1.34-1.52(m,2H),0.89(s,3H).
ステップ3:(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2-メチル-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000176
DMF-DMA(25mL)中の2-メチル-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オン(5g、22.6mmol)の溶液を、100℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2-メチル-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オンを黄色固体として得た(方法Q1、ステップ3、400mg、収率6%)。LC-MS:m/z 222[M+H]
ステップ4:2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2024505890000177
AcOH(10mL)中の(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2-メチル-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オン(400mg、1.8mmol)の溶液に、3-クロロ-1H-ピラゾール-5-アミン(427mg、3.6mmol)を室温で添加した。得られた混合物を110℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣を水(50mL)で希釈した。重炭酸ナトリウム(飽和、水溶液)を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液をEtOAc(2×50mL)で抽出し、無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(300mg、収率60%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.70(s,1H),7.01(s,1H),3.06-3.10(m,2H),2.62-2.68(m,1H),2.24-2.32(m,1H),1.84(s,3H).LC-MS:m/z 276[M+H]
ステップ5:2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000178
トルエン(15mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(230mg、0.8mmol)の撹拌溶液に、ビス((R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)メタン(37mg、0.1mmol)、アセトキシ銅(21mg、0.2mmol)、NFSI(396mg、2.0mmol)、及びTMSCN(414mg、4.0mmol)を添加した。反応物を窒素下で室温で16時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、粗生成物を得た。生成物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(33mg、収率13%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 301[M+H]
ステップ6:2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000179
8mLのバイアルに、AcOH(1mL)及びHCl(1mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(33mg、0.1mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で1時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、真空下で濃縮した。残渣を水(20mL)で希釈し、NaHCO(水溶液、飽和)を用いてpHを5~6に調整した。得られた溶液をEtOAc(3×30mL)で抽出し、NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮して、2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(30mg、粗製)を黄色の油として得、これを次のステップで直接使用した。LC-MS:m/z 320[M+H]
ステップ7:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000180
ACN(3mL)中の2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(30mg、93.9μmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-6-(トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1、ステップ2、28mg、140.8μmol)、TCFH(120mg、375.6μmol)、NMI(525mg、375.6μmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)によってクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×20mL)で抽出し、無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを2つのラセミジアステレオマー対の混合物としての白色固体として得た。LC-MS:m/z 497[M+H].この混合物を分取HPLCに送り、ジアステレオマーA及びジアステレオマーBの別個のラセミ混合物を得た。
ステップ8:(6S,8R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6R,8S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6S,8S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(6R,8R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000181
12mgのジアステレオマーAを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IF、225cm、5um、移動相A:Hex(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:13mL/分、アイソクラティック:50B、220/254nm、RT1:12.603、RT2:16.474、注入量:3ml、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例39(4.7mg、収率10%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例36(4.7mg、収率10%)を白色固体として得た。
6mgのジアステレオマーBを、キラルHPLC精製(カラム CHIRALPAK IF、225cm、5um、移動相A:Hex(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:13mL/分、アイソクラティック:50B、220/254nm、RT1:9.265、RT2:13.315、注入量:2ml、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例37(2.4mg、収率4%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例38(2.5mg、収率4%)を白色固体として得た。
実施例39:H NMR(300MHz,メタノール-d)δ:8.63-8.71(m,3H),8.02(s,2H),6.81(s,1H),4.50-4.55(m,1H),3.07-3.20(m,1H),2.50-2.58(m,1H),2.00(s,3H).LC-MS:m/z 473[M+H]
実施例36:H NMR(300MHz,メタノール-d)δ:8.63-8.71(m,3H),8.02(s,2H),6.81(s,1H),4.50-4.55(m,1H),3.07-3.20(m,1H),2.50-2.58(m,1H),2.00(s,3H).LC-MS:m/z 473[M+H]
実施例37:H NMR(300MHz,メタノール-d)δ:8.61-8.70(m,3H),8.02(s,2H),6.81(s,1H),4.49-4.51(m,1H),2.97-3.02(m,1H),2.77-2.81(m,1H),1.89(s,3H).LC-MS:m/z 473[M+H]
実施例38:H NMR(400MHz,メタノール-d)δ:8.61-8.70(m,3H),8.02(s,2H),6.81(s,1H),4.49-4.51(m,1H),2.97-3.02(m,1H),2.77-2.81(m,1H),1.89(s,3H).LC-MS:m/z 473[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000182
ステップ1:8,8-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2024505890000183
トルエン(100mL)中の5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(方法A1のステップ3、4.98g、29.8mmol)の撹拌溶液に、3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-アミン(4.5g、29.8mmol)及びAcOH(10mL)を室温で添加した。得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣を水(200mL)で希釈した。重炭酸ナトリウム(飽和、水溶液)を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液をEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:5)で溶出して、8,8-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(2g、2つのステップについての収率26%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.49(s,1H),6.95(s,1H),3.05(t,J=7.2Hz,2H),2.18(t,J=7.2Hz,2H),1.62(s,6H).LC-MS:m/z 256[M+H]+.
ステップ2:8,8-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000184
トルエン(38mL)中の8,8-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1.9g、7.4mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(324mg、893.3μmol)、アセトキシ銅(182mg、1.5mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(3.5g、11.2mmol)、及びTMSCN(3.7g、37.2mmol)を添加した。反応を窒素下で室温で16時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:5)で溶出して、8,8-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(1.9g、収率91%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.67(s,1H),7.10(s,1H),4.32(dd,J=8.8,6.4Hz,1H),2.64(dd,J=13.6,8.8Hz,1H),2.53(dd,J=13.6,6.4Hz,1H),1.79(s,3H),1.64(s,3H).LC-MS:m/z 281[M+H]
ステップ3:8,8-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000185
30mLのバイアルに、AcOH(9mL)及びHCl(9mL)中の8,8-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(900mg、3.2mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、真空下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈し、NaHCO(水溶液、飽和)を用いてpHを5~6に調整した。得られた溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、DCM/MeOH(10:1)で溶出して、8,8-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(100mg、収率10%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.72(s,1H),7.02(s,1H),4.29(dd,J=9.2,6.4Hz,1H),2.46-2.60(m,2H),1.72(s,3H),1.64(s,3H).LC-MS:m/z 300[M+H]
ステップ4:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000186
ACN(2mL)中の8,8-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(100mg、334.2μmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-6-(トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1、ステップ2、98mg、501.3μmol)、TCFH(375mg、1.3mmol)\及びNMI(110mg、1.3mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(40mg、収率25%)を白色固体として得た。
実施例40:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.68(s,1H),8.63(s,1H),8.48(s,1H),7.94(s,2H),7.85(s,1H),7.05(s,1H),4.32(t,J=8.0Hz,1H),2.63(dd,J=13.2,9.2Hz,1H),2.49(dd,J=13.2,7.2Hz,1H),1.81(s,3H),1.65(s,3H).LC-MS:m/z 477[M+H]
Figure 2024505890000187
実施例41:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミド
ステップ1:1-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-1-ヨウ化イウム
Figure 2024505890000188
O(500mL)中の(アミノオキシ)スルホン酸(113g、1.0mol)の撹拌溶液に、6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン(360g、3.0mol)を添加した。得られた混合物を窒素の雰囲気下で90℃で120分間撹拌した。反応物を-5℃まで冷却した。上記混合物に、KCO(138g、1.0mol)を-5℃で10分間にわたって数回に分けて添加した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をエタノール(450mL)で希釈した。固体を濾別した。濾液に、ヨウ化水素酸(140mL、純度57%)を-5℃で10分間にわたって滴加した。得られた混合物を-5℃で20分間撹拌した。固体を濾過によって収集して、1-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-1-ヨウ化イウム(60g、収率22.68%)を黒色固体として得た。LC-MS:m/z 135[M+H]
ステップ2:2-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル
Figure 2024505890000189
EtOH(150mL)中のマロノニトリル(1.0g、15.3mmol)の撹拌溶液に、1-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-1-ヨウ化イウム(5g、19.1mmol、I)、KCO(2.6g、19.1mmol)を室温で何回かに分けて添加した。得られた混合物を窒素の雰囲気下で90℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した。固体を濾別し、メタノール(100mL)及び水(100mL)から再結晶して、2-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル(1.0g、収率22.4%)を黒色固体として得た。LC-MS:m/z 199[M+H]
ステップ3:tert-ブチルN-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-{10-シアノ-1,12-ジアザトリシクロ[7.3.0.0]ドデカ-2(6),7,9,11-テトラエン-11-イル}カルバメート
Figure 2024505890000190
DCM(10mL)中の2-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボニトリル(1.0g、5.1mmol)、及びトリエチルアミン(1.5g、15.1mmol)の撹拌混合物に、BocO(3.3g、15.1mmol)を窒素の雰囲気下で室温で何回かに分けて添加した。上記混合物に、DMAP(61.6mg、504.5μmol)を室温で何回かに分けて添加した。得られた混合物を室温で更に16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、tert-ブチルN-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-{10-シアノ-1,12-ジアザトリシクロ[7.3.0.0]ドデカ-2(6),7,9,11-テトラエン-11-イル}カルバメート(1.0g、収率23.9%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:7.78(d,J=8.8Hz,1H),7.68(d,J=8.8Hz,1H),3.24-3.32(m,2H),3.02-3.11(m,2H),2.21-2.34(m,2H),1.43(s,18H).LC-MS:m/z 399[M+H]
ステップ4:tert-ブチル(3-シアノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート
Figure 2024505890000191
メタノール(10mL)中のtert-ブチルN-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-{10-シアノ-1,12-ジアザトリシクロ[7.3.0.0]ドデカ-2(6),7,9,11-テトラエン-11-イル}カルバメート(1.0g、2.5mmol)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(345.8mg、2.5mmol)を室温で何回かに分けて添加した。得られた混合物を窒素の雰囲気下で40℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、tert-ブチル(3-シアノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(675mg、収率90%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.21(s,1H),7.57(s,2H),3.22(t,J=7.6Hz,2H),3.02(t,J=7.4Hz,2H),2.24-2.27(m,2H),1.49(s,9H).LC-MS:m/z 299[M+H]
ステップ5:tert-ブチル(3-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート
Figure 2024505890000192
THF(10mL)中のtert-ブチル(3-シアノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(300mg、1.0mmol)の溶液に、THF中のリチウムジイソプロピルアミド(2.5mL、THF中2M、5.0mmol)の溶液を窒素の雰囲気下で-20℃で滴加した。反応混合物を-20℃で0.5時間撹拌した。次いで、THF(0.5mL)中のヨードメタン(428.19mg、3.0mmol)の溶液を滴加し、混合物を更に1時間撹拌した。反応物を飽和NHCl水溶液(100mL)でクエンチし、混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、tert-ブチル(3-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(200mg、収率58.2%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:7.49(d,J=8.8Hz,1H),7.32(d,J=8.8Hz,1H),7.06(s,1H),2.98(t,J=7.2Hz,2H),2.14(t,J=7.2Hz,2H),1.59(s,9H),1.56(s,6H).LC-MS:m/z 327[M+H]
ステップ6:tert-ブチル(3-シアノ-8,8-ジメチル-6-オキソ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート
Figure 2024505890000193
DCM(10mL)及びHO(10mL)中のtert-ブチル(3-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(100mg、306.4μmol)の撹拌溶液に、オキソン(188.3mg、306.4μmol)、及び臭化カリウム(36.5mg、306.4μmol)を添加した。反応物を太陽光(20W)下で25℃で16時間撹拌した。反応物を飽和NaSO水溶液(50mL)でクエンチし、混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:5)で溶出して、tert-ブチル(3-シアノ-8,8-ジメチル-6-オキソ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(70mg、収率66.4%)を褐色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.56(s,1H),7.73(d,J=9.0Hz,1H),7.66(d,J=9.0Hz,1H),2.75(s,2H),1.62(s,6H),1.49(s,9H);LC-MS:m/z 341[M+H]
ステップ7:tert-ブチル(3-シアノ-6-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート
Figure 2024505890000194
MeOH(40mL)中のtert-ブチル(3-シアノ-8,8-ジメチル-6-オキソ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(400mg、1.2mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(88.9mg、2.4mmol)を窒素の雰囲気下で0℃で数回に分けて添加した。反応混合物を20℃で0.5時間撹拌した。反応物を水/氷(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、tert-ブチル(3-シアノ-6-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(300mg、収率68.6%)をオフイエロー固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.21(s,1H),7.65(d,J=8.8Hz,1H),7.59(d,J=8.8Hz,1H),5.56(s,1H),5.16(s,1H),2.44(dd,J=13.2,7.4Hz,1H),1.92(dd,J=13.2,5.0Hz,1H),1.60(s,3H),1.50(s,9H),1.45(s,3H).LC-MS:m/z 343[M+H]
ステップ8:tert-ブチル(6-クロロ-3-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート
Figure 2024505890000195
DCM(20mL)中のtert-ブチル(3-シアノ-6-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(300mg、876.2μmol)の撹拌溶液に、SOCl(202.3mg、1.7mmol)を窒素の雰囲気下で0℃で滴加した。得られた混合物を窒素の雰囲気下で25℃で30分間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮して、tert-ブチル(6-クロロ-3-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(500mg、粗製)を黄色の油として得た。生成物を更に精製することなく次のステップで直接使用した。LC-MS:m/z 361[M+H]
ステップ9:tert-ブチル(3,6-ジシアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート
Figure 2024505890000196
THF(20mL)中のTMSCN(260.7mg、2.6mmol)及びTBAF(2.6mL、THF中1M、2.6mmol)の撹拌溶液に、THF(2mL)中のtert-ブチル(6-クロロ-3-シアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(500mg、2.6mmol)を窒素の雰囲気下で0℃で滴加した。得られた混合物を窒素の雰囲気下で25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、tert-ブチル(3,6-ジシアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(130mg、収率42.2%)を褐色の油として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:7.65(d,J=8.8Hz,1H),7.49(d,J=8.8Hz,1H),7.07(s,1H),4.23(dd,J=8.8,6.8Hz,1H),2.60(dd,J=13.2,8.8Hz,1H),2.49(dd,J=13.2,6.8Hz,1H),1.73(s,3H),1.60(s,9H),1.56(s,3H);LC-MS:m/z 352[M+H]
ステップ10:2-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000197
水(3mL)中のtert-ブチル(3,6-ジシアノ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)カルバメート(100mg、284.6μmol)の撹拌溶液に、HSO(3mL)を添加した。反応物を窒素の雰囲気下で126℃で16時間撹拌した。反応混合物を50gの砕いた氷に注ぎ、水酸化ナトリウムの水溶液(4M)を用いてpHを6~7に調整した。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣をACN(10mL)で希釈した。固体を濾別した。濾液を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボン酸(30mg、収率42.81%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:7.35(d,J=8.8Hz,1H),7.28(d,J=8.8Hz,1H),5.90(s,1H),4.14(dd,J=8.8,6.2Hz,1H),2.48(qd,J=13.2,7.6Hz,2H),1.67(s,3H),1.58(s,3H);LC-MS:m/z 247[M+H]
ステップ11:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000198
ACN(2mL)中の5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1、ステップ2、28.6mg、146.2μmol)、及び2-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボン酸(30mg、121.8μmol)の撹拌溶液に、TCFH(136.7mg、487.3μmol)及びNMI(40mg、487.3μmol)を室温で何回かに分けて添加した。得られた混合物を窒素の雰囲気下で室温で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、粗生成物(10mg)を得た。粗生成物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミド(4.5mg、収率7.8%)をオフホワイト固体として得た。
実施例41:H NMR(300MHz,メタノール-d)δ:8.69(d,J=2.4Hz,1H),8.64(d,J=2.4Hz,1H),8.02(s,2H),7.24(d,J=9.0Hz,1H),7.06(d,J=9.0Hz,1H),4.19-4.24(m,1H),2.42-2.46(m,2H),1.73(s,3H),1.56(s,3H);LC-MS:m/z 424[M+H]
Figure 2024505890000199
ステップ1:2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000200
DMF(10mL)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1、ステップ6、600mg、2.3mmol)の撹拌混合物に、NHCl(305mg、5.6mmol)、HATU(1.29g、3.4mmol)、及びDIEA(583mg、4.5mmol)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。水(30mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、(PE/EtOAc 100:0~0:100)で溶出して、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(500mg、収率75%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 265[M+H]
ステップ2:メチル3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピコリネート
Figure 2024505890000201
トルエン(5mL)中のメチル5-ブロモ-3-クロロピコリネート(100mg、399.2μmol)の混合物に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(106mg、399.2μmol)、Pd(dba)(36mg、39.9μmol)、キサントホス(23mg、39.9μmol)、及び炭酸セシウム(260mg、798.5μmol)を添加した。反応混合物を窒素下で110℃で1時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、重炭酸ナトリウム(飽和、水溶液)(3mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×2mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc/PE(1:1)で分取TLCによって精製して、メチル3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピコリネート(120mg、収率55%)を淡黄色の油として得た。LC-MS:m/z 434[M+H]
ステップ3:3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピコリン酸
Figure 2024505890000202
EtOH(1mL)及び水(0.5mL)中のメチル3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピコリネート(100mg、184.2μmol)の撹拌混合物に、水酸化リチウム(9mg、368.4μmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を1N HClで中和し、混合物をEtOAc(3×2mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピコリン酸(80mg、収率99%)をオフホワイト固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.53(br,1H),10.98(s,1H),8.71(d,J=2.4Hz,1H),8.63(s,1H),8.38(d,J=2.4Hz,1H),6.95(s,1H),4.43(dd,J=6.4,9.2Hz,1H),2.55(dd,J=9.2,13.2Hz,1H),2.31(dd,J=6.4,13.2Hz,1H),1.63(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 420[M+H]
ステップ4:エチル3-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-3-オキソプロパノエート
Figure 2024505890000203
アセトニトリル(1mL)中の3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピコリン酸(30mg、68.5μmol)の混合物に、CDI(13mg、82.2μmol)を添加し、混合物を窒素下で室温で2.5時間撹拌した。混合物に、カリウム3-エトキシ-3-オキソプロパノエート(13mg、78.8μmol)及びMgCl(7mg、78.8μmol)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、5%のクエン酸水溶液(3mL)を添加し、混合物をEtOAc(3×2mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc/PE(1:1)で分取TLCによって精製して、エチル3-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-3-オキソプロパノエート(10mg、収率27%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 490[M+H]
ステップ5:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000204
AcOH(1mL)中のエチル3-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-3-オキソプロパノエート(10mg、18.3μmol)の溶液に、メチルヒドラジン塩酸塩(3.0mg、22.0μmol)を添加した。混合物を80℃で2時間撹拌した。得られた混合物を分取HPLC精製で精製し、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(1.3mg、収率14%)を黄色固体として得た。
実施例42:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.78(s,1H),8.68(d,J=2.1Hz,1H),8.63(s,1H),8.29(d,J=2.1Hz,1H),6.94(s,1H),5.83(s,1H),4.41(dd,J=9.0,6.3Hz,1H),3.57(s,3H),2.27-2.37(m,2H),1.64(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 472[M+H]
Figure 2024505890000205

実施例43:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-5-(1H-ピラゾール-3-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:メチル2-アミノ-6-クロロイソニコチネート
Figure 2024505890000206
MeOH(200mL)及び濃縮HSO(20mL)中の2-アミノ-6-クロロイソニコチン酸(20g、116.3mmol)の溶液を、75℃で15時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣を氷水(400mL)で希釈した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを7~8に調整した。得られた溶液をEtOAc(3×400mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、メチル2-アミノ-6-クロロイソニコチネート(13g、収率60%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:6.91(d,J=1.2Hz,1H),6.83(d,J=1.2Hz,1H),6.81(br,2H),3.85(s,3H).LC-MS:m/z 187[M+H]
ステップ2:メチル6-アミノ-3-ブロモ-2-クロロイソニコチネート
Figure 2024505890000207
DMF(30mL)中のメチル2-アミノ-6-クロロイソニコチネート(2.8g、15.2mmol)の撹拌溶液に、1-ブロモピロリジン-2,5-ジオン(2.7g、15.2mmol)を添加した。混合物を50℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。混合物を水(100mL)に注ぎ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、メチル6-アミノ-3-ブロモ-2-クロロイソニコチネート(3.2g、収率80%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:6.92(br,2H),6.63(s,1H),3.87(s,3H).LC-MS:m/z 265[M+H]
ステップ3:6-アミノ-3-ブロモ-2-メトキシイソニコチン酸
Figure 2024505890000208
MeOH(50mL)中のメチル6-アミノ-3-ブロモ-2-クロロイソニコチネート(1.9g、7.2mmol)の撹拌溶液に、ナトリウムメタノレート(5.8g、107.4mmol)を添加した。混合物を150℃で15時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。混合物を真空下で濃縮した。残渣を水(20mL)で希釈し、HCl(1M)を用いてpHを3~4に調整した。得られた溶液を真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、6-アミノ-3-ブロモ-2-メトキシイソニコチン酸(1.2g、収率67%)を褐色固体として得た。LC-MS:m/z 247[M+H]
ステップ4:6-アミノ-3-ブロモ-N-2-ジメトキシ-N-メチルイソニコチンアミド
Figure 2024505890000209
DMF(70mL)中の6-アミノ-3-ブロモ-2-メトキシイソニコチン酸(6.5g、26.4mmol)の撹拌溶液に、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(3.8g、39.2mmol)、TEA(10.7g、105.7mmol)、及びBOP(12.9g、29.1mmol)を0℃で添加した。混合物を25℃で15時間撹拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)でクエンチし、EtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×400mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、6-アミノ-3-ブロモ-N,2-ジメトキシ-N-メチルイソニコチンアミド(6.9g、収率90%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 290[M+H]
ステップ5:N-(5-ブロモ-6-メトキシ-4-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000210
アセトニトリル(25mL)中の6-アミノ-3-ブロモ-N,2-ジメトキシ-N-メチルイソニコチンアミド(872mg、3.0mmol)の溶液に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(800mg、3.0mmol)、TCFH(2.5g、9.1mmol)、及びNMI(743mg、9.1mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2.5時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、N-(5-ブロモ-6-メトキシ-4-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(1.2g、収率68%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 537[M+H]
ステップ6:N-(5-ブロモ-4-ホルミル-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000211
THF(20mL)中のN-(5-ブロモ-6-メトキシ-4-(メトキシ(メチル)カルバモイル)-ピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(800mg、1.5mmol)の溶液に、LiAlH(85mg、2.2mmol)を-30℃でゆっくりと添加した。反応混合物を-20℃で1.5時間撹拌した。撹拌しながら、HO(85mg)及びNaOHの水溶液(85mg、10%)を添加し、続いて、HO(85mg)を添加した。混合物を25℃で10分間撹拌し、沈殿物を濾過して除いた。濾液を真空下で濃縮し、シリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、N-(5-ブロモ-4-ホルミル-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(330mg、収率46%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 478[M+H]
ステップ7:N-(5-ブロモ-4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000212
DCM(8mL)中のN-(5-ブロモ-4-ホルミル-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(330mg、691.8μmol)の溶液に、DAST(223mg、1.4mmol)を0℃でゆっくりと添加した。反応混合物を25℃まで温め、2時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、N-(5-ブロモ-4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(100mg、収率29%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 500[M+H]
ステップ8:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-3-イル)-ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000213
ジオキサン(8mL)及びHO(2mL)中のN-(5-ブロモ-4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(49mg、98.6μmol)、及び(1H-ピラゾール-3-イル)ボロン酸(33mg、294.6μmol)の撹拌溶液に、KCO(41mg、294.9μmol)及びPd(dppf)Cl(7mg、9.7μmol)を添加した。混合物を窒素下で90℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:20)で溶出して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(40mg、収率80%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 488[M+H]
ステップ9:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-5-(1H-ピラゾール-3-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]-ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000214
クロロホルム(6mL)中の2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(39mg、80.1μmol)の撹拌溶液に、ヨードトリメチルシラン(160mg、800.0μmol)を25℃で添加した。得られた混合物を50℃で2時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却した。反応混合物をMeOH(10mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-5-(1H-ピラゾール-3-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(3.7mg、収率10%)を黄色固体として得た。
実施例43:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:13.07(br,1H),11.50(br,1H),10.82(br,1H),8.63(s,1H),7.83(s,2H),7.13(t,J=51.2Hz,1H),6.94(s,1H),6.66(s,1H),4.51(s,1H),2.66-2.68(m,1H),2.28-2.33(m,1H),1.63(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 474[M+H]
Figure 2024505890000215
実施例44及び45:(S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロ-メチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:5-ニトロ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-3-(トリフルオロメチル)ピリジン
Figure 2024505890000216
MeCN(40mL)中の2-クロロ-5-ニトロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン(2g、8.8mmol)の撹拌溶液に、2H-トリアゾール(670mg、9.7mmol)及びKCO(2.4g、51.8mmol)を添加した。得られた混合物を40℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。反応混合物を濾過し、収集した固体をEtOAc(3×50mL)で洗浄した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、5-ニトロ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-3-(トリフルオロメチル)ピリジン(1.2g、収率52%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:9.70(d,J=4Hz,1H),9.17(d,J=4Hz,1H),8.87(s,2H).LC-MS:m/z 260[M+H]
ステップ2:6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000217
5-ニトロ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-3-(トリフルオロメチル)ピリジン(1.2g、4.4mmol)の溶液に、Pd/C(10%、236mg)を25℃で添加した。フラスコを排気し、窒素で3回フラッシュし、続いて、水素でフラッシュした。混合物を水素の雰囲気下で室温で1時間撹拌した。固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-アミン(方法V1のステップ2、800mg、収率78%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 230[M+H]
ステップ3:N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000218
アセトニトリル(5mL)中の6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-アミン(86mg、376.4μmol)及び2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、100mg、376.4μmol)の撹拌溶液に、TCFH(421mg、1.5mmol)及びNMI(123mg、1.5mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(70mg、収率39%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 477[M+H]
ステップ4:(S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000219
70mgのN-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SB、225cm、5um、移動相A:Hex(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック 50%B 21分、254/220nm、RT1:12.167、RT2:17.18、注入量:1ml、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例44を白色固体として得た(21.6mg、収率31%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例45を白色固体として得た(15.2mg、収率22%)。
実施例44:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.22(s,1H),9.03(d,J=2.4Hz,1H),8.82(d,J=2.4Hz,1H),8.68(s,1H),8.20(s,2H),6.96(s,1H),4.49(dd,J=6.3,9.3Hz,1H),2.59(dd,J=9.3,13.2Hz,1H),2.37(dd,J=6.3,13.2Hz,1H),1.66(s,3H),1.58(s,3H).LC-MS:m/z 477[M+H]
実施例45:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.23(s,1H),9.03(d,J=2.1Hz,1H),8.82(d,J=2.1Hz,1H),8.68(s,1H),8.20(s,2H),6.96(s,1H),4.49(dd,J=6.3,9.3Hz,1H),2.59(dd,J=9.3,13.2Hz,1H),2.37(dd,J=6.3,13.2Hz,1H),1.66(s,3H),1.58(s,3H).LC-MS:m/z 477[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000220
実施例46及び47:(R)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:5-ブロモ-2-クロロ-3-(ジフルオロメチル)ピリジン
Figure 2024505890000221
DCM(50mL)中の5-ブロモ-2-クロロニコチンアルデヒド(2.5g、11.3mmol)の撹拌溶液に、DAST(3.6g、22.6mmol)を0℃で滴加した。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液を用いて、混合物のpHを8に調整した。得られた混合物をDCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製5-ブロモ-2-クロロ-3-(ジフルオロメチル)ピリジン(1.5g、収率55%)を淡黄色の油として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.55-8.59(m,1H),8.09-8.14(m,1H),6.87(t,J=54.0Hz,1H).LC-MS:m/z 242[M+H]
ステップ2:5-ブロモ-3-(ジフルオロメチル)-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン、及び5-ブロモ-3-(ジフルオロメチル)-2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン
Figure 2024505890000222
DMF(20mL)中の5-ブロモ-2-クロロ-3-(ジフルオロメチル)ピリジン(1.5g、6.2mmol)の撹拌溶液に、KCO(1.7g、12.8mmol)及び2H-1,2,3-トリアゾール(512mg、7.4mmol)を添加した。反応混合物を90℃で4時間撹拌した。混合物を水(30mL)に注ぎ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×100mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、5-ブロモ-3-(ジフルオロメチル)-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン及び5-ブロモ-3-(ジフルオロメチル)-2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジンの混合物(1.6g、収率94%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 275[M+H]
ステップ3:tert-ブチル(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート、及びtert-ブチル(5-(ジフルオロメチル)-6-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2024505890000223
ジオキサン(160mL)中の5-ブロモ-3-(ジフルオロメチル)-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン及び5-ブロモ-3-(ジフルオロメチル)-2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン(1.6g、5.8mmol)の混合物の撹拌溶液に、tert-ブチルカルバメート(1.02g、8.7mmol)、キサントホス(1.01g、1.7mmol)、Pd(dba)(668mg、1.2mmol)、及びCsCO(5.7g、17.4mmol)を添加した。反応混合物をN下で90℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。得られた混合物を濾過した。濾過ケーキをEtOAc(3×100mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、tert-ブチル(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート(700mg、収率38.7%)を黄色固体として得、tert-ブチル(5-(ジフルオロメチル)-6-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート(600mg、収率33%)を黄色固体として得た。
Tert-ブチル(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート:H NMR(400MHz,メタノール-d)δ:8.69(d,J=2.4Hz,1H),8.50(d,J=2.4Hz,1H),8.04(s,2H),7.45(t,J=54.8Hz,1H),1.55(s,9H).LC-MS:m/z 312[M+H]
Tert-ブチル(5-(ジフルオロメチル)-6-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート:H NMR(400MHz,メタノール-d)δ:8.72(d,J=2.4Hz,1H),8.59(d,J=1.2Hz,1H),8.50(d,J=2.4Hz,1H),7.91(d,J=1.2Hz,1H),7.60(t,J=54.8Hz,1H),1.56(s,9H).LC-MS:m/z 312[M+H]
ステップ4:5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000224
DCM(20mL)中のtert-ブチル(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート(200mg、643μmol)の撹拌溶液に、TFA(2.9g、25.7mmol)を添加した。混合物を25で2時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(110mg、収率81%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,メタノール-d)δ:8.00(d,J=2.7Hz,1H),7.96(s,2H),7.08(t,J=55.2Hz,1H).LC-MS:m/z 212[M+H]
ステップ5:2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000225
アセトニトリル(5mL)中の5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(110mg、520.9μmol)、及び2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、138mg、520.9μmol)の撹拌溶液に、TCFH(588mg、2.1mmol)及びNMI(171mg、2.1mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(100mg、収率42%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 459[M+H]
ステップ6:(R)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000226
100mgの2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IA、225cm、5um、移動相A:Hex(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック 50%B 20分、254/220nm、RT1:7.229、RT2:13.27、注入量:1ml、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例46を白色固体として得た(29.2mg、収率29%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例47を白色固体として得た(35.8mg、収率36%)。
実施例46:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.06(s,1H),8.93(d,J=2.4Hz,1H),8.69(d,J=2.4Hz,1H),8.68(s,1H),8.22(s,2H),7.35(t,J=54.3Hz,1H),6.96(s,1H),4.47(dd,J=6.3,9.3Hz,1H),2.58(dd,J=9.3,13.2Hz,1H),2.36(dd,J=6.3,13.2Hz,1H),1.65(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS:m/z 459[M+H]
実施例47:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.06(s,1H),8.93(d,J=2.4Hz,1H),8.69(d,J=2.4Hz,1H),8.68(s,1H),8.22(s,2H),7.35(t,J=54.3Hz,1H),6.96(s,1H),4.47(dd,J=6.3,9.3Hz,1H),2.58(dd,J=9.3,13.2Hz,1H),2.36(dd,J=6.3,13.2Hz,1H),1.66(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS:m/z 459[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000227
実施例48:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(1H-イミダゾール-4-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000228
ジオキサン(9mL)及びHO(3mL)中のN-(5-ブロモ-4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(方法U1のステップ7、80mg、159.7μmol)の溶液に、(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)ボロン酸(170mg、479.3μmol)、Pd(dppf)Cl(12mg、15.9μmol)、及びKCO(22mg、159.7μmol)を窒素下で添加した。反応物を90℃で2.5時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(84mg、収率65%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 730[M+H]
ステップ2:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(1H-イミダゾール-4-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000229
クロロホルム(5mL)中の2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(84mg、115.1μmol)の溶液に、ヨードトリメチルシラン(230mg、1.2mmol)を25℃で添加した。得られた混合物を50℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物をMeOH(10mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(1H-イミダゾール-4-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(9.4mg、収率17%)を淡黄色固体として得た。
実施例48:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:13.39(br,2H),10.95(s,1H),8.69(br,1H),8.62(s,1H),7.67(s,1H),7.08-7.43(m,2H),6.93(s,1H),4.51(t,J=8.4Hz,1H),2.51-2.57(m,1H),2.28-2.33(m,1H),1.63(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 474[M+H]
Figure 2024505890000230
実施例49、50、51及び52:(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((S)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((R)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((S)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((R)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:メチル2-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート
Figure 2024505890000231
500mLのフラスコに、メチル2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(6.5g、51.5mmol)、アセトニトリル(150mL)、2,3-ジクロロ-5-ニトロピリジン(9.0g、46.9mmol)、及びKCO(8.4g、60.9mmol)を入れた。反応混合物を40℃で15時間撹拌した。固体を濾別した。濾液を真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製によって精製し、収集した画分を濃縮して、メチル2-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(4.9g、収率33.8%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:9.36(d,J=2.3Hz,1H),8.83(d,J=2.3Hz,1H),8.44(s,1H),4.05(s,3H).LC-MS:m/z 284[M+H]
ステップ2:メチル2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート
250mLのフラスコに、メチル2-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(1.3g、4.6mmol)、テトラヒドロフラン(20mL)、水(10mL)、NHCl(1.2g、22.9mmol)、及びFe(1.3g、22.9mmol)を入れた。混合物を75℃で1時間撹拌した。反応物を25℃まで冷却した。固体を濾別した。濾液を真空下で濃縮した。
Figure 2024505890000232
得られた混合物を水(100mL)で希釈した。得られた混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を、97%のジクロロメタン及び3%のメタノールを溶出液として使用して、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、メチル2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(844mg、収率72.8%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.30(s,1H),7.90(d,J=2.6Hz,1H),7.16(d,J=2.5Hz,1H),3.98(s,3H).LC-MS:m/z 254[M+H]
ステップ3:メチル2-[5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-クロロ-2-ピリジル]トリアゾール-4-カルボキシレート
Figure 2024505890000233
100mLのフラスコに、メチル2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(844mg、3.3mmol)、ジクロロメタン(20mL)、TEA(673.4mg、6.7mmol)、及びN,N-ジメチルピリジン-4-アミン(40.7mg、332.8μmol)を入れた。反応物を0℃まで冷却した。次いで、ジ-tert-ブチルジカーボネート(1.5g、6.7mmol)を添加した。反応物を室温まで温め、15時間撹拌した。得られた混合物を水(100mL)で希釈した。得られた混合物をジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を、65%の石油エーテル及び35%の酢酸エチルを溶出液として使用して、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、メチル2-[5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-クロロ-2-ピリジル]トリアゾール-4-カルボキシレート(912mg、収率60.4%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.36(s,1H),8.35(d,J=2.2Hz,1H),7.83(d,J=2.3Hz,1H),4.00(s,3H),1.45(s,18H).LC-MS:m/z 454[M+H]
ステップ4:2-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボン酸
Figure 2024505890000234
メタノール(10mL)及びテトラヒドロフラン(20mL)中のメチル2-(5-{ビス[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(1.8g、3.9mmol)の撹拌溶液に、水(10mL)中のLiOH(190mg、7.9mmol)を添加した。反応物を25℃で1時間撹拌した。反応物を水(50mL)で希釈した。HCl(4M)を用いてpHを4~5に調整した。混合物を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮して、2-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボン酸(1.5g、収率94%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:13.02(s,1H),10.26(s,1H),8.59(d,J=2.3Hz,1H),8.55(s,1H),8.35(d,J=2.3Hz,1H),1.52(s,9H).LC-MS:m/z 340[M+H]
ステップ5:tert-ブチル(5-クロロ-6-(4-(メトキシ(メチル)カルバモイル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2024505890000235
アセトニトリル中の2-(5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボン酸(400mg、1.2mmol)の撹拌溶液に、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン;塩酸塩(229mg、2.3mmol)、N-(クロロ(ジメチルアミノ)メチレン)-N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェート(991mg、3.5mmol)、及び1-メチル-1H-イミダゾール(676mg、8.2mmol)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣を、75%の石油エーテル及び25%の酢酸エチルを溶出液として使用して、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル(5-クロロ-6-(4-(メトキシ(メチル)カルバモイル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート(300mg、収率59%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.25(s,1H),8.57(d,J=2.3Hz,1H),8.44(s,1H),8.33(d,J=2.3Hz,1H),3.74(s,3H),2.67(s,3H),1.50(s,9H).LC-MS:m/z 383[M+H]
ステップ6:tert-ブチル(6-(4-アセチル-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2024505890000236
テトラヒドロフラン(20mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-6-(4-(メトキシ(メチル)カルバモイル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート(280mg、731.1μmol)の撹拌溶液に、臭化メチルマグネシウム(0.5mL、1.5mmoL、ジエチルエーテル中3M)を窒素の雰囲気下で0℃で滴加した。反応物を0℃で1時間撹拌した。反応物を飽和NHCl水溶液(50mL)でクエンチした。得られた混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を、70%の石油エーテル及び30%の酢酸エチルを溶出液として使用して、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチル(6-(4-アセチル-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)カルバメート(170mg、収率61%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.27(s,1H),8.48-8.67(m,2H),8.34(d,J=2.3Hz,1H),2.59(s,3H),1.50(s,9H).LC-MS:m/z 338[M+H]
ステップ7:tert-ブチル(5-クロロ-6-(4-(1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート
Figure 2024505890000237
メタノール(4mL)中のtert-ブチル(6-(4-アセチル-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)カルバメート(140mg、414.5μmol)の撹拌溶液に、NaBH(19mg、497.4μmol)を0℃で添加した。反応物を0℃で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。残渣を、90%のジクロロメタン及び10%のメタノールを溶出液として使用して、分取TLCによって精製して、tert-ブチル(5-クロロ-6-(4-(1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート(140mg、収率94%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.16(s,1H),8.53(d,J=2.3Hz,1H),8.28(d,J=2.3Hz,1H),7.98(s,1H),5.50(d,J=5.1Hz,1H),4.88-4.94(m,1H),1.49(s,9H),1.43(d,J=6.5Hz,3H).LC-MS:m/z 340[M+H]
ステップ8:1-(2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エタン-1-オール
Figure 2024505890000238
酢酸エチル(2mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-6-(4-(1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)カルバメート(100mg、220.2μmol)の撹拌溶液に、HCl(2.2mL、酢酸エチル中4M)を添加した。反応物を25℃で2時間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(50mL)によってクエンチした。水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を、95%のジクロロメタン及び5%のメタノールを溶出液として使用して、分取TLCによって精製して、1-(2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エタン-1-オール(方法Y1のステップ8、38mg、収率54%)を無色の油として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:7.87(s,1H),7.79(d,J=2.5Hz,1H),7.17(d,J=2.5Hz,1H),6.14(s,2H),5.43(s,1H),4.89(s,1H),1.42(d,J=6.5Hz,3H).LC-MS:m/z 240[M+H]
ステップ9:6-(4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000239
ジクロロメタン(7mL)中の1-(2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エタン-1-オール(50mg、208.6μmol)の撹拌溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸tert-ブチルジメチルシリルエステル(72mg、271.2μmol)及び2,6-ジメチルピリジン(63mg、625.9μmol)を0℃で添加した。反応物を25℃で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。残渣を、50%の石油エーテル及び50%のメタノールを溶出液として使用して、分取TLCによって精製して、6-(4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-アミン(40mg、収率51%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 354[M+H]
ステップ10:N-(6-(4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000240
アセトニトリル(15mL)中の6-(4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-アミン(400mg、1.7mmol)の溶液に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、453mg、1.7mmol)、TCFH(1.4g、5.1mmol)、及びNMI(420mg、5.1mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で3時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、N-(6-(4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6Hシクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(500mg、収率66%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 601[M+H]
ステップ11:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
DCM(6mL)中のN-(6-(4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-
Figure 2024505890000241
a]ピリミジン-6-カルボキサミド(450mg、748.0μmol)の溶液に、TFA(2mL)を添加した。得られた混合物を25℃で3時間撹拌した。反応溶液を真空下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを7~8に調整した。得られた混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、370mgの粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg、収率46%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 487[M+H]
ステップ12:(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((S)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((S)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((R)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((R)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1、5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000242
200mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SB、525cm、10μm、移動相A:Hex(0.5% 2M NH-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック 40%B 21.5分、220/254nm、RT1:12.594、RT2:14.454、注入量:0.5ml、実行回数:9)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例49を白色固体として得た(27.8mg、収率14%)。第3の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例52を白色固体として得た(20.1mg、収率10%)。2つの他の異性体の混合物を含有する画分を濃縮し、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IF、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.5% 2M NH-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:18mL/分、アイソクラティック 40%B 21分、220/254nm、RT1:9.826、RT2:16.854、注入量:4ml、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例50を白色固体として得た(30.4mg、収率15%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例51を白色固体として得た(38.5mg、収率19%)。
実施例49:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.07(br,1H),8.72(d,J=2.4Hz,1H),8.65(s,1H),8.57(d,J=2.4Hz,1H),8.03(s,1H),6.95(s,1H),5.54(br,1H),4.93-4.97(m,1H),4.44-4.48(m,1H),2.50-2.60(m,1H),2.32-2.36(m,1H),1.65(s,3H),1.57(s,3H),1.47(d,J=6.4Hz,3H).LC-MS:m/z 487[M+H]
実施例50:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.06(br,1H),8.72(d,J=2.4Hz,1H),8.66(s,1H),8.57(d,J=2.4Hz,1H),8.04(s,1H),6.95(s,1H),5.49(br,1H),4.92-4.97(m,1H),4.44-4.48(m,1H),2.51-2.60(m,1H),2.31-2.36(m,1H),1.65(s,3H),1.56(s,3H),1.46(d,J=6.8Hz,3H).LC-MS:m/z 487[M+H]
実施例51:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.06(br,1H),8.69(d,J=2.4Hz,1H),8.66(s,1H),8.57(d,J=2.4Hz,1H),8.03(s,1H),6.95(s,1H),5.53(br,1H),4.92-4.97(m,1H),4.44-4.48(m,1H),2.57-2.68(m,1H),2.30-2.36(m,1H),1.65(s,3H),1.56(s,3H),1.46(d,J=6.4Hz,3H).LC-MS:m/z 487[M+H]
実施例52:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.06(br,1H),8.71(d,J=2.4Hz,1H),8.68(s,1H),8.65(d,J=2.4Hz,1H),8.02(s,1H),6.95(s,1H),5.54(br,1H),4.92-4.97(m,1H),4.44-4.48(m,1H),2.51-2.68(m,1H),2.31-2.36(m,1H),1.65(s,3H),1.56(s,3H),1.46(d,J=6.8Hz,3H).LC-MS:m/z 487[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000243
実施例53、54、55及び56:(6R,8R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6S,8S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6R,8S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(6S,8R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000244
アセトニトリル(10mL)中の2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法Q1のステップ6、160mg、501.6μmol)の撹拌溶液に、6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-アミン(138mg、601.9μmol)、TCFH(564mg、2.0mmol)、及びNMI(163mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×30mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを2つのラセミジアステレオマー対の混合物としての白色固体として得た。LC-MS:m/z 531[M+H].この混合物を分取HPLCに送り、ジアステレオマーA及びジアステレオマーBの別個のラセミ混合物を得た。
ステップ8:(6R,8R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6S,8S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6R,8S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(6S,8R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000245
60mgのジアステレオマーAを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IG、225cm、5um、移動相A:Hex(0.1%FA)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック 20%B 20分、254/220nm、RT1:6.443、RT2:16.149、注入量:1.5ml、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例53(23.8mg、収率9%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例54(30.6mg、収率12%)を白色固体として得た。
40mgのジアステレオマーBを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IA、225cm、5um、移動相A:Hex(0.1%FA)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック 30%B 19分、254/220nm、RT1:7.153、RT2:11.261、注入量:2ml、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例55(7mg、収率3%)をオフホワイト固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例56(18.4mg、収率7%)を白色固体として得た。
実施例53:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.33(s,1H),9.02(d,J=2.4Hz,1H),8.82(d,J=2.4Hz,1H),8.79(s,1H),8.20(s,2H),7.09(s,1H),4.56-4.60(m,1H),3.08-3.13(m,1H),2.54-2.58(m,1H),1.94(s,3H).LC-MS:m/z 531[M+H]
実施例54:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.33(s,1H),9.02(d,J=2.4Hz,1H),8.82(d,J=2.4Hz,1H),8.79(s,1H),8.20(s,2H),7.09(s,1H),4.56-4.60(m,1H),3.08-3.13(m,1H),2.54-2.58(m,1H),1.94(s,3H).LC-MS:m/z 531[M+H]
実施例55:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.24(s,1H),9.03(d,J=2.4Hz,1H),8.79(s,2H),8.19(s,2H),7.09(s,1H),4.57-4.61(m,1H),2.91-2.94(m,1H),2.73-2.90(m,1H),1.84(s,3H).LC-MS:m/z 531[M+H]
実施例56:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.23(s,1H),9.02(d,J=2.4Hz,1H),8.79(s,2H),8.20(s,2H),7.09(s,1H),4.57-4.61(m,1H),2.91-2.94(m,1H),2.73-2.90(m,1H),1.84(s,3H).LC-MS:m/z 531[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000246
実施例57及び58:(R)-2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(オキサゾール-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(オキサゾール-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(オキサゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000247
ジオキサン(10mL)中のN-(5-ブロモ-4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(方法U1のステップ7、100mg、199.7μmol)の撹拌溶液に、2-(トリブチルスタンニル)オキサゾール(71.5mg、199.7μmol)及びPd(PPh(49.7mg、39.9μmol)を25℃で添加した。得られた混合物を窒素下で90℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(2:1)で溶出して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(オキサゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(40mg、収率40%)を褐色固体として得た。LC-MS:m/z 489[M+H]
ステップ2:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(オキサゾール-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000248
クロロホルム(10mL)中の2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(オキサゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(100mg、204.5μmol)の撹拌混合物に、ヨードトリメチルシラン(409mg、2.1mmol)を窒素下で25℃で何回かに分けて添加した。得られた混合物を窒素下で50℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却し、水(50mL)で希釈し、次いで、DCM(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物(50mg)を分取HPLCによって精製して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(オキサゾール-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(30mg、収率22%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 475[M+H]
ステップ3:(R)-2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(オキサゾール-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(オキサゾール-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1、5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000249
30mgのラセミ2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(オキサゾール-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IG、225cm、5um、移動相A:Hex(0.3%FA)、移動相B:EtOH、流速:16mL/分、アイソクラティック 50%B 30分、220/254nm、RT1:11.977、RT2:24.831、注入量:1ml、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例57(8.3mg、収率27.6%)を紫色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例58(4.6mg、収率15.3%)をピンク色固体として得た。
実施例57:HNMR(400MHz,DMSO-d)δ:12.01(br,1H),11.47(br,1H),8.62(s,1H),8.30(s,1H),7.81(s,1H),7.46(s,1H),7.30(t,J=56Hz,1H),6.93(s,1H),4.54-4.52(m,1H),2.51-2.68(m,1H),2.27-2.34(m,1H),1.63(s,3H),1.54(s,3H).LCMS(ES,m/z):475[M+H]
実施例58:HNMR(400MHz,DMSO-d)δ:12.01(br,1H),11.47(br,1H),8.62(s,1H),8.30(s,1H),7.80(s,1H),7.46(s,1H),7.31(t,J=56Hz,1H),6.93(s,1H),4.54-4.51(m,1H),2.54-2.68(m,1H),2.27-2.33(m,1H),1.63(s,3H),1.54(s,3H).LC-MS(ES,m/z):475[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000250
実施例59:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(オキサゾール-5-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド。
ステップ1:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(オキサゾール-5-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000251
ジオキサン(4mL)中の5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)オキサゾール(70mg、359.5μmol)及びN-(5-ブロモ-4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(方法U1のステップ7、60mg、119.8μmol)の撹拌混合物に、Pd(dppf)Cl(18mg、23.9μmol)、KCO(50mg、359.5μmol)、及びHO(1mL)を25℃で添加した。得られた混合物を窒素下で50℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。得られた溶液を水(50mL)で希釈し、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(3:1)で溶出して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(オキサゾール-5-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(40mg、収率61%)を淡黄色固体として得た。LC-MS:m/z 489[M+H]
ステップ2:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(オキサゾール-5-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000252
クロロホルム(5mL)中の2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(オキサゾール-5-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(30mg、61.5μmol)の撹拌混合物に、ヨードトリメチルシラン(41mg、0.6mmol)を窒素下で25℃で何回かに分けて添加した。得られた混合物を窒素下で50℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、次いで、DCM(3×20mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物(20mg)を分取HPLCによって精製して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(オキサゾール-5-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(14mg、収率47%)を黄色固体として得た。
実施例59:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.91(br,1H),10.94(br,1H),8.63(s,1H),8.50(s,1H),7.97(s,1H),7.56(s,1H),7.28(t,J=54Hz,1H),6.94(s,1H),4.44-4.58(m,1H),2.51-2.59(m,1H),2.32-2.33(m,1H),1.63(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 475[M+H]
Figure 2024505890000253
実施例60:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(イソオキサゾール-5-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド。
ステップ1:N-(5-アセチル-4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000254
DMF(5mL)中のN-(5-ブロモ-4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(方法U1のステップ7、200mg、399.4μmol)の撹拌混合物に、トリブチル(1-エトキシビニル)スタンナン(288mg、798.8μmol)及びPd(PPh(99mg、79.8μmol)を窒素下で25℃で添加した。得られた混合物を窒素下で80℃で6時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。残渣をHCl(50mL、2M)でクエンチした。得られた混合物をEtOAc(3×200mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(2:1)で溶出して、N-(5-アセチル-4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(180mg、収率74%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.21(br,1H),8.58(s,1H),8.00(s,1H),7.01(t,J=54Hz,1H)6.80(s,1H),4.51-4.58(m,1H),3.78(s,3H),2.52-2.55(m,1H),2.52(s,3H),2.25-2.31(m,1H),1.62(s,3H),1.54(s,3H).LC-MS:m/z 464[M+H]
ステップ2:(E)-2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000255
トルエン(10mL)中のN-(5-アセチル-4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(150mg、323.4μmol)の撹拌混合物に、DMF-DMA(192mg、1.6mmol)を窒素下で25℃で添加した。得られた混合物を窒素下で60℃で48時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。残渣を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(2:1)で溶出して、(E)-2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(20mg、収率10%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 519[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(イソオキサゾール-5-イル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000256
エタノール(4mL)中の(E)-2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(35mg、67.4μmol)の撹拌混合物に、塩酸ヒドロキシルアミン(7mg、101.2μmol)を窒素下で25℃で添加した。得られた混合物を窒素下で90℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。得られた溶液を水(50mL)で希釈し、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(5:1)で溶出して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(イソオキサゾール-5-イル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(15mg、収率45%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 489[M+H]
ステップ4:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(イソオキサゾール-5-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000257
クロロホルム(6mL)中の2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(イソオキサゾール-5-イル)-6-メトキシピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(23mg、47.1μmol)の撹拌混合物に、ヨードトリメチルシラン(94mg、470.5mmol)を窒素下で25℃で何回かに分けて添加した。得られた混合物を窒素下で50℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物を水(15mL)で希釈し、次いで、DCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物(20mg)を分取HPLCによって精製して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-(イソオキサゾール-5-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(9.5mg、収率42%)をオフホワイト固体として得た。
実施例60:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:12.00(br,1H),11.06(s,1H),8.65-8.70(m,2H),7.24(t,J=54Hz,1H),6.95(s,1H),6.90(bs,1H),4.51-4.60(m,1H),2.55-2.62(m,1H),2.29-2.33(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 475[M+H]
Figure 2024505890000258
実施例61:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド。
ステップ1:メチル6-アミノ-3-ブロモ-2-メトキシイソニコチネート
Figure 2024505890000259
DMF(50mL)中の6-アミノ-3-ブロモ-2-メトキシイソニコチン酸(方法U1のステップ3、10g、40.6mmol)の撹拌溶液に、ヨードメタン(7.1g、50.2mmol)及びKCO(11.2g、81.2mmol)を添加した。混合物を25℃で4時間撹拌した。得られた混合物を水(400mL)に注ぎ、EtOAc(3×400mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×400mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:5)で溶出して、メチル6-アミノ-3-ブロモ-2-メトキシイソニコチネート(5g、収率47%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 261[M+H]
ステップ2:6-アミノ-2-メトキシ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)イソニコチン酸
Figure 2024505890000260
DMF(20mL)中のメチル6-アミノ-3-ブロモ-2-メトキシイソニコチネート(4.1g、15.7mmol)及び2H-1,2,3-トリアゾール(1.6g、25.6mmol)の撹拌溶液に、2,2,6,6-テトラメチルヘプタン-3,5-ジオン(578mg、3.2mmol)、CuI(598mg、3.2mmol)、及びKCO(4.4g、31.4mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を水(200mL)に注ぎ、EtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(2:1)で溶出して、6-アミノ-2-メトキシ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)イソニコチン酸(1g、収率27%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 236[M+H]
ステップ3:メチル6-アミノ-2-メトキシ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)イソニコチネート
Figure 2024505890000261
DMF(10mL)中の6-アミノ-2-メトキシ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)イソニコチン酸(1g、4.3mmol)の撹拌溶液に、ヨードメタン(905mg、6.4mmol)及びKCO(1.2g、8.5mmol)を添加した。混合物を25℃で4時間撹拌した。得られた混合物を水(100mL)に注ぎ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、メチル6-アミノ-2-メトキシ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)イソニコチネート(340mg、収率32%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:7.90(s,2H),6.82(br,2H),6.41(s,1H),3.84(s,3H),3.50(s,3H).LC-MS:m/z 250[M+H]
ステップ4:メチル6-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-2-メトキシ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)イソニコチネート
Figure 2024505890000262
アセトニトリル(10mL)中のメチル6-アミノ-2-メトキシ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)イソニコチネート(330mg、1.3mmol)及び2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、492mg、1.8mmol)の撹拌溶液に、TCFH(1.1g、3.9mmol)及びNMI(326mg、3.9mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した、反応混合物を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、メチル6-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-2-メトキシ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)イソニコチネート(400mg、収率38%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 497[M+H]
ステップ5:2-クロロ-N-(4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000263
-40℃でのTHF(20mL)中のメチル6-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-2-メトキシ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)イソニコチネート(230mg、463μmol)の撹拌溶液に、LiAlH(53mg、1.4mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を-40℃で1時間撹拌した。水(53mg)及びNaOH(53mg、水中10%)を添加した。別のバッチの水(53mg)を混合物に添加し、それを5分間撹拌した。固体を濾過して除き、濾液を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(5:1)で溶出して、2-クロロ-N-(4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(100mg、収率36%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 469[M+H]
ステップ6:2-クロロ-N-(4-ホルミル-6-メトキシ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000264
0℃でのDCM(5mL)中の2-クロロ-N-(4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(100mg、213μmol)の撹拌溶液に、デス・マーティンペルヨージナン(361mg、853μmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。固体を濾過して除き、濾液を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(5:1)で溶出して、2-クロロ-N-(4-ホルミル-6-メトキシ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(30mg、収率30%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 467[M+H]
ステップ7:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000265
-20℃でのDCM(5mL)中の2-クロロ-N-(4-ホルミル-6-メトキシ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(30mg、64μmol)の撹拌溶液に、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(20mg、128μmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。得られた混合物を砕いた氷(10mL)に注ぎ、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(5:1)で溶出して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(8mg、収率16%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 489[M+H]
ステップ8:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド。
Figure 2024505890000266
クロロホルム(4mL)中の2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(8mg、16.2μmol)の撹拌混合物に、ヨードトリメチルシラン(33mg、162mmol)を窒素下で25℃で何回かに分けて添加した。得られた混合物を窒素下で50℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、次いで、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物(6mg)を分取HPLCによって精製して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(3mg、収率38%)をオフホワイト固体として得た。
実施例61:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.91(br,1H),11.10(s,1H),8.65(s,1H),8.10(s,2H),7.65(br,1H),6.95(s,1H),6.59(t,J=54Hz,1H),4.50-4.62(m,1H),2.50-2.58(m,1H),2.27-2.35(m,1H),1.65(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 475[M+H]
Figure 2024505890000267
実施例62:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド。
ステップ1:メチル6-アミノ-2-メトキシ-3-(1H-ピラゾール-1-イル)イソニコチネート
Figure 2024505890000268
DMF(20mL)中のメチル6-アミノ-3-ブロモ-2-メトキシイソニコチネート(方法D2のステップ1、2g、7.6mmol)及び1H-ピラゾール(782mg、17.5mmol)の撹拌溶液に、2,2,6,6-テトラメチルヘプタン-3,5-ジオン(279mg、1.6mmol)、CuI(300mg、1.6mmol)、及びKCO(2.2g、16.2mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を水(200mL)に注ぎ、EtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、メチル6-アミノ-2-メトキシ-3-(1H-ピラゾール-1-イル)イソニコチネート(650mg、収率33%)を褐色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:7.78(s,1H),7.54(s,1H),6.61(s,2H),6.31(br,2H),3.80(s,3H),3.52(s,3H).LC-MS:m/z 249[M+H]
ステップ2:メチル6-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-2-メトキシ-3-(1H-ピラゾール-1-イル)イソニコチネート
Figure 2024505890000269
アセトニトリル(20mL)中のメチル6-アミノ-2-メトキシ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)イソニコチネート(650mg、2.6mmol)及び2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、984mg、3.6mmol)の撹拌溶液に、TCFH(2.2g、7.8mmol)及びNMI(652mg、7.8mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(5:1)で溶出して、メチル6-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-2-メトキシ-3-(1H-ピラゾール-1-イル)イソニコチネート(500mg、収率34%)を黄色の油として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.19(br,1H),8.61(s,1H),8.05-7.95(m,2H),7.66(d,J=1.8Hz,1H),6.95(s,1H),6.48(t,J=2.1Hz,1H),4.53-4.56(m,1H),3.99(s,3H),3.55(s,3H),2.49-2.53(m,1H),2.23-2.36(m,1H),1.65(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS:m/z 496[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000270
-45℃でのTHF(20mL)中のメチル6-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-2-メトキシ-3-(1H-ピラゾール-1-イル)イソニコチネート(600mg、1.2mmol)の撹拌溶液に、LiAlH(91mg、2.4mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を-45℃で1時間撹拌した。水(91mg)及びNaOH(91mg、水中10%)を添加した。別のバッチの水(91mg)を混合物に添加し、それを5分間撹拌した。固体を濾過して除き、濾液を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(10:1)で溶出して、2-クロロ-N-(4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(280mg、収率30%)を淡黄色固体として得た。LC-MS:m/z 468[M+H]
ステップ4:2-クロロ-N-(4-ホルミル-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000271
0℃でのDCM(10mL)中の2-クロロ-N-(4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(280mg、598μmol)の撹拌溶液に、デス・マーティンペルヨージナン(380mg、897μmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。固体を濾過して除き、濾液を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(5:1)で溶出して、2-クロロ-N-(4-ホルミル-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(120mg、収率32%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 466[M+H]
ステップ5:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000272
-20℃でのDCM(10mL)中の2-クロロ-N-(4-ホルミル-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(100mg、214μmol)の撹拌溶液に、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(69mg、428μmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。得られた混合物を砕いた氷(15mL)に注ぎ、DCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(5:1)で溶出して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(10mg、収率9%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 488[M+H]
ステップ6:2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド。
Figure 2024505890000273
クロロホルム(4mL)中の2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-メトキシ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(10mg、20.4μmol)の撹拌混合物に、ヨードトリメチルシラン(40mg、204μmol)を窒素下で25℃で何回かに分けて添加した。得られた混合物を窒素下で50℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物を水(12mL)で希釈し、次いで、DCM(3×12mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物(7mg)を分取HPLCによって精製して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(4mg、収率51%)を白色固体として得た。
実施例62:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.89(br,1H),10.98(s,1H),8.65(s,1H),8.00(d,J=2.1Hz,1H),7.90(br,1H),7.74(d,J=2.1Hz,1H),6.96(s,1H),6.75(t,J=54Hz,1H),6.50-6.51(m,1H),4.50-4.61(m,1H),2.50-2.59(m,1H),2.38-2.49(m,1H),1.65(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS:m/z 474[M+H]
Figure 2024505890000274
実施例63、64、65及び66:(6R,8S)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6S,8R)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロ-メチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6R,8R)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(6S,8S)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000275
アセトニトリル(8mL)中の2-クロロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法Q1のステップ6、50mg、156.7μmol)の撹拌溶液に、5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法W1のステップ4、50mg、235.1μmol)、TCFH(176mg、627.0μmol)、NMI(51mg、627.0μmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×30mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを2つのラセミジアステレオマー対の混合物としての白色固体として得た。LC-MS:m/z 513[M+H].この混合物を分取HPLCに送り、ジアステレオマーA及びジアステレオマーBの別個のラセミ混合物を得た。
ステップ2:(6R,8S)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6S,8R)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、(6R,8R)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(6S,8S)-2-クロロ-N-(5-(ジフルオロメチル)-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000276
30mgのジアステレオマーAを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IA、225cm、5um、移動相A:Hex(0.1%FA)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック 30%B 15分、254/220nm、RT1:7.109、RT2:11.874、注入量:1.2ml、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例63(11.3mg、収率14%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例64(10.3mg、収率13%)をオフホワイト固体として得た。
15mgのジアステレオマーBを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IA、225cm、5um、移動相A:Hex(0.1%FA)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック 30%B 19分、254/220nm、RT1:7.153、RT2:11.261、注入量:2ml、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例65(6mg、収率11%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例66(5.4mg、収率10%)をオフホワイト固体として得た。
実施例63:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.18(br,1H),8.93(d,J=2.4Hz,1H),8.79(s,1H),8.70(d,J=2.4Hz,1H),8.23(s,2H),7.35(t,J=54.4Hz,1H),7.09(s,1H),4.55-4.59(m,1H),3.08-3.14(m,1H),2.07-2.68(m,1H),1.94(s,3H).LC-MS:m/z 513[M+H]
実施例64:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.22(br,1H),8.93(d,J=2.4Hz,1H),8.79(s,1H),8.69(d,J=2.4Hz,1H),8.23(s,2H),7.36(t,J=54.4Hz,1H),7.09(s,1H),4.55-4.59(m,1H),3.08-3.14(m,1H),2.07-2.68(m,1H),1.94(s,3H).LC-MS:m/z 513[M+H]
実施例65:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.06(br,1H),8.93(d,J=2.4Hz,1H),8.79(s,1H),8.67(d,J=2.4Hz,1H),8.22(s,2H),7.35(t,J=54Hz,1H),7.09(s,1H),4.56-4.59(m,1H),2.88-2.93(m,1H),2.75-2.79(m,1H),1.83(s,3H).LC-MS:m/z 513[M+H]
実施例66:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.05(br,1H),8.93(d,J=2.4Hz,1H),8.79(s,1H),8.67(d,J=2.4Hz,1H),8.22(s,2H),7.35(t,J=54Hz,1H),7.09(s,1H),4.56-4.59(m,1H),2.88-2.93(m,1H),2.75-2.79(m,1H),1.83(s,3H).LC-MS:m/z 513[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000277
実施例67及び68:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体。
ステップ1:3-クロロ-2-(ジフルオロメトキシ)-5-ニトロ-ピリジン
Figure 2024505890000278
アセトニトリル(50mL)中の3-クロロ-5-ニトロ-ピリジン-2-オール(1g、5.7mmol)の撹拌溶液に、水素化ナトリウム(618mg、15.4mmol、鉱物油中60%)を0℃で添加した。反応混合物を23℃で0.5時間撹拌した。2,2-ジフルオロ-2-フルオロスルホニル-酢酸(1.7g、9.7mmol)を添加し、混合物を23℃で18時間撹拌した。反応物を水(50mL)を添加することによってクエンチし、混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、分取TLC(石油エーテル:EtOAc=6:1)によって精製して、3-クロロ-2-(ジフルオロメトキシ)-5-ニトロ-ピリジン(260mg、収率18%)を無色の油として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.98(d,J=2.4Hz,1H),8.60(d,J=2.4Hz,1H),7.52(t,J=71.2Hz,1H).
ステップ2:5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000279
エタノール(7.5mL)及び水(2.5mL)中の3-クロロ-2-(ジフルオロメトキシ)-5-ニトロ-ピリジン(210mg、0.9mmol)の混合物に、塩化アンモニウム(100mg、1.9mmol)及び鉄(313mg、5.6mmol)を添加した。反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過し、エタノールを真空下で除去した。残渣をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、PE/EtOAc(3:1)で溶出して、5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-アミン(140mg、収率50%)を無色の油として得た。LC-MS:m/z 195[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000280
アセトニトリル(10mL)中の5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-アミン(195mg、155μmol)及び2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、265mg、212μmol)の撹拌混合物に、TCFH(674mg、2.4mmol)及びNMI(197mg、2.4mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈し、次いで、DCM(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物(150mg)を分取HPLCによって精製して、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(50mg、収率14%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 442[M+H]
ステップ4:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離。
Figure 2024505890000281
30mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:Reg-AD、325cm、5μm、移動相A:Hex(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:45mL/分、アイソクラティック 20%B 17分、220/254nm、RT1:11.229、RT2:13.438、注入量:0.5ml、実行回数:10)に送った。第1の溶出異性体を含有する画分を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例67を白色固体として得た(8mg、収率26%)。第2の溶出異性体を含有する画分を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例68を白色固体として得た(7mg、収率23%)。
実施例67:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.15(br,1H),8.65(s,1H),8.44-8.48(m,2H),7.70(t,J=72Hz,1H),6.94(s,1H),4.44-4.49(m,1H),2.51-2.58(m,1H),2.24-2.33(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 442[M+H]
実施例68:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.18(br,1H),8.66(s,1H),8.44-8.49(m,2H),7.70(t,J=72Hz,1H),6.94(s,1H),4.49-4.53(m,1H),2.51-2.58(m,1H),2.26-2.37(m,1H),1.65(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 442[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000282
実施例69:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド。
ステップ1:2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-オン
Figure 2024505890000283
トルエン(30mL)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(方法A1のステップ4、2.0g、9.0mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(362mg、1.0mmol)、アセトキシ銅(132mg、1.0mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(4.3g、13.5mmol)、及びTMSCN(4.5g、45.1mmol)を添加した。反応物を酸素(バルーン)下で25℃で16時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:5)で溶出して、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-オン(700mg、収率32%)を白色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):236[M+H]
ステップ2:2-クロロ-8,8-ジメチル-6-((トリメチルシリル)オキシ)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000284
DCM(20mL)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-オン(200mg、0.8mmol)の撹拌溶液に、4-メチルモルホリン4-オキシド(1g、8.5mmol)及びTMSCN(0.9g、8.5mmol)を添加した。反応物を窒素下で25℃で16時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2-クロロ-8,8-ジメチル-6-((トリメチルシリル)オキシ)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(40mg、収率9%)を得た。HNMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.62(s,1H),6.76(s,1H),2.74-2.91(m,1H),2.48-2.51(m,1H),1.73(d,J=2.7Hz,6H),0.34(s,9H).LC-MS(ES,m/z):335[M+H]
ステップ3:エチル2-クロロ-6-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキシレート
Figure 2024505890000285
HCl(5mL、エタノール中4M)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-6-((トリメチルシリル)オキシ)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(52mg、155μmol)の溶液を、25℃で4時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、エチル2-クロロ-6-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキシレート(45mg、収率66%)を得た。LC-MS(ES,m/z):310[M+H]
ステップ4:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000286
THF(5mL)中の2-クロロ-6-ヒドロキシ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキシレート(16mg、53μmol)及び5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、13mg、65μmol)の撹拌溶液に、カリウムtert-ブトキシド(12mg、106mmol)を添加した。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(30mL)で希釈し、次いで、DCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(90mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、2-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-5-(1H-ピラゾール-1-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(10.5mg、収率42%)をオフホワイト固体として得た。
実施例69:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.93(br,1H),9.00(d,J=2Hz,1H),8.72(d,J=2Hz,1H),8.68(s,1H),8.17(s,2H),7.09(br,1H),7.01(s,1H),2.81(d,J=14.0Hz,1H),2.33(d,J=14.0Hz,1H),1.69(s,3H),1.64(s,3H).LC-MS:m/z 459[M+H]
Figure 2024505890000287
実施例70及び71:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-6,8-ジヒドロフロ[3,4-e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-6,8-ジヒドロフロ[3,4-e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:ジエチル5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2,3-ジカルボキシレート
Figure 2024505890000288
THF(100mL)中のナトリウム(1.0g、43.6mmol)の撹拌混合物に、エチル2-ヒドロキシ-2-メチルプロパノエート(9.6g、72.6mmol)及びジエチルマレエート(5.0g、29.0mmol)を0℃で添加した。反応混合物を25℃で3時間撹拌した。HSO(2M)を用いてpHを2~3に調整した。得られた混合物をDCM(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮して、ジエチル5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2,3-ジカルボキシレート(8.0g、収率85%)を黄色の油として得、これを更に精製することなく直接使用した。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:5.08(d,J=9.2Hz,1H),4.28(q,J=7.2Hz,4H),3.75(d,J=9.2Hz,1H),1.37(s,3H),1.31(t,J=7.2Hz,6H),1.30(s,3H).
ステップ2:5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸
Figure 2024505890000289
SO(120mL、2M)中のジエチル5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2,3-ジカルボキシレート(8.0g、31.0mmol)の混合物を、100℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、DCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮して、5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸(3.0g、収率61%)を黄色の油として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:4.83(t,J=8.4Hz,1H),2.94(dd,J=18.8,8.4Hz,1H),2.81(dd,J=18.8,8.0Hz,1H),1.37(s,3H),1.29(s,3H).
ステップ3:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド
Figure 2024505890000290
アセトニトリル(30mL)中の5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸(1.2g、7.7mmol)及び5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、1.0g、5.1mmol)の撹拌溶液に、TCFH(5.7g、20.4mmol)及びNMI(1.7g、20.4mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、DCM/MeOH(93:7)で溶出して、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド(320mg、収率10%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 336[M+H]
ステップ4:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-3-((ジメチルアミノ)メチレン)-5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド
Figure 2024505890000291
DMF-DMA(10mL)中のN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド(320mg、953.1μmol)の溶液を、25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-3-((ジメチルアミノ)メチレン)-5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド(300mg、収率37%)が黄色の油として得られ、これを更に精製することなく直接使用した。LCMS(ES,m/z):391[M+H]
ステップ5:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-6,8-ジヒドロフロ[3,4-e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000292
トルエン(4mL)中のN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-3-((ジメチルアミノ)メチレン)-5,5-ジメチル-4-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボキサミド(300mg、353.1μmol)及び3-クロロ-1H-ピラゾール-5-アミン(42mg、353.1μmol)の撹拌溶液に、AcOH(0.4mL)を25℃で添加した。得られた混合物を90℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、100mgの粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-6,8-ジヒドロフロ[3,4-e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(45mg、収率28%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 445[M+H]
ステップ6:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-6,8-ジヒドロフロ[3,4-e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-6,8-ジヒドロフロ[3,4-e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000293
45mgのN-(2-(ジフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロ-メチル)-7,8-ジヒドロ-6H-ピラゾロ[1,5-a]ピロロ[2,3-e]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IF、225cm、5um、移動相A:MTBE(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック、11分で10%B、220/254nm、RT1:7.523、RT2:8.35、注入量:0.5ml、実行回数:15)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例70をオフホワイト固体として得た(10.1mg、収率22%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例71をオフホワイト固体として得た(7.9mg、収率17%)。
実施例70:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.83(s,1H),8.75(s,1H),8.64(d,J=2.4Hz,1H),8.50(d,J=2.4Hz,1H),7.93(s,2H),6.78(s,1H),5.83(s,1H),2.04(s,3H),1.91(s,3H).LC-MS:m/z 445[M+H]
実施例71:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.83(s,1H),8.75(s,1H),8.64(d,J=2.4Hz,1H),8.50(d,J=2.0Hz,1H),7.93(s,2H),6.78(s,1H),5.83(s,1H),2.04(s,3H),1.91(s,3H).LC-MS:m/z 445[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000294
実施例72及び73:(R)-2-クロロ-N-(6-(シクロプロピル(メチル)カルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(6-(シクロプロピル(メチル)カルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:イソプロピル5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(ジフルオロメチル)ピコリネート
Figure 2024505890000295
アセトニトリル(10mL)中のイソプロピル5-アミノ-3-(ジフルオロメチル)ピコリネート(300mg、1.3mmol)及び2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、346mg、1.3mmol)の撹拌溶液に、TCFH(1.46g、5.2mmol)及びNMI(427mg、5.2mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(3:2)で溶出して、イソプロピル5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(ジフルオロメチル)ピコリネート(400mg、収率44%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 478[M+H]
ステップ2:5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(ジフルオロメチル)ピコリン酸
Figure 2024505890000296
テトラヒドロフラン(10mL)及び水(5mL)中のイソプロピル5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(ジフルオロメチル)ピコリネート(390mg、816μmol)の撹拌溶液に、水酸化ナトリウム(163mg、4.1mmol)を0℃で添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。HCl(1M)を用いてpHを3に調整した。混合物をEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮して、5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(ジフルオロメチル)ピコリン酸(方法J2のステップ2、300mg、収率84%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 436[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(6-(シクロプロピル(メチル)カルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000297
N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(ジフルオロメチル)ピコリン酸(240mg、550μmol)の撹拌溶液に、N-メチルシクロプロパンアミン(39mg、550μmol)、EDCI(137mg、716μmol)、HOBt(96mg、716μmol)、及びDIEA(284mg、2.2mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製し、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(6-(シクロプロピル(メチル)カルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(90mg、収率32%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 489[M+H]
ステップ4:(R)-2-クロロ-N-(6-(シクロプロピル(メチル)カルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(6-(シクロプロピル(メチル)カルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000298
87mgの2-クロロ-N-(6-(シクロプロピル(メチル)カルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IF、5×25cm、5μm、移動相A:MTBE(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、勾配:20分で25%B~25%B、波長:220/254nm、RT1(分):8.786、RT2(分):13.978、試料溶媒:EtOH、注入量:2mL、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例72をオフホワイト固体として得た(36.6mg、収率42%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例73をオフホワイト固体として得た(37.3mg、収率43%)。
実施例72:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.91(s,1H),8.89(d,J=2.0Hz,1H),8.65(s,1H),8.47(d,J=2.0Hz,1H),7.12(t,J=54.8Hz,1H),6.94(s,1H),4.43(dd,J=6.4,9.2Hz,1H),3.01(s,3H),2.79-2.86(m,1H),2.53-2.60(m,1H),2.29-2.36(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H),0.37-0.45(m,4H).LC-MS:m/z 489[M+H]
実施例73:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.90(s,1H),8.90(d,J=2.0Hz,1H),8.65(s,1H),8.48(d,J=2.0Hz,1H),7.12(t,J=54.8Hz,1H),6.95(s,1H),4.43(dd,J=6.4,9.2Hz,1H),3.01(s,3H),2.71-2.83(m,1H),2.55-2.60(m,1H),2.29-2.36(m,1H),1.65(s,3H),1.56(s,3H),0.39-0.44(m,4H).LC-MS:m/z 489[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000299
実施例74及び75:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:3-クロロ-2-シクロプロポキシ-5-ニトロピリジン
Figure 2024505890000300
テトラヒドロフラン(100mL)中のシクロプロパノール(1.9g、34.2mmol)の撹拌混合物に、NaH(2.0g、51.3mmol、鉱物油中60%)を0℃で添加した。反応混合物を40℃で1時間撹拌した。反応物を0℃まで冷却した。上記混合物に、テトラヒドロフラン(10mL)中の2,3-ジクロロ-5-ニトロピリジン(6.6g、34.2mmol)の溶液を0℃で添加した。反応物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(200mL)でクエンチした。得られた溶液をEtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、3-クロロ-2-シクロプロポキシ-5-ニトロピリジン(3.1g、収率21%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 215[M+H]
ステップ2:5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000301
テトラヒドロフラン(40mL)及びメタノール(20mL)中の3-クロロ-2-シクロプロポキシ-5-ニトロピリジン(2.6g、12.3mmol)の撹拌溶液に、Fe(3.4g、61.9mmol)、NHCl(3.3g、61.9mmol)、及び水(10mL)を添加した。混合物を60℃で2時間撹拌した。25℃まで冷却した後、固体を濾過して除いた。濾液を真空下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈し、得られた溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-アミン(400mg、収率16%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 185[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000302
アセトニトリル(20mL)中の5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-アミン(200mg、1.0mmol)の撹拌溶液に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、287mg、1.0mmol)、NMI(622mg、7.5mmol)、及びTCFH(1.2g、4.3mmol)を添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣を水(50mL)で希釈し、得られた混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(4:6)で溶出して、150mgの粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(60mg、収率12%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 432[M+H]
ステップ4:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000303
58mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IA、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH、流速:16mL/分、アイソクラティック 50%B、20分、波長:220/254nm、RT1(分):6.008、RT2(分):14.76、試料溶媒:EtOH、注入量:2.5mL、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例74を白色固体として得た(23.9mg、収率40%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例75を白色固体として得た(23.5mg、収率40%)。
実施例74:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.56(br,1H),8.61(s,1H),8.33(d,J=2.4Hz,1H),8.21(d,J=2.4Hz,1H),6.93(s,1H),4.34-4.38(m,1H),4.27-4.31(m,1H),2.51-2.54(m,1H),2.27-2.33(m,1H),1.63(s,3H),1.54(s,3H),0.76-0.85(m,2H),0.68-0.74(m,2H).LC-MS:m/z 432[M+H]
実施例75:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.56(br,1H),8.60(s,1H),8.33(d,J=1.7Hz,1H),8.21(d,J=1.7Hz,1H),6.93(s,1H),4.34-4.38(m,1H),4.27-4.31(m,1H),2.51-2.54(m,1H),2.27-2.33(m,1H),1.63(s,3H),1.54(s,3H),0.76-0.81(m,2H),0.68-0.75(m,2H).LC-MS:m/z 432[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000304
実施例76及び77:(R)-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000305
アセトニトリル(1mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、20mg、80.2μmol)及び5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-アミン(方法G2のステップ2、16mg、80.2μmol)の撹拌溶液に、TCFH(68mg、240.7μmol)及びNMI(20mg、240.7μmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(26.3mg、収率76%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 426[M+H]
ステップ2:(R)-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000306
24mgのN-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IA、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック 10%B、26分、波長:220/254nm、RT1(分):13.67、RT2(分):19.76、試料溶媒:EtOH、注入量:0.8mL、実行回数:5)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例76を白色固体として得た(4.5mg、収率18%)。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例77を白色固体として得た(6.2mg、収率25%)。
実施例76:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.54(s,1H),8.31(s,1H),8.14(s,1H),7.49(s,1H),7.40(t,J=72.4Hz,1H),6.30(d,J=5.2Hz,1H),4.13-4.24(m,1H),2.38-2.61(m,2H),1.75(s,3H),1.61(s,3H).LC-MS:m/z 426[M+H]
実施例77:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.56(s,1H),8.31(s,1H),8.15(s,1H),7.52(s,1H),7.40(t,J=72.4Hz,1H),6.31(d,J=5.2Hz,1H),4.13-4.25(m,1H),2.39-2.63(m,2H),1.76(s,3H),1.61(s,3H).LC-MS:m/z 426[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000307
実施例78及び79:(R)-2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:5-アミノ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチノニトリル
Figure 2024505890000308
N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中の5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-アミン(方法G2のステップ2、100mg、513.9μmol)の撹拌溶液に、Zn(CN)(66mg、565.3μmol)、Ruphos(24mg、51.4μmol)、Ruphos Pd G3(43mg、51.4μmol)、及び亜鉛(2mg、25.7μmol)を窒素下で添加した。反応混合物を130℃で16時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却した。固体を濾過して除き、濾液を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、5-アミノ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチノニトリル(方法M2のステップ1、65mg、収率68%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 186[M+H]
ステップ2:2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000309
アセトニトリル(10mL)中の5-アミノ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチノニトリル(方法M2のステップ1、60mg、324.1μmol)及び2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、129mg、486.1μmol)の撹拌溶液に、TCFH(272.8mg、972.2μmol)及びNMI(133.0mg、1.6mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(65mg、収率46%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 433[M+H]
ステップ3:(R)-2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000310
2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(65mg、148.8μmol)を、キラルHPLC(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、2×25cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)、移動相B:EtOH、流速:20mL/分、アイソクラティック 20%B、10分、波長:220/254nm、RT1(分):6.86、RT2(分):8.27、試料溶媒:EtOH、注入量:0.8mL、実行回数:6)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例78(20.9mg、収率34.%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例79(22.3mg、収率36%)を白色固体として得た。
実施例78:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.86(br,1H),8.68(d,J=2.4Hz,1H),8.62(d,J=3.2Hz,2H),7.74(t,J=71.6Hz,1H),6.94(s,1H),4.37-4.42(m,1H),2.51-2.56(m,1H),2.27-2.34(m,1H),1.63(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 433[M+H]
実施例79:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.86(br,1H),8.68(d,J=2.4Hz,1H),8.62(d,J=2.8Hz,2H),7.73(t,J=71.2Hz,1H),6.93(s,1H),4.36-4.42(m,1H),2.51-2.56(m,1H),2.27-2.33(m,1H),1.63(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 433[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000311
実施例80及び実施例81:(R)-N-(5-シアノ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:3-クロロ-2-シクロプロポキシ-5-ニトロピリジン
Figure 2024505890000312
THF(100mL)中のシクロプロパノール(1.99g、34.2mmol)の撹拌溶液に、NaH(2.05g、51.3mmol、鉱物油中60%)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。2,3-ジクロロ-5-ニトロピリジン(6.6g、34.2mmol)を添加し、反応物を25℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(200mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、PE/EtOAc(5:1)で溶出して、3-クロロ-2-シクロプロポキシ-5-ニトロピリジン(5.9g、収率79%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 215[M+H]
ステップ2:5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000313
メタノール(60mL)及び水(30mL)中の3-クロロ-2-シクロプロポキシ-5-ニトロピリジン(5.9g、27.5mmol)の撹拌溶液に、Fe(7.7g、137.5mmol)及び塩化アンモニウム(7.4g、137.5mmol)を添加した。得られた混合物を60 0℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)を添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-アミン(4.9g、収率77%)を淡褐色固体として得た。LC-MS:m/z 185[M+H]
ステップ3:5-アミノ-2-シクロプロポキシニコチノニトリル
Figure 2024505890000314
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の5-クロロ-6-シクロプロポキシピリジン-3-アミン(200mg、1.1mmol)の撹拌溶液に、Zn(CN)(254mg、2.2mmol)、Xphos(155mg、325.6μmol)、及びXphos Pd G3(183mg、325.6μmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物をマイクロ波反応器中で140℃で0.5時間加熱した。25℃まで冷却した後、固体を濾別した。濾液を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、PE/EtOAc(3:1)で溶出して、5-アミノ-2-シクロプロポキシニコチノニトリル(60mg、収率24%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 176[M+H]
ステップ4:N-(5-シアノ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000315
アセトニトリル(2mL)中の5-アミノ-2-シクロプロポキシニコチノニトリル(50mg、284.1μmol)の溶液に、2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、71mg、284.1μmol)、TCFH(320mg、1.1mmol)、及びNMI(93mg、1.1mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、N-(5-シアノ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(50mg、収率42%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 407[M+H]
ステップ5:(R)-N-(5-シアノ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000316
N-(5-シアノ-6-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(45mg、110.6mmol)を、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IE、2×25cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:18mL/分、アイソクラティック 14分で50%B、波長:254/220nm、RT1(分):7.51、RT2(分):9.37、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1.5mL、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例80(14.3mg、収率31%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例81(12.8mg、収率28%)を白色固体として得た。
実施例80:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.68(s,1H),8.60-8.63(m,2H),8.45(d,J=2.4Hz,1H),6.56(d,J=4.8Hz,1H),4.34-4.39(m,2H),2.48-2.53(m,1H),2.27-2.32(m,1H),1.61(s,3H),1.53(s,3H),0.73-0.84(m,4H).LC-MS:m/z 407.2[M+H]
実施例81:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.68(s,1H),8.60-8.63(m,2H),8.45(d,J=2.8Hz,1H),6.56(d,J=4.8Hz,1H),4.34-4.39(m,2H),2.48-2.53(m,1H),2.27-2.32(m,1H),1.61(s,3H),1.53(s,3H),0.73-0.84(m,4H).LC-MS:m/z 407.2[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000317
実施例82:N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド
ステップ1:メチル5-ブロモ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシレート
Figure 2024505890000318
MeOH(130mL)中の5-ブロモ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(10g、45.9mmol)の撹拌溶液に、硫黄二塩化物(sulfurous dichloride)(13.4g、112.6mmol)を滴加した。反応混合物を65℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc(50mL)及び水(20mL)で希釈した。沈殿した固体を濾過し、2-メトキシ-2-メチルプロパン(50mL)で粉砕した。固体を濾過し、乾燥させて、メチル5-ブロモ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシレート(9.5g、収率89%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 232[M+H]
ステップ2:メチル5-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチネート
Figure 2024505890000319
アセトニトリル(50mL)中のメチル5-ブロモ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-カルボキシレート(1.0g、4.3mmol)の撹拌溶液に、NaH(474mg、11.8mmol、鉱物油中60%)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)酢酸(1.3g、7.3mmol)を0℃で添加し、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、PE/EtOAc(5:1)で溶出して、メチル5-ブロモ-2(ジフルオロメトキシ)ニコチネート(1.0g、収率82%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ:8.65(d,J=2.4Hz,1H),8.48(d,J=2.4Hz,1H),7.73(t,J=71.7Hz,1H),3.87(s,3H).LC-MS:m/z 282[M+H]
ステップ3:5-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチン酸
Figure 2024505890000320
THF(5mL)及び水(5mL)中のメチル5-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチネート(1.0g、3.6mmol)の撹拌溶液に、水酸化リチウム(255mg、10.6mmol)を添加した。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。HCl(12M)を用いてpHを2に調整した。得られた溶液をDCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチン酸(900mg、収率94%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 268[M+H]
ステップ4:5-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチンアミド
Figure 2024505890000321
クロロホルム(10mL)中の5-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチン酸(700mg、2.6mmol)の撹拌溶液に、硫黄二塩化物(4mL)を0℃で添加した。反応混合物を50℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をTHF(5mL)中に再溶解させ、混合物を水酸化アンモニウム溶液(10mL)に0℃で添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。有機溶媒を減圧下で除去した。沈殿した固体を濾過によって収集し、水(50mL)で洗浄し、乾燥させて、5-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチンアミド(600mg、収率86%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 267[M+H]
ステップ5:5-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチノニトリル
Figure 2024505890000322
DCM(10mL)中の5-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチンアミド(600mg、2.2mmol)の撹拌溶液に、TEA(1.54g、15.2mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.2g、4.2mmol)を0℃で添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を砕いた氷(20mL)に注ぎ、DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、PE/EtOAc(3:1)で溶出して、5-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチノニトリル(300mg、収率53%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,Methanol-d4)δ:8.57(d,J=2.7Hz,1H),8.51(d,J=2.4Hz,1H),7.60(d,J=71.4Hz,1H).
ステップ6:N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000323
トルエン(10mL)中の2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(方法V2のステップ4、30mg、96.2μmol)の撹拌溶液に、5-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチノニトリル(48mg、192.5μmol)、Pd(dba)(9mg、9.6μmol)、キサントホス(6mg、9.6μmol)、Al(OTf)(5mg、9.6μmol)、及び炭酸セシウム(47mg、144.4μmol)を添加した。反応混合物を110℃で4時間撹拌した。得られた混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:10)で溶出して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC精製に送り、N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(1.9mg、収率4%)を白色固体として得た。
実施例82:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.92(s,1H),8.69(d,J=2.4Hz,1H),8.62(d,J=2.9Hz,1H),8.56(s,1H),7.74(t,J=71.6Hz,1H),6.40-6.52(m,1H),4.44-4.53(m,1H),2.60-2.70(m,1H),2.53-2.55(m,1H),2.04-2.16(m,2H),1.14-1.25(m,2H).LC-MS:m/z 415.2[M+H]
Figure 2024505890000324
実施例83及び84:(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られる単一の鏡像異性体
ステップ1:N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000325
アセトニトリル(1mL)中の5-アミノ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチノニトリル(方法M1のステップ1、50mg、270μmol)の撹拌溶液に、2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、67.31mg、270μmol)、NMI(89mg、1.1mmol)、及びTCFH(303mg、1.1mmol)を添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(5mL)で希釈し、得られた溶液を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(50mg、収率44%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 417[M+H]
ステップ2:(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000326
45mgのN-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 10分で20%B、波長:220/254nm、RT1(分):7.45、RT2(分):8.89、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.8mL、実行回数:8)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例83(14.9mg、収率66%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例84(8.5mg、収率37%)を白色固体として得た。
実施例83:H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ:10.88(s,1H),8.69(d,J=2.7Hz,1H),8.60-8.64(m,2H),7.75(t,J=72.0Hz,1H),6.56(d,J=4.5Hz,1H),4.37-4.44(m,1H),2.51-2.62(m,1H),2.32-2.41(m,1H),1.63(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 417.1[M+H]
実施例84:H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ:10.87(s,1H),8.69(d,J=2.7Hz,1H),8.61-8.64(m,2H),7.75(t,J=71.7Hz,1H),6.56(d,J=4.8Hz,1H),4.37-4.44(m,1H),2.51-2.61(m,1H),2.32-2.40(m,1H),1.63(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 417.2[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000327
実施例85:N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000328
N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、100mg、401μmol)及び2-(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウム(HATU)(229mg、602μmol)の撹拌溶液に、塩酸アンモニア(43mg、802μmol)及びN-エチル-N-イソプロピル-プロパン-2-アミン(156mg、1.2mmol)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(方法Q2のステップ1、80mg、収率73.9%)を黄色の油として得た。LCMS(ES,m/z):249[M+H]
ステップ2:4-ブロモ-6-クロロ-ピリダジン-3-オール
Figure 2024505890000329
水(170mL)中の6-クロロピリダジン-3-オール(20g、153.2mmol)及び臭化カリウム(54.7g、459.7mmol)の撹拌混合物に、酢酸カリウム(22.6g、229.8mmol)及び臭素(73.5g、459.7mmol)を25℃で添加した。得られた混合物を100℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。反応物を亜硫酸ナトリウム(飽和、水溶液)を添加することによって0℃でクエンチした。沈殿した固体を濾過によって収集し、水(3×50mL)で洗浄して、4-ブロモ-6-クロロ-ピリダジン-3-オール(16g、収率49%)を黄色固体として得た。LCMS(ES,m/z):209[M+H]
ステップ3:4-ブロモ-6-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン
Figure 2024505890000330
ACN(308mL)中の4-ブロモ-6-クロロ-ピリダジン-3-オール(14g、66.9mmol)の混合物に、水(300mL)中の水酸化カリウム(75.0g、1.3mol)を0℃で添加した。混合物を5分間撹拌した。ジエチル(ブロモジフルオロメチル)ホスホネート(53.6g、200.6mmol)を0℃で添加し、混合物を10℃で更に1時間撹拌した。反応混合物を水(600mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×400mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、4-ブロモ-6-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン(2.5g、収率14%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ 8.63(s,1H),7.85(t,J=70.7Hz,1H).LCMS(ES,m/z):259[M+H]
ステップ4:N-[6-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン-4-イル]-1,1-ジフェニル-メタンイミン
Figure 2024505890000331
ジオキサン(5mL)中の4-ブロモ-6-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン(100mg、385μmol)の混合物に、ジフェニルメタンイミン(56mg、308μmol)、Pd(dba)(35mg、38.6μmol)、キサントホス(45mg、77.1μmol)、及び炭酸セシウム(251mg、770.9μmol)を添加した。反応混合物を窒素下で100℃で30分間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、水(20mL)を添加した。混合物を酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc/PE(1:3)で分取TLCによって精製して、N-[6-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン-4-イル]-1,1-ジフェニル-メタンイミン(100mg、収率66%)を黄色の油として得た。LCMS(ES,m/z):360[M+H]
ステップ5:N-(6-(ジフルオロメトキシ)-5-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピリダジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000332
トルエン(5mL)中のN-[6-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン-4-イル]-1,1-ジフェニル-メタンイミン(100mg、277.9μmol)の混合物に、2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(76mg、305.8μmol)、Pd(dba)(26mg、27.8μmol)、キサントホス(32mg、55.6μmol)、及び炭酸セシウム(272mg、833.9μmol)を添加した。反応混合物を窒素下で110℃で1時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させ、水(20mL)を添加した。混合物を酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、PE/EtOAc(1:1)で溶出して、N-(6-(ジフルオロメトキシ)-5-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピリダジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(60mg、収率36%)を黄色の油として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 11.4(s,1H),8.54(s,1H),7.47-7.76(m,12H),6.54(d,J=6Hz,1H),4.45-4.50(m,1H),2.49-2.46(m,1H),2.20-2.26(m,1H),1.58(s,3H),1.51(s,3H).LCMS(ES,m/z):572[M+H]
ステップ6:N-(5-アミノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000333
メタノール(3mL)中のN-(6-(ジフルオロメトキシ)-5-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピリダジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(60mg、104.9μmol)の撹拌溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(36mg、524.9μmol)及び酢酸ナトリウム(43mg、524.9μmol)を添加した。混合物を70℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc/PE(1:1)で分取TLCによって精製して、N-(5-アミノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(30mg、収率64%)を白色固体として得た。LCMS(ES,m/z):408[M+H]
ステップ7:N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000334
ACN(2mL)中の亜硝酸tert-ブチル(6mg、61.4μmol)及びシアン化第一銅(5.5mg、61.2μmol)の撹拌溶液に、ACN(0.2mL)中のN-(5-アミノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(5mg、12.3μmol)の溶液を50℃で添加した。反応混合物を50℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc/PE(1:1)で分取TLCによって精製して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.8mg、収率15%)を白色固体として得た。
実施例85:H NMR(300MHz,CDCl)δ 8.97(s,1H),8.91(s,1H),8.56(s,1H),7.59(t,J=70.5Hz,1H),6.33(d,J=4.8Hz,1H),4.36-4.41(m,1H),2.58-2.66(m,1H),2.43-2.50(m,1H),1.76(s,3H),1.63(s,3H).LCMS(ES,m/z):418.0[M+H]
Figure 2024505890000335
実施例86及び実施例87:(R)-N-(6-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(6-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:メチル6-ブロモ-3-ヒドロキシピラジン-2-カルボキシレート
Figure 2024505890000336
ACN(150mL)中のメチル3-ヒドロキシピラジン-2-カルボキシレート(9g、58.4mmol)の撹拌溶液に、NBS(15.6g、87.6mmol)を添加した。反応物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(200mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、メチル6-ブロモ-3-ヒドロキシピラジン-2-カルボキシレート(6g、収率39%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ:11.20(br,1H),8.54(s,1H),4.10(s,3H).LC-MS:m/z 233[M+H]
ステップ2:メチル6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボキシレート
Figure 2024505890000337
DMF(30mL)中のメチル6-ブロモ-3-ヒドロキシ-ピラジン-2-カルボキシレート(1g、3.9mmol)の撹拌溶液に、炭酸セシウム(3.8g、11.7mmol)及びジフルオロメチルトリフルオロメタンスルホネート(3.1g、15.6mmol)を添加した。得られた混合物を60℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)を添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、メチル6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボキシレート(200mg、収率18%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ:8.84(s,1H),7.70(t,J=71.0Hz,1H),3.92(s,3H).LC-MS:m/z 283[M+H]
ステップ3:6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボン酸
Figure 2024505890000338
THF(10mL)及び水(10mL)中のメチル6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボキシレート(440mg、1.6mmol)の撹拌混合物に、水酸化リチウム(186mg、7.8mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。HCl(2M)を用いてpHを3~4に調整した。混合物を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボン酸(400mg、収率74%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 269[M+H]
ステップ4:6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボキサミド
Figure 2024505890000339
DMF(10mL)中の6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボン酸(400mg、1.5mmol)の溶液に、NHCl(576mg、4.5mmol)、DIEA(577mg、4.5mmol)、及びHATU(848mg、2.2mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)を添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボキサミド(180mg、収率45%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 268[M+H]
ステップ5:6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボニトリル
Figure 2024505890000340
DCM(10mL)中の6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボキサミド(180mg、671.6μmol)の溶液に、EtN(1.0g、10mmol)及び2,2,2-トリフルオロ酢酸無水物(2.3g、8.1mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)を添加することによってクエンチした。得られた溶液をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボニトリル(107mg、収率63%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:8.95(s,1H),7.72(t,J=70.2Hz,1H).
ステップ6:3-(ジフルオロメトキシ)-6-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピラジン-2-カルボニトリル
Figure 2024505890000341
ジオキサン(3mL)中のメチル6-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボニトリル(100mg、400.0μmol)の撹拌溶液に、ジフェニルメタンイミン(145mg、800.0μmol)、炭酸セシウム(261mg、800.0μmol)、キサントホス(46mg、80.0μmol)、及びPd(dba)(83mg、80.0μmol)を添加した。得られた混合物を窒素下で100℃で5時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)を添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、3-(ジフルオロメトキシ)-6-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピラジン-2-カルボニトリル(80mg、収率45%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 351[M+H]
ステップ7:6-アミノ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボニトリル
Figure 2024505890000342
THF(5mL)中の3-(ジフルオロメトキシ)-6-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピラジン-2-カルボニトリル(63mg、179.8μmol)の溶液に、1M HCl(1mL)を0℃で添加した。得られた混合物を25℃で20分間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを7~8に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、6-アミノ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボニトリル(30mg、収率89%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:7.95(s,1H),7.55(t,J=72.0Hz,1H),7.11(s,2H).LC-MS:m/z 187[M+H]
ステップ8:N-(6-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000343
DCM(2mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、32mg、129μmol)の撹拌溶液に、ピリジン(102mg、1.3mmol)及びホスホリルトリクロリド(82mg、537.3μmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。6-アミノ-3-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-カルボニトリル(20mg、107.5μmol)を添加し、混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製し、収集した画分を減圧下で濃縮して、N-(6-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(17mg、収率38%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 418[M+H]
ステップ9:(R)-N-(6-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(6-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000344
N-(6-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピラジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(15mg、35.9mmol)を、キラルHPLC(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SA、2×25cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 11分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):6.68、RT2(分):8.83、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1mL、実行回数:2)によって分離した。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例86(6.9mg、収率46%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例87(6.2mg、収率41%)を白色固体として得た。
実施例86:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:11.7(s,1H),9.22(s,1H),8.59(s,1H),7.71(t,J=70.8Hz,1H),6.56(d,J=4.8Hz,1H),4.48-4.52(m,1H),2.51-2.57(m,1H),2.27-2.32(m,1H),1.61(s,3H),1.53(s,3H).LC-MS:m/z 418.0[M+H]
実施例87:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:11.7(s,1H),9.22(s,1H),8.59(s,1H),7.71(t,J=70.8Hz,1H),6.56(d,J=4.8Hz,1H),4.48-4.52(m,1H),2.51-2.57(m,1H),2.28-2.32(m,1H),1.61(s,3H),1.53(s,3H).LC-MS:m/z 418.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000345
実施例88及び89:(R)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:5-アミノ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ニコチノニトリル
Figure 2024505890000346
DMF(5mL)中の5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、1.0g、5.1mmol)の撹拌溶液に、Zn(CN)(660mg、5.6mmol)、RuPhos(239mg、513.8μmol)、RuPhos Pd G3(430mg、513.8μmol)、及び亜鉛(16mg、256.9μmol)を窒素雰囲気下で添加した。混合物を130℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。得られた混合物を濾過し、濾過ケーキをMeOH(3×10ml)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。水(100mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製し、収集した画分を減圧下で濃縮して、5-アミノ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ニコチノニトリル(方法S2のステップ1、200mg、収率21%)を白色固体として得た。。LC-MS:m/z 187[M+H]
ステップ2:N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000347
ACN(1mL)中の5-アミノ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ニコチノニトリル(89mg、481.4μmol)の溶液に、2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、100mg、401.2μmol)、TCFH(337mg、1.2mmol)、及びNMI(164mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、粗生成物を得た。残渣を分取HPLCによって精製し、収集した画分を減圧下で濃縮して、N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(53mg、収率31%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 418[M+H]
ステップ3:(R)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000348
50mgのN-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製に送った。(カラム:CHIRAL ARTアミロース-SA、2×25cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 22分で50%B、波長:254/220nm、RT1(分):11.07、RT2(分):16.29、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1mL)。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例88(17.2mg、収率28%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例89(9.3mg、収率15%)を白色固体として得た。
実施例88:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.14(s,1H),8.98(d,J=2.8Hz,1H),8.78(d,J=2.4Hz,1H),8.64(s,1H),8.29(s,2H),6.56(d,J=5.2Hz,1H),4.43-4.47(m,1H),2.55-2.58(m,1H),2.31-2.36(m,1H),1.63(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 418.0[M+H]
実施例89:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.12(s,1H),8.98(d,J=2.8Hz,1H),8.78(d,J=2.4Hz,1H),8.64(s,1H),8.30(s,2H),6.57(d,J=5.2Hz,1H),4.44-4.48(m,1H),2.55-2.59(m,1H),2.32-2.36(m,1H),1.63(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 418.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000349
実施例90及び91:(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000350
DCM(6mL)及びMeOH(6mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、300mg、1.2mmol)の撹拌溶液に、DMF(2mL)中のセレクトフルオール(852mg、2.4mmol)を-20℃で添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(4:1)で溶出して、2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法T2のステップ1、40mg、収率11%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 268[M+H]
ステップ2:N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000351
ACN(2mL)中の2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(35mg、130.9μmol)の溶液に、5-アミノ-2-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-カルボニトリル(方法M2のステップ1、24mg、130.9μmol)、TCFH(146mg、523.8μmol)、及びNMI(43mg、523.8μmol)を添加した。得られた混合物を25℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液をジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製し、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(2.3mg、収率4.%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 435[M+H]
ステップ3:(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000352
15mgのN-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製に送った。(カラム:CHIRALPAK IG、225cm、5μm、移動相A:MtBE(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 6.5分で70%B、波長:220/254nm、RT1(分):4.49、RT2(分):6.064、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1.6mL、実行回数:3)。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例90(1.7mg、収率11%)を黄色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例91(2.2mg、収率14%)を黄色固体として得た。
実施例90:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.85(br,1H),8.60-8.67(m,3H),7.74(t,J=71.2Hz,1H),4.37-4.41(m,1H),2.50-2.55(m,1H),2.26-2.32(m,1H),1.60(s,3H),1.52(s,3H);LC-MS:m/z 435.1[M+H]
実施例91:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.86(br,1H),8.60-8.67(m,3H),7.74(t,J=71.4Hz,1H),4.37-4.42(m,1H),2.50-2.56(m,1H),2.26-2.32(m,1H),1.60(s,3H),1.52(s,3H).LC-MS:m/z 435.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000353
実施例92及び93:(S)-2-フルオロ-N-(5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(R)-2-フルオロ-N-(5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:5-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-アミン
Figure 2024505890000354
DCM(80mL)中の2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-アミン(5.0g、30.8mmol)の撹拌混合物に、臭素(4.9g、30.8mmol)を添加した。反応混合物を25℃で24時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液をDCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-アミン(7.8g、収率83%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 241[M+H]
ステップ2:5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-アミン
Figure 2024505890000355
MeOH(100mL)中の5-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-アミン(7.6g、25.2mmol)の撹拌混合物に、臭化銅(2.2g、15.1mmol)、炭酸セシウム(16.4g、50.4mmol)、及び1,10-フェナントロリン(1.4g、7.6mmol)を添加した。反応混合物を100℃で24時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-アミン(1.5g、収率22%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:7.99(s,1H),6.97(s,1H),6.20(br,2H),3.90(s,3H).LC-MS:m/z 193[M+H]
ステップ3:2-フルオロ-N-(5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000356
DCM(2mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、73mg、292.6μmol)の撹拌混合物に、ホスホリルトリクロリド(224mg、1.5mmol)を添加した。反応混合物を25℃で30分間撹拌した。上記反応混合物に、5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-アミン(77mg、292.6μmol)及びピリジン(278mg、3.5mmol)を添加した。反応混合物を25℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-フルオロ-N-(5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(32mg、収率25%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 424[M+H]
ステップ4:(S)-2-フルオロ-N-(5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(R)-2-フルオロ-N-(5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000357
30mgの2-フルオロ-N-(5-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IG、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 10分で20%B、波長:220/254nm、RT1(分):6.34、RT2(分):8.43、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.5mL、実行回数:4)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例93(3.1mg、収率10%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例92(2.9mg、収率9%)を白色固体として得た。
実施例92:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.35(s,1H),8.63(s,1H),8.57(s,1H),8.55(s,1H),6.54(d,J=4.8Hz,1H),4.71(dd,J=9.2,6.4Hz,1H),4.11(s,3H),2.52-2.56(m,1H),2.25(dd,J=13.2,6.4Hz,1H),1.61(s,3H),1.52(s,3H).LC-MS:m/z 424.1[M+H]
実施例93:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.35(s,1H),8.63(s,1H),8.57(s,1H),8.55(s,1H),6.55(d,J=4.8Hz,1H),4.72(dd,J=8.8,6.0Hz,1H),4.11(s,3H),2.52-2.57(m,1H),2.25(dd,J=13.2,6.4Hz,1H),1.61(s,3H),1.52(s,3H).LC-MS:m/z 424.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000358
実施例94及び95:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:5-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[2.4]ヘプタン-4-オン
Figure 2024505890000359
1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン(26.7g、224.1mmol)中のスピロ[2.4]ヘプタン-4-オン(3.0g、27.2mmol)の混合物を、100℃で72時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、5-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[2.4]ヘプタン-4-オン(4.5g、収率70%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 166[M+H]
ステップ2:2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]
Figure 2024505890000360
AcOH(60mL)中の5-フルオロ-1H-ピラゾール-3-アミン(2.0g、19.8mmol)及び5-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[2.4]ヘプタン-4-オン(3.9g、23.7mmol)の混合物を、100℃で20時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン](1.5g、収率37%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:8.44(s,1H),6.37(d,J=4.8Hz,1H),3.09(t,J=7.6Hz,2H),2.23-2.29(m,2H),1.99-2.04(m,2H),1.05-1.10(m,2H).LC-MS:m/z 204[M+H]
ステップ3:2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000361
トルエン(30mL)中の2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン](1.6g、7.9mmol)の撹拌溶液に、(4R,4’R)-2,2’-(プロパン-2,2-ジイル)ビス(4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール)(428mg、1.2mmol)、アセトキシ銅(193mg、1.6mmol)、N-フルオロ-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(3.7g、11.8mmol)、及びTMSCN(3.9g、39.4mmol)を添加した。反応混合物を窒素下で25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル(150mg、収率3%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 229[M+H]
ステップ4:2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000362
HCl(2mL)及びAcOH(4mL)中の2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル(150mg、657.2μmol)の混合物を、25℃で3時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(方法V2のステップ4、40mg、収率22%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 247[M+H]
ステップ5:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000363
トルエン(1mL)中の2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(方法V2のステップ4、40mg、162.4μmol)の撹拌溶液に、キサントホス(19mg、32.5μmol)、Pd(dba)(30mg、32.5μmol)、炭酸セシウム(79mg、243.7μmol)、Al(OTf)(8mg、16.2μmol)、及び5-ブロモ-3-クロロ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン(42mg、162.4μmol)を添加した。反応混合物を窒素下で110℃で4時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCに送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(17mg、収率22%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 425[M+H]
ステップ6:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000364
15mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:Chiral ARTセルロース-SA、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 18分で50%B、波長:254/220nm、RT1(分):8.26、RT2(分):14.82、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1mL、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例94(7.3mg、収率42%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例95(6.2mg、収率36%)を白色固体として得た。
実施例94:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.10(s,1H),8.73(d,J=2.4Hz,1H),8.59(s,1H),8.58(d,J=2.4Hz,1H),8.17(s,2H),6.49(d,J=4.8Hz,1H),4.54(dd,J=9.6,5.2Hz,1H),2.64-2.74(m,1H),2.52-2.60(m,1H),2.05-2.16(m,2H),1.16-1.27(m,2H).LC-MS:m/z 425.1[M+H]
実施例95:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.10(s,1H),8.73(d,J=2.4Hz,1H),8.59(s,1H),8.58(d,J=2.4Hz,1H),8.17(s,2H),6.49(d,J=5.2Hz,1H),4.54(dd,J=9.6,5.2Hz,1H),2.65-2.73(m,1H),2.53-2.59(m,1H),2.05-2.17(m,2H),1.17-1.26(m,2H).LC-MS:m/z 425.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000365
実施例96及び97:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[2.4]ヘプタン-4-オン
Figure 2024505890000366
DMF-DMA(20mL)中のスピロ[2.4]ヘプタン-4-オン(5g、45.4mmol)の溶液を、100℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。得られた混合物を減圧下で濃縮して、(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[2.4]ヘプタン-4-オン(6g、粗製)を黄色の油として得、これを精製することなく次のステップで使用した。LCMS(ES,m/z):166[M+H]
ステップ2:2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]
Figure 2024505890000367
AcOH(60mL)中の(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[2.4]ヘプタン-4-オン(1g、6mmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-1H-ピラゾール-3-アミン(0.9g、7.8mmol)を25℃で添加した。得られた混合物を95℃で1時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン](500mg、収率37%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ:8.45(s,1H),6.76(s,1H),3.08-3.13(m,2H),2.25-2.30(m,2H),2.03-2.07(m,2H),1.07-1.11(m,2H)。LC-MS(ES,m/z):220[M+H]
ステップ3:2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000368
トルエン(50mL)中の2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン](2g、9.1mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(396mg、1.1mmol)、アセトキシ銅(223mg、1.8mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(4.3g、13.6mmol)、及びTMSCN(4.5g、45.5mmol)を添加した。反応物を窒素雰囲気下で25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル(500mg、収率22%)を黄色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):245[M+H]
ステップ4:2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000369
AcOH(10mL)及び12M HCl(5mL)中の2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボニトリル(900mg、3.7mmol)の混合物を、25℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(50mL)で希釈した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを5~6に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(方法W2のステップ4、160mg、収率16%)を黄色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):263[M+H]
ステップ5:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000370
トルエン(5mL)中の5-ブロモ-3-クロロ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン(30mg、114μmol)の撹拌混合物に、2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(30mg、114μmol)、キサントホス(13mg、23μmol)、Pd(dba)(21mg、22.9μmol)、CsCO(55.8mg、171.3μmol)、及びAl(OTf)(5.4mg、11.4μmol)を窒素雰囲気下で25℃で添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で110℃で12時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。反応混合物を水(50mL)で希釈した。得られた溶液をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(10mg、収率20%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 441.1[M+H]
ステップ6:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イリジンジン-3-イル)-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-’,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イリジンジン-3-イル)-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-’,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000371
15mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イリジンジン-3-イル)-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-’,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SA、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%-)--HPLC、移動相B:E-H--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 31分で50%B、波長:254/220nm、RT1(分):11.02、RT2(分):24.93、試料溶媒:E-H--HPLC、注入量:3mL、実行回数:4)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例96(3.6mg、収率23%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例97(3.5mg、収率23%)を白色固体として得た。
実施例96:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.12(br,1H),8.73(d,J=2.4Hz,1H),8.57-8.60(m,2H),8.17(s,2H),6.86(s,1H),4.50-4.57(m,1H),2.67-2.72(m,1H),2.54-2.58(m,1H),2.11-2.18(m,2H),1.20-1.23(m,2H).LC-MS:m/z 441.1[M+H]
実施例97:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.16(br,1H),8.73(d,J=2.0Hz,1H),8.58-8.60(m,2H),8.17(s,2H),6.86(s,1H),4.50-4.57(m,1H),2.66-2.72(m,1H),2.54-2.58(m,1H),2.11-2.17(m,2H),1.20-1.23(m,2H).LC-MS:m/z 441.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000372
実施例98及び99:(R)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:4,4-ジフルオロ-3-オキソブタンニトリル
Figure 2024505890000373
THF(300mL)中のt-BuOK(38.2g、340.7mmol)の撹拌溶液に、2,2-ジフルオロアセテート(28.2g、227.1mmol)及びアセトニトリル(13.9g、340.7mmol)を0℃で滴加した。得られた混合物を25℃で18時間撹拌した。反応混合物を水(300mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、4,4-ジフルオロ-3-オキソブタンニトリル(12.5g、粗製)を黄色の油として得、これを精製することなく次のステップに使用した。LCMS(ES,m/z):120[M+H]
ステップ2:5-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-3-アミン
Figure 2024505890000374
エタノール(500mL)中の4,4-ジフルオロ-3-オキソブタンニトリル(42.0g、352.7mmol)の撹拌溶液に、水酸化ヒドラジニウム溶液(44.2g、705.5mmol、水中80%)を室温で添加した。得られた混合物を90℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、5-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-3-アミン(3.0g、収率5.1%)を黄色の油として得た。LC-MS(ES,m/z):134[M+H]
ステップ3:2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2024505890000375
トルエン(20mL)中の(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(方法A1のステップ3、3.7g、22.5mmol)の撹拌溶液に、5-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-3-アミン(3.0g、22.5mmol)及びAcOH(2mL)を室温で添加した。得られた混合物を95℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(200mL)で希釈した。重炭酸ナトリウム(飽和、水溶液)を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3.0g、収率50%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:8.60(s,1H),7.30(t,J=54.0Hz,1H),6.99(s,1H),3.02(t,J=6.0Hz,2H),2.10(t,J=6.0Hz,2H),1.53(s,6H).LC-MS(ES,m/z):238[M+H]
ステップ4:2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000376
トルエン(200mL)中の2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(2.0g、8.4mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(366mg、1.0mmol)、アセトキシ銅(206mg、1.7mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(4g、12.6mmol)、TMSCN(4.2g、42.2mmol)を添加した。反応物を窒素下で室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(1.2g、収率32%)を得た。LC-MS(ES,m/z):263[M+H]
ステップ5:2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000377
AcOH(8mL)及び12M HCl(8mL)中の2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(2.0g、4.6mmol)の混合物を、100℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。溶媒を減圧下で濃縮し、残渣を300mlの水で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法X2のステップ5、400mg、収率27%)を黄色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):282[M+H]
ステップ6:2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000378
DCM(5mL)中の2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(30mg、106μmol)の撹拌溶液に、ピリジン(84mg、1.0mmol)及びホスホリルトリクロリド(49mg、320μmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-アミン(17mg、106μmol)を添加し、混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製し、収集した画分を減圧下で濃縮して、2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(26mg、収率56%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 426[M+H]
ステップ7:(R)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000379
60mgの2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 13分で90%B、波長:254/220nm、RT1(分):7.597、RT2(分):9.569、試料溶媒:ETOH:DCM=1:1、注入量:0.3mL、実行回数:4)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例98(14.3mg、収率23%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例99(14mg、収率23%)を白色固体として得た。
実施例98:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 11.08(br,1H),8.69(s,1H),8.64(d,J=5.4Hz,1H),8.17(d,J=1.5Hz,1H),7.82(dd,J=1.5,5.4Hz,1H),7.30(t,J=54.3Hz,1H),7.07(s,1H),4.44-4.49(m,1H),2.50-2.62(m,1H),2.28-2.35(m,1H),1.65(s,3H),1.58(s,3H).LCMS(ES,m/z):426.1[M+H]
実施例99:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 11.08(br,1H),8.69(s,1H),8.64(d,J=5.7Hz,1H),8.17(d,J=1.8Hz,1H),7.81(dd,J=1.5,5.4Hz,1H),7.29(t,J=54.0Hz,1H),7.08(s,1H),4.44-4.49(m,1H),2.50-2.63(m,1H),2.29-2.35(m,1H),1.66(s,3H),1.58(s,3H).LC-MS(ES,m/z):426.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった
Figure 2024505890000380
実施例100及び101:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:ジエチル2-(2-メチルアリル)マロネート
Figure 2024505890000381
テトラヒドロフラン(300mL)中のジエチルマロネート(20.0g、124.8mmol、)の混合物に、水素化ナトリウム(5.0g、124.8mmol、鉱物油中60%)を窒素雰囲気下で0℃で添加した。混合物を30分間撹拌した。3-ブロモ-2-メチルプロパ-1-エン(25.0g、187.3mmol)を添加し、混合物を25℃まで温め、1時間撹拌した。反応混合物を水(400mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、ジエチル2-(2-メチルアリル)マロネート(15.0g、粗製)を白色の油として得た。LC-MS:m/z 215[M+H]
ステップ2:ジエチル2-(シアノメチル)-2-(2-メチルアリル)マロネート
Figure 2024505890000382
テトラヒドロフラン(300mL)中のジエチル2-(2-メチルアリル)マロネート(25.0g、116.6mmol)の混合物に、水素化ナトリウム(7.0g、175.0mmol、鉱物油中60%)を窒素雰囲気下で0℃で添加した。混合物を30分間撹拌した。2-ブロモアセトニトリル(21.0g、175.0mmol)を添加し、混合物を25℃まで温め、1時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、ジエチル2-(シアノメチル)-2-(2-メチルアリル)マロネート(18.0g、粗製)を白色の油として得た。LC-MS:m/z 254[M+H]
ステップ3:ジエチル3,3-ジメチル-4-オキソシクロペンタン-1,1-ジカルボキシレート
Figure 2024505890000383
ジエチル2-(シアノメチル)-2-(2-メチルアリル)マロネート(9g、31.4mmol)及び第二鉄(Z)-4-オキソペンタ-2-エン-2-オレート(5.6g、15.8mmol)の撹拌混合物に、酢酸エチル(22mL)及び1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノール(22mL)中のフェニルシラン(10.6g、97.8mmol)を窒素雰囲気下で25℃で添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で50℃で1時間撹拌した。上記混合物に、塩化水素(2M、80mL)を添加した。得られた混合物を80℃で更に2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。反応混合物を水(400mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×400mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(400mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、ジエチル3,3-ジメチル-4-オキソシクロペンタン-1,1-ジカルボキシレート(1.9g、粗製物)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 257[M+H]
ステップ4:ジエチル(E)-2-((ジメチルアミノ)メチレン)-4,4-ジメチル-3-オキソシクロペンタン-1,1-ジカルボキシレート
Figure 2024505890000384
N,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(30mL)中のジエチル3,3-ジメチル-4-オキソシクロペンタン-1,1-ジカルボキシレート(2.8g、10.9mmol)の溶液を、70℃で6時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。得られた混合物を減圧下で濃縮して、ジエチル(E)-2-((ジメチルアミノ)メチレン)-4,4-ジメチル-3-オキソシクロペンタン-1,1-ジカルボキシレート(3.1g、粗製)を黄色の油として得た。粗生成物を、いずれの更なる精製なしに直ちに次のステップで使用した。LC-MS:m/z 312[M+H]
ステップ5:ジエチル3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6,6-ジカルボキシレート
Figure 2024505890000385
酢酸(1mL)及びトルエン(10mL)中のジエチル(E)-2-((ジメチルアミノ)メチレン)-4,4-ジメチル-3-オキソシクロペンタン-1,1-ジカルボキシレート(874mg、2.8mmol)及び4-フルオロ-1H-ピラゾール-5-アミン(110mg、935.2μmol)の溶液を、窒素雰囲気下で100℃で24時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。反応混合物を水(40mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(60mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(2:3)で溶出して、ジエチル3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6,6-ジカルボキシレート(240mg、収率64%)を黄色の油として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d6):δ 8.60(s,1H),8.45(d,J=3.0Hz,1H),4.19-4.26(m,4H),2.73(s,2H),1.57(s,6H),1.18-1.24(m,6H).LC-MS:m/z 350[M+H]
ステップ6:3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000386
テトラヒドロフラン(1mL)中のジエチル3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6,6-ジカルボキシレート(160mg、457.9μmol)の撹拌混合物に、水(1mL)中の水酸化ナトリウム(91mg、2.2mmol)を室温で添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。塩酸(1M)を用いてpH値を6に調整した。得られた混合物を酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(72mg、収率63%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ 12.87(s,1H),8.57(s,1H),8.38(d,J=3.2Hz,1H),4.25-4.28(m,1H),2.40-2.48(m,1H),2.28-2.33(m,1H),1.57(s,3H),1.53(s,3H).LC-MS:m/z 250[M+H]
ステップ7:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000387
アセトニトリル(2mL)中の3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(72mg、300.9μmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、88mg、451.3μmol)、TCFH(337mg、1.2mmol)、及びNMI(98mg、1.2mmol)を25℃で添加した。混合物を25℃で6時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物を分取HPLCに送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(37mg、収率31%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 427[M+H]
ステップ8:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000388
37mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-3-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTアミロース-SA、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:16mL/分、アイソクラティック 25分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):13.22、RT2(分):18.80、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1.5mL、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例100(11mg、収率29%)を白色固体の収率として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例101(9.5mg、収率25%)を白色固体として得た。
実施例100:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.09(s,1H),8.74(d,J=2.4Hz,1H),8.59-8.61(m,2H),8.41(d,J=3.6Hz,1H),8.17(s,2H),4.44-4.48(m,1H),2.51-2.60(m,1H),2.32-2.37(m,1H),1.67(s,3H),1.58(s,3H).LC-MS:m/z 427.1[M+H]
実施例101:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.09(s,1H),8.73(d,J=2.4Hz,1H),8.58-8.61(m,2H),8.41(d,J=3.6Hz,1H),8.18(s,2H),4.44-4.48(m,1H),2.51-2.60(m,1H),2.32-2.37(m,1H),1.67(s,3H),1.59(s,3H).LC-MS:m/z 427.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000389
実施例102及び103:(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:(Z)-6-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[3.4]オクタン-5-オン
Figure 2024505890000390
DMF-DMA(20mL)中のスピロ[3.4]オクタン-5-オン(5g、40.3mmol)の溶液を、100℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、(Z)-6-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[3.4]オクタン-5-オン(6g、粗製)が黄色の油として得られ、これを精製することなく次のステップに使用した。LCMS(ES,m/z):180[M+H]
ステップ2:2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]
Figure 2024505890000391
トルエン(20mL)中の(Z)-6-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[3.4]オクタン-5-オン(1.0g、5.5mmol)の撹拌溶液に、5-フルオロ-1H-ピラゾール-3-アミン(670mg、6.6mmol)及びAcOH(2mL)を室温で添加した。得られた混合物を95℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈した。重炭酸ナトリウム(飽和、水溶液)を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン](900mg、収率75%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:8.48(s,1H),6.46(d,J=4.8Hz,1H),2.99-3.08(m,2H),2.87-2.98(m,2H),2.40-2.46(m,2H),1.9-2.23(m,4H).LC-MS(ES,m/z):218[M+H]
ステップ3:2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボニトリル
Figure 2024505890000392
トルエン(300mL)中の2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン](2.5g、11.5mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(500mg、1.3mmol)、アセトキシ銅(282mg、2.3mmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(5.4g、17.3mmol)、TMSCN(5.8g、57.5mmol)を添加した。反応物を窒素下で25℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボニトリル(方法Z2のステップ3、1.1g、収率25%)を黄色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):243[M+H]
ステップ4:2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボン酸
Figure 2024505890000393
AcOH(5mL)及びHCl(5mL)中の2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボニトリル(100mg、206μmol)の混合物を、100℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させた。溶媒を減圧下で濃縮し、残渣を50mlの水で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボン酸(方法Z2のステップ4、35mg、収率27%)を黄色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):262[M+H]
ステップ5:N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド
Figure 2024505890000394
ACN(4mL)中の2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボン酸(35mg、133μmol)の撹拌溶液に、5-アミノ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチノニトリル(方法M2のステップ1、30mg、160μmol)、TCFH(44mg、535μmol)、及びNMI(150mg、535μmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(40mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCに送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(30mg、収率52%)を白色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):429[M+H]。
ステップ6:(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000395
30mgのN-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 8.5分で30%B、波長:254/220nm、RT1(分):5.69、RT2(分):6.97、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1.6mL、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例102(9.3mg、収率31%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例103(7.7mg、収率25%)を白色固体として得た。
実施例102:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:10.86(br,1H),8.66(d,J=2.7Hz,1H),8.60-8.63(m,2H),7.74(t,J=71.4Hz,1H),6.59(d,J=5.1Hz,1H),4.28-4.39(m,1H),3.07-3.18(m,2H),2.81-2.90(m,1H),2.62-2.71(m,1H),2.06-2.23(m,4H).LCMS(ES,m/z):429.1[M+H]
実施例103:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:10.91(br,1H),8.67(d,J=3.0Hz,1H),8.61-8.64(m,2H),7.74(t,J=71.4Hz,1H),6.59(d,J=4.8Hz,1H),4.30-4.49(m,1H),3.07-3.21(m,2H),2.81-2.90(m,1H),2.64-2.74(m,1H),2.02-2.23(m,4H).LC-MS(ES,m/z):429.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000396
実施例104及び105:(R)-N-(5-クロロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:2-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)プロパン-2-オール
Figure 2024505890000397
THF(10mL)中のメチル5-ブロモ-3-クロロピコリネート(1g、4.0mmol)の撹拌溶液に、臭化メチルマグネシウム(8.8mL、8.8mmol、THF中1M)を0℃で添加した。反応物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(4:1)で溶出して、2-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)プロパン-2-オール(500mg、収率50%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.51(d,J=2.0Hz,1H),7.90(d,J=1.9Hz,1H),4.78(br,1H),1.67(s,6H).LC-MS:m/z 250[M+H]
ステップ2:2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド
Figure 2024505890000398
12M 塩化水素(6mL)中の2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボニトリル(方法Z2のステップ3、600mg、1.2mmol)の溶液に、酢酸(6mL)を添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを5~6に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(方法A3のステップ2、250mg、収率77%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 261[M+H]
ステップ3:N-(5-クロロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド
Figure 2024505890000399
ジオキサン(2mL)中の2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(40mg、153.7μmol)の撹拌混合物に、2-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)プロパン-2-オール(77mg、307.4μmol)、CsCO(100mg、307.4μmol)、キサントホス(18mg、30.7μmol)、及びPd(dba)(32mg、30.7μmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で100℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物を水(10mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCによって精製し、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(24mg、収率36%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 430[M+H]
ステップ4:(R)-N-(5-クロロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000400
22mgのN-(5-クロロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SA、2×25cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH-HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 8分で30%B、波長:220/254nm、RT1(分):4.29、RT2(分):5.94、試料溶媒:EtOH-HPLC、注入量:0.4mL、実行回数:7)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例104(8.1mg、収率37%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例105(7.9mg、収率35%)を白色固体として得た。
実施例104:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.72(s,1H),8.60-8.62(m,2H),8.22(d,J=2.0Hz,1H),6.58(d,J=4.8Hz,1H),5.35(s,1H),4.32-4.33(m,1H),3.09-3.17(m,2H),2.83-2.88(m,1H),2.65-2.69(m,1H),2.13-2.20(m,4H),1.56(s,6H).LC-MS:m/z 430.0[M+H]
実施例105:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.72(s,1H),8.60-8.62(m,2H),8.22(d,J=2.0Hz,1H),6.58(d,J=4.8Hz,1H),5.34(br,1H),4.32-4.35(m,1H),3.10-3.18(m,2H),2.83-2.89(m,1H),2.65-2.70(m,1H),2.10-2.22(m,4H),1.56(s,6H).LC-MS:m/z 430.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000401
実施例106及び107:(R)-2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキシドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000402
ACN(2mL)中の5-アミノ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ニコチノニトリル(方法S2のステップ1、70mg、376.4μmol)、及び2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、100mg、376.4μmol)の撹拌溶液に、TCFH(317mg、1.1mmol)及びNMI(93mg、1.1mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(50mg、収率30%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 434[M+H]
ステップ2:(R)-2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000403
50mgの2-クロロ-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC(カラム:CHIRAL ARTアミロース-SA、225cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 9.5分で30%B、波長:220/254nm、RT1(分):6.28、RT2(分):8.51、試料溶媒:ETOH:DCM=1:1、注入量:1mL、実行回数:5)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例106(22.2mg、収率43%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例107(21.2mg、収率42%)を白色固体として得た。
実施例106:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.90(d,J=2.4Hz,1H),8.87(d,J=2.4Hz,1H),8.72(s,1H),8.38(s,1H),8.01(s,2H),6.76(s,1H),4.38(dd,J=6.8,8.8Hz,1H),2.62(dd,J=9.2,13.2Hz,1H),2.54(dd,J=6.8,13.2Hz,1H),1.82(s,3H),1.66(s,3H).LC-MS:m/z 434.0[M+H]
実施例107:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.90(d,J=2.4Hz,1H),8.87(d,J=2.4Hz,1H),8.70(s,1H),8.38(s,1H),8.01(s,2H),6.75(s,1H),4.37(dd,J=6.8,8.8Hz,1H),2.62(dd,J=8.8,13.2Hz,1H),2.54(dd,J=6.4,12.8Hz,1H),1.81(s,3H),1.66(s,3H).LC-MS:m/z 434.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000404
実施例108及び109:(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド
Figure 2024505890000405
ACN(10mL)中の2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボン酸(方法Z2のステップ4、120mg、459.5μmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、90mg、459.5μmol)、TCFH(515mg、1.8mmol)、及びNMI(150mg、1.8mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(60mg、収率30%)を白色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):439[M+H]。
ステップ2:(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000406
58mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 16分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):11.11、RT2(分):13.15、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.5mL、実行回数:6)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例108(20.6mg、収率36%)をオフホワイト固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例109(20.6mg、収率36%)をオフホワイト固体として得た。
実施例108:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.07(s,1H),8.73(d,J=2.4Hz,1H),8.64(s,1H),8.57(d,J=2.4Hz,1H),8.18(s,2H),6.60(d,J=4.8Hz,1H),4.37-4.42(m,1H),3.06-3.20(m,2H),2.82-2.93(m,1H),2.69-2.77(m,1H),2.08-2.24(m,4H).LCMS(ES,m/z):439.1[M+H]
実施例109:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.07(s,1H),8.72(d,J=2.1Hz,1H),8.65(s,1H),8.57(d,J=2.1Hz,1H),8.18(s,2H),6.61(d,J=5.1Hz,1H),4.34-4.42(m,1H),3.08-3.22(m,2H),2.86-2.93(m,1H),2.69-2.75(m,1H),2.18-2.28(m,4H).LC-MS(ES,m/z):439.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000407
実施例110及び111:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:3-エチニルオキセタン
Figure 2024505890000408
MeOH(7.5mL)中のジメチル(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(15.6g、81.3mmol)の撹拌溶液に、KCO(18.5g、133.6mmol)及びオキセタン-3-カルバルデヒド(5g、58.1mmol)を0℃で添加した。反応物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(15mL)でクエンチした。得られた溶液をDCM(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、3-エチニルオキセタン(9.0g、粗製)を黄色の油として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:4.78-4.82(m,2H),4.70-4.75(m,2H),3.83-3.91(m,1H),2.36(d,J=2.4Hz,1H).
ステップ2:4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール
Figure 2024505890000409
アジドトリメチルシラン(9mL)中の3-エチニルオキセタン(9g、109.6mmol)の溶液を、100℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製し、収集した画分を減圧下で濃縮して、4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール(200mg、収率1%)を黄色の油として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:7.71(s,1H),5.04-5.09(m,2H),4.83-4.87(m,2H),4.39-4.50(m,1H)。LC-MS:m/z 126[M+H]
ステップ3:3-クロロ-5-ニトロ-2-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン、及び3-クロロ-5-ニトロ-2-(4-(オキセタン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン
Figure 2024505890000410
ACN(10mL)中の4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール(200mg、1.3mmol)及び2,3-ジクロロ-5-ニトロ-ピリジン(247mg、1.3mmol)の溶液に、KCO(530mg、3.8mmol)を添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、3-クロロ-5-ニトロ-2-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン(200mg、収率55%)を黄色の油として得、3-クロロ-5-ニトロ-2-(4-(オキセタン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン(方法D3のステップ3-i、100mg、収率27%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 282[M+H]
ステップ4:5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000411
EtOH(9mL)及び水(3mL)中の3-クロロ-5-ニトロ-2-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン(200mg、710.1μmol)の溶液に、Fe(198mg、3.6mmol)及び塩化アンモニウム(114mg、2.1mmol)を添加した。混合物を80℃で1時間撹拌した。25℃まで冷却した後、固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を水(10mL)で希釈し、得られた溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(160mg、収率89%)を淡褐色固体として得た。LC-MS:m/z 252[M+H]
ステップ5:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000412
DCM(2mL)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、105mg、397μmol)の溶液に、ホスホリルトリクロリド(183mg、1.2mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで、5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(100mg、397μmol)及びピリジン(314mg、4.0mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチした。得られた溶液をDCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(18mg、収率9%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 499[M+H]
ステップ6:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000413
18mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IG、225cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 29分で30%B、波長:220/254nm、RT1(分):15.61、RT2(分):25.30、試料溶媒:ETOH:DCM=1:1、注入量:3mL、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例110(5.1mg、収率28%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例111(3.4mg、収率19%)を淡黄色固体として得た。
実施例110:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.07(s,1H),8.72(d,J=2.4Hz,1H),8.66(s,1H),8.57(d,J=2.0Hz,1H),8.21(s,1H),6.95(s,1H),4.94-4.97(m,2H),4.73-4.76(m,2H),4.45-4.52(m,2H),2.54-2.60(m,1H),2.33-2.36(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 499.1[M+H]
実施例111:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.07(s,1H),8.72(d,J=1.6Hz,1H),8.66(s,1H),8.57(d,J=1.6Hz,1H),8.21(s,1H),6.95(s,1H),4.94-4.97(m,2H),4.73-4.76(m,2H),4.43-4.52(m,2H),2.54-2.61(m,1H),2.33-2.36(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 499.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000414
実施例112:2-クロロ-N-(6-(シクロプロピルカルバモイル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:メチル5-((ジフェニルメチレン)アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ピコリネート
Figure 2024505890000415
ジオキサン(5mL)中のメチル5-ブロモ-3-(トリフルオロメチル)ピコリネート(500mg、1.8mmol)の混合物に、炭酸セシウム(1.2g、3.5mmol)、ジフェニルメタンイミン(638mg、3.5mmol)、キサントホス(204mg、352.1μmol)、及びPd(dba)(180mg、176.μmol)を添加した。混合物を100℃で2時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮した。残渣を水(30mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、メチル5-((ジフェニルメチレン)アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ピコリネート(400mg、収率59%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 385[M+H]
ステップ2:メチル5-アミノ-3-(トリフルオロメチル)ピコリネート
Figure 2024505890000416
THF(5mL)中のメチル5-((ジフェニルメチレン)アミノ)-3-(トリフルオロメチル)ピコリネート(400mg、1.0mmol)の混合物に、1M HCl(4mL)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮した。残渣を水(30mL)で希釈した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを7~8に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、メチル5-アミノ-3-(トリフルオロメチル)ピコリネート(220mg、収率96%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 221[M+H]
ステップ3:メチル5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(トリフルオロメチル)ピコリネート
Figure 2024505890000417
ACN(2mL)中のメチル5-アミノ-3-(トリフルオロメチル)ピコリネート(200mg、908.5μmol)の溶液に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、241mg、908.5μmol)、NMI(302mg、3.6mmol)、及びTCFH(1.0g、3.6mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した、反応混合物を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、メチル5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(トリフルオロメチル)ピコリネート(400mg、収率75%)を淡黄色の油として得た。LC-MS:m/z 468[M+H]
ステップ4:5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(トリフルオロメチル)ピコリン酸
Figure 2024505890000418
THF(3.2mL)、水(0.8mL)及びEtOH(0.8mL)中のメチル5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(トリフルオロメチル)ピコリネート(500mg、855μmol)の溶液に、水酸化リチウム(205mg、8.6mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(20mL)で希釈した。1M HClを用いてpHを3~4に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(方法E3のステップ4、150mg、収率31%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 454[M+H]
ステップ5:2-クロロ-N-(6-(シクロプロピルカルバモイル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000419
DMF(0.5mL)中の5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(30mg、66.1μmol)の溶液に、シクロプロピルアミン(7.4mg、79.3μmol)、EDCI(19mg、99.2μmol)、HOBT(13.4mg、99.2μmol)、及びDIEA(12.8mg、99.2μmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例112(2.2mg、収率7%)を白色固体として得た。
実施例112:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:9.00(s,1H),8.51(s,1H),8.39-8.42(m,2H),7.71(d,J=2.4Hz,1H),6.71(s,1H),4.31-4.36(m,1H),2.87-2.90(m,1H),2.56-2.63(m,1H),2.44-2.51(m,1H),1.80(s,3H),1.64(s,3H),0.85-0.94(m,2H),0.65-0.74(m,2H).LC-MS:m/z 493.2[M+H]
Figure 2024505890000420
実施例113及び114:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:3-ブロモ-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000421
DMF(3mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(方法O1のステップ2、370mg、1.6mmol)の撹拌溶液に、NBS(372mg、2.1mmol)を添加した。混合物を25℃で5時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。これにより、3-ブロモ-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(460mg、粗製)が黄色固体として得られ、これを更に精製することなく次のステップで使用した。LCMS(ES,m/z):309[M+H]
ステップ2:2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000422
ジオキサン(5mL)及び水(0.5mL)中の3-ブロモ-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(120mg、0.39mmol)の撹拌溶液に、メチルボロン酸(82.7mg、1.38mmol)、Pd(dppf)Cl(21.6mg、26.44μmol)、及びKCO(180mg、1.3mmol)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で100℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(29mg、収率31%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 245[M+H]
ステップ3:2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000423
AcOH(1mL)及び12M HCl(1mL)中の2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(69mg、282.5μmol)の混合物を、100℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。反応混合物を水(30mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(72mg、収率96.8%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 264[M+H]
ステップ4:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000424
ACN(5mL)中の2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(72mg、273.5μmol)、及び5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、53mg、273.5μmol)の撹拌溶液に、TCFH(230mg、820.5μmol)及びNMI(67mg、820.5μmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(45mg、収率37%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 441[M+H]
ステップ5:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000425
42mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-3,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IA、225cm、20μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 9分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):5.43、RT2(分):7.63、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.8mL、実行回数:6)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例113(13.7mg、収率25%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例114(11.7mg、収率22%)を白色固体として得た。
実施例113:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.08(br,1H),8.73(d,J=2.0Hz,1H),8.58-8.59(m,2H),8.17(s,2H),4.41-4.45(m,1H),2.55-2.67(m,1H),2.32-2.35(m,1H),2.22(s,3H),1.62(s,3H),1.54(s,3H).LC-MS:m/z 441.1[M+H]
実施例114:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.09(br,1H),8.73(d,J=2.0Hz,1H),8.58-8.59(m,2H),8.18(s,2H),4.42-4.45(m,1H),2.54-2.57(m,1H),2.32-2.35(m,1H),2.22(s,3H),1.62(s,3H),1.54(s,3H).LC-MS:m/z 441.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000426
実施例115:2-クロロ-N-(6-(エチルカルバモイル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:2-クロロ-N-(6-(エチルカルバモイル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000427
DMF(0.5mL)中の5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(方法E3のステップ4、37mg、66.1μmol)の溶液に、エチルアミン塩酸塩(6.5mg、79.3μmol)、EDCI(19mg、99.2μmol)、HOBT(13.4mg、99.2μmol)、及びDIEA(12.8mg、99.2μmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例115(3.5mg、収率11%)を白色固体として得た。
実施例115:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:11.02(s,1H),8.99(d,J=2.0Hz,1H),8.61-8.67(m,2H),8.57(d,J=2.4Hz,1H),6.95(s,1H),4.40-4.49(m,1H),3.25-3.28(m,2H),2.54-2.65(m,1H),2.29-2.37(m,1H),1.63(s,3H),1.56(s,3H),1.11(t,J=7.2Hz,3H).LC-MS:m/z 481.1[M+H]
Figure 2024505890000428
実施例116:(トランス)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボキサミド(ラセミ)
ステップ1:メチル6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート
Figure 2024505890000429
DCM(200mL)中のメチルシクロペンタ-3-エン-1-カルボキシレート(25.0g、198.4mmol)の撹拌溶液に、3-クロロペルオキシ安息香酸(51.1g、297.6mmol)を0℃で添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮して、メチル6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(26g、収率92%)を無色の油として得た。LC-MS:m/z 143[M+H]
ステップ2:メチル3-(ベンジルオキシ)-4-ヒドロキシシクロペンタン-1-カルボキシレート
Figure 2024505890000430
DCM(200mL)中のメチル6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(26.0g、183.1mmol)の撹拌溶液に、ベンジルアルコール(29.6g、274.6mmol)及び三フッ化ホウ素エーテラート(2.6g、18.3mmol)を0℃で添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を氷水(200mL)でクエンチした。得られた溶液をDCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、メチル3-(ベンジルオキシ)-4-ヒドロキシシクロペンタン-1-カルボキシレート(25g、収率54%)を無色の油として得た。LC-MS:m/z 251[M+H]
ステップ3:メチル3-(ベンジルオキシ)-4-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート
Figure 2024505890000431
DCM(500mL)中のメチル3-(ベンジルオキシ)-4-ヒドロキシシクロペンタン-1-カルボキシレート(25.0g、100.0mmol)の撹拌溶液に、デス・マーティンペルヨージナン(106.1g、250.0mmol)を0℃で何回かに分けて添加した。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、メチル3-(ベンジルオキシ)-4-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート(20g、収率81%)を無色の油として得た。LC-MS:m/z 249[M+H]
ステップ4:メチル8-(ベンジルオキシ)-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート
Figure 2024505890000432
t-BuOH(100mL)中のメチルトリメチルスルホキソニウムヨウ化物(17.6g、80.3mmol)の撹拌溶液に、カリウムtert-ブトキシド(9.3g、80.3mmol)を25℃で何回かに分けて添加した。反応混合物を50℃で30分間撹拌した。次いで、t-BuOH(10mL)中のメチル3-(ベンジルオキシ)-4-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート(20.0g、80.3mmol)の溶液を添加した。反応混合物を50℃で72時間撹拌した。反応混合物を氷水(200mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、メチルメチル8-(ベンジルオキシ)-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート(18g、収率81%)を無色の油として得た。LC-MS:m/z 277[M+H]
ステップ5:メチル8-ヒドロキシ-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート
Figure 2024505890000433
メタノール(200mL)中のメチル8-(ベンジルオキシ)-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート(18.0g、64.9mmol)の撹拌溶液に、Pd/C(9.0g、10%)を25℃で添加した。反応混合物を水素雰囲気下で25℃で16時間撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、メチル8-ヒドロキシ-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート(10g、収率83%)を無色の油として得た。LC-MS:m/z 187[M+H]
ステップ6:メチル8-オキソ-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート
Figure 2024505890000434
DCM(100mL)中のメチル8-ヒドロキシ-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート(10.0g、53.4mmol)の撹拌溶液に、デス・マーティンペルヨージナン(5.6g、133.6mmol)を0℃で何回かに分けて添加した。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、メチル8-オキソ-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート(7g、収率71%)を無色の油として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 4.69-4.74(m,1H),4.48-4.56(m,1H),3.73(s,3H),3.12-3.22(m,1H),2.76-2.86(m,1H),2.64-2.75(m,1H),2.50-2.64(m,3H),2.26-2.34(m,1H).LC-MS:m/z 185[M+H]
ステップ7:メチル(Z)-7-((ジメチルアミノ)メチレン)-8-オキソ-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート
Figure 2024505890000435
DMF-DMA(100mL)中のメチル8-オキソ-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート(7.0g、37.8mmol)の溶液を、35℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、濃縮して、メチル(Z)-7-((ジメチルアミノ)メチレン)-8-オキソ-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート(6.0g、粗製)を黄色の油として得、これを精製することなく次のステップで使用した。LC-MS:m/z 240[M+H]
ステップ8:メチル(トランス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボキシレート、及びメチル(シス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボキシレート
Figure 2024505890000436
トルエン(30mL)及びAcOH(3mL)中のメチル(Z)-7-((ジメチルアミノ)メチレン)-8-オキソ-1-オキサスピロ[3.4]オクタン-6-カルボキシレート(6.0g、22.0mmol)の撹拌溶液に、3-クロロ-1H-ピラゾール-5-アミン(2.5g、22.0mmol)を添加した。得られた混合物を95℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを6~7に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、メチル(トランス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボキシレート(1.5g、収率23%)を白色固体として得、メチル(シス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボキシレート(方法H3のステップ8-c、1.0g、収率14%)を白色固体として得た。LCMS(ES,m/z):294[M+H]
ステップ9:(トランス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボン酸
Figure 2024505890000437
DMSO(2mL)中のメチル(トランス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボキシレート(1.5g、5.1mmol)の溶液を、PBS緩衝液(40mL、pH=7)を添加した。混合物を25℃で30分間撹拌した。次いで、Novozym51032(1.5g)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、(トランス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボン酸(800mg、収率57%)を白色固体として得た。LCMS(ES,m/z):280[M+H]
ステップ10:(トランス)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000438
ACN(10mL)中の(トランス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボン酸(200mg、716μmol)の溶液に、6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-アミン(164mg、716μmol)、TCFH(784mg、2.8mmol)、及びNMI(229mg、2.8mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例116(4.0mg、収率1%)を白色固体として得た。
実施例116:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 11.26(br,1H),8.99-9.03(m,1H),8.83-8.74(m,2H),8.18(s,2H),7.11(s,1H),4.96-5.04(m,1H),4.51-4.56(m,2H),3.38-3.52(m,1H),3.10-3.13(m,2H),2.89-2.93(m,1H).LC-MS:m/z 491.0[M+H]
Figure 2024505890000439
実施例117:(シス)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボキサミド(ラセミ)
ステップ1:(シス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボン酸
Figure 2024505890000440
DMSO(2mL)中のメチル(シス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボキシレート(方法H3のステップ8-c、1.0g、3.4mmol)の溶液に、PBS緩衝液(40mL、pH=7)を添加した。混合物を25℃で30分間撹拌した。次いで、Novozym51032(1.0g)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、(シス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボン酸(400mg、収率42%)を白色固体として得た。LCMS(ES,m/z):280[M+H]
ステップ2:(シス)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000441
ACN(10mL)中の(シス)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,2’-オキセタン]-6-カルボン酸(200mg、716μmol)の溶液に、6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-アミン(164mg、716μmol)、TCFH(784mg、2.8mmol)、及びNMI(229mg、2.8mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例117(1.7mg、収率0.5%)を白色固体として得た。
実施例117:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.27(s,1H),9.02(d,J=2.4Hz,1H),8.80(d,J=2.4Hz,1H),8.77(s,1H),8.20(s,2H),7.11(s,1H),5.01-5.06(m,1H),4.55-4.61(m,1H),4.32-4.36(m,1H),3.41-3.48(m,1H),3.03-3.17(m,2H),2.75-2.82(m,1H).LC-MS:m/z 491.1[M+H]
Figure 2024505890000442
実施例118:N-(6-(アゼチジン-1-カルボニル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:N-(6-(アゼチジン-1-カルボニル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000443
DMF(0.5mL)中の5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(方法E3のステップ4、30mg、66.1μmol)の溶液に、アゼチジン塩化水素塩(7mg、79.3μmol)、EDCI(19mg、99.2μmol)、HOBT(13mg、99.2μmol)、及びDIEA(43mg、330.5μmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例118(4.4mg、収率13%)を白色固体として得た。
実施例118:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:11.03(s,1H),8.98(d,J=2.0Hz,1H),8.65(s,1H),8.58(d,J=2.0Hz,1H),6.95(s,1H),4.42-4.45(m,1H),3.97-4.08(m,4H),2.54-2.58(m,1H),2.27-2.35(m,3H),1.63(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 493.1[M+H]
Figure 2024505890000444
実施例119:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000445
EtOH(3mL)及び水(1mL)中の3-クロロ-5-ニトロ-2-(4-(オキセタン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン(方法D3のステップ3-i、100mg、355.0μmol)の溶液に、Fe(99mg、1.8mmol)及び塩化アンモニウム(57mg、1.1mmol)を添加した。混合物を80℃で1時間撹拌した。25℃まで冷却した後、固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を水(10mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン-3-アミン(80mg、収率89%)を淡褐色固体として得た。LC-MS:m/z 252[M+H]
ステップ2:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000446
ACN(1mL)中の5-クロロ-6-(4-(オキセタン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ピリジン-3-アミン(10mg、39.7μmol)の溶液に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、11mg、39.7μmol)、TCFH(17mg、59.6μmol)、及びNMI(10mg、119.2μmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例119(1.3mg、収率6%)を白色固体として得た。
実施例119:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.08(br,1H),8.75(d,J=2.0Hz,1H),8.65(s,1H),8.58-8.60(m,2H),6.95(s,1H),4.91-4.97(m,2H),4.76-4.79(m,2H),4.44-4.52(m,2H),2.54-2.60(m,1H),2.31-2.36(m,1H),1.64(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS:m/z 499.1[M+H]
Figure 2024505890000447
実施例120:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:3-クロロ-5-ニトロ-2-(2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン
Figure 2024505890000448
THF(15mL)中の2,3-ジクロロ-5-ニトロ-ピリジン(1g、5.18mmol)の撹拌混合物に、2H-テトラゾール(13.8mL、6.22mmol、ACN中0.45M)及びDIEA(2.0g、15.6mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で15時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、3-クロロ-5-ニトロ-2-(2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン(400mg、収率34%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.15(s,1H),9.44(s,1H),9.25(s,1H)。LC-MS:m/z 227[M+H]
ステップ2:5-クロロ-6-(2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000449
EtOH(10mL)及び水(10mL)中の3-クロロ-5-ニトロ-2-(2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン(300mg、1.3mmol)の撹拌混合物に、Fe(311mg、5.6mmol)及び塩化アンモニウム(297mg、5.6mmol)を添加した。得られた混合物を95℃で1時間撹拌した。25℃まで冷却した後、固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を水(10mL)で希釈した。得られた溶液をDCM/MeOH(10:1)(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、5-クロロ-6-(2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(200mg、収率77%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 197[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000450
ACN(8mL)中の5-クロロ-6-(2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(80mg、406.9μmol)の撹拌混合物に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、130mg、488.3μmol)、TCFH(343mg、1.2mmol)、及びNMI(167mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例120(19.0mg、収率10%)を白色固体として得た。
実施例120:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.15(s,1H),10.02(s,1H),8.78(d,J=2.4Hz,1H),8.66(s,1H),8.64(d,J=2.4Hz,1H),6.94-6.97(m,1H),4.41-4.52(m,1H),2.54-2.63(m,1H),2.41-2.29(1H),1.64(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS:m/z 444.1[M+H]
Figure 2024505890000451
実施例121及び122:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000452
ACN(2mL)中の2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法T2のステップ1、100mg、374.2μmol)の溶液に、5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、73mg、374.2μmol)、NMI(92mg、1.1mmol)、及びTCFH(157mg、561.3μmol)を添加した。得られた溶液を25℃で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(95mg、収率57%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 445[M+H]
ステップ2:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000453
95mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,3-ジフルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IA、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 10分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):5.09、RT2(分):7.97、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1.5mL、実行回数:4)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例121(13mg、収率13%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例122(14.8mg、収率15%)を白色固体として得た。
実施例121:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 11.07(s,1H),8.72(d,J=2.4Hz,1H),8.68(s,1H),8.57(d,J=2.1Hz,1H),8.17(s,2H),4.45(dd,J=6.3,9.0Hz,1H),2.56(dd,J=9.0,13.2Hz,1H),2.33(dd,J=6.3,13.2Hz,1H),1.62(s,3H),1.54(s,3H).LC-MS:m/z 445.0[M+H]
実施例122:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 11.07(s,1H),8.72(d,J=2.1Hz,1H),8.68(s,1H),8.57(d,J=2.1Hz,1H),8.17(s,2H),4.45(dd,J=6.3,9.0Hz,1H),2.56(dd,J=9.0,13.2Hz,1H),2.32(dd,J=6.3,13.2Hz,1H),1.62(s,3H),1.54(s,3H).LC-MS:m/z 445.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000454
実施例123及び124:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-(2-ヒドロキシエチル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:3-クロロ-5-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピコリノニトリル
Figure 2024505890000455
ジオキサン(100mL)中の5-ブロモ-3-クロロピコリノニトリル(10.0g、46.1mmol)及びジフェニルメタンイミン(16.6g、92.2mmol)の撹拌溶液に、CsCO(29.9g、92.2mmol)、キサントホス(5.3g、9.2mmol)、及びPd(dba)(4.7g、4.6mmol)を添加した。混合物を110℃で2時間撹拌した。反応物を25℃まで冷却した。反応混合物を水(500mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、3-クロロ-5-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピコリノニトリル(11.5g、収率78%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 318[M+H]
ステップ2:5-アミノ-3-クロロピコリノニトリル
Figure 2024505890000456
メタノール(100mL)中の3-クロロ-5-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピコリノニトリル(11.5g、36.2mmol)の撹拌溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(4.9g、72.4mmol)及び酢酸ナトリウム(6.1g、72.4mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、5-アミノ-3-クロロピコリノニトリル(3.2g、収率58%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 154[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-シアノピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000457
ACN(50mL)中の5-アミノ-3-クロロピコリノニトリル(3.2g、20.9mmol)の溶液に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、5.5g、20.9mmol)、TCFH(23.4g、83.6mmol)、及びNMI(6.8g、83.6mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-シアノピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(5.0g、収率60%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 401[M+H]
ステップ4:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000458
イソプロピルアルコール(50mL)及び水(5mL)中の2-クロロ-N-(5-クロロ-6-シアノピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(5.0g、12.5mmol)及び臭化亜鉛(II)(2.8g、12.5mmol)の撹拌溶液に、アジ化ナトリウム(2.4g、37.5mmol)を添加した。混合物を100℃で16時間撹拌した。反応物を25℃まで冷却した。反応混合物を水(200mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、MeOH/DCM(1:5)で溶出して、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(2.0g、収率36%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 444[M+H]
ステップ5:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-(2-ヒドロキシエチル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000459
DMF(30mL)及びACN(3mL)中の2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(300mg、675.6μmol)の撹拌溶液に、2-ブロモエタン-1-オール(253mg、2.0mmol)及びKCO(280mg、2.0mmol)を添加した。混合物を50℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例123(1.0mg、収率0.3%)をオフホワイト固体として得、実施例124(2.1mg、収率0.6%)をオフホワイト固体として得た。
実施例123:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.99(s,1H),8.85(d,J=2.1Hz,1H),8.65(s,1H),8.49(d,J=2.1Hz,1H),6.94(s,1H),5.10(t,J=5.5Hz,1H),4.80(t,J=5.2Hz,2H),4.42-4.47(m,1H),3.94-3.99(m,2H),2.53-2.56(m,1H),2.29-2.39(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 488.1[M+H]
実施例124:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 11.08(s,1H),8.90(d,J=2.1Hz,1H),8.64(s,1H),8.52(d,J=2.1Hz,1H),6.94(s,1H),4.89(t,J=5.5Hz,1H),4.59(t,J=5.2Hz,2H),4.42-4.48(m,1H),3.68-3.70(m,2H),2.53-2.56(m,1H),2.29-2.39(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 488.1[M+H]
トリアゾール部分上のヒドロキシエチル基の位置は決定されなかった。
Figure 2024505890000460
実施例125及び126:(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000461
DCM(4mL)中の2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法X2のステップ5、100mg、355.5μmol)の撹拌溶液に、ピリジン(281mg、3.5mmol)及びホスホリルトリクロリド(163mg、1.0mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。次いで、5-アミノ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチノニトリル(方法M2のステップ1、72mg、391.1μmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチした。得られた溶液をDCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製し、収集した画分を減圧下で濃縮して、N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(15mg、収率9%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 449[M+H]
ステップ2:(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000462
15mgのN-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IG、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 9.5分で50%B、波長:254/220nm、RT1(分):5.392、RT2(分):6.994、試料溶媒:ETOH:DCM=1:1、注入量:2mL、実行回数:4)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例125(4.0mg、収率26%)をオフホワイト固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例126(4.6mg、収率30%)を淡黄色固体として得た。
実施例125:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.88(br,1H),8.68-8.69(m,2H),8.63(d,J=2.4Hz,1H),7.75(t,J=71.2Hz,1H),7.30(t,J=54.4Hz,1H),7.08(s,1H),4.42-4.46(m,1H),2.53-2.59(m,1H),2.31-2.36(m,1H),1.67(s,3H),1.58(s,3H).LC-MS:m/z 449.1[M+H]
実施例126:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.88(br,1H),8.68-8.69(m,2H),8.63(d,J=2.8Hz,1H),7.75(t,J=71.2Hz,1H),7.30(t,J=54.4Hz,1H),7.08(s,1H),4.42-4.46(m,1H),2.53-2.59(m,1H),2.31-2.36(m,1H),1.67(s,3H),1.58(s,3H).LC-MS:m/z 449.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000463
実施例127及び128:(R)-N-(2-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(2-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:tert-ブチル(2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)カルバメート
Figure 2024505890000464
THF(250mL)中の2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-アミン(10g、50.9mmol)の撹拌溶液に、ジ-tertブチルジカーボネート(16.7g、76.3mmol)、トリメチルアミン(12.9g、127.2mmol)、及び4-ジメチルアミノピリジン(0.6g、5.1mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:10)で溶出して、tert-ブチル(2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)カルバメート(5.2g、収率33%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ:10.52(s,1H),7.89(d,J=1.5Hz,1H),7.73(d,J=1.8Hz,1H),1.50(s,9H);LC-MS:m/z 297[M+H]
ステップ2:tert-ブチル(2-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)カルバメート
Figure 2024505890000465
ジオキサン(12mL)中のtert-ブチル(2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)カルバメート(600mg、2.0mmol)の撹拌溶液に、イミノジメチル-λ-スルファノン(226mg、2.4mmol)、Pd(dba)(186mg、0.2mmol)、キサントホス(235mg、0.4mmol)、及びCsCO(989mg、0.4mmol)を添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で100℃で4時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、tert-ブチル(2-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)カルバメート(600mg、収率82%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:9.96(s,1H),7.45(d,J=3.0Hz,1H),6.88(d,J=3.0Hz,1H),3.38(s,6H),1.49(s,9H).LC-MS:m/z 354[M+H]
ステップ3:((4-アミノ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)イミノ)ジメチル-λ-スルファノン
Figure 2024505890000466
DCM(9.6mL)中のtert-ブチル(2-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)カルバメート(100mg、282.5μmol)の撹拌溶液に、TFA(2.4mL)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを5~6に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、((4-アミノ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)イミノ)ジメチル-λ-スルファノン(60mg、収率83%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 254[M+H]
ステップ4:N-(2-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000467
DCM(8mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、35mg、140.6μmol)の撹拌溶液に、ピリジン(111mg、1.4mmol)及びホスホリルトリクロリド(65mg、421.8μmol)を0℃で添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。次いで、((4-アミノ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)イミノ)ジメチル-λ-スルファノン(47mg、182.3μmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチした。得られた溶液をDCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(2-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(35mg、収率95%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 485[M+H]
ステップ5:(R)-N-(2-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(2-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000468
30mgのN-(2-((ジメチル(オキソ)-l6-スルファンイリデン)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTアミロース-SA、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 15分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):5.972、RT2(分):12.782、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:2mL、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例127(10.4mg、収率11%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例128(8.3mg、収率9%)を白色固体として得た。
実施例127:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.78(s,1H),8.59(s,1H),7.54(d,J=1.6Hz,1H),7.14(d,J=1.2Hz,1H),6.56(d,J=4.8Hz,1H),4.35-4.39(m,1H),3.40(s,6H),2.52-2.56(m,1H),2.24-2.29(m,1H),1.60(s,3H),1.53(s,3H).LC-MS:m/z 485.1[M+H]
実施例128:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.78(s,1H),8.59(s,1H),7.54(d,J=1.6Hz,1H),7.14(d,J=1.2Hz,1H),6.56(d,J=4.8Hz,1H),4.35-4.39(m,1H),3.40(s,6H),2.52-2.56(m,1H),2.24-2.29(m,1H),1.60(s,3H),1.53(s,3H).LC-MS:m/z 485.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000469
実施例129及び130:(R)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000470
DCM(8mL)中の2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法X2のステップ5、60mg、213.3μmol)の撹拌溶液に、ピリジン(168mg、2.1mmol)及びホスホリルトリクロリド(98mg、640.8μmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。次いで、5-アミノ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ニコチノニトリル(方法S2のステップ1、40mg、213.4μmol)を0℃で添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(62mg、収率65%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 450[M+H]
ステップ2:(R)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000471
60mgのN-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 20分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):13.43、RT2(分):17.52、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.3mL、実行回数:7)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例129(18.3mg、収率30%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例130(20.6mg、収率33%)を白色固体として得た。
実施例129:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.13(s,1H),8.99(d,J=2.7Hz,1H),8.78(d,J=2.7Hz,1H),8.72(s,1H),8.30(s,2H),7.30(t,J=54.3Hz,1H),7.08(s,1H),4.47-4.52(m,1H),2.56-2.64(m,1H),2.33-2.40(m,1H),1.68(s,3H),1.60(s,3H).LCMS(ES,m/z):450.0[M+H]
実施例130:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.13(s,1H),8.99(d,J=2.7Hz,1H),8.78(d,J=2.4Hz,1H),8.72(s,1H),8.29(s,2H),7.30(t,J=54.3Hz,1H),7.08(s,1H),4.47-4.52(m,1H),2.56-2.63(m,1H),2.33-2.40(m,1H),1.68(s,3H),1.59(s,3H).LC-MS(ES,m/z):450.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000472

実施例131及び132:(R)-N-(5-クロロ-6-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:((3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)イミノ)ジメチル-λ-スルファノン
Figure 2024505890000473
ジオキサン(12mL)中の2,3-ジクロロ-5-ニトロピリジン(600mg、3.1mmol)の撹拌溶液に、イミノジメチル-λ-スルファノン(577mg、6.2mmol)、Pd(dba)(186mg、310μmol)、キサントホス(359mg、620μmol)、及びCsCO(1.5g、4.7mmol)を添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で100℃で15時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、((3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)イミノ)ジメチル-λ-スルファノン(680mg、収率74%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 250[M+H]
ステップ2:((5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)イミノ)ジメチル-λ-スルファノン
Figure 2024505890000474
EtOH(7mL)及び水(7mL)中の((3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)イミノ)ジメチル-λ-スルファノン(300mg、1.2mmol)の撹拌溶液に、Fe(269mg、4.8mmol)及び塩化アンモニウム(260mg、4.8mmol)を添加した。混合物を80℃で2時間撹拌した。25℃まで冷却した後、固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を水(10mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、((5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)イミノ)ジメチル-λ-スルファノン(60mg、収率83%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 220[M+H]
ステップ3:N-(5-クロロ-6-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000475
ACN(2mL)中の((5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)イミノ)ジメチル-λ-スルファノン(30mg、136μmol)の撹拌溶液に、2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、60mg、272μmol)、TCFH(114mg、408μmol)、及びNMI(100mg、1.1mmol)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(30mg、収率42%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 451[M+H]
ステップ4:(R)-N-(5-クロロ-6-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000476
30mgのN-(5-クロロ-6-((ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTアミロース-SA、2×25cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 15分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):6.196、RT2(分):14.59、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:2mL、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例131(12.6mg、収率19%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例132(10.8mg、収率17%)を白色固体として得た。
実施例131:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.40(s,1H),8.58(s,1H),8.24(d,J=2.4Hz,1H),8.09(d,J=2.4Hz,1H),6.55(d,J=4.8Hz,1H),4.31-4.35(m,1H),3.40(s,6H),2.46-2.49(m,1H),2.26-2.31(m,1H)1.61(s,3H),1.52(s,3H).LC-MS:m/z 451.1[M+H]
実施例132:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.40(s,1H),8.58(s,1H),8.24(d,J=2.4Hz,1H),8.09(d,J=2.4Hz,1H),6.55(d,J=4.8Hz,1H),4.31-4.35(m,1H),3.40(s,6H),2.46-2.49(m,1H),2.26-2.31(m,1H)1.61(s,3H),1.52(s,3H).LC-MS:m/z 451.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000477
実施例133、134、135及び136:(R)-N-(5-クロロ-6-((R)-2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、(R)-N-(5-クロロ-6-((S)-2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、(S)-N-(5-クロロ-6-((R)-2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロ-ブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-((S)-2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オン
Figure 2024505890000478
トルエン(20mL)中の2,5-ジブロモ-3-クロロ-ピリジン(1g、3.7mmol)の撹拌溶液に、n-BuLi(1.6mL、2.5N)を窒素雰囲気下で-78℃で滴加した。次いで、メチル2,2-ジフルオロアセテート(486mg、4.4mmol)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で25℃で16時間撹拌した。反応混合物を-78℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オン(500mg、収率50%)を無色の油として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:8.92(d,J=1.9Hz,1H),8.63(d,J=1.9Hz,1H),7.13(t,J=53.2Hz,1H).LC-MS:m/z 270[M+H]
ステップ2:1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール
Figure 2024505890000479
THF(10mL)中の1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オン(600mg、2.2mmol)の撹拌溶液に、NaBH(84mg、2.2mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール(300mg、収率49%)を無色の油として得た。LC-MS:m/z 272[M+H]
ステップ3:N-(5-クロロ-6-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド
Figure 2024505890000480
ジオキサン(5mL)中の1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オル(209mg、768μmol)の撹拌混合物に、2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(方法A3のステップ2、200mg、768.4μmol)、CsCO(500mg、1.5mmol)、キサントホス(89mg、153.7μmol)、及びPd(dba)(159mg、153.7μmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で100℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。残渣を水(20mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(120mg、収率34%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 452[M+H]
ステップ4:(R)-N-(5-クロロ-6-((R)-2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、(R)-N-(5-クロロ-6-((S)-2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、(S)-N-(5-クロロ-6-((R)-2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-((S)-2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000481
120mgのN-(5-クロロ-6-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IG、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 16分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):6.10、RT2(分):7.67、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.5mL、実行回数:9)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例133(17.4mg、収率14%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例134(13.4mg、収率11%)を白色固体として得た。2つの他の異性体の混合物を含有する画分を濃縮し、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IG、2×25cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 28分で30%B、波長:220/254nm、RT1(分):9.91、RT2(分):11.66、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.5mL、実行回数:5)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例135(15.1mg、収率12%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例136(17.0mg、収率14%)を白色固体として得た。
実施例133:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.82(s,1H),8.70(d,J=2.4Hz,1H),8.61(s,1H),8.31(d,J=2.0Hz,1H),6.58(d,J=4.8Hz,1H),6.14-6.44(m,2H),5.01-5.07(m,1H),4.33-4.36(m,1H),3.07-3.18(m,2H),2.83-2.89(m,1H),2.67-2.71(m,1H),2.08-2.23(m,4H).LC-MS:m/z 452.0[M+H]
実施例134:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.83(s,1H),8.71(d,J=2.0Hz,1H),8.61(s,1H),8.31(d,J=2.0Hz,1H),6.58(d,J=4.8Hz,1H),6.14-6.44(m,2H),5.01-5.07(m,1H),4.33-4.36(m,1H),3.07-3.18(m,2H),2.83-2.89(m,1H),2.66-2.70(m,1H),2.08-2.24(m,4H).LC-MS:m/z 452.0[M+H]
実施例135:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.83(s,1H),8.71(d,J=2.0Hz,1H),8.61(s,1H),8.31(d,J=2.0Hz,1H),6.58(d,J=4.8Hz,1H),6.14-6.44(m,2H),5.02-5.07(m,1H),4.33-4.36(m,1H),3.07-3.17(m,2H),2.84-2.90(m,1H),2.67-2.70(m,1H),2.06-2.24(m,4H).LC-MS:m/z 452.0[M+H]
実施例136:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.83(s,1H),8.71(d,J=2.0Hz,1H),8.61(s,1H),8.31(d,J=2.0Hz,1H),6.58(d,J=4.8Hz,1H),6.14-6.44(m,2H),5.02-5.07(m,1H),4.33-4.37(m,1H),3.08-3.17(m,2H),2.83-2.90(m,1H),2.66-2.74(m,1H),2.07-2.24(m,4H).LC-MS:m/z 452.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学及び相対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000482
実施例137:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-シアノ-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:メチル2-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート及びメチル1-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボキシレートの混合物
Figure 2024505890000483
ACN(150mL)中の2,3-ジクロロ-5-ニトロピリジン(5.0g、25.9mmol)の撹拌溶液に、メチル2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(3.6g、28.5mmol)及び炭酸カリウム(10.7g、77.7mmol)を添加した。反応混合物を60℃で16時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、メチル2-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート及びメチル1-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボキシレートの混合物(4.5g、収率33%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 284[M+H]
ステップ2:メチル2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート
Figure 2024505890000484
THF(20mL)及び水(10mL)中のメチル2-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート、及びメチル1-(3-クロロ-5-ニトロピリジン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-5-カルボキシレート(4.5g、15.9mmol)の混合物の撹拌溶液に、Fe(4.4g、79.3mmol)及びNHCl(4.2g、79.3mmol)を添加した。反応混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、メチル2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(600mg、収率30%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ 8.30(s,1H),7.92(d,J=2.7Hz,1H),7.17(d,J=2.7Hz,1H),4.13(br,2H),3.99(s,3H).LC-MS:m/z 254[M+H]
ステップ3:メチル2-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート
Figure 2024505890000485
ACN(5mL)中のメチル2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(300mg、1.2mmol)の混合物に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、314mg、1.2mmol)、TCFH(1.3g、4.7mmol)、及びNMI(388mg、4.7mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で3時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、メチル2-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(500mg、収率84%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 501[M+H]
ステップ4:2-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボン酸
Figure 2024505890000486
THF(10mL)中のメチル2-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキシレート(500mg、997μmol)の撹拌溶液に、水(5mL)中のLiOH(287mg、12.0mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。2M HClを用いてpHを5~6に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボン酸(600mg、収率79%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 487[M+H]
ステップ5:N-(6-(4-カルバモイル-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000487
DMF(5mL)中の2-(3-クロロ-5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボン酸(600mg、1.2mmol)の溶液に、塩化アンモニウム(132mg、2.5mmol)、HATU(562mg、1.5mmol)、及びDIEA(477mg、3.7mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で3時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、N-(6-(4-カルバモイル-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(50mg、収率8%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 486[M+H]
ステップ6:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-シアノ-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000488
ホスホリルトリクロリド(5mL)中のN-(6-(4-カルバモイル-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)-2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(45mg、92.5μmol)の溶液を、80℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(15mL)でクエンチした。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを7に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例137(2mg、収率4%)を黄色固体として得た。
実施例137:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.21(d,J=2.0Hz,1H),9.84(s,1H),8.72(s,1H),8.66(d,J=2.0Hz,1H),6.97(s,1H),4.51-4.57(m,1H),2.60-2.69(m,1H),2.41-2.52(m,1H),1.67(s,3H),1.60(s,3H).LC-MS:m/z 468.1[M+H]
Figure 2024505890000489
実施例138及び139:(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:2-クロロ-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000490
DMF(20mL)中の2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(方法A1のステップ5、2.0g、8.1mmol)の撹拌溶液に、NaH(424mg、10.6mmol、鉱物油中60%)を0℃で何回かに分けて添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。ヨードメタン(1.2g、8.3mmol)を0℃で滴加し、得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2-クロロ-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(800mg、収率37%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.54(s,1H),6.75(s,1H),2.81(d,J=12Hz,1H),2.22(d,J=12Hz,1H),1.87(s,3H)1.74(s,6H).LC-MS(ES,m/z):261[M+H]
ステップ2:2-クロロ-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000491
AcOH(6mL)中の2-クロロ-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(260mg、1.0mmol)の撹拌溶液に、12M HCl(6mL)を添加した。得られた混合物を100℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を水(100ml)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2-クロロ-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(150mg、収率53%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS(ES,m/z):280[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000492
ACN(10mL)中の2-クロロ-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(130mg、464.3μmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、90mg、464.5μmol)、TCFH(391mg、1.4mmol)、及びNMI(190mg、2.3mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(90mg、収率43%)を白色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):457[M+H]
ステップ4:(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000493
90mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 21分で30%B、波長:220/254nm、RT1(分):12.93、RT2(分):17.84、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.5mL、実行回数:8)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例138(38.6mg、収率42%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例139(34.3mg、収率38%)を白色固体として得た。
実施例138:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.15(s,1H),8.78(d,J=2.4Hz,1H),8.72(s,1H),8.52(d,J=2.4Hz,1H),8.16(s,2H),6.96(s,1H),2.70(d,J=14.0Hz,1H),2.29(d,J=14.0Hz,1H),1.78(s,3H),1.64(s,3H),1.53(s,3H).LCMS(ES,m/z):457.1[M+H]
実施例139:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.14(s,1H),8.78(d,J=2.4Hz,1H),8.72(s,1H),8.52(d,J=2.4Hz,1H),8.17(s,2H),6.96(s,1H),2.71(d,J=13.6Hz,1H),2.29(d,J=13.6Hz,1H),1.78(s,3H),1.63(s,3H),1.52(s,3H).LC-MS(ES,m/z):457.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000494
実施例140及び141:(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:3-クロロ-2-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)-5-ニトロピリジン
Figure 2024505890000495
ACN(1mL)中の2,3-ジクロロ-5-ニトロピリジン(100mg、518.2μmol)の混合物に、5-メチル-2H-テトラゾール(52mg、621.8μmol)及びKCO(214mg、1.5mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を水(10mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、3-クロロ-2-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)-5-ニトロピリジン(80mg、収率60%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:9.38(d,J=2.4Hz,1H),8.86(d,J=2.4Hz,1H),2.69(s,3H).LC-MS:m/z 241[M+H]
ステップ2:5-クロロ-6-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000496
EtOH(3mL)及び水(1mL)中の3-クロロ-2-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)-5-ニトロピリジン(80mg、332.5μmol)及び塩化アンモニウム(89mg、1.7mmol)の撹拌溶液に、Fe(56mg、997.5μmol)を添加した。反応混合物を80℃で2時間撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮して、5-クロロ-6-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(40mg、収率57%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 211[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000497
ACN(1mL)中の5-クロロ-6-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(40mg、189.9μmol)、及び2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、50mg、189.9μmol)の撹拌溶液に、TCFH(160mg、569.7μmol)及びNMI(47mg、569.7μmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(36mg、収率41%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 458[M+H]
ステップ4:(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000498
34mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IG、225cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 25分で10%B、波長:220/254nm、RT1(分):12.80、RT2(分):20.52、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1.2mL、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例140(4.4mg、収率12%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例141(11.0mg、収率23%)を白色固体として得た。
実施例140:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:9.09(s,1H),8.74(d,J=2.0Hz,1H),8.70(d,J=2.0Hz,1H),8.61(s,1H),6.72(s,1H),4.48(dd,J=7.2,8.4Hz,1H),2.64(dd,J=8.8,13.2Hz,1H),2.57(s,3H),2.51(dd,J=6.8,13.2Hz,1H),1.80(s,3H),1.64(s,3H).LC-MS:m/z 458.0[M+H]
実施例141:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:9.08(s,1H),8.74(d,J=2.4Hz,1H),8.70(d,J=2.4Hz,1H),8.58(s,1H),6.71(s,1H),4.47(dd,J=6.8,8.8Hz,1H),2.64(dd,J=9.2,13.2Hz,1H),2.57(s,3H),2.50(dd,J=6.4,13.2Hz,1H),1.79(s,3H),1.64(s,3H).LC-MS:m/z 458.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000499
実施例142及び143:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:5-ブロモ-3-クロロ-2-(2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン
Figure 2024505890000500
トルエン(200mL)中の5-ブロモ-3-クロロピコリノニトリル(10.0g、46.5mmol)及びトリエチルアミン塩酸塩(19.1g、139.5mmol)の撹拌溶液に、アジ化ナトリウム(3.6g、56.0mmol)を添加した。混合物を110℃で16時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却し、水(200mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:5)で溶出して、5-ブロモ-3-クロロ-2-(2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン(方法W3のステップ1、9.0g、収率75%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.42(s,1H),8.73(d,J=2.2Hz,1H),8.38(d,J=2.2Hz,1H).LC-MS:m/z 260[M+H]
ステップ2:5-ブロモ-3-クロロ-2-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン及び5-ブロモ-3-クロロ-2-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンの混合物
Figure 2024505890000501
DMF(30mL)中の5-ブロモ-3-クロロ-2-(2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン(4.0g、15.3mmol)の撹拌溶液に、ヨードメタン(4.3g、30.7mmol)及び水酸化カリウム(1.7g、30.7mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(200mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×400mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、5-ブロモ-3-クロロ-2-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン及び5-ブロモ-3-クロロ-2-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンの混合物(3.6g、収率85%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 274[M+H]
ステップ3:N-(5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン及びN-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン
Figure 2024505890000502
ジオキサン(30mL)中の5-ブロモ-3-クロロ-2-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン及び5-ブロモ-3-クロロ-2-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン(2.0g、7.3mmol)の混合物の撹拌溶液に、ジフェニルメタンイミン(2.6g、14.6mmol)、CsCO(4.7g、14.6mmol)、キサントホス(843.8mg、1.5mmol)、及びPd(dba)(755.5mg、0.7mmol)を添加した。混合物を110℃で2時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却し、水(50mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、N-(5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン(1.7g、収率62%)を黄色固体として得、N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン(方法W3のステップ3-i、900mg、収率59%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 375[M+H]
ステップ4:5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000503
MeOH(20mL)中のN-(5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン(1.0g、2.6mmol)の撹拌溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(358.8mg、5.2mmol)及び酢酸ナトリウム(426.4mg、5.2mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-アミン(400mg、収率73%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.01(d,J=2.4Hz,1H),7.11(d,J=2.4Hz,1H),6.12(s,2H),4.42(s,3H).LC-MS:m/z 211[M+H]
ステップ5:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000504
ACN(25mL)中の5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-アミン(400mg、1.9mmol)の溶液に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、502.3mg、1.9mmol)、TCFH(2.1g、7.6mmol)、及びNMI(623.2mg、7.6mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(100mg、収率11%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 458[M+H]
ステップ6:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000505
100mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK ID、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:17mL/分、アイソクラティック 16分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):10.16、RT2(分):12.68、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.5mL、実行回数:12)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例142(38.2mg、収率38%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例143(29.8mg、収率30%)を白色固体として得た。
実施例142:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.07(s,1H),8.91(d,J=2.0Hz,1H),8.65(s,1H),8.55(d,J=2.0Hz,1H),6.95(s,1H),4.46-4.48(m,1H),4.15(s,3H),2.52-2.58(m,1H),2.30-2.35(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 458.0[M+H]
実施例143:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.07(s,1H),8.91(d,J=2.0Hz,1H),8.65(s,1H),8.55(d,J=2.0Hz,1H),6.95(s,1H),4.46-4.48(m,1H),4.14(s,3H),2.54-2.58(m,1H),2.30-2.35(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 458.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000506
実施例144及び145:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000507
MeOH(10mL)中のN-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン(方法W3のステップ3-i、500mg、1.3mmol)の撹拌溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(179mg、2.6mmol)及び酢酸ナトリウム(213mg、2.6mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-アミン(150mg、収率54%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.05(d,J=2.4Hz,1H),7.17(d,J=2.4Hz,1H),6.34(s,2H),4.08(s,3H).LC-MS:m/z 211[M+H]
ステップ2:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000508
ACN(15mL)中の5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-アミン(150.0mg、0.7mmol)の溶液に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、185mg、0.7mmol)、TCFH(784mg、2.8mmol)、及びNMI(230mg、2.8mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(40mg、収率12%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 458[M+H]
ステップ3:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000509
40mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IA、225cm、20μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.1%TFA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 15分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):5.68、RT2(分):9.69、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1.5mL、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例144(6.2mg、収率15%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例145(5.3mg、収率13%)を白色固体として得た。
実施例144:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.02(s,1H),8.84(d,J=2.2Hz,1H),8.65(s,1H),8.50(d,J=2.2Hz,1H),6.95(s,1H),4.47(s,3H),4.44-4.45(m,1H),2.56-2.67m,1H),2.30-2.35(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 458.0[M+H]
実施例145:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.01(s,1H),8.84(d,J=2.2Hz,1H),8.65(s,1H),8.50(d,J=2.2Hz,1H),6.95(s,1H),4.47(s,3H),4.44-4.45(m,1H),2.56-2.67(m,1H),2.30-2.35(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 458.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000510
実施例146及び147:(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボキサミド、及び(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:メチル4-(3-クロロプロピル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレート
Figure 2024505890000511
THF(150mL)中のメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレート(10g、69.4mmol)の溶液に、LiHMDS(70.0mL、THF中1M)を-78℃で滴加した。混合物を-78℃で1時間撹拌した。次いで、1-クロロ-3-ヨードプロパン(14.2g、69.4mmol)を-78℃で滴加した。混合物を25℃まで温め、25℃で16時間撹拌した。反応混合物を2-メトキシ-2-メチルプロパン(200mL)で希釈した。得られた混合物を、チオ硫酸ナトリウム水溶液(100mL)及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、メチル4-(3-クロロプロピル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレート(17g、収率89%)を黄色の油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ:3.74-3.81(m,2H),3.68(s,3H),3.33-3.46(m,4H),2.00-2.07(m,2H),1.75-1.84(m,1H),1.61-1.65(m,3H),1.42-1.52(m,2H)。
ステップ2:メチル4-(3-ヨードプロピル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレート
Figure 2024505890000512
アセトン(100mL)中のメチル4-(3-クロロプロピル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレート(15g、68.0mmol)及びヨウ化ナトリウム(14.3g、95.2mmol)の混合物を、60℃で8時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、メチル4-(3-ヨードプロピル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレート(11.8g、収率56%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 313[M+H]
ステップ3:8-オキサスピロ[4.5]デカン-1-オン
Figure 2024505890000513
THF(150mL)中のメチル4-(3-ヨードプロピル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレート(5g、16.0mmol)の撹拌混合物に、tert-ブチルリチウム(12.8mL、ペンタン中2.5M)を-78℃で滴加した。得られた混合物を-78℃で1時間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)を添加することによってクエンチした。混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、8-オキサスピロ[4.5]デカン-1-オン(2.4g、収率97%)を無色の油として得た。LC-MS:m/z 155[M+H]
ステップ4:(E)-2-((ジメチルアミノ)メチレン)-8-オキサスピロ[4.5]デカン-1-オン
Figure 2024505890000514
トルエン(10mL)中の8-オキサスピロ[4.5]デカン-1-オン(1g、6.5mmol)及び1-tert-ブトキシ-N,N,N’,N’-テトラメチルメタンジアミン(2.3g、13.00mmol)の混合物を、60℃で8時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、減圧下で濃縮して、(E)-2-((ジメチルアミノ)メチレン)-8-オキサスピロ[4.5]デカン-1-オン(1.2g、粗製)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 210[M+H]
ステップ5:2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]
Figure 2024505890000515
AcOH(2mL)及びトルエン(20mL)中の(E)-2-((ジメチルアミノ)メチレン)-8-オキサスピロ[4.5]デカン-1-オン(1.1g、5.3mmol)の溶液に、5-フルオロ-1H-ピラゾール-3-アミン(531mg、5.3mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(3:2)で溶出して、900mgの粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を減圧下で濃縮して、2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン](0.48g、収率37%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 248[M+H]
ステップ6:2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000516
トルエン(20mL)中の2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン](300mg、1.2mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(53mg、145.6μmol)、アセトキシ銅(30mg、242.6μmol)、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(574mg、1.8mmol)、TMSCN(602mg、6.1mmol)を添加した。得られた混合物を窒素下で25℃で3時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(3:2)で溶出して、2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボニトリル(105mg、収率27%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 273[M+H]
ステップ7:2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボン酸
Figure 2024505890000517
AcOH(10mL)中の2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボニトリル(123mg、385.6μmol)の撹拌溶液に、12M HCl(10mL)を添加した。得られた混合物を90℃で3時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物を水(50mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボン酸(105mg、収率79%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 292[M+H]
ステップ8:N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000518
ACN(13mL)中の2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボン酸(143mg、343.3μmol)の溶液に、5-アミノ-2-(ジフルオロメトキシ)ニコチノニトリル(方法M2のステップ1、95mg、514.9μmol)、TCFH(289mg、1.0mmol)、及びNMI(225mg、2.8mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボキサミド(53mg、収率34%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 459[M+H]
ステップ9:(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボキサミド、及び(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000519
53mgのN-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-2’,3’,5’,6,6’,7-ヘキサヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,4’-ピラン]-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IG、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 16分で40%B、波長:220/254nm、RT1(分):6.53、RT2(分):13.91、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:2mL、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例146(6.3mg、収率12%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例147(7.5mg、収率14%)を白色固体として得た。
実施例146:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.94(s,1H),8.68(d,J=2.4Hz,1H),8.66(s,1H),8.62(d,J=2.4Hz,1H),7.75(t,J=71.6Hz,1H),6.59(d,J=4.8Hz,1H),4.41-4.46(m,1H),3.89-3.99(m,2H),3.49-3.61(m,2H),2.82-2.92(m,1H),2.70-2.81(m,2H),2.46-2.49(m,1H),1.52-1.58(m,1H),1.41-1.46(m,1H).LC-MS:m/z 459.2[M+H]
実施例147:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.91(s,1H),8.69(d,J=2.7Hz,1H),8.66(s,1H),8.62(d,J=2.7Hz,1H),7.74(t,J=70.8Hz,1H),6.59(d,J=5.2Hz,1H),4.39-4.46(m,1H),3.89-3.98(m,2H),3.51-3.62(m,2H),2.82-2.93(m,1H),2.68-2.78(m,2H),2.44-2.48(m,1H),1.53-1.58(m,1H),1.42-1.47(m,1H).LC-MS:m/z 459.2[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000520
実施例148及び149:(R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000521
トルエン(2mL)中の5-ブロモ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-3-(トリフルオロメチル)ピリジン(55.8mg、190μmol)、及び2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(方法W2のステップ4、50mg、190μmol)の撹拌混合物に、キサントホス(22mg、38μmol)、Pd(dba)(34.8mg、38μmol)、CsCO(93mg、285.5μmol)、及びAl(OTf)(9mg、19μmol)を25℃で添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で110℃で12時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。反応混合物を水(50mL)で希釈した。得られた溶液をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド(11mg、収率13%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 475[M+H]
ステップ2:(R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000522
10mgのN-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,1’-シクロプロパン]-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SA、225cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.1%TFA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 9分で20%B、波長:254/220nm、RT1(分):5.93、RT2(分):8.13、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1.5mL、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例148(1mg、収率9%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例149(1.3mg、収率12.5%)を白色固体として得た。
実施例148:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.25(br,1H),9.03(d,J=2Hz,1H),8.81(d,J=2.4Hz,1H),8.62(s,1H),8.19(s,2H),6.87(s,1H),4.55-4.59(m,1H),2.70-2.74(m,1H),2.67-2.68(m,1H),2.11-2.16(m,2H),1.23-1.26(m,2H).LC-MS:m/z 475.1[M+H]
実施例149:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.23(br,1H),9.02(d,J=2Hz,1H),8.81(d,J=2.4Hz,1H),8.62(s,1H),8.19(s,2H),6.87(s,1H),4.55-4.59(m,1H),2.68-2.74(m,1H),2.56-2.60(m,1H),2.09-2.16(m,2H),1.19-1.26(m,2H).LC-MS:m/z 475.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000523
実施例150及び151:(R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000524
ACN(20mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、300mg、1.2mmol)の撹拌溶液に、6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-アミン(方法V1のステップ2、276mg、1.2mmol)、TCFH(1.4g、4.8mmol)、及びNMI(396mg、4.8mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(103mg、収率18.6%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 461[M+H]
ステップ2:(R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000525
100mgのN-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTアミロース-SA、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 12分で40%B、波長:254/220nm、RT1(分):5.17、RT2(分):8.61、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1.2mL、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例150(36.6mg、収率36%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例151(34.2mg、収率34%)を白色固体として得た。
実施例150:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.22(s,1H),9.04(s,1H),8.82(s,1H),8.67(s,1H),8.20(s,2H),6.58(d,J=4.2Hz,1H),4.46-4.51(m,1H),2.57-2.62(m,1H),2.28-2.41(m,1H),1.64(s,3H),1.57(s,3H).LCMS(ES,m/z):461.1[M+H]
実施例151:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.22(s,1H),9.04(s,1H),8.82(s,1H),8.67(s,1H),8.20(s,2H),6.58(d,J=4.5Hz,1H),4.46-4.51(m,1H),2.57-2.62(m,1H),2.28-2.41(m,1H),1.64(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS(ES,m/z):461.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000526
実施例152及び153:(S)-2’-フルオロ-N-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(R)-2’-フルオロ-N-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:2-(5-ブロモ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)プロパン-2-オール
Figure 2024505890000527
THF(20mL)中のメチル5-ブロモ-3-(トリフルオロメチル)ピコリネート(2g、7.0mmol)の撹拌溶液に、臭化メチルマグネシウム(15.5mL、THF中1M)を0℃で添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(3:1)で溶出して、2-(5-ブロモ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)プロパン-2-オール(1.4g、収率70%)を淡黄色の油として得た。LC-MS:m/z 284[M+H]
ステップ2:2’-フルオロ-N-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド
Figure 2024505890000528
ジオキサン(5mL)中の2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(方法A3のステップ2、40mg、153.7μmol)の溶液に、2-[5-ブロモ-3-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]プロパン-2-オール(87mg、307.4μmol)、CsCO(100mg、307.4μmol)、キサントホス(18mg、30.7μmol)、及びPd(dba)(16mg、15.4μmol)を添加した。得られた混合物を窒素下で100℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2’-フルオロ-N-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(14.6mg、収率20%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 464[M+H]
ステップ3:(S)-2’-フルオロ-N-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(R)-2’-フルオロ-N-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000529
12.5mgの2’-フルオロ-N-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SA、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 17分で20%B、波長:220/254nm、RT1(分):8.73、RT2(分):15.13、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1mL、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例153(2.8mg、収率22%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例152(2.7mg、収率22%)を白色固体として得た。
実施例152:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.79(s,1H),8.88(d,J=2.0Hz,1H),8.61(s,1H),8.49(d,J=2.4Hz,1H),6.59(d,J=4.8Hz,1H),5.21(s,1H),4.30-4.38(m,1H),3.04-3.23(m,2H),2.79-2.93(m,1H),2.63-2.75(m,1H),2.06-2.29(m,4H),1.51(s,6H).LC-MS:m/z 464.2[M+H]
実施例153:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:10.79(s,1H),8.88(d,J=2.0Hz,1H),8.61(s,1H),8.49(d,J=2.0Hz,1H),6.59(d,J=4.8Hz,1H),5.20(s,1H),4.33-4.36(m,1H),3.03-3.24(m,2H),2.79-2.92(m,1H),2.63-2.74(m,1H),2.04-2.28(m,4H),1.51(s,6H).LC-MS:m/z 464.2[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000530
実施例154及び155:(R)-2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(6-(メチルカルバモイル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(6-(メチルカルバモイル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(6-(メチルカルバモイル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000531
DMF(2mL)中の5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(方法E3のステップ4、160mg、352.6μmol)の溶液に、メチルアミン塩酸塩(36mg、529μmol)、EDCI(101mg、529μmol)、HOBT(72mg、529μmol)、及びDIEA(68mg、528.9μmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(6-(メチルカルバモイル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(60mg、収率36%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 467[M+H]
ステップ2:(R)-2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(6-(メチルカルバモイル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(6-(メチルカルバモイル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000532
60mgの2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(6-(メチルカルバモイル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SB、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 22分で15%B、波長:220/254nm、RT1(分):15.369、RT2(分):19.039、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.8mL、実行回数:6)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例154(19.2mg、収率32%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例155(19.3mg、収率32%)を白色固体として得た。
実施例154:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:11.02(s,1H),9.00(d,J=2.0Hz,1H),8.65(s,1H),8.57-8.61(m,2H),6.95(s,1H),4.42-4.46(m,1H),2.78(d,J=4.4Hz,3H),2.53-2.58(m,1H),2.30-2.38(m,1H),1.63(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 467.0[M+H]
実施例155:H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ:11.03(s,1H),9.00(d,J=2.0Hz,1H),8.65(s,1H),8.57-8.60(m,2H),6.95(s,1H),4.42-4.46(m,1H),2.78(d,J=4.8Hz,3H),2.53-2.58(m,1H),2.30-2.37(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 467.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000533
実施例156及び157:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:メチル(E)-1-(3-アミノ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-2-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート
Figure 2024505890000534
水(3.0L)中のプロパ-2-インアミド(206.5g、3.0mol)及び炭酸ナトリウム(186.4g、1.7mol)の溶液に、メチル2-オキソシクロペンタンカルボキシレート(250g、1.7mol)を0℃で滴加した。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。沈殿した固体を濾過によって収集して、メチル(E)-1-(3-アミノ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-2-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート(300g、収率80%)をオフホワイト固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 6.72-6.73(m,1H),5.71-5.75(m,1H),3.42(s,3H),2.39-2.46(m,1H),2.10-2.16(m,1H),1.93-2.00(m,1H),1.74-1.81(m,1H),1.55-1.65(m,2H).LC-MS:m/z 212[M+H]
ステップ2:1,5,6,7-テトラヒドロ-2H-シクロペンタ[b]ピリジン-2-オン
Figure 2024505890000535
12M HCl(100mL)中のメチル(E)-1-(3-アミノ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-2-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート(130g、615.5mmol)の溶液を、100℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却し、減圧下で濃縮した。残渣を水(600mL)で希釈した。1M 水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを7~8に調整した。沈殿した固体を濾過によって収集して、1,5,6,7-テトラヒドロ-2H-シクロペンタ[b]ピリジン-2-オン(58g、粗製)を淡黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.71(br,1H),7.31-7.36(m,1H),6.07-6.11(m,1H),2.59-2.71(m,4H),1.97-2.04(m,2H).LC-MS:m/z 136[M+H]
ステップ3:2-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン
Figure 2024505890000536
ホスホリルトリクロリド(400mL)中の1,5,6,7-テトラヒドロ-2H-シクロペンタ[b]ピリジン-2-オン(84g、621.5mmol)の混合物を、110℃で36時間撹拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1000mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×700mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン(67g、収率70%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 7.44(d,J=8.0Hz,1H),7.06(d,J=8.0Hz,1H),2.92-3.01(m,2H),2.89-2.90(m,2H),2.05-2.19(m,2H).LC-MS:m/z 154[M+H]
ステップ4:2-クロロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン
Figure 2024505890000537
THF(1000mL)中の2-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン(50g、325.5mmol)の撹拌混合物に、LDA(410mL、820mmol、2N)を窒素雰囲気下で-60℃で滴加した。混合物を-60℃で30分間撹拌した。次いで、THF(100mL)中のヨードメタン(277.2g、1.95mol)の溶液を-60℃で滴加した。混合物を-60℃で1時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム溶液(1000mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×1000mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1000mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:9)で溶出して、2-クロロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン(33g、収率60%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 168[M+H]
ステップ5:2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン
Figure 2024505890000538
THF(4000mL)中の2-クロロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン(80g、477.2mmol)の撹拌混合物に、LDA(715mL、1.43mol、2N)を窒素雰囲気下で0℃で滴加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、THF(100mL)中のヨードメタン(203.2g、1.43mol)の溶液を0℃で滴加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム溶液(4000mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×3000mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3000mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:8)で溶出して、2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン(33g、収率38%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 182[M+H]
ステップ6:2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン1-オキシド
Figure 2024505890000539
DCM(800mL)中の2-クロロ-7,7-ジメチル-5,6-ジヒドロシクロペンタ[b]ピリジン(38g、209.2mmol)の混合物に、3-クロロベンゾペルオキソ酸(180.5g、1.1mol)を0℃で何回かに分けて添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(500mL)でクエンチした。得られた溶液をDCM(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン1-オキシド(32g、収率77%)を淡黄色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ 7.29-7.38(m,1H),7.00-7.04(m,1H),2.87-2.92(m,2H),2.02-2.07(m,2H),1.54(s,6H).LC-MS:m/z 198[M+H]
ステップ7:2-クロロ-7,7-ジメチル-4-ニトロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン1-オキシド
Figure 2024505890000540
硫酸(64mL)中の2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン1-オキシド(32g、161.9mmol)の混合物に、硝酸(64mL)及び硫酸(64mL)の混合物を0℃で滴加した。得られた混合物を90℃で1時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却し、氷水(600mL)で希釈した。4N 水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを7~8に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×800mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、2-クロロ-7,7-ジメチル-4-ニトロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン1-オキシド(12g、収率30%)を淡黄色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ 8.22(s,1H),3.39-3.45(m,2H),2.11-2.17(m,2H),1.55(s,6H).LC-MS:m/z 243[M+H]
ステップ8:2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-4-アミン
Figure 2024505890000541
EtOH(30mL)及び水(9mL)中の2-クロロ-7,7-ジメチル-4-ニトロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン1-オキシド(4g、16.5mmol)の混合物に、Fe(4.6g、82.4mmol)及び塩化アンモニウム(4.4g、82.4mmol)を添加した。反応混合物を90℃で2時間撹拌した。25℃まで冷却した後、固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈し、得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-4-アミン(2.5g、収率71%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ 6.39(s,1H),4.11(br,2H),2.58-2.63(m,2H),1.97-2.07(m,2H),1.27(s,6H).LC-MS:m/z 197[M+H]
ステップ9:2-クロロ-4-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン
Figure 2024505890000542
ピリジン(200mL、70%)中のフッ化水素の溶液に、2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-4-アミン(10.0g、50.8mmol)を0℃で何回かに分けて添加した。混合物を0℃で15分間撹拌した。次いで、亜硝酸ナトリウム(27.0g、391.4mmol)を0℃で何回かに分けて添加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌し、次いで、100℃で更に0.5時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却し、氷及び0.5N 水酸化ナトリウム溶液(200mL)でクエンチした。得られた混合物を酢酸エチル(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:10)で溶出して、2-クロロ-4-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン(6.2g、収率57%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 200[M+H]
ステップ10:5-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン
Figure 2024505890000543
1,2-ジクロロエタン(50mL)中の2-クロロ-4-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン(5.5g、27.5mmol)の撹拌溶液に、NBS(5.4g、30.3mmol)及びAIBN(452mg、2.8mmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で80℃で1時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、5-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン(6.4g、収率83%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 278[M+H]
ステップ11:2-クロロ-4-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-5-カルボニトリル
Figure 2024505890000544
THF(40mL)中の5-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン(6.4g、23.0mmol)の撹拌溶液に、TMSCN(11.4g、114.9mmol)及びTBAF(68.9mL、THF中1M)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(80mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、2-クロロ-4-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-5-カルボニトリル(3.2g、収率62%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 225[M+H]
ステップ12:4-フルオロ-7,7-ジメチル-2-(2-オキソプロピル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-5-カルボニトリル
Figure 2024505890000545
アセトン(50mL)中の2-クロロ-4-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-5-カルボニトリル(2.0g、8.9mmol)の溶液に、リン酸カリウム(4.7g、22.2mmol)、Pd(OAc)(1.4g、1.8mmol)、及びS-Phos(1.5g、3.6mmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で90℃で2時間撹拌した。25℃まで冷却した後、固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、4-フルオロ-7,7-ジメチル-2-(2-オキソプロピル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-5-カルボニトリル(1.2g、収率55%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 247[M+H]
ステップ13:5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000546
ジオキサン(5mL)中のエチル(E)-N-((メシチルスルホニル)オキシ)アセトイミデート(2.5g、8.8mmol)の撹拌溶液に、過塩素酸(1.7g、16.8mmol、70%)を窒素雰囲気下で0℃で滴加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で0℃で30分間撹拌した。次いで、水(12mL)を0℃で滴加した。沈殿した固体を収集し、DCM(50mL)で希釈した。有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させて、混合物(M1)を得た。DCM(20mL)中の4-フルオロ-7,7-ジメチル-2-(2-オキソプロピル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-5-カルボニトリル(1.2g、4.9mmol)の撹拌溶液に、混合物(M1)を窒素雰囲気下で0℃で滴加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で25℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH(20mL)で希釈した。次いで、KCO(2.4g、17.6mmol)を0℃で何回かに分けて添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を水(150mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:10)で溶出して、5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボニトリル(170mg、収率12%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 244[M+H]
ステップ14:5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000547
12M HCl(2mL)及びAcOH(2mL)中の5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボニトリル(170mg、698.9μmol)の撹拌溶液に、100℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。反応混合物を水(20mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボン酸(170mg、収率92%)を紫色固体として得た。LC-MS:m/z 263[M+H]
ステップ15:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000548
DCM(10mL)中の5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボン酸(170mg、648.2μmol)の撹拌溶液に、ピリジン(512.7mg、6.5mmol)及びホスホリルトリクロリド(298mg、1.9mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法A1のステップ2、316.9mg、1.6mmol)を添加し、得られた混合物を25℃で3時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミド(50mg、収率17%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 440[M+H]
ステップ16:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000549
50mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-5-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:カラム:CHIRALPAK IA、225cm、20μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 6.5分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):4.17、RT2(分):5.51、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.3mL、実行回数:6)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例156(10.0mg、収率20%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例157(11.5mg、収率23%)を白色固体として得た。
実施例156:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.06(s,1H),8.71(d,J=2.0Hz,1H),8.57(d,J=2.4Hz,1H),8.17(s,2H),7.31(d,J=9.6Hz,1H),6.42(s,1H),4.35-4.39(m,1H),2.58-2.59(m,1H),2.41(s,3H),2.24-2.28(m,1H),1.65(s,3H),1.58(s,3H).LC-MS:m/z 440.0[M+H]
実施例157:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.06(s,1H),8.71(d,J=2.4Hz,1H),8.57(d,J=2.0Hz,1H),8.16(s,2H),7.31(d,J=9.6Hz,1H),6.42(s,1H),4.35-4.39(m,1H),2.58-2.60(m,1H),2.41(s,3H),2.24-2.28(m,1H),1.65(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS:m/z 440.0[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000550
実施例158及び159:(S)-2’-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((S)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(R)-2’-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((S)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:(R)-1-(2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エタン-1-オール及び(S)-1-(2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エタン-1-オール
Figure 2024505890000551
1.1gの1-(2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エタン-1-オール(方法Y1のステップ8)を、キラルSFC精製(カラム:OptiChiral-C9-5、325cm、5μm、移動相A:CO2、移動相B:ACN:MEOH=2:1(0.1% 2M NH3.MEOH)、流速:70mL/分、勾配:アイソクラティック 50%B、カラム温度(℃):35、背圧(bar):100、波長:220nm、RT1(分):5.31、RT2(分):9.03、試料溶媒:MeOH-----分取、注入量:4.8mL、実行回数:13)に送った。第1の溶出異性体を濃縮して、(R)-1-(2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エタン-1-オール(方法E4のステップ1-1、450mg)を淡黄色の油として得た。LC-MS:m/z 240[M+H].第2の溶出異性体を濃縮して、(S)-1-(2-(5-アミノ-3-クロロピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エタン-1-オール(方法E4のステップ1-2、400mg)を淡黄色の油として得た。LC-MS:m/z 240[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
ステップ2:(Z)-6-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[3.4]オクタン-5-オン
Figure 2024505890000552
DMF-DMA(20mL)中のスピロ[3.4]オクタン-5-オン(5g、40.2mmol)の混合物を、100℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、(Z)-6-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[3.4]オクタン-5-オン(7g、粗製)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 180[M+H]
ステップ3:2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]
Figure 2024505890000553
AcOH(20mL)中の(Z)-6-((ジメチルアミノ)メチレン)スピロ[3.4]オクタン-5-オン(1g、5.5mmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-1H-ピラゾール-3-アミン(786mg、6.6mmol)を25℃で添加した。得られた混合物を100℃で1時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン](600mg、収率44%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 234[M+H]
ステップ4:2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボニトリル
Figure 2024505890000554
トルエン(200mL)中の2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン](1.0g、4.3mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(230mg、641μmol)、アセトキシ銅(100mg、855μmol)、N-(ベンゼンスルホニル)-N-フルオロ-ベンゼンスルホンアミド(2.2g、6.4mmol)、及びTMSCN(2.1g、21.2mmol)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボニトリル(320mg、収率30%)を黄色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):259[M+H]
ステップ5:2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボン酸
Figure 2024505890000555
AcOH(2mL)中の2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボニトリル(320mg、1.2mmol)の撹拌溶液に、12M HCl(2mL)を添加した。得られた混合物を100℃で1時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(30mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボン酸(150mg、収率45%)を黄色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):278[M+H]
ステップ6:(S)-6-(4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000556
DMF(2mL)中の(S)-1-(2-(5-アミノ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エタン-1-オール(方法E4のステップ1-2、240mg、0.6mmol)の撹拌溶液に、TBSCl(108mg、0.7mmol)及びイミダゾール(204mg、3.0mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、(S)-6-(4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-アミン(90mg、収率38%)を淡黄色固体として得た。LC-MS:m/z 388[M+H]
ステップ7:N-(6-(4-((S)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)-2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド
Figure 2024505890000557
ACN(10mL)中の(S)-6-(4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-アミン(76mg、216.3μmol)の撹拌溶液に、2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボン酸(60mg、216.7μmol)、TCFH(242mg、0.8mmol)、及びNMI(106mg、1.3mmol)を添加した。混合物を25℃で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(6-(4-((S)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)-2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(100mg、収率62%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 613[M+H]
ステップ8:2’-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((S)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド
Figure 2024505890000558
THF(10mL)中のN-(6-(4-((S)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-クロロピリジン-3-イル)-2’-クロロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(90mg、146.7μmol)の撹拌溶液に、TBAF(904μL、THF中1M)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2’-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((S)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド(50mg、収率64%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 499[M+H]
ステップ9:(S)-2’-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((S)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(R)-2’-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((S)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000559
50mgの2’-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((S)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、225cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH3-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 17分で30%B、波長:220/254nm、RT1(分):12.07、RT2(分):15.37、試料溶媒:ETOH:DCM=1:1、注入量:1mL、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例158(7.6mg、収率15%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例159(9.9mg、収率19%)を白色固体として得た。
実施例158:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.03(s,1H),8.70(d,J=2.1Hz,1H),8.64(s,1H),8.54(d,J=2.1Hz,1H),8.02(s,1H),6.97(s,1H),5.52(d,J=5.1Hz,1H),4.92-4.96(m,1H),4.39(dd,J=5.1,8.7Hz,1H),3.12-3.29(m,2H),2.90(dd,J=8.4,13.2Hz,1H),2.70(dd,J=5.4,13.5Hz,1H),2.00-2.30(m,4H),1.45(d,J=6.6Hz,3H).LC-MS:m/z 499.1[M+H]
実施例159:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.04(s,1H),8.70(d,J=2.4Hz,1H),8.64(s,1H),8.54(d,J=2.4Hz,1H),8.02(s,1H),6.97(s,1H),5.52(d,J=5.1Hz,1H),4.92-4.96(m,1H),4.39(dd,J=5.1,8.7Hz,1H),3.12-3.21(m,2H),2.90(dd,J=8.7,13.5Hz,1H),2.72(dd,J=5.4,13.5Hz,1H),2.00-2.30(m,4H),1.46(d,J=6.6Hz,3H).LC-MS:m/z 499.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000560
実施例160及び161:(S)-2’-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((R)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド、及び(R)-2’-クロロ-N-(5-クロロ-6-(4-((R)-1-ヒドロキシエチル)-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
(R)-1-(2-(5-アミノ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エタン-1-オール(方法E4のステップ1-1)を使用して、実施例158及び159と同様に表題化合物を合成した。最終化合物を、キラルHPLC(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 16.5分で50%B、波長:254/220nm、RT1(分):11.46、RT2(分):14.74、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.8mL、実行回数:3)によって精製した。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例160(9.8mg、収率38.8%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例161(6mg、収率23.8%)を白色固体として得た。
実施例160:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.05(s,1H),8.70(d,J=2.4Hz,1H),8.65(s,1H),8.54(d,J=2.4Hz,1H),8.02(s,1H),6.97(s,1H),5.53(br,1H),4.92-4.97(m,1H),4.40(dd,J=5.2,8.8Hz,1H),3.10-3.21(m,2H),2.90(dd,J=8.8,13.2Hz,1H),2.70(dd,J=5.2,13.2Hz,1H),2.20-2.22(m,4H),1.45(d,J=6.8Hz,3H).LC-MS:m/z 499.1[M+H]
実施例161:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.05(s,1H),8.70(d,J=2.4Hz,1H),8.65(s,1H),8.54(d,J=2.4Hz,1H),8.03(s,1H),6.97(s,1H),5.53(br,1H),4.92-4.98(m,1H),4.40(dd,J=5.2,8.8Hz,1H),3.10-3.21(m,2H),2.90(dd,J=8.8,13.2Hz,1H),2.70(dd,J=5.2,13.2Hz,1H),2.20-2.22(m,4H),1.45(d,J=6.4Hz,3H).LC-MS:m/z 499.1[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000561
実施例162:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-(オキセタン-3-イル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:5-ブロモ-3-クロロ-2-(2-(オキセタン-3-イル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン及び5-ブロモ-3-クロロ-2-(1-(オキセタン-3-イル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンの混合物
Figure 2024505890000562
DMF(10mL)中の5-ブロモ-3-クロロ-2-(2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン(方法W3のステップ1、1.0g、3.8mmol)の撹拌溶液に、3-ヨードオキセタン(1.4g、7.6mmol)及びKCO(1.1g、7.6mmol)を添加した。混合物を90℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物を水(50mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、5-ブロモ-3-クロロ-2-(2-(オキセタン-3-イル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン及び5-ブロモ-3-クロロ-2-(1-(オキセタン-3-イル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンの混合物(600mg、収率50%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 316[M+H]
ステップ2:N-(5-クロロ-6-(2-(オキセタン-3-イル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン及びN-(5-クロロ-6-(1-(オキセタン-3-イル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン
Figure 2024505890000563
ジオキサン(20mL)中の5-ブロモ-3-クロロ-2-(2-(オキセタン-3-イル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン及び5-ブロモ-3-クロロ-2-(1-(オキセタン-3-イル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン(600mg、1.9mmol)の混合物の撹拌溶液に、ジフェニルメタンイミン(688mg、3.8mmol)、CsCO(1.2g、3.8mmol)、キサントホス(439mg、0.8mmol)、及びPd(dba)(393mg、0.4mmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で100℃で2時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却し、水(50mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、N-(5-クロロ-6-(2-(オキセタン-3-イル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン(280mg、収率18%)を黄色の油として得、N-(5-クロロ-6-(1-(オキセタン-3-イル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン(方法G4のステップ2-i、120mg、収率15%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 417[M+H]
ステップ3:5-クロロ-6-(2-(オキセタン-3-イル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000564
MeOH(10mL)中のN-(5-クロロ-6-(2-(オキセタン-3-イル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン(280mg、671μmol)の撹拌溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(93mg、1.3mmol)及び酢酸ナトリウム(107mg、1.3mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、5-クロロ-6-(2-(オキセタン-3-イル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-アミン(100mg、収率59%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.02(d,J=2.4Hz,1H),7.11(d,J=2.4Hz,1H),6.18-6.25(m,1H),6.15(s,2H),5.05-5.13(m,2H),4.95-5.00(m,2H).LC-MS:m/z 253[M+H]
ステップ4:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2-(オキセタン-3-イル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000565
ACN(10mL)中の5-クロロ-6-(2-(オキセタン-3-イル)-2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-アミン(100mg、395μmol)の溶液に、2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法A1のステップ6、104mg、395μmol)、TCFH(442mg、1.6mmol)、及びNMI(131mg、1.6mmol)を添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例162(2.4mg、収率1%)を白色固体として得た。
実施例162:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.04(s,1H),8.88(d,J=2.2Hz,1H),8.65(s,1H),8.53(d,J=2.2Hz,1H),6.95(s,1H),6.26-6.53(m,1H),5.13-5.14(m,2H),4.99-5.01(m,2H),4.44-4.47(m,1H),2.58-2.67(m,1H),2.31-2.34(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 500.0[M+H]
Figure 2024505890000566
実施例163:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(1-(オキセタン-3-イル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
N-(5-クロロ-6-(1-(オキセタン-3-イル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン(方法G4のステップ2-i)を使用して、実施例162と同様に表題化合物を合成した。
実施例163:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.10(s,1H),8.89(d,J=2.0Hz,1H),8.64(s,1H),8.53(d,J=2.0Hz,1H),6.95(s,1H),5.85-5.90(m,1H),4.98-4.99(m,4H),4.44-4.48(m,1H),2.55-2.60(m,1H),2.11-2.34(m,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 500.0[M+H]
Figure 2024505890000567
実施例164:2-クロロ-N-(6-(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-カルボニル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:2-クロロ-N-(6-(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-カルボニル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000568
DMF(0.5mL)中の5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(方法E3のステップ4、30mg、66.1μmol)の溶液に、3,3-ジフルオロアゼチジン塩化水素塩(10mg、79.3μmol)、EDCI(19mg、99.2μmol)、HOBT(13mg、99.2μmol)、及びDIEA(43mg、330.5μmol)を添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥して、実施例164(4.1mg、収率12%)を黄色固体として得た。
実施例164:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.12(s,1H),9.01(d,J=2.4Hz,1H),8.65(s,1H),8.63(d,J=2.0Hz,1H),6.95(s,1H),4.53-4.63(m,4H),4.45(dd,J=6.0,9.2Hz,1H),2.52-2.59(m,1H),2.32(dd,J=6.4,13.2Hz,1H),1.63(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 529.1[M+H]
Figure 2024505890000569
実施例165:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,3’-オキセタン]-6-カルボキサミド
ステップ1:メチル1-((ベンジルオキシ)メチル)-2-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート
Figure 2024505890000570
THF(200mL)中のメチル2-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート(20g、140.8mmol)の撹拌溶液に、NaH(6.8g、169.1mmol、鉱物油中60%)を0℃で何回かに分けて添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。((クロロメトキシ)メチル)ベンゼン(26.4g、169.1mmol)を0℃で滴加し、得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(600mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、メチル1-((ベンジルオキシ)メチル)-2-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート(15g、収率40%)を黄色の油として得た。LC-MS(ES,m/z):263[M+H]
ステップ2:2-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000571
THF(200mL)中のメチル1-((ベンジルオキシ)メチル)-2-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート(20g、76.3mmol)の撹拌混合物に、LDA(45.8mL、91.6mmol、THF中2M)を0℃で滴加し、それを0℃で1時間撹拌した。水素化リチウムアルミニウム(4.4g、115.8mmol)を何回かに分けて添加し、反応混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を氷水(500mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。合わせた有機層をブライン(700mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1-オン(12g、収率67%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 235[M+H]
ステップ3:2,2-ビス(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000572
MeOH(350mL)中の2-((ベンジルオキシ)メチル)-2-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1-オン(12g、51.3mmol)の混合物に、炭素上のPd(OH)(4g、10%)を添加した。得られた混合物を水素雰囲気下で25℃で4時間撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1-オン(4g、収率54%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 145[M+H]
ステップ4:2,2-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)シクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000573
DCM(100mL)中の2,2-ビス(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1-オン(4g、27.8mmol)の撹拌溶液に、TBSCl(10.5g、69.5mmol)及びイミダゾール(5.7g、83.4mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(300mL)でクエンチし、DCM(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:10)で溶出して、2,2-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)シクロペンタン-1-オン(7.5g、収率72%)を淡黄色の油として得た。LC-MS:m/z 373[M+H]
ステップ5:(E)-2,2-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)シクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000574
DMF-DMA(60mL)中の2,2-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)シクロペンタン-1-オン(7.5g、20.1mmol)の溶液を、100℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:10)で溶出して、(E)-2,2-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)シクロペンタン-1-オン(6g、収率70%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 428[M+H]
ステップ6:8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2024505890000575
トルエン(50mL)中の(E)-2,2-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)シクロペンタン-1-オン(6g、14.1mmol)の撹拌溶液に、5-クロロ-1H-ピラゾール-3-アミン(1.7g、14.1mmol)及びAcOH(5mL)を25℃で添加した。得られた混合物を95℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:5)で溶出して、8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(5.3g、収率78%)を黄色の油として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:8.64(s,1H),6.94(s,1H),4.46(d,J=9.6Hz,2H),3.89(d,J=9.6Hz,2H),3.05-3.14(m,2H),2.43-2.51(m,2H),0.85(s,18H),0.05(s,6H),0.21(s,6H).LC-MS(ES,m/z):482[M+H]
ステップ7:8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000576
トルエン(300mL)中の8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(5.3g、11.1mmol)の撹拌溶液に、(4R)-4-ベンジル-2-[1-[(4R)-4-ベンジル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル]-1-メチル-エチル]-4,5-ジヒドロオキサゾール(L、470mg、1.3mmol)、アセトキシ銅(283mg、2.3mmol)、N-フルオロ-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(5.3g、16.7mmol)、及びTMSCN(5.7g、55.6mmol)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:5)で溶出して、8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(2.9g、収率52%)を淡黄色固体として得た。LC-MS:m/z 507[M+H]
ステップ8:8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000577
DMSO(15mL)中の8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(2g、3.9mmol)の撹拌溶液に、KCO(1.2g、7.8mmol)及びH(0.9g、7.8mmol、水中30%)を添加した。反応混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(1.2g、収率58%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 525[M+H]
ステップ9:8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000578
トルエン(15mL)中の8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(300mg、571.2μmol)の撹拌溶液に、キサントホス(66mg、114.2μmol)、Pd(dba)(104mg、114.2μmol)、CsCO(279mg、856.8μmol)、Al(OTf)(27mg、57.1μmol)、及び5-ブロモ-3-クロロ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン(178mg、685.4μmol)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で110℃で4時間撹拌した。反応混合物を水(150mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(2:1)で溶出して、8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(150mg、収率22%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 703[M+H]
ステップ10:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ビス(ヒドロキシメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000579
DCM(10mL)中の8,8-ビス(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(150mg、213.1μmol)の撹拌溶液に、TFA(2mL)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で25℃で4時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、MeOH/DCM(1:10)で溶出して、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ビス(ヒドロキシメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(70mg、収率48%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 475[M+H]
ステップ11:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-6,7-ジヒドロスピロ[シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-8,3’-オキセタン]-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000580
THF(10mL)中の2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8,8-ビス(ヒドロキシメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(100mg、215.8μmol)の撹拌溶液に、トリフェニルホスファン(113mg、431.6μmol)、ビス((2-メチルプロパンチオイル)チオ)亜鉛(L1、99mg、323.7μmol)、及びジエチル(E)-ジアゼン-1,2-ジカルボキシレート(75mg、431.6μmol)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(80mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×80mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(2:1)で溶出して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、実施例165(10mg、収率10%)を白色固体として得た。
実施例165:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.11(br,1H),8.70(s,1H),8.69(d,J=2.1Hz,1H),8.54(d,J=2.1Hz,1H),8.16(s,2H),7.03(s,1H),5.54(d,J=6.0Hz,1H),5.39(d,J=6.0Hz,1H),4.68(d,J=6.0Hz,1H),4.60(d,J=6.0Hz,1H),4.39-4.43(m,1H),2.92-3.06(m,2H).LC-MS:m/z 456.9[M+H]
Figure 2024505890000581
実施例166:N-(7-(tert-ブチル)-5-オキソ-5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド
ステップ1:1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール
Figure 2024505890000582
トルエン(30mL)中の2,5-ジブロモ-3-クロロピリジン(5g、18.4mmol)の撹拌溶液に、n-BuLi(8.2mL、2.5N)を窒素雰囲気下で-78℃で滴加した。反応混合物を-78℃で0.5時間撹拌した。ピバルアルデヒド(1.9g、22.1mmol)を-78℃で滴加した。それを-78℃で1時間撹拌し、次いで、25℃まで温め、16時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(5.13g、収率62%)を無色の油として得た。LC-MS:m/z 278[M+H]
ステップ2:1-(3-クロロ-5-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピリジン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール
Figure 2024505890000583
ジオキサン(40mL)中の1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(2g、7.2mmol)の撹拌混合物に、ジフェニルメタンイミン(1.3g、7.2mmol)、CsCO(4.7g、14.3mmol)、キサントホス(831mg、1.4mmol)、及びPd(dba)(747mg、721.7μmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で100℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却し、水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:9)で溶出して、1-(3-クロロ-5-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピリジン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(1.9g、収率69%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 379[M+H]
ステップ3:7-(tert-ブチル)-3-((ジフェニルメチレン)アミノ)フロ[3,4-b]ピリジン-5(7H)-イミン
Figure 2024505890000584
DMF(20mL)中の1-(3-クロロ-5-((ジフェニルメチレン)アミノ)ピリジン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オール(1.5g、4mmol)の撹拌溶液に、Zn(CN)(512mg、4.3mmol)、Zn(13mg、198.4μmol)、RuPhos-Pd G2(332mg、396.8μmol)、及びRuPhos(185mg、396.8μmol)を添加した。得られた混合物を窒素下で130℃で1.2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却し、水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、7-(tert-ブチル)-3-((ジフェニルメチレン)アミノ)フロ[3,4-b]ピリジン-5(7H)-イミン(380mg、収率26%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 370[M+H]
ステップ4:7-(tert-ブチル)-5-イミノ-5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000585
THF(5mL)中の7-(tert-ブチル)-3-((ジフェニルメチレン)アミノ)フロ[3,4-b]ピリジン-5(7H)-イミン(100mg、271μmol)の撹拌溶液に、2M HCl(300μL)を添加した。混合物を25℃で10分間撹拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、7-(tert-ブチル)-5-イミノ-5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-アミン(35mg、収率63%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 206[M+H]
ステップ5:N-(7-(tert-ブチル)-5-オキソ-5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)-2’-フルオロ-6’,7’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,8’-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン]-6’-カルボキサミド
Figure 2024505890000586
方法Z2のステップ5と同様に、実施例166(3mg、収率4%)を白色固体として得た。
実施例166:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.95(s,1H),8.98(t,J=2.4Hz,1H),8.62(d,J=2.4Hz,1H),8.55(t,J=2.4Hz,1H),6.58(d,J=4.8Hz,1H),5.31(s,1H),4.37(dd,J=5.2,8.8Hz,1H),3.07-3.18(m,2H),2.84-2.90(m,1H),2.66-2.72(m,1H),2.07-2.25(m,4H),0.99(s,9H).LC-MS:m/z 450[M+H]
Figure 2024505890000587
実施例167及び168:(シス)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(トランス)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:1,2-ビス((トリメチルシリル)オキシ)シクロペンタ-1-エン
Figure 2024505890000588
トルエン(3000mL)中のナトリウム(107.6g、4.6mol)の撹拌溶液に、グルタル酸ジメチル(150g、936.5mmol)及びクロロトリメチルシラン(508.7g、4.6mol)を25℃で添加した。得られた混合物を105℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮し、1,2-ビス((トリメチルシリル)オキシ)シクロペンタ-1-エン(180g、粗製)を油として得た。LC-MS:m/z 245[M+H]
ステップ2:2-(ベンジルオキシ)シクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000589
HCl(112mL、ジエチルエーテル中4.0M)中のフェニルメタノール(91.3g、845.0mmol)の撹拌溶液に、1,2-ビス((トリメチルシリル)オキシ)シクロペンタ-1-エン(180g、736.27mmol)を0℃で添加した。反応混合物を50℃で4時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、2-(ベンジルオキシ)シクロペンタン-1-オン(110g、収率78%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 191[M+H]
ステップ3:2-(ベンジルオキシ)-1-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オール
Figure 2024505890000590
THF(2000mL)中の2-(ベンジルオキシ)シクロペンタン-1-オン(110g、578.2mmol)の撹拌溶液に、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(164.4g、1156.4mmol)及びTBAF(2.9L、THF中1M)を0℃で何回かに分けて添加した。反応混合物を25℃で4時間撹拌した。反応物を水(2000mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×2000mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×2000mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:4)で溶出して、2-(ベンジルオキシ)-1-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オール(30g、収率11%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 261[M+H]
ステップ4:(((2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンチル)オキシ)メチル)ベンゼン
Figure 2024505890000591
DMF(400mL)中の2-(ベンジルオキシ)-1-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オール(30g、115.2mmol)の撹拌混合物に、NaH(9.2g、230mmol、鉱物油中60%)を0℃で添加した。得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、ヨードエタン(53.9g、345.8mmol)を添加した。混合物を25℃で4時間撹拌した。反応混合物を水(600mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:5)で溶出して、(((2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンチル)オキシ)メチル)ベンゼン(30g、収率51%)を黄色の油として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:7.46-7.25(m,5H),4.75(d,J=12Hz,1H),4.62(d,J=12Hz,1H),4.01(t,J=7.5Hz,1H),3.71-3.85(m,2H),2.01-2.15(m,2H),1.80-1.95(m,2H),1.48-1.64(m,1H),1.28(t,J=7.0Hz,3H),0.89-0.97(m,1H).LC-MS:m/z 289[M+H]
ステップ5:2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オール
Figure 2024505890000592
MeOH(500mL)中の(((2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンチル)オキシ)メチル)ベンゼン(30g、104.0mmol)の撹拌溶液に、炭素上のPd(OH)(3.0g、10%)を添加した。反応混合物を水素雰囲気下で25℃で1時間撹拌した。固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮して、2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オール(16g、収率54%)を黄色の油として得た。H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ 4.12-4.32(m,1H),3.78-3.86(m,2H),2.69(br,1H),2.04-2.17(m,1H),1.80-2.08(m,2H),1.55-1.71(m,2H),1.25(t,J=6.9,3H),0.81-0.90(m,1H).LC-MS:m/z 199[M+H]
ステップ6:2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000593
DCM(300mL)中の2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オール(16g、80.7mmol)の撹拌溶液に、デス・マーティンペルヨージナン(68.5g、161.4mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。固体を濾別した。濾液をDCM(300mL)で希釈した。得られた溶液を飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液(300mL)及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:9)で溶出して、2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オン(7.7g、収率35%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 197[M+H]
ステップ7:(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オン
Figure 2024505890000594
DMF-DMA(80mL)中の2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オン(7.7g、39.2mmol)の溶液を、60℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。得られた溶液を減圧下で濃縮して、(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オン(10g、粗製)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 252[M+H]
ステップ8:2-クロロ-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2024505890000595
トルエン(200mL)中の(Z)-5-((ジメチルアミノ)メチレン)-2-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)シクロペンタン-1-オン(10g、39.8mmol)の溶液に、3-クロロ-1H-ピラゾール-5-アミン(4.6g、39.8mmol)及びAcOH(20mL)を添加した。得られた混合物を95℃で16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2-クロロ-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(5g、収率38%)を黄色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.74(s,1H),7.07(s,1H),3.55-3.67(m,1H),2.98-3.24(m,3H),2.50-2.72(m,2H),1.12(t,J=6.9Hz,3H).LC-MS:m/z 306[M+H]
ステップ9:2-クロロ-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-オン
Figure 2024505890000596
ACN(200mL)中の2-クロロ-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(5g、16.3mmol)の溶液に、2-ヒドロキシイソインドリン-1,3-ジオン(13.3g、81.7mmol)及びtert-ブチルヒドロペルオキシド(31.5g、245.3mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で72時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈した。得られた溶液を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、2-クロロ-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-オン(1.4g、収率26%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 320[M+H]
ステップ10:2-クロロ-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-6-((トリメチルシリル)オキシ)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000597
ACN(20mL)中の2-クロロ-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-オン(500mg、1.6mmol)の溶液に、ヨウ化亜鉛(II)(2.5g、7.8mmol)及びTMSCN(4.7g、46.9mmol)を25℃で添加した。得られた混合物を50℃で16時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却し、水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2-クロロ-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-6-((トリメチルシリル)オキシ)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(500mg、粗製)を褐色固体として得た。LC-MS:m/z 419[M+H]
ステップ11:2-クロロ-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000598
ヨウ化水素酸(5mL、水中57%)中の2-クロロ-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-6-((トリメチルシリル)オキシ)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(200mg、477μmol)の溶液を、90℃で4時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却し、チオ硫酸ナトリウム水溶液(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、DCM/MeOH(5:1)で溶出して、2-クロロ-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(50mg、収率29%)を褐色固体として得た。LC-MS:m/z 350[M+H]
ステップ12:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000599
方法Z2のステップ5と同様に、表題化合物(5.1mg、収率3%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 527[M+H]
ステップ13:(シス)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(トランス)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000600
4mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-8-エトキシ-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、アキラルSFC精製(カラム:DAICEL DCpak P4VP、225cm、5μm、移動相A:CO2、移動相B:MeOH(0.1% 2M NH3-MEOH)、流速:50mL/分、アイソクラティック 37%B、カラム温度(℃):35、背圧(bar):100、波長:254nm、RT1(分):2.84、RT2(分):4.58、試料溶媒:MeOH--HPLC、注入量:1.5mL、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例167(2mg、収率49%)を黄色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例168(0.8mg、収率19%)を黄色固体として得た。
実施例167:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.26(s,1H),8.82(s,1H),8.73(d,J=2Hz,1H),8.60(d,J=2Hz,1H),8.18(s,2H),7.16(s,1H),4.46(t,J=7.6Hz,1H),3.70-3.74(m,1H),3.12-3.18(m,1H),3.02-3.08(m,1H),2.86-2.96(m,1H),1.17(t,J=6.8Hz,3H).LC-MS:m/z 527.0[M+H]
実施例168:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.20(s,1H),8.85(s,1H),8.72(d,J=2Hz,1H),8.56(d,J=2Hz,1H),8.18(s,2H),7.16(s,1H),4.69(t,J=7.6Hz,1H),3.57-3.61(m,1H),3.17-3.20(m,1H),3.02-3.08(m,1H),2.87-2.91(m,1H),1.11(t,J=6.8Hz,3H).LC-MS:m/z 527.0[M+H]
分離した各異性体についての立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000601
実施例169及び170:(R)-N-(4-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(4-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:2-クロロ-5-(ジフルオロメトキシ)-4-ヨードピリジン
Figure 2024505890000602
DMF(20mL)中の6-クロロ-4-ヨードピリジン-3-オール(2g、7.8mmol)の撹拌溶液に、ナトリウム2-クロロ-2,2-ジフルオロアセテート(2.4g、15.7mmol)及びCsCO(5.1g、15.7mmol)を添加した。反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応物を水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1/9)で溶出して、2-クロロ-5-(ジフルオロメトキシ)-4-ヨードピリジン(2g、収率83%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:8.26(s,1H),8.19(s,1H),7.35(t,J=72.5Hz,1H).LC-MS:m/z 306[M+H]
ステップ2:2-クロロ-5-(ジフルオロメトキシ)イソニコチノニトリル
Figure 2024505890000603
NMP(10mL)中の2-クロロ-5-(ジフルオロメトキシ)-4-ヨードピリジン(1.8g、5.9mmol)の撹拌溶液に、CuCN(1.1g、11.8mmol)を添加した。得られた混合物を120℃で16時間撹拌した。反応物を水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1/4)で溶出して、2-クロロ-5-(ジフルオロメトキシ)イソニコチノニトリル(900mg、収率75%)を無色の油として得た。H NMR(400MHz,Chloroform-d)δ:8.56(s,1H),7.64(s,1H),6.73(t,J=70.8Hz,1H).LC-MS:m/z 205[M+H]
ステップ3:5-(ジフルオロメトキシ)-2-((ジフェニルメチレン)アミノ)イソニコチノニトリル
Figure 2024505890000604
ジオキサン(10mL)中の2-クロロ-5-(ジフルオロメトキシ)イソニコチノニトリル(900mg、4.4mmol)の撹拌溶液に、ジフェニルメタンイミン(797mg、4.4mmol)、CsCO(2.9g、8.8mmol)、キサントホス(509mg、879.9μmol)、及びPd(dba)(911mg、880μmol)を添加した。得られた混合物を窒素下で100℃で3時間撹拌した。反応物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、5-(ジフルオロメトキシ)-2-((ジフェニルメチレン)アミノ)イソニコチノニトリル(800mg、収率52%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 350[M+H]
ステップ4:2-アミノ-5-(ジフルオロメトキシ)イソニコチノニトリル
Figure 2024505890000605
MeOH(8mL)中の5-(ジフルオロメトキシ)-2-((ジフェニルメチレン)アミノ)イソニコチノニトリル(400mg、1.2mmol)の溶液に、酢酸ナトリウム(234mg、2.9mmol)及び塩酸ヒドロキシルアミン(166mg、2.4mmol)を添加した。得られた混合物を70℃で1時間撹拌した。反応物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-アミノ-5-(ジフルオロメトキシ)イソニコチノニトリル(80mg、収率37%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 186[M+H]
ステップ5:N-(4-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000606
DCM(2mL)中の2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(方法O1のステップ3、39mg、156μmol)の撹拌溶液に、ピリジン(123mg、1.6mmol)及びホスホリルトリクロリド(72mg、469.4μmol)を0℃で添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。2-アミノ-5-(ジフルオロメトキシ)イソニコチノニトリル(35mg、188μmol)を添加し、得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、N-(4-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(30mg、収率46%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 417[M+H]
ステップ6:(R)-N-(4-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-N-(4-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000607
36mgのN-(4-シアノ-5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SA、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 13分で40%B、波長:220/254nm、RT1(分):4.66、RT2(分):10.80、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1.5mL、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例169(17.8mg、収率49%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例170(11.0mg、収率30%)を白色固体として得た。
実施例169:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.50(s,1H),8.63(s,1H),8.57(s,1H),8.46(s,1H),7.44(t,J=72.0Hz,1H),6.55(d,J=4.8Hz,1H),4.51(dd,J=9.2,6.0Hz,1H),2.51-2.56(m,1H),2.26-2.31(m,1H),1.61(s,3H),1.53(s,3H).LC-MS:m/z 417[M+H]
実施例170:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.50(s,1H),8.63(s,1H),8.57(s,1H),8.46(s,1H),7.43(t,J=72.0Hz,1H),6.55(d,J=4.8Hz,1H),4.51(dd,J=9.2,6.0Hz,1H),2.50-2.56(m,1H),2.26-2.31(m,1H),1.61(s,3H),1.53(s,3H).LC-MS:m/z 417[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000608
実施例171:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-4-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミド
ステップ1:3,3-ジメチル-2-オキソシクロペンタン-1-カルバルデヒド
Figure 2024505890000609
エトキシエタン(500mL)中のナトリウム(8g、348.0mmol、60%)の撹拌混合物に、2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(52g、463.6mmol)を0℃で滴加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。ギ酸エチル(40g、540.0mmol)を滴加し、それを25℃で24時間撹拌した。反応混合物をメタノール(200mL)でクエンチした。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮して、3,3-ジメチル-2-オキソシクロペンタン-1-カルバルデヒド(60g、粗製)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 141[M+H]
ステップ2:2-ヒドロキシ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-カルボニトリル
Figure 2024505890000610
水(150mL)中の3,3-ジメチル-2-オキソシクロペンタン-1-カルバルデヒド(62g、442.3mmol)の撹拌混合物に、2-シアノアセトアミド(37.5g、446.0mmol)、ピペリジン(37.6g、442.3mmol)、及びAcOH(15mL)を添加した。反応混合物を100℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを8に調整した。得られた混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-ヒドロキシ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-カルボニトリル(15g、収率18%)を黄色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):189[M+H]
ステップ3:2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-カルボニトリル
Figure 2024505890000611
ホスホリルトリクロリド(50mL)中の2-ヒドロキシ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-カルボニトリル(1g、5.3mmol)の混合物を、110℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解させた。有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)及びブライン(100ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:10)で溶出して、2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-カルボニトリル(3.5g、収率63%)を黄色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):207[M+H]
ステップ4:2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-カルボキサミド
Figure 2024505890000612
DMSO(78mL)中の2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-カルボニトリル(6.9g、33.4mmol)の撹拌溶液に、過酸化水素(10.9g、320.5mmol)及び炭酸カリウム(9.4g、68.0mmol)を添加した。反応混合物を60℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-カルボキサミド(7g、収率93%)を黄色の油として得た。LC-MS(ES,m/z):225[M+H]
ステップ5:2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000613
エトキシエタン(20mL)及び水(10mL)中の2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-カルボキサミド(800mg、3.6mmol)の撹拌混合物に、水酸化ナトリウム(570mg、14.2mmol)及び次亜塩素酸ナトリウム(1.1g、14.2mmol)を添加した。反応混合物を70℃で16時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、2-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-アミン(530mg、収率75%)を白色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):197[M+H]
ステップ6:2-クロロ-3-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン
Figure 2024505890000614
方法D4のステップ9と同様に、2-クロロ-3-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン(2.5g、収率41%)を黄色の油として得た。LC-MS(ES,m/z):200[M+H]
ステップ7:1-(3-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-2-イル)プロパン-2-オン
Figure 2024505890000615
方法D4のステップ12と同様に、1-(3-フルオロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-2-イル)プロパン-2-オン(350mg、収率71%)を無色の油として得た。LC-MS(ES,m/z):222[M+H]
ステップ8:4-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン
Figure 2024505890000616
方法D4のステップ13と同様に、4-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン(700mg、収率32%)を無色の油として得た。LC-MS(ES,m/z):219[M+H]
ステップ9:4-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000617
方法A1のステップ5と同様に、4-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボニトリル(80mg、収率4%)を黄色の油として得た。LC-MS(ES,m/z):244[M+H]
ステップ10:4-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000618
方法A1のステップ6と同様に、4-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボン酸(15mg、収率17%)を黄色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):263[M+H]
ステップ11:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-4-フルオロ-2,8,8-トリメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000619
方法M4のステップ5と同様に、実施例171(6.6mg、収率31%)を白色固体として得た。
実施例171:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.01(s,1H),8.73(d,J=2.4Hz,1H),8.58(d,J=2.4Hz,1H),8.17(s,2H),7.14(d,J=10.2Hz,1H),6.59(s,1H),4.29(dd,J=6.3,9.0Hz,1H),2.51-2.56(m,1H),2.46(s,3H),2.35(dd,J=6.3,13.2Hz,1H),1.65(s,3H),1.53(s,3H).LC-MS:m/z 440[M+H]
Figure 2024505890000620
実施例172及び173:(R)-2-クロロ-N-(6-(シクロプロピルカルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(6-(シクロプロピルカルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:2-クロロ-N-(6-(シクロプロピルカルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000621
ACN(1mL)中の5-(2-クロロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド)-3-(ジフルオロメチル)ピコリン酸(方法J2のステップ2、50mg、115μmol)の撹拌混合物に、シクロプロパンアミン(10mg、172μmol)、NMI(28mg、344μmol)、及びTCFH(97mg、344μmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-クロロ-N-(6-(シクロプロピルカルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(6.8mg、収率12%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 475[M+H]
ステップ2:(R)-2-クロロ-N-(6-(シクロプロピルカルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(6-(シクロプロピルカルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000622
15mgの2-クロロ-N-(6-(シクロプロピルカルバモイル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRALPAK IG、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 12分で40%B、波長:220/254nm、RT1(分):8.973、RT2(分):10.333、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.5mL、実行回数:4)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例172(3.3mg、収率44%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例173(2.5mg、収率33%)を白色固体として得た。
実施例172:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.01(s,1H),8.96(d,J=2.0Hz,1H),8.86(d,J=4.8Hz,1H),8.65(s,1H),8.55(d,J=2.0Hz,1H),7.89(t,J=55.6Hz,1H),6.95(s,1H),4.44(dd,J=6.4,9.2Hz,1H),2.86-2.94(m,1H),2.56(dd,J=9.2,13.2Hz,1H),2.32(dd,J=6.4,13.2Hz,1H),1.63(s,3H),1.56(s,3H),0.65-0.73(m,4H).LC-MS:m/z 475[M+H]
実施例173:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.02(s,1H),8.96(d,J=2.4Hz,1H),8.86(d,J=4.8Hz,1H),8.65(s,1H),8.55(d,J=2.4Hz,1H),7.89(t,J=55.2Hz,1H),6.95(s,1H),4.44(dd,J=6.4,8.8Hz,1H),2.86-2.94(m,1H),2.56(dd,J=9.2,12.8Hz,1H),2.33(dd,J=6.4,12.8Hz,1H),1.63(s,3H),1.56(s,3H),0.65-0.73(m,4H).LC-MS:m/z 475[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000623
実施例174:2-クロロ-N-(6-(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-カルボニル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:2-クロロ-N-(6-(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-カルボニル)-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000624
方法O4のステップ1と同様に、実施例174(18.4mg、収率31%)を白色固体として得た。
実施例174:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.01(s,1H),8.94(d,J=2.0Hz,1H),8.65(s,1H),8.56(d,J=2.0Hz,1H),7.57(t,J=55.2Hz,1H),6.95(s,1H),4.85(t,J=12.8Hz,2H),4.36-4.57(m,3H),2.57(dd,J=9.2,13.2Hz,1H),2.33(dd,J=6.4,13.2Hz,1H),1.64(s,3H),1.56(s,3H).LC-MS:m/z 511[M+H]
Figure 2024505890000625
実施例175:N-(5-クロロ-6-(2-オキソピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:1-(5-ブロモピリジン-2-イル)ピロリジン-2-オン
Figure 2024505890000626
トルエン(20mL)中の2,5-ジブロモピリジン(1.0g、4.2mmol)の撹拌混合物に、ピロリジン-2-オン(360mg、4.2mmol)、キサントホス(492mg、851μmol)、Pd(dba)(440mg、425μmol)、及びCsCO(2.8g、8.5mmol)を25℃で添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で110℃で12時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:9)で溶出して、1-(5-ブロモピリジン-2-イル)ピロリジン-2-オン(0.7g、収率68%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 241[M+H]
ステップ2:1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)ピロリジン-2-オン
Figure 2024505890000627
DMF(10mL)中の1-(5-ブロモピリジン-2-イル)ピロリジン-2-オン(650mg、2.7mmol)の撹拌混合物に、NCS(1.1g、8.1mmol)及びTsOH(51.5mg、27μmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で25℃で60時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(3:1)で溶出して、1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)ピロリジン-2-オン(200mg、収率27%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 275[M+H]
ステップ3:N-(5-クロロ-6-(2-オキソピロリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000628
トルエン(5mL)中の1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)ピロリジン-2-オン(55.5mg、201μmol)、及び2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(方法Q2のステップ1、50mg、201μmol)の撹拌混合物に、キサントホス(23mg、40μmol)、Pd(dba)(37mg、40μmol)、CsCO(98mg、302μmol)、及びAl(OTf)(9mg、20μmol)を25℃で添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で110℃で2時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、水(30mL)で希釈し、DCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に提出し、収集した画分を凍結乾燥して、実施例175(17.9mg、収率20%)を白色固体として得た。
実施例175:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:10.81(s,1H),8.60-8.63(m,2H),8.34(d,J=2.4Hz,1H),6.55(d,J=4.8Hz,1H),4.39(dd,J=6.4,9.2Hz,1H),3.79(t,J=7.2Hz,2H),2.52(dd,J=9.2,13.2Hz,1H),2.45(t,J=8.0Hz,2H),2.30(dd,J=6.4,13.2Hz,1H),2.11-2.18(m,2H),1.61(s,3H),1.58(s,3H).LC-MS:m/z 443[M+H]
Figure 2024505890000629
実施例176:N-(5-クロロ-6-(2-オキソアゼチジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
アゼチジン-2-オンを使用して、実施例175と同様に、実施例176(20mg、収率18%)を白色固体として得た。
実施例176:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:10.73(s,1H),8.59(s,1H),8.52(d,J=2.4Hz,1H),8.31(d,J=2.1Hz,1H),6.55(d,J=4.8Hz,1H),4.38(dd,J=6.3,9.0Hz,1H),3.80(t,J=4.8Hz,2H),3.09(t,J=4.8Hz,2H),2.51-2.54(m,1H),2.30(dd,J=6.3,12.9Hz,1H),1.61(s,3H),1.53(s,3H).LC-MS:m/z 429[M+H]
Figure 2024505890000630
実施例177:2-フルオロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:5-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000631
1,4-ジオキサン(5mL)及び水(1mL)中の6-クロロ-5-メチルピリジン-3-アミン(400mg、2.8mmol)及び1-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(583mg、2.8mmol)の撹拌溶液に、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(229mg、280.5μmol)、及びKCO(1.2g、8.4mmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で100℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、5-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-アミン(450mg、収率78%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 7.80(d,J=2.4Hz,1H),7.62(d,J=2.1Hz,1H),6.76(d,J=2.7Hz,1H),6.56(d,J=2.1Hz,1H),5.25(s,2H),3.85(s,3H),2.44(s,3H).LC-MS:m/z 189[M+H]
ステップ2:2-フルオロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000632
方法G4のステップ4と同様に、実施例177(33mg、収率49%)を白色固体として得た。
実施例177:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 10.54(s,1H),8.64(d,J=2.4Hz,1H),8.60(s,1H),7.98(d,J=2.0Hz,1H),7.73(d,J=2.0Hz,1H),6.73(d,J=2.0Hz,1H),6.56(d,J=4.8Hz,1H),4.39(dd,J=6.4,9.2Hz,1H),3.91(s,3H),2.58(s,3H),2.52(dd,J=9.2,12.8Hz,1H),2.30(dd,J=6.4,13.2Hz,1H),1.63(s,3H),1.54(s,3H).LC-MS:m/z 420[M+H]
Figure 2024505890000633
実施例178:2-フルオロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールを使用して、実施例177と同様に、実施例178(25.6mg、収率28%)を白色固体として得た。
実施例178:H NMR(400Hz,DMSO-d)δ:10.50(s,1H),8.61(d,J=2.4Hz,1H),8.60(s,1H),8.14(s,1H),7.95(d,J=2.0Hz,1H),7.89(s,1H),6.56(d,J=5.2Hz,1H),4.39(dd,J=6.4,9.2Hz,1H),3.90(s,3H),2.51-2.55(m,1H),2.42(s,3H),2.30(dd,J=6.4,13.2Hz,1H),1.63(s,3H),1.54(s,3H).LC-MS:m/z 420[M+H]
Figure 2024505890000634
実施例179:N-(6-(アゼチジン-1-イル)-5-メチルピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
ステップ1:2-(アゼチジン-1-イル)-3-メチル-5-ニトロピリジン
Figure 2024505890000635
DMF(10mL)中の2-クロロ-3-メチル-5-ニトロピリジン(700mg、4mmol)の撹拌溶液に、アゼチジン(347mg、6mmol)及びCsCO(3.9g、12.1mmol)を添加した。混合物を100℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、2-(アゼチジン-1-イル)-3-メチル-5-ニトロピリジン(650mg、収率82%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.79(d,J=2.7Hz,1H),7.96-7.98(m,1H),4.37(t,J=7.8Hz,4H),2.25-2.38(m,5H).LC-MS:m/z 194[M+H]
ステップ2:6-(アゼチジン-1-イル)-5-メチルピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000636
EtOH(9mL)及び水(3ml)中の2-(アゼチジン-1-イル)-3-メチル-5-ニトロピリジン(600mg、3.1mmol)の撹拌溶液に、鉄粉末(520mg、9.3mmol)及びNHCl(830mg、15.5mmol)を添加した。混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製によって精製し、収集した画分を減圧下で濃縮して、6-(アゼチジン-1-イル)-5-メチルピリジン-3-アミン(200mg、収率38%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 164[M+H]
ステップ3:N-(6-(アゼチジン-1-イル)-5-メチルピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000637
方法G4のステップ4と同様に、実施例179(62.8mg、収率65%)を白色固体として得た。
実施例179:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.13(s,1H),8.55(s,1H),8.15(d,J=2.1Hz,1H),7.59(d,J=2.1Hz,1H),6.54(d,J=4.8Hz,1H),4.30(dd,J=6.3,9.0Hz,1H),3.97(t,J=7.5Hz,4H),2.45-2.55(m,1H),2.18-2.30(m,3H),2.11(s,3H),1.61(s,3H),1.52(s,3H).LC-MS:m/z 395[M+H]
Figure 2024505890000638
実施例180及び181:(R)-2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:3-メチル-5-ニトロ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン
Figure 2024505890000639
DMA(50mL)中の2-クロロ-3-メチル-5-ニトロピリジン(5g、28.9mmol)及び2H-1,2,3-トリアゾール(4g、57.9mmol)の撹拌溶液に、CsCO(25.5g、78.5mmol)を添加した。反応混合物を100℃で4時間撹拌した。反応混合物を水(200mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:1)で溶出して、3-メチル-5-ニトロ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン(1g、収率16%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 206[M+H]
ステップ2:5-メチル-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン
Figure 2024505890000640
エタノール(20mL)中の3-メチル-5-ニトロ-2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン(1g、4.9mmol)の溶液に、Pd/C(200mg、10%)を添加した。得られた混合物を水素雰囲気下で25℃で24時間撹拌した。固形分を濾別した。濾液を減圧下で濃縮して、5-メチル-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(方法V4のステップ2、230mg、収率27%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 176[M+H]
ステップ3:2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000641
方法G4のステップ4と同様に、2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(64mg、収率20%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 423[M+H]
ステップ4:(R)-2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000642
60mgの2-クロロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTアミロース-SA、2×25cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 7.5分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):4.164、RT2(分):5.843、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.6mL、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例180(13.8mg、22%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例181(16mg、26%)を白色固体として得た。
実施例180:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.80(s,1H),8.63-8.66(m,2H),8.25(d,J=1.8Hz,1H),8.11(s,2H),6.95(s,1H),4.45(dd,J=6.3,9.0Hz,1H),2.57(dd,J=9.0,13.2Hz,1H),2.33(dd,J=6.3,13.2Hz,1H),2.20(s,3H),1.65(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS:m/z 423[M+H]
実施例181:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.80(s,1H),8.63-8.66(m,2H),8.25(d,J=2.1Hz,1H),8.11(s,2H),6.95(s,1H),4.45(dd,J=6.3,9.0Hz,1H),2.57(dd,J=9.0,13.2Hz,1H),2.33(dd,J=6.3,13.2Hz,1H),2.20(s,3H),1.65(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS:m/z 423[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000643
実施例182及び183:(R)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(S)-2-フルオロ-8,8-ジメチル-N-(5-メチル-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
2-フルオロ-8,8-ジメチル-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸を使用して、実施例180及び181と同様に表題化合物を調製した。最終化合物を、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTアミロース-SA、2×25cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 9分で50%B、波長:220/254nm、RT1(分):4.213、RT2(分):5.765、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.7mL、実行回数:5)によって精製した。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例182(5.7mg、51%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例183(7.6mg、67%)を白色固体として得た。
実施例182:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.82(s,1H),8.65(d,J=2.4Hz,1H),8.63(s,1H),8.25(d,J=2.1Hz,1H),8.11(s,2H),6.56(d,J=4.8Hz,1H),4.44(dd,J=6.3,9.0Hz,1H),2.55(dd,J=9.0,13.2Hz,1H),2.33(dd,J=6.3,13.2Hz,1H),2.20(s,3H),1.64(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 407[M+H]
実施例183:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.81(s,1H),8.65(d,J=2.4Hz,1H),8.63(s,1H),8.25(d,J=1.8Hz,1H),8.09(s,2H),6.56(d,J=5.1Hz,1H),4.44(dd,J=6.3,9.0Hz,1H),2.56(dd,J=9.0,13.2Hz,1H),2.33(dd,J=6.3,13.2Hz,1H),2.20(s,3H),1.64(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 407[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000644
実施例184及び185:(6R,8S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(6S,8R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
実施例186及び187:(6R,8R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(6S,8S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
Figure 2024505890000645
方法Q1のステップ4と同様に、2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(2g、収率15%)を黄色固体として得た。LC-MS(ES,m/z):260[M+H]
ステップ2:2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
Figure 2024505890000646
方法Q1のステップ5と同様に、2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(220mg、収率10%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 285[M+H]
ステップ3:2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸
Figure 2024505890000647
方法Q1のステップ6と同様に、2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボン酸(62mg、収率27%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 304[M+H]
ステップ4:(シス)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(トランス)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド
Figure 2024505890000648
方法G4のステップ4と同様に、(シス)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(20mg、収率19%)、及び(トランス)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド(10mg、収率10%)を、両方とも白色固体として得た。LC-MS:m/z 481[M+H]及びm/z 481[M+H].分離したラセミジアステレオマーについての相対立体化学は決定されなかった。
ステップ5:(6R,8S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(6S,8R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000649
20mgの(シス)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTアミロース-SA、2×25cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 12分で20%B、波長:220/254nm、RT1(分):6.921、RT2(分):9.982、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:2.5mL、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例184(3.9mg、収率19%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例185(3.7mg、収率18%)を白色固体として得た。
実施例184:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.20(s,1H),8.77(s,1H),8.73(d,J=2.0Hz,1H),8.58(d,J=2.0Hz,1H),8.19(s,2H),6.72(d,J=5.2Hz,1H),4.56(t,J=8.4Hz,1H),3.10(dd,J=8.0,14.0Hz,1H),2.52-2.54(m,1H),1.92(s,3H).LC-MS:m/z 481[M+H]
実施例185:H NMR(400MHz,DMSO-d)11.19(s,1H),8.77(s,1H),8.74(d,J=2.4Hz,1H),8.59(d,J=2.4Hz,1H),8.19(s,2H),6.72(d,J=5.2Hz,1H),4.56(t,J=8.4Hz,1H),3.10(dd,J=8.4,14.0Hz,1H),2.52-2.54(m,1H),1.92(s,3H).LC-MS:m/z 481[M+H]
ステップ6:(6R,8R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミド、及び(6S,8S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000650
10mgの(トランス)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ-8-メチル-8-(トリフルオロメチル)-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTアミロース-SA、225cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH3-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 12分で10%B、波長:220/254nm、RT1(分):7.28、RT2(分):10.554、試料溶媒:EtOH-HPLC、注入量:3.8mL、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例186(1.8mg、収率17%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例187(1.1mg、収率10%)を白色固体として得た。
実施例186:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.14(s,1H),8.77(s,1H),8.74(d,J=2.4Hz,1H),8.58(d,J=2.0Hz,1H),8.18(s,2H),6.72(d,J=5.2Hz,1H),4.57(dd,J=5.2,10.0Hz,1H),2.89(dd,J=5.2,14.0Hz,1H),2.74(dd,J=9.6,14.0Hz,1H),1.81(s,3H).LC-MS:m/z 481[M+H]
実施例187:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.15(s,1H),8.77(s,1H),8.74(d,J=2.0Hz,1H),8.58(d,J=1.6Hz,1H),8.18(s,2H),6.72(d,J=5.2Hz,1H),4.57(dd,J=5.2,9.6Hz,1H),2.89(dd,J=5.2,14.4Hz,1H),2.74(dd,J=9.6,14.4Hz,1H),1.81(s,3H).LC-MS:m/z 481[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000651
実施例188及び189:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:((5,5-ジメチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)オキシ)トリメチルシラン
Figure 2024505890000652
ジクロロメタン(600mL)中の2,2-ジメチルシクロペンタン-1-オン(55g、490.3mmol)の撹拌溶液に、N,N-ジエチルエタンアミン(198g、1.9mol)及びトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(272g、1.2mol)を0℃で添加した。得られた混合物を0℃で3時間撹拌した。反応物を氷水(500mL)を添加することによって-10℃でクエンチし、酢酸エチル(2×600mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×600mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、((5,5-ジメチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)オキシ)トリメチルシラン(59g、粗製)を黄色の油として得た。
ステップ2:1,4-ジクロロ-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン
Figure 2024505890000653
トルエン(40mL)中の3,6-ジクロロ-1,2,4,5-テトラジン(3g、19.8mmol)及び((5,5-ジメチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)オキシ)トリメチルシラン(4g、23.8mmol)の混合物を、120℃で1.5時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(1:9)で溶出して、1,4-ジクロロ-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン(2.7g、収率62%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 217[M+H]
ステップ3:4-クロロ-1-ヒドラジンイル-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン
Figure 2024505890000654
ヒドラジン水和物(40mL、80%)及びエタノール(20mL)中の1,4-ジクロロ-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン(2.4g、11.0mmol)の混合物を、90℃で15時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、MeOH/DCM(1:9)で溶出して、4-クロロ-1-ヒドラジンイル-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン(1.7g、収率70%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 213[M+H]
ステップ4:1-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン
Figure 2024505890000655
エタノール(20mL)及び水(20mL)中の4-クロロ-1-ヒドラジンイル-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン(1.7g、7.9mmol)の撹拌混合物に、硫酸銅(6g、40.0mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を70℃で15時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAC/PE(4:1)で溶出して、1-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン(800mg、収率59%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 183[M+H]
ステップ5:7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-1-アミン
Figure 2024505890000656
水酸化アンモニウム(150mL)及びエタノール(12mL)中の1-クロロ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン(3g、11.6mmol)の混合物を、150℃で72時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、MeOH/DCM(1:9)で溶出して、7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-1-アミン(1.0g、収率35%)を黄色固体として得た。LC-MS:m/z 164[M+H]
ステップ6:Tert-ブチルN-tert-ブトキシカルボニル-N-(5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロシクロペンタ[d]ピリダジン-4-イル)カルバメート
Figure 2024505890000657
テトラヒドロフラン(50mL)中の7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-1-アミン(1.7g、10.4mmol)の撹拌溶液に、ジ-tert-ブチルジカーボネート(9g、41.6mmol)、N,N-ジエチルエタンアミン(6g、62.4mmol)、及びN,N-ジメチルピリジン-4-アミン(127mg、1.0mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を25℃で15時間撹拌した。反応物を水(80mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAc/PE(2:3)で溶出して、tert-ブチルN-tert-ブトキシカルボニル-N-(5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロシクロペンタ[d]ピリダジン-4-イル)カルバメート(1.2g、収率32%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.18(s,1H),2.99(t,J=7.3Hz,2H),1.93(t,J=7.3Hz,2H),1.37(s,18H),1.24(s,6H).LC-MS:m/z 364[M+H]
ステップ7:Tert-ブチルN-(7-ブロモ-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロシクロペンタ[d]ピリダジン-4-イル)-N-tert-ブトキシカルボニル-カルバメート
Figure 2024505890000658
クロロホルム(15mL)中のtert-ブチルN-tert-ブトキシカルボニル-N-(5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロシクロペンタ[d]ピリダジン-4-イル)カルバメート(1g、2.7mmol)及びベンゾイルペルオキシド(999mg、4.1mmol)の撹拌混合物に、N-ブロモスクシンイミド(489mg、2.7mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で1.5時間撹拌した。混合物を25℃まで冷却させ、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(5mL)でクエンチし、水(20mL)で希釈し、DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用し、EtOAC/PE(1:3)で溶出して、tert-ブチルN-(7-ブロモ-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロシクロペンタ[d]ピリダジン-4-イル)-N-tert-ブトキシカルボニル-カルバメート(640mg、収率49%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.37(s,1H),5.84-5.87(m,1H),2.71-2.66(m,1H),2.32-2.37(m,1H),1.43(s,3H),1.35-1.38(m,18H),1.27(s,3H).LC-MS:m/z 442[M+H]
ステップ8:Tert-ブチルN-tert-ブトキシカルボニル-N-(7-シアノ-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロシクロペンタ[d]ピリダジン-4-イル)カルバメート
Figure 2024505890000659
テトラブチルアンモニウムフルオリド(1.1g、4.1mmol、4.1mL、THF中1M)中のトリメチルシリルホルモニトリル(403.7mg、4.07mmol)の溶液を、25℃で1時間撹拌した。上記混合物に、ACN(10mL)中のtert-ブチルN-(7-ブロモ-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロシクロペンタ[d]ピリダジン-4-イル)-N-tert-ブトキシカルボニル-カルバメート(1.2g、2.7mmol)の溶液を添加した。混合物を25℃で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、逆相カラムクロマトグラフィーによって精製して、tert-ブチルN-tert-ブトキシカルボニル-N-(7-シアノ-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロシクロペンタ[d]ピリダジン-4-イル)カルバメート(400mg、収率34.2%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:9.45(s,1H),4.85-4.91(m,1H),2.43-2.48(m,1H),2.22-2.29(m,1H),1.37(s,21H),1.22(s,3H)。LC-MS:m/z 389[M+H]
ステップ9:1-アミノ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボン酸
Figure 2024505890000660
AcOH(1.5mL)中のtert-ブチルN-tert-ブトキシカルボニル-N-(7-シアノ-5,5-ジメチル-6,7-ジヒドロシクロペンタ[d]ピリダジン-4-イル)カルバメート(250mg、643.6μmol)の撹拌溶液に、12M HCl(1mL)を添加した。混合物を100℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を逆相カラムクロマトグラフィーによって精製して、1-アミノ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボン酸(方法Y4のステップ9、120mg、収率80%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 208[M+H]
ステップ10:メチル1-アミノ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボキシレート
Figure 2024505890000661
MeOH(6mL)中の1-アミノ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボン酸(400mg、1.9mmol)の撹拌溶液に、硫酸(300mg、3.1mmol)を添加した。混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを7に調整した。混合物を逆相カラムクロマトグラフィーによって精製して、メチル1-アミノ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボキシレート(方法Y4のステップ10、250mg、収率54%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 222[M+H]
ステップ11:メチル2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキシレート
Figure 2024505890000662
iPrOH(100mL)中のメチル1-アミノ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボキシレート(210mg、949.1μmol)の撹拌溶液に、1-クロロプロパン-2-オン(351.3mg、3.8mmol)及びDIEA(428.5mg、3.3mmol)を添加した。反応混合物を50℃で14時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:3)で溶出して、メチル2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキシレート(46mg、収率18%)を黄色の油として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ:8.35(s,1H),7.77(s,1H),4.18-4.22(m,1H),3.81(s,3H),2.54(s,3H),2.36-2.48(m,2H),1.70(s,3H),1.58(s,3H)。LC-MS:m/z 260[M+H]
ステップ12:2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボン酸
Figure 2024505890000663
THF(9mL)及び水(9mL)中のメチル2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキシレート(70mg、270μmol)の撹拌溶液に、水酸化リチウム(13mg、540μmol)を添加した。反応混合物を25℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(5mL)で希釈した。1M HClを用いてpHを2~3に調整した。混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。粗生成物を逆相カラムによって精製し、収集した画分を減圧下で濃縮して、2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボン酸(40mg、収率61%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 246[M+H]
ステップ13:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド
Figure 2024505890000664
方法G4のステップ4と同様に、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(80mg、収率51%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 423[M+H]
ステップ14:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000665
80mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2,9,9-トリメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、225cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 11分で20%B、波長:220/254nm、RT1(分):8.87、RT2(分):10.21、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.4mL、実行回数:7)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例188(12.8mg、収率16%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例189(15.1mg、収率19%)を白色固体として得た。
実施例188:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.08(s,1H),8.73(d,J=2.4Hz,1H),8.59(d,J=2.4Hz,1H),8.56(s,1H),8.17(s,2H),8.14(s,1H),4.45(t,J=7.6Hz,1H),2.61-2.62(m,1H),2.44(s,3H),2.29(dd,J=7.2,13.2Hz,1H),1.62(s,3H),1.50(s,3H).LC-MS:m/z 423[M+H]
実施例189:H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.07(s,1H),8.73(d,J=2.4Hz,1H),8.59(d,J=2.4Hz,1H),8.50(s,1H),8.17(s,2H),8.09(s,1H),4.44(t,J=8.0Hz,1H),2.57-2.58(m,1H),2.42(s,3H),2.29(dd,J=7.2,13.2Hz,1H),1.62(s,3H),1.49(s,3H).LC-MS:m/z 423[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000666
実施例190及び191:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:1-アミノ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボキサミド
Figure 2024505890000667
方法G4のステップ4と同様に、1-アミノ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボキサミド(50mg、収率45%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 384[M+H]
ステップ2:N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-2-オキソ-2,7,8,9-テトラヒドロ-3H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド
Figure 2024505890000668
DCM(3mL)中の1-アミノ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボキサミド(50mg、130μmol)の撹拌溶液に、HATU(100mg、261μmol)、2-ブロモ酢酸(36mg、261μmol)、及びN,N-ジエチルエタンアミン(40mg、391μmol)を添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。TLCによって反応が完了するまで、より多くのN,N-ジエチルエタンアミンを添加した。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、DCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:20)で溶出して、N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-2-オキソ-2,7,8,9-テトラヒドロ-3H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(20mg、収率30%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 424[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド
Figure 2024505890000669
ACN(2mL)中のN-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-2-オキソ-2,7,8,9-テトラヒドロ-3H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(40mg、94μmol)の撹拌溶液に、ホスホリルトリクロリド(289mg、1.9mmol)を添加した。混合物を80℃で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、MeOH/DCM(1:20)で溶出して、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(20mg、収率43%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 442[M+H]
ステップ4:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000670
20mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、2×25cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)-HPLC、移動相B:EtOH-HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 7.5分で15%B、波長:220/254nm、RT1(分):5.86、RT2(分):6.82、試料溶媒:EtOH-HPLC、注入量:0.5mL、実行回数:7)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例190(3.1mg、収率10%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例191(4.4mg、収率14%)を白色固体として得た。
実施例190:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.37(s,1H),8.31(d,J=2.4Hz,1H),8.14(d,J=2.4Hz,1H),7.93(s,1H),7.44(s,1H),7.40(t,J=72.3Hz,1H),4.24(t,J=8.1Hz,1H),2.56(dd,J=8.7,12.9Hz,1H),2.36(dd,J=8.1,12.9Hz,1H),1.75(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 442[M+H]
実施例191:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.37(s,1H),8.31(d,J=2.4Hz,1H),8.13(d,J=2.4Hz,1H),7.93(s,1H),7.40(t,J=72.3Hz,1H),7.38(s,1H),4.24(t,J=8.1Hz,1H),2.56(dd,J=8.7,12.9Hz,1H),2.36(dd,J=8.1,12.9Hz,1H),1.74(s,3H),1.55(s,3H).LC-MS:m/z 442[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000671
実施例192及び193:(R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-1-アミノ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボキサミド
Figure 2024505890000672
方法G4のステップ4と同様に、N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-1-アミノ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボキサミド(500mg、収率44%)をオフホワイト固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 11.19(s,1H),9.02(d,J=2.4Hz,1H),8.80(d,J=2.4Hz,1H),8.54(s,1H),8.19(s,2H),6.15(s,2H),4.29-4.20(m,1H),2.29(m,1H),2.18(m,1H),1.44(s,3H),1.32(s,3H).LC-MS:m/z 419[M+H]
ステップ2:N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-2-オキソ-2,7,8,9-テトラヒドロ-3H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド
Figure 2024505890000673
方法Z4のステップ2と同様に、N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-2-オキソ-2,7,8,9-テトラヒドロ-3H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(80mg、収率12%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 459[M+H]
ステップ3:N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド
Figure 2024505890000674
方法Z4のステップ3と同様に、N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(22mg、収率27%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 477[M+H]
ステップ4:(R)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-N-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000675
22mgのN-(6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-2-クロロ-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、2×25cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 12.5分で30%B、波長:254/220nm、RT1(分):8.4、RT2(分):10.32、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:2mL、実行回数:1)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例192(8.8mg、収率40%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例193(8.4mg、収率38%)を白色固体として得た。
実施例192:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.85(s,2H),8.43(s,1H),8.08(s,1H),7.95(s,1H),7.94(s,2H),4.33-4.40(m,1H),2.60-2.66(m,1H),2.31-2.42(m,1H),1.78(s,3H),1.58(s,3H)。LC-MS:m/z 477[M+H]
実施例193:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.85(s,2H),8.44(s,1H),8.08(s,1H),7.96(s,1H),7.94(s,2H),4.35-4.41(m,1H),2.57-2.70(m,1H),2.39-2.47(m,1H),1.78(s,3H),1.59(s,3H)。LC-MS:m/z 477[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000676
実施例194及び195:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:1-アミノ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボキサミド
Figure 2024505890000677
方法G4のステップ4と同様に、1-アミノ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボキサミド(300mg、収率53.9%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ:11.07(s,1H),8.72(d,J=2.0Hz,1H),8.58(d,J=2.4Hz,1H),8.52(s,1H),8.18(s,2H),6.17(s,2H),4.21-4.25(m,1H),2.25-2.31(m,1H),2.13-2.18(m,1H),1.47(s,3H),1.32(s,3H).LC-MS:m/z 385[M+H]
ステップ2:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-2-オキソ-2,7,8,9-テトラヒドロ-3H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド
Figure 2024505890000678
方法Z4のステップ2と同様に、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-2-オキソ-2,7,8,9-テトラヒドロ-3H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(60mg、収率15%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 425[M+H]
ステップ3:2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド
Figure 2024505890000679
方法Z4のステップ3と同様に、2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(30mg、収率44.57%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 443[M+H]
ステップ4:(R)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000680
30mgの2-クロロ-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、2×25cm、5μm、移動相A:Hex(0.1%FA)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 12分で50%B、波長:254/220nm、RT1(分):8.33、RT2(分):10.53、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:1.5mL、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例194(13.1mg、収率43%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例195(13.0mg、収率43.1%)を白色固体として得た。
実施例194:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.67(s,1H),8.50(s,1H),8.42(s,1H),7.99(s,1H),7.95(s,1H),7.94(s,2H),4.30-4.35(m,1H),2.56-2.63(m,1H),2.36-2.42(m,1H),1.76(s,3H),1.57(s,3H)。LC-MS:m/z 443[M+H]
実施例195:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ:8.68(s,1H),8.50(s,1H),8.42(s,1H),7.95(s,1H),7.94(s,2H),7.92(s,1H),4.25-4.40(m,1H),2.52-2.65(m,1H),2.32-2.46(m,1H),1.76(s,3H),1.57(s,3H)。LC-MS:m/z 443[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000681
実施例196及び197:(R)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:3-ブロモ-1,1-ジフルオロプロパン-2-オン
Figure 2024505890000682
THF(60mL)中のメチル2,2-ジフルオロアセテート(2.0g、16.0mmol)及びジブロモメタン(5.6g、32.0mmol)の混合物に、メチルリチウム(ジエチルエーテル中1.6M、20.0mL)を-78℃で滴加した。得られた混合物を-78℃で1時間撹拌した。反応物をAcOH(3.5mL)でクエンチし、水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、3-ブロモ-1,1-ジフルオロプロパン-2-オン(1.5g、収率54%)を黄色の油として得た。粗生成物を更に精製することなく次のステップで使用した。
ステップ2:メチル2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキシレート
Figure 2024505890000683
ジオキサン(4mL)中のメチル1-アミノ-7,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリダジン-5-カルボキシレート(100mg、451.9μmol)の撹拌溶液に、3-ブロモ-1,1-ジフルオロプロパン-2-オン(155mg、896.2μmol)及び4Åモレキュラーシーブを添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。反応混合物を25℃まで冷却し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上に適用し、EtOAc/PE(1:2)で溶出して、メチル2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキシレート(60mg、収率38%)を黄色の油として得た。LC-MS:m/z 296[M+H]
ステップ3:2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボン酸
Figure 2024505890000684
方法Y4のステップ12と同様に、2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボン酸(方法C5のステップ3、30mg、収率48.3%)を白色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ:12.89(s,1H),8.63(s,2H),7.21(t,J=54.7Hz,1H),4.27-4.33(m,1H),2.35-2.42(m,1H),2.23-2.29(m,1H),1.53(s,3H),1.48(s,3H).LC-MS:m/z 282[M+H]
ステップ4:N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド
Figure 2024505890000685
方法G4のステップ4と同様に、N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(27mg、収率30%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 450[M+H]
ステップ5:(R)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000686
27mgのN-(5-シアノ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、225cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH3-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 18分で10%B、波長:220/254nm、RT1(分):11.82、RT2(分):16.93、試料溶媒:ETOH:DCM=1:1、注入量:1mL、実行回数:2)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例196(11.4mg、収率42%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例197(11.1mg、収率40%)を白色固体として得た。
実施例196:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 11.12(s,1H),8.98(d,J=2.4Hz,1H),8.78(d,J=2.7Hz,1H),8.65-8.67(m,2H),8.30(s,2H),7.22(t,J=54.6Hz,1H),4.49(dd,J=7.2,9.0Hz,1H),2.55(dd,J=9.0,12.9Hz,1H),2.29(dd,J=7.2,12.9Hz,1H),1.63(s,3H),1.51(s,3H).LC-MS:m/z 450[M+H]
実施例197:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ11.12(s,1H),8.98(d,J=2.4Hz,1H),8.78(d,J=2.7Hz,1H),8.65-8.67(m,2H),8.30(s,2H),7.22(t,J=54.9Hz,1H),4.49(dd,J=7.2,9.0Hz,1H),2.55(dd,J=9.0,12.9Hz,1H),2.29(dd,J=7.2,12.9Hz,1H),1.63(s,3H),1.51(s,3H).LC-MS:m/z 450[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000687
実施例198及び199:(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド
Figure 2024505890000688
方法G4のステップ4と同様に、N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(50mg、収率48%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 449[M+H]
ステップ2:(R)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000689
60mgのN-(5-シアノ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、225cm、5μm、移動相A:Hex(0.5% 2M NH3-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 13分で15%B、波長:254/220nm、RT1(分):8.66、RT2(分):10.87、試料溶媒:EtOH--HPLC、注入量:0.6mL、実行回数:4)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例198(21.8mg、収率35%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例199(21.5mg、収率35%)を白色固体として得た。
実施例198:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ 8.55(d,J=2.7Hz,1H),8.50(d,J=2.4Hz,1H),8.45(s,1H),8.23(s,1H),7.93(s,1H),7.44(t,J=71.4Hz,1H),6.95(t,J=54.9Hz,1H),4.34(t,J=8.1Hz,1H),2.62(dd,J=8.7,12.9Hz,1H),2.38(dd,J=7.8,12.9Hz,1H),1.76(s,3H),1.58(s,3H).LC-MS:m/z 449[M+H]
実施例199:H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ 8.55(d,J=2.4Hz,1H),8.49(d,J=2.4Hz,1H),8.43(s,1H),8.23(s,1H),7.85(s,1H),7.44(t,J=71.4Hz,1H),6.94(t,J=55.2Hz,1H),4.31(t,J=8.4Hz,1H),2.61(dd,J=8.4,12.9Hz,1H),2.37(dd,J=7.8,12.9Hz,1H),1.76(s,3H),1.57(s,3H).LC-MS:m/z 449[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000690
実施例200及び201:(R)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1.2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド
Figure 2024505890000691
DCM(4mL)中の2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボン酸(方法C5のステップ3、50mg、177.8μmol)の撹拌溶液に、ピリジン(141mg、1.8mmol)を添加した。DCM(0.2mL)中のホスホリルトリクロリド(82mg、533μmol)の溶液を0℃で添加し、混合物を0℃で1時間撹拌した。DCM(0.3mL)中の2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-アミン(35mg、213μmol)の溶液を0℃で添加し、それを25℃で1時間撹拌した。反応物を水(20mL)でクエンチし、DCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC精製に送り、収集した画分を凍結乾燥させて、2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(30mg、収率39%)を白色固体として得た。LC-MS:m/z 426[M+H]
ステップ2.(R)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000692
30mgの2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-N-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、2×25cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH3-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 10分で5%B、波長:220/254nm、RT1(分):6.91、RT2(分):8.67、試料溶媒:ETOH:DCM=1:1、注入量:0.5mL、実行回数:4)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例200(6.7mg、収率21%)を白色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例201(6.8mg、収率22.6%)を白色固体として得た。
実施例200:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.08(s,1H),8.60-8.70(m,3H),8.18(d,J=2.1Hz,1H),7.80-7.82(m,1H),7.21(t,J=54.9Hz,1H),4.45(dd,J=7.2,8.7Hz,1H),2.51-2.57(m,1H),2.24(dd,J=7.2,13.2Hz,1H),1.60(s,3H),1.50(s,3H).LC-MS:m/z 426[M+H]
実施例201:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.08(s,1H),8.64-8.65(m,3H),8.18(d,J=2.1Hz,1H),7.80-7.86(m,1H),7.22(t,J=54.6Hz,1H),4.45(dd,J=7.2,9.0Hz,1H),2.57-2.66(m,1H),2.24(dd,J=7.2,12.9Hz,1H),1.60(s,3H),1.50(s,3H).LC-MS:m/z 426[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
Figure 2024505890000693
実施例202及び203:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを含有する、ラセミ混合物から得られた単一の鏡像異性体
ステップ1:N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド
Figure 2024505890000694
方法G4のステップ4と同様に、N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド(20mg、収率24%)をオフホワイト固体として得た。LC-MS:m/z 459[M+H]
ステップ2:(R)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミド、及び(S)-N-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを得るための鏡像異性体の分離
Figure 2024505890000695
22mgのN-(5-クロロ-6-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)ピリジン-3-イル)-2-(ジフルオロメチル)-9,9-ジメチル-8,9-ジヒドロ-7H-シクロペンタ[d]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-7-カルボキサミドを、キラルHPLC精製(カラム:CHIRAL ARTセルロース-SC、2×25cm、5μm、移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH3-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC、流速:20mL/分、アイソクラティック 16分で10%B、波長:220/254nm、RT1(分):11.73、RT2(分):14.82、試料溶媒:EtOH:DCM=1:1、注入量:1.1mL、実行回数:3)に送った。第1の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例202(8.2mg、収率36.7%)を淡黄色固体として得た。第2の溶出異性体を濃縮し、凍結乾燥させて、実施例203(7.1mg、収率32.2%)を白色固体として得た。
実施例202:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.09(s,1H),8.73(d,J=2.4Hz,1H),8.66-8.67(m,2H),8.59(d,J=2.4Hz,1H),8.18(s,2H),7.22(t,J=54.9Hz,1H),4.48(dd,J=7.5,9.0Hz,1H),2.54-2.58(m,1H),2.28(dd,J=7.2,13.2Hz,1H),1.63(s,3H),1.51(s,3H).LC-MS:m/z 459[M+H]
実施例203:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ:11.08(s,1H),8.73(d,J=2.4Hz,1H),8.66-8.67(m,2H),8.59(d,J=2.4Hz,1H),8.18(s,2H),7.22(t,J=54.9Hz,1H),4.48(dd,J=7.2,9.0Hz,1H),2.54-2.58(m,1H),2.29(dd,J=7.2,13.2Hz,1H),1.63(s,3H),1.51(s,3H).LC-MS:m/z 459[M+H]
分離した各異性体についての絶対立体化学は決定されなかった。
生物学的アッセイ
MALT1プロテアーゼアッセイ
MALT1プロテアーゼ活性は、基質としてのテトラペプチド及びバキュロウイルス感染昆虫細胞から精製された完全長MALT1タンパク質His-MALT1(1-824)を使用して、インビトロアッセイで評価された。テトラペプチド基質は、約100μMで測定されたKを有するAc-LRSR-AMC(SM Biochemicals)である。
最終的なアッセイ緩衝液は、黒色マイクロタイタースクエアウェルプレート(Optiplate 384-F、Perkin Elmer)を使用する384ウェルプレート形式に、1nM(アッセイ2)又は2nM(アッセイ1)のMALT1完全長タンパク質、50μMのAc-LRSR-AMC基質、50mMのTris pH7.5、600mMのクエン酸ナトリウム、1mMのDTT、1mMのEDTA、及び0.05%BSAを含む。
試験化合物は、10mMの原料で100%DMSO中に溶解され、最終DMSO濃度が0.1%であった。試験化合物は、MALT1タンパク質とともに室温で2時間プレインキュベートされた。基質が、プレインキュベーション後に添加され、蛍光シグナルが、室温における8時間のインキュベーション後に、励起355nm及び発光460nmでEnvisionを使用して測定された。アッセイシグナルの増加は、この期間にわたって直線的であり、酵素含有量の増加と比例していた。
蛍光単位は、以下の式とともに、高対照(HC、MALT1タンパク質、基質、及びDMSOを含有するウェルからの蛍光シグナルの中央値)及び低対照(LC、基質のみを伴うウェルからの蛍光シグナルの中央値)を使用することによって、残存活性のパーセンテージに変換された。
Figure 2024505890000696
IC50及びヒル係数は、非線形回帰分析とともに、Graph Pad Prism(Graph Pad software,Inc、USA)を使用して得られた。本明細書に記載されるある特定の化合物のMALT1阻害IC50値は、以下の表A及びBに提供されている。
ヒトIL10分泌アッセイ
IL10は、NF-kBシグナル伝達の活性化を介して調節されるサイトカインのうちの1つである。例えば、ABC-DLBCL細胞株では、活性化されたNF-kBシグナル伝達が、IL10分泌の増加につながる。NF-kBシグナル伝達の阻害は、IL10分泌の減少につながることが示されている。
アッセイ1:OCI-LY10細胞が、96ウェル丸底プレート(Corning 3799、Corning)中、ウェル当たり3×10個の細胞において20%ウシ胎児血清を補充されたIMEMに播種され、10mMで開始して、100nLの3倍連続化合物希釈液で処理された。最終的なビヒクル濃度は、全てのウェルで0.1%DMSOであった。24時間のインキュベーション後、細胞は、96-PCRプレート(Axygen:PCR-96-FLT-C)に移され、遠心分離され、次いで、16μLの細胞培養培地は、HTRFプレートに移され、IL10レベルは、HTRF形式を使用してヒトIL-10アッセイキット(Cisbio)を使用して測定された。シグナルは、高対照(HC、DMSOで処理された細胞を含有するウェルからのシグナルの中央値)及び低対照(LC、細胞を伴わないウェルからのシグナルの中央値)を使用することによって、残存活性のパーセンテージに変換された。IC50値(nM)は、4パラメトリック曲線適合を使用して決定され、ヒル係数は、非線形回帰分析とともにGraph Pad Prism(Graph Pad software,Inc、USA)を使用して得られた。
アッセイ2:OCI-LY10細胞が、96ウェルV底細胞培養プレート(corning、3894)中、ウェル当たり160μL当たり4.8×10個の細胞において20%ウシ胎児血清を補充されたIMEMに播種され、4mMで開始して、120nLの3倍連続化合物希釈液で処理された。最終的なビヒクル濃度は、全てのウェルで0.075%DMSOであった。24時間のインキュベーション後、ヒトIL-10プレコートプレート(Meso Scale Discovery)が、PBSTで3回洗浄され、50μLの培養培地が、MSDプレートの中に吸引され、4℃で一晩インキュベートされた。次いで、上清は廃棄され、ウェルは、PBSTで3回洗浄された。SULFO-TAG抗ヒトIL-10抗体(50X)が、Meso Scale Protocolに従って50倍に希釈され、次いで、25μLのSULFO-TAG抗ヒトIL-10抗体(1X)が添加された。室温における2時間のインキュベーション後、上清は、廃棄され、ウェルは、PBSTで3回洗浄された。2Xリードバッファーが、添加され、シグナルが、MSD Sector S600上で読み取られた。IL10分泌に対する特定の化合物の効果は、100%として設定されるDMSOの効果と比較して示される。IC50値(nM)は、4パラメトリック曲線適合を使用して決定された。
上に記載されたアッセイを使用するある特定の化合物の生物学的活性は、表A及びBに示される。MALT1 IC50及びIL10分泌細胞アッセイIC50の範囲は、以下の通りである。Aは、IC50<10nMを表し、Bは、10nM≦IC50<100nMを表し、Cは、100nM≦IC50<1000nMを表し、Dは、IC50≧1000nMを表す。NAは、指定された化合物について、そのアッセイで決定されていない値を表す。
Figure 2024505890000697
Figure 2024505890000698
Figure 2024505890000699

Claims (206)

  1. 式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩であって、
    式中、
    Figure 2024505890000700

    Figure 2024505890000701
    が、単結合又は二重結合であり、
    Qが、-CH-、O、又はNHであり、
    Xが、N又はCであり、
    Yが、N又はCであり、
    Zが、N又はCRであり、
    X及びYの一方がNである場合、X及びYの他方が、Cであり、
    が、水素又はハロゲンであり、
    nが、1、2、又は3であり、
    が、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、C1-C3ハロアルキル、-NR、又はヒドロキシル及びC1-C3アルコキシから選択される1~3つの置換基により必要に応じて置換されたC1-C3アルキルであり、
    が、水素、ハロゲン、アミノ、又はC1-C3アルキルであり、
    各Rが、独立して、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C3-C6シクロアルキル、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、若しくはC1-C3ハロアルキルであるか、又は2つのRが、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、オキソ基、4~8員ヘテロシクリル、若しくはC3-C8シクロアルキルを形成し、
    mが、0、1、2、又は3であり、
    が、フェニル又は5~9員ヘテロアリールであり、各R基が、Rから独立して選択される1~3つの置換基により必要に応じて置換されており、
    が、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、C1-C3ハロアルキル、-NR、又はC1-C3アルキルであり、
    各Rが、ハロゲン;シアノ;アミノ;-N=(S=O)(C1-C3アルキル);-S(=O)(C1-C3アルキル);-(C=O)NR;C1-C3アルコキシ;ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3ハロアルキル;C1-C3ハロアルコキシ;ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、アミノ、C1-C3ハロアルキル、4~6員ヘテロシクリル、又はヒドロキシル若しくは-NRにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキルにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリール;ヒドロキシル、-NR、又はC1-C3アルコキシにより必要に応じて置換されたC1-C4アルキル;3~8員ヘテロシクリル;及びC3-C6シクロアルコキシから独立して選択され、
    pが、1又は2であり、
    、R、R、R、R、及びRが、独立して、水素、C1-C3アルキル、C3-C6シクロアルキルであるか、又はR及びR、若しくはR及びR、若しくはR及びRが、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、1~2つのハロゲンにより必要に応じて置換された4~6員ヘテロシクリルを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  2. Xが、Cであり、Yが、Cである、請求項1に記載の化合物。
  3. Xが、Nであり、Yが、Cである、請求項1に記載の化合物。
  4. Xが、Cであり、Yが、Nである、請求項1に記載の化合物。
  5. Zが、Nである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. Zが、CRである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  7. Qが、-CH-である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. Qが、Oである、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  9. Qが、NHである、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  10. が、水素である、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. が、ハロゲンである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  12. が、クロロである、請求項1~9及び11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. が、フルオロである、請求項1~9及び11のいずれか一項に記載の化合物。
  14. が、シアノである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  15. が、ヒドロキシルである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  16. が、C1-C3アルコキシである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  17. が、C1-C3ハロアルコキシである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  18. が、C1-C3ハロアルキルである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  19. が、-NRである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  20. 及びRが、独立して、水素又はC1-C3アルキルである、請求項1又は19のいずれか一項に記載の化合物。
  21. 及びRの一方が、水素であり、R及びRの他方が、C1-C3アルキルである、請求項1又は19~20のいずれか一項に記載の化合物。
  22. 及びRが、両方とも水素である、請求項1又は19~20のいずれか一項に記載の化合物。
  23. 及びRが、両方ともC1-C3アルキルである、請求項1又は19~20のいずれか一項に記載の化合物。
  24. 及びRが、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成する、請求項1又は19のいずれか一項に記載の化合物。
  25. が、ヒドロキシル及びC1-C3アルコキシから選択される1~3つの置換基により必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  26. が、非置換C1-C3アルキルである、請求項1~9又は25のいずれか一項に記載の化合物。
  27. が、ヒドロキシル及びC1-C3アルコキシから選択される1~3つの置換基により置換されたC1-C3アルキルである、請求項1~9又は25のいずれか一項に記載の化合物。
  28. が、水素である、請求項1~27のいずれか一項に記載の化合物。
  29. が、ハロゲンである、請求項1~27のいずれか一項に記載の化合物。
  30. が、フルオロ又はクロロである、請求項1~27又は29のいずれか一項に記載の化合物。
  31. が、アミノである、請求項1~27のいずれか一項に記載の化合物。
  32. が、C1-C3アルキルである、請求項1~27のいずれか一項に記載の化合物。
  33. が、メチルである、請求項1~27又は32のいずれか一項に記載の化合物。
  34. nが、1である、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物。
  35. nが、2である、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物。
  36. nが、3である、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物。
  37. mが、1である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物。
  38. mが、2である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物。
  39. mが、3である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物。
  40. 各Rが、独立して、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C3-C6シクロアルキル、C1-C3アルキル、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アルコキシ、又はC1-C3ハロアルコキシである、請求項1~39のいずれか一項に記載の化合物。
  41. mが、1であり、Rが、メチル、トリフルオロメチル、又はシクロプロピルである、請求項1~37のいずれか一項に記載の化合物。
  42. mが、2であり、各Rが、メチルである、請求項1~36又は38のいずれか一項に記載の化合物。
  43. mが、2であり、各Rが、トリフルオロメチルである、請求項1~36又は38のいずれか一項に記載の化合物。
  44. mが、2であり、一方のRが、メチルであり、他方のRが、トリフルオロメチルである、請求項1~36又は38のいずれか一項に記載の化合物。
  45. mが、2であり、一方のRが、メチルであり、他方のRが、シクロプロピルである、請求項1~36又は38のいずれか一項に記載の化合物。
  46. mが、2であり、一方のRが、トリフルオロメチルであり、他方のRが、シクロプロピルである、請求項1~36又は38のいずれか一項に記載の化合物。
  47. mが、2であり、一方のRが、トリフルオロメチルであり、他方のRが、エトキシである、請求項1~36又は38のいずれか一項に記載の化合物。
  48. mが、2であり、一方のRが、メチルであり、他方のRが、メトキシである、請求項1~36又は38のいずれか一項に記載の化合物。
  49. mが、2であり、一方のRが、シクロプロピルであり、他方のRが、メトキシである、請求項1~36又は38のいずれか一項に記載の化合物。
  50. 基が、ジェミナルである、請求項1~36、38、又は42~49のいずれか一項に記載の化合物。
  51. mが、2であり、2つのRが、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、オキソ基を形成する、請求項1~36又は38のいずれか一項に記載の化合物。
  52. mが、2であり、2つのRが、それらが結合する炭素原子とともに一緒になって、4~8員ヘテロシクリルを形成する、請求項1~36又は38のいずれか一項に記載の化合物。
  53. mが、2であり、2つのRが、それらが結合する炭素原子とともに、オキセタニル又はテトラヒドロピラニルを形成する、請求項1~36又は52のいずれか一項に記載の化合物。
  54. mが、2であり、2つのRが、それらが結合する炭素原子とともに、C3-C8シクロアルキルを形成する、請求項1~36又は38のいずれか一項に記載の化合物。
  55. mが、2であり、2つのRが、それらが結合する炭素原子とともに、シクロプロピル又はシクロブチルを形成する、請求項1~36又は54のいずれか一項に記載の化合物。
  56. mが、3であり、2つのRが、メチルであり、1つのRが、メチル及びヒドロキシルからなる群から選択される、請求項1~36又は39のいずれか一項に記載の化合物。
  57. mが、0である、請求項1~36のいずれか一項に記載の化合物。
  58. が、1~3つの独立して選択されたRにより必要に応じて置換されたフェニルである、請求項1~57のいずれか一項に記載の化合物。
  59. が、1~2つの独立して選択されたRにより置換されたフェニルである、請求項1~58のいずれか一項に記載の化合物。
  60. が、1~3つの独立して選択されたRにより必要に応じて置換された5~9員ヘテロアリールである、請求項1~57のいずれか一項に記載の化合物。
  61. が、1~3つの独立して選択されたRにより置換された5~9員ヘテロアリールである、請求項1~57又は60のいずれか一項に記載の化合物。
  62. が、1~3つの独立して選択されたRにより置換された5~6員ヘテロアリールである、請求項1~57又は60~61のいずれか一項に記載の化合物。
  63. のうちの少なくとも1つが、ハロゲンである、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  64. のうちの少なくとも1つが、シアノである、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  65. のうちの少なくとも1つが、アミノである、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  66. のうちの少なくとも1つが、-(C=O)NRである、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  67. 及びRが、独立して、水素、C1-C3アルキル、又はC3-C6シクロアルキルである、請求項1~62又は66のいずれか一項に記載の化合物。
  68. 及びRの一方が、水素であり、R及びRの他方が、C1-C3アルキル又はC3-C6シクロアルキルである、請求項1~62又は66~67のいずれか一項に記載の化合物。
  69. 及びRの一方が、C1-C3アルキルであり、R及びRの他方が、C3-C6シクロアルキルである、請求項1~62又は66~67のいずれか一項に記載の化合物。
  70. 及びRが、両方とも水素である、請求項1~62又は66~67のいずれか一項に記載の化合物。
  71. 及びRが、両方ともC1-C3アルキルである、請求項1~62又は66~67のいずれか一項に記載の化合物。
  72. 及びRが、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、1~2つのハロゲンにより必要に応じて置換された4~6員ヘテロシクリルを形成する、請求項1~62又は66のいずれか一項に記載の化合物。
  73. のうちの少なくとも1つが、-N=(S=O)(C1-C3アルキル)である、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  74. 各C1-C3アルキルが、メチルである、請求項73に記載の化合物。
  75. のうちの少なくとも1つが、-S(=O)(C1-C3アルキル)である、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  76. pが、1である、請求項1~62又は75のいずれか一項に記載の化合物。
  77. pが、2である、請求項1~62又は75のいずれか一項に記載の化合物。
  78. 前記C1-C3アルキルが、メチルである、請求項75~77のいずれか一項に記載の化合物。
  79. のうちの少なくとも1つが、C1-C3アルコキシである、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  80. のうちの少なくとも1つが、ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3ハロアルキルである、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  81. のうちの少なくとも1つが、C1-C3ハロアルコキシである、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  82. のうちの少なくとも1つが、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、ヒドロキシル若しくは-NRにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキル、アミノ、又はC1-C3ハロアルキルにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリールである、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  83. のうちの少なくとも1つが、ヒドロキシル、-NR、又はC1-C3アルコキシにより必要に応じて置換されたC1-C4アルキルである、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  84. のうちの少なくとも1つが、3~8員ヘテロシクリルである、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  85. のうちの少なくとも1つが、C3-C6シクロアルコキシである、請求項1~62のいずれか一項に記載の化合物。
  86. のうちの少なくとも1つが、シクロプロポキシである、請求項1~62又は85のいずれか一項に記載の化合物。
  87. が、1~3つの独立して選択されたRにより置換された3-ピリジル又は4-ピリジルである、請求項1~57又は60~86のいずれか一項に記載の化合物。
  88. が、
    Figure 2024505890000702
    であり、波線が、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している、請求項1~57又は60~87のいずれか一項に記載の化合物。
  89. が、
    Figure 2024505890000703
    であり、波線が、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している、請求項1~57又は60~87のいずれか一項に記載の化合物。
  90. が、
    Figure 2024505890000704
    であり、波線が、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している、請求項1~57又は60~87のいずれか一項に記載の化合物。
  91. が、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3ハロアルキル、C1-C3ハロアルコキシ、及びC1-C3アルコキシからなる群から選択される、請求項87~90のいずれか一項に記載の化合物。
  92. が、シアノ、クロロ、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ、及びメトキシからなる群から選択される、請求項87~91のいずれか一項に記載の化合物。
  93. が、
    Figure 2024505890000705
    であり、R6A及びR6Bが、Rから独立して選択され、波線が、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している、請求項1~57又は60~87のいずれか一項に記載の化合物。
  94. が、
    Figure 2024505890000706
    であり、R6A及びR6Bが、Rから独立して選択され、波線が、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している、請求項1~57又は60~87のいずれか一項に記載の化合物。
  95. が、
    Figure 2024505890000707
    であり、R6A及びR6Bが、Rから独立して選択され、波線が、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している、請求項1~57又は60~86のいずれか一項に記載の化合物。
  96. が、
    Figure 2024505890000708
    であり、R6A及びR6Bが、Rから独立して選択され、波線が、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している、請求項1~57又は60~87のいずれか一項に記載の化合物。
  97. 6Aが、シアノ、ハロゲン、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、及びC1-C3ハロアルキルからなる群から選択され、
    6Bが、シアノ、ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキル、4~6員ヘテロシクリル、又はアミノにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリール;-N=(S=O)(C1-C3アルキル);-(C=O)NR;C1-C3アルコキシ;ヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3ハロアルキル;C1-C3ハロアルコキシ;シアノ;C3-C6シクロアルコキシ;及びヒドロキシルにより必要に応じて置換されたC1-C3アルキルからなる群から選択される、請求項93~96のいずれか一項に記載の化合物。
  98. 6Aが、シアノ、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、トリフルオロメチルからなる群から選択され、
    6Bが、1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-1-イル、4-アミノ-1,2,3-トリアゾール-2-イル、5-シアノ-1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、3-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-1-イル、1-メチル-5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-4-オン-2-イル、テトラゾール-5-イル、2-メチル-テトラゾール-5-イル、1-メチル-テトラゾール-5-イル、イミダゾール-1-イル、1-メチル-イミダゾール-3-イル、1-メチル-5-アミノ-イミダゾール-3-イル、3-メチルイミダゾール-2-オン-1-イル、1-メチル-ピラゾール-3-イル、1-メチル-ピラゾール-4-イル、1-メチル-ピラゾール-5-イル、ピロール-1-イル、チアゾール-2-イル、イソチアゾリジン-2-イル-1,1-ジオキシド、ピロリジン-2-オン-1-イル、オキサゾール-2-イル、オキサジアゾール-2-イル、2-アミノ-ピリミジン-4-イル、-(C=O)4-メチルピペラジン-1-イル、2-オキソアゼチジン-1-イル、アゼチジン-1-イル、-(C=O)N(CH、-(C=O)NHCH、-(C=O)NHCHCH、-(C=O)NHシクロプロピル、-(C=O)(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-y)、2-ヒドロキシプロパン-2-イル、1-ヒドロキシエチル、ジメチル(オキソ)-λ-スルファンイリデン、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシ、メチル、シアノからなる群から選択される、請求項93~97のいずれか一項に記載の化合物。
  99. 6Aが、シアノ、クロロ、メチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択され、
    6Bが、1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-1-イル、4-アミノ-1,2,3-トリアゾール-2-イル、5-シアノ-1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、3-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-1-イル、1-メチル-5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-3-イル、及び1,2,4-トリアゾール-4-オン-2-イルからなる群から選択される、請求項93~98のいずれか一項に記載の化合物。
  100. が、
    Figure 2024505890000709
    であり、R6A、R6B、及びR6Cが、Rから独立して選択され、波線が、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している、請求項1~57又は60~87のいずれか一項に記載の化合物。
  101. が、
    Figure 2024505890000710
    であり、R6A、R6B、及びR6Cが、Rから独立して選択され、波線が、式(I)の-C(=O)NH-部分に接続する結合と交差している、請求項1~57又は60~87のいずれか一項に記載の化合物。
  102. 6Aが、シアノ、ハロゲン、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、及びC1-C3ハロアルキルからなる群から選択され、
    6Bが、シアノ、C1-C3アルキル、又はアミノにより必要に応じて置換された5~6員ヘテロアリール、-(C=O)NR、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルキル、C1-C3ハロアルコキシ、シアノ、及びC1-C3アルキルからなる群から選択され、
    6Cが、シアノ、ハロゲン、C1-C3アルキル、C1-C3アルコキシ、及びC1-C3ハロアルキルからなる群から選択される、請求項100~101のいずれか一項に記載の化合物。
  103. 6Aが、シアノ、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、トリフルオロメチルからなる群から選択され、
    6Bが、1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-1-イル、4-アミノ-1,2,3-トリアゾール-2-イル、5-シアノ-1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、3-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-1-イル、1-メチル-5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-4-オン-2-イル、テトラゾール-5-イル、2-メチル-テトラゾール-5-イル、1-メチル-テトラゾール-5-イル、イミダゾール-1-イル、1-メチル-イミダゾール-3-イル、1-メチル-5-アミノ-イミダゾール-3-イル、3-メチルイミダゾール-2-オン-1-イル、1-メチル-ピラゾール-3-イル、1-メチル-ピラゾール-5-イル、ピロール-1-イル、チアゾール-2-イル、イソチアゾリジン-2-イル-1,1-ジオキシド、ピロリジン-2-オン-1-イル、オキサゾール-2-イル、オキサジアゾール-2-イル、2-アミノ-ピリミジン-4-イル、-(C=O)4-メチルピペラジン-1-イル、-(C=O)N(CH、-(C=O)NHCH、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシ、メチル、シアノからなる群から選択され、
    6Cが、シアノ、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、メチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される、請求項100~102のいずれか一項に記載の化合物。
  104. 6Aが、シアノ、クロロ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択され、
    6Bが、1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-2-イル、4-メチル-1,2,3-トリアゾール-1-イル、4-アミノ-1,2,3-トリアゾール-2-イル、5-シアノ-1,2,3-トリアゾール-1-イル、1,2,3-トリアゾール-1-イル、3-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-メチル-1,2,4-トリアゾール-1-イル、5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-1-イル、1-メチル-5-アミノ-1,2,4-トリアゾール-3-イル、及び1,2,4-トリアゾール-4-オン-2-イルからなる群から選択され、
    6Cが、シアノ、クロロ、メチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される、請求項100~103のいずれか一項に記載の化合物。
  105. が、非置換フェニルである、請求項1~57のいずれか一項に記載の化合物。
  106. が、非置換5~6員ヘテロアリールである、請求項1~57のいずれか一項に記載の化合物。
  107. が、水素である、請求項1~106のいずれか一項に記載の化合物。
  108. が、ハロゲンである、請求項1~106のいずれか一項に記載の化合物。
  109. が、フルオロである、請求項1~106又は108のいずれか一項に記載の化合物。
  110. が、シアノである、請求項1~106のいずれか一項に記載の化合物。
  111. が、ヒドロキシルである、請求項1~106のいずれか一項に記載の化合物。
  112. が、C1-C3アルコキシである、請求項1~106のいずれか一項に記載の化合物。
  113. が、C1-C3ハロアルコキシである、請求項1~106のいずれか一項に記載の化合物。
  114. が、C1-C3ハロアルキルである、請求項1~106のいずれか一項に記載の化合物。
  115. が、-NRである、請求項1~106のいずれか一項に記載の化合物。
  116. 及びRが、独立して、水素又はC1-C3アルキルである、請求項1~106又は115のいずれか一項に記載の化合物。
  117. 及びRの一方が、水素であり、R及びRの他方が、C1-C3アルキルである、請求項1~106又は115~116のいずれか一項に記載の化合物。
  118. 及びRが、両方とも水素である、請求項1~106又は115~116のいずれか一項に記載の化合物。
  119. 及びRが、両方ともC1-C3アルキルである、請求項1~106又は115~116のいずれか一項に記載の化合物。
  120. 及びRが、それらが結合する窒素原子とともに一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成する、請求項1~106又は115のいずれか一項に記載の化合物。
  121. が、C1-C3アルキルである、請求項1~106のいずれか一項に記載の化合物。
  122. が、ハロゲンである、請求項1~121のいずれか一項に記載の化合物。
  123. が、フルオロである、請求項1~122のいずれか一項に記載の化合物。
  124. が、水素である、請求項1~121のいずれか一項に記載の化合物。
  125. 前記化合物が、表1における化合物、又はその薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  126. 請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む、薬学的組成物。
  127. がんの治療を必要としている対象においてがんを治療するための方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  128. CBM複合体経路関連がんの治療を必要としている対象においてCBM複合体経路関連がんを治療するための方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  129. がんの治療を必要としている対象においてがんを治療するための方法であって、
    (a)前記がんを、CBM複合体経路関連がんであると特定することと、
    (b)有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することと、を含む、方法。
  130. 前記対象における前記がんをCBM複合体経路関連がんと特定するステップが、前記対象からの試料中のCBM複合体経路関連遺伝子、CBM複合体経路関連プロテアーゼタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルにおける調節不全を検出するためのアッセイを実施することを含む、請求項129に記載の方法。
  131. 前記対象から試料を得ることを更に含む、請求項129又は130に記載の方法。
  132. 前記試料が、生検試料である、請求項131に記載の方法。
  133. 前記アッセイが、シーケンシング、免疫組織化学、酵素結合免疫吸着アッセイ、及び蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH)からなる群から選択される、請求項130~132のいずれか一項に記載の方法。
  134. 前記シーケンシングが、パイロシーケンシング又は次世代シーケンシングである、請求項133に記載の方法。
  135. がんの治療を必要としている対象においてがんを治療するための方法であって、
    前記対象に、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を、CBM複合体経路関連がんを有すると特定された対象に投与することを含む、方法。
  136. 前記CBM複合体経路関連がんが、CBM複合体経路細胞表面受容体関連がん、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連するがん、CBM複合体関連がんの構成成分、MALT1プロテアーゼ基質関連がん、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連するがん、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連するがん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項128~135のいずれか一項に記載の方法。
  137. 前記CBM複合体経路細胞表面受容体関連がんが、CD28関連がん、BCR関連がん、HER1関連がん、HER2関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項136に記載の方法。
  138. 細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連する前記がんが、タンパク質キナーゼCベータ(PKCβ)関連がん、タンパク質キナーゼCシータ(PCKθ)関連がん、又はそれらの組み合わせである、請求項136に記載の方法。
  139. CBM複合体関連がんの前記構成成分が、MALT1関連がん、CARD11関連がん、CARD14関連がん、CARD10関連がん、CARD9関連がん、BCL10関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項136に記載の方法。
  140. CBM複合体関連がんの前記構成成分が、MALT1関連がん、CARD11関連がん、BCL10関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項136に記載の方法。
  141. 前記MALT1プロテアーゼ基質関連がんが、BCL10関連がん、A20関連がん、CYLD関連がん、RelB関連がん、レグネース(Regnase)1関連がん、ロキン(roquin)-1関連がん、HOIL1関連がん、NIK関連がん、LIMA1α関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項136に記載の方法。
  142. 前記MALT1プロテアーゼ基質関連がんが、BCL10関連がん、A20関連がん、CYLD関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項136に記載の方法。
  143. CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連する前記がんが、TAK1関連がん、TRAF6関連がん、TAB1関連がん、TAB2関連がん、TAB3関連がん、MKK7関連がん、IKKα関連がん、IKKβ関連がん、IKKγ関連がん、IkBα関連がん、p50関連がん、p65(RelA)関連がん、c-Rel関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項136に記載の方法。
  144. CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連する前記がんが、IKKγ関連がんである、請求項136に記載の方法。
  145. CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連する前記がんが、JNK1関連がん、JNK2関連がん、JNK3関連がん、MYD88転写因子関連がん、AP-1転写因子関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項136に記載の方法。
  146. 前記CBM複合体経路関連がんが、MALT1関連がんである、請求項128~136のいずれか一項に記載の方法。
  147. 前記MALT1関連がんが、IAP2-MALT1融合を含む、請求項146に記載の方法。
  148. 前記MALT1関連がんが、IGH-MALT1融合を含む、請求項146に記載の方法。
  149. 対象におけるMALT1関連がんを治療する方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を、MALT1関連がんを有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法。
  150. がんの治療を必要としている対象においてがんを治療するための方法であって、
    (a)前記がんが、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連していることを決定することと、
    (b)有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することと、を含む、方法。
  151. 前記対象における前記がんがMALT1関連がんであることを決定するステップが、前記対象からの試料中のMALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルにおける調節不全を検出するためのアッセイを実施することを含む、請求項150に記載の方法。
  152. 前記対象から試料を得ることを更に含む、請求項150又は151に記載の方法。
  153. 前記試料が、生検試料である、請求項152に記載の方法。
  154. 前記アッセイが、シーケンシング、免疫組織化学、酵素結合免疫吸着アッセイ、及び蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH)からなる群から選択される、請求項151~153のいずれか一項に記載の方法。
  155. 前記シーケンシングが、パイロシーケンシング又は次世代シーケンシングである、請求項154に記載の方法。
  156. 転移を阻害する治療を必要としている、がんを有する対象において転移を阻害するための方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  157. 前記がんが、CBM複合体経路関連がんである、請求項156に記載の方法。
  158. 前記CBM複合体経路関連がんが、CBM複合体経路細胞表面受容体関連がん、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連するがん、CBM複合体関連がんの構成成分、MALT1プロテアーゼ基質関連がん、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連するがん、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連するがん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項157に記載の方法。
  159. 前記CBM複合体経路細胞表面受容体関連がんが、CD28関連がん、BCR関連がん、HER1関連がん、HER2関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項158に記載の方法。
  160. 細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連する前記がんが、タンパク質キナーゼCベータ(PKCβ)関連がん、タンパク質キナーゼCシータ(PCKθ)関連がん、又はそれらの組み合わせである、請求項158に記載の方法。
  161. CBM複合体関連がんの前記構成成分が、MALT1関連がん、CARD11関連がん、CARD14関連がん、CARD10関連がん、CARD9関連がん、BCL10関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項158に記載の方法。
  162. CBM複合体関連がんの前記構成成分が、MALT1関連がん、CARD11関連がん、BCL10関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項158に記載の方法。
  163. 前記MALT1プロテアーゼ基質関連がんが、BCL10関連がん、A20関連がん、CYLD関連がん、RelB関連がん、レグネース1関連がん、ロキン-1関連がん、HOIL1関連がん、NIK関連がん、LIMA1α関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項158に記載の方法。
  164. 前記MALT1プロテアーゼ基質関連がんが、BCL10関連がん、A20関連がん、CYLD関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項158に記載の方法。
  165. CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連する前記がんが、TAK1関連がん、TRAF6関連がん、TAB1関連がん、TAB2関連がん、TAB3関連がん、MKK7関連がん、IKKα関連がん、IKKβ関連がん、IKKγ関連がん、IkBα関連がん、p50関連がん、p65(RelA)関連がん、c-Rel関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項158に記載の方法。
  166. CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連する前記がんが、IKKγ関連がんである、請求項158に記載の方法。
  167. CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連する前記がんが、JNK1関連がん、JNK2関連がん、JNK3関連がん、MYD88転写因子関連がん、AP-1転写因子関連がん、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項158に記載の方法。
  168. 前記CBM複合体経路関連がんが、MALT1関連がんである、請求項157に記載の方法。
  169. 前記MALT1関連がんが、IAP2-MALT1融合を含む、請求項168に記載の方法。
  170. 前記MALT1関連がんが、IGH-MALT1融合を含む、請求項168に記載の方法。
  171. 追加の療法又は治療薬剤を前記対象に投与することを更に含む、請求項127~170のいずれか一項に記載の方法。
  172. 前記追加の療法又は治療薬剤が、放射線療法、細胞毒性化学療法、プロテアーゼ標的治療法、キナーゼ標的治療法、アポトーシスモジュレーター、シグナル伝達阻害剤、免疫標的療法、及び血管新生標的療法から選択される、請求項171に記載の方法。
  173. 請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物、及び前記追加の治療薬剤が、別個の投薬として同時に投与される、請求項171又は172に記載の方法。
  174. 請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物、及び前記追加の治療薬剤が、任意の順序で逐次的に別個の投薬として投与される、請求項171又は172に記載の方法。
  175. 自己免疫障害の治療を必要としている対象において自己免疫障害を治療するための方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  176. CBM複合体経路関連疾患又は障害の治療を必要としている対象においてCBM複合体経路関連疾患又は障害を治療するための方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  177. 疾患又は障害の治療を必要としている対象において疾患又は障害を治療するための方法であって、
    (a)前記疾患又は障害を、CBM複合体経路関連疾患又は障害であると特定することと、
    (b)有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することと、を含む、方法。
  178. 疾患又は障害の治療を必要としている対象において疾患又は障害を治療するための方法であって、
    前記対象に、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を、CBM複合体経路関連疾患又は障害を有すると特定された対象に投与することを含む、方法。
  179. 前記CBM複合体経路関連疾患又は障害が、自己免疫疾患である、請求項176~178のいずれか一項に記載の方法。
  180. 前記CBM複合体経路関連疾患又は障害が、炎症性疾患である、請求項176~178のいずれか一項に記載の方法。
  181. 前記CBM複合体経路関連疾患又は障害が、CBM複合体経路細胞表面受容体関連疾患又は障害、細胞表面受容体とCBM複合体との間のシグナルトランスデューサーと関連する疾患又は障害、CBM複合体関連疾患又は障害の構成成分、MALT1プロテアーゼ基質関連疾患又は障害、CBM複合体の下流のNF-κB経路の構成成分と関連する疾患又は障害、CBM複合体の下流のJNK経路の構成成分と関連する疾患又は障害、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項176~180のいずれか一項に記載の方法。
  182. 前記CBM複合体経路関連疾患又は障害が、MALT1関連疾患又は障害である、請求項176~180のいずれか一項に記載の方法。
  183. 対象におけるMALT1関連自己免疫障害を治療する方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を、MALT1関連自己免疫障害を有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法。
  184. 対象におけるMALT1関連自己免疫障害を治療する方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を、MALT1関連自己免疫障害を有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法。
  185. 自己免疫障害の治療を必要としている対象において自己免疫障害を治療するための方法であって、
    (a)前記自己免疫障害が、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連していることを決定することと、
    (b)有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することと、を含む、方法。
  186. 対象におけるMALT1関連自己免疫障害を治療する方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を、MALT1関連自己免疫障害を有すると決定された対象に投与することを含む、方法。
  187. 炎症性障害の治療を必要としている対象において炎症性障害を治療するための方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  188. 対象におけるMALT1関連炎症性障害を治療する方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を、MALT1関連炎症性障害を有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法。
  189. 対象におけるMALT1関連炎症性障害を治療する方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を、MALT1関連炎症性障害を有すると特定又は診断された対象に投与することを含む、方法。
  190. 炎症性障害の治療を必要としている対象において炎症性障害を治療するための方法であって、
    (a)前記炎症性障害が、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼ、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全と関連していることを決定することと、
    (b)有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することと、を含む、方法。
  191. 対象におけるMALT1関連炎症性障害を治療する方法であって、有効量の、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物を、MALT1関連炎症性障害を有すると決定された対象に投与することを含む、方法。
  192. 追加の療法又は治療薬剤を前記対象に投与することを更に含む、請求項175~191のいずれか一項に記載の方法。
  193. 前記追加の療法又は治療薬剤が、免疫療法である、請求項192に記載の方法。
  194. 請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物、及び前記追加の治療薬剤が、別個の投薬として同時に投与される、請求項192又は193に記載の方法。
  195. 請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項126に記載の薬学的組成物、及び前記追加の治療薬剤が、任意の順序で逐次的に別個の投薬として投与される、請求項192又は193に記載の方法。
  196. 哺乳動物細胞の増殖を阻害するための方法であって、前記哺乳動物細胞を、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法。
  197. 哺乳動物細胞におけるCBM複合体経路活性を阻害するための方法であって、前記哺乳動物細胞を、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法。
  198. 哺乳動物細胞におけるMALT1プロテアーゼ活性を阻害するための方法であって、前記哺乳動物細胞を、請求項1~125のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法。
  199. 前記接触させることが、インビボで生じる、請求項196~198のいずれか一項に記載の方法。
  200. 前記接触させることが、インビトロで生じる、請求項196~198のいずれか一項に記載の方法。
  201. 前記哺乳動物細胞が、哺乳動物免疫細胞である、請求項196~200のいずれか一項に記載の方法。
  202. 前記哺乳動物細胞が、哺乳動物がん細胞である、請求項196~201のいずれか一項に記載の方法。
  203. 前記哺乳動物がん細胞が、哺乳動物CBM複合体経路関連がん細胞である、請求項202に記載の方法。
  204. 前記哺乳動物がん細胞が、哺乳動物MALT1関連がん細胞である、請求項202に記載の方法。
  205. 前記哺乳動物細胞が、MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの調節不全を有する、請求項196~204のいずれか一項に記載の方法。
  206. MALT1遺伝子、MALT1プロテアーゼタンパク質、又はそれらのうちのいずれかの発現若しくは活性若しくはレベルの前記調節不全が、IAP2-MALT1融合、IGH-MALT1融合、又はそれらの組み合わせである、請求項205に記載の方法。
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